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E -IIfjEM,l自国・ CBR1000RR 通称名 車両型式 エンジン型式 適用時期 出典資料 CBRIOOORR/ 2BL-SC77 SC77E 2017 03 月~ RR SP サービスマニュアル 60MKFOl 機種概要(図 n -1) 2017 年モデル CBR1000RR は、 2014 年モデルをベースに Honda の最先端技術が数多く搭載されている 0 .ライデイングサポートする各電子制御システムの搭載 . Honda 初 /世界初/二輪初 等の先進技術を搭載 . RC213V-S の機能を含む既存の先進技術を搭載 以下に具体的な技術手法を示す。 ・エンジン制御システム -ライデイングモード -スロットルパイワイヤシステム .ノ f ワーセレクタ . Honda セレクタブルトルクコントロール (HSTC) .セレクタブルエンジンブレーキ . OHLINS Smart EC システム (CBR1000RRSP に適用) .スーパースポーツモデル専用 ABS -車体姿勢推定システム ・クイツクシフタ (CBR lO OORRSP に適用) .フルカラー TFT 液晶式メータ -リチウムイオンノ f ッテリ CBR1000RR 販売タイプは 3 種類・ CBR lO OORR/CBRIOOORRSP /CBRIOOORR SP2 図1I -1 機種概要 -269- CBR1000RRSP

E CBR1000RR - bufsiz.jpkiroku.bufsiz.jp/gijyu/H30/gat/H30g07honda-2.pdfE -IIfjEM,l自国・ CBR1000RR 通称名 車両型式 エンジン型式 適用時期 出典資料 CBRIOOORR

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    -IIfjEM,l自国・

    CBR1000RR

    通称名 車両型式 エンジン型式 適用時期 出典資料

    CBRIOOORR/ 2BL-SC77 SC77E 2017年03月~

    RR SP サービスマニュアル 60MKFOl

    概 要

    機種概要(図n-1)

    2017年モデルCBR1000RRは、 2014年モデルをベースにHondaの最先端技術が数多く搭載されている 0

    .ライデイングサポートする各電子制御システムの搭載

    . Honda初/世界初/二輪初 等の先進技術を搭載

    . RC213V-Sの機能を含む既存の先進技術を搭載

    以下に具体的な技術手法を示す。

    ・エンジン制御システム

    -ライデイングモード

    -スロットルパイワイヤシステム

    .ノfワーセレクタ

    . Hondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)

    .セレクタブルエンジンブレーキ

    . OHLINS Smart ECシステム (CBR1000RRSPに適用)

    .スーパースポーツモデル専用 ABS

    -車体姿勢推定システム

    ・クイツクシフタ (CBRlOOORRSPに適用)

    .フルカラー TFT液晶式メータ

    -リチウムイオンノfッテリ

    CBR1000RR

    販売タイプは 3種類・ CBRlOOORR/CBRIOOORRSP /CBRIOOORR SP2

    図1I-1 機種概要

    -269 -

    CBR1000RR SP

  • -~圏煙量~・・

    2) 主要諸元表

    (1) CBR1000RR、CBR1000RRSP

    項 EI 諸元

    車名及び型式 ホンダ2BL-SC77

    長さ 2.065mm

    720mm

    国Jさ 1.125mm

    ilQI!距 1.405mm

    原動機の型式 SC77E

    燃料の種類 ガソリン

    総排気量 0.999 R

    前車111重 103kg

    CBR1000RR 後iMI重 93kg

    車両重量196kg

    前ililfi重 103kg

    CBR1000RR SP 後iMI重 92kg

    計 195kg

    釆車定員CBR1000RR 2人

    CBRIOOORR SP l人

    前車II!重; 126kg

    CBRIOOORR 後!jilh重 180kg

    車両総重量

    計会 306kg

    前ilQI!重 125kg

    CBR1000RR SP 後取I!重 125kg

    計 250kg

    前輪 120170ZR17M/C (58W)

    後輪 190/50ZR17M/C (73W)

    CBR1000RR BATTLAX HYPERSPORT S21F

    (BRIDGESTONE)、D214F(DUNLOP)

    前輪タイヤ銘柄 BATTLAX RACING STREET RSlOF

    タイヤCBR 1000 RR SP (BRIDGESTONE)、DIABLOSUPERCORSA

    SP (PIRELLI)

    CBR1000RR BATTLAX HYPERSPORT S21R

    (BRIDGESTONE)、D214(DUNLOP)

    後輪タイヤ銘柄 BA TTLAX RACING STREET RS10R

    CBR1000RR SP (BRIDGESTONE)、DIABLOSUPERCORSA

    SP (PIRELLI)

    最低地上高 130mm

    最小回転半径 3.2m

    始動方式 セルフ式

    種類 ガソリン・ 4サイクル

    シリンダ数及び配置 直4・横置

    燃焼室形状 ペン トルーフ形

    原動機 バルブ機構 DOHCチェー ン~ß動

    内径 ×行程 76.0 x 55.1mm

    圧縮比 13.0 : 1

    最高出力 141kW/13.000min -1

    最大トルク 114N' m/11.000min-1

    -270一

  • -Eヨ置哩.:.

    項 目 諸フE

    I吸気開き 1TBTDC(lmmリフト H寺)

    閉じ 500 ABDC (lmmリフト H寺)バルブ開閉時期

    開き 43.50 BBDC (lmmリフトl時)排気

    閉じ llS ATDC(lmmリフト 11寺)

    i問i骨方式 圧送飛沫併用式

    原動機 潤滑装置 オイルポンプ形式 トロコイド式

    オイルフィル夕方式 全流ろ過式、ろ網併用式

    冷却方式 水冷電動式

    冷却装置ラジエータ形式 コルゲート形(密封式)

    ウォータポンプ形式 遠心式

    サーモスタット形式 ワックス式

    エアクリーナ 形式 ろ紙式

    燃料装置 フューエルタンク 容量 16 Q

    燃料噴射装置 形式 電子式

    触媒装置 取り付け位置 排気管内

    形式 湿式多板コイルスプリング式クラッチ

    操作方式 機械式

    機関から変速機まで機構 機関 クラッチ一変速機

    減速比 l.7l7

    形式 常時噛合式

    操作方式 左足動式

    一速 2.285 動力伝達装置

    二速 l.777 変速機

    三速 l.500 変速比

    凹速 l.333

    五速 l.214

    六迷 1.137

    形式 チェーン減速機

    減速比 2.687

    前車取Iiキャスタ 23021'

    走行装置トレール 96mm

    左側 280 かじ取り装置 かじ取り角度

    右側 280

    制動装置 形式前輪 油圧式ダブルディスク

    後輪 油圧式ディスク

    緩衝装置 懸架方式前輪 テレスコピック式

    後輪 スイングアーム式

    フレーム 形式 ダイヤモンド

    Ei

    inL

  • -・開園陸.. ~

    (2) CBR1000RR SP2

    以下に記載されていない項目については、 CBRIOOORR/CBRIOOORRSPの「諸元表Jを参照する。

    項 目 諸元

    車名及び型式 ホンダ2BL-SC77

    長さ 2.065mm

    l陥 720mm

    高さ 1.125mm

    取b距 1.405mm

    原動機の型式 SC77E

    燃料の種類 カ、、ソリン

    総持|気量 0.999 Q

    前期h重 103kg

    車両重量 後取h重; 91kg

    言十 194kg

    乗車定員 l人

    前取h重; 125kg

    車両総重量 後取h重; 124kg

    計 249kg

    前輪サイ ズ 120170ZR17M/C (58W)

    銘柄 DIABLO SUPERCORSA SP (PIRELLI) タイヤ

    後輪サイ ズ 190/50ZR17M/C (73W)

    銘柄 DIABLO SUPERCORSA SP (PIRELLI)

    最低地上高 130mm

    最小回転半径 3.2m

    始動方式 セルフ式

    種類 ガソ リン・4サイクル

    シリンダ数及び配置 直4・横置

    燃焼室形状 ペン トルーフ形

    バルブ機構 DOHC チ ェ ーン ~g[øJ

    内径×行程 76.0 x 55.1mm

    圧縮比 13.0 : 1

    最高出力 141kW /13.000min-1

    最大 トルク 113N . m/11.OOOminーl

    原動機 吸気開き 170 BTDC (1 mmリフト時)

    閉じ 500 ABDC (1 mmリフト時)バルブ開閉時期

    聞き 43S BBDC (1 mmリフト時)排気

    閉じ 11.50 A TDC (1 mmリフト時)

    i関滑方式 圧送飛沫併用式

    ilM]滑装置 オイルポンプ形式 トロコイド式

    オイルフィル夕方式 全流ろ過式、ろ網併用式

    冷却方式 水冷電動式

    冷却装置ラジエータ形式 コルゲート形(密封式)

    ウォータポンプ形式 遠心式

    サーモス タッ 卜形式 ワックス式

    エアクリーナ 形式 ろ紙式

    燃料装置 フューエルタ ンク 容量 16 Q

    燃料I噴射装置 形式 電子式

    触媒装置 取り付け位置 排気管内

    つuni

    qL

  • -・5団煙量~・・

    2 構造・機能

    1 ) エンジン制御システム

    CBRIOOORRは、「ライダーが主役」の考えのもと、様々な走行状況でライダーがより安心して車両の持つ性

    能をフルに味わえるようにサポートする制御機能を搭載。

    エンジン制御システムでは、

    -ライダーの入力に対するリニアリティーの向上

    .車体挙動をより穏やかにして安心感を向上

    ・ライダーの晴好に合わせた特性の選択

    -電装部品の小型軽量化による慣性モーメントを低減を実現

    制御システム一覧表

    ライデイングモード HESD

    セレクタブルエHonda

    項 目 ノfワーセレクタホンダセレクタ

    OHLINS Smart Electronic クイツクシフタ

    (P) フソレトルクコン ンジンブレーキ

    EC(S) Steering トロール(T) (EB)

