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I.はじめに 優位半球の被殻出血では失語症が高頻度に出 現する。比較的小さな出血でも失語を生ずるこ とより,言語野皮質の直接損傷のみならず神経 線維連絡の損傷も重要な因子であり,失語症の 予後を規定する因子として,血腫量と同時に 1,2血腫の進展方向も重要視されている。これまで, 内包前脚あるいは後脚へ進展したものは言語 機能の予後が不良であるといわれているが 35個々の神経線維連絡の損傷との関連については 十分に解明されていない。大脳白質内の神経線 維には,同じ大脳半球の異なる部位の大脳皮質 を互いに結ぶ「連合線維」,正中線を交差して 左右大脳半球を互いに結ぶ「交連線維」,およ び大脳皮質と脳の他の中枢または脊髄とを結ぶ 求心性・遠心性の「投射線維」が存在する。今 回,これらの大脳白質内神経線維の損傷と失語 症予後との関係について CT 画像をもとに検討 したので報告する。 II.対象と方法 1988 4 月から 2004 12 月の間に当施設 へ入院し保存的治療を行った左被殻出血症例の 山梨医科学誌 274),145 1512013 左被殻出血と失語症:血腫の進展方向と 言語機能障害の予後について 西 山 義 久 1,小 宮 桂 司 2,堀 越   徹 1,木 内 博 之 11山梨大学脳神経外科, 2甲府城南病院言語聴覚室 要 旨:目的:左被殻出血後の失語症の予後を規定する因子として血腫量や血腫の進展方向が指摘 されており,いずれも言語に関連する神経連絡線維の損傷と関連したものと考えられているが,個々 の神経線維連絡との関連については十分に解明されていない。今回,被殻出血による白質損傷と失 語症予後との関係について検討した。対象と方法:1988 4 月から 2004 12 月に当施設へ入院 し保存的治療を行った左被殻出血症例の 26 例を対象とした。全例右利き,年齢は 38 84 歳(平均: 62.6 歳)で,男性が 17 例,女性が 9 例であり,血腫量は 0.1 30.0 cc であった。失語症は,発症 3 月の時点で,標準失語症検査の重症度尺度により評価した。CT より, Broca 野, Broca/Wernicke 野, Wernicke 野,縁上回およびその上方をそれぞれ含む 5 断面を選択し,それらの各断面の中で関心 領域を設定し,各領域内での病巣占有度を計測した。これらの画像所見と後遺する失語症との相関 について統計学的検討を行った。結果:Broca 野を含む断面と Wernicke 野を含む断面の島関連領 域と,縁上回断面ならびにその上方の断面における脳室白質領域の前 1/3 と中央 1/3 へ血腫が進展 した症例において失語症が残存する傾向があり,統計学的に有意差を認めた。結論:本研究結果で は,上縦束あるいは鈎状束が損傷された場合,血腫量が大きくなくても失語症の残存と相関するこ とが示された。 キーワード 被殻出血,失語症,コンピューター断層撮影,標準失語症検査,連絡線維損傷 原  著 409-3898 山梨県中央市下河東 1110 番地 受付:2012 12 25 受理:2013 1 22

左被殻出血と失語症:血腫の進展方向と 言語機能障 …...左被殻出血と失語症 147 覚皮質,縁上回,傍脳室周囲領域とした(Fig. 1)。 これらの領域の損傷の程度と3

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I.はじめに

 優位半球の被殻出血では失語症が高頻度に出現する。比較的小さな出血でも失語を生ずることより,言語野皮質の直接損傷のみならず神経線維連絡の損傷も重要な因子であり,失語症の予後を規定する因子として,血腫量と同時に 1,2),血腫の進展方向も重要視されている。これまで,内包前脚あるいは後脚へ進展したものは言語機能の予後が不良であるといわれているが 3–5),個々の神経線維連絡の損傷との関連については

十分に解明されていない。大脳白質内の神経線維には,同じ大脳半球の異なる部位の大脳皮質を互いに結ぶ「連合線維」,正中線を交差して左右大脳半球を互いに結ぶ「交連線維」,および大脳皮質と脳の他の中枢または脊髄とを結ぶ求心性・遠心性の「投射線維」が存在する。今回,これらの大脳白質内神経線維の損傷と失語症予後との関係について CT画像をもとに検討したので報告する。

II.対象と方法

 1988年 4月から 2004年 12月の間に当施設へ入院し保存的治療を行った左被殻出血症例の

山梨医科学誌 27(4),145~ 151,2013

左被殻出血と失語症:血腫の進展方向と言語機能障害の予後について

西 山 義 久 1),小 宮 桂 司 2),堀 越   徹 1),木 内 博 之 1)

