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- 1 - 8.臨床研究施設関係 (A)榊原記念病院(院長:専務理事・研究委員 友池仁暢) (東京都府中市朝日町 3 丁目 16 番地 1、京王線飛田給駅北口より徒歩 15 分) 1.診療実績 1)外来 榊原記念病院の外来患者数は、府中市に移転(2003 年)以降、着実に増加し続けている。2015 年度は 初診 6,141 人(2014 年度 5,931 人)、再診 73,113 人(同 70,144 人)(図 1)。平均紹介率は 73.3%(前年 3.1%増)、逆紹介は 150.8%(前年比 10.4%増)(図 2)。地域別の受療者数をみると北多摩南部地区が 41%、同地区除いた多摩広域が 31%とほぼ例年どおり(図 3)。特殊外来として、睡眠時無呼吸外来(2005 11 月開始)、術後フォローアップ外来、セカンドオピニオン外来(2008 年開始)、禁煙外来(2009 10 月開設)、術後健康管理外来(2010 9 月開始)、心不全外来(2011 11 月開設)、僧帽弁形成術後フ ォローアップ外来(2013 1 月)、ICD 遠隔モニタリング外来(2013 1 月開設)を設けている。 医療連携は、府中保健所に設置された府中市循環器疾患連絡協議会(2007 9 月)を介し、当院が主 体となり、急性心筋梗塞症例に対してクリティカルパスの運用を地域連携の仕組みのなかで行っている。 対象診療機関は 28 施設となり、連携パス実施数は 38 件、連携パスを開始して以来、累計 200 件以上の運 用となった。また、2016 年度に向け、より広域性に富み、生命予後改善効果が明白な外来心臓リハビリ テーションの導入が可能な連携パスを作成した。この効果として、心臓リハビリテーションに参加が困難 な対象者により質の高い患者指導ができると期待される。 救急車の年間収容数は、1,491 台と微減している。救急車の搬送元としては多摩全域からが 72%、東京 23 区が 16%であった。榊原記念クリニックから本法人の救急車による搬送は 84 件であり激増している(図 5)。 1 外来受療者数の推移 2 年間紹介率・逆紹介率

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8.臨床研究施設関係 (A)榊原記念病院(院長:専務理事・研究委員 友池仁暢)

(東京都府中市朝日町 3丁目 16番地 1、京王線飛田給駅北口より徒歩 15分)

1.診療実績

1)外来

榊原記念病院の外来患者数は、府中市に移転(2003 年)以降、着実に増加し続けている。2015 年度は

初診 6,141 人(2014 年度 5,931 人)、再診 73,113 人(同 70,144 人)(図 1)。平均紹介率は 73.3%(前年

比 3.1%増)、逆紹介は 150.8%(前年比 10.4%増)(図 2)。地域別の受療者数をみると北多摩南部地区が

41%、同地区除いた多摩広域が 31%とほぼ例年どおり(図 3)。特殊外来として、睡眠時無呼吸外来(2005

年 11 月開始)、術後フォローアップ外来、セカンドオピニオン外来(2008 年開始)、禁煙外来(2009 年

10 月開設)、術後健康管理外来(2010 年 9 月開始)、心不全外来(2011 年 11 月開設)、僧帽弁形成術後フ

ォローアップ外来(2013 年 1 月)、ICD 遠隔モニタリング外来(2013 年 1 月開設)を設けている。

医療連携は、府中保健所に設置された府中市循環器疾患連絡協議会(2007 年 9 月)を介し、当院が主

体となり、急性心筋梗塞症例に対してクリティカルパスの運用を地域連携の仕組みのなかで行っている。

対象診療機関は 28 施設となり、連携パス実施数は 38 件、連携パスを開始して以来、累計 200 件以上の運

用となった。また、2016 年度に向け、より広域性に富み、生命予後改善効果が明白な外来心臓リハビリ

テーションの導入が可能な連携パスを作成した。この効果として、心臓リハビリテーションに参加が困難

な対象者により質の高い患者指導ができると期待される。

救急車の年間収容数は、1,491 台と微減している。救急車の搬送元としては多摩全域からが 72%、東京

23区が16%であった。榊原記念クリニックから本法人の救急車による搬送は84件であり激増している(図

5)。

図 1 外来受療者数の推移

図 2 年間紹介率・逆紹介率

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図 3 地域別受療者数(救急含)