    Damper

    CBRlOOORR CBRlOOORR CBRlOOORR CBR1000RR

    CBRlOOORR CBRlOOORR SP/S2 適用 CBRlOOORR CBRlOOORR CBRlOOORR CBRlOOORR (CBRlOOORRは

    SP/SP2 SP/SP2 SP/SP2 SP/SP2

    SP/SP2 オプション設定)

    スロットル操作スロットル全開

    速度に応じてス クラッチレバー操作

    に対する出力特後輪への駆動力 減速時のエンジ 走行状況に応じ

    テアリングダン 不要で、シフトアップ概要概要 のレベルを切り ンブレーキ特性 て減衰特性を可

    性を切り替える替えるシステム を切り替えるシ 変するシステム

    パー特性を可変 /ダウンを可能とす

    システムステム

    するシステム るアシストシステム

    A1-A3 アップシフトアシスト

    OFF/レベルl : ON/OFF 選択数 レベル 1-5 レベル 1-3 M1-M3

    -9 (MANUAL)

    ダウンシフトアシスト

    ON/OFF

    A mod巴BRAKE/ACC/ CORNER/

    アジャストGENERAL 制御介入踏力レベル

    内容M mode UP:3段階

    Front COMP/ Down: 3段階TEN

    Rear COMP/ TEN

    qJ

    tnd

  • -・坦・図面~・・

    2) ライデイングモード(図 II-2)

    CBRlOOORRには、走行状況やライダーの好みに合わせ、走行フィーリングを任意に選択できる 5段階の「ラ

    イデイングモード」を設定した。パワーセレクタ (p)、Hondaセレクタブルトルクコントロール(T)、セレ

    クタブルエンジンブレーキ (EB)の各制御レベルの組み合わせから「ライデイングモード」を設定できる。

    CBRlOOORR SPでは、さらに OHLINSSmart EC (S)の制御レベルも加えた。「ライデイングモードjは、あ

    らかじめ設定されている 3モード、及びユーザー側が組み合わせを任意に設定できる 2モード(以下USER1、

    2)から選択可能である。

    この「ライデイングモード」は、 走行中でも切り 替えが可能で、ある。さらに、 USER1及びUSER2選択時に

    は、 (T)と(S)のレベルも走行中の切り替えを可能とし、路面状況の変化などに対応できるよう配慮した。

    ライデイングモードの切り替え操作は、ハンドル左のSELスイッチで行う 。

    ライデイングモード一覧表

    任意選択

    任意選択

    コンビネーションメータ表示

    制御介入 小 Jl 制御介入 小

    制御介入中 11 制御介入中

    制御介入大 11 制御介入大

    任意選択 11 任意選択

    任意選択 11 任意選択

    。mlhg里OATE

    SAT ,271 JUN 12015 AVG. SPO

    OO.Okm/h

    図II-2 ライディングモード

    -274 -

    11 A 1

    11 A2

    11 A3

    11 任意選択

    11 任意選択

  • -Eヨ直昭~=--

    3) スロットルパイワイヤ (TBW)システム(図1I-3)

    新しいCBRIOOORRでは、開発テーマである「操る楽しみの進化」をライダーに提供するため、 MotoGPマシ

    ンiRC213VJでも採用しているスロットルパイワイヤシステムを搭載。スロットルグリップの操作に連動す

    るアクセルポジションセンサ(以下APS)を右側ハンドルスイッチハウジングに内蔵したことにより、従来

    のスロットルケーブルを不要とした。

    ライダーのスロットル開度を APSで検出し、その信号によりエンジンコントロールユニット(以下、 ECU)

    がスロットルパイワイヤモータに駆動信号を送ることでスロットルバルブ制御を行っている。APS内のリ

    ターンスプリングとフリクション発生機構により、従来のケーブル式スロットルの自然な操作フィーリング

    を再現し、違和感のない徹密なスロットル操作を可能とした。

    また、スロットルパイワイヤの開度特性設定では、 RC213V-Sの開発で得られたノウハウを適用し、エン

    ジン回転域や使用ギヤに関わらずスロットルレスポンスが一様となることをねらいとしてセッテイングを実

    施した。

    これにより、 CBRlOOORRにおいても RC213V-S同様の高いスロットルコントロール性を実現した。

    スロットルグリップ操作

    図ll-3 スロットルパイワイヤシステム制御イメージ図

    4) パワーセレクタ(図1I-4)

    ライダーの好みや走行状況に応じて、スロットル操作に対する出力特性を任意に選択できる 5段階のパワー

    セレクタ機能を搭載した。ライダーのスロットル操作に対して、スロットルバルブ開度をコントロールし各

    段階ごとに出力特性を切り替えている。

    スロットルバルブ開度特性は各段階とも、 トラクションが掛かり始める領域ではスロットル全聞から聞け始

    めの扱いやすさは同じとし、そこからさらに加速する際の出力特性を変化させている。

    6速全てのギヤでピーク出力まで引き出せるレベル lか

    ら、 1~4速ギヤの出力を制御し加速時の出力、反応を Fast

    出力

    t勺'』

    quAMTRU

    OしVOLva-》白

    wou

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    W

    O

    L

    OしW

    LLILL-」

    合最も穏やかにすることでスロットルコントロール性をス

    ムーズにしたレベル5までを設定している。

    Confort

    スロットル開度

    図ll-4 パワーセレクタ出力特性(イメージ図)

    hd

    ウtつω

  • '

    -E圃g 週・・

    5) Hondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)

    RC213V -Sと同じHondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)を搭載。介入レベルはライダーの好み

    に応じて9段階の切り替えと OFFが可能で、、レベル lから 9の順に、 トルクコントロール介入度が大きくな

    り車体挙動が穏やかになる。

    このHondaセレクタブルトルクコントロール(HSTC)により、主に下記の効果が得られる。

    Hondaセレクタブルトルクコントロールはあくまでもライダーのアクセル操作を補助するシステムである。

    従って、 Hondaセレクタブルトルクコントロールを装備していない車両と同様に、無理な運転までは対応

    できない。

    ※Hondaセレクタブルトルクコントロールはスリップをなくすためのシステムではない。

    (1) 後輪スリップの抑制(図n-5)

    コーナリング時や加速時の後輪スリップを抑制する。車輪速センサからの前後輪回転速度比率より ECUが

    後輪スリップ率を算出、走行中のスリップ率増加によりエンジントルクの抑制が必要と判断した場合、ス

    ロットルバルブ開度をコントロールすることでスリップを抑制させる。

    旋回時のように車体姿勢が直進と 異なる場合は、車体ロール角に基づき※スリップをより緩和する方向に

    トルクをコントロールする。また、ライダーがスロットルを大きく開けて加速したい時は、グリップ開度情

    報に基づきスリップを許容する方向にトルクコントロールを行う 。

    これらにより、ライダーのイメージに沿いつつ、安心感あるライデイングに寄与している。

    ※車体ロール角の検出に関しては、別項IMU参照。

    前輪と後輪の車速に差が出る後輸の滑りが発生していると判断し、スロットルパイワイヤ開度抑制によるトルクコントロール開始

    車速

    スリップ率

    ロール角度

    スロットルグリッフ.開度

    ロール角、スロットルグリッフ.開度によりトルクコントロールされ、スリッフ.率が抑制される

    図1I-5 後輪スリップの制御(イメージ図)

    (2) ウイリ一挙動の緩和

    前後輪部にそれぞれ配置した車輪速センサの信号から、ウイリー中に起こるフロントタイヤの減速とリヤタ

    イヤの加速を検知した場合、 ECUはフロントタイヤが接地し、加速状態に転じるまでスロットルバルブ開

    度を下げてトルクを減衰することでウイリーを緩和させる。

    -276 -

  • -E薗層面温・・

    6) セレクタブルエンジンブレーキ

    ライダーが走行中にスロットルを全開し、減速する際のエンジンブレーキの強さを選択できるセレクタブル

    エンジンブレーキ機能を搭載した。得られるエンジンブレーキの強さは3つのレベルから選択可能で、、レベ

    ル1からレベル3の順にエンジンブレーキが弱くなるように設定しており、ライダーの好みに合わせセツ

    テイングカτできる。

    7) スーパースポーツモデル専用 ABS(図1I-6)

    新開発のABSは、直進時に加え、コーナリング時のブレーキ操作の安心感を高めながら、従来モデルの電

    子制御式“コンパインドABS"に対し3000gの軽量化を実現している。

    このABSは、 NISSIN製の小型軽量ABSモジ、ユレータと IMU(別項参照)、前後車輪速センサにより構成さ

    れている。

    IMUからの信号により ABSモジュレータ内のECUが車体姿勢を検知、演算し、直進時やコーナリング時

    など、走行状況に合わせてブレーキ圧を制御する。

    これにより、新しい CBRlOOORRのスーパースポーツならではの運動性能に大きく 寄与し、ライダーに「操

    る楽しみ」を提供する。

    図II-6 ABSシステム(イメージ図)

    (1) IMU (慣性測定装置)付き ABS

    CBRIOOORRのABSは、 ABSモジュレー夕、 IMU、フロント及びリヤホイールスピードセンサで構:成され

    ている。

    IMUは常時、車両の慣性力を測定し、このデータを ABSモジ、ユレータに送信する。

    ABSモジ、ユレータは、 IMUから受信した信号に基づき車両の姿勢を検知し計算する。

    ヴー

    円,

    a

    4

  • -E薗喧~:.

