2005 1 22年 月 日 LHC第一回 物理解析研究会 1

ATLAS 実験におけるシミュレーション & 解析環境

東大 ICEPP田中純一

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 2

概要 道具

プログラミング言語は？ 環境は？フレームワークは？

データ 実験データ MC データ

どこにある？どうやってアクセスする？ データの流れ：どうやってつくる？

我々の現状 何をやっているか？

話の中で、“ ローマ”という言葉がでてきたら、今年 6 月にあるATLAS 物理 WS のこと

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 3

プログラミング言語 C++ 言語

ATLAS 実験専用の解析フレームワーク ROOT

Python 解析ジョブの引数に与えるテキストファイル内でオプ

ションを記述する。例： >> athena Higgs_VBF_tautau.py [return]

Fortran Generator 周辺の仕事 C++ は Sherpa だけ（？）、 Herwig++ と Pythia7 はまだ。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 4

解析環境 Athena “ アセナ”

ATLAS 実験専用の巨大なフレームワーク 何もかも行う（予定）。

実験データの Reconstruction MC データの生成 物理解析

Grid “ グリッド” 世界規模で接続された PC の集合体

約 60000CPUs （ 3GHz Xeon 換算） @2008 約 16PB （テープ）＋約 30PB （ディスク） @2008

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 5

Athena 環境の開発状況

ローマ

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 6

データ

基本は以下の３種類。 RAW

実験データ、 1.6MB/evt 、 HLT= ～ 200Hz例：物理事象 =100Hz と仮定すると、100x1 年分 (107)x1.6MB/evt = 1.7PB/ 年

MC データ（ Full ）も実験データと同じ形式にする。 2.0MB/evt

ESD Event Summary Data 、 0.5MB/evt Reprocess に耐える内容を保持する予定。

AOD Physics Analysis Object Data 、 0.1MB/evt

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 7

流れ

Generator

Geant4 - simulation - digitization

RAW

ReconstructionESD

Analysis

Fast simulation

AOD

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 8

シミュレーション Full Simulation

Geant4 と Geant3 Geant4 の実装は終了して、テスト段階に入った。

Fast Simulation ハドロンコライダーでは必須。

Full Simulation で統計的に十分なイベントを生成することはできない。

例例 =1nb のプロセス、 10fb-1 相当、 1 イベント 5 分を１ヶ月で生成する。(10-9x10x1015x5) / (1 ヶ月 =5x104) = 103CPU(10-9x10x1015x5) x 2MB/evt = 108MB = 100TB

Full Simulation のパフォーマンスを再現するように再調整が必要。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 9

データアクセス

AOD は必要最小限の情報のみ保持。 データ解析中に AOD にない情報（例えばセル）に

アクセスしようとすると、該当する ESD を探し出し必要な情報を取得することができる。 Athena 環境では実現している。

ESD

Analysis AOD

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 10

データ生成 グリッドを利用する。

データ管理 実験データの Reprocess MC データの生成

“ ローマ”ための公式データが生成されている。

データチャレンジ（ DC ）プロジェクト： DC1 、 DC2(now) 、 DC3 グリッド上で実験データをきちんとプロセスできるかど

うか？ グリッド上で MC データを生成できるかどうか？ グリッド上のデータを利用して解析できるかどうか？等の検証する R&D が行われている。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 11

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 12

CERN

グリッド

日本

CERN分室

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 13

我々の現状

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 14

流れ（現状） ESD と AOD はやっ

と姿を見せたところ。

CBNT Combined ntuple ROOT ファイル

CBNT を生成して ROOT で解析している。

我々はこれでローマを目指す。

Generator

Geant4 - simulation - digitization

RAW

ReconstructionESD

Analysis

Fast simulation

AOD

CBNT

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 15

単位は MeV と mm

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 16

Generator 周辺の話題 Matrix Element

Grappa （日本製） , Alpgen, MadGraph などなど。

General tool Hadronization Parton Shower

Pythia, Herwig など Sherpa

これらの道具を駆使してデータを生成している。

Signal ： Higgs & SUSY（ mSugra ）

BG ： tt 、 W+njets 、 Z+njets 、…

B.Webber　 TeV4LHC@FNAL

PDF

Underlying Event

PDF

ME+PS

Fragmentation

p p

Jet cone/kT

N(N)LO

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 17

Higgs の話題： VBF H->

Higgs の First Discovery を目指して！ Full Simulation でやるべきこと

TauID の研究（進行中） Et missing の研究 Forward Jet の研究

Fast Simulation でやるべきこと Z+njets の影響（進行中）

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 18

Forward Jets

Tau

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 19

解析ツール Particle ID関連は整備中 @CERN

B-tagging … モニター中 E/gamma Jet & MissingEt … ここをやりたい。 Muon Tau … 参戦中開発はどんどん進んでいる。複数の開発が同時に進むことも多い。どれも使おうと思えば使えるが、 Performance には？が多い。

ATLAS Physics TDR(1999) と比較して。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 20

資源 データ生成は ICEPP の計算機で行っている。

NonGrid 約 100CPUs 約 30TB

データは ICEPP の計算機に存在する。

ICEPP の計算機では Athena 環境が利用できる。 CERNからミラーしている。

来年度からは CERN分室もフル活用。 我々（人の話）も CERNへお引越し。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 21

まとめ 解析環境

実験開始に向け整いつつある。 データ生成と管理

@ グリッドを目指している。 自前の解析環境

CERN & TOKYO 資源：データ保持とその Reprocess は十分可能（ 30fb-1

ぐらいまで）

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 22

予定 ATLAS 物理ワークショップ

2005 年 6 月 7 日ー 11 日 @ ローマ 予想： Full simulation の Validation が中心

アトラス物理本 ポスト・ローマはこれ！ 2006 年後半リリースを目指す。 実験データの解析（発見論文）のため、

大きな貢献をすることが最重要課題。

2005 1 22年 月 日LHC第一回 物理解析研究会 23

…To CERN

2007 年に向け本拠地 CERNへ