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東大阪市公営住宅等長寿命化計画 平成 26 年 3 月 東 大 阪 市

東大阪市公営住宅等長寿命化計画 - Higashiosaka...2014(平成26年度)年以降は、公営住宅等整備事業、公営住 宅等ストック総合改善事業にかかる社会資本整備総合交付金の交付等にあたっては、公営

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東大阪市公営住宅等長寿命化計画

平成 26 年 3 月

東 大 阪 市

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目 次

1.長寿命化計画の目的_________________________________________________________ 1 1-1 背景 ________________________________________________________________ 1 1-2 目的 ________________________________________________________________ 1 1-3 計画の位置づけ_______________________________________________________ 1 1-4 計画期間 ____________________________________________________________ 3 2. 東大阪市の現状___________________________________________________________ 4 2-1 市域の特徴 __________________________________________________________ 4 2-2 人口・世帯の状況_____________________________________________________ 4 2-3 住宅・住環境の概要 ___________________________________________________ 5 3. 公営住宅等ストックの状況 _________________________________________________ 6 3-1 市営住宅の概要_______________________________________________________ 6 3-2 大阪府営住宅の概要 __________________________________________________ 10 3-3 公社住宅及び都市再生機構住宅の概要 __________________________________ 11 3-4 市営住宅の状況______________________________________________________ 13 3-5 市営住宅に関する課題やニーズの把握 __________________________________ 44 4.市営住宅ストック活用に関する基本方針 ______________________________________ 46 4-1 ストックの状況の把握及び日常的な維持管理の方針 ______________________ 46 4-2 住宅整備に関する方針 ________________________________________________ 46 4-3 市営住宅の活用の方針・目標 __________________________________________ 47 5.長寿命化を図るべき公営住宅等 ______________________________________________ 48 5-1 住宅住棟別手法判定フローと判定一覧表 ________________________________ 48 6.目標管理戸数の設定と管理戸数の推計について ________________________________ 54

7.市営住宅における建替事業の実施方針 ________________________________________ 58 7-1 市営住宅(大規模2団地以外)の建替・用途廃止等の方針 ________________ 58 7-2 市営住宅(大規模2団地)の建替・用途廃止等の方針 ____________________ 62 8.長寿命化のための維持管理の方向性 __________________________________________ 66 8-1 市営住宅(大規模2団地以外)の維持管理計画 __________________________ 66 8-2 市営住宅(大規模2団地)の維持管理計画 ______________________________ 66 9.計画の実現に向けて________________________________________________________ 70

参考.用語の解説 _____________________________________________________________ 71

【注 現況データの整理について】

構成比率は、各項目について、小数点以下第2位で四捨五入している。このため、各項目の合計は必ず

しも 100.0%に一致しない。

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1.長寿命化計画の目的

1-1 背景

平成 18 年 6 月に制定された「住生活基本法」により、住宅建設を重視した政策から良

質なストックを次世代へ継承していく事を主とした政策への転換が示され更新期を迎え

た公営住宅ストックの効率的かつ円滑な更新のため、公営住宅ストックの長寿命化を図り、

ライフサイクルコストの縮減につなげていくことが重要となっている。また、老朽化した

ストックに関する長寿命化の視点を含めた効率的な更新計画等が必要とされている。

こうした中、国の公営住宅施策においては、財政制度等審議会の建議や財務省予算執行

調査の結果を踏まえ、点検の強化及び早期の管理・修繕により更新コストの削減を目指す

ため、2009(平成 21 年度)年より各事業主体による「公営住宅等長寿命化計画」の策定

を推進することとされた。2014(平成 26 年度)年以降は、公営住宅等整備事業、公営住

宅等ストック総合改善事業にかかる社会資本整備総合交付金の交付等にあたっては、公営

住宅等長寿命化計画に基づくものであることが要件となっている。

本市では、住宅確保要配慮者のための住宅セーフティネットとして、市営住宅について

は 27団地 255 棟 3,560 戸のストックを管理している。これらの市営住宅ストックの多く

は、昭和 20 年代から昭和 40年代に建設された中高層耐火構造や平屋・2階建て簡易耐火

構造及び木造住宅であり、法定耐用年数を経過している住棟や、躯体の安全性・設備水準・

高齢化対応が必要な住棟も存在している。

このような状況を踏まえ「東大阪市営住宅ストック総合活用計画」の内容を基本として、

長寿命化するべきストックの維持管理計画など長寿命化計画として定めるべき内容も含

めて見直しを行い「東大阪市公営住宅等長寿命化計画」の策定が求められている。

1-2 目的

上記1-1 背景を受け、先ずは、住宅確保要配慮者の居住安定を確保する施策の中で

市営住宅が担うべき役割を明確にする。その上で、既存ストックを有効活用しながら、長

期的な視点に立った維持管理計画及び建替・改善等の事業計画を策定する。

1-3 計画の位置づけ

本計画は、平成 21年 3月に一部修正を加えた「東大阪市営住宅ストック総合活用計画」

の継承と、「東大阪市市有建築物耐震化整備計画(H23.5)」による耐震化の取組、さらに

前述の目的に則って、市営住宅の適切な管理により長寿命化等を図るための計画へと見直

す。

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図 本計画の位置づけ

表 上位・関連計画

住生活基本計画(全国計画)

住生活基本法に基づき、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策を総合的かつ

計画的に推進するために国が策定した計画。現行計画は、平成 18 年度から平成 27 年度ま

での 10 年間を計画期間としている。

大阪府住宅まちづくりマスタープラン

今後の住宅まちづくり政策が目指すべき目標を掲げるとともに、その枠組みや施策の展

開方向を明示し、大阪府、市町村、公的団体、事業者、NPO、府民など、住宅・まちづ

くりに関わる様々な主体が連携・協働を図り、施策を一体的かつ総合的に展開するための指

針とするもの。現行計画は、平成 23 年度から平成 32 年度までの 10 年間を計画期間として

いる。

東大阪市第2次総合計画

基本構想を受けて平成 32 年を目標年次とする本市のまちづくりの基本方針を明らかに

し、その目標達成のための主要な施策を総合的かつ体系的に示した市政の基本的な計画で、

実施計画の基礎となる計画。現行計画は、前期(平成 15年度から平成 22 年度)と後期(平

成 23年度から平成 32 年度)に分かれた計画期間としている。

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東大阪市住宅マスタープラン

住まい・まちづくり政策に係る最上位の計画として、これまでの住宅政策を引き継ぎつ

つ、住まい・まちづくりに係る今日的課題だけでなく、将来の目指すべき東大阪市の住ま

い・まちづくりの目標像を実現するため、政策目標を再確認するとともに、施策の再構築

を図ることを目的として策定した計画。現行計画は、平成 20 年度から平成 29 年度までの

10 年間を計画期間としている。

東大阪市公共施設マネジメント推進基本方針

「持続可能な市民サービスの提供」を念頭に、市民が将来にわたって安全・安心にサー

ビスを享受することができるような公共施設の整備・維持管理・運営を行うため、この基

本方針を基に質・量の両面での最適化を図ることとしている。

東大阪市営住宅ストック総合活用計画

市営住宅ストックを対象に安全・安心な住まいを確保するため、建替・改善・維持保全

などの活用手法を定め、中長期的な計画を策定した計画。現行計画は、市営住宅の計画の

期間は平成 16~25 年度の 10 年間とし、前期を平成 16~20 年度、後期を平成 21~25 年度

としている。

東大阪市市有建築物耐震化整備計画

平成 18 年1月に「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が改正・施行され、地方公共

団体にも耐震改修促進計画の策定が義務付けられました。大阪府では、国が策定する「建築

物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための基本的な方針」に基づき、平成 18年 12 月に

「大阪府住宅・建築物耐震 10カ年戦略プラン」が策定されている。

東大阪市においても、市民の生命と財産の保護を図ることを基本とした「東大阪市住宅・

建築物耐震改修促進計画」を平成 20 年 3 月に策定し、この考え方を踏まえ、市有建築物の

耐震化事業の進め方など基本的な方針を示した「市有建築物の耐震化基本方針」を平成 21

年 11 月にまとめており、この方針を基に、計画的かつ効率的に整備を進め、東大阪市の市

有建築物の耐震化率を向上させることとし、平成 23 年 5 月に策定した計画。

1-4 計画期間

本計画の期間は、平成 26年度から平成 35 年までの 10年間とする。

また、本計画は今後の事業進捗や社会経済情勢などの変化に柔軟に対応するため、計画

期間中であっても適宜、計画の見直しを行う。

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2. 東大阪市の現状

2-1 市域の特徴

市域は昭和 42 年に布施市、河内市、

枚岡市の 3市が合併し、現在の姿とな

った。市域面積も広く 61.8k㎡を有す

る。府内の市町村の中では大阪市に隣

接し交通利便性が高いことから、通勤

圏として早くから開けた。今では市域

の大半が市街化された区域となってい

る。他方、東部は生駒山麓の一部をな

していることから、自然環境に恵まれ

た豊かな地域も有している。

市域が比較的広く地域性が多様であ

ることから、市ではA~Gリージョン

までの地域区分を設定し、コミュニテ

ィや行政のサービス単位としている。

2-2 人口・世帯の状況

平成 22 年国勢調査によると、東大阪

市の人口は509,533人、世帯は217,762

世帯、1世帯当たりの人員は 2.33 人と

なっている。人口は昭和 50 年をピーク

に減少傾向にあり、将来も減少を続け

ると推計され、平成 27 年時点で約

497,300 人と見込まれている(第 2 次

総合計画より)。

世帯数は増加し続けているが、これ

は世帯当たりの人員縮小によるところ

が大きい。今後 10 年間の将来世帯数は、

伸び率は鈍り減少傾向にある。

年齢別人口割合の推移をみると、年

少人口(15歳未満)は減少し続ける一

方、高齢者(65 歳以上)は増加し続け

ており、少子・高齢化が進行している。

400,000

420,000

440,000

460,000

480,000

500,000

520,000

540,000

40 45 50 55 60 2 7 12 17 22 27 32

0

50,000

100,000

150,000

200,000

250,000

世帯 人口

■人口・世帯数の推移及び将来推計

昭和 平成

12.8%

13.9%

14.2%

14.6%

16.7%

20.9%

24.4%

26.2%

63.6%

67.6%

71.3%

73.8%

73.8%

70.8%

68.4%

67.9%

23.6%

18.5%

14.6%

11.6%

9.5%

8.2%

7.2%

5.9%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

平成22年

平成17年

平成12年

平成7年

平成2年

昭和60年

昭和55年

昭和50年

15歳未満 15-65歳未満 65歳以上

出典:東大阪市第2次総合計画

■地域区分

総合計画による

将来人口の目標

■年齢別人口割合の推移

資料:国勢調査

出典:平成 22 年までは国勢調査、将来推計は第2次

総合計画より抜粋

<人口> <世帯数>

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2-3 住宅・住環境の概要

都市基盤が未整備な状況の中で急速に都市化したことから、スプロール化などの都市

問題が発生し、特に、道路・公園などインフラ整備などの住環境整備上の課題や、木造

賃貸住宅(以下、木賃という)や小規模戸建住宅など質の低い住宅ストックの再生など

の課題がある。

木賃を含む民間賃貸住宅は活発に供給され(ストック全体の 36.1%を占める)、都市流

動層の受け皿としての役割を果たしてきた。しかし、このような住宅では居住性や防災

性等の水準が低いが、入居者の高齢化が進んでいることなどから、適切な水準の住居に

自力で住み替えられないなどの問題があり、居住の安定を図ることが新たな課題として

顕在化している。その一部は市営住宅での対応も求められる。

民間住宅が活発に建設されてきたという状況は、見方を変えれば、住宅・建築関連分

野での民間事業者の成長、市場の成熟がみられるということであり、建設事業などにつ

いては、民間事業者の技術力、ノウハウの蓄積がみられるものと考えられる。

その他

6.8%給与住宅

0.1%

民営借家

34.8%

公営借家

3.1%

公団・公社

借家

1.2%

持家

55.0%

203,930 112,200 6,270 2,520 70,890 190 11,860100.0% 55.0% 3.1% 1.2% 34.8% 0.1% 5.8%

民営借家 給与住宅 その他住宅総数 持家 公営借家公団・公社借家

210,086 21,559 10.3%112,201 2,121 1.9%6,267 871 13.9%2,518 307 12.2%70,891 18,091 25.5%

うち木造 20,617 5,151 25.0%うち非木造 50,274 12,940 25.7%

874 133 15.2%給与住宅

民営借家

最低居住水準未満

率全体

持家

公営借家

総数最低居住水準未満世帯数

公団・公社借家

平成13年

~17年

2.7%平成3年~

12年

5.8%昭和56年

平成2年

13.1%

昭和46年

~55年

30.2%

平成18年

~平成20

年9月

1.4%

昭和35年

以前

20.3%

昭和36年

~45年

26.5%

資料:平成 20 年住宅土地統計調査

■所有関係別最低居住水準未満世帯率

(世帯)

(戸)

■所有関係別居住世帯数

■民営借家の建築時期

資料:平成 20 年住宅土地統計調査

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3. 公営住宅等ストックの状況

3-1 市営住宅の概要

本市の市営住宅は、立地としては A・D・E・F・G 地域に分布しており、昭和 20 年代か

ら建設を行い、現在では 27 団地 3,560 戸のストックを保有している。昭和 20 年代から

30 年代の前半は、木造の住宅が多く、老朽化が進んでおり、順次、建替えを行ってきた。

30 年代後半から 40年代にかけては、中層耐火造を多く建設しており、これらの住宅も老

朽化が進んでいる。

また、市域に 27 団地と多く分布しているが、数戸の小規模な団地から 1,000 戸を超え

る団地まであり、それぞれ固有の特色があるため、本編では 1,000 戸を超える団地と数戸

から 300 戸弱程度の団地を分けて整理していく。(以下、1,000 戸を超える荒本住宅及び

北蛇草住宅を「大規模 2団地」という。)

■ 市営住宅分布図

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■市営住宅の一覧

【凡例】○※:改善事業により設置 (平成 25年 3月末現在)

No地域区分

団地名 区分 建設年度 構造 階数 棟数管理戸数

敷地面積住戸専用面積

EVの有無

浴室の有無

1 E 稲田鷺島 公営 平成7,9中高層耐火造(ラーメン)

4~10 4棟 195戸 12,473㎡49.3~68.4㎡

○ ○

2 F 高井田1 公営 昭和26 木造 1 21棟 21戸 4,180㎡ 34.7㎡ ― ×

3 F 高井田2 公営 昭和24,25 木造 1 13棟 13戸 4,264㎡34.2~40.7㎡

― ×

4 F 高井田3 公営 昭和27 木造 2 15棟 15戸 2,936㎡ 47.1㎡ ― ×

5 F 高井田 公営 平成16,22 高層耐火造(ラーメン) 10,14 2棟 133戸 4,737㎡43.9~64.5㎡

○ ○

6 E 高井田6 公営 昭和29 木造 1 14棟 14戸 2,420㎡ 34.7㎡ ― ×

7 E 高井田7 公営 昭和30~32 木造 1 3棟 8戸 1,500㎡ 34.7㎡ ― ×

8 E 高井田母子 公営 昭和30~32 準耐火造 1 3棟 18戸 1,450㎡ 19.8㎡ ― ×

9 F 高井田ブロック 公営 昭和27 準耐火造 2 1棟 6戸 592㎡ 34.7㎡ ― ×

10 F 意岐部 公営 昭和33,34 準耐火造 2 3棟 24戸 1,272㎡30.0~35.4㎡

―△(一部×)

11 F 荒川 公営 昭和25 木造 1 10棟 18戸 2,329㎡ 24.7㎡ ― ×

12 G 太平寺南 公営 昭和25 木造 1 4棟 8戸 1,404㎡ 24.7㎡ ― ×

13 G 俊徳 公営 昭和27,33 木造 1 7棟 9戸 1,811㎡28.0~34.7㎡

― ×

14 G 南蛇草 公営 昭和28 木造 1 12棟 11戸 1,983㎡ 34.7㎡ ― ×

15 G 柏田 公営 昭和27 木造 1,2 18棟 22戸 4,287㎡28.0~47.1㎡

― ×

16 G 菱屋西 公営 昭和24,25 中層耐火造(壁式) 4 1棟 24戸 1,584㎡ 36.7㎡ ― △

17 F 中小阪 公営 昭和25 木造 1 6棟 8戸 1,182㎡24.7~34.2㎡

― ×

公営 135戸

改良 51戸

19 G 上小阪西 公営 昭和25,26 木造、準耐火造 1,2 14棟 25戸 3,160㎡34.2~36.8㎡

― ×

20 G 上小阪 公営 昭和21 木造 1 1棟 1戸 949㎡ 26.4㎡ ― ×

21 G 上小阪東 公営 昭和46 高層耐火造(ラーメン) 14 1棟 274戸 6,099㎡ 43.3㎡ ○ △

22 A 若宮 公営 平成12 中層耐火造(壁式) 3,4 1棟 51戸 6,530㎡57.9~69.1㎡

○ ○

公営 昭和30~32 木造 1 27棟 48戸

市単 昭和35 木造 1 1棟 2戸

24 E 楠根 公営 昭和42,43 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 80戸 3,775㎡ 31.2㎡ ― ×

25 E 島町 リロケ 平成5 高層耐火造(ラーメン) 7 1棟 60戸 3,252㎡55.1~63.8㎡

○ ○

小計(大規模2団地以外) 1,274戸 (内公営:1161戸、改良:51戸、市単:2戸、リロケ:60戸)

○ △宝持西 10 1棟 3,895㎡36.1~41.0㎡

×―

18 G 昭和44,45 高層耐火造(ラーメン)

23 桂川A 14,490㎡28.0~34.7㎡

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No地域

区分団地名 号棟 区分 建設年度 構造 階数 棟数

管理

戸数敷地面積

住戸専用

面積

EVの

有無

浴室の

有無

26 G 北蛇草 1 改良 昭和38 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 20戸 1,152㎡

35.62~

67.94㎡× ○

2 改良 昭和38中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 576㎡ 49.69㎡ × ○※

3 改良 昭和39中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 1,372㎡ 49.69㎡ × ○

4 改良 昭和38中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 1,000㎡ 49.69㎡ × ○

5 改良 昭和38中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 1,000㎡ 49.69㎡ × ○※

6 改良 昭和38 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 24戸 1,124㎡ 33.38㎡ × ×

7 改良 昭和38 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 22戸 1,503㎡

33.38~

67.74㎡× ×

8 改良 昭和38 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 16戸 1,203㎡ 67.74㎡ × ×

9 改良 昭和46 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 20戸 1,487㎡ 35.52㎡ × ×

10 改良 昭和46,47 中層耐火造(ラーメン) 4 1棟 32戸 2,378㎡ 35.52㎡ × ×

11 改良 昭和41中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 1,812㎡ 49.38㎡ × ○

12 改良 昭和41中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)5 1棟 20戸 2,265㎡

34.40~

53.89㎡×

○※

(一部×)

13 改良 昭和39中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)

4

(地下1)1棟 16戸 1,193㎡ 55.31㎡ × ○※

14 改良 昭和39,40 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 24戸 921㎡

33.43~

33.57㎡× ×

改良 60戸

公営 40戸

16 改良 昭和41 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 30戸 2,802㎡ 33.56㎡ × ×

17 公営 昭和42 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 40戸 2,181㎡ 33.56㎡ × ×

18 改良 昭和39 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 12戸 905㎡ 34.42㎡ × ×

19 改良 昭和39 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 24戸 1,809㎡ 33.43㎡ × ×

20 公営 昭和41 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 40戸 1,779㎡ 33.56㎡ × ×

21 改良 昭和44 中層耐火造(壁式) 4 1棟 32戸 1,090㎡ 35.41㎡ × ×

22 改良 昭和58 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 28戸 2,971㎡ 56.32㎡ ○※ ×

改良 48戸

公営 132戸

25 改良 昭和45 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 30戸 1,491㎡ 35.75㎡ × ×