    (2) リヤリフトの緩和(図 II-7)

    このシステムは、 IMUで検出された加速度情報とホイールスピードセンサで検出された車輪速の情報から

    車のリヤリフト状態を推測している。

    急激にフロントブレーキを掛け、リヤリフトが発生するような状態になると判断した場合、フロントブレー

    キ液圧を減圧させ、リヤリフト挙動がおさまったと判断した場合は、ブレーキ液圧を戻すように作動する。

    ブレーキの直後に発生する加速度 リヤシフトの直前に発生する加速度

    -砂

    図ll-7 リヤリフトの緩和

    (イ) 急制動時の後輪浮き上が、り(リヤリフト)を抑制する制御(図 II-8)

    CBRIOOORRのABSは、急減速時の後輪浮き上がり(リヤリフト)を効果的に抑えることを可能とした。

    ブレーキング時に発生する IMU(別項参照)からの加速度信号を、 ABSモジュレータ内のECUが演算するこ

    とで車体挙動を検知し、ブレーキ圧を徹密にコントロールする。これにより、高い制動力を発揮しながらリ

    ヤリフトを抑え、公道走行からスポーツ走行などにおけるハードなブレーキングの際にも安心感を向上させ

    た。

    図II-8 ABSリヤリフト抑制制御(イメージ図)

    -278一

  • -~:-.

    (口) 車体パンク角に応じたブレーキ圧制御(図1I-9)

    IMU(別項参照)の情報から ABSモジ、ユレータ内のECUが算出した車体パンク角と、前後車輪速センサから

    の車体減速度と前後輪スリップ率から、コーナリング中にブレーキを掛けた時の車体パンク角に応じ、制動

    力を ABSがコントロールする。

    これにより、コーナリング中の思いがけない状況でのブレーキ操作による車体挙動を抑制し、自然な減速

    フィーリングを実現することで安心感を向上させた。

    図n-9 ABS車体パンク時のブレーキ制御(イメージ図)

    -279一

  • -哩陣彊自・・

    8) 車体姿勢推定システム(図 II-10)

    徹密な車体コントロールを実現するため、車体姿勢推定システムを搭載した。IMU(Inertial Measuremet

    Unit)で、車体の角速度、加速度を検出し、 Honda独自のアルゴリズムによる車体姿勢角演算を 1秒間に

    100回というスピードで行い、車体姿勢推定の精度を上げている。車体姿勢情報を ABS、Hondaセレクタブ

    ルトルクコントロール(HSTC/別項参照)、またCBRlOOORRSPでは、 OHLINSSmart ECシステム(別項

    参照)と組み合わせることで、走行状況に応じた「操る楽しみ」を提供。

    3軸加速度と 2軸角速度からなる 5つの慣性情報で車体挙動を計測する IMUを採用している。IMUの情報は、

    ABSモジ、ユレータに送られ、 ABSモジ、ユレータはこの情報をもとに車体のロールとヨ一挙動、前後・横・

    垂直方向の3軸加速度に変換した後、車体のパンク角度を推定する。ABSモジュレータの車体慣性情報は、

    ECUとサスペンションコントロールユニット(以下、 SCU)へ送られる。

    この車体慣性情報に基づき ECUは、エンジントルクを制御し、 ABSモジ、ユレータにてブレーキ圧を調節す

    ると共に、 SCUは、ダンピング力を調整する。

    3軸加速速度/2軸角速度

    前後方向加速度

    制御作動のイメージ図

    車体慣性情報 車体慣性情報

    図II-10 車体姿勢推定システム

    -280一

  • 9) OHLlNS Smart ECシステム

    (1) 概要(図1I-11)

    -E団喧~=-

    OHLINSとHondaは、 CBRlOOORRSPに適用するために最新世代の OHLINSSmart ECシステムを共同開

    発した。

    CBRIOOORR SPでは、ライデイングをより楽しんでいただくために、あらかじめ走行状況に最適になるよ

    うプログラミングされた減衰特性を提供する最新世代の OHLINSSmart EC (フロント:ゆ43mm倒立フォー

    クNIX30EC、リヤ:TTX36 EC、コンビュータ:SCU)を来庁t采用。

    前後サスペンションは、車載された各制御ユニットからの車体情報を SCUが受け取ることで、ライデイン

    グ状況を常に判断し、公道やサーキットなどそれぞれの走行状況に最適な圧縮側、伸び側の減衰力を設定す

    る。

    -E冨・ ハンドルスイッチ走行中の車両情報 コンビネーションメータ

    ABSモジュレータ ク'リッフ"APS

    図Eー11 OHLlNS Smart ECシステム制御概念図

    (2) 目的

    OHLINS Smart ECシステムの目的は、サーキットから市街地までの広範囲な走行状況でライデイングの楽

    しさを高めることである。圧縮側、伸び側の減衰力を常時コントロールして走行状況に合わせた最適なセツ

    テイングを提供する。最も特徴的なのはライダー側による調整を可能とするiOHLINSObject Based Tuning

    interface (以下、 OBTi)Jを備えていることである。これにより、サーキットの状況、性格などに合わせて、

    ライダーは自分の好みの減衰特性を選択することができる。

    自動モード(以下、 AMode)は、走行状況に応じて最適な減衰性能を自動的に調整するモードである。これ

    に対し手動モード(以下、 MANUAL Mode)は、減衰値を手動で設定するモードである。

    -281一

  • -・E薗哩~=-

    (3) Mode

    (イ) A Mode (図 Eー 12)

    A Mode は、あらかじめ設定されている 3つのモード (A1、A2、A3)から選択でき、様々な走行状況に応じ

    て「操る楽しみ=Total ControlJを演出し、特性の異なる操縦フイール、乗り心地の変化を楽しめる。

    (a) A 1 (Track)

    サーキットなどでのスポーツ走行を目的に最適化された減衰特性である。

    (b) A2 (Winding)

    ワインデイング走行などを想定した減衰特性である。ファンライドと快適性の洗練されたバランスを提供す

    る。

    (c) A3 (Street)

    路面ギャップをしなやかに吸収し、より快適性に優れた乗り心地を提供する。

    A Modeのデフォルト値は、メータの FUNCTIONSETTING画面から調整できる。A1では OBTiにより、

    BRAKE ACC、CORNER、GENERALの各項目を“デフォルト"または 10段階の減衰力から選択できる。

    OBTiはOHLINSの長年にわたるトップレベルのレース経験により蓄積された情報を活用し、 1つのパラ

    メータを調整するだけで、各走行特性※に応じてシステムが自動的に前後サスペンションの圧縮側、伸び

    側各減衰力を調整し、ライダーの望む挙動変化を提供。

    同様に A2、A3選択時には、ライダーがBRAKE、GENERALの各項目を“デフォルト"または 10段階の減

    衰力から選択できる。

    ※走行特性は、下記の4項目を示す。

    BRAKE =減速 ACC=加速 CORNER =旋回 GENERAL =全域

    自由

    冨岡田

    -・・・・jÈfÏ~ 盟圃・・・・サポート項目 1

    h メータのセッティンダ画面を使用して、各サポート項目のレベルを調整できる J

    (各サポート項目の調整は:t5ポイント)

    図II-12 AMode選択一覧

    -282一

  • -園理胆.. :.

    (口1) MANUAL Mode (図n-13)

    MANUAL Modeは、サスペンションセッテイングを任意に固定できるモードで、従来のCBR1000RRSP

    と同様のコンベンショナルな特性を楽しめる。

    各MANUALModeのサスペンションセッティングは、メータのFUNCTIONSETTING画面から 21段階の

    調整が可能である。

    -ヨ-・・・・・E童画盟・・・・・・[ 減衰力項目メータのセッティング画面を使用して、各減衰力のレベルを調整できる 4・盟・・園・1:1""'11.. F間雪由旬|孝

    (減衰力の調整範囲 Min(O%)-Max(l00%))

    図II-13 MAN UAL Mode選択一覧

    10) クイツクシフタ(図n-14、15、16)シフトアップ及びシフトダウンに伴うクラッチとスロットル操作を不要としたクイツクシフタを、 CBR

    1000RR SPに標準装備し、 CBR1000RRはオプション設定とした。

    クイツクシフタは、スポーツ走行及び渋滞時などの頻繁なシフトアップ/ダウンに伴うクラッチ操作からも

    ライダーを解放する。

    シフトロッドに配置されたストロークセンサが、シフトペダルの操作荷重を信号に変換し、 ECUが持って

    いる車速、エンジン加減速状態、ギヤポジションの情報と併せることで、燃料噴射停止タイミング、スロッ

    トルバルブ開度、点火時期を制御し、ミッションギヤの駆動荷重を抜くことでシフトを行う 。

    シフトドラムアングルセンサ

    シフトストロークセンサ

    シフトロッド

    図Eー14 CVR1000RR SPクイツクシフタストロークセンサ音B

    このシフトペダルに掛かる踏力の強さに応じた制御介入のタイミングを、シフトアップ側、ダウン側双方3

    段階ずつ調整可能とした。

    これによりライダーの好みに合わせたシフトフィーリングを選ぶことが可能となった。

    なお、 CBRlOOORRでは、オプション設定のクイツクシフタに交換することで稼動を可能とした。

    -283 -

  • i

    クイツクシフタのシステム犠成

    r-ーー・ センサ情報の入力

    シフトスト口ークセンサ[1]

    クラッチスイッチ[2]

    シフトスピンドルスイッチ[4]

    シフトドラム角度センサ[5]

    後輪速センサ[6]

    車速センサ[7]

    前輪速センサ[8]

    APS[9]

    iスロツトル開度センサ[10]

    クイツクシフタシステムの配置

    [12]

    -E週哩~::.

    ECU[11] ---・・ー・・・ーーーーー『

    ライダがギヤをシフトしようとする意思を検知

    ライダが操作するクラッチレバーを検知

    エンジン回転数を検知

    シフトスピンドルの回転状態を検知

    シフトドラムの回転角度を検知

    後輪速を検知

    車速を検知

    前輪速を検知

    スロットjレク、リッフ。開度を検知

    スロットル開度を検知

    ーーーーーーーーーーーー」

    点火時期制御

    燃料噴射停止時期

    制御

    TBW開度制御

    ~司司.._------

    図Eー 15 クイツクシフタ

    -284 -

    インジェクタ[13]

    スロットJレボテーィ [14]

    『ーー・・ーーーーーーーーーー-.

