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がん地域連携の取り組み 下田メディカルセンター 副院長 伊藤医師ご挨拶 2 0 1 9 . 9 . 1 下田メディカルセンター広報誌 vol. 20

下田メディカルセンター広報誌 2. 0shimoda.s-m-a.or.jp/medical/img/mcletter/20.pdf · ケア、鎮痛剤や医療用麻薬などの使用による、仏痛緩和と副作用の観察、ま

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がん地域連携の取り組み下田メディカルセンター 副院長 伊藤医師ご挨拶

2019.9.1発行下田メディカルセンター広報誌

vol.20

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Dr.クローズアップ

整形外科

小 竹 将 允こ た け ま さ み つ

ご 挨 拶

 初めてご挨拶させて頂きます。整形外科医の小竹将允と申します。

平成26年に医師となり、県知事からの僻地勤務を任命され派遣されて、平成

28年4月に整形外科と内科兼任にて1年間お世話になっていました。後期研修

で藤枝市立総合病院にて一般外傷から人工関節・手・肩・膝・股関節などの

整形外科専門研修を行い平成31年4月より下田メディカルセンターに赴任しました。

 現在は、整形外科の外来・入院・手術加療を中心に一般整形外科診療を行わせていただいております。

外傷はもちろんのこと、人工関節や手外科治療など徐々に加療できる領域を広げていけるよう尽力して

いきたいと思います。四肢の疼痛、しびれなどでお困りの方はぜひ受診してください。

 平成31年より整形外科常勤医が土肥医師と2人体制になり手術・外来など対応できることが増えてきては

いますが、近隣整形外科が少なく外来や診療までの時間がかかること、予約が取りにくいことがあります。

疼痛などでつらいなかお待たせして申し訳ありません。

お待ちいただければできる限り診察しますので、ご配慮いただければ幸いです。できる限り地域完結できる

よう地域の諸先生方を始め様々な方々との連携を深め、地域に対応した整形外科診療を目指して対応

しようと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。

 早いもので当院に赴任して6年半が経過致しました。当初より少しずつ地域

の皆様に認知して頂き、現在までに悪性腫瘍手術を約130件、虫垂炎手術を約

40件、ヘルニア手術を約120件、肛門手術を約85件行うことができました。

当院で悪性腫瘍手術を受けられ、その後の定期フォローアップ目的の通院も

終了される方も徐々に増えつつあります。患者様の希望によりがんセンターや

順天堂静岡病院へ手術を目的として御紹介するケースも時々ありますが、こう

いった方に対しましてもがん連携パスを利用して当院で術後フォローアップを

行う例が増えています。しかし高齢の方が多い当地域では「がん」と診断されて

も、併存疾患のため手術に耐えられないと判断されたり、手術は可能でも御本人が治療を希望されない、かなり進

行した状態で発見され治療できる段階を過ぎている、といったケースに遭遇する事が少なくありません。こう

いった患者様に対しては緩和ケアを行いつつ、ほとんどの方が当院で最期を迎えることができています。また

昨年8月に本格稼働となった外来化学療法室も継続的に利用されており、件数はまださほど多くありませんが主

に手術適応のない進行及び再発症例に対して化学療法を行っています。これからも手術・化学療法・緩和ケア

の3本柱で当地域のがん診療に貢献し、かつ可能な限り多くの緊急手術にも対応できるよう努力して参りたいと

存じますので、今後とも皆様のご支援・ご鞭撻を宜しくお願い申し上げます。

下田メディカルセンター 副院長 伊藤 和幸

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 皆様こんにちは。私は外科病棟で、がん性疼痛看護認定看護師として

