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人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資料 (資料2-1)

人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資 …...高齢化・人口減少の状況② 【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】 農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

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人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資料

(資料2-1)

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目 次

高齢化・人口減少の状況① ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

高齢化・人口減少の状況② ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

人口減少の影響① ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

人口減少の影響② ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

出生率及び出産・子育て環境の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

農林漁業就業者の状況① ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6

農林漁業就業者の状況② ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7

6次産業化の取組状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8

6次産業化の取組事例(地域内経済ネットワークの取組)・・・・・・・・ 9

Iターンによる定住の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10

Iターンによる定住の事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11

農山漁村における女性の活躍 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

地域の暮らしを支える取組の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14

地域の暮らしを支える取組の事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15

人口減少社会における農山漁村の活性化 ・・・・・・・・・・・・・・・ 16

(参考)「選択する未来」委員会における議論 ・・・・・・・・・・・・ 17

(参考)「ストップ少子化・地方元気戦略」 ・・・・・・・・・・・・・ 18

農山漁村における高齢者の活躍 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13

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○国立社会保障・人口減少問題研究所の中位推計(出生率1.35程度で推移)では、総人口は、2050年では9千7百万人、2100年には5千万人を割り込むまで減少。

○全国を≪1km2毎の地点≫でみると、人口が半分以下になる地点が現在の居住地域の6割以上を占める(※現在の居住地域は国土の約5割)。このうち、3分の1の地域は、人が住まなくなる。

高齢化・人口減少の状況①

【人口増減割合別の地点数】

1 (出典)総務省「国勢調査報告」、国土交通省国土政策局推計値により作成

【2010年を100とした場合の2050年の人口増減状況】

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高齢化・人口減少の状況②

【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】

○農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

資料:総務省「平成22年 国勢調査人口等基本集計」、国立社会保障・人口問題研究所「都道府県の将来人口推計(平成19年5月推計)」を基に農林水産省で推計。

注:ここでは、国勢調査における人口集中地区(DID)を都市、それ以外を農山漁村とした。なお、DIDとは、人口密度4,000人/k㎡以上の国勢調査の調査区が市町村内で隣接し、全体として人口5,000人以上の規模で構成される地区。

【集落の総戸数及び農家数の推移】

都市部の人口

都市部の高齢化率 農山漁村部の高齢化率

農山漁村部の人口

9ポイントUP 6ポイント

UP

7ポイントUP

9ポイントUP

資料:農林水産省統計部「2000年、2010年世界農林業センサス」(組替集計)

【小規模集落の割合の推移】

資料:農林水産省統計部「2000年、2010年世界農林業センサス」(組替集計)

都市的地域 平地農業地域 中間農業地域 山間農業地域

0

20

40

60

80

100

2000 2010 2000 2010 2000 2010 2000 2010

農家数の中央値

平成12年 (2000)

22年 (2010)

12年 (2000)

22年 (2010)

12年 (2000)

22年 (2010)

12年 (2000)

22年 (2010)

191

19

209

15

56

22

57

40 39

29 27

17 17 14 13 11

総戸数の中央値

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人口減少の影響①

○小さな集落では、集落の活動が停滞。また、過疎地域集落では、働き口の減少、耕作放棄地の増大などの問 題が発生。

【過疎地域集落における問題】

資料:総務省「過疎地域等における集落の状況に関する現状把握調査」(平成23年4月) 注:過疎地域に関係する市町村に対するアンケート調査結果(801市町村から回答)。

【総戸数規模別にみた集落活動の変化(1990年→2010年)】

35.9

53.5

68.4

74.7

75.1

74.5

67.7

54.9

66.6

70.6

74.4

76.1

78.6

80.6

63.6

92.5

96.1

96.8

96.9

96.6

93.4

40.3

49.7

63.0

71.4

74.0

76.1

73.2

76.4

84.5

84.3

85.6

85.8

85.6

86.1

92.3

99.2

99.6

99.7

99.7

99.6

99.2

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

4戸以下

5~9戸

10~19

20~29

30~49

50~99

100戸以上

4戸以下

5~9戸

10~19

20~29

30~49

50~99

100戸以上

4戸以下

5~9戸

10~19

20~29

30~49

50~99

100戸以上

図2 総戸数規模別にみた集落活動の変化(1990年→2010年)

1990年

2010年

(%)

注:1990年,2000年,2010年全てで調査対象となった125,120集落の抽出集計による.

