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人間科学研究科 研究指導内容 1. 地域・地球環境科学研究領域 環境管理計画学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 天野 正博 教授 専門分野/専攻分野:環境科学/環境管理計画学 学位:農学博士(東京大) E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/004_amano.html 研究指導内容:地球規模での環境問題のうち、地球温暖化と森林との関係、熱帯林の減少問題に 焦点を当てながら、地球環境問題の現状を統計データ、現地調査などから分析する。さらに、問題 が生じる社会構造を明らかにするため現象をモデル化する手法を習得し、これを用いてどのような対 策を立てるべきかを考える。また、地球環境問題を解決するための様々な国際的取り決めに対する 各国の利害関係と取り組み方について、気候変動枠組み条約中心に調査・分析する。 Keywords:地球環境問題,地球温暖化,京都議定書,熱帯林保全,環境計画 人口学 研究指導(修士課程) 阿藤 誠 特任教授 (2011年度博士後期課程の学生募集は行いません) 専門分野/専攻分野:人口学 学位:Ph.D.(社会学)University of Michigan E-mail: [email protected] Web page: 研究指導の内容:社会現象のうち特に人口変動に関連した分野、すなわち出生力、家族計画、結婚、 離婚、死亡、国内・国際人口移動、人口増加、人口転換、少子化、高齢化、家族政策などについて 国際比較的視野からの研究を行う。文献講読と人口統計データ或いは人口関連の調査データの分 析を通じて各自の論文作成能力の向上を目指す。 主な研究課題は、1)日本を含む先進諸国の未婚化、少子化の諸問題、2)日本を含む先進諸国 の家族政策、3)途上国の人口転換と家族計画プログラム、4)都市化と人口移動、5)高齢化と家族 変動、6)国際人口移動、7)人口・開発・環境問題 Keywords: 人口転換, 少子化, 高齢化, 家族計画, 家族政策

人間科学研究科 研究指導内容 - Waseda University · 導を考えている。これまでの主なシミュレーション研究は、1) 世界の植物生産力、食料生産、2)

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Page 1: 人間科学研究科 研究指導内容 - Waseda University · 導を考えている。これまでの主なシミュレーション研究は、1) 世界の植物生産力、食料生産、2)

人間科学研究科 研究指導内容

1. 地域・地球環境科学研究領域

環境管理計画学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 天野 正博 教授

専門分野/専攻分野:環境科学/環境管理計画学

学位:農学博士(東京大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/004_amano.html

研究指導内容:地球規模での環境問題のうち、地球温暖化と森林との関係、熱帯林の減少問題に

焦点を当てながら、地球環境問題の現状を統計データ、現地調査などから分析する。さらに、問題

が生じる社会構造を明らかにするため現象をモデル化する手法を習得し、これを用いてどのような対

策を立てるべきかを考える。また、地球環境問題を解決するための様々な国際的取り決めに対する

各国の利害関係と取り組み方について、気候変動枠組み条約中心に調査・分析する。

Keywords:地球環境問題,地球温暖化,京都議定書,熱帯林保全,環境計画

人口学 研究指導(修士課程) 阿藤 誠 特任教授

(2011年度博士後期課程の学生募集は行いません)

専門分野/専攻分野:人口学

学位:Ph.D.(社会学)University of Michigan

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:社会現象のうち特に人口変動に関連した分野、すなわち出生力、家族計画、結婚、

離婚、死亡、国内・国際人口移動、人口増加、人口転換、少子化、高齢化、家族政策などについて

国際比較的視野からの研究を行う。文献講読と人口統計データ或いは人口関連の調査データの分

析を通じて各自の論文作成能力の向上を目指す。

主な研究課題は、1)日本を含む先進諸国の未婚化、少子化の諸問題、2)日本を含む先進諸国

の家族政策、3)途上国の人口転換と家族計画プログラム、4)都市化と人口移動、5)高齢化と家族

変動、6)国際人口移動、7)人口・開発・環境問題

Keywords: 人口転換, 少子化, 高齢化, 家族計画, 家族政策

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生物圏生態学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 太田 俊二 准教授

専門分野/専攻分野:生物学/生物圏生態学・環境情報科学

学位:博士(人間科学)早稲田大学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.npp.nature.waseda.ac.jp/

研究指導の内容:生物圏をめぐるさまざまな系などを地球という最大のシステムとしてとらえ、モデリン

グやシミュレーションを手法として定量化することを主たるテーマとする。時間スケールとしては数秒

から100年単位までを、空間的には微気象から地球全体までを扱っていく。従来の学問領域でいうと、

生態学、気候学、農業気象学、地理学などを横断的にアプローチすることを可能とするような研究指

導を考えている。これまでの主なシミュレーション研究は、1) 世界の植物生産力、食料生産、2) 人

間活動による森林面積の減少、3) 将来予測される気候変化の生物圏への影響などである。

Keywords:生物圏,物質循環,エネルギーの流れ,気候変化,植物生産力,土地利用,人口分布

環境生態学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 森川 靖 教授

専門分野/専攻分野:生物学/森林生理生態学・環境生態学

学位:農学博士(東京大学)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/yasu/

研究指導の内容:環境は生態系に影響を与えるが生態系もまた環境に影響を与える。こうした環境

と生態系との関係を、地球的規模で起こっている環境変動の視点から解析する。人類の生産活動に

よってもたらされる高二酸化炭素、温暖化、乾燥化、酸性雨などが森林の成立と分布および森林を

構成する樹木へあたえる影響を明らかにする。これまでの主な研究は,1) 関東平野のスギ林の衰退

解明、2) 熱帯樹木の環境適応性評価 、3) 森林生態系の炭素貯留評価などである。

Keywords:森林,人為影響,酸性雨,温暖化,土壌劣化,炭素固定,熱帯林保全

環境社会学 研究指導 (修士課程・博士後期課程) 鳥越 皓之 教授

専門分野/専攻分野: 社会学・民俗学/環境社会学、地域計画

学位: 文学博士(筑波大)

E-mail: [email protected]

研究指導の内容:環境問題や環境の創造について、政策面から分析することを課題とする。分析す

る場合のディシプリンとしては社会学か民俗学(文化人類学)のいずれかを使うことになる。したがっ

てこのいずれかについて十分にマスターしていることを前提にして指導することになる。最近の調査

地は、日本に限らず、イギリス、中国、グアテマラと範囲が広いが、とくに外国の研究を期待するもの

ではない。ただ、現場で比較的長期間辛抱強くフィールド調査をする覚悟は不可欠である。

Keywords:環境政策, 自然環境, 歴史的風土, 歴史的環境, まちづくり, コミュニティ, NGO, 景観

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社会人類学 研究指導(修士課程) 矢野 敬生 教授

専門分野/専攻分野:文化人類学・海洋民族学・アジア社会論・環境民俗学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/tyano/

研究指導の方針:東南アジアおよび東アジア(日本・韓国・中国)を主なフィールドとして、文化人類

学に基盤をおいた地域研究を志向する。具体的には、異なる文化に生きる人々の生活様式・社会

構造・観念体系を照射することによって特定文化を全体として把握するために基礎的な文献研究と

フィールドワークを行い、民族誌を作成する。私自身の主な研究テーマは、フィリピン、インドネシア

の漁村、韓国忠清南道の両班村と、日本の農山漁村をフィールドとして、1) 農民社会における生業

システムの研究、2) 環境利用と資源管理、3) コモンズおよびその用益をめぐる主体としてのイエ・ム

ラの存立形態、および、4) 生産物の流通をめぐる問題等を課題としてフィールドワークをすすめてい

る。

Keywords:地域研究,アジア地域,生業システム,海洋文化,イエ・ムラ・社会構造,

コモンズ・資源管理

水域環境学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 井内 美郎 教授

専門分野/専攻分野:環境地質学/環境変遷学

学位:理学博士(京都大学)

E-mail: [email protected]

研究指導の内容: 湖底・海底の堆積物を対象に、環境変遷史解読に関する調査・分析・解析を行う。

たとえば、琵琶湖で採取された湖底掘削試料を用いて、生物源珪素の含有率測定によって湖内の

一次生産の変化と気候変動との関係を検討することなどが予定されている。

Keywords:水域, 堆積物, 環境変遷史, 気候変動, 人間活動

地域資源論 研究指導(修士課程・博士後期課程) 柏 雅之 教授

専門分野/専攻分野: 資源・環境政策学/地域政策学、食料・農業経済学

学位:農学博士(東京大)

E-mail: [email protected]

研究指導の内容:日本と世界の農山村を中心とした環境、経済、社会の一体的な地域発展のため

の論理と方法および政策システムを解明すべき課題とする。 ①「環境」に関しては、地域資源の担

い手システム再建をとおした農林業の多面的機能の保全手法開発、②「経済」に関しては地域内発

的アグリビジネスの展開戦略やバイオマス産業社会の創出問題、③「社会」に関しては当該地にお

けるソーシャルキャピタル形成に関する諸問題などを主たる個別課題とする。そして、これらを統合し

た地域再生を実現する新たなパートナーシップ型地域経営システムおよび制度・政策のあり方を検

討していく。なお近年は、EUの共通地域政策や共通農政から学びえるものの検討、中山間地域を

主たる対象とした日本型モデルの開発、日・韓比較研究などをとおしてこうした研究を進めている。

Keywords:内発的地域発展, 中山間地域, 地域資源管理, 環境農業政策,

EU(欧州連合)の地域再生,バイオマス産業社会

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動物行動生態学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 三浦 慎悟 教授

専門分野/専攻分野:野生動物の保全と管理及び野生動物の行動生態学

学位:理学博士(京都大学)

E-mail:[email protected] Web page:

研究指導の内容:野生動物の保全と管理に関するあらゆる問題や課題を指導対象としたい。野生動

物管理の基礎となる行動生態学や個体群生態学の分野、とくにフィールドワークに基づく繁殖システ

ムや生活史や適応戦略などの解明を行ないたい。また、保全と管理に直結する個体数推定法の開

発、リスクの評価法、モデルによるシミュレーションなどを研究対象としたい。同時に、野生動物と人

間との関係史やその制度など社会科学分野も広く取り上げ、わが国の環境と社会に立脚した日本版

「野生動物管理」の構築を目指したい。

Keywords:野生動物,保全,管理,行動,生態学

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2. 人間行動・環境科学研究領域

学習動機づけ論 研究指導(修士課程) 青柳 肇 教授

専門分野/専攻分野:心理学/動機づけと発達

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/aoyagi/

研究指導の内容:「学習、仕事、遊び、対人行動」の発達に関して動機づけ領域を中心に取りあげる。

具体的な内容としては、「習熟動機づけ、内発的動機づけ、アタッチメント(愛着)、達成動機、責任

性、統制感、自己決定、無力感、ワークモティベーション」など動機づけに関した領域で院生が関心

をもつテーマを扱う。

Keywords:内発的動機づけ, 興味, アタッチメント, 責任感, 統制感, 自己決定

発達行動学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 根ヶ山 光一 教授 専門分野/専攻分野:行動学・発達行動学 学位:博士 (人間科学)大阪大 E-mail: [email protected] Web page: http://www.waseda.jp/sem-negayama/

研究指導の内容:人間性の生物学的基礎を「行動」という生命現象から理解する。行動へのエソロジ

カルなアプローチは、人間の行動発達の本質を理解する上で重要な示唆を与えてくれるものであり、

それらを学習することによって人間存在の基本についての理解を深め、さらに今日の我々が抱える

問題解決への指針を得る。その際、「身体」やそれをとりまくさまざまな「モノ」の存在、およびそれらと

文化・社会的な枠組みとの関連性を考察する。主な研究課題としては、個の自立の発達的変容過程

に焦点化し、生活体が環境において「個」として生きるということと、その生が複数の個の「関係」のネ

ットワークやさまざまな「モノ」のなかで支えられ実現されるという両面を、とくに親子関係における保

護と反発の絡み合い、個としての自律性の行動発達や「子別れ」の観点から考察する。

Keywords:親子,行動発達,離乳,自立,子別れ,身体,空間,事故,食,モノ,住居,玩具,保育

建築計画学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 佐野 友紀 准教授

専門分野/専攻分野:建築計画学/建築人間工学/建築防災

学位:博士(工学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://sanolab.jp/ 研究指導の内容:環境としての建築と人間行動の関係を明らかにすることで、相互が適応した建築

計画手法を理解する。人間の行動観察や建築の使われ方調査等のフィールド調査、文献調査、実

験室実験等を行い、人間-空間-時間の関係をモデル化し、現象を予測、評価することで、建築計

画にフィードバックする手法を習得する。また、建築の安全性、利便性、持続可能性等についての研

究テーマを各自が選択し、問題点の解明と解決策の提案を追求する。

Keywords:建築, 人間工学, 防災, 安全, Universal Design, 群集制御, モデル, シミュレーション

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建築環境学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 小島 隆矢 准教授

専門分野/専攻分野:建築環境学/環境行動学

学位:博士(工学)東京大

E-mail: [email protected]

研究指導の内容:住居・建築・都市などの環境をよりよいものとすることを目的として、広い意味での

顧客(利用者、居住者、所有者、管理者、市民)の意識や行動に関する研究を行う。主要な研究課

題としては、環境に対する顧客のニーズ・CS(顧客満足)を把握する調査分析法、その結果を環境の

計画・マネジメント等に役立てる方法論の検討などがあげられる。各自の関心・問題意識によりテー

マを設定し、事実(データ)を根拠として何らかの提案・提言に結びつく研究成果を期待する。

Keywords:建築, 都市, 環境工学, CS(顧客満足), ニーズ把握, 調査手法

社会文化心理学(Sociocultural Psychology) 研究指導

(修士課程・博士後期課程) 山本 登志哉 教授

専門分野 発達心理学・文化心理学・法心理学

学位 教育学博士(北京師範大学)

Home page: http://homepage2.nifty.com/ToYamamoto/

ひとは本質的に社会文化的な存在であるという視点を基盤に据えます。そしてそのひとがどのように

コミュニケーションを成り立たせ、この世界を共有していくか(またはそれに失敗するか)を検討するこ

とが課題です。このとき様々なコミュニケーションを駆動し、お互いを変化・発展させるものは主体間

の「ズレ(差異)」であることに注目します。たとえば発達という現象の重要な基盤となる大人と子ども

のズレ、異文化間接触の中にあるズレ、取調官と供述者の間にあるズレなど、本質的にさまざまなズ

レを含みながら展開するコミュニケーション構造の分析がその例となります。そのようなディスコミュニ

ケーション事態が文化間対立や冤罪など様々な悲劇にではなく、逆に生産的なコミュニケーションに

展開するための実践的な工夫までを見通していきたいと思います。参加者と共に東アジアを中心とし

たひとびととの交流・研究ネットワーク作りも模索し、その意味でも実践的な研究の展開をしたいと考

えています。

Keywords ディスコミュニケーション, 文化間対立, 共同主観, 文化, 発達

環境心理・環境デザイン 研究指導(修士課程) 佐藤 将之 専任講師

専門分野/専攻分野:環境心理学/建築計画学/こども環境学

学位:博士(工学)東京大学

建築や都市の環境から各自が関心、興味をもつ次元を選択し、フィールドサーベイを通じて

人間と環境との相互関係を明らかにする。特に、着目した次元における人間と環境との相互

作用・相互浸透、環境決定に関する分析・考察を行う。応用的な学問としての環境心理学を

議論する。環境デザインの議論については、デザイナー向けだけではなく、一般ユーザー向

けの意識啓蒙、環境の使い方、環境とのつきあい方の提案を行うものとする。

Keywords:環境行動研究, 建築, 環境デザイン, 教育, 保育, 居住, 空間

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3. 文化・社会環境科学研究領域.

産業職業社会学 研究指導(修士課程) 河西 宏祐 教授

(2011年度博士後期課程の学生募集は行いません)

専門分野/専攻分野:社会学/産業・職業社会学

学位:文学博士(名古屋大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/kawanisi/ 研究指導の内容:労使関係論における各自の研究テーマについて文献研究、および調査研究を行

う。受講生の研究報告、議論を通して研究論文の作成を指導する。

Keywords:労使関係,社会調査,実証的研究

文化生態学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 蔵持 不三也 教授

専門分野/専攻分野:文化人類学・フランス民族学

学位:博士 (人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/027_kuramochi.html 研究指導の内容:社会を構成する文化の生態系を、シンボル・システムや文化の相関などに着目し

つつ、文献研究とフィールドワークを通して解読する。

主な研究課題:社会の表象メカニズムと文化誌の分析・研究

Keywords:日常性,祝祭,シンボル,造形表現,文化のネットワーク

アジア社会論・研究指導(修士課程・博士後期課程) 店田 廣文 教授

専門分野/専攻分野:社会学/地域研究

学位:博士 (人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/htanada/ 研究指導の内容:中東・北アフリカ&東南アジア(エジプトなどのアラブ社会やその他のイスラーム社

会など)を対象とする地域研究および都市社会学的研究。主な研究課題は、第三世界における都

市化と都市社会、高齢・高齢化研究、集団研究、都市社会学、地域研究の分野についての各自の

研究テーマに即して、研究発表と文献購読をおこなう。フィールドワークを含む調査研究を実施する

ことを原則として、個人あるいは共同で東南アジアや北アフリカ、西アジアを対象としてフィールドワ

ークをおこなう。

Keywords:近代化,生活の質,アラブ,イスラーム,中東,北アフリカ,東南アジア,エジプト,

マレーシア,ベトナム,都市,移民・移動,高齢化・高齢者,同郷者団体

移住論 研究指導(修士課程・博士後期課程) 森本 豊富 教授

専門分野/専攻分野:移民研究

学位:Ph.D. (UCLA)

E-mail: [email protected], [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/toyotomi/ 研究指導の内容:日本と海外の移民研究の動向を把握した上で、移民やエスニック集団の文化的

側面を異文化間教育、社会言語学などの学際的な観点から検証する。院生は自らの研究に関する

先行研究を批判的に整理し、フィールドワークを中心とした調査を行い、オリジナリティのある研究を

目指す。私の現時点での主な研究課題は、帰米二世を中心とした移民の個人史、沖縄県の移民母

村の調査、ハワイ語復興運動、ブラジル日本移民資料館所蔵のレコード、フィルム修復および内容

分析、日系ブラジル人を中心とした移民の子どもの移動と教育、移民学習教材の開発と活用である。

Keywords:北米, ハワイ、ブラジル, 沖縄の移民, 移民の言語と教育, 移民の個人史, 言語維持・言

語復興, 移民学習

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家族社会学 研究指導(修士課程) 池岡 義孝 教授

専門分野/専攻分野: 社会学/家族社会学

E-mail: :[email protected] Web page:

研究指導の内容:家族をめぐるさまざまな社会現象や家族問題を研究テーマとする。研究のアプロ

ーチとしては、家族変動や家族の現状についてのマクロな基礎的データをふまえたうえで、インタビ

ューや会話データ、活字記録、画像・映像などの言説データやドキュメントデータにもとづく質的な研

究法を重視する。そのため、研究の共通基盤として、こうした質的な家族研究法および欧米と日本の

家族研究史ないしは家族学説史の学習を、実際のデータ収集と分析の実習を一部まじえながら、主

として文献研究によって行うことにしたい。各人の研究については、これら基礎的な学習を前提にし

たうえで取り組むよう指導する。

Keywords:質的家族研究, 家族問題, 社会的構築主義, エスノメソドロジー, 会話分析, 家族学説史

都市社会学 研究指導(修士課程) 臼井 恒夫 教授

専門分野/専攻分野:社会学/都市社会学

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:日本、アジア、アメリカ、ヨーロッパの都市と都市化をテーマとした都市社会学的研

