36
セコ・ツールズの情報誌 2016 年第 1 テクノロジリーダーに 聞く 中国の 課題 インダストリ 4.0 とは

EDGE Magazine 2016-1 JP

Embed Size (px)

DESCRIPTION

 

Citation preview

Page 1: EDGE Magazine 2016-1 JP

セコ

・ツ

ール

ズの

情報

誌 2

01

6 年

第 1

テクノロジリーダーに聞く

中国の課題

インダストリ 4.0 とは

Page 2: EDGE Magazine 2016-1 JP

目次E D G E 2 0 1 6 年 第 1 号

04 ニュースとトレンド

07 業界知識インダストリ 4.0 とはビッグデータが "第 4 次産業革命" への道を開く

08 業界紹介:中国巨大企業の効率化経済問題により業務の再考を迫られた中国の企業が成果を発揮

13 最先端技術Patrick de Vos による Q&aセコ・ツールズの最先端技術の専門家が読者から寄せられた技術的な質問に回答

14 スウェーデンの事例ビジネスの成功に貪欲競争心を原動力に Fårbo Mekaniska 社が売上高を 10 年で 10 倍に増加

18 可能性軌道に乗る鉄道輸送の需要が増加する中、この独創的な試作品は将来の鉄道になり得るか?

20 EdgE な人Haet Lo 氏/台湾「当社の成功の秘訣は業界の発展に 乗り遅れないことであり、 それはセコ・ツールズも同じです」

22 業界紹介:自動化ロボットの成功ロボットセルの設置により、スウェーデンの工具鋼サプライヤ、 Uddeholm 社の効率化に成功

28 EdgE な世界Jörgen anderssonセコ・ツールズのプロダクトマネージャ、Jörgen Andersson の趣味は廃坑でのダイビング

32 EdgE 的教育セコ・ツールズのテクニカルセンターインドのチェンナイの新施設により、セコ・ツールズのテクニカルセンターのグローバルネットワークを拡大

特集記事

2 EDGE (1. 2016)

Page 3: EDGE Magazine 2016-1 JP

EdgE は、セコ・ツールズがお届けするお客様向け情報誌で、世界中に向けて 25 言語で発行

されています。Seco Tools AB Marketing Department, 737 82 Fagersta, Sweden. 電話 +46 223-400 00 Fax +46 223-718 60 ホームページ [email protected] 発行者 Hans Hellgren E-mail [email protected] 編集長 Katarina Annerby E-mail [email protected] 製作&レイアウト Appelberg Publishing Group プロジェクトマネージャ Per-Ola Knutas 編集者 Daniel Dasey アートディレクター Cecilia Farkas、Johan Nohr 印刷 Elanders 表紙写真 Li Jingwang/GettyImages

Edge のこの号では、アジアでの事例について複数の特集記事を掲載しています。この地域、特に中国は、過剰生産と競争の激化により、ますます困難な経済状況に直面しています。このような新たなビジネス環境では、目に見える形で利益を実現できるサプライヤを選択することが、金属工業にとってますます重要となっています。

セコ・ツールズでは、お客様の収益性と効率性向上の支援に長年取り組んできました。今号の Edge では、その事例として、中国の重工業設備メーカー、MCC-SFRE 社の記事(8 ページ)を紹介しています。

また、インダストリ 4.0 の特集(6 ページ)など、新たなトレンドに関する考察や、廃坑でのダイビングが趣味のセコ・ツールズのプロダクトマネージャに関するレポート(28 ページ)など、興味深い個人の記事も、いつものように掲載していますのでお見逃しなく。

では、お楽しみください。

Hans HEllgrEn営業およびマーケティング担当副社長[email protected]

効率化を重視するアジア

3EDGE (1. 2014)

Page 4: EDGE Magazine 2016-1 JP

20035 億台

2010125 億台

2015250 億台

2020500 億台

接続されているデバイス

335.25 サイドカッタ セコ・ツールズでは、市場で大成功

を収めた 335.25 サイドカッタに 2 種類のチップサイズを新たに追加しました。カッタには 13.5 ~ 32mm までの幅広い切削幅を揃え、各種用途に対応します。335.25 カッタは極めて汎用性が高く、溝加工、裏面加工、ヘリカル加工、円弧補間加工、プランジング加工に広くお使いいただけます。セコ・ツールズは、センター部にクーラントを備えた固定ポケット仕様と刃幅調整式仕様のどちらもご用意しており、あらゆる生産環境に対応します。利点: 新たな切削幅、工具コストの削減、工具在庫の削減、最高の柔軟性、信頼性、精度、使いやすさ。

インターネットで連携 モノのインターネット(Internet of Things: IoT) – インターネットに接続されているデバイス

や機械の相互通信を可能にする技術の進歩により、世界中の家庭や産業に変革が起こっており、金属加工業も例外ではありません。IoT が彗星のごとく現れ、これから成長し続けていくことは、最新の数字からもわかります。

詳しくは 7 ページ(インダストリ 4.0 のトレンド)をご覧ください。

Jabro® 高送り加工 独自の設計の JHF980 カッタによ

り、最高の送り速度が可能になりました。また、フルートを追加することで、かつてない送り速度を実現しました。JHF980 は、最新のフライス加工機における複合材加工によく使用され、鋼、ステンレス鋼、チタン合金の機械加工に最適です。ユニバーサルデザインのカッタにより、ペックドリル(間欠穴)加工、ヘリカル補間加工、高送り粗加工など、複数の加工方法で切り屑を薄くすることができます。 利点: フルートの追加により、優れた高送り粗加工を実現。

ニュースとトレンド

4 EDGE (1. 2016)

Page 5: EDGE Magazine 2016-1 JP

2020500 億台

M6 チップブレーカ 使用済み刃先検出機能を備えた

Duratomic® クロム材種 TP2501、 TP1501、TP0501 を使用した M6 チップブレーカの登場(2015 年)により、鋼の中挽き加工から粗旋削加工まで、ほとんどの加工特性に完全に対応できるようになりました。お客様からは、以前より広範な用途への対応を求められており、新たな品目が 30 を超えるなど、対応範囲は確実に拡大しています。利点: 新しくなった Duratomic TP2501、TP1501、TP0501 材種により、信頼性と汎用性、容易な切削、高性能のニーズへの卓説した対応力を実現。

Turbo シリーズ セコ・ツールズの Turbo シリーズ

は、汎用性と柔軟性に優れたスクエアショルダ/ヘリカル加工用工具です。10 ~ 250 mm 径のカッタと 4 種類のサイズのチップにより、小型と大型いずれの機械でもフライス加工が可能で、被削材と加工用途の組み合わせも自由です。既存の Turbo XO チップ、コーナ R 、材種により、あらゆる種類の被削材を制限なく機械加工できます。ジオメトリと材種を組み合わせることで、どのような加工用途にも対応し、加工条件における剛性の高低にかかわらず、最大限の生産性を達成できます。 利点: 柔軟性、汎用性、精度の向上、最大限の生産性。

My Pages の "提案" 機能 セコ・ツールズの金属加工業のお客様向けデジタルポータル、My

Pages に、便利な "提案: Suggest " 機能が追加されました。最初に被削材を選択し、該当の形状を選択すると、その被削材に適した工具が "提案: Suggest " 機能によって My Pages に表示されます。

My Pages は、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、タブレットなど、あらゆるプラットフォームで利用できます。このツールの機能には、製品検索、注文、テストレポート、ねじ切りウィザードソフトウェアがあり、工具の提案の新機能も追加されています。

