4
1. はじめに 本研究は自然換気口を対象として、吹出気流の CFD 解析による適切な再現方法を提案することを 目的としており、前報 1) では自然換気装置を含む ペリカウンター周辺空間を実寸大で再現した実験 装置からの吹出気流の風速測定実験の結果を示し た。本報では、実験装置を再現したモデルを対象 に計算格子の分割幅を変更した条件について CFD 解析を行い、解析結果の格子依存性から詳細解析 における適切な格子分割幅の検討を行う。さらに、 複数の乱流モデルを用いて詳細解析を行い、乱流 モデルの影響を検討する。 2. 解析概要 2.1. 解析モデル 解析モデルを1 に、その平面図を2 に示す。 実験装置において自然換気装置流出口の上部に位 置するペリカウンターを再現しており、気流はペ リカウンターの中央の吹出口から鉛直上向きに流 入する。なお、吹出口周辺の寸法は実験装置の吹 出口に設置されたグリルの端部から壁面までの距 離(L) について、L=100 mm の条件をもとに決定 した。室高さ・奥行の寸法は、室形状が気流性状 に与える影響を小さくするため、ペリカウンター 部に対して十分大きくなるように決定した。 2.2. 境界条件 解析手法を1、境界条件を2 に示す。測定 と同じ等温の自由場を想定し、吹出口から十分離 れた壁面に流出境界面を設定し、圧力規定流入出 条件を与えた。流入条件は、吹出口近傍における 測定実験の結果をもとに、風速、乱流エネルギー、 エネルギー散逸率を算出し、その平均値を面一様 として全ての条件について同じ値を与えた。なお、 風速は実験時と同様に流量 400 /h とするため、 係数をかけて補正している。 3. 解析精度の計算格子依存性の検討 3.1. 解析条件 解析結果の計算格子依存性の確認を行うため、 吹出口周辺の格子分割幅(M)を基準とし、 M=4, 5, 10, 20 mm 4 条件について解析を行う。また、計 算格子は吹出口の周辺の格子を最も細かく、それ を基準に吹出口から遠いほど粗くなるように分割 4. 環境工学 -12. 空気流動基礎 -g.吹出し気流・熱上昇流等のモデリング 自然換気口 , モデリング手法 ,CFD 解析 正会員○丹羽 達哉 *1 小林 知広 *2 山中 俊夫 *3 継輝 *4 明石 *5 山中 俊夫 *3 自然換気口からの吹出気流を対象とした CFD モデリング手法に関する研究 (その 2CFD 解析により再現した等温場気流の格子依存性の検討 2 解析モデル平面図 1 解析モデル Study on CFD Modeling Method of Airflow from Natural Ventilation Opening (Part 2) Dependence of Isothermal Airflow Reproduced by CFD Analysis on Mesh Division NIWA Tatsuya, KOBAYASHI Tomohiro , YAMANAKA Toshio, YUAN Jihui, AKASHI Hajime 2019 年度日本建築学会 近畿支部研究発表会 2500 370 1880 Inlet opening Outlet opening Ceiling Floor 6000 275 575 X Y Z 940 470 370 Symmetry Symmetry Inlet opening 470 1880 81.5 2500 Peri-Counter X Y Floor upper part : Wall lower part : Outlet opening 370 275 800 Inlet Floor Wall M=4[mm] X Z M=5[mm] M=10[mm] M=20[mm] 3 吹出口周辺メッシュ図 CFD Code Steady State (SIMPLE) Discretization Scheme for Advection Term Algorithm Turbulence Model Standard k-ε Model (SKE) Fluent 19.2 QUICK 1 解析手法

自然換気口からの吹出気流を対象とした CFD モデリング手法 …labo4/www/paper-top.files/...D is c retza onS h mf Adv T Algori hm Turbulence Model Standard k-ε

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Page 1: 自然換気口からの吹出気流を対象とした CFD モデリング手法 …labo4/www/paper-top.files/...D is c retza onS h mf Adv T Algori hm Turbulence Model Standard k-ε

