21
米国内で配布される場合:本レポートは、機関投資家向けに作成されたものであって、負債性有価証券に関するリテール 投資家向けのリサーチレポートであれば適用される一連の独立性及び開示の基準については、そのすべての適用を受ける わけではありません。本レポートは、MUSA 又は MUMSS が保有する利害との関係において、独立性を有さない可能性が あります。MUSA 及び MUMSS は、自己勘定において又は顧客のため行う一任運用の一環として、本レポートで取り上げ た有価証券の取引を行っています。このような取引による利害は、本レポートにおいてなされる推奨と相反する場合があ ります。本レポートの末尾に記載されているアナリストによる証明事項及び重要な開示事項をご覧ください。 2019 12 13 Debt Research 債券・⾦利・外国為替 外債投資ウィークリー No.483 インベストメントリサーチ部 ≪外債市場分析≫ 井上 健太 シニア・マーケットエコノミスト [email protected] 大塚 崇広 マーケットエコノミスト [email protected] ≪外国為替市場分析≫ 植野 大作 チーフ為替ストラテジスト [email protected] <来週のプレビュー> まだ終わりではない米中協議とブレグジット:楽観の中に悲観の火種....... 2 <トピックス> 12 月 FOMC:金利据え置き、レポ金利安定に自信も嵐の前の静けさか..... 5 政策金利見通しは「当面、利下げ無し」へ収斂、インフレ加速がない限り利上げ も無し。FRB は年末のレポ金利上昇抑止に自信あり。必要なら温存した常設レポ、 利付債購入も辞さぬ決意を表明。他方、トランプ大統領の沈黙が破られるときは 遠くない。米中合意後の株価、選挙を控えた 20 年の雇用・市場動向を受け利下げ 圧力再開、20 年後半利下げ再開見通しは揺らがず。 (井上) ECB 理事会(19 年 12 月):新総裁デビュー戦は慎重かつ無難な門出......8 政策変更なし。前総裁の基本路線を踏襲、「戦略的見直し」の結論は 20 年末ま でに。ECB は景気への悲観後退でしばらくは現状維持の公算も、動くとしたら緩 和方向。新総裁はコンセンサスの形成を重要視も、動くときは大胆に?(大塚) 英国総選挙:保守党勝利も、“勝ち過ぎ”のリスクに要注意............ 11 保守党が過半獲得へ。来年1月末の“合意あり”離脱はほぼ確実。離脱後は7/1ま でに移行期間の延長を決断できるか否かが焦点に。保守党の圧勝は20年末に“合 意なき”離脱と似た状況に陥るリスクをかえって高めることに。 (大塚) 米国金融市場動向.................................... 13 米中基本合意成立で米債金利はしばし下がりにくい展開に (井上) 欧州金融市場動向.................................... 都合により休載 (大塚) 経済指標予測....................................... 15 見通しマトリックス..................................... 17

外債投資ウィークリー · 債券・⾦利・外国為替 外債投資ウィークリー No.483 インベストメントリサーチ部 ≪外債市場分析≫ 井上 健太

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Page 1: 外債投資ウィークリー · 債券・⾦利・外国為替 外債投資ウィークリー No.483 インベストメントリサーチ部 ≪外債市場分析≫ 井上 健太

米国内で配布される場合:本レポートは、機関投資家向けに作成されたものであって、負債性有価証券に関するリテール

投資家向けのリサーチレポートであれば適用される一連の独立性及び開示の基準については、そのすべての適用を受ける

わけではありません。本レポートは、MUSA 又は MUMSS が保有する利害との関係において、独立性を有さない可能性が

あります。MUSA 及び MUMSS は、自己勘定において又は顧客のため行う一任運用の一環として、本レポートで取り上げ

た有価証券の取引を行っています。このような取引による利害は、本レポートにおいてなされる推奨と相反する場合があ

ります。本レポートの末尾に記載されているアナリストによる証明事項及び重要な開示事項をご覧ください。

2019 年 12 月 13 日

Debt Research

債券・⾦利・外国為替

外債投資ウィークリー

No.483

インベストメントリサーチ部

≪外債市場分析≫

井上 健太シニア・マーケットエコノミスト[email protected]

大塚 崇広マーケットエコノミスト [email protected]

≪外国為替市場分析≫

植野 大作チーフ為替ストラテジスト[email protected]