Instagram でセコ・ツールズをチェック セコ・ツールズの魅力的な特殊品を

紹介しているソーシャルメディアのアカウントは、世界中の数千人ものフォロワーを引き付けています。

米国ミシガン州 Troy にあるセコ・ツールズのカスタムツーリング施設の CNC 技術者、Adam Wojciechowski は、1 月に写真共有サービスの Ins-tagram に CNCTOOLS アカウントを立ち上げました。今までにない革新的な特殊品を取り上げた投稿はたちまち業界の注目を集め、7 月にはフォロワー数が 3,000 人近くにまでなりました。Wojciechowski は、新たな画像を毎日投稿しており、彼自身が回答できない、注目の工具に関する質問については、通常、セコ・ツールズの他のスタッフがフォーラムで回答しています。

「Instagram により、CNC テクノロジへの情熱を共有できるだけでなく、セコ・ツールズの販促や宣伝もできるようになり、セコ・ツールズの名前を加工機械業界に発信し続けることができます」と彼は述べています。

間もなく公開: セコ・ツールズの新しい Web サイト www.secotools.com

5EDGE (1. 2016)

Page 6: EDGE Magazine 2016-1 JP

Secomax™ H05-H35 材種シリーズセコ・ツールズの新しい Secomax CH0550、 CH2540、CH3545 材種は、既存のさまざまな技術と設計手法を統合し、全く新しいレベルの製品性能を実現しています。

これらの新しい難旋削用の材種シリーズは、長年にわたる開発を経て生み出され、全く新しい技

術がいくつか採用されています。H05-H35 材種シリーズは、セコ・ツールズの既存の CBN060K (H15)とともに、生産性、表面仕上げ、信頼性に対する各業種からの高まる要求に対応できるように開発されています。

詳細: www.secotools.com/PCBN

ニュースとトレンド

6 EDGE (1. 2016)

Page 7: EDGE Magazine 2016-1 JP

hello "社会性" を備えた機械従来の機械は、生産工程の中だけで連携していましたが、これからの機械は "社会性" が備わるようになります。機械が相互に通信して、情報の取得、蓄積、処理が可能になり、それらの情報に基づいて機能するようになります。

"スマートな" 製品工業生産では、製品の生産工程の管理がますます重要になっていますが、これは、必要な情報が埋め込まれたタグを製品に付け、製品が在庫、機械、制御システムと常に通信することで可能になっています。

Klas Anderssonセコ・ツールズ顧客インターフェースサービス担当マネージャ

環境への影響を軽減"スマート化" が進む工場では、生産工程の最適化により、無駄や不良品の削減、エネルギー効率の向上、環境への影響の軽減につながっています。必要に応じてスタンバイ状態に自動的に切り替わる "スマート" マシンも省エネに貢献しています。

インタビュアー: Per-Ola Knutas イラスト: Mika Pollack/AgentMolly

業界知識 グローバルトレンド

 蒸気機関の発明、流れ作業による大量生産、コンピュータ技術と、これまで時代を変革する

大きな波が何度か起こりましたが、次に来るのは第 4 次産業革命です。この現象は "インダストリ 4.0" と呼ばれ、生産産業の形を完全に変革させる全く新しい流れです。

私たちの業界は、デジタル技術を最大限に活用するメディアや小売業界ほどは急速に変化していませんが、世界中のあらゆるものがインターネットにつながることで、最大の恩恵が得られる業界になる可能性があります。

活用できるデータがこれほど膨大にある業界は他にはないでしょう。加工機械や加工工程からは膨大な量のデータが得られます。小規模の生産工程でも、工具、加工機械、最終製品のデータをすべて統合し、これらを最大限に活用することができれば、生産効率を飛躍的に向上させることも可能です。

次の革命インダストリ 4.0 のトレンド

ビッグデータが鍵

7EDGE (1. 2015)

Page 8: EDGE Magazine 2016-1 JP

業界紹介: mcc-sFre 社、中国

EDGE (1. 2016)8

Page 9: EDGE Magazine 2016-1 JP

巨大企業効率化に成功した中国の

世界最大の鉄鋼生産国である中国は、景気後退と工業の過剰設備との板挟みで苦戦しています。中国北西部にある国営企業の MCC-SFRE Heavy Industry Equipment 社もこのような課題に直面しており、 効率化に取り組み続けています。

文: Wang HuazHong 写真; Wang Jing

9EDgE (1. 2016)

Page 10: EDGE Magazine 2016-1 JP

業界紹介: mcc-sFre 社、中国

13 億元MCC-SFRE Heavy Industry Equipment 社の 2015 年の工業生産の野心的目標

「 可能な限りのあらゆる方法でコスト削減と効率化が必要ですが、切削工具の消費がコストの大部分を占めています」

MCC-SFRE 社第 1 加工工場管理者、JIA XIAOFENg 氏

国営の巨大企業SFRE 社は 1966 年に設立され、以前は Zhuangli 郷区で学校、映画館、病院を経営していましたが、2004 年に MCC 社との合弁事業を開始し、現在では 4 か所の機械加工工場を保有しています。従業員数は約 3,000 人で、その内の 600 人は、95 人の上級エンジニアを含む技術者です。MCC-SFRE 社では、各種業界向けにさまざまな機械を製造していますが、主力製品は、連続圧延機や延板圧延機などの鋼材加工用機械であり、これらの圧延設備は、欧州や日本などの先進国が求める基準を満たしています。

Yang 氏は、品質の向上、旧式の生産設備の廃棄、コスト削減などの需要から、製鉄業者は次世代の圧延設備を発注しているものの、買い手市場のため生産が過剰になっており、収益が減少しているとも述べています。

このため、MCC-SFRE 社では、2008 年に 1 億人民元を投資し、機械加工ラインの 80 %を最新の設備に入れ換えました。これにより、年間 50,000 トンの最高級の冶金の生産能力と圧延設備を実現しています。

「可能な限りのあらゆる方法で効率の維持と向上が必要ですが、切削工具の消費がコストの大部分を占めています」と、MCC-SFRE 社第 1 加工工場管理者の Jia Xiaofeng 氏は述べています。

中国北西部の Zhuangli にある MCC-SFRE Heavy Industry Equipment 社の機械加工工場の門口に立てられている掲示板には、この巨大な圧延設備のメーカーの 2015 年の工業生産の目標として、13 億人民元(1 億 8,700 万ユーロ)という数字が高々と掲げられています。

中国陝西省に拠点を置くこの企業は、国営の複合企業の China Metallurgical Group Corporation (MCC) 社と Shaanxi Forging and Rolling Equipment Works (SFRE) 社の合弁企業です。SFRE 社は、鋼材加工用の圧延設備や連続圧延設備を専門に扱う重設備開発メーカーで、50 年の歴史があります。この合弁企業が製造する圧延設備は鉄鋼メーカーに納入され、鉄鋼メーカーでは、この圧延設備で鋼材を均一の厚さに成形し、製品を顧客に販売しています。

MCC-SFRE 社の技術部門担当ディレクタの Yang Xuejun 氏は、同社はこれまで、2008 年の世界的な金融危機により発生したさまざまな問題への対処に追われてきたと述べています。

「鉄鋼市場の需要は急落しましたが、それでも当社では圧延設備の製造を縮小せず、むしろ増強しました。この理由は、運転資金を賄い、会社の勢いを維持する必要があったからです」と同氏は言います。

10 EDGE (1. 2016)

Page 11: EDGE Magazine 2016-1 JP

セコ・ツールズでは、2000 年から切削工具を MCC-SFRE 社に納入してきました。耐久性や性能、優れた費用対効果により、現在では、MCC-SFRE 社の工場で使用する全切削工具の半分がセコ・ツールズの製品になっています。