(総戸数規模)

約30ポイントdown

約20ポイントdown

約5ポイントdown

資料:農林水産政策研究所 注:1990年、2000年、2010年全てで調査対象となった125,120集落の抽出集計による。

寄り合いを開催

生産組合等の農業生産者

の集団がある

農業用用排水路を管理

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人口減少の影響②

○市町村役場支所やJA購買店舗、給油所の減少などにより、地方の生活環境が悪化。

【市町村役場支所数の増減】

資料:農林水産省調べ

【小中学校数の推移】

資料:学校基本調査(文部科学省)

【JA購買店舗数の推移】

市町村役場 廃止支所数 (H11~21)

北海道 △ 10

東北 △ 21

関東 △ 6

北陸 0

東海 △ 36

近畿 △ 1

中国四国 △ 46

九州 △ 3

沖縄 0

計 △ 123

JA購買店舗数(店)

H15 H23 減少数 (H15~H23)

増減率 (%)

北海道 303 262 △ 41 △ 15.6

東北 326 323 △ 3 △ 0.9

関東 709 758 49 6.5

北陸 238 112 △ 126 △ 112.5

東海 389 332 △ 57 △ 17.2

近畿 235 180 △ 55 △ 30.6

中国四国 908 716 △ 192 △ 26.8

九州 707 561 △ 146 △ 26.0

沖縄 29 60 31 51.7

計 3,844 3,304 △ 540 △ 16.3

資料:総合農協統計(農林水産省)

H16 H25 減少数

(H16~25) 増減率

(%)

小学校 23,420 21,131 △ 2,289 △ 10.8

中学校 11,102 10,628 △ 474 △ 4.5

給油所数(箇所)

H 13 H 23 減少数

(H13~23) 増減率

(%)

北海道 2,612 2,023 △ 589 △ 22.5

東北 5,715 4,137 △ 1,578 △ 27.6

関東 12,305 8,720 △ 3,585 △ 29.1

中部 10,255 7,488 △ 2,767 △ 27.0

関西 7,349 5,175 △ 2,174 △ 29.6

中国 4,010 2,807 △ 1,203 △ 30.0

四国 2,688 1,950 △ 738 △ 27.5

九州・沖縄 7,658 5,443 △ 2,215 △ 28.9

全国 52,592 37,743 △ 14,849 △ 28.2

【給油所数の推移】

資料:資源エネルギー庁調べ

8,282 8,058 7,780 7,670 7,551 7,555 7,456

7,180 7,142 7,146

2,657 2,635 2,550 2,537 2,563 2,571 2,555

2,485 2,474 2,493

1,652 1,602 1,560 1,524 1,496 1,486 1,459 1,381 1,368 1,346

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

6,000

6,500

7,000

7,500

8,000

8,500

9,000

9,500

10,000

H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23

輸送人員(百万人)

営業収入(億円)

営業収入 三大都市圏輸送人員 その他地域輸送人員

(259) (258) (253) (254) (254) (256)

(254) (254) (254) (260)

【乗合バスの輸送人員、営業収入の推移】

※「市町村役場支所数の増減」及び「JA購買店舗数の推移」のブロックは地方農政局の管轄による区分。

注1:保有車輌数が30台以上のバス事業者のデータ。

注2:( )書きは保有車輌数

30台以上のバス事業者数。

注3:三大都市圏は埼玉県、

千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、岐阜県、大阪府、京都府、兵庫県。

資料:自動車輸送統計(国土交通省)

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出生率及び出産・子育て環境の状況

○毎年、10万人前後の人口が地方から東京圏へ移動。 ○大都市は、子育て環境等の影響で、一般に出生率が低い傾向。他方、農山漁村は、子どもを生み育てる場と して良好な環境にあり、地方は都市圏に比べ出生率も高い傾向。

【地域別の出産・子育て環境】

資料:内閣府政策統括官「都市と地方における子育て環境に関する調査(平成24年3月)

注:子供を持つ、妻の年齢20~49歳、第1子の年齢0~18歳 を満たす夫婦に対するアンケート結果(12,289組から回答)。 上位2位 下位2位

凡例:出産又は子育てが しやすい割合

60.4

57.6

53.0

59.2

58.6

53.9

52.5

54.1

58.1

54.1

51.6

45.1

50.3

54.4

40.6

46.2

48.3

51.6

30.9

32.9

36.9

32.6

33.2

35.7

34.7

32.3

29.5

35.7

33.1

41.4

37.2

34.8

42.4

35.9

34.5

30.1

8.7

9.5

10.2

8.2

8.2

10.4

12.8

13.7

12.4

10.1

15.3

13.5

12.6

10.9

17.1

17.9

17.1

18.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

九州・沖縄

中国・四国

近畿

中部

北陸

首都圏

北関東

東北

北海道

九州・沖縄

中国・四国

近畿

中部

北陸

首都圏

北関東

東北

北海道

子育

出産

しやすい どちらでもない しにくい

しやすい どちらでもない しにくい

【転入超過数の推移】

101 115

132 155 152

117 93

63 67 97

8 15 18 18 14 △ 5 △ 6 3 2 △ 0

△ 21 △ 15 △ 14 △ 16 △ 11 △ 9 △ 10 4 1 △ 7

△ 88 △ 115

△ 136 △ 157 △ 154

△ 104 △ 76 △ 70 △ 70

△ 90

△ 200

△ 150

△ 100

△ 50

0

50

100

150

200

平成16年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 資料:住民基本台帳人口移動報告(総務省) 都道府県内の移動は含まない。

注:東京圏…東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県 名古屋圏…愛知県、岐阜県、三重県 大阪圏…大阪府、兵庫県、京都府、奈良県

(千人)

1位 沖 縄 1.94人

2位 宮 崎 1.72人

3位 島 根

1.65人 熊 本

5位 長 崎 1.64人

43位 神奈川

1.31人 奈 良

45位 北海道 1.28人

46位 京 都 1.26人

47位 東 京 1.13人

1.20以下 ( 1)