1)山梨大学脳神経外科,2)甲府城南病院言語聴覚室

要 旨:目的:左被殻出血後の失語症の予後を規定する因子として血腫量や血腫の進展方向が指摘されており,いずれも言語に関連する神経連絡線維の損傷と関連したものと考えられているが,個々の神経線維連絡との関連については十分に解明されていない。今回,被殻出血による白質損傷と失語症予後との関係について検討した。対象と方法:1988年 4月から 2004年 12月に当施設へ入院し保存的治療を行った左被殻出血症例の 26例を対象とした。全例右利き,年齢は 38- 84歳(平均:62.6歳)で,男性が 17例,女性が 9例であり,血腫量は 0.1- 30.0 ccであった。失語症は,発症 3ヶ月の時点で,標準失語症検査の重症度尺度により評価した。CTより,Broca野,Broca/Wernicke野,Wernicke野,縁上回およびその上方をそれぞれ含む 5断面を選択し,それらの各断面の中で関心領域を設定し,各領域内での病巣占有度を計測した。これらの画像所見と後遺する失語症との相関について統計学的検討を行った。結果:Broca野を含む断面とWernicke野を含む断面の島関連領域と,縁上回断面ならびにその上方の断面における脳室白質領域の前 1/3と中央 1/3へ血腫が進展した症例において失語症が残存する傾向があり,統計学的に有意差を認めた。結論:本研究結果では,上縦束あるいは鈎状束が損傷された場合,血腫量が大きくなくても失語症の残存と相関することが示された。

キーワード  被殻出血,失語症,コンピューター断層撮影,標準失語症検査,連絡線維損傷

原  著

〒 409-3898 山梨県中央市下河東 1110番地 受付:2012年 12月 25日 受理:2013年 1 月 22日

146 西 山 義 久,他

26例を対象とした。手術によって神経線維の損傷範囲が拡大する可能性があるため,手術例は対象から除外した。 失語症は,標準失語症検査の重症度尺度により,重度,中等度,軽度,なしの 4段階に分類し,発症後 3ヶ月時点で評価を行った。 血腫量は,CT上,軸位断における血腫の最大径×これと直交する血腫径×血腫のスライス

厚(cm)÷ 2として概算した 6)。 CT 所見は,Broca 野,Broca/Wernicke 野,Wernicke野,縁上回およびその上方をそれぞれ含む 5断面を選択し,それらの各断面の中で白質も加えた重要な神経学的構造物を関心領域として設定し,各領域内での病巣占有度を評価した。関心領域としては,Broca野,Wernicke

野,島関連領域,被殻,淡蒼球,運動皮質,感

Fig. 1. Areas of interest in each slice on CT B slice: slice involving Broca’s area. B/W slice: slice involving Broca/Wernicke’s area. W slice: slice involving Wernicke’s area. SM slice: slice involving Supramarginal gyrus. SM+1 slice: slice above the SM slice. B: Broca’s area (45 area). T: The temporal lobe area anterior to Wernicke’s area. I:

Insula related area (Insular region containing the insula, extreme capsule, claustrum, and external capsule). P: Putamen. GP: Globus pallidus. W: Wernicke’s area (22 area). PM: Pre-motor cortex. Mot: Motor cortex. Sens: Sensory cortex. Asm: Supramarginal gyrus (anterior part). Psm: Supramarginal gyrus (posterior part). Ang: Angular gyrus. PVWM: Periventricular white matter. A1/3: Anterior 1/3 of PVWM. M1/3: Middle1/3 of PVWM. P1/3: Posterior 1/3 of PVWM.

147左被殻出血と失語症

覚皮質,縁上回,傍脳室周囲領域とした(Fig. 1)。 これらの領域の損傷の程度と 3ヶ月時における失語症残存との相関について検討するため,それぞれの神経学的領域で血腫の病巣占有度が半分未満の群と半分以上の群の 2群に分類し,χ 2検定ないし Fisherの直接確率検定を用いて検討した。

III.結  果

 全例右利き,年齢は 38 – 84歳(平均:62.6歳)で,男性が17例,女性が9例であり,血腫量は0.1 – 30.0 cc(平均:9.35 cc)であった(Table 1)。 発症 3ヶ月後まで失語症が残存した症例は,26例中 6例であった(Table 1)。2例は血腫量が 25 ml以上であり,中等度から重度の失語症が残存した。他の 4例では,血腫量が 12.5 –