「当社では、20 種類以上の切削工具を使用していますが、その中でも、セコ・ツールズの工具は群を抜いており、特に、鋭利で耐久性に優れ、高速加工が可能なフライス工具は欠かせないものになっています。このことが、他社製品よりもセコ・ツールズの製品を多く購入している大きな理由です」と Yang 氏は述べています。

陝西工場を担当するセコ・ツールズのセールスエンジニア、Tang Jie は、MCC-SFRE 社がセコ・ツールズを選んだのは、製品競争力に加

前途多難な中国の鉄鋼生産景気後退からの圧力がある一方、中国の鉄鋼生産は市場の需要に沿って落ち込むどころか、むしろ伸びています。公式な数字によると、2014 年の中国の製鋼高は過去最高の

8 億 2,270 万トンに達し、前年比最大 0.9 %増、世界の総生産量の 49.7 %になっています。推定約 4 億 2,500 万トンもの過剰生産の中、圧延設備メーカーには、このような困難な時代で生き残りをかけ、コスト管理が求められています。

11EDGE (1. 2016)

Page 12: EDGE Magazine 2016-1 JP

業界紹介: mcc-sFre 社、中国

の機械の数と種類について、工場長に提案することができました。MCC-SFRE 社はこれらの提案を受け入れ、切削工具の支出を 30 %以上削減しました。

「MCC-SFRE 社は、典型的な中国の国営企業です。変わることには慎重で、新しいアイデアを急に受け入れることもありません。必要なのは、彼らのニーズを理解し、必要なサポートと現場でのトレーニングを提供することです」と Tang は述べています。

多様な工具MCC-SFRE 社では、20 以上のブランドの 工具を切削工程に使用していますが、 Octomill フェースミルカッタ、ターボ ミルスクエアショルダカッタ、倣い加工 用カッタ、旋削工具、ボーリング工具 など、その半分はセコ・ツールズ製の工具です。

えて、出張サービスや、両社の長期にわたる関係もあったと述べています。

この結果、MCC-SFRE 社からはこれまで大量の発注を受けており、2014 年には、30,000 個のチップと 100 台のカッタを含む、数百万元相当の工具の注文がありました。

陝西省のセコ・ツールズのチームは、すべての旋削機械の加工について、機械加工工場の工場長に聞き取り調査を実施しました。チームでは、収集したデータを活用することで、通常の加工とそれ以外の加工の両方に必要な切削工具

12 EDGE (1. 2016)

Page 13: EDGE Magazine 2016-1 JP

新しい sTEP のテキストの使用方法について教えてください。

別の sTEP モジュールの内容について教えてください。

sTEP の内容と参加を検討すべき理由について教えてください。

回答: STEP テキストは、金属切削の専門家が機械加工工程のさまざまな要素に関する機械加工のモデル、原理、方法を学習できるように構成されています。

『Metal Cutting, Theories and Models (金属切削、理論とモデル)』では、現在の機械加工の最先端の被削性モデルについて、科学的視点から説明しています。この書籍には、機械加工工程のすべての要素に関する概要が記載されており、セコ・ツールズが発行する他のすべての書籍シリーズの参考図書として利用できます。

『Metal Cutting, Theories in Practice (金属切削、実践理論)』では、前述の書籍と同じ原理とモデルが記載されていますが、実践的な視点から説明されており、日常業務で実際に使用できる被削性モデルが示されています。

『Tool Deterioration, Best Practices (工具劣化、ベストプラクティス)』では、機械加工工程の特定の要素、すなわち工具劣化を扱います。工具劣化は被削性モデルのバランスポイントであり、機械加工工程のほとんどの問題は、工具劣化に関連する事象として分類できます。この書籍は、機械加工のすべての専門家に欠かせない基本書です。

回答: STEP では、複数のレベルにわたって、さまざまなトレーニングパッケージとモジュールを取り入れています。STEP 総合カリキュラムは、機械加工工程と工具の基礎知識を説明した一連の教育パッケージです。STEP 上級カリキュラムには、受講者の知識を専門レベルに引き上げるパッケージが用意されています。STEP コレクションは、機械加工の具体的な実践モデルに関する一連のパッケージです。NEXT STEP では、金属切削技術と生産経済学の実際的な関係について説明します。

STEP は、教室でのプレゼンテーション、ワークショップ、E ラーニングパッケージ、技術資料 (記事、小冊子、ガイド、ポスター)など、さまざまなチャネルで利用可能で、現在はテキストも用意されています。

回答: セコ・ツールズでは、最も効率的で効果的な切削工具の利用方法について、創立当初から、教育、トレーニング、情報を提供しており、10 年前から、世界中の製造業を対象にした教育プログラム、セコ技術教育プログラム(STEP)の開発に多大な投資をしてきました。

STEP により、世界中の金属切削業界の専門家に、最も効率的で効果的な切削工具の利用方法の教育とトレーニングのプログラムを提供できるようになりました。STEP プログラムでは、 「何を行うか(内容)、なぜ行うか (理由)、どのように行うか(方法)」に重点を置いており、信頼性、生産性、費用対効果に優れた機械加工工程を実現できるように、業界の専門家をサポートします。

STEP は、機械加工工程に関する包括的なモデルと一般知識を受講者に提供できるように構成されているため、STEP のトレーニングは、製品と機械加工のトレーニングの前に受講することをお勧めします。一般知識を深めることで、組み込まれている機能を理解して活用できるようになり、切削工具を多様な加工用途に応用できるようになります。

セコ・ツールズ・グループの技術教育マネージャ、 PaTrick dE Vos が切削加工に関する皆さんのご質問にお答えします。

EdgE Q&a

ご質問のある方は、次のメールアドレスに

ご質問をお寄せください。[email protected]

Patrick に聞いてください

Q&A

13EDGE (1. 2016)

Page 14: EDGE Magazine 2016-1 JP

文: Karin Strand 写真: JONAS GAuFFIN

小さな町のヒーロースウェーデンの工業下請業者である Fårbo Mekaniska 社では、 2005 年の売上高は 400 万スウェーデンクローナでしたが、現在では 5,000 万スウェーデンクローナまで売上を伸ばしており、 従業員の総数は 4 人から 34 人に増えました。スウェーデン中部のFagersta にあるこの企業からは、不可能なことがほとんどないように思えるほどの勢いが感じられます。

業界紹介: Fårbo mekaniska 社

14 EDGE (1. 2016)

Page 15: EDGE Magazine 2016-1 JP

腕を組む兄弟 Fårbo Mekaniska 社の生産管理者 Ronnie Berggren 氏と CEO 兼所有者の Roger 氏の兄弟。

Fårbo Mekaniska 社Fårbo Mekaniska 社は、1988 年に設立され、 2005 年に Roger Berggren 氏に引き継がれました。2014 年の売上高は 5,200 万スウェーデンクローナで、従業員数は 34 人でした。同社は、簡単な部品から高精度の加工まで、大規模生産と単発ベースの両方で、あらゆるものを製造する工業下請業者です。同社の顧客には、Atlas Copco Secoroc 社、セコ・ツールズ、Sandvik 社、Outokumpu 社、Metso Minerals 社、 Morgårdshammar 社、ABB 社、Ruukki 社など多岐にわたります。 www.farbomek.se

15EDGE (1. 2016)

Page 16: EDGE Magazine 2016-1 JP

スウェーデンの Fagersta にあるセコ・ツールズ本社に隣接する Fårbo Mekaniska 社では、Secopoint 工具ディスペンサを製造し、世界中のさまざまな市場に販売しています。

