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観光統計の概要と利活用について 観光庁観光経済担当参事官室 平成25322

観光統計の概要と利活用について - MLIT › common › 000991742.pdf · 2013-07-01 · 観光野の国際機関( 2003年12月に国際連合の専門機関)。 観光統計については、国際的比較の推進に取り組んでいる。

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観光統計の概要と利活用について

観光庁観光経済担当参事官室

平成25年3月22日

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目 次

-1-

1.観光統計の整備について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光分野においては、統計の整備が求められている・・・・・・・・・・・・・・・

観光立国推進基本計画に基づく統計の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光統計は世界観光機関(UNWTO)を中心に標準化が推進されている・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】TSA(Tourism Satellite Account:観光版国民経済計算)・・・・・

観光統計のコンセプト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光に関する調査・統計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2.宿泊旅行統計調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

宿泊旅行統計調査の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:1】月次延べ宿泊者数の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:2】月次宿泊施設稼働率の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:3】国籍別外国人延べ宿泊者数シェア・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:4】都道府県別延べ宿泊者数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:5】都道府県別外国人延べ宿泊者数構成比・・・・・・・・

【アウトプット例:6】都道府県別延べ宿泊者数の前年(前々年)比・・・・

【アウトプット例:7】都道府県別外国人延べ宿泊者数

前年(前々年)比・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:8】観光目的の宿泊客が50%以上の施設の

回復状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:9】同一施設における一人当たり平均宿泊数・・・・・・・

【アウトプット例:10】宿泊者の地方内外の流動状況 ・・・・・・・・・・・・・・

○震災の影響を分析した活用事例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

東北3県(岩手県、宮城県、福島県)の延べ宿泊者数の推移・・・・・・・・

【参考】東北における観光客中心施設の延べ宿泊者数・・・・・・・・・・・・

【参考】東北におけるビジネス客中心施設の延べ宿泊者数 ・・・・・・・・

平成23年4-6月期の平均宿泊数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

宿泊旅行統計調査でよくある質問 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3.旅行・観光消費動向調査・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・

旅行・観光消費動向調査の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

旅行・観光消費動向調査で聴取する主要な消費項目・・・・・・・・・・・・

平成23年度より新たに聴取している項目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】追加した属性質問項目の詳細・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

国内における旅行消費額(平成22年)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光の我が国産業への経済効果(平成22年)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2010旅行消費額と産業別GDPの比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】各用語の定義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】旅行消費とGDPの概念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】波及効果の概念 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:1】国民1人当たり国内宿泊観光旅行の

回数・宿泊数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:2】性・年齢・項目別平均支出額・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:3】旅行意向と趣味の相関関係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:4】旅行意向と趣味の相関関係 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:5】趣味別旅行単価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:6】趣味別平均泊数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今年度新たに追加した調査項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

旅行・観光消費動向調査でよくある質問 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4.訪日外国人消費動向調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

訪日外国人消費動向調査の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

調査項目一覧・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

iPadを活用した対面調査による実査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例1:】平成23年10-12月期の訪日外国人

旅行消費額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:2】日本への来訪目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:3】訪日外国人の1人あたり旅行中支出額 ・・・・・・・・・

【アウトプット例:4】国籍別にみた土産品の購入率

(主要国籍別)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:5】来訪目的別旅行中支出額(主要国籍別) ・・・・・・・

【アウトプット例:6】購入したものの中で最も満足した商品 ・・・・・・・・・

【アウトプット例:7】国籍別各品目購入率・購入単価 ・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:8】訪日旅行の満足度と再訪意向 前年との比較・・・

【アウトプット例:9】台湾からの観光客の属性特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:10】国籍別情報源の変化 (中国)・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:11】 国籍別旅行中支出額の変化(韓国) ・・・・・・・・・

【アウトプット例:12】国籍別旅行中支出額の項目別変化(韓国)・・・ ・

訪日外国人消費動向調査でよくある質問 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

5.観光地域経済調査 ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・

観光地域経済調査の概要 ・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・

観光地域経済調査実施に向けてのプロセス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光地域経済調査の整備により、観光産業の「見える化」を

はかる ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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観光地域経済調査が他に類例がなく画期的なポイント・・・・・・・・・・・・

観光地域経済調査の具体的な効用・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考】観光地域経済調査が地域の金融機関の融資に

プラスに働く理由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「観光地域経済調査」平成23年度予備的調査の概要・・・・・・・・・・・・

予備的調査は、全国112観光地域で実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光地域経済調査で扱う観光産業事業所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

全国を5つの観光地域類型で層化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

全国でみたときの地域特性別の地域数、事業所数・・・・・・・・・・・・・・・

中部運輸局の観光特性別の代表地域の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

熱海市(特性Ⅱ)の観光売上・利用者数の季節波動・・・・・・・・・・・・・・・

事業別観光売上割合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

熱海市(特性Ⅱ):観光需要に基づく資金の約29.7%が

域内に循環・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

熱海市(特性Ⅱ) 【平均売上額】 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

取り組みの内容[観光協会への加盟] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

取り組みの内容[サービスの提供状況] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

取り組みの内容[広告の実施状況] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

取り組みの内容[マーケティング] ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

売上の相手・手段の構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本格調査では経済センサスのデータを補完活用し、

表章・分析を実施・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光地域経済調査でよくある質問 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

6.都道府県観光入込客統計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

共通基準による観光入込客統計の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

共通基準は45都道府県で導入済み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光入込客統計に関する共通基準の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

共通基準策定までの検討経緯・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

共通基準の調査プロセス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:1】A県の観光入込客数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:2】A県の観光消費額単価 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【アウトプット例:3】A県の観光消費額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○活用事例 共通基準による全国観光入込客統計結果・・・・・・・・・・・・・・・

共通基準による全国観光入込客統計の意義と活用について・・・・・・・・

【参考】各都道府県基本情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活用事例1.「実人数の把握が観光消費額に比例することが

わかります」・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活用事例2.「観光消費額を上げるための施策の方向性が

わかります」①・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活用事例2.「観光消費額を上げるための施策の方向性が

わかります」② ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活用事例3.「地元にお金を落とすセグメントがわかります」 ・・・・・・・

活用事例4.「他県に比較し消費単価で競争優位な層が

わかります」① ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・

活用事例4.「他県に比較し消費単価で競争優位な層が

わかります」② ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

活用事例5.「観光産業の規模感を相対的に把握できます」 ・・・・・・

活用事例6.「都道府県観光経済に関する様々な指標が

わかります」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光入込客数の正確な把握方法の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考例1】倉敷市美観地区:「街並み入込客数」の把握・・・・・・・・・・

【参考例2】上野中通り商店街:入込客数の把握・・・・・・・・・・・・・・・・

【参考例3】沼津市高尾山神社祭典:入込客数の把握・・・・・・・・・・・・

【参考例4】市川市、三原市:入込客数の把握・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・

共通基準による全国観光入込客統計でよくある質問 ・・・・・・・・・・・・

7. 東北地方における観光消費活動の経済効果に関する調査研究 ・・・・・

直接効果からみた福島県における観光消費の位置付け ・・・・・・・・・

雇用効果からみた福島県における観光消費の位置付け ・・・・・・・・・

福島県における観光消費の位置付け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・

8.観光統計を活用した今後の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自治体における統計活用の支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光統計の活用推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

観光統計データの利用方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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1.観光統計の整備について

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観光分野においては、統計の整備が求められている。

環境の変化に伴い、マーケティングや効果検証の点から統計整備が必要になってきた。

価値観の多様化

国内市場の伸び悩み

関連産業の増加

他の余暇活動の台頭

外的環境変化

内的環境変化

求められる アカウンタビリティー

政策・マーケティングにおける PDCAサイクルの導入

現状の課題

KKD'経験・勘・度胸( マーケティングの限界

効果検証手段の丌備

観光統計整備による定量的な

ファクトの把握と分析の必要性

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観光立国推進基本計画で統計の整備が行われることになった。

観光立国推進基本法:平成18年12月

第25条 「国は、観光立国の実現に関する施策の策定及び実施に資するため、観光旅行に係る消費の状況に関する統計、観光旅行者の宿泊の状況に関する統計その他の観光に関する統計の整備に必要な施策を講ずるものとする。」

観光立国推進基本計画:平成24年3月 ○観光に関する統計の整備 ・経済センサスと連動した「観光地域経済調査」の実施 ・「観光入込客統計に関する共通基準」の全都道府県での導入 ・多様化する宿泊形態の把握 ・観光統計の利活用の推進

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観光統計は世界観光機関'UNWTO(を中心に標準化が推進されている。

観光分野の国際機関(2003年12月に国際連合の専門機関)。 観光統計については、国際的比較の推進に取り組んでいる。

観光客の定義

• ビジネス、レジャーあるいはその他個人的な目的で、1年未満の期間、非日常圏に移動する旅行者

• 国内居住者の国内観光(domestic)、国外の居住者の国内への観光(inbound)、国内居住者の国外への観光(outbound)を区別する。

TSA(Tourism Satellite Account)

• 国民経済計算(SNA)の枞組みのなかで、観光経済を体系付けるための勘定。

• サテライトアカウントとは、従来の枞組みにはない経済活動をSNAの中で体系付け、新しい経済概念に対応していくときに用いられる枞組みであり、日本では環境、介護、NPO等の分野で試行されている。

※日本もTSA導入国として位置付けられている。 -6-

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【参考】TSA'Tourism Satellite Account:観光版国民経済計算(

観光GDP 観光産業がつくりだす付加価値

観光産業を構成する各産業の付加価値のうち観光に対応する額の積み上げ

観光雇用 観光産業を構成する各産業の雇用者数

産業間比較、国際間比較が可能

1. 観光消貹支出'訪日旅行の国内支出(

2. 観光消貹支出'国内旅行+海外旅行の国内

支出(

3. 観光消貹支出'海外旅行の海外支出(

4. 観光消貹支出'国内消貹の計(

5. 生産勘定

6. 国内供給及び観光消貹

TSAにおいて整備すべきとされる10表

-7-

旅行・観光消費動向調査から観光の市場規模を算出する場合には、TSAを活用している。 観光庁の各種統計調査は、このTSAにおいて整備する指標を取る目的も兼ねている。

7. 観光雇用

8. 観光総固定資本形成

9. 観光集合消貹

10.非貨幣的指標

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我が国における観光統計は以下のコンセプトに基づき、整備をしている。

観光統計が扱う「観光」の定義

観光 - 余暇、レクリエーション、業務などの目的を問わず非日常圏への旅行

宿泊旅行 - 自宅以外で1泊以上の宿泊をする全ての旅行

日帰り旅行 - 片道の移動距離が80㎞以上、又は所用時間(移動時間+滞在

時間)が8時間以上の非日常圏への旅行

ホテル、旅館などの宿泊施設における宿泊者数(宿泊旅行統計調査 H19年~)

国内における旅行・観光消貹額(旅行・観光消費動向調査 H15年度~)

都道府県における観光入込客数・観光消貹額(H22年度~)

国内における訪日外国人消貹額(H22年度~)

観光の経済効果を的確に把握することにより、観光が国や地域へもたらす貢献度

を明確化し、政策立案やマーケティングに活用する。

観光統計では何を把握しようとしているか

観光統計の結果をどう活用するのか

-8-

※上記定義は、旅行・観光消費動向調査での定義

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・訪日外国人旅行者数

・日本人海外旅行者数

観光に関する調査・統計は下記の通り。

○観光庁が実施する調査・統計

○その他の主体が実施する調査・統計

<供給側>

・宿泊旅行統計調査

・観光地域経済調査

・主要旅行業者の取扱状況

<需要側>

・訪日外国人消費動向調査

・旅行・観光消費動向調査

・都道府県観光入込客統計

※赤字が統計法に基づく一般統計調査 -9-

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2.宿泊旅行統計調査

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宿泊施設を対象とした統計調査を実施し、我が国の宿泊旅行の実態を明らかにする。

◆調査時期 四半期毎(1~3月、4~6月、7~9月、10~12月) ◆調査対象施設 全国のホテル、旅館、簡易宿所、保養所など

◆調査方法 調査票の郵送・回収による調査

◆サンプル数:約20,000(右図参照) ◆平成23年度までの取組: ・ 従業員10人未満の宿泊施設を調査対象に追加 ・ 公表時期の早期化 ◆調査項目

施設の従業者数 標本施設数 抽出率

10人以上 約1万施設 全施設(悉皆調査)

5~9人 約1万施設 1/3

0~4人 約3万施設 1/9

【施設抽出方法】 従業者・都道府県別層化抽出

基本項目 施設タイプ、 客室数 等

宿泊実態 (日本人・外国人別)宿泊者数、 宿泊者居住地(外国人の場合は国籍) 等

宿泊旅行統計調査の概要

調査目的

調査概要

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36.835.3 34.9

29.630.8

28.025.4

32.129.6

35.6

47.8

35.5

31.9

2.14 1.09 1.12 1.59 1.53 1.48 1.88 1.72 1.74

25.626.9

32.0 31.6 31.9

37.7

50.1

37.9

32.334.5 33.2

1.77 2.14 2.09 2.80 2.31 2.12 2.80 2.59 2.16 2.46 2.16 2.10 1.97 0.50 0.790

10

20

30

40

50

60

22.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 23.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

延べ宿泊者数(平成22年1月~12月) 延べ宿泊者数(平成23年1月~12月)

うち外国人宿泊者数(平成22年1月~12月) うち外国人宿泊者数(平成23年1月~12月)

【アウトプット例:1】月次延べ宿泊者数の推移

-12-

我が国の宿泊者数は、夏期休暇がある8月にピークが発生している。

(百万人泊)

従業員数10人以上の宿泊施設 全国すべての宿泊施設

※22.1~12は平成22年確定値、23.1~12は平成23年第1四半期、第2四半期、第3四半期及び第4四半期暫定値を使用。

延べ宿泊者数の推移'平成22年1月~平成23年12月(

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22.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 23.1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12

定員稼働率 客室稼働率系列3 系列4

【アウトプット例:2】月次宿泊施設稼働率の推移

-13-

同様の傾向は、月別の定員・客室両稼働率の時系列推移でも現れている。

(%)

定員稼働率、客室稼働率の推移'平成22年1月~平成23年12月(

全国すべての宿泊施設 従業員数10人以上の宿泊施設

※22.1~12は平成22年確定値、23.1~12は平成23年第1四半期、第2四半期、第3四半期及び第4四半期暫定値を使用。

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【アウトプット例:3】国籍別外国人延べ宿泊者数シェア

外国人延べ宿泊者数は第1位が中国、第2位が台湾、第3位がアメリカで、上位3ヵ国(地域)で全体の5割近くを占めている。

国籍別外国人延べ宿泊者数'平成24年第2四半期(

※従業者数10人以上の施設に対する調査から作成

※平成24年第2四半期暫定値より

その他, 14.7%

ロシア, 0.7%インド, 0.7%

カナダ, 1.2%マレーシア, 1.4%

ドイツ, 1.7%フランス, 1.9%

英国, 2.3%オーストラリア, 2.8%

シンガポール, 2.9%

タイ, 4.0%

香港, 6.7%韓国, 9.2%

アメリカ, 11.2%台湾, 15.5%

中国, 18.9%

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-15-

都道府県別延べ宿泊者数は、東京都が最多、第2位が北海道、第3位が大阪府、

第4位千葉県、第5位静岡県であり、上位5都道府県の全国でのシェアは3割超となる。

【アウトプット例:4】都道府県別延べ宿泊者数

都道府県別延べ宿泊者数'平成24年第2四半期( (万人泊)

※平成24年第2四半期暫定値より

622

581

469

446

418

410

342

328

317

314

288

259

231

214

1,127

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200

 東京都

 北海道

 大阪府

 千葉県

 静岡県

 神奈川県

 京都府

 沖縄県

 愛知県

 長野県

 福岡県

 兵庫県

 福島県

 宮城県

 栃木県

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【アウトプット例:5】都道府県別外国人延べ宿泊者数構成比

全般的に東京、大阪といった大都市圏での宿泊が多い。 台湾・シンガポールの場合は北海道が、欧州各国の場合は京都での宿泊数が多いことが

特徴。

※従業者数10人以上の施設に対する調査から作成

※平成24年第2四半期暫定値より

都道府県別外国人延べ宿泊者数構成比'平成24年第2四半期(

 東京都,43%  京都府,19%  大阪府,10% 千葉県,8%  広島県,3% その他,16%

 東京都,43%  神奈川県,13%  大阪府,8% 京都府,8% 千葉県,6% その他,22%

 東京都,39%  大阪府,19%  千葉県,10%  京都府,7%  北海道,6% その他,18%

 東京都,35%  大阪府,14%  愛知県,9% 千葉県,6% 北海道,5% その他,30%

 東京都,39%  北海道,22%  大阪府,10% 千葉県,6% 京都府,5% その他,17%

 東京都,52%  京都府,8% 北海道,7% 千葉県,7% 大阪府,5% その他,21%

 東京都,48%  京都府,20%  大阪府,9% 神奈川県,5%

 千葉県,2% その他,16%

 東京都,42%  京都府,11%  千葉県,11%  大阪府,10%  神奈川県,7% その他,19%

 東京都,45%  京都府,19%  千葉県,8% 神奈川県,8% 大阪府,6% その他,14%

 東京都,40%  京都府,17%  愛知県,9%  千葉県,8%  大阪府,7% その他,19%

 東京都,39%  京都府,13%  千葉県,11%  神奈川県,7% 大阪府,7% その他,24%

 東京都,20%  北海道,12%  大阪府,12%  京都府,7% 沖縄県,5% その他,43%

 東京都,27%  大阪府,18%  沖縄県,13%  北海道,12%  京都府,6% その他,24%

 東京都,27%  大阪府,19%  千葉県,12%  愛知県,6% 静岡県,5% その他,31%

 東京都,26%  大阪府,18%  福岡県,9% 大分県,6% 北海道,6% その他,36%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