図 4 救急車収容台数と CCU 収容患者数推移

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図 5 救急車の搬送元の年次推移

2)入院

当院の許可病床 320 床は 2 階、4 階、5 階に分布している。2 階は循環器高度急性期治療を管理する集中治

療室(ICU 20 床、CCU 12 床、ACU 18 床)、心臓血管外科治療を行う手術室(4 室)、検査や侵襲的治療を行

うカテーテル検査室(4 室)、機材準備室が配置されている。4 階は成人病棟が 4 病棟(38 床、38 床、40 床、

30 床)、5 階は産科病棟(26 床、手術室 1 室、LDR2 室)、成人病棟(40 床)、小児病棟(33 床)、小児集中治療

室(19 床)、新生児集中治療室(6 床)がある。

【集中治療】

看護配置は ICU と CCU は特定集中治療室管理料 3、ACU はハイケアユニット入院医療管理料 1 で、稼動

病床として ICU は 12 床、CCU と ACU は 8 床で運用した。0 時時点における入室患者数の年累計は、ICU

で 3,801 人、ACU で 2,364 人、CCU で 2,081 人であった。

図 6 集中治療室における累計入室患者数(0 時時点)

0

50

100

150

200

250

300

350

400

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10

11

12

ICU ACU CCU

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【成人病棟】

看護配置は一般病棟入院基本料 7 対 1 で、2014 年は累計 54,306 人(4,525 人/月、148.8 人/日)、2015 年は

累計 56,038 人(4,670 人/月、153.5 人/日)と増加した。診療項目別患者数(図 8)は前年と大差はない。

図 7 成人病棟における入院患者

図 8 成人病棟における診療項目別入院患者割合

2015 年

2014 年

患者数/

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【小児病棟】

看護配置は小児入院医療管理料 2 で、入院患者数 707 人(昨年 706 人)、入院件数 1,053 件(昨年 1,056

件)、新規患者数 326 人(昨年 331 人)、平均在院日数 13.95 日(昨年 13.11 日)であった。小児の新患者

数の減少は顕著であるが、初診患者および 0 歳児は年々増加し、1 歳以上は年毎に減少している(図 10)。0

歳児入院の増加は産科の開設を反映していると思われる。

図 9 小児病棟における入院患者数推移

図 10 小児病棟における初診患者数推移

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図 11 小児病棟における診療目的割合

【産科】

産科病棟での分娩数は 119 例(双胎が 2 例含)であった。分娩は経膣 90 件、帝王切開 28 件であり、

母体心疾患 24 名(川崎病、弁膜症、虚血性心疾患、先天性心疾患術後)、先天性心疾患胎児(Asplenia、

TOF、VSD、HLHS、TA、DORV、TGA、RSV、CoA、エプスタイン奇形、胎児不整脈等) 55 名、母

子ともに心疾患のない分娩が 38 名であった。胎児心疾患 55 名のうち、PICU に入院管理を行ったものは

35 名、そのうち 33 名に開心術が施行され、5 名が死亡退院した。帝王切開実施率は母体心疾患 12.5%、

胎児心疾患 20%、正常妊娠 26.3%となった。正常妊娠での帝王切開率が高い理由として不妊クリニッック

からの紹介例、高年齢、分娩進行停止があげられる。

図 12 月別帝王切開数

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【カテーテル室】

2015 年度は 5 名の看護師、10 名の臨床工学技士、3 名の検査技師、6 名のレントゲン技師、4 名の看護助

手、2 名の医療秘書、及び各科医師が勤務した。検査室はハイブリッド室を含めて 4 室で構成され、年間の

延検査件数は増加傾向で、2015 年度には 5,100 件を超えた。内訳として成人の冠動脈治療は 900 件を超え、

弁膜症や心筋症に対する治療も 100 件以上施行されている。2015 年度の機器更新はポリグラフであった。

府中移転時に導入された、1〜3 番検査室のポリグラフは、すでに機種保全期間(EOL:End Of Life)から 5

年近くが経過し、機器の不具合により半日程度の検査中止が数回発生した。

特に 2 番検査室のポリグラフは記録形式が旧式であり、現在の多様化したカテーテル諸検査への対応が不

可能であった。複雑心奇形の検査、治療及び心房細動をはじめとするカテーテルアブレーションで主に使用

する 1 番検査室に、シーメンス社製の最新のポリグラフを導入し、2 番、3 番のポリグラムも既存のシーメ