 

 

【都道府県別合計特殊出生率(平成25年)】

資料:厚生労働省「平成25年人口動態統計」

1.51以上 (19)

1.41~1.50 (17)

1.31~1.40 ( 8)

1.21~1.30 ( 2)

1.20以下 ( 1)

全国値 1.43

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資料:総務省「就業構造基本調査」、経済産業省「平成17年地域産業連関表」より農林水産省において試算

農林漁業就業者の状況①

【就業人口に占める農林漁業就業者の割合(旧市町村別)】

○農山漁村では、第1次産業及び第2次産業の割合が高く、地域の経済・雇用に重要な位置を占める。 ○過去10年で、多くの産業分野の正社員数が減少している中、農業、林業は正社員数が増加している数少な い産業分野。

資料:総務省「平成22年国勢調査」を基に農林水産省で作成 注:平成の大合併前の旧市町村(平成12(2000)年10月1日時点3,231市町村)で集計

【農業地域類型別の就業者数の割合(平成22年)】

総数 農林 漁業

鉱業 採石業 砂利 採取業

建設業 製造業

電気・ ガス・ 熱供給・ 水道業

情報通信業

運輸業郵便業

卸売業小売業

金融業保険業

不動産業、物品賃貸業

サービス業

都市的地域 100 1.4 0.0 7.1 15.4 0.5 3.3 5.5 17.2 2.8 2.2 44.5

平地農業地域 100 13.2 0.1 8.4 19.9 0.4 0.8 5.3 14.0 1.6 0.8 35.5

中間農業地域 100 12.8 0.1 9.0 18.2 0.5 0.7 4.6 13.6 1.4 0.7 38.4

山間農業地域 100 14.7 0.2 10.1 16.6 0.5 0.5 4.2 12.7 1.3 0.6 38.7

資料:総務省「平成22年国勢調査」を基に農林水産省で作成 注:分類不能の産業はサービス業に含む

単位:%

産業(主要なものを抜粋) H14 H19 H24 H19-H24

比較

農業 130,000 255,900 279,200 ↑

林業 28,500 22,500 39,200 ↑

漁業 50,700 52,500 43,200 ↓

建設業 3,332,700 2,979,400 2,625,000 ↓

製造業 7,998,400 7,439,600 7,167,000 ↓

電気・ガス・熱供給・水道業 340,900 341,700 294,000 ↓

情報通信業 1,281,100 1,434,000 1,382,300 ↓

運輸業,郵便業 2,295,100 2,241,800 2,172,000 ↓

卸売業,小売業 5,065,500 4,783,100 4,171,400 ↓

金融業,保険業 1,288,400 1,199,100 1,178,700 ↓

不動産業,物品賃貸業 330,800 519,600 499,100 ↓

宿泊業,飲食サービス業 848,500 940,900 823,200 ↓

教育,学習支援業 1,746,100 1,761,100 1,710,600 ↓

医療,福祉 3,132,400 3,549,100 4,082,100 ↑

複合サービス事業 564,200 370,600 350,500 ↓

サービス業(他に分類されないもの) 3,747,300 1,668,200 1,674,200 ↑

公務(他に分類されるものを除く) 1,919,200 1,921,700 1,842,200 ↓

合計 34,099,800 31,480,800 30,333,900 ↓

【産業別正社員(正規の職員・従業員)数の推移】 単位:人

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農林漁業就業者の状況②

2066 1723 1612 1589 1996 2203 2415 2415 2079

2268

1815 1231

832

1057 1150

1549 1598

1102

1517 1555

1513 1631 1653

2065 2314

2290 2211

4334

3538

2843 2421

3053 3353

3964 4013

3181

0

1000

2000

3000

4000

5000

H6 H7 H8 H9 H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21H22H23

「緑の雇用」

「緑の雇用」以外

資料:林野庁業務資料

【新規就業者数の推移(林業)】

資料:農林水産省「農林漁業への新規就業者に関する情報収集」(平成12(2000)、13(2001)年)、「農林水産業新規就業者調査結果」(平成14(2002)、15(2003)年)及び「漁業センサス」(平成20(2008)年)。平成16(2004)、21~23(2009~2011)年は都道府県が実施している新規就業者に関する調査から推計。平成17~19(2005~2007)年は(一社)大日本水産会による漁業協同組合へのアンケート調査結果

【新規漁業就業者数の推移】

○法人等に新規雇用される者の6割が39歳以下。近年では、新規就農者の15%が法人等に雇用されている。 ○林業、漁業においても、新規就業者は増加傾向。

資料:農林水産省「新規就農者調査」

(人) (%) 【新規就農者数の推移】

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

雇用就農者

新規参入者 雇用就農者割合

(人)

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24

【年齢別新規雇用就農者数の推移】

資料:農林水産省「新規就農者調査」

60歳以上

39歳以下

40~59歳

5,300 (62.4%)

2,400 (28.2%)

800 (9.4%)

3,700 (56.9%)

4,100 (56.2%)

5,500 (65.4%)

5,100 (67.1%)

