6
日獨医報 第52巻 第 2 号 2007 はじめに 門脈主幹以外から肝臓に直接流入する静脈系について は、われわれ 14) やTakayasuら 5) が画像からこれらの存 在に気付いた。さらに、これらの静脈還流を受ける肝区 域が種々の画像所見を示すことを報告してきた。解剖学 的にもこれらについての記載は以前からみられていたが その臨床的意義が明確ではなかった。われわれの報告を 端緒として画像診断における意義が注目され、これらの 静脈系は欧米でその後third inflowという用語で呼称さ れるようになった。われわれもこの用語は適切であると 考え使用している。なお、Radiology Review Manual 5 th edition, for PDA(Lippincott, 2005)ではthird inflow はabberant veins supplying small areas of liver tissue + communicating with intrahepatic portal vein branches と記載されている。 これらの静脈系の主なものは、直接胆床肝実質に還 流する胆静脈 4) 、Couinaudによる傍胆管静脈系 6) から 肝門部の肝実質に流入するもの、および、胸腹壁から鎌 状靭帯を介して流入するSappeys vein(epigastric-paraum- bilical venous system)である。胃静脈の還流異常はその 多くが傍胆管静脈系を介するものと解釈される 7) が、ほ ぼ独立して単独で直接肝に還流する形態を解剖学的ある いは画像的に示す場合があり、それらは副門脈 8) あるい は左門脈 9) と呼称される。 本稿ではこれらのthird inflowの解剖とその画像診断 学的意義について概説する。 胆 静脈 静脈は胆床(S5、4)に直接還流するものが多い が、肝門部門脈に還流するものやPVSを介して肝門部肝 実質あるいは肝門部門脈に還流するものがある。胆肝実質に直接還流する領域はdynamic CTやMRIで早期 濃染を示したり、また脂肪肝でfocal sparingを示すこと が知られている 4、10) (図 1)。 傍胆管静脈系 1.異所性右胃静脈還流 右胃静脈は肝外で門脈に合流した後、肝臓に流入する 場合がほとんどだが、肝外門脈系に合流せずに直接肝左 葉に流入する場合があることは、外科的あるいは解剖学 的に“副門脈”として知られていた。しかし画像診断上は これらの存在および意義については注目されていなかっ た。1980年代以降、肝腫瘍の存在診断の手法の一つ経 動脈性門脈造影下CT(CT duaring arterial portography: CTAP)が広く行われるにつれて、肝臓に腫瘍や明らか な病変がないにもかかわらず門脈血流欠損を呈する領域 が時に観察されることが判明してきた。われわれは右胃 静脈の異所性還流がS4背側部にみられるCTAPでの非腫 瘤性血流欠損の主な原因であることを見いだし報告した 3) 、この際にその原因となる右胃静脈がS4背側部から 直接肝内に流入することを同時に初めて画像で証明した (図 2)。従来、Takayasuら 5) の報告のように右胃静脈系 が左肝内門脈系に流入する変異は報告されていたが、い ずれも左肝門で左肝内門脈と吻合すると考えられてお 門脈主幹外から肝臓へ直接流入する静脈系(third inflow)について トピックス 2 図 1 胆静脈還流域 動脈造影下CTにおいて胆静脈が描出され還流域である胆 床のS4,S5領域が造影されることが確認できる. 153

門脈主幹外から肝臓へ直接流入する静脈系(third …...肝実質に直接還流する領域はdynamic CTやMRIで早期 濃染を示したり、また脂肪肝でfocal

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Page 1: 門脈主幹外から肝臓へ直接流入する静脈系(third …...肝実質に直接還流する領域はdynamic CTやMRIで早期 濃染を示したり、また脂肪肝でfocal