26 改良 昭和45 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 30戸 1,491㎡ 35.75㎡ × ×

27 改良 昭和45 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 40戸 1,989㎡ 35.75㎡ × ×

28 改良 昭和45,46 中層耐火造(壁式) 5 1棟 30戸 1,777㎡ 39.91㎡ × ×

29 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 30戸 1,525㎡ 39.91㎡ × ×

30 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 2,033㎡ 39.91㎡ × ×

31 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 2,033㎡ 39.91㎡ × ×

32 公営 昭和47 中層耐火造(壁式) 5 1棟 80戸 4,462㎡ 40.91㎡ × ×

33 公営 平成元 高層耐火造(ラーメン) 10 1棟 80戸 4,905㎡ 63.95㎡ ○ ○

TH8棟 改良 昭和46 低層耐火造(壁式) 2 8棟 46戸 5,160㎡ 50.00㎡ ― ○

小計(北蛇草住宅) 1,206戸 (内公営:412戸、改良:794戸)

11,056㎡ 56.97㎡ ○ ○

15 昭和52 高層耐火造(ラーメン)

23 昭和54,57 高層耐火造(ラーメン) 10 1棟

10 1棟 5,853㎡ 56.88㎡ ○ ×

【凡例】○※:改善事業により設置 (平成 25年 3月末現在)

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9

No地域

区分団地名 号棟 区分 建設年度 構造 階数 棟数

管理

戸数敷地面積

住戸専用

面積

EVの

有無

浴室の

有無

27 D 荒本 1 改良 昭和39中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)4 1棟 16戸 1,265㎡ 53.98㎡ × ○

2 改良 昭和39中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)4 1棟 16戸 1,265㎡ 53.98㎡ × ○※

3 改良 昭和39中層耐火造

(ラーメン・壁式混合)4 1棟 16戸 1,265㎡ 53.98㎡ × ○

4 改良 昭和40 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 16戸 1,077㎡ 33.16㎡ × ×

5 改良 昭和40 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 16戸 1,077㎡ 33.16㎡ × ×

6 改良 昭和40 中層耐火造(ラーメン)4

(地下1)1棟 24戸 1,615㎡ 33.16㎡ × ×

7 改良 昭和41 中層耐火造(壁式) 4 1棟 24戸 1,575㎡ 32.48㎡ × ×

8 改良 昭和41 中層耐火造(壁式) 4 1棟 24戸 1,575㎡ 32.48㎡ × ×

9 改良 昭和42 中層耐火造(壁式) 5 1棟 20戸 858㎡ 32.48㎡ × ×

10 改良 昭和42 中層耐火造(壁式) 5 1棟 20戸 858㎡ 32.48㎡ × ×

11 改良 昭和45 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 20戸 1,420㎡ 36.08㎡ × ×

12 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 30戸 1,331㎡ 40.28㎡ × ×

13 改良 昭和44 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 2,503㎡ 35.26㎡ × ×

14 改良 昭和46~48 高層耐火造(ラーメン) 9 1棟 144戸 7,007㎡ 49.91㎡ ○ ×

15 公営 昭和52 高層耐火造(ラーメン) 10 1棟 84戸 4,806㎡64.82~

57.08㎡○

×

(一部○)

16 改良 昭和44 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 100戸 4,233㎡ 35.75㎡ × ×

17 改良 昭和44 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 1,627㎡ 35.26㎡ × ×

18 改良 昭和44 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 1,627㎡ 35.26㎡ × ×

19 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 20戸 1,169㎡ 40.33㎡ × ×

20 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 20戸 1,169㎡ 40.33㎡ × ×

21 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 40戸 1,540㎡ 40.75㎡ × ×

22 改良 昭和45 中層耐火造(壁式) 5 1棟 20戸 760㎡ 40.75㎡ × ×

23 改良 昭和45,46 中層耐火造(壁式) 5 1棟 30戸 1,528㎡ 40.75㎡ × ×

24 改良 昭和54 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 36戸 2,984㎡33.63~

54.90㎡× ×

25 公営 昭和55 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 36戸 2,036㎡33.63~

54.90㎡× ×

26 公営 昭和60 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 30戸 2,406㎡ 62.44㎡ ○※ ○

27 公営 昭和54 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 36戸 2,933㎡33.63~

54.90㎡× ×

28 公営 H3 高層耐火造(ラーメン) 10 1棟 89戸 6,669㎡ 63.53㎡ ○ ○

29 公営 H2 中層耐火造(ラーメン) 5 1棟 25戸 2,069㎡ 63.49㎡ ○※ ○

単身 改良 昭和42 低層耐火造(壁式) 2 1棟 8戸 - 21.47㎡ - ×

小計(荒本住宅) 1,080戸 (内公営:300戸、改良:780戸)

合計 3,560戸 (内公営:1873戸、改良:1625戸、市単:2戸、リロケ:60戸)

【凡例】○※:改善事業により設置 (平成 25年 3月末現在)

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10

3-2 大阪府営住宅の概要

府営住宅は 14 団地 5,842 戸あり、市営住宅に比べて各団地の規模が大きい.立地につ

いては、市営住宅がほとんど存在しない C・D地域(旧河内市)に集中していることが特

徴である。

建設年代では、春宮住宅をはじめ、平成以降に建設された住宅が 6団地 3,147 戸と約 5

割を占めている。他方、昭和 20~30 年代に建設された準耐火造(簡易耐火造)、中層耐

火造の団地も計 1団地 580 戸と、全ストックの約1割を占めている。

府営住宅ストック総合活用計画によると、建替え事業は、狭小で老朽化が著しく最低居

住水準未満世帯の多い「木造・簡易耐火住宅」について、計画期間内(平成 18年度~27

年度)での早期建替完了を目指すこととしている。また「中層耐火住宅」については、

昭和 20・30 年代に建設されたものを中心に、老朽化が著しく居住水準の低いものなどの

建替に着手することとしている。

団地名 建設年度 構造 階数 戸数(戸) 住戸専用面積(㎡)東大阪稲田 昭和61~平成5 中層耐火造 4,5 446 戸 48.6~79.7 ㎡

東大阪鴻池 昭和61~平成5 中高層耐火造 5~10 389 戸 48.8~77.5 ㎡

鴻池第2 昭和 38~40 準耐火造、中層耐火造 1~5 580 戸 28.7~54.4 ㎡

東大阪吉田 昭和 63、平成 1 中高層耐火造 4~11 426 戸 42.7~75.1 ㎡

東大阪加納 昭和 57,58 中層耐火造 5 390 戸 48.6~77.5 ㎡

東鴻池 昭和 48 準耐火造、中層耐火造 1~5 174 戸 39.7~48.3 ㎡

東鴻池第2 昭和 51 高層耐火造 8 250 戸 55.4 ㎡

東大阪春宮 平成 3~7 高層耐火造 9~30 1,208 戸 42.3~77.3 ㎡

東大阪衣摺 平成 9 高層耐火造 6 20 戸 40.1~61.0 ㎡

東大阪島之内 平成 9~12 中高層耐火造 5~14 669 戸 42.9~68.9 ㎡

東大阪玉串 平成 11~13 中高層耐火造 5~9 268 戸 43.0~72.5 ㎡

東大阪新上小阪 平成 13 高層耐火造 10~14 449 戸 -

東大阪中鴻池 平成 14~ 高層耐火造 11 641 戸 -

大東朋来 昭和 57 中層耐火造 5 40 戸 53.5 ㎡

合 計 - - - 5,950 戸 -

■府営住宅の概要

資料:大阪府(平成 25 年 3 月末現在)

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3-3 公社住宅及び都市再生機構住宅の概要

(1)大阪府住宅供給公社が管理する賃貸住宅(以下、府公社賃貸住宅)

府公社賃貸住宅は 9団地 534 戸ある。立地としては、G地域に多くの団地が立地する。

建設年代では、全団地が平成以降に建設されたものである。

団地名 建設

年度 構造 階数 戸数(戸)

住戸専用面積

(㎡)

布施A 昭和 27 中層耐火造 4 38 戸 24~48 ㎡

布施B 昭和 27 中層耐火造 4 16 戸 48 ㎡

みと 平成 11 高層耐火造 7 80 戸 44.09~70.70 ㎡

長瀬東 昭和 34 中層耐火造 4 128 戸 38.71 ㎡

長瀬東B 昭和 35 中層耐火造 4 90 戸 38.71 ㎡

東大阪鴻池 平成 3 中層耐火造 5 30 戸 69.3 ㎡

衣摺 平成 9 高層耐火造 6 55 戸 40.1~74.1 ㎡

小 計 - - - 437 戸 -

特定優良賃貸

メープルコート 平成 6 木造準耐火造 3 44 戸 77.8~83.7 ㎡

ふれっくすコート吉田 平成 11 中層耐火造 3~5 53 戸 64.8~98.2 ㎡

小 計 - - - 97 戸 -

合 計 - - - 534 戸 -

(2)都市再生機構(旧都市基盤整備公団)賃貸住宅

都市再生機構賃貸住宅は 5団地 1,463 戸あり、C・D・F地域に立地している。

府営住宅と同じく戸数の多い団地が多い。全て耐火造団地であり、古いものでは「小阪

駅前」(昭和 37年・439 戸)、「八戸の里」(昭和 45 年・189 戸)がある。

団地名 建設年度 構造 階数 戸数(戸) 住戸専用面積

(㎡) 小阪駅前 昭和 34 中層耐火造 5 439 戸 25.5~62.2 ㎡

八戸の里 昭和 43 高層耐火造 11 189 戸 34.0~46.8 ㎡

玉串西 昭和 50 高層耐火造 7~14 527 戸 45.7~59.2 ㎡

玉串元町 昭和 48 高層耐火造 11 280 戸 49.1 ㎡

ヌーヴェル鴻池 平成 3 中層耐火造 4 28 戸 55.7~82.1 ㎡

合 計 - - - 1,463 戸 -

■府公社賃貸住宅の概要

■都市再生機構(旧都市基盤整備公団)

資料:大阪府住宅供給公社(平成 25 年 3 月末現在)

資料:都市再生機構(旧都市基盤整備公団)(平成25年3月末現在)

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13

3-4 市営住宅の状況

(1)大規模 2団地を除くストックの状況①木造住宅・準耐火住宅

団地当たりの戸数が少なく(7 ページ「大

規模2団地を除く市営住宅の概要」表参照)、

敷地規模の小さい団地が多い。また、住戸

面積も 8割以上が 40 ㎡未満であり、狭小で

ある。

②耐火造住宅

1)構造安全性

壁式構造が2団地あるが他は全てラーメン構造であり、全耐火造ストックの 92.0%を占

める。一般的に耐震安全性が現行基準より劣るとされている新耐震基準前のラーメン構造

ストック(昭和 56 年以前ストック)は 540 戸あり、全耐火造ストックの 57.7%を占める。

2)避難安全性

避難安全性については、耐火造ストック全体で 69%が二方向避難を確保している。

二方向避難を満たしていないものは 290 戸(31%)あり、これらは昭和 20~40 年代に

建設されたものである。

■住戸専用面積(木造・準耐火造)(戸)

230 41 27184.9% 15.1% 100.0%

平成25年3月末現在

40㎡未満

40-50㎡未満

合計

木造・準耐火造

■構造安定性(耐火造住宅)(戸)

ラーメン 壁式 計24 24

100.0% 100.0%540 540   新耐震基準前

100.0% 100.0%388 51 439

88.4% 11.6% 100.0%   新耐震基準以降928 75 1,003   (昭和56年6月1日以降)

92.5% 7.5% 100.0%平成25年3月末現在

昭和20-29

昭和40-49

平成5~

合計

■避難安全性(耐火造住宅)(戸)

○ ×24 24

100.0% 100.0%274 266 540

50.7% 49.3% 100.0%439 439

100.0% 100.0%713 290 1,003

71.1% 28.9% 100.0%平成25年3月末現在

合計

昭和20-29

昭和40-49

平成5~

合計

二方向避難

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3)居住性

●住戸規模

耐火造住宅の住戸専用面積では、昭和 20 年代ストックの全てが 40 ㎡未満、昭和 40 年

代ストックでは 40~50 ㎡が8割弱、平成 5年以降ストックでは 60㎡以上が6割近くと、

経年を追うごとに住戸規模が拡大する傾向にある。これは市営住宅の建設にあたって整

備基準が設けられており、時代の要請を受けて質の向上を推し進めてきたことによる(昭

和 50年には最低居住水準の設定に伴う住戸規模規定の新設、平成8年には長寿社会対応

設計指針による廊下幅や浴室広さの規定などのバリアフリー化が設定された)。

●浴室の有無

居住性についてみると、「浴室・浴槽あり」を満たすものは平成 5年以降のストックか

らであり、耐火造ストックの 4割にとどまる。

一方、浴室スペースはあるが浴槽は居住者が持ち込む、「浴室あり・浴槽なし」が約 5

割を占め、最も多いタイプとなっている。

「浴室なし」は、昭和 40年代に建設された住宅のうち 80 戸あり(楠根住宅)、全体の

約1割を占める。

■浴室の有無(耐火造)(戸)

浴槽あり 浴槽なし24 24

100.0% 100.0%460 80 540

85.2% 14.8% 100.0%439 439

100.0% 100.0%439 484 80 1,003

43.8% 48.3% 8.0% 100.0%平成25年3月末現在

昭和40-49

平成5~

合計

浴室浴室なし 合計

昭和20-29

■建設年度別住戸専用面積(耐火造住宅)(戸)

40㎡未満

24 24100.0% 100.0%

131 409 54024.3% 75.7% 100.0%

28 131 280 4396.4% 29.8% 63.8% 100.0%

155 437 131 280 1,00315.5% 43.6% 13.1% 27.9% 100.0%

平成25年3月末現在

合計50-60㎡未満

60-70㎡未満

昭和20-29

昭和40-49

平成5~

合計

40-50㎡未満

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●バリアフリー化の状況

<住戸内のバリアフリー化※(表中)>

住戸内のバリアフリー化※の状況についてみると、玄関段差及び浴室出入口の段差規定

を満たしている住戸は約3割であり、団地では稲田鷺島住宅(195 戸、平成 7,9 年度建

設)、若宮住宅(51 戸、平成 12年度建設)、高井田住宅(133 戸、平成 16・22 年度建設)

が該当する。一方、バリアフリー化未対応の住戸は7割近くを占め、全て昭和の時期に

建設されたものである。

<共用部分のバリアフリー化※(表中)>

共用部分のバリアフリー化の状況をみ

ると、稲田鷺島住宅、若宮住宅、高井田住

宅では対応済みである(379 戸、37.8%)。

屋外から住棟へのバリアフリー化につ

いては、楠根、上小阪東、宝持西、菱屋西、

高井田住宅の 5団地で対応済みである。

共用廊下の手すり設置は、楠根住宅(1

階部分)と高井田住宅で設置しているのみ

である。

共用階段の手すり設置は、宝治西住宅以

外で行われている。

■住戸内バリアフリーの状況(耐火造住宅)(戸)

1,003100.0%

平成25年3月末現在

379 62437.8% 62.2%

住戸内バリアフリー化合計

対応 未対応

■共用部分のバリアフリー化の状況(耐火造住宅)(戸)

1,003100.0%

平成25年3月末現在

379 62437.8% 62.2%

共用部分バリアフリー化合計

対応 未対応

※「共用部分バリアフリー化」は屋外から住棟、廊下手すり、階段手

すりのすべてを満たしている住戸

※「共用部分バリアフリー化一部対応」は上記3つの項目のうち1つ

以上を満たしている住戸

※「住戸内のバリアフリー化」は、玄関段差及び浴室出入

口段差規定を満たしている住戸。「住戸内バリアフリー

化未対応」はいずれの項目も満たしていない住戸。

※平成 11 年度より公募対象住宅において、空家補修時に

3箇所(玄関・便所・浴室)に手すり設置を行っている。

■共用部分バリアフリー化の現状(耐火造6団地)(戸)

団地名

楠根

上小阪東

宝持西

菱屋西

高井田

平成25年3月末現在

EVまでは段差無しで歩行可能

設置 設置

EVまでは段差無しで歩行可能

× 設置

EVまでは段差無しで歩行可能

階段室方の為、廊下無しで対象外

設置

共用階段手摺

スロープ設置

設置 設置

スロープ設置

× 設置

屋外から住棟へ 共用廊下手摺

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16

146

52 64

106

32

146

140132

100 90118

80

104

48

48

40

180

90

30 60

144

8472

36 30

25

89

0

50

100

150

200

250

S39 S40 S41 S42 S43 S44 S45 S46 S47 S48 S49 S54 S56 S57 S60 S62 H4 H6

戸数

竣工年度北蛇草 荒本

(2)大規模 2団地のストックの状況①住宅の概況及び建築年次

大規模2団地は、昭和 39年に竣工した北蛇草住宅の 146戸をはじめに、北蛇草・荒本

両団地において、昭和 40 年代に多くの住宅が整備されている。最も新しい住宅は平成 6

年に荒本住宅で、平成 6年に 89 戸が竣工されている。

図 建築年次(竣工年度)別管理戸数

平成 25 年 3 月末現在

住戸タイプについては3DKが最も多く、全体の 76.2%を占めている。また、北蛇草住

宅の方が荒本住宅より小さな住宅タイプの割合が高くなっている。

表 住戸タイプ構成

平成 25 年 3 月末現在

15 .2%

6 .6%

10 .7%

1 .5%

18 .4%

10 .4%

82 .6%

70 .5%

76 .2%

0 .0%0 .0%

0 .7%

0 .0%

0 .3%

0 .0 %

0 .7 %

0 .3%

1 .0%

0 .5%

1 .5%

2 .8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

荒本住宅

北蛇草住宅

全 体

1K 1DK 2DK 3K 3DK 3LDK 4LDK

1K 1DK 2DK 3K 3DK 3LDK 4LDK 総計全 体 8 8 244 238 1742 12 34 2,286

0.3% 0.3% 10.7% 10.4% 76.2% 0.5% 1.5% 100.0%北蛇草住宅 0 8 80 222 850 12 34 1,206

0.0% 0.7% 6.6% 18.4% 70.5% 1.0% 2.8% 100.0%荒本住宅 8 0 164 16 892 0 0 1,080

0.7% 0.0% 15.2% 1.5% 82.6% 0.0% 0.0% 100.0%

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1)北蛇草住宅

1階に店舗を併設している住棟が 4 棟あり、また、地階に作業所(現在は倉庫として

使用)が併設されている住棟が 14棟ある。

昭和 30,40 年代(築 39~58 年)に整備された住戸が 67.8%を占めている。このうち1

室増や全面改修などが行われていない住宅が全体のうちで 51.4%存在する。

表 建築年次(竣工年度)別管理戸数

平成 25 年 3 月末現在

2)荒本住宅

1階に高齢者向け住宅を整備している住棟が 3 棟、1階に身体障害者用住宅を整備し

ている住棟が 1 棟ある。また、1階に店舗を併設している住棟が 5 棟あり、地階に作業

所(現在は倉庫として使用)が併設されている住棟が 3棟ある。

昭和 30・40 年代(築 39~58 年)の住戸が 68.9%、このうち1室増や全面改修などが

行われていない住宅が全体のうちで 45.8%あり、住宅の老朽化が進んでいる。

表 建築年次(竣工年度)別管理戸数

平成 25 年 3 月末現在

竣工年度区分 昭和30,40年代 昭和50年代 昭和60年代以降(竣工後年数) (築39~58年) うち改修未実施 (築29~38年) (築28年以内)

戸数 818戸 620戸 190戸 198戸 1,206戸構成比 67.8% 51.4% 15.8% 16.4% 100.0%

総計

竣工年度区分 昭和30,40年代 昭和50年代 昭和60年代以降(竣工後年数) (築39~58年) うち改修未実施 (築29~38年) (築28年以内)