究。都市社会学の研究テーマは多岐にわたっているが、主なものをあげれば都市化と人口変動、第

3世界の開発と都市化、都市の環境問題と持続的発展、都市化社会とコミュニティ形成などである。

受講生各自の研究テーマを明確化しながら、それに合わせて文献講読と調査研究を進めていく。調

査研究のフィールドとしては首都圏の都市を想定しているが、比較の視点をとりいれながらアジアの

都市にも目を向けていきたい。

Keywords: 都市, 都市化, 都市的生活様式, 人口移動, コミュニティ, 都市政策, まちづくり

科学史・科学論 研究指導(修士課程) 加藤 茂生 専任講師

専門分野/専攻分野:科学史/科学論

E-mail: kato@waseda.jp Web page: http://www.f.waseda.jp/kato/

研究指導の内容:近現代の科学史研究について指導を行う。特に、科学の全人間的性格をとらえ、

文化・社会全体との関連を考えるという角度から研究する。指導教員は、西欧近代科学が東アジア

に移植されたとき、自然および人間についての知や文化がどう変容したのかという関心のもと、物理

学の思想と自然観、精神医学の思想、科学・医学と植民地社会、科学における中心と周辺などにつ

いて、東アジアの研究者と密接に連絡をとりながら研究を行なっている。しかし、学生の研究テーマ

はそれらに限定せず、自主性にまかせて広く許容する。学生が科学史・科学哲学・科学社会学の基

本的知識を持っていることを前提とし、一次資料と二次資料のリーディングセミナーを行なう。

Keywords:科学史,科学技術史,科学思想史,科学の社会史,精神医学史,植民地科学,科学と帝国

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物質文化論 研究指導(修士課程) 谷川 章雄 教授

専門分野/専攻分野:考古学・日本考古学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/tanigawa/

研究指導の内容:本研究指導では、日本の近世考古学を中心に民俗学・歴史学などの隣接分野を

含めた、モノと人間との関係を読み解く物質文化の研究方法について指導する。具体的には、考古

学と民俗学・歴史学などとの学際的研究における資料論・方法論、日本の近世を中心にした都市遺

跡・村落遺跡・生産遺跡などの諸遺跡および、それらを構成する遺構・遺物に関わるさまざまな研究

や、関連する分野の研究を対象とする。指導教員の主な研究課題は、近世都市江戸の考古学的研

究、近世墓制・葬制の考古学的研究である。

Keywords:物質文化,近世考古学,生活文化,都市,墓制,葬制

表象文化論 研究指導(修士課程) 中村 要 准教授

専門分野/専攻分野:フランス文学/ フランス表象文化研究

学位:文学博士(パリ第 7大学)

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:人間を取り巻くさまざまな表象を分析することにより、文化の多様な様態を明らか

にする。研究対象としては、主にフランスと日本の表象文化を研究する。さらに、フランスおよびフラ

ンス語圏を対象とする地域文化研究、異文化接触の問題も視野に入れる。

主な研究課題:表象行為、表象装置、表象とメディア、表象の臨界、表象の受容、表象と共同体、ヨ

ーロッパの現在。

Keywords:表象, 芸術, 文化, 創造, 受容, 他者と異文化

政治社会文化論 研究指導(修士課程) 村上 公子 教授

専門分野/専攻分野:ドイツ現代史/ドイツ地域論

E-mail: [email protected] Web page: 研究指導の内容:社会構造の理解には、好むと好まざるとに関わらず、政治の理解が不可欠である。

そして、現代社会の政治を理解するためには、現代にいたるまでの歴史的経緯を理解する必要があ

る。当研究指導では、この前提を踏まえて、実際の社会の分析を行う。具体例としては、ドイツおよび

日本の社会を取り上げる。

Keywords:政治制度, 国民国家, 全体主義, 民主主義

技術文化論 研究指導(修士課程) 余語 琢磨 准教授

専門分野/専攻分野:文化人類学・考古学/技術史・技術文化論,生活文化論,医療人類学

E-mail:takuma@waseda.jp Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/072_yogo.html

研究指導内容:技術文化論とは、技術/テクノロジーとそれをめぐる世界観にもとづくモノ・ヒト・コトの

民俗的・歴史的な相互作用を読み解く研究である。この研究指導では、文献資料ないしはフィール

ドワークで得た資料をもとに、1. 自然環境から資源を利用する技術、および関連する人間の営みを

探求する生業史・生業システム研究、2. 技術や道具・生産物と、関連する社会組織・流通・消費・儀

礼・表象・意味などの関係を探求する生活文化研究、3. 身体を加工・治療・介護する技術と情報お

よび心身の相互作用を探求する医療人類学的研究を中心テーマとし、対象フィールドとしておもに

日本と東南アジアを扱う。

Keywords:日本・東南アジア,技術,道具,身体,生業,ものづくり,生活文化,民俗医療,病い

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地域研究 研究指導(修士課程) 竹中 宏子 准教授 専門分野/専攻分野:文化・社会人類学/ヨーロッパ人類学 学位:政治・社会学博士(スペイン国立マドリッド大学 (UCM)) E-mail: [email protected] Web page:

研究指導内容:できる限りローカルな地点、そしてより具体的な問題から研究を進めること

により(=地域研究)、現代社会の本質が見えてくる。本研究指導では、主にヨーロッパを対

象として、地域研究に大いに関連する文化・社会人類学、社会学、歴史学などの隣接科学の

研究方法も含めて指導を行う。指導教員はこれまでスペインの小都市における祝祭と地域ア

イデンティティの関係、文化遺産の地域的な解釈・取り込みに関して調査・研究を行い、地

域文化の形成過程における住民と地方行政府や国家との関係を明らかにしてきた。学生は指

導教員の地域とテーマに限定されることはないが、対象地域はヨーロッパまたは中南米であ

ることが望ましい。また、対象地域の言語を習得していることが要求される。指導は具体的

には地域研究に関連する文献の読み込みとフィールドワーク実習で構成される。 Keywords:地域研究,文化遺産,祝祭,アイデンティティ,表象文化,空間のポリティクス,比較研究,

ヨーロッパ,中南米

4. 健康・生命医科学研究領域

生体構造学 研究指導 小室 輝昌 教授

(2011年度修士課程・博士後期課程の学生募集は行いません)

専門分野/専攻分野:組織学/微細形態学

学位:医学博士(九州大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/tkomuro/

研究指導の内容:生体の示す多彩な生命現象を細胞組織学の観点から解析することを目的として

いる。現在、興味を持っている主な研究課題は、1) 消化管運動ペースメーカー細胞の表現型と機

能分化、2)臓器の自律神経支配様式、 3)細胞間信号伝達機構、4)間葉系細胞の多能性、5)平

滑筋組織の多様性。

ラット、モルモットなどの実験動物を試料として、透過型および走査型電子顕微鏡、免疫組織化学

を利用した共焦点レーザー顕微鏡などを用いた形態学的観察を中心として進めている。形態の背

後に隠された法則性を追求しながら、生き物のつくり出す形の美しさ、細部にわたる構造の精緻さ等

を愉しめれば幸いである。

Keywords:Interstitial cells of Cajal,Enteric Nervous System, Smooth Muscle,Gap Junction,

Mesenchymal cell

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生体機能学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 今泉 和彦 教授

専門分野/専攻分野:生理学/運動生理学、栄養生理学、分子・細胞生理学

学位:医学博士(大阪大)

E-mail: [email protected] Web page:: http://www.f.waseda.jp/imaizumi/ 研究指導の内容:健康と密接に関連する生体の生理機能とそのメカニズムを明らかにするため、分

子・細胞・組織レベルから各種の実験手技を駆使してアプローチする。研究指導の内容としては、1)

骨格筋の可塑性 (骨格筋の肥大・萎縮) と筋細胞内シグナル伝達系、タンパク質分解酵素系、タン

パク質分解酵素インヒビター、各種運動機能との関連、2) ドーピング薬物 (特にβ2作動薬)、茶カ

テキン、香辛料、エタノール摂取に伴う代謝機能、各種運動機能、細胞内シグナル伝達系との関連、

3)亜鉛欠乏および鉄欠乏による造血系、骨格筋内毛細管密度、全身持久性機能、各種代謝機能と

の関連、4)赤血球やヘモグロビンの酸化還元反応と共役した薬物代謝とその生理的役割、などが

主要なものである。

Key words:筋の可塑性, 運動機能, ドーピング, 香辛料, 茶カテキン, エタノール, 亜鉛, 赤血球

神経内分泌学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 山内 兄人 教授

専門分野/専攻分野:神経行動学/神経内分泌学

学位:医学博士(順天堂大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/hedgehog/ 研究指導の内容:卵の成熟、排卵、性行動、妊娠、授乳、母性行動にいたる子どもをつくる雌の生殖

機能は、脳と生殖器官それに内分泌器官の相互作用により正常に保たれている。雄における精子

形成や性行動も神経とホルモンにより制御されている。雌雄の生殖機能には大きな違いがあるが、

それは脳の性分化の結果である。当研究指導では、ラットの脳における生理現象および行動の制御

機構を神経内分泌学、神経組織化学、神経解剖学、および神経行動学的手法によって解析し、ま

た、脳の性差および、その機序を明らかにする。生殖機能に関しては特にセロトニン神経系に着目し

ている。さらに、植物に含まれるエストロゲン作用をもつ物質の性分化への影響も調べている。

Keywords:脳,ホルモン,性差,性分化,生殖,性行動,セロトニン、植物エストロゲン

運動制御・バイオメカニクス 研究指導(修士課程・博士後期課程) 鈴木 秀次 教授

専門分野/専攻分野:キネシオロジー/身体運動科学

学位:医学博士(千葉大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/shujiwhs/index-j.htm

研究指導の内容:身体運動は、神経筋系の活動とそれを取り巻く外部環境との相互作用で決まる。

本研究指導の特徴は、姿勢維持やロコモーション中における身体運動を運動制御とバイオメカニク

スの領域から総合的に研究し、動きの仕組みを解明するところにある。よってその内容は、その動き

が神経的にどのように制御されているかを研究する神経生理学の領域と、動きについて研究するキ

ネマティクス、そしてその動きの起こりとなる力について研究するキネティクスの領域が中心となる。そ

のため、上記の研究課題に関連の深い文献を読み、十分な討論を行うと共に、特定の研究課題に

対する問題点の所在を明らかにし、論文を纏める上での科学的なものの見方や考え方を養うことを

目的とする。

Keywords:運動制御,バイオメカニクス,動きづくり,健康増進,初動負荷理論

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統合生理学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 永島 計 教授

