Upload
others
View
3
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
地域公共交通のあり方を考えるシンポジウムin九州 2012
松山市総合交通戦略
松山市 都市整備部 総合交通課
平成24年12月 7日
松山市の概況
松山市
公式統計(2012年1月1日現在)松山市
面積: 429.03 km2人口: 約51.7万人世帯: 約22.8万世帯人口密度:12人/ha
人口集中地区
DID人口: 約42万人DID人口密度:63人/ha
愛媛県
気候
年間平均気温: 15.8℃年間平均降水量: 1 303mm年間平均降水量: 1,303mm
111温暖な気候と平坦な地形を背景とした、四国唯一の人口50万都市
いで湯と城と文学のまち 松山
松山市
松山城
道後温泉本館 (温泉)坂の上の雲ミュージアム
坊っちゃん列車
222
松山市の交通体系
松山市
鉄道
バス
路面電車
33地域や目的によって様々な交通手段が存在
松山市の都市構造
松山市
面積(km2) 人口
全域 429.05 517,231全域 429.05 517,231
人口集中地区(DID) 67.89 428,201出典:平成22年国勢調査
概ね半径5km圏内に人口が集中
コンパクトな市街地を形成
4
移動手段の変化(交通分担率)
松山市
移動手段の変化 (松山市) 移動手段の分担率 (他都市)
4%1%
5%39% 7% 17% 27%第1回(S54)
30%
18%
3%
3%
29%
33%
16%
22%
22%
24%
東京
大阪
2%1%
51% 8% 20% 17%第2回(H19)
8%
3%
5%
1%
58%
51%
11%
28%
18%
17%
福岡
松山
2%1%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
鉄道 路面電車 バス 自動車
14% 3% 45% 18% 20%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全国
▲移動手段の変化 ▲他都市との比較
鉄道 路面電車 バス 自動車
自動二輪 自転車 徒歩 その他 鉄道 バス クルマ 二輪車 徒歩
自動車依存の社会構造の見直し
今、取り組むべき交通の課題は…
55
自動車依存の社会構造の見直しそれぞれの都市の特性に合った交通の対策
都市構造の変遷
松山市
540(千人)
30 0%
35.0%
497.2
508.3 514.9 517.2
480
500
520
22%20 0%
25.0%
30.0%
442 1
466.4
480.9
440
460
480
10%12%
14%
17%19%
22%
10.0%
15.0%
20.0%
442.1
400
420
S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47
9% 10%
0.0%
5.0%
S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22 H27 H32 H37 H42 H47
▲将来人口予測 ▲将来高齢化率予測
出典
S55-H22:国勢調査
人口減少と超高齢の社会が到来しようとしている
H27-H47:人口問題研究所
66将来を見据えた計画の実行が不可欠
都市政策のシナリオ(松山市都市計画マスタープラン)
松山市
現在 将来発展とともに拡散する都市 効果的な経営の進んだ都市
目標はこのままでは…人口減少、高齢社会財政悪化、地球温暖化
目標は…都心地区の質的改善市街地拡散の抑制公共交通機関の改善
77コンパクトで質の高い集約型都市づくりを推進
交通政策のシナリオ(松山市総合交通戦略)
松山市
現在 将来自動車中心の交通体系 自転車交通に配慮した交通体系
88人・まち・環境にやさしい持続可能な快適交通都市づくりを推進
自動車中心の交通体系 自転車交通に配慮した交通体系公共交通が利用しやすい交通体系
松山市の交通戦略
松山市
交通計画の4本柱
松山市交通計画松山市交通計画
自動車計画 歩行者・自転車計画 公共交通計画(鉄道・軌道・バス)
交通需要管理計画
自動車、徒歩、自転車、公共交通などの複合的な利用
999既存の交通基盤を有効活用した交通施策を推進
松山市の公共交通計画の特徴
松山市
○ 行政の役割
■ 行政と交通事業者の協働
利用実態調査
交通事業者と地域住民との橋渡し
交通事業者の取り組みへの支援
結節点整備(道路空間)
アンケート調査
交通事業者と地域住民との橋渡し 結節点整備(道路空間)
本市の交通政策との連携 実現に向けた協議協働
○ 交通事業者の役割
協働
公共交通利用促進に向けた営業活動