<来週のプレビュー>

まだ終わりではない米中協議とブレグジット:楽観の中に悲観の火種....... 2

<トピックス>

12 月 FOMC:金利据え置き、レポ金利安定に自信も嵐の前の静けさか..... 5政策金利見通しは「当面、利下げ無し」へ収斂、インフレ加速がない限り利上げ

も無し。FRBは年末のレポ金利上昇抑止に自信あり。必要なら温存した常設レポ、

利付債購入も辞さぬ決意を表明。他方、トランプ大統領の沈黙が破られるときは

遠くない。米中合意後の株価、選挙を控えた20年の雇用・市場動向を受け利下げ

圧力再開、20年後半利下げ再開見通しは揺らがず。 (井上)

ECB 理事会(19 年 12 月):新総裁デビュー戦は慎重かつ無難な門出......8政策変更なし。前総裁の基本路線を踏襲、「戦略的見直し」の結論は20年末ま

でに。ECB は景気への悲観後退でしばらくは現状維持の公算も、動くとしたら緩

和方向。新総裁はコンセンサスの形成を重要視も、動くときは大胆に?(大塚)

英国総選挙:保守党勝利も、“勝ち過ぎ”のリスクに要注意............ 11保守党が過半獲得へ。来年 1月末の“合意あり”離脱はほぼ確実。離脱後は7/1 ま

でに移行期間の延長を決断できるか否かが焦点に。保守党の圧勝は20年末に“合

意なき”離脱と似た状況に陥るリスクをかえって高めることに。 (大塚)

米国金融市場動向.................................... 13米中基本合意成立で米債金利はしばし下がりにくい展開に (井上)

欧州金融市場動向....................................

都合により休載 (大塚)

経済指標予測....................................... 15見通しマトリックス..................................... 17

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- 2 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

来週のプレビュー

まだ終わりではない米中協議とブレグジット:楽観の中に悲観の火種

シニア・マーケットエコノミスト 井上 健太、 マーケットエコノミスト 大塚 崇広、 チーフ為替ストラテジスト 植野 大作

<米国10年国債利回りの来週の予想レンジ 1.75%~2.05%>

関税をめぐる米中対立も緩和方向(+暫定つなぎ予算も成立の公算大)、英総選挙は与

党・保守党が過半数獲得見込み(出口調査段階@8時30分時点)と、政治関連イベントは大

方、市場の想定通りの展開が見えてきた。不透明感後退で株式市場は年末に向けて一段高

を試し、米金利は(利上げは無理でも)利下げ回避で下がりにくい状況が当面、続きそう。米

10年2%を伺いつつも、越えきれない展開か。当方も月末の見通し特集号で米金利見通しの

微修正を検討したい。ただし、あくまで微修正にとどめる見込み。理由は米中問題が今回の

基本合意成立で解決とは考えにくいため。

対中関税・第4弾発動を15日に控えた米中両国は基本合意間近のようだ。報道によると、12

日、トランプ大統領が「第1弾」合意を承認した模様。具体的な合意内容はまだ未公表ながら、

①対中関税・第4弾(対中輸入1560億ドル相当が対象)を見送ることに加え、②米国が既存関

税率の一部引き下げスケジュールを提案、その見返りとして、③中国による米国産農産物購

入拡大、知的財産権の保護強化、中国の金融サービスセクターへの米企業のアクセス拡大

が含まれるようだ。WSJ紙(「President Trump to Sign Off on Limited Trade Deal With China」)

によると、25%(対中輸入:2500億ドル対象)、15%(1110億ドル)の既存関税が 大半減される

可能性も。ただし、中国が合意を履行しない場合、関税適用を再開する条項(“snapback”

provision)が適用されることになりそうだ。

今回の米中合意内容が明らかになるだろう週末の情勢をみて、週明け、再検討が必要も、

今回の合意は「時間稼ぎ」感が強い。既存の関税率引き下げは「条件付き」であろう。米中にと

って( 大の)懸案事項である知的財産保護、強制技術移転問題について、中国に具体的な

アクションをとる意思があるのか、甚だ疑問。両国は過去1年、歩み寄る雰囲気は出しつつも、

基本、平行線を辿ってきた。譲れない一線を両者とも死守している。ひとまず追加関税適用だ

け回避しておいて、関税復活をちらつかせながら中国の出方を見極めたい米国と、大統領選

挙の情勢分析を踏まえて対応策の具体的な内容・スピードを見極める中国のせめぎ合いが続

くシナリオが、20年も繰り返されそうだ。きっと、中国は知的財産や強制技術移転問題で目立

った進展を見せることはないように思えることから、対中関税の解消にはほど遠いように思える。

更に、米中対立が多少緩和したことで、トランプ政権には次のターゲットが必要だ。それは欧

州かもしれない。米中→欧米へと関税戦争のターゲットが20年は切り替わる展開は十分、考

えられる。トランプ大統領にとって、大統領選挙、そこでの勝利後を見据え、関税問題は手放

すわけにはいかない政策手段だ。関税問題が解消せずに製造業の経済活動持ち直しは見

込みがたい。20年は当面、FRBも利下げ休止が可能とみるも、後半の利下げ再開、米金利低

下シナリオを維持したい。

(井上)