  • -E団煙量~・・

    トランスミッションへのトルク軽減及びギヤ変更によるギヤの状態

    固定ギヤ スライドギヤ

    後輪組IJ

    シフト前はトルクを伝達 トランスミッショントルクが減少 スライドギヤが次のギヤに入る

    図Eー16 減速中のダウンシフト作動イメージ図

    (イ) シフトストロークセンサ(図 Eー17)

    シフトペダル操作によりシフトストロークセンサ内のシャフトが動き、インナスプリングを圧縮する。セン

    サはシャフトのストローク量をホールセンサを使って運動量を出力電圧に変換することによりシフトスト

    ロークを検知する。インナスプリングはプリロードが掛けられ、シフトペダルに軽く触れただけではシャフ

    トは動かないが、シフトペダルの操作荷重がしきい値を超えるとシャフトが動き、出力電圧に変化が生じる。

    その変化を検出し、ライダーのギヤシフト意思を車両が認識する。

    コンビネーションメータ機能のメカニックモード内で、システムが作動する荷重のしきい値を変更すること

    ができる。

    -シフトアップ3段階とシフトダウン 3段階の設定が可能

    -シフトアップのみ機能、シフトダウンのみ機能する設定が可能

    .シフトアップ/ダウンシフト共にOFFにする設定も可能

    出力電圧

    押す..

    f/) I_/ ノ

    プリロード範囲

    (/) 、-;

    ダウンシフト判定点(選択可能)

    ~-_/久アップシフト判定点(選択可能)

    負荷なし 主引く

    シフトストローク負荷

    シフトUP/DownONの状態

    ユーザー設定に依る表示

    シフトUPのみONの状態

    クイツクシフタ表示

    通常表示

    QS ~ON

    QS.... ON

    シフトDownのみONの状態 QS..... ON

    タイツクシフトOFFの状態 QS OFF

    図II-17 シフトストロークセンサ

    -285 -

  • -Eヨ団哩~=--

    11 ) フルカラーTFT液晶式メータ

    CBRIOOORRには、 RC213V-S以上の電子制御システムが搭載されている。その制御状態をライダーに分

    かりやすく伝えるため、フルカラー TFT液晶式メータを採用し、同時に従来モデルに比べメータ単体での

    軽量化も図った。

    周囲の明るさによって自動調光する最大光度lOOOcdのパックライトにより視認性を向上。

    メータ画面情報は使用場面に応じて使い分けることを想定し、ストリート、サーキット、メカニックの3

    モードで表示が可能である。

    また、従来はメータ側で、行っていた画面操作のスイッチを、ハンドル左側のスイッチハウジングに組み込む

    ことで手元操作に変更し、使い勝手の向上を図った。加えて、メータ背景色や柄を 4種類から選択可能とし

    た。(白、黒、カーボン柄、アルミヘアライン柄)

    (1) ストリートモード表示情報(図 II-18)

    主要表示 :速度計、タコメー夕、ギヤポジション、 H寺計、水温計、クイツクシフタを表示(装着車のみ)。

    ライデイングモード表示:MODE 1 ~ 3/USER 1 ~2 と各パラメータ (p、 T、 EB、 S (SP のみ)の設定値を

    表示。

    INFO 1表示:オドメー夕、 トリップメータ A、 トリップメータ Bを表示。

    INFO 2表示:デジタルタコメー夕、瞬間燃費、平均燃費、 トリップメータ A、燃料消費量、エンジン始動

    後平均車速、エンジン始動後経過時間、 RES点灯後の走行可能距離/残燃料表示(選択)を表

    刀t。

    INFO 3表示:CBRロゴ、シフトアップインジケータ点灯設定回転数、スロットルグリップ開度、バッテリ

    電圧、カレンダ、ユーザー任意設定ワード(ユーザー名など)、ブランク表示を表示。

    ポップアップ情報表示 : INFO 3または、 INFO3とINFO1にかけて必要なタ イミングで表示。

    -メンテナンスポップアップ:定期点検が近付いたとき /エンジンオイル交換時期が近付いたとき

    ・ヘルプポップアップ :・サイドスタンド使用時、リザーブ表示(燃料系RESインジケータと連動)

    -サスペンションの初期化待ちの状態になったとき

    ・故障ポップアップ表示 :・車両に何らかの異常がある場合

    . OHLINS Smart ECシステムに何らかの異常がある場合

    シフトアップインジケータ :・液晶画面外、メータ上側に白色LED5個をー列に配置

    ・ユーザー設定のエンジン回転数に達するとイン ジケータが点灯二争点滅しシ

    フトタイミングを↑足す

    -286一

  • CBR1000RRストリートモード表示情報

    ~1うトルクコントロールON勿トルクコントロールOFF

    や ゥィンカ、伊 油圧

    ~ FUEL RES

    H・・・HISSー・ハイビーム

    P パワーT トルヲ

    EBエンジンブレーキ

    S サスベンション

    -オドメタ・トリッ7"メータAトリップメータB

    -E団喧~ヨ・・

    L側スイッチ(操作スイッチ/写真は輸出仕様車)

    図II-18 ストリートモード表示情報

    インジケータ(右側)

    品 水温

    ゆ ウィンカ

    ~ ABS N ニュートラルHElD HESD 。エンジン

    クイツクシフタON/OFF

    ※クイツクシフタ装着時CBR1000RRはオプションCBR1000RR SPは標準装備

    INFO 3

    . CBR口ゴ ・カレンダ-シフトアッフ.インジケータ ・入力済みのユーザ一点灯設定回転数 任意設定ワード

    ・スロットルグリップ開度 (ユーザー名など)・バッテリ電圧 ・ブランク表示

    SELスイッチ

    MODEスイッチ

    コンビネーションメータの表示内容の変更/各システムの設定は、全てL側ハンドルスイッチの MODE/

    SELスイッチで行う 。(MODEスイッチと SELスイッチを同時に長押し)

    -287 -

  • -E圏哩~']・・

    (2) サーキットモード表示情報(図 Eー19)

    ストリートモードに対し、ラップタイム、周回数、ベストラップとの差異を追加表示。

    ストリートモード表示の切り替えは、 L側スイッチ背面のラップスイッチを使用。

    サーキットモード表示情報

    直前周回数タコメータ 直前のラップタイム

    L側スイッチ(ラッフ。スイッチ/写真は輸出仕様車)イム

    謀計測後10秒間ベストラップとの差を表示

    図n-19 サーキットモード表示情報

    288

    (ハザードスイッチ)

    ラップスイッチ

  • -E薗g週・・

    (3) メカニックモード表示情報(図 Eー20)

    ・デジタ ルタコメー夕、ギヤポジション、ス ロットルグリップ開度、水温、バッテ リ電圧等の数値を表示

    ・サーキットモードの詳細表示

    -その他に各種の情報表示と各種の設定が可能

    デジタルタコメータ ギヤポジション

    メカニックモード表示情報

    〈基本情報〉

    メカニックモード表示情報〈ラップタイム情報詳細)

    ラップタイムポタンで切り替え

    02/ JAN 12017 AM 12:3450

    メカニックモードメニュー一覧パンクアングルR/L

    設定メニュー「Illi---

    、,E41nt『u

    、S

    R削

    KMMMM山

    H

    N

    N

    N

    N

    N汀

    E

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    p'D'DEP'D,、、J

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    MHPDPDPUFOPO可

    H

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    「E

    HUHU川

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    UHUHUHUHAHaL

    nupDpap、upon-un'LPUて

    EじM

    Tt

    nr

    AH

    EL

    FUNCTlON

    -クイツクシフタ・サスペンション※S1/S2のみ設定可能

    nn

    EE

    、.JD

    H

    S

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    OAnbNE

    M

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    モ仁」

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    GENERAL-Eiii|:;AU

    E王詰:fu図n-20 メカニックモード表示情報

    -289 -

  • ~i軍陣盟副~

    12) リチウムイオンバッテリ(図 II-21)

    ※CBRIOOORR SPl/SP2に標準装備(CBRlOOORRはオプション設定あり)

    2014YM CBRIOOORR SP搭載の鉛酸バッテリと比較すると、約 113の重量で約2000gの軽量化を実現した。

    低温環境下でのエンジン始動性能を確保しながら、充電受け入れ性と長期放置タフネス性が向上する鉛酸

    バッテリに比べて大幅な長寿命を実現する。また、バッテリを車体重心付宇近に搭載してマスの集中化を図り、

    慣性モーメント低減にも寄与している。

    受電には指定された専用バッテ リ充電器を使用。

    ※指定以外の充電器使用やジャンピングは内部回路破損の原因なるため絶対に行ってはならない。

    バッテリ比較表 専用充電器 ELlIYPOWER C-401 B

    2014YM 2017YM

    SP RR/RA Sl/S2

    バッテリ YTZlOS YTZ7S HY93

    (メーカー) (YUASA) (YUASA) (ELIIY Power)