韓国

中国

香港

台湾

アメリカ

カナダ

英国

ドイツ

フランス

ロシア

シンガポール

タイ

マレーシア

インド

オーストラリア

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【アウトプット例:6】都道府県別延べ宿泊者数の前年'前々年(比

都道府県別延べ宿泊者数(平成24年第2四半期)

都道府県別の延べ宿泊者数は、前年同期比で見ると、千葉県は大きく増加、東北3県は減尐。 都道府県別の延べ宿泊者数でみると、東京都が最多で、北海道、大阪府が続く。 前年同期比で見ると千葉県が前年より大きく増加。東北3県(岩手、宮城、福島)は前年から減

尐。 前々年同期比で見ると東北3県は、復旧・復興需要が続いていると推察。

施設所在地 延べ宿泊者数 前年同期比 前々年同期比 施設所在地 延べ宿泊者数 前年同期比 前々年同期比

 全国 100,325,510 10.4% 0.0%  三重県 1,913,790 18.8% 26.3%

 北海道 6,221,330 13.5% 0.9%  滋賀県 1,059,540 -4.0% -6.3%

 青森県 1,034,610 0.7% -7.1%  京都府 4,097,460 17.6% 9.6%

 岩手県 1,421,950 -15.0% 10.6%  大阪府 5,808,000 21.5% 8.7%

 宮城県 2,309,070 -11.3% 2.2%  兵庫県 2,883,950 6.6% 1.0%

 秋田県 856,790 13.4% -24.6%  奈良県 606,970 2.6% -28.6%

 山形県 1,195,870 1.2% -13.8%  和歌山県 970,480 10.6% 11.9%

 福島県 2,586,880 -15.2% 6.1%  鳥取県 685,830 -7.5% -3.5%

 茨城県 1,227,780 12.9% 7.4%  島根県 670,710 -2.7% -4.3%

 栃木県 2,143,470 22.2% -13.7%  岡山県 1,055,040 -6.3% -4.3%

 群馬県 1,815,790 4.5% -7.8%  広島県 1,928,880 2.4% -15.3%

 埼玉県 978,360 22.9% 14.8%  山口県 1,022,890 12.8% 12.5%

 千葉県 4,690,420 76.2% 3.2%  徳島県 436,680 -7.1% -8.0%

 東京都 11,265,950 29.8% -1.9%  香川県 792,080 -3.2% 9.5%

 神奈川県 4,181,270 18.2% 5.7%  愛媛県 950,000 -12.8% -6.1%

 新潟県 1,999,230 -3.9% -7.0%  高知県 622,010 -7.9% -19.4%

 富山県 752,670 3.1% -8.2%  福岡県 3,142,460 3.4% 2.6%

 石川県 1,624,690 5.7% 4.6%  佐賀県 602,230 -10.0% 1.0%

 福井県 752,790 1.1% -0.5%  長崎県 1,537,290 -8.6% 3.7%

 山梨県 1,538,380 19.3% -0.4%  熊本県 1,646,300 -2.1% 6.8%

 長野県 3,167,420 -5.3% -7.2%  大分県 1,430,020 -0.1% 0.6%

 岐阜県 1,276,670 7.7% -2.0%  宮崎県 654,610 -3.8% -9.1%

 静岡県 4,463,800 15.0% 0.7%  鹿児島県 1,598,050 -1.2% 3.6%

 愛知県 3,281,590 13.1% -3.3%  沖縄県 3,423,480 20.8% 1.8%

622

581

469

446

418

410

342

328

317

314

288

259

231

214

1,127

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1,000 1,100 1,200

 東京都

 北海道

 大阪府

 千葉県

 静岡県

 神奈川県

 京都府

 沖縄県

 愛知県

 長野県

 福岡県

 兵庫県

 福島県

 宮城県

 栃木県

上位15都道府県

-17-

(万人)

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【アウトプット例:7】都道府県別外国人延べ宿泊者数前年'前々年(比

都道府県別外国人延べ宿泊者数(平成24年第2四半期)

都道府県別外国人延べ宿泊者数は、前々年同期比の水準まで回復していない。 外国人延べ宿泊者数は、前年同期比で見ると31都道府県で大幅に増加したが、前々年同期

比の水準まで回復していない地域が多い。

施設所在地 延べ宿泊者数 前年同期比 前々年同期比 施設所在地 延べ宿泊者数 前年同期比 前々年同期比

 全国 6,493,340 156.5% -10.2%  三重県 18,150 34.7% -30.1% 北海道 351,770 153.8% 4.0%  滋賀県 30,640 103.5% -21.0% 青森県 9,720 298.4% -29.9%  京都府 548,820 223.6% 24.2% 岩手県 8,950 294.3% -59.6%  大阪府 871,400 144.8% -1.7% 宮城県 20,240 246.0% -52.8%  兵庫県 80,380 61.0% -17.4% 秋田県 5,750 81.4% -69.4%  奈良県 17,880 128.1% -54.9% 山形県 5,490 146.2% -44.9%  和歌山県 26,830 150.3% 1.5% 福島県 6,050 35.0% -78.7%  鳥取県 10,740 148.0% 70.2% 茨城県 20,390 5.3% -16.7%  島根県 4,050 38.2% 4.4% 栃木県 23,060 191.9% -42.5%  岡山県 20,600 93.4% -16.7% 群馬県 18,610 216.0% 3.0%  広島県 86,480 165.6% -26.8% 埼玉県 18,580 75.8% -20.0%  山口県 12,890 69.6% 55.7% 千葉県 463,000 93.8% -32.3%  徳島県 8,800 136.6% 10.3% 東京都 2,090,520 201.9% -12.3%  香川県 9,100 76.0% -40.5% 神奈川県 238,450 105.4% 2.8%  愛媛県 14,670 120.9% -32.1% 新潟県 16,410 92.8% -3.1%  高知県 3,310 59.9% -15.3% 富山県 33,550 106.0% -19.1%  福岡県 170,110 73.7% 27.2% 石川県 63,800 138.3% -14.6%  佐賀県 9,410 66.3% 16.6% 福井県 7,250 137.7% -6.2%  長崎県 96,880 130.3% 11.4% 山梨県 110,380 410.8% -49.7%  熊本県 47,470 107.7% -33.8% 長野県 64,470 163.1% -30.4%  大分県 69,450 89.5% -20.6% 岐阜県 86,720 360.5% -10.0%  宮崎県 9,110 139.1% -26.8% 静岡県 129,170 272.9% -25.8%  鹿児島県 29,800 165.8% 25.3% 愛知県 274,120 120.3% -9.6%  沖縄県 229,960 172.0% 72.6% -18-

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【アウトプット例:8】観光目的の宿泊客が50%以上の施設の回復状況

※「観光目的の宿泊者が50%以上」の施設とは、最近1年間に訪れた宿泊者の宿泊目的を「観光レクリエーション」と「出張・業務」に分けた場合、

「観光レクリエーション」が50%以上を占める施設であり、最近1年間においては観光目的で訪れた宿泊者が多い、という施設です。

「観光目的の宿泊者数が50%以上」の施設の時系列変化

「観光目的の宿泊者数が50%未満」の施設の時系列変化

宿泊目的割合別延べ宿泊者数でみると、観光目的の宿泊者が50%未満の施設においては、ほぼ前年並みにまで回復しているものの、観光目的の宿泊客が50%以上の施設はまだ厳しい状況がうかがえる。

13.2

9.6

13.415.5

13.614.7

13.312.4

13.31.73

1.92 3.022.72

2.36 1.932.56

3.66

2.16

15.1915.9014.72

17.4616.61

19.16

15.3315.34

11.29

0

5

10

15

20

25

30

平成22年4月 平成23年4月 平成24年4月 平成22年5月 平成23年5月 平成24年5月 平成22年6月 平成23年6月 平成24年6月

延べ宿泊者数【従業者数10人以上の施設】 延べ宿泊者数【従業者数9人以下の施設】

-4.5%減-8.9%減

±0.0%

(増減は前々年同月比)

12.9 12.1

14.6 13.9 13.415.0

12.5 12.914.0

3.1

2.7 3.43.0

3.2 2.83.33.7

3.4

15.1416.15

17.29 17.56 16.8117.99

16.1415.92 16.73

0

5

10

15

20

25

30

平成22年4月 平成23年4月 平成24年4月 平成22年5月 平成23年5月 平成24年5月 平成22年6月 平成23年6月 平成24年6月

延べ宿泊者数【従業者数10人以上の施設】 延べ宿泊者数【従業者数9人以下の施設】

2.4%増 5.1%増7.0%増

(増減は前々年同月比)

-19-

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【アウトプット例:9】同一施設における一人当たり平均宿泊数

同一施設における1人当たり平均宿泊数'平成24年第2四半期(

平成24年4-6月期の同一施設における一人当たり平均宿泊数は、1.32泊。 都道府県別では1位沖縄県(1.55泊)、2位東京都(1.51泊)、3位福島県(1.49泊)となっている。

従業者規模別一人当たり平均宿泊数

↑平均(1.32)

1.551.51

1.491.48

1.451.41

1.38

1.361.35

1.331.321.321.32

1.311.301.30

1.291.28

1.281.281.281.271.27

1.271.27

1.271.26

1.25

1.251.25

1.241.241.24

1.241.231.231.231.231.22

1.221.201.201.19

1.19

1.191.16

1.14

1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8

 沖縄県 東京都 福島県

 京都府 茨城県 埼玉県 大阪府 神奈川

 愛知県 秋田県 宮崎県 福岡県 兵庫県

 宮城県 愛媛県 鹿児島 長崎県 新潟県

 北海道 福井県 広島県 岩手県 千葉県

 島根県 三重県 山口県 長野県 山形県 香川県

 岡山県 青森県 静岡県 滋賀県 徳島県

 富山県 大分県 岐阜県 石川県 熊本県

 鳥取県 高知県 栃木県 山梨県 群馬県

 佐賀県 奈良県 和歌山

(泊)

従業者規模1人あたり

平均宿泊数(泊)

0~9人 1.53

10~29人 1.33

30~99人 1.25

100人以上 1.29

-20-

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【アウトプット例:10】宿泊者の地方内外の流動状況

施設所在地'運輸局(、居住地'運輸局(別延べ宿泊者数'平成24年第2四半期(

運輸局別エリア内外の宿泊者の状況をみると、北陸・四国・沖縄以外は、地方ブロック内流動が最も多い。

また、どの地域も、関東の占める割合が大きい。

 関東,46%  近畿,18%  中部,10%  沖縄,9%  九州,6% その他,11%

 九州,43%  関東,23%  近畿,15%  中部,7%  中国,6% その他,7%

 近畿,26%  関東,25%  四国,20%  中国,10%  中部,9% その他,10%

 中国,29%  関東,27%  近畿,18%  九州,9%  中部,7% その他,9%

 近畿,39%  関東,32%  中部,10%  九州,5% 中国,4% その他,10%

 中部,42%  関東,35%  近畿,15% 北信越,3%

 九州,2%

その他,4%

 関東,42%  北信越,29%  中部,12%  近畿,10% 東北,3%

その他,4%

 関東,57%  中部,11%  近畿,10%  東北,7%  北信越,5% その他,11%

 東北,46%  関東,38% 北信越,4%

 近畿,4%

 中部,3%

その他,4%

 北海道,39%  関東,36%  近畿,9%  中部,6%

 東北,3%その他,7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

北海道運輸局

東北運輸局

関東運輸局

北陸信越運輸局

中部運輸局

近畿運輸局

中国運輸局

四国運輸局

九州運輸局

沖縄総合事務局

-21-

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震災の影響を分析した活用事例

-22-

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-2.5%

-5.5%

-33.0% -26.4%

-13.3% -7.5%

-2.7% -0.9% -1.2% -4.2% -3.0% -0.1%

14.9%

7.7%

59.3%

35.8%

5.1% 3.2% 0.1% 0.2%

-15.9%

-6.3% -4.3%

1.4%

4.8% 8.3% 9.9%

5.3% 6.5% 10.4%

1.9%

2.8%

18.5%

14.2% 7.0% 3.6%

-12.9%

-11.3%

-56.5%

-17.9%

1.7% -1.0%

-3.2%

-23.4%

-16.9%

-26.6% -21.8%

-11.6%

-6.3%

-12.7%

86.8%

-4.6%

-24.5%

-17.0%

29.5% 29.4%

-9.8%

47.5% 51.5%

54.4%

50.6%

30.7%

37.9% 32.6%

41.3% 44.2%

20.8% 25.9%

67.6%

-5.7%

-14.2% -8.5%

-80.0%

-60.0%

-40.0%

-20.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

100.0%

①【全国】観光客中心の施設

②【全国】ビジネス客中心の施設

③【東北3県】観光客中心の施設

④【東北3県】ビジネス客中心の

施設

東北3県'岩手県、宮城県、福島県(の延べ宿泊者数の推移

東北3県(岩手県、宮城県、福島県)をみると、ビジネス客中心の施設は4月以降前年同月比が大幅なプラスになっている。

震災等により復旧・復興関係者や被災者が多く宿泊したためと推察。 観光客中心の施設も同様の宿泊需要があったと思われるが、6月以降は対前年同月比でマイナスに転じて

いる。

順次、復旧・復興関係者等が引き上げる一方で、観光需要は十分に回復していない状況と推察。

【宿泊目的割合別 延べ宿泊者数の前年同月比(平成23年1月~平成24年6月)】

注:平成22年4-6月期調査より従業者数9人以下を含む全宿泊施設に調査対象を拡充している。

(H23.1~3月の前年同月比及びH24.3月の前々年同月比は従業者数10人以上の宿泊施設の数値のみで作成) -23-

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-2.5%

-5.5%

-33.0% -26.4%

-13.3% -7.5%

-2.7%

-0.9% -1.2% -4.2% -3.0% -0.1%

-5.5%

-11.6%

34.3%

35.8%

5.1%

3.2%

-12.9% -11.3%

-56.5%

-17.9%

1.7% -1.0% -3.2%

-23.4% -16.9%

-26.6%

-21.8%

-11.6%

-6.3%

-12.7%

86.8%

-4.6%

-24.5%

-17.0% -7.5%

-2.1%

-73.3%

-61.9% -51.5%

-39.5%

-39.5% -43.7%

-29.3% -24.9%

-19.7%

1.8%

-26.7% -30.0%

169.4%

104.4%

51.9%

29.6%

-34.6% -27.3%

-70.6% -65.9%

-48.4%

-43.5%

-17.9%

-5.1% -9.8% -23.0% -17.6%

-6.1%

-19.4%

-39.6%

70.2%

31.6%

-0.4% -6.3%

-100%

-50%

0%

50%

100%

150%

200%

①【全国】観光客中心の施設

②【東北3県】観光客中心の施設

③【茨城県】観光客中心の施設

④【秋田県】観光客中心の施設

【観光客中心の施設】

茨城県・秋田県といった周辺地域では、東北3県と同様に観光需要が十分に回復していない。

【参考】東北における観光客中心施設の延べ宿泊者数

注1:平成22年4-6月期調査より従業者数9人以下を含む全宿泊施設に調査対象を拡充している。

(H23.1~3月の前年同月比及びH24.3月の前々年同月比は従業者数10人以上の宿泊施設の数値のみで作成) 注2:観光客中心の施設とは、宿泊者のうち、観光目的とする宿泊者が全体の50%以上と回答した施設。

出典:宿泊旅行統計調査

-24-

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0.1% 0.2%

-15.9%

-6.3% -4.3% 1.4% 4.8%

8.3% 9.9%

5.3% 6.5% 10.4%

-1.5% -0.9%

13.5%

14.2%

7.0% 3.6%

29.5%

29.4%

-9.8%

47.5%

51.5% 54.4%

50.6%

30.7%

37.9% 32.6%

41.3% 44.2%

20.8%

25.9%

67.6%

-5.7% -14.2%

-8.5%

-0.5% -0.7%

-32.6%

21.2%

11.7%

9.1% 8.5%

9.5% 13.1%

20.0%

16.7% 18.2%

8.7%

17.2%

67.6%

2.5%

7.7% 6.9%

-7.9%

-4.7%

-36.6%

-9.4% -7.8%

6.5%

4.9% 6.3% 0.9%

16.6%

20.9% 23.8%

7.4% 2.9%

53.8%

38.4%

24.5%

10.4%

-60.0%

-40.0%

-20.0%

0.0%

20.0%

40.0%

60.0%

80.0%

【全国】ビジネス客中心の施設

【東北3県】ビジネス客中心の施設

【茨城県】ビジネス客中心の施設

【秋田県】ビジネス客中心の施設

【参考】東北におけるビジネス客中心施設の延べ宿泊者数

【ビジネス客中心の施設】

東北3県では、昨年ほどではないものの、茨城県・秋田県とともにまだ復旧・復興需要が続いていると推察する。

出典:宿泊旅行統計調査

注1:平成22年4-6月期調査より従業者数9人以下を含む全宿泊施設に調査対象を拡充している。

(H23.1~3月の前年同月比及びH24.3月の前々年同月比は従業者数10人以上の宿泊施設の数値のみで作成) 注2:ビジネス客中心の施設とは、宿泊者のうち、観光目的とする宿泊者が全体の50%未満と回答した施設。 -25-

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平成23年4-6月期の平均宿泊数

【同一施設における1人あたり平均宿泊数】

平成23年4-6月期においては、東北3県と茨城県の平均宿泊数が際立って高い。 例年、平均宿泊数が多いのは沖縄県であるが、平成23年4-6月期においては、福島県を中心

とする東北3県と茨城県の平均宿泊数が際立って高い。 復旧・復興関係者や被災者が長期滞在していることが影響していると推察。

※括弧内は、前年同期比の平均宿泊数

出典:宿泊旅行統計調査

【平均宿泊数の順位】

2.28

1.94

1.67

1.63

1.63

1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5

福島県

岩手県

宮城県

茨城県

沖縄県

(泊)

(1.24)

(1.22)

(1.20)

(1.31)

(1.60)

1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期

第1位 沖縄県 沖縄県 沖縄県 沖縄県 沖縄県 福島県 福島県 沖縄県

第2位 東京都 東京都 東京都 東京都 東京都 岩手県 沖縄県 福島県

第3位 京都府 京都府 京都府 京都府 徳島県 宮城県 宮城県 東京都

第4位 秋田県 広島県 茨城県 神奈川件 京都府 茨城県 茨城県 宮城県

第5位 北海道 滋賀県 長野県 大阪府 宮城県 沖縄県 秋田県 茨城県

平成22年 平成23年【平成23年4-6月期の平均宿泊数の上位5県】

神奈川県

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宿泊旅行統計調査でよくある質問

• 県の独自統計と傾向が違うがなぜか?

