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大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 1 札幌市重点要望事項についての要望、 行政視察 (平成 28 年8月2日~8月4日) 1

大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

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Page 1: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

大 都 市 税 財 政 制 度 ・ 人 口 減 少 対 策 調 査 特 別 委 員 会

委 員 派 遣 結 果 報 告 書

1 札幌市重点要望事項についての要望、

行政視察

(平成 28 年8月2日~8月4日)

1

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大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会

委 員 派 遣 結 果 報 告 書

1 日時(期間) 平成28年8月2日(火)~ 8月4日(木)(3日間)

2 場 所 東京都(内閣府、国土交通省、文部科学省、厚生労働省、衆議院

第一議員会館、衆議院第二議員会館、参議院議員会館)、

福岡市

3 参 加 者 委 員 長 飯 島 弘 之(自 由 民 主 党)

副 委 員 長 村 上 ゆうこ(民進党市民連合)

委 員 三 上 洋 右(自 由 民 主 党)

委 員 山 田 一 仁(自 由 民 主 党)

委 員 小 竹 ともこ(自 由 民 主 党)

委 員 大 嶋 薫(民進党市民連合)

委 員 恩 村 一 郎(民進党市民連合)

委 員 かんの 太 一(民進党市民連合)

委 員 福 田 浩太郎(公 明 党)

委 員 池 田 由 美(日 本 共 産 党)

委 員 石 川 佐和子(市民ネットワーク北海道)

(随行書記 佐藤 真広、斉藤 匡朋)

4 要望の概要 平成29年度国家予算編成状況の調査を行うとともに、関係省庁及び地元

選出国会議員に対し、札幌市重点要望事項について要望を行った。

(要望先は別添1のとおり)

5 要 望 内 容 要望書(別添2)のとおり

6 調 査 事 項

人口減少対策の取組に関する調査として、下記の項目について説明を受け、質疑を行

った。

ア 福岡市人口ビジョン及び福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略について

(詳細は別添3のとおり)

2

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【内閣府】

要望先 要望事項

中央合同庁舎8号館

内閣府大臣政務官 高木 宏壽 ・子ども・子育て支援の充実・強化

【国土交通省】

要望先 要望事項

中央合同庁舎3号館

国土交通大臣政務官 津島 淳 ・北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)の

早期完成

・国道5号(創成川通)の機能強化の早期

実現

・国際集客交流促進に向けた取組の強化

・都心のまちづくりによる街の魅力向上

・国土強靱化に向けたまちづくり

・環境負荷低減に向けた取組の推進

【文部科学省】

要望先 要望事項

中央合同庁舎7号館

【スポーツ庁】

国際課長 今泉 柔剛 ・冬季オリンピック・パラリンピックの招致

競技スポーツ課課長補佐 日下 光彦

【厚生労働省】

要望先 要望事項

中央合同庁舎5号館

【雇用均等・児童家庭局】

局長 吉田 学 ・子ども・子育て支援の充実・強化

別添1

3

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【国会議員】

党 派 要 望 先

自 由 民 主 党

衆議院第一議員会館

和 田 義 明 議員 北海道5区

伊 東 良 孝 議員 北海道7区

今 津 寛 議員 比例代表区北海道ブロック

渡 辺 孝 一 議員 比例代表区北海道ブロック

衆議院第二議員会館

吉 川 貴 盛 議員 北海道2区

高 木 宏 壽 議員 北海道3区

中 村 裕 之 議員 北海道4区

堀 井 学 議員 北海道9区

中 川 郁 子 議員 北海道 11 区

武 部 新 議員 北海道 12 区

前 田 一 男 議員 比例代表区北海道ブロック

参議院議員会館

伊 達 忠 一 議員 北海道選挙区

長谷川 岳 議員 北海道選挙区

橋 本 聖 子 議員 比例代表区

民 進 党

衆議院第一議員会館

荒 井 聰 議員 比例代表区北海道ブロック

松 木けんこう 議員 比例代表区北海道ブロック

衆議院第二議員会館

横 路 孝 弘 議員 北海道1区

佐々木 隆 博 議員 北海道6区

逢 坂 誠 二 議員 北海道8区

参議院議員会館

小 川 勝 也 議員 北海道選挙区

徳 永 エ リ 議員 北海道選挙区

鉢 呂 吉 雄 議員 北海道選挙区

相 原 久美子 議員 比例代表区

公 明 党

衆議院第二議員会館

稲 津 久 議員 北海道 10 区

佐 藤 英 道 議員 比例代表区北海道ブロック

参議院議員会館

横 山 信 一 議員 比例代表区

若 松 謙 維 議員 比例代表区

日本共産党

衆議院第二議員会館

畠 山 和 也 議員 比例代表区北海道ブロック

参議院議員会館

紙 智 子 議員 比例代表区

4

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冬季オリンピック・パラリンピックの招致

札幌市は、冬季オリンピック・パラリンピックを招致し、世界

におけるウインタースポーツの拠点としての地位を高めるととも

に、都市のリニューアルを進め、地方創生の起爆剤としていきま

す。冬季競技の更なる振興をより一層進めながら、招致活動に官

民一体で取り組んでまいります。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 冬季オリンピック・パラリンピック招致に係る支援

