2
堺水素ビジョン【概要版】① (1)水素利活用の背景と意義 ■地球温暖化やエネルギー多様化への社会要請 産業革命以降、化石燃料使用の増加に伴い温室効果ガス(CO₂)が増加傾向にあり、地球温暖化防止の国際枠 組みである「パリ協定」の発効により、世界的に脱炭素化に向けた動きが加速している。「脱炭素」の実現には、大幅な省 エネルギー推進に加え再生可能エネルギーの大量導入が不可欠である。 我が国では大幅なCO₂削減に向けて、第5次エネルギー基本計画では、再エネの主力電源化や、水素を再エネと並ぶ 新たなエネルギーの選択肢とするべく水素社会実現に向けた取組の抜本強化などが示された。 ▶世界のエネルギー消費量の推移 現状 ・産業革命以降、工業の 発展に伴いエネルギー 消費量が増加 ・CO₂などの温室効果 ガスが大量に排出され、 気温上昇などが発生 ( ) 18,000 16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 1750 1800 1900 1950 1980 2030 ( ) 18 19 急上昇 予想 石油 石炭 ガス 原子力 水力 再生可能 目標 その他 再エネ 再エネによる電化 省エネ 2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050 (Gton) 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 10% 44% 14% 32% 省エネ/再エネが削減量の90%を担う ▶2050年までの二酸化炭素排出量削減シナリオ 気温上昇を産業革命前から2℃ 未満に抑えることが掲げられた ・2050年までのCO₂削減シナリオ では、省エネの推進と再エネの大量 導入が不可欠 ▶一次エネルギー国内供給量の推移 現状 0 5 10 15 20 25 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 一次エネルギー国内供給の推移(EJ) 水力 新エネルギー・地熱等 石油 石炭 天然ガス 原子力 目標 ▶日本のCO₂排出削減量の目標 再エネ比率22~24% 省エネルギー ・燃料電池の活用により、 高いエネルギー効率が可能、 有効な省エネ対策 産業振興・地域活性化 ・新産業分野であり、産業の 振興や地域の活性化に つながる エネルギー安定供給 (BCP) ・多様な資源から製造可能で エネルギー安定供給および 災害時の非常用電気・ 熱エネルギー供給に有効 低炭素 ・利用時にCO₂を排出しない ため、再エネ由来等であれば CO₂フリー化が可能 水素利活用 の意義 (2)堺の地域特性 ○産業 堺臨海部の素材型産業、内陸部の機械・金属産業の集積など、 幅広いものづくり産業が集積。 ・堺臨海部には日本最大規模の液化水素プラントやLNG等の輸 入基地、発電所などが立地し、エネルギー供給拠点として機能。 ○歴史文化遺産 ・百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録が決定。 ・刃物を始めとする伝統産業、千利休などの歴史文化とも連携 して、今後水素モビリティ導入促進等のポテンシャルが有る。 ○まちづくり 泉北ニュータウンは国内有数規模で、老朽化や少子高齢化等の 課題があるなど、今後、公的賃貸住宅等の再生が進む。 ・環境モデル都市、SDGs未来都市として低炭素まちづくりを推進。 ○立地 2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲は、堺臨海部から 至近の位置にあり、水素を活用した実証実験などの計画や、 エネルギー供給機能等での連携に期待。 新大阪駅 梅田駅 神戸空港 堺泉北港 関西国際空港 2025年大阪・関西 万博会場(夢洲) 臨海部 百舌鳥古墳群 泉北ニュータウン 市域のCO₂排出量 ・産業・エネルギー転換部門が半分以上 を占め、運輸、業務、家庭部門がそれ ぞれ10%強。 ・日本全体と比較し、産業用途の比率 が大きく、当部門のCO₂削減が課題。 BCPニーズの高まり ・平成30年台風第21号は、市民生活に大きな 被害(強風、停電、公共交通停止)があった。 ・災害時も不可欠なエネルギーインフラに関して、 災害時対応力強化による安全安心(BCP) 確保が課題となっている。 ○供給側 堺臨海部では石油化学産業で大規模な水素製造・利用が行われている。日本最大規模の液化水素工 場がある。液化水素、有機ハイドライド、アンモニアの水素キャリアに対応可能性がある。 ○利用側 将来の大規模需要家となりうる事業用発電所や産業に加えて、物流での産業用車両の利用可能性、 SDGs未来都市実現に向けた取組等、多様なまちづくり機会がある。 2030年時点の新たに創出されうる水素需要量は、最大12万t/年と想定できる。 :都心・都市拠点への 居住促進エリア :歴史文化・観光 エリア :大規模住宅団地の 再生促進エリア :産業集積による 魅力創出エリア :美原都市拠点 整備エリア 〈世界的な脱炭素の流れ〉 〈国内の動き~再エネ主力電源化及び新たなエネルギーの選択肢としての水素~〉 1/2 「堺水素ビジョン」の位置づけ 我が国では、将来のエネルギー供給構造の強化およびCO₂排出量の大幅削減に向けて、世界に先駆けて水素社会を 実現すべく取組を進めている。堺市でも、「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を構成し、平成28年7月に取組の指 針となる「堺市水素エネルギー社会構築ロードマップ」を策定した。本ビジョンでは、ロードマップやSDGs未来都市・堺を実 現するべく、必要な取組の方向性・展開などを示す。 ・近年ではエネルギー源の 多様化が進展 ・しかし、化石エネルギー への依存度が89%と高く CO₂削減にはエネルギー 転換が急務 ・削減目標は2030年度に 2013年度比▲26%、 2050年度までに▲80% ・既存のエネルギー供給構造を 改革して、新たなエネルギー システムへの移行が必要 ■水素利活用の意義 水素は、利用する際にCO₂を排出しないことに加え、多様なエネルギーから製造でき、エネルギーキャリアとして再エネ等 を貯めて、運び、利用することができる。これら有用性から、エネルギー供給構造の多様化、大幅な低炭素化、災害に強 いまちづくり、地域活性化など、持続可能社会(SDGs)につながる社会課題解決への貢献が期待できる。国は将来の 水素社会実現に向けた「水素基本戦略」等を策定し、様々な取組を推進している。 ■地域の特性 ○水素製造・利用 ・堺臨海部の現在の 水素製造・利用量 が13.5万t/年。 ○水素キャリア対応 ・液化水素、LNG、 燃料、アンモニアの 拠点が立地、 各キャリアへの対応 可能性あり。 ○事業用発電等 ・将来の大規模需 要家となりうる事 業用、自家発電 が立地。 ○まちづくり機会 ・都心部、交通拠点、 丘陵市街地等に おいて多様なまち づくり機会あり。 58% 堺市の部門別CO₂排出量 総量:881万トン (3)水素の供給・利用ポテンシャル