4,900 (60.5%)

5,900 (66.3%)

2,100 (32.3%)

2,300 (31.5%)

2,400 (28.6%) 1,700

(22.4%)

2,400 (29.6%)

2,200 (24.7%)

700 (10.8%)

900 (12.3%)

500 (6.0%)

800 (10.5%)

800 (9.9%)

800 (9.0%)

72,400

64,400

2,200

6,500

1,800

7,300

49,600

2,000

8,400

57,400

1,800

7,600

44,800

1,700

8,100

47,100

2,100

8,900

45,000

3,000

8,500

8.0%

自営農業 就農者

9.9%

14.0%

11.4%

14.8% 15.3% 15.0%

(人)

Page 10: 人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資 …...高齢化・人口減少の状況② 【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】 農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

0

100

200

300

400

北海道 東北 関東 北陸 東海 近畿 中国四国 九州 沖縄

6次産業化の取組状況

【総合化事業計画※1の認定件数(平成26年5月30日時点)】

○ 地域の定住を促進するためには、所得をいかに確保するかが課題。6次産業化の推進等、地域資源の高付加価値化による地域の雇用・所得の確保が必要。

資料:農林水産省「六次産業化・地産地消法に基づく認定の概要」

※1 総合化事業計画: 農林漁業者等が農林水産物及び副産物(バイオマス等)の生産及びその加工又は販売を一体的に行う事業活動 に関する計画を策定し、農林水産大臣が認定する計画。平成26年5月30日時点で1,916計画が認定。 資料: 農林水産省「六次産業化・地産地消法に基づく認定の概要」

6次産業化の優良取組事例

こと京都(株) 【京都府京都市】

(株)庄内こめ工房 【山形県鶴岡市】 ○ 山形県庄内地方などの米生産

者120戸を会員とし、会員の米を 集荷・販売。 ○ 低タンパク米の生産・販売や、 パックライスの中国輸出など新規 事業にも取組。

○ 自社及び契約農家(30戸)が栽 培した「九条ねぎ」を自社工場に おいてカットねぎ等に加工し、首 都圏のラーメン店、スーパーなど に販売。 ○ 平成25年4月に、(有)トップリ バー(長野県)や(株)さかうえ(鹿 児島県)と連携し、統一ブランド 「ベジレクト」として野菜直販事業 を展開。

(有)ひよこカンパニー 【鳥取県八頭町】 ○ 鳥取県では唯一の平飼いによ

る養鶏を行い、天美卵(1個100 円)を生産するとともに、その卵を 原料として菓子・スイーツを製造 ○ 通信販売、ネット販売が売上 の約8割。コールセンターを整備 する他、敷地内にカフェ、直売所 を併設して販売。

馬路村農業協同組合 【高知県馬路村】 ○ 農協が組合員190名から市場

より高い価格でゆずを全量買い 取り、ポン酢醤油やゆずドリンク を中心に94種類の商品に加工・ 販売。 ○ 大学や多様な事業者と連携 し、ゆずの種を原料とした化粧品 開発等、新たな事業に取組。

あしきた農業協同組合 【熊本県芦北町】 ○ 農協がデコポンやサラたまちゃ

んを組合員から通常より高値で 買い取り、デコポンゼリーなどの 加工品を開発・販売。 ○ 県内外の行政・研究機関・民 間企業等120以上の多様な事業 者とネットワークを形成し、これま でに約400アイテムに及ぶ多様な 商品を共同開発。

「平成25年度6次産業化優良事例表彰」により表彰された事例

(計画)

【総合化事業計画の対象農林水産物の割合 (平成26年5月30日時点)】

110

300 312

96

169

342

201

332

54

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真庭バイオマス産業都市のイメージ

木質バイオマスの利活用を核とした、豊富で多様なバイオマスのマテリアル エネルギー利用、バイオマス産業観光・学習推進による地域ブランドの向上

6次産業化の取組事例(地域内経済ネットワークの取組)

事例1:岡山県 真庭市

① 真庭バイオマス発電事業 ② 木質バイオマスリファイナリー事業

③ 有機廃棄物資源化事業 ④ 産業観光拡大事業

<4プロジェクト>

長野県最南端に位置し、愛知県、岐阜県と接する。人口1,030人、林野率92%。村内の全戸が森林所有者であり、森林組合員。

木材生産(1次産業)、木材加工(2次産業)、販売(3次産業)を組み合わせた「トータル林業」の取組を推進。

森林組合が、施主、工務店、設計事務所の間に立って、木材生産から家を作るまで一元化して対応することで、流通コストの削減、顔の見える安心・安全な商品提供、木材のブランド化が可能となった。

村民により持ち込まれた林地残材に対して、地元商店で利用可能な地域通貨券を発行するとともに、当該残材は木質バイオマスエネルギーとして利用する「木の駅プロジェクト」という仕組みを立ち上げ準備中。

