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Title 沖縄の経済構造分析(1975(S50)~1990(H2))Lotus1-2-3の機 能を活用して) Author(s) 平良, 朝男 Citation 沖大経済論叢 = OKIDAI KEIZAI RONSO, 17(2): 1-29 Issue Date 1994-03-31 URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/6850 Rights 沖縄大学経済学会

沖縄の経済構造分析(1975(S50)~1990(H2))Lotus1-2-3の機 沖大 …okinawa-repo.lib.u-ryukyu.ac.jp/bitstream/20.500.12001/... · 沖縄の経済構造分析 (1975(S50)~1990(H2))

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  • Title 沖縄の経済構造分析(1975(S50)~1990(H2))Lotus1-2-3の機能を活用して)

    Author(s) 平良, 朝男

    Citation 沖大経済論叢 = OKIDAI KEIZAI RONSO, 17(2): 1-29

    Issue Date 1994-03-31

    URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/6850

    Rights 沖縄大学経済学会

  • 沖縄の経済構造分析(1975(S50)~1990(H2))

    (Lotusl-2-3の機能を活用して)

    1994年1月

    沖縄大学経済学科:平良朝男

    目次

    はじめに

    1、沖縄経済のイメージと経済構造

    2、各経済ファクターのレヴュー

    1)時系列資料とその推移

    2)GDPと消費および投資の関係

    3,モデルビルディング

    4,シュミレーション

    5,演算作業

    1)回帰分析作業

    2)パラメター決定作業

    おわりに

    参考文献

    はじめに

    昨今、パソコンのハード、ソフト両面の発達は著しい。このような状況の中

    で汎用性の高いソフトを活用して経済学の教科書と抱き合わせで経済学の理論

    やその応用の学習を現実のデーターを使いながらデーターベースで行なう事に

    より、学習効果を高めようという試みがではじめてきている。「経済学1-2

    -3」(Lotusl-2-3を使った経済学入門)大薮和雄・安井修二・藤

    井宏史・大野拓行箸、日本評論社、1992年7月、「コンピュータ・エコノ

    ミクス」深谷庄一著、日本評論社、1992年12月や「パソコン計量経済

    -1-

  • 学」吉野直行・高橋徹著、多賀出版、1993年5月等がそれであり、それぞ

    れソフトとデーターが組み込まれたフロッピーが付いている。

    ここでは「経済学1-2-3」のLotusl-2-3の機能を活用して表

    記のテーマを分析・考察する。このLotusl-2-3にはいろんな機能が

    あるが、中でも多重回帰分析機能や循環機能は”実証”を優先して多重共線

    性、識別の問題に怯えさえしなければ、従来難解とされている計量経済学的作

    業が簡便に行なわれるところに妙味がある。

    沖縄経済構造のイメージとしては一般的に云われている三割自治、財政依存

    経済、輸入超過型、消費型経済等の体質を勘案しながらも、民間投資が輸出に

    結びつく事によって自立への生命力が捉えられるよう配慮した。

    作業の展開としては、基礎的な実質化されたデーターを基にして実質GNP

    成長率と経済理論から景気を動かす要因と考えられる消費および民間投資の成

    長率の観察から現状認識を行い、それらを基に消費、住宅投資、民間投資、輸

    出・輸入等の構造方程式を作成し、これらのパラメターを多重回帰分析によっ

    て求め、上記の沖縄経済のシステムのイメージに沿って同時方程式体系を構築

    する。通常、単一方程式体系から同時方程式体系を組織するとバイアスが生じ

    るとされているが、同時方程式体系をガウス・ザイデルで解くかぎり、単一方

    程式体系で求めたパラメターを若干修正してシュミレートすると実績値を再現

    する。

    このことによって同時方程式体系を構築する場合の”識別”の問題を回避し

    て政策判断のシュミレーションを行なうことができる。

    1、沖縄経済のイメージと経済構造

    沖縄の経済構造は復帰以前は基地の存在によって成り立っていたという歴史

    的経過から基地依存型経済・消費型経済構造を呈していた。従って輸出入面で

    見ると輸入超過が恒常的に続き、自立経済の原動力とされる製造業部門は食料

    品を中心とする日常生活必需品といった輸入代替産業が発達したのみであっ

    た。-部セメント、石油精製、製鉄等の萌芽が見られるものの、これとてもあ

    -2-

  • くまでも基地建設や域内需要を賄う範囲にとどまっており、輸出入を改善する

    気運はなかった。これは当時としては基地の存在によって生ずる雇用や財政援

    助、軍用地料等の移転によって日本を含め、周辺諸国に比べてもその当時なり

    に経済的にも比較的豊かな状況を享受できたし、輸入代替産業を旨とする企業

    も域内市場を対象にしているだけでも満足のゆく利益をあげる事ができる状況

    であった。このような経済環境が将来経済の自立発展の原動力となる生産部門

    の成長にドライブをかけなかったとも云える。

    復帰後もこのような経済構造は基本的には変わらないといえるが、観光産業

    の発達は従来の構造に新たな変化をもたらすものとして注目に値する。しか

    し、ここでは輸出に包括し捉えるものとする。

    普通経済活動における市場を捉える場合、財。サービス市場、金融市場を

    峻別し、GNPと利子率がこれを結びつけるものとして捉えるのが一般的だ

    が、沖縄の場合は国、県、地方自治体等の財投、金融公庫のマネーサプライで

    景気を浮揚し、GNPを拡大してきている経過からみて沖縄の経済構造を19

    90(平成2)年の数字をベースに次のようにイメージした。

    まず、沖縄の1990(平成2)年の県経済は実質値で見ると、下記の県民

    総生産の恒等式で表されているように県民総生産(Y)は2兆7,510億円規模で

    ある。そして、この県民総生産(Y)は県民最終消費(C)、民間固定資本形成

    (民間投資)(1m)、民間住宅投資(1k)、一般政府最終消費支出(G)、(輸

    出・移出(X)-輸入・移入(IMDと県外からの要素所得(Y')で構成される

    が、それぞれの額はそれぞれの符号の下に示した通りである。注')

    県民総生産の恒等式(実質)

    Y=C+[(1m+1k)

    2,7511,582463153

    (単位は10億円)

    +Ig]+G+(X-IM)+Y’