戸数 744戸 495戸 192戸 144戸 1,080戸構成比 68.9% 45.8% 17.8% 13.3% 100.0%

総計

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18

724382

118 224

674

164

0

500

1000

1500

2000

S30・40年代 S50~56 S57~59 S60年代以降

戸数

建築年次

混合構造

壁式構造

ラーメン構造

②構造

北蛇草・荒本両団地とも全て耐火造である。

構造形式をみると、昭和 50 年代以降は壁式構造の住棟は無く全てラーメン構造となっ

ている。混合構造となっている住棟は、ラーメン構造の住棟を壁式構造で増室改修した

住棟である。

図 建築年次別構造形式別戸数

平成 25 年 3 月末現在

1)北蛇草住宅

構造形式はラーメン構造が 65.7%を占めている。このうち、ピロティ形式の住棟が 3

棟ある。

耐震診断の結果を見ると、新耐震基準前の壁式構造以外の住棟 24 棟(710 戸:58.9%)

は、全て要補強の判定となっており、耐震安全性の確保が必要である。

表 北蛇草住宅の構造形式 (上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

2)荒本住宅

構造形式はラーメン構造が 60.7%を占めている。また、壁式構造が 34.8%で北蛇草住

宅に比べ壁式構造の割合が多くなっている

耐震診断の結果を見ると、新耐震基準前の壁式構造以外の住棟 13 棟(560 戸:51.9%)

は、全て要補強の判定となっており、耐震安全性の確保が必要である。

建築年次 ラーメン 壁 式 混合(増築) 合 計

昭和30,40年代 404戸 298戸 116戸 818戸49.4% 36.4% 14.2% 100.0%

S50~56 190戸 190戸  新耐震基準前

100.0% 100.0%S57~59 118戸 118戸

100.0% 100.0%  新耐震基準後

S60年代以降 80戸 80戸  (昭和56年6月以降建設)

100.0% 100.0%合計 792戸 298戸 116戸 1,206戸

65.7% 24.7% 9.6% 100.0%

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19

0 .7%

0 .0%

0 .3%

38 .9%

45 .6%

42 .4%

28 .1%

13 .3%

20 .3%

18 .1%

30 .7%

24 .7%

14 .2%

10 .4%

12 .2%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

荒本住宅

北蛇草住宅

全 体

30㎡未満 30~39㎡ 40~49㎡ 50~59㎡ 60㎡以上

表 荒本住宅の構造形式(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

③住戸面積

住戸面積はネットで約 33㎡~68 ㎡となっており、3人の最低居住面積水準を満たさな

い 40 ㎡未満の住宅が全体の 42.4%を占める。北蛇草住宅の方が荒本住宅より 40 ㎡未満

の住宅の割合は高くなっている。

図 住戸面積(ネット)別戸数割合

表 住戸面積(ネット)別戸数(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

建築年次 ラーメン 壁 式 混合(増築) 合 計

昭和30,40年代 320戸 376戸 48戸 744戸43.0% 50.5% 6.5% 100.0%

昭和50~56年 192戸 192戸  新耐震基準前

100.0% 100.0%昭和57~59年

 新耐震基準後

昭和60年代以降 144戸 144戸  (昭和56年6月以降建設)

100.0% 100.0%合計 656戸 376戸 48戸 1,080戸

60.7% 34.8% 4.4% 100.0%

30㎡未満 30~39㎡ 40~49㎡ 50~59㎡ 60㎡以上 総計

北蛇草住宅 0戸 550戸 160戸 370戸 126戸 1,206戸0.0% 45.6% 13.3% 30.7% 10.4% 100.0%

荒本住宅 8戸 420戸 304戸 195戸 153戸 1,080戸0.7% 38.9% 28.1% 18.1% 14.2% 100.0%

総計 8戸 970戸 464戸 565戸 279戸 2,286戸0.3% 42.4% 20.3% 24.7% 12.2% 100.0%

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20

1)北蛇草住宅

住戸面積はネットで約 33㎡~68 ㎡となっている。

40 ㎡未満のものは、全て昭和 30,40 年代である。

表 北蛇草住宅の建築年次別住戸面積別戸数(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

2)荒本住宅

住宅面積はネットで約 33㎡~65 ㎡となっている。

40 ㎡未満の住戸は、昭和 30,40 年代のものが多いが、昭和 50 年代のものも存在する。

表 荒本住宅の建築年次別住戸面積別戸数(上段は戸数、下段は構成比)

資料:東大阪市(平成●年●月現在)

平成 25 年 3 月末現在

建築年次 30㎡未満 30~39㎡ 40~49㎡ 50~59㎡ 60㎡以上 総計

S30,40年代 8戸 384戸 304戸 48戸 744戸1.1% 51.6% 40.9% 6.5% 100.0%

S50年代 36戸 147戸 9戸 192戸18.8% 76.6% 4.7% 100.0%

S60年代以降 144戸 144戸100.0% 100.0%

総計 8戸 420戸 304戸 195戸 153戸 1,080戸0.7% 38.9% 28.1% 18.1% 14.2% 100.0%

建築年次 30㎡未満 30~39㎡ 40~49㎡ 50~59㎡ 60㎡以上 総計

S30,40年代 550戸 160戸 62戸 46戸 818戸67.2% 19.6% 7.6% 5.6% 100.0%

S50年代 190戸 190戸100.0% 100.0%

S60年代以降 118戸 80戸 198戸59.6% 40.4% 100.0%

総計 550戸 160戸 370戸 126戸 1,206戸45.6% 13.3% 30.7% 10.4% 100.0%

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21

0 .4%

0 .0%

0 .8%

27 .6%

36 .3%

17 .8%

72 .0%

63 .7%

81 .4%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

北蛇草住宅

荒本住宅

浴室・浴槽有り 浴室スペース有り 浴室スペース無し

④浴室の設置状況

浴室スペースの設置されていない住宅は全体の 74.1%を占め、荒本住宅の方が北蛇草

住宅より浴室スペースの設置されていない割合が高くなっている。

また、後の改善がなされているものもあるが、昭和 59年以前の住宅にはほとんど浴室

スペースが設置されていない。

図 浴室スペースの設置状況

平成 25 年 3 月末現在

表 浴室スペースの設置状況(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

1)北蛇草住宅

浴室スペースの設置されている住戸は 438 戸で全体の 36.3%、内 136 戸は住戸改善に

より増設されたものである。

表 竣工年次別北蛇草住宅浴室スペースの設置状況(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

竣工年次 浴室・浴槽有り 浴室スペース有り浴室スペース無し 総計S30・40年代 178戸 640戸 818戸

21.8% 78.2% 100.0%S50年代 90戸 100戸 190戸

47.4% 52.6% 100.0%S60年代以降 170戸 28戸 198戸

85.9% 14.1% 100.0%総計 438戸 768戸 1,206戸

36.3% 63.7% 100.0%

浴室・浴槽有り 浴室スペース有り浴室スペース無し 総計全体 9戸 630戸 1,647戸 2,286戸

0.4% 27.6% 72.0% 100.0%北蛇草住宅 0戸 438戸 768戸 1,206戸

0.0% 36.3% 63.7% 100.0%荒本住宅 9戸 192戸 879戸 1,080戸

0.8% 17.8% 81.4% 100.0%

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47.3%

46.3%

48.6%

13.1%

13.1%

13.0%

29.4%

31.0%

27.3%

10.3%

9.6%

11.1%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

北蛇草

荒本

EVあり EVなし,1階 EVなし,2階以上,65歳未満 EVなし,2階以上,65歳以上

2)荒本住宅

浴室スペースの設置されている住戸は 192 戸で全体の 17.8%、内 48 戸は住戸改善によ

り増設されたものである。

浴槽まで設置されている 9戸は身障者用特定目的住宅である。

表 竣工年次別荒本住宅浴室スペースの設置状況(上段は戸数、下段は構成比)

平成 25 年 3 月末現在

⑤エレベーター設置状況

図 エレベーター整備状況・階数別の高齢者居住者の割合

1)北蛇草住宅

エレベーターを設置している住棟は、10 階建の 15 号棟、23 号棟、33 号棟の他、平成

17 年度以降増設された 5階建の 22号棟、計 4棟(住宅管理戸数ベースで 388 戸)であり、

テラスハウス棟を除く管理戸数 1,160 戸に対する比率は、33.4%となっている。

エレベーター未整備住棟では、2 階以上の階において、65 歳以上の入居者が 159 名あ

り、階段の上り下りの問題が発生している。また、1階においても地下倉庫のある棟で

は、同様に上り下りの問題が発生している。65歳以上の高齢者のうち、28.2%がエレベー

ターのない住棟の2階以上に居住している。

竣工年次 浴室・浴槽有り 浴室スペース有り浴室スペース無し 総計S30・40年代 48戸 696戸 744戸

6.5% 93.5% 100.0%S50年代 9戸 183戸 192戸

4.7% 95.3% 100.0%S60年代以降 144戸 144戸

100.0% 100.0%総計 9戸 192戸 879戸 1,080戸

0.8% 17.8% 81.4% 100.0%

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表 エレベーター整備状況・階数別の高齢者居住の状況

※EV整備住棟にテラスハウスを含む 平成 25 年 3 月末現在

2)荒本住宅

エレベーターを設置している住棟は、14 号棟、15 号棟、28 号棟の他、平成 17 年度以

降増設された 26 号棟、29号棟の計5棟(住宅管理戸数ベースで 372 戸)であり、管理戸

数 1,080 戸に対する比率は、34.4%となっている。

エレベーター未整備住棟では、2 階以上の階において、65 歳以上の入居者が 147 名あ

り、階段の上り下りの問題が発生している。また1階においても地下倉庫のある棟では

同様に上り下りの問題が発生している。65歳以上の高齢者のうち、35.3%がエレベーター

のない住棟の 2階以上に居住している。

表 エレベーター整備状況・階数別の高齢者居住の状況

平成 25 年 3 月末現在

65歳以上の

65歳 65歳 65歳 65歳 EV整備

未満 以上 未満 以上 別比率

EV未整備住棟・2階以上居住者 672人 513人 159人 100.0% 76.3% 23.7% 28.2%

1階居住者 217人 100人 117人 100.0% 46.1% 53.9% 20.8%

EV整備住棟 767人 480人 287人 100.0% 62.6% 37.4% 51.0%

全体 1,656人 1,093人 563人 100.0% 66.0% 34.0% 100.0%

実数 比率

合計 合計

65歳以上の

65歳 65歳 65歳 65歳 EV整備

未満 以上 未満 以上 別比率

EV未整備住棟・2階以上居住者 510人 363人 147人 100.0% 71.2% 28.8% 35.3%

1階居住者 173人 85人 88人 100.0% 49.1% 50.9% 21.1%

EV整備住棟 645人 463人 182人 100.0% 71.8% 28.2% 43.6%

全体 1,328人 911人 417人 100.0% 68.6% 31.4% 100.0%

合計 合計

実数 比率

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(3)大規模2団地を除く居住者の状況

①高齢化の状況

建設時期別に名義人の年齢層を比較すると、昭和 20 年代のストックにおいては 65 歳

以上が 82.7%となっており、60~64 歳を含めると 9割以上を占めている。

昭和 40 年代や平成 5 年以降のストックにおいても 65 歳以上の占める割合が 6 割以上

となっており、入居者の高齢化が進行していると言える。

②居住水準

大規模2団地を除く全ての市営住宅居住世帯について、過密居住状況(最低居住水準

の規模要件)は、世帯人員が多くなるほど、特に 4人以上になるとその比率が高くなる。

逆に、1~2 人世帯では都市型誘導居住水準を大きく上回るものがみられるなど、住戸規

模と世帯人員の不整合が一部に生じている。

平成 25 年 6 月末現在

0.0

0.7

3.8

0.7

1.8

6.8

3.6

6.4

7.1

3.6

8.8

7.4

9.4

14.5

9.9

82.7

68.0

64.9

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

S20-29

S40-49

H5-

20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~64歳 65歳以上

1人 2人 3人 4人 5人6人以上

合計

9 6 1 1 17

2.2% 1.7% 1.0% 1.6% 0.0% 0.0% 1.8%

16 12 1 1 1 31

3.9% 3.3% 1.0% 1.6% 6.3% 0.0% 3.2%

94 58 13 3 168

22.8% 16.1% 12.4% 4.9% 0.0% 0.0% 17.5%

191 146 44 22 5 408

46.2% 40.6% 41.9% 36.1% 31.3% 0.0% 42.6%

28 37 1 1 67

6.8% 10.3% 1.0% 0.0% 6.3% 0.0% 7.0%

61 75 32 18 7 3 196

14.8% 20.8% 30.5% 29.5% 43.8% 100.0% 20.5%

14 26 13 16 2 71

3.4% 7.2% 12.4% 26.2% 12.5% 0.0% 7.4%

413 360 105 61 16 3 958

100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

66.5㎡以上

合計

40-50㎡未満

50-57㎡未満

57-66.5㎡未満

25㎡未満

25-30㎡未満

30-40㎡未満

最低居住面積水準の規模要件を満たさない世帯

最低居住面積

水準

1人-25.0㎡

2人-30.0㎡

3人-40.0㎡

4人-50.0㎡

5人-57.0㎡

6人-66.5㎡

7人-76.0㎡

※10歳未満は人数

により低減あり

都市型誘導居住面積水準の規模要件を達成する世帯

1人-40㎡、2人-55㎡、3人-75㎡、・・・(以下略)※10歳未満は人数により低減あり

■建設年度別高齢化の状況

平成 25年 3月末現在

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(4)大規模2団地の居住者の状況

①年齢構成

65 歳以上の高齢化率は、東大阪市全体で 23.6%(平成 22 年国勢調査)に対して、対

象住宅全体で 32.8%、北蛇草住宅は 34.0%、荒本住宅は 31.4 %となっており、東大阪市

全体に比べ高齢化が進んでいる。

最近 5年間に入居した世帯をみると、高齢化率は対象住宅全体で 19.8%、北蛇草住宅は

20.2%、荒本住宅は 19.5%となっており、現状と比べると高いわけではない。

図 入居者の年齢構成割合

平成 25 年 3 月末現在

表 入居者の年齢構成

平成 25 年 3 月末現在

15.1%

32.2%

13.8%

36.4%

16.8%

28.9%

8.8%

15.4%

8.5%

16.2%

9.2%

14.8%

9.6%

12.3%

9.7%

12.1%

9.4%

12.5%

12.5%

6.6%

12.4%

5.1%

12.6%

7.8%

12.0%

6.6%

11.7%

5.1%

12.3%

7.8%

9.2%

7.0%

10.0%

5.1%

8.3%

8.6%

8.5%

7.0%

9.2%

6.1%

7.6%

7.8%

10.3%

7.9%

10.6%

9.1%

10.0%

7.0%

14.0%

4.8%

14.2%

5.1%

13.8%

4.7%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

(最近5年入居)

北蛇草

(最近5年入居)

荒本

(最近5年入居)

20歳未満 20~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳

60~64歳 65~69歳 70~74歳 75歳以上

65歳以上

別掲

2,984人 452人 262人 285人 373人 357人 275人 254人 308人 418人 980人

100.0% 15.1% 8.8% 9.6% 12.5% 12.0% 9.2% 8.5% 10.3% 14.0% 32.8%

北蛇草 地域計 1,656人 229人 140人 160人 206人 193人 165人 153人 175人 235人 563人

100.0% 13.8% 8.5% 9.7% 12.4% 11.7% 10.0% 9.2% 10.6% 14.2% 34.0%

改良 1,036人 161人 77人 111人 117人 117人 102人 94人 108人 149人 351人

100.0% 15.5% 7.4% 10.7% 11.3% 11.3% 9.8% 9.1% 10.4% 14.4% 33.9%

公営 620人 68人 63人 49人 89人 76人 63人 59人 67人 86人 212人

100.0% 11.0% 10.2% 7.9% 14.4% 12.3% 10.2% 9.5% 10.8% 13.9% 34.2%

荒本 地域計 1,328人 223人 122人 125人 167人 164人 110人 101人 133人 183人 417人

100.0% 16.8% 9.2% 9.4% 12.6% 12.3% 8.3% 7.6% 10.0% 13.8% 31.4%

改良 779人 103人 65人 67人 94人 101人 62人 66人 96人 125人 287人

100.0% 13.2% 8.3% 8.6% 12.1% 13.0% 8.0% 8.5% 12.3% 16.0% 36.8%

公営 549人 120人 57人 58人 73人 63人 48人 35人 37人 58人 130人

100.0% 21.9% 10.4% 10.6% 13.3% 11.5% 8.7% 6.4% 6.7% 10.6% 23.7%

50~59歳

60~64歳

65~69歳

70~74歳

75歳以上

全体

区分 総計20歳未

満20~29

歳30~39

歳40~49

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28

55.3%

42.1%

53.6%

31.3%

57.3%

50.0%

25.5%

25.4%

27.6%

41.7%

23.0%

13.6%

11.2%

21.9%

11.2%

16.7%

11.2%

25.8%

5.1%

5.3%

4.6%

4.2%

5.7%

6.1%

2.9%

5.3%

3.0%

6.3%

2.7%

4.5%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

(最近5年入居)

北蛇草

(最近5年入居)

荒本

(最近5年入居)

1人 2人 3人 4人 5人以上

表 入居者の年齢構成(最近 5年間に入居した世帯)

資料:東大阪市(平成 25 年 3 月末現在)

平成 25 年 3 月末現在

②世帯人員

対象住宅全体で、1 人世帯が 55.3%と半数以上あり、2 人以下の世帯では 80.8%を占め

ている。北蛇草住宅では、1 人世帯が 53.6%、2 人以下の世帯では 81.2%を占めている。

荒本住宅では、1人世帯が 57.3%、2 人以下の世帯では 80.3%を占めている。

1 世帯当たりの平均世帯人員は、東大阪市全体で 2.33 人/世帯(平成 22 年国勢調査)

に対して、対象住宅全体で 1.62 人/世帯、北蛇草住宅は 1.52 人/世帯、荒本住宅は 1.74

人/世帯となっており、東大阪市全体に比べ世帯の小規模化が進んでいる。

図 世帯人員別入居世帯数の割合

平成 25 年 3 月末現在

65歳以上

別掲

227人 73人 35人 28人 15人 15人 16人 16人 18人 11人 45人

100.0% 32.2% 15.4% 12.3% 6.6% 6.6% 7.0% 7.0% 7.9% 4.8% 19.8%

北蛇草 地域計 99人 36人 16人 12人 5人 5人 5人 6人 9人 5人 20人

100.0% 36.4% 16.2% 12.1% 5.1% 5.1% 5.1% 6.1% 9.1% 5.1% 20.2%

改良 77人 29人 11人 12人 3人 3人 5人 4人 6人 4人 14人

100.0% 37.7% 14.3% 15.6% 3.9% 3.9% 6.5% 5.2% 7.8% 5.2% 18.2%

公営 22人 7人 5人 0人 2人 2人 0人 2人 3人 1人 6人

100.0% 31.8% 22.7% 0.0% 9.1% 9.1% 0.0% 9.1% 13.6% 4.5% 27.3%

荒本 地域計 128人 37人 19人 16人 10人 10人 11人 10人 9人 6人 25人

100.0% 28.9% 14.8% 12.5% 7.8% 7.8% 8.6% 7.8% 7.0% 4.7% 19.5%

改良 82人 22人 10人 9人 8人 7人 6人 10人 6人 4人 20人

100.0% 26.8% 12.2% 11.0% 9.8% 8.5% 7.3% 12.2% 7.3% 4.9% 24.4%

公営 46人 15人 9人 7人 2人 3人 5人 0人 3人 2人 5人

100.0% 32.6% 19.6% 15.2% 4.3% 6.5% 10.9% 0.0% 6.5% 4.3% 10.9%

40~49歳

50~59歳

60~64歳

65~69歳

70~74歳

75歳以上

区分

全体

総計20歳未

満20~29

歳30~39

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29

表 世帯人員別入居世帯数

平成 25 年 3 月末現在

表 世帯人員別入居世帯数(最近5年間に入居した世帯)