森林組合の職員40名中、約20名がIターンにより地域に入ってきた若者。

真庭市は、木材関連業者・森林組合等と共同して、「真庭バイオマス発電」を設立。

平成27年度の運転開始に向け、1万kW(22,000世帯分に相当)の木質バイオマス発電施設の建設、燃料収集・供給体制等の整備を推進中。

<移住・Uターンした人々の活動・取組>

温暖な気候、傾斜地で栽培されるみかん、いちご、ブルーベリー等の四季折々の果物を利用したジャムづくりに取り組む。ジャムをふんだんに使ったスイーツを出すカフェや、ブルーベリー摘みを体験できる農園を併設したジャムズガーデンは、島内の観光スポットの1つ。 島で生産される原料を高く買い取り、生産工程においても人手をかけた手作りとすることで、地域内の所得確保、雇用創出に貢献。

山口県南東部に位置しており、瀬戸内海に3番目に大きい島。 年間の日照時間は国内トップレベル、年間平均気温が15℃という「瀬戸内のハワイ」とも呼ばれるほどの温暖な気候。

みかん

事例3:長野県 根羽村

根羽スギ住宅

事例2:山口県 周防大島町

ジャム

ね ば

す おう おお しま

ここ10年くらいは、半世紀にわたって続いてきた人口の社会減が停止。

広島・フランス・東京で料理人としての腕を磨いた島出身者がUターンで島内に戻り、レストランを経営。皮ごと食べられる無農薬みかんを使ったみかん鍋を開発して、島の新たな特産品として認知されつつある。

今までは、いりこ(煮干し)に適さないと破棄してきた、大きすぎるイワシをオイルサーディンにして販売を開始。純国産のオイルサーディンは珍しく、徐々に人気が広がり、現在は生産が追いつかない状況。

島内は全般的に山岳起伏の傾斜地で600m級の山々が連なっており、海岸に沿って広がる他省の丘陵地以外は、大半を山地が占めている。傾斜地と温暖な気候を利用した柑橘類の栽培が盛んであり、みかん生産量は、県全体の90%を占める。

ま にわ

1次産業(木材生産)

2次産業 (木材加工)

3次産業 (販売・利用)

トータル林業の 確立

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Iターンによる定住の状況

【田舎で働き隊で研修後に定住した者の就労状況(H21~24年)】 【田舎で働き隊の定住状況(H21~24年)】

注1:H21~24年度の事業実施体 へ事業翌年度施したアンケー ト結果(267組織から回答) 注2:定住者数は、派遣翌年度に受 入地域に滞在していた人(調 査は夏期に実施)で、就労状 況は各事業主体に確認

資料:「田舎で働き隊」事業実績(概要)

農林水産省

注1: 定住者数: H21年度~H24年度は約1年間の派遣期間であり、派遣翌年度に受入地域に滞在していた人数(調査は夏期に実施、住民票の移動の有無は把握していない、毎年度の調査時点以降、地域に滞在しているか否かは把握していない)

注2: H20年度(H21年3月の1ヶ月弱の期間で実施)は、お試し研修として、約2,500名の研修生が農山漁村地域に短期間(1週間未満)滞在した。

資料: 「田舎で働き隊」事業実績(概要) 農林水産省

農業生産法人、NPO で就農、就労 213人(42%)

農林水産業 115人(23%)

無職(求職、 起業準備)

52人 (10%)

企業、公務員 129人(25%)

【地域おこし協力隊での任期終了後の就労状況(H25.6末まで)】

就業 92人(53%)

起業 16人 (9%)

就農 46人(22%)

未定 6人

(4%)

その他 14人 (8%)

注1: H21~25年度の事業実施主体へH25年7月に実施したアンケート結果(287団体から回答)

資料:平成25年度地域おこし協力隊の定住状況等に係るアンケート結果 総務省

近隣市町村 に定住

30人(8%)

地域協力活動に従事

14人(4%)

その他 148人(40%)

同一市町村 に定住

174人(48%)

【地域おこし協力隊での任期終了後の定住状況(H25.6末まで)】

○「田舎で働き隊」(農林水産省)や「地域おこし協力隊」(総務省)として派遣された都会の若者の多くが、任期 終了後も農山漁村に定着。

10

平成21年度~平成24年度

実数(人) 割合(%)

研修実施数(人) 936

男女別

男 580 62%

女 356 38%

計 936 100%

年代別

10代 22 2%

20代 421 45%

30代 299 32%

40代 110 12%

50代 54 6%

60歳以上 30 3%

計 936 100%

定住者数 509 54%

注2: 割合はアンケート調査の回答があった287団体のうち、H25年6月末までに任期終了した隊員数をもとに算定

注1: H21~25年度の事業実施主体へH25年7月に実施したアンケート結果(287団体から回答)

資料:平成25年度地域おこし協力隊の定住状況等に係るアンケート結果 総務省

注2: 割合はアンケート調査の回答があった287団体のうち、H25年6月末までに任期終了した隊員数をもとに算定

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Iターンによる定住の事例

受入体制が整備されている事例:

和歌山県 那智勝浦町(色川地区) <地域の概要>

・色川地区は、紀伊半島南端近くの那智勝浦町の山間部に位置している。

・40年前からIターン者の受入れを開始して、その数は、9集落の全人口220世帯、400人のうち新規定住者が70世帯、170人と、地域人口の4割以上を占める。

<受入体制の整備>

色川地区9集落の区長連合会の下に「色川地域振興推進委員会」を設立し、定住受け入れの窓口として機能。

旧小学校を改修して町が整備した定住・体験交流拠点「籠ふるさと塾」(家族用2世帯、単身用4世帯が滞在可)を活用して、体験交流プログラム、定住促進プログラムを実施。 (定住までの流れ) ① 田舎暮らしに興味のある人が委員会へ連絡 ② 訪問日程や滞在方法を調整後、色川訪問 ③ 必要に応じて、農作業等の体験プログラムやIターン移住 者との懇親会を実施 ④ 施設に仮定住しながら、空き屋探し

<地域内での所得の確保>

少量多品種の有機農業、養鶏、林業を始めとして、棚田での田植え・稲刈り、茶摘み・釜炒り茶づくり、梅取り、ブルーベリー狩り等の各種体験活動や、農家民泊等のさまざまな事業・活動により所得を確保。

しめ縄作り 炭焼き体験 釜炒り茶作り体験

農家民泊施設

田舎で働き隊が定住した事例:

宮崎県 綾町 あやちょう

<地域の概要>

・宮崎県綾町は、日本最大規模と言われる照葉樹林帯を有し、その自然体系を活かした有機農業等が盛んな地域。

・年間100万人を超える観光客があるものの、日帰りの通過型が多く、滞在型観光の推進に取り組んでいるところ。

いろかわ

<受入先の概要>

「田舎で働き隊」の隊員を、有機野菜の栽培、料理教室、食品加工、調理器具開発等に幅広く取り組む食農教育ファーム「綾わくわくファーム」に派遣。

派遣期間中は、農場管理や料理教室の補助といったファームの通常業務に加えて、農業祭、工芸祭といった地域の祭や、地元の農業青年団の活動にも参加。

<隊員について>

大阪府出身の女性隊員は、派遣期間終了後、地元の青年と結婚して、綾町に定住。現在は、団体の契約社員として、綾町の農産物の販売に取り組む。

その後、受入先では2人の隊員を採用して、現在でも綾町で勤務している。

<「田舎で働き隊」に対する地域の声について>

県外から有望な若者を採用し、地域定住に結ぶつく貴重な機会を得られる事業。

特に派遣者が女性の場合は、どこの地域でも嫁不足が深刻なので地元では歓迎。

附属農園の小麦

わくわくファーム

な ち かつ うら

11

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農山漁村における女性の活躍

12

○自然の豊かさや家族とのふれあいなど、農山漁村の環境は、女性就農者にとっても魅力的。 ○女性農業者が直面する生活上の問題は、農業と家事・育児や介護との両立など、他の産業で働く女性と共 通。地域づきあい等を問題とする女性は少数。子育てをする上では、子供の教育機会の確保が課題。

【女性農業者が直面している生活上の問題(複数回答)】

資料:農林水産省「女性の農業への関わり方に関するアンケート調査」 注:平成24年度に全国の女性農業者に対し実施したアンケート調査結果 (調査対象7,059人、有効回答数2,070名人)

理       由 全体 20代 30代 40代 50代 60代以上

農業と家事・育児との両立 35.5% 25.3% 57.3% 49.9% 30.0% 19.7%

プライベート時間の確保 23.8% 35.4% 29.7% 25.5% 25.0% 14.5%

農業と介護との両立 13.4% 0.6% 2.1% 9.4% 19.8% 21.9%

自分で自由に使えるお金の確保 11.1% 14.6% 15.7% 13.3% 10.2% 6.4%

家庭内での役割・位置づけがあいまい 5.9% 7.6% 7.4% 8.7% 4.2% 4.2%

地域づきあい 5.5% 5.7% 6.8% 4.4% 5.9% 5.4%

地域での女性に対する偏見 5.4% 5.1% 0.6% 3.5% 6.2% 9.6%

地域組織との関係 5.3% 2.5% 3.9% 4.4% 6.4% 7.0%

仲間や友人がいない 4.9% 11.4% 10.7% 5.0% 3.1% 1.4%

家庭内で意見が言いにくい 4.3% 5.7% 6.5% 4.8% 3.6% 2.8%

プライバシーの確保 3.3% 5.7% 5.6% 4.1% 2.8% 1.0%

地域社会で意見が言いにくい 2.7% 1.9% 0.6% 2.4% 3.1% 4.2%

住居の確保 1.0% 2.5% 2.1% 0.7% 0.7% 0.4%

その他 3.1% 4.4% 3.3% 4.1% 3.5% 1.6%

特にない 19.6% 21.5% 9.8% 16.1% 19.9% 29.5%

【女性新規就農者の就農理由】

資料:全国農業会議所、(社)農山漁村女性・生活活動支援協会「女性の視点に立った新規就 農の課題や支援施策のあり方 –平成24年度-」 注1:平成24年度に農業外から新規就農した女性に対し実施したアンケート結果 (調査対象204人、有効回答数130人) 注2:その他の回答として「夫が就農を希望したから」、「人に喜ばれる仕事がしたい」、「食 にかかわる仕事をしたかった」、「定年がないから」などがあった。

(%)