年末の政治イベントは市

場の想定通りで着地の見

込み:株高、米金利は下

がりにくい展開がしばし継

続へ

米中基本合意成立で対中

関税第 4 弾回避も、知財・

強制技術移転で進展なく、

既存関税撤廃は依然、困

難にみえる

関税問題は終わらず:米

中はしばし様子見が今回

の合意の真意。中国の次

は関税戦争が欧州に飛び

火?

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- 3 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

-50

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40

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Jan-16 Jul-16 Jan-17 Jul-17 Jan-18 Jul-18 Jan-19 Jul-19

株式ファンド全体へのフロー

米株ファンドへのフロー

西欧株ファンドへのフロー

新興国株ファンドへのフロー

(10億ドル)19/12/11

時点

出所:EPFR Globalより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

-20

-15

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0

5

10

15

20

Jan-16 Jul-16 Jan-17 Jul-17 Jan-18 Jul-18 Jan-19 Jul-19

債券ファンド全体へのフロー

米債ファンドへのフロー

西欧債ファンドへのフロー

新興国債ファンドへのフロー

(10億ドル)19/12/11

時点

出所:EPFR Globalより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

(10億ドル)

<ドイツ10年国債利回りの来週の予想レンジ ▲0.35%~▲0.10%>

来週のドイツ長期金利(10年物国債利回り:以下同じ)は、リスクオンの地合いが継続か。

昨日実施の英国総選挙は、保守党が圧勝する見通し。議席数を大幅に伸ばした上で、過

半数の議席を獲得したようだ。来年1月の“合意あり”離脱がほぼ確実な状況となった形。後掲

のトピックス『保守党勝利も、“勝ち過ぎ”のリスクに要注意』で指摘したように、今回の結果は

やや長い目でみるとリスクオフの火種となる可能性が高いが、“合意あり”離脱が確定する1月

末頃までは楽観的な見方が優勢となり続けるだろう。

なお、来週はユーロ圏(&ドイツ、フランス)の12月PMI速報値が公表される予定(12/16)。

下げ止まりつつも、低調な域は脱せず、市場への影響は限定的か。PMIを消化した後はクリス

マス休暇モードになりつつも、米中協議や英国総選挙後のリスクオンの地合いを引き摺る形

か。ドイツ長期金利は上振れ方向を意識しておきたい。

(大塚)

図1:ファンド経由の株式市場向け資金フロー 図2:ファンド経由の債券市場向け資金フロー

リスクオンの地合いが継

続か。英総選挙は、やや

長い目で見るとリスクオフ

の火種も、 “合意あり”離

脱はほぼ確実な状況

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- 4 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