平成 25 年 3 月末現在

1,707世帯 944世帯 436世帯 191世帯 87世帯 34世帯 12世帯 3世帯

100.0% 55.3% 25.5% 11.2% 5.1% 2.0% 0.7% 0.2%

北蛇草 地域計 938世帯 503世帯 259世帯 105世帯 43世帯 17世帯 8世帯 3世帯

100.0% 53.6% 27.6% 11.2% 4.6% 1.8% 0.9% 0.3%

改良 601世帯 346世帯 145世帯 67世帯 22世帯 12世帯 7世帯 2世帯

100.0% 57.6% 24.1% 11.1% 3.7% 2.0% 1.2% 0.3%

公営 337世帯 157世帯 114世帯 38世帯 21世帯 5世帯 1世帯 1世帯

100.0% 46.6% 33.8% 11.3% 6.2% 1.5% 0.3% 0.3%

荒本 地域計 769世帯 441世帯 177世帯 86世帯 44世帯 17世帯 4世帯 0世帯

100.0% 57.3% 23.0% 11.2% 5.7% 2.2% 0.5% 0.0%

改良 494世帯 321世帯 95世帯 50世帯 20世帯 5世帯 3世帯 0世帯

100.0% 65.0% 19.2% 10.1% 4.0% 1.0% 0.6% 0.0%

公営 275世帯 120世帯 82世帯 36世帯 24世帯 12世帯 1世帯 0世帯

100.0% 43.6% 29.8% 13.1% 8.7% 4.4% 0.4% 0.0%

5人 6人 7人以上

全体

区分 総計 1人 2人 3人 4人

114世帯 48世帯 29世帯 25世帯 6世帯 5世帯 1世帯 0世帯

100.0% 42.1% 25.4% 21.9% 5.3% 4.4% 0.9% 0.0%

北蛇草 地域計 48世帯 15世帯 20世帯 8世帯 2世帯 3世帯 0世帯 0世帯

100.0% 31.3% 41.7% 16.7% 4.2% 6.3% 0.0% 0.0%

改良 38世帯 11世帯 17世帯 7世帯 2世帯 1世帯 0世帯 0世帯

100.0% 28.9% 44.7% 18.4% 5.3% 2.6% 0.0% 0.0%

公営 10世帯 4世帯 3世帯 1世帯 0世帯 2世帯 0世帯 0世帯

100.0% 40.0% 30.0% 10.0% 0.0% 20.0% 0.0% 0.0%

荒本 地域計 66世帯 33世帯 9世帯 17世帯 4世帯 2世帯 1世帯 0世帯

100.0% 50.0% 13.6% 25.8% 6.1% 3.0% 1.5% 0.0%

改良 45世帯 27世帯 4世帯 10世帯 1世帯 2世帯 1世帯 0世帯

100.0% 60.0% 8.9% 22.2% 2.2% 4.4% 2.2% 0.0%

公営 21世帯 6世帯 5世帯 7世帯 3世帯 0世帯 0世帯 0世帯

100.0% 28.6% 23.8% 33.3% 14.3% 0.0% 0.0% 0.0%

4人 5人 6人 7人以上区分

全体

1人総計 2人 3人

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30

55.3%

42.1%

53.6%

31.3%

57.3%

50.0%

14.5%

10.5%

14.9%

14.6%

13.9%

7.6%

11.6%

13.2%

12.6%

10.4%

10.4%

15.2%

14.4%

30.7%

14.5%

43.8%

14.2%

21.2%

1.3%

0.9%

1.3%

1.3%

1.5%

3.0%

2.6%

3.1%

2.9%

4.5%0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

(最近5年入居)

北蛇草

(最近5年入居)

荒本

(最近5年入居)

単身 夫婦 夫婦と子 母子・父子 3世代 その他

2.4%

0.0%

1.8%

0.0%

3.2%

0.0%

45.9%

39.6%

46.9%

46.7%

44.7%

36.4%

26.4%

47.9%

26.0%

40.0%

26.8%

51.5%

25.3%

12.5%

25.2%

13.3%

25.4%

12.1%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

全体

(最近5年入居)

北蛇草

(最近5年入居)

荒本

(最近5年入居)

30歳未満 30~64歳 65~74歳 75歳以上

③世帯タイプ

世帯タイプをみると、世帯人員でもみたように、単身世帯が半数近くを占めている。

最近5年間に入居した世帯タイプでも単身が多い。

単身世帯の内訳をみると、ほぼ半数が高齢単身である。後期高齢単身者も 25.3%を占め

る。最も多いのは、30~64 歳までの中年齢の単身者である。最近 5 年に入居した世帯を

みると、65~74 歳の割合が最も高くなっている。

図 タイプ別世帯数の割合

平成 25 年 3 月末現在

図 単身世帯の年齢別割合

平成 25 年 3 月末現在

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31

表 世帯タイプ (上段:世帯、下段:%)

平成 25 年 3 月末現在

北蛇草 荒本

改良 公営 地域計 改良 公営 地域計

1,707 601 337 938 494 275 769

100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

944 346 157 503 321 120 441

55.3% 57.6% 46.6% 53.6% 65.0% 43.6% 57.3%

23 5 4 9 9 5 14

1.3% 0.8% 1.2% 1.0% 1.8% 1.8% 1.8%

433 152 84 236 134 63 197

25.4% 25.3% 24.9% 25.2% 27.1% 22.9% 25.6%

249 98 33 131 97 21 118

14.6% 16.3% 9.8% 14.0% 19.6% 7.6% 15.3%

239 91 36 127 81 31 112

14.0% 15.1% 10.7% 13.5% 16.4% 11.3% 14.6%

247 76 64 140 59 48 107

14.5% 12.6% 19.0% 14.9% 11.9% 17.5% 13.9%

85 28 15 43 22 20 42

5.0% 4.7% 4.5% 4.6% 4.5% 7.3% 5.5%

162 48 49 97 37 28 65

9.5% 8.0% 14.5% 10.3% 7.5% 10.2% 8.5%

198 72 46 118 37 43 80

11.6% 12.0% 13.6% 12.6% 7.5% 15.6% 10.4%

55 20 7 27 11 17 28

3.2% 3.3% 2.1% 2.9% 2.2% 6.2% 3.6%

56 18 11 29 11 16 27

3.3% 3.0% 3.3% 3.1% 2.2% 5.8% 3.5%

87 34 28 62 15 10 25

5.1% 5.7% 8.3% 6.6% 3.0% 3.6% 3.3%

245 83 53 136 54 55 109

14.4% 13.8% 15.7% 14.5% 10.9% 20.0% 14.2%

29 13 1 14 6 9 15

1.7% 2.2% 0.3% 1.5% 1.2% 3.3% 2.0%

78 26 13 39 18 21 39

4.6% 4.3% 3.9% 4.2% 3.6% 7.6% 5.1%

138 44 39 83 30 25 55

8.1% 7.3% 11.6% 8.8% 6.1% 9.1% 7.2%

22 8 4 12 8 2 10

1.3% 1.3% 1.2% 1.3% 1.6% 0.7% 1.3%

51 16 13 29 15 7 22

3.0% 2.7% 3.9% 3.1% 3.0% 2.5% 2.9%

806 294 162 456 250 100 350

47.2% 48.9% 48.1% 48.6% 50.6% 36.4% 45.5%

末子18歳以上

3世代

その他

高齢者のいる世帯(別掲)

末子6歳未満

末子6~17歳

末子18歳以上

 母子・父子世帯

末子6歳未満

末子6~17歳

65~74歳

75歳以上

 夫婦世帯

65歳未満

65歳以上

 夫婦と子

区分 全体

総計

 単身

30歳未満

30~64歳

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32

表 世帯タイプ(最近5年に入居した世帯) (上段:世帯、下段:%)

平成 25 年 3 月末現在

北蛇草 荒本

改良 公営 地域計 改良 公営 地域計

114 38 10 48 45 21 66

100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

48 11 4 15 27 6 33

42.1% 28.9% 40.0% 31.3% 60.0% 28.6% 50.0%

0 0 0 0 0 0 0

0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

19 5 2 7 11 1 12

16.7% 13.2% 20.0% 14.6% 24.4% 4.8% 18.2%

23 4 2 6 14 3 17

20.2% 10.5% 20.0% 12.5% 31.1% 14.3% 25.8%

6 2 0 2 2 2 4

5.3% 5.3% 0.0% 4.2% 4.4% 9.5% 6.1%

12 5 2 7 2 3 5

10.5% 13.2% 20.0% 14.6% 4.4% 14.3% 7.6%

5 1 0 1 1 3 4

4.4% 2.6% 0.0% 2.1% 2.2% 14.3% 6.1%

7 4 2 6 1 0 1

6.1% 10.5% 20.0% 12.5% 2.2% 0.0% 1.5%

15 4 1 5 4 6 10

13.2% 10.5% 10.0% 10.4% 8.9% 28.6% 15.2%

11 3 1 4 1 6 7

9.6% 7.9% 10.0% 8.3% 2.2% 28.6% 10.6%

3 1 0 1 2 0 2

2.6% 2.6% 0.0% 2.1% 4.4% 0.0% 3.0%

1 0 0 0 1 0 1

0.9% 0.0% 0.0% 0.0% 2.2% 0.0% 1.5%

35 18 3 21 9 5 14

30.7% 47.4% 30.0% 43.8% 20.0% 23.8% 21.2%

17 11 0 11 3 3 6

14.9% 28.9% 0.0% 22.9% 6.7% 14.3% 9.1%

14 5 3 8 4 2 6

12.3% 13.2% 30.0% 16.7% 8.9% 9.5% 9.1%

4 2 0 2 2 0 2

3.5% 5.3% 0.0% 4.2% 4.4% 0.0% 3.0%

1 0 0 0 1 0 1

0.9% 0.0% 0.0% 0.0% 2.2% 0.0% 1.5%

3 0 0 0 2 1 3

2.6% 0.0% 0.0% 0.0% 4.4% 4.8% 4.5%

39 11 4 15 19 5 24

34.2% 28.9% 40.0% 31.3% 42.2% 23.8% 36.4%

末子18歳以上

3世代

その他

高齢者のいる世帯(別掲)

末子6歳未満

末子6~17歳

末子18歳以上

 母子・父子世帯

末子6歳未満

末子6~17歳

65~74歳

75歳以上

 夫婦世帯

65歳未満

65歳以上

 夫婦と子

区分 全体

総計

 単身

30歳未満

30~64歳

Page 37: 東大阪市公営住宅等長寿命化計画 - Higashiosaka...2014(平成26年度)年以降は、公営住宅等整備事業、公営住 宅等ストック総合改善事業にかかる社会資本整備総合交付金の交付等にあたっては、公営

33

2.7%

1.8%

3.8%

4.0%

3.3%

4.8%

13.4%

12.2%

14.8%

18.5%

12.9%

25.2%

24.5%

35.9%

10.7%

37.0%

33.9%

40.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

全体

北蛇草

荒本

2年未満 2~5年未満 5~10年未満 10~20年未満 20~30年未満 30年以上

④世帯主居住年数

世帯主の居住年数をみると、対象住宅全体の 20.0%が 10 年未満の世帯である。

居住年数が 20年を越える世帯も、対象住宅全体で 61.5%を占めている。特に北蛇草住宅で居

住年数の長い世帯が多い。

図 世帯主居住年数別入居世帯数の割合

平成 25 年 3 月末現在

表 世帯主居住年数別入居世帯数

平成 25 年 3 月末現在

2年 2~5年 5~10年 10~20年 20~30年 30年

未満 未満 未満 未満 未満 以上

1,707世帯 46世帯 68世帯 228世帯 315世帯 419世帯 631世帯

100.0% 2.7% 4.0% 13.4% 18.5% 24.5% 37.0%

北蛇草 地域計 938世帯 17世帯 31世帯 114世帯 121世帯 337世帯 318世帯

100.0% 1.8% 3.3% 12.2% 12.9% 35.9% 33.9%

改良 601世帯 14世帯 24世帯 84世帯 86世帯 163世帯 230世帯

100.0% 2.3% 4.0% 14.0% 14.3% 27.1% 38.3%

公営 337世帯 3世帯 7世帯 30世帯 35世帯 174世帯 88世帯

100.0% 0.9% 2.1% 8.9% 10.4% 51.6% 26.1%

荒本 地域計 769世帯 29世帯 37世帯 114世帯 194世帯 82世帯 313世帯

100.0% 3.8% 4.8% 14.8% 25.2% 10.7% 40.7%

改良 494世帯 21世帯 24世帯 68世帯 110世帯 42世帯 229世帯

100.0% 4.3% 4.9% 13.8% 22.3% 8.5% 46.4%

公営 275世帯 8世帯 13世帯 46世帯 84世帯 40世帯 84世帯

100.0% 2.9% 4.7% 16.7% 30.5% 14.5% 30.5%

全体

区分 総計

Page 38: 東大阪市公営住宅等長寿命化計画 - Higashiosaka...2014(平成26年度)年以降は、公営住宅等整備事業、公営住 宅等ストック総合改善事業にかかる社会資本整備総合交付金の交付等にあたっては、公営

34

⑤最低居住水準未満世帯(規模要件)

最低居住面積水準における規模要件を満たして

いない住戸の入居世帯数を算出すると、対象住宅

全体で 96世帯であり、入居者全体の 5.6%を占め

る。1 人世帯などで比較的面積の大きな住戸に居

住する世帯がある一方、世帯人数の多い世帯が面

積の小さい住戸に居住しているケースもみられる。

北蛇草住宅の最低居住面積水準未満世帯数は

64 世帯で、荒本住宅で 32 世帯となっている。

表 最低居住面積水準未満世帯数

【全体】

【北蛇草】

【荒本】

平成 25 年 3 月末現在

注:最低居住面積水準は世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活を営む基礎として必要不可欠な住宅の面積に

関する水準。住生活基本計画(全国計画)では、早期に解消するものとしている。単身者の最低居住面積水

準は 25 ㎡、2人以上の世帯の最低居住面積水準は 10㎡×世帯人数+10 ㎡(ただし 5人以上の世帯は、上記

面積から 5%を差し引く)

25㎡ 25~ 30~ 40~ 50~ 57~ 67~ 総計 最低居住未満 30㎡ 40㎡ 50㎡ 57㎡ 67㎡ 76㎡ 面積水準

未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満1人 389世帯 195世帯 232世帯 116世帯 12世帯 944世帯 0世帯

(25㎡) 41.2% 20.7% 24.6% 12.3% 1.3% 100.0% 0.0%2人 91世帯 89世帯 144世帯 98世帯 14世帯 436世帯 0世帯

(30㎡) 20.9% 20.4% 33.0% 22.5% 3.2% 100.0% 0.0%3人 44世帯 48世帯 54世帯 37世帯 8世帯 191世帯 44世帯

(40㎡) 23.0% 25.1% 28.3% 19.4% 4.2% 100.0% 23.0%4人 11世帯 12世帯 34世帯 27世帯 3世帯 87世帯 23世帯

(50㎡) 12.6% 13.8% 39.1% 31.0% 3.4% 100.0% 26.4%5人 7世帯 4世帯 6世帯 14世帯 3世帯 34世帯 17世帯

(57㎡) 20.6% 11.8% 17.6% 41.2% 8.8% 100.0% 50.0%6人 1世帯 1世帯 5世帯 2世帯 3世帯 12世帯 9世帯

(67㎡) 8.3% 41.7% 16.7% 25.0% 100.0% 75.0%7人 1世帯 2世帯 3世帯 3世帯

(76㎡) 33.3% 66.7% 100.0% 100.0%合計 0世帯 0世帯 544世帯 349世帯 477世帯 294世帯 43世帯 1,707世帯 96世帯

0.0% 0.0% 31.9% 20.4% 27.9% 17.2% 2.5% 100.0% 5.6%

25㎡ 25~ 30~ 40~ 50~ 57~ 67~ 総計 最低居住未満 30㎡ 40㎡ 50㎡ 57㎡ 67㎡ 76㎡ 面積水準

未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満1人 208世帯 60世帯 199世帯 24世帯 12世帯 503世帯 0世帯

(25㎡) 41.4% 11.9% 39.6% 4.8% 2.4% 100.0% 0.0%2人 61世帯 38世帯 118世帯 28世帯 14世帯 259世帯 0世帯

(30㎡) 23.6% 14.7% 45.6% 10.8% 5.4% 100.0% 0.0%

3人 31世帯 21世帯 37世帯 8世帯 8世帯 105世帯 31世帯(40㎡) 29.5% 20.0% 35.2% 7.6% 7.6% 100.0% 29.5%4人 8世帯 6世帯 17世帯 9世帯 3世帯 43世帯 14世帯

(50㎡) 18.6% 14.0% 39.5% 20.9% 7.0% 100.0% 32.6%5人 6世帯 1世帯 4世帯 3世帯 3世帯 17世帯 11世帯

(57㎡) 35.3% 5.9% 23.5% 17.6% 17.6% 100.0% 64.7%6人 1世帯 3世帯 1世帯 3世帯 8世帯 5世帯

(67㎡) 12.5% 37.5% 12.5% 37.5% 100.0% 62.5%

7人 1世帯 2世帯 3世帯 3世帯(76㎡) 33.3% 66.7% 100.0% 100.0%合計 0世帯 0世帯 315世帯 127世帯 380世帯 73世帯 43世帯 938世帯 64世帯