    3384327361,109169

    -3-

  • 図1-1「'90(H2)年度の財・サービス&金融のフロー」

    Mdの増←Yの拡大

    Y~2,751

    Y,~169

    沖縄開発金融公庫

    財サービ|ス市場

    傭」C~1,582

    |→Md~165 乗数効果 地G 338 432Iiu~463

    1k~158

    財投

    1k~158

    ir

    1m~1,109

    X~765

    経済活動のメカニズムとしては図1-1に示しているように、1兆5,820億

    円の県内消費需要(C)、7,650億円の輸出・移出(X)、3,380億円の公共投資

    (19)、1,580億円の民間住宅投資(1k)等の需要を満たすべく金融公庫から

    1,650億円のマネーサプライ(Ms)を受けながら民間企業が4,630億円の投資

    (1m)を行いない県内需要に答える形で経済活動を行なっている。そして県内

    供給体制で賄えない1兆1,090億円分の財・サービスを輸入・移入(1M)で賄

    う、という形で全体として2兆7,510億円規模の経済(Y)を形成している。

    一方、税収(T)として1,380億円が県内経済活動の中から吸い上げられて、

    これが財投(19)3,370億円の一部にも廻ろわけだが、一般政府最終消費需要

    をも含めると、7,770億円だから公共投資をも含めた行政需要の17,8%を満た

    すに過ぎない、ということになる。そして、この不足分は地方交付税その他の

    形で政府が補填している。つまり、財政依存型経済と云われる所以である。

    そして、沖縄経済の自立発展とは県内の経済活動の成果が輸出・移出に反映

    され、輸出入のバランスを改善し、輸出'移出によってえられた資金が一部は

    税金として徴収され、財投の財源になり、残りが民間投資、住宅投資として県

    内の消費需要を満たし、輸出・移出を拡大し沖縄経済活動をドライブするとい

    うふうに考えた。

    -4-

  • 2,各経済ファクターのレヴュー

    1)時系列資料とその推移

    時系列データーは「県民所得統計」(平成2年度)沖縄県企画開発部統計

    課、平成5年1月発行の昭和60年を基準に実質化した1975(昭和50)

    年から1990(平成2)年までの16年間のものを使用する。その中から必

    要と思われる項目について収録したものが表2-1である。

    表2-1

    「沖縄経済分析データー」軸:l順円

    剛:「県既得鮒」(平成2年勘平成5年1服行より作成

    -5-

    年■ 日風10蛇 HIAI偲生。 l畑nIOllR HpUlR hHIHR 伯111 ロ人 日AI舵11日 色ロ 公碓田日 (r宅■ロ IkWmR Hク119仏

    西I! リロリ GNP RDP C Iロ 1日 ! IH 1k ? Hs Hsk 0 Y

    1975550 1411 1267 883 150 227 M2 1077 181 51 113 38 255 81

    1076 51 11181 11M 917 1115 1110 11M1 10711 192 53 118 13 273 91

    1977 52 M40 1146 928 MO 2M 641 1108 152 58 118 51 288 76

    1978 53 11153 14?I 965 161 317 648 1M] 205 62 M2 55 307 78

    1079 別 ]717 1609 1019 183 326 664 lO7lI 161 72 128 50 319 92

    1980 55 1776 1M2 1M5 197 306 662 1052 135 78 127 39 333 74

    1981 56 1M11 1781 IMI 200 316 659 1028 148 86 129 111 166 911

    1M? 57 1952 1857 1178 209 303 583 960 165 91 111 51 355 89

    IOM 58 2027 19?8 1119 llj0 327 558 qRl 161 98 114 47 364 95

    1984 59 ’124 2026 lnil? 240 356 603 977 187 1011 107 46 370 97

    1985 60 22M ?1112 M77 279 399 592 981 205 109 113 40 379 92

    1986 61 2303 2217 12118 ]1? 352 505 1007 175 115 117 II 1M 96

    1987 62 2425 2316 12811 336 362 587 987 195 126 127 50 409 113

    19M 63 1150, 2387 14イ8 385 Ⅲ? 591 10?’ 190 |]ソ 150 55 IDI ]20

    19M 111 2651 2517 1512 415 M8 665 1062 1611 1], 157 63 130 ''13

    1990 11? iI71il ,11011 11MI? 462 128 71M1 11M 1118 118 165 別 llj2 169

  • 表2-1の主要項目を図化したものが図2-1であり、各投資額のGDPと

    の比較を見たのが図2-2である。

    図2-1 「沖縄経済の主要データーの推移」

    単位・千3

    2.5

    1.5

    B・s

    一日へP..…G[r・・・C--IN--X‐..‐1m

    図2-2 「GDPと各投資との比較」

    単位・千SB

    2Pb1●

    SB

    ●●

    21

    ----

    ---.-----------==員二二二巨忌=宙=rニョニー■●-●●-●●-●●--P● ̄■●-つ-----0●-00-●---●-●ロー●●-夕C-C●-●● ̄●●-●●-ロニーー●● ̄●● ̄DC ̄●● ̄●● ̄●● ̄・● ̄・● ̄●● ̄●●--●~●--● ̄ ̄●鶉感恩二三二二.ニー:=:鬘:ニー:二::坐:=冒二:坐:と:=:二:二・二・二・二・二$二;二:二三EGSjeeeaG4BBEOeTGeBeGeeleeeaH1トロニ