Fårbo Mekaniska 社は、 セコ・ツールズの Secopoint Smartdrawer 工具ディスペンサメーカーの 1 つで、 当然、この製品を自社でも利用しています。

には、年 1 回開催される Confederation of Swedish Enterprise 競技会で 5 人のファイナリストの 1 人に選ばれ、スウェーデンで最も著名な企業家として注目されました。

BErggrEn 氏は、会社の成功の大部分は、自分自身のバックグラウンドによるものであると確信しています。

「私は自分の行動を信じており、経営についても理解しています」と同氏は述べています。「私は、自社製品の機械の大部分に携わっており、設計図を見ただけで、製品化できるかどうかを判断できます」

Berggren 氏はさらに次のように語ります。「私は、負けず嫌いで競争心が強い人間でもあります。スポーツの経験があり、フロアボールのチームの一員としてスウェーデン国内の大会で優勝したこともありました。私は、課題に挑戦し、すべてのお客様に最善の解決方法を見つけることに情熱を燃やしていますが、同時にチームの一員として、同僚と一緒に目標に向かって邁進していきたいとも考えています」

Berggren 氏の積極的な取り組みにより、同社は Fagersta 最大の企業の 1 つに成長し、セコ・ツールズ、Atlas Copco 社などの大企業、地域病院の Berg-slagssjukhuset、市議会を顧客に持つまでになりました。同氏は現在、ビジネス上の大きな課題を 2 つ抱えています。

FårBo MEkaniska 社 は、スウェーデンの町 Fagersta のすぐ南にある工業地区に拠点を置いています。敷地はセコ・ツールズに隣接する一区画にあり、セコ・ツールズとは長年協力関係にあります。Fårbo Mekaniska 社では、圧延設備業界向けの交換部品、鉱業向け製品、エンジニアリング産業向けの工具、海運業向けの部品などの品目を製造しています。Fårbo Mekaniska 社の最大の顧客は、セコ・ツールズを始め、Sandvik 社、Atlas Copco 社、ABB 社といった世界で活躍するスウェーデンの企業など多岐にわたります。

「Fårbo Mekaniska 社の製品の約半分は、繰り返し発注される品目で、残りは全く新しい製品です。各製品は、お客様の要望に合わせて作っています」と、Fårbo Mekaniska 社の CEO 兼所有者、Roger Berggren 氏は述べています。

Berggren 氏は、中等学校で 2 年間の機械工学の訓練を修了し、直後の 1988 年に Fårbo Mekaniska 社に入社しました。2005 年に会社を引き継ぎましたが、それ以降、右肩上がりに業績が伸び、2013 年には、スウェーデンを代表するビジネス誌の 1 つである Dagens Industri 誌から名誉ある賞を受賞しました。2014 年

業界紹介 Fårbo mekaniska 社

16 EDGE (1. 2016)

Page 17: EDGE Magazine 2016-1 JP

「 私は、自社製品の機械の大部分に携わっており、設計図を見ただけで、製品化できるかどうかを判断できます」FåRBO MEKANISKA 社 CEO、ROgER BERggREN 氏

Secopoint™ SmartdrawerFårbo Mekaniska 社のセコ・ツールズ向け製品の 1 つに、Secopoint Smartdrawer 工具ディスペンサがあります。外観は書類整理棚に少し似ており、上部にコンピュータが設置されています。倉庫、収納棚、注文拠点の要素を足して 3 で割ったようなものと考えればわかりやすいと思います。

独自のコードと使用する工具の名前をコンピュータに入力すると、引き出しが開き、必要な工具やチップを簡単に見つけることができます。この工具ディスペンサは、目盛り付き器具、ポータブルコンピュータ、再利用する機器などの品目の保管にも使用できます。

Smartdrawer では、品目の使用状況を登録し、引き出しが完全に空になる前に、関連の下請業者に注文を送信します。これにより、工具やチップの不足により機械が停止することがなくなりました。

「もちろん当社でも Smartdrawer を利用しています。このディスペンサのおかげで、コストを大幅に削減できました。必要なチップが常に揃っており、全員が必要な分だけを取り出すため、材料の消費も抑えられました」と Fårbo Mekaniska 社の Roger Berggren 氏は述べています。

Fårbo Mekaniska 社では、Secopoint Smartdrawer の製造と保守を手掛けており、年間 100 台を超える工具ディスペンサを製造しています。

「1 つは、優秀な人材の確保です」と同氏は言います。「優秀な作業員は多くいますが、問題点を改良して直していくことが好きな人材を常に探しています。この仕事には独創性が求められます」

Berggren 氏はさらに次のように語ります。「もう 1 つの課題は納期です。お客様は在庫を抱えるのを嫌がります。リードタイムもますます短くなっており、2 ~ 3 週間になることも多々あります。これは、24 時間の柔軟な対応が必要になることを意味します。Fårbo Mekaniska 社では、1 年前に生産計画の担当者を採用しました。その業務は、納期の信頼性を向上させることですが、着実に成果を上げています」

Berggren 氏は、将来の見通しは明るいと確信しています。Fårbo Mekaniska 社は、施設の拡張に取り組んでおり、最近では 3 台の新型の機械に投資しました。現在では、各種の旋盤、フライス加工機、マシニングセンタを含む多くの機械を運用しています。すべてに、セコ・ツールズのチップが装備されています。

「機械は会社の屋台骨です」と Berggren 氏は述べています。「納期を短縮するには、古い機械では対応できません。24 時間稼働できる機械が必要なのです」

17EDGE (1. 2016)

Page 18: EDGE Magazine 2016-1 JP

この近未来的な地下鉄車両の等身大模型からは、騒音や、使い古された金属といった、かつての地下鉄車両のイメージからはかけ離れた公共輸送機関を想像できます。 Siemens Inspiro 社が発表した、滑らかで魅力的なデザインの無人運転のコンセプト車両は、従来の地下鉄車両よりも 30 %の省エネと 20 %の軽量化を実現します。ドイツの輸送コンサルタント企業の SCI 社では、都市鉄道の市場は小規模ではあるが、高速鉄道や在来鉄道よりも急速に成長すると予測しており、このコンセプト車両は、このような鉄道輸送の市場を十分に狙うことができます。

次の停車駅:未来

可能性: 都市鉄道

Page 19: EDGE Magazine 2016-1 JP

独自の都市鉄道ソリューションを構築

edge の「可能性」セクションでは、世界の

興味深い技術開発を紹介し、それらの実現に役立つセコ・ツールズ製品を

ご案内致します。

鉄道車輪の問題を解決

セコ・ツールズは、高出力の機関車から高速鉄道まで、新しい鉄道

車輪の機械加工の複雑さを理解しています。

セコ・ツールズの工具ホルダには、各社の鉄道車輪の独自の要件に対応するさまざまなソリューションが用意されており、このような大型の被削材を最適に機械加工できるだけでなく、工具寿命を

延ばすこともできます。 詳細: secotools.com/

heavymachining

Page 20: EDGE Magazine 2016-1 JP

「 問題が発生すれば、セコ・ツールズが解決策を提供してくれます」

台湾、SHIE MINg MACHINERy 社,、HAET LO 氏

20 EDGE (1. 2016)

Page 21: EDGE Magazine 2016-1 JP

文: JOHn ScOtt MarcHant 写真: CHuNG SHIH-WEI

新境地を開拓

実業家の Haet lo 氏は、台湾北部で機械部品加工の事業を展開しています。同氏の経営理念は、柔軟性、

情熱、対応力であり、いたってシンプルです。これらは、セコ・ツールズの考え方とも一致します。

24 年前に、運転手として Shie Ming Machinery 社で働き始めたときは、配送トラックのシートが、経営者の椅子に変わることになるとは夢にも思っていませんでした。この会社では、あらゆる業務に携わりましたが、その中で学んだことは、人の話に耳を傾け、学び取る姿勢こそが成功に役立つということでした。