20 mlであり,軽度の失語症が残存した。血腫量が 12.5 ml未満の症例では,失語症は残存しなかった。 進展方向について検討すると,Broca野ある

いはWernicke野を含む断面における島関連領域(被殻より外側へ進展)と,縁上回断面ならびにその上方の断面における傍脳室白質領域の前 1/3と中央 1/3(被殻の上前方へ進展)の病巣占有度と失語症とが関連し,統計学的にも有意差を認めた。しかし島の中央部を通るBroca/Wernicke断面の島関連領域と,傍脳室白質領域の後 1/3では統計学的有意差は認められなかった(Table 2)。 代表症例を呈示する。 <症例 4> 62歳女性。 既往歴:高脂血症。 現病歴:2004年 12月 22日,突然の右片麻痺および失語症にて発症し,当院へ救急搬送された。頭部 CT上,左被殻出血を認めた。血腫量は 18.0 ccであり,血腫は放線冠方向(被殻の上方)へ進展していた(Fig. 2)。 入院時神経学的所見:意識清明で,MMT:1の重度右片麻痺を認めた。運動性優位の失語症があり,簡単な指示動作に応じるが,発語は

Table 1. Summary of cases

148 西 山 義 久,他

認めなかった。 失語症の経過:発症 1ヶ月後には,言語了解面から改善を示し,簡単なコミュニケーションが成立するようになったが,発語は単文レベルで,書字も障害されていた。発症 3ヶ月後には,

発語量も増加し,ゆっくりであれば日常会話が可能となったが,喚語・書字困難を中心に失語症が残存した。 <症例 6> 50歳男性。

Fig. 2. CT fi ndings of Case 4 A: B slice, B: B/W slice, C: W slice, D: SM slice, E: SM+1 slice. The hematoma superiorly extended to periventricular white matter

area.

Table 2. Persisting aphasia and location of hemorrhage

149左被殻出血と失語症

 既往歴:アルコール性肝硬変,高尿酸血症。 現病歴:2004年 4月 8日,突然の右片麻痺および失語症にて発症した。頭部 CT上,左被殻出血の血腫量は 13.1 ccと少なかったが,島皮質方向(被殻の外側)へ進展していた(Fig. 3)。 入院時神経学的所見:意識はほぼ清明で,MMT:1-2の右片麻痺を認めた。全失語を認め,発語なく言語了解も不良であった。 失語症の経過:発症 1ヶ月後には,言語機能は全体的に改善を示し,日常会話が成立するようになったが,長文理解の障害や,喚語・書字・計算能力の障害が残存した。注意障害,記銘力障害も認められた。発症 3ヶ月後には,ゆっくりであれば日常会話は可能となったが,喚語・書字困難を中心に失語症が残存した。

IV.考  察

 左被殻出血後の失語症と血腫量との相関につ

いては,血腫量が 25 ccを超えると,皮質下白質の広範な器質的損傷により永続的な失語症が残存する 1)との報告や,逆に血腫量が小さい症例では失語症は出現せず 7),被殻自体は言語予後と関係しない 8)との報告がある。 本研究においても,血腫量が 10 cc未満の症例では失語症が残存した例はなく,25 cc以上の症例ではいずれも中等度から重度の失語症が残存し,これまでの報告と一致する結果であった。しかし,異なる点として,血腫量が比較的小さい 10 – 20 ccの症例にも永続的な失語症が残存することが明らかとなった。これまでに軽度の失語症が重要視されていなかった点も否定できないが,患者満足度や障害受容などの点において軽度の失語症にも十分な対処が必要である。 左被殻出血後の失語症の発生と血腫の進展方向について検討がなされており,被殻出血による失語には皮質下白質線維の損傷が深く関与しているとの意見が多い 1,2,4,9–11)。伊林らは,被

Fig. 3. CT fi ndings of Case 6 A: B slice, B: B/W slice, C: W slice, D: SM slice, E: SM+1 slice. The hematoma laterally extended to the insular cortex.