    ーGDP・…・【、...【9--【k--Im+【g+Ik-‐G+【9

    -6-

  • これらの主要項目の相対的大きさと傾向の推移を同じスケールの上で鳥敵す

    ることによって前述のイメージと経済活動のメカニズムの中での各項目の影響

    力を類推することが出来る。例えば、GNPは恒常的に一定の額の県外からの

    移転(主に基地関係受け取り)を上乗せしながら他の項目よりも相対的に高い

    伸び率で拡大している事、消費はGNP拡大の推移の過程で相対的にGNP程

    は伸びてはいない事、輸入は50年代から1,000億円台を上下している事、輸

    出と輸入の間には若干のギャプの改善が見られる事、GNP拡大の原動力であ

    る民間投資(1m)がY=C+I(=S)という観点からすれば小さ過ぎる事等が

    読み取れる。

    そこで気になる各投資をGDPとの比較で図示したのが図2-2である。こ

    れで見ると民間投資(1m)、公共投資(19)および民間住宅投資(1k)はそれ

    ぞれ小さいものの、三者を合わせた1m+19+1kの規模はY=C+Iとい

    う経済理論をほぼ満たす規模にはなっていることが窺える。

    なお、三者の推移を見ると、1975(昭和50)年以来公共投資が民間投

    資を常に上回っていたが、1987(昭和62)年からその額が逆転している

    事、民間住宅投資は1975(昭和50)年来150億円台を上下して推移して

    いる事等が窺える。

    以上の事からも民間投資がGNPの大きさを規定するという自律的な経済で

    はなく、民間投資を上回る公共投資の抱き合わせでGNPを作り上げる他律経

    済(あるいは財政依存型経済)であることは明白である。

    2)GDPと消費および投資の関係

    一般的に国民所得の均衡式Y=C+I+G+(X-IM)という恒等式の中

    で、消費(C)と投資(1)が重視される。これは(X-IM)を除けば、Gは外生

    的だし、結局はCおよびIとYの関係に集約される。そして、それぞれのYの

    変化に対する変化率(弾力性)を見た場合(逆でもよい)、GNPの変化に対

    する消費弾力性は小さいが、投資弾力性は大きい。つまり、Yの変化に影響を

    与える度合いが大きいのは投資(1)という事になるからである。

    このような事を前提にしてGDPと消費(C)および投資(1m+19+1k)

    -7-

  • の変化率の推移を図示したのが図2-3であり、図2-4(投資は1m+1

    k)である。

    図2-3 「GDP,消費および投資の成長率の推移」

    「月〆、

    0.:25

    ,.2

    ,.15

    EL1

    D・ES

    -D.②巳

    ●0

    0,

    Tm』'三llL字ビーQ:・・0'

    孑孑:=、、

  • 「田出自週忽撫謡擢鞘潔廷」/[・霊臼/皇盟》二/榊曝器削濡〆仁騒鵜風骨□「岬

    電劃鴎…-、MK鯏筥ご唾Mn瀧憧

    畷-1‐ト隔催怡峪他F1

    C、。

    C②

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    両垣

    泰蝋剛aラミ?fと蕊nW八八mノ艸八、-.枝-1,入

    顎唾州KK謡朴探繩エーーくゃ八、一・校一m八

    好悪1四m壷田$FDトーへ鯉1回-,トート医ロヘー

    謡騒幽l

  • 先ず、GDPの推移を図2-5「対象期間の主な出来事」に照らして見る

    と、1975(昭和50)年の沖縄国際海洋博覧会終了後、沖縄経済はその反

    動で景気は落ち込み、翌年の昭和51年にはマイナス成長を記録するが、本土

    の不況期をよそにその後の社会資本の整備を中心とする景気浮揚策の効果が表

    れて昭和54年の14%台のピークを迎えるまで成長率を高めている。そし

    て、その後は全国的には第二次石油危機、円高不況と景気は低迷し、昭和61

    年の末あたりから始まった超大型のバブル景気を実現する。

    これは1986(昭和61)年12月から低金利、円高に支えられた資金力に

    よる設備投資が旺盛で景気拡大が58ヵ月続いて、ついに過去最長(57ヵ

    月)の「いざなぎ景気」を抜いて新記録を樹立したが、同時に「金余り」が株

    ・証券、土地の資産価格の高騰を生み出してバブル景気を造り出していた。こ

    のような行きすぎから1991(平成3)年に入ってこのバブル景気はついに

    崩壊し、現在もその後遺症の最中にある、ということで記憶に新しい。

    しかし、沖縄経済はこういった大きな波動にはあまり影響を受けず概ね5%

    前後の成長率を維持してきた。無論、これは本土との社会資本の格差是而のた

    めの社会資本の整備が窓意的・継続的に行なわれたからである。

    次に、消費の成長率の推移を見ると、昭和59年の落ち込みを除き、1年程

    度のタイムラグでGDPの推移に連動して推移していると云える。

    最後に、投資(1m+19+1k)の変化率の推移を見ると昭和52,53年

    はGDPの変化に先行してGDPを先導しているが、その後の動きは暖昧であ

    る。この事は図2-4をみても同様で、上に見た自律的な経済活動の場での経

    済理論を反映していない。

    つまり公共投資(19)が窓意的(外生的)に行なわれているためだと思われ

    るが、定かではない。

    -10-

  • そこで、

    Yt=Ct+It

    Yt-1=Ct-1+It-1

    この二つの式から

    Yt-Yt-1Ct-1Ct-Ct-11t-1It-It-1● +-.

    Yt-1Yt-1Ct-1Yt-1,It-l

    という考え方に基づいて寄与率を計算し、それを図化したものが図2-6であ

    る。これによると投資(1m+19+1k)がGDPを先導していることが窺

    える。注2)

    図2-6

    G酢の成長率と消岡および投資の寄与度

    M唱沮田閉肌匹、暉四

    。。□且000

    毛つ

    B9

    BIE己SaG4eeGeG7GOBeCOelCee3H1卜巳

    一GEP.….C・・・【m+IC+1k

    3)モデルビルディング

    以上のような沖縄経済のイメージと問題意識を基に沖縄経済構造を下記のよ

    うなモデルで構成する。

    1、Y=C+[(1m+1k)+Ig]+G+(X-IM)+Y,

    2,T=To+tl*Y

    3、C=CO+Cl*(Y-(T+1k))

    -11-

    ■■■

    U「UuUouOoloooIu

    --/=字、一一一、~●●10。・・・・%・・・・○・一・・一・咳一:。.●●。CQ●●・●・●●・●。O●・●□●●・●●0●

    ●●.●●●●●●●●●●●●‘●●●● 0● ●●●●

    '/、、W:三….…

    0●、●●●●●●●●

    ●●●、● ●

    ●●□

  • 、、、、

    几詮PhUn【U可,I

    1k=Iko+kl*Msk

    lm=Imo+il*C+i2*19+i3*1k+i4*X+i5*MS

    X=Xo+xl*Im

    lM=IMO+ml*C+m2*1m+m3*X

    ここで、各記号は下記の通りである。

    Y:県内総生産(GDP)

    Y,:県外からの要素所得(主に基地関係受け取り)

    (Y+Y,):県民総生産(GNP)

    C:民間最終消費支出CO:基礎消費支出

    1m:民間企業設備投資Imo:民間企業基礎投資

    1k:民間住宅投資Iko:民間基礎住宅投資

    19:公共投資

    G:一般政府最終消費支出

    X:輸出(移出)Xo:基礎輸出(移出)

