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伝統的工芸品産業の 現状と振興に向けた取組 1 0

伝統的工芸品産業の 現状と振興に向けた取組 - …...3. 伝統的工芸品産業の課題と振興に向けた取組み 大量生産、大量消費時代(昭和50年代頃まで)を前提とした、「産地問屋」「消費

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伝統的工芸品産業の 現状と振興に向けた取組

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1. 「伝統的工芸品」とは(定義)

「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)※」に基づき、経済産業大臣が

指定した工芸品。 (※)伝統的工芸品産業の振興を目的として、昭和49年に公布された法律。

■指定の要件(伝産法第2条)

一 主として日常生活の用に供されるものであること。

二 その製造過程の主要部分が手工業的であること。

三 伝統的な技術又は技法(注)により製造されるものであること。

四 伝統的に使用されてきた原材料(注)が主たる原材料として用いられ、

製造されるものであること。

五 一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造

に従事しているものであること。

(注)具体的には、100年以上の歴史を有していること。

■現在の指定品目 → 全国で225品目 (平成29年1月26日時点)

伝統マーク

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2. 伝統的工芸品の指定の状況

平成29年1月26日に愛知県の「尾張仏具」、長崎県の「長崎べっ甲」、沖縄県の「南風原花織(はえばるはなおり)」を経済産業大臣が指定し、現在225品目。 今年度、新たに下記5品目が新規指定の申請を行っており、現在指定に向けて手続きを行っている。(※平成29年内に経済産業大臣告示を行う予定)

(1)奧会津昭和からむし織 福島県昭和村において生産されているからむしを原料とする織物。

(2)千葉工匠具 千葉県松戸市等において生産されている工匠具。

(3)東京無地染 東京都新宿区、中野区、墨田区等で生産される染織物。

(4)越中福岡の菅笠 富山県高岡市等において生産されている縫い笠。

(5)三州鬼瓦工芸品 愛知県高浜市等で生産されている瓦製品。

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3. 伝統的工芸品産業の課題と振興に向けた取組み

大量生産、大量消費時代(昭和50年代頃まで)を前提とした、「産地問屋」「消費地問屋」を介した受注・商品生産システムの崩壊。

これを受け、現代の多様な消費者ニーズに即した独自の商品作り・適切な販路開拓が重要となっている。

原材料確保が困難

施策

後継者不足

事業拡大に向けたノウハウ不足

情報発信・ブランディングが弱い

個者単独での販路開拓が困難

伝統的工芸品産業支援補助金(産地補助金)

伝統的工芸品産業振興補助金(協会補助金)

産地ブランド化推進事業

伝統的工芸品製造事業者の課題 将来像

ビジネスとして持続可能な好循環を作り出し、自立的な経営を確立

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4. 平成30年度伝統的工芸品産業振興関連予算について

(1)伝統的工芸品産業支援補助金(産地補助金) 3.6億円(3.6億円) 産地組合等が実施する産業の振興・活性化事業等への支援補助金。

(2)伝統的工芸品産業振興補助金(協会補助金) 7.0億円(7.0億円) (一財)伝統的工芸品産業振興協会が行う振興事業への支援補助金。

(3)産地ブランド化推進事業 0.5億円(0.5億円) (ふるさと名物応援事業 16.0億円の内数(13.5億円の内数))

伝統工芸や繊維等の産地への観光客誘致・海外販路開拓を後押しするため、 各産地にデザイナー等の外部人材を招聘する取組等の支援。

※平成30年度概算要求額であり、予算要求状況によって変更される可能性あることに留意。なお、( )は平成29年度予算額。

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5. 伝統的工芸品産業振興補助金(協会補助金)の活用実績

伝産協会は、個別産地では対応困難かつ非効率となる全国的規模の取組みを実施。

具体的には、国内外での伝統的工芸品の企画展示、経営難・後継者難等に陥っている産地へのアドバイザー派遣、児童・生徒に対する教育事業等を実施しており、事業実施に際しては、経産省と連携し、事業内容の検討を行っている。

○パリに設置したESPACE DENSANを活用し、平成228年10月以来、12社がテスト販売等に活用。今年度は抹茶や和紙、酒などのテーマを設定し、展開中。

○さらに、平成29年1月には同様にパリに店舗を構え

るセレクトショップを活用し、建材などの素材としての伝統的工芸品の海外展開を目指した展示会を開催し、5社が出展。

○平成29年2月、世界最大の消費財見本市「アンビエンテ」(ドイツ)に伝産協会として4回目となる出展を行い、伝統的工芸品事業者11社が参加。

400件以上の問い合わせが寄せられた(うち、商談成立12件(平成29年8月時点))。

○また、海外展示会への出展に際して、必要となる海外

での販売方法等に関する基礎知識を習得するためのセミナーを開催。

さらに 平成30年6月からパリで開催するジャポニズム2018において、伝統的工芸品の販路拡大に向けた取組を上記の海外拠点等を活用し、情報発信を行うべく、主催となる国際交流基金及び外務省と調整を進めている。

