54
73 栽培漁業推進技術開発事業 大・ 1.カサゴ 事業の目的 カサゴ を確 する リン した した。 また、 から して めるため、一 した から 2 体を みた。 事業の方法 親魚養成 センター 2001 してきた から、 300 6 26 した。 し、餌 3m モイストペレット アジ、イカ、オキアミ ( タミン 、大 レシチンを ) 餌した。 から 2 3 2 フィードオイルを 餌した。 E 産仔 った。 1 13 2 11 2 1 22 2 7 している を、 ポリエチレン 0.5kl 1 させた。 ため い、 0.3 / しく した。 があった にバケツ した。 仔稚魚飼育 キャンバス 1 7kl 2 0.5kl FRP 2 2 ポリエチ 0.5kl FRP 2 1kl レン し、各 2 1 /kl た。 それぞれ から れた した。 から 0.5 / 3 / させた。 エアーストーンを 7kl 央に1 し、 囲に するこ 2 0.5kl りにゆっくり れるようにした。 央に ネットがあるため、ネット沿い にエアーストーンを した。 2 1kl エアーストーンを 央に1 した。 1000lux るように した。また、 7kl 70g 0.5kl 5g 1kl かして した。 10g 1 1 から クロレラ( 120 cells/ml 7kl 70ml 0.5kl 15ml 1kl )を を1 1~ かして 10 15ml 2 した。餌 ワムシを S 5 10 /ml よう1 した。餌 ワムシ( S )、 )、 アルテミアノープリ 0 40 22 85 38 75 42 コペポーダ( ~) させ がら 餌した。ワムシ および DHA EPA する に、1 7kl 0.5kl それぞれ および 2 1 2 0.5kl それぞれ リン 1kl 2 1 した した。 お、1 育におけるタ リン 0.5kl るために した。 25 から め、以 40 1 2 サイホンにより った。 い対 して、 から 7kl 2 46 している 3 4 サイホン しく ーカー しそれぞれ した した。 6kl した。 無給餌飼育試験(タウリン強化ワムシの効果) において、 1 7kl 較するために からそれぞれ 49 7kl 2 し、 50 0.5kl 2 餌による った。 した。 7kl 12 した。 15

栽培漁業推進技術開発事業 - pref.oita.lg.jp · があった場合は計数後にバケツで各飼育水槽に収容 ... 餌料は 型ワムシを ~ 個体 になるS

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73

栽培漁業推進技術開発事業

渡邉新吾・岡本久美子・東馬場大・尾上静正・平嶋 豁

1.カサゴ

事業の目的

。 、カサゴの種苗生産技術を確立する 今年度は特に

タウリン強化を目的とした市販栄養強化剤の有効性

を検討した。

また、従来の放流用から養殖用としての可能性を

高めるため、一昨年度に種苗生産した 歳魚から成2長の良い個体を親魚とし選抜育種を試みた。

事業の方法

親魚養成

親魚は、 年度に当センターで種苗生産し飼育2001してきたものから、成長良好な 尾を 月 日に300 6 26選別し養成した。 角海面小割網生簀に収容し、餌3m料はモイストペレット アジ、イカ、オキアミ及び配(合飼料に総合ビタミン剤、大豆レシチンを添加 を週)~ 回飽食量給餌した。産仔 ヶ月前から産仔終2 3 2了までは フィードオイルを添加給餌した。E

産仔

産仔は 月 日と 月 日の 回行った。腹部1 13 2 11 21 22 2 7が膨満している親魚を、 回次は 尾、 回次は

尾を黒色ポリエチレン製円形 水槽 面に収容し0.5kl 1産仔させた。仔魚の安静と分散のため水槽上部を遮

光幕で覆い、換水率は 回転 日、微通気、自然水0.3 /温もしくは若干の加温とした。 収容翌日以降、産仔

があった場合は計数後にバケツで各飼育水槽に収容

した。

仔稚魚飼育

仔稚魚飼育は 回次は 円形薄緑色キャンバス1 7kl水槽 面と 円形青色 水槽 面、 回次は2 0.5kl FRP 2 2

円形青色 水槽 面と 黒色円形ポリエチ0.5kl FRP 2 1klレン製水槽 面とし、各回次とも 万尾 で収容し2 1 /klた。同種の水槽にはそれぞれ同じ親魚群から産仔さ

れた仔魚を収容した。飼育水は紫外線照射殺菌海水

を使用し 回転 日から成長に伴い 回転 日まで増0.5 / 3 /

加させた。通気は 水槽ではエアーストーンを中7kl央に1個配置し、周囲に樋を 基設置することで飼2

0.5kl育水が時計回りにゆっくり流れるようにした。

水槽では中央に排水ネットがあるため、ネット沿い

にエアーストーンを 基配置し弱通気とした。 は2 1klエアーストーンを中央に1個配置し弱通気とした。

1000lux全水槽上部に蛍光灯を設置し水面の照度が

程度になるように調整した。また、底質改善を目的

に貝化石を 水槽には 、 水槽は 、 水7kl 70g 0.5kl 5g 1kl槽は を 日 回海水に溶かして添加した。10g 1 1仔魚収容前から市販の淡水クロレラ( 億120

cells/ml 7kl 70ml 0.5kl 15ml 1kl)を 水槽は 、 水槽は 、

水槽は ~ を1日1~ 回海水に溶かして添10 15ml 2加した。餌料は 型ワムシを ~ 個体 になるS 5 10 /mlよう1日1回投与した。餌料系列は 型ワムシ(日S

)、 ( )、齢 ~ アルテミアノープリウス 日齢 ~0 40 22 8538 75 42冷凍コペポーダ(日齢 ~ 、配合飼料(日齢)

~)の順に重複させながら給餌した。ワムシの給餌

は、全水槽で市販の および の栄養強化剤DHA EPAを使用するとともに、 回次の 水槽と 水槽1 7kl 0.5klのそれぞれ 面中 面および 回次の 水槽と2 1 2 0.5kl水槽のそれぞれ 面中 面にはタウリン強化を目1kl 2 1

的とした市販栄養強化剤を併用した。なお、 回次1の 水槽は初期飼育におけるタウリンの添加効果0.5klを調べるために日齢 までの飼育とした。25底掃除は日齢 から始め、以降は週に ~ 回40 1 2

程度の割合でサイホンにより行った。

共食い対策として、 水槽 面は日齢 から週7kl 2 46に ~ 回、底や水槽壁面に蝟集している小型魚を3 4サイホンもしくはビーカー等で選別採取しそれぞれ

を別に準備した 水槽に収容した。選別水槽の飼6kl育水はろ過海水とした。

無給餌飼育試験(タウリン強化ワムシの効果)

回次の 水槽において、両区の仔魚の活力を比1 7kl較するために日齢 に 水槽 面からそれぞれ稚49 7kl 2魚 尾を採取し、 円形水槽 面に収容し無給50 0.5kl 2餌による飼育試験を行った。換水率や水温等の飼育

条件は 水槽と同様とした。毎日 時頃に斃死魚7kl 12を取り上げ計数した。

平 成 年 度15

74 大分県海水研事業報告

図2 無給餌飼育試験結果

図1 種苗生産1回次7kl水槽の生残率と成長の変化

0

20

40

60

80

100

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90日齢

生残

率(%

0

10

20

30

40

成長

(mm

No.1生残率(タウリン強化区) No.2生残率(タウリン未強化区)

No.1成長(タウリン強化区) No.2成長(タウリン未強化区)

選別開始↓

大型群

小型群

0

20

40

60

80

100

0 4 8 12 16

無給餌飼育日数

生残

率(%)

No.1(タウリン強化区)

No.2(タウリン未強化区)

事業の結果

産仔

産仔結果を表 に示した。今年度の 回の産仔で1 2合計約 万尾の仔魚が得られ、そのうち 万尾56.8 23を種苗生産試験に用いた。産仔直後の仔魚の全長は

~ で、卵黄をほぼ吸収し開口していた。3.9 4.2mm

仔稚魚飼育

種苗生産結果を表 に示した。 回次は、タウリ2 1ンでワムシを強化している 水槽では日齢 ~No.1 73の飼育で平均全長 ~ の稚魚 尾87 33.8 34.4mm 5,508

を取り上げた。生残率は であった。タウリンで6.5%No.2 73 87ワムシを強化していない 水槽では日齢 ~

の飼育で平均全長 ~ の稚魚 尾を31.2 34.6mm 3,230取り上げた。生残率は であった。 水槽は3.7% 0.5kl日齢 までの飼育としたが、タウリンでワムシを強25化している 水槽では生残率 、タウリンでNo.3 15.8%

No.4 48.0%ワムシを強化していない 水槽では生残率

と未強化区の方が高かった。

回次はタウリン強化の有無にかかわらず全水槽2とも日齢 までは餌食いもよく、活発に遊泳してい6たが、日齢 から にかけて初期大量斃死が発生し8 9ほぼ全滅したため飼育を中止した。初期大量斃死に

はワムシへのタウリン強化は有効ではなかった。

回次 水槽の生残率と成長の変化を図 に示し1 7kl 1た。日齢 までの初期飼育では生残率、成長におい25てタウリン強化の効果は確認できなかったが、日齢

以降にタウリン強化区に対して未強化区ではふら30つく個体が多くみられるようになり、日齢 頃には45その差が目立ってきた。日齢 頃から両水槽で共食40いがみられはじめた。特にタウリンでワムシを強化

している 水槽では、強化していない 水槽No.1 No.2

に比べて共食いが多い傾向がみられた。

今年度は水槽が小さいため、選別ネットを使用せ

ず壁沿いや底でほとんど遊泳しない小型魚をビーカ

ーやサイホンで採取し別水槽に選別収容したが、タ

ウリン強化区では遊泳が活発なため採取時に逃げら

れることが多かった。

無給餌飼育試験(タウリン強化ワムシの効果)

無給餌飼育試験の結果を図 に示した。日齢 に2 49水槽のタウリンでワムシを強化している 水7kl No.1

槽とタウリンでワムシを強化していない 水槽かNo.2ら採取した稚魚の平均全長は、それぞれ と14.2mm

でほとんど差はなかった。しかし、 水14.0mm No.2槽では収容 日後から斃死が始まり 日後には斃死2 5のピークを迎え、 日後に全滅した。一方、 水16 No.1槽では全滅した日は 日早かったが、斃死が始まっ2

5 12 No.2たのは 日後でピークも 日後とかなり遅く、

より活力が高かったことが示唆された。

タウリン強化ワムシの給餌は日齢 に終了してい40るが、タウリン強化の有無を除いては両水槽に飼育

条件の違いはないため、 水槽の活力が高かったNo.1ことはタウリン強化の効果と考えられ、タウリン強

化終了後も稚魚はしばらくその影響を受けるものと

推察される。

今後の課題

今回はワムシのタウリン強化を行ったが、安定し

て質の良い種苗生産技術を確立するため、栄養強化

の方法等を今後も改良していく必要がある。

(渡邉新吾)

75

表1 産仔結果

表2 種苗生産結果

親魚

尾数

1 22尾収容 16 1/14~1/16 16.3 79.1

2 7尾収容 6 2/12~2/13 16.6 87.8

回次 産仔親魚 産仔期間 親魚平均全長(cm)

親魚産仔後平均体重(g)

生産回次 水槽No. 収容水槽 収容月日 飼育海水 収容尾数 飼育水温

(℃)タウリン強化 選別(日齢) 取り上げ

日齢※取り上げ尾数※

生残率(%)※

全長(mm)※

1 7kl 1/14~1/15 紫外線照射 85,000 15.2~18.5 ○ 選別大型群(46~) 73 1,779 34.4選別水槽 6kl 3/2選別開始 砂ろ過海水 不明 16.5~17.6 ○ 選別小型群(46~) 87 3,729 33.82 7kl 1/14~1/15 紫外線照射 88,000 15.1~18.4 × 選別大型群(46~) 73 1,682 34.6

選別水槽 6kl 3/2選別開始 砂ろ過海水 不明 16.5~17.6 × 選別小型群(46~) 87 1,548 31.23 0.5kl 1/15 紫外線照射 7,900 15.4~17.9 ○ - 25 1,250 15.8 8.74 0.5kl 1/15 紫外線照射 7,500 15.2~17.9 × - 25 3,600 48.0 6.91 0.5kl 2/12 紫外線照射 7,000 16.7~18.0 ○ - - 0 0.0 -2 0.5kl 2/12 紫外線照射 6,700 16.6~17.9 × - - 0 0.0 -3 1kl 2/12 紫外線照射 15,000 16.4~17.5 ○ - - 0 0.0 -4 1kl 2/12 紫外線照射 13,500 16.4~17.4 × - - 0 0.0 -

合計 230,600 最終取上個体のみ 8,738 4.1※1回次の0.5kl水槽は日齢25までの結果

6.5

3.7

2

1

2.マサバ

試験の目的

マサバの種苗生産技術を確立する。

試験の方法

親魚養成

回次に使用した親魚は 年 月に県内の養殖1 2002 2業者から購入し、海洋水産研究センター(以下 「セ、

ンター」とする)沖の 角海面小割網生簀で養成3mした。餌料は市販のマダイ用ドライペレットとし、

週 回飽食量を給餌した。3回次は 年にセンターで種苗生産した 歳魚2 2002 1

3を使用した 餌料はモイストペレットを使用し 週。 、

回飽食量を給餌した。

回次は親魚養成は行わず、 月 日に県内の養3 5 21殖業者から購入し直ちに採卵試験に供した。

回次は 月 日に県内の養殖業者から購入し、4 5 29角海面小割生簀 面で養成した。餌料はモイスト3m 1

ペレットを使用し、週 回飽食量を給餌した。3

採卵

回次は 月 日に親魚 尾を取り上げ、全個1 4 23 17体に ( )を打注し、陸上 水槽(実HCG 500IU/kg 50kl水量 )に収容した。水温は ℃に調整した。産45kl 18卵の有無は排水口に設置した採卵ネットを毎朝観察

することによって確認し、産卵があった場合に卵を

回収した。

回次は 月 日に親魚 尾(平均体重 )を2 5 1 50 370g取り上げて を打注し、陸上 水槽に収容しHCG 50klて 回次と同様の処理を行った。1回次は 月 日に親魚 尾(平均体重 )3 5 21 35 700g

に対して養殖現場で を打注した後、約 離HCG 43kmれたセンターの陸上 水槽に運搬して収容した。50kl陸上水槽の水温は ℃に調整した。 時間後から18 30排水口に設置した採卵ネットを随時観察し、卵が確

認された場合は回収した。

回次は を打注した後、人工授精までの適正4 HCG6な経過時間を知ることを目的とした試験を行った。

月 日に雌 尾(平均体重615g)を取り上げ、すで11 23に排卵していた 尾以外の全個体にカニュレーショ3ンを行い、 を打注した。カニュレーションの結HCG果、卵巣卵の卵径が 以上の 尾を供試魚と600µm 16した。また放精を確認した雄 尾にも を打注21 HCGした。雌は 尾ずつ 区に分け、それぞれ 打4 4 HCG注後 、 、 、 時間に人工授精を行った。24 28 32 36いずれの回次とも取り上げた卵は容積法により計

3 4数し、採卵数と浮上卵数を求めた。 回次および

回次については沈下卵を除去した後 アルテミア200l孵化水槽で卵管理を行った。水温は ℃から徐々に18℃まで上昇させた。孵化直前には卵の沈降を防ぐ21

ためやや強通気にした。

仔稚魚飼育

飼育は 回次と 回次の 回について合計 水槽3 4 2 3で行い、孵化当日の仔魚をバケツで各飼育槽に収容

した。収容密度は 尾 を目安とした。10,000 /kl飼育水槽は 回次は および 円形キャンバ3 6kl 10kl

ス水槽各 面、 回次は 円形キャンバス水槽 面1 4 7kl 1を使用した。

飼育水はろ過海水を使用した。換水は飼育開始は

平 成 年 度15

76

% 日とし、水質が悪化しないように随時増加し30 /。 。た 照度は蛍光灯で調節し ~ 程度とした400 800lux

また、餌料は市販の淡水クロレラ( 億 )120 cells/ml6kl 20 40ml 7kl 40 70ml 10klを 水槽に ~ 水槽に ~、 、

水槽に ~ を毎日添加し、仔魚の分散と安静40 80mlおよびワムシの飢餓防止を図った。

1通気はいずれの水槽も中央にエアーストーンを

個、周囲に樋を 基設置し飼育水をゆっくり回転さ2せた。始めは弱通気とし、成長に伴い増加させた。

初期餌料は 型ワムシを 個 から開始し、成S 5 /ml長に従いアルテミアノープリウス、配合餌料、冷凍

Sコペポーダを順次重複させながら給餌した なお。 、

型ワムシは淡水クロレラで培養し市販の強化剤で強

化したものを、アルテミアは市販の強化剤で強化し

たものを給餌した。

底掃除は配合飼料の給餌開始以降、適宜サイホン

で行った。

試験の結果

親魚養成

購入から採卵までの摂餌状態は良好で、病気や擦

れ等による斃死はみられなかった。 回次の雌雄比4は雄:雌= : (不明 )であったが、それ以外21 23 9の回次の雌雄比は不明であった。

採卵

1 1 HCG 2採卵結果を表 に示した。 回次は 打注後

日から 日にかけて計 千粒の卵が回収され、そ4 725( ) 。のうち浮上卵は 千粒 浮上卵率 であった45 6.2%

浮上卵中の受精率は %であった。48.6回次は 打注後 日に計 千粒の卵が回2 HCG 2 1,190

収された。浮上卵は 千粒(浮上卵率 、浮上30 2.5%)

73.5 1 2卵中の受精率は %であった。なお、 回次と

回次は得られた浮上卵が少なかったため廃棄した。

回次は 打注後 、 、 時間に卵の回収3 HCG 32 35 40を行い、沈下卵を除去した後卵管理槽に収容した。

総採卵数は 千粒であり、うち浮上卵および中1,888層卵は 千粒(浮上卵率 )であった。受精318 16.8%後約 時間で孵化し、得られた孵化仔魚は 千尾50 157(孵化率 )であった。8.3%回次において、 打注後に採卵可能となった4 HCG

4 24 0 28 1親魚は 各区 尾中 時間後は 尾 時間後は、 、 、

尾、 時間後は 尾、 時間後は 尾であった。そ32 3 36 4れぞれを人工授精に供したところ、 時間後の 尾28 1の採卵数は 千粒、浮上卵率は %、 時間後61 18.0 32

、の3尾の平均採卵数および平均浮上卵率は 千粒1425.4 36 4 145%であり、 時間後の 個体ではそれぞれ

千粒、 %であった。このうち、 時間後の4尾56.0 36中 尾から得られた浮上卵および中層卵計 千粒3 342を卵管理槽に収容し、 回次と同様の卵管理を行っ3

、 ( )た結果 得られた孵化仔魚は 千尾 孵化率26 2.8%であった。

仔稚魚飼育

飼育結果を表 に示した。 回次および 回次に2 3 4おける日齢 の生残率は 水槽 %、 水槽11 6kl 12.1 10kl

%、 水槽 %であった。その後 回次の26.3 7kl 12.9 3うち 水槽分は日齢 (全長 )で 尾6kl 30 54.8mm 3,585

10kl 20を取り上げ 養殖試験に供した 水槽では日齢、 。

以降 次第に酸欠様の斃死が見られたため日齢 全、 (25長 )で約半数を別の 水槽に分槽し、さら32.1mm 6kl

33 10kl 6klに日齢 でそれぞれの約半数を別の および

水槽に分槽した。これらは日齢 (全長 )52 108.9mmで計 尾を取り上げ、養殖試験に供した。 回次6,130 4は日齢 (全長 )で 尾を取り上げ、親40 95.4mm 1,517魚養成用として飼育した。

表1 マサバ採卵結果

1 自然産卵 4/25 17 - - 725 6.2 -

2 自然産卵 5/3 50 284 370 1,190 2.5 -

3 自然産卵 5/22 35 - 700 1,893 16.8 8.3

4 人工授精 6/13 雌16雄21 336 633 925 32.4 2.8

親   魚回次 採卵方法 採卵月日 平均尾叉長

(mm)平均体重(g)尾数

孵化率(%)※採卵数(千粒)

浮上卵率(%)(中層卵含む)

※採卵数に対する割合

大分県海水研事業報告

77

表2 マサバ種苗生産結果

回次 4

水槽No. 6t-2 10t-1 6t-4 10t-2 6t-2 7t-2

実水量(kl) 4.8 8.0 4.8 8.0 4.8 5.6

6/19 6/26 6/26(10t-1から) (10t-1から) (6t-4から)

収容尾数(千尾) 66 91 - - - 26

水温(℃) 20.8~22.3 20.8~22.2 20.4~22.2 20.9~22.3 20.9~22.2 21.4~23.8

日齢11生残率(%) 12.1 26.3 - - - 12.9

日齢10全長(mm) 7.9 6.7 - - - 7.9

飼育日数(日) 30 40

沖出し尾数(尾) 3,585 1,517

平均全長(㎜) 54.8 95.4

生残率(%) 5.4 5.9

6/15

3

収容月日 5/25 5/25

6.7

53

6,130

108.9

今後の問題点

回次における自然産卵と 回次における人工授3 4精を比較すると、総採卵数は自然産卵のものが非常

に多かった。浮上卵率については人工授精の方が高

かったものの、総採卵数に対する孵化率においても

自然産卵の方が僅かに優っており、今後、自然採卵

の採卵方法を改良することによって人工種苗の量産

試験に耐えうる数の受精卵が得られる可能性が示唆

された。

また今回の仔稚魚飼育では初期減耗が著しく、前

年度 回次の日齢 における生残率 に比べ極めて1 10 1)

低いものであった。日齢 ~ で浮上斃死が多く観2 4察されており、開口および眼球黒化直後における給

餌や照度等の改良が必要と思われる。

回次では日齢 で冷凍コペポーダの給餌を開始3 15した。その 日後に湾曲個体(写真 )および異常2 1遊泳個体が多く出現したため、冷凍コペポーダの給

餌を中止したところ、湾曲個体は減少した。冷凍コ

ペポーダと湾曲・異常遊泳個体の出現との関連は明

らかでないが、何らかの栄養上の問題があることが

考えられた。

写真1 マサバ湾曲個体

文 献

1)渡邉新吾,三浦慎一,尾上静正,森由基彦栽培

漁業推進技術開発事業.平成 年度大分県海洋水産14研究センター事業報告 , ( .86-87 2003)

( )岡本久美子

平 成 年 度15

78

3.カンパチ

試験の方法

親魚養成

前年採卵に使用したカンパチを親魚(雄:雌= )4:7に用いた。飼育は海面小割網生簀 1面で行(5×5×5m)った。餌は を週 回飽食量給餌した。また、寄EP 3生虫駆除のため、夏期には 週間に 回、その他の2 1時期には月に 回、約 分間の淡水浴を行った。1 5

採卵・採精

平均体重 の養成親魚 尾(雄:雌= : )9.4kg 4 3 1に対し、 年 月 日(表層水温は ℃)に2003 7 25 24.5

を約 になるように打注し、陸上コンHCG 600IU/kg50kl 40kl 24クリート (実水量 )に収容した。水温は

℃に調整した後、水槽内産卵を待った。

産卵の有無は排水口に設置したゴースネットを毎

朝観察することによって確認した。産卵があった場

合、卵数を計数し、浮上卵のみをアルテミアふ化水

槽で卵管理(換水率 回転 日、水温 ℃)を行っ14 / 24た。

表1 産卵および産出卵の状況

2003/7/27 14.9 46.3 1.10 02003/7/28 13 0 1.10 02003/7/29 7 0 1.10 0

ふ化率(%)卵数(万粒) 受精率(%) 卵径(mm)

試験の結果

親魚養成

親魚は 月 日にカニュレーションを行い卵巣内7 25卵径の大きさを調査した結果、雌 尾のうち 尾が4 1

660µm 400µm卵巣内卵径 であったが、その他は約

であった。

採 卵

1 2003 7 27産卵状況を表 に示した。産卵は 年 月

日から 月 日にかけて見られた。ホルモン打注後7 29時間後から確認された。最初の卵のみ受精が確認48

されたが、その他は未受精卵であった。得られた受

精卵はふ化率が低かったため廃棄処分した。

今後の問題点

当センター地先では冬から春にかけての水温が低

、 。いため カンパチの親魚養成は難しいと考えられる

、今後良質卵を得るためにはブリの採卵同様陸揚げ後

加温飼育する必要があると考えられる。

(東馬場大)

