21
河川堤防の安全性を如何に 確保していくか —今後数百年を見据えて— (国研)土木研究所 地質・地盤研究グループ 佐々木哲也 1

河川堤防の安全性を如何に 確保していくか —今後数 …committees.jsce.or.jp/jiban02/system/files/04佐々木.pdf河川堤防の安全性を如何に 確保していくか

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河川堤防の安全性を如何に確保していくか

—今後数百年を見据えて—

(国研)土木研究所地質・地盤研究グループ

佐々木哲也

1

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浸透に対する照査の手順:

浸透に関する堤防の性能照査は,代表断面の抽出、浸透流計算とそれから得られる浸潤面を用いた円弧すべり,パイピング,盤膨れによる堤防破壊に対する安全性の評価

一連区間と代表断面の設定(数百m~数km間隔のボーリング

から設定)

土層構成のモデル化(3本のボーリングか

ら設定)

適切な材料選定と施工管理

2

照査結果と対策工の対応

厳しい条件:・堤内地盤が低い・堤防幅が狭い・局部的な砂層が分布

など

• 一連区間の細分は、基礎地盤の土質や微地形、堤防形状を考慮

• 代表断面は浸透に対して も厳しい条件を有する箇所

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‐3‐

照査基準

すべり破壊に対する安全性 パイピング破壊に対する安全性

表のり:Fs≧1.2×α1×α2α1:築堤履歴の複雑さに対する割増し係数α2:基礎地盤の複雑さに対する割増し係数

裏のり: Fs≧1.0

① 被覆土層なし

② 被覆土層あり

揚圧力W

層厚H

透水性地盤

難透水性地盤(密度ρt)

局所動水勾配の 大値:i<0.5

G/W>1.0

基本断面形状を確保したうえで、以下の項目について照査

浸透に対する堤防の安全性照査

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0 10 20 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240 250 260

20

10

降雨量

(mm)

河川

水位

(m

)

経過時間(hr)

H.W.L

1mm/hr×200hr=200mm10mm/hr×30hr=300mm

(事前降雨)

総降雨量 降雨強度

初 期多雨時期における月降水量の平年値

1mm/hr 平 水 位

洪水時 計画降雨量 10mm/hr複数の計画高水波形をもとに、所定の方法で求めた台形の水位波形で、計画高水位または当面の整備目標として設定する洪水時の水位をピーク水位とする波形

降  雨河 川 水 位

降雨と河川水位波形の組合せ‐4‐

外力条件の設定

外力条件

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国総研河川研HP:斐伊川詳細点検結果

多くのOUT区間が存在

4割程度のOUT区間が存在

課題:長大な対策の必要区間対策の優先順位をつけるのが困難

安全照査の結果

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堤防の被災形態:パイピングによる破堤事例

S61.8・小貝川

S56.8・小貝川

6

矢部川右岸7.3km付近の基礎地盤上部の砂層厚の分布

矢部川右岸7.3km破堤箇所付近の地質横断

矢部川右岸7.3km破堤の状況(破堤後約2時間経過)

平成24年7月九州北部豪雨による矢部川の基礎地盤のパイピングによる破堤事例

課題:詳細な土層構成の把握(透水層の分布、行き止まり地盤の把握等)

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砂層

噴砂

沈下

越水

沈下

越水

噴砂

図 矢部川堤防被災における推定メカニズム

課題:被災の進行過程の定量的評価

どの様な条件であれば噴砂が進行?

