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共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会 C.C.BOX管路システム研究会 共用FA方式の最適なボディ管の選定について はじめに情報ボックスと共用FA方式の相違点) ボディ管に求められる性能 施工編へ 1.繰り返し偏平強度 2.局部圧縮・曲げ性能 3.耐衝撃性能 試験結果のまとめ

共用FA方式の最適なボディ管の選定について共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会 はじめに 共用FA方式は、ボディ管と共用FA管を2段構造としたことが大きな特徴です。ボディ管部は1本の外管の中に複数本の内管が収容されているという点で、国道

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共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

C.C.BOX管路システム研究会

共用FA方式の最適なボディ管の選定について

はじめに(情報ボックスと共用FA方式の相違点)

ボディ管に求められる性能

施工編へ

1.繰り返し偏平強度

2.局部圧縮・曲げ性能

3.耐衝撃性能

試験結果のまとめ

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

は じ め に

共用FA方式は、ボディ管と共用FA管を2段構造としたことが大きな特徴です。

ボディ管部は1本の外管の中に複数本の内管が収容されているという点で、国道の地下空間に整備が進められてきた情報ボックスと類似しています。しかし、情報ボックスと共用FA方式には次の3つの相違点があります。

共用FA方式情報ボックス

埋設シート

情報ボックス(外管+内管)

共用FA管

ボディ管+さや管

埋設シート

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

情報ボックスと共用FA方式の相違点 ①

共用FA方式は、ボディ管と共用FA管を管台で2段構造にしているため、土圧による局部的な荷重や曲げ荷重が発生する可能性があります。

また、車両通行時には繰り返し荷重が加わることが想定されます。

ボディ管

共用FA管

偏平強度の低い管路材では荷重に耐えきれず、局部変形が発生する恐れがあります。

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

情報ボックスと共用FA方式の相違点 ②

共用FA方式では分岐管の取付工事をする場合に管の直近や埋設シートの下部を再掘削する必要があります。

共用FA管の分岐管取り付けによる再掘削作業で、ボディ管は耐衝撃性が求められます。

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

情報ボックスと共用FA方式の相違点 ③

ボディ管と共用FA管は、70mmの離隔を保って

敷設されます。管の離隔が50mm以下になると分岐管の施工は困難になります。

【分岐管】

離 隔

70mm

【ボディ管】

【共用FA管】

50mm以下 分岐管が取り

付けられない。

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

ボディ管に求められる性能

共用FA方式のボディ管には、電線共同溝に用

いる管路材に、従来から求められていた性能に加えて、情報ボックス外管には必要とされていなかった性能も必要となります。

繰り返し偏平強度

局部圧縮・曲げ性能

耐衝撃性能

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

繰り返し偏平強度

ボディ管埋設時に想定される土圧による静荷重と車輌通行による活荷重が繰返し局所的に負荷した場合の強度を確認する。

【試験方法】

試験体を繰返し載荷試験装置に固定し,幅10cmの載荷板で静荷重0.7 kN・活荷重0~4.2 kNを局所的に2 Hzで10万回負荷した場合に管外径の変形量を測定する。その測定結果から405万回相当の管外径の変形量・たわみ率を計算する。

405万回載荷相当後の管外径のたわみ率が2.5 % 以下であること。

10 cm

載荷板

試験体

繰返し荷重 繰返し荷重

1 m

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

繰り返し偏平強度結果

y = 0.3461Ln(x) + 6.1955

y = 0.0401Ln(x) + 2.5477

y = 3.1801Ln(x) - 1.9052

0

10

20

30

40

50

1000 10000 100000 1000000 10000000

載荷回数(回)

外径

変化

量(m

m)

ポリエチレン管A

リブ付硬質ビニル管

硬質塩化ビニル管(VP)

ポリエチレン管C

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

0.0

2.5

5.0

7.5

10.0

12.5

15.0

17.5

20.0

22.5

25.0

27.5

30.0

硬質

塩化

ビニル管

(VP)

リブ付

硬質

ビニル管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

たわ

み率

(%

10万回

405万回(近似)

405万回(近似)のたわみ率(%)

たわみ率

2.5%以下

合格

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

局部圧縮・曲げ性能局部偏平試験共用FA管とボディ管は2段構造で設置され,その隙間は埋戻し土の締固めが不十分になりがちである。上部に設置されるFA管が受ける土圧が,管台にすべて作用することを想定し,ボディ管に局部的荷重が作用した場合の扁平量を把握する。