4.アワビ類

事業の目的

メガイアワビの種苗生産技術を確立する。

事業の方法

親貝飼育

親貝は 月に大分県漁業協同組合上浦支店から購1034 18 16 4kl入した 個体 雌 雄 と当センターの屋外( 、 )

( 、 )コンクリート水槽で飼育していた 個体 雌 雄10 2 80.5klFRP 2 63cmを用いた。購入群は 円形水槽 面に

角の籠を吊り下げシェルターを敷いた中に雌雄別に

収容し、毎週1回の底掃除を行い、クロメを給餌し

た。海水はろ過海水を使用し自然水温とした。

1) 受精率向上化試験

放卵および放精

1 11 17 2 11 25 3試験は 回次は 月 日 回次は 月 日、 、

回次は 月 日に行った。目視により生殖巣が膨12 16満している雌親貝を放卵用の スチロール樹脂製20l角形水槽 面に、同じく生殖巣が膨満している雄親2貝を放精用の同水槽 面に収容した。紫外線照射海3水で産卵を誘発した。採卵中水槽に遮光幕を被せ室

内は暗室とした。

各回次の収容親貝数は 回次で雌 個体(うち購1 7入 雄 個体 うち購入 回次で雌 個体 う6 7 4 2 7)、 ( )、 (

ち購入 、雄 個体(うち購入 、 回次で雌 個6 6 3 3 9) )

体(うち購入 、雄 個体(うち購入 )とした。9 6 4)

放卵または放精しなかった個体は翌回次以降に使用

した。

放卵直後の卵および放精直後の精子を受精に用い

大分県海水研事業報告

79

るため、全回次とも放卵用水槽 面および放精用水2槽 面にそれぞれ ~ 時間の差をつけて紫外線3 0.5 1.5照射海水を流し始め、放卵および放精した時間の近

。 、い個体の卵と精子を受精に用いるようにした また

雌は誘発に時間がかかるため雄より ~ 時間早0.5 2く紫外線照射海水を流し始めた。

受精

得られた卵は パンライト水槽に収容のうえ容100l量法により卵数を計数し、必要量を パンライト30l水槽に収容した。

回次は パンライト水槽 面に卵を 万粒ず1 30l 10 17つ収容した。受精時の精子濃度と受精時間は表 の1とおりとし受精率およびふ化率の比較を行った。受

精時には放卵から約 時間、放精から約 分が経過2 30していた。

回次は パンライト水槽 面に卵を 万粒ず2 30l 10 50つ収容した。受精時の精子濃度と放卵から受精まで

の時間および放精から受精までの時間は表 のとお2りとし受精率およびふ化率の比較を行った。受精時

2 No.1 5 No.6 10間は 分とした。なお、 ~ と水槽 ~

は別親貝の精子を使用した。

回次は パンライト水槽 面に収容した。受3 30l 11精までの時間を短縮するため、卵の計数は行わなか

った。受精時の精子濃度と放卵から受精までの時間

および放精から受精までの時間は表 のとおりとし32受精率およびふ化率の比較を行った。受精時間は

No.10 11 No.11分とした なお 水槽 は別親貝の卵を。 、 、 、

は別親貝の精子を使用した。

、全回次とも受精後にデカンテーションを 回行い4最後に満水としそのまま飼育した。飼育水は止水と

しウォーターバス方式で水温の低下を防いだ。夕方

に受精率、翌朝にふ化率を算出した。

2) 種苗生産試験

受精

受精率向上化試験の 回次に放卵・放精されたも2ので同試験に供したものとは別親貝の卵および精子

を用いた。受精は パンライト水槽で行い(精子100l濃度 万個 、受精時間 分 、デカンテーション50 /ml 2 )

を 回行った。 回目に目視で受精卵を計数し、ふ4 4化用の パンライト水槽に収容した。卵が沈下し1klた後に注水を ~ 分で開始した。5 10l/翌朝、ふ化幼生を計数のうえ のプランクト67µm

( )ンネットを張った パンライト水槽 幼生管理槽1klに収容した。注水量はふ化幼生が全体にゆっくり動

く程度とした。朝夕にサイホンで底掃除を行い 日3間飼育した。

全ての行程において紫外線照射海水を使用した。

採苗と波板飼育

波板飼育には 角形 水槽 実水量 を用4kl FRP ( 3.3kl)い砂ろ過海水で飼育した。飼育に用いる水槽やその

周辺および使用器具等は次亜塩素酸ナトリウム(有

50ppm 10効塩素 で消毒した 波板飼育の餌料として) 。

月 日から自然に珪藻を付着させた。2211 29 4kl 15月 日に幼生の計数を行い、 水槽に約

万個収容した。収容時は止水、無通気で行い幼生が

1 2着底するまでの 日間は微換水 弱通気としその後、

~ 回転 日の流水飼育に切り替え、成長に伴って増4 /。 。加させた 付着板飼育は 月 日の剥離までとした3 30

剥離は アルコールで行った。1.2%

事業の結果

1) 受精率安定化試験

各回次の試験の結果を表 ~ に示した。 回次1 3 1における親貝の採卵誘発開始から放卵・放精までの

時間は雌 個体でそれぞれ 分、 分、 分、3 160 180 2702 90 130 20 100雄 個体でそれぞれ 分 分であった ~、 。

万個 の精子濃度では濃度が高くなるに連れて受/ml、 。 、精率 ふ化率とも高くなる傾向がみられた しかし

最高でも精子濃度 万個 が受精率 、ふ化100 /ml 59.3%率 と低かった。受精時間が短いと受精率、ふ53.2%化率ともすべての濃度で低かった。

回次における親貝の産卵誘発開始から放卵・放2、 、精までの時間は雌 個体でそれぞれ 分 分3 140 180

185 190 3 10 60 80分 分 雄 個体でそれぞれ 分 分、 、 、 、

No.1 5 150 /ml分であった 水槽 ~ では精子濃度 万個。

が受精率 、ふ化率 と最も高かった。水52.3% 40.0%槽 ~ では受精率、ふ化率とも 万個 でNo.6 10 150 /mlは受精率 とかなり低いが、 万個 では約14% 200 /mlとかなり高い受精率を示した。しかし、ふ化率80%

が低くほぼ半分であった。精子濃度の高い方が好成

績となる傾向はみられるが、放卵・放精から受精ま

での時間では判断しにくい結果となった。

回次における親貝の採卵誘発開始から放卵・放3精までの時間は雌 個体で 分、 分、 分、3 160 165 200雄 個体でそれぞれ 分、 分であった。今回2 130 180次は卵計数を行わず、精子濃度も受精後に計ったた

、 、め 放卵・放精から受精までの時間を短縮できたが

水槽 から までは受精率、ふ化率ともに低かっNo.1 9た。その中で、精子濃度が高い方が、また、放卵、

放精から受精までの時間が短い方が受精率、ふ化率

No.10ともに高い傾向が一部を除いてみられた 水槽。

は受精までの時間では精子は ~ とほぼ同じNo.4 6で、卵は親貝は別であるが受精までの時間は ~No.1とほぼ同じながら受精率 、ふ化率 と3 77.4% 70.7%

平 成 年 度15

80

表1 1回次受精時の精子濃度による受精率と

( )ふ化率の変化 受精までの時間 卵2時間 精子30分

表2 2回次受精時の精子濃度と放卵・放精から受精ま

での時間による受精率とふ化率の変化(受精時間は2

分)

水槽No.

精子濃度(万個/ml)

受精時間(分)

受精率(%)

ふ化率(%)

1 20 20 13.0 14.62 40 20 30.3 18.83 60 20 41.7 33.04 80 20 45.9 39.55 100 20 59.3 53.26 20 10 1.6 0.07 40 8 14.9 7.38 60 6 20.8 1.99 80 4 3.9 0.010 100 2 23.4 18.1

水槽No.

精子濃度(万個/ml)

放卵から受精まで

放精から受精まで

受精率(%)

ふ化率(%)

1 20 85~105分後 15~45分後 5.1 4.92 50 85~105分後 15~45分後 18.2 12.53 100 85~105分後 15~45分後 12.5 9.24 150 85~105分後 15~45分後 52.3 40.05 200 85~105分後 15~45分後 21.8 19.26 20 145~165分後 30~40分後※ 4.0 3.67 50 145~165分後 30~40分後※ 9.8 6.58 100 145~165分後 30~40分後※ 36.5 24.89 150 145~165分後 30~40分後※ 13.6 10.110 200 145~165分後 30~40分後※ 79.8 43.9

※1~5とは別の親貝を使用

表3 3回次受精時の精子濃度と放卵・放精から受精ま

での時間による受精率とふ化率の変化(受精時間は2

分)

水槽No.

精子濃度(万個/ml)

放卵から受精まで

放精から受精まで

受精率(%)

ふ化率(%)

1 180 10~30分後 2~30分後 57.6 38.02 90 10~30分後 2~30分後 45.5 26.23 45 10~30分後 2~30分後 24.4 12.84 180 40~60分後 32~60分後 62.7 49.15 90 40~60分後 32~60分後 36.5 27.46 45 40~60分後 32~60分後 22.5 17.67 180 70~90分後 62~90分後 40.7 26.58 90 70~90分後 62~90分後 10.5 7.99 45 70~90分後 62~90分後 6.4 12.810 180 約15分後※ 約45分後 77.4 70.711 180 約45分後※ 約15分後※※ 86.5 78.4

※1~9とは別の親貝を使用※※1~10とは別の親貝を使用

~ よりもかなり高かった。 は卵・精子No.1 6 No.11とも別親貝であるが、受精までの時間では精子は

~ とほぼ同じ、卵は ~ とほぼ同じなNo.1 3 No.4 6がら受精率 、ふ化率 と ~ よりも86.5% 78.4% No.1 6かなり高かった。 、 は同一雌親貝の卵を使No.10 11用しているため、親貝の卵質が良かったことも考え

られる。

2) 種苗生産試験

受精

種苗生産に用いた卵は総卵数 万粒、受精卵199.2万粒、ふ化幼生 万個であった。68.8 36.3

採苗と波板飼育

10 4.3 28.6%採苗 日後の着底稚貝数は 万個であり、

4 5.7 7.1mmの着底率であった。約 ヶ月の飼育で ~

の稚貝 個、 ~ の稚貝 個、 ~32 7.2 8.9mm 2,160 7.2の稚貝 個、合計 個を剥離した。8.9mm 6,437 8,629

今後の問題点

一部を除き、精子濃度が高いほど、また、放卵、

放精から受精までの時間が短いほど受精率、ふ化率

ともに高くなる傾向はみられたが、最良の結果を得

ることはできなかった。その原因の一つとして、使

用する親貝によって受精率とふ化率にかなりの差が

ある場合がみられたことから、親貝の個体差が影響

しているものと考えられる。今後は、卵質を高める

ためにも良質な親貝の管理養成を検討する必要があ

る。

(渡邉新吾)

大分県海水研事業報告

81

5.シマイシガニ

試験の方法

ふ化

親ガニは佐伯湾で小型底曳網により漁獲されたも

4 3 2003 9ので その内抱卵している雌 尾 雄 尾を 年、 、

月 日に購入した。3産卵直前の親ガニを屋内に設置した 黒色パン0.5kl

ライト水槽に収容し、砂ろ過海水を流水にし、自然

水温でふ化を待った。

種苗生産試験

ふ化幼生の飼育は 回行った。7 キャンバス水2 kl槽および パンライト水槽に あたり 万尾に0.5kl 1kl 2なるように収容した。

すべての水槽で蛍光灯を使用し、水面直下を

に調整した。水槽内には中央にエアストーン1000luxを 個設置し、通気量は水槽全体が対流する程度で1あった。

1 27 30 3回次では水温を自然水温区 ℃区 ℃区の、 、

2 27 27区を設けて飼育を行った 回次では ℃止水区。 、

℃流水区、 ℃止水区を設けて飼育を行った。止水29区では になるようにニフルスチレン酸ナトリ2ppmウムを添加した。

収容後から市販の濃縮ナンノを海水で希釈したも

のを ~ 万 になるように滴下した。 ま30 50 cell/mlた、 型ワムシを ~ 個体 給餌した。 期S 10 20 /ml Z2幼生からは市販の栄養強化材で強化したアルテミア

ノープリウス 個体 給餌し、 期幼生から市0.5 /ml Z5販の魚類用配合飼料を併用給餌した。

表1 ふ化状況

ふ化幼生数甲幅(mm) 甲長(mm) 体重(g) (万尾)

2003/10/5 110 76 321.6 582003/10/5 112 80 324.1 602003/10/15 133.3 86 433.7 85.7

ふ化日親ガニ

試験の結果

ふ化

購入したシマイシガニおよびふ化状況を表 に示13 10 5 15 2した。親ガニ 尾からふ化が 月 日、 日の計

回あり、合計 万尾のふ化幼生が得られた。203.7

種苗生産試験

回次種苗生産試験では 月 日にふ化した幼生1 10 5を キャンバス水槽 面、 パンライト水槽 面7kl 2 0.5t 7に収容した。 回次種苗生産試験では 日にふ化し2 15たものを 水槽 面に収容した。0.5t 6

1 10 14 9 7kl回次種苗生産試験では 月 日 日齢 に( )

キャンバス水槽および パンライト水槽の全水槽0.5klで個体数が大幅に減少したため飼育を中止した。幼

生の体表には真菌類が多数付着しており、真菌症が

疑われた。

回次種苗生産試験では ℃止水区で 月 日2 27 10 18(日齢 )に 、 日(日齢 )に 、 日(日3 Z2 21 6 Z3 23) 、 ( ) 、 ( )齢 に 日 日齢 に 日 日齢8 Z4 27 12 Z5 29 14

Z6 11 3 19 11に に 月 日 日齢 にメガローパ幼生に、 ( ) 、

月 日(日齢 )に稚ガニに脱皮した。稚ガニに10 26まで成長したのは 尾であった。他の試験区では生1残が悪かったため日齢 で飼育を中止した。 ℃23 29止水区では真菌類の増殖が激しく、初期生残も特に

悪かった。

今後の問題点

、 、高水温飼育では幼生の変態速度が速いが 真菌類

細菌類の増殖は著しく速く、初期生残が悪かった。

今後は変態速度と初期生残の関係を調べ、適性飼育

水温を明確にする必要がある。

(東馬場大)

平 成 年 度15

82

マハタ養殖実用化技術開発事業

渡邉新吾・岡本久美子・東馬場大・尾上静正・平嶋 豁

事業の目的

マハタを新規養殖魚種として県内魚類養殖業へ導

入するため、人工種苗の生産技術を確立する。

事業の方法

親魚養成

1994 1 1995 10 29 2000 6年 月と 年 月に購入した 尾、 年

月に購入した 尾および 年 月に購入した 尾の17 2003 5 14合計 尾を親魚として使用した。これらは県内の養60殖業者から購入したもので、海洋水産研究センター

沖の 角海面小割網生簀で養成したものである。5m餌料はモイストペレット(アジ、イカ、オキアミ

および配合飼料に総合ビタミン剤、大豆レシチンを

添加)を週 ~ 回飽食量給餌した。採卵前の ヶ月間2 3 2はそれに フィードオイルを添加した。E親魚の体重範囲と平均体重は、 年と 年の1994 1995

3.9 8.5kg 6.1kg 2000 2.8購入群は ~ (平均 、 年購入群は)

~ (平均 、 年購入群は ~ (平4.4kg 3.6kg 2003 2.5 4.8kg)

均 )であった。全親魚にピットタグを装着して3.4kg個体識別ができるようにしている。

人工授精

月 日 生簀水温 ℃ に親魚を取り上げ、雌は5 28 ( 19.6 )腹部膨満または肛門部隆起個体にカニュレーション

を行い卵径がおおよそ μ 以上の個体に、雄は放450 m精が確認された個体に、それぞれ を 打HCG 500IU/kg注した。

ウイルス性神経壊死症( )対策として、雌はVNN卵巣卵(採取できない場合は卵巣内液 、雄は精液を)

用いて および により親魚のウイルRT-PCR nested-PCRス検査を行った。ウイルス検査は日本栽培漁業協会

上浦事業場(現水産総合研究センター上浦栽培漁業

センター、以下、日栽協)に依頼した。

を打注した親魚は 時間後に腹部を圧搾し、HCG 48、 。採卵・採精を行い 乾導法による人工授精を行った

採取された卵と精子についてもウイルス検査を行っ

た。

人工授精させた卵は メスシリンダーに移し浮上2l卵と沈下卵に分離させ、浮上卵のみを アルテミ200lアふ化槽に収容し、換水を ~ 回転 日で卵管理を10 15 /行った。翌日沈下卵を取り除き、 オキシダン0.3ppmト海水で卵消毒を行い飼育水槽に収容した。水温は

飼育水槽へ収容するまでに約 ℃に加温した。23

仔稚魚飼育

受精卵の得られた 回について 水槽で種苗生産を1 2行った。飼育には 長方形コンクリート水槽を使45kl用した。全水槽遮光幕で直射日光を防ぎ、蛍光灯で

水面照度がほぼ 以上になるよう調節した。1,000lux飼育水は光触媒方式による殺菌海水を飼育水槽の中

層から注入し、換水は日齢 までは止水、それ以降16は 日から開始し、徐々に増加させた。また、市10%/販の淡水クロレラ( 億 )を毎日、朝と昼120 cells/mlの 回に ~ を の殺菌海水に希釈し飼育水2 250 400ml 200l槽へ添加した。水温は徐々に加温し ℃とした。25通気は、飼育開始時は中央付近に 個配置したエア2

、ーストーンで微通気から徐々に増加させながら行い

日齢 ~ からは壁沿いのエアリフト 基を併用し右18 19 610g/k回りの水流をつけた。底質改善を目的に貝化石

l DO 6を朝夕に分けて飼育水へ添加した。飼育水の が

~ を維持するよう酸素を供給した。日齢 から9mg/l 44は週に 回サイホン方式により底掃除を行った。2餌料は開口後にタイ国産ワムシを ~ 個体 に10 20 /ml

、 、なるよう給餌し 成長に伴い日齢 から 型ワムシ11 S日齢 からアルテミアノープリウス、日齢 から配31 41合飼料、日齢 から冷凍コペを順次重複させながら43

。 、給餌した タイ国産ワムシは淡水クロレラで培養し

型ワムシは淡水クロレラで培養のうえ市販の強化S剤で強化した。アルテミアについても市販の強化剤

で強化した。

中間育成

生産した稚魚は選別籠と目視によって大、中、小

の サイズに選別のうえ、サイズ毎に分けて引き続き3陸上水槽で 月 日から 月 日まで中間育成を行っ8 8 12 4。 、た 中サイズと小サイズをそれぞれ水槽 面に収容し1

数の少ない大サイズは両水槽内に 角のもじ網を1.5m

大分県海水研事業報告

83平 成 年 度15

面ずつ張りほぼ半数ずつ収容した。飼育水は引き続1き殺菌海水を使用し、水温は自然水温、換水は ~110

。 、120%/ 1 1 2 EP日とした 餌料は 日 ~ 回 のみの給餌とし

週に 回底掃除を行った。 は ~ 程度を維持2 DO 5 8mg/lするよう酸素供給を行った。

7 18 40mm 18,00月 日に日栽協から平均全長 の稚魚約

尾を譲り受け、海面生簀と陸上水槽で 月 日まで0 12 4中間育成を行った。約 尾を 角海面小割網生12,200 5m簀 面で、約 尾を 円形陸上水槽 面で飼育し2 5,800 6kl 2

300 40た。陸上水槽はろ過海水を使用し、換水率は ~

日、自然水温とした。底掃除は週に 回行い、成0%/ 3長に従って 円形水槽 面に分槽した。餌料は当セ10kl 2ンター生産分と同様とした。

形態異常

当センター生産分の稚魚を日齢 で によ90 SOFTEXる写真撮影を行い形態異常を調べた。

養殖試験

出荷サイズまでの成長と形態異常の出現状況を調

べるために養殖試験を行った。 月 日に当センター12 5沖の 角海面小割網生簀 面に当センター生産分と3m 2日栽協譲り受け分をそれぞれ 尾ずつ収容し飼育し200た。また、 千尾を養殖業者に依頼し 月 日から養3 12 8殖試験を行った。餌料は当センター沖では を週にEP回、養殖業者ではモイストペレットをほぼ毎日飽食3給餌した。

事業の結果

採卵・採精および人工授精

年および 年購入群は 月 日に調査した2000 2003 5 28

1994 1が、未成熟のため採卵できなかった。 年および

年の購入群は雌 尾と雄 尾に を打注し、全995 3 3 HCGての個体から採卵または採精ができた。ウイルス検

1 3 30査個体は全数陰性であった(表 。雌 尾から合計)

万粒が採卵でき、そのうち受精卵は 万粒であっ0 244た(表 。雌親魚は 尾中 尾の生殖巣内に退行卵2 29 12)

塊が残っており、作業に支障をきたした。過熟卵は

なく、 (無給餌生残指数)も高い数値を示したSAIため卵質は良いと思われた。

仔稚魚飼育

飼育結果を表 に示した。また、生残率と成長を図3および図 に示した。 水槽では 万粒の受精1 2 No.1 13.5

、 、 、卵を収容し 日齢 で平均全長 生残率5 3.0mm 66.7%日齢 で平均全長 、生残率 となり、日齢15 4.0mm 39.2%で平均全長 の稚魚 尾(生残率 )68 54.6mm 2,142 1.6%

。 、を生産した 水槽では 万粒の受精卵を収容しNo.2 27日齢 で平均全長 、生残率 、日齢 で平5 3.0mm 66.7% 15均全長 、生残率 となり、日齢 で平均全4.2mm 28.9% 69

( ) 。長 の稚魚 尾 生残率 を生産した53.0mm 1,706 0.6%飼育途中の 検査は陰性であった。PCR昨年度まで浮上斃死対策で添加していたフィード

オイルは使用しなかったが、ワムシやその他によっ

て構成された油膜により浮上斃死はほとんどなかっ

た。そのため、 の低下はみられず酸素通気との併pH用により低換水率でも初期飼育は可能であった。仔

魚が成長するに従い、壁際に蝟集するようになった

ため、途中から飼育水に右回りの水流をつけ、分散

を図ったが、どうしても濃密に蝟集する部分ができ

、 。 、たり 水流にもまれる場合がみられた その影響か

両水槽とも日齢 以降に表層で奇妙な遊泳状態を示23す仔魚がみられ、日齢 にかけて仔魚数は大きく減40少した。

表1 ウイルス検査結果

表2 人工授精結果

1 5.7 462 109.0 92.7 86.0 86.0 23.02 6.8 採取できず 40.0 100.0 96.0 96.0 25.03 8.5 採取できず 151.0 80.1 74.1 74.1 24.2

雌個体No.

受精率(%)

ふ化率(%) SAI体重

(kg)HCG打注時卵径(μm)

総卵数(万)

浮上率(%)

検体 検査尾数 採卵前陽性数 採卵後陽性数 陽性率(%)卵巣卵(卵巣内液)または卵 3 0 0 0

精液 3 0 0 0

84 大分県海水研事業報告

表3 仔稚魚飼育結果(ふ化日:5月31日)

図1 No.1水槽の生残率と成長 図2 No.2水槽の生残率と成長

表4 センター生産分中間育成結果

生残率(%)

全長(mm)

生残率(%)

全長(mm) 生残尾数 生残率

(%)全長(mm)

1 1 13.5 3,000 66.7 3.0 39.2 4.0 2,142 1.6 54.6

2 2 27 6,000 66.7 3.0 28.9 4.2 1,706 0.6 53.0

合計 40.5 3,848 0.95 53.9

日齢68~69(取り上げ)水槽No.

収容雌個体No.