専門分野/専攻分野:環境生理学、神経生理学、医学生理学

学位:博士(医学)京都府立医大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/k-nagashima/

研究指導の内容:人は厳しい外的環境(寒冷、暑熱、飢餓など)の影響を受けながら、常に身体の内

的環境を一定に保つ機能を発達させて生き長らえてきた。その中でも体液の組成や体温を保つ機

能は非常に重要で優れたものと考えられている。研究ではこの2つの機能の詳細を明らかにしていく

基礎科学的研究とともに、人にとって快適な環境とは何か?環境の変化(温暖化、シフトによる光環

境など)に伴うと考えられる疾病をどう予防していけばよいのか?を明らかにする応用的研究をおこ

なう。

Keywords:体温, 体液, 生体リズム, 熱中症, 冷え性, 脱水症, 飲水, 温熱的快適性, 運動

健康医学 研究指導(修士課程) 河手 典彦 教授

専門分野/専攻分野:健康管理医学、外科学、呼吸リハビリテーション、臨床細胞診断学

学位: 医学博士(東京医科大学)

E-mail: [email protected] Web page: 研究指導の内容: 人がその人生を謳歌するためには、単なる生命の延長に止まらず所謂健康寿命

を延長することが肝要であろう。健康医学は、正にこの目標を実現するための方策を研究する一領

域として捉えることができる。健康医学研究には多岐にわたる分野が存在するが、何れも、疾病に対

する予防、診断、治療といった実践の臨床医学に大きく関与していると言っても過言ではないであろ

う。本研究指導は臨床医学的要素が大きいことが特色であり、Medical Aspects of Health

Maintenance をその基幹とする。各種疾病の臨床医学関連の多くの知識を習得することが重要な目

標である。そしてこれらの健康医学に関する領域の中から自身の興味ある研究課題を選定し、この

主題に対して論文作成指導を行っていく。

Keywords: 臨床医学(治病医学), 健康診断, 生活習慣病, 健康増進, 疾病予防.

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応用健康科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 竹中 晃二 教授 専門分野/専攻分野:応用健康科学,行動変容,健康心理学,運動心理学 学位:Ed.D. (Boston Univ.) E-mail: [email protected] Web page: http://takenaka-waseda.jp/, 研究指導の内容:生活習慣病予防に果たす健康行動全般に関わる心理・行動科学的研究を行

っており、研究の焦点としては、1)決定因(背景分析)、2)成果(心理・生理学的効果の検証)、および 3)介入(採択・継続のための効果検証)を 3本柱としている。健康行動の中でも、とりわけ生活活動量の増強や運動実践についての介入研究を得意としており、「始めさせ

る」、「続けさせる」、「逆戻りを予防させる」という一連の流れを意識した介入研究を実施し

ている。介入研究を行う際には、まず対象者のニーズや特徴を明確にした上で(フォーマテ

ィブ・リサーチ)、行動変容に関わる様々な理論(社会的認知理論、トランスセオレティカル

モデル、行動理論、ソーシャルマーケティングなど)を基にした介入プログラムの開発を行

い、それらを実践することで評価に結びつけている。 また、ある下位集団に適合したプログラム開発の他、動機づけ面接法による行動変容カウン

セリングや地域・集団を対象にしたキャンペーンタイプのアプローチなど、幅広い方法を用

いて研究を行っている。主な研究課題は、身体活動量増強を目的とした行動変容介入の効果、

身体活動・定期的な運動習慣がメンタル・ヘルスに及ぼす影響、一過性の身体活動・運動が

気分および感情の変容に及ぼす効果、身体活動と QOLおよびウェルネスの関係、身体的セルフエフィカシーと心理的安寧、心理的安寧強化のための運動療法、運動アドヒアランス強化

の方法、運動アディクションの評価基準と予防、身体運動、瞑想、およびリラクセーション

の関係、子どものストレス・マネジメント教育、勤労者のストレス対処、高齢者の健康関連

QOLおよびウェルネス、障害者の QOLおよびウェルネス、女性の健康問題(月経障害、摂食障害、抑うつなど)とその予防、スポーツ選手のストレス・マネジメント、障害防止と心

理的ケア、など。 Keywords:健康行動変容,保健指導,ストレス・マネジメント,身体活動・運動,メンタル・ヘルス,アドヒアランス

医療人類学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 辻内 琢也 准教授

専門分野/専攻分野:医療人類学/心身医学/ヘルスプロモーション

学位:博士(医学)東京大学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.waseda.jp/sem-tsujiuchi/

研究指導内容:健康や病い(health and illness)、そして医療や臨床の現実は、身体的・心理的・社

会的・文化的(bio-psycho-socio-cultural)な複合産物として構築されている。医療人類学では、その

複合産物に影響を与える生物生態学的および社会文化的要因について、人類の歴史を背景に比

較文化的に探求する。様々な補完代替医療をも含めた日本・世界各地域における健康増進

(health-promotion)運動、瞑想・気功などの宗教的・シャーマニック医療における“癒し” の精神生

理学的メカニズム、近代の生物医学システムの抱える諸課題、災厄や苦悩の表象としての病いの語

り(narrative)、などを研究対象とする。

Keywords:病いの語り,ナラティブ・ベイスト・メディスン(NBM),保健医療行動,質的心理学研究,

補完代替医療,東洋医学,世界の伝統医学,医療の文化人類学,スピリチュアリティ

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分子神経科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 榊原 伸一 教授

専門分野/専攻分野:神経発生/神経解剖/組織学

学位:医学博士(東京大学)

E-mail:

研究指導の内容:我々ほ乳類の胎児の脳や脊髄の中にわずかな数存在する神経幹細胞は、脳や

脊髄を構成する全ての細胞の源となる母細胞と考えられている。複雑な機能と精緻で美しい形態を

もつ我々の脳は、どのようにしてこの神経幹細胞から作り上げられていくのだろうか?また近年の再

生医療研究の上でも重要な細胞として、神経幹細胞に注目が集まっている。しかし、その脳内での

存在場所や、幹細胞を維持するために必要な遺伝子発現の制御機構についてはわかっていないこ

とが多い。我々は神経幹細胞に強く発現する遺伝子を見つけだし、その遺伝子の構造、細胞内での

働き、脳が形成される際の働きを明らかにしていこうと考えている。分子生物学的手法、培養細胞を

用いた細胞生物学的手法、遺伝子発現を操作した動物の脳を顕微鏡観察する組織学的、形態学

的手法など様々な方法を駆使して、神経幹細胞の働きを解明していくことで、脳や脊髄の生い立ち

を理解したいと考えている。

Keywords:神経幹細胞, 中枢神経系, 遺伝子発現, 細胞分化

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5. 健康福祉科学研究領域

福祉産業学 研究指導(修士課程) 可部 明克 教授

専門分野/専攻分野: ロボット工学、技術経営学(MOT: Management of Technology)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/akiyoshi.kabe/ 研究指導の内容:超高齢化社会に対応するために、介護・福祉分野へのロボット応用の期待が高ま

っている。人間のサポート役となるパートナ・ロボットを実現するには実用的な技術開発がポイントとな

り、市場動向やユーザニーズの見極めも必要不可欠である。具体的には、1)国内やデンマークなど

海外の福祉施設から要望を把握、2)理工学総合研究センターなどを通じ、ロボット・IT・センサメー

カ等と福祉ロボットの開発を共同で実施、3)スーパーCOE(先端科学・健康医療融合研究機構)な

ど学内外の開発プロジェクトへの参画を通じて、ロボットのソフトウェアおよびネットワーク対応部分の

開発を行う。さらに、開発後の企業での事業化を睨んで、潜在ユーザにおける評価・フィードバック、

事業化の課題把握などを総合的に行い、実践的な開発力・事業化スキルにつき指導を行う。

Keywords: パートナ・ロボット, ヘルスケア, コンテンツ, ネットワーク, 事業化, ビジネスプラン

老年社会福祉学 研究指導 (修士課程) 加瀬 裕子 教授

専門分野/専攻分野:老年学、社会福祉学、老人福祉論

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:老年学とは、高齢者について研究するだけでなく、全ての年代を通じて総合的に

老化・加齢について実証的に明らかにしようとする学問である。老年学についての最近の研究を取り

上げ、少子・高齢社会を解明する方法について指導を行うとともに、社会福祉理論およびソーシャル

ワーク理論についての基礎知識を学び、日常の高齢者をめぐる社会福祉実践を捉えなおすことを、

研究課題とする。ソーシャルワークの実践モデルについて学び、実践的技法として活用し、フィール

ドワークを行う。認知症高齢者への回想法、農村における高齢者活動調査等を行い、科学的根拠に

基づいた実践をおこなう力と、実践に役立つ研究を行う力の習得をめざす。

Keywords:高齢者, サクセスフル・エイジング, 在宅ケア, 認知症 BPSD, ケアマネジメント

バイオエシックス 研究指導 (修士課程) 土田 友章 教授

専門分野/専攻分野: バイオエシックス

学位: Ph.D.(哲学博士)Harvard Univ.