勤務しております。私の役割は、がんの痛みによる総合的な評価と個別的

ケア、鎮痛剤や医療用麻薬などの使用による、疼痛緩和と副作用の観察、ま

たそれに伴う患者・家族様の不安の軽減に努めております。

 2人に1人が、がんに罹患する時代となり、昔は緩和ケアといえば、がん

が進行し終末期に行うケアとイメージされがちでしたが、現在では、がん

と診断され「つらさ」を感じた時から緩和ケアは始まるとされています。

最近では、がんセンター・大学病院から化学療法や疼痛緩和の治療を目的に、

当院に紹介される患者様も徐々に増えてきました。当院には、特別な緩和ケア病棟はありませんが、患者様が慣

れ親しんだ環境で、安心して安楽に療養生活が送れるよう意思決定支援を行い、スタッフと協力し合い努力して

おります。また当院は、がん患者・家族様の様々な相談に対応するため、「がん相談支援センター」を設置しており

ます。がん専門相談員が対応し、相談の内容により、薬剤師・リンパドレナージセラピストなど他職種が

連携し対応してまいりますので、他院で治療中の患者・家族様も一人で悩まず、まずはご相談ください。

ここ下田メディカルセンターに来て良かったと患者・家族様に思って頂けるような看護の提供ができるよう

今後も尽力してまいりますので宜しくお願い致します。

 我が国のがん治療対策は、国の方針によって「がん対策基本法」および「がん対策

推進基本計画」により、総合的にかつ計画的に推進されており、全国どこでも質の高

いがん医療が提供することができるように、がん医療の均てん化を目指し、がん診療

連携拠点病院等の設置、その整備が進められています。

 そこで各地では、がん地域連携クリティカルパス(以下、連携パス)取り入れ、患者

さんが身近な環境において質の高いがん医療が受けられるよう、がん診療連携拠点

病院と地域の医療機関が共同して診療を実施しています。この連携パスは、がん診療連携拠点病院等で、がん

患者様が手術や化学療法などの治療を受けた後、かかりつけ医と共同してその後の診療継続をする場合に、がん

診療連携拠点病院等とかかりつけ医(一般病院や診療所)が患者様の診療計画、検査結果、治療経過を共有

し、切れ目のないがん診療を継続するためのものです。

 連携パスの適応基準としては 1.がん治療切除術後、 2.告知済み、 3.放射線治療終了後、 4.点滴化学療法

終了後、5.直近検査で異常なし、以上5項目を満たし拠点病院での治療終了後、症状が安定し連携医療機関で

通院治療可能な患者様が対象となります。

 県東部地区の基幹となる拠点病院は、順天堂大学静岡病院、静岡医療センター、静岡がんセンターがあり、

連携パスが適用されるがんの種類としては、5大がんである 胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんがあります。

 当院におけるがん診療は、主に大腸がん・胃がん・乳がんを中心とした外科手術と、各部位の化学療法を中心

に、がん診療連携拠点病院等から連携パスを利用する患者さんの受け入れを通して、連携を図り患者さんの診療

にあたらせていただいております。

2階病棟主任看護師 中尾 多美子

医事医療サービス課 萩原 勇一

がん地域連携の取り組み

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伊豆急下田駅

下田消防署

下田税務署

フードストアあおき

下田市立図書館 マックスバリュ

下田郵便局

市民文化会館

市立下田幼稚園

下田メディカルセンター下田メディカルセンター

下田メディカルセンター〒415-0026 静岡県下田市6丁目4 -10 TEL.0558-25-2525 FAX.0558-25-5050http://www.s-m-a.or.jp/shimoda/

みなとクリニック(外来) 〒415-0152 静岡県賀茂郡南伊豆町湊674 TEL.0558-62-0005

しらはまクリニック(外来) 〒415-0012 静岡県下田市白浜1528-2 TEL.0558-27-3700

なぎさ園(介護老人保健施設) 〒415-0152 静岡県賀茂郡南伊豆町湊674 TEL.0558-62-6800

海老名ケアサポートセンター(今里クリニック・介護住宅事業所・サービス付高齢者向け住宅) 〒243-0423  神奈川県海老名市今里一丁目10番12号 TEL.046-232-0606

運営施設

発 行

地域医療連携室長 吉野 清志発行責任者伊豆急下田駅から徒歩10分圏。路線バスのバス停も目の前にあり、電車やバスでスムーズに来院いただけます。また、敷地内に300台収容の駐車場を用意しております。

アクセス

 暦の上では処暑が過ぎましたが、まだまだ猛暑が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。

 この時期旬を迎える野菜と言えば、『秋茄子』。夏の間は成長に栄養を使っている茄子ですが、晩夏になると成熟し実に

栄養が多く届くようになる為、秋茄子は美味しくなるそうです。焼きナス…揚げびたし…天ぷら…。私はカレーに入って

いる茄子が好きです。秋へと向かっているとはいえ実際はまだまだ暑い季節。美味しものを食べて乗り切りましょう。

いなずさ診療所 所長 川﨑 祝 先生か わ さ き   はじめ 

〒413-0705 静岡県下田市箕作字横世ノ米385-4 ☎0558-28-3111

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診 療 時 間 月 火 水 木 金 土 日 祝 9:00~11:0015:00~16:00

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内科・小児科・外科・リハビリテーション科

※土曜日の午前は休診の場合がありますので、予めご確認下さい。

診療科目

医療機関ご紹介地域 の

 当院は公益社団法人地域医療振興協会が運営する診療所です。旧下田市稲梓診療所が閉所後、

無医地区の状態が続いていたため下田市からの要請を受け、2005年に開所いたしました。当協会

が目指すものについてはホームページに詳細があり

ますが、「いついかなる時でも医療を受けられる安心

を、すべての地域の方々にお届けしたい」との信念の

もと、「医療に困っている地域を支援する」ため日々

取り組んでおります。伊豆半島には他に、伊豆下田

診療所、上河津診療所、西伊豆町田子診療所、西伊豆

町安良里診療所、戸田診療所があり、病院では伊豆

今井浜病院、伊東市民病院があります。

 私個人は旧国立東京第二病院総合診療科で研修・

勤務し、旧共立湊病院・旧田子診療所勤務を経て現在

に至ります。まだまだ未熟で経験も知識も浅く、下田

メディカルセンターをはじめ近隣の医療機関の先生

方にはいつも助けていただき感謝しております。これ

からも、各専門職、行政、地域の方 と々も連携しながら、

微力ながらも地域医療に貢献したいと考えております

ので、よろしくお願いいたします。