1. はじめに

本研究は自然換気口を対象として、吹出気流の

CFD 解析による適切な再現方法を提案することを

目的としており、前報1)では自然換気装置を含む

ペリカウンター周辺空間を実寸大で再現した実験

装置からの吹出気流の風速測定実験の結果を示し

た。本報では、実験装置を再現したモデルを対象

に計算格子の分割幅を変更した条件について CFD

解析を行い、解析結果の格子依存性から詳細解析

における適切な格子分割幅の検討を行う。さらに、

複数の乱流モデルを用いて詳細解析を行い、乱流

モデルの影響を検討する。

2. 解析概要

2.1. 解析モデル

解析モデルを図 1 に、その平面図を図 2 に示す。

実験装置において自然換気装置流出口の上部に位

置するペリカウンターを再現しており、気流はペ

リカウンターの中央の吹出口から鉛直上向きに流

入する。なお、吹出口周辺の寸法は実験装置の吹

出口に設置されたグリルの端部から壁面までの距

離 (L) について、L=100 mm の条件をもとに決定

した。室高さ・奥行の寸法は、室形状が気流性状

に与える影響を小さくするため、ペリカウンター

部に対して十分大きくなるように決定した。

2.2. 境界条件

解析手法を表 1、境界条件を表 2 に示す。測定

と同じ等温の自由場を想定し、吹出口から十分離

れた壁面に流出境界面を設定し、圧力規定流入出

条件を与えた。流入条件は、吹出口近傍における

測定実験の結果をもとに、風速、乱流エネルギー、

エネルギー散逸率を算出し、その平均値を面一様

として全ての条件について同じ値を与えた。なお、

風速は実験時と同様に流量 400 ㎥ /h とするため、

係数をかけて補正している。

3. 解析精度の計算格子依存性の検討

3.1. 解析条件

解析結果の計算格子依存性の確認を行うため、

吹出口周辺の格子分割幅(M)を基準とし、M=4, 5,

10, 20 mm の 4 条件について解析を行う。また、計

算格子は吹出口の周辺の格子を最も細かく、それ

を基準に吹出口から遠いほど粗くなるように分割

4. 環境工学 -12. 空気流動基礎 -g.吹出し気流・熱上昇流等のモデリング

自然換気口 , モデリング手法 ,CFD 解析

正会員○丹羽 達哉*1 同 小林 知広

*2 同 山中 俊夫

*3

同  袁 継輝*4  同 明石 大

*5 同  山中 俊夫

*3

自然換気口からの吹出気流を対象とした CFD モデリング手法に関する研究

(その 2)CFD 解析により再現した等温場気流の格子依存性の検討

図 2 解析モデル平面図図 1 解析モデル

Study on CFD Modeling Method of Airflow from Natural Ventilation Opening(Part 2) Dependence of Isothermal Airflow Reproduced by CFD Analysis on Mesh Division

NIWA Tatsuya, KOBAYASHI Tomohiro , YAMANAKA Toshio, YUAN Jihui, AKASHI Hajime

2019 年度日本建築学会

近畿支部研究発表会

25003701880

Inlet opening Outlet opening

Ceiling

Floor

6000

275

575

X

YZ

940 470

370

Symmetry

Symmetry

Inlet opening

470

1880

81.5

2500

Peri-Counter

X

Y

Floor

upper part : Walllower part : Outlet opening

370

275

800

Inlet

FloorX

Z

Wall M=5[mm]M=4[mm] M=10[mm] M=20[mm]

370

275

800

Inlet

FloorX

Z

Wall M=5[mm]M=4[mm] M=10[mm] M=20[mm]

370

275

800

Inlet

FloorX

Z

Wall M=5[mm]M=4[mm] M=10[mm] M=20[mm]

370

275

800

Inlet

FloorX

Z

Wall M=5[mm]M=4[mm] M=10[mm] M=20[mm]

図 3 吹出口周辺メッシュ図

CFD Code

Steady State (SIMPLE)Discretization Scheme for Advection Term

AlgorithmTurbulence Model Standard k-ε Model (SKE)

Fluent 19.2

QUICK

表 1 解析手法

Page 2: 自然換気口からの吹出気流を対象とした CFD モデリング手法 …labo4/www/paper-top.files/...D is c retza onS h mf Adv T Algori hm Turbulence Model Standard k-ε

表 2 境界条件 表 3 メッシュ数

Case1(M=20[mm])

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oord

inat

e [m

m]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.04

0.08

0.12

0.120.12

0.16

0.16

Case1(M=10[mm])

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oord

inat

e [m

m]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.04

0.08

0.08

0.12

0.12

0.16

0.16

0.2

Case1(M=5[mm])

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oord

inat

e [m

m]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.04

0.08

0.08

0.12

0.12

0.160.16

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oord

inat

e [m

m]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

Case1(M=4[mm])