従業員数10人未満の小規模施設や簡易宿所(ドヤなど含む)、企業保養所等も対象施設に入っています。

未回収分施設分に関しても拡大推計を行って値を算出しています。

層化(推計の元となる母集団のくくり方)を従業員数で行っています(部屋数などで層化を行っていません)。

層化の基準となる事業者規模区分は、1月1日時点の名簿で行っています(期中で規模が変わったとしても1月1日時点の名簿をもとに推計します)。

• 速報値と確報値の違いは何か?

速報値は、1月1日時点での名簿に基づき、1年間固定して拡大推計しますが、確報値は、開業、廃業等施設数を反映した各月毎の調査対象施設数に遡及して推計し直します。

-27-

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3.旅行・観光消貹動向調査

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旅行・観光消貹動向調査の概要

日本国民の国内・海外旅行の実施状況、旅行消貹額等を把握することにより、我が国の観光政策の企画・立案のための基礎資料とする。

調査目的

調査概要

◆調査時期:四半期毎( 1~6月、4~9月、7~12月、10~3月) ◆調査対象:住民基本台帳から無作為抽出した日本国民 ◆調査方法:郵送による配布・回収 ◆サンプル数:50,000(25,000人×2回) ◆平成23年度の取組: ・ 調査サンプル数を拡充し、地域別、四半期別等に観光消費額や 流動を把握 ・ 公表時期の早期化(速報値の公表) ◆調査項目

属性 性・年齢 等

旅行行動 旅行回数【宿泊・日帰り・海外旅行】 等

消貹実態 【項目×支出額】 等

〒 〒

-29-

【調査時期イメージ】 25,000人に対して半年毎に2回調査を実施 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

第1回調査 Aグループ(12,500人)

第2回調査 Bグループ(12,500人)

第3回調査 Aグループ(12,500人)

第4回調査 Bグループ(12,500人)

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旅行前消貹の 主なもの

・菓子類(45.3%)

・本・雑誌・ガイドブック・

CD・文具(14.9%)

・飲料・お酒・その他食料品

(43.0%)

・医薬品・化粧品・歯磨き・

シャンプー(13.4%)

・繊維製品(衣料品・帽子・

ハンカチなど) (15.6%)

・美容室・理容室(9.3%)

など

旅行・観光消貹動向調査で聴取する主要な消貹項目

旅行中支出の 主なもの

・食事・喫茶・飲酒(67.4%)

・お弁当・飲料・酒・葉・その他

食料品(39.8%)

・菓子類(55.0%)

・鉄道(新幹線除く)・モノレール・

ロープウェイ(27.7%)

・宿泊費(キャンプ場利用料含む)

(42.5%)

など

旅行後支出の 主なもの

・写真の現像・プリント

(14.3%)

・衣類のクリーニング

(7.3%)

など

旅行消貹の例

※国内宿泊旅行の例。()内は購入率(2009年)

本調査は、旅行中支出のみならず、その前後の支出項目も聴取している点が特徴である。

-30-

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平成23年度より新たに聴取している項目

変更前 変更後

調査対象者の属性に関する質問項目

性別 年齢

居住地

調査対象者の属性に関する質問項目 性別

年齢

居住地

旅行に対する意識

趣味

追加した属性質問項目

従来は、観光消費額の計算しかできなかったが、属性に関する質問項目を追加することによって、多種多様な生活者の属性分析ができるようにした。

-31-

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【参考】追加した属性質問項目の詳細

問:あなたの旅行に対する考え方に最も近いものを以下の選択肢から選んでください。

1:旅行は自分の最も大切な趣味である。 2:旅行は時間とお金に余裕がある時に

するものだ。 3:旅行は家族や友人から誘われれば行

くが、自分から行こうとは思わない。 4:旅行には特に関心がない。

旅行に対する意識

問:あなたの趣味を教えて下さい。

1:料理・グルメ 、2:ファッション、 3:スポーツ・フィットネス、 4:アウトドア、釣り、キャンプ 5:マッサージ・エステ、 6:パソコン・携帯電話・スマートフォン、 7:ゲーム、8:映画鑑賞、9:音楽鑑賞、 10:美術鑑賞、11:観劇、 12:ドライブ・車、13:園芸、庭いじり、 14:習い事、15:ギャンブル、 16:国内旅行、17:海外旅行、18:読書、 19:その他、20:特にない

趣味

-32-

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日本人国内日帰り旅行 5.1兆円(21.4%)

日本人海外旅行(国内分)

1.3兆円(5.4%) 訪日外国人旅行 1.3兆円(5.7%)

出典:国土交通省観光庁「旅行・観光消費動向調査」、日本銀行「国際収支状況(確報)」より

23.8兆円

我が国経済への貢献度(経済効果)

生産波及効果 49.4兆円 ・・・5.5%'対国民経済計算 産出額(

付加価値誘発効果 25.2兆円 ・・・5.2%'対名目GDP(

雇用誘発効果 424万人 ・・・6.6%'対全国就業者数(

税収効果 4.0兆円 ・・・ 5.3%'対国税+地方税(

日本人国内宿泊旅行 16.1兆円(67.5%)

国内における旅行消貹額'平成22年(

-33-

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◆生産波及効果 新たな需要が生じた際に、結果として産業全体にどれだけの効果が生じたのかを示したもの。(例えば、旅行・観光消費によってこれらに原材料(中間財)を納めた業者の売上や当該業者に勤務する従業員の給与が増加することによってもたらされる産業全体の新たな生産を含めたもの)

食料品産業 1.84兆円

小売業 1.55兆円

宿泊業 3.71兆円

飲食店業 2.58兆円

旅行サービス業等 1.43兆円

運輸業 5.91兆円

農林水産業 0.27兆円

食料品産業 3.85兆円

小売業 2.49兆円

宿泊業 3.83兆円

飲食店業 2.91兆円

旅行サービス業等

1.82兆円

運輸業 7.53兆円

農林水産業 1.19兆円

食料品産業 204千人

小売業 537千人

宿泊業 383千人

飲食店業 615千人

旅行サービス業等 165千人

運輸業 432千人

農林水産業 448千人 49.4兆円

23.8兆円

424万人

旅行消費額

生産波及効果 雇用誘発効果

出典:国土交通省観光庁「旅行・観光消費動向調査」による。

観光の我が国産業への経済効果'平成22年(

-34-

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旅行消費額と産業別GDPの比較(平成22年)

サー

ビス

卸売・

小売

不動

産業

政府

サー

ビス

生産

建設

情報

通信

旅行

消費

金融・

保険

運輸

電気

機械

食料

輸送

用機

電気・

ガス・

水道

その

他の

製造

対家

計民

間非

営利

サー

ビス

生産

一次

金属

一般

機械化学

石油・

石炭

製品

農林

水産

金属

製品

窯業・

土石

製品

パル

プ・紙

精密

機械繊維 鉱業

GDP 92.0 64.4 57.0 44.1 26.7 26.2 23.8 23.6 23.5 14.1 12.7 11.8 11.0 10.2 10.0 9.8 9.5 7.9 5.8 5.6 4.3 2.8 2.3 1.5 0.5 0.3

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

平成22年 産業別GDP単位:兆円

(注1)旅行消費額については「旅行・観光消費動向調査」より、TSAによる旅行消費額

(注2)他の産業については内閣府「2010国民経済計算」より名目GDP

(注3)旅行消費額については、各産業から旅行消費に該当する部分を抽出した数値を示したため、ダブルカウントとなっている。 -35-

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【参考】各用語の定義

□GDP (Gross Domestic Product)

国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額。

“国内”のため、日本企業が海外支店等で生産したモノやサービスの付加価値は含まない。

□産出額

□波及効果

生産活動の中で、労働者や機械を使い、他の企業から原材料、電気・ガス、サービス等を購入して生産された財貨やサービスの額。この生産された財貨やサービスの額から原材料、電気・ガス、輸送サービス等の購入分(中間投入額)を差し引いた額がGDPとなる。

新たな需要が生じた際に、結果として産業全体にどれだけの効果が生じたのかを示したもの。(例えば、旅行・観光消費によってこれらに原材料(中間財)を納めた業者の売上や当該業者に勤務する従業員の給与が増加することによってもたらされる産業全体の新たな生産を含めたもの)

-36-

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【参考】旅行消費とGDPの概念

国内総生産(GDP)=付加価値額=(産出額-中間投入額)

・・・・・・

サービス業

GDP

92.0兆円

卸売・小売業

GDP

64.4兆円

不動産業

GDP

57.0兆円

鉱業

GDP

0.3兆円 2010年

国内総生産(GDP)

481.8兆円

旅行消費額

23.8兆円

統計上の

不突合

1.9兆円

税・関税

7.4兆円

うち

旅行消費分

-37-

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【参考】波及効果の概念

中間投入

付加価値

(GDP)

A産業

B産業

C産業 Z産業

・・・・

平 成 1 7 年 : 産 業 連 関 表 ( 3 4 部 門 別 )

各 産 業 の 波 及 効 果

2010

国内総産出額

905.1兆円

-38-

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2.92

2.74

2.48 2.37 2.38

2.12 2.10

1.78

1.71

1.52 1.52 1.46

1.34 1.33

0.00

0.50

1.00

1.50

2.00

0

1

2

3

4

平成17年

(2005年)

平成18年

(2006年)

平成19年

(2007年)

平成20年

(2008年)

平成21年

(2009年)

平成22年

(2010年)

平成23年

(2011年)

宿泊数 宿泊観光旅行回数

宿泊数(泊)

回数(回)

出典:観光庁「旅行・観光消費動向調査」 (注)2008年までは、20歳から79歳までが調査対象。 2009年以降は、全年齢が調査対象

【アウトプット例:1】国民1人当たり国内宿泊観光旅行の回数・宿泊数

-39-

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宿泊観光旅行における消費単価は、50代女性が最も高く、土産・買い物及び飲食の消費単価が特に高い。40代男性が次いで高い。

旅行・観光消費動向調査

(平成23年7-9月期(速報))詳細分析

(単位:円)

68 83 70 101 135 101 128 91 (N数(標本数))

3,033 14,651 11,873

5,176 11,443 8,043 7,795

15,182 5,698

6,313 11,741

12,894 12,319

13,354 12,765

10,600

6,332

6,352 6,743

11,248 11,663 13,564 11,664

7,473

3,795

3,282 6,215 6,348

8,316 6,150 6,098 3,852

2,329

3,249

4,501 5,492

6,619 5,514

5,800 7,808

1,990

1,791

2,055 2,393

3,238 2,688

2,171 3,273

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

9歳以下 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代以上

宿泊・観光・男性

入場料・娯楽費・その他

土産・買物代

飲食費

宿泊費

交通費

パック参加費

62 74 111 155 158 131 133 71 (N数(標本数))

5,110 12,355

6,343 10,348 8,079 16,219 16,804 14,447 7,193

7,539 10,337

11,004 11,568

10,318 9,463 8,138

5,232

4,875 6,323

10,085 12,178

10,695 9,958 7,640

3,302

3,125 5,906

5,777 6,481

7,235 3,530

2,718

2,723

3,754 5,899

6,216 7,976

11,951 10,056

7,554

2,327

1,466 4,111

3,583 3,464

3,628

2,365

1,918

0

10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

9歳以下 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代以上

宿泊・観光・女性

入場料・娯楽費・その他

土産・買物代

飲食費

宿泊費

交通費

パック参加費

(単位:円)

【アウトプット例:2】性・年齢・項目別平均支出額

-40-

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9.1%

58.2%

21.3%

11.3%

12.7%

57.8%

22.7%

6.8%

0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0%

1.旅行は自分の最も大切な趣

味である

2.旅行は時間とお金に余裕が

あるときにするものだ

3.旅行は家族や友人から誘わ

れれば行くが、自分から行こうと

は思わない

4.旅行には特に関心がない

非旅行者の旅行に対する意識

女性

男性

0 5

10 15 20 25 30 35 40 45 50

「4.旅行には特に関心がない」への回答者の趣味(女性)

70代以上

60代

50代

40代

30代

20代

10代

【アウトプット例:3】旅行意向と趣味の相関関係

0

10

20

30

40

50

60

「4.旅行には特に関心がない」への回答者の趣味(男性)

70代以上

60代

50代

40代

30代

20代

10代

(N=2,302)

(N=2,297)

非旅行者の意識は「旅行は時間とお金に余裕がある時にするもの」が最も多く、また旅行に関心がない層は「ゲーム」「園芸」が趣味の人が多い。

-41-

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(N= 4010 )

(N= 2508 )

(N= 3114 )

(N= 1857 )

(N= 1064 )

(N= 2242 )

(N= 1868 )

(N= 3824 )

(N= 3259 )

(N= 1425 )

(N= 1153 )

(N= 3043 )

(N= 2612 )

(N= 1270 )

(N= 670 )

(N= 2885 )

(N= 1261 )

(N= 1830 )

(N= 669 )

(N= 581 )

0% 25% 50% 75% 100%

1:料理・グルメ

2:ファッション

3:スポーツ・フィットネス

4:アウトドア、釣り、キャンプ

5:マッサージ・エステ

6:パソコン・携帯電話・スマートフォン

7:ゲーム

8:映画鑑賞

9:音楽鑑賞

10:美術鑑賞

11:観劇

12:ドライブ・車

13:園芸、庭いじり

14:習い事

15:ギャンブル

16:国内旅行

17:海外旅行

18:読書

19:その他

20:特にない

この期間中になんらかの旅行をした この期間中に旅行はしていない

有効回答数:11315

無回答数:127

【趣味別の旅行実施の有無 (問9 あなたの趣味を教えてください(複数回答))】

旅行に行った人 6,716

旅行に行って いない人

4,599

旅行が趣味の人は実施率も高いが、趣味は「特にない」と回答した人の旅行実施率はもっとも低い。

【アウトプット例:4】旅行意向と趣味の相関関係

-42-

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(N= 1575 )

(N= 912 )

(N= 1223 )

(N= 791 )

(N= 407 )

(N= 792 )

(N= 526 )

(N= 1353 )

(N= 1119 )

(N= 609 )

(N= 517 )

(N= 1336 )

(N= 962 )

(N= 502 )

(N= 196 )

(N= 1396 )

(N= 551 )

(N= 726 )

(N= 221 )

10,000 15,000 20,000 25,000

1:料理・グルメ

2:ファッション

3:スポーツ・フィットネス

4:アウトドア、釣り、キャンプ

5:マッサージ・エステ

6:パソコン・携帯電話・スマートフォン

7:ゲーム

8:映画鑑賞

9:音楽鑑賞

10:美術鑑賞

11:観劇

12:ドライブ・車

13:園芸、庭いじり

14:習い事

15:ギャンブル

16:国内旅行

17:海外旅行

18:読書

19:その他

日帰り旅行 平均旅行単価(円)

(N= 2071 )

(N= 1258 )

(N= 1683 )

(N= 939 )

(N= 578 )

(N= 1049 )

(N= 810 )