2 ナショナルトレーニングセンターの建設

3 国際大会招致と国際基準に合致した施設整備への支援

(仮)

別添2

5

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1 冬季オリンピック・パラリンピック招致に係る支援

2026 年開催を想定した開催概要計画案を策定し、招致気運の醸成に

努めている。今後、冬季オリンピック・パラリンピック開催を実現

するためには、国・北海道・札幌市による連携・協力が不可欠との

認識のもと、招致活動や施設整備等を含め全面的な支援を要望。

国際大会 冬季アジア ラグビーW杯

オリンピック 夏(リオ) 冬(平昌) 夏(東京)

開催年(基準)

主なスケジュール

2026

開催年までの期間 開催10年前 開催9年前 開催8年前 開催7年前 開催6年前

2020項  目 2016 2017 2018 2019

招致委員会の立上げ・招致気運盛り上げ

JOCの動き

立候補可否・開

催年等情勢判断

日本からの立候

補表明

国内立候補都市

選定

IOC総会で

開催地決定

開催準備

2026年

冬季オリ

パラ開催

招待段階 立候補段階

立候補ファイル1提出

第1ステージ(大会コンセプト等)

第2ステージ(施設計画等)

第3ステージ(大会運営等)

立候補ファイル2提出

立候補ファイル3提出

【2026 年開催を想定したスケジュール】

【基本理念】

札幌らしい持続可能なオリンピック・パラリンピックモデルの提案

~人と地球と未来にやさしい大会で新たなレガシーを~

開催概要計画案の概要

大会

運営

【大会コンセプト】

レガ

シー

まち

づくり

スマートで独創的な

大会運営モデル

豊かな自然の中で ウインタースポーツ 文化を形成

北の創造都市

「さっぽろ」に向けて

① アスリートファーストの視点で

② 札幌ならではのおもてなしを

③ パラリンピックのさらなる発展を

④ 持続可能性に配慮したオリンピック・パラリンピックを

⑤ ウインタースポーツを楽しむ文化を次世代へ

⑥ 世界に誇るウインタースポーツ都市「さっぽろ」へ

⑦ オリンピック・パラリンピックを契機にまち全体をリニュ

ーアル

⑧ 先駆的なまちづくりのモデルを

〔文部科学省〕

北海道・札幌市

共同提案

6

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(単位:億円) (単位:億円)

総額 開催地負担額 総額 開催地負担額 総額 開催地負担額

2016年試算2014年調査時

2026年時点(参考)

927 232 995 2541,044 261

938 330 1,139 232選手村・メディアセンター

等建設費1,057 372

競技施設建設費

2,436 452

727 270 613 168

(

内訳

)

仮設費

2,162 401 1,861 194大会運営費

819 304

1,435 131 1,248 26運営費 1,617 148

28 17

4,052 978 4,045 715開催費合計 4,565 1,102

25 15 50 35招致経費

×インフレ率

【競技会場】

【財政計画】※スピードスケートを札幌で開催するとした場合

7

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2 ナショナルトレーニングセンターの建設

わが国におけるウインタースポーツの更なる振興・競技力向上のた

め、冬季競技専用のナショナルトレーニングセンター中核拠点の札

幌への建設を要望。

ボブスレー競技場やスピードスケート競技場など国内に数箇所しか

ない施設については、ナショナルトレーニングセンターの機能を有

する国立競技場としての建設を要望。

3 国際大会招致と国際基準に合致した施設整備への支援

今後も多くの冬季スポーツ国際大会の招致を実現するため、国際基

準に合致したスポーツ施設への改修や建替更新など、予定される施

設整備に係る費用について、財源措置の拡充を要望。

【1972 年 札幌オリンピック開催時の施設整備状況】

○国が建設…………………… 大倉山ジャンプ競技場、真駒内屋内・屋外競技場

○市が建設(国補助あり)… 宮の森ジャンプ競技場、月寒体育館(スケート場)、

美香保体育館(スケート場)、藤野リュージュ競技場

大倉山ジャンプ競技場

(1970 年 国が主体として建設)

真駒内屋内競技場 ※北海道所有

(1970 年 国が主体として建設)

〔文部科学省〕

〔文部科学省〕

月寒体育館スケート場

(1972 年 国が建設費 2/3 を負担)

宮の森ジャンプ競技場

(1970 年 国が建設費 2/3 を負担)

美香保体育館スケート場

(1972 年 国が建設費 2/3 を負担)

藤野リュージュ競技場

(1970 年 国が建設費 2/3 を負担)

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2017 冬季アジア札幌大会、 いよいよ来年 2 月 19 日に開幕

TOPICS

ウインタースポーツ都市・札幌は

国際競技大会の開催・誘致に積極的に取り組みます

障がい者スキーワールドカップを来年 3月に開催

1

2

札幌市では、来年 3 月に障がい者スキーのワー

ルドカップを開催します。バイアスロンのワール

ドカップ開催は国内初。本大会の開催を通じ、障

がい者スポーツの推進に取り組んでいきます。

●開催期間 2017年(平成29年)2月19日(日)

~26日(日)

