Upload
others
View
0
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
論文閲覧システムの開発
国立情報学研究所
阿辺川 武
1
論文関連システム
• 論文検索
– CiNii, Google Scholar, おすすめ論文
• 論文管理
– EndNote, RefWorks, Mendeley
• 論文閲覧
– 紙、PDF
– 閲覧を便利にするシステムは普及していない
※WWWは当初、論文閲覧を目的として開発された
2
3
小山ら 「日本の研究者における学術情報の利用実態とその変化」第60回日本図書館情報学会(2012)
5.8
46.9
12.2
27.6
55.8
15.8
24.4
8.1
1.8
1.6
洋雑誌
和雑誌
15 15.7 46.8 20.7 1.8全体
印刷物をそのままで 印刷物を複写して
電子ファイルを印刷して コンピュータの画面で
その他
論文の読み方
4
小山ら 「日本の研究者における学術情報の利用実態とその変化」第60回日本図書館情報学会(2012)
5.8
46.9
12.2
27.6
55.8
15.8
24.4
8.1
1.8
1.6
洋雑誌
和雑誌
15 15.7 46.8 20.7 1.8全体
印刷物をそのままで 印刷物を複写して
電子ファイルを印刷して コンピュータの画面で
その他
論文の読み方
全体の約8割が紙で読む
どうして画面で読まないのか?
• 画面だと目が疲れる
• 画面が狭い
• ページ遷移が多いから
• 書き込みできない
• 自宅、移動中など好きな場所で読めない
• 集中できない
• 印刷できてしまうから
5
どうして電子ファイルで読むか?
• 入手時点で電子ファイルだから
– 印刷する手間がいらない
– 管理が容易
• タブレット端末で読める
• 拡大ができる
– 紙に印刷された文字では小さすぎるという人も
• メモが後で活用できる
• 斜め読みだから
6
どのような機能があればよい?
• 論文を読みやすく
– 図表、数式の説明と本文が同時に見れるように
• 関連情報の取得を容易に
– 参考文献、専門用語の説明
• ソーシャル機能
– 同一分野の研究者、友人知人でコメントを共有
7
紙より便利になれば使われるようになるはず
インターフェースの設計(1/2)
• 現状はパソコンでの閲覧を想定
– タブレット、スマートフォン、電子書籍専用端末などへの対応は今後
• ページ単位で表示
– 電子ジャーナルはPDFフォーマットが主流
– 紙で発行された論文はページをスキャンした画像
– 将来的にはリフローが可能なフォーマット(epubなど)へ
8
インターフェースの設計(2/2)
• 基本構成は論文部とサイドノート部の2つ
– 論文部は拡大縮小が容易にできる
9
論文部サイドノート部 サイドノート部
サイドノート部
• 論文閲覧時に補足となる情報を自動的に提示
• 論文内情報
– 図表、数式、付録など
• 論文外情報
– 参考文献、関連文献
– 各種データベース(専門用語辞典、百科事典)
– 自他のコメント
10
関連情報の提示
• “pull”は、自分で知りたいと思うものを取り寄せる
– わからないところがある→ 調べたい
– リンクをクリック、コピペで検索
• “push”は、システムが自動的に情報を提示する
– 自分では気づかない新たな視点が得られる
• 他人のコメント
– 不必要な情報まで提示される
11
現状のシステム
• サイドノート部に情報を提示
– 論文本文中から用語を抽出し、用語の付属情報をサイドノート部に提示
• Wikipedia, 百科事典
– 論文本文と関連する文献を提示
• 関連論文、関連書籍
– push機能として実装
• 画面例
12
画面例 (1/3)
13
美術研究 401号 p.59
画面例 (2/3)
14
http://www.pnas.org/content/88/5/1597.full.pdf
画面例 (2/3)
15
Wikipedia英語版
Wikipedia日本語版(英→日)
類似文献
画面例 (3/3)
16
国立国会図書館デジタル化資料http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/972153
画面例 (3/3)
17
まとめ
• 論文が電子的に流通しているにもかかわらず紙に印刷して閲覧している状況
• 画面で閲覧するためにどのような機能が必要か
• 構成要素を満たすインターフェースの設計
• 現在開発している閲覧システムの画面例
• 今後は基本機能の充実、一般公開
18