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経済産業省における住宅産業政策の動向 平成2710経済産業省製造産業局 住宅産業窯業建材課 ジャパンホーム&ビルディングショー2015

経済産業省における住宅産業政策の動向 · 一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会 リフォーム推進委員会活動 制度検討部会(住宅・設備の価値評価基準)

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Page 1: 経済産業省における住宅産業政策の動向 · 一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会 リフォーム推進委員会活動 制度検討部会(住宅・設備の価値評価基準)

経済産業省における住宅産業政策の動向

平成27年10月 経済産業省製造産業局 住宅産業窯業建材課

ジャパンホーム&ビルディングショー2015

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1.リフォームビジネス拡大の展望 2.住宅の省エネ化等最近の動向 3.その他

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新設住宅着工戸数の推移

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民間推計では、2030年に新設住宅着工戸数は70.5万戸まで減少の見込み。

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住宅ストックと世帯数の推移

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住宅ストック数(約6,063万戸)は、総世帯数に対して約16%多く、量的には充足。2030年には総世帯数に対して住宅ストック数が約1.2倍となる見込み。

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住宅の一次取得者層について

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住宅の一次取得者層の大部分を占める30歳代の平均年収、金融資産はともに大きく減少。今後は既存住宅の有効活用が求められる。

【30歳代男性の平均年収推移】

出典:国税庁「民間給与実態統計調査」 出典:総務省「家計調査」 国土交通省「社会資本整備審議会住宅宅地分科会(第36回).」資料7

【金融資産の推移(二人以上世帯のうち、勤労者世帯)】 (万円) (万円)

貯蓄現在高-負債現在高

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リフォームビジネスの市場規模

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リフォームビジネス市場は約7.5兆円。政策目標として、2020年までの市場規模の倍増を掲げている。

(出所)公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター (「建築着工統計年報(国土交通省)」、「家計調査年報(総務省)」、「全国人口・世帯数・人口動態表(総務省)」等により、推計。 分譲マンションの大規模修繕等、共用部分のリフォーム、賃貸住宅所有者による賃貸住宅のリフォーム、外構等のエクステリア工事は含まれていない。

【住宅リフォームの市場規模(推計)の推移】

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リフォームビジネスの受注の状況

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リフォームの内訳では、「壊れた部位の更新・修繕」といった小規模なリフォームが過半数を占める。リフォームの受注額は、100万円未満の工事件数が約半数。

【目的別 住宅に係る リフォーム・リニューアル工事受注件数

(全数推定、複数回答)】 【リフォームの受注額別割合】

出典:国土交通省 「建築物リフォーム・リニューアル調査報告」

0

500,000

1,000,000

1,500,000

2,000,000

2,500,000

3,000,000

3,500,000

4,000,000

不明

その他

アスベスト対策

屋上緑化,壁面緑化

耐震性向上

用途変更

防災・防犯・安全性向上

高齢者・身体障害者対応

省エネルギー対策

劣化や壊れた部位の更新・修繕

36%

14% 10% 8%

5% 4% 3%

2%

1% 1%

16%

50万円未満

50万円以上100万円未満

100万円以上150万円未満

150万円以上200万円未満

200万円以上250万円未満

250万円以上300万円未満

300万円以上350万円未満

350万円以上400万円未満

400万円以上450万円未満

450万円以上500万円未満

500万円以上

出典:国土交通省 「建築物リフォーム・リニューアル調査報告 平成26年度下期分」

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リフォームビジネス市場の担い手

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リフォーム事業は、地場工務店やリフォーム専業者のほか、住宅・建材メーカー、流通業など様々な業種からの参入がある。

出典:国土交通省「社会資本整備審議会住宅宅地分科会(第39回).」資料4

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リフォームビジネス拡大に向けて

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「リフォームビジネス拡大に向けた勉強会」のもと、有効な施策の検討を行い、平成26年5月に取り組むべき方向性をとりまとめた。

建物の評価基準づくり、インスペクション及び金融支援 →金融支援スキームの検討・実施 ・適正な住宅価値評価を織り込んだ消費者向け金融等

優良なリフォーム事業者の見える化 普及広報の推進 →先進的なリフォーム事業者表彰 ・三大都市圏を対象に事業者を選定・表彰し、ベストプラクティスの発信等を行う。 ・27年度は全国に対象を拡げ、引き続き実施の予定。