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導内容: バイオエシックスの多様な問題領域、視点・方法を検討する。バイオエシックス自体

が現代技術社会における人間の問題状況を映し出していることを考え、「健康」「医療」のあり方、人

間的価値ならびに倫理論、ガヴァナンス、健康医療福祉の公共政策、生命倫理教育、さらに、他の

専門職・実際倫理との接点など、また、死生観の推移、宗教意識との関連などを、比較研究し、可能

な限り、社会に対して具体的な提言ができるよう、多様な視点・アプローチによる調査・研究を指導し

てゆく。

Keywords:生命倫理(バイオエシックス),健康,医療,倫理論,倫理教育

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スポーツ健康マネジメント論 研究指導 (修士課程) 吉村 正 教授

専門分野/専攻分野: スポーツマネジメント、健康教育学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/tyoshi/

研究指導内容:スポーツあるいは健康領域における組織作り、仲間作り、チームやコーチが行う戦

術・戦略・戦法あるいはマネジメントの方法などを研究・指導する。また、スポーツや健康教育活動を

通して、指導者やコーチの在り方、人間関係、リーダーシップ、チームワークを大切にした、人を活か

す人間教育への在り方についても研究・指導する。

Keywords:戦法, マネジメント, 野球, ソフトボール, 病院, 学校, 教育

社会保障政策論 研究指導 (修士課程) 植村 尚史 教授

専門分野/専攻分野: 健康福祉行政、社会保障政策

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/uemura-h/index.html

研究指導の内容:社会保障政策研究は、年金、医療、介護、社会福祉等の具体的な政策の目的、

効果、国全体の政策の中での位置づけ等を、理論的、実証的に分析・評価し、制度改革等への示

唆を得るものである。したがって、研究は実践的なものであり、現実の政策と密接に関わり、官庁統

計や各種審議会等の資料、データを用いることも多い。また、法律学、経済学、社会学等の手法を

用いた学際的な研究となる。具体的なテーマを選定し、データの利用、資料の分析、理論の展開等

の政策研究の手法を学びながら、実際の政策への根拠ある提言につながる研究を行う。

Keywords: 社会保障, 福祉国家, 公共政策, 年金, 医療保険, 介護保険

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予防医学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 町田 和彦 教授

専門分野/専攻分野:予防医学/健康福祉医療政策/感染症/血清疫学

学位:保健学博士(東京大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.kitanet.ne.jp/~m67235/

研究指導の内容:1)予防医学(健康の維持・増進、疾病の予防)に関わる生物学的、社会環境的要

因と健康との関係を人間の発達段階に応じて明らかにしていくための調査研究。2)高齢者のライフ

スタイル(運動、栄養、ストレス、休養、社会環境、家庭環境)と自立性および生きがいが個人の健康、

福祉、医療に及ぼす影響の非特異的免疫系を中心とした生体防御機能に及ぼす影響(血清疫学的

研究)や医療行動に及ぼす影響(社会経済学的研究)についての調査研究。現在中国天津市で調査

を実施中。3)高齢者施設における感染症対策。4)環境問題あるいはその他当研究室で対応できる

と思われる研究テーマについては他施設との共同研究も含め相談に応じるのであらかじめ連絡のこ

と。

Keywords:

予防医学,ライフスタイル,健康福祉医療政策,医療行動調査,血清疫学,感染症,非特異免疫

幼少児福祉教育論 研究指導 (修士課程) 前橋 明 教授

専門分野/専攻分野: 福祉教育

学位: 博士(医学)岡山大

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導内容: 子どもたちが心身ともに健康で生き生きとした暮らしがおくれるように、また、子ども

たちが社会生活をしていく上で必要な人間関係能力を育て、豊かな心をもち、たくましく生きることが

できるように、これまで数多くの児童福祉研究や幼少児教育研究がなされ、あわせて児童家庭福祉

施策が講じられてきた。しかし、近年になって、子どもたちの抱える心身や生活上の問題は、非常に

複雑、多岐にわたり、新たな展開が迫られている。こうした社会や生活の背景を踏まえながら、近年

のこの分野での研究動向について指導し、さらに各自の研究テーマに基づいて、研究計画の実践と

論文の作成、成果の発表ができるよう、研究指導を展開する。

Keywords: 幼少児福祉教育, 児童福祉, 子育て支援, 幼少児の健全育成, 健康教育

緩和医療学・臨床死生学 研究指導 (修士課程) 小野 充一 教授

専門分野/専攻分野:緩和医療学、臨床死生学、小児外科学

学位:医学博士(東京医科大)

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導内容:医療専門職を目指す、ないし従事経験をもつ学生に対しては、緩和医療学の基礎

的知識および基本姿勢の修得を目標としながら、臨床現場における関係性と結果の研究およびアウ

トカム評価の研究を指導する。また、社会福祉あるいはその他の健康福祉関連学の一環として、臨

床死生学の観点から本講座の受講を希望する学生には、人間の死や生の境界領域で直面する

様々なコミュニケーションのあり方やモチベーションマネジメントシステム、QOL評価研究を中心とし

た研究を指導する。

Keywords: 緩和医療, 臨床関係-結果論, QOL、

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児童家庭福祉論 研究指導 (修士課程) 川名 はつ子 准教授

専門分野/専攻分野:子どもの社会的養護、障害児福祉

学位:博士(医学)帝京大学

E-mail: [email protected] Web page:http://www.waseda.jp/sem-kawana/index.html

研究指導内容:家庭環境や心身にハンディをもつ子どもを自宅に引き取って育てている養育家庭や

里親ファミリーホームの現場で、参与観察や面接調査により里親制度を分析し、当事者のニーズに

沿った援助のあり方を探る。また、成人期知的障害者が自ら取り組んでいる健康学習会で、施設職

員、保健所、自助組織等の連携による支援活動に参加し、知的障害をもつ子どもたちのよりよい将

来像の形成に努める。学童期の子どもの支援に有効なスクールソーシャルワークのあり方についても

検討する。

Keywords: 社会的養護, 施設養護, 養育家庭, 児童虐待, 愛着形成, 障害児教育,

スクールソーシャルワーク

精神保健福祉論 研究指導(修士課程) 田中 英樹 教授

専門分野/専攻分野:地域福祉、精神保健福祉、ソーシャルワーク

学位:博士(社会福祉学)

E-mail: [email protected]

研究指導内容:精神保健福祉専門教育は、精神障害及び広く国民の精神的健康を対象に、社会福

祉の視座からその求められる解決課題に接近する学問である。大学院教育では、将来の福祉現場

での指導的立場やスペシャリストの養成もしくは、教育と研究における基礎能力を備え創造性豊かな

自立した研究者を育成する立場から、教育方法もよりフレキシブルに展開したい。教育方法では、精

神保健福祉研究で必要となる問題意識の涵養、思考の幅を広げ豊かな感性を培うこと、共同研究で

きる能力、教育指導の方法を含め必要な能力を身につけること、実践現場での力量形成などを主眼

としたい。具体的には、精神科リハビリテーションを中心とした根拠に基づく臨床実践(EBCP)、精神

障害者のニーズオリエンテッドの立場、精神保健福祉の研究方法や研究論文の書き方、学会や学

術誌での発表、より実践的な講義や演習を展開したい。

Keywords:メンタルヘルス, 精神障害者, ストレングスモデル, コミュニティソーシャルワーク

健康福祉支援工学 研究指導(修士課程) 畠山 卓朗 教授

専門分野/専攻分野:工学/生活支援機器

学位:博士(工学)名古屋大

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/hatakeyama/index.html

研究指導内容:近年、障害がある人や高齢者の QOL 向上において生活支援機器が果たす役割が

注目されている。そこでは、単に性能の良い生活支援機器があれば良いだけでなく、ユーザの自立

生活に対する動機付けをいかに導き出させるか、ユーザを取り巻く支援者や体制はいかにあるべき

か、支援技術者が有する経験情報をいかに知識化するかなどについて検討を行う必要がある。各自

が関心を持つ領域でテーマを設定し、実際に障害がある人の生活現場に赴いて調査を行い、そこ

に横たわる問題点や課題を整理,分析することを通して、より良い支援のあり方を追求する。

Keywords:生活支援機器, QOL, 自立生活, 動機付け, 経験情報, 知識化

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健康福祉管理 研究指導(修士課程) 扇原 淳 准教授

専門分野/専攻分野:社会医学,

学位:博士(医学)順天堂大学

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/aogi/

研究指導内容:本研究室では、個人および集団(地域・国家レベル)の健康・福祉水準の向上に寄

与する「情報」の創出を目的に、従来の社会医学と呼ばれる領域に属する課題について幅広く取り

組んでいる。研究課題として、開発途上国における健康開発支援に関する研究、保健医療福祉情

報の提供方策と住民のリスク認知および行動変容に関する研究、福祉施設・組織における TQM 展

開に関する研究等が挙げられる。このように幅広いテーマを扱うが、基本的には各自が研究テーマ

を見つけ、それに即して、先行研究の批判的検討および整理といった作業を経て、研究計画の立

案・展開、論文作成、成果公表ができるよう指導する。

Keywords:福祉情報,健康情報,リスクコミュニケーション,GIS,TQM,疫学,国際学校保健学

ソーシャルワーク論 研究指導(修士課程) 岩崎 香 准教授 専門分野/専攻分野 ソーシャルワーク 障害者福祉 研究指導内容:社会福祉基礎構造改革における福祉サービス供給システムの転換により、 福祉も契約の時代を迎えた。諸サービスを受ける際のクライエントの契約能力が問われ、 判断能力が不十分な高齢者、障害者等の人権がクローズアップされている。契約における 対等性の担保、つまり、パートナーシップの形成は共生社会を志向する現在の国際的な潮 流の中でも強調されており、障害者の権利条約の採択といった動きに呼応するものでもある。

そうしたシステムがクライエントのニーズ実現に向けて機能するために必要とされるソー シャルワーカーの実践力とは何だろうか。フィールドワーク等を通して検討し、その根底 を支えるソーシャルワークの価値や倫理に関して考察する。 Keywords :ケースワーク , アドボカシー , 障害者 , 契約 , ソーシャルインクルージョン

6. 臨床心理学研究領域

心身医学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 野村 忍 教授

専門分野/専攻分野:心身医学,行動医学,臨床心理学

学位:博士 (医学)東京大

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/nomura3/ 研究指導の内容:心身医学とは、患者を身体面だけではなく、心理面、社会面をも含めて総合的、