    1M:輸入(移入)IMO:基礎輸入(移入)

    T:税収

    Msk:民間住宅融資

    Ms:金融開発公庫融資

    ここで、外生変数は19,G、Y'、Msk、Ms

    内生変数はY、C、T、1,,1k、X、1M、

    である。

    各行動方程式をLotusl-2-3の重回帰分析機能を使ってパラメーターを求める

    と次の通りになる。

    Y=C+[(1m+1k)+Ig)]+G+(X-IM)+Y’

    T=-33.7+0.064*YR2=0.98

    (0.002)

    -12-

  • 1k=165+0.1766*MskR2=0.0043

    (0.718)

    C=346.6+0.488*[Y-(T+1k)]

    (0.027)

    1m=-525+0.486*C-0.312*Ig+0.567*

    (0.042)(0.154)(0.274)

    R2=0.964

    1k+0.211*X+0.54*Ms

    (0137)(0.486)

    R2=0.98

    X=581+0.167*Im R2=0.1

    (0.133)

    1M=595+0.117*C+0.11*1m+0.359*X

    (0.408)(0.602)(0.122)

    R2=0.95

    前記の1,~7、の式を「ガウス・ザイデル法」の考え方に則して差分方程式

    の形になおし、同時方程式体系を作ると、次の通りになる。

    △Y=△C+[(△1m+△1k)+△Ig]+△G+(△X-△1M)

    +△Y’

    △T=-33.7+0.064*△Y

    △1k=165+0.1766*△Msk

    △C=346.6+0.488*[△Y-(△T+△1k)]

    △1m=-525+0.486*△C-0.312*△Ig+0.211*△X+0.54*Ms

    △X=581+0.167*△1m

    △1M=595+0.117*△1m+0.359*△X

    -13-

  • この同時方程式体系に具体的に例えば1990(平成2)年の値を入れてシ

    ュミレートしてみると、次の通りになる。

    YTIkCImXM

    実績値275113815815824637651109

    推定値257613117514544026481042

    差1757-171286111767

    割合64%5%108%8%132%153%61%

    一瞥してわかるように唯一1kを除いてはすべて過小推定のバイアスが生じ

    ている。特に1m、Xの値が大きいが、これは同時方程式の体系からCのバイ

    アスが連鎖的にC→Im→Xと影響していることが容易にわかる。そこで、C

    が過小推定になっていることを勘案して、Cの第2係数0.488→0.5に、1mの

    第2係数0.486→0.5に、Xの第2係数0.167→0.17にと若干修正して再度シュ

    ミレーションを行なってみると、結果は下記の通りである。

    YTIkCImXIM

    実績値275113815815824637651109

    推定値275114217415634796621068

    差0-4-1619-1610340

    割合0%3%10%12%35%135%36%

    これを見ると、第一回目に比べて1kの10%とXの13.5%を除きかなりの改善

    をみている。

    そこで、先ず1kについて回帰分析作業でのグラフの動きを見ると、上下動

    の変化が激しく不安定である。この場合はこのグラフの推移から、明らかに関

    数の推定値の値を使った方が妥当である。また、この事はXについても全く同

    様である。そこで、この2項についてそれぞれの推定値を採用して適合の度合

    いを見ると、下記のように極めて良好な当てはまりを示している。

    -14-

    Y T 1k C 1m X M

    実績値 2,751 138 158 1 , 582 463 765 1,109

    推定値 2,576 131 175 1,454 402 648 1,042

    差 175 7 -17 128 61 117 67

    割合 6.4% 5% 10.8% 8% 13.2% 15.3% 6.1%

    Y T 1k C 1m X 1M

    実績値 2,751 138 158 1,582 463 765 1,109

    推定値 2,751 142 174 1,563 479 662 1.068

    差 0 -4 -16 19 16 103 40

    割合 0% 3% 10% 1.2% 3.5% 13.5% 3.6%

  • YTIkCImXIM

    実績値2751138(174)1582463(658)1109

    推定値275114217415634796621068

    差0-4019-16-440

    割合0%3%0%12%35%0%36%

    ()は推定値を採用

    この事より、上記同時方程式体系が若干のパラメーター修正により、上記誤

    差程度の範囲で横断面分析に使う事が出来る。

    4,シュミレーション

    前述の同時方程式体系の中で、外生変数は公共投資(Ig),一般政府最終消

    費支出(G),金融公庫融資(Ms),住宅融資(Msk)そして県外からの要素所得

    (Y')である。この中で一般最終消費支出はIまぽ固定しているので政策変数と

    しては使えない。そこで、他の項目について100億円刻みで1,000億円まで追加

    投資あるいは融資(または支出)を行なった場合についてシユミレイションを

    行なってみる。

    -15-

    Y T 1k C 1m X 1M

    実績値 2,751 138 (174) 1,582 463 (658) 1,109

    推定値 2,751 142 174 1,563 479 662 1,068

    差 0 -4 0 19 -16 -4 40

    割合 0% 3% 0% 1.2% 3.5% 0% 3.6%

  • 表4-1

    c…](鰯舅署億円からⅢ億円刻みで4Ⅲ億円まで追加投資を行)

    】■

    表4-2

    .…,(騨喜書億円からⅢ億円刻みで川億円まで追加融資を行)

    [J座

    5[

    -16-

    卜 7qn41:i目|M」RRR目q 17」Rn4I1ニロリ,WMhO①⑪。勺守、七便勺,nつnEIw、句.,www.