ンスのポリグラフを、バージョンアップして使用することとなった。最終的に 3 台のシーメンスのポリグラ

フをネットワーク化することで、他の部屋で施行した検査結果の解析が別の部屋で可能となり、また検査結

果を HIS に送ることも可能となった。

不整脈非薬物治療(カテーテルアブレーション)のうち、2011 年から本格的に取り組んだ心房細動アブレ

ーションの累計件数は 400 例を超え、昨年は 99 例、不整脈非薬物治療に占める心房細動アブレーションの

割合は 45%となった。うち、発作性心房細動は 68 例であった。

カルトシステムと呼ばれる 3D マッピングシステムを用いて、コンタクトフォーステクノロジーと言う技

術革新などに支えられ、安全にアブレーション手技を行った。心タンポナーデの合併はない。有症状の塞栓

症が 1 例に発生したが、範囲の狭い脳梗塞であったので、保存的治療にて軽快した。なお、ここ 5 年間は毎

年の症例数が 200 件以上となっている。

心房細動症例は今後も増加することが予想されるので、適正な適応を遵守しつつ、必要な症例には十分な

治療を行うことが出来るように、2016 年度には冷凍凝固技術を用いた、新しいカテーテル治療体系を導入

予定である。

図 13 カテーテル件数

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図 14 カテーテル治療の内訳

図 15 アブレーション件数の推移

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【インターベンション】

図 16 カテーテル内訳

図 17 カテーテルインターベンション内訳

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図 18 TAVI 件数

【外科】

心臓血管外科は成人班、小児班、末梢血管班が連携をとりながら手術に取組んでいる。術前・術後の検討

は、外科医、内科医、麻酔医、秘書、クラークが一同に会してチームワークの実と医療安全の確保に努めて

いる。実績をグラフと表で示す。

図 19 手術件数推移

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表 1 術式内訳

【末梢血管】

末梢血管手術は、腹部大動脈~腸骨動脈領域の動脈瘤手術 121例(前年 123例)、下肢静脈瘤手術 161

例(前年 167例)、閉塞性動脈硬化症や末梢動脈瘤に対する血行再建術 217例(前年 217例)、急性動脈閉

塞に対する血栓摘除術 17例(前年 12例)、胸部下行大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術(TEVAR)

12例(前年 10例)であった。急性動脈閉塞への緊急血栓摘除術がやや増加したほかはほぼ前年並みであ

った。腹部大動脈瘤に対する開腹手術は待機手術 46例、緊急手術 34例で、平均年齢は 72.3歳、性別で

は男性 65例、女性 15例であった。待機手術例の平均術後在院日数は 13.2日で、在院死亡例はなかった

が、術後合併症としてせん妄 7例、イレウス 7例、創傷トラブル 3例などを経験した。破裂例では 4例が

在院中に死亡した。2007年 7月より開始した腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術(EVAR)は本年 41例

に施行され、累計 326例となったが、開腹手術に適さない高齢、ハイリスク症例に選択している。平均年

齢は 80歳、性別では男性 32例、女性 9例であった。使用デバイスの内訳はクックゼニス AAAエンドバス

キュラーグラフト 8例、ゴアエクスクルーダー8例、パワーリンクステントグラフト 11例、ENDURANTス

テントグラフトシステム 8例、その他 6例で各デバイスの特徴を考慮し、選択している。平均術後在院日

数は 7.9日で、在院死亡はなかったが、合併症として下行大動脈の解離 2例、脳梗塞 1例、腎梗塞 1例を

経験した。

2009年 11月より開始した TEVARはハイリスクな胸部下行大動脈瘤症例に対して施行しているが、本年

は 12例で、平均年齢は 74.3歳、性別では男性 9例、女性 3例であった。術後在院日数は 9日で、在院死

亡例はいなかったが、合併症として脳梗塞 1例、脳出血 1例などを経験した。

下肢静脈瘤に対しては、静脈瘤の程度と患者のニーズに応じて外科治療(ストリッピング手術、血管内

焼灼術)、硬化療法、保存的圧迫療法を適宜選択しているが、2011年 8月より当院でも採用したダイオー

ドレーザーによる血管内焼灼術は、「日帰り」、「局所麻酔」、「メスを入れない」といった低侵襲性が患者

のニーズに合致したことに加え、ハイリスク患者とくに抗凝固剤や抗血小板剤を内服している患者にも低

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侵襲で根治的治療が可能となったことで本治療を希望する症例が増えている。榊原記念クリニックでもレ