0.0% 0.0% 33.6% 13.5% 40.5% 7.8% 4.6% 100.0% 6.8%

25㎡ 25~ 30~ 40~ 50~ 57~ 67~ 総計 最低居住未満 30㎡ 40㎡ 50㎡ 57㎡ 67㎡ 76㎡ 面積水準

未満 未満 未満 未満 未満 未満 未満1人 181世帯 135世帯 33世帯 92世帯 441世帯 0世帯

(25㎡) 41.0% 30.6% 7.5% 20.9% 100.0% 0.0%2人 30世帯 51世帯 26世帯 70世帯 177世帯 0世帯

(30㎡) 16.9% 28.8% 14.7% 39.5% 100.0% 0.0%3人 13世帯 27世帯 17世帯 29世帯 86世帯 13世帯

(40㎡) 15.1% 31.4% 19.8% 33.7% 100.0% 15.1%4人 3世帯 6世帯 17世帯 18世帯 44世帯 9世帯

(50㎡) 6.8% 13.6% 38.6% 40.9% 100.0% 20.5%5人 1世帯 3世帯 2世帯 11世帯 17世帯 6世帯

(57㎡) 5.9% 17.6% 11.8% 64.7% 100.0% 35.3%6人 1世帯 2世帯 1世帯 4世帯 4世帯

(67㎡) 50.0% 25.0% 100.0% 100.0%7人 0世帯 0世帯

(76㎡) - -合計 0世帯 0世帯 229世帯 222世帯 97世帯 221世帯 0世帯 769世帯 32世帯

0.0% 0.0% 29.8% 28.9% 12.6% 28.7% 0.0% 100.0% 4.2%

1,707世帯 96世帯

100.0% 5.6%

北蛇草 地域計 938世帯 64世帯

100.0% 6.8%

改良 601世帯 56世帯

100.0% 9.3%

公営 337世帯 8世帯

100.0% 2.4%

荒本 地域計 769世帯 32世帯

100.0% 4.2%

改良 494世帯 30世帯

100.0% 6.1%

公営 275世帯 2世帯

100.0% 0.7%

区分 総計

全体

最低居住面積水準未満

表 最低居住面積水準未満世帯数

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35

80.8%

76.1%

81.0%

77.2%

80.6%

74.9%

2.6%

3.1%

2.3%

3.0%

2.8%

3.3%

1.7%

2.8%

1.7%

2.4%

1.8%

3.3%

2.4%

2.0%

1.5%

1.5%

3.4%

2.5%

5.1%

4.7%

5.2%

4.5%

5.1%

5.1%

7.4%

11.3%

8.3%

11.6%

6.3%

10.9%

0% 20% 40% 60% 80% 100%

改良

公営

改良

公営

改良

公営

Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ,Ⅵ Ⅶ,Ⅷ

⑥収入分位別世帯

収入分位をみると、対象全体全体では、改良住宅については 80.8%がⅠの世帯、公営住宅に

ついては 76.1%がⅠの世帯となっている。

図 収入分位別入居世帯数の割合

平成 25 年 3 月末現在

公営住宅入居者

収入基準

収入

区分

収入

分位 政令月収

本来

階層

Ⅰ 0~10% 104 千円以下

Ⅱ 10~15% 123 千円以下

Ⅲ 15~20% 139 千円以下

Ⅳ 20~25% 158 千円以下

裁量

階層

Ⅴ 25~32.5% 186 千円以下

Ⅵ 32.5~40% 214 千円以下

Ⅶ 40~50% 259 千円以下

Ⅷ 50%~ 259 千円超

表 収入分位別入居世帯数

総計 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅴ Ⅵ Ⅶ Ⅷ

1,707世帯 1,351世帯 47世帯 36世帯 38世帯 51世帯 34世帯 35世帯 115世帯

100.0% 79.1% 2.8% 2.1% 2.2% 3.0% 2.0% 2.1% 6.7%

改良 1,095世帯 885世帯 28世帯 19世帯 26世帯 29世帯 27世帯 23世帯 58世帯

100.0% 80.8% 2.6% 1.7% 2.4% 2.6% 2.5% 2.1% 5.3%

公営 612世帯 466世帯 19世帯 17世帯 12世帯 22世帯 7世帯 12世帯 57世帯

100.0% 76.1% 3.1% 2.8% 2.0% 3.6% 1.1% 2.0% 9.3%

北蛇草 地域計 938世帯 747世帯 24世帯 18世帯 14世帯 27世帯 19世帯 23世帯 66世帯

100.0% 79.6% 2.6% 1.9% 1.5% 2.9% 2.0% 2.5% 7.0%

改良 601世帯 487世帯 14世帯 10世帯 9世帯 15世帯 16世帯 17世帯 33世帯

100.0% 81.0% 2.3% 1.7% 1.5% 2.5% 2.7% 2.8% 5.5%

公営 337世帯 260世帯 10世帯 8世帯 5世帯 12世帯 3世帯 6世帯 33世帯

100.0% 77.2% 3.0% 2.4% 1.5% 3.6% 0.9% 1.8% 9.8%

荒本 地域計 769世帯 604世帯 23世帯 18世帯 24世帯 24世帯 15世帯 12世帯 49世帯

100.0% 78.5% 3.0% 2.3% 3.1% 3.1% 2.0% 1.6% 6.4%

改良 494世帯 398世帯 14世帯 9世帯 17世帯 14世帯 11世帯 6世帯 25世帯

100.0% 80.6% 2.8% 1.8% 3.4% 2.8% 2.2% 1.2% 5.1%

公営 275世帯 206世帯 9世帯 9世帯 7世帯 10世帯 4世帯 6世帯 24世帯

100.0% 74.9% 3.3% 3.3% 2.5% 3.6% 1.5% 2.2% 8.7%

区分

全体

注:収入分位

全世帯を収入順位に並べ、各世帯が下から何%の範囲に

位置しているかを示した数値。

公営住宅・改良住宅の入居収入基準は、世帯の収入分位

に基づき設定される。

公営住宅については、本来階層は 25%(158 千円)以下、

裁量階層は 40%(214 千円)以下である。

改良住宅については、本来階層は 12.5%(114 千円)以

下、裁量階層は 20%(139 千円)以下である。

全体

北蛇草

荒本

全体

北蛇草

荒本

平成 25 年 3 月末現在

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(5)大規模2団地を除く市営住宅の入居管理に係わる状況

①収入超過者等の状況

収入超過者は大規模2団地を除く市営住宅入居世帯の 3.9%、高額所得者は 0.8%を占めてお

り、公営住宅の収入要件を満たさないものが全体の 4.7%存在する。

他方、収入の低い減免対象者が 22.4%存在する。

収入超過者 高額所得者 減免対象者市営住宅入居世帯数

37 8 215 960

3.9% 0.8% 22.4% 100.0%

平成 25 年 6 月現在

②応募倍率の状況

平成 12 年以降に新築募集を行った 3団地の応募倍率は 7.5 倍から 36.2 倍である。

特定目的住宅別の募集倍率では、一般世帯向け募集よりは倍率が低いものの、期限付き入居

では 15.3 倍、車いす世帯向けでは 8.0~9.5 倍となっている。

1)新築募集の応募倍率

募集時期 平成 12 年 平成 14 年 平成 17 年

団地名 稲田鷺島 若宮 高井田

対象住棟 一般 シルバー 一般 車いす 一般 車いす 期限付き

募集戸数 68 戸 20 戸 45 戸 2 戸 6 戸 3 戸 4

応募戸数 767 戸 150 戸 768 戸 19 戸 217 戸 24 戸 61

応募倍率 11.3 倍 7.5 倍 17.1 倍 9.5 倍 36.2 倍 8.0 倍 15.3 倍

2)空家募集の応募倍率

空家募集の応募倍率については、過去 7年間の平均応募倍率は 21.2 倍であり、新築募集と

同様倍率は高い。

13.5

28.5

21.8

26.5 27.7

15.8 14.8

21.5

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年

■収入超過世帯等の状況

*収入超過者とは、公営住宅に引き続き3年以上入居し、政令で定める基準を超える収入を有する

もの。

*高額所得者とは、公営住宅に引き続き5年以上入居し、かつ最近2年間引き続き政令で定める基

準を超える高額の収入を有するもの。

*減免対象者とは、支払い能力の喪失、または著しく低い収入等の理由から家賃の減額をしてい

るもの。

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3)団地別空家募集応募倍率

空家募集の応募倍率については、平成 17 年以降の平均倍率は 21.3 倍あり、新築募集と同

様に倍率は高い。

団地別にみると、特に稲田鷺島(66.0 倍)、若宮(66.0 倍)、高井田(42.0 倍)の新3団地

での空家募集倍率が非常に高くなっている。

(6)大規模2団地の施設等の整備状況

①公共公益施設の状況

1)北蛇草住宅

道路について、北蛇草住宅周辺は府の補助事業により、ほぼ整備されている。

公園等については、北蛇草住宅周辺に、北蛇草公園、蛇草西公園が整備されている。

公共公益施設については、北蛇草住宅周辺に主に 38 ページのような施設が立地している。

また、地域の南側に長瀬北小学校が位置している。

2)荒本住宅

道路について、荒本住宅周辺は府の補助事業により、ほぼ整備されている。整備に伴い、近

年は通過交通などの問題が発生しており、荒本新都心の整備に伴いさらなる増加等が懸念され

ている。

公園等については、荒本住宅周辺に荒本公園、荒本西公園が整備されている。

公共公益施設については、荒本住宅周辺に主に 39ページのような施設が立地している。

また、地域の西側に意岐部東小学校、府立布施北高校が位置している。

平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年

上小阪東(S46) 23.5 20.4 14.0 28.0 28.3 12.8 14.7 12.3

宝持西(S44,45) 10.0 21.3 20.0 15.5 17.0

楠根(S42,43) 4.0 8.0 3.3

稲田鷺島(H7,9) 24.7 39.0 66.0 26.8 29.2 20.0 10.3 17.2

若宮(H12) 34.7 66.0 22.7 6.3 12.0 38.0

高井田(H16) 9.7 42.0 32.0 42.0 33.0 29.0 31.0 32.0

全体 13.5 28.5 21.8 26.5 27.7 15.8 14.8 21.5

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図 北蛇草住宅周辺の施設

福祉、医療、

教育施設

ア)長瀬子育て支援センター

イ)長瀨老人センター

ウ)長瀨障害者センター

エ)長瀨青少年センター

オ)長瀨診療所

コミュニティ

施設

カ)長瀬人権文化センター

キ)蛇草第一集会所

ク)蛇草第二集会所

ケ)蛇草第三集会所

コ)蛇草第四集会所

サ)蛇草第五集会所

体育施設、

その他

シ)長瀨青少年運動広場

ス)長瀬共同浴場

セ)美化推進課西分室

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図 荒本住宅周辺の施設

福祉、医療、

教育施設

ア)荒本子育て支援センター

イ)荒本老人センター

ウ)荒本障害者センター

エ)荒本青少年センター

オ)荒本平和診療所

コミュニティ

施設

カ)荒本人権文化センター

キ)荒本第一集会所

ク)荒本第二集会所

ケ)荒本第三集会所

コ)荒本第四集会所

体育施設、

その他

サ)荒本青少年運動広場、

シ)荒本共同浴場

ス)美化推進課北分室

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40

②駐車場の整備状況

平成 15 年度以降、北蛇草・荒本両団地で、それぞれ 600 台(世帯数の約 50%)を目標に駐

車場整備が進められ、有料化が実施されている。

駐車場の整備率をみると、目標台数に対して、北蛇草住宅で 78.3%、荒本住宅では 85.6%とな

っている。

表 駐車場整備数

住宅名 駐車場整備数 駐車場整備台数 目標台数 整備率(整備/目標)

北蛇草住宅 20 ヶ所 470 台 600 台 78.3%

荒本住宅 14 ヶ所 514 台 600 台 85.6%

平成 25 年 3 月末現在

③作業場等の状況

北蛇草住宅で 52 箇所、荒本住宅で 35 箇所の作業所がある。住宅の付属施設として整備され

てきた経緯があり、家賃は極めて安いが、規模は 30~40 ㎡など手狭な状況にあり、付加価値型

の生産機械を導入することが困難であるなどの課題を抱え、作業所の古いものは修繕等の時期

に来ている。また、法制度上、面積の制約や他用途への転換ができないなどの課題もある。

④その他の共用施設・屋外附帯施設の整備状況

自転車置き場、ゴミ置き場、屋外倉庫については概ね整備されている。

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(7)大規模2団地の管理・改善等の取組状況

①募集状況

近年5年間では、平成 21年度をピークに募集倍率が減少傾向にある。

要因としては、募集住戸がエレベーターの無い中高層の住宅が多く、高齢化が進む中で入居

希望者が減少していると思われる。

表 大規模2団地の募集状況

平成 25 年 3 月末現在

注:入居募集は毎年2回行われているが、平成 24 年度については条例改正のため、入居募集は1回となって

いる

年度 募集戸数 入居希望者数 応募倍率

平成20年度 24戸 142世帯 5.9倍

平成21年度 23戸 146世帯 6.3倍

平成22年度 31戸 119世帯 3.8倍

平成23年度 28戸 83世帯 3.0倍

平成24年度 27戸 45世帯 1.7倍

平均 27戸 107世帯 4.0倍

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②改善事業の実施状況

北蛇草住宅では、竣工年度の古い住棟を中心に1室増設、浴室スペースの設置、2戸 1改善、

1室増設等の改善を行っている。

また、荒本住宅においても、竣工年度の最も古い 3 棟について 1 室増設及び浴室スペースの

設置が行われている。

エレベーターも、3棟で設置されている。

表 改善事業の実施状況

住宅名号 棟

区別 竣工 年度

戸数 改善 年度

改善内容

北蛇草

住宅

7 改良 S39 22 戸 S56 2戸1改善(36 戸)

8 改良 S39 16 戸 S56 2戸1改善(32 戸)

2 改良 S39 16 戸 S60 1室増設 浴室スペース設置

3 改良 S39 16 戸 S60 1室増設 浴室スペース設置

4 改良 S39 16 戸 S61 1室増設 浴室スペース設置

5 改良 S39 16 戸 S61 1室増設 浴室スペース設置

6 改良 S39 24 戸 S61 3K→2DK改修

1 改良 S39 20 戸 S63 2戸1改善(24 戸)

浴室スペース設置

11 改良 S42 16 戸 H4 1室増設 浴室スペース設置

12 改良 S42 16 戸

4 戸

H8 1室増設 浴室スペース設置

13 改良 S41 16 戸 H12 1室増設 浴室スペース設置

22 改良 S60 28 戸 H17 EV 設置

荒本

住宅

1 改良 S40 16 戸 H8 1室増設 浴室スペース設置

2 改良 S40 16 戸 H9 1室増設 浴室スペース設置

3 改良 S40 16 戸 H11 1室増設 浴室スペース設置

29 公営 H4 25 戸 H17 EV 設置

26 公営 S62 30 戸 H18 EV 設置

③維持保全事業の取組状況

北蛇草住宅においては、屋上防水改修や外壁補修は各棟概ね行われている。

荒本住宅については、竣工年度が古い 4~10 号棟及び 16 号棟において、昭和 51~53 年と昭和

58~平成 5 年に住棟の全面改修が行われている。その他の棟についても、屋上防水改修や外壁塗

装改修が概ね行われている。

設備については、両住宅とも緊急度に応じて補修が行われている。

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(8)大規模2団地のまちづくりの動向

北蛇草住宅を含む長瀬地域では平成 10 年、荒本住宅を含む荒本地域では平成 11 年から、住環

境の整備、住宅入居の適正化、公営住宅法改正に伴う住宅家賃について、東大阪市の関連部局と

地元の代表者等からなる「まちづくり検討委員会」を設置し、検討を行ってきた。

また、平成 12 年度はまちづくり検討委員会による先進事例視察、平成 13 年度には住民主体の

「まちづくりワークショップ実行委員会」を立ち上げ、まち歩き・まちの目標づくりなどのワー

クショップを実施した。平成 14 年度には住民による自主的な組織である「まちづくり推進会議」

を立ち上げるとともに、長瀬地域では「同駐車場部会」、荒本地域では「同駐車場部会」「住宅・

福祉部会」を設置し、より具体的な検討を進めながら、『まちづくり基本構想』を策定し、平成

16 年に、市長に提案している。

図 まちづくりの取組経過

《長瀬地域(北蛇草住宅)》 《荒本地域(荒本住宅)》

「まちづくりワークショップ実行委員会」立ち上げ(H13年度)

「まちづくり構想」を市長に提案(H16年)

「まちづくり検討委員会」設置(H10年) 「まちづくり検討委員会」設置(H11年)

「まちづくり構想」策定(H15年)

「まちづくり推進会議」立ち上げ(H14年度)

部会設置

「駐車場部会」(北蛇草) 「駐車場部会」

「住宅福祉部会」(荒本)

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3-5 市営住宅に関する課題やニーズの把握

(1)更新時期を迎えた住宅ストックへの対応

昭和 20~30 年代に建設された木造・準耐火造の住宅が数多くあり、これらはすべて耐用年数

を経過しており早急な建替が求められる。また敷地及び立地状況をみると、その規模が小さく

高度利用が難しい団地、利便性が高く商業業務など他用途にも適した敷地など種々あり、これ

ら各団地の特性を踏まえ、建替、または他用途への活用(用途廃止)を進めることが求められ

る。

(2)安全性の確保

昭和 40 年代に建設されている住棟も多く、耐震性が確保されていない住棟もあることから、

入居者の安全を確保するためにも、建替等による耐震性の向上が求められる。

(3)居住面積水準など住宅の質の向上

最低居住面積水準未満世帯(規模要件)が 175 世帯存在する。全国の住生活基本計画では最

低居住面積水準未満世帯の早期解消を図ることを目標に掲げていることから、建替時には世帯

人員に対応した型別供給を進めたり、世帯の規模に応じた住替えを進めるなどの対応を検討す

ることが求められる。

また、改善事業により、エレベーターや浴室スペース設置の整備を進めてきたが、未だに未

整備の住宅が残っている為、引き続き改善が求められている。

(4)高齢者、障害者への対応

市営住宅においては入居者の高齢化の進行が著しく、高齢者等に対応したバリアフリー化な

どの配慮が必要となるとともに、障害者へ対応するための住宅を確保し居住の安定を図ること

が求められている。

(5)多様な世帯による居住の対応

市営住宅では低所得者層や高齢者層などの特定階層が集中する傾向が高く、コミュニティ(居

住者)の偏りが見られるため、若年(世帯)層への住宅供給の促進や土地の高度利用による他

の公共住宅、民間住宅等の整備、また他の施設整備やソフト面での世代間交流を進めることに

よって、ソーシャルミックスを図ることが求められる。

(6)入居および居住継続における公平性の確保の必要性

市営住宅の入居に関しては、真に住宅に困窮する世帯が的確に入居できていないということ

が、問題となっている。背景として、収入超過者の存在や、社会経済情勢の悪化による住宅困

窮世帯の増加などが挙げられる。入居管理面での公平性の確保が課題となっている。

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(7)北蛇草・荒本両団地の大規模性、一体性の中でのまちづくり

北蛇草住宅で 40 棟 1,206 戸、荒本住宅で 30 棟 1,080 戸という戸数を有し、様々な公益施設・

コミュニティ施設も整備されており、一つのまちに匹敵する規模の団地が形成されており、既

存コミュニティにも配慮したまちづくりが必要である。

また、少子高齢化や地域の活性化など地域課題に対応していくため、両住宅内に整備されて

いる保育所・高齢者福祉施設・商業施設などの施設を引き続き活用していくとともに、現在、

取り組まれているまちづくり活動を中心に、周辺地域も含めたまちづくりへの主体的な参画を

促すことが求められる。

(8)コミュニティの維持への対応

北蛇草・荒本両団地では、長年、愛着を持って暮らしてきた居住者が数多くいる一方で、住

宅の老朽化や狭小性、バリアフリー化の遅れなどにより、若年層等の流出が生じてきている。

こうした状況に対し、住宅水準の向上や住宅タイプの多様化を図ることが求められている。

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4.市営住宅ストック活用に関する基本方針

4-1 ストックの状況の把握及び日常的な維持管理の方針

東大阪市が管理する公営住宅等について適切な維持管理を実施するためには、公営住宅等の

状況を的確に把握し管理することが重要と考えられる。

これらをもとに長寿命化のための中長期的な維持管理計画を策定し、予防保全的な観点から

定期点検や修繕・改善等の維持管理を推進する。

そのため、以下の対策を実施する。

・公営住宅等の定期点検の実施等による住宅の劣化状況等の把握

定期点検を実施するとともに、入居者との情報交換を進めることにより、住宅の劣化等

の状況を適切に把握する。

・公営住宅等の住棟単位の修繕履歴データを整理し、随時、履歴を確認できる仕組みの構築

住棟単位に、実施した修繕履歴や施工図面なども画像データとして整理し、随時、更新

を行う。

・住宅の適切な使用を推進

入居者のしおりを充実させ、入居者に対して住宅の適切な使用を促す。

4-2 住宅整備に関する方針

限られた市営住宅ストックを有効に活用していくためには、修繕・管理費の適正化による効

率的なストック活用の推進が必要である。

また、今後さらに進む少子高齢化等に対応するため、バリアフリー化された住環境の確保や、

近年増加する災害に対する安全性を確保することが重要と考えられる。

そのため、以下の対策を実施する。

・修繕・管理費の適正化による効率的なストック活用の推進を図る

メンテナンス費用が低減できる修繕工事(長寿命化改善)を進める。

今後の建替等にあたっては、維持管理コストが比較的低く抑えることができる住宅建設

手法等を検討する。

・「建替」「修繕」等により居住性・安全性の向上と市営住宅ストックの長寿命化を図る

市営住宅ストックの居住性向上のため、「建替」「修繕」等を適切に実施する。

「建替え」等にあたっては、バリアフリー化された住環境の確保や耐震性の向上を図る。

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4-3 市営住宅の活用の方針・目標

東大阪市住宅マスタープランにおいて市営住宅は、「安全な住まい・住環境の形成」「安心な

住まい・住環境の形成」「良好な住まい・住環境の形成」を基本目標とし、「市営住宅の適切な

管理・整備」「安心して暮らせる住宅の供給」を施策の展開方策として設定している。

また、市営住宅は、所得面、居住水準面で適切な住宅の確保が困難な世帯のための住宅を供

給することで、民間借家では対応しにくい、住宅に困窮する世帯に対する住宅・居住のセーフ

ティネットの役割を担っており、「長期・安定的に必要な戸数の確保」、「若年・子育て世帯層へ

の供給」、「既存住宅の定期的な修繕と長寿命化」、「良質ストックの適切な維持管理」、「建替え

により創出される余剰地の、売却を含む活用」などを図ることが必要である。

さらに、真に住宅に困窮している世帯への住宅供給を促進するため、収入超過者の明渡し努

力義務、高額所得者の明渡し義務などの周知を図り、対象者に対して明渡しを容易にするよう

住宅のあっせん及び指導を行う。加えて、家賃滞納者対策として、より一層の督促の推進、長

期高額滞納者については、明渡し訴訟を行なう等、取り組みの強化について検討を行なう。

特に大規模2団地については、昭和 30年代後半から住宅地区改良事業及び公営住宅建設事業

による改良住宅・公営住宅の建設やコミュニティ施設の整備などを行ってきており、住環境は

大きく改善された。

しかし、各種事業から一定の年数が経過し、住宅・施設等については、老朽化が進み、社会

情勢の変化により新たな住宅・施設性能の確保(床面積の確保、バリアフリー化、駐車場の確

保等)が求められている。また、少子高齢化も進行しており、地域コミュニティの衰退が懸念

されている。

これらの課題に対応するため、平成 12 年度から、住民主体によるまちづくりが進められてい

るほか、「市営住宅ストック総合活用計画」に基づきエレベーターの設置等が行われている。

これらの経緯を踏まえ、市営住宅としての基本方針に加え、大規模2団地である北蛇草住宅、

荒本住宅については、以下の方針を掲げるものとする。

・地域に応じた整備の推進(住宅の再整備にあわせた施設の整備等)