このような考え方があったからこそ、高額の配当を実現できているのです。2001 年に会社の舵取りを任されて以来、私は ICT 製品への依存度を低くし、地域のガラス瓶成形事業を大規模に手掛けるようになり、GE Aviation 社と提携して、航空機部品市場でも確かな足場を築きました。

DMG 社の機械は、この事業の原動力です。 2006 年には 1 台でしたが、2014 年末には 18 台になり、2017 年までに 38 台にすることを目標にしています。セコ・ツールズはこの成長の中心になります。当社の機械はセコ・ツールズに任せており、高品質の部品をいつもすぐに用意してくれます。

Shie Ming 社の成功の秘訣は、顧客のニーズへの対応力と、工業の発展に後れを取らないことであり、これはセコ・ツールズでも同じです。問題が発生すれば、セコ・ツールズが解決策を提供してくれます。保守が必要になれば、昼夜を問わず現場まで赴いてくれます。航空機部品の新たな市場の開拓は、当社の将来の事業計画の大きな柱であり、セコ・ツールズとの密接な関係により、この目標を達成できることを楽しみにしています。

Haet Lo 氏年齢:

44役職:

Shie Ming Machinery 社の経営者

拠点: 台湾、苗栗郡

家族: 妻と

娘 2 人趣味:

サイクリング、客家料理、F1 観戦、

ハイキング、旅行学歴:

亜太創意技術学院(台湾)経営学士

EdgE な人

21EDGE (1. 2016)

Page 22: EDGE Magazine 2016-1 JP

文: anne HaMMarSKJöld 写真: TObIAS OHLS

製造会社の uddeholm 社 は、スウェーデン中部の地区の中心的存在であり、自動車などの産業分野向けの工具鋼で世界をリードする企業です。このような成果を達成するには、優れた将来計画が求められ、新しく導入したロボットセルにより、精密加工工具鋼への顧客の需要に効率的に対応しています。

自動化ですべての人に恩恵を

業界紹介: uddeHolm 社

22 EDGE (1. 2016)

Page 23: EDGE Magazine 2016-1 JP

インテリジェントな産業用ソリューションで大きな成果をもたらすことができます。スウェーデンの自動車産業向けサプライヤの Uddeholm 社は、最近フライス加工用のロボットセルを

導入して大幅な効率化を実現しました。

23EDGE (1. 2016)

Page 24: EDGE Magazine 2016-1 JP

日常生活を形作る私たちが使っているガラス製品も、普段運転している自動車も、スウェーデンの Värmland 地方の Hagfors にある、この地区とつながりがあるかもしれません。Uddeholm 製鋼所は、1878 年よりこの地区を拠点にし、現在では、世界でも最高品質の工具鋼を製造しています。この工具鋼は、低温と高温の両方の状態の鋼、各種金属、プラスチックの切削、せん断、成形用の産業工具の製造に使用され、自動車産業や、ペースメーカー、ペットボトル、眼鏡などの製造業者によって使用されています。

Uddeholm 社は、100 か国の約 100,000 の顧客と取り引きしており、生産高の約 50 %は自動車産業向けです。

同社では、この 2 年間で 100 人を新規採用しており、利益幅も 4 ~ 5 %から 17 %に伸びています。

CNC オペレータの Erica Davidsson 氏は、ロボットセルの導入前はフライス加工を担当しており、当初はロボットセルに懐疑的でした。「当社の製造はさまざまな分野に対応しており、それが大きな需要を生んでいますが、ロボットセルでは、当社が扱う多様な被削材や寸法に対応できるか疑問でした。しかし現在、ロボットセルはうまく機能しており、ロボットセルのせいで仕事を失う人も出ていません」

スウェーデン西部の VärMland 地方にある HagFors を訪れると、昔に戻ったような懐かしい光

景が広がっています。大きな湖と深い森に囲まれたこの場所は、17 世紀から製鉄の中心地でした。この遺産は現在、世界をリードする工具鋼メーカーの Uddeholm 社によって守られています。同社の工具鋼は、自動車産業などの幅広い分野で産業用作業工具の製造に使用されています。

このような遺産は大きな誇りですが、長い歴史があっても、厳しい国際競争を無視することはできません。

Uddeholm 社では、設備投資に 10 億スウェーデンクローナ(1 億ユーロ)を投じるなど、この 8 年間、事業の全面的な効率化に取り組んできました。2015 年の春には、煙道ガス処理システムの改良、砂鉄設備の研究開発、11 基目の溶解炉などのプロジェクトにさらに 2 億 5,000 万クローナを投資しました。また、戦略的に重要な投資として、同社初の両頭フライス加工用のロボット機械加工セルにも投資し、計画、評価、テストに約 2 年をかけ、2015 年春に全面稼働を開始しました。

業界紹介: uddeHolm 社

24 EDGE (1. 2016)

Page 25: EDGE Magazine 2016-1 JP

Stefan Stenmark 氏は、Uddeholm 社の製造エンジニアで、あるプロジェクトのマネージャを務めています。そのプロジェクトは、古くなったフライス盤に修繕が必要となったことで、立ち上げられました。修繕コストが非常に高くなることが判明すると、別の方法で解決を試みてはどうかと提案されました。

「別の方法を評価すると、既存のやり方は完全に不十分だと思えました」と Stenmark 氏は述べています。「前からロボットについて考えており、ここが導入のタイミングだと思いました。サプライヤの評価から、資金の調達、稼働開始まで、すべての作業に携わりましたが、楽しく充実した経験でした」

Stenmark 氏は、2013 年にフライス加工用ロボットセルの調達を開始し、あらゆる意味で新しいやり方を取り入れたと述べています。「通常、調達ではサプライヤと協力しませんが。この場合は、連携して進めることが自然の流れになり、効果的でした」と Stenmark 氏は述べています。「何よりも、セコ・ツールズと加工機械サプライヤの Stenbergs 社との対話の中で、被削材について相談できたことは有益でした」

セコ・ツールズのサービスエンジニアで UddEHolM 社担当アカウントマネージャの Håkan nordH は、ロボットの調達プロセスに携わったことは貴重で有益な経験だったと述べています。何よりも、調査のためトルコと台湾に出張し、実際の環境と被削材で試運転できたことが役に立ちました。

「Uddeholm 社が機械加工サプライヤに要求する仕様は、2RA の仕上げ面、Sverker 21 工具鋼、最大 2 分 30 秒の処理能力時間であり、これらは Stenbergs 社に対する基本的な要件でした。当社では、初期の段階から連携の機会を得て、重要な調達で Uddeholm 社と一緒に仕事ができたことに本当に感謝しています」

25EDGE (1. 2016)

Page 26: EDGE Magazine 2016-1 JP

「 フライス加工した鋼は、研磨加工した鋼と同様に優れた仕上がりになりますが、ロボットセルに より、研磨加工した部分よりも高精度の仕上がり寸法を保つことができます」UDDEHOLM 社部門責任者、ULRIKA åHS 氏