資料:国土交通省

堤防の被災形態:パイピングによる破堤事例

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堤防の被災形態:のりすべりとパイピングの複合

S56.8・小貝川

8

子吉川右岸10.8km付近の噴砂痕

子吉川右岸10.8kmののりすべりの状

況(応急復旧後で,欠損部には砕石充填済み)

被災箇所近傍の耕作地や崩壊土砂の亀裂には,噴砂痕が多数確認

平成25年7月梅雨前線等による子吉川ののりすべりとパイピングの事例

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堤防の被災形態:のりすべりとパイピングの複合

S56.8・小貝川

9

子吉川右岸10.8km付近の被覆土層厚の縦断分布

子吉川右岸10.8km付近の地質横断図(東北地方整備局提供)

被災区間

透水層

被覆土層

基礎地盤は礫層と砂層から構成される透水層の上に薄い被覆土層が分布

被災箇所の被覆土の厚さが50cm~1m程度で前後区間よりも薄い

開削調査で被覆土層内に透水層と崩壊土の間を斜めに結ぶ複数筋の砂層を確認

透水層の被圧による有効応力の減少,あるいは噴砂による密度が低下によって,透水層の強度低下によるすべりの可能性

TP(m)

10.0

5.0

0.0

H.W.L 8.695m

D.H.W.L 8.440m Bc

Bs1

Bs2

AcAc

As1

Ag1

As2

崩土

課題:詳細な土層構成の把握(透水層の分布、被覆土層厚、行き止まり地盤の把握等)

図 子吉川堤防被災における開削調査結果(東北地方整備局提供)

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堤防の被災形態:堤体のパイピング

S56.8・小貝川

10破堤箇所近傍で堤体からの噴砂痕が多数。堤体土は砂質シルト~砂質粘性土主体で所々に細砂が介在し、極めて緩い。堤体内に介在する砂層からのパイピングと推定

渋井川の破堤事例

噴砂箇所付近のトレンチ掘削結果

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堤防の被災形態:堤体のパイピング

S56.8・小貝川

11

浸透流解析の結果

透水係数を等方に設定した場合(1.0E-04cm/sec)30hr時点の圧力水頭分布(降雨が支配的で河川水位はほとんど関係ない)

水平方向の透水係数を10倍に設定した場合(水平1.0E-03cm/sec)30hr時点の圧力水頭分布(河川水位がのり尻に影響)

0 10 20 30 40 50

-0.6

-0.4

-0.2

0.0

0.2

0.4

0.6

15

16

17

18

19

-5

0

5

10

15

20

25

30

35

40

河川水位

雨量

透水係数水平10倍

透水係数水平=垂直

堤体

のり

尻部

の水

平方

向動

水勾

時間(hr)

水位

(m)

雨量

(mm

/hr

)

課題:堤体内の詳細な土層構成の把握(堤体内に介在する砂層)、限界動水勾配の評価

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照査法の課題

• 実被害と比較して安全側の評価

• 特に降雨の影響が大きいケースが多く、被災事例との対応は必ずしも高くない(対策優先度の設定にあたっては別途検討する必要)

• 変状の進行性等の評価(破堤につながる変状とつながらない変状の区別)

• 調査の精度に依存(局所的な弱部を抽出できていない可能性)

12

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H22-2(Fc=30% Dc= 85%) H21-3(Fc=50% Dc= 90%)

円弧すべり円弧すべり(?)

・のり尻付近に小さな変状(すべり)から始まり,徐々にのり面上方に変状が拡大・この現象の特徴や起こりやすい条件は?

・詳細点検のすべり破壊(円弧すべり)や水平方向の局所動水勾配でカバーできている現象なのか?点検方法は? 13

実験における進行性破壊(堤体のすべり)

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14

大型模型実験の概要

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15

大型模型実験の概要

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透水層(砂質土)分布範囲

透水層露出

0.6m堤防高0.8m

天端0.4m

堤幅3.6m

1.6m

アクリル側壁

水位計測にて流量測定

1.6m

0.1m0.1m

:加速度計:加速度計(堤体):水位計

堤内地2.6m堤外地0.6m

珪砂6号 珪砂3号

珪砂6号ベントナイト混合土(粘性土代替)

【側面図】

0.6m堤防高0.8m

天端0.4m 1.6m

アクリル側壁

1.6m

0.2m 珪砂6号

珪砂6号ベントナイト混合土(粘性土代替)

複層の場合に進行的なパイピングが発生

16(国総研の実験)