日獨医報 第52巻 第 2 号 2007

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はじめに

 門脈主幹以外から肝臓に直接流入する静脈系について

は、われわれ1–4)やTakayasuら5)が画像からこれらの存

在に気付いた。さらに、これらの静脈還流を受ける肝区

域が種々の画像所見を示すことを報告してきた。解剖学

的にもこれらについての記載は以前からみられていたが

その臨床的意義が明確ではなかった。われわれの報告を

端緒として画像診断における意義が注目され、これらの

静脈系は欧米でその後third inflowという用語で呼称さ

れるようになった。われわれもこの用語は適切であると

考え使用している。なお、Radiology Review Manual

5th edition, for PDA(Lippincott, 2005)ではthird inflow

はabberant veins supplying small areas of liver tissue

+ communicating with intrahepatic portal vein branches

と記載されている。

 これらの静脈系の主なものは、直接胆�床肝実質に還

流する胆�静脈4)、Couinaudによる傍胆管静脈系6)から

肝門部の肝実質に流入するもの、および、胸腹壁から鎌

状靭帯を介して流入するSappey’s vein(epigastric-paraum-

bilical venous system)である。胃静脈の還流異常はその

多くが傍胆管静脈系を介するものと解釈される7)が、ほ

ぼ独立して単独で直接肝に還流する形態を解剖学的ある

いは画像的に示す場合があり、それらは副門脈8)あるい

は左門脈9)と呼称される。

 本稿ではこれらのthird inflowの解剖とその画像診断

学的意義について概説する。

胆 静脈

 胆�静脈は胆�床(S5、4)に直接還流するものが多い

が、肝門部門脈に還流するものやPVSを介して肝門部肝

実質あるいは肝門部門脈に還流するものがある。胆�床

肝実質に直接還流する領域はdynamic CTやMRIで早期

濃染を示したり、また脂肪肝でfocal sparingを示すこと

が知られている4、10)(図 1)。

傍胆管静脈系

1.異所性右胃静脈還流

 右胃静脈は肝外で門脈に合流した後、肝臓に流入する

場合がほとんどだが、肝外門脈系に合流せずに直接肝左

葉に流入する場合があることは、外科的あるいは解剖学

的に“副門脈”として知られていた。しかし画像診断上は

これらの存在および意義については注目されていなかっ

た。1980年代以降、肝腫瘍の存在診断の手法の一つ経

動脈性門脈造影下CT(CT duaring arterial portography:

CTAP)が広く行われるにつれて、肝臓に腫瘍や明らか

な病変がないにもかかわらず門脈血流欠損を呈する領域

が時に観察されることが判明してきた。われわれは右胃

静脈の異所性還流がS4背側部にみられるCTAPでの非腫

瘤性血流欠損の主な原因であることを見いだし報告した

が3)、この際にその原因となる右胃静脈がS4背側部から

直接肝内に流入することを同時に初めて画像で証明した

(図 2)。従来、Takayasuら5)の報告のように右胃静脈系

が左肝内門脈系に流入する変異は報告されていたが、い

ずれも左肝門で左肝内門脈と吻合すると考えられてお

  門脈主幹外から肝臓へ直接流入する静脈系(third inflow)について

  トピックス 2

(249)

図 1 胆�静脈還流域胆�動脈造影下CTにおいて胆�静脈が描出され還流域である胆�床のS4,S5領域が造影されることが確認できる.

141153

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り、肝門部を通らずに直接肝表から肝内に流入するもの

は、胆�静脈4)以外には知られていなかった。

 右胃静脈異所還流が存在する場合の肝内流入部はS4

背側の場合が多いが、PVSを介してS111)をはじめとし

てS2やS3に流入することもある7)(図 3)。CTAP上、こ

の変異の頻度は 6~14%と推測される3)。われわれは血

管造影上の所見から本静脈を右胃静脈として報告した

が、原著3)にも記載したとおり正式にはpancreat ico-

pyloro-duodenal veinであり、図 4 のごとく膵頭部、胃

前庭部、十二指腸からの血流を集めている点も以下の実

質性変化を理解するうえで重要である。ちなみに、膵頭

部動脈の造影で同様の静脈を描出し、右胃静脈と異なる

系として報告しているものがあるが、基本的に同一のも

のである。

 この領域は画像ではdynamic CTやMRIで淡い濃染を

示し偽病変(pseudolesion)の原因となる。これはこの部

位に他に比してより早期に造影剤が還流するためであ

る。一方、この領域は種々の実質性変化を示し腫瘍に類

似することがある(偽腫瘍)。すなわち、脂肪肝では局所

的に脂肪の少ない、いわゆるspared areaを呈しうる10)。

この理由としては腸管からの栄養に富む血流成分がこの

領域には流入しないことが考えられる。逆に正常肝でこ

の領域に局所脂肪肝を認めることがある12)。この理由は

明らかではないが、膵頭部からの静脈内に相対的に多く

含まれるインシュリンなどの影響が考えられる。この領

域は肝硬変例で過形成性変化を示すことがある11)。この理

(250)

 図 2 S4背側に認めた脂肪肝の限局性低脂肪化病変A 単純CT:肝は全体に低吸収を呈し,脂肪肝の像である.S4背側に周囲肝より高吸収を呈する領域を認め,

限局性低脂肪化と考えられる(矢印).B CTAP:S4背側限局性低脂肪化部に一致した門脈血流欠損を認める(矢印).C 選択的右胃動脈造影静脈相:右胃静脈が肝実質に還流するのが確認される.D 選択的右胃動脈造影下CT:S4背側の限局性低脂肪化部位に一致して,右胃静脈を経て肝内に流入した造影

剤による肝実質の濃染を認める(矢印).

A B

C D

142154

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119(251)

由も明らかではないが、同様にインシュリンなどのホル

モン、栄養やその他の成分の違いによって誘発されるも

のと考えられる。

2.異所性左胃静脈還流

 左胃静脈が胃肝間膜内を走行し、S4や肝左葉外側区

の背側に直接流入することがある3、9、13–16)(図 5)。極め

て稀な変異であるが、画像上その頻度を解析した報告は

ない。最近のmulti-detector CT(MDCT)の普及でその

図 3 右胃静脈がS2背側に還流する例A CTAP:S2背側に 2cm大の門脈血流欠損を認める.B 総肝動脈造影静脈相:右胃静脈異所還流が肝臓S2へ流入するのが確認できる.