ふ化数(万尾)

日齢5 日齢15収容密度(尾/kl)

0

20

40

60

80

100

0 10 20 30 40 50 60 70

日齢

生残

率(%

)

0

10

20

30

40

50

60

平均

全長

(mm

)生残率(%)

平均全長(mm)

No.1水槽

0

20

40

60

80

100

0 10 20 30 40 50 60 70

日齢生

残率

(%)

0

10

20

30

40

50

60

平均

全長

(mm

)

生残率(%)

平均全長(mm)

No.2水槽

水槽No. VNN確認(収容網) 収容尾数 平均全長(mm) 日齢(月日) 生残尾数 生残率(%) 平均全長(mm)

大 モジ網内 150 84.4 103(9月11日) 76 50.7 162.5中 1 1,140 59.9 103(9月11日) 245 21.5 141.1小 2 2,415 49.3 136(10月14日) 1,657 68.6 132.2

日齢187(12月4日)沖出し収容サイズ

日齢69(8月8日)開始

中間育成

日栽協から譲り受けた稚魚のうち、海面生簀で飼

8 18 8 2育していた稚魚は 月 日頃から斃死がはじまり 月

日に 陽性が確認された(海面水温 ℃ 。そ0 VNN 24.1 )

9の後も毎日数十尾から数百尾の死亡が続いたため、

月 日に全数破棄した。破棄時の平均全長は大型群が5、小型群が であった。陸上水槽で飼101.1mm 91.7mm

育していた稚魚のうち 水槽 面と 水槽 面はそ6kl 1 10kl 1れぞれ飼育途中に が発症したため破棄した。残VNNりの 面は の発症は確認されず、それぞれ 尾2 VNN 723(平均全長 )と 尾(平均全長 )153.8mm 877 162.0mmを養殖試験に用いるため 月 日に 角海面小割網12 4 5m生簀 面に収容した。1センター生産分の結果を表 に示した。飼育水温は4~ ℃であった。中サイズの水槽で 月 日から18.8 25.9 9 9

斃死がはじまり 日に が確認された。小サイズ11 VNN10 12 14 VNNの水槽では 月 日から斃死がはじまり 日に

が確認された。その後も両水槽で死亡が続き中間育

成での生残率は となり、大サイズ 尾(平均53.4% 76)、 ( )、全長 中サイズ 尾 平均全長162.5mm 245 141.1mm

小サイズ 尾(平均全長 )を養殖試験に1,657 132.2mm用いるため 角海面小割網生簀 面に収容した。両5m 1水槽とも は、先に発症した日栽協譲り受け分とVNN

。は別棟で殺菌海水による飼育にも関わらず発症した

発症の時間的経過から何らかの原因で水平感染した

ものと思われる。

形態異常

、 。34 2尾中 尾が骨格異常で 全て脊椎骨屈曲であった

44.1% 77.5開鰾率は と低く、未開鰾個体の平均全長は

で開鰾個体の より小さかった。mm 88.7mm

養殖試験

月までの養殖試験結果を図 に示した。 月 日ま3 3 3 312での斃死尾数は当センター沖の当センター生産分は

、 。00 6 200 5尾中 尾 日栽協譲り受け分は 尾中 尾であった

図3 養殖試験経過(3月まで)

10

15

20

2003年12月 2004年1月 2004年2月 2004年3月年月

平均

全長

(cm

センター生産分日栽協譲り受け養殖業者

85

、 。また 養殖業者飼育分は 千尾中 尾の斃死であった3 31全ての飼育で目立った形態異常はみられなかった。

今後の課題

親魚選別や卵消毒、殺菌海水による飼育、さらに

消毒の徹底によって種苗生産時には の発症はなVNN

かったが、日齢 (全長 ~ )以降の斃死が多23 6 7mmかった。この原因を解明する必要がある。

今年度は、中間育成時に が発症した。水平感VNN、 。染が疑われるため この対策を強化する必要がある

開鰾率が低く、これを原因とする脊椎の屈曲等が

懸念されるため開票率を高めるような飼育方法を確

立する必要がある。

平 成 年 度15

86

広域栽培漁業推進事業

マダイ放流効果調査

(国庫補助)

尾上静正・渡邉新吾・岡本久美子・東馬場 大

事業の目的

19大分県の豊後水道域では、マダイの人工種苗が

年代から放流されている。当初は数万尾レベルの60放流であったのが 年度から 万尾以上が放流さ1976 50れるようになり、 年度からは佐賀関町から津久1997見市の間の豊後水道北部で全長 サイズがお100mmよそ 千尾、上浦町から蒲江町の間の豊後水道南400部で全長 サイズ 千尾ほどが毎年放流され60mm 300

。 、ている これらの放流効果をモニタリングするため

臼津関地方振興局および佐伯南郡地方振興局と共同

で調査を行った。

事業の方法

種苗放流

大分県漁業公社で生産、中間育成されたマダイ人

46.1mm工種苗が、豊後水道北部海域では平均全長

のものが佐賀関、臼杵、津久見、保戸島で 千尾110ずつ、合計 千尾が放流された。人工種苗の特徴440である鼻孔が連結した個体の割合は %であっ81.7た。上浦町から蒲江町の間の豊後水道南部海域では

平均全長 のもの 千尾が放流された。鼻孔45.4mm 280連結個体の割合は %であった。74.0

魚市場調査

臼杵、津久見、佐伯、鶴見の各魚市場においてそ

れぞれ月に 日前後、せりが始まる前にマダイに関4して放流魚の識別と尾叉長を測定した。出荷個体数

が少ない時は全数、多い時は 尾程度を調べた。100放流魚の識別にあたっては鼻孔連結や腹鰭抜去、外

部標識の有無、外部標識脱落痕を調べた。集計にあ

たっては、 年 月から 年 月までのデータを2003 4 2004 3まとめた。

事業の結果

鼻孔連結の混獲率

魚市場調査により合計 尾を調べたところ、13,202鼻孔連結は表 に示すように 尾で確認された。そ2 266の割合は %であった。2.0

年度から 年度まで継続して調べた臼杵と1996 2003佐伯における鼻孔連結の混獲率(%)は年ごとに、

臼杵では 、 、 、 、 、 、 、 、4.9 4.2 2.5 2.7 2.1 2.3 2.8 1.9佐伯では 、 、 、 、 、 、 、 で6.3 6.7 4.3 3.1 2.8 3.9 3.8 2.0あった。 年度の混獲率が臼杵、佐伯ともに減少2003しているのは、 年度に豊後水道北部海域では中2002間育成中にイリドウイルスが発症したため放流しな

かったことが影響していると考えられる。

年齢別の混獲率

年齢と尾叉長の関係 から魚市場で測定した尾叉1)

長を年齢に換算し、年齢別に鼻孔連結の出現状況を

3 2表 に示した。調査したすべての個体の年齢組成は

歳が %、 歳が %、 歳が %で、 歳から30.7 3 21.0 4 14.0 2歳までが全体の %を占めた。鼻孔が連結して4 65.7いるため放流魚と考えられる個体は 歳の混獲率が6%ともっとも高く、高齢魚で放流魚の占める割4.4

合が高い傾向を示した。

腹鰭抜去の再捕

魚市場調査で確認した腹鰭抜去の再捕データを表

に示した。左腹鰭は尾叉長 の個体が津久見で4 34cm尾確認された。両側の腹鰭が欠如している個体が1鶴見で 尾確認されたが、いずれも鼻孔が連結して2いることから人工種苗と考えられるものの、標識と

して両側を抜去したことはないので標識魚とは考え

られない。アンカータグなどの外部標識の再捕はな

かった。

大分県海水研事業報告

87平 成 年 度15

今後の問題点

人工種苗の特徴である鼻孔連結を放流魚の識別と

して利用しているが、養殖生簀網から逃亡したマダ

イの存在が考えられるため、放流魚と養殖魚とが合

わさったものが現在の結果である。両者を識別する

、 。ため 鼻孔連結以外の標識方法の併用が必要である

混獲率に関して多くのデータが蓄積されてきた。こ

れをもとに回収率を推定する必要がある。

文 献

1)大分県水産試験場:昭和 年度回遊性魚類共同59.3放流実験調査事業 瀬戸内海西部海域総合報告書

6-41(1985).

表1 2003年のマダイ種苗放流の概要

海域 場所 月日 平均全長 尾数(千尾) 鼻孔連結率(%)(mm)

6 26 50.3 110 81.7豊後水道北部 佐賀関 月 日6 26 50.3 110 81.7臼杵 月 日6 25 50.3 110 81.7津久見 月 日6 25 50.3 110 81.7保戸島 月 日

6 30 51.7 23 81.7豊後水道南部 上浦 月 日7 3 45.4 39 74.0佐伯 月 日

鶴見 〃 〃 〃59米水津 〃 〃 〃31入津湾 〃 〃 〃34蒲江 〃 〃 〃36名護屋 〃 〃 〃34

表2 魚市場調査の鼻孔連結個体数の割合

(%)市場 調査日数 鼻孔確認尾数 鼻孔連結尾数 鼻孔連結率

41 2,026 39 1.9臼杵25 1,300 29 2.2津久見48 6,193 121 2.0佐伯47 3,683 77 2.1鶴見

161 13,202 266 2.0合計

表3 年齢別の鼻孔連結の出現状況

表4 魚市場調査で確認した腹鰭抜去個体

調査 調査 調査 調査 調査尾数 尾数 割合(%) 尾数 尾数 割合(%) 尾数 尾数 割合(%) 尾数 尾数 割合(%) 尾数 尾数 割合(%)

0 0 0 0.0 0 0 0.0 0 0 0.0 1 0 0.0 1 0 0.01 103 0 0.0 187 2 1.1 340 1 0.3 109 2 1.8 739 5 0.72 513 3 0.6 305 2 0.7 2,532 20 0.8 617 3 0.5 3,967 28 0.73 652 8 1.2 340 2 0.6 1,131 16 1.4 588 6 1.0 2,711 32 1.24 309 5 1.6 213 6 2.8 725 25 3.4 565 16 2.8 1,812 52 2.95 125 7 5.6 81 3 3.7 334 13 3.9 307 8 2.6 847 31 3.76 85 3 3.5 35 2 5.7 297 14 4.7 290 12 4.1 707 31 4.47 41 3 7.3 23 1 4.3 146 8 5.5 161 4 2.5 371 16 4.38 34 0 0.0 32 3 9.4 116 7 6.0 182 3 1.6 364 13 3.69 8 1 12.5 7 0 0.0 47 1 2.1 85 0 0.0 147 2 1.4

10以上 156 9 6 77 8 10 428 16 4 593 22 4 1,254 55 4.4合計 2,026 39 2 1,300 29 2 6,096 121 2 3,498 76 2 12,920 265 2.1

鶴見 合計鼻孔連結 鼻孔連結鼻孔連結 鼻孔連結 鼻孔連結年齢臼杵 佐伯津久見

��������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������

2003/4/18 津久見  釣り 34 4 左側 正常 2003/5/28 鶴見  不明 46 8 両側 連結 2003/5/28 鶴見 釣り 35 4 両側 連結

推定年齢

腹鰭抜去部位 鼻孔連結年月日 市場 漁法 尾叉長

(cm)

大分県佐伯南郡地方振興局*

88

特定海域栽培漁業定着強化事業

アワビ類放流効果調査

(国庫補助)

尾上静正・岡本久美子・都留勝徳 ・渡邉新吾・東馬場大*

事業の目的

蒲江町では 年度から殻長 サイズのエゾ1996 40mm1996 1998アワビの放流を開始し、年間の放流数は ~

年度は 万個前後、 年度以降は 万個前後であ15 2000 30る。北海部郡では 年度から殻長 サイズの1999 30mmエゾアワビやメガイアワビを合計 万個程度を毎年15

2001 40m放流している。米水津村でも 年度から殻長

サイズのアワビ(エゾアワビを主体にメガイアワmビやクロアワビ)を7万個ほど、毎年放流するよう

になった。

このように放流サイズを従来の殻長 サイズ20mmから大型化することに加えて、放流地点を禁漁にす

ることによって、ようやく放流の効果が見えだした

地区がある。この放流効果を数量的に明らかにする

とともに、さらに効果的な放流手法へと改善するこ

とを目的に、県地方振興局や漁協、市町村とともに

調査を行った。

事業の方法

今年度は、佐賀関町の影ケ浦と一尺屋、津久見市

の仙水、米水津村の松切と押出、蒲江町の入津湾と

屋形島で調査を行った(図 。調査は、標識放流し1)たアワビ類のスキューバ潜水による採集と、漁業者

が漁獲したアワビ類の漁獲物調査を行った。潜水調

査は、 × のコドラートを使った定量採集と、採1 1m集面積を考慮しない定性採集を併用した。潜水調査

や漁獲物調査の際のアワビ類の測定は、標識とグリ

1/10ーンマークの有無を確認のうえ殻長をノギスで

単位で測定し、一部は体重も測定した。標識のmm無いアワビ類については殻長付近が緑色(グリーン

マーク)であれば放流アワビと判断した。

5使用した標識は、いずれもダイモテープを直径

の円形に切り取り、アワビの殻頂部にゼリー状mm瞬間接着剤で付けたもので、ダイモテープの色によ

って放流群を識別した。

佐賀関町影ケ浦

年 月 日に佐賀関町影ヶ浦に黄色の標識を2001 4 1336.1mm 3,0用いて放流した平均殻長 のメガイアワビ

個について、今年度は 月 日に潜水調査を行っ09 10 1た。定量採集は、放流した地点に固定していた中心

から 方向へ ずつのロープ上の カ所にコドラー4 10m 9トを置き、その中のアワビ類を採集した。また、周

辺を調べて発見したアワビ類も採集した。

図1 調査地点

1:影ケ浦 2:一尺屋 3:仙水 4:押出5:松切 6:入津湾 7:屋形島

0 10km

●●

1

2

3

45

6

7

佐賀関町

津久見市

米水津村

蒲江町

N

大分県海水研事業報告

89

佐賀関町一尺屋

2003 7 1 54.佐賀関町一尺屋では 年 月 日に平均殻長、

のメガイアワビ 個を標識放流した。標識は3mm 421オレンジ色とした。放流場所は水深が の転石地5m帯で、海底に × の方形にロープを固定し、こ10 10mの中へ放流した。放流日に海藻を × のコドラー1 1mト カ所で採集し、種類別に質重量を測定した。放3流後の調査は 月 日に行った。10 1

津久見市仙水

津久見市仙水では 年から標識放流を毎年実施20003 17 62.しており、今年度は 月 日に行った。平均殻長

3mm 1,089 200のエゾアワビ 個に黄色の標識を付け、

2 10 10年度放流区へ放流した。前年度に設置した ×

、 。m 400の枠内へ 個を放流し 残りは周辺へ放流した

潜水調査は 月 日と 月 日に実施した。この地9 18 3 17区での標識放流は 年度までの放流区と 年度2001 2002以降の放流区の カ所であるが、 月には両区域で調2 9査し、 月には後者の区域だけの調査とした。3

年度以前の放流区(禁漁区)が解禁され突磯200212 24 2 13 1漁業で漁獲されたアワビ類を 月 日、 月 日、

日、 月 日、 日に調べた。8 3 14 24

米水津村

今年度の米水津村では押出にアワビ類が放流され

た。4~6月に殻長40mmサイズのものが、エゾアワビ

が67千個とクロアワビが3千個放流された。これと

は別に同サイズのエゾアワビとクロアワビのそれぞ

れ500個に標識を付けて、7月2日に押出の3カ所の前

年度設置の10×10mの区域内へ標識放流した。標識

は青色で(6×4mm)エゾアワビには1と刻印し、ク

ロアワビには2と刻印した。

潜水調査は2001年度放流地点である松切において

7月2日と10月28日の2回実施し、2002年度以降の放

流地点である押出では7月2日に行った。

放流場所は2カ所とも禁漁となっていたが、松切

では10月30日に解禁され、スキューバを用いた潜水

漁業が行われたので、この時に漁獲されたアワビ類

を測定した。

蒲江町

蒲江町では1996年度から殻長40mm前後のエゾアワ

ビが1999年度を除いて毎年放流されている。放流場

、 、 、所は入津湾 屋形島 名護屋地先の3地区にわかれ

年により地区ごとの放流数は異なるが、年間の総放

流数は10~30万個で、いずれも通常は禁漁区とされ

ており、年に数日間スキューバ潜水漁業者によって

漁獲されている。今年度は12月に入津湾で3日間、

屋形島で5日間漁獲されたので、この時に漁獲され

たアワビ類を測定した。

事業の結果

佐賀関町影ケ浦

10月1日に採集されたアワビ類はメガイアワビが

定量採集で6個、定性採集で4個、クロアワビが定性

採集で1個であった。メガイアワビは2001年4月に標

識放流したものは殻長84.4mmの1個で、標識は無い

がグリーンマークがあって放流ものと判断できるも

のが、定量採集で殻長73.9~91.4mmのものが5個、

定性採集で82.1~122.5mmのものが3個であった。

標識の付いたメガイアワビの殻長と密度の変化を

図2に示した。放流後2年半が経過した2003年10月

で殻長が84mmと小さく、放流後2年で100mmをこえる

佐賀関町高島 に比べて成長が遅かった。2003年101)

月には有標識個体の採集は1個だけであるため個体

差が考えられるが、標識は無いがグリーンマークが

あって放流アワビと判断できる5個体の殻長も同サ

イズであることから、この地区では放流群の成長が

遅いものと考えられる 密度は 2002年5月以降は0.。 、

2個/㎡以下の少ない状態であった。

佐賀関町一尺屋

月の調査では、 カ所の定量調査で有標識メガ10 55 2イが 個、無標識でグリーンマークがあるメガイが

個で、無標識でグリーンマークがあるメガイが 個1採集された。定性採集では有標識メガイが 個、無2標識でグリーンマークがあるメガイが 個採集され1た。また、有標識メガイの死亡後の殻だけが 個見15つかった。

月の放流時に平均殻長 であったのが 月7 55.9mm 10には であった。 ㎡当たりの個体数は放流時54.9mm 1に であったのが 月には であった。4.2 10 1.0放流地点の海藻類は、クロメやホンダワラ類が豊

富で、 月には被度がクロメが %、ホンダワラ類10 90が %で、 ㎡当たりの湿重量はクロメが g、10 1 4,031ホンダワラ類が であった。210g

平 成 年 度15

90

図2 佐賀関町影ケ浦に標識放流したメガイアワビの殻長(平均±標準偏差)

と密度の変化、数値は個体数

表1 津久見市仙水での標識放流と再捕の状況

0

2

4

6

8

10

12

14

16

2001

年4月

2001

年7月

2001

年10

2002

年1月

2002

年4月

2002

年7月

2002

年10

2003

年1月

2003

年4月

2003

年7月

2003

年10

密度

(個

/㎡

密度

0

20

40

60

80

100

2001

年4月

2001

年7月

2001

年10

2002

年1月

2002

年4月

2002

年7月

2002

年10

2003

年1月

2003

年4月

2003

年7月

2003

年10

月殻

長(m

m)

殻長

512

4

3418

13

1

100

放流種・群 殻長(mm) 放流数 標識 放流日 再捕日 放流後日数 再捕方法エゾアワビ1歳 35.3±3.4 1,962 黄色 2000/4/12 2000/7/18 97 潜水調査 43.3 40.0 36.6 45.3 37.9 42.1 38.7

39.6 42.3 38.4 39.0 40.5 44.7 44.02001/1/19 282 潜水調査 39.2 35.1 38.2 40.8 35.1 40.12002/2/6 665 漁業者漁獲 105.32002/4/24 742 潜水調査 57.02003/3/28 1,080 漁業者漁獲 86.42003/3/31 1,083 漁業者漁獲 92.82003/12/24 1,351 漁業者漁獲 118.62004/2/13 1,402 漁業者漁獲 107.32004/3/24 1,442 漁業者漁獲 107.9

エゾアワビ2歳 59.8±4.9 64 赤色 2000/4/12エゾアワビ3歳 76.4±6.5 261 青色 2000/4/12 2000/7/18 97 潜水調査 85.9 75.5 82.4 72.2 82.2 71.2 83.4

84.2 82.5 84.72001/1/19 282 潜水調査 92.6 79.2 70.0 75.7 86.02001/7/27 471 潜水調査 91.02001/12/25 622 漁業者漁獲 102.22002/2/4 663 潜水調査 95.5 104.32002/2/6 665 漁業者漁獲 93.82002/4/24 742 潜水調査 67.32002/9/19 890 潜水調査 69.02002/12/4 966 潜水調査 98.62003/3/31 1,083 漁業者漁獲 85.3 86.32003/12/24 1,351 漁業者漁獲 97.82004/2/18 1,407 漁業者漁獲 125.2

メガイアワビ2歳 59.5±7.1 62 赤色 2000/4/12 2001/1/19 282 潜水調査 64.0 74.52002/2/4 663 潜水調査 82.5 111.42002/12/4 966 潜水調査 118.8 120.02003/3/31 1,083 漁業者漁獲 118.52003/9/18 1,254 潜水調査 122.9 107.6 111.42004/2/13 1,402 漁業者漁獲 126.12004/3/14 1,432 漁業者漁獲 122.5

エゾアワビ2歳 50.6±5.3 1,203 緑色 2001/4/20 2001/7/27 98 潜水調査 53.0 53.1 50.8 44.1 55.2 54.7 47.050.3 44.7 56.1 54.2 45.1 48.2 49.5

2002/2/4 290 潜水調査 70.8 66.0 62.8 60.82002/2/6 292 漁業者漁獲 65.7 56.82003/3/31 710 漁業者漁獲 91.62003/12/24 978 漁業者漁獲 95.2 94.7 105.9 106.12004/2/13 1,029 漁業者漁獲 100.1 88.42004/2/18 1,034 漁業者漁獲 99.1 102.3 99.3 98.6 101.8 98.5 103.4

98.5 103.22004/3/24 1,069 漁業者漁獲 109.6

メガイアワビ3歳 67.3±9.1 42 緑色 2001/4/20 2002/2/4 290 潜水調査 83.3 75.5エゾアワビ2歳 64.5±6.6 981 橙色 2002/4/24 2002/9/19 148 潜水調査 68.1 70.2 72.4

2002/12/4 224 潜水調査 74.42003/3/31 341 漁業者漁獲 94.1 73.8 89.4 86.2 73.0 79.1 64.9

75.2 81.3 81.62003/9/18 512 潜水調査 94.4 72.62003/12/24 609 漁業者漁獲 100.1 80.7 84.0 77.4 98.2 96.8 82.0

90.2 86.22004/2/13 660 漁業者漁獲 97.02004/2/18 665 漁業者漁獲 105.4 111.2 105.0 102.02004/3/14 690 漁業者漁獲 93.1 81.3 95.0 95.42004/3/24 700 漁業者漁獲 103.8 97.2 106.8 107.0 106.8 107.3 111.6

エゾアワビ2歳 53.2±7.0 2,966 青色3 2003/3/28 2003/9/18 174 潜水調査 68.5 59.8 56.9 58.4 61.4 66.0 49.669.5 49.7 60.6 61.6 48.5 52.8 58.8

2004/3/17 355 潜水調査 78.2 69.3エゾアワビ2歳 62.3±7.0 1,089 黄色 2004/3/17

放   流 再    捕殻長(mm)

大分県海水研事業報告

91平 成 年 度15

津久見市仙水

放流禁漁区において、今年度は12月から3月にか

けて突磯漁業で5日にわたって漁獲が行われた。漁

獲されたアワビは全体で放流エゾアワビが100個、1

7.1kg、天然クロアワビが130個、22.8kg、放流メガ

イアワビが4個、1.2kg、天然メガイアワビが94個、

26.8kgであった。漁獲されたアワビ類の個体数に占

める放流エゾアワビの割合は であった。この30.5%地区でのアワビ放流はエゾアワビが主体で、 年2000

2002 4,47度から 年度までの放流数は、エゾアワビが

個、メガイアワビが 個で、すべてに標識を付け1 104て放流している。

標識放流とその再捕結果を表 にまとめた。再捕1結果には潜水調査と漁獲物調査のものが含まれてお

り、潜水調査では成長を調べるため体長制限(殻長

)より小さい個体も採集している。100mm再捕された標識アワビに関して、放流時の殻長と

再捕率の関係を、エゾアワビとメガイアワビに分け

て図 に示した。再捕アワビには小型の個体も混じ3るので、ここでは殻長 以上のものを扱った。90mm両種とも再捕が全く無い放流群もあったが、エゾア

ワビでは、放流時の殻長が の時の再捕率 %35mm 0.3から の %へと、殻長が大きいほど再捕率が76mm 3.5高い傾向にあった。メガイアワビの放流例は 例だ2けであるが、殻長 放流で再捕率が %とエ60mm 14.5ゾアワビに比べて著しく高い結果となった。突磯漁

業という漁業の特性や標識の脱落など考慮すべき点

はあるが、少なくとも突磯漁業にとっては、エゾア

ワビに比べてメガイアワビが放流後に高い回収率を

得られる場合があると言えよう。

放流後の成長を図 に示した。これは、潜水調査4と漁業者の漁獲物調査によって得られた再捕時の標

識アワビの殻長と放流後の年数との関係を示したも

のである。放流時の殻長は から までば35mm 76mmらつきがある。 で 年 月に放流したエゾ35mm 2000 4アワビの成長は遅く、 に達するのに 年近く100mm 4かかった。これは放流サイズ自体の影響よりも、放