・ソーシャルミックスにつながる多様な住宅の供給

・地域コミュニティの活性化につながる、まちづくりの推進(コミュニティ施設等を活用し

たまちづくり活動の推進等)

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5.長寿命化を図るべき公営住宅等

5-1 住宅住棟別手法判定フローと判定一覧表

国の公営住宅等長寿命化計画策定指針をふまえ、ストック活用手法の選定基準を定める。

(1)手法の選定フロー

ストック活用手法の選定は、次に示す手順により行う。(次図に示す手法選定フローを参照)

【1次判定】(団地及び住棟単位の社会的特性による判定)

団地及び住棟単位の 1 次判定として、維持管理、建替え、用途廃止の区分を判定する(継続

判定とするケースあり)。

・住棟の構造、経過年数

・住棟の位置する団地に対する需要

・法規制及び位置条件等による高度利用の必要性と可能性

・住棟の改善履歴

【2次判定】(住棟単位の物理的特性による判定)

1 次判定の結果、継続判定とした住棟(維持管理、建替え、用途廃止の判定ができなかった

住棟)を対象に、次の項目について技術的検討を行い、当該住棟の事業内容を検討する。

・躯体の安全性

・避難の安全性

・居住性

1 次判定及び 2 次判定において維持管理とした住棟を対象に、次の項目をもとに長寿命化型

改善の必要性を検討し、適用候補を判定する。

・耐久性、維持管理の容易性等の向上の必要性

・予防保全的な改善の必要性

・他の修繕、改善工事と合わせた効率性

【3次判定】(団地単位の総合的検討)

1 次判定及び 2 次判定の結果をふまえ、団地単位又は団地の一部を対象に次の項目について

総合的検討を行い、住棟別の活用手法の候補を絞り込む。

・住棟相互の連携の可能性

・団地相互の連携の可能性

・周辺道路の整備状況

・仮住居の確保

・他の事業主体の計画との整合性

・事業の経済性

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【3次判定】

1次判定及び2次判定による各住棟別の適用手法の候補の判定過程と結果をふまえ、次の視

点から団地単位又は団地の一部を対象に総合的検討を行い、住棟別の事業内容に関する最終判

定を行う。

①団地単位での効率的ストック活用

・団地として住棟相互の連携によるストック活用を行うことによる、より効果的かつ効率的なスト

ック活用の可能性について検討する。

②まちづくりの観点から見た地域整備への貢献

・周辺市街地における公益的施設等及び基盤施設の整備水準の向上の必要性が高い場合は、これら

に配慮したストック活用の可能性を検討する。

③地域単位での効率的ストック活用

・建替えや全面的改善が必要な複数の団地が一定の地域内で近接して立地する場合等は、団地相互

の調整による、より効果的かつ効率的なストック活用の可能性について検討する。

④周辺道路の整備状況

・全面的改善若しくは建替えの実施に際して必要となる大型工事車両等のアクセス道路の確保、資

材置き場の確保等について検討する。

⑤仮住居の確保

・全面的改善若しくは建替えの実施に際して必要となる仮住居の確保について検討する。

⑥他の事業主体との連携

・他の事業主体との連携による効率的な手法の適用について検討する。

・多様な世帯が居住するコミュニティミックスの促進の観点、土地の高度有効利用・敷地の整形化

の観点、団地の円滑な更新の観点から検討する。

⑦事業の経済性

・全面的改善と判定された住棟について、建替えとのコスト比較を行い、効果的・効率的な手法の

適用について検討する。

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北蛇草・荒本両団地においては、各住棟別の判断に加え、総合的な団地再生や各住棟などの

ゾーニング、連携、その他の計画条件を考慮して判定を行う必要がある。

このため、建替、改善と判定した住棟が混在する場合は、住棟の配置や事業の手順、高度利

用の可能性等を勘案して、建替が適切と考えられる住棟について、隣接住棟との一体的な建替

を検討する。(改善住棟についても、隣接して建替住棟があり一体的な建替が望ましいと判断し

た場合は、建替と判断する。)

また、個別改善事業については、事業の経済性と全体の事業量に配慮し、居住性の向上、福

祉対応を優先的に実施するものとし、長寿命化型改善については、各住棟の改修事業実施段階

の状況に応じて検討を行うものとする。

<北蛇草住宅の2次判定終了時の活用手法の特徴と3次判定の考え方>

建替え判定住棟が 23 棟と多くなっていることから、今まで改善を実施していない住棟の建替を優

先的に行っていく。2次判定終了時に建替えと判定された住棟全てを、計画期間内で建替えるの

は困難なため、一部を維持管理(修繕対応)とする。

<荒本住宅の2次判定終了時の活用手法の特徴と3次判定の考え方>

建替え判定住棟が 6 棟と少ないことから、個別改善判定住棟についても建替えの可能性を検討

していく。

以下の3条件を満たす個別改善住棟については、建替えに判定しなおすことも検討していく。

・耐震性が確保されていない個別改善住棟

・エレベーターが設置されていない個別改善住棟

・今まで改善を実施していない個別改善住棟

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(2)市営住宅活用のまとめ

1次判定から3次判定の結果を踏まえ、東大阪市における市営住宅活用の方針をまとめると

下表のようになります。

■長寿命化を図るべき公営住宅

対象 公営住宅 改良住宅 その他住宅 合計

市営住宅管理戸数 1,873 1,625 62 3,560

・維持管理戸数 939 1,030 60 2,029

うち修繕対応戸数 859 604 60 1,523

うち改善予定戸数 80 426 0 506

・建替え戸数 934 595 2 1,531

・用途廃止戸数 0 0 0 0

※その他住宅:市単住宅及びリロケ住宅

■市営住宅(大規模2団地以外)

対 象 該当住宅住棟 合計戸数

市営住宅管理戸数 1,274 戸

維持管理予定戸数 稲田鷲島

高井田

若宮

島町

439 戸

うち修繕対応戸数 稲田鷲島

高井田

若宮

島町

439 戸

うち改善

予定戸数

居住性+長寿命 - 0 戸

安全性+長寿命 - 0 戸

福祉対応+長寿命 - 0 戸

長寿命 - 0 戸

建替予定戸数 現地建替予定戸数 桂川 50 戸

非現地建替予定戸数 上小阪西、宝持西、楠根

高井田 1・2・3・6・7・母

子、ブロック

意岐部、荒川、太平寺南

俊徳、南蛇草、柏田、菱屋

西、中小阪、上小阪、上小

阪東

785 戸

用途廃止戸数 0 戸

※785 戸の内、高井田 1・2・3・6・7・母子、ブロック住宅の 95戸は集約建替えによる移転が完了して

いるため用途廃止予定

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■市営住宅(大規模2団地)

対 象 該当住宅住棟 合計戸数

市営住宅管理戸数 2,286 戸

維持管理予定戸数 北蛇草 1~13,15,22,

23A・BC,28~33,TH

荒本 1~3,7,8,12~15,

17,18,21,22,26,28,

29,単身

1,590 戸

うち修繕対応戸数 北蛇草 1~13,15,

23A・BC,33,TH

荒本 1~3,14,15,26,

28,29,単身

1.084 戸

うち改善予

定戸数

居住性+長寿命 - 0 戸

安全性+長寿命 - 0 戸

福祉対応+長寿命 - 0 戸

居住性+福祉対応 北蛇草 22,28~32、

荒本 7,8,12,13,17,

18,21,22

506 戸

長寿命 - 0 戸

建替予定戸数 北蛇草 14,16~21,

25~27

荒本 4~6,9~11,16,

19,20,23,24,25,27

696 戸

用途廃止予定戸数 - 0 戸

新規整備予定戸数 - 0 戸

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6.目標管理戸数の設定と管理戸数の推計について

(1)国土交通省の推計プログラムを用いた推計フロー

東大阪市における計画期間内での要支援世帯数を国土交通省が作成した公営住宅供給目標設

定支援プログラムより、下記のフローに基づき推計を行った。

①平成 22年度末 総世帯数の推計

②平成 32年度末 総世帯数、民間賃貸住宅世帯数の推計

③平成 32年度末 公営住宅への入居資格を持つ世帯数の推計

④要支援世帯数の推計

・最低居住面積水準未満かつ著しい困窮年収未満世帯

・最低居住面積水準以上かつ著しい困窮年収未満世帯の高家賃負担世帯

・著しい困窮年収以上収入分位 25%以下で最低居住面積水準以上未満の

世帯

・最低居住面積水準以上かつ著しい困窮年収以上収入分位 25%以下の高

家賃負担世帯

←総世帯数の推計

←民間賃貸住宅の配分率の推計

←将来の収入分位、世帯人員別世帯数の推計

←将来の収入分位 25%(高齢世帯・子育て世帯は 40%)の

年間収入の推計(公営住宅入居資格ライン)

←著しい困窮年収の設定

←高家賃負担率となる年収の設定

←最低居住面積水準未満世帯の世帯数の推計

※東大阪市の推計においては平成32年度末を平成35年度末の数値と見なす

※公営住宅供給目標設定支援プログラムでは最新の国勢調査や土地統計調査を用いても平成 32 年度末までの推計値

となる。また、平成 22 年度末から平成 32 年度末までの 10 年間と平成 25 年度末から平成 35 年度末までの 10 年間

では要支援世帯数に大きな差異は生じないと考えられるため、東大阪市の要支援世帯数の推計においては平成 32 年

度末の数値を平成 35 年度末の数値と見なすこととする。

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(2)推計の詳細

①平成 35年度末の世帯数の推計

平成 22 年度の国勢調査をもとに国土交通省が作成した公営住宅供給目標設定支援プログラ

ムを用いて平成 22年度末の一般世帯総数を推計した結果、以下の通りに予測された。

平成 22 年度末一般世帯総数

213,627 世帯

②平成 35年度末 民間賃貸住宅数の推計

国土交通省が作成した公営住宅供給目標設定支援プログラムより、以下の通りに予測された。

総世帯数 うち民間賃貸住宅等

平成 35 年度末 211,339 世帯 90,854 世帯

③平成 35年末 民間賃貸住宅数の推計

国土交通省が作成した公営住宅供給目標設定支援プログラムより、民間賃貸住宅世帯のうち

公営住宅への入居資格を持つ世帯数を推計した結果、以下の通りに予測された。

民間賃貸住宅世帯のうち公営住宅への入居資格を持つ世帯数

平成 35 年度末

31,496 世帯

内訳 25%以下 28,159 世帯

25~40%(高齢世帯、子育て世帯) 3,337 世帯

④要支援世帯数の推計

国土交通省が作成した「都道府県向け要支援世帯の推計プログラム」より、以下の通りに予

測された。

公営住宅等による要支援世帯数

平成 35 年度

最低居住面積水準未満かつ 著しい困窮年収未満世帯 2,609 世帯

最低居住面積水準以上かつ著しい困窮年収未満世帯の高家賃負担世帯 5,371 世帯

最低居住面積水準未満かつ 著しい困窮年収以上世帯 2,068 世帯

最低居住面積水準以上かつ著しい困窮年収以上収入分位 25%以下の高

家賃負担世帯 1,546 世帯

総数 11,594 世帯

公営住宅供給目標設定支援プログラムにより算定された要支援世帯のうち、「①最低居住面積水準未満かつ著しい

困窮年収未満世帯」は緊急に支援が必要な世帯とされており 100%の対応が求められており、「②最低居住面積水準以

上かつ著しい困窮年収未満世帯の高家賃負担世帯」も①に準じては緊急に支援が必要な世帯とされている。

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(3)公営住宅等の供給計画

①公営住宅供給量

公営住宅における平成 22~24 年度の空き家募集実績は以下の通りである。

公営住宅空き家募集実績

H22 H23 H24 計 年平均戸数

市営住宅(戸) 48 45 47 140 47

府営住宅(戸) 189 146 140 475 158

合計 615 205

現在の空き家募集発生率で推移すると、計画期間内に発生する公営住宅等による要支援世帯

数 11,594 世帯に対して 2割弱のみの供給量となることが分かる。

しかし、現在、市営住宅では募集戸数を上回る空き家が発生している。発生した空き家全て

を活用した入居者募集が進まない要因としては、耐用年数を経過した団地については政策空き

家を進めていることや、適正な空き家修繕費の確保が困難なことなどがあげられる。

今後、建替え等を進めていくことで政策空き家が減少することや、空き家修繕工事の検討・

見直しを行うことにより修繕費の低減を図り、空き家修繕費に係る予算の効率的な執行を行う

ことで募集戸数を増大させることが可能であると考えている。また、高額所得者対策の強化な

どを行うことにより、より一層の空き家募集戸数の増加を見込むことができる。

そのため、市営住宅においては計画期間内の年間平均空き家募集戸数を現在の約 47 戸から約

1.3 倍の 60 戸へ増加させることを見込み、計画期間内の空き家募集戸数を以下のように設定す

る。

公営住宅 空き家募集予定戸数(既存の公営住宅のみで算定)

府営住宅 市営住宅 合計

年間空き家募集発生想定戸数 158 戸 60 戸 218

計画期間 10 年

空き家募集予定戸数 1,580 600 2,180

また、計画期間内での新規整備等の供給計画と合わせると以下の通りとなる。

公営住宅 供給目標量

新規入居者用 備考

既存の公営住宅で計画期間内に発生が

予想される空き家募集戸数 2,180

うち府営住宅 1,580

うち市営住宅 600

新規整備する住宅で計画期間内に発生

が予想される空き家募集戸数 26 新上小阪住宅

建替を行う住宅で計画期間内に発生が

予想される空き家募集戸数 132 荒本、北蛇草、桂川、府営中鴻池

合計 2,338

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②その他の公的住宅等で公営住宅需要世帯用に活用する戸数

その他の公的住宅等の年間空き家発生率は以下の通りである。

期間 募集対象ストック数 募集実績戸数 年間空き家募集発生率

UR賃貸 H22~24 3 ヶ年 1,463 - 10%

公社賃貸 H24 1ヶ年 534 65 12%

年間空き家募集発生率をもとに、計画期間内での空き家募集予定戸数を算出すると以下の通

りとなる。そのうち、住宅土地統計調査によると公営住宅への入居資格がある収入世帯数の割

合は 27.5%であることから、公営住宅需要世帯用に活用する戸数は空き家募集予定戸数の

27.5%と想定する。

その結果、計画期間内に公営住宅需要世帯用に活用可能な戸数は約 580 戸となる。

募集対象

ストック数

年間空き家募集

発生率

計画期間内 空き家

募集予定戸数

うち公営需要世帯

用に活用する戸数

UR賃貸 1,463 10% 1463 402

公社賃貸 534 12% 650 178

合計 580

(4)市営住宅の管理戸数

(2)(3)の結果より、計画期間内における公営住宅等による要支援世帯数の推計と要支援

世帯に対応可能な戸数を比較すると、公営住宅等による要支援世帯数 11,594 世帯に対して公営

住宅等で対応可能な戸数の総数は 2,918 世帯となっており、要支援世帯数の方が大きく上回る

ことがわかる。

そのため、計画期間内においては他の公的賃貸住宅と連携を図るとともに、民間市場による

住宅セーフティネットを確保する施策の検討を進めることで、より多くの要支援世帯数に対応

できるように努める。

また、公営住宅においては、現有戸数程度を維持し、空き家募集戸数の増加等に取り組むこ

とで、最低限、緊急に支援が必要とされる「①最低居住面積水準未満かつ著しい困窮年収未満

世帯」にあたる 2,609 世帯に対して 100%の対応を行うことを第一の目標とする。

供給・管理戸数の目標

・市営住宅においては、現有戸数程度を維持し、最低限、緊急に支援が必要とさ

れる「①最低居住面積水準未満かつ著しい困窮年収未満世帯」にあたる 2,609

世帯に対して 100%の対応を行うことを第一の目標とする

・また、その他の要支援世帯については、他の公的賃貸住宅と連携を図るととも

に、民間市場による住宅セーフティネットを確保する施策の検討を進める

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7.市営住宅における建替事業の実施方針

7-1 市営住宅(大規模2団地以外)の建替・用途廃止等の方針

(1)市営住宅(大規模 2 団地以外)の建替・用途廃止等の基本方針

厳しい財政状況から、住宅住棟別手法判定フローにより建替え判定を受けた全ての市営住宅の

建替えは困難であるが、市営住宅の現状などを踏まえ、また、以下の方針や新たな社会要請に対

応しつつ、順次建替え事業を実施する。

●老朽化した公営住宅等の建替えまたは統廃合の推進

計画期間内において建替えとした住宅については、財政状況、地域事情や入居者の状況等を踏

まえながら、計画的な建替えを推進する。

建替えの際に余剰戸数が発生した場合には、その他の老朽化した市営住宅に居住している世帯

を優先的に移転させるなど、住み替えを支援する。

●環境に配慮した住宅ストックの整備と活用

市営住宅の建替え等にあたっては、省エネルギー、省資源、自然エネルギーの活用などの観点

から事業を実施することで、環境対策やリサイクル市場の拡大など循環型社会の形成に寄与する

事を推進する。

●良質な住宅ストックの形成と効率的な維持管理

建替え等に伴い住戸規模の改善及び設備・防犯面での居住水準の向上を図るとともに、ユニバ

ーサルデザインを積極的に採用しながら将来の居住ニーズの変化にも配慮し、高耐久性を備えた

住宅の整備を行う。住宅のセーフティネットとしての役割を果たすため、「真に住宅に困窮する世

帯」への的確な住宅確保と適切な維持管理の強化を図りながら長寿命化に向けた取組を推進する。

●地域のまちづくりへの貢献

良好な地域コミュニティ形成のために、保育所・高齢者福祉施設など公的施設の併設、グルー

プホームやシルバーハウジングなどの福祉部門や NPO などとの連携・調整検討を行い居住者や周

辺住民だけでなく市民に役立つ団地に向けた取組の推進をめざす。

また、建替え事業に伴う余剰地については、福祉施策との連携や住宅供給など、地域のまちづ

くりに寄与できる施設の誘導を民間への売却を視野に入れながら検討する。そして民間へ売却処

分した場合には、市営住宅の整備基金として充当し、財源確保にあたる。

●大阪府・都市再生機構・大阪府住宅供給公社との連携

府営住宅、都市再生機構賃貸住宅、大阪府住宅供給公社賃貸住宅及び市営住宅の更新の早期実

現と地域の住宅需要への対応を図るため、収入階層に対応した各住宅相互の住み替え、建替えや

改善のための仮移転住居の確保、事業連携などの相互協力を図る。

●民間賃貸住宅等の活用

現在市が管理している住宅は、法定容積率に対して既存不適格のものや敷地規模が小さく現地

建替えでの戸数確保が難しい部分もあるので、手法のひとつとして民間賃貸住宅等の借上公営住

宅化(または買取公営住宅化)についても検討する。

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(2)建替移転事業スキーム

建替移転事業スキームについては、以下の 3つの区分に分けて計画を行うこととする。

①木造・簡易耐火等住宅等の建替移転計画

②上小阪東住宅・宝持西住宅の建替移転計画

③楠根住宅の建替移転計画

①木造・簡易耐火等住宅等の建替移転計画

近鉄奈良線以南には耐震性に課題がある簡易耐火住宅や耐用年限を経過した木造住宅が多数

存在しており建替えを進める必要があるが、これらの住宅を効率よく集約建替えできるような

土地の選定が困難な状況であるため、周辺に立地している他の公的賃貸住宅等の建替事業との

連携を視野に入れ、木造・簡易耐火等住宅の移転先として活用することを検討する。

事業スキームは以下の通りである。

1: 周辺に立地している他の公的賃貸住宅等と連携した整備・移転等を検討する。

2:余剰地が発生した場合は売却するものとする。

また、上小阪西住宅跡地については売却することを基本とするが、高度利用が可能である

ことから、将来的な公営住宅の需要動向などさまざまな状況に応じて、新たな建設、また

は余剰地売却の選択ができるようにする。

移転完了 H25 年末移転完了予定

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なお、桂川住宅は、敷地規模は大きいが狭小な道路で複数に分断されている上、高低差も大