海外展示会への出展 海外販路拠点の活用

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(参考) 産地とデザイナーのマッチングによる新商品開発

伝産協会において、産地とデザイナーのマッチングの機会を与えることで新商品開発を行うための事業を実施。

開発された新商品には、さらに海外展開事業を活用することで継続的に支援を受け、 海外での販路拡大に取り組んでいる産地もある。

海外展開

大洲和紙(壁紙)

【平成28年度フォーラム事業の成果 7産地】

香川漆器(テーブルウェア) 彦根仏壇(小型仏壇)

京表具(照明器具) 越前和紙(紙箱) 高岡漆器(テーブルウェア) 備前焼(キャニスター)

過去の新商品開発で海外展開をした例

熊野筆(スキンケア用品)

京くみひも (アクセサリー)

備前焼 (ウォーターカラフェ) 6

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(参考) 伝統的工芸品の海外展開(パリ常設店舗の開設)

伝産協会は、伝統的工芸品の海外展開事業の一環として、欧州における海外展開拠点としてフランス・パリに常設のショールームを開設。

”DENSAN”を世界に広めるための集中的なブランディング、B to B取引のサポートを行い、各事業者が独自ブランドとして海外へ展開していくための礎とする。

【店舗名】 ESPACE DENSAN 【期間】 平成28年10月1日(土)~ 【所在地】 8bis rue Villedo,75001 Paris(Maison Wa 内) 【主催】 一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 【企画協力】 SAS ENIS

概要

↑ 小石原焼 鎌倉彫

高岡銅器

↑ 因州和紙石州和紙大洲和紙

今後の展開スケジュール

募集終了

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(参考) 伝統的工芸品の海外展開(「素材」としての活用)

伝統的工芸品を建材などの「素材」としての活用についても、海外展開を進めるべく、パリのアトリエ・ブランマントを活用し、展示会を実施。

銅器や和紙、陶磁器などが壁紙やインテリアの素材として活用されており、最終商品のみならず「素材」としての情報発信を進める。

【期間】 平成29年1月18日(水)~28日(土) 【出展産地】 西陣織、京焼・清水焼、木曽漆器、高岡銅器、越前和紙 【企画協力】 アトリエ・ブランマント

モメンタムファクトリー・Orii (高岡銅器/富山)

三才 (西陣織/京都)

熊谷聡商店 (京焼・清水焼/京都)

木曽アルテック社 (木曽漆器/長野)

杉原商店 (越前和紙/福井)

素材ショールーム

概要

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6. 平成29年度伝統的工芸品月間国民会議全国大会(東京)

昭和59年の開始以降、首都圏で初めて開催。大消費地である東京の強みを活かし、 幅広いきっかけ・チャンスの創生と国内外に向けた伝統工芸の魅力を発信

交通利便性の高い丸の内エリア全体で面的に開催。サブ会場において伝統的工芸品の理解と普及を促す独自企画を展開するほか、メイン会場において本格的なプログラムを実施

【主催】 経済産業省、伝統的工芸品月間推進会議、 (一財)伝統的工芸品産業振興協会、 日本伝統工芸士会、東京都伝統的工芸品月間推進協議会 【期間】 平成29年11月2日(木)~11月6日(月) 【会場】 メイン会場:東京国際フォーラム サブ会場:KITTE、TOKIA、丸ビル 【主な催事等】

●メイン会場 全国くらしの工芸展(展示販売) 伝統工芸ふれあい広場(実演、製作体験) 伝統工芸士作品展、これからを担う職人達の作品展、ビジネスマッチング等

●サブ会場 伝統工芸の技術の凄さや品質の素晴らしさを体感できる展示<KITTE> 伝統的工芸品が使われていた江戸の暮らしを再現するとともに、 現代生活への新たな取り入れ方を提案<TOKIA> 全国の逸品を知る展示<丸ビル>

●その他 有名ライフスタイル誌「PEN」特別号を発刊し、広報・PRを実施 ジャパンハーヴェストや江戸東京きらりプロジェクト等との連携等

※平成30年度は福岡県において開催することが決定している。 PRポスター 『Pen』紙面イメージ

東京国際フォーラム

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(参考) JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK について

作り手(各産地)と売り手(小売業者)を直接結びつけ、作り手が消費者ニーズを知る契機とする。

期間中、青山・六本木、銀座、丸の内界隈、のインテリアショップ等がそれぞれ1つの伝統的工芸品の産地と連携し、伝統的工芸品の展示販売等を実施。

平成29年度は、全国大会(東京)の会場でもイベントを実施。

※平成29年度開催概要 【主催】(一財)伝統的工芸品産業振興協会 【後援】 経済産業省 【期間】 平成29年10月27日(金)~11月8日(水) 【開催】 東京(31店舗)

