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Gojinkai Motomachi HD Clinic
五仁会 元町HDクリニック 臨床工学部、 同 臨床検査部1)、同 内科2)
阪口 剛至、大槻 英展、吉本 秀之、田淵篤嗣、森上 辰哉、 清水 康1)、田中 和弘1)、申 曽洙2)
ヘモダイアフィルタ ABH-21Pの性能評価
第18回日本HDF研究会 2012.09.08
Gojinkai Motomachi HD Clinic
目 的
ヘモダイアフィルタABH-21P (旭化成メディカル社製)を用いてOn-line HDFを施行し、 置換液量を
変更することによる除去性能の違
いを比較評価した。
Gojinkai Motomachi HD Clinic
対象患者 年齢:58.1±10.0 (歳) 透析歴:23.9±7.3 (年) 透析時間:4.0 (時間) 体重:73.0±10.8 (kg) Ht:33.9±2.1 (%) Qb:250 (mL/min) Qd:650 (mL/min) 置換液量:40・60 (L/session)
Gojinkai Motomachi HD Clinic
膜の仕様
ABH-21P (ABH)
膜材質 膜面積 滅菌 内径(μm) 膜圧(μm) 血液容量(mL)
PS 2.1 γ線 200 45 110
Gojinkai Motomachi HD Clinic
1.小分子量物質除去特性(UN,Cr,UA,iP) ・除去率:RR=(CBpre-CBpost)/CBpre×100 (%) 2.低分子量蛋白除去特性(β2-MG,α1-MG) ・Ht補正除去率:RR = CBpost (1-Htpost / 100) Htpre 1- × × ×100 (%) CBpre (1-Htpre / 100) Htpost 3.低分子量蛋白除去特性(β2-MG,α1-MG) ・1時間毎の除去量:M= 貯留排液濃度×排液量 (mg) ・クリアスペース : M / Co (L) Co:初期濃度 4.アルブミン漏出特性(Alb) ・1時間毎の漏出量 (g) ・クリアスペース : M / Co (L) 検定にはpaired t testを用い危険率5%未満を有意とした
評価項目
Gojinkai Motomachi HD Clinic
透析液排液採取方法 ・監視装置排液ラインより定量ポンプ(輸液ポンプ)にて 排液を抽出し貯留 ・排液抽出速度:0.5L/hr ・排液貯留容器:HDF補充液バッグ(ポリプロピレン製) ・排液貯留方法:氷冷 ・排液貯留時間:1時間毎に分割貯留 貯留容器吸着への対応 非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート:Tween20)を、終濃度0.02w/v%となるよう添加。
Gojinkai Motomachi HD Clinic
小分子量物質除去率
65.760.2
71.1
55.163.6
59.4
70.4
59.0
0
20
40
60
80
100
UN Cr UA iP
10L/h
15L/h
小分子量物質除去率 (%)
p<0.05
n=5 mean±SD
Gojinkai Motomachi HD Clinic
β2-MG 経時変化
0
50
100
150
200
1 2 3 4
除去量
0
10
20
30
40
全除
去量
に対
する
時間
別除
去量
の割
合
10L/h15L/h10L/h15L/h
低分子蛋白除去特性
(mg) (%)
1時間 2時間 3時間 4時間
n=5 mean±SD
*
* p<0.05 vs 10L/h
*
Gojinkai Motomachi HD Clinic
α1-MG 経時変化
0
40
80
120
160
1 2 3 4
除去量
0
10
20
30
40
全除
去量
に対
する
時間
別除
去量
の割
合
10L/h15L/h10L/h15L/h
低分子蛋白除去特性
(mg) (%)
1時間目 2時間目 3時間目 4時間目
n=5 mean±SD
*
* *
* p<0.05 vs 10L/h
Gojinkai Motomachi HD Clinic
除去量
294.6
173.2
301.9
214.7
0
100
200
300
400
β2-M α1-M
10L/h15L/h
低分子量蛋白除去特性 除去率
77.53
25.78
79.46
32.37
0
20
40
60
80
100
β2-M α1-M
ns (mg) (%)
β2-MG α1-MG β2-MG α1-MG
n=5 mean±SD
n=5 mean±SD
* p<0.05 vs 10L/h
*
*
*
Gojinkai Motomachi HD Clinic
アルブミン
0
1000
2000
3000
4000
5000
1 2 3 4
除去量
0
10
20
30
40
50
全除
去量
に対
する
時間
別除
去量
の割
合
10L/h15L/h10L/h15L/h
(mg)
1時間目 2時間目 3時間目 4時間目
アルブミン漏出量 経時変化
(%)
n=5 mean±SD
* p<0.05 vs 10L/h
* *
* *
*
Gojinkai Motomachi HD Clinic
アルブミン漏出量
5.58
3.98
0
2
4
6
8
10L/h 15L/h
アルブミン漏出量
(g) p<0.05
n=5 mean±SD
Gojinkai Motomachi HD Clinic
クリアスペース
9.50
1.28
9.96
1.650
3
6
9
12
β2-M α1-M
10L/h15L/h
Alb
0.15
0.10
0.00
0.05
0.10
0.15
0.20
10L/h 15L/h0
クリアスペース (L)
p<0.05 (L)
p<0.05
p<0.05
β2-MG α1-MG
n=5 mean±SD
n=5 mean±SD
Gojinkai Motomachi HD Clinic
まとめ
小分子量物質除去性能ではCr、UA、iPでは両群間に差
はなかったが、UNでは10L群が高値(p<0.05)であった。 β2-MGの除去率では15L群がやや高値(p<0.05)となっ
たが、除去量では両群間に差はなかった。また、1時間毎
に排液を分割貯留して得られた除去量でみると、両群と
も血中濃度の経時低下に伴ない除去量も低下した。 α1-MGは除去率・除去量ともに15L群が高値となり、その
除去の性能は濾過量に依存していた。 アルブミンについても、α1-MGと同様に濾過量に依存して
漏出量が増加した。
Gojinkai Motomachi HD Clinic
結語
ABH-21Pは、大量前置換HDFを行うこと
により、低分子量蛋白の高い除去性能が
得られ、また濾過量を変更することにより
アルブミン漏出量の調整も可能である。
Gojinkai Motomachi HD Clinic
演題発表に関連し、開示すべきCOI 関係にある企業などとして、 ①顧問: なし ②株保有・利益: なし ③特許使用料: なし ④講演料: なし ⑤原稿料: なし ⑥受託研究・共同研究費: (検査費)旭化成メディカル(株) ⑦奨学寄付金: なし ⑧寄附講座所属: なし ⑨贈答品などの報酬: なし
日本HDF研究会 COI 開示
筆頭発表者名: 阪口 剛至