    △Y △7 八TW 八・F AT㈲ △Y △TW

    z751j0n7I,!?n7nRdll7dRnd I5Rfl7M目h7qql111 ;RウョRsのTInnRR111

    )7R71RqJi、fld11nn 17J5,4hs71コ”1 dRq4R1n.I ;『`lウnm7In711TRの

    '78T-R1Rn 」4」弓1nR 174.504

    10

    s7qqワqRhqqnnAqRhR目R1,月ウIn71R二qの

    】70qR7nRil:Qq17ワ 174.5,4 IRRRR77d inRR弓RRq 3月7-A目!IR7 n7qlRワッ

    281917,1J月月]7,A 174.5M 15941451 ilR]n4R7 ;Gqn77R1In7R7n弓A

    )R”訂RIqM7R7,Md 174月nJ Rnl7員ワ7 i77R目ウ74 月7,.7nnqR lnR1ワワR弓

    )P11RRn73MRR1?Rnll7dR「MIRnq1Rn9町ラゥnnR7 ;7ウー、ワイ111,A17月1月

    )qG4Rq”lMqRR印1Rl 170RnH R1RqRRnkAR7Ap目oR〒1doワゥ債1,,゜巨句74c

    ZnR1 ,IRM員nRq…’17,月nJ…,同7頁Rヒョ員,。…k7冨冨7,』M…ラ…

    28P7.4041’1517”RRI00

    1745,411Rゴワ1ロヨウk月月RJdd目h771q1ミヨhno119np

    )01句RRP11 1ニワ77.9ワ9 I17oRn4H 負107○no し 7罠snnd97EPP。DOE勺、 lnq句R`lqR

    八V △T lATh 八F AT、 AV ATu

    )7;11,7ヤイの?7,RAI 17.0Rn,0. 1:R171IRiI7qqlウ11 ;R7Rp目ウウVnRFIR111

    】770.750RilJRワハR1I17lRn4i弓7ウq1句目 181イO7ql ;月ウーロ、1月1.I1nRqq目10

    )R1nn71」i4RM」弓7117A目nR1Ro1印114 lFM-R17、Iq 1Rn-nR7q71n7ワRGqd

    )Rウq7ワ711A7.,7頁』 174.50J RnrIR1nlhARnR句ワロ ;RゴRワロRRIn71qRpn

    )RIqヨR17lMRRRnR7 174m4I1Rnq7nqlhq7RR7n7 ;RゴロRqnnhn宇目?q7n

    》RRqnlqlIMqqlR弓nI17dRnjIR1p0np?4口0,句,Q7 ;Rl-1Rn71 1,7RIM目7I

    )RRA-Rq、lqIR1171M7 17dRnlIIRワロ1,7①hfmR貢RRR iSllllR11n?7qRl目

    】qORTRnRI目ウ」11A目

    0

    00

    17A目n4bR971nR句4,句,0M目 3M,7ウヨJIn7q1n11

    〕qFMlnnR7i弓?Rq7A印1,7」Rn411R、qRRn二, AddD7,Eの4 ;n.lq?T1RbnRnRRワ1

    )(MブRR,RI1弓」q員、。, V79RndI1R巨二wM1Am目内皮0,句上但貫,no勺守qnnnnnn。

  • 表4-3

    c…’(等霊室壁からⅢ億円刻みでL剛億円刻みで追加蝋 )

    表4-4

    9…`に鱗円からⅢ億円刻みで川億円まで追加支出≦ )

    -17-

    八V 八T 八Tl「 八F AT、 △T 八Tu

    27511037 Mフーガ7,64 174-Rn4 1563.7145 l7q-ql刊11 RRウRRR⑤? nRq.R1コ1

    )7謂月、月月1MワーRRnRR 17R-764 h5649568 lR1Rqワ71 RRワロ?n7RlInRqnlI;7

    )7Rnl711P1I47Q:1nq 17A_、ワィI 1月RR-1qql Iロマワ7ワヨ1 RR11頁Rワq nRqd7Rn

    '7Rl7nR,1MゴツⅢ1” 17q-71M IRR7-q414 IR4-q:1ql ;R?JJ1Rワ InRq-qloo

    )7Rq-,4in MゴーsD1Ei5 1月1544 1568.6837 I1qB-6]Wil ;Rn_72735 1,703435

    )77ゴー777R l4P1A717R 1R]-,04 IRRq-q,Rn IFlR-]1111 ;Rllnl7RR 、70-7781

    )77円11句月 I dA11?、、 1月目-,64 '5711683 lRq-qqn71 :RnワqRJウ 、71ワ、Rn

    >7FMb-lM7,I Id0lIIn7ウヨ 1RR-R?4 1頁77-41,6 lqlR7nコ1 :R・lRR1q月 、71-1MM

    )7R7TRワワI“Rq7dR 1月月RFM I目7コR目7q Iqnヨ4qql RRmRRqjR 、7ウ、7110

    )7qlql7nI4JqR7Rq 1qmn44 lR7llFlq:1 lqR、?qR1 :尻目1月目、1 07句finRH

    )7qR4R1q I 1月777q7 1qツ1,4 1日761,7,1 lqR-7nqlO :RRdjnRqIn7句q]qT

    △Y △7 △7k △6 △T、 △Y △111

    】75110]7 14?_n7nIM 174-1WⅡ '562-7145 I7q-ql]11 RR?RR月71 nRR-R121

    》7FlO1s1R M4-クワq71 174-504 577.]090 lRR-qIMqR ;Rn-7RiqR '0714,96

    )RnqlqIWI IdRnRFl7A 17dRMiRqnqnゴヨ lq、1,1:Rn 8月』q只勾Rq 、74,nR7

    2838.2478 M7.M786 174.504 |, 604.4980 io1-n67?] ;RR-1FI1・ID 077.0027

    )RR7,qRq Mq-FInRqi 174-月04 IR1Rnq印.I ;nR11ARn ;R7nRnlRIn7q7qq]

    )PIqR-n,1,0 IR1-6IMml 1741月04 IR11RFl6q 51局-1Rqq7 ;RR-R7RFIq 1,日ウRq貝月

    、qウRTqlq 153.52508 174.504 IfM周一,R14 ;??_?,134 ;Rq-7776? 085.3924

    )qR4J4nn I目R-nFM1R 174Rn411RRqR75q i?q27271 37nq7RPIR 1nRR1qRq

    )qRTARRnI1目714”、 174-5(川 167ワーイ17M ;]6-2?Jnq ;7ウ17509 Inqn-QR55

    1,1ワ貝勺Rn 11Rq 1,ワ?、 174fm,I IRRIHnfMR 1A]-コ71MB R7dl171Rワ nqn7Rワ、

    In41filM1 I80-qR1]R 174.504 '699-6593 i50.4268コ ;7,1:7ワヨ月 096.5786

  • これらの4項目のそれぞれの結果を集約したのが次表である。一般的には景

    気刺激・抑制策(GNP拡大抑制のコントロール策)としては政府の財投と金

    融政策としての金利のコントロールおよびマネーサプライが政策の柱として使

    われている。このような観点から、両面の効果を比較するため、ここでは先ず

    公共投資(19)とマネーサプライとしての公庫融資(Ms)を取り上げた。‘

    しかし、経済学的には財・サービス市場へのテコいれとして財投を行ないつ

    つ、クラウディングアウト効果を避けるために、金融市場への政策として利子

    政策やマネーサプライを行なうことが望ましいとされている。

    次に、住宅融資(1k)および県外からの要素移転(Y')も政策変数にはなり得

    るので、これらについても同様な過程でシュミレーションを行なって見た。し

    かし、此等の項目に1,000億円の融資や支出が行なわれるのは非現実的である

    が、此処では比較のために記載する。

    表4-5

    「各政策変数のシュミレーションの結果」

    先ず、財投としての公共投資(19)の追加投資の効果を見ると、GNP(Y)