●開催競技 スキー(アルペン、クロスカント

リー、ジャンプ、フリースタイル、スノーボ

ード)、スケート(スピードスケート、ショ

ートトラック、フィギュア)、バイアスロン、

アイスホッケー、カーリング

5競技11種別に約

30 の国と地域か

ら約 1,500 人の参

加を想定していま

す。

大会公式マスコット

2017冬季アジア札幌大会開催まであと半

年余りとなりました。大会の成功に向けて

準備を進めているところです。

アジアの国と地域から訪れる多くの方々

に、スポーツの夢と感動、北海道・札幌の

魅力を体感していただけるよう、心のこも

ったおもてなしでお迎えします。

●開催期間 2017 年(平成 29 年)3 月 18 日(土)~

22 日(水)

●開催競技 クロスカントリー、バイアスロン

●競技会場 西岡バイアスロン競技場

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北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)の

早期完成

新幹線が札幌から鹿児島まで繋がることで、国内の高速交通網

の基軸が形成され、リスク分散型のネットワーク構築による災害

に強い国土形成に寄与することから、北海道新幹線は優先して整

備すべき重要な社会資本です。

また、首都圏はもとより、東北・北関東圏との新たな文化・経

済交流を促進し、道内経済を活性化するとともに、北日本ひいて

は日本全体の経済発展に大きく寄与するものです。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 新函館北斗・札幌間の早期完成

2 幅広い観点による建設財源の確保及び地方負担に対

する財源措置の拡充

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1 新函館北斗・札幌間の早期完成

今後の北海道全体の人口動態を考慮し、道都である札幌市として、

地方負担分のうち 5 割を負担している。

安定的な事業実施に向け、幅広い観点からの建設財源確保及び地方

負担のうち地方債充当分に対する交付税措置率の引上げ(50%

→70%)の条件緩和など、財源措置の更なる拡充を要望。

【整備新幹線の財源スキーム】 【地方負担の内訳】

北海道 札幌市

地方負担(1/3)国負担(2/3)

約 350 億円 札幌市負担対象事業費(約 2,100 億円)

一般財源地方債

交付税45% 地方負担45% 10%

地方の実質負担分

(札幌は約 192 億円)

【交付税措置率の引上げ条件】

・対象は都道府県のみ ・標準財政規模に対する元利償還金比率が 1%超

※貸付料の充当額は未定のため、

ゼロで計算

〔総務省、財務省、国土交通省〕

全国を上回るスピードで人口減少

が進む北海道では、道内経済の活性

化が急務となっている。

新幹線効果を全道に波及させるた

め、平成 42 年度末の札幌開業に向

けた着実な事業の推進、さらには、

可能な限り早期の開業を要望。

H28 年 3月

開業

H42 年度末

開業予定

敦賀

金沢

長崎

広島

新大阪

名古屋

新函館北斗

札幌

博多

鹿児島中央

武雄温泉

新青森

東京

仙台

東北・北関東圏・

首都圏との交流促進

建設中

営業路線

H34 年度末

開業予定

H34 年度までに

開業予定

〔総務省、財務省、国土交通省〕

北海道・札幌市

共同提案

11

Page 12: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

札幌市では、世界が注目する都心強化の推進を図り、国内外か

ら活力・投資を呼び込み、北海道・札幌の経済をけん引していく

ため、平成 42年度末の北海道新幹線の札幌延伸に向けて札幌駅周

辺再整備や官民連携による再開発の促進等に取り組みます。

これらの取組と連動し、周辺の空港等から都心へのアクセスを

強化する広域的な交通ネットワークを形成するためには、都心と

高速道路を結ぶ国道 5号の機能強化が不可欠となります。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 道路整備に必要な予算の確保