↑昨年の展示の様子 昨年メイン会場 ↑昨年のイベントの様子 10

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一般社団法人日本工芸産地協会の設立

日本各地の工芸産地で積極的にビジネス展開している企業が集まり、産地全体の活性化を目指すべく、「一般社団法人 日本工芸産地協会」が平成29年2月1日に設立。

及源鋳造株式会社(岩手県奥州市)、株式会社玉川堂(新潟県燕市)、菅原工芸硝子株式会社(千葉県山武郡九十九里町)、株式会社中川政七商店(奈良県奈良市)、有限会社中村節郎石材(香川県高松市)、株式会社能作(富山県高岡市)、飛騨産業株式会社(岐阜県高山市)、株式会社保志(福島県会津若松市)、有限会社マルヒロ(長崎県波佐見町)、有限会社山口陶器(三重県菰野町)、有限会社山口工芸(福井県鯖江市)

カンファレンス・勉強会の実施、PR活動、海外展開に向けた取り組み、情報収集・調査、コンサルティング・講演 等

↑設立記者会見の様子(2017年3月1日) ↑産地カンファレンス2017の様子(2017年5月19日@富山県高岡市)

会員企業

主な活動

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メゾン・ワ(ESPACE DENSAN) 運営主体:SAS ENIS 取扱商材:地域産品、伝統的工芸品等 概要: クールジャパン機構からの出資を受け、ルーブル美術館近くに所在し、日本製品の販売を行っている。また、伝統的工芸品産業協会からの受託を受けESPACE DENSANとして伝統的工芸品の海外販路拠点としての役割を担っている。

The Japan Store ISETAN MITSUKOSHI Paris 運営主体:三越伊勢丹 取扱商材:地域産品、日用品、着物、伝統的工芸品等 概要: パリ日本文化会館の1階に所在する小売店。 三越伊勢丹が運営し、定期的にテーマを変える ポップアップと常設商品に分かれる。

アトリエ・ブランマント 運営主体:斎藤峰明等による運営 取扱商材:地域産品、伝統的工芸品等 概要: 日本の技術と文化を世界に向けて発信すべく、元エルメスの斎藤峰明氏や京都の和傘製造等を行う西堀耕太郎氏等が協力して出店。最終商品の販売のみならず、素材としての発信も行っており、伝統的工芸品産業協会から素材としての伝統的工芸品の販路開拓事業を委託。

マークスタイル・トーキョー 運営主体:(株)マークスによる現地法人

取扱商材:文具、地域産品、伝統的工芸品、食材・酒等

概要: 文具などを中心としたセレクトショップが運営する海外1号店。工芸品だけでなく、バッグ、日用品、日本酒など幅広い商品を扱う小売店。

ソザイ・マテリアル・エディションズ 運営主体:エスエスケイサプライ 取扱商材:木,紙,金属,布などの素材 概要: DVDなどの素材開発会社が行う海岸展開事業。日本の伝統技術による布・金属などの建築素材として広く海外展開を目指すための拠点として設置。

パリを拠点とする民間企業等の動き

伝統的工芸品や日用品等の海外展開に向けた欧州の流通拠点をパリに設置する動きが活発化している。

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株式会社中川政七商店 奈良の1716年創業の卸・小売業。創業以来、蚊帳やふきんなどの麻織物を取り扱い、近年では「日本の工芸を元気にする!」をテーマに、波佐見焼などの産地企業の経営コンサルティング、産地の情報発信などを行ってる。 また、代表の中川氏は平成29年2月に一般社団法人日本工芸産地協会を設立し、各地の一番星となる企業と連携を進めている。

株式会社リアルジャパンプロジェクト 伝統工芸品等の地場産品の卸・小売業。ECサイトを持ち、日本各地の伝統工芸品等の商品販売を行うとともに、産地と連携したブランド確立、ホテルなどへのセールス・プロモーションなどを行う。また、職人の魅力を伝えるインタビュー記事をHP上で掲載するなどの情報発信を行い、産地振興に取り組んでいる。

株式会社日本百貨店 2010年創業の小売業。「ニホンのモノヅクリとスグレモノ」をテーマに、全国からモノづくりにこだわった職人の手による商品を集めて販売。店舗内で実演やワークショップなどをイベントを多く開催するなど、東京を中心にした店舗展開を図っている。

メイド・イン・ジャパン・プロジェクト株式会社 地域文化を守るための流通活性化などに取り組む、小売・コンサルティング業。「THE COVER NIPPON」という小売店を東京・ニューヨーク・パリに構え、日本各地の伝統的工芸品等の販売を行うとともに、自治体や産地と新商品開発やブランディング支援などのコンサルティングを行っている。