流種苗の質や放流後の環境条件などが影響している

ものと考える。 で 年 月に放流したメガ60mm 2000 4イアワビは、各種サイズで放流したエゾアワビより

も大きなサイズで漁獲されている。

図3 津久見市仙水におけるアワビの放流時殻長と回収率の関係

図4 津久見市仙水でのアワビ放流群別の成長

0

2

4

6

8

10

12

14

16

20 30 40 50 60 70 80

エゾアワビ

メガイアワビ

放流時殻長(mm)

再捕

率(%

30

50

70

90

110

130

0 0.5 1 1.5 2 2.5 3 3.5 4 4.5

放流後年数

殻長

(mm

)

エゾ35mm2000年4月放流 エゾ76mm2000年4月放流 メガイ60mm2000年4月放流

エゾ51mm2001年4月放流 エゾ65mm2002年4月放流

92

図5 米水津村の松切と押出に放流したアワビ類3種の成長と密度変化

○:メガイアワビ ■:クロアワビ △:エゾアワビ

30

50

70

90

110

2001

年6月

2001

年8月

2001

年10

2001

年12

2002

年2月

2002

年4月

2002

年6月

2002

年8月

2002

年10

2002

年12

2003

年2月

2003

年4月

2003

年6月

2003

年8月

2003

年10

殻長

(mm

)

松切成長

0

1

2

3

4

5

2001

年6月

2001

年8月

2001

年10

2001

年12

2002

年2月

2002

年4月

2002

年6月

2002

年8月

2002

年10

2002

年12

2003

年2月

2003

年4月

2003

年6月

2003

年8月

2003

年10

密度

(個

/㎡

) 松切密度

30

50

70

90

110

2001

年6月

2001

年8月

2001

年10

2001

年12

2002

年2月

2002

年4月

2002

年6月

2002

年8月

2002

年10

2002

年12

2003

年2月

2003

年4月

2003

年6月

2003

年8月

2003

年10

殻長

(mm

)

押出成長

0

1

2

3

4

5

2001

年6月

2001

年8月

2001

年10

2001

年12

2002

年2月

2002

年4月

2002

年6月

2002

年8月

2002

年10

2002

年12

2003

年2月

2003

年4月

2003

年6月

2003

年8月

2003

年10

密度

(個

/㎡

) 押出密度

米水津村

標識放流したアワビ類3種のそれぞれの成長と密

度の変化を、松切と押出に分けて図5に示した。200

1年6月に放流した松切では、放流後2年4ヶ月が経過

した2003年10月にアワビ類3種とも平均殻長が殻長

制限の100mmを上回った。放流地点での密度はメガ

イアワビの密度が毎回高く、2003年10月には他の2

種の2.5倍ほどであった。2002年6月に放流した押出

では、2003年8月に平均殻長が75mm前後で3種の成長

差は少なく、また松切の放流後同時期と比べて良好

な成長であった。押出における2003年8月の放流地

点での密度は、クロアワビの密度が他の2種より半

分程度の結果となった。

同じ場所へ同数を標識放流したにもかかわらず、

このように種類によって密度が異なる理由には、ク

ロアワビは岩陰に棲むのに対し、メガイアワビやエ

ゾアワビは岩の表面に付着していることが多いため

に、調査時に発見されやすいことも関係しており、

生息密度を正確に反映していない面がある。

押出と松切で放流後の成長や密度の変化が異なる

のは、押出にはアワビの主餌量であるクロメが多い

のに対し松切にはクロメが少ないといった、餌料生

物の多少が影響しているためと考える。

松切では放流後は禁漁としていたのを 年 月2003 10日に解禁し、殻長制限を に設定のうえ、30 120mm

スキューバ潜水で 名ほどの漁業者が全員で一斉に30操業した。この時の漁獲結果はエゾアワビとクロア

ワビを合わせて「くろ」という銘柄で 、メガ51.1kg

「 」 。イアワビが ひら という銘柄で であった105.5kg漁獲物のうち 個を調べた結果をもとに放流アワ114ビの漁獲状況を表 に示した。放流された個体数は2標識と無標識を合わせて、エゾアワビ 千個、メガ40イアワビ 千個、クロアワビ 千個であった。これ25 3らに対して漁獲された個体数の割合(回収率)は、

エゾアワビが %、クロアワビが %、メガイ0.17 0.88アワビが %となり、メガイアワビの回収率が高1.41かった。一方、 あたりの価格はエゾアワビとク1kgロアワビが 円に対してメガイアワビが 円8,160 5,880で、メガイアワビが安価であった。

放流種としてどの種が良いのかを回収率と販売単

価から検討すると、エゾアワビを とした時に、1.0回収率はクロアワビが 、メガイアワビが で、5.2 8.3単価はエゾアワビとクロアワビが に対してメガ1.0イアワビが となる。これらの値を種類別に乗じ0.7ると、エゾアワビの に対してクロアワビが 、1.0 5.2メガイアワビが となり、販売単価を考慮しても5.8メガイアワビが放流種としては放流貝の漁獲金額が

多いという点において最適となる。

120ただし、解禁前の潜水調査によって殻長制限

をこえる放流アワビの個体の割合は、エゾアワmm10.5% 14.3 1ビで 、クロアワビで %、メガイアワビで

%であった。今後アワビが成長するにつれて殻9.8長制限を上回る個体が増え、放流アワビの回収率は

増加していき、特に成長がやや遅いエゾアワビの回

収量が増加することが予想され、回収率を検討する

には今後の調査の積み重ねが必要である。

大分県海水研事業報告

93平 成 年 度15

表2 米水津村松切における2003年10月30日の漁獲結果

表3 蒲江町における2003年12月の解禁日におけるアワビ類の漁獲結果

( )内の数値は実際の水揚げ金額と重量で蒲江町資料による

エゾ放流 天然 放流 天然 放流

個体数 21 30 7 10 46 114重量(kg) 5.1 8.5 1.9 2.6 11.2 29.3平均殻長(mm) 123.5 129.6 126.8 127.9 125.6 ─平均体重(g) 244 282 268 261 243 ─重量(kg) 51.1 105.5 156.6金額(千円) 434 617 1,051推定重量(kg) 16.9 28 6.2 20 85.5 156.6推定金額(千円) 144 238 53 117 500 1,051推定個体数 69 99 23 76 352 620回収率(%) 0.17 ─ 0.88 ─ 1.41 ─

測定

漁獲

合計クロ メガイ

放流エゾ 天然クロ放流メガイ天然メガイ 合計 放流エゾ 天然クロ放流メガイ天然メガイ 合計個体数 514 54 150 138 856 982 103 7 20 1,112重量(kg) 99.8 14.0 35.9 43.4 193.0 119.1 20.2 0.7 3.4 143.4平均殻長(mm) 110.3 121.9 122.1 129.2 108.2 100.9 112.6 96.8 109.7 102.1平均体重(g) 194.1 259.4 239.4 314.2 195.4 121.3 196.0 106.4 168.8 144.3推定重量(kg) 1,365 195 532 593 (2,685) 965 156 8 29 (1,157)推定金額(千円) 9,042 1,310 3,550 3,924 (17,826) 6,676 1,060 57 198 (7,990)推定個体数 8,118 748 2,356 2,071 13,293 8,114 830 73 178 9,195

入津湾 屋形島

測定

漁獲

蒲江町

エゾアワビを放流し禁漁区に設定している入津湾

と屋形島で、解禁時に漁獲されたアワビ類を調べた

結果を表3に示した。殻長制限は屋形島では通常の1

00mmであるが、入津湾では自主的に120mmを目安に

、 。したため 入津湾で漁獲されるアワビが大きかった

漁獲されたアワビの個体数に占める放流エゾアワビ

の割合は、入津湾で60.0%、屋形島では %であ88.3り、放流メガイアワビが入津湾で %であった。17.5県漁協および蒲江町によると、入津湾では 日間の3操業でアワビ類が 千円、屋形島では 日間の17,826 5操業で 千円の漁獲であった。操業日ごとの測7,990定結果と漁獲金額、漁獲重量から、放流エゾアワビ

の漁獲は、入津湾では 個、 千円、屋形島8,118 9,042では 個、 千円と推定された。8,114 6,676

今後の問題点

県内のアワビ放流は、種苗生産が技術的に安定し

ていることからクロアワビの北方系品種であるエゾ

アワビが主体となっており、近年はメガイアワビの

放流が増えつつある。

メガイアワビについては、今年度の津久見市仙水

や米水津村松切のように、比較的高い回収率が得ら

れる場合があり、価格が安い点を考慮してもメガイ

アワビはエゾアワビより放流の経済効果が高い可能

性がある。エゾアワビについては、蒲江町の入津湾

や屋形島では回収率の推定は行っていないものの良

好な漁獲状況にあるが、津久見市仙水や米水津村松

切では回収状況は低い。このことは、エゾアワビは

メガイアワビよりも放流場所の環境条件等の影響を

受けやすいことを示しているものと考えられる。

放流種の選択については、今後の再捕結果をふま

えて判断する必要があるが、種苗生産技術の改良に

ともなってエゾアワビから在来種放流へと転換して

いくにあたっては、メガイアワビも有力な候補と考

えられる。

文 献

1)尾上静正,三浦慎一:特定海域栽培漁業定着強

化事業 アワビ類放流効果調査 平成 年度大分海. 12水研事業報告 ( .,99-103 2002)

94

広域資源増大緊急モデル事業(クルマエビ)

(国庫補助)

尾上静正・岡本久美子・渡邉新吾・東馬場 大

事業の目的

豊後水道から日向灘においては、クルマエビの種

苗が毎年放流されているにもかかわらず、クルマエ

ビの放流効果や資源生態に関する知見が乏しい。特

に豊後水道の大分県沿岸ではクルマエビの漁獲量が

1986 201 200年の トンをピークにその後年々減少し、

年には トンにまで落ち込んでいるが、その原因2 34は明らかとなっていない。

なぜ豊後水道ではクルマエビの漁獲量が著しく減

、 、少しているのか 種苗放流の効果はどの程度なのか

放流手法の改善によって漁獲量を増加させることが

可能なのか、豊後水道と日向灘や瀬戸内海との関わ

りはどうなっているのか、資源量を増大させる有効

な方法はなにか。これらのことを明らかにすること

を目的に、平成 年度から宮崎県と共同で標識放流13を主体とした調査に取り組んでいる。

調査結果は平成 年度 都道府県連携促進事業 瀬15戸内海西部海域調査報告書(クルマエビ)に記載す

るので、ここでは概要のみの報告とした。

事業の方法

人工種苗の標識放流

平均体長 の養殖クルマエビの右尾肢を切除41mmし、 月 日に 千尾を佐伯湾の湾奥に位置する番7 23 178匠川河口(水深 前後の砂質域)に放流した。放1m流にあたっては、中網が 節の三重刺網で 四方4 60mを囲って害敵の侵入を防ぎ、この中へクルマエビを

活魚トラックからホースを使って移し入れた。刺網

は 日後に撤去した。5

大型天然クルマエビの標識放流

佐伯湾奥の番匠川河口付近で刺網により漁獲され

た平均体長 の天然クルマエビに、 月 日か132mm 6 27ら 月 日までの間に 回、合計 尾にアトキン11 21 8 1,192スタグを付けて標識放流した。放流場所は人工種苗

の放流場所と同一場所で、ビニール袋に酸素詰めで

運び放流した。放流時には人工種苗放流の際に用い

た刺網による害敵の侵入防止は行わなかった。

標識クルマエビの再捕に関する調査

佐伯市公設水産地方卸売市場と鶴見町公設水産地

方卸売市場において、早朝せりが始まるまでに尾肢

による放流エビの確認と雌雄判別及び体長の測定を

行った。調査日数は月によって異なるが、年間では

佐伯が 日、鶴見が 日であった。また、エビ刺網66 50漁船 隻と小型底曳網漁船 隻に、標本船日誌として1 2操業場所と漁獲量の記帳を依頼した。

放流クルマエビの輸送後の死亡と尾肢切除の有効

性に関する飼育試験

月 日に放流した人工種苗のうち、尾肢切除エ7 23ビを 尾と 尾、無標識エビ 尾を当センター513 428 418の トン水槽 面(底に砂無し)へそれぞれ収容し0.5 3て 日間飼育し、輸送後の死亡率を調べた。生き残8った尾肢切除エビのうち 尾を トン水槽(底に砂80 2敷き)に 月 日に収容して継続飼育し、成長にとも8 1なう尾肢の標識としての有効性の変化を調べた。飼

育にあたっては 回転 日程度の流水として配合飼10 /料を週に 日給餌し、底掃除を週に 回行った。5 2

天然稚エビの生息調査

番匠川河口の水深 ~ の場所で 月 日に天5 20cm 7 16然稚エビの採集を行った。採集は × × の30 30 20cmプラスチック容器を海底に置き、その中の砂をスコ

ップで取り出して篩にかけて行った。

事業の結果

放流クルマエビの輸送直後の死亡と尾肢切除の有

効性に関する飼育試験

日間の飼育による死亡率は、無標識群が %、8 4.3尾肢切除群は %と %であった。尾肢切除は群6.6 20.6によって死亡率が異なったが、 つの群を合わせる2と死亡率は %であった。13.0

大分県海水研事業報告

95平 成 年 度15

継続飼育した尾肢切除エビは 月に 尾が生き残12 40り、平均体長が であった。切除した尾肢の110mm色素等の状況から、尾肢切除であることが明確に認

識できるのは 尾のうち 尾( %)であった。40 19 47.5

天然稚エビの生息調査

地点で採集したがエビ類は全く採集されなかっ70た。

刺網標本船1隻による放流エビの再捕尾数

佐伯湾奥の番匠川河口付近から大入島にかけて操

業する刺網標本船 隻が漁獲したクルマエビを、 月1 6日から 月 日までの間に 回、 尾を購入し4 11 20 10 1,302て調べたところ、 尾が今年放流した右尾肢切除の45クルマエビであった。混獲率は %になる。この3.5標本船は 月から 月までの間に合計 尾のクル8 11 8,096マエビを漁獲しており、月別の尾肢切除エビの混獲

率から推定すると、合計 尾の尾肢切除エビを再247捕したものと推定された。

尾肢切除エビの回収状況

カ所の魚市場調査において尾肢切除エビが確認2されたのは 月 日からで、 月 日までの間に合9 17 12 26計 尾が確認された。 月以降は 月末までに 尾が121 1 3 5確認されたが、数が少ないうえに尾肢の状況から放

12流エビと断定するには疑問が残るため、ここでは

月末までの回収率を推定した。始期は 月 日から9 15とした。

この期間に カ所の魚市場において 尾のク2 13,446ルマエビを調べ、 尾が今年度放流した右尾肢切121除エビであった。混獲率は %となる。期間内に0.9両市場に出荷されたクルマエビの数は、両市場の取

り扱い重量と市場調査での平均体重から 尾110,898と推定されることから、期間内に漁獲された尾肢切

除エビは 尾と考えられる。飼育試験で調べた尾998肢切除の有効率 %を加味すると、漁獲された標47.5識エビは 尾と推定され、放流数に対する回収2,101率は %となった。1.2この回収率の推定にあたっては問題点が2つあ

る。一つは、市場に出荷されたクルマエビの量は鶴

見では市場で計量された数値であるが、佐伯では実

際に計量されていなくて市場の概算数値であるた

、 。め 佐伯でのクルマエビの取り扱い量は正確でない

二つ目は、尾肢切除として市場で確認した 尾の121うち 尾は、 名の小型底曳網漁業者が主に佐伯湾59 7内で再捕したものである。このように少数の漁業者

による比較的狭い範囲での再捕結果を、豊後水道の

広域で漁獲される市場の取り扱い量全体に引き延ば

しているため、回収率は過大評価されている可能性

が高い。操業場所別に、あるいは漁業者別に分けて

引き延ばす必要がある。

大型天然クルマエビの標識放流

大型の天然クルマエビは 尾の標識放流に対1,192。して再捕されたのは 尾で再捕率は %であった22 1.8

尾が底曳網、 尾は刺網で漁獲され、 尾は漁業種8 13 1類や再捕者が不明であった。漁獲場所はいずれも放

流地点からおよそ までの佐伯湾内であった。ま5kmた放流後 日以内に 尾が再捕され、再捕までの期26 15間が最も長かったのは 日後であった。67

今後の問題点

精度に問題はあるものの、今まで不明であった佐

伯湾でのクルマエビ種苗放流の回収状況を、放流し

た年内の期間について推定することができた。今後

は、佐伯市場でのクルマエビの取扱量が不正確な点

を補う必要がある。また佐伯湾内で操業する少数の

漁業者による放流エビの再捕が多い実態を加味する

ことによって、回収率推定の精度を高める必要があ

る。さらには、年明け以降の再捕量も明らかにする

必要がある。

天然クルマエビを使った標識放流では、佐伯湾と

豊後水道とのクルマエビの交流に関するデータを得

ることができなかった。佐伯湾内に放流したエビの

どの程度が豊後水道へと移動するのかを明らかにす

るため、今後もこの調査が必要がある。

天然稚エビの採集を試みたが全く採集できなかっ

た。種苗放流の資源への添加の実態を知るには天然

の発生量や生息量がどの程度なのかを把握する必要

があり、調査方法を改良してこの種のデータを得る

必要がある。

96

ブリ種苗生産技術開発事業

東馬場大・渡邉新吾・岡本久美子・尾上静正・平嶋 豁

事業の目的

大分県の基幹漁業であるブリ養殖業は種苗を天然

稚魚(モジャコ)に依存しているため、その好・不

漁に種苗価格が大きく影響され養殖経営を不安定な

ものとしている。現行の天然種苗完全依存型から人

工種苗併用型への転換を目指して、良質で安価な人

工種苗の生産技術開発を行う。

事業の方法

1.早期、通常期種苗生産試験

年 月 日、 年 月 日に日本栽培漁業協2003 3 8 2003 4 13会古満目事業場より早期及び通常期受精卵の提供を

受け種苗生産を行った。

採卵された卵は アルテミアふ化水槽で卵管理200lを行った。換水率は 回転 日、水温は ℃に設定14 / 19し、卵が撹拌されるように強通気を行い、特にふ化

。 、直前には沈降を防ぐためさらに通気を強めた また

死卵は適宜除去した。

50kl 10kl孵化後の飼育は屋内 コンクリート水槽と

キャンパス水槽を用いた。通気は 水槽では水槽50kl壁面下にエアーブロックを ヶ所取付け、中心に 個4 1エアストーンを配置した。 水槽ではエアリフト10kl様の樋を 基設置し、中心に 個エアストーンを配置4 1した。水槽上部に蛍光灯を 基配置し、水面直上の5明るさが になるように調整した。点灯時間1000luxは : ~ : とした。6 00 19 00日齢 の仔魚を水槽に収容し、収容後から市販の1

濃縮淡水クロレラを海水で希釈したものを毎日 回1から 回、 ~ 万 になるように滴下した。2 30 50 cells/ml開口直前は強通気にし沈降を防いだ。

、 、餌料系列は 型ワムシ アルテミアノープリウスS配合飼料を順次重複させながら給餌した。ワムシ、

アルテミアは市販の栄養強化剤を用い強化した。ワ

ムシは 個体 、アルテミアは残餌がでない程度を7 /ml給餌した。配合飼料は自動給餌器を用い、日の出か

ら日没まで 分間隔で給餌し、稚仔の口径に合わせ30適宜粒径を大きくした。

換水率は から開始し、水質が悪化しないよう30%

に適宜増加した。

水温は収容直後には ℃で、毎日 ℃ずつ ℃に19 1 22なるまで加温し、その後は ℃で一定に保った。22

コンクリート水槽では稚魚の大小差が目立50kl16ち、つつき合いや追い回しが激しくなった時点で

径および 径のモジ網を用いて夜間選別を行っ0 1202003 3 8 DHAた。また、 年 月 日提供分の試験では、

EPA S・ 強化されている淡水クロレラを添加する区(

区)と強化されていない淡水クロレラを添加すV12る区( 区)に分けて形態異常出現率の比較試験V12を行った。

2.早期採卵・種苗生産試験

1)親魚養成

通常期の採卵では養殖に用いるブリ天然稚魚(モ

ジャコ)とサイズの面で競合するため、早期に採卵

する必要がある。そのため、日長と水温のコントロ

ールによる早期採卵を行った。

5m親魚は天然稚魚(モジャコ)よりセンター筏

小割網生簀で育成した養成 歳魚(センター +)と2 2養殖業者から購入した 歳魚(養殖 +)及び 歳魚3 3 4(養殖 +)を用いた。 ~ 月はモイストペレット4 8 11(サバ %、イカ %、オキアミ %、配合33.3 11.1 11.1

37 1.9 5.餌料 %、総合ビタミン剤 %、フィードオイル

%)を週 回飽食給餌し、その他の時期は (坂6 5 EP本餌料:ハマチソフトドライ 号)を週 回飽食給餌7 3し養成したものを用いた。

2)陸揚げ養成

親魚の陸揚げ養成は 年 月 日 センター地2003 11 27 (先水温 ℃)に開始した。屋内陸上コンクリート17.7(実水量 )水槽 面に収容した。 面は卵巣50kl 45kl 2 1

卵径のサンプリング用とし、陸揚げ時、陸揚げ 日22目 日目 日目にカニュレーションを行った ♂、 、 (41 57、♀ 。もう 面はハンドリング一切無しで養成5 15 1)

を行った(♂ 、♀ 。日長コントロールは白熱灯6 12)1 2 6 30 22 3基および蛍光灯 基を用いて行った。 : ~ :

の間点灯させ、 時間明期、 時間暗期とした(水0 16 8面直下 。水温は陸揚後から ℃に維持し、1000lux 19)

換水率は 回転 日とした。給餌は週 回 を飽食給5 / 3 EP餌した。なお (坂本餌料: キング、日清丸紅EP EP

大分県海水研事業報告

97

:ウミサチ、中部餌料:レッツ、ヒガシマル:かん

ぱちくんを等量混合)はアスタキサンチン、総合ビ

タミン剤、ビタミン 、ビタミン を添加して給餌C Eした。

3)採卵、種苗生産

ホルモン処理は 年 月 日に行った。親魚 ♂2004 1 26 (♀ に を約 になるように打注し、6× 11) HCG 600IU/kg打注後、 時間後に乾導法により人工授精をHCG 48

行った。

卵管理以降は早期、通常期種苗生産試験と同様に

行った。飼育水槽は屋内 コンクリート水槽 面50kl 2と キャンパス水槽 面を用いた。10kl 2各水槽 面でワムシの栄養強化法を変え、形態異2

常魚出現率の比較試験を行った。マリングロス+ス

ーパー生クロレラ で強化でしたものを対照区とV12V12 DHAし、マリングロス+スーパー生クロレラ +

プロテインセルコーで強化したものを強化区とし

た。

事業の結果

1.早期、通常期種苗生産試験

日栽協古満目事業場から提供された受精卵を用い

た飼育結果の概要を表 に、形態異常出現率の概要1を表 に示した。2古満目早期、通常期ともに孵化仔魚収容から取り

上げまでの生残率が %未満と低かった。古満目通250kl 3常期の では沖出しはセンター前の小割生簀(

角)に移した。m沖出し後、無作為に抽出した 尾に対し目視に200

よる形態異常選別を行ったところ形態異常魚出現率

は ~ %であった(表 。これは例年と同様の結38 65 2)果であった。また、形態異常出現部位では口部異常

の出現率が最も高かった。口部異常、頭部陥没、脊

椎骨上湾の順に出現率割合が高い傾向も例年と同様

であった。

( )栄養強化淡水クロレラを用いた試験区 区SV12と栄養強化をしていない淡水クロレラを用いた試験

区( 区)とでは形態異常魚出現率、発生部位のV12割合ともに異なる結果となった。すなわち、 区V12では 区よりも出現率が高く、特に脊椎骨に多SV12く異常が見られた。口部異常、頭部陥没については

両区ともに共通して発生している。これらのことか

ら 、 などが形態異常、特に脊椎骨異常のEPA DHA出現に大きく影響していることが考えられる。

2.早期採卵・種苗生産試験

1)親魚養成

使用した親魚の尾叉長、体重、肥満度を表 に示3した。陸揚げまでに肥満度 以上を目標として親魚20

2養成を行った。その結果、陸揚げ時にはセンター

+の♂を除き、肥満度 を越えていた。20

2)陸揚げ養成

卵巣卵径の変化を図1に示した。

図1 平均卵巣卵径の変化

( )サンプリング用親魚の卵巣卵径は 月 日 日目12 19 22170µm 1 7 41 269.1µm 1 23 5に 月 日 日目 に 月 日、 ( ) 、 (