    ~マTJ且主._ 8.6Ah 6Ah 4.5Ah

    重量 約3.1kg 約2kg 約 lkg

    図Eー21 リチウムイオンバッテリ

    3 点検・整備のポイント

    この章ではPGM-FI/ ABS/OHLINS Smart EC各システムの点検と診断について説明する。

    1 ) 点検と故障診断の注意点

    (1) 作業上の注意

    -各制御システムは精密部品を使用しているので、作業時の取り扱いには細心の注意を払うこと。

    ・カブラの緩み/腐食による接触不良が原因の場合があるため、故障診断前にこれらを確認すること。

    -診断にはデジタルテスタを使用するが、回路の一部に CAN通信を使用しているため、ショップマニュアル

    の診断フローに従って作業を行うこと。

    -電流が流れているときにカブラやコネクタの断接続を行うと、過電圧が発生 し、ユニ ット内回路を破損する

    場合があるため、必ずメインスイッチを OFFにしてから作業すること。また、脱着を行う場合はバッテリ

    電源を切断してから行うこと。

    -診断時には満充電のバッテリを使用し、バッテリチャージャを接続した状態では作業しないこと 0

    ・診断/修理が完了した場合は、必ずDTCを消去すること。

    (2) 整備情報

    Hondaの各システムは自己診断機能を有しており、故障が発生した場合はコンビネーションメータに DTC

    が発生したことを表示してライダーに知らせる。

    この自己診断機能を利用して故障探求も行えるが、ショップマニュアルに記載されている各システムの故障

    診断表と症状に応じた診断フローに従って診断を行う 。

    . DTCの確認方法は4種類ある

    (a) 汎用スキャンツール(GST)

    (b) Honda MCS (モータサイクルコミュニケーションシステム)

    (c) SCSショートカブラ

    (d) コンビネーションメータ機能のメカニックモードから確認

    -290一

  • -・5週喧盈~

    (a) 汎用スキャンツール(GST)(図 Eー22)

    DTCの保存デー夕、現在データとコン トロールユニ ットの状態読み出しが可能。

    接続専用工具:OBDアダプタハーネス (070MZ-K530100)を使用

    汎用スキャンツールの接続の仕方

    メインスイッチを OFFにする。

    CBR1000RR:リヤシートを取り外す。(CBR1000RRSPはシングルシートカウルを取り外す。)

    サービスチェックカプラ [2Jからダミーカブラ [lJを取り外す。

    OBDアダプタハーネス [3Jをサービスチェックカブラに接t涜する。

    汎用スキャンツールを OBDアダプタハーネスの 16Pカブラに接続する。

    メインスイッチを ONにして、エンジンストップスイッチを“0"の状態にする。

    DTC及び保存データを読み出し、故障診断表を参照する。

    OBDアダプタハーネスの回路接続は、 IS015031-3での一般的な割付となっている。

    サービスチェック16P

    カプラ 4P

    Kライン A 7

    信号アース B 5

    バッテリ電圧(+ ) C 16

    サービスチェックカプラ回路 D 9

    図II-22 OBDアダプタハーネスの接続

    (b) Honda MCS (モータサイクルコミュニケーションシステム)(図n-23)

    車両と MCS本体を接続し、 PC画面に表示する。

    DTCの保存デー夕、現在データとコントロールユニットの状態読み出しが可能。

    また、該当車両の各データ /機能の確認等と状況に応じて ECUの書き換え等も可能。

    DTCを確認/消去が可能で、その他各設定も可能。

    [3) [2)

    接続方法は汎用スキャンツールと同様にMCSケーブルをサービスチェックカプラへ接続する。

    叫.ci.!!J

    仇四仏一個~I酔1#' 1図lb:i!kjl直面 "'HO閣mMCS φ醐柑定 刻蝿 畠トピス欄 飢・酬・

    PCの表示例

    図 II-23 Honda MCS

    -291 -

    MCS本体

  • DTCはHondaコードで表示

    Hondaコード:表示例 7-1

    ..iョ・Z置自・・

    Hondaコードは、メインコードとサブコードで構成され、ハイフンで区切られて表示される o

    Hondaコードは、ショップマニュアルで内容を確認する。

    ハイフン左側のメインコードは、機能不良の構成部品を示す。

    ハイフン右側のサブコードは、構成部品や機能不良の特定症状を示す。

    例 7-1 水温センサ電圧が標準より低い (pコード P01l7)

    7-2 水温センサ電圧が標準より高い (pコード P01l8)

    HondaショップマニュアルPGM-FIシステム故障診断表には、 Pコードと Hondaコードが併記されている

    が、 ABSとOHLINSSmart ECシステムはHonda独自の機構のため、 Pコード/Uコード/Bコード等は記

    載されていない。

    (c) scsショートカブラ (Honda専用工具070PZ-ZY30100)(図 II-24、25)サービスチェックカブラ [2JにSCSショートカブラ [lJを接続させることにより、コンビネーションメータ

    内のPGM-FI警告灯ランプ/ABSランプを点滅させ、その点滅回数により DTCを確認する。(接続:青一

    緑)

    点滅回数は、 Hondaコードのメインコードのみが表示するため、ショップマニュアルで内容確認し、機能

    不良及び特定症状は診断フローに従って診断する必要がある。(メインコードはハイフンの前にある数字で

    あり、上記の7-1の場合は7が該当する。)

    点滅パターン:PGM-FI警告灯の点滅には、長い点滅と短い点滅の2種類がある。

    長い点滅はl.3秒、短い点滅は0.5秒持続(1回の長い点滅は 10回の短い点滅に相当)

    例えば、 2回の長い点滅に続き 3回の短い点滅の場合、 DTCは23(20 + 3 = 25)である。

    DTCが複数検知された場合、警告灯は小さい番号から大きい番号の順にDTCを表示する。

    メインスイッチを ONすると、 PGM-FI警告灯は数秒間点灯した後に消灯するが、警告灯が点灯しない場

    合は、 PGM-FI警告灯回路を点検する。

    scsショートカフ.ラ070PZ-ZY30100

    図II-24 SCSショートカプラの接続

    -292一

  • -Eヨ直昭~']・・

    .パターンの繰り返し

    :・噌ー

    1.3秒間

    一昨ー→骨ー 0.3秒間

    ~ ._・・.匂トー

    メインスイッチ

    ABS警告灯

    --i瞬時一時一一一一事一事←一時一

    0.4秒間 3.6秒間 0.5秒間

    DTC開始

    信号

    、ーーーー-yーーー~

    小さい番号のDTC(例 1-2)

    大きい番号のDTC(例:2-3)

    DTCが検出されない場合は、下記のように点灯状態が続く 。

    DN

    OFF ABS警告灯

    SCSショー卜カブラによる DTC確認図Eー 25

    メカニックモード

    DTCの表示方法(図 II-26)

    メインスイッチを ONにする。

    ①SETTINGモードが表示されるまでMODEボタン [1J及びSEL(上)ボタン [2JまたはSEL(下)ボタン [3J

    コンビネーションメータ機能(d)

    を押し続ける。

    ② SEL(上)またはSEL(下)ボタンを押してSERVICEメニューを選択し、 MODEボタンを押す。

    ③SEL(上)またはSEL(下)ボタンを押して DTCメニューを選択し、 MODEボタンを押す。

    現在故障が発生している場合は、 コンビネーションメータにDTCが表示される。

    ④DTCコードを確認し、故障診断表のフローチャートに従って診断を行う 。

    現在のDTCがHondaコード(メインコード)で表示される。

    過去のDTC履歴も確認可能

    過去履歴表示方法:IGをOFFコSCSショートカブラ接続コメカニックモードから DTCを選択する

    過去DTCコード表示(履歴)DTCコード表示(現在)

    DTC消去は不可

    ]

    1

    [

    DTCの表示方法図II-26

    • DTC消去方法

    汎用スキャンツールもしくはMCSを使用して消去することは可能。

    ここでは、 SCSショートカブラを使用した消去方法を説明する。

    ①SCSショートカブラをサービスチェックカブラに接続する。

    エンジンストップスイッチを“0"の状態にする。

    -293一

    ②メインスイッチを ONにして、

  • -E団哩D':'

    ③サービスチェックカブラから、 SCSショートカブラの接続を外す。

    PGM-FI警告灯が点灯してから 5秒以内にSCSショートカブラをサービスチェックカブラに再接続する。

    (リセット受信点滅パターン)

    ④PGM-FI警告灯が消灯して点滅(完了パターン)を開始した場合、保存されたDTCは消去が完了される。

    -必ずPGM-FI警告灯の点灯中にサービスチェックカブラを短絡すること。

    手順が正しくない場合は、 PGM-FI警告灯は消灯した後に点灯状態となる。(失効パターン)

    この場合、メインスイッチを OFFにして再度手順③の作業を行う 。

    2) PGM一円システム故障診断

    (1) システム

    PGM -FIシステムは、システムに異常が発生すると、 ECUがPGM-FI警告灯を点灯させ、 DTCを

    EEPROMに保存する。

    システムに異常が発生しても最低限の走行を可能とするフェイルセーフ機能を装備している。

    自己診断機能により何らかの異常が検知された場合、シミュレー トプログラムマ ッフ。の代替値に従って走行

    能力が維持される。ただし、インジェクタの異常が検知された場合は、フェイルセーフ機能は安全重視とエ

    ンジン保護の観点からエンジンを停止する。

    (イ) PGM一円システムの配置(図 II-27)

    TBWモータ

    クラッチスイッチ

    カムパルスジェネレータ

    イグニッションコイJレ

    フロントホイールスピードセンサ

    フ。ライマリ

    インジェクタ

    水温センサ

    クランクパルスジェネレータ 車速センサ

    スロットル開度センサ

    吸気圧力センサ

    EVAPパージコントロールソレノイドパルフ'

    フューエルポンプ

    ヒューズ:/リレーボックス

    シフトドラムアングルセンサ

    サービスチェックカフ.ラ

    リヤホイールスピードセンサ

    ¥

    可変排気バルブサーボモータ

    シフトスピンドルスイッチ

    ニュートラルスイッチ

    図II-27 PGM一円システムの配置

    -294 -

  • -E~哩~']・・

    (口1) PGM一円システム配線図(図 Eー 28)

    吸昆遣唐センサ

    エンジンコン トロールユエツト エンジンコントロールユヱッ ト ヱンジンコントロールユヱット33P (育)コネクタ^ 33P (捕)コネタタ C 33P (@()コネクタ 0