28.5

3.1

4.6

6.9

7.7

12.3

13.8

16.2

17.7

17.7

18.5

22.3

30.8

31.5

31.5

0 10 20 30 40

自然や動植物が好き

農業が好き

家族で一緒に仕事

その他

田舎暮らしが好き

時間が自由

食べ物に興味

采配を振れる

努力成果が見られる

子どもを育てる環境

有機農業をやりたい

雇用に向かない

もうかるから

以前の仕事をいかす

都会の仕事に向かない

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農山漁村における高齢者の活躍

【年齢別新規就農者数の推移】

定年退職した高齢者が活躍している取組 JA中野市いきがい農業者の会

(長野県中野市)

平成11年、市農業委員会、JA、県普及指導センター等が、非農家向けの市民農園での体験活動を開催したことが取組の契機。

農業以外の定年退職者が、有機野菜の生産や、学校給食、直売所への供給・販売活動、地域の子供との交流活動へ参加している(現在の会員は、約230人)。

関係農業団体等による特定の品目に対しての徹底した技術講習・研修制度等のサポート等により、会員の定着・増加、活動の継続に貢献。

市内大型スーパー内での直売コーナーでの販売は、販売額が約3億4千万円に上る(平成19年)。

また、栄養士との規格や品目の調整を経て実施している学校給食への野菜の供給は、開始当初数百キロ程度だったものが、平成23年度には、25トンにまで増加。

○平成24年における新規就農者数約5.7万人のうち、65歳以上の高齢者数は、約1.2万人(約21%)。 ○農山漁村において高齢者は活動の担い手として存在感があり、受皿組織やサポート体制の整備により、農業や地域活動に取り組んでいる例も見られる。一方、医療機関へのアクセスの確保が課題。

0

20,000

40,000

60,000

80,000

H19 H20 H21 H22 H23 H24

65歳以上16,770人

40-59歳 23,050人

39歳以下 14,340人

60-64歳 19,300人

保育園での 餅つき交流会

直売所

13

なか の

(人)

【無医地区の状況(平成21年10月時点)】

資料:厚生労働省「平成21年度無医地区調査・無歯科医地区等調査」

※ 無医地区: 医療機関のない地域で、当該地区の中心的な場所を起点として、概ね半径4kmの区域内に50人以上が居住し

ている地区であって、かつ容易に医療機関を利用することができない地区

資料:農林水産省「新規就農者調査」

14,430人

17,760人

17,800人

10,000人

15,030人

18,210人

21,450人

12,130人

13,150人

13,970人

18,230人

9,210人

14,220人

12,610人

21,050人

10,240人

15,030人

12,090人

17,600人

11,780人

73,460人

59,990人 66,820人

54,560人 58,120人 56,500人

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地域の暮らしを支える取組の状況

○多くの市町村で、住民が中心となって暮らしを支える活動を実施。広域市町村では、より活動が活発化。 ○主に、高齢福祉や生活支援の活動を実施。

14

【地域住民が中心となった暮らしを支える組織の活動内容】

資料:総務省、農林水産省「暮らしを支える活動に取り組む組織に関する 実態把握アンケート調査(平成25年度)」 注1:平成25年度に岩手県、宮城県、福島県を除く全国1,615市町村に対し

実施したアンケート結果 注2:その他回答として「ゴミ出し」、「家事支援」、「障害者支援」、

「営農支援」などがあった。

【地域住民が中心となった暮らしを支える組織がある 市町村の平成の合併状況】

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

全国 町村 その他の市 中核市 大都市

合併 非合併

資料:総務省、農林水産省「暮らしを支える活動に取り組む組織に関する実態把握アンケート調査 (平成25年度)」 注:平成25年度に岩手県、宮城県、福島県を除く全国1,615市町村に対し実施したアンケート結果

35.9% (175)

19.7% (174)

26.7% (36)

16.7% (93)

38.4% (124)

25.1% (75)

52.4% (11)

30.0% (3)

44.4% (4)

15.8% (3)

(%)

【地域住民が中心となった暮らしを支える組織の有無】

0% 20% 40% 60% 80% 100%

あり 349市町村 なし 1,023市町村

(組織)