0.04

0.04

0.08

0.080.08

0.120.12

Turb

ule

nt

Kin

etic

Ener

gy M

agnit

ude

[m2/s

2]

0

0.04

0.08

0.12

0.16

0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

Vel

oci

ty M

agn

itu

de

[m/s

]

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

11

1.2

1.4

M=5[mm]

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

M=4[mm]

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

11

1.2

1.4

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

1 1

1.2

1.4

M=10[mm]

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

1 1

1.2

M=20[mm]

1.450.1200.384

outlet 0Boundary Condition

InletVelocity [m/s]

Turbulent Kinetic Energy [m2/s2]Turbulence Eddy Dissipation [m2/s3]

Gauge Pressure [Pa]

WallsWall : Standard Wall Function

Symmetry : free slip

M=4mm 4,250,950M=5mm 2,640,880M=10mm 702,000M=20mm 188,240

Total Number of Cells L=100mm

Z c

oord

inat

e [m

m]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

M=20[mm]

Z c

oord

inat

e [m

m]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

M=10[mm]

Z c

oord

inat

e [m

m]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

M=5[mm]

Reference Vector(1.0[m/s])

Reference Vector(1.0[m/s])

M=4[mm]

M=5[mm]

M=10[mm]

M=20[mm]

Z c

oord

inat

e [m

m]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

M=4[mm]

図 4 吹出口周辺風速分布

図 5 吹出口周辺乱流エネルギー分布

図 6 吹出口周辺風速ベクトル分布

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した。図 3 に各条件の吹出口周辺のメッシュ図を、

表 2 に各条件の格子分割数を示す。

3.2. 解析結果

図 4 に吹出口周辺の風速分布を示す。M=4, 5

mm の 2 条件について概ね似た分布性状となった

が、その他の 2 条件では、格子幅が大きい条件ほ

ど吹出口直上部(X= -25 ~ 25 mm 付近)の高い位

置(Z=700 ~ 800 mm 付近)について風速が小さ

くなっている。図 5に吹出口周辺の乱流エネルギー

分布を示す。どの条件についても吹出口の上部の

値が小さくなっており谷状の分布ができているが、

格子幅が大きい条件ほど境界線の高さが高くなっ

ている。これは M=10, 20 mm で顕著に見られる。

また、M=20 mm の Z=100 ~ 200 mm 付近の吹出口

上部以外の領域については、他の条件と分布性状

に差が見られる。図 6 に吹出口周辺の風速のベク

トルを示す。風向は全ての条件で概ね一致してお

り、大きな差は見られない。図 7 に吹出口中心部

(X=0 mm,Y=0 mm)における Z 方向風速の分布を

図 8 吹出口周辺風速分布

0

100

200

300

400

500

600

700

800

0 0.5 1 1.5 2

Z co

ordi

nate

[mm

]

Z-Velocity [m/s]

M=5mmM=10mmM=20mm

M=4mm

1.450.1200.38434.2

outlet 0

CFD Code Fluent 19.2

Turbulence Model SST k-ω Model (SST)Reynolds Stress Model (RSM)

Standard k-ε Model (SKE)

Algorithm

2,640,880

Turbulence Eddy Dissipation [m2/s3]

Steady State (SIMPLE)Discretization Scheme for Advection Term QUICK

Boundary Condition

Inlet

Velocity [m/s]Turbulent Kinetic Energy [m2/s2]

Specific Disipation Rate [1/s]

Gauge Pressure [Pa]

WallsWall : Standard Wall Function

Total Number of CellsSymmetry : free slip

示す。M=4, 5 mm の 2 条件では全ての高さでほぼ

一致しているが、その他の 2 条件では、格子幅が

大きい条件ほど値が小さくなっている。

3.3. 格子依存性検討のまとめ

M=4, 5 mm の 2 条件では解析結果が概ね格子分

割幅に依存していないと考えられる。このことか

ら計算負荷を考慮し、今後の詳細解析における格

子分割は M=5 mm を採用することとした。

4. 乱流モデルによる影響の検討

4.1. 解析条件

乱流モデルが解析精度に与える影響の検討を行

うため、標準 k-ε モデル(SKE)、SST k-ω モデル

(SST)、応力方程式モデル(RSM)の 3 種の乱流

モデルを用いて解析を行った。このとき、格子分

割は M=5 mm と同様の分割を行ったため、SKE の

条件は前章の M=5 mm の解析結果を用いる。流入

条件は、SST では比散逸率を前章の流入条件と同

様、実験の測定値を用いて算出し、風速、乱流エ

図 7 吹出口直上部の Z方向風速分布

表 4 解析条件

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

Vel

oci

ty M

agnit

ude

[m/s

]

