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とべ動物園での
環境学習
梅村学園三重中学校
体験メニュー
その(1)
地球環境への関心学ぶ
プロの飼育員と動物触れ合いも
愛媛大学で学ぶ
先端研究技術
梅村学園三重中学校
体験メニュー
その(2)
「大学」を肌で感じ取る
研究室の見学と分かりやすい授業
三位一体でベスト尽す
見学、体験、課題の洗い出しと改善
愛媛県松山市
体験学習メニューを学校と共同で開発
「松山はいく」
松山城特別学習
梅村学園三重中学校
体験メニュー
その(4)
重要文化財を直に体感
名城・松山城を徹底して学ぶ
俳句のまちで
松山吟行体験
梅村学園三重中学校
体験メニュー
その(3)
俳句の基礎から実践へ
街中の吟行で商店主らと交流
学校&松山市コメント ����������������������������������������������������������������������������������������������
(18)第2576号 第3種郵便物認可 2010年(平成22年)9月4日(土曜日)
西日本最大規模の動物園で環境学習や飼育体験を実施
研究センターでは大学生レベルの内容も分かりやすく説明される
巨大な保管庫の見学
「本物の体験」「将来に生きる体験」を通し
た、人と地域に心と心でふれあえるまちを目指
し、教育旅行の目的地として近年受け入れ実績
を伸ばしているのが愛媛県松山市だ。旅行先の
定番で毎年多くの学校が訪れている広島や関西
に、松山を加えた新たなコースを「ゴールデン
ルート」と名付けて誘致。広島からの移動時間
の短縮を図るためのチャーター船も用立てて、
瀬戸内海に浮かぶ“みかんの島”「中島」での
第一次産業体験や環境学習をはじめ、市内各エ
リアで松山ならではのメニューを提供してい
る。その松山での体験学習の特色の1つが、学
校と共同してメニューを企画、開発し、実施す
ること。学校からの細かな要望に添ったていね
いな作り込みが好評を得ている。その取り組み
を梅村学園三重中学校(三重県松阪市)の事例
から見てみよう。
親切な説明を受け「松山城もの知り博士」に
通常見られない場所も見学
俳句入門講座を受ける生徒
道後のまちで「季語パネル」を探し、俳句を作る生徒
飼育員から生態を学ぶ
先生がときめく
プログラム実現
梅村学園三重中学校
校長 冨山眞 氏
修学旅行は欷旅行会社か
らセ蘖トされた行程ではな
く欷教員の創意工夫で欷教
員自身が欹ときめく飮こと
のできるプログラムを組ん
でいる盜そのときめきを松
山市では実現してくれてい
る盜先生たちが楽しい盜そ
れが伝わり欷生徒も楽しく
なる盜
松山市は欷松山城をはじ
め文化的な財産のたくさん
ある素晴らしい街だ盜毎年欷
市と共に新たな体験プログ
ラムを開発している盜訪問
3度目の今年6月は欷吟行
体験欷とべ動物園の見学な
どに加え欷松山城の特別見
学も行い欷さらにグレ欟ド
ア蘖プした盜
平和学習を行檸た広島か
らしまなみ海道を通檸て松
山市に入るが欷その移動で
は常石造船所や大山祇神社
の見学なども組み込める盜
松山のプログラムはどれ
も一般には体験できないも
のばかりだ盜市の方々の支
援に感謝している盜
学校のニ欟ズを
メニ欒欟に反映
松山市観光産業振興課
調整監 大崎修一氏
松山市では欷三重中学校
をはじめとして学校側のニ
欟ズに応じたオリジナルメ
ニ欒欟をできる限り可能に
したいと考え欷スタ蘖フ一
同高い志をも檸て取り組ん
でいる盜
旅行を担当する先生方に
は欷企画への想いが色々あ
るにもかかわらず欷これま
で実行できていない企画も
あ檸たと思う盜それが実行
できるのが松山だ盜松山の
教育旅行で欷先生にと檸て
は生徒たちが真剣に取り組
んでいる姿を見たときの達
成感欷生徒達にと檸ては期
待を超える大きな充実感を