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地域の暮らしを支える取組の事例

12行政区、40集落からなる高齢化率42%の地域。

村民、農協、森林組合、公社などとの協働により様々な活動を行

い、村の自立と過疎からの脱却を目指す。

1.取組に至る経緯

暮らしを支える活動の一部を村社会福祉協議会、公社、民間企

業に委託して、村民の福祉、利便性、安心安全などを向上。

村外との広域連携(多野藤岡広域市町村圏振興整備組合)によ

り、路線バス等の村民の移動手段を確保。

村直営の生産活動(堆肥センター、きのこセンターほか)による村

民の雇用と経済的自立を推進。

村直営の生産活動、農協の農産物加工販売活動、森林組合活

動の連携・役割分担による地域内経済循環(例:堆肥→農産物→

農産加工品、間伐・伐採→木炭、ペレット、菌床材→堆肥…)。

2.取組の内容

集落の高齢化の進行や担い手不足により、中山間地域等直接支

払を受けても、単独の集落では地域農業を守っていくことが困難に

なるとの懸念。

市の主導で住民との意見交換を重ねながら、集落間の相互支援

による農地保全と集落機能の維持のための体制整備が図られた。

1.取組に至る経緯

平成18~24年度にかけて、12の集落間連携組織(=「農業振興

会」)を設立(関係161集落)。

各々の農業振興会は、事務機能を有する「地域マネジメント組織」

として機能。

地域マネジメント組織は、農地を保全するための共同での取組活

動や地域の土地利用調整等を担うほか、集落ごとの農産物等を集

荷し、直売所や市場に出荷する「庭先集荷サービス」も手がける。

上越市は、市単独の「集落間連携支援モデル事業」や事務支援

で地域マネジメント組織の体制整備を後押し。

2.取組の内容

【棚田法面の刈払作業】 【農業振興会支部長会議】 【きのこセンターの出荷箱】 【上野村の乗合タクシー】

15

事例1:新潟県 上越市 じょう えつ

事例2:群馬県 上野村 うえ の

Page 18: 人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資 …...高齢化・人口減少の状況② 【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】 農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

人口減少社会における農山漁村の活性化

※住民の一体性がある地区 (小学校区、大字等)単位を想定

農林水産業を中心として、他産業との連携 も広げ、地域の雇用を生み出し、若者の定住 を促進。

・農山漁村における雇用機会を増加させ、地域の活性化に寄与。 ・豊かな地域資源を有する農山漁村に若者を呼び込み、人口減少の歯止めへの貢献に期待。

【 農山漁村の現状 】

・ 小規模集落が増加し、集落機能 が低下。

集落間のネットワーク化

人を呼び込む魅力ある農山漁村づくり

【施策のイメージ】 ◆ 農山漁村への就業促進 ◆ 地域資源を活用した新たな地域産業 (6次産業等) の振興 ◆ 林業の成長産業化(地域材や国産材 CLTの活用、バイオマス利用等)

農山漁村における女性・高齢者の活躍の

場を増やすことにより、地域社会の幅を広

げ、地域経済の活性化に寄与。

【施策のイメージ】

◆ 女性農業経営者の発展支援

農山漁村の魅力を広く伝えるため、教育や観光・

福祉等の様々な場面で都市住民が農山漁村と触

れ合う機会を創出。

◆ 子供の農山漁村での体験学習

◆ 多様なスタイルの市民農園や 福祉農園の整備 ◆ 農村の空き家・廃校等の利用

【施策のイメージ】

役所所在地 ・役場・病院・商店・事業所・駅

A集落 基幹集落

B集落

D集落

C集落

集落間の ネットワーク化

基幹集落への機能集約 (例)公民館、農産物出荷拠点 などを集約・再編

(例)コミュニティバスの 運行、ICTの整備など

◆ 総合的な土地利用計画の仕組みの 検討 ◆ 各府省とも連携し、生活関連施設等 の集約・再編

○ 農山漁村では、高齢化や人口減少が都市に先駆けて進行。小規模集落が増加し、集落機能が低下。 ○ 関係省庁とも連携して、集落間のネットワーク化を進めつつ、豊かな地域資源を活かし、多様な人材が活躍できる魅力ある農山漁村づくりを推進。

岡山県真庭市の 木質バイオマス利用

真庭市は、地域の木材関連業者・森林組合等と共同して、1万kW(22,000世帯分)の木質バイオマス発電事業を推進中(100人以上の雇用を見込)。

◆ 地域づくりへの意欲と感覚を有する人材の育成・活用

◆ 鳥獣被害対策の担い手としての活用

◆ 女性の知恵や感性を活かした 新たな商品開発等の推進

(農業女子プロジェクト)

・ 高齢化や人口減少が都市に 先駆けて進行。

若年層の就業促進・雇用創出 地域における女性・高齢者の活用

【施策のイメージ】

【小規模集落の割合の推移】

資料:農林水産省「農林業センサス」

9ポイントUP 6ポイントUP

7ポイントUP

9ポイントUP

◆ 子育て・介護・買い物支援

◆ 「定年帰農」の推進

人口減少や高齢化が進む中で、地域 全体の存続を図るため、集落機能の集約 と周辺集落のネットワーク化を推進。

出典:食料・農業・農村白書

【DIDs・非DIDsの人口と

高齢化率の推移と見通し】

※DID:Densely Inhabited District(人口集中地区)

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5/19 産業競争力会議 課題別会合提出資料

Page 19: 人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資 …...高齢化・人口減少の状況② 【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】 農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

(参考) 「選択する未来」委員会における議論

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第7回「選択する未来」委員会(H26.5.13)資料

未来への選択 -人口急減・超高齢社会を超えて、日本発成長・発展モデルを構築 - :農村振興に関する記述

Page 20: 人口減少社会における農山漁村の活性化 に関する資 …...高齢化・人口減少の状況② 【農山漁村・都市部の人口と高齢化率】 農山漁村における高齢化・人口減少は、都市に先駆けて進行。小規模な農村集落の割合も増加。

(参考) 「ストップ少子化・地方元気戦略」

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日本創成会議ホームページ 要約版「ストップ 少子化・地方元気戦略」より

:農村振興に関する記述