ーザー手術を施行しており、患者数もほぼ前年並みで 15例であった。手術別では、ストリッピング手術

は 48例 73肢で平均年齢は 63(41-82)歳、男性 20例、女性 28例で、レーザー治療は 113例 148肢で平

均年齢 67(13-87)歳、男性 45例、女性 68例であった。ストリッピング手術の平均術後在院日数は 1.0

日でレーザー治療は全例日帰り手術であった。クリティカルパスの活用により前年同様安定した手術成績

と経過が得られている。下肢静脈疾患患者のみならず下肢浮腫の患者に対する基本的な治療である圧迫療

法、すなわち医療用弾性ストッキングの着用に際しては、日本静脈学会認定の弾力ストッキング・コンダ

クターの認定看護師が外来および病棟で指導している。

末梢動脈病変に対する外科手術は 13例に対して行われた。内容は大動脈-両側腸骨/大腿動脈バイパス 1

例、腋窩-両側大腿動脈バイパス 1例、大腿-大腿交叉バイパス 2例、大腿-膝上膝窩動脈バイパス 2肢、

大腿動脈血栓内膜摘除+パッチ形成術 8肢、両側大腿動脈瘤 1例であったが、とくに合併症は認めなかっ

た。末梢動静脈疾患に対する血管内治療は循環器内科東谷迪昭、田中悌史らが中心となって施行しており、

247例に対して行った。内訳は下肢動脈領域が 172肢、コイル塞栓術 39症例、腎動脈 13病変、鎖骨下動

脈 14病変、下大静脈フィルター4例、その他 5例で、初期成功率は下肢動脈のうち膝下動脈で 88%であ

ったが、腸骨動脈~膝窩動脈領域では 96%以上で、その他の病変では 100%であった。合併症としては穿

刺部合併症 4例、後腹膜血腫 3例、動静脈瘻 3例などを経験したが、全例独歩退院し、慢性期も問題がな

いことを確認している。

当院における末梢循環検査は日本血管外科学会、日本静脈学会、日本脈管学会による 3学会構成血管診

療技師(CVT)認定の検査技師により行われ、年間 2000例以上の末梢血管超音波検査のほかに、近赤外線

分光法による運動負荷試験や空気容積脈波法など末梢動静脈に対する機能検査を施行している。今後も末

梢血管疾患患者のさらなる増加が見込まれるので、心臓外科、循環器内科およびカテーテル検査室、リハ

ビリ室、生理検査室などとより一層の緊密な連携をとりつつ、症例を積み重ねていきたい。

【検査】

検体検査は、LSIメディエンスが院内にブランチラボを設けて実施している。データの精度管理は国

際精度管理として世界的に高く評価されている米国病理学会の CAP国際臨床検査成績評価プログラムの認

定を受けている。生理検査は臨床検査技師 38名が担当している。

図 20 検査件数推移

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3)総括表

2015年 2014年 2013年 前年比

2015/2014

病床稼働率 80.7 76.6 80.1 1.05/0.96

平均在院日数 9.4 9.1 8.8 1.03/1.03

入院患者延数 71,973 67,500 66,070 1.07/1.02

入院患者 1日平均数 196.6 185 181 1.06/1.02

外来患者延数 73,845 73,157 72,369 1.01/1.01

外来患者 1日平均数 306 300 297 1.02/1.01

救急患者数 5,287 5,273 5,392 1.00/0.98

うち、救急車搬入件数 1,405 1,496 1,565 0.94/0.96

心臓血管手術総件数 1,852 1,581 1,653 1.17/0.96

心臓血管手術件数 成人 1,320 1,060 1,132 1.25/0.94

心臓血管手術件数 小児 532 521 521 1.02/1.00

心血管カテーテル総件数 5,155 5,116 5,098 1.01/1.00

成人 4,616 4,522 4,465 1.02/1.01

小児 539 594 633 0.91/0.94

診断カテーテル総件数 2,908 2,881 2,899 1.01/0.99

成人 2,563 2,527 2,513 1.01/1.01

小児 345 354 386 0.97/0.92

冠インターベンション 956 806 801 1.19/1.01

小児インターベンション 177 221 199 0.81/1.11

PTSMA 40 26 32 1.54/0.81

Amplatzer総件数 46 59 61 0.78/0.97

ASO 36 44 48 0.82/0.92

成人 20 18 31 1.11/0.58

小児 16 26 17 0.62/1.53

ADO 10 15 13 0.67/1.15

PTA 169 187 144 0.90/1.30

PTRA(腎動脈形成) 12 7 13 1.71/0.54

緊急カテーテル総件数 633 580 610 1.09/0.95

成人 622 560 576 1.11/0.97

小児 11 20 34 0.55/0.59

弁形成総件数 86 69 72 1.25/0.96

TAVI 68 53 36 1.28/1.47

(機器治験 18;H25より保険診療)