日目)に であった。この結果から 月 日7 661.3µm 1 26に採卵水槽の親魚に 打注を行った。HCG

0

100

200

300

400

500

600

700

11/2

812

/8

12/1

8

12/2

81/

71/

171/

27

卵巣

卵径

(μ

m)

表1 早期、通常期種苗生産概要

卵由来 飼育開始日 使用水槽(Kl)

収容尾数(万尾)

飼育日数(日)

終了尾数(尾)

全長(mm)

生残率(%)

古満目早期(SV12区) H15 3/10 10 10 70 310 82.3 0.31古満目早期(V12区) H15 3/10 10 7.4 70 310 81.8 0.41

H15 4/15 50 31 67 1128 64.7 0.4H15 4/15 50 37.5 21 0 - -H15 4/15 50 32 67 3755 61.3 1.2

古満目通常期

平 成 年 度15

98 大分県海水研事業報告

表2 形態異常魚出現率の概要

表3 早期採卵親魚の状況(平均)

表4 早期採卵結果

表5 早期種苗生産概要

陸揚げ時 HCG打注時 陸揚げ時 HCG打注時 陸揚げ時 HCG打注時♀:66.5 ♀:67.4 ♀:6.5 ♀:7.3 ♀:22.2 ♀:23.8♂:65.0 ♂:68.0 ♂:5.2 ♂:6.2 ♂:18.9 ♂:19.6♀:72.3 ♀:74.0 ♀:8.1 ♀:8.3 ♀:21.3 ♀:20.4♂:71.3 ♂:72.5 ♂:8.0 ♂:8.1 ♂:22.1 ♂:21.2♀:76.7 ♀:77.6 ♀:9.4 ♀:9.3 ♀:20.8 ♀:19.9♂:76.5 ♂:78.2 ♂:9.6 ♂:9.4 ♂:21.4 ♂:19.7

BW(kg) 肥満度(C.F)

センター(3+)

養殖(4+)

養殖(5+)

由来 FL(cm)

頭部陥没口部異常鰓蓋欠損 脊椎骨上湾 脊椎骨側湾 肛門部陥没 短躯古満目早期(SV12区) 84.3 38.0 18.5 60.3 4.35 3.25古満目早期(V12区) 84.2 65.0 15.2 54.3 16.2 17.3古満目通常期(SV12区) 63.0 41.2 20.6 17.4 3

試験区 選別時全長(mm)

形態異常魚出現率(%)

形態異常の種類(%)

タグNo 由来HCG打注時平均最大卵径(μm)

総採卵数(万粒)

浮上卵数(万粒)

浮上卵率(%)

孵化率(%) SAI

761F センター2+ 821 12.6 9.1 72 35.0 18.47E46 センター2+ 660 4.9 4.9 100 98.5 17.13149 センター2+ 747 8.4 8.4 100 77.0 16.51252 センター2+ 708 5.9 5.6 95 91.5 16.15D4B センター2+ 767 9.1 9.1 100 79.0 17.57678 センター2+ 736 14.7 14.7 100 83.0 15.9

6141 養殖3+ 781 15.4 15.4 100 84.0 16.04654 養殖3+ 765 47.6 47.6 100 72.5 18.9

4923 養殖4+ 802 47.6 47.6 100 41.0 13.6087E 養殖4+ 790 25.4 21.0 83 99.5 16.64B70 養殖4+ 736 7.0 7.0 100 98.0 18.6

平均 756 18.1 17.3 95.4 78.1 16.8最大 821 47.6 47.6 100.0 99.5 18.9最小 660 4.9 4.9 72.2 35.0 13.6合計 - 198.6 190.4 - - -

卵由来 飼育開始日 使用水槽(Kl)

収容尾数(万尾)

飼育日数(日)

終了尾数(尾)

全長(mm)

生残率(%)

早期(強化区) H16 2/1 10 5 45 538 37.8 1.08早期(対照区) H16 2/1 10 5 30 0 - -早期(強化区) H16 2/1 50 25 30 0 - -早期(対照区) H16 2/1 50 25 13 0 - -

99平 成 年 度15

3)採卵、種苗生産

得られた卵の孵化率等について表 に示した。総4、 、 。 、採卵数は多く 浮上卵率 孵化率も高かった ただ

打注時の平均最大卵径が 以上の卵では孵HCG 800µm化率が低かった。その他は ~ %以上の孵化率で70 90あった。これらの結果により 打注 時間後のHCG 48

800µm人工授精であれば、打注前の平均卵巣卵径は

未満であることが重要と示唆された。 の平均はSAIで卵質は悪くないものと判断した。16.8センターで採卵した受精卵を用いた飼育結果の概

要を表 に示した。 対照区で初期減耗が激しく5 50kl日令 に飼育を中止した。これは水槽内のエアレー13ションの不調が原因と考えられた。

その他は日齢 までは順調であったが、日齢 以23 24降飼育稚魚のほとんどが水面を漂い始め、大量へい

死した。へい死魚の中には腹部が著しく膨張してい

10るものが多く見られたが、原因は不明であった。

の強化区だけ、沖出しできた。沖出しまでの生残kl

率は %であった。沖出し時(尾叉長37.8mm 、1.08 )

無作為に抽出した 尾に対し目視による形態異常100選別を行ったところ形態異常魚出現率は %であっ34た。形態異常の内容は頭部陥没が20.5%、口部異常

が85.2%、鰓蓋欠損が2.9%であった。口部異常で

は特に顎のねじれが目立った。今回沖出し出来たモ

ジャコはワムシの栄養強化区であったが、出現率、

出現内容ともに例年と比較して差のない結果であっ

た。

今後の問題点

今年度は陸揚げ後の親魚養成にドライペレットを

、 、使用することで 水質悪化を軽減させることが出来

全ての親魚から受精卵が得られた。しかしながら、

尾当たりの採卵量にはばらつきがあり、今後改善1が必要と考えられる。

種苗生産では最終的な取り上げまでの生残率が低

く多くの課題が残っている。

100

資源増大技術開発事業

カサゴ放流技術開発

(国庫補助)

岡本久美子・尾上静正・平嶋豁・渡邉新吾・東馬場大

事業の目的

大分県沿岸海域におけるカサゴの漁獲量は年々減

少傾向にあり、大分県漁協佐賀関支店ではカサゴ類

は 年の tをピークに、 年には tにまで1997 41 2002 6落ち込んでいる。

このカサゴの資源量を増大させることを目的に、

今年度から人工種苗の放流技術開発に取り組むこと

になった。

なお調査の結果は平成 年度資源増大技術開発事15

業報告書地域型中・底層性種グループ(魚類B)に

記載したので、ここでは概要のみの報告とした。

事業の方法

1.放流技術の開発

1)放流後の滞留と食性

当センターで生産したカサゴ人工種苗に標識を施

し、魚体のサイズ、標識の種類、放流方法等を変え

て 回の放流を行った(図 、表 。3 1 1)

図1 放流位置図(斜線が放流地点)

表1 カサゴ人工種苗放流の概要

平均全長 平均体重 水深(mm) (g) (m)

第1回 2003/7/8 17,000 130.4 39.3 佐賀関町 5-8 スパゲティ 船底から第2回 2003/10/29 9,700 90.1 13.1 佐賀関町 5-8 腹鰭抜去 船底から第3回 2003/10/30 1,400 86.3 11.7 上浦町 2-3 ビーズ カゴ運搬

放流年月日 放流尾数 放流場所 標識方法 放流方法

大分県

バーは1km

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佐賀関町

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上浦町

大分県海水研事業報告

101

・第1回放流群

6 15 16 130.4mm 17,000月 、 日に平均全長 の人工種苗

尾にスパゲティタグを装着し、放流までの 日間は21当センターの海上小割生簀網で飼育した。 月 日に7 8活魚運搬船で佐賀関町大黒の水深 ~ mの地点に移5 8送し、いけまの底に開いた通水孔から放流した。ま

た、人工種苗の放流直後の行動をスキューバ潜水に

より観察した。さらに放流後の分散、成長、食性を

、 。見るため 刺網による試験操業を月に ~ 回行った1 3・第2回放流群

月 日に平均全長 の人工種苗 尾の右10 9 90.1mm 9,700側の腹鰭を抜去し、 月 日に第 回と同じ地点に10 29 1放流した。また、放流後は第 回と同様の刺網によ1る試験操業を行った。

・第3回放流群

月 、 日に、全長 の人工種苗 尾10 27 28 86.3mm 1,400にビーズを用いた標識を装着した。ビーズ標識は背

鰭下部の筋肉にナイロン糸を側方から他方へと貫通

させた後、両端に直径 のビーズを通し、ナイ2.3mmロン糸の端を線香で加熱処理することにより固定し

たものを標識とした。 月 日に上浦町において、10 30船上から海底までスキューバ潜水によりカゴで運搬

して放流した。放流地点は水深 ~ mの転石地帯で2 3( )。 、 、 、 、 、 、 、あった 図 放流後2 1 5 8 19 34 46 56

、 日目に、スキューバ潜水による観察とヤス82 113を使ったサンプリングを行った。なお、あらかじめ

放流地点を中心に、四方向へ各 のロープを海底30mに固定し、コドラート( )内またはロープの1×1m両側 に出現したカサゴを計数することにより、1m分散状況を調査した。

2)標識方法の検討

標識した人工種苗を各 ~ 尾ずつ陸上水槽ま100 200たは海上小割生簀網で飼育し、成長、生残および標

識の脱落状況を 月 日まで調べた。給餌はドライ2 18ペレットを週 ~ 回、飽食量与えた。2 3

図2 分散調査地点

10m

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転石と大型海藻���������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������������

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放流地点

4

7

1

5

3

2

6

数字は水深(m)

2.カサゴの資源生態と漁獲実態

1)形態、食性および成熟

年 月から 年 月にかけて、佐賀関町で刺2003 7 2004 3網または釣りで漁獲された天然カサゴ計 尾を買298い取り、全長、体長、頭長、体高、体重、生殖腺重

量を測定し、胃内容物を調べた。佐賀関町における

刺網試験操業で得られた天然カサゴ計 尾につい105ても同様の処理を行った。

2)漁獲実態

大分県漁協佐賀関支店魚市場におけるカサゴ類の

漁獲量と漁獲金額を、月別に 年から 年まで1988 2003整理した。

事業の結果

1.放流技術の開発

1)放流後の滞留と食性

・第1回放流群

標識装着の人工種苗を当センターの海上小割生簀

網で飼育したところ、放流までの 日間で計 尾21 380が斃死した。原因は不明であった。

85 54刺網試験操業では放流後 日までに標識魚が計

、 、 。尾再捕され 以降 放流後 日に 尾が再捕された267 2放流後 日までに再捕された 尾はいずれも空胃で85 54あったが、放流後 日に再捕された 尾は長尾類、267 2短尾類(クモガニ科 、巻貝を捕食していた。これ)

らの人工種苗と同時に捕獲された天然カサゴについ

ては、放流直後の調査においても摂餌している個体

が多く出現していた。また放流時には天然カサゴを

70 22上回っていた人工種苗の肥満度は、放流後 日に

まで低下した。

・第2回放流群

放流後 日( 年 月 日)まで刺網試験操業154 2004 3 31による再捕はなかった。この原因としては、放流し

た人工種苗が小さいため刺網に掛かりにくいこと、

捕食された可能性、季節的な移動を含めた急速な分

散などが考えられる。

・第3回放流群

放流直後の人工種苗は転石の間隙で団子状にかた

まっていたが、その後徐々に分散し、放流後 日以56降の調査ではほとんど観察されなくなった。また、

サンプリングでは放流後 日までに計 尾が再捕さ19 29れたが、いずれも空胃であった。

平 成 年 度15

102

表2 標識試験の結果

開始時 現在全長※ 日間成長量 生残率※ 有効率※

全長(mm) (mm) (mm) (%) (%) スパゲティ 2003/7/4 200 229 130.4 145.3 0.07 64.5 68.3 腹鰭抜去 2003/10/28 200 113 90.1 103.3 0.12 99.0 94.6 ビーズ 2003/10/28 200 113 86.3 98.5 0.11 99.5 93.9 対照区 2003/10/28 100 113 85.8 102.9 0.15 99.0 -

※H16.2.18現在

標識の種類 開始年月日 飼育尾数 飼育日数※

2)標識方法の検討

飼育結果を表 に示した。スパゲティタグを使用2130.4mm 1 1した平均全長 の 歳魚では、標識装着後約

日まで毎日のように斃死した。また、この区にお00ける 日後の標識の有効率は であった。全長229 68.3%

90mm 1約 の当歳魚では腹鰭抜去とビーズを比較し、

日間の飼育では成長、生残、有効率ともに大きな13差はなかったが、腹鰭抜去区がやや成長がよく、有

効率も高かった。

2.カサゴの資源生態と漁獲実態

1)形態、食性および成熟

測定したサンプルは雄 尾、雌 尾、雌雄不明100 177尾であった。うち 尾は破損により胃内容物の分19 5

析が不可能であった。また、雄は 月、雌は 月の10 11サンプルがそれぞれ欠落した。

雌雄別の全長-体重関係は雌雄でほぼ同様であっ

たが雌でやや肥満度が高く、有薗らの報告 に合致1)

。 、した 胃内容物については空胃個体が と多く39.5%釣りによるサンプルでは胃が口腔へ反転している個

体が 出現した。摂餌していた ( 尾)24.5% 35.1% 125の胃内容物では短尾類が最も多く、次いで長尾類、

貝類、クモヒトデ類の順であり、播磨灘での調査結

果 と同じく、カサゴの多様な摂餌選択性が示唆さ2)

れた。宮崎県の報告 と比較すると、今回は魚類を3)

捕食していた個体がやや多かったが、魚種が判明し

たのはスズメダイ 尾(体長 、体重 )の1 70.9mm 14.7gみであり、他は消化が進んでいたため種類は不明で

。 ( ) 、あった 生殖腺指数 =生殖腺重量/体長 はGI 3

雄では 月および 月に高い個体が出現し 月には10 11 2急激に低下したのに対し、雌は 月から上昇を開始12し 月から 月にかけて高い値で推移した。今回は月2 3によってサンプルの欠落があるため周年の 変化はGI不明であるが、高値時の動向は鹿児島県、愛媛県、

大分県の報告 と同様であった。4)

2)漁獲実態

カサゴ類にはカサゴ、アヤメカサゴ、ウッカリカ

サゴの 種が含まれていると考えられるが、それら3の魚種別の内訳は不明である。年間漁獲量は 年1989

1995 20 30 1996 1997から 年まで ~ tで推移したが、 ~

。年における約 tのピークの後約 tまで激減した40 6年から 年までの平均単価は ~ 円/1988 2003 771 1,359

であった。また、 年から 年までの月別のkg 1998 2003漁獲量では ~ 月に多く、 ~ 月に少ない傾向が4 7 10 1見られた。

今後の問題点

今回使用したカサゴ人工種苗は当歳魚および1歳

魚であったが、刺網試験操業による再捕は1歳魚の

みであり、当歳魚は再捕できなかった。これは、試

験操業で使用した刺網の目合いが大きすぎたこと

や、人工種苗の放流地点からの急激な分散等の原因

が考えられる。1歳魚の放流は中間育成にコストが

かかるため、当歳魚の放流が望ましいと考えられる

が、再捕されるまでの期間が長くなることから長期

間有効な標識方法が必要となる。今回比較した標識

方法では腹鰭抜去区で成長、生残、有効率が高く、

有効な方法と思われるが、長期的な持続性を確認す

ることが今後の課題である。

第1回放流群で再捕された1歳魚は放流後 日ま85では空胃であり、 日後にようやく胃内容物が認267

放流直後に天然餌料を捕められた。このことから、

食できないことに起因する飢餓による斃死の可能性

が考えられるため、放流直後の人工種苗がすぐに摂

餌するような放流手法へと改善する必要がある。

放流魚が漁獲サイズに達していないためまだ魚市

場での再捕報告はない。今後は市場調査に重点を置

き、放流魚の再捕量を明らかにする。

文 献

1)有薗真琴,松浦秀喜,大内俊彦,道中和彦:カ

サゴの放流技術開発に関する研究.山口外海水試

研報, , ( .16 32-52 1978)2)横川浩治,井口政紀:播磨灘南部沿岸海域にお

40 2 1けるカサゴの食性と成熟.水産増殖, ( ,)

大分県海水研事業報告

103平 成 年 度15

( .31-137 1992)3)宮崎県水産試験場:カサゴ.平成 年度資源増13大技術開発事業報告書 地域型中・底層性種グ

ループ(魚類B ,宮崎 宮崎 (2002 .) )2- 5

4)カサゴ放流技術開発研究会.カサゴ放流技術開

26-31発調査研究報告,瀬戸内海栽培漁業協会,

( .1975)

104

高品質アコヤガイ育成促進事業(国庫補助)

東馬場大・渡邉新吾・岡本久美子・尾上静正・平嶋 豁

事業の目的

へい死が少なく、優良な真珠を生産するアコヤガ

イを選抜育種により作出する。

事業の方法

1.種苗生産技術開発

当センターで選抜育種した親貝を用いて、種苗生

産を行った。

今年度の親貝は、赤変耐過貝 疾病多発地区にF2(一年ほど垂下して生き残った貝から種苗生産 、高)

水温耐性貝 室内水槽内で ℃の水温に曝して生F2( 30き残った貝から種苗生産 、白色系貝 (真珠層が) F2白色で更に厚みのある貝から種苗生産 、ピース貝)

(真珠層がピンク色の貝から種苗生産)の 種類F2 4である。

採卵、採精は切開法を用い、人工受精を行った。

種苗生産は屋内の 水槽を用い、水温は ℃500 FRP 25lに設定し、水槽換えを ~ 日の間隔で行った。餌料3 5はキートセロス、パブロバを適量与えた。付着器に

は の黒色の遮光幕を用いた。50×50cm

2.漁場適応試験

供試貝は 年に種苗生産し、赤変化による疾病2001多発地区である蒲江町猪串湾森崎地先で 年飼育し1ていた赤変耐過貝を用いた。試験は 年 月から2003 6翌年 月までとし、試験場所も蒲江町猪串湾森崎地2先でチョウチンカゴに 個入れ垂下した。月 回生30 1残率と肉質の追跡調査を行った。

3.挿核試験

20挿核試験も猪串湾森崎地先で行った。試験には

年にセンターで赤変耐過貝として種苗生産したア01コヤガイ を用いた。種苗生産後センター前の筏F2

2001 11 2003で育成したのち、 年 月に森崎へ移送し、

年 月に抑制を開始した。 年 月 日に 貝に6 2003 7 14 135民間業者のピース貝を用いて挿核 核 個)し、(8mm 1

年 月 日に浜揚げを行った。2004 1 22

事業の結果

1.種苗生産技術開発

従来は室内で成熟調節したが、今年度は採卵用親

貝 群を当センター地先で自然に成熟するのを待っ4て採卵を行った。

2.漁場適応試験

試験期間中の生残率と色差計により判定した軟体

部および閉殻筋が赤褐色に着色した赤変貝の出現状

況を図 に示した( 値が+の値を示すものを赤変貝1 aとした 。)

期間を通じての生残率は %であった。顕著なへ88い死はみられなかった。これにより、森崎における

垂下期間が 年に達しても生残率の顕著な低下は見2られないことがわかった。

赤変貝は 月から確認され、翌年 月まで約 ~10 2 10。 、70 10%の割合で出現した 昨年度は 月から確認され

。翌年 月まで約 ~ %であった1 40 50

図1 試験期間中の生残率および赤変率 図2 調査漁場地区の水深2m層における水温変化

0

20

40

60

80

100

6月 7月 8月 9月10月

11月

12月 1月 2月

生残

率(%

0

20

40

60

80

100

赤変

率(%

赤変率

生残率

15

18

21

24

27

30

4/7

6/7

8/7

10/7

12/7 2/

7

水温(℃)

大分県海水研事業報告

105

今年度は昨年度と同様、赤変はしているもののグ

リコーゲン量は多く、生殖巣が発達しており、貝自

体の衰弱はみられなかった。

別調査で収集した同地区の水深 層の水温デー2mタを整理し、図 に示した。水温は 月上旬まで長雨2 8の影響により例年より低く推移し、 月中旬以降は8平年並みに戻った。

3.挿核試験

挿核後、養生 日間を行って沖出しした。沖出し16135 65時の貝数は 貝であったが、浜揚げ時の貝数は

貝で、生残率は %であった。48.1作出された真珠は 個で色目は白系であったが、60

全体的に巻きが悪く、傷が入っていた。これは森崎

で 年間飼育したことにより貝が衰弱気味であった3。 ( )ためと考えられた しかしながら1割程度 %13.3

であるが、巻きの良い珠も得られた。

今後の問題点

現在育種中の赤変耐過貝は、沖だし後 年目まで2の生残率が %以上と高いものであるが、挿核後の80生残が低い。これを克服出来るように選抜育種によ

る品種改良により、良質な珠を作るアコヤガイを生

産しなければならない。

平 成 年 度15

106

保護水面管理事業調査

(国庫補助)

岡本久美子・尾上静正・田村勇司・渡邉新吾・東馬場大

事業の目的

豊後水道域に設定された ヶ所の藻場保護水面の4維持・管理に必要な知見を得るため、保護水面内の

藻場の繁茂状況について調査を行った。

事業の方法

佐賀関町蔦島(図 、津久見市仙水(図 、津1 2) )

久見市保戸島(図 、上浦町津井浦(図 )の ヶ所3 4 4)

の保護水面において以下の調査を各 回行った。1調査は、調査地点の海底に mのロープを固2×10

定し、基点から 毎に中心線の両側 の海藻の被1m 1m5度を調べた。また、調査ロープの基点、基点から

、 に隣接する場所で のコドラートを用いm 10m 1×1m海藻を定量採集した。調査時には水深約 mで採水5を行い、塩分、栄養塩、 、 、 を調べた。COD SS DO上浦町保護水面ではさらにアワビ類の生息量調査

を行った。延べ 時間・人の潜水調査によりアワビ36類を採集し、殻長、体重、標識及びグリーンマーク

の有無を調べた。

図1 佐賀関町蔦島保護水面 図2 津久見市仙水保護水面2 2昭和49年7月6日指定 510,000m 昭和54年1月18日指定 730,000m

潜水ライン

蔦島 潜水ライン

観音崎

仙水

大分県海水研事業報告

107平 成 年 度15

図4 上浦町津井浦保護水面2昭和51年8月23日指定 620,000m

図3 津久見市保戸島保護水面2昭和51年8月23日指定 525,000m

潜水ライン

保戸島 潜水ライン

上浦町

結 果

1.佐賀関町蔦島地先

調査は 月 日に行った。定点内の海藻の被度を10 1図 に、海藻の定量採集の結果を図 に示した。定点5 9

0.5 1.0 6.0 7.内の底質は長径 ~ mの転石帯で水深は ~

mであり、クロメ、ヤツマタモク、ノコギリモク1が多かった。調査時の水温は ℃であった。22.5

2.津久見市仙水地先

調査は 月 日に行った。定点内の海藻の被度を9 18図 に、海藻の定量採集の結果を図 に示した。定6 10点内の底質は距岸距離 までは長径 ~ の岩か5m 3 5mらなり、それ以降は長径 ~ mの転石帯であっ0.5 1.0た。水深は ~ であり、クロメとオオバモク3.7 6.4mが多かった。調査時の水温は ℃であった。24.1

3.津久見市保戸島地先

調査は 月 日に行った。定点内の海藻の被度を8 20図 に、海藻の定量採集の結果を図 に示した。定7 11点内の底質は ~ の大岩数個からなり、それらの3 5m隙間に ~ mの転石帯が存在していた。0.5 1.0保戸島で採集、観察されたクロメ類はカジメであ

った。

4.上浦町津井浦地先

調査は 月 日に行った。定点内の海藻の被度を9 19図 に、海藻の定量採集の結果を図 に示した。定8 12

0.5 1.0 3.0 3.点内の底質は ~ mの転石帯で、水深は ~

であった。調査時の水温は ℃であった。5m 23.1アワビ類の生息量調査は 月 日から 日にかけて8 4 12

行った。採捕されたのはクロアワビ、エゾアワビ、

メガイアワビ、マダカアワビの 種であり、クロア4ワビとエゾアワビが計 、メガイアワビとマダ20.6kgカアワビが計 採捕された。それぞれの平均殻38.7kg長、平均体重を表 に示した。グリーンマークを有1した個体はエゾアワビの 個体(殻長 、体1 152.1mm重 )のみであった。510g