国内の伝統的工芸品等を扱う民間企業の動き

ショッピングモールやインターネットなどにおいて、伝統的工芸品等を取り扱う事業が増加。

伝統的工芸品の単体商品だけでなく、産地や職人の魅力を伝えるなどの取組などもあわせて行われている。

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伝統的工芸品を対象に「海外市場に意欲のある」などの基準から選定。

122事業者・産地組合(73品目)

<伝統的工芸品73品目>

会津塗、山中漆器、西陣織、

萩焼、阿波和紙、輪島塗など

①選定

(1) 採択先ごとにPR用の写真撮影と、海外バイヤー等の指南のもと、商材のブランディングストーリーを製作

(2) BtoB向けに、多言語のストーリーブックを製作

(3) 多言語によるウッブサイトを開設し、取組を紹介

②PR媒体の制作

10月末~11月にかけて、 2エリア(48事業者・産地組合)へ、デザイナー等を招聘。

(1) 福井・石川・富山 パリのバイヤー兼デザイナーYannick Chadet-Dufait氏

(2) 京都・三重・愛知・岐阜 ウィーンのデザイナー FLORIAN LADSTAETTER氏

③海外有識者の招聘

製作したストーリーブックを、在外公館や海外美術館、海外バイヤー等に配布。

一部、取材希望やイベントへの出展要請もあり、今後の海外販路拡大や観光誘致の足掛かりとなった。

④スト-リーブックの配布

全国122事業者・産地組合および所轄の地方自治体のもとへ訪問し(160箇所以上)、意見交換を実施。

海外有識者からのフィードバック‘(作り手、売り手としてのアドバイス)や、活動報告、今後の取組について話し合った。

⑤採択先で意見交換

伝統的工芸品の海外販路開拓や地域経済の活性化の推進のため、各地に埋もれた 「伝統的工芸品」の技術を海外目線で再評価し、海外需要を発掘していくプロジェクト

平成28年度の産地ブランド化推進事業の成果報告 平成28年度予算額 5,000万円

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平成29年度の産地ブランド化推進事業の進捗状況

伝統的工芸品や繊維などの地域産品の海外販路開拓や、産地への観光客誘致を後押しするため、産地に海外の有識者を招聘し、各分野における海外の有識者の観点から、各産地に埋もれている技術・ストーリーを再評価。

評価を通じ、「産地ブランド」を形成していくための体制作り、コラボ商品開発や産地間の交流によるライフスタイルのトータルコーディネート提案体制の構築など、土台作りを支援。

東京都墨田区 関係産業:繊維染色 概要:染色とデザイナーのコラボによる海外展開 石川県加賀市 関係産業:山中漆器 概要:伝統工芸と温泉観光による魅力発信 岐阜県関市 関係産業:刃物 概要:刃物の製造背景・使い方、食との連携 兵庫県神戸市 関係産業:真珠 概要:アコヤ真珠の海外向けブランド化戦略 広島県福山市 関係産業:デニム 概要:デニム産地のSNS等を通じた情報発信

今後の事業スケジュール 平成29年度の採択産地

平成29年度予算額 5,000万円

※29年度より支援対象を伝統工芸品に加え地場産品等にも拡大

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伝統的工芸品関連の主なイベント一覧(平成29年度)

国内

海外

■JAPAN TRADITIONAL CRAFTS WEEK 10/27~11/8 東京都内のインテリアショップ等

4月5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 伝統的工芸品月間 12月 1月 2月 3月

■全国大会 (東京都)

■伝統工芸ふれあい広場 ■全国くらしの工芸展 ■日本伝統工芸士会 11/2~6

■全国伝統的工芸品 公募展 12/22~1/10 青山スクエア

■伝統的工芸品展 WAZA2017

2月 東武百貨店池袋店

■見本市 アンビエンテ(フランクフルト)

※伝産協会ブース出展

■ツーリズムEXPOジャパン 9/21~24 東京ビッグサイト

■海外常設店舗開設(パリ)

■IFFT 6/14 ~16 東京ビッグサイト

■全国漆器展 10/6~18 青山スクエア

■企画展 和くらし大好き ~集まれ女匠衆~ 7/14~8/9 青山スクエア

■企画展 女一代のわざ 1/12~1/24

■Anime Japan 2018 3月下旬 東京ビッグサイト

経済産業省も期間中は、以下の取組を実施予定。

経済産業省HP、facebook、新聞、雑誌等を通じて伝産月間の広報を強化。

経産省受付スペースにおいて伝統的工芸品月間の趣旨、一連のイベント等を紹介する展示を実施予定。

済 済

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