    図1I-28 PGM一円システム配線図

    -295一

    h保

    ABSメインヒューズ10A

  • -E週喧BヨF・・

    (2) 故障診断表

    OBD対応に伴い、 2014YMに対し2017YMのDTCは大幅に増加している。

    (機能追加と DTCの細分化により、 41コード(pコード数)を増加している。)

    DTC (Honda 故障原因 症状/フェイルセーフ機能コード)

    P0107 吸気圧力センサホース回路の低電圧-エンジン通常作動

    (1-1) -吸気圧力センサまたは関連回路の不良

    POl08 l吸気圧力センサホース回路の高電圧

    (1-2) -センサユニットカブラの緩み、接触不良 -エンジン通常作動

    -吸気圧力センサまたは関連回路の不良

    P1002 l吸気圧力センサ動作上の問題

    (2 -1) -吸気圧力センサ真空ホースの緩み、接続不良 -エンジン通常作動

    -吸気圧力センサ異常

    P0117 水温センサ回路低電圧(O.078V未満)-低温時始動不良

    (7 -1) -水温センサまたは関連回路の不良

    P0118 水温センサ回路高電圧(4.922Vを超える)

    (7-2) -水温センサカプラの緩み、接触不良 -低温時始動不良

    -水温センサまたは関連回路の不良

    P0112 吸気温度センサ回路低電圧(O.078V未満)-エンジン通常作動

    (9-1) -吸気温度センサまたは関連回路の不良

    POl13 吸気温度センサ回路高電圧(4.922Vを超える)

    (9 -2) -吸気温度センサカプラの緩み、接触不良 -エンジン通常作動

    -吸気温度センサまたは関連回路の不良

    P0500 車速センサ異常

    -エンジン通常作動-車速センサカプラの緩み、接触不良

    (11-1) -車速センサまたは関連回路の不良

    -ク イツクシフタ始動せず

    P020l NO.1プライマリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (12 -1) -インジ、エクタ カブラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、ェクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P0202 NO.2プライマリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (13 -1) -インジ、エクタカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P0203 NO.3プライマリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (14 -1) -インジェクタカブラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P0204 NO.4プライマリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (15 -1) -インジ、エクタカブラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P21CF NO.1セカンダリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (16 -1) -インジ‘ェクタカブラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P21DO NO.2セカンダリインジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (17-1) -インジ、エクタカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -インジ、ェクタまたはその回路の投障 グニッションコイルが停止

    P0340 カムパルスジ、エネレータ信号なし -エンジンが始動しない

    (18 -1) -カムパルスジ、ェネレータカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -カムパルスジ、ェネレータまたは関連回路の不良 グニッションが停止

    P0335 クランクパルスジェネレータ信号なし -エンジンが始動しない

    (19 -1) -クランクパルスジ、ェネレータカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -クランクパルスジ、ェネレータまたは関連回路の不良 グニッションが停止

    P0l31 O2センサ回路低電圧(O.059V未満)-エンジン通常作動

    (21 -1) . O2センサまたは回路の不良

    P0132 O2センサ回路高電圧(3.008Vを超える)

    (21-2) . O2センサカブラの緩み、接触不良 -エンジン通常作動. O2センサまたは関連回路の不良

    -296 -

  • -E圏哩:.-']・・

    DTC (Honda 故障原因 症状/フェイルセーフ機能コード)

    P0135 O2センサヒータ回路異常

    (23 -1) . O2センサヒー タカブラの緩み、接触不良 -エンジン通常作動. O2センサヒータまたは関連回路の異常

    *P062F エンジンコントロールユニット EEPROMエラー -アイド リング不調

    (33 -2)

    P0477 ECV POT低電圧故障(O.l37V未満)

    (34 -1) -可変排気バルブサーボモータカブラの緩み、接触不良 -エンジン通常作動

    . ECVまたは関連回路の故障

    P0478 ECV POT高電圧故障(4.883Vを超える)-エンジン通常作動

    (34-2) . ECVまたは関連回路の故障

    可変排気バルブサーボモータの故障

    P0475 -可変排気パルプサーボモータカブラの緩み、接触不良-エ ンジン通常作動

    (35 -1) . ECVまたは関連回路の故障

    -可変排気バルブサーボモータロック

    シフ トドラ ムアングルセンサ回路低電圧(0.078V未満) -エンジン通常作動

    P1702 -ギヤポジションセンサカブラの緩み、接触不良 -クイツクシフタ始動せず(41 -1) -シフトドラムアングルセンサまたは関連回路の不良 . HSTC始動せず

    -エ ンジンコン トロールユニッ ト故障 -ギヤポジションが正しく表示されない

    シフ トドラム アングルセ ンサ回路高電圧(4.922Vを超える)-エンジン通常作動

    P1703 -クイツクシフタ始動せず(41-2)

    -シフトドラム アングルセ ンサの不良. HSTC始動せず

    -エン ジンコン トロールユニット故障-ギヤポジションが正 しく 表示されない

    P21D1 NO.3セカ ンダリイ ンジェクタ 回路異常 -エ ンジンが始動しない

    (48-1) -イ ンジェクタカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -イ ンジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    P21D2 No.4セカ ンダリイ ンジェクタ回路異常 -エンジンが始動しない

    (49 -1) -イ ンジ、エクタカプラの緩み、接触不良 -インジェク夕、フューエルポンプ及びイ

    -イ ンジ、エクタまたはその回路の故障 グニッションコイルが停止

    C1000 HESDリニアソレノイドの故障

    -エ ンジン通常作動

    (51-1 ) . HESDソレノイドカプラの緩み、接触不良

    . HESDが機能しない. HESDソレノイド または関連回路

    PlOOO パンクアングルセンサ回路低電圧(0.020V以下) -エンジン通常作動(54 -1) -パンクアングルセンサまたは関連回路の不良 -エンジン停止機能が作動しない

    PlO01 パンクアングルセンサ回路高電圧(4.976Vを超える)

    -エ ンジン通常作動

    (54 -2) -パンクアングルセンサカプラの緩み、接触不良

    -エ ンジン停止機能が作動しない-パンクアングルセンサまたは関連回路の不良

    P2158 リヤホイールスピードセンサ信号な し -エンジン通常・作動

    (66 -1) -リヤホイールスピードセンサカブラの緩み、接触不良 -クイツクシフタ始動せず

    -リヤホイールスピードセンサまたは関連回路の不良 . HSTC始動せず

    P1500 フロントホイールスピードセンサ信号なし -エ ンジン通常作動

    (67 -1) -フロントホイールスピードセンサカブラの緩み、接触不良 -クイ ツクシフタ始動せず

    -フロ ントホイ ールスピー ドセンサまたは関連回路の不良 . HSTC始動せず

    P0122 スロッ トル開度センサ1回路低電圧-車速制限:時速約 120km

    (71 -1) -スロットル開度センサlまたは関連回路の故障-クイツクシフタ始動せず

    . HSTC始動せず

    P0123 スロッ トル開度センサl回路高電圧 -車速制限:I時速約 120km

    (71 -2) -スロットル開度センサ1カプラの緩み、接触不良 -クイックシフタ始動せず

    -スロットル開度センサlまたは関連回路の故障 . HSTC始動せず

    P0222 スロットル開度センサ2回路低電圧-車速制限 :I時速約 120km

    (72 -1) -スロ ットル開度センサ2または関連回路の故障-クイツクシフタ始動せず

    . HSTC始動せず

    P0223 スロットル開度センサ2回路高電圧 -車速制限 :11寺速約 120km

    (72-2) -スロットル開度センサ2カブラの緩み、接触不良 -クイツクシフタ始動せず

    -スロッ トル開度センサ2または関連回路の故障 . HSTC始動せずL

    -297 -

  • IE~・.. :1・・

    DTC (Honda 故障原因 症状/フェイルセーフ機能コ ド)

    -アイドル状態P2135 スロッ トル開度センサ l及び2電圧相関の異常

    -クイ ツクシフタ始動せず(73 -1) -スロットル関度センサまたは関連回路の不良

    . HSTC始動せず

    -アイドル状態P2135 スロットル開度センサ1及び2の短絡

    -クイックシフタ始動せず(73 -2) -スロットル開度センサまたは関連回路の不良

    . HSTC始動せず

    APS1 (TCP)低電圧 -アイ ドル状態P2122

    . APSカブラの緩み、接触不良 -クイツクシフタ始動せず(74-1)

    . APS1または関連回路の故障 . HSTC始動せず

    -アイドル状態P2123 APS1 (TCP)高電圧

    -クイツクシフタ始動せず(74-2) . APS1または関連回路の故障

    ; HSTC始動せず

    APS2(TCP)低電圧 -アイドル状態P2127

    . APSカブラの緩み、接触不良 -クイツクシフタ始動せず(75 -1)

    . APS2または関連回路の故障 . HSTC始動せず

    -アイドル状態P2128 APS2(TCP)高電圧

    -クイ ツクシフタ始動せず(75 -2) . APS2または関連回路の故障

    . HSTC始動せず

    -アイドル状態P2138 APS1-2 (TCP)電圧相関の異常

    -クイツク シフタ始動せず(76 -1) . APSまたは関連回路の故障

    . HSTC始動せず

    -車速制限:J時速約 120kmP1684

    TBWリターンスプリングの損傷 -クイツクシフタ始動せず(77-1)

    . HSTC始動せず

    -アイドル状態P2118 TBWモータの故障

    -クイツクシフタ始動せず(78 -1) 'TBWモー タ回路の不良

    . HSTC始動せず

    -アイドル状態P210l TBWシステムコントロール相関不良

    -クイ ツクシフタ始動せず(79 -1) .TBWシステムまたは関連回路の不良

    . HSTC始動せず

    P0606 エンジンコントロールユーツト CPU異常-アイドル状態

    (84 -1) -エンジンコントロールユーットの不良

    -車速制限:J時速約 120kmP1658 TBWリレーの不良(ON側)

    -クイ ツクシフタ始動せず(85 -1) 'TBWリレーまたは関連回路の不良

    . HSTC始動せず

    -アイドル状態P1659 TBWリレーの不良(OFF側)

    -クイックシフタ始動せず(85-2) 'TBWリレーまたは関連回路の不良

    . HSTC始動せず

    EVAPパージコントロールソレノイドバルブ不良

    P0443 . EVAPパージコントロールソレノイドバルブカプラの緩み、接

    -エン ジン通常作動自由不良(88 -1)

    . EVAPパージコントロールソレノイドバルブまたは関連回路の

    不良

    P0412 二次空気供給ソレノイドバルブの故障

    -エンジン通常作動-二次空気供給ソレノイ ドバルブカブラの緩み、接触不良(89 -1)

    .一次空気供給ソレノイドパルフ'または関連回路の不良

    NO.1イグニッションコイル回路の異常 . NO.1インジ、エクタ及びイグ ッションコP0351

    -イグニッションコイルカブラの緩み、接触不良 イルが停止(91-1)

    -イ グーッションコイルまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    NO.2イグニッションコイル回路の異常 . NO.2インジ、ェクタ及びイグ ッションコP0352

    -イグニッションコイルカブラの緩み、接触不良 イjレが{亭JJこ(92 -1)

    -イグーッションコイルまたは関連回路の不良 -クイ ツクシフタ始動せず

    -298 -

  • -E者団喧~:.

