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学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 萌芽型共同研究 採択課題 10th Symposium 2018712, 13学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 第10回シンポジウム Dipole antenna ADVENTURE_Magneticによる, 移動体を含む回転機の大規模並列有限要素解析 杉本振一郎 (八戸工業大学) EX18315 (東京大学情報基盤センター推薦課題) ADVENTUREプロジェクトでは,数万ノード規模の超並列計算機環境において1,000億自由度 規模の大規模電磁界解析を行うことを目的に,並列電磁界解析ソルバADVENTURE_Magnetic (AdvMag)の開発を進めている. AdvMagの新たなターゲットアプリの一つとして,回転機の大規模並列解析に2016年度より 取り組んでいる.回転子という移動体を含む回転機の非定常有限要素解析は並列環境での効率的 な取り扱いが難しく,スーパーコンピュータを有効に活用できていない分野の一つである.そこ で階層型領域分割法に新たな領域分割技術を導入し,並列数に応じて計算時間を短縮することの できるソルバを開発した. しかし,AdvMagはこれまで複素数演算に特化してチューニングを行っていたため非定常解析 で必要となる実数演算にまだ弱点がある,効率的な解析に必要となる領域分割後の並列処理にか かる時間が並列数の2乗に比例して増えるなど,回転機の解析全体を効率よく行うにはまだ問題 を抱えている.本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析を効率よく行え るようになることを目指し,これらの問題を解決する. 課題概要 1,000億自由度規模の電磁界解析を可能とするための, 階層分割型数値計算フレームワークADVENTURE_Magneticの高並列化・高速化研究 EX17326 (東京大学情報基盤センター推薦課題) 研究目的 AdvMagのターゲットアプリの一つとして,数値人体モデルを用いた癌の温熱療法 の効果を定量的に評価することを目指している.その一環として,2016年度のFX10 スーパーコンピュータシステム「大規模HPCチャレンジ」にて160億自由度の数値人 体モデル(解像度0.5 mm)を10分,300億自由度の簡易温熱治療器モデルを19分で解 析することに成功した.しかし直径1~2 mm程度の癌組織を対象とするにはまだ解像 度が足りていないと考えられ,現在は解像度0.25 mm,1,280億自由度の数値人体モ デルの解析を目指している. FX10では全ノードを用いても300億自由度の解析がメモリ搭載量の観点から限界で あることがわかっている.一方Oakforest-PACS (OFP)では全ノードを用いれば1,800 億自由度程度まで扱うことができると予想される.そこで本研究課題では,OFP上で 最大2,048ノードを用いてAdvMagの並列性能を評価するとともに,大規模電磁界解析 における課題を抽出,チューニングを施す.これにより将来的に1,280億自由度の数 値人体モデルを解析し,電磁波を用いた癌の温熱療法の効果を定量的に評価するシス テムの研究開発へつなげていく. 研究成果 ウィークスケーリングおよびストロングスケーリングをノード内,および複数のノ ードにて行いAdvMagの性能を評価した.その結果を受けて各種パラメータの調整, 1,000億自由度規模の電磁界解析を行う際のMPIプロセス数とスレッド数のバランスを 検討し,全8,208ノードを用いる際には1ノードあたり16のMPIプロセス,MPIプロセ スあたり17スレッド,領域分割はMPIプロセスあたり8,840領域あたりをつけてその 後のテストを行った.テストでは辺要素を用いるために必要な処理の部分で並列数の 増大にあわせて処理時間が大幅に増える現象が確認され,今後の課題となった.また 2016年度のFX10スーパーコンピュータシステム「大規模HPCチャレンジ」を実施し た際,9,600のプロセスが一斉に結果の書き込みを行うと著しく書き込みに時間がか かるようになったり,書き込みに失敗したりしてしまいほんの一部の解析結果しか残 せなかった.さらに自由度が増えると必要なディスク容量も大きくなる.Oakforest- PACS上で行った160億自由度数値人体モデルの試解析では障害は発生しなかったが, 本課題で対象にするのは1,000億自由度規模であり,プロセス数も13万を超え,再び 障害が発生する可能性がある.そこで本課題において同時に書き込みを行うプロセス 数を制限する機能,および出力後にファイルをシステムコールによってGNU zip形式 で圧縮する機能を開発した.この機能を使用することによりIOにかかる時間は増えて しまうが,確実に解析結果を残すことを優先することとした. 学術的背景 日本で発電される全電力の60%以上がモータで使われるとともに,その電力のほぼすべてを 発電機が発電しており,回転機は我々の生活に欠かせないものとなっている.また高性能なモー タを必要とする電気自動車などが普及期に入りつつある昨今,回転機の解析技術はより重要にな り,解析時間を短縮するための研究も盛んに行われている.