    に対して1.96倍の乗数効果をもたらし、税収(T)で120億円、消費(C)で920億

    円、民間投資(1m)で160億円、輸出・移出(X)で30億円、輸入・移入(1M)で

    -18-

    Y T 1k C 1m X 1M

    初期値 2,751 142 174 1,563 479 662 1,068

    △Ig結果

    増分

    2,947

    196

    154

    12

    174

    1,655

    92

    495

    16

    665

    1,082

    17

    △Ms結果

    増分

    2,913

    162

    152

    10

    174

    1,639

    76

    575

    96

    678

    16

    1,093

    25

    △Msk結果

    増分

    2,796

    45

    145

    192

    18

    1,576

    13

    496

    17

    665

    1,072

    △Y’ 結果

    増分

    3,041

    290

    160

    18

    174

    1,699

    136

    550

    71

    674

    12

    1,096

    28

  • 170億円の効果をもたらすことになる。此等の値は思ったよりも小さく、新た

    めて”ザル経済”と云われている沖縄の経済構造を浮き彫りにする結果となっ

    ている。更に、追加投資の効果が民間投資に影響を及ぼし、輸出(移出)力を

    付け、輸入(移入)とのギャップをちじめる事によって「自立経済」を培って

    ゆこう、とする観点から見ると、民間投資への効果は小さく、輸出(移出)・

    輸入(移入)の差は逆に拡大するという失望する結果となっている。

    これはいわば復帰後継続的に行なわれた財投(給食)によって経済規模(図

    体)は大きくなったが、自立する能力を欠いたまま消費だけが拡大(成長?)

    しながらも、扶養家族化してゆく現代若者をイメージさせる。

    次に、マネーサプライとしての追加融資(Ms)の効果を公共投資(Ig)との比

    較で見ると、GNP(Y)に対しの乗数効果は1.62と小さいものの、消費規模の

    拡大は前者よりは小さい。更に、前述の自立への連鎖を見ると、民間投資(1

    m)への影響は前者よりも6倍も大きいし、輸出(移出)への効果も前者より5倍

    強であり、輸出入(移出入)のギャップも前者よりは少ない。

    このような事から「自立経済を培う」という観点からすると、マネーサプラ

    イとしての追加融資(△Ms)の方が公共投資(△Ig)よりも勝っている、という

    事ができる。

    最後に、住宅融資(△Msk)や県外からの要素移転(△Y')部門で1,000億円も

    の追加投資は現実性はないが、住宅融資の拡大は各部門においてあまり効果を

    もたらさない結果となっている。また、県外からの要素移転は言わば不労所得

    のようなもので、経済規模拡大の効果は大きいものの、消費拡大効果も大き

    く、民間投資への効果はあるものの、輸出入のギャップも拡大している。結果

    として扶養家族化を促進する格好になっている、といえる。

    5、演算作業

    1)回帰分析作業

    -19-

  • (1)税収関数数T=To+tl*Y

    年度税収県民総生産TGNPT,

    5051141156.6823695153138154.7605125258144058.5401655362135352.9667785472171776.2853175578177680.0649705686188587.0477195791195291.3398685898202796.144512

    591042124102.35851601092214108.1240961115.2303113.82560621262425121.64115631322502126.57392H11322651136.11915H21382751142.52534

    回帰分析の結果:Y切片-33.70899Y評価値の樋準誤差4.0995865R2乗0.9822994根本数16自由度l4

    X係数0.0640619X係数の標翠誤差0.0022983

    瀞UBIの3国餌と漉宗、曰

    弱但記国恒四m画珀麺曲

    Ⅱ01111

    巳巳slBeBa已弓巳巳巳⑧S7BeBeeeeleE⑧⑧HL閃&

    一翼旗..…椎宗何回

    -20-

  • 1k=Iko+kl*Msk

    個人住宅役1kMsk

    l8138

    19243

    15251

    20555

    16156

    13539

    14836

    16551

    16147

    18746

    20540

    17541

    19550

    19055

    16463

    15831

    住宅投資関数

    ねんど

    50

    51

    52

    53

    54

    55

    56

    57

    (2)

    171.64223

    172.52517

    173.93787

    174.61422

    174.82080

    171.81882

    171.28906

    173.93787

    173.23152

    173.05493

    171.99541

    172.17199

    173.76128

    174.6M22

    176.05692

    171.46763

    89012312

    556666ⅡⅡ

    回帰分析の結果Y切片Y評価値の揮準誤差R2乗

    標本数自由度

    1M.93191

    21.68491イ

    0.0043033

    16

    14

    X係数X係数の標鵡誤差

    0.1765874

    0.7178871

    住宅関連

    》》蝿【』田輝匝園田⑫四

    巳BBI5日Bee凸eBeeS7eeSee①eleeeaH1閃二

    -1k…Mok

    個人住宅関政

    率亟図掴、厩哩也唾

    BBeleESaE母5sBeS7eeSeeBeleEeaH1卜巴●

    -劉臣、.…推定価.