業界紹介: uddeHolm 社

26 EDGE (1. 2016)

Page 27: EDGE Magazine 2016-1 JP

セコ・ツールズの Double Octomill は、Uddeholm 社のロボットセルで使用されている フェースミルカッタの 1 つです。

Hagfors の約 5,000 人の住民の約 850 人が Uddeholm 社で働いており、その他の多くの住民も地元のサプライヤに携わっています。つまり、Uddeholm 社はこの地区の中心的存在であり、現在の投資が多くの住民の生活を支えています。

「Uddeholm 社では、350 年前から続く生産工程を見直し、さらに発展させています」と Stenmark 氏は述べています。「現在は、熟練工の育成を手掛けており、最終的には、この地区の将来につなげたいと考えています」

新しくなった Double Octomill™ により生産性を向上新世代の Double Octomill R220.48 正面フライス加工用カッタは、粗加工および仕上げ加工に使用することが可能な汎用性、経済性、生産性の高い工具です。セコ・ツールズの Double Octomill は、Uddeholm 社のロボットセルで使用されているフェースミルカッタの 1 つです。この革新的な Double Octomill は、チップが HSS 製ピンでポケット内に配置されているため、簡単かつ確実にチップのコーナチェンジを行うことができます。チップは HSS 製ピンによって正しく位置決めされるため、誤装着を防止し、ポケットの寿命も大幅に延びます(65HRC)。Double Octomill の 16 の切刃チップにより、切刃および部品当たりの価値が飛躍的に高まっています。

このフェースミルカッタは、40 ~ 500mm の径から選択可能で、特に、大きな部品の加工に適しています。Double Octomill のすべてのカッタは、独自のポケット設計とチップの取り付け溝を使用して最高の精度を実現しています。

組み立てと 6 週間の試運転後、2014 年 12 月に加工機械が Uddeholm 社に納入され、その後微調整が実施されました。加工機械と大型のフライス盤は、どちらも昨年春から全面運用されています。25 ~ 200mm の幅と 4 ~ 80mm の厚さを処理するロボットセルと、他のすべてのサイズを処理する大型加工機械により、完全なソリューションを実現しています。

UddEHolM 社の部門責任者、Ulrika Åhs 氏は、ロボットセルの導入により、顧客は精密加工した新しいプレートに適応する必要があると述べています。

「フライス加工した鋼は、研磨加工した鋼と同様に優れた仕上がりになりますが、ロボットセルにより、研磨加工した部分よりも高精度の仕上がり寸法を保つことができます」と同氏は述べています。「徹底的な調査により、この新しい構造は、研磨加工より素材特性に影響を与えないことが判明しています。ロボットセルから出る切り屑は環境にやさしく、切り屑を製錬業者にそのまま搬入して、再処理せずにリサイクルできます」

Uddeholm 社がロボットを導入した意図は、作業員の削減ではありません。その主な目的は、効率化により、製品を低価格で提供できるようにすることです。

「ロボットセルがお客様にもたらす競争優位性は、品質、時間、納期の信頼性です」と Stenmark 氏は述べています。「社内的には、生産能力とさまざまな人材を新たな業務に投入できるようになりました。従業員全員の満足度も向上し、予想よりも全般に素晴らしい成果を達成できました」

27EDGE (1. 2016)

Page 28: EDGE Magazine 2016-1 JP

「 空気、ライト、2 つのスキューバセットなど、すべての予備を常に準備しておきます」セコ・ツールズフライス加工担当プロダクトマネージャ、熱心な廃坑ダイバー、 JöRgEN ANDERSSON

EdgE な世界

28 EDGE (1. 2016)

Page 29: EDGE Magazine 2016-1 JP

文: Karin Strand 写真: JACEK MAJEK (水中の写真)、 JONAS GAuFFIN

水中は深く漆黒の世界です。唯一の明かりは頭に取り付けたライトとフラッシュライトであり、水底の鉄道枕木、壁面の配電盤、一束のたがねを照らします。これらはすべて、かつてここで産業活動が営まれていた証拠です。ここは、スウェーデン中部の Borlänge 郊外にある、地下 80m の Tuna Hästberg 採掘坑跡です。

この採掘坑は、Jörgen Andersson の冒険心を掻き立ててくれます。セコ・ツールズのプロダクトマネージャ、Jörgen Andersson は、長さ数キロに及ぶ、地下に眠る水没したかつての産業空間を定期的に探検しています。

「私は、16 歳の時からスポーツダイビングをしており、22 年間スキューバダイビングのインストラクターをしてきました」と彼は説明しています。「1 年前、ダイバーを続けるかどうか迷っていたときに、この採掘坑のことを初めて知りました」

Tuna Hästberg は、Borlänge と Ludvika の町の間にある、古い鉄鉱山で、その歴史は 16 世紀までさかのぼります。鉄鉱石の採掘は 1968 年まで続けられました。現在では、深さ約 600m ある採掘坑の約 520m まで水に浸かっています。

「水没した廃坑に潜ることは、当然、湖や海に潜るのと全く異なります」と Andersson は述べています。「ここに潜ることは、未知の世界の探検ではなく、忘れられた場所の探検です。水没した廃坑に潜る人は多くないと思いますが、信じられない体験ができます」

Andersson の話からは、その様子が容易に想像できます。水没していなくても、採掘坑跡を徘徊することは、興味をそそります。目まいがするような高い天井の巨大な休憩室が突然目の前に現れ、近くには、水際まで遠くないことがわかる深淵が足元に広がっています。水は、30m 以上の深さまで見通せるほど透明です。

「このような場所で水中を漂うのは、どのような気分になるか想像してみてください」と Andersson は言います。「完全にリラックスした状態と信じられないほどの集中力が同時に入り交じった感覚になります」

水没したかつての作業場の壁面には、ダイバーが掴むためのロープが取り付けられており、ダイバーの安全が十分に考慮されています。

Jörgen andersson 氏は、プロダクトマネージャとしての仕事を離れると、スキューバ機材を身に付け、水没した廃坑に潜ります。この廃坑の光景は人々の記憶から忘れ去られたものですが、保存状態が良く、壮観な洞窟です。

過去へ潜る

29EDGE (1. 2016)

Page 30: EDGE Magazine 2016-1 JP

水没した廃坑に潜るときの 3 つのヒントトレーニング 「専門のトレーニングを受けることです。通常のダイビングと廃坑ダイビングは大きく異なります」忍耐力を身に付ける 「時間をかけて技能を身に付けてください。技能が未熟なうちから、難しいダイビングをしないように」完璧を目指す 「ダイビング前の計画の段階で手を抜かないでください。チェックリストは何度も徹底的に確認してください」

ライスおよび Minimaster 製品担当のコーポレートプロダクトマネージャを務めています。

「このような学歴がなければ、この仕事には就けなかったでしょう」と彼は述べています。「しかし、実際は、フライス加工機械の仕事に 10 年間携わったことが、私にとっては最も貴重な経験だったのかもしれません。加工の仕事を直接経験したことは、貴重な財産になっています」

では、水没した廃坑に深く潜ることは、セコ ・ツールズでの Andersson の仕事と何か関係があるのでしょうか? 「いえ、ほとんど関係ありません。関係あるのは、せいぜい、廃坑で見つける古いたがねくらいでしょうね」と彼は笑

「廃坑ダイバーになるためのトレーニングでは、そのほとんどがトラブル対応に関係します」と Andersson は述べています。「ここでは、トラブルが発生しても水面に浮上できません。この世のものとは思えないような美しい世界ですが、何かが起こったときは、とても危険な場所になるのです」

ウェットスーツと機材の両方の損傷を回避し、採掘坑跡の物体に引っ掛からないようにするには、ダイバーの泳ぎの技術、機材、判断が完璧であることが求められます。ダイバーが水底に接近しすぎると、堆積物が巻き上がって視界がゼロになることもあります。トレーニングの大部分では、機材の故障と緊急事態への対処について実践練習します。ダイバーに求められるのは、真っ暗闇の中でも、入口まで無事に戻れることです。