2 国による国道5号(創成川通)の機能強化の検討推進

国道5号(創成川通)の機能強化の早期実現

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1 道路整備に必要な予算の確保

市内道路交通の円滑化等の推進のため、国道 5 号(創成川通)の機

能強化の検討を含め、道路整備に必要な予算の確保を要望。

2 国による国道5号(創成川通)の機能強化の検討推進

札幌市では、平成 27 年度から調査費を予算計上し、国道 5 号(創成

川通)の機能強化の実現に向けて、交通課題の分析や整備効果の検

証などを進めている。

主要渋滞箇所の多さや、冬期間における著しい速度低下といった課

題を解決し、高速道路から都心へのアクセス向上を図るため、本市

との更なる連携と国による国道 5 号(創成川通)の機能強化に関す

る具体的な検討の推進を要望。

〔国土交通省〕

〔国土交通省〕

13

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国際集客交流促進に向けた取組の強化

札幌市は、北海道内の経済循環を意識しながら、様々な業種に

その効果が波及する観光分野に力を注ぐこととし、札幌のブラン

ド力向上によるリピーターの確保のほか、市民のおもてなし意識

の醸成や受入環境の整備、MICE施設の整備に向けた検討を進

めております。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 新千歳空港の機能強化の着実な推進

2 MICEの誘致支援と国際会議の本市開催

3 道内航空ネットワークの充実に向けた丘珠空港の活

用促進

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1 新千歳空港の機能強化の着実な推進

集客交流の更なる促進のため、新千歳空港における中国・ロシアなど

からの乗入制限を更に緩和するとともに、今後予想される外国人観

光客の増加にも対応できるよう、国際線ターミナルのCIQ(税関・

入管・検疫)体制の更なる拡充などを含む受入れ体制の整備を要望。

2 MICEの誘致支援と国際会議の本市開催

MICEの誘致をより一層進めるため、国内外の市場・競合都市情

報の提供や国との連携プロモーションなどの支援を要望。

東京・大阪圏に集中する国際会議について、豊富な開催実績と官民

連携での支援体制を有する北海道・札幌市での開催への配慮を要望。

3 道内航空ネットワークの充実に向けた丘珠空港の活用促進

都心に近接し北海道全体の観光振興や経済の活性化などの面で大き

な可能性を有する丘珠空港について、将来的な民営化も含めた活用

促進策の検討に向け、国との更なる連携を要望。

【活性化により見込める効果】

・都心に近接した丘珠空港を活用することで、全道的な観光周遊が可能になり、北海道全体の

広域観光の魅力が向上

・近距離路線の受入など新千歳空港の機能の一部を補完することで、道央圏全体の観光客の受

入態勢が向上

・道内航空ネットワークの充実により、医療・ビジネスなど地方の道民生活の維持に貢献

【丘珠空港の概要】

設置管理 防衛省

総面積 103ha

滑走路長 1500m×45m

運用時間 7:30~20:30

発着枠数 44 便/日

就航路線 丘珠-利尻 1 往復/日

丘珠-函館 6 往復/日

丘珠-釧路 4 往復/日

丘珠-三沢 1 往復/日

丘珠-静岡 2 往復/週

〔法務省、財務省、厚生労働省、国土交通省、防衛省〕

〔国土交通省〕

〔国土交通省〕

乗降客数は

ピーク時の

約 1/4

【乗降客数の推移】

15

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都心のまちづくりによる街の魅力向上

世界都市として、札幌の街の魅力・求心力を一層高めることで、

国内外から多くの人々や企業を引き付けていくことを目指してい

ます。そのため、民間投資を呼び込む都市開発事業に積極的に取

り組むとともに、昨年完了した路面電車のループ化に引き続き、

交通環境の更なる向上を図ってまいります。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 都市機能の充実に向けた都市開発事業への支援

2 低床式路面電車の導入支援

16

Page 17: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

1 都市機能の充実に向けた都市開発事業への支援

集約型の都市への再構築を進めるため、都市再生整備計画事業、市

街地再開発事業及び国際競争拠点都市整備事業に対し、十分な財源

措置を要望。

2 低床式路面電車の導入支援

LRT(低床式車両等)の導入を推進するため、地域公共交通確保

維持改善事業について、複数年度にまたがる契約によって調達する

事業への活用が可能となるよう、制度の改善を要望。

【都心部での主な再開発事業等】

契約 工事着手 納品

次年度

本予算成立

納品

国交付決定

札幌市 入札

3月 4月~上半期 下半期

(準備期間)

下半期に生産が集中

短期間かつ小規模な事業に

限定される

より長期の事

業への活用を

可能に!

現行制度

〔国土交通省〕

〔国土交通省〕

17

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子ども・子育て支援の充実・強化

札幌市では、今後迎える人口減少に対応するため、平成 28 年 1

月に「さっぽろ未来創生プラン」を策定いたしました。

この実現に向け、全ての市民が安心して子どもを生み育てるこ

とができるよう、多様な保育サービス等を利用できる環境整備や、

医療や保育、教育など様々な面での経済的負担軽減により、子育

て支援を一層推進してまいります。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 子ども・子育て支援新制度における多子世帯への利用

者負担額の軽減及び財政措置の実施

2 母子家庭等自立支援給付金事業(高等職業訓練促進給

付金)の拡充

3 国保減額調整措置の撤廃及び国による子どもの医療

制度の構築

18

Page 19: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

1 子ども・子育て支援新制度における多子世帯への 利用者負担額の軽減及び財政措置の実施

子ども・子育て支援新制度では、利用者負担額の算定にあたり年少

扶養控除等のみなし適用が廃止されたことにより、子どもが 3 人以

上の多子世帯の負担が増加している。

多子世帯における負担軽減の拡充を図り、少子化対策にも寄与する

利用者負担制度の再構築及び必要な財政措置を要望。

高等職業訓練促進給付金の支給期間は、平成 28 年度に上限が 3 年に

延長されたところだが、4 年制の資格養成校に通う場合、給付金を

受けられない期間が発生することから、給付金の支給額及び支給期

間について、23 年度水準までの拡大を要望。

3 国保減額調整措置の撤廃及び国による子どもの医療制度の構築

札幌市を含む全ての自治体が、独自に子どもの医療費助成を実施して

いるが、国はこのような医療費助成による医療費増分は自治体が負担

すべきものとして、国庫負担金を減額している。

国を挙げた少子化対策の推進にあたり、国庫負担金の減額調整措置の

撤廃、さらには、国による全国一律の子どもの医療制度の構築を要望。

〔内閣府〕

〔内閣府、厚生労働省〕

〔厚生労働省〕

※札幌市の対象資格は看護師、保育士など 19 資格

(国庫負担金減額の推移) ※ 札幌市では、子ども、ひとり親家庭等、重度心身障がい者の医療費助成を実施

※ H30 からは子ども医療費助成の対象を小学 1年生までに 拡大する予定

・みなし扶養控除廃止

・子ども 2人世帯をみなし扶

養控除適用時と同じ保育

料になるよう設定

【従前の保育料決定(~H26)】 【新制度の保育料決定(H27~)】

子ども 3 人以上の

世帯は保育料値上げ!