    -21-

  • (3) 消費関数C=CO+Cl*

    年度最終消費額C(Y-(T+1k))

    508831179519171136

    529281230

    539651086

    5410191484

    5510851563561143165157117816965812191768

    59122218336012771900

    6113282013

    621380210,1

    6314482180H115132487

    H215822593

    (Y-(T+ 1k)

    ( Y-T)C’1360920.82631

    l32890I71426

    1382931.90335

    1291886.0M70

    l6I5106l.3242

    16981091.0098

    17991141.8635

    18611173.0806

    19291207.3187

    20201253.1371

    21051295.9350

    21881337.7256

    22991393.6143

    23701429.3630

    25191504.3847

    26131551.7139

    C”

    922.07192

    901.08590

    946.96232

    876.68355

    1070.9262

    1109.4819

    1152.4301

    1174.3922

    1209.5316

    1211.2546

    1273.9538

    1329.1031

    1373.5151

    1410.6069

    1560.,1374

    1612.1704

    回帰分析の結果Y切片

    Y評価値の標準誤差R2乗標本数自由度

    346.66117

    35.646`183

    0.9645340

    14

    12

    X係数

    X係数の標準誤差0.4880470

    0.0270158

    消費関数関連

    単位・〒巳.S

    E.4

    2.2

    1.8

    1.6

    1.4

    1.三

    B・e

    ヴー●●、●●●●■pcP

    。p●●●●●●eO●P ̄CCD●●●●の゛■■

    ■じづ●●● ̄ ̄

    -●●⑪●●●cpC●-●●●決一●●●●●●●P■

    堅二二二ニーーーーニー=rr=EBslsESaBqSBB⑧BTeeSeBBeleEeSH1門ヨ

    ーC・・…(Y‐(T+【k))・・・【、

    消費関数

    単位・〒Te543211se

    0■●■●●●

    ●●

    I0111l1

    BB

    BG巳1巳&5a5凸555⑧BT505⑧eBelBEeaH1h二

    一冒國目・…・子>;IHUH

    -22-

  • (4)民間投資関数1m=Imo+il*C+i2*19+i3*1k+i4*X+i5*Ms

    l(liI1ji?難I2AXIO1IiPm(1mC

    l50H83

    M5917

    M0928

    161965

    1831019

    1971085

    2001MJ

    2U0lI78

    mOl219

    ねんと.

    50

    51

    52

    5]

    5イ

    55

    56

    37

    58

    I、

    227

    210

    254

    317

    コ26

    306

    316

    30]

    327

    lk

    l81

    I92

    152

    205

    161

    135

    1イ8

    165

    161N2P3l8429J8

    434166585

    656666055

    KO1■・

    ’13132.jI3I9

    M81イ0.47881

    118131.80549

    1イ2174.6j9M

    l2816a89899

    I2719LI75IlO

    l29224.コイ261

    111229.2コ550

    1142.5.71977

    1072イ8.606川

    ’13273.02395

    117296.’2225

    127.35.イ31〕5

    150385.14390

    157川9.51746

    165イ78.21479

    187

    205

    I75

    195

    190

    1DI

    I58

    60]

    592

    585

    587

    591

    665

    765

    ]56

    399

    352

    302

    3イ2

    348

    338

    222

    277

    328

    380

    m8

    513

    582

    2,lO

    279

    jI2

    〕J6

    185

    M5

    I6。

    50

    60

    61

    62

    63

    111

    112

    同船分1斤のlliIRY切片Y8fMM1のI?;IIW1尿R2WR

    1H木欧[jlll度

    -525.161.

    17.6I29I8

    0.9816071

    16

    10

    0.5イ08525

    0.485573コ0.4856022-0.3121M0.58739380.211I677

    0.M200060.15030300.27イ28110.137237.

    民間投資関連

    X係戟

    X線散0 IRIIMn躯

    単位・〒

    111。●●●GDC● ̄coCC-●●●●●●■●●、ロロ●c・ ̄●●●●●●●●■●夕●●●●●●CO●●●c●CCC●●●CCC●●CB●●● ̄CCC● ̄●●●●●●●■■。●●●戸DPC□●■●●●●●夕・●夕●●●●■●■●●の●

    Q

    ●●●こ●●■の◇●■C●●●●●●●●●●●

    ~---.-.---.----..・・・・・・・と二一二-----------・-.-.イー..

    =宗===--.-..-.-.-.-..-.-=----.

    EB515己e354G5ENDBTG3 Se⑤Beleee3H1代ミ

    -11,…C・・・IEmk-IqI-.-由

    民間投資の実衝と推定値

    ①ピ①

    ノアqHU鰺學-/罰:fゲラ二

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    D■、●●●● ̄●●C=

    ニエ四

    壼詣凸一言一ニジー瘤冨守----OSB

    巳⑥sIeg53E凸55E⑧GTC●BaeBeleBeaHL随2

    -実績19…推定M【●

    -23-

  • (5) 輸出関数X=Xo+xl*1m

    ねんど輪出民間企業役Xmx,

    50642150581.18467

    51535135581.18467

    52641140581.18467

    53648161581.18467

    54664183581.18467

    55662197581.18467

    56659200581.18467

    57583209581.18467

    58558230581.18467

    59603240581.18467

    60592279581.18467

    61585312581.18467

    62587336581.18467

    63591385581.18467

    H1665445581.18467

    112765463581.18467

    回帰分析の結果Y切片

    Y評価価の揮準誤差R2乗

    板木散

    自由度

    581.18467

    54.567660

    0.1019837

    16

    X係散

    X係数の揮稲誤差

    0.1675387

    0.1328703

    輸出と民間投資の関係》函

    7E①

    eEa

    ECB

    ■■ ̄冒可=.-

    EC円

    EeeaHl卜迫 ̄

    事ulig色ggL=0唾」い」UIU●ひつESS

    実績 推定値

    24

  • 1M=IMO+ml*C+m2*1m+m3*X(6)輸入関数

    ねんど 時人最終消賓函民間企粟投IlICI■

    1077883150

    1078917135

    1108928MO

    lIl3965161

    10711019183

    10521085197

    102811.13200

    9601178209

    9811219230

    9771222210

    9811277279

    10071328312

    9871380336

    10211118385

    10621513Iイ5

    UO91582463

    1M’

    915.57163

    909.52029

    919.39083

    958.56562

    973.07528

    981.65245

    987.71619

    965.55505

    963.71962

    981.32003

    988.13911

    995.26072

    100.1.7341

    1019.5652

    1060.3714

    1106.3345

    I25l8l293832-g7l5-g

    4344665850988966

    6566666・g56555567

    50

    51

    52

    53

    51

    55

    56

    57

    58

    59

    60

    61

    62

    63

    111

    112

    回帰分析の結果Y切片

    Y評囲値の闘収狽壇R2jH根本敦自由度

    595.02798

    13.139'1.11

    0.9331676

    9 ̄

    X係敗

    X係孜の、鴨綱至

    0.11739370.110.17680.3587136

    0.40758060.60222600.1221968

    瞼(務)と民間投資1t)(L

    琿而麺麺垣麺麺哩曰

    、〆~~/-と--

    ...............□...●...□、。。p・P・・ク・●●ひ●●■● ̄●● ̄.・・DC..…。_==-....2-:.:、9-0-.…・0.:・宗,.….0..℃・ロ・気・子:.:.:.・・・.:.:.=.......・・・・・・・。.