得られるはず盜旅行にかか
わる方々それぞれが満足の
いく関係を構築できる新し
い教育旅行の形が松山には
ある盜これまで培檸てきた
ノウハウやネ蘖トワ欟クに
先生方の想いを注いでいた
だき欷ともに成長すること
で欷松山を舞台とした教育
旅行が常に成長していけれ
ばと思檸ている盜
これまでさまざまな体験メ
ニ欒欟が三重中学校との間で
作り出されてきたが欷平成炸
年度から実施しているもの
に欷西日本最大規模を誇る行
動展示型動物園の欹とべ動物
園飮での体験学習がある盜動
物園での学びと言えば欷園内
の見学や動物への餌やりが一
般的だ盜しかし欷とべ動物園
の場合欷一味違う盜日本で初
めて人工哺育に成功したシロ
クマ・ピ欟ス欷アフリカゾウ欷
スロ欟ロリスが飼育されてお
り欷この動物たちのふるさと
である北極やアフリカなどで
起こ檸ている地球温暖化や森
林伐採欷密輸問題などの環境
学習も行檸ている盜
動物たちの生き方を学ぶこ
とも大切な勉強だ盜常に動物
たちのことを考えているプロ
フ櫪蘖シ欖ナルの飼育員が欷
映像や人工哺育で使用した道
具を使いながら生徒たちに動
物の生態を真剣に語檸てくれ
る盜加えて生徒たちは飼育体
験や餌やりも実施する盜また欷
園が取り組んでいる汚水処理
や堆肥処理とい檸たリサイク
ル活動についても学習する盜
素晴らしい教育の場である欷
とべ動物園での体験学習は欷
生徒たちに人気の高いメニ欒
欟とな檸ている盜
平成炮年度には2つの体験
メニ欒欟が開発された盜その
うちの1つが欷地元愛媛大学
が世界に誇る欹沿岸環境科学
研究センタ欟飮というダイオ
キシンによる海洋汚染などに
関する研究室の見学と授業
だ盜
当日欷生徒達を乗せたバス
が大学に到着すると欷学生ボ
ランテ檪アが学内を案内し欷
研究センタ欟まで誘導盜授業
は大学生レベルの内容だが欷
同研究センタ欟の岩田教授が
分かりやすく説明をしてくれ
た盜生徒たちも真剣な眼差し
で聞き入檸ていた盜その後は欷
生物環境試料バンク欹es|
bank飮と言われる欷過去
燎年にわたり世界中から収集
した動物達が冷凍保存されて
いる日本屈指の施設へ移動盜
マイナス烙度の巨大冷凍庫に
入り欷捕獲されたままの状態
のイルカや海ガメなどを見学
した盜生徒たちにと檸ては見
るものすべてが新しい驚きと
発見だ檸た盜
世界最先端の科学技術はも
ちろん欷研究をしている人た
ちの様子も知ることができ
る盜大学というものを具体的
に感じ取ることができるのも
生徒たちにと檸ての大きな収
穫とな檸ている盜
また欷愛媛大学の研究成果
を一堂に紹介した欹愛媛大学
ミ欒欟ジアム飮が平成炮年瀲
月にオ欟プン盜無料で立ち寄
りが可能とな檸ている盜
■下見段階から知恵を絞る
松山市では欷学校からの連
絡を受けると必要に応じて下
見に同行盜学校の希望する欷
あるいは市の提案する施設や
体験メニ欒欟を教員たちに実
際に見学欷体験してもらいな
がら欷課題を洗い出し欷調整
を行う盜その場で解決できな
い課題があ檸て
も欷深い話し合
いを重ねること
で欷数日のうち
には最善の案が
導き出される盜
こうして欷受け入れる市と学
校側が互いに知恵を絞檸たオ
リジナルメニ欒欟が次々と誕
生していくのだ盜
梅村学園三重中学校は欷平
成炸欷炮欷烟年度と松山方面
で修学旅行を実施してきた盜
毎年欷ゴ欟ルデンウイ欟ク時
期に担当教員が下見のため現
地入りし欷市職員と共に施設
を見学したり欷体験メニ欒欟
に協力してもらう地元団体と
の協議を行檸たりしている盜
生徒達により良い体験をして
もらいたいと欷1つひとつに
ついて熱心に協議したうえ
で欷手づくりの体験メニ欒欟
が完成されていく盜このため
松山市としても欷万全の体制
で修学旅行本隊を受け入れる
ことができている盜
■学校との強い信頼関係を
築く
新たな体験メニ欒欟が次々
と生み出されるのは欷教員の
熱意はもちろん欷市職員や各
