華潤創業との中国清涼飲料合弁会社設立について

2011年1月24日キリンホールディングス株式会社

目 次

本件取引の概要

本件取引の戦略的意義

華潤創業社概要

参考資料

本件取引の概要 ①

本資料では、下記為替レートで換算

1米ドル=83.05円 （2011年1月21日現在）

1人民元 = 12.61円（2011年1月21日現在）1香港ドル = 10.67円（2011年1月21日現在）

KH： キリンホールディングス、KBC：キリンビバレッジ、KCI：麒麟中国投資性公司

CRE：華潤創業

BVI： 英領バージン諸島

2

キリンは華潤創業との間で中国における合弁会社設立を合意

キリンホールディングス株式会社（以下キリン）は華潤創業（以下CRE）との間で、

キリン40%、CRE60%出資による合弁会社（以下JV）の設立に合意

純出資予定額は約400百万米ドル（約332億円）

株式取得に伴いキリンが支払う資金は手許現金及び外部借入などにより賄う予定

本件取引は、規制当局その他の同意をはじめとする一般的な取引条件を満たすことを前提にしている

本件取引の概要 ②

CRE（香港）

CRE（香港）

JV（BVI）JV

（BVI）

CRE子会社

（中国）

CRE子会社

（中国）

KHKH

KBCKBC KCI（中国）

KCI（中国）

KBC子会社

（中国）

KBC子会社

（中国）

100%

100%93.04~100%

100%

本件取引前

キリンは、CREとの間で、CRE傘下で清涼飲料事業を営む持株会社の株式40%を取得

同時に、キリンの保有する中国飲料子会社4社の株式をJVに譲渡

キリンは、CREとの間で、CRE傘下で清涼飲料事業を営む持株会社の株式40%を取得

同時に、キリンの保有する中国飲料子会社4社の株式をJVに譲渡

KHKH

KBCKBC KCI（中国）

KCI（中国）

CRE子会社

（中国）

CRE子会社

（中国）

KBC子会社

（中国）

KBC子会社

（中国）

本件取引後

100%

93.04~100%

40%60%

CRE（香港）

CRE（香港）

3

JV（BVI）JV

（BVI）

債権

回収

債権

回収販 売販 売

マーケティングマーケティング

物 流物 流

本件取引の戦略的意義 ①

嗜好やニーズの多様化に対応すべく培ってきた商品開発力、技術力、リサーチ・マーケティング力

華東地区での販売ネットワークキリンの強み：

相乗効果

相乗効果

成長性の高い清涼飲料事業において、有力なパートナーと提携し、迅速な市場展開と成長の実現を図る

キリンの強みを提供し、弱みを補強、 適なバリューチェーンの構築とシナジー創出を図るキリンの戦略キリンの戦略

JV2015年販売目標

60億元（757億円）

JV2015年販売目標

60億元（757億円）

両社の戦略に合致し、強みを相互補完できる組み合わせである

華南地区で構築したプラットフォームを、新しいマーケット・カテゴリーに拡大する

（水 ⇒ 総合清涼飲料、華南⇒西南・華東・華北）

独自の開発力とブランド力を有する外資企業と提携し、相乗効果により市場開拓を加速する

グループ企業（小売・包装・ビール）の各種リソースを活用しシナジーを創出する

CREの戦略CREの戦略

収益性の低い水事業でも高収益を上げる調達から販売までのローコストオペレーション能力

華南地区から5年で拡大する全国規模のディストリビューション機能CREの強み：

4

製 造製 造調 達調 達商品開発商品開発

市場リサーチ市場

リサーチ

本件取引の戦略的意義 ②

5

キリングループとの

シナジー創出

商品開発力・技術力を活かした現地のニーズに合わせた商品ポートフォリオの充実

（キリンブランド・華潤ブランド・JVブランド（共同開発商品））

キリングループブランドの展開（清涼飲料・RTD）の可能性

既存事業の有効活用（華東地区での販売チャネル・製造設備）

原材料の共同調達

中国における

華潤グループの資産活用

権限と責任が明確化している経営体制

中国での合弁による事業展開の成功実績、ノウハウ

水事業で培った中国主要地区（特に広東エリアで圧倒的強みを持つ）での販売チャネル

グループ傘下の華潤万家他で有する小売店舗網（3,000店舗超）

低価格化が進行する水事業で無借金経営、高利益率を実現できるローコストオペレーション

華潤雪花チャネルでの清涼飲料展開の可能性

中国における清涼飲料事業の基盤強化を図り、拡大・発展のスピードを加速

華潤創業社概要 ①

社 名華潤創業有限公司

China Resources Enterprise, Limited

本社所在地 香 港

設 立 1992

代表者 Chairman：喬 世波 (Qiao Shibo)