人材の育成 →大学と中小工務店との連携事業 ・建築学科学生と工務店のマッチングを通じた現場実習等を実施。

規制改革 ・企業実証特例制度やグレーゾーン解消制度等の活用

○ 現在の住宅リフォーム市場が抱える課題への対応

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リフォームビジネス拡大に向けて

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○ 現在の住宅リフォーム市場が抱える課題への対応

魅力的なまちづくり・住環境の向上 →未来型の住環境を検討する場の設定・実施 ・異業種との連携等を通じ、住宅・リフォーム分野における新たなビジネスチャンス創出につなげる。

地域のものづくり企業や他業種企業との連携による新ビジネス創出 →事業者間連携促進の環境整備の検討・実施 →大手メーカーと中小企業とのマッチング(J-GoodTech中小機構) ・異業種連携を軸に地域の中小企業等による新ビジネス創出を促すビジネスマッチングの実施などの基盤整備に取り組む。

一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会 リフォーム推進委員会活動 ○制度検討部会(住宅・設備の価値評価基準) ○規制緩和部会 ○イベント部会

連 携

参考:経済産業省ウェブサイト(リフォーム事業) http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/jyutaku/reform.html

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先進的なリフォーム事業者表彰

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独自のビジネスモデルで他の事業と差別化された強みを有する取組を行うリフォーム事業者の表彰制度。

先進的なリフォーム事業者による取組をベストプラクティス集として情報発信することで、それを多くのリフォーム事業者に活用して頂くことにより、ビジネスの高付加価値化や消費者へのより良いサービスが提供されるなど、リフォームビジネス市場拡大に大きく貢献することを期待。

※Japan Home & Building Show 2015開期中は一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会ブースにおいて「先進的なリフォーム事業者表彰」紹介パネルを展示中。

<平成26年度受賞事業者マップ> <先進的なリフォーム事業者対象者イメージ>

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先進的なリフォーム事業者表彰

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平成26年度の受賞事業者の取組からは、消費者、社会的ニーズに対応した各種ビジネスモデルの構築とともに、持続的なビジネスに向けた体制づくりが行われていることがわかった。

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金融支援スキームの検討・実施

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(1)建物価値向上につながる大規模なリフォーム(リノベーション)の促進 【第一ステップ】金融機関が先導的な住宅メーカー・工務店・リフォーム事業者や評価者等と連携・提携し、当該事業者等が提示する「建物価値」「残存年数」の評価資料にもとづいて、与信判断を実施。 【第二ステップ】この枠組みの中に、より多くの工務店・リフォーム事業者が参画できるよう、枠組みの見える化を推進。また、今後に向けて、評価者・検査事業者・宅建事業者等による建物価値の評価において、建築士等が行うインスペクションの評価も取り入れられる仕組みとするべく検討。 【将来】金融機関が先導的な事業者や評価者等と連携することで蓄積された建物価値の評価に係るノウハウを活かし、金融機関がリフォーム事業者等に対して与信判断に必要な情報を定型的なフォーマットにより提示し、リフォーム事業者がフォーマットに記入した内容を基に、中古住宅の購入・リフォームローンに対する与信判断を実施。

保証会社 評価者・検査事業者・宅建事業者等による建物価値の評価

工務店・リフォーム事業者

連携・提携

金融機関

評価資料より与信判断を行い、融資金額・融資期間に反映※従来よりも融資期間が長く、融資金額が大きくなることを期待

金融機関と連動した保証金額・保証期間を提供

「建物価値」 「残存年数」の評価資料を提示

【1】まずは、赤枠部分は先行的に実走し、ノウハウを蓄積 【2】より多くの工務店・リフォーム事業者もこの仕組みに参画

売買事例の蓄積により、建物価値の評価精度を向上

<今後に向けて>

建築士等が行うインスペクションの評価も取り込める仕組みを検討

先導的な住宅メーカー・工務店・リフォーム事業者

保証会社

リフォーム事業者等

金融機関

提出された評価資料より与信判断を行い、融資金額・融資期間に反映※従来よりも融資期間が長く、

融資金額が大きくなることを期待

金融機関と連動した保証金額・保証期間を提供

・中古住宅の状態・リフォーム内容・金額・その他、求める情報(瑕疵保険加入の有無等)