実験における進行性破壊(パイピング)

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5倍速

17

(国総研の実験)

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堤防の縦断的な異常部検出方法の検討

18

5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

小貝川_右岸_天端(川表)_32k-50新福雷橋-36K+120長峰橋_表面波探査_解析結果

(m/S)

S波速度

50

90

130

170

210

250

290

新福雷橋(上)

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

小R32.40

-2

NO.10

-1(R33

.6k)

No.160-1

No.160-

6

10 20 30 40 50

5

10

15

2.0

5.3M 5.6FSM

6.8

MS

14.7

M

17.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

BS 1.0BS 1.8

BS 2.7

BS

4.8MO 5.6

FS

11.7

S-M

14.3

FS

16.9Pt

18.6MC

20.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

6.3M

7.3FS

8.9FS-M 9.4

FS

13.7MC

15.1FS

16.7MS-M

18.0MS 18.9

C 19.9M 20.5

MS-M 22.5

MC 23.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

5.8FS-M

6.8FS

8.6

FS

12.6M

14.7FS-O

15.9FS

17.8M

18.7

FS

22.1

M

25.0C 25.5

物理探査(連側的)

ボーリング等による調査:点(離散的)の調査物 理 探 査 :線(連続的)の調査

・堤防を縦断的に評価するには、縦断的な情報が必要・それぞれの特徴を活かして、効率的、精度良く、縦断的な情報を取得できないか?

(物理探査だけで安全性を評価しようとしない)

ボーリング位置、一連区間、代表断面の合理的な設定に資する情報

ボーリング調査

詳細な情報(粒度分布など)→評価に利用→物理探査結果の解釈の精度向上

ボーリング調査

物 理 探 査

一方通行ではないことも重要

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5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

小貝川_右岸_天端(川表)_32k-50新福雷橋-36K+120長峰橋_表面波探査_解析結果

(m/S)

S波速度

50

90

130

170

210

250

290

新福雷橋(上)

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

小R32.40

-2

NO.10-1(

R33.6k

)

No.16

0-1

No.160

-6

10 20 30 40 50

5

10

15

2.0

5.3M 5.6FSM

6.8

MS

14.7

M

17.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

BS 1.0BS 1.8BS 2.7

BS

4.8MO 5.6

FS

11.7

S-M

14.3

FS

16.9Pt

18.6MC

20.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

6.3M

7.3FS

8.9FS-M 9.4

FS

13.7MC

15.1FS

16.7MS-M

18.0MS 18.9

C 19.9M 20.5

MS-M

22.5MC

23.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

5.8FS-M

6.8FS

8.6

FS

12.6M

14.7FS-O

15.9FS

17.8M

18.7

FS

22.1

M

25.0C 25.5

5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

小貝川_右岸_天端(川表)_32k-50新福雷橋-36K+120長峰橋_牽引式電気探査_解析結果

Ohm-m

比抵抗

5

11

26

63

150

353

840

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

小R32.40

-2

NO.10

-1(R33.

6k)

No.160

-1

No.160-6

10 20 30 40 50

5

10

15

2.0

5.3M 5.6FSM

6.8

MS

14.7

M

17.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

BS 1.0BS 1.8BS 2.7

BS

4.8MO 5.6

FS

11.7

S-M

14.3

FS

16.9Pt

18.6MC

20.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

6.3M

7.3FS

8.9FS-M 9.4

FS

13.7MC

15.1FS

16.7MS-M

18.0MS 18.9

C 19.9M 20.5

MS-M

22.5MC

23.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

5.8FS-M

6.8FS

8.6

FS

12.6M

14.7FS-O

15.9FS

17.8M

18.7

FS

22.1

M

25.0C 25.5

地下⽔位と⼟質の情報を得る

下記情報を基に物理モデルを選択・ボーリング位置での⼟質を反映させる・地下⽔の影響度を反映させる・技術者の判断も含む

物理モデルのパラメータ⼊⼒(地下⽔の⽐抵抗,粘⼟の⽐抵抗,拘束圧,飽和度,etc.)