サービス水準の向上(施設のバリアフリー化等) 結節点整備(鉄道区域)
利用者ニーズに合った運行サービスの提供
働 体 組利用促進に
101010
●官民協働による一体的な取組み●利用者視点によるサービス水準の向上
利用促進にチャレンジ
公共交通の利用促進(計画の効果)
松山市
行政と交通事業者が総合的かつ計画的に利用促進策を展開
44,116
40,000
45,000
50,000
(千人)
23,018
21,53520,122
18,42820,000
25,000
(千人)
33,705
29,302
20,45820,000
25,000
30,000
35,00015,613
14,15812,961
10,498 10,715 11,193
14,522
11,794
9 2308,94410,000
15,000
12,055
8,2335,987
8,489 7,850
0
5,000
10,000
15,0009,050 9,230 7,332
7,1146,486
0
5,000
ピーク S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22
バス
ピーク S50 S55 S60 H2 H7 H12 H17 H22
郊外電車 市内電車
▲鉄道輸送人員の推移 ▲バス輸送人員の推移
S50 H12S50-H12
鉄道輸送人員はピーク時の約1/2に減少
バス輸送人員はピーク時の約1/5に減少
H12-
鉄道、バス輸送人員は上昇傾向
1111地方都市において公共交通利用が増加に転じた事例は稀
本日のテーマ
松山市
地域公共交通活性化の事例紹介
1.ハード対策(施設整備)1-1.松山市オムニバスタウン計画1-2.電車・バス共通ICカードの導入1-3.鉄道・路面電車の計画1-4.交通結節機能の強化
2.ソフト対策(モビリティマネジメント)2-1.小学生を対象とした環境体験学習2-2.利用促進イベント2-3.地域公共交通ワークショップ(路線バスの再編)
1212
1-1.松山市オムニバスタウン計画
松山市
総合的かつ計画的に施策を推進するためにオムニバスタウン計画を策定
▲低公害バス(四国初のハイブリッドバス) ▲上屋付きバス停▲バス位置情報システム(GPS) ▲低公害バス(四国初のハイブリッドバス) ▲上屋付きバス停▲バス位置情報システム(GPS)
131313
▲バス優先レーンのカラー舗装 ▲パーク・アンド・ライド
交通事業者と行政の協働による事業の推進
1-2.電車・バス共通ICカードの導入
松山市
【概要】
導入時期:平成17年8月
発行枚数:28万枚(H24年3月現在)
【特典】
・ICカード割引(電車・バス運賃の約10%)
・オート1DAYチケット(1日400円で乗り放題)
・タクシーでも共通利用
・通勤定期システム(休日は他区間を1回100円で利用可能)・通勤定期システム(休日は他区間を1回100円で利用可能)
■ ICカ ド機能付の松山市職員証■ ICカード機能付の松山市職員証
・職員証にICカード機能を付加することで、職員の公共交通利用を促進。職員 市内移動は原則公共交通利用・職員の市内移動は原則公共交通利用。
141414交通事業者と行政が連携し、公共交通の利用を促進
1-3.鉄道・路面電車の計画
松山市
▲低床軌道車両
151515
▲路面電車の延伸▲鉄道高架プロジェクト
これらの取り組みを一体的に進めることで公共交通の乗り継ぎを改善
1-4.交通結節機能の強化
松山市
交通結節点整備イメージ
バリアフリー化
駅前道路空間の整備駅前道路空間の整備
駐輪場
ループバス
駅施設 駅舎の改修 駅構内のバリアフリー化 バス路線の新設 交通事業者
案内看板 ハイグレードバス停
駅施設
道路空間
駅舎の改修、駅構内のバリアフリ 化、バス路線の新設
駅前道路空間の整備、案内看板、駐輪場整備 行 政
交通事業者
161616
行政と交通事業者が連携し、駅施設と道路空間を一体的に整備することで、駅機能強化の相乗効果を図る。
1-4.交通結節機能の強化
松山市
▼駅舎の改修
交通事業者の整備事例
▼駅構内のバリアフリ 化▼駅構内のバリアフリー化 ▼ループバスの新規運行
171717
1-4.交通結節機能の強化
松山市
▼駅前道路空間の整備 ▼駅前道路空間の整備
行政の整備事例
▼駐輪場の整備▼案内サインの設置
181818
本日のテーマ
松山市
地域公共交通の活性化事例の紹介
1.ハード対策(施設整備)1-1.松山市オムニバスタウン計画1-2.電車・バス共通ICカードの導入1-3.鉄道・路面電車の計画1-4.交通結節機能の強化
2.ソフト対策(モビリティマネジメント)2-1.小学生を対象とした環境体験学習2-2.利用促進イベント2-3.地域公共交通ワークショップ(路線バスの再編)