(N= 1741 )

(N= 1478 )

(N= 731 )

(N= 622 )

(N= 1553 )

(N= 1110 )

(N= 661 )

(N= 271 )

(N= 1797 )

(N= 765 )

(N= 965 )

(N= 288 )

40,000 45,000 50,000 55,000 60,000 65,000

1:料理・グルメ

2:ファッション

3:スポーツ・フィットネス

4:アウトドア、釣り、キャンプ

5:マッサージ・エステ

6:パソコン・携帯電話・スマートフォン

7:ゲーム

8:映画鑑賞

9:音楽鑑賞

10:美術鑑賞

11:観劇

12:ドライブ・車

13:園芸、庭いじり

14:習い事

15:ギャンブル

16:国内旅行

17:海外旅行

18:読書

19:その他

宿泊旅行 平均旅行単価(円)

【趣味別の平均旅行単価】

「海外旅行」、「マッサージ・エステ」、「観劇」が趣味の人は平均旅行単価が高く、「ゲーム」が趣味の人は平均単価が低い。

【アウトプット例:5】趣味別旅行単価

-43-

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(N= 2226 )

(N= 1377 )

(N= 1791 )

(N= 1005 )

(N= 631 )

(N= 1126 )

(N= 873 )

(N= 1883 )

(N= 1594 )

(N= 793 )

(N= 664 )

(N= 1648 )

(N= 1189 )

(N= 718 )

(N= 293 )

(N= 1902 )

(N= 882 )

(N= 1018 )

(N= 311 )

1.40 1.50 1.60 1.70 1.80 1.90

1:料理・グルメ

2:ファッション

3:スポーツ・フィットネス

4:アウトドア、釣り、キャンプ

5:マッサージ・エステ

6:パソコン・携帯電話・スマートフォン

7:ゲーム

8:映画鑑賞

9:音楽鑑賞

10:美術鑑賞

11:観劇

12:ドライブ・車

13:園芸、庭いじり

14:習い事

15:ギャンブル

16:国内旅行

17:海外旅行

18:読書

19:その他

趣味別 平均泊数

「海外旅行」や「観劇」などが趣味の人は平均泊数が長い。

【アウトプット例:6】趣味別平均泊数

-44-

【趣味別の平均泊数】

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今年度新たに追加した調査項目

調査対象者の属性に関する質問項目として、下記の二点を追加する予定。 • 旅行の総合満足度 • 再訪意向

効果 • 都道府県単位での満足度や再訪意向を把握可能 • どのようなセグメントの対象者'性・年齢、消貹額の多寡など(の満足度や再訪意向が

高いのかを把握可能

宿泊旅行 大変満足 満足 やや満足 どちらでもない やや不満 不満 大変不満

7 6 5 4 3 2 1

日帰り旅行 大変満足 満足 やや満足 どちらでもない やや不満 不満 大変不満

7 6 5 4 3 2 1

宿泊旅行 大変そう思う そう思う やや思う どちらでもない あまり思わない 思わない 全く思わない

7 6 5 4 3 2 1

日帰り旅行 大変そう思う そう思う やや思う どちらでもない あまり思わない 思わない 全く思わない

7 6 5 4 3 2 1

問.1年以内に、この地域への来訪を検討しますか? (○は、1つだけ)

問.実際に訪問された主な目的地での今回の滞在の総合満足度はどのくらいですか? (○は、1つだけ)

【設問イメージ】

-45-

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旅行・観光消貹動向調査でよくある質問

• 観光消費額の大きさは他産業の規模と比較するときに何と比べればよいですか?

各産業毎のGDPと比較することにより規模感がわかります。

-46-

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4.訪日外国人消貹動向調査

-47-

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訪日外国人の観光消貹額、流動状況等について、国籍別・四半期別・地方ブロック別に把握する。

◆調査時期:四半期毎(1~3月、4~6月、7~9月、10~12月)

◆調査場所:11空海港

◆調査対象:日本を出国する訪日外国人(VJC重点市場15カ国・地域を中心)

◆サンプル数:計26,000票(四半期毎6,500票)

◆調査方法:調査員による聞き取り調査

◆平成23年度の取組:訪日外国人の消費動向(交通費、宿泊費、訪問地等)、

リピーター率、訪日ニーズ等を国籍別に把握

◆調査項目

調査概要

属性 国籍、性・年齢 等

旅行行動実態 入国場所、訪日回数、同行者、訪問場所 等

消貹実態 【項目×支出額】、 利用金融機関 等

その他 満足度、再訪意向、ロゴ認知 等

〒 〒 〒

訪日外国人消貹動向調査の概要

調査目的

-48-

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プロモーション認知

消貹実態 旅行行動実態 属性

情報源

各種満足度

調査項目一覧

入国日

国籍

居住地

性・年齢

入国場所

訪日回数

同行者

訪日目的

訪問場所・泊数

宿泊施設の種類

旅行形態

【項目×支出額】 総額&主たる訪問地別に聴取

買い物場所

利用金融機関 ・決済方法

ロゴ認知

観光立国ナビゲーター 認知

訪日前に役だった 情報源

訪日後に役だった 情報源

必要と感じた情報

満足した商品・ 価格・理由

活動項目別満足度 ・リピート意向

全体での満足度

再訪意向

一般統計'総務省承認( 意識調査等

国籍別・地方ブロック別に訪日外国人の消貹実態を金額ベースで把握

-49-

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iPadを活用した対面調査による実査

言語を選択

選択した言語で 質問が表示

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【アウトプット例1:】平成23年10-12月期の訪日外国人旅行消貹額

訪日外国人の消費額(国籍別)

平成22年10-12月期

平成23年10-12月期

前年比平成22年10-12月期

平成23年10-12月期

前年比平成22年10-12月期

平成23年10-12月期

前年比

114 ,924 110 ,351 -4 .0% 2 ,010 ,596 1 ,739 ,901 -13 .5% 2 ,311 1 ,920 -16.9%66,741 61,767 -7.5% 593,573 407,859 -31.3% 396 252 -36.4%80,638 80,073 -0.7% 276,590 272,503 -1.5% 223 218 -2.2%

108,077 91,420 -15.4% 100,455 113,668 13.2% 109 104 -4.3%164,581 158,555 -3.7% 235,222 278,274 18.3% 387 441 14.0%103,010 103,744 0.7% 66,106 49,817 -24.6% 68 52 -24.1%156,019 105,373 -32.5% 73,870 44,187 -40.2% 115 47 -59.6%127,982 99,996 -21.9% 37,688 28,342 -24.8% 48 28 -41.2%170,548 161,142 -5.5% 16,260 15,188 -6.6% 28 24 -11.7%150,486 133,623 -11.2% 46,173 41,902 -9.2% 69 56 -19.4%132,407 114,208 -13.7% 35,165 27,029 -23.1% 47 31 -33.7%172,168 145,431 -15.5% 37,901 28,456 -24.9% 65 41 -36.6%188,217 179,472 -4.6% 14,102 10,457 -25.8% 27 19 -29.3%144,527 127,735 -11.6% 179,072 163,132 -8.9% 259 208 -19.5%115,336 141,753 22.9% 37,156 31,677 -14.7% 43 45 4.8%187,254 187,097 -0.1% 56,632 45,423 -19.8% 106 85 -19.9%156,820 147,487 -6.0% 204,631 181,987 -11.1% 321 268 -16.4%

フランス

旅行消費額(億円)

注2)上表の「旅行消費額」には、日本の航空会社および船舶会社に支払われる国際旅客運賃とパッケージツアー参加費に含まれる日本国内支出は含まれていない。

注1)出典:日本政府観光局(JNTO) ※10月は暫定値、11-12月は推計値を使用した。

シンガポール

マレーシア

全国籍

韓国

台湾

ドイツ

英国

その他

カナダ

ロシア

オーストラリア

米国

中国

香港

インド

国籍

旅行中支出額(円/人)

訪日外客数(JNTO公表)(人)

タイ

-51-

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50.0

52.8

71.3

84.2

49.1

42.7

51.9

23.9

5.5

33.3

18.2

42.2

23.6

23.3

39.7

58.3

31.9

30.6

31.0

17.0

10.5

31.9

32.6

34.6

61.5

73.3

39.1

61.5

33.4

44.5

38.6

23.8

15.6

42.6

19.4

16.2

11.7

5.4

19.0

24.7

13.5

14.6

21.1

27.6

20.3

24.5

31.9

38.1

36.4

26.0

25.6

0% 50% 100%

全国籍

韓国

台湾

香港

中国

タイ

シンガポール

マレーシア

インド

英国

ドイツ

フランス

ロシア

米国

カナダ

オーストラリア

その他

観光・レジャー 業務 その他

訪日外国人の主な来訪目的は、「観光・レジャー」が半数を占める。特に台湾や香 港などで、「観光・レジャー」の割合が高い。 これに対し「業務(展示会・見本市/国際会議/社内会議(平成23年4-6月期より追 加) /研修/商談等その他ビジネス)」目的は全体の30.6%。特にマレーシアやインド、ドイツで「業務」目的の割合が高い。

【アウトプット例:2】日本への来訪目的

出典:訪日外国人消費動向調査

(平成23年年次報告)

-52-

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(人) (円/人) (円/人) (円/人)

国籍 標本数a.パッケージツアー・

往復運賃支出(旅行前支出額)

b.日本国内における

旅行中支出額

c.総支出額(=a.+b.)

全国籍 27,115 86,820 113,917 200,737

韓国 5,643 46,131 63,614 109,745

台湾 4,860 66,795 82,508 149,302

香港 1,587 72,271 95,381 167,652

中国 4,181 75,777 164,358 240,134

タイ 900 92,482 117,963 210,445

シンガポール 318 89,915 130,164 220,079

マレーシア 385 95,416 134,757 230,173

インド 501 103,762 135,938 239,700

英国 739 149,482 148,897 298,379

ドイツ 679 161,686 131,354 293,039

フランス 532 149,882 147,964 297,846

ロシア 325 97,001 205,207 302,208

米国 2,944 139,139 134,405 273,545

カナダ 555 130,221 135,583 265,805

オーストラリア 686 148,842 176,564 325,407

その他 2,280 148,815 159,909 308,724

平成23年における訪日外国人の旅行中支出額は1人あたり平均113,917円と推計さ れる。また、旅行前支出額(パッケージツアー代または日本までの往復運賃)は平均 86,820円、両者を合算した訪日外国人の総支出額は200,737円と推計される。 国籍別に旅行中支出額をみるとロシアが20.5万円と最も高く、オーストラリア17.7万 円、中国16.4万円と続く。

【アウトプット例:3】訪日外国人の1人あたり旅行中支出額

出典:訪日外国人消費動向調査(平成23年年次報告) -53-

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国籍

費目 購入率購入者単価(円)

購入率購入者単価(円)

購入率購入者単価(円)

購入率購入者単価(円)

購入率購入者単価(円)

購入率購入者単価(円)

菓子類 50.9% 8,067 55.3% 4,911 62.8% 7,874 60.1% 8,832 65.5% 11,933 27.9% 5,754

その他食料品・飲料・酒・たばこ

45.8% 11,218 45.4% 8,238 42.1% 8,829 45.2% 10,716 49.9% 13,326 45.6% 13,394

カメラ・ビデオカメラ・時計

9.7% 45,909 2.5% 17,090 5.4% 26,264 3.9% 34,440 29.8% 60,288 3.8% 31,194

電気製品 9.9% 33,286 3.7% 22,169 8.3% 23,953 5.4% 27,096 27.3% 43,623 5.0% 16,208

化粧品・医薬品・トイレタリー

34.8% 18,545 28.1% 12,383 56.8% 15,502 42.9% 11,689 65.3% 29,989 8.5% 7,084

和服(着物)・民芸品

14.1% 13,793 4.2% 7,638 11.7% 10,431 11.9% 13,670 14.1% 13,765 24.1% 14,195

服(和服以外)・かばん・靴

29.4% 32,544 19.0% 22,114 42.8% 34,536 52.8% 36,782 36.6% 45,921 16.2% 20,390

マンガ・DVD・アニメ関連商品

8.1% 10,019 4.8% 8,167 9.5% 10,373 10.7% 10,585 8.6% 9,559 7.4% 7,680

米国全国籍 韓国 台湾 香港 中国

【アウトプット例:4】国籍別にみた土産品の購入率'主要国籍別(

費目別に購入率をみると、最も購入率が高いのは「菓子類」であり、訪日外国人の およそ半数が購入している。次いで「その他食料品・飲料・酒・たばこ」や「化粧品・ 医薬品・トイレタリー」の購入率が高い。 主要国籍別では、「菓子類」は台湾や香港、中国、「化粧品・医薬品・トイレタリー」は 中国で購入率が6割を超える。

出典:訪日外国人消費動向調査(平成23年年次報告) -54-

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来訪目的展示会・見本市

国際会議 研修商談等その他

ビジネス

旅行中 全国籍 91,331 104,465 101,215 66,126 89,717 412,979 122,883 126,594 103,197 104,853 126,822 131,699 161,742

支出額 韓国 49,406 69,106 73,905 37,790 38,974 307,872 32,960 72,952 66,790 70,640 51,601 78,124 74,360

(円/人) 台湾 68,829 100,661 47,244 45,581 32,354 417,091 80,927 104,188 81,520 79,330 98,204 110,965 170,451

香港 91,290 97,388 141,395 - 124,519 332,457 37,080 102,067 87,069 65,232 78,843 110,798 253,061

中国 117,258 141,157 130,744 120,121 107,352 567,359 77,643 188,311 149,068 188,537 189,162 190,712 221,857

米国 125,445 102,761 175,912 113,440 65,029 348,665 60,000 135,875 166,490 92,523 142,007 140,001 155,351

【参考】 全国籍 2,839.8 621.1 32.2 45.0 35.9 630.3 17.4 2,405.6 122.4 192.5 361.4 1,729.2 498.0

消費額注) 韓国 432.8 99.6 3.0 13.8 2.2 100.1 0.3 375.2 36.3 26.3 34.3 278.2 32.7

(億円) 台湾 488.0 51.4 5.9 1.3 2.1 51.5 1.7 176.0 11.9 12.3 17.1 134.7 49.0

香港 280.3 10.3 2.2 0.1 2.4 4.3 0.4 39.0 2.5 2.2 2.8 31.5 7.6

中国 601.2 133.6 8.1 5.8 7.3 276.6 2.3 626.3 23.3 38.2 127.7 437.1 75.1

米国 165.7 116.2 4.9 11.1 3.2 53.6 0.2 296.7 8.3 21.3 41.3 225.8 107.4

目的別 全国籍 39.9 8.7 0.5 0.6 0.5 8.8 0.2 33.8 1.7 2.7 5.1 24.3 7.0

消費額 韓国 40.8 9.4 0.3 1.3 0.2 9.4 0.0 35.4 3.4 2.5 3.2 26.3 3.1

構成比 台湾 59.0 6.2 0.7 0.2 0.3 6.2 0.2 21.3 1.4 1.5 2.1 16.3 5.9

(%) 香港 80.9 3.0 0.6 0.0 0.7 1.2 0.1 11.3 0.7 0.6 0.8 9.1 2.2

ヨコ計=100 中国 34.6 7.7 0.5 0.3 0.4 15.9 0.1 36.1 1.3 2.2 7.4 25.2 4.3

米国 21.8 15.3 0.6 1.5 0.4 7.1 0.0 39.1 1.1 2.8 5.4 29.7 14.1

目的別 全国籍 310.9 59.5 3.2 6.8 4.0 15.3 1.4 190.0 11.9 18.4 28.5 131.3 30.8

外客数 韓国 87.6 14.4 0.4 3.6 0.6 3.3 0.1 51.4 5.4 3.7 6.7 35.6 4.4

(万人) 台湾 70.9 5.1 1.2 0.3 0.6 1.2 0.2 16.9 1.5 1.6 1.7 12.1 2.9

香港 30.7 1.1 0.2 0.0 0.2 0.1 0.1 3.8 0.3 0.3 0.4 2.8 0.3

中国 51.3 9.5 0.6 0.5 0.7 4.9 0.3 33.3 1.6 2.0 6.8 22.9 3.4

米国 13.2 11.3 0.3 1.0 0.5 1.5 0.0 21.8 0.5 2.3 2.9 16.1 6.9

観光・レジャー

親族・知人訪問

ハネムーン

学校関連の旅行

その他業務イベント 留学インセンティブツアー

来訪目的別の旅行中支出額は、「観光・レジャー」が91,331円、「業務」が126,594円、「親族・知人訪問」が104,465円などとなっている。 来訪目的別の市場規模を推計すると、「観光・レジャー」の旅行消費額(旅行中支出)が2,840億円で、全体の4割を占めている。また「展示会・見本市」「国際会議」「研修」「商談等その他ビジネスを合算した「業務」目的の旅行消費額は2,406億円で、全体の33.8%を占める。

【アウトプット例:5】来訪目的別旅行中支出額'主要国籍別(

出典:訪日外国人消費動向調査(平成23年年次報告)