地下⽔位以浅、以深それぞれにクロスプロット図を作成

5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

分析結果

()

凡例

0.1

0.3

0.5

0.8

32K 32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

物理探査結果とボーリング情報を集約

解釈チャートの作成

推定土質断面図(解釈結果)

19

既存ボーリング情報と組み合わせた物理探査の適用方法

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5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

分析結果

()

凡例

0.1

0.3

0.5

0.8

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

小貝川_右岸_天端(川表)_32k-50新福雷橋-36K+120長峰橋_牽引式電気探査_解析結果

Ohm-m

比抵抗

5

11

26

63

150

353

840

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

小R32.40

-2

NO.10

-1(R33

.6k)

No.160-1

No.160-

6

10 20 30 40 50

5

10

15

2.0

5.3M 5.6FSM

6.8

MS

14.7

M

17.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

BS 1.0BS 1.8

BS 2.7

BS

4.8MO 5.6

FS

11.7

S-M

14.3

FS

16.9Pt

18.6MC

20.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

6.3M

7.3FS

8.9FS-M 9.4

FS

13.7MC

15.1FS

16.7MS-M

18.0MS 18.9

C 19.9M 20.5

MS-M 22.5

MC 23.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

5.8FS-M

6.8FS

8.6

FS

12.6M

14.7FS-O

15.9FS

17.8M

18.7

FS

22.1

M

25.0C 25.5

5

10

15

20

25

(m)

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400 2500 2600 2700 2800 2900 3000 3100 3200 3300 3400 3500 3600 3700 3800 3900 4000 4100 4200 4300 4400

距離程 (m)

小貝川_右岸_天端(川表)_32k-50新福雷橋-36K+120長峰橋_表面波探査_解析結果

(m/S)

S波速度

50

90

130

170

210

250

290

新福雷橋(上)

32K

32.2K

32.4K

32.6K

32.8K

33.0K

33.2K

33.4K

33.6K

33.8K

34.0K

34.2K

34.4K

34.6K

34.8K

35.0K

35.2K

35.4K

豊田排水樋

35.6K

35.8K

36.0K

長峰橋

小R32.40

-2

NO.10

-1(R33.6k

)

No.160-1

No.160-

6

10 20 30 40 50

5

10

15

2.0

5.3M 5.6FSM

6.8

MS

14.7

M

17.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

BS 1.0BS 1.8

BS 2.7

BS

4.8MO 5.6

FS

11.7

S-M

14.3

FS

16.9Pt

18.6MC

20.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

6.3M

7.3FS

8.9FS-M 9.4

FS

13.7MC

15.1FS

16.7MS-M

18.0MS 18.9

C 19.9M 20.5

MS-M 22.5

MC 23.5

10 20 30 40 50

5

10

15

20

25

BS

5.8FS-M

6.8FS

8.6

FS

12.6M

14.7FS-O

15.9FS

17.8M

18.7

FS

22.1

M

25.0C 25.5

S波速度断⾯

⽐抵抗断⾯

推定粘⼟含有率断⾯

既往⼟質断⾯

粘性⼟

砂質⼟

追加のボーリング孔で確認された粘性⼟・砂質⼟層が、物理探査結果からも⽰唆されていることがわかる。20

堤体土の傾向も大まかに捉えることは可能

検証例

Page 21: 河川堤防の安全性を如何に 確保していくか —今後数 …committees.jsce.or.jp/jiban02/system/files/04佐々木.pdf河川堤防の安全性を如何に 確保していくか

課題

• 弱点箇所の抽出(調査技術)

局所的な透水層の存在、透水層の分布等を連続的に調査可能な手法の開発

• 安全性評価技術(照査手法)

変状の要因,機能への影響,進行程度を考慮可能な照査技術の開発

• 対策工法の開発

耐久性、地盤・堤体材料の不確実性、沈下等の追従性等を考慮した対策( 終的には断面拡大?)

21