5.水質分析

各保護水面の結果を表 に示した。いずれも水産2用水基準に照らし合わせて基準値以内であった。

108

図5 佐賀関保護水面定点内海藻の被度

図6 仙水保護水面定点内海藻の被度

図7 保戸島保護水面定点内海藻の被度

図8 上浦町保護水面定点内海藻の被度

基点からの距離(m) 0 5 10カジメ 80 10 10 20 50 50 10 60 10 80 (%)ホンダワラ類 20 90 80 80 50 50 80 30 5 0カジメ 90 95 30 50 30 70 50 60 100 80ホンダワラ類 10 5 50 50 30 30 30 30 0 10水深(m) 4.1 5.0 6.3

岸側 沖側1m

1m

基点からの距離(m) 0 5 10クロメ 80 10 90 10 90 90 90 20 50 50 (%)ホンダワラ類 10 10 10 90 10 10 5 70 10 0クロメ 10 10 50 70 20 10 90 10 80 80ホンダワラ類 50 90 50 30 80 80 10 80 20 20水深(m) 6.0 6.5 7.1

岸側 沖側1m

1m

基点からの距離(m) 0 5 10クロメ 50 50 50 0 0 0 0 0 0 10 (%)ホンダワラ類 0 50 50 0 0 0 0 0 0 0クロメ 10 0 0 70 30 0 0 0 0 50ホンダワラ類 0 0 0 50 30 0 0 0 0 50水深(m) 3.5 3.7 3.9

岸側 沖側1m

1m

基点からの距離(m) 0 5 10クロメ 80 50 80 90 60 50 50 50 70 70 (%)ホンダワラ類 r 0 0 0 0 r 0 0 0 0クロメ 80 30 80 90 80 90 80 50 80 50ホンダワラ類 r 0 0 r r 0 10 10 0 0水深(m) 3.7 5.6 6.4

岸側 沖側1m

1m

図9 佐賀関保護水面内定量採集結果

0

1000

2000

3000

基点からの距離(m)

水深(m)

湿重

量(g

)

クロメ

ホンダワラ類

その他

0

6.0

5

6.5

10

7.1

図10 仙水保護水面内定量採集結果

0

1000

2000

3000

基点からの距離(m)

水深(m)

湿重

量(g

)

クロメ

ホンダワラ類

その他

0

3.7

5

5.6

10

6.4

大分県海水研事業報告

109

図11 保戸島保護水面内定量採集結果

0

2000

4000

6000

8000

基点からの距離(m)

水深(m)

湿重

量(g

)

カジメ

ホンダワラ類

その他

0

4.15

5.0

10

6.3

図12 上浦町保護水面内定量採集結果

0

500

1000

1500

2000

基点からの距離(m)

水深(m)

湿重

量(g

)

クロメ

ホンダワラ類

その他

0

1.8

5

3.5

10

3.7

表1 上浦保護水面におけるアワビ類調査の結果

表2 水質分析結果

佐賀関 仙水 保戸島 上浦

塩分 33.4 33.1 33.4 33.5PO4-P(μmol/l) 0.27 0.53 0.42 0.37

DIN(μmol/l) 3.73 5.19 8.07 5.45NH4-N(μmol/l) 0.77 2.45 2.64 1.22

COD(ppm) 0.45 0.56 0.57 0.49

SS(mg/l) 17.3 18.3 23.2 18.6

DO(mg/l) 7.05 欠測 6.55 6.53

平均殻長(mm)±標準偏差 平均体重(g)±標準偏差(範囲) (範囲)

123.0±15.9 236.4±107.6(102.6~160.0) (120.0~538.0)

135.2±13.9 309.4±109.5(110.6~152.1) (168.0~510.0)

131.6±14.7 298.7±115.6(104.7~168.8) (136.0~584.0)

132.2±12.3 270.4±108.2(117.8~154.5) (150.0~464.0)

7

種名 調査個体数

28

7

76

クロアワビ

エゾアワビ

メガイアワビ

マダカアワビ

平 成 年 度15

110

佐賀関漁港藻場モニタリング調査

岡本久美子・尾上静正・田村勇司・渡邉新吾・東馬場大

事業の目的

佐賀関漁港防波堤には生物蝟集機能を高めるた

め、異なる材質を使った被覆ブロックが試験的に設

置されている。この材質による生物量の差異を明ら

かにすることによって、環境との調和に配慮した漁

港施設設備の基礎資料を得る。

事業の方法

佐賀関漁港内の防波堤(図 )に設置された構造16 2の異なる被覆ブロックにおいて、以下の調査を 月

日と 月 日に行った。被覆ブロックの種類は、標11 14準型方塊ブロック、人造石植石方塊ブロック、自然

、 、 、石植石方塊ブロック カキ殻+自然石植石 カキ殻

の 種類である。それぞれの区の面積はカキ殻以外5が mであり、カキ殻が mおよび mで5×10 5×10 5×20あった。

観察区域は海底にロープを固定して設定した。ラ

インAは mの防波堤に沿って張り、これに対して50垂直にブロックタイプ毎に沖方向へラインB~Fの

mロープを設置した(図 。このロープに沿って20 2)スキューバ潜水により海藻の被度調査および大型底

生動物と魚類を観察するとともに、ブロックタイプ

毎に 個所で mのコドラート内のすべての動4 0.5×0.5植物を (目合い )のナイロン660×400mm 1.5×1.0mm袋に入れて採集した。付着生物は海底をスクラッパ

。 、ーでこすり落とした 第 回目の 月にはラインA2 11C、D、Eの延長線上の投石においても採集を行っ

た。採集物は 中性ホルマリンで固定し、種毎に10%個体数と湿重量を調べた。なおこれらのサンプルの

分析はマリノリサーチ㈱に委託した。海底の景観は

スティルカメラとビデオカメラで撮影記録した。

第 回目の調査時に、カキ殻を使用したテストピ1ース 個をカキ殻ブロック区に設置し、第 回目に20 2はその内 個を回収して出現した動植物の個体数と3湿重量を調べた。

( ) 、 、また調査時には 水深 mで採水を行い 水温-1塩分、栄養塩、 、 、 を測定した。COD SS DO

事業の結果

月の調査時には海藻はいずれのブロックタイプ6においても、全長約 のホンダワラ類の幼体が最5cmも高い被度を占め、次に全長 ~ のクロメ幼体5 20cmの被度が高かった。これらの他にアヤニシキ、フク

ロノリ、アオサが僅かに観察された。各区における

被度の差については、標準型方塊ブロックでホンダ

ワラ類幼体の被度が高かった。大型底生動物はトラ

フナマコが 個体観察されたのみで、付着動物も極2めて少なかった。魚類は豊富であり、アジ類、スズ

メダイ、ネンブツダイ等の群に加え、メジナ、コブ

ダイ、カワハギなどが観察された(表1 。)

月の調査時には海藻はホンダワラ類が多かった11が、そのほとんどが浮泥に被われていた。沖に出る

に従ってホンダワラ類の被度が上昇する傾向にあ

り、標準型方塊ブロックに比べて人造石植石ブロッ

クの方がホンダワラ類が多く観察された。また、ク

ロメは全長 ~ の単葉幼体が散在しており、30 40cmブロックよりも岸壁に多く見られた。緑藻および紅

藻は少なかった。大型底生動物は観察されなかった

が、魚類は第 回と同様豊富であり、アジ類、スズ1メダイ等の群、メジナ、メバル、ササノハベラ、イ

シダイ、タカノハダイ等が観察された(表1 。)

動植物の定量採集結果を付表 ~ に示した。1 4被覆ブロック、投石およびテストピースを含めた

月における動物の個体数および湿重量は、それぞ6れワレカラ科、マボヤ科が最も多かったが、 月に11は個体数、湿重量ともフジツボ科(サンカクフジツ

ボ)が最多となった。ブロックタイプ毎の軟体動物

および節足動物の湿重量を比較すると、 月はどち65 /らも標準型でやや多かったもののいずれも合計 g

m 以下であったのに対し、 月には節足動物がカ2 11キ殻およびカキ殻+自然石植石で ~ g m に50 250 / 2

達し、軟体動物はテストピースで g m 前後が採50 / 2

集された(図 、 。3 4)、 、また すべての被覆ブロックで採集された動物は

月ではワレカラ等の節足動物やゴカイ科等の環形6動物が多かったが、 月ではフジツボ科等の節足動11物が増加し、ワレカラ科やゴカイ科は減少した(図

、 。5 6)

大分県海水研事業報告

111

植物はいずれの区もクロメとホンダワラ類が多く

採集された。クロメについては 月、 月とも、ブ6 11ロックよりも延長線上の投石で多かった。またホン

ダワラ類は 月は標準型で多く、 月はいずれの区6 11

でも湿重量が増加していたが、特にカキ殻ブロック

で増加が著しかった(図 、 。7 8)水質分析結果は表 に示したとおりで、水産用水2

基準に照らし合わせて基準値以内であった。

図1 佐賀関漁港位置図

図2 調査地点

大分県

佐賀関漁港

防波堤

10 20 30 400 50(m)

① ② ③ ④ ⑤

防波堤

A

B

CDEF

  被覆ブロックの種類①標準型方塊ブロック②人造石植石方塊ブロック③自然石植石方塊ブロック④カキ殻+自然石植石⑤カキ殻

図3 定量採集による動物湿重量(6月)

0

5230

235

240

245

250

標準型 人造石植石カキ殻+

自然石植石カキ殻 防波堤北沖 防波堤南沖

軟体動物

節足動物

(g/㎡)

図4 定量採集による動物湿重量(11月)

0

50

100

150

200

250

標準型 人造石植石自然石植石 カキ殻+自然石植石

カキ殻 ラインA ラインC ラインD ラインE

軟体動物

節足動物

(g/㎡)

平 成 年 度15

112 大分県海水研事業報告

図5 被覆ブロックで回収された動物湿重量比

(6月)

図7 定量採集による植物湿重量(6月)

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0.6

4.1

1.9

6.4

環形動物������ 軟体動物

節足動物

その他

(g/m2)

(g/㎡)

0

100

200

300

400

500

600

700

標準型 人造石植石 カキ殻+人造石植石

カキ殻 防波堤北沖 防波堤南沖

クロメ

ホンダワラ類

図6 被覆ブロックで回収された動物湿重量比

(11月)

図8 定量採集による植物湿重量(11月)

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31.96.3

309.8

����軟体動物

節足動物

その他

(g/m2)

(g/㎡)

0

100

200

300

400

500

600

700

標準型 人造石植石 カキ殻+

人造石植石

カキ殻+

自然石植石

カキ殻 ラインA ラインC ラインD ラインE

クロメ

ホンダワラ類

表1 観察された魚類

種  名 全長(cm) 尾数 全長(cm) 尾数イシダイ 20~40 3コスジイシモチ 10 1 7 120ネンブツダイ 5~10 30メジナ 20 20 15~25 50マダイ 10 1タカノハダイ 30 2 25 1マアジ 15 300 15 50アジ類 15 50キヌバリ 10 50ハゼ科 5 10 5~10 3スズメダイ 10 100 5~8 150ソラスズメダイ 5 40コブダイ 15 10 25~50 5ササノハベラ 15 2 10~20 15ホンベラ 7~15 2キュウセン 7 1オハグロベラ 20 2ニザダイ 15 1カワハギ 15~20 10 15~25 6ウマヅラハギ 25 1ハコフグ 25 1 15~20 4キタマクラ 10 1フグ類 10 1 10 1メバル 10 10 10~20 20アナハゼ 15 1

-

-

-

-

--

-

-

--

-

6月 11月

-

-

113

表2 水質測定結果

6月 11月

塩分 - 33.8PO4-P(μmol/l) 0.14 0.35

DIN(μmol/l) 3.23 5.26NH4-N(μmol/l) 1.82 0.85NO2-N(μmol/l) 0.51 0.50NO3-N(μmol/l) 0.90 3.91

COD(ppt) - 0.41

SS(mg/1) - 1.4

DO(mg/1) 7.72 6.86

平 成 年 度15

114

( )付表1 定量採集による動物現存量 6月( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

番 調査年月日 平成15年6月2日

測   点 標準型 カキ殻 カキ殻+自然石植石 防波堤北沖

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

1 海 綿 動物石灰海綿毛壺海綿 ケツボカイメン Sycon sp.2 CALCAREA 石灰海綿綱

3 海 綿 動物尋常海綿単骨海綿 カワナシカイメン Haliclona permollis ムラサキカイメン - 1.74

4 DEMOSPONGIAE 尋常海綿綱

5 刺 胞 動物 ヒ ト ゙ ロ 虫花クラゲ エダウミヒドラ Eudendrium sp. - +

6 軟クラゲ ウミサカズキガヤ Campanulariidae ウミサカズキガヤ科

7 ウミシバ Serturariidae ウミシバ科 - 0.02 - 0.01

8 花 虫 イソギンチャク オヨギイソギンチャク Boloceroides mcmurrichi オヨギイソギンチャク

9 Actiniaria イソギンチャク目

10 扁 形 動物渦 虫多岐腸 Polycladida 多岐腸目 1 0.01 1 +

11 紐 形 動物 NEMERTINEA 紐形動物門 1 + 1 + 1 +

12 環 形 動物多 毛 サシバゴカイ ウロコムシ Harmothoe dictyophora ゴマフウロコムシ

13 Harmothoe imbricata マダラウロコムシ 36 0.47

14 Polynoidae ウロコムシ科

15 サシバゴカイ Anaitides sp. 16 0.07 1 + 2 +

16 Genetyllis sp.17 Eumida sp. 5 0.03

18 Eulalia sp.19 Nipponophyllum sp. 7 0.08

20 シリス Eusyllis sp. 4 0.01

21 Syllis amica ヒトゲシリス 5 0.02

22 Typosyllis aciculata カスリシリス 4 0.01 1 +

23 Typosyllis monilata クロクビシリス 1 +

24 Typosyllis sp. 6 0.02 1 + 1 +

25 ゴカイ Ceratonereis mirabilis フタマタゴカイ

26 Platynereis bicanaliculata ツルヒゲゴカイ 15 0.27 2 0.04 1 0.01

27 Platynereis dumerilli イソツルヒゲゴカイ 3 0.11 3 0.01

28 Perinereis cultrifera クマドリゴカイ 1 +

29 Neanthes caudata ヒメゴカイ

30 Nereis neoneanthes ヤスリゴカイ

31 Nereis pelagica フツウゴカイ 8 0.11 1 + 1 +

32 チロリ Glycera tesselata33 ウミケムシ ウミケムシ Amphinomidae ウミケムシ科

34 イソメ イソメ Eunice longicirrata35 ギボシイソメ Scoletoma longifolia カタマガリギボシイソメ

36 コイソメ Dorvillea similis オオメイソメ

37 スピオ スピオ Polydora sp.38 Prionospio (Prionospio ) variegata ベニスピオ

39 Spio sp. 1 +

40 ツバサゴカイ Chaetopterus cautus ツバサゴカイ

41 オフェリアゴカイ オフェリアゴカイ Polyophthalumus pictus カスリオフェリア

42 Armandia sp.43 イトゴカイ イトゴカイ Capitella sp.44 Leiochrides sp.45 フサゴカイ ウミイサゴムシ Lagis bocki ウミイサゴムシ

46 カザリゴカイ Asabellides sp. 2 0.01 1 + 1 + 8 0.04

47 フサゴカイ Amphitrite oculata 33 0.55 3 0.01 1 + 2 0.01 1 0.01

48 Nicolea sp. 2 0.03 1 0.01 2 + 2 +

人造石植石 防波堤南沖

49 ケヤリムシ ケヤリムシ Branchiomma cingulata ムラクモケヤリ

50 カンサ ジゴカイ Hydroides elegans カサネカンサ ジゴカイ 1 + 1 +

51 Hydroides fusicola ホソトケ ガンサ ジゴカイ

52 Spirobranchus latiscapus エンタクカンサ ジゴカイ

53 Spirobranchus sp.54 Serpulidae カンザシゴ カイ科

55 触手動物苔 虫管口 クダ コケムシ Tubulipora sp. - 0.01 - 0.01

56 サラコケムシ Lichenopora radiata ハナサ ラ゙コケムシ

57 櫛口 フクロコケムシ Bowerbankia imbricata センナリコケムシ - +

58 唇口 トゲイタコケムシ Calloporidae トゲ イタコケムシ科 - 0.01 - +

59 フサコケムシ Bugula sp. - + - + - +

60 Bugulidae フサコケムシ科 - +

61 エダ コケムシ Tricellaria occidentalis ホソフサコケムシ

62 ヨロイコケムシ Cribrilinidae ヨロイコケムシ科 - 0.15 - 0.02 - 0.09

63 テング コケムシ Petraliellidae テングコケムシ科 - +

64 ヒラコケムシ Schizoporellidae ヒラコケムシ科 - 0.02 - 0.01

65 チゴケムシ Watersipora suboboidea チゴケムシ - 0.01

66 ハク ヂコケムシ Smittinidae ハグチコケムシ科

67 コブ コケムシ Celleporinidae コブコケムシ科 - 0.01 - 0.01 - 0.04 - 0.06 - 0.01

68 アミコケムシ Reteporidae アミコケムシ科

69 ジュズツナギコケムシ Catenicella elegans ヒメジュズ ツナギ コケムシ

70 クダエダ コケムシ Margarettidae クタ エ゙ダコケムシ科

大分県海水研事業報告

115

( )付表1 定量採集による動物現存量 6月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

番 調査年月日 平成15年6月2日

測   点 標準型 カキ殻 カキ殻+自然石植石 防波堤北沖

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

人造石植石 防波堤南沖

71 軟 体 動物多 板新ヒザラガイ ウスヒザラガイ Ischnochiton (Ischnochiton ) comptus ウスヒザラガイ

72 ヒゲヒザラガイ Mopalia retifera ヒゲヒザラガイ 1 0.01

73 ケハダヒザラガイ Acanthochitona sp.74 腹 足古腹足 スカシガイ Macroschisma dilatatum ヒラスカシガイ

75 ニシキウズガイ Calliostoma unicum エビスガイ

76 Cantharidus japonicus チグサガイ

77 Cantharidus callichroa ハナチグサガイ

78 Cantharidus sp. 31 0.44 4 0.01 6 0.27 6 0.14 4 0.07 3 0.09

79 Alcyna ocellata キバベニバイ

80 Clanculus bronni コマキアゲエビスガイ

81 Stomatolina rubra アシヤガマガイ

82 サザエ Turbo (Batillus ) cornutus サザエ

83 盤足 リソツボ Rissoidae リソツボ科

84 ムカデガイ Serpulorbis imbricatus オオヘビガイ

85 ウキツボ Alaba picta シマハマツボ

86 オニノツノガイ Cerithidae オニノツノガイ科

87 カリバガサガイ Crepidula onyx シマメノウフネガイ

88 シラタマガイ Erato (Lachryma) callosa ザクロガイ 2 0.06 1 0.01

89 翼舌 ミツクチキリオレガイ Triphoridae ミツクチキリオレガイ科

90 新腹足 アクキガイ Ergalatax contractus ヒメヨウラクガイ

91 Thais (Reishia ) bronni レイシガイ

92 フトコロガイ Zafra mitriformis ノミニナモドキ 28 0.35 1 0.01 1 + 1 0.01 2 0.01

93 Pyreneola semiplicata カゲロウマツムシガイ 4 0.04 3 0.03

94 Mitrella bicincta ムギガイ 45 0.60 3 0.03 3 0.04

95 Euplica versicolor フトコロガイ

96 ムシロガイ Reticunassa fratercula fratercula クロスジムシロガイ

97 ツクシガイ Pusia daedala ハマオトメフデガイ

98 クダマキガイ Hemicythara octangulata ハッカクフタナシシャジクガイ

99 Turridae クダマキガイ科 1 0.02

100 異旋 トウガタガイ Pyramidellidae トウガタガイ科 4 0.03

101 頭楯 ナツメガイ Bulla sp.102 ブドウガイ Haloa sp.103 スイフガイ Cylichnatys angustus カミスジカイコガイダマシ

104 Cylichnidae スイフガイ科

105 キセワタガイ Philine argentata キセワタガイ 1 0.01

106 アメフラシ アメフラシ Aplysia (Pruvotaplysia) parvula クロヘリアメフラシ 1 0.01

107 Bursatella leachii leachii トゲアメフラシ

108 Aplysiidae アメフラシ科109 側鰓 ウミフクロウ Pleurobranchaea japonica ウミフクロウ 1 0.31

110 ドーリス Doridacea ドー リス目 1 0.27

111 ミノウミウシ Aeolidacea ミノウミウシ目

112 基眼 カラマツカ イ゙ Siphonaria (Sacculosiphonaria ) japonica カラマツカ イ゙

113 二 枚 貝 フネカ イ゙ フネカ イ゙ Arca boucardi コベルトフネカ イ゙

114 イガイ イカ イ゙ Modiolus nipponicus ヒバ リカ イ゙

115 Musculista senhousia ホトトギ スカ イ゙ 1 0.01

116 Musculus cupreus タマエカ イ゙ 1 0.06 2 0.06

117 Musculus pusio チビタマエカ イ゙ 1 + 2 0.01

118 Musculus sp. 126 1.11 3 0.01 28 0.21 6 0.04 1 0.01 13 0.07

119 Hormomya mutabilis ヒバ リカ イ゙モドキ

120 Mytilus galloprovincialis ムラサキイカ イ゙ 2 0.01 1 +

121 Trichomusculus semigranatus スジタマエカ イ゙122 ウグイスカ イ゙ ウク イ゙スカ イ゙ Pinctada fucata アコヤカ イ゙

123 ミノカ イ゙ ミノカ イ゙ Lima vulgaris ミノカ イ゙ 1 0.02

124 Ctenoides lischkei ハネカ イ゙

125 Limaria basilanica ユキミノカ イ゙ 1 0.01 1 0.02 4 0.03 2 0.03

126 カキ イタヤガイ Chlamys squamata ニシキカ イ゙

127 Chlamys farreri nipponensis アズマニシキカ イ゙ 1 0.01

128 Chlamys sp.129 ウミギ クカ イ゙ Spondylus sp.130 ナミマガシワカ イ゙ Monia umbonata シマナミマカ ジワカ イ゙モドキ 6 0.07 1 + 1 0.02

131 Anomia chinensis ナミマカ ジワカ イ゙

132 ベッコウカ ギ Hyotissa chemnitzi ベ ニカ ギ

133 イタボカ ギ Crassostrea nippona イワカ ギ

134 Crassostrea gigas マガキ 1 0.01 1 0.04

135 Ostrea sp.136 Dendostrea crenulifera ノコギリカ ギ

137 マルスダ レカ イ゙ キクザ ルカ イ゙ Pseudochama retroversa サルノカシラカ イ゙

138 マルスダ レカ イ゙ Irus sp.139 アサジカ イ゙ Semele sp.140 オオノカ イ゙ キヌマトイカ イ゙ Hiatella orientalis キヌマトイカ イ゙ 25 0.13 2 + 2 0.01 2 + 5 0.09

平 成 年 度15

116

( )付表1 定量採集による動物現存量 6月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

番 調査年月日 平成15年6月2日

測   点 標準型 カキ殻 カキ殻+自然石植石 防波堤北沖

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

人造石植石 防波堤南沖

141 節 足 動物甲 殻 ミオドコーパ ウミボタル Cypridinidae ウミボタル科

142 無柄 フジツボ Megabalanus rosa アカフジツボ

143 Balanus trigonus サンカクフジツボ 36 0.41 27 0.34 2 0.05

144 クーマ クーマ Dimorphostylis sp. 1 +

145 タナイス タナイス Zeuxo (Zeuxo ) normani ノルマンタナイス 19 + 1 + 1 + 3 + 1 + 7 +

146 等脚 ウミナナフシ Paranthura sp.147 キクイムシ Limnoria lignorum キクイムシ

148 コツブムシ Cymodoce japonica ニホンコツブムシ 20 0.32 1 0.01 1 0.02

149 ウミミズムシ Janiropsis longiantennata ウミミズムシ 1 +

150 端脚 カッチュウヨコエビ Iphimedia mala トゲカッチュウヨコエビ 1 0.01

151 マルハサミヨコエビ Leucothoe sp. 5 0.08

152 トゲヨコエビ Liljeborgia serrata コソドロトゲヨコエビ

153 テングヨコエビ Pleustes panopla テングヨコエビ 9 0.12

154 Pleustidae テングヨコエビ科 2 +

155 フタハナヨコエビ Atylus sp.156 アゴナガヨコエビ Pontogeneia sp. 91 0.25 2 + 1 +

157 エンマヨコエビ Paradexamine barnardi トゲホホヨコエビ 5 0.01

158 Paradexamine bisetigera オオギトゲホホヨコエビ 11 0.04

159 モクズヨコエビ Hyale sp. 46 0.25 3 0.01 2 0.01 2 0.02

160 Allorchestes sp. 1 0.02

161 ヒョットコヨコエビ Najna sp.162 ミノガサヨコエビ Pariphinotus lepas 4 0.03 1 0.01 1 +

163 Pereionotus thomsoni japonicus ゴクゾウヨコエビ

164 イシクヨコエビ Gammaropsis longipropodi コユビソコエビ165 ヒゲナガヨコエビ Ampithoe lacertosa ニッポンモバヨコエビ 11 0.04 2 0.01