堺水素ビジョン【概要版】① - Sakai · 実現すべく取組を進めている。堺市でも、「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を構成し、平成28年7月に取組の指

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Page 1: 堺水素ビジョン【概要版】① - Sakai · 実現すべく取組を進めている。堺市でも、「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を構成し、平成28年7月に取組の指

堺水素ビジョン【概要版】①

(1)水素利活用の背景と意義

■地球温暖化やエネルギー多様化への社会要請

産業革命以降、化石燃料使用の増加に伴い温室効果ガス(CO₂)が増加傾向にあり、地球温暖化防止の国際枠

組みである「パリ協定」の発効により、世界的に脱炭素化に向けた動きが加速している。「脱炭素」の実現には、大幅な省

エネルギー推進に加え再生可能エネルギーの大量導入が不可欠である。

我が国では大幅なCO₂削減に向けて、第5次エネルギー基本計画では、再エネの主力電源化や、水素を再エネと並ぶ

新たなエネルギーの選択肢とするべく水素社会実現に向けた取組の抜本強化などが示された。

▶世界のエネルギー消費量の推移現状

・産業革命以降、工業の発展に伴いエネルギー消費量が増加・CO₂などの温室効果ガスが大量に排出され、気温上昇などが発生

世界のエネルギー消費量(

百万原油換算トン)

18,000

16,000

14,000

12,000

10,000

8,000

6,000

4,000

2,000

01750 1800 1900 1950 1980 2000 2030

産業革命(

石炭利用の拡大)