きく、用途地域が第一種低層住居専用地域であることから住宅の高度利用ができない敷地であ

るため、現入居世帯数程度での現地建替を行う。また、創出される余剰地については、住環境

が良く住宅地としての価値が高いため、住宅地供給として民間へ売却することを検討する。

事業スキームは以下の通りである。

1:空き家を解体し、建替えスペースを確保する。

2:上記の解体後のスペースで建替えを行う。

3: 建替え完了後、現入居者の本移転を行う。

4: 創出される余剰地は売却を検討する。

※1~4の事業スキームについては民間活力の導入の検討を行う

②上小阪東住宅・宝持西住宅の建替移転計画

建替事業用地として取得した大阪府営新上小阪住宅跡地を上小阪東住宅の建替えに活用する。

また、宝持西住宅については上小阪東住宅入居者の本移転が完了後、上小阪東住宅跡地におい

て建替え事業を行う。

そして最終的に宝持西住宅で創出される土地については、売却することを基本とする。しか

し将来的な公営住宅の需要動向などさまざまな状況に応じて、新たな建設、または余剰地とし

て選択できるようにする。

事業スキームは以下の通りである。

1:大阪府営新上小阪住宅跡地を活用して上小阪東住宅の建替えを行う。これにより、現入居

者の仮移転の必要がなくなる。

2:上小阪東住宅入居者の本移転が完了後、上小阪東住宅跡地において宝持西住宅の建替えを

行う。宝持西住宅の現入居者も仮移転の必要がなく、原則1回の本移転で移転することが

可能となる。

3: 建替え完了後、宝持西住宅現入居者の本移転を行う。

4: 宝持西住宅跡地については売却することを基本とするが、高度利用が可能であることから、

将来的な公営住宅の需要動向などさまざまな状況に応じて、新たな建設、または余剰地売

却の選択ができるようにする。

※1~4の事業スキームについては民間活力の導入の検討を行う

目標計画期間 第 1期(平成 28~32 年) 第 2期(平成 33~39 年) 第 3期(平成 40 年~)

新上小阪住宅 建設~完了

建替後管理戸数 245 戸

上小阪東住宅

(現入居戸数 244 戸)

本移転入居 244 戸 解体~建設~完了

建替後管理戸数 177 戸

宝持西住宅

(現入居戸数 155 戸)

本移転入居 155 戸 売却

※需要動向に応じて 建設も検討

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③楠根住宅の建替移転計画

楠根住宅では老朽化や居住水準の低さが課題となっており、現地での耐震改修では費用対効

果が十分見込めことや、新規建設された高井田住宅 2棟に高井田 6・7住宅と高井田母子住宅の

現入居者が移転していることから、楠根住宅の建替えを高井田 6・7・母子住宅の跡地を活用し

て行うこととする。

事業スキームは以下の通りである。

1:高井田 6・7住宅と高井田母子住宅の跡地に楠根住宅の建替えを行う。 ※建設着手までに時間を要するため既存入居者の緊急避難措置として稲田鷺島住宅、島町住宅を移転先として活用する

※土地については建設までの間、貸し付けを行い、その収益を新規建設する市営住宅の整備基金として充当する

2:建替え完了後、楠根住宅の現入居者の移転を完了させる。

3:現入居者の移転完了後、楠根住宅の跡地を売却する。

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7-2 市営住宅(大規模2団地)の建替・用途廃止等の方針

(1)市営住宅(大規模 2団地)の基本方針

①建替えの基本方針

北蛇草・荒本両団地は 1,000 戸を超える大規模な団地であることから、以下の基本方針をも

とに、計画的に順次建替え事業を行っていく。

1)建替えによる耐震化と高齢者対応の促進

耐震安全性の確保と高齢化対応が急務であるなか、建替えにより住宅の安全性と居住性を

確保することとする。

住棟・住戸等についてはユニバーサルデザインの考え方を取り入れた整備を行っていく。

2)ブロック単位での建替えの推進

両団地では、団地エリア内に数棟の住棟が一まとまりで分散して整備されているため、1

つの敷地があまり大きくなく、建替えの自由度が少ない。そこで建替えに際しては、隣接す

る複数の住棟を一体化し、ブロック単位での建替えを基本とする。

3)団地エリア内における移転建替えの推進

仮住居の確保を最小減に抑えるため、団地エリア内の別の場所に移転建替えを進めていく。

4)団地の集約化

団地全体を集約(コンパクト)化することにより、生活密度を高めて住民同士のふれあう

機会を増やすとともに、合理的かつ経済的な管理運営を行っていくこととする。

5)コミュニティミックスの実現に向けた住宅供給

建替え時には、現状の世帯人員にあわせた型別供給配分を基本としながら、ファミリー向

け住戸(2DK、3DK)も一定程度確保した住宅供給を図っていく。

また、住戸内の整備にあたっては、多様な住み方にも対応できるような(例:置き畳により

住戸内を大きく改修することなく和室と洋室を容易に変更できる)配慮も検討していく。

さらに、1階部分に身障者対応住戸も一定戸数整備していく。

6)景観や環境への配慮

両団地は 30 棟前後の住棟が建ち並び街並みを形成していることから、各住棟のデザインや

色彩計画など、外構や植栽計画を含め、周辺とも調和した一体的な街並みを形成するよう十

分に配慮していくことも求められる。

また、公共部門においても地球温暖化対策が求められていることから、省エネルギー・自

然エネルギーに配慮した設計や設備の採用、緑地の確保等を検討していく。

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②事業実施方針

計画的に事業を進めるため、財政やマンパワーなどの状況を考慮し、以下の考え方に基づき、

事業を進めていく。

1)事業費用のための財源の確保

事業費用は、交付金、一般財源、起債に加え、活用地を売却して得られた財源も充てる。

2)事業時期の設定

建替え対象団地については、それぞれの団地規模、周辺環境、現居住者の生活圏等を考慮

しながら、近接する複数の団地について一体化し、ブロック単位の建替を基本とする。

事業時期は、団地規模、周辺環境、用地や政策空家の効率的な活用、財政の円滑で合理的

な活用等も考慮に入れて設定する。

3)事業量の設定

収支が円滑かつ効率的に活用されるよう事業量の平準化に配慮し、マンパワー等の状況も

加味した上で設定する。

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③各団地の建替え事業の進め方

1)北蛇草住宅

【建替え計画】

第1期

17 号棟北の建替え検討用地を有効に活用するために、隣接する 17 号棟、21 号棟を市有地と

して空地になっている旧保育所跡地に移転建替えすることとする。

第 1期建替えの計画戸数は 62戸(改良 36 戸、公営 36戸)となるため、17・21 号棟に加え、

老朽化の進んだ 14号棟を移転対象とする。

その他の余剰分については第 2 期建替え候補の住棟の中から部分的に先行して移転を進める

こととする。

第2期

第 1 期建替えにより生まれた比較的大きな敷地に 130 戸(改良・公営)程度を計画し、耐震

安全性の確保が急がれる 25・26・27 号棟及び 16・18・19 号棟を移転する。

25・26・27号棟の跡地は団地エリアのまとまりから少し離れた場所に位置するため売却等の活

用を検討し、団地のコンパクト化を進めることとする。

余剰分については改良からの先行移転もしくは計画戸数の減を検討する。

第3期

第 3期建替計画では、第 2期建替えにより移転した 18・19 号棟の跡地に 30戸(公営)程度を

計画し、20 号棟を移転する。

余剰分については公募等による新たな入居を検討する。

第4期

第 3期建替により移転した 20号棟の跡地に 28 戸(改良・公営)程度を計画し、16号棟を移

転する。

余剰分については公募等による新たな入居を検討する。

【その他の施設整備】

駐車場については、団地全体で駐車場が不足しているため、計画戸数に対して50%以上を

確保する。その他、本計画で定めた整備水準に合わせて、住棟及び屋外付帯施設を整備する。

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2)荒本住宅

【建替計画】

第1期

4 号棟東の建替検討用地を有効に活用するために、隣接する 4・5・6 号棟を市有地として空地

になっている旧保育所跡地に移転建替えすることとする。

第 1期建替の計画戸数は 41 戸(改良)となるため、その他の余剰分については第 2期建替候

補の住棟の中から部分的に先行して移転を進めることとする。

第2期

第 1 期建替により生まれた比較的大きな敷地に 120 戸(改良)程度を計画し、耐震安全性の

確保が急がれる 16号棟及び 9・10・11 号棟を移転する。

16 号棟の跡地は面積も小さく市営住宅の建替が困難なため売却等の活用を検討する。

余剰分については第 3 期建替候補の住棟の中から先行移転もしくは計画戸数の減を検討する。

第3期

第 2期建替により移転した 9・10・11 号棟の跡地に 80 戸(改良・公営)程度を計画し、25・19・

20 号棟を移転する。

余剰分については第 4 期建替候補の住棟の中から先行移転もしくは計画戸数の減を検討する。

第4期

第 3 期建替により移転した 19・20・25 号棟の跡地に 100 戸(公営)程度を計画し、23・24・27

号棟を移転する。

余剰分については公募等による新たな入居を検討する。

【その他の施設整備】

駐車場については、団地全体で駐車場が不足しているため、計画戸数に対して 50%以上を確

保する。その他、本計画で定めた整備水準に合わせて、住棟及び屋外付帯施設を整備する。

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8.長寿命化のための維持管理の方向性

8-1 市営住宅(大規模2団地以外)の維持管理計画

標準修繕周期(P100 参照)をふまえて定期的な点検を行い、適切な時期に予防保全的な「修

繕」を行うことで、居住性・安全性等の維持を図り、市営住宅を長期的に活用する。

計画期間内に実施する維持管理・改善事業の内容を以下に示す。

表:個別改善住棟において計画期間内に実施する維持管理・改善事業の内容

区分 実施方針 実施内容 対象住棟

修繕対応 標準修繕周期をふまえて定期的

な点検を行い、適切な時期に予

防保全的な修繕を行うことで、

居住性・安全性等の維持を図り、

市営住宅を長期的に活用する。

・定期点検の実施

・標準周期を踏まえた経常修繕の実施

・空き家修繕の実施 等

稲田鷲島

若宮

高井田

島町

個別改善

【居住性向上型】

現在の入居世帯のニーズや傾向

を踏まえ、間取りの改修を実施

する。

・小規模世帯に対応する間取り改修 該当なし

個別改善

【安全性確保型】

(耐震改修)

耐震診断を実施し(または既存

の診断結果を活用し)、診断によ

る改修計画に基づき耐震改修工

事を行う。

・耐震改修工事の実施 等 該当なし

個別改善

【長寿命化型】

耐久性の向上や、躯体への影響

の低減、維持管理の容易性向上

の観点から予防保全的な改善を

行う。

・対策が必要な全住棟において屋根の

防水性・断熱性・耐久性向上

・対策が必要な全住棟において、外壁

の防水性・耐久性の向上

・対策が必要な全住棟において、配管

の耐食性・耐久性の向上 等

該当なし

表 大規模2団地以外の計画修繕の実施方針(優先的に実施を検討していく修繕。建替判定住棟を除く。)

■屋上防水・外壁改修

修繕周期が 10~15 年のものが多いため、修繕周期に応じて計画的に修繕を行っていく。

参考:この 15 年間で改修を実施した住棟

屋上防水・

外壁改修 稲田鷺島 1[H21]、稲田鷺島 2 [H22~23]

8-2 市営住宅(大規模2団地)の維持管理計画

大規模2団地については、今後、段階的に建替を行っていくため、事業実施まである程度の

期間を有する住宅については、入居者の安全確保等に配慮し、一定の期間の使用に耐え得るよ

う、以下のような維持管理の方針を定める。

①修繕対応

【保守点検等】・・・・・・エレベーターや電気・給排水設備等についての保守点検業務を行う。

【計画修繕】

大規模2団地については、整備の効率性も配慮し、建替まで一定の期間の使用に耐え得る

よう、周期的な修繕を行っていく。特に構造躯体の安全性に影響する屋上防水・外壁改修、

入居者の生活に大きく影響する給排水設備等については優先的に実施を検討していく。

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表 大規模2団地の計画修繕の実施方針(優先的に実施を検討していく修繕。建替判定住棟を除く。)

■屋上防水・外壁改修

修繕周期が 10~15 年のものが多いため、修繕周期に応じて計画的に修繕を行っていく。

参考:この 15 年間で改修を実施した住棟

屋上防水

荒本

住宅

6・14[H10]、11[H14]、26[H22]、21[H23]、

17・18・19[H25]

北蛇草

住宅

TH(A,B,E)・18・19[H10]、[H11]、14[H12]、

32[H18~19]、27[H20]、26[H21]、29[H22]、22[H25]

外壁改修

荒本

住宅

19[H9]、17[H10]、14[H11~13]、22[H12]、11[H13]、20[H14]、

15[H15,16]、23[H16]、12[H18]、16[19,25]、7[H20]、9[H21]、21[H22]

北蛇草

住宅

27[H14]、26[H16]、21[H17]、7[H20]、23[H21]、

4・8・30[H23]、2・TH(A,B,C) [H24]、28・TH(D,E,F)[H25]

■給排水設備等

修繕周期が 20~30 年のものが多いため、昭和 60 年以前に建設された住棟については、修繕時期を迎

えている。このため、保守点検のうえ、早期の対応が必要と判断された場合は、できる限り早く修繕す

ることが求められる。

参考:この 15 年間で改修を実施した住棟(その他量水器取り換え済み住棟あり)

給水方式

変更

荒本住宅 14[H16]

北蛇草住宅 18・19 [H10]、28~31[H14]、14[H18]

排水管

関連

荒本住宅 14[H15,17]、13[H16]、23[H17]、19・25[H18]、

21・22[H22]、17・18・29[H23]、15[H24]、27[H25]

北蛇草住宅 6・15[H21]、18・19[H15]、20[H18]、22・33[H17]、

TH(H)[H24]

受水槽

改修

荒本住宅 17・18[H15]、14[H16]、13[H17]、12[H18]、27[H19]、

19[H20]

北蛇草住宅 16・23[H10]、6・9・10[H15]、17・21[H16]、14[H17]、

32[H19]、20・27[H20]

【空家修繕】・・・・・・空家発生後に次の入居者のために修繕を実施する。

【その他日常的な維持管理】

日常的に入居者との情報交換を進めることにより、住宅の劣化等の状況を適切に把握し、

適切な経常修繕を行っていく。

住宅の劣化等を予防するためにも、入居者のしおりを充実させるなどして、入居者に対し

て住宅の適切な使用を促していく。

また、住棟単位に、実施した修繕履歴や施工図面などを整理し、随時、更新を行っていく。

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②個別改善

既に十分に耐震性が確保されており、今後も長期的に活用する住宅については、建替事業

の実施スケジュールに配慮し、次のような改善事業を実施する。

【居住性向上型】

浴室スペースが設置されていない住棟については、住戸改善により新たに浴室スペースを

設置する。

【福祉対応型】

中層でエレベーターが設置れていない住棟については、新たにエレベーターの設置を行う。

また、エレベーターの設置と併せて、住棟アプローチの段差解消や共用部への手摺りの設置

等の検討を行うものとする。

■長寿命化を図るための改善の例 (出典:公営住宅等長寿命化計画策定指針 平成 21年 3月国交省)

住戸改善 共用部分改善 屋外・外構改善

居住性向上型

・間取りの改修

・給湯設備の設置

・電気容量アップ

・外壁・最上階の天井等の断熱

・開口部のアルミサッシ化

・給水方式の変更

・断熱化対応

・地上デジタル放送対応

・雨水貯留施設の設置

・地上デジタル放送対応

・集会所の整備・増改築

・児童遊園の整備

・排水処理施設の整備

福祉対応型

・住戸内部の段差解消

・浴室、便所等への手すりの設置

・浴槽、便器の高齢者対応

・高齢者対応建具

・流し台、洗面台更新

・グループホームへの改良

・廊下、階段の手すり設置

・中層 EV の設置・機能向上

・段差の解消

・視覚障害者誘導用ブロック等の

設置

・屋外階段の手摺の設置

・屋外通路等の幅員確保

・スロープの設置

・電線の地中化

安全性確保型

・台所壁の不燃化

・避難経路の確保

・住宅用火災警報器等の設置(*1)

・アスベストの除去等

・ピッキングが困難な構造の玄関扉

の鍵、補助鍵の設置、破壊が困難

なガラスへの取替え、防犯上有効

な箇所への面格子等の防犯建物部

品の設置(*3)

・耐震改修(*2)

・外壁落下防止改修

・バルコニーの手すりのアルミ化

・防火区画

・避難設備の設置

・アスベストの除去等

・EV の防犯カメラ設置(*3)

・地震時管制運転装置等の設置

・屋外消火栓設置

・避難経路となる屋外通

路等の整備

・屋外通路等の照明設備

の照度確保

・ガス管の耐震性・耐食性

向上

・防犯上有効な塀、柵、垣、

植栽の設置(*3)

長寿命化型

・浴室の防水性向上に資する工事

・内壁の断熱性の向上・耐久性の

向上に資する工事

・配管の耐久性向上に資する工事

・躯体・屋上・外壁・配管の耐久

性向上

・避難施設の耐久性向上

・配管の耐久性・耐食性向

上に資する工事

*1 公営住宅への住宅用防災警報機等の設置については、「住宅用防災警報機及び住宅用防災報知設備の設置

について(通知)(平成 17 年 9 月 16 日国住備第 50 号)」を参照。

*2 公営住宅の耐震改修については、[公営住宅等の耐震化の推進について(平成 18 年 4 月 28 日国住備第 31

号)」を参照。

*3 公営住宅の防犯性向上については、「共同住宅に係る防犯上の留意事項及び防犯に配慮した共同住宅に係

る設計指針について(平成 13 年 3 月 23 日国住備発第 110 号)」を参照。

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参考 維持保全の方法の例

(出典:長期優良住宅に係る認定基準技術解説/一般社団法人住宅性能評価・表示協会)