統合的に見ていこうとする医学である。全ての患者には、多かれ少なかれ心理社会的な問題が関与

しているので、心身医学は臨床医学の基幹である。心身医学の主な対象は、心身症(身体疾患の中

で心理社会的要因が密接に関与している病態)であるが、身体症状を主とする神経症・うつ状態も含

める。心身医学についての最近の研究を取り上げ、心身相関、診断・評価法、心理療法などの領域

について学習する。また、症例研究を取り上げ、その診断・治療法について考察する。これらを通し

て、心身医学的診断・治療法を理解することを目的とする。主な研究課題は、ストレスの身体疾患に

およぼす影響の評価、ストレス評価、ストレス・マネージメントによる疾患予防の可能性の検討。

Keywords:ストレス,心身症,ストレス・マネージメント,心身相関

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認知行動カウンセリング学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 根建 金男 教授

専門分野/専攻分野:心理学/認知行動カウンセリング(認知行動療法)・構成主義的認知行動カ

ウンセリング(認知行動療法)・行動療法・セルフコントロール

学位:博士 (人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/nedate/ 研究指導の内容:認知行動カウンセリングは、行動カウンセリングと精神療法などの認知的アプロー

チが融合して形成されたアプローチであり、精神疾患のある人に限らず健常者をも広く対象とする。

近年は、認知行動カウンセリングを支える認知行動理論の発展もめざましい。特に、不安障害、強迫

性障害、統合失調症などの新しいモデルが提示され、それらをめぐる実証研究も盛んである。一方、

構成主義的認知行動カウンセリングの動向も活発になってきた。構成主義では、人の一生涯の成長

を視野にいれたうえで、人が世界をどう構成(認識)しているかをその人の側から真剣に理解し、アプ

ローチする。この認識論は、エビデンス重視の典型的な認知行動カウンセリングの難点を補い発展さ

せるうえで重要である。この研究指導では、不安、怒り、抑うつなどを対象とした、認知行動カウンセリ

ングや構成主義的認知行動カウンセリングに関する研究を実施し、修士論文・博士論文をまとめるこ

とができるよう指導する。

Keywords:認知行動学,認知行動カウンセリング(認知行動療法),構成主義的認知行動カウンセリ

ング(認知行動療法),行動療法,セルフコントロール,自己教示訓練,シャイネス,ストレス,不安障

害,強迫性障害

学校カウンセリング学 研究指導(修士課程) 菅野 純 教授

専門分野/専攻分野:臨床心理学、学校カウンセリング

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/kanno/ 研究指導内容:子どもが家庭以外の教育機関に通う時期を「学校期」と定める。つまり学校期とは、

幼児期から青年期にいたる時期である。学校カウンセリングではこの学校期における、子どもの心身

の発達をふまえ、発達の障害や学校不適応問題を扱う。内容的には、1発達及び人格のアセスメント、

2発達障害への療法的アプローチ、3学校不適応問題への教育臨床心理学及び心理臨床的アプロ

ーチ、4スクールカウンセリングやスクールコンサルテーションによる学校教育支援、5家族への心理

的福祉的援助、6社会文化的視点からの「学校期」及び「発達障害」「適応障害」の考察、を各自の

実践体験へのスーパーバイズを含めながら行っていく。

Keywords:心理臨床, 教育臨床, 学校カウンセリング, 発達障害, 不適応問題, 療育

行動臨床心理学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 嶋田 洋徳 教授

専門分野/専攻分野:心理学/臨床心理学,行動療法,認知行動療法

学位:博士(人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/simac/

研究指導の内容:臨床心理学におけるさまざまな問題に対して、(認知)行動論的アプローチを用い

て研究と心理臨床実践を行う。特に、不安、抑うつ、怒り、心理的ストレス、学校不適応、職場不適応、

心身症、発達障害などについて、行動療法、認知行動療法の観点から理解される症状や問題行動

の理論モデルの検討、治療モデルの検討、症状や問題行動の形成と維持、治療に及ぼす個人差

変数の検討などが主なテーマとなる。主な研究課題は、認知や行動の問題に起因すると考えられる

さまざまな症状や不適応行動の改善、適応行動や健康行動の育成に関する行動療法や認知行動

療法の基礎と応用である。

Keywords:行動療法,認知行動療法,心理的ストレス,学校不適応,職場不適応,健康行動

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産業カウンセリング学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 鈴木 伸一 教授

専門分野/専攻分野:臨床心理学(認知行動療法)、臨床ストレス科学、行動医学

学位:博士(人間科学)早稲田大学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/ssuzuki/

研究指導の内容:うつ病、不安障害,心身症などのさまざまなストレス関連疾患の発症・維持・悪化

に関与する諸要因の影響性を検討するとともに、ストレス関連疾患の予防・治療・リハビリテーション

に向けた認知行動的介入の方法論について研究する。また、研究の焦点としては、単に精神衛生

上の問題のみを取り上げるのではなく、成人が抱えやすい生活上の問題や罹患しやすい身体疾患

の予防およびケアにも焦点を当てたトータル・ヘルス・プロモーションを目指した研究を行う。具体的

には、ストレス関連疾患への認知行動療法,がんや心臓病など重症身体疾患を抱えた患者へのメン

タルケアシステムの開発,うつ病・自殺予防に向けた地域および企業での取り組み、生活習慣病の

予防・治療・リハビリテーションに関する行動医学的支援などの研究領域が挙げられる。

Keywords:ストレス, 臨床ストレス科学, 認知行動療法, 医療心理学, 行動医学

臨床心理アセスメント学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 熊野 宏昭 教授

専門分野/専攻分野:臨床心理アセスメント学,臨床行動分析学,行動医学

学位:博士(医学)東京大

E-mail: [email protected] Web page: http://hikumano.umin.ac.jp/

研究指導の内容: 「人間はどうして変わることができるのか、その過程をどうすれば測定できるのか」

に焦点を当てて行く。具体的には、臨床行動分析(アクセプタンス&コミットメント・セラピー:ACT)や

マインドフルネスに関わる基礎研究、および不安障害、気分障害、摂食障害、糖尿病、メタボリック症

候群など、青年期以降に多く認められ、改善のために生活のセルフコントロールの必要性が大きい

精神疾患や生活習慣病などを対象にした介入研究、注意訓練やマインドフルネスが前頭葉機能と

心理行動的な介入効果に及ぼす影響の研究、そして「治療・援助プロセスの科学化」を目指す臨床

心理アセスメントに関わる研究などを行う。

Keywords:ケースフォーミュレーション,臨床行動分析,マインドフルネス,行動医学

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7. 感性認知情報システム研究領域.

感性認知科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 齋藤 美穂 教授

専門分野/専攻分野:色彩心理学・感性研究・対人認知・国際比較研究・環境心理学

学位:博士 (人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/031_saito.html 研究指導の内容:色彩は文化を超えて、ノンバーバルコミュニケーションに役立つ、言わばカルチャ

ーフリーなツールである。この色彩をどのように活用していくか、その利用方法やその教育方法に関

して考える時、色彩に対する認知や感性的な側面を充分に検討する事が重要なテーマとなる。特に

文化的差異を視野に入れる事は、グローバルな視点を持って行う色彩教育場面において、これから

ますます必要になると考えられる。これらの研究テーマに沿って吟味された各人の研究について、実

験計画や理論の検討と討議を重ね、さらに学会発表や投稿論文に対する助言と指導、学位論文に

対する直接的な指導を行っていく。文献などは洋書・外国雑誌を使用する事が多いので英語力は高

い方が望ましい。主な研究課題は、色彩やデザインに関する認知、表情に対する認知、シンボルや

ノンバーバルコミュニケーションとしての色彩、Web 上の色彩の利用方法、香りや色の心理的効果や

肌の色の嗜好等の感性研究、空間認知、またこれらの国際比較などが挙げられる。

Keywords:色彩認知, 環境認知, 対人認知, 文化比較, 感性研究

安全人間工学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 石田 敏郎 教授

専門分野/専攻分野:安全人間工学/交通心理学

学位:博士 (人間科学)大阪大

E-mail: [email protected] Web page: http://members.jcom.home.ne.jp/sahf/ 研究指導の内容:人間工学は異なるシステムや環境で精神的、身体的作業を行う際の人間の役割、

能力および限界を研究するものである。最近、新しい技術の発展に伴う人間のエラーや不具合が発

生している。当研究室は人間工学的なアプローチにより、事故の対策を策定することを中心としてい

る。そのため、人間工学的な事故分析の方法と認知心理学的なヒューマンエラー対策についての研

究指導を行っている。現在の主な研究テーマは、事故分析方法の研究開発、自動車運転時の視覚

情報処理および事故要因の検討である。

Keywords:ヒューマンエラー,事故分析,事故対策,視覚情報処理,マンマシン・インターフェイス

福祉工学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 藤本 浩志 教授

専門分野/専攻分野:福祉工学、生活支援工学、ヒューマンインターフェース

学位:博士(工学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/fujimoto/ 研究指導の内容:障害者や高齢者の自立を支援する福祉機器、同時にユニバーサルデザインのコ

ンセプトであるあらゆる人にとって有用なインターフェース技術の研究を行う。基礎的研究では、身体

の運動機能の評価と感覚機能の解明を行う。運動機能についてはさまざまな運動中に主に下肢関

節に作用する負荷を定量的に評価する。感覚機能については、主に皮膚感覚に着目し、皮膚感覚

が備えている知覚機能(硬さや形状、力など)の特性を解明や、特に点字や触図の評価を取り上げ

ている。さらに応用研究として、基礎研究の知見に基づき、人と親和性の高い機器の開発や評価を

行う。また障害者や高齢者の場合として、ある身体機能を失った場合に適切な代行機能を備えた自

立支援機器およびインターフェースの開発研究も行う。このように研究のスタンスとしては、身体諸機

能の解明からモノ作り(機器開発)に至るまで、広い研究手法をカバーしている。

Keywords:ヒューマンインターフェース,自立支援システム,感覚機能,運動機能

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情報処理心理学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 中島 義明 教授

専門分野/専攻分野:実験心理学/情報処理心理学

学位:文学博士(東京大)