注)上表における「消費額」は「旅行中支出額」に「訪日外客数」を乗じて算出したものであり、パッケージツアー参加費に含まれる国内収入分は含まれていない。

-55-

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23.2

20.5

27.7

32.2

21.9

18.4

11.6

17.6

16.5

6.4

21.9

2.4

21.5

29.3

26.3

30.3

15.5

17.8

25.5

22.9

16.8

17.8

13.3

41.4

11.4

4.3

8.2

6.1

24.6

7.7

6.7

5.5

4.5

7.3

2.8

12.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全国籍

韓国

台湾

香港

中国

米国

衣類・ファッション雑貨 化粧品・医薬品など 菓子・食品・酒など

民芸品・生活雑貨など 電気製品・カメラ その他

【アウトプット例:6】購入したものの中で最も満足した商品

商品大区分 商品小区分衣類・ファッション雑貨 衣類

ファッション雑貨化粧品・医薬品など 化粧品

香水医薬品・健康グッズ

菓子・食品・酒など 菓子類その他食品酒・タバコ類

民芸品・生活雑貨など 民芸品・工芸品生活雑貨書籍・絵葉書・音楽CD・芸術品まんが・アニメ・キャラクター関連スポーツ関連

電気製品・カメラ 電気製品カメラ

その他 その他商品サービスその他

今回の訪日旅行で購入した商品のうち、最も満足したものを1つ自由に回答してもら い、下に示す6つに区分した結果、「衣類・ファッション雑貨」23.2%、「化粧品・医薬品 など」11.6%、「菓子・食品・酒など」21.5%、「民芸品・生活雑貨など」25.5%、「電気 製品・カメラ」11.4%、「その他」6.7%となった。 主要国籍別にみると、韓国では「菓子・食品・酒など」が29.3%、台湾、香港では「衣 類・ファッション雑貨」がそれぞれ27.7%、32.2%、中国では「電気製品・カメラ」が 24.6%、米国では「民芸品・生活雑貨など」が41.4%と最も高い。

出典:訪日外国人消費動向調査(平成23年年次報告) -56-

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カメラ・時計などに関しては、中国人が購入率1位で単価も高い。

【カメラ】'188(

キャノン (20)

<主な購入客層> 【国籍】中国(6)・台湾(3) 【性年代】男性30代 <満足した主な理由> •品質が良い(8) •日本製だから(8) •値段が安い(3)

ソニー (20)

<主な購入客層> 【国籍】中国(11) 【性年代】男性30-40代 <満足した主な理由> •品質が良い(8) •日本製だから(6)

ニコン (15)

<主な購入客層> 【国籍】中国(5)・香港(3) 【性年代】男性20-30代 <満足した主な理由> •品質が良い(7) •日本製だから(4) •値段が安い(3)

順位 国籍 購入率 購入者単価

'平均(

1位 中国 32.0% 50,484円

2位 マレーシア 22.8% 14,375円

3位 インド 18.3% 32,572円

4位 ロシア 16.4% 34,167円

5位 フランス 12.7% 26,708円

国籍別購入率ランキング 【カメラ・ビデオカメラ・時計】

一番満足した購入商品'自由回答( 人気商品の主な購入客層と満足した理由

全体平均では「カメラ・ビデオカメラ・時計」の購入率は1割前後。国籍別にみると、中国人の購入率が最も高く、購入者単価も1人平均5万円と高い。

一番満足した購入商品で回答の多い「カメラ」についてみると、満足した理由は「品質が良い」「日本製だから」「価格が手頃・自国より安いから」の順で多い。

注) 平成23年4-9月期のデータを使用。( )内は回答サンプル数 注) 平成23年7-9月期のデータを使用

【アウトプット例:7】国籍別各品目購入率・購入単価

-57-

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49.7

58.2

38.3

33.7

7.0

4.6

4.9

3.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

平成22年

平成23年

必ず来たい 来たい やや来たい 何ともいえない・来たくない

1.2倍

35.6

43.5

47.9

45.3

9.7

6.6

6.9

4.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

平成22年

平成23年

大変満足 満足 やや満足 普通・不満

1.2倍

【アウトプット例:8】訪日旅行の満足度と再訪意向 前年との比較

■訪日旅行満足度「大変満足」が43.5%、前年の1.2倍 ○平成23年の「大変満足」 の割合は、平成22年(35.6%)の1.2倍に上昇している。 ○国籍別にみると、タイ・台湾・シンガポールなどで「大変満足」の割合が前年に比べて特に増えている。

■再訪意向「必ず来たい」が58.2%、前年の1.2倍 ○平成23年の「必ず来たい」の割合は、平成22年(49.7%)の1.2倍に上昇している。 ○国籍別にみると、フランス・シンガポール・タイなどで「必ず来たい」の割合が前年に比べて特に増えている。

出典:訪日外国人消費動向調査(平成23年年次報告) -58-

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0.2

2.0

4.0

2.1

1.6

1.3

1.0

0.5

4.0

4.6

3.3

2.4

0.9

0.3

0.1

1.2

1.9

0.7

0.7

0.2

0.1

0.2

2.2

2.3

1.4

1.0

0.4

0.2

0 2 4 6

15-19歳

20代

30代

40代

50代

60代

70代以上

15-19歳

20代

30代

40代

50代

60代

70代以上

男性

女性

万人

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

【外客数】

震災後の台湾からの観光客は、ハードリピーターの比率が上昇したが、同僚との旅行は減尐。

23年4‐6月期、観光客は全体の66.1%(およそ12.7万人)を占めた。

女性の比率が前年同期よりも上昇、観光客全体の6割を占めた。

初来訪者の割合は前年並み。「2~4回目」の割合が下落し、5回目以上のハードリピーターが3割から4割弱へ上昇した。

同行者では、「自分ひとり」の割合が6%から13%に上昇。「職場の同僚」で前年同期13%から5%に下落した。

a. 性別・年代

b. 日本への来訪回数 c. 同行者

注)上記グラフ中、「外客数」は次式により算出した試算値。 (外客数)=(JNTO訪日外客数)×(標本構成比)

男性 43%

男性 39%

女性 57%

女性 61%

0% 50% 100%

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

【標本構成比】

26%

27%

44%

37%

15%

20%

15%

17%

0% 50% 100%

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

1回目 2~4回目 5~9回目 10回以上

【標本構成比】

7.6

12.8

4.4

4.5

3.4

4.7

2.5

2.1

0 5 10 15

1回目

2~4回目

5~9回目

10回以上

万人

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

【外客数】

6%

13%

18%

18%

31%

37%

13%

5%

25%

21%

7%

5%

0% 50% 100%

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

自分ひとり 夫婦・パートナー 家族・親族

職場の同僚 友人 その他

【標本回答率】

1.7

5.5

10.3

4.8

8.2

0.4

1.7

2.5

5.1

0.9

3.1

0.1

0 5 10 15

自分ひとり

夫婦・パートナー

家族・親族

職場の同僚

友人

その他

万人

平成22年4-6月期

平成23年4-6月期

【外客数】

【アウトプット例:9】台湾からの観光客の属性特徴

-59-

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0%

10%

20%

30%

40%

4-6

月期

7-9

月期

10-12

月期

1-3

月期

4-6

月期

7-9

月期

10-12

月期

平成22年 平成23年

旅行会社パンフレット

その他インターネット

旅行会社ホームページ

自国の親族・知人

日本政府観光局ホーム

ページ日本在住の親族・知人

個人のブログ

日本政府観光局の案内所

中国人の情報源は、震災後は口コミの影響が相対的に増えている。

中国では、「旅行会社パンフレット」の選択率が高く、震災後も上位を維持している。「旅行会社ホームページ」の選択率も高く、旅行会社の影響力の強さがうかがえる。

「インターネット」の選択率も高いが、他の近隣アジア諸国で人気の「個人のブログ」の影響力は弱い。

震災直後は「自国の親族・知人」「日本在住の親族・知人」の選択率が増加した。直近でも、「自国の親族・知人」が上位を維持している。

出発前に得た旅行情報で役に立ったもの ランキング 【中国からの観光客】

a. 震災前 (平成22年10-12月期) b. 震災直後 (平成23年4-6月期) c. 半年後 (平成23年10-12月期)

出発前情報源

平成22年 10-12月期

旅行会社パンフレット 39.0%

旅行会社ホームページ 25.7%

日本政府観光局ホームページ 24.8%

個人のブログ 23.8%

日本政府観光局の案内所 19.0%

出発前情報源 平成23年 4-6月期

旅行会社パンフレット 25.5%

旅行会社ホームページ 21.4%

その他インターネット 21.4%

自国の親族・知人 20.4%

日本在住の親族・知人 18.4%

出発前情報源 平成23年

10-12月期

旅行会社パンフレット 26.8%

その他インターネット 26.8%

旅行会社ホームページ 22.0%

自国の親族・知人 20.4%

日本政府観光局ホームページ 13.2%

注1) その他インターネット:日本政府観光局ホームページ、旅行会社ホームページ、宿泊施設ホームページ、宿泊予約サイト、個人のブログ、YouTube、Twitter以外のインターネットサイト 注2) その他旅行ガイドブック:ロンリープラネット、ミシュラン以外の旅行ガイドブック

【アウトプット例:10】国籍別情報源の変化'中国(

-60-

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7.32 6.78

7.48

3.88(-51%)

6.09(-17%) 5.31

(-22%)

0

4

8

7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期

平成22年 平成23年

万円

5.61 5.31 4.51

5.40(0%)

5.75(+3%) 4.66

(-12%)

0

4

8

7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期

平成22年 平成23年

万円

【アウトプット例:11】 国籍別旅行中支出額の変化'韓国(

旅行中支出額は1人あたり平均約4万6,600円で前年同期比12%減尐。パッケージツアー平均価格はおよそ5万3,100円で前年同期比22%減尐。前期に比べ減尐幅が拡大。

買物の動向を前年同期と比較すると、「菓子類」「その他食料品・飲料・酒・たばこ」などは購入率'買った人の割合(が増加、購入者単価'買った人の単価(は減尐。「電気製品」「マンガ等関連商品」は購入率、単価とも増加。

a. 1人あたり平均 旅行中支出額の推移

b. パッケージツアー平均価格

c. 買物の動向 '貹目別の購入率と購入者単価(

注2)「旅行中支出額」には、日本の航空会社および船舶会社に支払われる国際旅客運賃とパッケージツアー参加費に含まれる日本国内支出は含まれていない。

貹目 平成22年10-12月期 平成23年10-12月期

購入率 購入者単価

(円) 購入率

購入者単価 (円)

菓子類 46.0% 6,123 60.4% 4,622

その他食料品・ 飲料・酒・たばこ

37.3% 10,854 52.0% 7,740

カメラ・ ビデオカメラ・時計

3.7% 20,084 2.2% 16,842

電気製品 2.1% 7,544 3.7% 18,144

化粧品・医薬品・ トイレタリー

29.6% 21,947 35.1% 15,428

和服(着物)・ 民芸品

3.6% 3,826 6.5% 7,913

服(和服以外)・ かばん・靴

14.4% 26,694 14.1% 21,451

マンガ・DVD・ アニメ関連商品

3.6% 5,606 5.8% 8,818

その他買物代 37.2% 19,263 30.3% 21,957

注1)グラフ中の( )内の数字は前年同期比の増減率

-61-

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5.3

3.6

4.3 4.24.8

3.1

2.0

4.0

6.0

7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期

平成22年 平成23年

平均泊数(観光客)

【アウトプット例:12】国籍別旅行中支出額の項目別変化'韓国(

費目別にみると、平成23年10-12月期は観光客の平均泊数が前年同期に比べ減尐したことから、「宿泊料金」「飲食貹」ともに減尐。

「買物代」も前年同期比で減尐しているが、円高がさらに進行しているにもかかわらず前期よりは上昇。

a. 1人あたり旅行中支出額'貹目別(

c. 平均泊数 '観光客)

b. 為替レート

7.167.29

7.39 7.45

7.25

6.78

6.5

7.0

7.5

7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期

平成22年 平成23年

為替レート(対100ウォン)

注)「旅行中支出額」には、日本の航空会社および船舶会社に支払われる国際旅客運賃とパッケージツアー参加費に含まれる日本国内支出は含まれていない。

1.7

2.5

1.6

2.0

1.9

2.3

1.7

1.1

1.4

1.4

1.4

1.0

1.1

1.2

0.8

1.2

1.2

0.7

1.1

0.5

0.7

0.9

1.2

0.6

0 2 4 6

7-9月期

10-12月期

1-3月期

4-6月期

7-9月期

10-12月期

平成

22年

平成

23年

万円

買物代 宿泊料金 飲食費 その他

-62-

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訪日外国人消貹動向調査でよくある質問

• JNTOの訪問地調査の結果と、訪日外国人消費動向調査の訪問率が異なるのはなぜか?

両調査は、母集団構成並びに実査場所等が異なるため、厳密には連続性が担保されていません。

• 都道府県や市町村レベルで訪日外国人の訪問率をみると時系列推移がやや不安定に見えることがあるが、このデータを利用してよいのか?

都道府県以下のメッシュにおいては、宿泊旅行統計調査のほうが相対的に精度が高いため、時系列分析の際は宿泊旅行統計調査の結果を用いることを推奨します。

• 訪日外国人が自国で払うパッケージツアー参加費のうち日本国内収入分はどのように算出するのか?

暦年の確報値(報告書)で推計しています。パッケージツアーの中には、出発国から日本までの往復運賃、日本国内での宿泊費・飲食費・交通費等が含まれており、当調査では、出発国から日本までの往復運賃を除いた費目の支出額を国内収入分としています。

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5.観光地域経済調査

-64-

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観光地域経済調査の概要

企業のお金の動きという視点から、観光産業に関する基本データを整備することで、観光産業の量・規模'売上・雇用等(や地域への経済効果を明らかにする。

◆調査時期:

5年に1度(総務省 経済センサスにあわせて実施)

◆調査対象:

観光関連産業事業所(飲食、宿泊、小売り等)

◆調査方法:

調査票の郵送・回収による調査

◆サンプル数:

約10万事業所

◆調査項目:

月別従業者数、売上規模、雇用・就労状況、産業の観光比率 等

調査目的

ヒトの動き カネの動き

生活者

企業 宿泊旅行統計調査

旅行・観光消費動向調査

都道府県観光入込客統計

訪日外国人消費動向調査

観光地域経済調査

調査概要

-65-

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観光地域経済調査実施に向けてのプロセス

本格調査に向けて、調査方法や母集団名簿の作成方法、標本設計等を検証。

【調査対象地域数】

13地域

【調査対象事業所数】

約3,000事業所

平成24年7月に総務省による承認を受けて、9月から調査実施。

【調査対象地域数】

全国904地域

【調査対象事業所数】

約100,000事業所

【調査サイクル】 「経済センサス」と 同じ年に実施予定 (およそ5年ごと)

平成22年試験調査、平成23年予備的調査という2回の試験調査の結果を踏まえて、また、総務省が5年ごとに実施する「経済センサス」という全産業を対象とする

調査と連動して、平成24年9月から本格調査を実施。

本格調査に準じた方法で調査を実施し、調査方法等の最後の検証を行う。

【調査対象地域数】

112地域

【調査対象事業所数】

約50,000事業所

試験調査'平成22年11月( 予備的調査(平成23年11月) 本格調査(平成24年9月)

-66-

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観光地域経済調査の整備により、観光産業の「見える化」をはかる

既存の統計

観光客が減ると、

地域経済にどのような

影響が発生するか

よく分からない

売上に占める観光比率

宿泊業・・・○○%

飲食業・・・○○%

小売業・・・○○%

観光産業の事業所数

宿泊業・・・○○軒

飲食業・・・○○軒

小売業・・・○○軒

どれだけの事業所が

観光(客)で成り立っ

ているか

よく分からない

観光産業の域内調達率

農林水産物・・・○○%

加工食品・・・・・○○%

物品・・・・・・・・・○○%

地域経済の中で、

観光産業が重要か

よく分からない

行政関係者

観光関係者

新規参入者

観光事業者

地域金融機関等

・観光施策の基礎資料に活

用出来る。

・地域住民に対して、観光の

重要性を客観的に示すこ

とが出来る。

・観光振興を図る上での基

礎資料として活用できる。

・他地域と比較して、改善す

べき点が分かる。

・投資を呼び込む契機とな

る。

・経営構造を見直す機会に

なる。

・観光産業事業所の経営構

造が分かり、新規参入す

る上での判断材料になる。

・投資の対象となるか、判

断材料になる。

・地域経済を底上げする上

で、観光産業の位置付け

が分かる。

観光産業の“規模” を示すデータ

観光産業の“波及効果” を示すデータ

観光の“重要性” を示すデータ

観光地域経済調査

-67-

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観光地域経済調査が他に類例がなく画期的なポイント

従来の統計 観光地域経済調査 観光地域経済調査の特徴

宿泊業

運輸業

小売業

売上

宿泊業

運輸業

小売業

売上

○×観光圏 ○×型 観光地

×○県 ×○県

宿泊業

小売業 加工食品業 サービス業

市内

県内

県外

行政単位の切り口のみ 「観光」の視点による地域毎の集計が可能

カネの「動き」を域内外'市内・県内・県外(の別で 直接把握した唯一の調査

「観光地域」という切り口で地域のデータ把握が可能な唯一の調査

「観光」という切り口で事業所のデータ把握が可能な唯一の調査

観光需要と各産業の売上関係は丌明 各産業毎に観光需要による売上の集計が可能

観光客

観光客

宿泊業

小売業 加工食品業 サービス業

県内

県外

県内外のカネの流れを間接的に把握 3レイヤーへのカネの流れを一次データで把握 -68-

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観光地域経済調査の具体的な効用

カネの「動き」が把握可能になると何ができるのか?