【18~19世紀】

近代石油採掘

【1859年~】

石油利用拡大

【1950~60年】

急上昇

予想

石油

石炭

ガス原子力

水力

再生可能

目標

その他

再エネ

再エネによる電化

省エネ

2015 2020 2025 2030 2035 2040 2045 2050

二酸化炭素排出量(G

ton)

50

45

40

35

30

25

20

15

10

5

0

10%

44%

14%

32%

省エネ/再エネが削減量の90%を担う

▶2050年までの二酸化炭素排出量削減シナリオ

・気温上昇を産業革命前から2℃未満に抑えることが掲げられた・2050年までのCO₂削減シナリオでは、省エネの推進と再エネの大量導入が不可欠

▶一次エネルギー国内供給量の推移現状

0

5

10

15

20

25

1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

一次エネルギー国内供給の推移(EJ)

水力 新エネルギー・地熱等

石油

石炭

天然ガス

原子力

目標▶日本のCO₂排出削減量の目標

再エネ比率22~24%

省エネルギー

・燃料電池の活用により、高いエネルギー効率が可能、有効な省エネ対策

産業振興・地域活性化

・新産業分野であり、産業の振興や地域の活性化につながる

エネルギー安定供給(BCP)

・多様な資源から製造可能でエネルギー安定供給および災害時の非常用電気・熱エネルギー供給に有効

低炭素

・利用時にCO₂を排出しないため、再エネ由来等であればCO₂フリー化が可能

水素利活用の意義

(2)堺の地域特性

○産業・堺臨海部の素材型産業、内陸部の機械・金属産業の集積など、幅広いものづくり産業が集積。・堺臨海部には日本最大規模の液化水素プラントやLNG等の輸入基地、発電所などが立地し、エネルギー供給拠点として機能。

○歴史文化遺産・百舌鳥・古市古墳群の世界文化遺産登録が決定。・刃物を始めとする伝統産業、千利休などの歴史文化とも連携して、今後水素モビリティ導入促進等のポテンシャルが有る。

○まちづくり・泉北ニュータウンは国内有数規模で、老朽化や少子高齢化等の課題があるなど、今後、公的賃貸住宅等の再生が進む。・環境モデル都市、SDGs未来都市として低炭素まちづくりを推進。

○立地・2025年大阪・関西万博の会場となる夢洲は、堺臨海部から至近の位置にあり、水素を活用した実証実験などの計画や、エネルギー供給機能等での連携に期待。

新大阪駅

梅田駅

神戸空港

堺泉北港

関西国際空港

2025年大阪・関西万博会場(夢洲)

臨海部

百舌鳥古墳群

泉北ニュータウン

〇市域のCO₂排出量・産業・エネルギー転換部門が半分以上を占め、運輸、業務、家庭部門がそれぞれ10%強。・日本全体と比較し、産業用途の比率が大きく、当部門のCO₂削減が課題。

〇BCPニーズの高まり・平成30年台風第21号は、市民生活に大きな被害(強風、停電、公共交通停止)があった。・災害時も不可欠なエネルギーインフラに関して、災害時対応力強化による安全安心(BCP)確保が課題となっている。

○供給側 堺臨海部では石油化学産業で大規模な水素製造・利用が行われている。日本最大規模の液化水素工

場がある。液化水素、有機ハイドライド、アンモニアの水素キャリアに対応可能性がある。

○利用側 将来の大規模需要家となりうる事業用発電所や産業に加えて、物流での産業用車両の利用可能性、

SDGs未来都市実現に向けた取組等、多様なまちづくり機会がある。

2030年時点の新たに創出されうる水素需要量は、最大12万t/年と想定できる。

:都心・都市拠点への

居住促進エリア

:歴史文化・観光

エリア

:大規模住宅団地の

再生促進エリア

:産業集積による

魅力創出エリア

:美原都市拠点

整備エリア

〈世界的な脱炭素の流れ〉

〈国内の動き~再エネ主力電源化及び新たなエネルギーの選択肢としての水素~〉

1/2

「堺水素ビジョン」の位置づけ

我が国では、将来のエネルギー供給構造の強化およびCO₂排出量の大幅削減に向けて、世界に先駆けて水素社会を

実現すべく取組を進めている。堺市でも、「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を構成し、平成28年7月に取組の指