150 西 山 義 久,他

殻病変で生じる失語症は,前方領域は Broca

野を中心として前頭葉皮質との線維連絡が障害され,後方領域ではWernicke野や縁上回,角回など側頭葉や頭頂葉皮質への投射が不十分となる結果と推測している 2)。Naeserらも,Broca領域の深部白質,皮質運動野の発声発語器官部分の投射線維を含む病変は非流暢型に近い失語を,また側頭葉峡部において聴放線を横切る病変は流暢型に近い失語を引き起こすと述べているが 4),白質線維損傷の観点からみると,前者は suplementary motor areaなどの前頭葉皮質から Broca野へ投射する線維の損傷,後者は内側膝状体からWernicke野などの聴覚野皮質へ投射する線維の損傷と推測される。また Geschwindらは,伝導失語は皮質病変によるもの以外に,弓状束(上縦束)が損傷を受けた時に出現すると報告している 12)。これはWernicke野から Broca野へいたる神経線維の損傷と考えられる。 本研究結果では,言語予後と関連する神経学的領域は,島関連領域と傍脳室白質領域であることが示された。島関連領域においては,Broca野を含む断面(下方)とWernicke野を含む断面(上方)では失語との関連を認めたが,中央部の Broca/Wernicke両方を含む断面では認めなかった。これは,下方に鈎状束,上縁に上縦束が走行しており,いずれも感覚性言語野と運動性言語野を連絡する線維を含み,中央部では言語に関与する線維が走行していないことに起因するものと考えられた。 一方,傍脳室白質領域においては,前方と中央 1/3で失語との関連を認めたが,後方 1/3では認めなかった。これは,傍脳室白質領域での言語機能に関与し得る線維として,前後方向に上縦束と上下方向に走行する運動皮質からの投射線維があるが,運動皮質からの遠心性の投射線維は前方寄りに位置するため,この線維損傷の影響が強いのではないかと考えられた。しかし,傍脳室後方の機能解剖についてはいまだに不明なことが多く,言語に関連する神経線維の有無も十分に解明されていない。この点につい

ては,MR tractgraphy等を用いた神経線維ネットワークの描出を含むさらなる検討が必要と思われる。 治療法と言語機能の予後との関連について,手術による言語機能の改善効果を強調している報告もみられる。村本らは被殻前半表層型の血腫では手術例の方が言語障害の改善が良好であったとしている 13)。今回の検討では保存的治療群のみを対象としたが,今後は定位的血腫吸引除去術のような外科治療群との言語予後比較検討も考慮している。

V.結  語

 本研究において,血腫が島関連領域あるいは傍脳室白質領域に進展した場合には,血腫量が小さくても失語症が残存することが明らかとなった。これには上縦束及び鈎状束を通過する白質線維損傷が強く関与していると考えられた。

引用文献

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5) 堀越 徹,永関慶重,小俣朋浩,橋爪和弘,貫井英明,他:被殻出血急性期における言語障害の推移.脳神経外科,21: 411–416, 1993.

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151左被殻出血と失語症

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左大脳基底核前方病変による超皮質性感覚失語の3例.脳神経,36: 261–266, 1984.

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原武夫:被殻出血の機能予後 -特にSLTA fol-low upのパターンとCT分類との関係-.Neurol Med Chir (Tokyo),21: 1169–1176, 1981.

Left Putaminal Hemorrhage and Aphasia: Relationship between Hematoma Extention and

Prognosis of Speech Dysfunction

Yoshihisa NISHIYAMA1), Keiji KOMIYA2), Toru HORIKOSHI1) and Hiroyuki KINOUCHI1)

1) Department of Neurosurgery, Yamanashi University Hospital and 2) Department of Speech Therapy, Kofu Jonan Hospital, Yamanashi, Japan

Abstract: Objectives: Prognosis of aphasia after left putaminal hemorrhage is related to the volume of hematoma. Persistent aphasia may be caused by injury of connection fi ber in the subcortical white matter. To clarify the rela-tionship between hematoma extension and aphasia, computed tomography (CT) image of cases with left putaminal hemorrhage were evaluated.Methods: Twenty-six cases of patients with left putaminal hemorrhage treated conservatively were included in this study. Ahasia was assessed 3 months after the onset, and graded with severity scale of Standard Language Test for Aphasia. Hematoma extension was evaluated on the initial CT images. Ranges of interest were set on 5 slices includ-ing Broca’s area, Wernicke’s area, supramarginal gyrus.Results: Hematoma extension in the insula-related area on the slice containing Broca’s area or Wernicke’s area, in the anterior and middle third of periventricular white matter on the slice of supramarginal gyrus were signifi cantly related to residual aphasia.Conclusion: Present results indicate damages of the uncinate fascicle or superior longitudinal fascicle correlate with poor prognosis of speech disturbance even in non-massive left putaminal hemorrhage.

Key words: Putaminal hemorrhage, aphasia, computed tomography, standard language test for aphasia, connec-tion fi ber injury