PTAV 6 10 26 0.60/0.38

PTMC 12 6 10 2.00/0.60

コイル塞栓術 40 21 16 1.90/1.31

その他インターベンション 13 15 9 0.87/1.67

アブレーション総件数 205 245 236 0.84/1.04

成人 205 244 235 0.84/1.04

小児 0 1 1 0/1.00

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2.基盤整備

1)公益財団法人 JKA

2016 年度難病及び希少難病に関する研究機器(医療機器)の整備補助事業に、「心筋症におけるカテーテル

冷凍焼灼術による治療システムの構築」の申請予定である。これまでは、左室収縮機能が低下している特発

性拡張型心筋症に合併した心房細動に、高周波心筋焼灼術は適応外となることが多かったが、今回申請した

カテーテル心筋冷凍焼灼術は、これらの症例にもカテーテル治療の可能性を見出すことのできる手技である。

当院では、心房細動に対して年間 100 例程度の高周波アブレーションを施行しているが、カテーテル心筋冷

凍焼灼術は従来法と比較して手技時間の大幅な短縮や心房細動の再発率の低下が報告されおり、安全で有効

性の高い治療が期待できる。

事業総額 27,147,000 円(内 補助金額 13,573,000 円)

2)情報とネットワーク

詳細は、「臨床研究部門における重点領域研究活動 (C)情報システム更新計画」参照。

3.看護部

1)看護配置

2015 年 4 月の新規採用 56 名、2014 年中途採用者 16 人であった。7 対 1 入院基本料病棟および小児病棟

は 2014 年度と同様の体制で運営し、集中治療室部門は ICU 12 床、CCU 8 床、ACU 8 床とし、こちらも

2014 年度と同様の救急受け入れ体制をとることが可能となった。産科病棟も 2014 年度と同様に、看護師は

各部署からのローテーション体制をとり、常勤助産師 6 名、非常勤助産師 3 名の配置により、安定的に助産

師 1 人、看護師 1 人の 2 人夜勤体制をとることができる体制となった。

デバイス総件数 358 385 352 0.93/1.09

PM(新規・交換) 282 270 234 1.04/1.15

ICD(新規・交換) 55 86 96 0.64/0.90

SICD(新規・交換) 2 今年度新設の項目

CRT-D(新規・交換) 19 28 21 0.68/1.33

CRT-P(新規・交換) 0 1 1 0/1.00

ステントグラフト総件数 53 63 40 0.84/1.58

EVAR 40 52 30 0.77/1.73

TEVAR 13 11 10 1.18/1.10

IVUS 876 738 693 1.19/1.06

OCT 145 105 82 1.38/1.28

画像診断総件数 42,591 39,044 37,332 1.09/1.05

RI 4,311 2,181 2,191 1.98/1.00

MRI 2,858 2,932 3,013 0.97/0.97

CT 9,161 8,824 8,742 1.04/1.01

エコー 26,261 25,107 23,386 1.05/1.07

リハビリテーション 総延回数 28,618 13,027 10,992 2.20/1.19