A B

図 4 Pancreatico-pyloro-duodenal vein造影CT MPR画像.肝外門脈に伴走して膵頭部付近から肝外門脈に合流せず直接肝門部から肝内に流入する血管を認める.pancreatico-pyloro-duodenal vein(いわゆる右胃静脈)である.

図 5 左胃静脈が直接肝左葉S2に流入する例造影CT MIP画像.左胃静脈が肝左葉S2の門脈枝に直接流入する像が観察される.

発見頻度は増えていると考えられるが、依然として極め

て稀に遭遇する変異である。この領域は脂肪肝内の

spared areaとしてみられる場合がある。他の実質性変化

の報告はない。Miyakiらは異所性左胃静脈を0.8%と報

告しているが9)、左肝門部で門脈枝に合流するものも含

まれており、これらは画像では解析が困難であり比較で

きない。この領域は早期濃染や脂肪肝におけるfocal

spared areaを示す。

143155

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Epigastric-paraumbilical venous system

 肝鎌状靭帯に分布する静脈系は一般に傍臍静脈

(paraumbilical vein)17)と呼ばれ、既に19世紀にSappey

によって屍体を用いた検討がなされている18)。1980年

にMartinとTudorが再度同様な検討を行い、paraumbili-

cal veinをinferior veins of Sappeyとsuperior veins of

Sappeyおよびveins of Burowの 3 群に分類した(表、図

6)。veins of Burowは肝に達することはなく臨床的意義

はない。傍臍静脈は非常に細く、画像診断で観察される

ことは少ないが、inferior veins of SappeyはMDCTに

よる再構成画像で認知可能となっている(図7A)。また

比較的大きなものでは超音波カラードプラで描出される

場合もある。門脈圧亢進症ではこのルートが拡張し遠肝

図 6 傍臍静脈(Sappey ’s veinとveins of Burow)Internal thoracic vein(Itv),pericardiacophrenicveins(PcPhV),deep epigastric vein(Depgv)との関係および臍周囲での皮下静脈系との吻合を示す.deepepigastric veinは剣状突起周囲で,内胸動脈が上腹壁動脈に移行する高さから出現し,壁側胸膜直下の脂肪織内を走行し,さまざまな吻合枝を鎌状靭帯に送り傍臍静脈が形成される.臍周囲ではdeep ep igas t r i cvein,皮下脂肪織内の静脈系および骨盤から臍ヒダに沿って上行してくる静脈と種々の吻合が形成される.

(文献17より)

性血流として描出される(図7B、8)。superior veins of

Sappeyは門脈圧亢進症で遠肝性ルートとして拡張して

みられることがある(図 9)。傍臍静脈はdeep epigastric

veinと呼ばれる前腹壁腹膜下脂肪織内を走行する静脈と

吻合する。deep epigastric veinは内胸静脈や上腹壁静

脈と吻合する。

 Inferior veins of Sappeyは肝円索周辺の内側区(S4)

に流入する頻度が高い(図 7)。この領域はdynamic CT

やMRIで早期濃染あるいは低吸収域を示し、また局所脂

肪肝の頻度が高い1、20)。superior veins of Sappeyは鎌

状靭帯膜様部を走行し内側区上部に流入する。これらの

静脈系は上大静脈症候群では肝を介する側副血行の経路

となり、dynamic CTなどで多血性偽病変の原因となる

ことが知られている。

Sappey’s vein Superior veins:横隔膜の中央部からの静脈血を集め鎌状靭帯上部の膜様部(membranous portion)を走行し,鎌状靭帯周囲の肝実

質に流入する.確認は困難なことが多く,膜様部を透過することで確認できる程度である.

 Inferior veins:腹壁や皮下の静脈と吻合をもち,肝と前腹壁の間を走行する.主要な静脈は鎌状靭帯の膜様部と脂肪部(lipomatous portion)の境界部付近を走行し,腹壁からの静脈血を集め肝に流入する.

Veins of Burow 臍周囲から肝円索周囲を上行するが,肝実質に達することなく肝円索周囲に終わる.

表 傍臍静脈(paraumbil ical vein)の分類(文献17より改変)

144156

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121(253)

図 8 Inferior veins of Sappeyの描出脾動脈発射のCTAP MIP画像.肝鎌状靭帯付着部付近から腹壁へとのびる血管が確認できる.inferior veins of Sappeyである.MIP処理により血管の走行がより明瞭化する. 図 9 Superior veins of Sappeyの描出

CTAP.肝鎌状靭帯上部から横隔膜下を走行する血管が確認される.門脈圧亢進症により遠肝性血流を呈したsuperior veins ofSappeyである.

 図 7 Inferior veins of Sappeyの描出A 造影CT MPR画像:肝円索(矢印)と肝前面の鎌状靭帯付着部に流入するinferior vein of Sappeyの位置関

係がわかる.B CTAPのMIP画像:肝鎌状靭帯付着部付近から腹壁へとのびる血管が確認できる.inferior veins of Sappey

である.門脈圧亢進症が背景に存在する場合はこのように遠肝性血流としてCTAPで描出される.

A B

145157

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146158 PP-PF-RAD-JP-0150-14-03