金融機関として建物評価等を含めた与信判断に必要なフォーマットを提示

金融機関から求められた情報を提示

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金融支援スキームの検討・実施

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(2)住宅の維持管理を評価した金融商品・サービス 住宅の維持管理が促進されるよう、定期的な維持管理を実施することを前提とした住宅の購入に係るローン提供を促す金融商品・サービスの開発に向けて創意工夫することが必要。

金融機関

住まい手

維持管理事業者(リフォーム事業者等)

定期的な住宅点検・修繕を実施

定期的に実施した点検・修繕結果を提出

定期的な点検・修繕が実施される場合は融資期間・金利等を優遇

点検・修繕・リフォーム工事の内容を住宅履歴情報として残す

連携

維持管理事業者や

住まい手が住宅履歴情報を蓄積する、信頼できる仕

組みを構築

※この連携体制を活用し、住まい手が将来のリフォームを見越した維持管理費用・リフォーム費用の積み立てを実施することも考えられる

定期的な点検・修繕を前提とした残価設定型の金融商品も検討

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金融支援スキームの検討・実施

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(3)住宅の設備・建材の価値評価 水道光熱費のようなランニング費用の低減効果のある設備・建材については、住まい手にとって定常的に金銭的メリットがあるため、建物価値や残存年数を加味したローンが定着した際に、建物価値の評価の一部として用いることが可能であるほか、ローンやローン保証の提供にも活用していくことが重要。

中古住宅の流通・リフォーム

インスペクションの際に、リフォーム実施前後の水道光熱費の概算を提示

検査結果にもとづき、リフォーム内容を検討

建物価値評価において、水道光熱費を評価し、それに基づいた融資や保証を実施

賃貸住宅

賃貸住宅の入居募集時に各戸のエネルギー性能や水道光熱費シミュレーション結果を紹介

蓄積したデータをもとに、賃貸住宅の

リフォームの融資判断に活用

【1】まずは、設備・建材の検査や水道光熱費算出の仕組みを確立

省エネリフォーム等による賃料・入居率向上をデータとして蓄積

検査事業者・関連事業者

住まい手

宅建事業者・ポータルサイト運営事業者

【3】将来的には、設備・建材の性能確認を加えた建物価値評価にもとづく融資や保証を実施

・設備・建材の検査・水道光熱費算出の実施主体や全体の運営スキームの検討

・設備・建材の検査結果からの1次エネルギー消費量及び水道光熱費の算出の考え方について検討

・設備・建材の性能確認に用いるデータベース・水道光熱費算出シミュレーションソフトの検討

【2】リフォーム前後の水道光熱費算出結果の活用

インスペクションの際に、リフォーム実施前後の水道光熱費の概算を提示

検査事業者・関連事業者

検査結果にもとづき、リフォーム内容を検討し、リフォーム後の家賃を設定

賃貸オーナー

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1.リフォームビジネス拡大の展望 2.住宅の省エネ化等最近の動向 3.その他

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(平成27年法律第53号、7月8日公布 施行予定日:規制措置は 公布日は2年以内、誘導措置は1年以内) 建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律

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建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律

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建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律

施行・廃止等のスケジュール

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住宅・ビルの革新的省エネルギー技術導入促進事業 平成28年度概算要求額 190.0億円(7.6億円)

中小企業庁 技術・経営革新課 03-3501-1816

事業の内容

条件(対象者、対象行為、補助率等) 補助(定額、1/3~2/3)

事業イメージ

事業目的・概要 【ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業】

2020年までに新築住宅の過半数をZEH(※)とすることを目指し、ZEHの価格低減及びZEHの普及加速化のため、高性能建材や高性能設備機器、蓄電池等の組合せによるZEHの導入を支援します。

【ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)実証事業】 2020年までにZEB(※)を実現することを目指し、そのガイドラインを作成するため、トップレベルの省エネルギーを実現する先進的な取り組みに対し、その構成要素となる高性能建材や高性能設備機器等の導入を支援します。

※ZEH/ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス/ビル) :年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅/建築物 【既築住宅・建築物における高性能建材導入促進事業】 既築住宅・建築物の抜本的な省エネルギーを図るため、既築住宅・建築物の改修において、一定の省エネルギー性能を満たす高性能な断熱材や窓等の導入を支援し、その市場拡大と価格低減効果を狙います。