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/ynakajima/

研究指導の内容:主観主義パラダイムと客観主義パラダイムとの間での往復運動の中で、一つ止揚

された弁証法的発展のプロセスの結果として誕生した認知心理学の視座よりさまざまな情報処理に

関する問題を取り上げ、これらを実証的に研究する。例えば、処理資源、ワーキングメモリ、プライミン

グ効果、認知地図、スキーマといったような現象に関連した問題の切り出しを行う。これらの研究を進

める際には、これまでの理論モデルをより精緻化することを目指すだけではなく、現代の生活世界の

中で直面する関連した諸問題の解決をも十分に志向する。本研究指導の過程を経て、修士学位論

文・博士学位論文作成へと導く。

Keywords:処理資源,ワーキングメモリ,プライミング効果,認知地図,スキーマ

社会的実践認知科学 研究指導 (修士課程) 宮崎 清孝 教授

専門分野/専攻分野: 認知科学/認知心理学

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:現代の認知科学では人間の認知の働きを人間個人の内部だけに限られたもので

はなく、人間と周りの世界のシステムとして捉える。この研究指導では特に、社会と人間とのシステム

としての認知に焦点を当てる。研究の対象は様々な社会的実践であるが、特に学校での社会的実

践としての教授学習過程、看護・福祉場面、アート創造場面などでの認知の働きを問題にしている。

Keywords: 文化社会的アプローチ, 状況論, 社会的実践, 教授学習過程, アート, 創造性

心理行動学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 鈴木 晶夫 教授

専門分野/専攻分野:心理行動学,実験心理学,感情心理学,健康心理学,社会心理学,身体心

理学

学位:博士(人間科学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/037_suzuki.html

研究指導の内容:人間を研究する際に、大きく認知的、行動的、生理的側面に分類できよう。それぞ

れを単独に研究することもできるが、その相互作用も重要である。そこで、心理的側面と行動的側面

との関係、精神と身体の相互作用、感情と健康の関係、言語的・非言語的情報伝達手段の構造と機

能、非言語行動や感情などを手がかりとした人間関係研究などを中心的なテーマとする。また、東洋

的思想からの「からだとこころの知恵」にも興味がある。心理行動学、身体心理学は既存の領域では

ないので、関連する領域の広範な文献研究から、過去の研究、現在の動向を探り、将来への実践的

研究にまとめたい。さらに実験計画を踏まえた実験心理学的研究はもとより、調査研究、フィールド

研究などの各種研究手法を駆使して新しい領域を開拓することも課題としたい。生涯発達、心理臨

床への応用のみならず、教育・看護・医療場面への応用も考えたい。

Keywords:言語的・非言語的コミュニケーション,感性,感情,健康,からだ(身体),身体感覚,姿勢,

接触,食行動

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言語情報科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 菊池 英明 准教授

専門分野/専攻分野: 言語情報科学・人工知能・ヒューマンインタフェース

学位: 博士(情報科学)早稲田大

E-mail:[email protected] Web page:: http://www.f.waseda.jp/kikuchi/

研究指導の内容:情報化社会の進展に伴い音声言語メディアの役割は今後一層重要になる。言

語情報科学とは、情報科学を視座の中心に据えて、音声言語メディアについて総合的に考察し、人

間の言語行動をモデル化しようとする学問分野である。具体的には、言語学、心理学、認知科学、

脳科学といった人間科学の基礎学問を前提としながら、コンピュータ・情報処理技術の導入や開発

を通じて、音声言語の理解・生成・インタラクションなどのモデルを構築していく。主な研究課題は、

会話メカニズムの解明、人と機械の対話インタフェース、音声による感情・態度の理解・表出モデル、

知的検索エンジンなど。

keywords: 音声, 言語, コミュニケーション, インタラクション, 会話, 音声言語,データベース,

情報検索, ロボット

知識情報科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 松居 辰則 教授

専門分野/専攻分野:感性情報処理、人工知能、統計科学、教育情報科学、e-learning システム

学位:博士(理学)早稲田大学

E-mail: [email protected] Home page:http://www-mtlab.human.waseda.ac.jp

研究指導の内容:「人間の深い知識(感性,暗黙知)への科学的アプローチ」をテーマにして多面的

に研究を行う。数学的基盤開発、モデル化、システム開発、心理実験、社会調査、文献研究等、テ

ーマに応じて柔軟にかつ複合的に研究方法論を選択する。具体的には次のような研究テーマが考

えられる。1)「感性」や「暗黙知」への情報科学的アプローチ(ヒューマンインタフェース、音楽情報処

理,スキルサイエンス(芸術、スポーツ、伝統芸能、医療) など)、2)心的過程への内容指向アプロ

ーチ(オントロジー構築)による測定・評価のための量的&質的手法の開発、3)学習情報を用いた

学習者の心理状態の推定方法の開発と学習支援システムへの実装(知的メンタリングシステム)、4)

感性の起源に関する科学的考究と進化プロセスのシミュレーション、5)生命現象のオントロジー構築

と定性シミュレーション、6)感性を刺激するような e-learning システムや学習教材の開発 など。

Keywords:感性情報処理,人工知能,人間系データ,心理測定法,知的 e-learning,暗黙知,進化

論,オントロジー,データマイニング

人間生体機能動態学 研究指導 (修士課程) 宮崎 正己 教授

専門分野/専攻分野: 環境人間工学、生理人類学、生活環境学

学位:博士(医学)埼玉医科大学

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:本指導では、人間の快適性は、何かという疑問点を人間工学という学問体系を踏

まえた応用的な観点から、追及をすることを目的とする。基本的な知識から、いかに人間は、というこ

とを解明する手続きを実験的な観点から習得することと、定量的な観点からの研究をおこなうことを

目的とする。人間の理想的なパラメーターを変化させることにより、人間は、いかなる生体反応に従う

かについて、具体的、実践的な追及を推し進めることにより研究指導をおこなう。

Keywords:快適性, 環境と生体反応

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感覚情報処理学 研究指導 (修士課程・博士後期課程) 百瀬 桂子 准教授

専門分野/専攻分野:生体情報工学、ヒューマンインタフェース

学位: 博士(工学)早稲田大

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:さまざまな情報メディア・情報機器と人間の関わり合いを、生理的側面か

らとらえて解析し、得られた知見をヒューマンインタフェースの高度化や医療に活用するた

めの研究を行う。主に、ヒトの感覚機能およびその情報処理機構に着目し、それらを客観的

にとらえるための技術として脳活動計測を利用する。研究テーマとしては、視覚情報処理機

構を脳活動によりとらえるための生体信号処理方式の検討、生理指標によりヒューマンイン

タフェースを評価する方式の検討、感覚機能診断のための計測方法の開発などが挙げられる。 Keywords:感覚機能, 生体信号処理, ヒューマンインタフェース, 脳工学

生態心理学 研究指導(修士課程) 三嶋 博之 准教授

専門分野/専攻分野:認知科学/生態心理学

学位: 博士(人間科学)早稲田大学

E-mail: [email protected]

研究指導の内容:人間が環境から獲得する有意味な情報単位を特定すること、その情報単位の特

性とそれを知覚し利用する人間の振るまいとの間にある法則性を解明すること、行為の学習や発達

という変化を支える環境資源について特にそこで利用されている情報の観点から明らかにすること、

等について扱う。技術的には実験心理学的な手法を、理論的には J. J. Gibson の生態学的アプロー

チを、それぞれ研究遂行のための支えとする。関連分野の文献の検討、先行研究の追試、新しい解

析手法の試用等を行って基礎固めをしながら、実証的なオリジナルの研究の確立を目指す。

Keywords:アフォーダンス, マイクロスリップ, 目的的行為の知覚制御,

ダイナミカル・システムズ・アプローチ

対話情報処理特論・研究指導 市川 熹 教授(任期付)

(2011年度修士課程・博士後期課程の学生募集は行いません)

専門分野/専攻分野:音声言語処理/福祉情報工学/ヒューマンインタフェース/人工知能

学位: 工学博士(慶應義塾大学)

研究指導内容:自然言語による実時間対話のプロセスの解明を通して人間の知的機能の一側面の

解明を図る。発話と同時に一瞬に消えてしまうのに、音声の対話は何故円滑に出来るのか。手話な

どを含め、対話の言葉の不思議さを探り、その応用研究も進める。対話型言語である音声や手話、

指点字(盲ろう者が用いる触覚言語の一種)は、これまではその言語面(言語情報)にのみが主に注

目され、対話に不可欠な機能である実時間言語理解過程や対話制御過程(情報の伝達過程)に対

する研究はほとんど無い。そこではプロソディの役割が大きいが、プロソディの機能の獲得過程に関

しても、言語獲得と比し、研究は皆無と言って良い。その点も対象として取り上げたい。

Keywords:実時間対話処理, 対話言語, プロソディ, 音声, 手話, 指点字,

ヒューマンインタフェース情報福祉, データベース

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8. 教育コミュニケーション情報科学研究領域

教育実践学 研究指導 (修士課程) 浅田 匡 教授

専門分野/専攻分野:教育工学、教育心理学、教師学

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:学校教育を中心として、授業をはじめ教育実践の改善に資する実践研究を行う。

教育実践における教師の役割は大きく、教師研究を中心とし、教師の実践に関する知識の獲得過

程や教師間の相互作用による知識創造過程などを、具体的な授業実践に基づきながら研究を行う。

そこでは、専門家としての教師の力量形成にとどまらず、人間的成長を視野に入れている。方法とし

ては、インタビュー法、観察、ビデオによる授業分析など、いわゆる質的研究法と調査法を組み合わ

せて用いる。また、教育実践学のバックグランドとして、自己心理学、人間性心理学、教育方法学、

教育工学、システム論、組織マネジメントなどの文献講読をあわせて行う。

Keywords:授業研究, 教師教育, 実践知, 教師の職能発達, カリキュラム, 学校システム、

アクション・リサーチ, メンタリング

情報意味論 研究指導 (修士課程) 岩坪 秀一 特任教授

専門分野/専攻分野:統計学/多変量データ解析

学位:工学博士(東京大学)

