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第7章環状流の液膜流れ

第7章環状流の液膜流れ - 大阪大学液膜流に関する無次元数 無次元液膜厚さ 液膜レイノルズ数 Γ は壁面単位幅あたりの液膜質量流量 液膜厚さが流路

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第7章環状流の液膜流れ

  

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環状流の液膜流れ

上昇流---気相の剪断力による流れ

下降流、対向流

気相流束小---流下液膜(気相流量に依存せ

ず)

気相流束大---気相の剪断力による流れ

連続層(基底液膜) δB

擾乱波---最大厚さδC

平均液膜厚さyi

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液膜流に関する無次元数

無次元液膜厚さ

液膜レイノルズ数

Γは壁面単位幅あたりの液膜質量流量

液膜厚さが流路Dに比べ小さく液滴がない場合

液膜レイノルズ数は見かけ流速のレイノルズ数

( ) ( ) ( ) 3/12Li

3/12LC

3/12LB /gy,/g,/g ννδνδ

yu /4Re iLLLf ρ=ΓµΓ=

( ) LLLL2 UD4 UD4/D ρ=Γρπ=Γπ

/UD /UD/4Re LLLLLLf ν=µρ=µΓ=

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気液界面剪断力

蒸気流の力のバランス

          +は上昇流、-は下降流

摩擦圧力損失を(dp/dz)Fと置く

下降流で気相流速が小さい場合

平滑管に近い

上昇流、下降流で気相流速が大、大きく増える

r

2gdzdp

i

ig

τ+ρ±=��

���

�−

2g

ggi

F

ii )cu(

2f

dzdp

2r −

ρ=τ�

���

�=τgg

2g

g

i

g

F

f4 c)-(u2Ddz

dp =λρλ

=��

���

/DUReor /)cu(DRe Re3164.0 gggggig4/1

gg ν=ν−==λ −

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界面剪断力の相関式

Wallisの式

液膜を表面荒さと見なす

ボイド率と平均液膜厚さの関係

2g

gg

2g

ggi u

2f)cu(

2f

ρ≅−

ρ=τ )}1(751{005.0)D/y3001(005.0f ig α−+=+=

Dy4

D)4/(Dy1 i

2i =

ππ=α−

)D/y4(1UU

ui

ggg −

=

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壁面近傍の流れ(単相流)

剪断力分布

層流 

2WW

2WWW )yr(

dzdp)yr(2 r

dzdpr2 −π�

���

�−=τ−ππ��

���

�−=τπ

WWW )r/y1( τ≅−τ=τ

)r/y1(dy/dudy/du WW −τ=ρν=µ=τ

νρτ≅−

ρντ= y)

r2yy(u W

W

2W

ν==

ρτ== ++++ yuy u/uu u yu

**W*

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乱流応力

渦による運動量のやりとり

    :混合距離(渦の大きさ)

0'v,0'u,0v 'v'u)'vv)('uu(uv ===ρ−=++ρ−=ρ−=τ2

22222

dydu'v'u'v'u-

dydu'u

dydu'v ��

����

�=≅== ���

� ky=�

kyu

ky1

dydu

dydu *

w2

2W =

ρτ=��

����

�ρ=τ≅τ �

+++ +=+= yln5.25.5yln k1Cu

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乱流の速度分布

二層モデル

三層モデル

)6.11y( yln5.25.5 )6.11y( yu

≥+=≤=

++

+++

)30y( yln5.25.5 )30y5( yln505.3

)5y( yu

>+=≤<+−=

≤=

++

++

+++

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渦拡散係数

渦拡散係数の定義

分子拡散も考慮した一般的な式

壁近くでは(τ≒τW)

速度分布からがεが求まる。

dydu

dydu

dydu 2

22

�� =��

����

�ρ=ρε=τ

+

+

νε+=

ττε+νρ=τ

dydu)1(

dydu)(

W

1dy/du

1 −=νε

++

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乱流拡散係数

三層モデル

層流底層でも渦拡散係数を考える必要がある。

Lin SleicherDeissler

)30y( 5.2/y15.2/y )30y5( 15/y

)5y( 0

>=−=≤<−=

≤=νε

+++

++

+

)5.14/y( 2+=νε )y()091.0( 22 +=

νε

)26y( dy

ud/dydu0.36)(

)26y( }]yu)109.0exp{(1[yu)109.0(

2

2

232

22

>���

����

����

����

�=

≤−=νε

++

+

+

+

+++++

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液膜流量と液膜厚さ

以上の壁面近くの速度場の関係を用いて液膜厚さと液膜流量を求める

液膜内の応力分布

dyu4dyu4/4Re ii y

0 L

y

0 LL

LLf ��

+++=

µρ=µΓ=

gyy]r

g[ Lww

wLw ρ±τ≅ταρ±τ=τ �

( )3*i

2*i

*i

2ii

3

i

*i

w

i

3/1

2i*

i

3/1

2i*i

3

i

*i

w

y)y()yyyy1

gg

gyyyyy1

�τ=���

����

�±=

ττ

��

���

νρτ=τ�

���

ν=��

����

�±=

ττ

+++

++

(

iLwi gyρ±τ=τ

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層流液膜

液膜内が層流の場合

           の関係が与えられる。

入り口液流束からRefが入り口気相流束から

τiがわかるので液膜厚さyiが求められる。

ただし求められたyiが層流条件を満たす必要

dydu y

yy1

3

i

*i

w+

++

+ =���

����

�±=

ττ

yyy

21yu 2

3

i

*i ++

++���

����

�±=

3*i

2*i

*i

3*i

2i

y

0 Lf )(y34)(y2 )(y

32)2(y dyu4Re i

�τ=±== +++�

+

*i

*i

L

Lf y , ,DURe τ

ν≡

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乱流液膜

最も簡単な方法---単相流の速度分布をその

まま液膜に適用する。

三層モデル

            より

            の間の関係が得られる

)30y( ylny100y12256 )30y5( ylny20y2.3350

)5y( )y(2Re

iii

iii

2if

>++−=

≤<+−=

≤=

++++

++++

++

*i

*i

L

Lf y , ,DURe τ

ν≡

( )3*i

2*i

*i

2i y)y()y( �τ=+

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界面剪断力の相関式

Wallisの式

液膜を表面荒さと見なす

ボイド率と平均液膜厚さの関係

2g

gg

2g

ggi u

2f)cu(

2f

ρ≅−

ρ=τ )}1(751{005.0)D/y3001(005.0f ig α−+=+=

Dy4

D)4/(Dy1 i

2i =

ππ=α−

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乱流液膜

渦拡散係数を用いて液膜内速度分布を求める

渦拡散係数としてはDeisslerの式を用いる場合

が多い

+

+

νε+=

ττ

dydu)1(

W y

yy1

3

i

*i

w

++ ���

����

�±=

ττ

{ }

)26y( dy

ud/dydu0.36)(

)26y0( dydu }]yu)109.0exp{(1[yu)109.0(1y

yy1

2

2

242

223

i

*i

>���

����

����

����

�=

≤≤−+=���

����

�±

++

+

+

+

++

++++++

+

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