施設の担当者が欷学校と同じ
意識で取り組む三位一体の姿
勢が大きな要因だ盜市職員や
各施設担当者が熱心に考え欷
ベストを尽くす盜それが生徒
にと檸て素晴らしい企画を必
ず導いてくれる盜
三重中学校との例で言え
ば欷欹松山はいく飮の松山城
で生徒たちの使用するテキス
ト歉全煢丑歐は欷教育旅行を
担当する若手市職員が作成し
たものだ盜これまでも松山城
を紹介するパンフレ蘖トや冊
子は存在していたが欷内容に
少々難しい部分があること欷
事前および事後学習に対応し
たものでないことから欷今回
のテキストは欷実際の体験コ
欟スに添檸た構成で欷十分に
読みこなせるものにした盜松
山はいくの成功には欷こうい
檸た工夫と努力が裏にあ檸
た盜
一方で市にと檸ても欷職員
が作成していく
中で欷さまざま
な資料を読みあ
さ檸た結果欷松
山城をし檸かり
と案内できるま
でに成長したことが大きな収
穫とな檸たという盜
市職員や各施設担当者が学
校と共にな檸てベストを尽く
す盜学校との強い信頼関係を
築き上げていることが欷松山
が支持されている大きな理由
なのだ盜
松山市の提案するモデルコース例
炮年度に生まれたもう1つ
は欷俳句の欹吟行体験飮盜近
代俳句を築き欷小説歡坂の上
の雲歸の主人公でもある正岡
子規を代表する俳句が盛んな
地域ならではメニ欒欟だ盜俳
句の知識が必要なことから欷
市が中心とな檸て要請し欷地
元で活動しているNPO法人
の俳句甲子園実行委員会に協
力を得た盜同委員会は欷毎年
8月に松山で開かれる欹全国
高校俳句選手権大会飮歉通称
欹俳句甲子園飮歐を主催して
いる盜
体験内容は欷まずは道後温
泉近くにある子規記念博物館
の見学により正岡子規につい
て学んだのち欷竹田館長から
の講話を聞く盜次いで欷スタ
蘖フから簡単な俳句入門講座
を受けたのち欷吟行のため道
後のまちへ繰り出す盜
吟行では欷道後温泉駅や道
後商店街欷道後温泉本館を散
策しながら楽しくも真剣に俳
句を作る盜再び博物館に戻檸
て欷欹句会ライブ飮という形
式で欷作檸た句を相互評価盜
ライブ最後に挙手により最優
秀句を決定する盜参加者には
句に合檸たイラスト入り色紙
がプレゼントされる盜作られ
た全句は欷松山市の設置して
いる欹俳句ポスト飮に投函さ
れる盜
平成烟年度の実施では欷生
徒たちがより俳句を作りやす
くするため欷商店街の協力を
得て欷各店舗に並んでいる商
品から事前に季語を探し出
し欷その季語を表示した欹季
語パネル飮を各店内に設置盜
生徒達はまるで宝探しをして
いるかのように店舗を行き来
し欷商店主との会話も増えて欷
大いに盛り上がりをみせた盜
欹松山はいく飮というまち
歩きメニ欒欟は欷平成烟年度
に新しく生まれた盜俳句とハ
イキングを掛け合わせた造語
で欷第1弾として欷松山城を
徹底的に学ぶコ欟スを設定し
た盜現存灑天守の1つで欷日
本で最後の完全な城郭建築の
天守を有する松山城は欷市内
中心部の小高い山歉標高13
2陰歐の上にそびえており欷
ロ欟プウ櫪イ・リフトで中腹
まで昇るのが通常のコ欟スと
な檸ている盜天守を持つ本丸欷
中腹に二之丸欷麓に三之丸が
ある盜現在整備が進められて
いる三之丸は欷かつての武家
屋敷の区画に従い芝生公園と
して生まれ変わ檸ており欷そ
こから眺める松山城は絶景
だ盜
そこで欷生徒たちはまず三
之丸に集合し欷専属ガイドの
案内によ檸て欷かつての正門
であ檸た黒門跡から徒歩で頂
上を目指した盜途中欷隠門続
櫓や野原櫓とい檸た普段公開
されていない国の重要文化財
に触れたり欷登城太鼓や一ノ
門開門の体験も行檸た盜復路
では欷ロ欟プウ櫪イ機械室や
操作室とい檸た普段見れない
場所を見学盜麓にある東雲神
社では欷かつて能が盛んであ
檸た松山に残る能面や能装束
などを特別に拝観した盜
コ欟ス最後には松山城に関
するクイズを実施盜成績優秀
者には後日欷欹松山城もの知
り博士認定証飮が贈られた盜