入院患者数 1,657 1,617 1,599 1.02/1.01

外来延回数 7,520 7,184 6,845 1.05/1.05

会費延回数 5,715 5,843 4,147 0.98/1.41

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図 21 入職者・退職者および看護師数

2)看護の質向上と看護師育成

スタッフ個々が自己の成長目標に従って、主体的に取り組み、ラダー別研修会出席率基礎Ⅰ-1:98.8%(昨

年 98.7%)、基礎Ⅰ-2:95.5%(昨年 97.7%)、基礎Ⅱ:96%(昨年 79.4%)、

EX1:100%(昨年 86.7%)、EX2:95%(昨年 100%)となっている。SRN 認定申請者 17 名(昨年 20

名)、内合格者 15 名(昨年 18 名)、合格率 88.2%(昨年 90%)であった。

3)その他

2014 年度と同様に、訪問看護ステーションと連携し、3 人を出向研修させ、急性期から在宅医療への連携

強化を図った。今後当院で慢性心不全認定教育課程を設立するにあたり、2015 年 4 月から 2019 年 2 月まで

の約 2 年間、兵庫県看護協会の慢性心不全認定看護師教育課程に当院の慢性心不全認定看護師を専任教員と

して出向させ、その他の教育機関にも看護師を積極的に出向させた。公益法人としての役割を果たすために、

看護学生や近隣の看護師を対象とした心電図セミナーと循環器セミナーを年 5 回開催した。府中市や東京都

からの防災訓練、マラソン、日本ダービー等の行事に対する応援要請があった際に積極的に看護師を出向さ

せた。

4.医療の質・安全管理部

質安全管理部部長に桃原内科部長、患者相談窓口担当に熊谷看護師長、前室長である相馬医師(現 千葉

大学医学部附属病院 医療安全管理部長 教授)が顧問となった。医療事故調査制度が 10 月 1 日より施行

されることを受け、9 月 6 日より死亡患者レポートを改定し、医療事故調査支援センターへの報告判断基準

として活用した。全職員対象、年 2 回の医療安全研修会を各連続 5 回開催し、今年度より理解度テストを行

い、前期理解度 90.4%、後期理解度 98.7%と理解度が改善した。医療安全ポケットメモを改訂し、全職員に

配布した。2015 年のインシデントレポート総数は 2,682 件(前年比 1.10)、内訳は医師 60 件(0.82)、看

護部 2,128 件(1.11)、薬剤師 76 件(1.00)、CE 30 件(0.81)、検査技師 135 件(1.30)、放射線技師 34

件(1.21)、管理栄養士 38 件(1.52)、事務 127 件(0.86)、理学療法士 14 件(1.00)、MSW 3 件(1.00)、

助産師 36 件(5.14)、保育士 1 件であった。レベル別では、レベル 0:311 件、レベル 1:1,270 件、レベル

2:549 件、レベル 3a:373 件、レベル 3b:41 件、レベル 4:6 件、レベル 5:5 件、クレーム・苦情総数;

127 件であった。院内事例検討会は 8 件開催し、外部主導事故調査は 1 件だった。

入職者・退職者

看護師数

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民事訴訟事案 3 件があり、内 2 件が 28 年度へ引き継がれている。QI に基づく転倒転落発生率は 2.44%(昨