針となる「堺市水素エネルギー社会構築ロードマップ」を策定した。本ビジョンでは、ロードマップやSDGs未来都市・堺を実

現するべく、必要な取組の方向性・展開などを示す。

・近年ではエネルギー源の多様化が進展・しかし、化石エネルギーへの依存度が89%と高くCO₂削減にはエネルギー転換が急務

・削減目標は2030年度に2013年度比▲26%、2050年度までに▲80%・既存のエネルギー供給構造を改革して、新たなエネルギーシステムへの移行が必要

■水素利活用の意義

水素は、利用する際にCO₂を排出しないことに加え、多様なエネルギーから製造でき、エネルギーキャリアとして再エネ等

を貯めて、運び、利用することができる。これら有用性から、エネルギー供給構造の多様化、大幅な低炭素化、災害に強

いまちづくり、地域活性化など、持続可能社会(SDGs)につながる社会課題解決への貢献が期待できる。国は将来の

水素社会実現に向けた「水素基本戦略」等を策定し、様々な取組を推進している。

■地域の特性

既存の水素製造・利用

水素キャリア対応可能性

事業用発電・大規模自家発

多様なまちづくり機会

○水素製造・利用・堺臨海部の現在の水素製造・利用量が13.5万t/年。

○水素キャリア対応・液化水素、LNG、燃料、アンモニアの拠点が立地、各キャリアへの対応可能性あり。

○事業用発電等・将来の大規模需要家となりうる事業用、自家発電が立地。

○まちづくり機会・都心部、交通拠点、丘陵市街地等において多様なまちづくり機会あり。

58%

堺市の部門別CO₂排出量総量:881万トン

(3)水素の供給・利用ポテンシャル

Page 2: 堺水素ビジョン【概要版】① - Sakai · 実現すべく取組を進めている。堺市でも、「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を構成し、平成28年7月に取組の指

短期

市内水素ST等への水素輸送開始

中期

CO₂フリー水素の取扱い開始

長期

関西圏における水素供給HUBの実現

2/2

(4)水素利活用の方向性

将来の水素利活用社会実現に向けて、堺臨海部のポテンシャル等も踏まえ、水素の供給側である「水素サプライチェーン構築」に向けた取組の拡大と、利用側である「水素利活用モデル」の拡大の両輪で、取組を推進し、将来的に低炭素で持続可能なSDGs未来都市・堺をめざしていく。

堺水素ビジョン【概要版】②

■めざすイメージ(2030年以降)

短期~中期

水素・アンモニア発電の技術開発・デモ

長期

水素・アンモニア発電の実装

③更なる水素需要拡大に向けた取組

・水素需要拡大に向けて、短期・中期・長期の具体的な取組を検討。1)スマートシティモデル:水素ステーションを中心としたスマートシティをめざす取組2)BCPモデル:災害に強い地域づくりをめざす取組3)歴史文化資源モデル:環境保全・魅力創出をめざす取組4)物流FCモビリティモデル:産業用途での水素利活用をめざす取組

短期

住宅地等での水素アプリケーションの拡大

中期~長期

水素スマートシティの形成

短期

防災拠点等のBCP強化

中期~長期

地域へのBCP拡大

BCPモデル

短期

歴史文化資源の環境保全・魅力創出

中期~長期

FCモビリティを活用した新たな魅力創出

歴史文化資源モデル

短期

簡易水素インフラによる水素供給

中期~長期

物流拠点ごとのインフラによる水素供給

物流FCモビリティモデル

歴史文化資源周辺

防災拠点 都市部・住宅地

産業地

歴史文化資源モデル

BCPモデル

供給モデル

発電モデル

(サプライチェーン構築)

市街地

臨海部

古墳 定置式燃料電池 水素ステーション

店舗等

定置式燃料電池FCVFCバス

災害拠点

地産地消エネルギーシステム(水電解装置+燃料電池)