166 Ampithoe ramondi ラモンドヒゲナガ 5 0.02 2 + 4 0.03 3 + 1 0.01 1 +

167 Perampithoe sp. 55 0.22 2 + 6 0.02 4 + 2 0.01 2 +

168 カマキリヨコエビ Jassa morinoi モリノカマキリヨコエビ 3 + 6 + 2 +

169 Ericthonius pugnax ホソヨコエビ 1 + 1 + 8 0.01 1 +

170 ガラモノネクイムシ Biancolina sp. 1 +

171 ドロクダムシ Corophium lobatum ウチワドロクダムシ 5 +

172 Corophium sp. 1 +

173 ユンボソコエビ Aoroides sp. 75 0.12 18 0.04 3 + 1 + 6 0.01 4 +

174 Grandidierella sp. 4 0.01

175 ドロノミ Podocerus inconspicuus ドロノミ 118 0.29 43 0.10 38 0.09 16 0.02 7 0.01 13 0.02

176 ムカシワレカラ Protomima imitatrix ムカシワレカラ 1 +

177 ワレカラ Caprella scaura トゲワレカラ 165 0.57 75 0.29 148 0.79 38 0.18 4 0.02 15 0.06

178 Caprella rhopalochir オサテワレカラ 611 1.12 63 0.13 33 0.08 25 0.04 34 0.05 49 0.09179 Caprella monoceros モノワレカラ 7 0.03 4 0.01 2 0.01 1 + 2 +

180 Caprella equilibra クビナガワレカラ 1 + 1 +

181 十脚 テッポウエビ Alpheus lobidens イソテッポウエビ

182 Athanas japonicus セジロムラサキエビ

183 モエビ Heptacarpus futilirostris アシナガモエビモドキ

184 Hippolyte ventricosa ナガレモエビ

185 テナガエビ Palaemonella spinulata ムカシカクレエビ

186 サラサエビ Rhynchocinetes uritai サラサエビ

187 ロウソクエビ Processa kotiensis コウチロウソクエビ 1 0.01

188 エビジャコ Neocrangon sp.189 コシオリエビ Galathea orientalis トウヨウコシオリエビ 8 0.03

190 コブシガニ Nursia elegans japonica ロッカクコブシ

191 ヤワラガニ Halicarcinus messor ヤワラガニ

192 クモガニ Pugettia quadridens quadridens ヨツハモガニ 34 0.12 2 + 1 +

193 Huenia heraldica コノハガニ

194 Micippa thalia ワタクズガニ

195 Majidae クモガニ科

196 イチョウガニ Cancer gibbosulus イボイチョウガニ 6 0.07 1 + 1 +

197 ガザミ Thalamita sima フタバベニツケガニ 2 0.03

198 オウギガニ Pilumnus minutus ヒメケブカガニ

199 Megalopa larva of Brachiura 短尾下目のメガロパ幼生200 棘 皮 動物海 百 合 ウミシダ Comatulida ウミシダ目 1 0.08

201 蛇 尾閉蛇尾 チビクモヒトデ Ophiopholis sp.202 スナクモヒトデ Amphiura sp. 1 0.01

203 トゲクモヒトデ Ophiothrix sp.204 クシノハクモヒトデ Ophiura kinbergi クシノハクモヒトデ 7 0.06

205 海 星 キヒトデ キヒトデ Asteriidae キヒトデ科 1 +

206 海 胆 ホンウニ サンショウウニ Mespilia globulus コシダカウニ 10 0.07 3 0.05

207 Echinoida ホンウニ目

208 海 鼠楯手 シカクナマコ Apostichopus japonicus マナマコ

209 脊 索 動物 ホ ヤ マメボヤ ウスボヤ Didemnum sp.210 ユウレイボヤ Ciona sp.

大分県海水研事業報告

117

( )付表1 定量採集による動物現存量 6月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

(1㎡当たりの個体数と湿重量(g))付表2 定量採集による動物現存量(11月)

番 調査年月日 平成15年6月2日

測   点 標準型 カキ殻 カキ殻+自然石植石 防波堤北沖

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

人造石植石 防波堤南沖

211 マボヤ マボヤ Herdmania momus ベニボヤ 6 25.91

212 フクロボヤ Molgula sp.合 計 1769 9.00 238 0.74 354 2.32 146 0.87 76 0.35 157 28.86

種 類 数 25 41 28 19

注1)個体数欄の"-"は、個体数の計数が困難な群体性種の出現を示す。

 2)湿重量欄の"+"は、湿重量が0.01g未満であることを示す。

79 35

番 調査年月日 平成15年11月14日

測   点 標準型 人造石植石 自然石植石 カキ殻+自然石植石 カキ殻 lime A

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

1 海 綿 動物石灰海綿毛壺海綿 ケツボカイメン Sycon sp. - + - + 1 + - +

2 CALCAREA 石灰海綿綱

3 海 綿 動物尋常海綿単骨海綿 カワナシカイメン Haliclona permollis ムラサキカイメン

4 DEMOSPONGIAE 尋常海綿綱

5 刺 胞 動物 ヒ ト ゙ ロ 虫花クラゲ エダウミヒドラ Eudendrium sp.6 軟クラゲ ウミサカズキガヤ Campanulariidae ウミサカズキガヤ科 - + - +

7 ウミシバ Serturariidae ウミシバ科

8 花 虫 イソギンチャク オヨギイソギンチャク Boloceroides mcmurrichi オヨギイソギンチャク 1 0.05 1 0.01

9 Actiniaria イソギンチャク目 1 +

10 扁 形 動物渦 虫多岐腸 Polycladida 多岐腸目 1 0.01 1 + 6 0.02 1 0.01

11 紐 形 動物 NEMERTINEA 紐形動物門 1 + 1 + 2 0.01 1 +

12 環 形 動物多 毛 サシバゴカイ ウロコムシ Harmothoe dictyophora ゴマフウロコムシ

13 Harmothoe imbricata マダラウロコムシ 1 0.04 1 0.01 1 0.03 1 0.03

14 Polynoidae ウロコムシ科 6 + 3 + 4 + 1 + 3 +

15 サシバゴカイ Anaitides sp. 4 + 9 0.01 9 0.02 10 0.03 8 0.05 2 +

16 Genetyllis sp. 1 0.01 8 0.05

17 Eumida sp. 1 + 4 0.01

18 Eulalia sp. 2 0.01

19 Nipponophyllum sp. 1 + 2 +

20 シリス Eusyllis sp.21 Syllis amica ヒトゲシリス 1 +

22 Typosyllis aciculata カスリシリス

23 Typosyllis monilata クロクビシリス

24 Typosyllis sp. 1 + 1 + 1 +

25 ゴカイ Ceratonereis mirabilis フタマタゴカイ 3 0.03

26 Platynereis bicanaliculata ツルヒゲゴカイ 6 0.02 2 0.01 5 0.06 10 0.08 4 0.02 2 0.03

27 Platynereis dumerilli イソツルヒゲゴカイ 7 0.02 8 0.03 10 0.05 5 0.04 14 0.08 1 +

28 Perinereis cultrifera クマドリゴカイ 4 0.03

29 Neanthes caudata ヒメゴカイ 1 +

30 Nereis neoneanthes ヤスリゴカイ 1 0.01 3 0.01

31 Nereis pelagica フツウゴカイ 2 0.01 1 + 2 0.01

32 チロリ Glycera tesselata33 ウミケムシ ウミケムシ Amphinomidae ウミケムシ科

34 イソメ イソメ Eunice longicirrata 1 0.05

35 ギボシイソメ Scoletoma longifolia カタマガリギボシイソメ

36 コイソメ Dorvillea similis オオメイソメ 1 +

37 スピオ スピオ Polydora sp. 1 + 1 +

38 Prionospio (Prionospio ) variegata ベニスピオ 1 +

39 Spio sp.40 ツバサゴカイ Chaetopterus cautus ツバサゴカイ 1 0.04

41 オフェリアゴカイ オフェリアゴカイ Polyophthalumus pictus カスリオフェリア 1 +

42 Armandia sp. 1 +

43 イトゴカイ イトゴカイ Capitella sp. 1 +

44 Leiochrides sp. 1 +

45 フサゴカイ ウミイサゴムシ Lagis bocki ウミイサゴムシ

46 カザリゴカイ Asabellides sp. 1 0.01

47 フサゴカイ Amphitrite oculata48 Nicolea sp. 5 0.02 20 0.07 15 0.05 17 0.06 17 0.12 1 0.01

49 ケヤリムシ ケヤリムシ Branchiomma cingulata ムラクモケヤリ 1 + 1 0.01

50 カンザシゴカイ Hydroides elegans カサネカンザシゴカイ 2 + 5 +51 Hydroides fusicola ホソトゲカンザシゴカイ 1 + 1 + 2 0.01

52 Spirobranchus latiscapus エンタクカンザシゴカイ 1 0.03

53 Spirobranchus sp. 2 +

54 Serpulidae カンザシゴカイ科 7 + 30 0.03 40 0.04 15 + 11 + 1 +

55 触 手 動物苔 虫管口 クダコケムシ Tubulipora sp. - 0.12 - 0.12 - 0.04 - 0.13

56 サラコケムシ Lichenopora radiata ハナザラコケムシ - 0.01 - 0.01

57 櫛口 フクロコケムシ Bowerbankia imbricata センナリコケムシ - 0.01

58 唇口 トゲイタコケムシ Calloporidae トゲイタコケムシ科

平 成 年 度15

118

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

59 フサコケムシ Bugula sp.60 Bugulidae フサコケムシ科

61 エダコケムシ Tricellaria occidentalis ホソフサコケムシ - 0.04

62 ヨロイコケムシ Cribrilinidae ヨロイコケムシ科 - 0.01

63 テングコケムシ Petraliellidae テングコケムシ科

64 ヒラコケムシ Schizoporellidae ヒラコケムシ科 - 0.41 - 0.01 - 0.50 - 0.57

65 チゴケムシ Watersipora suboboidea チゴケムシ - 0.54 - 0.05 - 0.43 - 0.02 - 0.05 - 0.66

66 ハグチコケムシ Smittinidae ハグチコケムシ科 - 0.05

67 コブコケムシ Celleporinidae コブコケムシ科 - 0.91 - 0.16 - 0.43 - 0.03 - 1.74

68 アミコケムシ Reteporidae アミコケムシ科 - 0.22 - 0.40 - 0.32 - 0.13

69 ジュズツナギコケムシ Catenicella elegans ヒメジュズツナギコケムシ - + - + - 0.01 - 0.05

70 クダエダコケムシ Margarettidae クダエダコケムシ科 - 0.02

71 軟 体 動物多 板新ヒザラガイ ウスヒザラガイ Ischnochiton (Ischnochiton ) comptus ウスヒザラガイ 1 0.04

72 ヒゲヒザラガイ Mopalia retifera ヒゲヒザラガイ 1 0.08

73 ケハダヒザラガイ Acanthochitona sp. 1 +

74 腹 足古腹足 スカシガイ Macroschisma dilatatum ヒラスカシガイ 1 0.02 2 0.01

75 ニシキウズガイ Calliostoma unicum エビスガイ 1 0.47 1 0.43

76 Cantharidus japonicus チグサガイ 13 1.19 8 0.60 7 0.83 2 0.05 13 1.13 2 0.02

77 Cantharidus callichroa ハナチグサガイ 3 0.60 1 0.17 2 0.27

78 Cantharidus sp. 2 + 2 +

79 Alcyna ocellata キバベニバイ 3 + 1 +

80 Clanculus bronni コマキアゲエビスガイ 1 0.21

81 Stomatolina rubra アシヤガマガイ 1 +

82 サザエ Turbo (Batillus ) cornutus サザエ

83 盤足 リソツボ Rissoidae リソツボ科 1 + 3 0.01 3 0.01 3 0.02

84 ムカデガイ Serpulorbis imbricatus オオヘビガイ 1 0.22

85 ウキツボ Alaba picta シマハマツボ 8 0.02 8 0.02 18 0.05 37 0.15 5 0.01

86 オニノツノガイ Cerithidae オニノツノガイ科 2 + 1 + 2 0.01 2 +

87 カリバガサガイ Crepidula onyx シマメノウフネガイ 1 +

88 シラタマガイ Erato (Lachryma) callosa ザクロガイ 1 0.03 1 0.11

89 翼舌 ミツクチキリオレガイ Triphoridae ミツクチキリオレガイ科 1 0.01 2 + 2 + 1 + 1 0.02

90 新腹足 アクキガイ Ergalatax contractus ヒメヨウラクガイ 42 5.53 7 0.82 10 0.67 5 1.30 7 0.57 8 0.30

91 Thais (Reishia ) bronni レイシガイ 1 0.03

92 フトコロガイ Zafra mitriformis ノミニナモドキ 80 0.49 82 0.43 76 0.50 49 0.29 43 0.25 23 0.16

93 Pyreneola semiplicata カゲロウマツムシガイ 16 0.14 7 0.05 7 0.04 4 0.01 15 0.14 20 0.17

94 Mitrella bicincta ムギガイ 3 0.39 4 0.63 5 0.56 2 0.24 1 0.16

95 Euplica versicolor フトコロガイ 6 0.98 6 0.99 5 2.49 7 1.81 1 0.01

96 ムシロガイ Reticunassa fratercula fratercula クロスジムシロガイ 1 0.03

97 ツクシガイ Pusia daedala ハマオトメフデガイ 1 0.01

98 クダマキガイ Hemicythara octangulata ハッカクフタナシシャジクガイ 2 0.09 1 0.03 3 0.13 3 0.16

99 Turridae クダマキガイ科 1 +

100 異旋 トウガタガイ Pyramidellidae トウガタガイ科 1 +

101 頭楯 ナツメガイ Bulla sp.102 ブドウガイ Haloa sp. 1 0.02

103 スイフガイ Cylichnatys angustus カミスジカイコガイダマシ 1 + 1 +

104 Cylichnidae スイフガイ科

105 キセワタガイ Philine argentata キセワタガイ

106 アメフラシ アメフラシ Aplysia (Pruvotaplysia) parvula クロヘリアメフラシ

107 Bursatella leachii leachii トゲアメフラシ 2 0.13

108 Aplysiidae アメフラシ科 5 0.04 18 0.30 12 0.04 22 0.26 51 0.86 1 +

109 側鰓 ウミフクロウ Pleurobranchaea japonica ウミフクロウ110 ドーリス Doridacea ドーリス目 1 + 1 0.01

111 ミノウミウシ Aeolidacea ミノウミウシ目 2 0.01

112 基眼 カラマツガイ Siphonaria (Sacculosiphonaria ) japonica カラマツガイ 1 0.02 10 0.05 8 0.03

113 二 枚 貝 フネガイ フネガイ Arca boucardi コベルトフネガイ 2 0.01 1 0.01 3 + 3 0.01 2 0.01

114 イガイ イガイ Modiolus nipponicus ヒバリガイ 7 0.02 4 0.01 5 0.02 7 0.04 3 0.03

115 Musculista senhousia ホトトギスガイ 1 + 3 0.01 1 + 3 +

116 Musculus cupreus タマエガイ

117 Musculus pusio チビタマエガイ 6 0.03 2 0.01 4 0.01 1 + 4 0.02 4 0.02

118 Musculus sp. 9 0.02 16 0.06 19 0.05 16 0.07 7 0.05 3 0.01

119 Hormomya mutabilis ヒバリガイモドキ 1 + 1 +

120 Mytilus galloprovincialis ムラサキイガイ

121 Trichomusculus semigranatus スジタマエガイ122 ウグイスガイ ウグイスガイ Pinctada fucata アコヤガイ 7 1.50 3 0.48 6 0.05 9 0.26 5 0.06 1 0.03

123 ミノガイ ミノガイ Lima vulgaris ミノガイ

124 Ctenoides lischkei ハネガイ

125 Limaria basilanica ユキミノガイ 1 + 1 + 1 0.01

126 カキ イタヤガイ Chlamys squamata ニシキガイ

127 Chlamys farreri nipponensis アズマニシキガイ 1 0.06 3 0.04 1 +

128 Chlamys sp. 2 0.02

129 ウミギクガイ Spondylus sp.130 ナミマガシワガイ Monia umbonata シマナミマガシワガイモドキ 2 + 2 + 1 0.30

番 調査年月日 平成15年11月14日

測   点 標準型 人造石植石 自然石植石 カキ殻+自然石植石 カキ殻 lime A

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量

大分県海水研事業報告

119

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

番 調査年月日 平成15年11月14日

測   点 標準型 人造石植石 自然石植石 カキ殻+自然石植石 カキ殻 lime A

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量131 Anomia chinensis ナミマガシワガイ

132 ベッコウガキ Hyotissa chemnitzi ベニガキ 2 0.43

133 イタボガキ Crassostrea nippona イワガキ

134 Crassostrea gigas マガキ

135 Ostrea sp. 2 + 1 0.15

136 Dendostrea crenulifera ノコギリガキ

137 マルスダレガイ キクザルガイ Pseudochama retroversa サルノカシラガイ 1 0.03

138 マルスダレガイ Irus sp. 1 + 1 0.01 1 0.03 4 0.02

139 アサジガイ Semele sp. 1 0.01

140 オオノガイ キヌマトイガイ Hiatella orientalis キヌマトイガイ 2 0.08

141 節 足 動物甲 殻 ミオドコーパ ウミボタル Cypridinidae ウミボタル科 1 +

142 無柄 フジツボ Megabalanus rosa アカフジツボ 17 35.51

143 Balanus trigonus サンカクフジツボ 7 0.32 1 0.02 11 0.76 261 69.67 970 202.39 49 3.78

144 クーマ クーマ Dimorphostylis sp. 1 +

145 タナイス タナイス Zeuxo (Zeuxo ) normani ノルマンタナイス 1 +

146 等脚 ウミナナフシ Paranthura sp.147 キクイムシ Limnoria lignorum キクイムシ 1 +

148 コツブムシ Cymodoce japonica ニホンコツブムシ 1 0.02

149 ウミミズムシ Janiropsis longiantennata ウミミズムシ

150 端脚 カッチュウヨコエビ Iphimedia mala トゲカッチュウヨコエビ

151 マルハサミヨコエビ Leucothoe sp.152 トゲヨコエビ Liljeborgia serrata コソドロトゲヨコエビ

153 テングヨコエビ Pleustes panopla テングヨコエビ

154 Pleustidae テングヨコエビ科

155 フタハナヨコエビ Atylus sp. 1 +

156 アゴナガヨコエビ Pontogeneia sp. 2 0.01 2 +

157 エンマヨコエビ Paradexamine barnardi トゲホホヨコエビ 1 + 1 +

158 Paradexamine bisetigera オオギトゲホホヨコエビ

159 モクズヨコエビ Hyale sp.160 Allorchestes sp.161 ヒョットコヨコエビ Najna sp. 1 0.01 1 +

162 ミノガサヨコエビ Pariphinotus lepas 12 + 16 0.02 26 0.06 18 0.02 18 0.04 2 +

163 Pereionotus thomsoni japonicus ゴクゾウヨコエビ 1 + 3 + 1 + 3 + 1 +

164 イシクヨコエビ Gammaropsis longipropodi コユビソコエビ165 ヒゲナガヨコエビ Ampithoe lacertosa ニッポンモバヨコエビ

166 Ampithoe ramondi ラモンドヒゲナガ 23 0.06 3 0.01 2 + 4 0.01

167 Perampithoe sp. 1 + 1 + 1 + 8 0.04

168 カマキリヨコエビ Jassa morinoi モリノカマキリヨコエビ

169 Ericthonius pugnax ホソヨコエビ

170 ガラモノネクイムシ Biancolina sp.171 ドロクダムシ Corophium lobatum ウチワドロクダムシ

172 Corophium sp.173 ユンボソコエビ Aoroides sp. 1 + 5 + 4 + 2 +

174 Grandidierella sp. 2 + 5 + 3 + 1 + 4 0.01

175 ドロノミ Podocerus inconspicuus ドロノミ 3 + 1 + 1 +

176 ムカシワレカラ Protomima imitatrix ムカシワレカラ

177 ワレカラ Caprella scaura トゲワレカラ 4 + 2 + 1 + 2 + 8 0.02

178 Caprella rhopalochir オサテワレカラ

179 Caprella monoceros モノワレカラ

180 Caprella equilibra クビナガワレカラ

181 十脚 テッポウエビ Alpheus lobidens イソテッポウエビ182 Athanas japonicus セジロムラサキエビ

183 モエビ Heptacarpus futilirostris アシナガモエビモドキ

184 Hippolyte ventricosa ナガレモエビ 3 0.04

185 テナガエビ Palaemonella spinulata ムカシカクレエビ 1 0.02 1 0.01

186 サラサエビ Rhynchocinetes uritai サラサエビ

187 ロウソクエビ Processa kotiensis コウチロウソクエビ

188 エビジャコ Neocrangon sp. 1 0.01

189 コシオリエビ Galathea orientalis トウヨウコシオリエビ 2 + 1 + 1 +

190 コブシガニ Nursia elegans japonica ロッカクコブシ 1 0.02

191 ヤワラガニ Halicarcinus messor ヤワラガニ 2 +

192 クモガニ Pugettia quadridens quadridens ヨツハモガニ 1 0.02 1 0.05 1 0.03

193 Huenia heraldica コノハガニ 1 0.01 1 +

194 Micippa thalia ワタクズガニ 1 0.19 1 0.32

195 Majidae クモガニ科 4 0.02 1 0.02

196 イチョウガニ Cancer gibbosulus イボイチョウガニ

197 ガザミ Thalamita sima フタバベニツケガニ 4 0.06 2 0.01 1 0.12

198 オウギガニ Pilumnus minutus ヒメケブカガニ

199 Megalopa larva of Brachiura 短尾下目のメガロパ幼生 2 +

平 成 年 度15

120

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

番 調査年月日 平成15年11月14日

測   点 標準型 人造石植石 自然石植石 カキ殻+自然石植石 カキ殻 lime A

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量200 棘 皮 動物海 百 合 ウミシダ Comatulida ウミシダ目

201 蛇 尾閉蛇尾 チビクモヒトデ Ophiopholis sp. 3 +

202 スナクモヒトデ Amphiura sp.203 トゲクモヒトデ Ophiothrix sp. 1 0.01

204 クシノハクモヒトデ Ophiura kinbergi クシノハクモヒトデ

205 海 星 キヒトデ キヒトデ Asteriidae キヒトデ科

206 海 胆 ホンウニ サンショウウニ Mespilia globulus コシダカウニ 1 0.01

207 Echinoida ホンウニ目 2 + 1 0.01

208 海 鼠楯手 シカクナマコ Apostichopus japonicus マナマコ 1 +

209 脊 索 動物 ホ ヤ マメボヤ ウスボヤ Didemnum sp. - 0.01

210 ユウレイボヤ Ciona sp.211 マボヤ マボヤ Herdmania momus ベニボヤ 2 0.02 1 0.11

212 フクロボヤ Molgula sp. 2 0.02

合 計 344 14.30 301 6.15 340 8.29 541 73.08 1344 246.24 167 8.88

種 類 数 72 58 46 80 52

注1)個体数欄の"-"は、個体数の計数が困難な群体性種の出現を示す。

 2)湿重量欄の"+"は、湿重量が0.01g未満であることを示す。

59

測   点 line C line D line E テストピース1テストピース2テストピース3

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数湿重量個体数湿重量個体数湿重量個体数湿重量個体数湿重量個体数湿重量