(前年の所得税額で階層を決定) (前年の住民税所得割額で階層を決定)

※子ども、ひとり親、重度の合計

H23 24 25 26 27(決見)

3.5 3.4 4.0 3.9 4.1

本来の

税額 判定用税額

みなし

扶養控除

保育料決定

保育料

決定

本来の

税額(判定用

税額)

19

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国土強靱化に向けたまちづくり

平成 25年 12 月の国土強靱化基本法の施行、平成 26年 6月の国

土強靱化基本計画の閣議決定を受け、札幌市でも平成28年1月に、

「札幌市強靱化計画」を策定いたしました。

今後は本計画に基づく取組を着実に実行し、市民の安全・安心に

つながる事業をより一層力強く進めてまいります。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 国土強靱化地域計画に基づく取組に対する支援の拡充

2 庁舎の改築に係る費用に対する支援制度の創設

3 学校施設整備に係る国庫補助の拡充及び財源の確保

4 緊急防災・減災事業債の期限延長

5 除排雪経費に係る地方交付税措置の拡充

20

Page 21: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

※ 網掛けは国の重点化プログラムと整合

1 国土強靱化地域計画に基づく取組に対する支援の拡充

平成 28 年度国土強靱化関係予算では、基本方針として、府省庁横断

的な 15 のプログラムを重点的に推進するとされている。

強靱化の取組の推進をより着実なものにするため、重点化プログラ

ム等に位置づけられている施策に対する交付金・補助金について、優

先的な採択や交付額の増額を要望。

【札幌市強靱化計画での主な施策プログラム】

〔内閣官房〕

2 庁舎の改築に係る費用に対する支援制度の創設

〔国土交通省〕

熊本地震においては、市役所本庁舎が損壊し、倒壊の危険性から封

鎖にいたる例が発生。

災害時における庁舎等の拠点機能の確保とともに、財政負担の大き

さに起因する自治体庁舎の更新の困難さが課題として認識された。

将来にわたり国民の安全を確保していくため、市役所等庁舎の改築

に係る費用に対する支援制度の創設を要望。

主なリスクシナリオ 主な施策プログラム

地震等による建築物等の大規模倒壊や火災に伴う死傷者の発生

住宅・建築物等の耐震化

異常気象等による広域かつ長期的な市街地等の浸水

河川改修等の治水対策

積雪寒冷を想定した避難体制の未整備による被害の拡大

冬季も含めた帰宅困難者対策

情報伝達の不備・途絶等による死傷者の拡大 住民等への情報伝達体制の強化

被災地での食糧・飲料水等、生命に関わる物資供給の長期停止

物資供給等に係る連携体制の整備

消防、警察、自衛隊等の被災等による救助・救急活動の停滞

救急活動等に要する情報基盤、資器材の整備

行政の業務継続体制の整備

政府機能等のバックアップ

エネルギー供給の停止 電力基盤の整備

上下水道等の長期間にわたる機能停止 水道施設の防災対策

道外との基幹交通及び地域交通ネットワークの機能停止

交通ネットワークの整備

5 経済活動の機能維持サプライチェーンの寸断や中枢機能の麻痺等による企業活動等の停滞

リスク分散を重視した企業立地等の促進

6 迅速な復旧・復興災害廃棄物の処理の停滞等による復旧・復興の大幅な遅れ

災害廃棄物の処理体制の整備

カテゴリー

1 人命の保護

市内外における行政機能の大幅な低下

2 救助・救急活動等の迅速な実施

ライフラインの確保4

行政機能の確保3

21

Page 22: 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委 …...大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会 委員派遣結果報告書 1 日時(期間)