E-mail: [email protected] Web page:

研究指導の内容:人文科学・社会科学分野におけるアンケート調査及び学力調査に基づく実証デ

ータを分析して、調査対象集団がどのような特徴を持っているかを明らかにする。とくに、調査票及

び学力を測定する試験問題の“出来不出来”が、本来目指している有用な情報の抽出にいかに影

響を与えるかの定量的評価を厳密に行うことによって、データの収集と統計的分析が密接不離であ

ることを徹底的に身につけてもらう。

Keywards:調査,調査票,学力試験問題,データの収集と編集,多変量データ解析

情報コミュニケーション科学 研究指導(修士課程・博士後期課程) 金子 孝夫 教授

専門分野/専攻分野:情報科学、情報コミュニケーション科学

学位:博士(工学)広島大

E-mail: [email protected] Web page:http://www.f.waseda.jp/kane/

研究指導の内容:音声、画像、データなどのマルチメディアによる情報コミュニケーション科学の研究

の基礎技術について、コンピューターによる実験と研究動向の調査などの実習を含む研究によって

学習する。具体的には、ディジタルメディア処理、ネットワークデータ伝送、コンピューターによるデー

タ入出力、ヒューマンインタフェースなどの情報コミュニケーション科学研究のための入門技術を調

査研究の対象とする。

Keywords: 情報通信ネットワーク,マルチメディア,ディジタル信号処理,ヒューマンインタフェース,

情報コンテンツ

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ネットワーク情報システム学 研究指導 (修士課程・博士後期課程) 金 群 教授

専門分野/専攻分野:計算機科学・情報システム学・人間情報学

学位:博士(工学)日本大学

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/jin/

情報・情報システムに関する科学を学際的観点からとらえ、従来のソフトウェア工学的アプローチに

加え、システム利用者である人間のふるまいを考慮した広い視野と、ユーザ中心という絞った視点に

立って、総合的かつ体系的なネットワーク情報システムの構築方法論を研究するとともに、ネットワー

ク情報システムの一層の高度化をめざした理論と応用の両面にわたる研究を行う。ユーザ中心のネ

ットワーク情報システムの未来像やネットワーク情報システムで生じる諸問題と人間社会への影響に

ついても探究する。主な研究課題は、安全・安心なサステイナブル情報環境、ユニバーサル・ユビキ

タス・サービス、コンテキスト・アウェア・ユーザ・モデリング、パーベイシブ・ヒューマン・コンピュータ・イ

ンタラクション、ユーザ中心の情報検索・推薦・共有活用、e-ツーリズムやe-ラーニング支援、

Computing for Well-Being などである。

Keywords:ユーザ中心, サービス指向, 安全・安心な情報環境, 挙動情報学, ユーザ・モデル,

ヒューマン・コンピュータ・インタラクション, 学際的統合アプローチ

インストラクショナルデザイン論 研究指導 (修士課程・博士後期課程) 向後 千春 准教授

専門分野/専攻分野:教育工学、心理学

学位:博士(教育学)東京学芸大学

E-mail: [email protected] Web page: http://kogolab.jp/

研究指導の内容:最大の学習効果を生むような「教え方」を追求するのがインストラクショナルデザイ

ンである。行動分析学、認知心理学、社会構成主義、臨床心理学(アドラー心理学)といった心理学

を基礎理論として、テクノロジーの開発と活用を含んだ教育工学的アプローチによって実践的な研

究を指導する。大学教育、企業内教育、成人教育を中心的なフィールドとして、実務能力のあるイン

ストラクショナルデザイナーを養成する。

Keywords:教育工学, インストラクショナルデザイン, 認知心理学, アドラー心理学, e ラーニング,

成人教育, 大学教育, 作文教育

情報コミュニケーション技術論 研究指導 (修士課程) スコット ダグラス 教授

専門分野/専攻分野: コミュニケーション、異文化コミュニケーション

学位:Ph.D(教育学)University of Michigan

E-mail: [email protected] Web page: http://web.mac.com/scottlab/

研究指導の内容:The general topic area is information and communication technologies (ICT) and

how these tools can be use for intercultural communication. ICT tools include the many ways

people communicate, for instance telephone, email, and computer and video conferencing. Topics

of interest include cell phone use by Japanese young people, Internet-based communications by

American college students, video conferencing in education, and gender differences in ICT use.

Keywords: インターカルチュラルコミュニケーション, 教育工学、 情報コミュニケーション技術

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教育情報工学 研究指導 (修士課程・博士後期課程) 永岡 慶三 教授

専門分野/専攻分野:教育工学,教育情報工学

学位:工学博士(慶應義塾大)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/048_nagaoka.html

研究指導の内容:教育工学のなかでも特に情報を扱う分野あるいは情報の観点から見た領域につ

いての研究指導を行う。外国語を含む文献の捜し方、読み方、引用のし方、解釈のし方、またデータ

の収集、整理、分析、吟味、論理展開の各方法を基本として学習し、課題の設定、発見、分析、仮説

設定とその実証方法としての実験または観察についての計画、実施、整理にもとづき、論文形式で

研究成果をまとめるまでをOJT形式で指導する。また、コンピュータソフトウェア作成を中心とした教

育システム試作・開発についても、研究開発方法、比較評価、管理・改訂、実践・実用化の方法論に

ついても考究し指導する。

Keywords:教育工学, 教育情報工学, 教育情報解析, 教育評価, 遠隔教育,

コンピュータ・テスティング・システム, 教育システム開発

インターネット科学 研究指導 (修士課程) 西村 昭治 教授

専門分野/専攻分野:情報科学/インターネット科学・メディア科学・教育工学

E-mail: [email protected] Web page: http://odin.human.waseda.ac.jp/

研究指導の内容:インターネット上の様々なデータを科学的に分析しそれに基づき我々の生活に有

用なアプリケーションの設計を行い開発・評価をする。例えば膨大なインターネット上にある日本語

文章の特徴を分析し、その分析結果を基に効率よくユーザが知りたいデータをインターネットより見

つけ出すアプリケーションの開発するようなテーマが挙げられる。その他適応分野は教育、金融など

多岐にわたる。

Keywords: インターネット, データマイニング, 統計解析, アプリケーション開発, 教育工学

教育開発論 研究指導(修士課程・博士後期課程) 野嶋 栄一郎 教授

専門分野/専攻分野:教育工学・教育心理学

学位:博士 (人間科学)大阪大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/nojima/

研究指導の内容:1)論文輪読、研究発表、2)教授=学習過程に関わる基礎実験と調査、3)インタ

ーネット利用による日米の異文化間交流実験とアクションリサーチ。主な研究課題は、1)教授=学

習過程における測定・評価の研究、2)新しい学校モデルとその評価研究、3)インターネット利用に

よる日米の異文化間交流カリキュラムの実践と評価、4)映像情報の処理過程と認知研究、5)授業の

ディジタルアーカイブの開発とそれを利用した授業モデルの開発・評価。

Keywords:教育測定,教育評価,教授=学習過程,新しい学校モデル,インターカルチュラルコミュ

ニケーション,認知過程,カリキュラム,アクションリサーチ,授業アーカイブ,遠隔教育

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教育コミュニケーション学 研究指導(修士課程) 保崎 則雄 教授

専門分野/専攻分野:英語教育方法論 教育コミュニケーション学 メディアリテラシー研究

学位:Ph.D.(Instructional Design & Technology, Foreign Language Education; The Ohio State

University, 1987)

E-mail: [email protected] Web page: http://www.human-waseda.jp/faculty/058_hozaki.html

研究指導内容:BICS(生活言語能力), CALP(学習言語能力)の概念理解を踏まえて、などを含め

たmediated language instruction、FLES(小学校英語教育)、Bilingual 教育研究などを扱う。併せて、

language、media と message の効果的な融合と伝達を研究する。Media Literacy 能力の育成、local

media における PAC(住民が編集権を持つこと)なども研究課題である。身体、言語、映像、音声など

を統合的に組み合わせた日英語での effective media presentation の指導も行う。

Keywords:英語教育方法, 日本語教育, メディアリテラシー, 教育コミュニケーション

ローカルメディアの教育活用, 教材制作

情報メディア教育論 研究指導(修士課程・博士後期課程) 森田 裕介 准教授

専門分野/専攻分野:教育工学

学位:博士(学術)東京工業大

E-mail: [email protected] Web page: http://www.f.waseda.jp/ymorita/

研究指導の内容:情報メディアを活用した教育に関する研究や教材の開発を通して、教育工学的ア

プローチによる研究方法論を指導する。まず、情報メディアを活用した教育の可能性について仮説

をもち、教育工学、認知心理学、科学教育などの領域で行われてきた先行研究の知見を収集しまと

める。次に、学校教育の視点に立った教育システムや学習コンテンツの開発とその評価を試み、実

験室レベルでの評価実験や教育現場での実践的利用を通して、問題点の改善を行う。以上のプロ

セスを通じて、さまざまな角度から、研究の意義と将来性について議論を行う。

Keywords:教育工学,情報メディア,学校教育,教材開発

ネットワーク情報システム学 研究指導 (修士課程) 尾澤 重知 准教授

専門分野/専攻分野:教育工学、学習科学、高等教育論

学位:博士(知識科学)北陸先端科学技術大学院大学

E-mail: 未定 Home page: http://www.ozaken.org/

研究指導の内容:何らかのテクノロジーを利用した学習支援手法や、学習環境デザインについて検

討する。主たる研究対象(研究フィールド)は、高等教育や企業内教育、また、企業の商品・システム

開発部門であり、学習者中心型の支援システム開発や、教授法・評価法の開発、アクションリサーチ

型の研究等を中心とする。オープンソースの活用や、インターネット上での集合知の活用も視野に入

れ、非対面状況での知識創造支援や、コラボレーションのあり方なども検討の範囲とする。

Keywords:学習支援, 学習支援システム, 学習者中心, 協調学習, コラボレーション, 顧客間インタ

ラクション, 集合知, ナレッジマネジメント, 知識創造