主要財務数値売上高 約 716億香港ドル（約7,643億円）

税引後利益 約 38億香港ドル（約404億円） ※財務数値はいずれも2009年12月期

従業員 約152,000人 ※2009年12月期

事業内容

中国大陸及び香港における小売、ビール、食品、清涼飲料の製造・販売等

華潤創業は、華潤（集団）有限公司が51.46%を出資する華潤（集団）グループ傘下の企業の一つで、中国大陸及び

香港で消費財事業を展開する中国有数の企業グループ

親会社である華潤（集団）有限公司は、グループ傘下に華潤創業を含む6社の香港証券取引所上場企業を有してお

り、小売、飲料、食品、電力、不動産、医薬、セメント、ガス、金融等の事業を中国及びアジアで展開している中国を

代表する企業の一つ

出所：会社資料等

会社概要

6

華潤創業社概要 ②

事業別売上高 事業別EBITDA

CRECRE

清涼飲料清涼飲料

（万トン）

小売小売 食品食品 不動産不動産 非継続事業非継続事業

華潤集団華潤集団

51.46%

出所：Annual Report 2009、会社資料等 7

小売事業では、中国本土及び香港において、「華潤万家」、「華潤

蘇果」等、3,000店を超える小売店舗網を構築し、中国国内でトップ

シェア

飲料事業のうちビール事業では、合弁会社で、「雪花（Snow）」ブラ

ンドを展開し、中国国内でトップシェア

主な事業内容

ビールビール

会社概要

華潤創業社概要 ③

社 名華潤怡宝食品飲料（深圳）有限公司

China Resources C'estbon Food & Beverage （Shenzhen） Co., Ltd.

本社所在地 中国 深圳

設 立 1985

代表者 董事総経理：劉 洪基（Liu Hongji）

主要財務数値売上高 約1,592百万香港ドル（約169億円）

税引後利益 約 144百万香港ドル（約15億円） ※財務数値はいずれも2009年12月期

従業員 約2,810人 ※2009年12月期

事業内容

華潤創業の清涼飲料事業における主要企業

「怡宝（C’estbon）」を主力ブランドとした飲料水事業を中心とし、主に華南・西南・華東・華北地区において展開

特に広東省の飲料水販売においては、5年連続のトップシェア

出所：会社資料等 8

華潤創業社概要 ④

小売店舗 （合計 3,040） 清涼飲料生産工場（自社工場 5、OEM先工場 11*） 小売店舗及び清涼飲料生産工場

出所：第三四半期IR資料、会社資料等

272 天津市

71 北京市

6 河北省1*

3 吉林省

10 遼寧省

12 山東省

1,601 2* 江蘇省

1 1* 上海市

312 安徽省

75 浙江省

413 4,4* 広東省

202 香港

1 広西チワン族自治区

1 四川省

1* 重慶市

1* 湖南省

1* 海南省

9

1 寧夏回族自治区

37 陝西省

5 甘粛省

1 青海省

17 河南省

CAGR（04-09） 27%

CAGR（04-09） 27%

飲料水の販売数量飲料水の販売数量 （万トン）

参考資料

各社の主要中国展開商品

C’estbon

キリン

キリン 午後の紅茶

2001年より、中国にて展

開。2010年初め、上海市

及びその周辺部と広州市

にてリニューアル発売

キリン 午後の紅茶

いちごミルクティ

2010年9月より、冬場の

HOT用として上海市及び

その周辺部と広州市にて

発売

キリン ファイア

2004年9月より、上海市

及びその周辺部にて発

売

キリン ファイア

直火ラテ

2009年2月より、上海市

及びその周辺部と広州市

で発売

キリン ビタミンサプリ

2004年3月より、上海市

及びその周辺部と広州市

で発売

キリン アミノサプリ

2003年3月より、上海市

及びその周辺部と広州市

で発売

セボン浄化水

（小型・大型ボトル）

全国各工場にて浄化加

工された飲料水。セボン

の主要製品

セボン鉱泉水

（小型ボトル）

天然水のラインナップ

セボン浄化水・鉱泉水

（大型ボトル）

専用のサーバーへ備え

付けるための大型ボトル

零帕 （0 PA）

2010年4月から発売。

桃やオレンジの風味を加

えた機能性飲料

加林山鉱泉水・

永隆蒸留水

（大型ボトル）

加林山鉱泉水

（小型・大型ボトル）

11

中国市場の概況

中国経済状況

人口 約13億3千万人 （2009年）

実質GDP成長率 9.1% （2009年）

名目GDP総額 4兆9,844億米ドル （2009年）

一人当たり名目GDP 3,735米ドル （2009年）

一人当たり名目GDPは順調に成長

清涼飲料の主な消費の対象となる年齢層が、全人口の大きな割合

を占める（12歳～49歳の割合は約58%）

一人当たり名目GDP

飲料水 市場規模（数量） 清涼飲料 市場規模（数量）

出所：Canadean炭酸飲料、スポーツドリンク、エナジードリンクは含まない。

出所：Canadean

（百万リットル）（百万リットル）

12

CAGR（05-10） 17.5%

CAGR（05-10） 19.3%

CAGR(00-09) 16.5%

出所：JETROホームページ

（米ドル）

出所：JETROホームページ、Euromonitor