「観光地域」という切り口で地域のデータ把握が可能になると何ができるのか?

「観光」という切り口で事業所のデータ把握が可能になると何ができるのか?

具体的な効用 観光地域経済調査の特徴

• 具体的にどの産業がどこから財・サービスを調達しているのかということがわかるため、産業毎の地産地消の実態が、金額ベースで定量的に把握でき、施策の重点化が図れる。

• 行政単位にかかわらず、観光需要がある面的空間毎の観光政策立案と、その効果検証が行いやすくなる。

• 行政単位にかかわらず観光需要が地域に及ぼす効果が把握できるため、観光地の面的再生を行う際に、金融機関や投資家が投資判断を行いやすくなる。

• 個別企業のキャッシュフローではわからない「観光需要」の寄与分がわかるため、金融機関が融資判断を行う際にプラスとなる材料が付加される可能性が高く、結果として観光関連産業への融資が進み、地域経済が活性化される。

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【参考】観光地域経済調査が地域の金融機関の融資にプラスに働く理由

観光関連 事業者

• 地域経済に及ぼす経済効果がわかると、金融機関にとっては、どの分野に融資をすればどれだけ地域経済が潤うかということがわかるので、単なるキャッシュフローからは判断しきれない政策的な融資判断を行うことができる。

• 観光産業が地域の事業者に多くのお金を支払っているような場合、観光産業が衰退すると、連鎖反応的に他産業も衰退する。

• 従って、そのような地域の観光事業者に関しては、政策的に融資をしないと、地域全体が衰退し、結果として金融機関も不良債権を抱えることになる。

• どの産業が観光によってどれだけ潤うのかということがわかるため、現在のキャッシュフローが芳しくなくても、観光客が増加するような外的要因が生じた場合に、融資の実行をしやすくなる。

宿泊業

運輸業

小売業

売上

観光客

観光関連 事業者

観光関連 事業者

観光振興策が実施されると、経営が好転するため、融資しやすくなる。

域内還流分

域外還流分

域内還流分 域内還流分

域外還流分 域外還流分 この地域の観光事業者に適切な

融資を行わないと地域経済が衰退する。

地域A 地域B 地域C

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「観光地域経済調査」平成23年度予備的調査の概要

2.調査対象地域及び事業所数 112地域(58観光エリア) : 52,754事業所 (次ページ参照)

3.調査方法 観光客との関わりがあると考えられる業種の事業所

に対し、調査票を郵送で配付・回収。

4.調査スケジュール

平成23年11月11、14日 : 調査票発送 平成23年11月28日 : 調査票〆切 督促、疑義照会、回収 平成24年 3月 2日 : 集計

5.調査対象業種

「平成21年経済センサス-基礎調査名簿」より、UNWTO(世界観光機関)が規定する業種

+ 都道府県観光入込客統計の観光地点等名簿に記載

のある事業所

観光産業に関する基本データを整備することで、観光産業の量・規模(売上・雇用等)や地域への波及効果を明らかにし、もって観光施策等を行う上での基礎資料を得るため。

1.調査の目的

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予備的調査は、全国112観光地域で実施

・ 調査対象候補として挙げられた観光エリアから、全国112観光地域(58観光エリア)で予備的調査を実施した。

北海道 函館観光エリア 山梨県 富士河口湖観光エリア 島根県 松江市観光エリア

北海道 富良野観光エリア 長野県 飯田市観光エリア 広島県 呉観光エリア北海道 ニセコ観光エリア 長野県 野沢温泉・野沢温泉スキー場 広島県 尾道観光エリア

青森県 弘前観光エリア 岐阜県 大井観光エリア 山口県 下関観光エリア秋田県 男鹿観光エリア 岐阜県 白川郷観光エリア 山口県 萩観光エリア

秋田県 にかほ市象潟観光エリア 岐阜県 奥飛騨温泉郷地域観光エリア 山口県 宇部・美祢産業観光エリア山形県 月山観光エリア 静岡県 浜松市観光エリア 徳島県 大歩危祖谷観光エリア

茨城県 那珂湊観光エリア 静岡県 熱海市観光エリア 香川県 琴平観光エリア茨城県 奥久慈観光エリア 愛知県 伊良湖観光エリア 愛媛県 道後温泉観光エリア

栃木県 那須観光エリア 三重県 志摩市観光エリア 高知県 歴史と文教のまちエリア群馬県 前橋観光エリア 三重県 鳥羽観光エリア 福岡県 糸島観光エリア

群馬県 草津観光エリア 滋賀県 水郷と城下町エリア 佐賀県 唐津観光エリア群馬県 片品観光エリア 京都府 京都市観光エリア 佐賀県 古枝観光エリア

千葉県 南房総市観光エリア 兵庫県 姫路城周辺観光エリア 熊本県 高森観光エリア東京都 浅草寺とその周辺エリア 兵庫県 明石駅周辺観光エリア 宮崎県 宮崎市観光エリア

東京都 大田区観光エリア 奈良県 桜井ひみこの里観光エリア 沖縄県 那覇市観光エリア神奈川県 鎌倉観光エリア 奈良県 葛城市観光エリア 沖縄県 糸満市観光エリア

富山県 黒部・宇奈月温泉観光エリア 和歌山県 那智勝浦観光エリア 沖縄県 名護市観光エリア富山県 氷見観光エリア 鳥取県 倉吉市観光エリア

福井県 勝山観光エリア 鳥取県 妖怪の観光エリア

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観光地域経済調査で扱う観光産業事業所

• TSA(Tourism Satelite Account:旅行・観光サテライト勘定)で国際基準として定められている業種の事業所(下表)

• これ以外の業種で都道府県観光入込客統計の観光地点等名簿に記載のある事業所 TSA観光産業分類 日本標準産業分類(平成21年経済センサス-基礎調査産業分類)

宿泊サービス 751旅館,ホテル、752簡易宿所、75A会社・団体の宿泊所、75B他に分類されない宿泊業

飲食サービス 761食堂,レストラン(専門料理店を除く)、763そば・うどん店、764すし店、765酒場,ビヤホール、766バー,キャバレー,ナイトクラブ、767喫茶店、76A日本料理店、76B中華料理店、76C焼肉店、76Dその他の専門料理店、76Eハンバーガー店、76Fお好み焼・焼きそば・たこ焼店、76G他に分類されないその他の飲食店、771持ち帰り飲食サービス業、772配達飲食サービス業

旅客輸送サービス 421鉄道業(貨物を除く)、431一般乗合旅客自動車運送業、432一般乗用旅客自動車運送業、433一般貸切旅客自動車運送業、439その他の道路旅客運送業、451外航海運業(貨物を除く)、452沿海海運業(貨物を除く)、453内陸水運業(貨物を除く)、461航空運送業(貨物を除く)、693駐車場業

輸送設備レンタルサービス 704自動車賃貸業

旅行代理店その他の予約サービス

791旅行業

文化サービス 802興行場(別掲を除く),興行団、82C博物館,美術館、82D動物園,植物園,水族館、941神道系宗教、942仏教系宗教、943キリスト教系宗教、949その他の宗教

スポーツ・娯楽サービス 705スポーツ・娯楽用品賃貸業、785その他の公衆浴場業、803競輪・競馬等の競走場,競技団、80B体育館、80Cゴルフ場、80Fテニス場、805公園,遊園地

小売 561百貨店,総合スーパー、569その他の各種商品小売業、571呉服・服地・寝具小売業、572男子服小売業、573婦人・子供服小売業、574靴・履物小売業、579その他の織物・衣服・身の回り品小売業、581各種食料品小売業、582野菜・果実小売業、583食肉小売業、584鮮魚小売業、585酒小売業、586菓子・パン小売業、58A料理品小売業、58B他に分類されない飲食料品小売業、605燃料小売業

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全国を5つの観光地域類型で層化

・ 観光地点等名簿の観光地点の類型から、観光地域を5つの地域特性で層化する(観光地点が ない地域を含む)。

観光地域特性(名称は仮) 特 徴

地域特性Ⅰ型

:フルセット型観光地域

地域に歴史・文化等の観光資源等を持つ。加えて買物や飲食等で吸引する観光資源を持つ。

地域特性Ⅱ型

:オーセンティック型観光地域

地域に歴史・文化等の観光資源等を持つ。

地域特性Ⅲ型

:アクティビティ中心型観光地域

地域にスポーツ・レクリエーション等のアクティビティ拠点の観光資源等を持つ。

地域特性Ⅳ型

:オリジナリティ観光地域

上記以外の観光資源等を持つ。

地域特性Ⅴ型

:その他地域

地域に年間1万人以上の入込客数の観光地点がない

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全国でみたときの地域特性別の地域数、事業所数

・ 地域特性ⅠとⅡを合わせた地域数は全国の2割超。この2割超に、全国の観光産業事業所の 2/3ほどが集中している。 ・特に地域特性Ⅰの地域には、多くの観光産業事業所が蓄積されている様子がわかる。

地域類型別地域数の構成特性Ⅰ

3.5%

特性Ⅱ

17.4%

特性Ⅲ

15.7%

特性Ⅳ

16.0%

特性Ⅴ

47.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

地域類型別観光関連産業事業所数の構成特性Ⅰ

22.3%

特性Ⅱ

43.3%

特性Ⅲ

9.0%

特性Ⅳ

5.7%

特性Ⅴ

19.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

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中部運輸局の観光特性別の代表地域の概要

・ 予備的調査の対象地域から、次の4つの観光地域について、予備的調査 結果を紹介する。

※ 延観光入込客数の値はH23年度 観光地点名簿より集計

主要な観光資源延観光入込客数

'千人(観光産業

事業所数 '件(

地域特性Ⅱ型

熱海市

'現: 熱海市(

地域特性Ⅱ型

浜松市

'現: 浜松市(

地域特性Ⅲ型

鵜方村

'現: 志摩市(

地域特性Ⅲ型

上宝村

'現: 高山市(

1,799

1,464 216

・熱海ロープウェイ ・MOA美術館 ・サンビーチ

・浜松科学館 ・浜松城 ・浜松市楽器博物館

・近鉄賢島カンツリークラブ ・横山ビジターセンター ・阿児旅館街・新穂高ロープウェイ・道の駅奥飛騨温泉郷上宝・キャンプ場(上宝)

1,264

1,379 2,344

646 252

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熱海市'特性Ⅱ(の観光売上・利用者数の季節波動

・ 熱海市では、8月に「主な事業の売上」のピークがある。 ・ 利用者数も8月にピークがある。 ・ 利用者数と「主な事業の売上」の変動はほぼ一致しており、年間を通じて消費額単価(円/

人)が安定していると考えられる。

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事業別観光売上割合

注意:上記数値は、回答のあった事業所の売上を積み上げたものであり、地域の全売上を示すものではない

・ 地域全体の主な事業に占める観光売上割合は7%(浜松市)~75%(上宝村)である。 ・ 観光売上に占める産業の割合では、熱海市と上宝村は宿泊事業が高いという、浜松市は生

活関連・娯楽事業の割合が高いという、鵜方村では宿泊事業と小売業、生活関連・娯楽事業の割合が高いという特徴がある。

代表地域 全 体 小売業旅客運送

事業物品賃貸

事業宿泊事業

飲食サービス事業

生活関連サービス、娯楽事業

社会教育事業

その他 丌詳

地域特性Ⅱ型 主な事業の売上(百万円) 21,205 6,557 1,390 243 8,502 2,963 516 494 540 3

熱海市 観光売上(百万円) 12,353 1,408 367 97 8,255 1,352 516 252 0 106

'現: 熱海市( (観光売上割合) (58.3%) (21.5%) (26.4%) (39.9%) (97.1%) (45.6%) (100.0%) (51.0%) (0.0%) (3122.7%)

地域特性Ⅱ型 主な事業の売上(百万円) 147,421 111,936 3,263 1,077 1,523 5,789 22,146 84 1,602 21

浜松市 観光売上(百万円) 10,086 104 1,888 106 179 337 6,681 7 0 785

'現: 浜松市( (観光売上割合) (6.8%) (0.1%) (57.9%) (9.8%) (11.7%) (5.8%) (30.2%) (8.3%) (0.0%) (3780.7%)

地域特性Ⅲ型 主な事業の売上(百万円) 2,947 1,469 61 40 437 672 265 0 3 1

鵜方村 観光売上(百万円) 1,106 274 10 24 430 102 265 0 0 0

'現: 志摩市( (観光売上割合) (37.5%) (18.6%) (16.8%) (60.0%) (98.5%) (15.2%) (100.0%) #DIV/0! (0.0%) (0.0%)

地域特性Ⅲ型 主な事業の売上(百万円) 5,285 583 930 0 3,623 69 55 0 26 1

上宝村 観光売上(百万円) 3,967 247 2 0 3,603 43 50 0 0 23

'現: 高山市( (観光売上割合) (75.1%) (42.3%) (0.2%) #DIV/0! (99.5%) (62.6%) (90.0%) #DIV/0! (0.0%) (3456.3%)

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熱海市'特性Ⅱ(:観光需要に基づく資金の約29.7%が域内に循環

農林水産物

65,578

万円 加工食品、調味料

27,327

万円 人材派遣

サービス

16,006

万円

石油・石炭製品

17,599

万円

185,681

万円 飲料

23,402

万円

市区町村内 (域内)

都道府県内 (他の市区町村) 他の都道府県

農林水産物

57,927

万円

加工食品、調味料

27,618

万円

清掃・洗濯サービス

11,319

万円

飲料

17,382

万円

その他(仕入・材料費)

23,526

万円

164,788

万円

29.7%

33.4% 36.9%

205,043 万円

農林水産物

53,421

万円

加工食品、調味料

61,488

万円

その他(仕入・材料費)

18,694

万円

飲料

22,330

万円

清掃・洗濯サービス

15,337

万円

観光産業事業所 (年間仕入・外注費用計 : 555,512

万円)

*数字は、回答があった事業所の単純積み上げ

※売上高については、

回答事業所の積み上げ

回答事業所数 399

事業所

全事業の売上高 3,523,883

万円(※)

域内調達率上位3項目(5割以上)

1.医薬品・化粧品 87.9%

2.警備保障サービス 58.1%

3.建物サービス 54.4%

域内調達率下位3項目

1.陶磁器・ガラス製品 0.0%

2.その他の製造品 2.9%

3.電気製品 3.1%

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個人経営1,400万円、法人経営約2億1千万円。

・ 個人経営では、売上金額と費用がほぼ同様である。

・ 法人経営では、販売手数料が、約1,200万円と相対的に高いことが特徴である。

個人経営

合計 平均

売上(収入)金額 (万円) 204,413 1,400

費用総額(売上原価+経費計) (万円) 148,915 1,146

法人

合計 平均

売上高 (万円) 2,964,176 21,173

売上原価 (万円) 911,873 7,728

販売費及び一般管理費 (万円) 1,503,800 13,427

仕入・材料費 (万円) 714,032 6,611

外注費 (万円) 31,700 881

販売手数料 (万円) 49,625 1,241

広告宣伝費 (万円) 23,387 292

従業員教育費 (万円) 1,285 41

熱海市'特性Ⅱ( 【平均売上額】

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34.0

4.2

40.0

82.5

66.0

95.8

60.0

17.5

0 20 40 60 80 100

熱海市

浜松市

鵜方村

上宝村

(%)加盟している 加盟していない

取り組みの内容[観光協会への加盟]

・ 観光産業事業所の観光協会への加盟率は、熱海市で34.0%、浜松市で4.2%、鵜方村で40.0%、上宝村で82.5%となっている(回答事業所のうち)。

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取り組みの内容[サービスの提供状況]

• 全般的に「2.外国語による案内表示」はあまり進んでいない。 • 「7.クレジットカードの利用が可能である」と回答した割合は鵜方村が一番高いが40%未満

にとどまっている。 • 「6.大型バス駐車場」がある事業所は比較的尐ない。

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取り組みの内容[広告の実施状況]

・ 全ての地域で、「12.モバイル対応」「19.ソーシャルメディア活用」は相対的に低い。 ・ 上宝村(観光協会加盟割合が高い)では、 「11.自社ホームページ」 「13.関係機関のホーム

ページ」「14.民間ホームページの利用」「16.市町村のパンフレット掲載」「17.ガイドブック・雑誌等への掲載」 といった、ITを中心としたメディア利用が進んでいる。

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0 20 40 60 80 100

20:顧客名簿がある

21:会員サービスを実施している

22:割引券・クーポンの発行・提供をしている

23:自社あるいは旅行会社が

ポイントを発行している

(%)

熱海市(N=250)

浜松市(N=377)

鵜方村(N=50)

上宝村(N=57)

取り組みの内容[マーケティング]

・ 上宝村において、「20.顧客名簿の作成」が約5割となっていることが目立つ。 ・ それ以外のマーケティングについては、各地域とも今後取り組むべき余地が大きい。

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代表地域観光客個人[直接販売]

観光客個人[手数料支払販売]

企業・団体

地域特性Ⅱ型

熱海市

'現: 熱海市(

地域特性Ⅱ型

浜松市

'現: 浜松市(

地域特性Ⅲ型

鵜方村

'現: 志摩市(

地域特性Ⅲ型

上宝村

'現: 高山市(

0.0%

構成比 43.4% 47.3% 3.1%

構成比 97.3% 2.7%

構成比 65.2% 19.4% 3.9%

構成比 26.0% 7.0% 67.0%

売上の相手・手段の構成

・ 浜松市では企業・団体客の割合が2/3以上である。その他の地域では個人客の割合が高い。特に鵜方村では、全てが個人客となっている。

・ 個人客への販売手段では、鵜方村では直接販売がほとんどであり、熱海市では直接販売が約8割(=65.2/(65.2+19.4))は、上宝村では直接販売と手数料を支払っての販売がほぼ半々となっている。

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本格調査では経済センサスのデータを補完活用し、表章・分析を実施

・事業所の開設時期 ・事業所の従業者数 (雇用形態、男女別) ・経営組織 ・資本金、外国資本比率 ・決算月 ・設備投資額 ・売上高及び費用 ・事業別の売上高、利用者数

・事業所の開設時期 ・事業所の従業者数 (雇用形態、男女別) ・経営組織 ・資本金、外国資本比率 ・決算月 ・設備投資額 ・売上高及び費用 ・事業別の売上高、利用者数

事業所コード 事業所コード

・主な事業の売上高の観光割合 ・事業所の月別従業者数 ・主な事業の売上高、利用者数、 営業日数の月別内訳 ・相手先別収入額の割合、電子商取 引割合 ・年間営業費用の項目別、支払地域 別割合 ・事業の実施状況

観光地域経済調査 経済センサス

経済センサスの調査結果を活用

観光地域経済調査独自調査項目

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観光地域経済調査でよくある質問

• 調査対象地域となった個所はすべて集計・分析の対象となりますか?