:高等学校及び特別支援学校

:小規模見込校

20

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18

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1413

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2068

2069

2070

2071

改築計画

Aグループ Bグループ DグループCグループ

施設の保有状況

Aグループ Dグループ

B・Cグループ

3 学校施設整備に係る国庫補助の拡充及び財源の確保

安全かつ良好な教育環境の維持のため、平成 28 年 4 月に「札幌市学

校施設維持更新基本計画」を策定し、老朽化及び改築需要の本格化

に対応する今後 30 年間の学校施設の維持更新について整理した。

この計画において、改築事業量の平準化を図るため、長寿命化改修

に取り組んだ上で、2026 年度までは年 3 校ペースで改築を進めるこ

とが必要であるとし、中期実施計画にも事業費を計上した。

この実現のためには、学校施設環境改善交付金をはじめとする国庫

補助が不可欠である。 国の目指す学校施設の長寿命化を推進する上でも、計画的な施設更

新は欠かせないことから、学校施設環境改善交付金・公立学校施設整

備国庫負担金の拡充と十分な財源確保を要望。

〔文部科学省〕

A(改築⇒予防保全)グループ 築 40 年以上経過している学校のうち、今後 10 年程度で改築する学校群

B(緊急整備⇒改築)グループ 築 30 年以上経過している学校のうち、緊急整備を行い最長使用年数 60 年で改築する学校群

C(長寿命化改修⇒予防保全⇒改築)グループ 築 30 年以上経過している学校のうち長寿命化改修を行い最長使用年数 80 年で改築する学校群

D(予防保全⇒改築)グループ 築 30 年未満の学校のうち、適切な時期での予防保全を行い最長使用年数 80 年で改築する学校群

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4 緊急防災・減災事業債の期限延長

緊急防災・減災事業債(充当率 100%、交付税措置率 70%)を有効に

活用しながら消防出張所の整備などを進めてきているが、本事業債

は平成 28 年度で措置終了予定であることから、平成 29 年度以降の

緊急消防援助隊の機能強化等を見据え、措置継続を要望。

5 除排雪経費に係る地方交付税措置の拡充

近年、除排雪経費に係る普通交付税について、算入額は増加傾向に

あるが、労務単価の上昇等により所要額のベースが上がっているこ

とを踏まえ、措置の拡充を要望。

【札幌市における緊急防災・減災事業債の活用実績】

〔総務省〕

〔総務省〕

年度 活用額 事業

平成24年度 31億円 本庁舎非常用発電設置、学校耐震化など

平成25年度 29億円 消防救急デジタル無線整備、区役所耐震化など

平成26年度 19億円 防災行政無線更新、消防出張所整備など

平成27年度 7億円 耐震性貯水槽整備、災害情報ネットワークシステム整備など

平成28年度 46億円 消防車両整備、消防ヘリコプター更新など

平成29年度以降の継続を要望

除排雪経費

降雪量(当年 11

月~翌年 1月)

0

5,000

10,000

15,000

20,000

23年度 24年度 25年度 26年度 27年度

15,661

21,342

19,74221,060

17,786

0

5,000

10,000

15,000

20,000

23年度 24年度 25年度 26年度 27年度

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

1000

【除排雪経費と累計降雪量の推移】

(参考)公共工事設計労務単価の推移

(単位:cm) (単位:百万円)

(単位:円/1日8時間単位)

同程度の降雪量に対し

掛かる除排雪経費は増

加している(労務単価等

の上昇による所要額の

ベースの増)

23

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再生可能エネルギーの普及・促進

国において平成 28年 5月に「地球温暖化対策計画」が閣議決定

され、温室効果ガスの削減に向けた新たな目標が掲げられました。

札幌市におきましても、自然と共生する快適な都市生活を実現

するため、環境負荷の少ない低炭素社会の構築に向けた取組を進

めております。

つきましては、以下について特段のご配慮をお願いします。

1 北海道における再生可能エネルギーの導入拡大に向

けた基盤整備の促進

2 再生可能エネルギーの普及に向けた支援

24

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1 北海道における再生可能エネルギーの導入拡大に向けた基盤整備の促進

太陽光や風力など、再生可能エ

ネルギーによる発電の適地であ

る北海道のポテンシャルを活か

すことができるように、道内送

電網の整備や北本連系線の増強

などの基盤整備を促進するよう

要望。

2 再生可能エネルギーの普及に向けた支援

電力系統規模の小さい北海道

は、太陽光発電に係る出力制御

ルールに関して費用補償がない

厳しいものとなっている。

再生可能エネルギーの更なる普

及が進むよう、電力会社の接続

可能量について、定期的な検証

を着実に実行することを要望。

【北海道・札幌市の再生可能エネルギー利用可能量】

【太陽光発電に係る出力制御ルール】

(※1)出力 50~500kW 未満の設備は H27.4.1 以降、

500kW 以上の設備は H27.1.26 以降の接続申込み案

件から(それ以前は対象外)

(※2)出力 10kW 未満の設備は H27.4.1 以降の接続申込み

案件から(それ以前は対象外)

【札幌市が掲げる太陽光発電の導入目標】

(億 kWh)

基準値 H23:0.1 億 kWh

目標値H34:4.4 億 kWh

11 年間で約

44 倍!

年度

太陽光発電設備を設置するに当

たり、札幌市では雪の影響を軽

減するための傾斜架台が必要と

なる。

固定価格買取制度での買取価格

は全国一律となっていることか

ら、地域特性を考慮した支援措

置の創設を要望。

(年間)

うち札幌市

太陽光発電 72.1億kWh 18.5億kWh

陸上風力発電 3,319.3億kWh 11.1億kWh

小水力発電 24.5億kWh 1.1億kWh

地熱発電 197.4億kWh 30.0億kWh

合計 3,613.3億kWh 60.7億kWh

北海道

~10kW10~50kW

50~500kW

500kW~

東京・中部・関西電力(接続可能量>申込量)

北海道・東北・九州電力

(接続可能量<申込量)

出力制御の対象外360時間/年を超える出力制御分を費用補償

(※1)

出力制御による費用補償なし(※2)