「このダイビングと一般的なスポーツダイビングの違いの 1 つは、空気、ライト、2 つのスキューバセットなど、すべての予備を常に準備しておくことです」と Andersson は述べています。「機材の重量は全部で 50kg になります」

廃坑ダイビング中に発生した事故の中で、 Andersson が経験した唯一の深刻な事態は、水深 12 ~ 21m の間で圧力を均等にできず、鼓膜を破裂してしまったことです。幸い、聴力に後遺症が残ることはありませんでした。

廃坑ダイビングは、常に 2 ~ 3 人のグループで行われます。ダイビングの時間は、低温で体温が奪われるため、平均して約 1 時間が限界です。水温はわずか 4℃で、厚い素材のアンダースーツを着用していても、体温は奪われていくので、ダイビングを終えて潜水台の横にある暖房の効いた休憩室に入ると、生き返った気分になります。この休憩室では、体温が回復するまで、コーヒーを飲んだり、しゃべったりして休むことができます。

Andersson の仕事のキャリアは、スウェーデンの町 Ludvika にある ABB 社からスタートしました。この会社では 10 年間 CNC フライス加工機の仕事に携わりました。2000 年に、 Filipstad にある Swedish School of Mining and Metallurgy に入学し、金属材料学の理学士を取得して卒業しました。その後は、物質科学の修士課程を履修し、セコ・ツールズで研究に携わりました。2006 年にセコ・ツールズに入社して、フライス工具開発を担当し、現在は、フ

EdgE な世界

30 EDGE (1. 2016)

Page 31: EDGE Magazine 2016-1 JP

Jörgen Andersson年齢: 44学歴/職歴: 高校での 3 年間の職業訓練の後、Ludvika にある ABB 社でフライス加工機械の仕事に 10 年間携わり、Filipstad にある Swedish School of Mining and Metallurgy で金属材料学の理学士を取得後、物質科学の修士課程を履修しました。現在は、フライス加工および Minimaster 製品担当のコーポレートプロダクトマネージャを務めています。家族: 妻と 5 人の子供余暇の過ごし方: 「仕事、家族、そして ダイビングだけに 時間を使っています」

水没した廃坑に潜るとき の水温は 4℃で、機材の 重量は 50kg 近くになる ので、徹底した注意が 必要です。

って答えます。「実際、仕事とは正反対です。ダイビングは、日常から完全に隔絶された世界に行くことができます。私はこのダイビングをとても楽しんでいます。特に、ダイビングを終えた後、リラックスしてダイビングについて語るときに、本当に笑顔になれます」

ダイビングから完全に足を洗う寸前までいった Andersson は、現在は、さらなる展開を楽しみにしています。「少なくとも今後 15 年は、このダイビングを続けていきたいと思っています」と彼は述べています。「採掘坑跡には、さまざまなものがあり、多くのものを学ぶことができます。そして、スウェーデンには、このような興味深い採掘坑がまだまだあるのです」

31EDGE (1. 2016)

Page 32: EDGE Magazine 2016-1 JP

新たな洞察が得られる場所。インドのチェンナイに最近開設された施設を含む、

セコ・ツールズのテクニカルセンターでは、新技術について施設内トレーニングを

受講できます。

EdgE 的教育

32 EDGE (1. 2016)

Page 33: EDGE Magazine 2016-1 JP

文: daniel daSey 写真: ATuL LOKE

2015 年 3 月にインドのチェンナイに開設されたセコ・ツールズの新しいバーチャルプラクティカルセンターでは、技術的な課題や経営課題 の解決を模索している数多くのお客様への

サポートをすでに開始しています。

ンドのチェンナイに新しく開設されたバーチャルプラクティカルセンターでは、セコ・ツールズのドリルの精度に対

するお客様の疑問を解消しました。センターのエンジニア、Prakash Srinivasan

によると、エンジン部品メーカーの Gnutti Precision 社が、セコ・ツールズの焼きばめシステムで取り付けたドリルと、競合他社のチャックシステムで取り付けたドリルの振れ精度について関心を示してきたとのことです。

セコ・ツールズの製品の優れた信頼性を実証するために、センターでは、Gnutti 社向けに試験を実施しましたが、結果は明らかでした。「焼きばめホルダに開発費を投じ、センターでデモ加工を実施しました」と Srinivasan は述べています。「その結果、振れは全くありませんでした。お客様の疑問は確信に変わり、セコ・ツールズからすぐにでも焼きばめ機械を購入したいとの連絡を受けました」

チェンナイの施設は、セコ・ツールズが世界中に数多く設置しているテクニカルセンターの 1 つです。テクニカルセンターは、英国、スウェーデン、ドイツ、ハンガリー、ポーランド、米国、 イタリア、フランス、 中国、チェコ共

和国、オランダにあります。センターの目的は、セコ・ツールズの工具の展示や紹介だけでなく、新しい技術に関するメーカー向けの教育もあります。センターでは、お客様とセコ・ツールズが連携して、お客様のビジネスの生産性を向上させる新しく革新的なツーリングソリューションを開発できる場を提供しています。

このインドの施設は、2015 年 3 月に開設された最も新しいテクニカルセンターです。チェンナイの中心部にある敷地の面積は 560㎡ で、最大 40 名の受講者に施設内でトレーニングを実施でき、インド国内やアジア太平洋の広い地域にわたる多数の視聴者に向けてデモ加工を同時配信することもできます。

センターは、工作機械、CAD/CAM、工具の測定および設定機器などの最新式の設備を備えており、セコ・ツールズの最新の高性能切削工具も数多く揃えています。センターの訪問者は、実地トレーニングと組み合せた E ラーニングモジュールによるトレーニングを受講できます。センターでは、9 人のスタッフからなる南インド営業所を併設しており、お客様固有の加工部品の試作品開発にも対応しています。また、新製品の発表会も開催しており、セコ・ツ

行動の中心

33EDGE (1. 2016)

Page 34: EDGE Magazine 2016-1 JP

新しい施設。チェンナイにある

セコ・ツールズのテクニカルセンターのエンジニア、Prakash Srinivasan は、

お客様からセンターの開放性が歓迎されており、トレーニングとトレーニング施設で

高い評価を受けていると述べています。

世界中の問題を解決

ールズのすべての業界パートナー、お客様、販売店が予約利用できます。

チェンナイは、好況のインドの自動車と周辺産業、成長中の発電分野の産業の中心都市であり、セコ・ツールズでは、チェンナイを新たなテクニカルセンターの最重要拠点として位置付けていると Srinivasan は述べています。このセンターには、インド各地からの訪問者があり、主要な顧客層は、自動車、発電、航空宇宙、一般加工業です。

「お客様からは、センターの開放性が歓迎されており、トレーニングとトレーニング施設にも高い評価をいただいています」と Srinivasan は述べています。「センターでは、これま

で、3 軸の DMG-Mori 製工作機械、焼きばめ機械、プリセッタ、最新の工具のデモを実施してきました」

センターが取り組んでいる重要分野の 1 つは、セコ技術教育プログラム(STEP)です。このプログラムの目的は、企業と最先端の技術の "技術格差" を埋めることです。最新の技術に乗り遅れないようにすることで、生産性の向上、無駄の削減、加工時間の短縮が可能になります。