回収率が担保され(おおむね63%程度)、統計優位性があるとみなされた地域のみの集計予定です。地域数にして、500地域程度が集計対象になると予想されています。

• 私の県(町)は調査対象地域となっているのか?

お調べいたしますので、観光庁の担当者までお申し付けください。

• 調査対象地域はどのように選んでいるのか?

観光入込客数が一定数を超えており、なおかつ観光産業事業所が一定数あるところを、観光地域類型別に機械的に抽出しています。

• 私の県(町)は調査対象に入っていないが、同じような調査をするにはどうすればよいか?

観光庁で調査手法等に関するノウハウを共有します。また、独自に実査を行った際の集計や分析に使っていただけるツールを今後整備する予定です。

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6.都道府県観光入込客統計

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都道府県毎の観光地点入込客数、観光消貹額単価、観光消貹額について、「観光入込客統計に関する共通基準」に基づき、国が客観性・信頼性を認めることのできる観光入込客統計を確立する。

共通基準による観光入込客統計の概要

調査目的

◆調査時期:

四半期毎(1~3月、4~6月、7~9月、10~12月)

◆調査対象:

観光地点を訪れた観光客等

◆調査方法:

入込客数調査 観光地点等の管理者、行祭事・イベントの実施者等に

月別入込客数を確認

パラメータ調査 調査票を用いて聞き取りを行う調査員調査

◆調査地点数:

約13,000地点(平成22年10月1日現在)

◆調査項目:

観光入込客数、観光消費額単価、観光消費額(観光・ビジネス・訪日外国人別)等

調査概要

-89-

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共通基準は45都道府県で導入済み

平成24年10月1日現在

岩手

山形 宮城

福島

千葉

群馬

山梨

東京 静岡 愛知 三重 和歌山

岐阜

奈良 大阪

福井 石川

京都

長野 兵庫

富山 新潟

滋賀

広島

島根

岡山

鳥取

山口

大分

福岡

熊本

宮崎 鹿児島

沖縄

青森

北海道

高知

愛媛

徳島

香川

秋田

茨城 栃木

埼玉

佐賀 長崎

神奈川

・・・ 未導入

・・・ 導入済み

-90-

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観光入込客統計に関する共通基準の概要

1.「観光入込客統計に関する共通基準」とは

各都道府県が「観光入込客数」、「観光消費額単価」、「観光消費額」等を把握するための調査における、調査手法や集計方法について、全国共通の基準を示したもの。

2.「共通基準」策定の背景

共通基準策定以前、各都道府県の観光入込客統計は、それぞれ独自の手法で調査・集計していたことから、各都道府県の発表するデータ間での比較が不可能。 観光庁にて、都道府県間で比較が可能な形で把握するための共通基準を平成21年12月に策定。平成22年4月より各都道府県にて順次導入。

・共通基準が開始されたことにより、都道府県間で観光に関する現状や動向を比較することができる。

・各都道府県において、観光振興に関する戦略や施策を立案する際の、客観的な信頼性の高い基礎資料として活用が可能。

-91-

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共通基準策定までの検討経緯

17年 5月 観光統計の整備に関する検討懇談会設置 17年 8月 我が国の観光統計の整備に関する提言

18年12月 観光立国推進基本法成立

19年 6月 観光立国推進基本計画閣議決定

20年 4月 観光統計の整備に関する検討懇談会中間とりまとめ(平成20年4月22日) 調査主体となる都道府県等の負担軽減を考慮し、調査の信頼性を確保できる調査手法・

推計方法等の「観光入込客統計・観光消費額等統計の方針(ガイドライン案)をとりまとめ。

都道府県 観光統計

検討委員会

観光統計の整備に関する検討懇談会

観光庁

観光消費額統計分科会☆

観光入込客統計分科会☆

平成20年度

ガイドライン案)の妥当性・精度等を評価するための試験調査を新潟県・岡山県で実施し、課題と対応の方向性について検討。

倉敷市美観地区(岡山県)で、街並みにおける入込客数把握手法の試験を実施。

観光入込客統計・観光消費額統計合同分科会(3月)

平成21年度

試験調査を14道府県に拡大して実施。

「都道府県観光統計検討委員会」を開催(4、8、10月) 観光入込客統計・観光消費額統計合同分科会(9、12月)

都道府県等へ意見照会(10、12月)し、意見反映。

観光統計の整備に関する検討懇談会(12月)

平成21年12月 「観光入込客統計に関する共通基準」「同調査要領」の策定 -92-

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共通基準の調査プロセス

観光地点等名簿の整理

観光地点等入込客数調査

観光地点パラメータ調査

観光庁提供データにより補正

統計量の推計・共有・公表

1年周期

四半期周期

四半期周期

四半期周期

四半期周期

観光入込客数 【四半期別・年間】

観光消貹額単価 【四半期別・年間】

観光消貹額 【四半期別・年間】

都道府県 市区町村

市区町村

都道府県

観光庁 都道府県

観光庁 都道府県

○統計の基礎となる観光地点等ごとの入込客数を把握。 →観光地点及び行祭事・イベントに訪れた人数を、観光地点等の管理

者、行祭事・イベントの実施者等に月別に報告を求め調査。 ⇒延べ入込客数

○都道府県内の観光地点を訪れた観光客を対象に、属性別の構成比、平均訪問地点数、平均消費額単価等のパラメータを把握。

⇒実入込客数

○毎年1月1日現在で、観光地点及び行祭事・イベントの新設・改廃の整理。

→推計対象となるか確認。

○以下のデータを都道府県別に作成し、提供。 ・観光目的別・居住地別の宿泊観光入込客数[四半期] ・ビジネス目的・県外の日帰り観光客入込客数[年間] ・訪日外国人観光目的別・宿泊/日帰り別の観光消貹額単価[四半期]

○都道府県が推計し、共有様式にて市区町村、観光庁と共有。 ○観光庁は、「全国観光入込客統計」として公表。

都道府県

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【アウトプット例:1】A県の観光入込客数

観光入込客数観光入込客数(千人回)

観光目的 訪日外国人宿泊 日帰り 宿泊 日帰り

県内 216 1,363 観光等 36 3県外 1,158 44 ビジネス 17 -

参考値 ビジネス目的※宿泊 日帰り

県内 89 19県外 218 0※日帰りはビジネス目的兼観光

日帰り客は、県内からの客が圧倒的に多い。 訪日外国人に関しては、相対的にビジネス客需要が多く、その比率は5割近くに達する。

注)平成22年度

-94-

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【アウトプット例:2】A県の観光消貹額単価

観光消費額単価観光消費額単価(円/人回)

観光目的 訪日外国人宿泊 日帰り 宿泊 日帰り

県内 34,521 5,694 観光等 86,691 8,109県外 99,900 1,777 ビジネス 137,845 8,109

参考値 ビジネス目的※宿泊 日帰り

県内 34,219 4,831県外 46,290 86,760※日帰りはビジネス目的兼観光

日本人の場合は、観光目的の宿泊客の単価が大きい。 それに比較し、訪日外国人の場合は、ビジネス客の単価が大きい。

注)平成22年度

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【アウトプット例:3】A県の観光消貹額

観光消費額観光消費額(百万円)

観光目的 訪日外国人宿泊 日帰り 宿泊 日帰り

県内 7,460 7,763 観光等 3,115 23県外 115,705 78 ビジネス 2,343 -

参考値 ビジネス目的※宿泊 日帰り

県内 3,042 91県外 10,081 7※日帰りはビジネス目的兼観光

観光消費額の総額ベースでは、県外からの観光目的宿泊客のそれが最大のボリュームゾーンである。 単価ベースで最も高い訪日外国人のビジネス宿泊客に関しては、絶対的な人数が尐な

注)平成22年度

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活用事例

共通基準による全国観光入込客統計結果

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共通基準による全国観光入込客統計の意義と活用について

• 共通基準による全国観光入込客統計は、従来各自治体によって、定義がまちまちであった入

込客数を、延べ並びに実人数で、実質的な観光客数の「質」を横並び比較ができるようにした

ものである。

• 実人数で入込客数がわかるようになったため、観光消貹額に関しても、各都道府県毎に正確

に把握できるようになったことが特色である。

• 本資料は、本統計の代表的な活用事例を以下の視点で示したものである。

No 活用事例 例としてデータを利用した

都道府県

1 延べ・実観光入込客数が観光消費額に及ぼす影響 県名非公開(同一地方の2県)

2 入込客数と経済効果の把握 県名非公開(隣接する2県)

3 地元にお金を落とすセグメントの把握 県名非公開

4 他県に比較し競争優位な層の把握 兵庫県・和歌山県・奈良県

5 観光産業の規模観の相対的な把握 長野県

6 都道府県観光経済に関する指標の作成 複数県

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【参考】各都道府県基本情報

都道府県 延入込客数

(千人回) *観光地点のみの数字

実入込客数

(千人回)

観光消費額

(百万円)

県人口

(千人)

面積

(k㎡)

民間最終消費支出

(億円)

長野県 15,308 8,977 108,956 2,159 13,562 42,638

兵庫県 25,584 15,094 100,687 5,583 8,396 112,506

和歌山県 3,857 2,701 33,911 1,004 4,726 18,570

奈良県 10,572 5,007 39,607 1,399 3,691 26,622

A県 5,313 2,870 35,857 999 1,877 19,786

B県 5,116 1,713 18,708 766 7,105 13,934

C県 15,308 8,977 108,956 2,159 13,562 42,638

D 県 16,564 9,696 74,227 2,092 10,621 38,282

E県 10,547 4,446 65,380 1,179 9,323 21,417

出所)都道府県観光入込客統計4~6月分、総務省統計局「社会生活統計指標-都道府県の指標-2011」及び各都道府県HP

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・ 同じ地方に属するA県とB県の延べ観光入込客数は、ほぼ拮抗している。

・ ただし、実入込ベースに換算すると、A県のそれは、B県の約1.77倍である。

・ 観光消貹額は、A県のそれがB県の約1.82倍であり、延入込客数でなく、実入込客数に比例

していることがわかる。

活用事例1.「実人数の把握が観光消貹額に比例することがわかります」

10000 20000 30000

B県

A県

0 5000

B県

A県

観光消貹額 延べ観光入込客数

(千人回) (百万円)

※)数値は日本人観光客のみ。また、延べ観光入込客数は観光地点の人数に加え、行祭事・イベントの人数を含む

0 2000 4000

B県

A県

実観光入込客数

(千人回)

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• 隣接するC県とD県の観光入込客数は、D県の人数がC県の人数を約1.12倍上回っている。

• 他方、観光消費額に関しては、C県の額がD県の額を約1.65倍も上回っている。

活用事例2.「観光消貹額を上げるための施策の方向性がわかります」①

10000 60000 110000

D県

C県

0 5000 10000

D県

C県

観光消貹額 観光入込客数

(千人回) (百万円)

※)数値は日本人観光客のみ

額ベースでは1.65倍C県の方が高い。

入込客数ベースでは1.12倍D県の方が高い。

-101-

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• D県は県外日帰客に多くを依存した入込構造である。

• 県内宿泊客の単価はD県の方が高い一方で、C県の日帰客の単価が相対的に高い。

• 結果として、C県の場合は、単価が高く、相対的に多い県外宿泊客と県外日帰客の消費額が

消費総額を牽引し、全体としての観光消費額を押し上げている。

• 従って、C県にとっては、入込客数を増やすことが、消費額の増加につながり、D県の場合は、

単価の高い宿泊客の増加と、ボリュームゾーンである日帰客単価の増加が消費額の増加につ

ながる。

活用事例2.「観光消貹額を上げるための施策の方向性がわかります」②

0 10000 20000 30000

D県

C県

県外日帰 県外宿泊

県内日帰 県内宿泊

0 20000 40000 60000

D県

C県

県外日帰 県外宿泊

県内日帰 県内宿泊

観光消貹単価 観光消貹額

0 2000 4000 6000 8000

D県

C県

県外日帰 県外宿泊

県内日帰 県内宿泊

観光入込客数

(千人回) (百万円) (円/人回)

※)数値は日本人観光客のみ -102-

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活用事例3.「地元にお金を落とすセグメントがわかります」

• E県における消費単価が一番高い観光客は「県外からの宿泊客」。

• ただし、総額レベルでは、「県外日帰り客」の額が「県外宿泊客」のそれの約2.7倍となっている。

• 県外日帰り客の単価は県外宿泊客単価の約67%にとどまっていることを鑑みると、県外宿泊客

の増加よりも、県外日帰り客の単価増をはかる施策の方が、当座は即効性のある経済効果が

見込まれる。

0 10000 20000 30000

県内日帰り

県外日帰り

県内宿泊

県外宿泊

0 20000 40000

県内日帰り

県外日帰り

県内宿泊

県外宿泊

(百万円) (円)

E県における観光客の消費単価 E県における観光消費額

Aの差を縮める方が、Bの差を縮めるより効果が出やすい

出所)都道府県入込客統計4~6月分 -103-

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活用事例4.「他県に比較し消貹単価で競争優位な層がわかります」①

A/B=宿泊客の内、県外宿泊客がもたらす消貹額が多い比率

A/C=県外客の内、宿泊客がもたらす消貹額が多い比率

C/D=日帰り客の内、県外日帰り客がもたらす消貹額が多い比率

B/D=県内客の内、宿泊客がもたらす消貹額が多い比率

高ければ高いほど宿泊客は県外から誘致した方が単位あたり経済効果が大きい。

高ければ高いほど日帰り客は県外から誘致した方が単位あたり経済効果が大きい。

高ければ高いほど、県外客は宿泊観光客として誘致した方が単位あたり経済効果が大きい。

高ければ高いほど、県内客は宿泊観光客として誘致した方が単位あたり経済効果が大きい。

近畿3県における観光客の消費単価

県外(A) 県内(B) 県外(C) 県内(D)兵庫県 22,843 22,144 4,615 3,055 1.032 1.512 4.950 7.248奈良県 27,791 17,032 4,940 2,829 1.632 1.746 5.626 6.021和歌山県 28,442 18,344 9,375 4,032 1.550 2.325 3.034 4.550

B/D宿泊(単位:円) 日帰り(単位:円)

A/B C/D A/C

出所)都道府県入込客統計4~6月分

※)数値は日本人観光客のみ -104-

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• 同じ近畿の自治体でも、観光客の消費行動は異なる。

• 隣接した県が、競争優位な施策を打つためには、消費単価やボリュームゾーンが他県のそれ

に比較して優位なセグメント層を増やす施策を打つことが効果的である。

県 傾向 当該セグメントを増やす方向性(例)

兵庫県

県内宿泊客の消費単価が相対的に大きい。

•都市滞在型レジャーの促進

•安近短型商品開発

奈良県

県外宿泊客の消費単価が相対的に大きい。

•宿泊施設の整備

•県外客を対象とした滞在型商品の開発

和歌山県

県外日帰り客の消費単価が相対的に大きい。

•県外からのアクセス向上

•ワンストップで気軽に楽しめる観光地の整備

活用事例4.「他県に比較し消貹単価で競争優位な層がわかります」②

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活用事例5.「観光産業の規模感を相対的に把握できます」

• 長野県における観光消費額は、第一四半期分だけでも、長野県の代表的な産業の年間出荷

額を上回っている。

0 40,000 80,000 120,000

眼鏡レンズ出荷額(年間)