しかし従来の並列解析手法は回転子 という移動体の存在ゆえになかなか効率的な解析ができず,わずか10並列で解析時間が短縮で きなくなるものもありスーパーコンピュータを回転機の解析では十分に活用できていない.その ため設計の現場では数千~数万もの時間ステップの解析を数日程度で終わらせるために自由度を 数万程度に抑えており,不十分な精度で工夫しながら設計が行われている. 一方,申請者はAdvMagをベースとして並列数に応じて計算時間を短縮することのできるソル バの開発に成功した.本課題ではこのソルバとその周辺技術をより洗練し,回転機設計の現場で もスーパーコンピュータを活用できるようにすることを目指す.このことにより日本の回転機お よびそれを用いる分野をより活性化させることに資すると考えている. 特色・独創性 本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析をスーパーコンピュータで効 率よく行えるようになることを目指す. 申請者は,これまで動かない解析対象の並列解析で成果を上げていた階層型領域分割法に新たな 通信アルゴリズムを導入し,AdvMagをベースとして並列数に応じて計算時間が短縮できるソル バを開発した.その結果,逐次計算で1ヶ月以上かかっていた700万自由度の誘導電動機モデル の解析をFX10スーパーコンピュータシステムの384ノードを用いて1.60時間で行うことに成功 した.この規模の回転機モデルを扱うことができ,かつこのような短時間で解析結果を得られる 手法は,他に存在しない. また,AdvMagで用いている手法は汎用性が高く,階層型領域分割法を適用できる対象であれ ば適用可能であると考えられる.現在は四面体辺要素を用いる電磁界解析にしか適用していない が,本課題を通じてこの手法を洗練していけば,将来的に構造解析や熱伝導解析,その他の要素 (六面体要素や通常の節点要素など)に適用し,移動体を含むより幅広い対象をスーパーコンピュ ータ上で効率よく解析できるようになると期待できる. = = part 0 sub- domain 0 sub- domain 1 part 1 sub- domain 0 sub- domain 1 : Interface DOF ( ) : DOF part 0 part 1 3 4 0 1 2 5 0 1 2 3 4 5 part 0: 0 part 1: 5 01245 part 0: 5 01234 part 1: 0 part 0 part 1 Moving Stationary body Moving body : DOF on connection surface : DOF in stationary body : DOF in moving body 階層型の領域分割と,part間の通信テーブル 回転機の解析における,固定体と移動体の接続関係の変化 Stationary body Moving body Domain Decomposition sub- domain 0 sub- domain 1 sub- domain 0 sub- domain 1 sub- domain 0 sub- domain 1 sub- domain 0 sub- domain 1 part 0 part 2 part 1 part 3 固定体・移動体の個別の領域分割 part 0: 0 part 1: 2 23 part 2: 0 part 3: 0 part 0: 0 part 1: 0 part 2: 0 part 3: 2 56 part 0 part 2 part 0: 2 0 1 part 1: 0 part 2: 0 part 3: 0 part 0: 0 part 1: 0 part 2: 2 01 part 3: 0 part 1 part 3 の通信テーブル part 0 part 2 3 2 4 5 6 0 1 0 1 2 3 4 5 6 part 1 part 3 4 3 2 5 6 0 1 2 3 4 5 6 0 1 part 0: 0 part 1: 1 6 part 2: 3 456 part 3: 1 6 part 0: 1 2 part 1: 0 part 2: 0 part 3: 2 56 part 0: 3 012 part 1: 0 part 2: 0 part 3: 0 part 0: 1 2 part 1: 2 34 part 2: 0 part 3: 0 part 0 part 1 part 2 part 3 step 0 part 0: 0 part 1: 1 6 part 2: 2 45 part 3: 2 56 part 0: 1 2 part 1: 0 part 2: 2 56 part 3: 1 5 part 0: 2 12 part 1: 2 01 part 2: 0 part 3: 0 part 0: 2 23 part 1: 1 4 part 2: 0 part 3: 0 part 0 part 1 part 2 part 3 step 1 2 part 2 0 1 3 4 5 6 part 3 part 0 3 2 4 5 6 0 1 part 1 4 3 2 5 6 0 1 2 3 4 5 6 0 1 part 2 0 1 3 4 の通信テーブル 階層型領域分割法による回転機の並列解析における通信テーブル 接続関係の変化を通信テーブルの変化に置き換える