年度 QI 値 2.54%)、損傷発生率 0.08%(昨年度 0.03%)であった。患者相談窓口の対応総件数は 147 件、

所属は外来 81 件、入院 52 件、その他 14 件、相談者は患者本人 88 件、患者家族 50 件、院内職員 9 件であ

り、相談内容は多い順に、健康維持・疾患に関すること 44 件、受診・診療に関すること 30 件、薬に関する

こと 24 件であった。患者ご意見箱の投書総件数は 182 件、内訳は感謝・御礼に関するもの 32 件、苦情・要

望・提案に関するもの 150 件であった。感謝内容で多かった項目は、診療 10 件、看護 10 件、接遇 8 件で

あり、苦情・要望内容で多かった項目は、施設・環境 40 件、食事 20 件、接遇 19 件であった。学会活動と

して、演題発表は 1 件だった。

1)感染管理

ICD 菊池 東京女子医科大 教授、ICN 石井看護師長が中心となって運営した。医療の質の向上を目指し、

エビデンスに基づく感染対策を費用対効果の高い方法で実施し、院内感染低減を目指した。2015 年は、診

療報酬感染防止対策加算 1(入院初日 400 点)再取得に向けて、厚生労働省院内感染対策サーベイランス

(JANIS:Japan Nosocomial Infections Surveillance)検査部門への参加準備をおこなった。細菌検査室

とのデータ共有システム構築ならびに解析コードの設定により、2016 年 1 月分よりデータ入力開始とする。

これにより、2016 年度は上記加算申請可能な体制となった。また、2016 年 2 月より日本小児総合医療施設

協議会(JACHRI)に参入することとした。

2)医薬品管理

医薬品管理は薬剤科長 大野が中心となって運営した。医療法施行規則(第一条の十一)に基づく医薬品

安全管理研修の実施として、医療安全管理室との共催で、6 月(6/1~5 日間に5回)実施した。研修テーマ

は、「医薬品、医療機器の使用によって発生した副作用・感染症・不具合報告について」を開催した。手術

および処置前等に中止する医薬品について、院内統一化を図り、一覧表を作成し公開した。

DPC 移行に伴う後発品置換えは、薬事委員会と協力して注射薬について、医療安全的な基準より 22 品目

を選定し後発品への切り替えを行った。

3)医療機器

医療機器を安全に使用するため保守点検の計画および実施を徹底した。本業務は、臨床工学科長 佐藤技

士が責任者となって運営した。人工心肺装置、人工呼吸器、血液浄化装置、除細動装置、閉鎖式保育器など

の生命維持管理装置が安全に使用出来るよう、定期的な研修を実施する。

5.教育・研修部門

2012 年度初頭に策定した院内職員の教育・研修に関わる出張規定に基づき、院内外学会・セミナー活動

が活発に行われている。国内外研修・留学希望者については、教育研修委員会での議論を経て、積極的に支

援してきた。看護職のキャリアパスの一環として Sakakibara Registered Nurse (SRN)という制度が既に確

立されているが、技師部門についても同様な制度(SRT)を設けるべく、準備を進めている。ほぼ原案は固ま

りつつあり、承認に向けて最終段階にある。

院内職員を対象とした教育セミナーは、2012 年度から継続的に「冠動脈模型作成セミナー」を開催して

いる。護部門や事務部門では、定期的な研究発表会も継続開催されている。新たな人材を育成すべく、各部

門でより魅力的な研修プログラムを立案・整備し、外部に向けて発信できるよう議論を進めている。研修部

門が、記念病院・クリニックのあらゆる職種の研修カリキュラム内容とタイムスケジュールを包括的に管理

する機能を果たすべく整備したい。2015 年 11 月 3 日に「旧病院地区再開発に取り組む」とのテーマで、第

2 回院内ワークショップを開催した。院内職員 108 名が 15 グループに分かれて、活発な意見交換を交わし

た。2017 年度からの専門医認定制度の変革に伴い、当院の対応についても教育研修委員会で議論を進めて

いる。2017 年からの基本領域の専門医制度発足に向けて数多くの基幹病院との連携プログラムに参画する

べく準備を進めている。学生実習も積極的に受け入れており、東京大学医学部 4 年生を対象とする早期体験

実習に加えて、2014 年度からは慶應大学医学部 6 年生を対象としたクリニカル・クラークシップを受け入

れた。学位取得を円滑化する目的で、慶應義塾大学医学部と連携大学院制度に関する契約が締結された。当

院の職員が自ら大学院生となって、当院で行った臨床研究を題材に学位を取得する道が開かれた。逆に連携

大学の大学院生が当院でSHIPデータベースを活用した臨床研究に主体的に参画できる体制を確立すること

が可能となる。あるいは、大学側が保有する再生医療などのトランスレーショナル・リサーチを共同で推進

する場を提供することも可能となった。昨年度よりがん研究会がん研有明病院との包括的連携事業が発足し

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た。診療情報共有化による医療の相互提供の他、新宿旧病院跡地を基盤とするがん・循環器健診、画像技術

の応用によるがん患者のスクリーニング、マイクロ RNA 解析、化学療法の心毒性の予測など独自の連携を

推進すべく、継続的に協議を進めている。

6.施設・エネルギー

4 月においては、11 日に全館停電のもと受変電設備年次法定点検、18 日には職員全員参加による自衛消

防訓練を実施した。6 月 14 日には手術室空調用室外機の刻管工事を行い装置の信頼性の向上を致しました。

9 月に防災備蓄食料 2 日分をエネルギー棟内に貯蔵。11」月 7 日に災害訓練と消防訓練を合同で開催。さら

に 3 月 1 日~30 日に第 2 回 LED 照明の更新工事を行い、電力消費削減を目指す。

7.施設概要

1)所在地 東京都府中市朝日町 3 丁目 16 番地 1 号

2)病床数 320 床

(開院時の構成は、CCU 12 床、準 CCU 18 床、ICU 20 床、小児 ICU 22 床、成人病床 186

床、小児病床 32 床、総合救急用病床 30 床)