バーチャルプラクティカルセンターでは、セコ・ツールズの地域営業所を併設しており、プロジェクトの商談や最新の技術ソリューションの企業向けデモの場にもなっています。

世界のどの拠点でも、セコ・ツールズのテクニカルセンターでは、スタッフがお客様の問題の解決を常に考えています。

セコ・ツールズが 2008 年に米国ミシガン州 Troy にテクニカルセンターを開設したとき、センターで掲げた主要な目的の 1 つは、お客様の技術的な問題を解決し、効率化と収益の実現をサポートすることでした。

このセンターでは、この 7 年間で着実に実績を積んできました。

航空宇宙から自動車業界まで、数多くのお客様から高い評価を受けており、センターの教育および技術サービス担当マネージャの Don graham は、特に成功した事例について次のように述べています。「70 HRc 鉄部品のねじ切りが必要だったお客様がいましたが、そのお客様は PcBN (多結晶立方晶窒化ホウ素)ではできないと言われていました。そこで、センターでは、PcBN と超硬ソリッドねじ切りフライスを使用したさまざまなねじ形状の生成をサポートし、お客様の多額の売上につなげることができました」

graham は、センターの方針はお客様第一であり、この考え方はシンプルであると述べています。「お客様と連携して、お客様が世界の市場で成功するのをサポートしたいと考えています。これを実現するには、ほとんどの場合で部品のコスト削減と生産性の向上が大きく役立ちます」

セコ・ツールズは、英国、中国、ハンガリー、ベネルクス、フランス、ドイツ、ポーランド、スウェーデン、イタリアなどの国でテクニカルセンターを運営しており、すべて同様の考え方を採用しています。

イタリアの guanzate にあるセコ・ツールズのテクニカルセンターで技術担当ディレクターを務める Emilio Scandroglio は、日常業務はすべて教育と顧客サポートに関するものだと述べています。「センターでは、通常のすべての加工に関するデモを用意し、切削パラメータと切削形状の作用の関係を示すために、切り屑形成図を用いた演習を実施しています」と彼は述べています。「また、その他の一般の訪問者向けに、工場生産ツアーを開催し、マシニングセンタの実践デモも実施しています」

ポーランドにあるセコ・ツールズのテクニカルセンターの Marcin Hoszwa は、このセンターはお客様から高い評価を受けていると述べています。「主要なお客様は航空機産業であり、センターでは、超合金、チタン、複合材などの各種素材に応じて、最も効率的な工具と加工条件を選択できるようにサポートしています」と彼は述べています。「すべてのお客様、販売店、学生に STEP トレーニングを提供しており、受講者は最新の工具、加工方法、戦略について知識を深めることができます」

EdgE 的教育

34 EDGE (1. 2016)

Page 35: EDGE Magazine 2016-1 JP

21 4 6 113 5 7 12

98 10

イタリア: 「私たちは、一般的な すべての加工に関する

演習とデモを 用意しています」

米国:「私たちの

アドバイスによって、お客様が多額の売上を

実現できました」

9

センター: ハンガリー場所: ブタペスト開設: 2008 年重点分野: 教育、生産性年間の訪問者数: 10 ~ 12 グループ主なお客様: 自動車、発電

10

センター: ポーランド場所: ワルシャワ開設: 2008 年重点分野: お客様、販売店、 学生向けトレーニング年間の訪問者数: 約 400 人主なお客様: 航空機

11

センター: インド場所: チェンナイ開設: 2015 年重点分野: セコ技術教育プログラム(STEP)

12

センター: 中国場所: 上海開設: 2008 年重点分野: すべての種類の社外および社内トレーニング年間の訪問者数: 約 400 人主なお客様: STEP トレーニングを受講する見込みのお客様および既存のお客様

7

センター: スウェーデン場所: Fagersta開設: 専用のデモスペースとショールームを備えた新しいセンターを 2016 年に開設重点分野: 研究開発、テスト、デモ、顧客ソリューション年間の訪問者数: 1,500 ~ 2,000 人

8

センター: チェコ共和国場所: Brno開設: 2015 年重点分野: 技術および製品情報、CET、機械加工戦略

5

センター: ドイツ場所: Erkrath開設: 1992 年重点分野: 一般のお客様、大学との研究、座学トレーニング、直ユーザおよび販売店との連携年間の訪問者数: 1,200 人以上主なお客様: 資格認定と効率的な加工戦略に関心のあるすべてのお客様

6

センター: イタリア場所: Guanzate開設: 1990 年重点分野: トレーニング、教育、デモ年間の訪問者数: 200 人主なお客様: 直ユーザ、販売店、学生

3

センター: フランス 場所: Bourges 開設: 2007 年 重点分野: 教育、工具のテスト、研究開発 年間の訪問者数: 350 人 主なお客様: 主に一般加工業だが、航空宇宙、農業、自動車など、すべての分野のお客様に対応

4

センター: ベネルクス場所: Braine l’Alleud、ベルギー開設: 1996 年重点分野: 教育、工具のテスト年間の訪問者数: 最大 150 人主なお客様: 自動車、航空宇宙、医療、一般加工

ポーランド: 「私たちは、

さまざまな被削材に応じて、 お客様が最も効率的な工具と 加工条件を選択できるように

サポートしています」

セコ・ツールズのテクニカルセンター

1

センター: 米国場所: ミシガン州 Troy開設: 2008 年重点分野: 教育、お客様の加工用途、競合分析年間の訪問者数: 1,400 人以上主なお客様: 航空宇宙、自動車

2

センター: 英国場所: Alcester開設: 2013 年重点分野: お客様のプロジェクト年間の訪問者数: 500 人以上主なお客様: 大手航空宇宙企業から二次サプライヤまで

35EDGE (1. 2016)

Page 36: EDGE Magazine 2016-1 JP

YouTube チャンネルセコ・ツールズの

YouTube チャンネルもご確認ください。人工骨からジェットエンジンまで、

世界のさまざまな場所で採用されている金属部品が、セコ・ツールズ製品で

どのように加工されているかご覧になれます。

カッタ径 25 ~ 125mm (1 ~ 5 インチ.)

大は美なり。セコ・ツールズでは、 大型の各種チップサイズにより、スクエア/ヘリカル T4 シリーズを拡充しています。新しい T4-12 は、溝加工とコンタリング 加工の両方に対応した 90 度カッタで、深い切り込みが必要なスクエアショルダ加工とヘリカル加工の両方に使用できます。

T4-12 のポケット部の接触面を大きくすることで、確実なチップ取り付けが可能になり、カッタの生産性と機械加工の信頼性が向上

しました。簡単な取り付け工程により、チップを正確に位置決めできるようになり、優れた仕上げ面品質を実現します。

チップは、さまざまな被削材用に開発された各種材種で提供されており、鋼や鋳鉄で最高の性能を発揮します。ステンレス鋼、焼き入れ材、耐熱合金、非鉄材などにも対応します。T4-12 は、一般加工、自動車、航空宇宙、発電などの産業分野に適しています。

話題の工具

スクエア/ヘリカル T4-12

カッタはさまざまなシャンクや取り付け工具に対応し、 2 種類のピッチをご用意しています。

詳しい情報はこちらから

「いいね!」を押してくださいセコ・ツールズの Facebook と

Instagram をぜひご覧ください。 また、Twitter でもセコ・ツールズへのツイートをお待ちしております。

最新版 edge情報誌と同様に Edgeupdate.com も新しいデザインと多くの新機能により一新されました。ぜひご覧ください。

デザインが一新された Edgeupdate.com を

ご覧ください。セコ・ツールズの Facebook、Twitter、Instagram

ページにアクセスできます。

03036694 ST2015652536 EDGE (1. 2016)