    DTC (Honda 故障原因 症状/フェイルセーフ機能コード)

    P0353 NO.3イグニッションコイル回路の異常 . NO.3インジェクタ及びイグニッションコ

    (93 -1) -イグニッションコイルカブラの緩み、接触不良 イルが停止

    -イグニッションコイルまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    P0354 No.4イグニッションコイル回路の異常 . No.4インジ、エクタ及びイグニッションコ

    (94 -1) -イグニッションコイルカブラの緩み、接触不良 イjレが停止

    -イグニッションコイルまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    CAN通信不良

    U0001 -エンジンコントロールユニット故障 -エンジン通常作動

    (103-1) -コンビネーションメータ故障 -クイツクシフタ始動せず

    . IMU故障 . HSTC始動せず

    'CAN通信回路不良

    CAN通信不良-エンジン通常作動

    U0l55 -エンジンコントロールユニット故障(103-2) -コンビネーションメータ故障

    -クイツクシフタ始動せず

    'CAN通信回路不良. HSTC始動せず

    CAN通信不良-エンジン通常作動

    U0125 -エンジンコントロールユニット故障-クイツクシフタ始動せず

    (103-3) . IMU故障. HSTC始動せず

    'CAN通信回路不良

    CAN通信不良 -エンジン通常作動

    U0121 -エンジンコントロールユニッ ト故障 -クイツクシフタ始動せず

    (103-4) . ABSモジュレータ故障 . HSTC始動せず

    'CAN通信回路不良 . P/T/EBレベル変更不可

    POl71 燃料供給システム空燃比リーン異常

    (105-1) . ECM/PCMのO2センサ出力電圧検出による空燃比リーン(薄い) -通常作動と変わらず判定

    POl72 燃料供給システム空燃比リッチ異常

    (105 -2) . ECM/PCMのO2センサ出力電圧検出による空燃比リッチ(濃い) -通常作動と変わらず判定

    P1700 シフトストロークセンサ回路低電圧(0.073V未満)

    -エンジン通常作動

    (107-1) -シフ トストロークセンサカブラの緩み、接触不良

    -クイツクシフタ始動せず-シフトストロークセンサまたは関連回路の不良

    P170E シフトストロークセンサ回路高電圧(4.976V以上) -エンジン通常作動

    (107 -2) -シフトストロークセンサまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    P1708 シフトスピンドルスイッチ回路低電圧 -エンジン通常作動

    (108-1) -シフトスピンドルスイッチまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    P1709 シフトスピンドルスイッチ回路高電圧

    -エンジン通常作動

    (108 -2) -シフトスピンドルスイッチカブラの緩み、接触不良

    -クイツクシフタ始動せず-シフトスピンドルスイッチまたは関連回路の不良

    P0704 クラッチスイッチ回路低電圧 -エンジン通常作動(113-1) -クラッチスイッチまたは関連回路の不良 -クイツクシフタ始動せず

    -299 -

  • -E団哩:.-:.

    (イ) その他(ECUで管理しているギヤポジション系の故障について)

    (a) コンビネーションメータに表示される故障表示(図1I-29)

    故障表示がされない場合は、症状から故障の診断フローを実施する。

    故障表示がされた場合

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    故障表示がされない場合

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    図n-29 コンビネーションメータに表示される故障表示(b) IMUについて

    IMUの取得情報はABSコントロールユニットを介して、 ECUとSCUへCANで送信される。

    従って、 IMU関連のDTCはECU/ABS/OHLINS Smart EC各システムの故障診断表にも記載される。

    IMU交換もしくは脱着した場合は、必ずIMUの取り付け状態を確認する必要がある。

    確認方法:構造/機能で説明した、メカニックモード表示情報からラップタイム確認画面で行う 。

    規準値 :最大パンク角5。以内/加速減速G O.lG以内

    規準値以外の場合は、 IMUセンサラパー /センサステーを順に交換し、それでも NGの場合は

    IMUASSYを交換する。

    (c) ECUについて(図Eー30). ECUを脱着した場合:クイツクシフタドラムアングルセンサの位置学習が必要。

    ECUの初期化が必要。コンビネーションメータ上の操作で可能。

    ※クイツクシフタを脱着、もしくはオプションでクイツクシフタを取り付けた場合も同様で、ある。

    ※設定は自動で、最終画面まで進む。NGの場合は最初から再度行う 。

    NGの場合

    図n-30 ECU

    . ECUを交換した場合:キーの登録が必要(HISS機能は従来と同様)

    -300 -

  • -Eヨ薗喧~ヨ・・

    3) ABSシステム故障診断

    (1) システム(図n-31、32)

    2014YMまでの CBR1000RRでは、 EC-ABS (エレクトリカルコンパイン ABS)を採用していたが、 2017

    YMは既存の2チャンネルタイプ+IMUを装備する。構成は簡素化されたが性能は維持している。システム

    (タイプ)の変更に伴い、故障診断要領も変更されている。

    自己診断機能により何らかの異常が検知された場合のフェイルセーフ機能は、 ABS機能を停止して通常の

    ブレーキ性能を確保している。

    (イ) ABS電装部品配置図

    ヒュ ズ/リレーボックス-ABS MAINヒユース:(lOA)-ABSモータヒューズ(30A)-ABS FSRヒューズ(30A)

    リヤホイールスピードセンサ リヤパルサリング

    メインスイッチ

    フロントパルサリング

    フロントホイールスピードセンサ

    図Eー31 ABS電装部品配置図

    -301 -

  • -Eヨ団煙量~・・

    黒圃圃OJ"'O・圃貨

    FVIGN/STARTヒューズ (10A)

    ABSシステム配線図(同

    県圃叫"J./可〉圃圃脅

    METER/IMU/llLUMIヒューズ (10A)メインリレー 録

    県圃-0-...四て〉圃圃窓

    STOP/HORNヒューズ (10A)

    紫寸三ト繋…ゴ霧7/繰ん

    議・-o.,ro.ー績ABSメインヒューズ (10A)

    s 益貫工ユー骨第一よ‘

    バッテリ

    緑エ

    赤圃圃〈λJ向0-圃圃赤/焚ABS FSRヒューズ。OA)

    線工費

    赤・・.0,回,、〉園田園赤1I車ABSモ-?ーヒューズ

    (30A)

    ブ'ν J .、,

    Hhr

    J,

    ノレノ・1

    国培

    均一ドセサーく~{1:ー紫

    野一一合日 空よ

    -・・・黄・

    ABSモジュレータ (ABSコントローJレユニット)

    ABSモジユレ-?18P (様)コネウ聖(モジユレ-?坦I/)

    ABSシステム配線図

    -302一

    図 II-32

  • -E置喧面~・・

    川 ABS初期診断機能の概要

    IGスイッチを ONにすると ABS警告灯は点灯し、走行による初期診断が終了するまで点灯を続ける。ABS

    の初期診断は電気系統とモジ、ユレータの作動を診断し、診断が終了すると ABS警告灯は消灯して ABS機能

    が起動する。

    走行によりフロント/リヤホイールスピードセンサからパルス信号がABSコントロールユニットへ送信。

    車速が約6km/hに達すると、 ABSコントロールユニットはポンプモータを作動させ作動状態を確認。

    ポンプ作動後、車速が約lOkm/hに達すると初期診断が終了して ABS警告灯が消灯。

    (司警告灯の点灯/点滅

    異常を検知した場合は、 ABS警告灯が点滅または点灯し、ライダーに異常を知らせる。

    自己診断は走行中も継続しており、異常を検知すると ABS警告灯が点滅する。

    メインスイッチを ONにしたときにABS警告灯が点灯しない場合、または初期診断の終了後に ABS警告灯

    が消灯しない場合は、 ABS警告灯回路の異常が考えられる。

    (2) 作業上の注意

    -故障診断前の確認項目

    警告灯点滅の原因になる場合がある

    ータイヤの空気圧が不適切

    ータイヤのサイズが不適切

    ーホイールまたはタイヤの変形

    . ABSコントロールユニットはモジュレータユニットに統合されているため、 ABSモジュレータは分解でき

    ない。ABSモジュレータが不良の場合は、 Assy交換する。

    ・ホイールスピードセンサやパルサリングを交換した場合は、必ずエアギャップを確認すること 0

    .一過性の故障要因

    一極端な悪路を連続走行した

    一長時間フロントホイールを浮かせて走行した(ウイリー走行)