3)診療科目

循環器内科、心臓血管外科、循環器小児科、放射線科、麻酔科、内科、外科、小児科、心臓リ

ハビリテーション、産婦人科

4)東京都との関連

地域医療支援病院、指定二次救急医療機関、東京都 CCU ネットワーク加盟施設、

東京都大動脈スーパーネットワーク重点病院、東京都災害拠点連携病院

5)基本診療料・特掲診療料・入院時食事療養の施設基準等

【基本診療料の施設基準届出事項】

一般病棟入院基本料(7 対 1 入院基本料)、救急医療管理加算、診療録管理体制加算 1、医師事務作業補

助体制加算 1、療養環境加算、重傷者等療養環境特別加算、医療安全対策加算 1、感染防止対策加算 2、患

者サポート体制充実加算、退院調整加算、救急搬送患者地域連携紹介加算、救急搬送患者地域連携受入加

算、呼吸ケアチーム加算、データ提出加算、特定集中治療室管理料 3、ハイケアユニット入院医療管理料

1、小児入院医療管理料 2、妊産婦緊急搬送入院加算、ハイリスク妊娠管理加算、新生児特定集中治療室管

理料 1

【特掲診療料の施設基準届出事項】

院内トリアージ実施料、夜間休日救急搬送医学管理料、ニコチン依存症管理料、薬剤管理指導料、医療

機器安全管理料 1、検体検査管理加算、心臓カテーテル法による諸検査の血管内視鏡検査加算、植込型心

電図検査、胎児心エコー法、時間内歩行試験、ヘッドアップティルト試験、画像診断管理加算、CT 撮影

及び MRI 撮影、冠動脈 CT 撮影加算、心臓 MRI 撮影加算、無菌製剤処理料、心大血管疾患リハビリテー

ション料、経皮的冠動脈形成術、経皮的冠動脈ステント留置術、経皮的中隔心筋焼灼術、ペースメーカー

移植術及びペースメーカー交換術、植込型心電図記録計移植術及び植込型心電図記録計摘出術、両心室ペ

ースメーカー移植術及び両心室ペースメーカー交換術、植込型除細動器移植術及び植込型除細動器交換術

及び経静脈電極抜去術、両室ペーシング機能付き植込型除細動器移植術及び両室ペーシング機能付き植込

型除細動器交換術、大動脈バルーンパンピング法(IABP 法)、補助人工心臓、医科点数表第 2 章 10 部手

術の通則 5 及び 6 に掲げる手術、輸血管理料・輸血適正使用加算、麻酔管理料(Ⅰ)、バルーン拡張型人

工生体弁セット、胃瘻造設術、磁気ナビゲーション加算、植込型除細動器移行期加算、一酸化窒素吸入療

【東京都知事届出事項】

地域医療支援病院(2006 年 5 月 9 日承認)

東京都災害拠点連携病院(2013 年 10 月 21 日指定)

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【DPC について】

DPC 対象病院(2016 年 4 月 1 日より)

【入院時食事療養】

入院時食事療養費(Ⅰ)

【先進医療・高度医療】

2012 年 1 月受理の急性心筋梗塞に対するエポエチンベータ投与療法 急性心筋梗塞(再灌流療法の成功

したものに限る。)

2016 年 1 月受理の自己心膜及び弁形成リングを用いた僧帽弁置換術 僧帽弁閉鎖不全症(感染性心内

膜炎により僧帽弁両尖が破壊されているもの又は僧帽弁形成術を実施した日から起算して六ヶ月以上経

過した患者(再手術の適応が認められる患者に限る。)に係るものに限る。)

【保険外併用療養費】

特別の療養環境の提供として、個室の 44.9 ㎡が 1 床、20.1 ㎡が 2 床、17.3 ㎡が 26 床、17.1 ㎡が 8 床

の計 37 床を申請

6)沿革

1977 年 11 月 4 日、本財団は循環器領域の患者を診療する臨床研究施設として榊原記念病院(152 床)を

渋谷区代々木に開設した。1999 年 8 月 17 日、府中市と本財団は附属榊原記念病院を調布基地跡地に建設す

る基本協定を締結し、2003 年 12 月 22 日、現所在地(敷地面積 22,6879.15 ㎡)に 320 床の榊原記念病院を

新築・開院した。2006 年 5 月 9 日、東京都知事より地域医療支援病院の承認。また、臨床研究と安全・安

心の高度医療を行うなかで、専門医師、専門看護師、臨床薬剤師、専門技師及び事務管理者の研修養成を実

施している。2011 年に日本心臓血圧研究振興会が新制度により公益財団法人となり、公益財団法人の附属臨

床施設となった。

7)理念

a.循環器領域及び関連領域の専門医療および臨床研究をニーズに応じて提供する病院

b.国際的に認知される水準の医療と臨床研究を行う病院

c.地域のニーズに応じた急性病態に対する適切な対処として一般の一次・二次救急に応需し、災害医療を支

援する病院

d.有能な専門職の育成と臨床研究を推進し、継続性・発展性・将来性のある病院

e.患者・家族のニーズを理解し、退院後の健康維持・増進の援助を含めて納得される対応ができる病院

f.職員にとって働きやすく、働き甲斐のある病院

g.健全な経営による医療を行う病院

8)組織体制

院長 友池仁暢(専務理事)、副院長 高橋幸宏(理事)、副院長 高山守正、副院長 梅村純、副院長 吉川

勉、副院長 高梨秀一郎(理事)、副院長 三浦稚郁子、小児科主任部長 嘉川忠博、最高顧問 細田瑳一(理

事長)、村上保夫(常務理事)、住吉徹哉(常務理事)、経営管理本部長 吉富正孝(専務理事)、監理部長 前

川眞広等、常勤循環器専門医 97 名、看護職員 280 名、技術職員 116 名、事務職員 124 名、合計 617 名に

て運営にあたっている(2015 年 12 月末時点)。