地震時 台風時 10年目 15年目 20年目 25年目 30年目

RC+仕上材 本体にき裂・仕上材が剥落 ○ ○ ○ ○ ○

ブレース付鉄骨軸組+仕上材 仕上材にき裂・剥落 ○ ○ ○ ○ ○

筋交付木造軸組+仕上材 仕上材にき裂・剥落 ○ ○ ○ ○ ○

RC 本体にき裂 ○ ○ ○ ○ ○

鉄骨 歪み・き裂・錆・塗装剥がれ ○ ○ ○ ○ ○

木 倒れ・本体に割れ・腐れ ○ ○ ○ ○ ○

RC 本体にき裂 ○ ○ ○ ○ ○

鉄骨 歪み・き裂・錆・塗装剥がれ ○ ○ ○ ○ ○

木 仕口継手に隙・本体に割れ・腐れ ○ ○ ○ ○ ○

アスファルト防水(保護層あり) コーチングふくれ・漏水 目視 ○ ○ ○ 更新

アスファルト防水(露出) ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○ 更新

シート防水 ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○ 更新

塗膜防水 ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○ 更新

FRP防水 ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○ 更新

ルーフドレイン 溝の障害物撤去 清掃 ○ ○ ○ ○

勾配屋根 茸材のメクレ・剥落 目視 ○ ○ ○ ○

軸樋 詰まり 目視 ○ ○ ○ 更新

立樋 詰まり 目視 ○ ○ ○ 更新

塗り床 漏水 目視 ○ ○ ○ ○

ビニールシート ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○

ドレイン 溝の障害物撤去 清掃 ○ ○ ○ ○

防水モルタル上防振塗装 漏水 目視 ○ ○ ○ ○

ビニールシート ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○

FRP防水 ふくれ・漏水 目視 ○ ○ 更新 ○ 更新

ドレイン 溝の障害物撤去 清掃 ○ ○ ○ ○

窯業系ボード貼り 割れ・剥落 ○ ○ ○ ○ 更新

タイル貼り 割れ・剥落 ○ ○ ○ ○ ○

吹きつけタイル 汚れ・ふくれ・き裂 ○ ○ ○ 更新 ○

アルミ製建具 ガラス汚れ・ヒビ割れ・開閉動作 ○ ○ ○ ○

鋼製建具 錆・塗装剥がれ ○ ○ ○ ○

ステンレス製建具 自動扉・フロアヒンジ動作 確認 ○ ○ ○ ○ ○ ○

外部廻りシーリング シリコン系 弾力・キレツ ○ ○ 更新 ○ 更新

硬質ポリ塩化ビニル管(VP・HIVP) 漏水(接触不良)・弁不良・支持不良・防露材剥離 目視 ○ ○ 更新 ○

硬質ポリ塩化ビニルライニング鋼管(SGP-VA、VB、VD)漏水(継手腐食)・赤水・弁不良・支持不良・防露材剥離

目視 ○ ○ ○ 更新

ポリエチレン粉体ライニング鋼管(SGP-PA、PB、PD)漏水(継手腐食)・赤水・弁不良・支持不良・防露材剥離

目視 ○ ○ ○ 更新

ステンレス鋼管(SSP-SUS)漏水(継手パッキン劣化)・弁不良・支持不良・防露材剥離

目視 ○ ○ ○ 更新

架橋ポリエチレン管(PE-X)(専用部) 漏水(傷・接続部緩み・ヘッダ部弛み)・支持不良 目視 ○ ○ 更新 ○

ポリブテン管(PB)(専用部) 漏水(傷・接続部緩み・ヘッダ部弛み)・支持不良 目視 ○ ○ 更新 ○

(*1)(屋外・地中埋設部) 漏水(外部腐食・凍結破壊)・地盤沈下 目視 ○ ○ ○ 更新

耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管(HTVP)漏水(接触不良・熱伸縮異常)・弁不良・支持不良・保温材剥離

目視 ○ 更新 ○

耐熱性硬質塩化ビニルライティング鋼管(SGP-HVA)漏水(継手腐食・熱伸縮異常)・弁不良・支持不良・保温材剥離

目視 ○ ○ 更新

銅管(CUP)漏水(腐食・熱伸縮異常)・弁不良・支持不良・保温材剥離

目視 ○ ○ 更新

ステンレス鋼管(SSP-SUS)漏水(継手パッキング劣化)・弁不良・支持不良・保温材剥離

目視 ○ ○ 更新

架橋ポリエチレン管(PE-X)(専用部) 漏水(傷・接続部緩み・ヘッダ部弛み)・支持不良 目視 ○ 更新 ○

ポリブテン管(PB)(専用部) 漏水(傷・接続部緩み・ヘッダ部弛み)・支持不良 目視 ○ 更新 ○

硬質ポリ塩化ビニル管(VP)漏水(割れ・接触不良)・排水不良・支持不良・防露材剥離

目視 ○ ○ ○ 更新

排水用硬質塩化ビニルライティング管(D-VA) 漏水(継手腐食)・排水不良・支持不良・防露材剥離 目視 ○ ○ ○ 更新

排水用ノンタールエポキシ塗装鋼管(SGP-NTA) 漏水(継手腐食)・排水不良・支持不良・防露材剥離 目視 ○ ○ ○ 更新

排水用鋳鉄管(CIP)(共用部) 漏水(継手腐食)・排水不良・支持不良・防露材剥離 目視 ○ ○ ○ 更新

排水・通気用耐火二層管(共用部) 漏水・排水不良・支持不良・耐火被覆材欠損 目視 ○ ○ ○ 更新

(*2)(屋外・地中埋設部) 漏水・排水不良・ます欠損・地盤沈下 目視 ○ ○ ○ 更新

鋼板製水槽漏水・内外板塗装剥離・架台腐食・配管接続不良・弁不良・水位制御不良

○ ○ 更新 ○

FRP製水槽漏水・外板膨れ・パッキング劣化・架台腐食・配管接続不良・弁不良・水位制御不良

○ ○ 更新 ○

ステンレス製水槽漏水・パッキング劣化・架台腐食・配管接続不良・弁不良・水位制御不良

○ ○ ○ 更新

汚水槽(コンクリート製)漏水・排水ポンプ不良・水位制御不良・通気管不良・吐出管つまり

目視 ○ ○ ○ ○ ○

雑排水槽(コンクリート製)漏水・排水ポンプ不良・水位制御不良・通気管不良・吐出管つまり

目視 ○ ○ ○ ○ ○

○長期優良住宅建築等計画に変更があった場合、必要に応じて維持保全の方法を行うものとする。

(*2) 排水用地中埋設管には、硬質ポリ塩化ビニル管、ヒューム管などが使用される。備考

○地震時や台風時の後、当該点検の時期にかかわらず臨時点検を行うものとする。

○各点検の結果を踏まえ、必要に応じて、調査、修繕又は改良を行うものとする。

○各点検において、劣化の状況等に応じて適宜維持保全の方法について見直すものとする。

受水槽・高置水槽

排水槽

清掃・点検

(*1) 給水用地中埋設管には、内外面ライニングした硬質塩化ビニルライニング鋼管、硬質ポリ塩化ビニル管、ポリエチレン管などが使用される。

維持保全対象部分

日常点検

構造耐力上主要な部分

雨水の浸入を防止する部分

給水設備及び

排水設備

基礎・外壁・間仕切壁

柱(目視可能なもの)

土台・梁(目視可能なもの)

屋根防水

開放廊下床

バルコニー床

外壁

外部建具

給水管

給湯管

排水管

点検・補修・更新 目標時期臨時点検点検・補修の項目参考仕様例対象部分

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9.計画の実現に向けて

(1)住民との協働による事業の推進

建替えや維持管理などの事業の円滑な遂行を図るため、入居者に対してきめ細かな説明を行

い、計画内容に対する理解を求めていく。

また、建替えにあたっては、事業スケジュールに対する詳細な検討を行うと共に、型別供給

や住み替え先等に対する入居者の意向把握に努め、入居者の意見を反映させた施設計画や管理

手法の導入をめざす。

特に大規模 2団地では平成 12年度からまちづくり活動を行ってきており、建替え事業による

住宅整備が今までのまちづくり活動の1つの成果となるため、設計段階においてもワークショ

ップ実行委員会を通じて、できる限り住民の意向が反映されるような建替えとなるよう配慮す

るとともに、広報誌等を通して情報発信等を行っていく。

(2)国・府の住宅政策の動向に応じた計画の推進

国や大阪府における住宅セーフティネットの制度や事業の枠組みが見直される可能性がある

ため、その動向に注視しながら計画の推進にあたることが必要である。

そのため、国・府における住宅政策の方向性が変更された場合などは、東大阪市においても

必要に応じて計画の見直しを図ることとする。

(3)公的住宅供給主体や福祉部門等関連部局との連携

本計画の実現に向けては、大阪府、大阪府住宅供給公社、都市再生機構の公的住宅供給主体

との連携のもと、住宅セーフティネット機能を確保するように努める。

また、各住宅の建替え事業を進める上では福祉部局等、庁内の関連部局とも調整しながら推

進することが重要である。そのため、関係主体や関連部局との緊密な情報交換を行い、スムー

ズな事業推進に務めることとする。

(4)多様な住宅供給への取組

ソーシャルミックスの実現に向け、一定の所得階層や若年層等の定住も可能な多様な住宅を

供給するため、建替え事業に伴う余剰地を活用した分譲住宅等についても検討を進めていくこ

とが求められる。

(5)多様な供給手法、管理手法による効率的な対応の検討

建替え事業にあたっては従来の直接建設方式に加え、PFIなど民間活力を生かした事業

手法による財政負担の平準化や事業のライフサイクルコスト縮減につながる適切な方法を検

討する。

そのため、今後、他都市の民間活力を活かした供給・管理手法の事例調査を行い、本市に適

した効率的な手法について検討を進める。

(6)整備基金の活用

市営住宅の集約建替え等により発生した余剰地は売却し、その売却益は東大阪市営住宅整備

基金条例に基づき、今後の市営住宅の整備事業に活用する。

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参考.用語の解説

著しい困窮年収

適切な家賃負担割合で最低居住面積水準以上の民間賃貸住宅の確保が困難な年収。

NPO(エヌ・ピー・オー)

Nonprofit Organization(ノンプロフィット・オーガニゼイション)の頭文字をとったもので、通

常「民間非営利組織」と呼ばれている。株式会社など営利企業とは違い、収入から費用を差し引い

た利益を関係者に分配しない、非営利活動を行う非政府、民間の組織である。1995 年の阪神大震災

でNPO活動が注目されたのをきっかけに、1998 年 12 月に「特定非営利活動促進法(NPO法)」が

施工された。NPOの活動内容は、保健福祉の増進、社会教育の推進、まちづくり、文化・芸術・

スポーツの振興、環境保全、人権擁護、国際協力など幅広い分野にわたっている。

居住面積水準

住生活基本法に基づく住生活基本計画(全国計画)による、世帯人数に応じて、豊かな住生活の

実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水

準。

健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準となる最低居住面積の

ほか、都市の郊外及び都市部以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した一般型誘導居住面積

水準と、都市の中心及びその周辺における共同住宅居住を想定した都市居住型誘導居住面積水準が

ある。

その面積は、同じく住生活基本計画(全国計画)による住宅性能水準の基本的機能(居住室の構

成や共同住宅における共同施設の要件)を満たすことを前提に下記の通りとなっている。

最低居住面積水準 一般型誘導居住面積水準 都市居住型誘導居住面積水準

単身者 25 ㎡ 55 ㎡ 40 ㎡

2 人以上の世帯 10㎡×世帯人数+10㎡ 25 ㎡×世帯人数+25 ㎡ 20 ㎡×世帯人数+15 ㎡

・3 歳未満:0.25 人、3歳以上 6歳未満:0.5 人、6歳以上 10 歳未満:0.75 人として算定する。た

だし、これらにより算定された世帯人数が 2人に満たない場合は 2人とする。

・世帯人数が 4 人を超える場合は、上記面積から 5%を控除する。

・次の場合は、上記の面積によらないことができる。

①単身の学生、単身赴任者等であって比較的短期間の居住を前提とした面積が確保されている場合。

②適切な規模の共用の台所及び浴室があり、各個室に専用のミニキッチン、水洗便所及び洗面所が確保され、

上記の面積から共用化した機能・設備に相当する面積を減じた面積が個室部分で確保されている場合。

グループホーム

少人数の高齢者等を一つのグループとし、常駐介護のスタッフのもとに台所、食事室、浴室等を

共有して共同生活を送ることができる施設。

高家賃負担率の世帯

年収 200 万円以下の世帯における民営借家の平均家賃負担率以上(東大阪市では 36.7%)の世帯。

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国勢調査

ある時点における人口及び、その性別や年齢、配偶の関係、就業の状態や世帯の構成といった「人

口及び世帯」に関する各種属性のデータを調べる「全数調査」。国勢調査の統計は、人口統計の中で

静態統計に分類される。

居住水準(住生活基本計画 全国計画)

国民の居住の状態を計量的に表示する指標である。この

うち最低居住面積水準は、健康で文化的な住生活をおく

るために最低限不可欠な住宅の面積水準として定められ

たものである。これよりも質の高い水準として誘導居住

面積水準があり、都市型と一般型とがある。

シルバーハウジング

60 歳以上の高齢者や障害者などの生活に配慮した公営住宅と日常生活支援サービスを併せて提供

する、高齢者世帯向けの公的賃貸住宅供給事業。地方公共団体・都市再生機構がバリアフリー仕様

の公的賃貸住宅を供給し、市区町村の委託を受けた生活援助員(ライフサポートアドバイザー)が

生活指導・相談・安否確認・一時的な家事援助・緊急時対応などの日常生活支援サービスを提供す

る。高齢者が自立した生活を送れるように配慮されている。

収入分位

総務省による家計調査に基づいて、全世帯を収入順に並べ、

各世帯が下から何%の範囲に位置しているかを示した数値を

いい、「収入分位 25%」とは、収入の低い方から 25%に相当

する分位をいう。

住生活基本法

1 世帯 1住宅の確保を目標にしていた「住宅建設計画法」に代わって 2006 年 6 月に成立した法律。

人口減少社会を迎え、少子・高齢化の進展を見据えて、住宅の量を確保することから質を向上する

ことに目標を大きく転換している。住生活基本法は(1)良質な住宅ストックの形成及び将来世代への

継承、(2)良好な居住環境の形成、(3)国民の多様な居住ニーズが実現される住宅市場の環境整備、

(4)住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保など、良質な住宅と環境を創出し、消費者

のニーズに合った住宅が市場に供給されることを目指している。防災や安心・安全、社会福祉、地

球環境など、これまで直接住宅政策には結びつかなかった分野も、住宅政策と連携して進めていく

といった内容になっている。

住宅確保要配慮者

低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子どもを育成する家庭その他住宅の確保に特に配慮を要

する者。

収入分位 収入区分(月額所得)

Ⅰ 0~10% 0~104,000 円

Ⅱ 10~15% 104,001~123,000 円

Ⅲ 15~20% 123,001~139,000 円

Ⅳ 20~25% 139,001~158,000 円

Ⅴ 25~32.5% 158,001~186,000 円

Ⅵ 32.5~40% 186,001~214,000 円

最低居住面積水準

世帯人員 住戸専用面積

1人 25㎡

2人 30㎡

3人 40㎡

4人 50㎡

5人 57㎡

6人 66.5㎡

*子供の年齢による低減等がある

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住宅セーフティネット

経済的な危機に陥っても最低限の安全を保障する社会的な制度や対策の一環として、住宅に困窮

する世帯に対する住宅施策。

住宅・土地統計調査

住宅・土地統計調査は、総務省が住宅関連施策の基礎資料を得ることを目的に、1948 年から 5 年

ごとに実施しているもの。住宅などの実態や現住居以外の住宅及び土地の保有状況、また、居住し

ている世帯に関する実態調査。

新耐震基準

建築物の設計において適用される地震に耐えることのできる構造の基準で、昭和 56(1981)年 6

月 1日以降の建築確認において適用されている基準をいう。新耐震基準は、震度 6 強~7程度の揺れ

でも倒壊しないような構造基準として設定されている。技術的には、地震力が加えられた場合の構

造部材に生じる応力が許容応力以下であるだけでなく、一定以上の規模の建物については、靱性(粘

り強さ)を確保することが求められる。また、建物強度のバランスも必要とされる。

生活援助員 (LSA:ライフ・サポート・アドバイザー)

市町村の委託により、シルバーハウジング、高齢者向け優良賃貸住宅、登録住宅等に居住してい

る高齢者に対して、必要に応じて日常の生活指導、安否確認、緊急時における連絡等のサービスを

行う者。

耐用年数

公営住宅法の規定により、構造別に定められた建物の耐用年数。建替えや除却等の公営住宅の処

分の対象となる基準年数。

・平成 4年度以前建設の住宅:木造 20 年・簡易耐火構造平屋 35 年・簡易耐火構造 2階 45 年・耐火構造 70 年

・平成 5年度以降建設の住宅:木造 30 年・準耐火構造 40 年・耐火構造:70 年

デイサービスセンター

ここでは、老人デイサービスセンターをいい、老人福祉法に基づく施設のひとつで、高齢者に対

して、入浴サービスや食事の提供、さらには機能的な訓練などを「通い」で行っており、他に、レ

クリエーションなどによって心のケアを行う場合もある施設。

バリアフリー

対象者である障害者を含む高齢者等の社会生活弱者が、社会生活に参加する上で生活の支障とな

る物理的な障害や、精神的な障壁を取り除くための施策、若しくは具体的に障害を取り除いた事物

および状態。

PFI(ピー・エフ・アイ)

従来公共部門が提供していた公共サービスを民間主導で実施することにより、設計、建設、維持

管理・運営に民間の資金とノウハウを活用し、効率的かつ効果的な公共サービスの提供を図るとい

う考え方である。

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1980 年代にもてはやされた民活の代表として第三セクター方式があるが、経営破たんや破綻寸前

に追い込まれるケースが続出している。その要因として、事業性の評価が不十分なまま官の信用性

を頼りに政府系金融機関が資金提供を続けてきた点や、一部分だけが民間に任されその資金が投入

されてきたことから、多面的な資金調達と機動的な採算性の追求ができず事業コストが増大したこ

となどが挙げられる。このような従来の手法の反省から、PFIには、官民の役割分担や経営主体

の明確化、事業全体を見渡せるチェック体制の整備が重要と考えられている。

ビオトープ

生き物(Bio)がありのままに生息活動する場所(Top)という意味の合成されたドイツ語です。

開発優先への反省にたち、自然が自ら再 生できるように人間が配慮する運動として、1970年代

にドイツで始められました。だから、本来は自然環境そのものがビオトープなのですが、生き物が

住み にくい都市部などで、人間によって再構成された自然環境。

二方向避難

これは、ひとつの避難路が塞がれても、もう一方を選択できる様に、どんな位置にいても階段や

バルコニーといったような二方向に避難できるような構造にしておくことを言います。

LCC(ライフサイクルコスト)

建物の建設費用だけでなく、企画・設計・施工・運用・維持管理・補修・改造・解体・廃棄に至

るまでに必要なトータルコスト。

ユニバーサルデザイン

平成2年(l990年)にアメリカの故ロン・メイスンが提唱した考え。「できる限りすべての人に利用

可能であるように製品・建物・空間をデザインすること」と定義されており、障害者や高齢者、お

よび健常者の区別なく、子供も老人も誰でもが使いやすいように配慮されたデザインのこと。ノー

マライゼーションを具体化したものと位置づけられる。

バリアフリーは、もともとあったバリアを取り除くことで 「高齢者・障害者のさまざまな障壁 (バ

リア)を取り除き、健常者との生活上の差別を無くしていく」という考え方。例えば、既存の床の段

差部分にスロープをつける、といった行為がそうです。それに対してユニバーサルデザインは最初

から取り除かれている(特別な調整をしない)ことを指し、その基本姿勢は「より多くの人が使いや

すい」ということ。すべての人に使いやすいものであれば、障害者にも使いやすいという考え方で

商品を開発するため、もともとのデザイン自体が障害,障壁を感じさせないものになっているので

す。例えば、レバー式の水道の蛇口など。