少し詳しくお話しします。
1919
2.モビリティ・マネジメント
松山市
ターゲットを定めたモビリティマネジメント(MM)広く一般的な情報
モビリティマネジメントとは・・・
ひとり一人のモビリティ(移動)が、社会的にも個人的にも望ましい方向に自発的に変化することを促す コミュニケーションを中心とした交通施策
ターゲットを定めたモビリティマネジメント(MM)提供・普及啓発
メディアでのCM・ラッピングバス
変化することを促す、コミュニケ ションを中心とした交通施策
日常の交通行動をみずから考え、実践することをサポート
通勤者等大人を中心とした学校教育における子どもを中心とした
現在の交通行動の変容将来の交通行動の変容啓発ポスター・パンフレット
モビリティマネジメントモビリティマネジメント
イベント、バスの乗り方教室の実施地域公共交通ワークショップの実施
環境体験学習の実施
2020
メリットに気づいて知って、使ってもらうことで持続可能な転換を促す
2-1.小学生を対象とした環境体験学習
松山市
交通事業者が中心となって、小学生を対象とした出前授業「エコ交通まちづくり教室」を実施。これまでに、のべ29校、3,000人が参加。
知ること
乗り方教室
使うこと使うこと
公共交通乗車体験
2121
交通事業者と行政が連携し、環境にやさしい公共交通への理解・関心
2-2.利用促進イベント
松山市
住民参加型のシンポジウムを開催。公共交通が持つ環境面や健康面でのメリットを知り、公共交通を利用するライフスタイルについて考える機会を創出。
▼アンパンマンバスの乗車体験 ▼公共交通について考えるシンポジウム
▼バスのペーパークラフト作成▼公共交通について考えるシンポジウム
環境にやさしく誰もが安心して移動できる公共交通への理解と関心 2222
2-3.地域公共交通ワークショップ(路線バスの再編)
松山市
地域住民、交通事業者、行政の役割交通事業者からサービス切り下げの打診
これまでのバスサービスは住民ニーズに合っていたのか。
サ 切り下げの打診
地域住民
単なる要望ではなく、地域の移動手段維持のために自ら支える意識と行動
利用者である地域住民の声を聞くべきではないか。
地域公共交通ワークショップの開催
行 政 交通事業者
利用者視点によるサービス水準の向上を目指す
地域公共交通ワ クシ ップの開催地域住民や交通事業者などの関係者をコーディネ トし 支援す
利用者である地域住民が真に望む公共交通サ ビスを向上を目指す。 ネートし、支援す
る総合力を発揮通サービスを追求し、提供
23232323関係者が参加し、地域の「生活の足」を考える機会としてワークショップを開催
2-3.地域公共交通ワークショップ(スケジュール)
松山市
24年度22年度21年度 23年度
■住民ア
■利用者
地域公共交通ワークショップの開催(3路線5地区)
第1回WS
第2回WS
第3回WS
第4回WS
第5回WS
第6回WSア
ンケート
者アンケート
■課題
■バス
■バス
■再編
■現状
WS WS WS WS WS
4月
■再編
WS
バスを利用
バスを利用
題の抽出(地域
スを知る(バス
ス路線再編の検
編案の提示
状認識(問題意
再編路
編後の利用状況用
する可能性
用している人
域住民の意見聴
スの乗り方教
検討(地域に
題の具
意識の共有)
路線の運行
況の報告
(潜在需要)
(顕在需要)
聴取)
室開催)
よって異なる
具体化)
行開始
24
の把握
の把握
る課
2-3.地域公共交通ワークショップ(地域の特徴)
松山市
北 条
庄府
小山田
立岩地区立岩地区
難波地区
地域公共交通ワークショップの開催地区(3路線5地区)
文
立岩小学校
文北条中学校
JR伊予北条
正岡地区
横谷
米野町
日浦地区
4.5往復/日
42人/日
東大栗町
九川
米野町
大井野町
日浦小学校
文
日浦中学校
神次郎町
城山町
野外活動センター
菅沢町
文
五明小学校
権現町
客
文
JR堀江
和気町
五明地区
9往復/日
文
伊台小学校
文旭中学校吉藤
谷町
高浜
松山城9往復/日
40人/日
文
湯山小学校
谷町
三津
古町
JR松山
JR三津浜
松山城
▲松山市の高齢化率(H19 )
1往復/日
2人/日
小野谷
余
松山市
松山
25252525
2-3.地域公共交通ワークショップ(概要)
松山市
■参加者
地域住民(広報委員 高齢クラブ PTA)
▼ファシリテーターによる進行
地域住民(広報委員、高齢クラブ、PTA)
交通事業者
松山市
■ファシリテーター
香川高等専門学校
准教授:宮崎耕輔氏准教授 宮崎耕輔氏
▼地域住民の意見聴取 ▼バスの乗り方教室
26262626
2-3.地域公共交通ワークショップ(参加者の意見)