FCV

水素ステーション

住宅 定置式燃料電池

定置式燃料電池

定置式燃料電池

自動運転定置式燃料電池

水素ステーション

FCV

発電所

パイプライン

スマートシティモデル

水素タンク

FCトラック

石油化学工場

FCFL

工場

水素キャリア輸送

関西圏に供給

(6)水素利活用の実現に向けた課題と対応

■協議会として短期的なモデル実現に向けた対応 ■各関係者の役割a. 堺市の特性を踏まえた水素需要の拡大

b. 堺市内でのフィールド実証を推進c. 規制見直し等に関する国等への提言d. 他自治体を含めた広域での連携強化e. 2025年大阪・関西万博での水素利活用を推進

水素ステーション

コンビニ等(余剰水素利用)

FCV

FCバス

定置FC

カーシェアリング

CO₂フリー水素

FCバス

自動運転EV・FCV 定置FC

小型モビリティEV・FCV

再エネ設備 水素エネルギー地産地消システム

系統電力

非常時は停止

防災拠点等

水素ステーション FCV非常時電源として派遣

避難所等

災害時連携

災害拠点等

水素ステーションFCV

水素ステーション FCバス 巡回

定置FC

コンビニ等(余剰水素利用)

水素ステーションFC自転車

FCV

FCバス

レンタサイクルカーシェアリング

FCトラック

物流企業

FCトレーラー

商用水素ステーション

簡易充填車等FCFL

FCFL

物流拠点FCトラック

FC冷蔵冷凍庫

FCトレーラー

物流へ

市民

行政

企業等

・理解と協力・ニーズ発信・水素利活用への参加

・技術開発・技術フィールド実証・普及啓発への協力

・関係者間調整、積極的な水素利用・規制見直し等に関する国等への提言・広域での連携強化への取組・市民や企業への普及啓発

<堺市の現在の取組>水素ステーション誘致/公用車へのFCV導入/FCバス試乗会/定置FC設置補助等

スマートシティモデル

パイプライン輸送(敷地内)

ローリー

FC

GT

未利用エネルギー(褐炭等)

安価再エネ(太陽光/風力)

パイプライン輸送 発電

既存工場等

簡易充填車等

ローリー

FCフォークリフト

水素ステーション

環境価値認証

太陽光/バイオガス

パイプライン輸送

ローリー

発電設備

様々な水素アプリケーション

未利用エネルギー(褐炭等)

安価再エネ(太陽光/風力) 輸入

パイプライン輸送

ローリー 関西圏全体へ供給

○産業地・水素発電、工場等でFCによる自家発電、物流拠点等で産業用FCモビリティが導入

○都市部・住宅地・住宅・業務等でFC拡大、FCモビリティによる移動支援、新たな生活・環境スタイル革新。

○歴史文化資源周辺・観光来訪者の移動手段として、排気ガスやCO₂を排出しないクリーンなFCモビリティを運用。

○防災への貢献・再エネ水素の地産地消システムが設置され、災害時のエネルギー供給によるBCP確立

海外からの輸入を含む水素サプライチェーンが確立し、市街地ではモビリティ・家庭・業務・産業分野での水素利用が拡大、臨海部がその水素供給の拠点(HUB)となる。

■展開シナリオ

水素サプライチェーン構築には大規模需要(水素発電)が前提となるが、

水素需要の発掘・創出からはじめて、それを順次拡大を図ることが重要との

インフラ事業者意見も踏まえ、各種イベントとも連携した取組を推進する。

(5)取組の方向性

①水素需要創出に向けた取組(水素アプリケーションの導入拡大)

・まずは現在実用化されている水素アプリケーションの普及拡大を図る。

・現在の取組を継続かつ拡充。また効果的な普及拡大策を検討。

水素ST FCV FCFL FCバス 定置FC

②将来のサプライチェーン構築に向けた取組

・将来の水素HUB構築に向けた短期・中期・長期の具体的取組を検討。

1)発電モデル:水素発電導入に向けた取組(アンモニア等を含む)

2)供給モデル:輸入・供給拠点化に向けた取組

発電モデル

供給モデル

■水素利活用の具体化に向けて・会員企業等のアイデア等を踏まえながら、ワーキング等により水素利活用の具体化に積極的に取り組む。

既存工場等

輸入

産業プロセス利用

輸入