ADVENTURE Magneticによる, 移動体を含む回転機の大規模並列 … · 本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析をスーパーコンピュータで効

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Page 1: ADVENTURE Magneticによる, 移動体を含む回転機の大規模並列 … · 本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析をスーパーコンピュータで効

学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点 萌芽型共同研究採択課題 10th Symposium

2018年 7月12日, 13日

学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点第10回シンポジウム

𝐿

𝐻

𝑥𝑦

Dipole antenna

ADVENTURE_Magneticによる,移動体を含む回転機の大規模並列有限要素解析

杉本振一郎 (八戸工業大学)

EX18315 (東京大学情報基盤センター推薦課題)

ADVENTUREプロジェクトでは,数万ノード規模の超並列計算機環境において1,000億自由度規模の大規模電磁界解析を行うことを目的に,並列電磁界解析ソルバADVENTURE_Magnetic(AdvMag)の開発を進めている.

AdvMagの新たなターゲットアプリの一つとして,回転機の大規模並列解析に2016年度より取り組んでいる.回転子という移動体を含む回転機の非定常有限要素解析は並列環境での効率的な取り扱いが難しく,スーパーコンピュータを有効に活用できていない分野の一つである.そこで階層型領域分割法に新たな領域分割技術を導入し,並列数に応じて計算時間を短縮することのできるソルバを開発した.

しかし,AdvMagはこれまで複素数演算に特化してチューニングを行っていたため非定常解析で必要となる実数演算にまだ弱点がある,効率的な解析に必要となる領域分割後の並列処理にかかる時間が並列数の2乗に比例して増えるなど,回転機の解析全体を効率よく行うにはまだ問題を抱えている.本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析を効率よく行えるようになることを目指し,これらの問題を解決する.

課題概要

1,000億自由度規模の電磁界解析を可能とするための,階層分割型数値計算フレームワークADVENTURE_Magneticの高並列化・高速化研究

EX17326 (東京大学情報基盤センター推薦課題)

研究目的

AdvMagのターゲットアプリの一つとして,数値人体モデルを用いた癌の温熱療法の効果を定量的に評価することを目指している.その一環として,2016年度のFX10スーパーコンピュータシステム「大規模HPCチャレンジ」にて160億自由度の数値人体モデル(解像度0.5 mm)を10分,300億自由度の簡易温熱治療器モデルを19分で解析することに成功した.しかし直径1~2 mm程度の癌組織を対象とするにはまだ解像度が足りていないと考えられ,現在は解像度0.25 mm,1,280億自由度の数値人体モデルの解析を目指している.

FX10では全ノードを用いても300億自由度の解析がメモリ搭載量の観点から限界であることがわかっている.一方Oakforest-PACS (OFP)では全ノードを用いれば1,800億自由度程度まで扱うことができると予想される.そこで本研究課題では,OFP上で最大2,048ノードを用いてAdvMagの並列性能を評価するとともに,大規模電磁界解析における課題を抽出,チューニングを施す.これにより将来的に1,280億自由度の数値人体モデルを解析し,電磁波を用いた癌の温熱療法の効果を定量的に評価するシステムの研究開発へつなげていく.