    ●.●・■■●

    ●。..●●

    BeeaHL拭昌ES515巳Ba巳勾5se⑥57GeSeeBe1

    --X・…・【、・・K

    附(f多)入の実調と踵定1園

    二位.〒に刑扇暉四厘

    。l●・・。

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    /‘

    //ロ.G己

    一一。●句

    B・己e 0

    57 BeBeee⑧Leee3HIH巳

    一実調価..…↑t[定屈

    -25-

  • 2)パラメーターの決定作業

    「/-WワークシートーG全体一R再計算一M手動」,「/-Wワークシー

    トーG全体一R再計算-1反復回数」と打って反復回数を1と入力し、ワーク

    シートを「循環」にセットして表5-1のように作業領域をセットする。実行

    の際は、再計算キー(SHIFT+f・10)を数値が止まるまで数回押す。

    このようにして第1回目のトライアル行なった結果が表5-1である。

    次に、消費関数の第2係数0.488→0.5へ、投資関数の第2係数0.486→0.5

    へ、輸出関数の第2係数0.167→0.17へ若干修正してトライアルを行なった結

    果が表5-3である。

    表5-1

    表5-2

    -26-

    △V 'LP △Yk ▲[ AT■ △7 AT■

    、 、 0 ID 、 0 、

    △VP T、 1k、 r、 I■⑪ Y、 IqG

    ]]lq -117 1月8 ]4,円 -月7月 SRI BOS

    △侭 TI 上1 P1 11 ■I ■1

    41, 0-01M 0-176 n4Rq O-dRB 、187 0-117

    八▽●I, ●?

    IRq -,11, 0-11

    △■屯lf 0J ■]

    54 0-867 ID1gq

    ノヘロ丘Ⅲ

    1円目 、,1ワ

    0s

    nE4

    △Y へ? △『上 八F 八I■ △V △『ロ

    1575-01,1 1111日ロヮ」 174-5,4 ’4月」dnnd InlnRg1R ;1日111」ロ 1,07nK0d

    △12 7, 11【、 CG I■0 T、 I■、

    11日 -117 1A: n4RR -59月 gRI &q■

    △、 91 上I G1 11 ■I ■I

    4マフ n-nRJI 0-17k 0-0,A O-4RR 0-167 、117

    八V●Iラ ■,

    1Rq-11V1ヲ 1,11

    八Wこし1コ ■]

    SIOgR7 n-25q

    ノヘqE14

    IR月、90ワ

    IDI

    n月4

  • 表5-3

    1,5,,,川`2コ7m

    -27-

    △7 △? AT上’八F AT■ △I △

    P7qI 1,17 」,、7,R』

    01

    O74gndIqm7M■■7qQo1000

    IR9月日81, 0,RnBl1l

    △U■ 7, Vbn P、 V■、 7, vUn

    T2R .・117 IBS nORn の898 qn1 qqg

    へROI hI F1 01 ごI ■I

    1]2 0-,84 n-178 ns nR1、0710107

    △Y・I00

    111, ■2

    1月0

    1-,11句 0-0I

    へuヒヒ I 11 ■勺

    54

    00

    nqR7IlnQqq

    △us 10

    1881 、109

    I:

    、go

  • あとがき

    従来、計量経済学の実践は同時方程式体系を構成するため識別の問題に突き

    当たり、理論的精徽化が先行し、数学および経済理論の高度化、モデルの大型

    化が進み、使用するコンピュータも大型のものでなければならなかった。その

    ため、理論的習得は大学院後半、その実践は国家機構や大型自治体に独占され

    る傾向があった。しかし、最近はパソコンのメモリーも飛躍的に拡大、処理速

    度の向上、ソフトの発達等につれてパソコンレペルで十分処理できるようにな

    ってきている。このような趨勢を受けて、Lotusl-2-3の機能を活用

    して計量計経済学的作業を行い、政策判断に活用しようというのがこの稿の目

    的であった。このような観点では、計量経済学的作業過程は-通りは貫徹され

    ていると思うが、それ以外に幾つかの問題点が残されている。

    例えば、沖縄の経済活動の場を財・サービス、金融市場に分けて見たが、これ

    らを結びつけるものとして利子率が働いていない事、つまり、投資関数に利子

    率の項がない事、一般的に住宅建設はかなりの波及効果を持っているものと考

    えられているが、今回のモデルでは住宅融資だけで説明されている事、生産力

    部門を投資関数で代替している事等である。特に民間企業の資本形成に関して

    は資本形成およびその蓄積がその後の生産力に影響を及ぼすと云う動学的な考

    え方の導入も必要であり、これらの問題を含めたトライアルを次の課題とした

    い。

    -28-

  • 脚注

    注1)右辺を合計すると、2,791となり、左辺と40の差がある。しかし、統計

    上の不突合いが59,099となっているので、この範囲内である。

    「県民所得統計」(平成2年度)平成5年1月、45P

    注2)「経済学1-2-3」、18Pの寄与度の計算より。

    参考文献

    (1)大薮和雄/安井修二/藤井宏史/大野拓行箸「経済学1-2-3」曰本評

    論社、1992年7月

    (2)森田将史著「はじめてのLotusl-2-3」ナツメ社、1988年

    (3)塚本正文・増水紀勝共著「BASIC(数値計算と図形処理)」森北出版

    1984年7月

    (4)水本久夫・原平八郎箸「パソコンにより数値計算法入門」近代科学社、

    1991年2月

    (5)蓑谷干凰彦著「計量経済学」東洋経済新報社、1983年5月

    (6)佐和陸光著「計量経済学の基礎」東洋経済新報社、19707月

    (7)杉浦一平、定道宏、布上康夫編「STEPS」(電算機により計量経済分

    析)東洋経済新報社、1981年10月

    (8)沖縄県企画開発部統計課「県民所得統計」(平成2年度)1993年1月

    (9)県企画開発部「沖縄県経済の概要」(平成4年度版)、1993年3月

    (10)県企画開発部「沖縄県勢のあらまし」平成3年7月

    -29-