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

SST Model

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

11

1.2

1.4

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

1 1

1.2

Experiment

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

11

1.2

1.4

SKE Model

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

RSM Model

0.2

0.2

0.4

0.4

0.6

0.6

0.80.8

1 1

1.2

1.4

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ネルギー、比散逸率を与えた。RSM では SKE と

同様の風速、乱流エネルギー、エネルギー散逸率

を与えた。解析条件を表 4 にまとめて示す。

4.2. 解析結果

図 8 に吹出口周辺の風速分布を示す。どの条

件についても実験結果と比較して全体的に若干過

大評価している。吹出口直上部の領域については

どの条件についても風速が大きくなっているが、

RSM では他の 2 条件と比較して値が小さい。また、

SKE と SST では非常に似た分布性状となった。

図 9 に吹出口周辺の乱流エネルギー分布を示す。

どの条件でも実験結果と比較して概ね過大評価し

ているが、RSM の X=-50 mm 付近では極端に値が

小さくなっており、実験結果と比較しても小さい。

SKE と SST では概ね似た分布性状となり、実験結

【参考文献】1) 明石,小林 ,山中ら「自然換気口からの吹出気流を対象としたCFD

モデリング手法に関する研究(その1)」日本建築学会近畿支部研究

報告集 ,第 59号・環境系,2019.6 投稿中

* 1 大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 博士前期課程* 2 大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 准教授・博士(工学)* 3 大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 教授・博士(工学)* 4 大阪大学大学院工学研究科地球総合工学専攻 助教・博士(学術)* 5 大阪大学工学部地球総合工学科 学部生

Graduate Student, Division of Global Architecture, Graduate School of Engineering, Osaka UniversityAssociate Prof., Division of Global Architecture, Graduate School of Engineering, Osaka University, Dr. Eng.Prof., Division of Global Architecture, Graduate School of Engineering, Osaka University, Dr. Eng.Assistant Prof., Division of Global Architecture, Graduate School of Engineering, Osaka University, Dr. Eng.Undergraduate Student, Division of Global Architecture, School of Engineering, Osaka University

図 10 吹出口周辺風速ベクトル分布

図 9 吹出口周辺乱流エネルギー分布

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

SST Model

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

RSM Model

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

SKE Model Reference Vector(1.0[m/s])

Experiment

SKE

SST

RSM

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

SST Model

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

RSM Model

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

X coordinate [mm]

0

100

200

300

400

500

600

700

800

-200 -100 0 100 200

L

SKE Model Reference Vector(1.0[m/s])

Experiment

SKE

SST

RSM

果と比較して過大評価しているもの

の、分布の傾向は比較的一致してい

る。図 10 に吹出口周辺の風速のベ

クトルを重ねた図を示す。吹出口か

ら離れた低風速領域では風向があま

り一致していないが、吹出口直上部

の吹出気流については概ね一致して

いる。

4.3. 乱流モデル検討のまとめ

3 条件の解析精度を比較すると、SKE と SST は

ほぼ同程度で RSM より精度が良く、吹出口直上部

の気流性状は概ね再現できた。しかし、実験結果

に対する過大評価がみられるため、実験精度を含

めた詳細な検討が必要といえる。

5. おわりに

本報では解析結果の格子依存性から詳細解析で

の適切な格子幅の検討を行った。また、乱流モデ

ルの解析結果への影響についても検討した。今後

は実験・詳細解析の精度検討より格子分割を粗く

した際の適切な再現方法の検討を行う予定である。

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

Experiment

0.04

0.04

0.04

0.08

0.08

SKE Model

t

0

100

200

300

400

500

600

700

800

Z c

oo

rdin

ate

[mm

]

-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

0.04

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-200 -100 0 100 200

X coordinate [mm]

L

SST Model

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-200 -100 0 100 200

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L

RSM Model

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L

SST ModelZ

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L

RSM Model

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X coordinate [mm]

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800

-200 -100 0 100 200

L

SKE Model Reference Vector(1.0[m/s])

Experiment

SKE

SST

RSM