小型モータ出荷額(年間)

味噌出荷額(年間)

ジュース出荷額(年間)

観光消費額(4-6月期)

出所)都道府県入込客統計4~6月分、長野県HP

(百万円)

観光消費額と長野県が全国一位を誇る産業との規模間比較

四半期だけでも味噌の年間出荷額の倍

※)本表は需要サイドと供給サイドの数値を比較しているためあくまで規模感の参考である。

-106-

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活用事例6.「都道府県観光経済に関する様々な指標がわかります」

都道府県 人口1人あたりの観光客数(人)

人口1人あたりの観光消費額(万円)

民間最終消費支出に占める観光支出割合

(%)

観光客密度

(1k㎡あたりの観光客数・人)

長野県 4.2 5.0 2.6 662

兵庫県 2.7 1.8 0.9 1798

和歌山県 2.7 3.4 1.8 572

奈良県 3.6 2.8 1.5 1357

A県 2.9 3.6 1.8 1529

B県 2.2 2.4 1.3 241

C県 4.2 5.0 2.6 662

D県 4.6 3.5 1.9 913

E県 3.8 5.5 3.1 477

出所)都道府県観光入込客統計4~6月分、総務省統計局「社会生活統計指標-都道府県の指標-2011」及び各都道府県HP

• 観光入込客統計を基にした各種指標は以下の通りである。

-107-

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●正確な入込客数の把握が難しい観光地点における入込客数の調査・

推計手法の検討を岡山県倉敷市の美観地区において実施(平成20年

度)。

●ビデオカメラによる映像解析は撮影の画角・明るさがポイントとなるた

め、特に夜間での計測は困難であるとの課題があった。よって、赤外

線を発するレーザーを計測場所に設置し、入込客をカウントする手法

の検証を、千葉県市川市、広島県三原市で実施(平成23年度)

観光入込客数の正確な把握方法の検討

●調査コストを抑えながら正確な人数をカウントする方法の検討(ビデオ

カメラによる映像解析)を上野中通り商店街で実施(平成21年度)。

●条件が異なるビデオ設置位置・時間帯等による、システムの把握精度

の検証を、静岡県沼津市・宮崎県えびの市で実施(平成22年度)。

入込客数の正確な把握方法の確立が強く求められている

これまでの検討結果及び民間'モバイル空間統計等(での取組を踏まえ、

平成24年度に行祭事・イベントの入込客数の正確な把握方法について確立する予定。 -108-

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31.3%

31.3%

83.3%

3.1%

1.0%

0.0%

2.1%

2.1%

6.3%

7.3%

←①

←③

④→

⑫↑

⑮↑

⑬→

②↓

↑⑨

駐車場

駐車場

JR

① 倉紡記念館② 倉敷市立自然史博物館③ 倉敷考古館④ 倉敷民藝館⑤ 日本郷土玩具館⑥ 倉敷市歴史民俗資料館⑦ 大原美術館⑧ 大原美術館児島虎次郎記念館

⑨ 倉敷市立美術館⑩ いがらしゆみこ美術館⑪ 加計美術館⑫ アイビー学館⑬ 大橋家住宅⑭ 倉敷川畔散策⑮ 高砂橋⑯ くらしき朝市 三斎市

⑭川畔散策

0.0%

7.3%

1.0%

10.4%

16.7%

↓⑥

⑤→

⑧↑

⑪↓

←⑩

24.0%

街なみ訪問者

7.3%⑧↑

51.0%

⑦↓

通行量調査より、美観地区への入込客数は約6,100人/日 平成19年度の同地区の入込客数約320万人/年は、2/15の

人出の525日分 訪問箇所では、 「有料施設」に寄らない、街並み散策の入込

の割合が約24% 倉敷河畔散策の人数を正確に把握し、逆数を乗じることで、正

確な入込客数の把握が可能

83.3%

【参考例1】倉敷市美観地区:「街並み入込客数」の把握'平成20年度(

倉敷美観地区における入込客については、地区内の主要有料施設(美術館等)の入込客数は入場券で把握できる一方、有料施設を利用しない通過型観光客数の把握が課題となっている。

そのため、正確な把握が可能な主要駅の乗降客数や有料施設等を活用して美観地区の街並みとしての入込客数を推計する手法について調査・検討を行った。

通行量調査

倉敷美観地区の入口(3箇所)で時間帯、方向別の通行量調査を実施

面接調査

属性(観光客/地元客、倉敷美観地区周辺での訪問箇所/倉敷美観地区内の滞留時間などのアンケート調査を実施

<調査内容>

<調査結果>

-109-

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【参考例2】上野中通り商店街:入込客数の把握'平成21年度(

観光入込客数を常時実測する場合には一般的に調査員が行っているが、常時調査員を配して調査することは現実的に困難であり、より低廉な把握方法の開発が求められている。

このため、平成21年度においては、上野中通り商店街(東京都台東区)において、家庭用ビデオカメラで撮影した画像を最新の画像処理ソフトにより通行者数の把握を行う実証実験を行った。

<調査内容>

上野中通り商店街に面する商業ビルの2階から家庭用ビデオカメラにより通行人を事前に撮影し、後日、国内大手光学メーカーが開発中の最新の画像処理ソフト(上半身の形状で認識するアルゴリズム)を用いて計測を行い、人手による計測との誤差を算出した。 移動する人を撮影

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画像処理による認識率は日中、夕方の別なく95%を超えた。一般に調査員による方法では疲れなどから真値と5~10%程度の乖離があるとされており、十分な精度であった。

カメラから遠ざかる方向(背中側を数える)、カメラに向かってくる方向(顔側を数える)ともに十分な精度であった。

時間当たり4千人を超える通行人をカウントしていることから、量的にも満足できるものであった。

<調査結果>

時間帯 方向時間 人手観測 画像処理 誤差 人手観測 画像処理 誤差 人手観測 画像処理 誤差

日中 13:00~13:29 574 545 94.9% 537 505 94.0% 1,111 1,050 94.5%13:30~13:59 614 574 93.5% 629 588 93.5% 1,243 1,162 93.5%14:00~14:29 644 609 94.6% 587 570 97.1% 1,231 1,179 95.8%14:30~14:59 651 615 94.5% 637 649 101.9% 1,288 1,264 98.1%

計 2,483 2,343 94.4% 2,390 2,312 96.7% 4,873 4,655 95.5%

夕方 16:00~16:29 617 587 95.1% 643 631 98.1% 1,260 1,218 96.7%16:30~16:59 705 674 95.6% 592 604 102.0% 1,297 1,278 98.5%17:00~17:29 563 529 94.0% 598 569 95.2% 1,161 1,098 94.6%17:30~17:44 281 251 89.3% 308 309 100.3% 589 560 95.1%

計 2,166 2,041 94.2% 2,141 2,113 98.7% 4,307 4,154 96.4%

時間帯計 合計 7,132 6,727 94.3% 6,921 6,737 97.3% 14,053 13,464 95.8%

方向①(A駅方面) 方向②(B駅方面) 2方向計

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【参考例3】沼津市高尾山神社祭典:入込客数の把握'平成22年度(

平成21年度に高い把握精度が確認された、ビデオカメラ画像と画像処理による通行量把握システムが、異なる条件下で行祭事・イベントの入込客数把握手法として実用可能かを検証する。

このため、条件が異なるビデオ設置位置、時間帯等によって本システムの把握精度はどのように変わるかを検証した。

<調査内容> 祭典会場内8カ所にビデオカメラを設置し、入込客数の調査を行った。

使用した画像処理システムは、画像データから「ヒト」を抽出する小型デバイス機器と結果を集計・表示するソフトをインストールした専用PCから構成されている。

今回の実験はビデオ画像を通常の速度で再生し、再生に合わせてリアルタイムで処理する方法で行った。

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<調査結果>

三角形が画面のどちら方向へ移動するかを分析し、行き来の2方向で通行量・流入量をカウント。

10:00~10:59 手前○○○人、向こう○○○人

画像処理で、頭と両肩の三角形を認識し、ヒトとして把握

ビデオカメラでヒトの流れを撮影

断面線

手前へ○人

向こうへ○人

DVD ビデオカメラ

ビデオ画像(動画)

画像処理PC 【メリット】

・映像があればそれを元にカウントが出来るので、多くの調査員は不要。

・祭事主催者もしくは行政担当者が撮影した映像や既設の映像で解析が出来る可能性もあり。

・撮影状況によっては性・年齢別の解析も可能。

【デメリット】

・撮影の画角・明るさがポイント。よって、特に夜間での計測は困難。

・解析側で要求した画角で撮影出来ればよいが、そうでない場合、専門調査員による撮影が必要。画角が適切でも人が重なるなどの混雑は解析が難しい。

【得意な場所】 ○ある特定の場所をほとんどの人が通るイベント

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【参考例4】市川市、三原市:入込客数の把握'平成23年度(

平成21年度・22年度に実施したビデオカメラによる映像解析は、撮影の画角・明るさがポイントとなるため、特に夜間での計測は困難であるとの課題があった。そのため、赤外線を発するレーザーを計測場所に設置し、入込客をカウントする手法の検証を行った。

<調査内容>

都市部大通り等で実施されるイベント(三原神明市:広島県三原市)と、入込客が会場に出入りせずに滞留するイベント(市川市民まつり:千葉県市川市)について、レーザー計測機器《ATRacker》を用いて入込客の流動や人数を観測した。

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【メリット】

・レーザーを一度設置すれば、長期間計測しても費用はそれほど変わらない。照明等には影響なくカウントが可能(夜間も可能)。

・動線・歩行速度・何人がまとめて歩いているなど多くの指標での計測が可能。

・ある特定の場所に人がまばらに分散しているような場所でも計測可能。

<調査結果>

○ 株式会社国際電気通信基礎技術研究所'ATR(が開発した、人の回遊状況を自動計測するシステムです

機器設置のイメージ図

複数の機器のデータに基づいて人位置を計測複数の機器のデータに基づいて人位置を計測

○ レーザレンジファインダーを用いて目標物'通行人(を感知し、位置・向き・速度を推定したデータを蓄積することができます

85 cmCopyright (C) 2011, ATR Kyoto, JAPAN All rights

reserved.

レーザー計測機器 [ATRacker(エートラッカー)】

図の1つ1つの点がヒト

【デメリット】

・現状では取り扱いも熟練した専門家が必要。

・あまりに混雑が激しいところは計測不能。対象者の動きがない場合も計測が苦手。

・機器設置時に雤天であると機器の防水対策が必要。

【得意な場所】 ○ある特定の場所をほとんどの人が通るイベント ○ある特定の場所に人がまばらに分散している場所も可 ○夜間の計測も可能

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共通基準による全国観光入込客統計でよくある質問

• 共通基準をやめて独自調査だけに特化したい。

共通基準の観光地点名簿は観光地域経済調査で利用されており、両調査は連動しています。そのため、共通基準をやめると観光地域経済調査の対象地域からも外れることになります。また、入込客数に関する申請や報告に関し、共通基準による数値が、国が認める唯一の数字という扱いになります。そのような観点を十分に勘案の上、極力共通基準の維持に努めていただきたく存じます。

• 共通基準で算出した数字が時系列で分析した場合、ロジカルに説明できない動きを示していることがあるがどうすればよいか。

現在、共通基準の制度設計を見直しています。明らかにおかしいと思われることがありましたら、修正いたしますので情報をお寄せください。

• 支援ツールがおかしい。

支援ツールごと観光庁までお送り下さい。問題を検証します。

• 共通基準でとっている外国人のデータがおかしいようだ。

外国人データに関しては、平成23年度に計算方法を変えて精度を上げたところですが、あくまで参考値です。宿泊旅行統計調査の結果や訪日外国人消費動向調査の結果も併せてご利用下さい。

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7. 東北地方における観光消貹活動の

経済効果に関する調査研究

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直接効果からみた福島県における観光消貹の位置付け

・ 福島県における観光消費は年間約2,153億円であり、耕種農業や通信産業よりも直接効果が大きい。

16,596

6,718

5,025 4,783

3,583 3,323

2,153 2,036 1,896 1,8431,475 1,437

1,030 943349 251 203 0

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000(億円)

出所)共通基準に基づく観光入込客統計、旅行・観光消費動向調査、各県産業連関表から野村総合研究所作成

数値は各地域における観光活動により消費される金額の合計額。ただし、間接効果に含まれる消費額は除く。

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雇用効果からみた福島県における観光消貹の位置付け

116,330

60,283

52,149

40,019 38,227 35,943

26,197

19,53114,676 14,505 13,059

9,6266,517

3,390 3,331 2,773 2,625 00

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000(人)

・ 雇用の観点でみると、約36,000人の効果があり、その規模は直接効果では観光産業を上回る通信機械・同関連機器よりも大きい。

出所)共通基準に基づく観光入込客統計、旅行・観光消費動向調査、各県産業連関表から野村総合研究所作成

数値は直接効果・間接効果を通じて増加する雇用者所得で賄うことができる新規の雇用者数と、直接効果・間接効果を 通じて増加する営業余剰に応じて増加する個人事業主等の合計。

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福島県における観光消貹の位置付け

・ 福島県における観光消費は雇用誘発や生産誘発の両面において、相対的に他の産業より高い位置にある。

・ そのため、福島県における観光産業は、他産業に比較し地域における経済的なインパクトが相対的に大きい産業であることが伺える。

公共事業(5,124億円)

生産誘発係数

雇用誘発係数'人/億円(

60.0

20.0

~~

10.0

1.751.25 1.5

耕種農業(2,818億円)

漁業(260億円)

~ ~

1.0

電力(22,721億円)

林業(358億円)

15.0

5.0

通信(2,623億円)

精密機器(2,633億円)

半導体素子・集積回路

(2,114億円)

介護(1,455億円)

情報サービス(518億円)

電子計算機・同付属装置(5,049億円)

金融・保険(7,021億円)

食料品・たばこ(9,109億円)

通信機器・同関連機器(6,757億円)

域内総生産増加へのインパクト

域内

雇用

増加

への

イン

パク

パルプ・紙・板紙・加工紙

(1,291億円)

観光消貹'3,310億円(

非鉄金属精錬・精製

(1,730億円)

出所)共通基準に基づく観光入込客統計、旅行・観光消費動向調査、各県産業連関表から野村総合研究所作成

生産誘発係数: 生産が1単位発生したときの経済波及効果額

雇用誘発係数: 生産が1単位で支えることのできる雇用者数

※金額は経済波及効果

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8.観光統計を活用した今後の取り組み

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自治体における自律的な統計活用を促すべく支援していく。

• 観光地域経済調査並びに既存観光統計を活用して、地域における観光施策や成長戦略の策定を行う。

• 各種施策が、効果的かつ自律的に実施されるためのPDCAサイクルの仕組みを策定する。

Plan 統計を活用した

戦略・施策の立案

Action 必要に応じた施策の 修正や課題への対応

Do 国や地域における

施策の実施

Check 施策の実施状況と

効果を統計等で確認

観光庁 自治体等

Plan

• 統計を活用した成長戦略、観光政策の立案

• 自治体等が利用するための分析フレームの提供

• 統計を活用した地域における観光振興施策の立案

Do • 立案した観光政策の実施

• 立案した施策の実施

Check

• 統計を活用した施策の効果確認

• 施策の効果確認のための分析フレームの提供

• 施策の実施状況の確認

Action

• 必要に応じた戦略や施策の修正や課題への対応

• 統計による施策の修正に関する確からしさの検証

• 必要に応じた戦略や施策の修正や課題への対応

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観光統計のハブ機能 観光情報の提供機能

統計分析による観光政策立案機能 各種観光統計と整合性の整理機能

既存統計調査に観光地域経済調査を加え、観光統計の活用を推進する。

観光庁

観光入込客統計結果の共有

行政機関 経済界・民間事業者 NPO 研究機関 関連団体

訪日外国人消貹 動向調査

宿泊旅行 統計調査

旅行・観光消貹 動向調査

自治体等

• 観光庁がハブとなり各ステークホルダーに対し、観光統計並びにそれを活用した情報提供を行っていく。

平成24年度より実施

共通基準による 全国観光入込客統計

観光地域 経済調査

統計に関する照会

統計活用の手法・分析事例共有 他統計結果の共有

情報提供

宿泊 施設

観光 関連

事業者

生活者

訪日 外国人

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観光統計データの利用方法について。

観光庁ホーム⇒ 情報・資料 ⇒ 統計情報( http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/toukei/index.html)

<公表データを活用し、分析をしたい場合(観光庁観光統計)>

個別の統計毎に時系列データがありますので、必要な統計部分をクリックして下さい。

<公表データ以外にも個票データを活用することが場合によっては可能(統計法第32条・33条)>

【目的】

・統計の作成又は統計的研究を行う場合

・統計を作成するため調査に係る名簿を作成する場合

【利用者の範囲】

・行政機関

・地方公共団体

・独立行政法人等(国立大学法人・大学共同利用機関含む)

委託研究及び共同研究を実施すれば

個票データの利用も可

○統計法第32条・33条「調査票情報の二次利用及び提供」

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