成果目標 住宅や建築物におけるエネルギーコスト削減に向け、省エネルギー性能の高い住宅や建築物の普及を促進することで2020年までに新築住宅の過半数のZEH実現と建築物におけるZEB実現を目指し、高性能建材については約2割の価格低減を目指します。

資源エネルギー庁 省エネルギー対策課 製造産業局 住宅産業窯業建材課 03-3501-9726(省エネルギー対策課)

補助 民間団体等 設置者 国

HEMS

高効率給湯設備

高効率照明設備

高断熱仕様

日射遮蔽

涼風

高効率空調設備

夏期

冬期

高断熱窓排出

省エネ換気設備

太陽熱利用

ZEH

ZEB実現に向けた先進的省エネルギー建築物

既築住宅・建築物における高性能建材導入促進事業

天井・壁・床等 の断熱改修

ガラスの交換 窓の取替え

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民生用燃料電池(エネファーム)導入支援補助金 平成28年度概算要求額 170.0億円(新規)

中小企業庁 技術・経営革新課 03-3501-1816 省エネルギー・新エネルギー部 燃料電池推進室 03-3501-7807

民間団体等 設置者 ガラスの交換 窓の取替え

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1.リフォームビジネス拡大の展望 2.住宅の省エネ化等最近の動向 3.その他

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新産業構造ビジョン(「日本再興戦略」改訂2015)

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大胆な金融緩和政策という第一の矢、機動的な財政政策という第二の矢により、マクロ経済を需要の側面から支えることで、経済の好循環は着実に回り始めており、経済政策の課題は、デフレ脱却を目指した需要不足の解消から、労働・資本の拡大及び生産性革命といった供給制約の打破にシフトしている。

世界では、IoT、ビッグデータ、人工知能といった破壊的イノベーションによる「第4次産業革命」とも呼ぶべき大変革が進みつつある。

このような状況にあって、IoT、ビッグデータ、人工知能等の発展がどのような経済・社会的インパクトをもたらし、これに向けて我々はどのような対応を取っていくべきか、官民でビジョンを共有し戦略的に対応することが不可欠である。

よって、IoT、ビッグデータ、人工知能等による変革に的確に対応するため、「日本再興戦略」改訂2015(平成27年6月30日閣議決定)に基づき、産業構造審議会に「新産業構造部会」を設置。官民が共有できるビジョンを策定するとともに、官民に求められる対応について検討を進めることとする。

具体的な変革の姿、変革のインパクト、海外の動向の把握、具体的な処方箋について、時間軸も含めた官民共有の「羅針盤」を作成しつつ、将来における経済社会システムのあるべき姿(「新産業構造ビジョン」)を提示する。

これからの住宅業界においては、良質な中古住宅や、省エネ、健康・快適性、高齢者対応等に対する消費者ニーズへの対応が重要な鍵であり、IoT・ビッグデータ等の利用は、これを実現・加速化するものとして期待される。

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①プロジェクトの組成 ・マッチング等により、大企業・ベンチャー・外資企業・研究室・自治体等が連携してプロジェクトを組成。

②資金支援 ・ベンチャーを中心とした短期プロジェクトへの資金支援 ・社会実装に向けた中期のFS、実証の実施

③規制改革 ・新たなビジネスモデルに必要な規制改革やルールの整備を実現

<IoT推進ラボによる取組>

<政府による取組>

総会

IoTプロジェクト発掘・実現イニシアティブ ・ ベンチャーを中心とした短期的な個別プロジェクトや社会実装に向けた中期的な大規模プロジェクトを創出

【 テーマ(案)】

製造分野 公共インフラ ・建設 モビリティ 医療・健康 スマート

ハウス

など

専門WG ・セキュリティやプライバシーなど、IoT 推進に関する専門分野について検討

IoT支援委員会 ①各IoTプロジェクトに対するアドバイス ②規制・制度改革に関する政府への提言

<組織構成>

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※ロボット革命イニシアチブ協議会と緊密に連携

④分野別戦略 ・IoT推進のための分野別戦略を策定

エネルギー 観光

農業 物流・流通 行政 産業保安 教育 サービス 金融

「IoT推進ラボ」の創設

プレゼンター
プレゼンテーションのノート
入会は当面無料。連絡先はIoT推進コンソーシアム事務局。