    ーフロントまたはリヤホイールのみを回転させた

    一長時間 ABS制御させた

    -ABSモジ、ユレータが強力な電波障害(電磁妨害ノイズ)の影響を受けた

    ※一過性の場合はDTCを消去し、時速30km/h以上で、走行確認して警告灯が点灯/点滅しないことを確認する。

    (3) DTCの消去方法(DTCの確認方法は、 13点検・整備のポイントJ11)点検と故障診断の注意点J1(2)整

    備情報jを参照)

    ①SCSショー トカブラをサービスチェックカブラに接続する。(PGM-FIと同様)

    ②ブレーキレバーを握り 、エンジンストップスイッチ“0"状態でメインスイッチを ONにする。

    ABS警告灯が2秒間点灯し、消灯する。

    ③ABS警告灯が消灯した直後にブレーキレバーを放す。 ABS警告灯が点灯する。

    ④ABS警告灯が点灯した直後にブレーキレバーを握る。 ABS警告灯が消灯する。

    ⑤ABS警告灯が消灯した直後にブレーキレバーを放す。

    DTCが消去されると、 ABS警告灯は2回点滅し、点灯状態となるo

    ABS警告灯が2回点滅しない場合は、 DTCは消去されていない。この場合は再度上記の作業を行う 。

    ⑥メインスイッチを OFFにして、サービスチェックカブラから SCSショートカブラを取り外す。

    取り外しの逆手順で、取り外した部品を取り付ける。

    -303 -

  • -E団哩~']・・

    (4) 故障診断表(A)初期診断

    (B)常時診断:走行中の診断(初期診断後)

    故障原因検 知

    症状/フェイルセーフ機能DTC A B

    ABS警告灯の故障. ABSモジュレータの電源入力回路 . ABS警告灯が全く点灯しない. ABS警告灯の関連回路-コンビネーションメータ

    . ABSモジュレータ . ABS警告灯が点灯したまま

    . ABS MAINヒューズ(lOA)

    1-1 フロントホイールスピードセンサ回路の異常 。。. ABSの動作を停止する-ホイールスピードセンサまたは関連回路

    フロントホイールスピードセンサの異常

    1-2 -ホイールスピードセンサ、パルサリングまたは関連回路 。. ABSの動作を停止する-電磁波干渉

    1-3 リヤホイールスピードセンサ回路異常 。。. ABSの動作を停止する-ホイールスピードセンサまたは関連回路

    リヤホイールスピードセ ンサの異常

    1-4 -ホイールスピードセンサ、パルサリングまたは関連回路 。. ABSの動作を停止する-電磁波干渉

    2-1 フロントパルサリング 。. ABSの動作を停止する-パルサリングまたは関連回路

    2-3 リヤパルサリング 。. ABSの動作を停止する-パルサリングまたは関連回路

    3-1 ソレノイドバルブ異常3-2 -フェールセーフリレー (ABSモジ、ユレータ)または関連回路 。。. ABSの動作を停止する3-3 -ソレノイドバルブ(ABSモジュレータ)

    3-4 . ABS FSRヒューズ(30A)

    4-1 フロントホイールのロック 。-走行条件

    フロントホイールのロック(ウイリー走行). ABSの動作を停止する

    4-2 -走行条件

    。4-3

    リヤホイールのロック 。. ABSの動作を停止する-走行条件

    ポンプモータのロック

    5-1 -ポンプモータ (ABSモジ、ユレータ)または関連回路 。。. ABSの動作を停止する. ABS MOTORヒューズ(30A)

    モータリレーがOFF固着5-2 -モー タリレー(ABSモジ、ユレータ)または関連回路 。。. ABSの動作を停止する

    . ABS MOTORヒューズ(30A)

    5-3 モータリレーがON固着 。。. ABSの動作を停止する-モータリレー(ABSモジユレータ)または関連回路

    フェールセーフリレー異常

    5-4 -フェールセーフ リレー(ABSモジ、ユレータ)または関連回路 。。. ABSの動作を停止する. ABS FSRヒューズ(30A)

    電源回路の低電圧

    6-1 -入力電圧(低すぎる) 。。. ABSの動作を停止する. ABS MAINヒューズ(lOA). ABS MOTORヒューズ(30A)

    電源回路の高電圧

    6-2 -入力電圧(高すぎる) 。。. ABSの動作を停止する. ABS MAINヒューズ(lOA). ABS MOTORヒューズ(30A)

    7-1 タイヤの異常 。. ABSの動作を停止する-タイヤサイズ

    -304 -

  • -E週四面温・・

    DTC 故障原因検知

    A B 症状/フェイルセーフ機能

    8-1 ABSコントロ ルユーッ卜. ABSコントロールユニット (ABSモジ、ユレータ)の異常

    。。. ABSの動作を停止する8-3

    IMU異常-加速センサ

    。。. ABSの動作を停止する-ジャイロセンサ

    8-4 .IMUステイ

    。。. ABSの動作を停止する8-5

    IMU回路異常.IMU及び関連配線

    。。. ABSの動作を停止する4) OHLlNS Smart ECシステム (CBR1000RRSPのみ)故障診断

    ※OHLINS Smart ECはスウ ェーデンの OHLINSRACING ABの登録商標

    OHLINS Smart ECの故障診断を行った結果、サスペンション本体(フロント /リヤ共に)に不具合があった場合は、

    OHLINSの指定サービス庖に修理を依頼する。

    サスペンション本体の修理は、指定サービス庖以外では実施できない。

    (1) システム(図 Eー33)

    システムに故障が発生した場合、 SCUはコンビネーションメータに下記のポップアップを表示し、同時に

    フェイルセーフj犬態になる。

    フェイルセーフ:故障診断表に記載されている全ての DTCに対し、電子制御の機能を停止する。

    ただし、通常のサスペンション機能は確保される。

    : IGスイッチ ONと同時に初期化動作が開始され、全てのステップモータ (4個)を作動させ

    て突き当て位置まで移動させる。

    初期診断

    作動確認が完了すると、設定の目標位置へ移動して初期化は完了する。

    MANYUAL Ml~M3

    G

    初期化動作 通常化動作

    ACTIVE

    • • • Al~A3

    図n-33 システム

    (2) DTCの読み出し(図 Eー34)

    DTCの読み出しは MCS、もしくはコンビネーションメータの表示をメカニックモードにして確認する。

    ポップアップ表示

    1:関 司 7. . '1 .η I¥! 1~_..J1.

    ポップアップ

    INFO 3表示

    図n-34 DTCの読み出し

    -305 -

  • -・ヨ団喧~:J・・

    (3) DTCを検知しない故障(図 II-35)

    SCUの電源/アース回路に不具合がある場合は、 SCUがDTCを検知してポップアップを表示することがで

    きない。

    この場合は、コンビネーションメータに“一"を点滅表示 してライダーへ故障を知らせる。

    “ "点滅表示

    Ir:ヨ吋 て . ~ . 1.1 • 1.3_......1 .~ 5.

    3.

    Okmlh bW ..c=ヨ田町P'C.

    REV 。伽胸

    図II-35 DTCを検知しない故障

    (4) 故障診断表

    DTC 故障原因

    Sl 'SCU電源電圧が低い(lOV以下)

    S2 . SCU電源電圧が高い(l6.5V以上)

    S3 CAN通信異常

    -コンビネーションメータから SCUへのメッセージ無し

    S4 CAN通信異常

    -エンジンコントロールユニットから SCUへのメッセージ無し

    S5 CAN通信奥常

    . ABSモジュレータから SCUへのメッセージ無し

    S6 CANメッセージ異常

    -コンビネーションメータから SCUへのメッセージ異常

    CANメッセージ異常

    S7 -エンジンコン トロールユニットから SCUへのメッセージ異常

    -エンジンコン トロールユニッ トの不良

    CANメッセージ異常

    S8 . ABSモジュレータから SCUへのメッセージ異常

    . ABSモジュレータの不良

    SlO SCUメモリ異常

    'SCUの不良

    Sll -フ ォーク コンプレッションダンピングアジャスタドラ イバ回路の高温異常

    S12 -フ ォークリバウン ドダンピングアジャスタドライバ回路の両温異常

    S13 -リヤクッションコンブレッションダンピングアジャスタドライパ回路の

    高温異常

    S14 -リヤクッション リバウン ドダンピングアジャスタドライバ回路の高温異常

    S15 -フォークコンブレッションダンピングアジャスタドライバ回路の低電圧

    異常

    S16 -フォーク リバウン ドダンピングアジャスタドライパ回路の低電圧異常

    S17 -リヤ クッションコンプレッションダンピングアジャスタドライパ回路の

    低電圧異常

    S18 -リヤクッションリバウンドダンピングアジャスタドライパ回路の低電圧

    異常

    S19 -フ ォークコンブレッションダンピングアジャスタ ドライパ回路と CPU

    の通信異常

    S20 -フォーク リバウン ドダンピングアジャスタドライパ回路と CPUの通信

    異常

    -306一

    症状/フェイルセーフ機能

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止|

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダン ピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全ての夕、ンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止

  • -E置喧~']・・

    DTC 故障原因 症状/フェイルセーフ機能

    S21 -リヤクッションコンプレッションダンピングアジャスタドライパ回路と

    -全ての夕、ンピングアジャスタ作動停止CPUの通信異常

    S22 -リヤクッションリバウンドダンピングアジャスタドライバ回路と CPU

    -全ての夕、ンピングアジャスタ作動停止の通信異常

    S30 -フォークコンプレッションダンピングアジャスタまたは関連回路の不良 -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    S31 -フォークリバウンドダンピングアジャスタまたは関連回路の不良 -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    S32 -リヤクッションコンブレッションダンピングアジャスタまたは関連回路

    -全てのダンピングアジャスタ作動停止の不良

    S33 -リヤクッションリバウンドダンピングアジャスタまたは関連回路の不良 -全てのダンピングアジャスタ作動停止

    -307 -