研究成果

ウィークスケーリングおよびストロングスケーリングをノード内,および複数のノードにて行いAdvMagの性能を評価した.その結果を受けて各種パラメータの調整,1,000億自由度規模の電磁界解析を行う際のMPIプロセス数とスレッド数のバランスを検討し,全8,208ノードを用いる際には1ノードあたり16のMPIプロセス,MPIプロセスあたり17スレッド,領域分割はMPIプロセスあたり8,840領域あたりをつけてその後のテストを行った.テストでは辺要素を用いるために必要な処理の部分で並列数の増大にあわせて処理時間が大幅に増える現象が確認され,今後の課題となった.また2016年度のFX10スーパーコンピュータシステム「大規模HPCチャレンジ」を実施した際,9,600のプロセスが一斉に結果の書き込みを行うと著しく書き込みに時間がかかるようになったり,書き込みに失敗したりしてしまいほんの一部の解析結果しか残せなかった.さらに自由度が増えると必要なディスク容量も大きくなる.Oakforest-PACS上で行った160億自由度数値人体モデルの試解析では障害は発生しなかったが,本課題で対象にするのは1,000億自由度規模であり,プロセス数も13万を超え,再び障害が発生する可能性がある.そこで本課題において同時に書き込みを行うプロセス数を制限する機能,および出力後にファイルをシステムコールによってGNU zip形式で圧縮する機能を開発した.この機能を使用することによりIOにかかる時間は増えてしまうが,確実に解析結果を残すことを優先することとした.

学術的背景

日本で発電される全電力の60%以上がモータで使われるとともに,その電力のほぼすべてを発電機が発電しており,回転機は我々の生活に欠かせないものとなっている.また高性能なモータを必要とする電気自動車などが普及期に入りつつある昨今,回転機の解析技術はより重要になり,解析時間を短縮するための研究も盛んに行われている.しかし従来の並列解析手法は回転子という移動体の存在ゆえになかなか効率的な解析ができず,わずか10並列で解析時間が短縮できなくなるものもありスーパーコンピュータを回転機の解析では十分に活用できていない.そのため設計の現場では数千~数万もの時間ステップの解析を数日程度で終わらせるために自由度を数万程度に抑えており,不十分な精度で工夫しながら設計が行われている.

一方,申請者はAdvMagをベースとして並列数に応じて計算時間を短縮することのできるソルバの開発に成功した.本課題ではこのソルバとその周辺技術をより洗練し,回転機設計の現場でもスーパーコンピュータを活用できるようにすることを目指す.このことにより日本の回転機およびそれを用いる分野をより活性化させることに資すると考えている.

特色・独創性

本課題では,数億~数十億自由度の回転機の非定常有限要素解析をスーパーコンピュータで効率よく行えるようになることを目指す.

申請者は,これまで動かない解析対象の並列解析で成果を上げていた階層型領域分割法に新たな通信アルゴリズムを導入し,AdvMagをベースとして並列数に応じて計算時間が短縮できるソルバを開発した.その結果,逐次計算で1ヶ月以上かかっていた700万自由度の誘導電動機モデルの解析をFX10スーパーコンピュータシステムの384ノードを用いて1.60時間で行うことに成功した.この規模の回転機モデルを扱うことができ,かつこのような短時間で解析結果を得られる手法は,他に存在しない.

また,AdvMagで用いている手法は汎用性が高く,階層型領域分割法を適用できる対象であれば適用可能であると考えられる.現在は四面体辺要素を用いる電磁界解析にしか適用していないが,本課題を通じてこの手法を洗練していけば,将来的に構造解析や熱伝導解析,その他の要素(六面体要素や通常の節点要素など)に適用し,移動体を含むより幅広い対象をスーパーコンピュータ上で効率よく解析できるようになると期待できる.

𝐾𝑢 = 𝑓 𝑆𝑢𝐵 = 𝑔

part 0

sub-

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domain 1

part 1

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domain 1

: Interface DOF (𝑢𝐵)

: DOF

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part 0 part 1

Moving

Stationary

body

Moving

body

: DOF on connection surface

: DOF in stationary body

: DOF in moving body

階層型の領域分割と,part間の通信テーブル

回転機の解析における,固定体と移動体の接続関係の変化

Stationary

body

Moving

body

Domain

Decomposition

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domain 0

sub-

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sub-

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part 0 part 2

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固定体・移動体の個別の領域分割

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●の通信テーブルpart 0

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part 20

1 3 4・・・

●の通信テーブル

階層型領域分割法による回転機の並列解析における通信テーブル接続関係の変化を通信テーブルの変化に置き換える