1 海綿動物石灰海綿毛壺海綿 ケツボ カイメン Sycon sp. - + - 0.08 - 0.04

2 CALCAREA 石灰海綿綱 - 0.19

3 海綿動物尋常海綿単骨海綿 カワナシカイメン Haliclona permollis ムラサキカイメン - 0.10 - 0.06

4 DEMOSPONGIAE 尋常海綿綱 - 0.13

5 刺胞動物ヒ ト ゙ ロ 虫花クラゲ エダウミヒト ラ゙ Eudendrium sp.6 軟クラゲ ウミサカズ キカ ヤ゙ Campanulariidae ウミサカズキガヤ科

7 ウミシバ Serturariidae ウミシバ科

8 花 虫イソギ ンチャク オヨギ イソギ ンチャク Boloceroides mcmurrichi オヨギ イソギ ンチャク

9 Actiniaria イソギンチャク目

10 扁形動物渦 虫多岐腸 Polycladida 多岐腸目 1 +

11 紐形動物 NEMERTINEA 紐形動物門 1 +

12 環形動物多 毛サシバ ゴカイ ウロコムシ Harmothoe dictyophora ゴマフウロコムシ 1 0.02

13 Harmothoe imbricata マダラウロコムシ 2 0.10 3 0.04 1 +

14 Polynoidae ウロコムシ科 1 + 1 + 2 + 1 + 1 +

15 サシバ ゴカイ Anaitides sp. 2 + 2 + 2 0.01 1 0.01 3 0.02 2 0.01

16 Genetyllis sp.17 Eumida sp. 1 + 3 0.01 2 +

18 Eulalia sp.19 Nipponophyllum sp. 1 +

20 シリス Eusyllis sp.21 Syllis amica ヒトゲシリス 1 + 2 0.01

22 Typosyllis aciculata カスリシリス

23 Typosyllis monilata クロクビシリス

24 Typosyllis sp.25 ゴカイ Ceratonereis mirabilis フタマタゴカイ

26 Platynereis bicanaliculata ツルヒゲ ゴカイ 3 0.13 2 0.09 1 +

27 Platynereis dumerilli イソツルヒゲ ゴカイ 3 0.01 2 0.01 4 0.01 1 0.01

28 Perinereis cultrifera クマト リ゙ゴカイ 1 0.02

29 Neanthes caudata ヒメゴカイ 1 +

30 Nereis neoneanthes ヤスリゴカイ

31 Nereis pelagica フツウゴカイ 2 0.04 4 0.03 4 0.14 4 0.07

32 チロリ Glycera tesselata 1 +

33 ウミケムシ ウミケムシ Amphinomidae ウミケムシ科

34 イソメ イソメ Eunice longicirrata 1 0.02

35 ギボ シイソメ Scoletoma longifolia カタマカ リ゙ギボ シイソメ 2 0.01

36 コイソメ Dorvillea similis オオメイソメ 1 +

37 スヒ オ゚ スヒ オ゚ Polydora sp. 1 0.01 1 + 1 + 4 +

38 Prionospio(Prionospio) variegata ヘ ニ゙スヒ オ゚

39 Spio sp.40 ツハ ザゴカイ Chaetopterus cautus ツハ ザゴカイ

41 オフェリアゴカイ オフェリアゴカイ Polyophthalumus pictus カスリオフェリア

42 Armandia sp.43 イトゴカイ イトゴカイ Capitella sp.44 Leiochrides sp.45 フサゴカイ ウミイサゴムシ Lagis bocki ウミイサゴムシ

大分県海水研事業報告

121

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

測   点 line C line D line E テストピース1 テストピース2 テストピース3

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量46 カザリゴカイ Asabellides sp.47 フサゴカイ Amphitrite oculata 2 0.03 1 0.14

48 Nicolea sp. 3 0.02 1 + 6 0.03 4 0.23 1 0.13 1 0.04

49 ケヤリムシ ケヤリムシ Branchiomma cingulata ムラクモケヤリ 1 +

50 カンザシゴカイ Hydroides elegans カサネカンザシゴカイ 2 +

51 Hydroides fusicola ホソトゲカンザシゴカイ 1 + 2 +

52 Spirobranchus latiscapus エンタクカンザシゴカイ

53 Spirobranchus sp. 1 + 5 0.01

54 Serpulidae カンザシゴカイ科 1 + 3 + 5 0.01 5 + 1 +

55 触 手 動物苔 虫管口 クダコケムシ Tubulipora sp. - 0.02

56 サラコケムシ Lichenopora radiata ハナザラコケムシ - 0.05

57 櫛口 フクロコケムシ Bowerbankia imbricata センナリコケムシ

58 唇口 トゲイタコケムシ Calloporidae トゲイタコケムシ科

59 フサコケムシ Bugula sp.60 Bugulidae フサコケムシ科

61 エダコケムシ Tricellaria occidentalis ホソフサコケムシ

62 ヨロイコケムシ Cribrilinidae ヨロイコケムシ科 - 0.01 - 0.01

63 テングコケムシ Petraliellidae テングコケムシ科

64 ヒラコケムシ Schizoporellidae ヒラコケムシ科

65 チゴケムシ Watersipora suboboidea チゴケムシ

66 ハグチコケムシ Smittinidae ハグチコケムシ科

67 コブコケムシ Celleporinidae コブコケムシ科 - 0.02 - 0.03 - 0.05

68 アミコケムシ Reteporidae アミコケムシ科

69 ジュズツナギコケムシ Catenicella elegans ヒメジュズツナギコケムシ

70 クダエダコケムシ Margarettidae クダエダコケムシ科

71 軟 体 動物多 板新ヒザラガイ ウスヒザラガイ Ischnochiton (Ischnochiton ) comptus ウスヒザラガイ 2 0.01

72 ヒゲヒザラガイ Mopalia retifera ヒゲヒザラガイ 1 0.14

73 ケハダヒザラガイ Acanthochitona sp. 1 0.01

74 腹 足古腹足 スカシガイ Macroschisma dilatatum ヒラスカシガイ 4 0.09

75 ニシキウズガイ Calliostoma unicum エビスガイ 1 0.84 1 0.59

76 Cantharidus japonicus チグサガイ 1 0.03 1 0.01 1 0.19 5 0.47 1 0.15 1 0.13

77 Cantharidus callichroa ハナチグサガイ 1 0.18

78 Cantharidus sp.79 Alcyna ocellata キバベニバイ

80 Clanculus bronni コマキアゲエビスガイ 1 0.24 1 0.25 2 0.57

81 Stomatolina rubra アシヤガマガイ 1 0.28

82 サザエ Turbo (Batillus ) cornutus サザエ 1 0.91

83 盤足 リソツボ Rissoidae リソツボ科

84 ムカデガイ Serpulorbis imbricatus オオヘビガイ

85 ウキツボ Alaba picta シマハマツボ 4 0.02 1 + 1 0.01

86 オニノツノガイ Cerithidae オニノツノガイ科

87 カリバガサガイ Crepidula onyx シマメノウフネガイ

88 シラタマガイ Erato (Lachryma) callosa ザクロガイ 2 0.10

89 翼舌 ミツクチキリオレガイ Triphoridae ミツクチキリオレガイ科

90 新腹足 アクキガイ Ergalatax contractus ヒメヨウラクガイ 4 1.53 4 0.25 6 0.94 12 3.41

91 Thais (Reishia ) bronni レイシガイ

92 フトコロガイ Zafra mitriformis ノミニナモドキ 18 0.12 15 0.10 23 0.16 3 0.02 1 0.01

93 Pyreneola semiplicata カゲロウマツムシガイ 3 0.01 7 0.07 16 0.11

94 Mitrella bicincta ムギガイ 2 0.17 1 0.07 2 0.37 16 3.00

95 Euplica versicolor フトコロガイ 3 1.05 2 0.17 11 1.61 3 0.49

96 ムシロガイ Reticunassa fratercula fratercula クロスジムシロガイ 1 0.0197 ツクシガイ Pusia daedala ハマオトメフデガイ 1 0.21

98 クダマキガイ Hemicythara octangulata ハッカクフタナシシャジクガイ 1 0.04

99 Turridae クダマキガイ科 1 0.01 1 0.07

100 異旋 トウガタガイ Pyramidellidae トウガタガイ科

101 頭楯 ナツメガイ Bulla sp. 1 0.01

102 ブドウガイ Haloa sp.103 スイフガイ Cylichnatys angustus カミスジカイコガイダマシ

104 Cylichnidae スイフガイ科 2 0.27

105 キセワタガイ Philine argentata キセワタガイ

106 アメフラシ アメフラシ Aplysia (Pruvotaplysia) parvula クロヘリアメフラシ

107 Bursatella leachii leachii トゲアメフラシ 1 0.03

108 Aplysiidae アメフラシ科 16 0.41 10 0.13 21 0.29

109 側鰓 ウミフクロウ Pleurobranchaea japonica ウミフクロウ

110 ドーリス Doridacea ドーリス目

111 ミノウミウシ Aeolidacea ミノウミウシ目

112 基眼 カラマツガイ Siphonaria (Sacculosiphonaria ) japonica カラマツガイ

113 二 枚 貝 フネガイ フネガイ Arca boucardi コベルトフネガイ 1 0.08

114 イガイ イガイ Modiolus nipponicus ヒバリガイ 1 0.01 3 0.02 1 0.01 5 0.01

115 Musculista senhousia ホトトギスガイ

116 Musculus cupreus タマエガイ 1 0.02

平 成 年 度15

122

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

測   点 line C line D line E テストピース1 テストピース2 テストピース3

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量117 Musculus pusio チビタマエガイ 1 + 2 + 3 0.01

118 Musculus sp. 2 0.01 10 0.04 3 0.01 1 0.01

119 Hormomya mutabilis ヒバリガイモドキ

120 Mytilus galloprovincialis ムラサキイガイ 1 0.01

121 Trichomusculus semigranatus スジタマエガイ 1 + 1 0.02 1 0.02

122 ウグイスガイ ウグイスガイ Pinctada fucata アコヤガイ 1 + 3 0.21

123 ミノガイ ミノガイ Lima vulgaris ミノガイ 2 0.34 6 1.12

124 Ctenoides lischkei ハネガイ 1 0.28

125 Limaria basilanica ユキミノガイ 1 0.84 2 0.99 2 0.52

126 カキ イタヤガイ Chlamys squamata ニシキガイ 1 4.18 2 6.03 4 11.60

127 Chlamys farreri nipponensis アズマニシキガイ 26 29.49 39 39.08 58 52.67

128 Chlamys sp. 1 0.03

129 ウミギクガイ Spondylus sp. 1 0.32 1 +

130 ナミマガシワガイ Monia umbonata シマナミマガシワガイモドキ 2 0.07 2 0.03

131 Anomia chinensis ナミマガシワガイ 1 0.04 1 0.40

132 ベッコウガキ Hyotissa chemnitzi ベニガキ 1 0.25 4 1.12 7 5.76

133 イタボガキ Crassostrea nippona イワガキ 3 6.29

134 Crassostrea gigas マガキ

135 Ostrea sp. 2 0.81 5 0.07

136 Dendostrea crenulifera ノコギリガキ 1 0.59 1 0.49

137 マルスダレガイ キクザルガイ Pseudochama retroversa サルノカシラガイ

138 マルスダレガイ Irus sp.139 アサジガイ Semele sp.140 オオノガイ キヌマトイガイ Hiatella orientalis キヌマトイガイ 1 0.05 1 0.02

141 節 足 動物甲 殻 ミオドコーパ ウミボタル Cypridinidae ウミボタル科

142 無柄 フジツボ Megabalanus rosa アカフジツボ 2 0.26

143 Balanus trigonus サンカクフジツボ 77 8.46 62 12.15 13 2.97 47 5.07 32 1.78 10 0.81

144 クーマ クーマ Dimorphostylis sp.145 タナイス タナイス Zeuxo (Zeuxo ) normani ノルマンタナイス

146 等脚 ウミナナフシ Paranthura sp. 1 +

147 キクイムシ Limnoria lignorum キクイムシ

148 コツブムシ Cymodoce japonica ニホンコツブムシ 1 0.02

149 ウミミズムシ Janiropsis longiantennata ウミミズムシ

150 端脚 カッチュウヨコエビ Iphimedia mala トゲカッチュウヨコエビ

151 マルハサミヨコエビ Leucothoe sp. 1 +

152 トゲヨコエビ Liljeborgia serrata コソドロトゲヨコエビ 2 + 2 +

153 テングヨコエビ Pleustes panopla テングヨコエビ

154 Pleustidae テングヨコエビ科

155 フタハナヨコエビ Atylus sp.156 アゴナガヨコエビ Pontogeneia sp. 2 +

157 エンマヨコエビ Paradexamine barnardi トゲホホヨコエビ

158 Paradexamine bisetigera オオギトゲホホヨコエビ

159 モクズヨコエビ Hyale sp.160 Allorchestes sp.161 ヒョットコヨコエビ Najna sp.162 ミノガサヨコエビ Pariphinotus lepas 6 0.01 1 +

163 Pereionotus thomsoni japonicus ゴクゾウヨコエビ

164 イシクヨコエビ Gammaropsis longipropodi コユビソコエビ 2 +

165 ヒゲナガヨコエビ Ampithoe lacertosa ニッポンモバヨコエビ

166 Ampithoe ramondi ラモンドヒゲナガ 1 +

167 Perampithoe sp. 1 +

168 カマキリヨコエビ Jassa morinoi モリノカマキリヨコエビ

169 Ericthonius pugnax ホソヨコエビ

170 ガラモノネクイムシ Biancolina sp.171 ドロクダムシ Corophium lobatum ウチワドロクダムシ

172 Corophium sp. 1 +

173 ユンボソコエビ Aoroides sp. 1 + 1 + 1 +

174 Grandidierella sp. 1 +

175 ドロノミ Podocerus inconspicuus ドロノミ

176 ムカシワレカラ Protomima imitatrix ムカシワレカラ

177 ワレカラ Caprella scaura トゲワレカラ 4 +

178 Caprella rhopalochir オサテワレカラ

179 Caprella monoceros モノワレカラ

180 Caprella equilibra クビナガワレカラ

181 十脚 テッポウエビ Alpheus lobidens イソテッポウエビ 1 0.28 1 0.06 2 0.29

182 Athanas japonicus セジロムラサキエビ 10 0.07 5 0.09 3 0.03

183 モエビ Heptacarpus futilirostris アシナガモエビモドキ 19 0.29 53 1.84 35 1.05

184 Hippolyte ventricosa ナガレモエビ

185 テナガエビ Palaemonella spinulata ムカシカクレエビ 1 0.01 6 0.10 1 0.03

186 サラサエビ Rhynchocinetes uritai サラサエビ 3 0.18 1 0.06

大分県海水研事業報告

123

( )付表2 定量採集による動物現存量 11月 続き( )( ) 1㎡当たりの個体数と湿重量(g)

測   点 line C line D line E テストピース1 テストピース2 テストピース3

号 門 綱 目 科 学  名 和   名 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量 個体数 湿重量187 ロウソクエビ Processa kotiensis コウチロウソクエビ

188 エビジャコ Neocrangon sp.189 コシオリエビ Galathea orientalis トウヨウコシオリエビ 2 + 1 + 15 0.70 37 1.41 61 1.62

190 コブシガニ Nursia elegans japonica ロッカクコブシ

191 ヤワラガニ Halicarcinus messor ヤワラガニ 1 +

192 クモガニ Pugettia quadridens quadridens ヨツハモガニ 1 0.04

193 Huenia heraldica コノハガニ 1 0.04

194 Micippa thalia ワタクズガニ 1 0.18

195 Majidae クモガニ科 2 0.02

196 イチョウガニ Cancer gibbosulus イボイチョウガニ

197 ガザミ Thalamita sima フタバベニツケガニ 2 0.06 1 0.41 3 1.92

198 オウギガニ Pilumnus minutus ヒメケブカガニ 1 0.01

199 Megalopa larva of Brachiura 短尾下目のメガロパ幼生200 棘 皮 動物海 百 合 ウミシダ Comatulida ウミシダ目 1 0.05

201 蛇 尾閉蛇尾 チビクモヒトデ Ophiopholis sp.202 スナクモヒトデ Amphiura sp.203 トゲクモヒトデ Ophiothrix sp. 2 0.28

204 クシノハクモヒトデ Ophiura kinbergi クシノハクモヒトデ

205 海 星 キヒトデ キヒトデ Asteriidae キヒトデ科

206 海 胆 ホンウニ サンショウウニ Mespilia globulus コシダカウニ 2 0.08 2 0.16

207 Echinoida ホンウニ目

208 海 鼠楯手 シカクナマコ Apostichopus japonicus マナマコ

209 脊 索 動物 ホ ヤ マメボヤ ウスボヤ Didemnum sp.210 ユウレイボヤ Ciona sp. 1 0.15

211 マボヤ マボヤ Herdmania momus ベニボヤ 3 2.29 3 1.38 2 0.36

212 フクロボヤ Molgula sp.合 計 175 19.55 151 14.34 153 11.83 188 51.68 230 56.71 252 79.55

種 類 数 42 39 38 37 48

注1)個体数欄の"-"は、個体数の計数が困難な群体性種の出現を示す。

 2)湿重量欄の"+"は、湿重量が0.01g未満であることを示す。

平 成 年 度15

124

(1㎡当たり(g))付表3 定量採集による植物湿重量(6月)

番号 植物門 綱 目 科 種 標準型 人造石植石 カキ殻+人造石植石 カキ殻 防波堤北沖 防波堤南沖 総重量1 緑藻植物 緑藻 アオサ アオサ アナアオサ 0.39 0.17 0.03 0.04 0.22 0.02 0.872 ボウアオノリ 0.17 0.02 0.193 ミド リゲ シオグサ シオグサ属 0.00 0.004 ジュズモ属5 ミル ハネモ ハネモ6 褐藻植物 同形世代 クロガシラ クロガシラ クロガシラ属 0.01 0.017 ムチモ ムチモ ムチモ 0.02 1.99 0.04 2.39 4.448 ヒラムチモ 0.95 0.09 0.16 0.02 0.05 1.279 アミジグサ アミジグサ アミジグサ 0.02 0.13 0.15

10 コモングサ11 シワヤハズ 0.10 0.19 0.2912 ヘラヤハズ 0.04 0.0413 シマオオギ14 ウミウチワ 0.24 0.28 0.5215 異形世代 ハバモドキ カヤモノリ フクロノリ 0.02 5.41 0.59 0.33 1.76 8.1116 カゴメノリ 2.73 2.40 1.71 2.17 2.29 11.3017 コンブ コンブ クロメ 4.62 1.75 2.76 33.34 19.09 61.5618 円胞子 ヒバマタ ホンダワラ ショ゙ロモク 0.43 0.21 0.06 0.7019 アカモク 75.01 7.33 3.81 5.90 1.24 5.28 98.5720 ホンダワラ 112.95 26.69 12.31 29.48 3.52 2.39 187.3421 ウスバノコギリモク 0.24 0.04 0.18 0.05 2.75 3.2622 ホンダワラ属 0.88 0.8823 紅藻植物 真正紅藻 テングサ テングサ マクサ 0.02 0.0224 カクレイト サンゴモ ウスカワカニノテ 0.02 0.0225 カニノテ 0.01 0.0126 ピリヒバ27 ヒメモサズキ 0.01 0.0128 カクレイト フノリ フクロフノリ 0.02 0.0229 ツカサノリ ネザシノトサカモドキ30 スギノリ ユカリ ユカリ 0.00 0.0031 オゴノリ オゴ ノリ属 0.00 0.0032 スギノリ カイノリ 0.05 0.0533 ダルス ダルス ヒメヒシブクロ34 ワツナギソウ フシツナギ 0.01 0.0135 ワツナギソウ 0.93 0.9336 ヒラワツナギソウ37 カエルデグサ 0.07 0.01 0.0838 イギス イギス フタツガサネ39 トゲイギス 0.00 0.0040 イギス属41 エゴ ノリ属 0.01 0.04 0.0542 サエダ 0.01 0.0143 コノハノリ ウスベニ44 ヌメハノリ属 0.03 0.00 0.0345 ヤレウスバノリ 0.00 0.00 0.00 0.0046 カギウスバノリ 0.02 0.0247 アヤニシキ 0.44 0.4448 ダジア シマダジア 0.00 0.0049 イソハギ 0.00 0.0050 エナシダジア 0.05 0.0551 フジマツモ イトグサ属 0.04 0.0452 ユナ 0.03 0.08 0.1153 ソゾ属 0.23 0.07 0.12 0.19 0.22 0.25 1.0854 コザネモ 0.00 0.00 0.00 0.0055 クモノスヒメゴケ56 ジャバラノリ 0.00 0.00

湿重量合計(g) 193.37 50.10 20.60 41.61 43.93 32.87 382.48

0.00:湿重量0.01g未満

大分県海水研事業報告

125

( )付表4 定量採集による植物湿重量 11月( ) 1㎡当たり(g)

番号 植物門 綱 目 科 種 標準型 人造石植石 カキ殻+人造石植石 カキ殻+自然石 カキ殻 line A line C line D line E 総重量1 緑藻植物 緑藻 アオサ アオサ アナアオサ 0.01 0.23 0.29 0.28 0.14 0.28 0.952 ボウアオノリ3 ミド リゲ シオグ サ シオグサ属 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.004 ジュズモ属 0.00 0.005 ミル ハネモ ハネモ 0.00 0.006 褐藻植物 同形世代 クロガシラ クロガシラ クロガシラ属7 ムチモ ムチモ ムチモ8 ヒラムチモ9 アミジグ サ アミジグサ アミジグ サ

10 コモングサ 0.03 0.0311 シワヤハズ12 ヘラヤハズ 0.23 0.2313 シマオオギ14 ウミウチワ 6.08 0.0015 異形世代 ハバモドキ カヤモノリ フクロノリ 0.01 0.0116 カゴメノリ17 コンブ コンブ クロメ 104.82 43.11 67.32 11.81 10.4 15.34 134.66 163.14 55.31 550.6018 円胞子 ヒバマタ ホンダワラ ジョロモク 8.61 7.4 4.79 4.63 2.6 3.93 1.55 9.75 33.5119 アカモク 63.34 78.22 113.95 108.69 114.02 9.01 2.56 6.11 30.96 495.9020 ホンダワラ 220.07 302.07 282.82 179.99 530.1 22.05 57.58 26.75 65.14 1621.4321 ウスバノコギリモク 1.47 5.35 0.18 17.78 5.4 1.21 30.1822 ホンダワラ属 0.75 0.7523 紅藻植物 真正紅藻 テングサ テングサ マクサ 0.03 0.09 0.0324 カクレイト サンゴモ ウスカワカニノテ 0.00 0.00 0.00 0.06 0.01 0.1 0.06 0.42 0.2325 カニノテ26 ピリヒバ 0.00 0.01 0.00 0.0127 ヒメモサズキ28 カクレイト フノリ フクロフノリ29 ツカサノリ ネザシノトサカモドキ 0.01 0.0030 スギノリ ユカリ ユカリ31 オゴノリ オゴノリ属32 スギノリ カイノリ33 ダルス ダルス ヒメヒシブクロ 0.01 0.06 0.04 0.02 0.01 0.00 0.1434 ワツナギソウ フシツナギ 0.00 0.02 0.03 0.05 0.04 0.1435 ワツナギソウ 0.01 0.00 0.0136 ヒラワツナギソウ 0.01 0.02 0.01 0.02 0.01 0.0637 カエルデグ サ 0.02 0.00 0.0238 イギス イギス フタツガサネ 0.00 0.0039 トゲイギス 0.00 0.00 0.0040 イギス属 0.00 0.00 0.0041 エゴノリ属 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0042 サエダ 0.00 0.0043 コノハノリ ウスベニ 0.00 0.0044 ヌメハノリ属 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0045 ヤレウスバノリ 0.00 0.00 0.01 0.04 0.0546 カギウスバノリ47 アヤニシキ48 ダジア シマダジア 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0049 イソハギ 0.00 0.00 0.0050 エナシダジア51 フジマツモ イトグサ属 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0052 ユナ53 ソゾ属 0.00 0.03 0.01 0.24 0.02 0.3054 コザネモ 0.00 0.00 0.0055 クモノスヒメゴケ 0.00 0.00 0.00 0.00 0.0056 ジャバラノリ 0.01 0.01 0.02

湿重量合計(g) 398.34 436.47 469.33 305.22 657.7 68.68 200.32 198.54 169.26 2734.6

0.00:湿重量0.01g未満

平 成 年 度15

126 大分県海水研事業報告