〔経済産業省〕

〔経済産業省、環境省〕

(参考)北海道電力㈱年間供給電力量(H27 年度):285.9 億 kWh

25

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環境負荷低減に向けた取組の推進

「環境首都・札幌」として、自然と共生する都市生活の実現に

向け、再生可能エネルギーの積極的活用や効率的なエネルギーネ

ットワークの構築、循環型社会への取組などにより、環境負荷の

少ないまちづくりを推進してまいります。

特に都心では、経済成長と環境負荷低減の両立を目指し、まち

づくりと一体的なエネルギーネットワークの構築に取り組みま

す。

1 自立分散型エネルギー供給体制の構築に向けた支援

2 適正処理困難廃棄物対策の推進

26

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1 自立分散型エネルギー供給体制の構築に向けた支援

熱需要が大きく都市の中枢機能が集中する都心部において、低炭素

化、災害時の自立機能強化を目指し、コージェネレーションの導入

とその排熱等を街に循環させる熱導管整備を進めるため、それに係

る十分な財源措置及び支援の拡充を要望。

【都心エネルギーネットワークの展開イメージ】

〔総務省、経済産業省、国土交通省、環境省〕

【国の主な補助内容】

〔環境省〕

災害時業務継続地区整備緊急促

進事業

地産地消型再生可能エネルギー

面的利用等推進事業費補助金

自治体

等2/5以内 2/3以内

民間 9.2%以内 1/2以内

20億円 4億円/年

災害時業務継続地区の整備

地産地消エネルギーシステム

の構築

国土交通省 経済産業省

限度額

補助対象

助率

所管

2 適正処理困難廃棄物対策の推進

スプレー缶・カセットボンベなどの爆発・危険性を有する製品につ

いては、拡大生産者責任の観点から販売店及び事業者による回収・

処理システムが構築されるべきだが、家庭から出されるスプレー缶

等の収集については各自治体に委ねられ、その処理が行われている。

昨今、不適切な穴あけが原因とみられる火災による死亡事故やごみ

収集車の火災が発生し、収集方法等の見直しによる安全確保が急務

となっている。

スプレー缶等の回収・処理に相当な費用が必要となることから、そ

れに対する支援制度の創設を要望。

27

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別添3 大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会

福 岡 市 【福岡市人口ビジョン及び福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略について】

1 人口等の現状及び将来分析について

福岡市の人口の推移と将来人口推計

福岡市の総人口は増加を続けており、平成 47 年頃にピー

クを迎え、約 160 万人に達し、また、年齢構成別では 65 歳

以上のみが増加していく見込みである。平成 26 年の人口増

加数は 11,988 人(総務省人口動態調査)で、年あたりの増

加数は、全国の市区の中で 多となっている。

市が抱える課題について

社会動態

・増加の要因は、主に九州内からの若年層の大幅な転入超過。・減少の要因は、進学や就職する年齢層の東京圏への転出超過。 ・5年後の東京オリンピックに向けて首都圏の労働力不足がさらに進めば、九州人口の流出が拡大することも考えられる。

自然動態

・一貫して死亡数が増加するとともに、これまで増加傾向にあった出生数が今後減少に転じることから、平成 33 年(2021 年)頃には自然減に転じる。

・合計特殊出生率は全国に比べて低い。晩婚化、晩産化が進んでいる。 ・主な出産世代である 20 代、30 代の女性の減少が始まっている。

高 齢 化

・高齢化率は、全国に比べ 10 年ほど遅れて進行しているが、平成 52 年(2040年)には 30%を超える見込み。また、今後 30 年で高齢者の数は倍増するため、医療・介護の供給体制への影響や財政負担の増大が見込まれる。

・市内でも校区ごとに高齢化や人口増減の傾向に地域差が生じている。

基本的視点①:ひとの社会増 東京圏への転出を抑制し、逆に福岡市への転入を増や

すことが、活力を維持・向上させるために必要であり、魅力的なしごとを増やし、新たな人の流れをつくることが重要となる。

基本的視点②:ひとの自然増 国の施策を中心としつつ、若い世代の子どもをもちたいという希望が実現されるよう、仕事と生活の調和を推進するとともに、安心して生み育てられる環境づくりを着実に行っていくことが重要となる。

資料:国勢調査、福岡市将来人口推計(平成 24年)

基本的視点③:まちの持続可能性 福岡市でも、超高齢社会の到来を控える中、持続可能なまちであり続けるためには、生涯健康で元気な高齢者の増加や、地域で生活できる支え合いの体制づくり、市街化調整区域など人口減少や高齢化が先行して進む地域における活性化が重要になる。

基本目標Ⅰ

しごとを増やし、 活力につながる 人の流れをつくる

基本目標Ⅱ 働き方を見直し、 安心して生み育て られる環境をつくる

基本目標Ⅲ 超高齢社会に 対応した持続可能で

質の高い都市を つくる

1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 2025 2030 2035 2040(S60) (H2) (H7) (H12) (H17) (H22) (H27) (H32) (H37) (H42) (H47) (H52)

実績値 推計値

1,800

1,200

600

(千人)

年齢不詳

65 歳以上

15~64 歳

15 歳未満

福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略への反映

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大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会