【試験方法】

試験体を通信用は常温23±2°Cで,1時間状態調節した後,供試体中央上部に幅100mmの加圧台を載せ,10mm/minの速さで鉛直に荷重を加え,規定荷重

(4.2kN)に達したときの状態を確認し,その時のたわみ量を測定する。

10 cm

載荷板

試験体

荷重 荷重

1 m

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

局部偏平試験結果

1.06

3.15

2.3

5.195.8

7.62

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

硬質

塩化

ビニル管

(VP)

リブ付

硬質

ビニル管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

たわ

み率

(%

たわみ率

2.5%以下

合格

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

曲げ強度の計算・管離隔の変化量

管台を支持点として,曲げ力が作用されることが考えられるが,FA管が受ける土圧すべてが,下部基礎を反力としてボディ管へ作用した場合を想定し,曲げたわみ量を計算により求める。

【計算方法】

対象となるボディ管のうち,リブ付き硬質ビニル管や硬質ポリエチレン管は,管外面がリブ構造や波付構造・螺旋構造となっており断面構造が均一でないため,曲げ剛性の計算が困難である。

このため,実際の管により曲げ試験を行い,曲げ剛性(EI値)を求めるものとする。また,VP,VUは,計算が容易であるが,試験による影響の有無による差が生じないよう試験により曲げ剛性を求めるものとする。

曲げたわみは,2点固定支持間に分布荷重が作用する状態とし,そのたわみ量は梁の計算により求める。

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

0

5

10

15

20

25

30

硬質

塩化

ビニル管

(VP)

リブ付

硬質

ビニル管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

離隔

の変

化(m

m)

共用FA管のたわみ量

たわみ量

管離隔の変化量計算結果

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

0102030405060708090

100

硬質

塩化

ビニル管

(VP)

リブ付

硬質

ビニル管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

硬質

ポリエチレン管

離隔

の変

化(m

m) 局部偏平量

曲げたわみ量

局部圧縮・曲げ性能評価結果

たわみ量

20mm以下

合格

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性能

分岐管を取り付けるために管周囲直近を再掘削している時に,管にシャベル等が当たっても損壊しない強度を有しているか確認する。

【試験方法】

試験体を試験装置に固定し,規定する先端部を取付けた重さ147Nの

重錘を,重錘の先端部が試験体の管軸方に直角にあたるようにして,高さ50cmから自由落下させる。

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

合格!硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

不合格硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

不合格硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

不合格硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

不合格硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果状況

不合格硬質塩化ビニル管

リブ付硬質ビニル管

ポリエチレン管A

ポリエチレン管B

ポリエチレン管C

ポリエチレン管D

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

耐衝撃性試験結果

管種 試験結果 判定

硬質塩化ビニル管 ○表面僅かなへこみ,裏面異常なし

リブ付硬質ビニル管 貫 通 ×

ポリエチレン管A 貫 通 ×

ポリエチレン管B 貫 通 ×

ポリエチレン管C 貫 通 ×

ポリエチレン管D 貫 通 ×

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

試験結果のまとめ

管 種 繰返し偏平

局部偏平

○ ○

×

×

×

×

×

×

×

×

×

管の離隔の変化量

耐衝撃性

判 定

硬質塩化ビニル管 ○ ○ ○

リブ付硬質ビニル管 ○ × ×

ポリエチレン管A ○ × ×

ポリエチレン管B × × ×

ポリエチレン管C × × ×

ポリエチレン管D × × ×

共用FA方式の最適なボディ管の選定について C.C.BOX管路システム研究会

ボディ管の推奨管種

当研究会では、共用FA方式のボディ管として、当研究会では、共用FA方式のボディ管として、

硬質塩化ビニル管(VP)硬質塩化ビニル管(VP)を推奨します。を推奨します。

C.C.BOX管路システム研究会共用FA方式 施工事例

共用FA方式 施工事例 C.C.BOX管路システム研究会

共用FA方式 施工事例 C.C.BOX管路システム研究会

共用FA方式 施工事例 C.C.BOX管路システム研究会

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共用FA方式 -施工試験- C.C.BOX管路システム研究会