松山市
参
【子供世代】
・学校の始業時間に合わせた運行をしてほしい。参加
学校の始業時間に合わせた運行をしてほしい。
・部活の終了時間に合わせた運行をしてほしい。
【現役世代】者の
【現役世代】
・運行ルートは今のままでいいが、便数を増やしてほしい。
・現在は使わないが、車の運転が出来なくなった時のためにバスは必要。
意見
【高齢者世代】
・日中に 「買い物 通院」で使える時間帯に運行をしてほしい見 ・日中に、「買い物、通院」で使える時間帯に運行をしてほしい。
・乗り降りしやすいノンステップバスにしてほしい。
・時刻表が分かりにくい。見やすい時刻表にしてほしい。
地域や世代によって意見は様々
公共交通に頼らざるを得ない「子供世代」、「高齢者世代」の意見を中心とした再編を検討 27272727
2-3.地域公共交通ワークショップ(再編プラン)
松山市
【立岩線】1 運行系統の再編
■平成24年4月からの再編内容
1.運行系統の再編難波地区経由便を正岡地区経由便に振り替え
2.高齢者に優しい低床式バスの導入3 中学校の始業 終業時間に合わせた運行に変更3.中学校の始業、終業時間に合わせた運行に変更。4.平日、土曜日関係なく、全て同じダイヤに変更。
▼再編前 ▼再編後
難波地区
20
JR伊予北条駅
北条北中学校
5 7
0
正岡地区7
利用者視点によるサービス水準向上の実現 28282828
2-3.地域公共交通ワークショップ(住民への周知)
松山市
時刻表の全戸配布 H24年3月:広報委員会を通して全戸配布
僕に乗ってください!
このままでは
地域の意見を聞いてダイヤを見直しました。バス利用者の増加が見込めな
い場合は、減便や廃止もあります。みんなで乗りましょう!! このままでは
ピンチです。
みんなで乗りましょう!!
みんなで乗ってバスを守ろう。
お問い合わせ
交通に関することは・・ バスの運行に関することは・・
詳しい改正内容は4月配布のかわら版でお知らせします。
29292929
交通に関することは・・松山市都市整備部総合交通課TEL:089-948-6863
バスの運行に関することは伊予鉄道株式会社TEL:089-948-3172
2-3.地域公共交通ワークショップ(住民への周知)
松山市
かわら版の全戸配布 H24年5月:広報委員会を通して全戸配布。
30303030
2-3.地域公共交通ワークショップ(利用状況)
松山市
■再編後の利用状況について
35(人)
25
30
35
15
20立岩線
五明線
5
10 河中線
0再編前
平成23年7月再編後
平成24年7月
・再編後の利用状況は若干の減少?
※再編内容が地域に浸透するには、少し時間が必要。※再編内容が地域に浸透するには、少し時間が必要。→引き続き利用実態調査を行いながら、利用状況を地域にフィードバックし、更なる利用促進に向けた意見交換を実施していく予定。 31313131
2-3.地域公共交通ワークショップ(まとめ)
松山市
■得意分野を活かす
ワークショップの肝
■得意分野を活かす
→交通事業者の得意分野である交通サービス提供のノウハウ。実際のユーザーで
ある地域住民の声 これらをコ ディネ トする行政の総合力 それぞれの得意ある地域住民の声。これらをコーディネートする行政の総合力。それぞれの得意
分野を活かす。
■第3者的立場(ファシリテーター)の存在
→香川高等専門学校 宮崎耕輔先生がファシリテーターになったことで 住民と行→香川高等専門学校 宮崎耕輔先生がファシリテーターになったことで、住民と行
政・事業者が対立の形になることなく、話し合いを進めることが実現
■実際の利用者意見の聴取
→公共交通に頼らざるを得ない「子供世代」 「高齢者世代」の声を掘り下げること
32323232
→公共交通に頼らざるを得ない「子供世代」、「高齢者世代」の声を掘り下げること
で、利用者目線に立った路線の実現
松山市総合交通戦略の実現のために
松山市
「行政」、「交通事業者」、「市民」「企業」がそれぞれの果たすべき役割を明確化
自動車の適切な利用と公共交通等の積極的な利用まちづくり、交通施策や取り組みへ市民・企業 まち くり、交通施策や取り組みの積極的な参加・参画、自主的な取り組み
市民 企業
人・まち・地球
快適交通のまち 松山
行 政 交通事業者
まちづくりと一体となった、地域の
実状に応じた交通計画
市民への意識啓発・情報提供
経営の効率化と、快適で利便性の
高い公共交通サービスの提供
関係者への情報提供
33333333
市民 の意識啓発 情報提供
施策・事業の推進交通事業者、市民の取り組みの支援計画推進に向けた財源の確保 等
関係者への情報提供
施策・事業の推進・協力
松山市
34343434ご清聴ありがとうございました