福 岡 市2 具体的な施策・市の特性を生かした取り組みについて

基本姿勢等

単に人口や経済規模の大きな都市ではなく、

まちの個性や魅力がキラリと光る「人と環境と

都市活力の調和がとれたアジアのリーダー都市」

を目指し、九州・日本の成長を、そして地方創

生を力強く牽引していく。

福岡市の都市活力は、九州各地からの広域的

なひとの流れに支えられていることから、日本、

九州の人口が減少し、東京一極集中が加速して

いく中、「福岡都市圏における役割」、「九州

における役割」、「日本における役割」、「ア

ジアにおける役割」といった広域的な役割を担

っていく。

福岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略の

計画期間

平成 27 年度から平成 31 年度までの5年間

進行管理

基本目標及び施策に数値目標を設定し、達成度や事業進捗状況を毎年評価、検証。この

評価、検証は福岡市総合計画とあわせて行い、その結果は、産学官等の有識者で構成する

福岡市総合計画審議会に報告し公表。その上で、基本目標の実現に向けた施策の見直しや

改善を行うほか、国の動き等も踏まえながら必要に応じて改訂を行う。

具体的な施策について

ア 基本目標Ⅰ しごとを増やし、活力につながる人の流れをつくる

(ア) 数値目標~就業機会の多さに対する満足度:38.1%(平成26年度) ⇒ 45%

入込観光客数:1,782 万人(平成25年) ⇒ 1,900 万人

(イ) 施策

①福岡市グローバル創業・雇用創出特区の推進と新たな価値の創造○チャレンジ人材の集積・活躍支援と創業しやすい都市づくり○クリエイティブ関連産業の振興(ゲーム、映像、ファッション、音楽、デザイン等)

②地域経済を支えている産業の競争力強化○地場中小企業等の競争力強化 ○農林水産業経営の充実・強化と新たな担い手づくり○産官学連携による知識創造型産業の振興 ○国際ビジネスの振興

③新たな雇用につながる企業等の誘致○企業や本社機能の立地促進 ○外国人にも住みやすく活動しやすいまちづくり○政府関係機関の誘致

④観光・MICE振興による交流促進○観光資源の磨き上げとおもてなし環境づくり○交流がビジネスを生むMICE拠点の形成

⑤活力につながる人材の還流・定着等

○若者や専門人材等の還流・定着 ○グローバル人材の育成

⑥都市の活力を牽引する拠点やゲートウェイの機能強化○都心部の機能強化と魅力づくり ○高度な都市機能が集積した活力創造拠点づくり○成長を牽引する物流・人流のゲートウェイづくり

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大都市税財政制度・人口減少対策調査特別委員会

福 岡 市イ 基本目標Ⅱ 働き方を見直し、安心して生み育てられる環境をつくる

(ア) 数値目標~子育て環境満足度:60.4%(平成 26年度) ⇒ 70%

(イ) 施策

①若者・子育て世代の経済的安定・経済的負担軽減

○就労の支援 ○子育てにかかる経済的負担の軽減

②妊娠・出産・子育て等への切れ目ない支援

○妊娠・出産等に対する支援 ○乳幼児親子の支援 ○医療・療育体制の充実

③子ども・子育て支援の充実○幼児教育・保育の提供体制と人材の確保 ○多様な保育サービスの提供○地域における子育ての支援

④仕事と生活の調和

○働き方改革 ○女性の活躍の場づくり

ウ 基本目標Ⅲ 超高齢社会に対応した持続可能で質の高い都市をつくる

(ア) 数値目標~健康に生活している高齢者の割合:46.5%(平成 25年度) ⇒ 50%

(※60 歳以上で「健康で普通に生活している」と回答した市民の割合)

(イ) 施策

①生涯元気に活躍できる社会づくり○こころとからだの健康づくり○いつでも運動できるフィットネスシティの推進(健康づくりの環境整備)○アクティブエイジングの推進(生涯現役社会づくり)

②ユニバーサルデザインの理念によるまちづくり

○ユニバーサル都市・福岡の推進 ○安心して住み続けられる住宅供給の促進

③すべての人が安心して暮らせる社会環境づくり○支え合いの基盤となる地域コミュニティの活性化○地域における総合的な福祉サービスの構築○NPO・ボランティア活動の活性化や多様な手法による社会課題解決の推進

④福岡型のコンパクトな都市づくりと地域活性化○ストックを生かした都市機能の充実と計画的な維持更新○公共交通を主軸とした総合交通体系の構築○自然と調和した市街化調整区域のまちづくり

【委員からの主な質問と回答】

Q: 若年層、特に理工系の学生が東京圏に転出してしまっていることを受け、企業誘致に取り組

んでいるとのことだが、どのように取り組んでいるのか。

A: 知識創造型産業、健康・医療・福祉関連産業、環境・エネルギー関連産業を対象分野として、

研究開発拠点を設置した企業に対して立地交付金を交付している。

Q: 福岡型のコンパクトな都市づくりと地域活性化という項目の中で、自然と調和した市街化調

整区域のまちづくりとあるが、具体的にどのような取組を行っているのか。

A: 市街化調整区域は、従来、居住者の生活利便施設や生産者が行う店舗等以外は建築できなか

ったが、規制緩和を行い、居住者、生産者に関わらず、ホテルや飲食業などに係る施設の建

築を可能とした。

Q: 国内だけではなく海外からの企業誘致も目指しているようだが、東南アジア諸国の法人税率

が日本よりも低い中、福岡市に立地する魅力をどのように発信していくのか。

A: 国家戦略特区の規制改革の中で、起業後5年間、所得の金額を 20%控除する軽減措置が新た

に創設されることから、法人実効税率の 24%台への引き下げを目指すこととしている。

30