<ドル円相場の来週末までの想定レンジ:108円50銭~110円50銭>

今週のドル円相場は約9営業日ぶりの109円台に復帰。週明けのオセアニア市場で108円

65銭の始値を刻んだ後、週の半ばにかけては神経質な様子見売買が錯綜、1ドル=108円40

銭台~80銭台までの狭い値幅で保ち合っていたが、12日(木)の米株式市場のオープン直後

にトランプ米大統領が「中国との大きな合意に非常に近づいている」とツイートすると米中通商

協議の妥結観測が強まって米主要株価指数と長期金利が急騰、一部メディアが米国政府関

係者の話として「3600億ドル分の中国製品に対して課した制裁関税を 大半分程度まで引き

下げることを提案した」と報じたことも追い風になり、一時109円45銭付近まで買い進まれた。そ

の後、本日13日(金)の日本時間7:00過ぎに英国総選挙の出口調査の結果が判明、「ジョンソ

ン首相が率いる保守党が単独過半数を確保する見込み」だと報じられるとポンド円が急伸して

クロス円も巻き込んだ円の全面安が再び加速、米中通商合意を好感して大幅に高寄りした日

経平均株価の堅調な動きも追い風になり、日本時間14:00過ぎには一時109円63銭と週初来

高値を試す動きが続いている。国内外の市場関係者が異口同音に今月注目すべき2大不安

材料と見做していた第一段階の米中通商協議と英国の総選挙がいずれも無難な着地を迎え

たこともあり、ひとまずの安堵感が漂う東京午後のティータイムだ。

来週のドル円相場は、毎年この時期に盛り上がる年末絡みの需給トークをこなしつつ、クリ

スマス休暇を控えた手仕舞いムードが広がる展開を想定。例年11月下旬の米国感謝祭からク

リスマス前後の時期にかけてピークを迎える米系多国籍企業や金融機関のリパトリエーション

によるドル高圧力が強まれば心理的節目の110円台を試す展開もあり得るが、来週あたりでそ

うしたフローもそろそろ一巡、為替変動への影響は徐々に減衰しそうだ。来週、米国では16日

(月)=12月NY連銀製造業指数、12月購買担当者景気指数(PMI)、17日(火)=11月住宅

着工および建設許可件数、11月鉱工業生産と設備稼働率、18日(水)=週間住宅ローン申請

件数、19日(木)=7-9月期経常収支、12月フィラデルフィア連銀製造業指数、週間失業保険

申請者数、11月中古住宅販売件数、11月景気先行総合指数、20日(金)=7-9月期実質国内

総生産(GDP)確定値、11月個人消費支出(PCE)デフレーターなど、数多くの経済指標が発

表される予定だが、「事前の注目度」という観点では毎月初旬に公表される米ISM指数や雇用

統計などに比べて小粒な印象が否めない。今週10日(火)~11日(水)に開催された米連邦公

開市場委員会(FOMC)で予防的利下げの停止と様子見モードへの移行が確認された後でも

あり、経済指標の結果に対する市場反応は限られるのではないか。

日本側の予定に目を転じると、臨時国会は今週9日(月)に既に閉幕、今週末から来週初に

かけて今年度の補正予算案と来年度の予算案の閣議決定を済ませた後は、日本の政治も

「年末モード」になりそうだ。来週は18日(水)~19日(木)にかけて年内 後の日銀金融政策

決定会合が開催されるが、政策金利、フォワードガイダンスともに現状維持がほぼ確実視され

ているため、マーケット関係者の注目度は極めて低い。今週は12日(木)にユーロ圏でラガル

ド欧州中銀(ECB)総裁のデビュー戦となる理事会が開催されたが、こちらも金融政策は現状

維持、市場関係者が注目している新体制下での「戦略的見直し」についても結論は急がず、

来年1年間をかけて議論を進める方針が示された。「日米欧の世界3大中銀の金融政策がし

ばらく動かなくなる」との見方が広がる中、ファンダメンタルズ系の材料に対する為替市場の反

応は鈍い状態が続きそうだ。再来週25日(水)のクリスマスが終わって大晦日の接近が意識さ

れるようになると大半の市場関係者は「今年の数字」を固めてしまい、「余計なことはしない」心

理状態になって越年の準備に取り掛かるだろう。上値も下値も限られる状態が続きそうだ。

(植野)

(12月13日 14:25)

今週のドル円相場は、約

9 営業日ぶりの 109 円台

に復帰

来週のドル円相場は年末

絡みの需給トークがそろ

そろ一巡、クリスマス休暇

前の手仕舞いムードが広

がる展開を想定

来週の日銀会合は現状維

持の無風通過、日米欧の

金融政策に対する期待の

変化がしばらく起きなくな

る中、為替市場は年末モ

ードに移行

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- 5 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

トピックス

12 月 FOMC:金利据え置き、レポ金利安定に自信も嵐の前の静けさか

シニア・マーケットエコノミスト 井上 健太

ポイント

政策金利据え置きを決定:先行き見通しは「当面、利下げ無し」へ収斂、インフレ加速がない限り利上げ無し

FRBは年末のレポ金利上昇抑止に自信あり。必要なら温存した常設レポ、利付債購入も辞さぬ決意を表明

トランプ大統領の沈黙が破られるときは遠くない。米中合意後の株価、選挙を控えた20年の雇用・市場

動向を受け利下げ圧力再開、20年後半利下げ再開見通しは揺らがず

12月10日~11日に19年 後のFOMC会合が開かれた。同会合では政策金利据え置き(@

政策金利誘導レンジ「1.50%~1.75%」)を全会一致で決定。FRBからのメッセージは(引き続

き、景気・物価見通しの重要な変化がない限り)「利下げを当面、休止」で様子見方針だ。今

回の声明文から「経済見通しに関する不確実性」に言及する文言を削除、「現行の金融政策

スタンスは『適切(appropriate)』」との表現を追加した。

図:FOMC参加者・政策金利見通し(12月時点):政策金利据え置き派が増殖、利上げ実施は想定し難い

0.0

0.5

1.0

1.5

2.0

2.5

3.0

3.5

4.0

4.5

5.0

2019年 2020年 2021年 2022年 長期

注:各点はFOMC参加者各々が提出した年末時点(あるいは長期)のFF金利の適正ターゲットレンジ中央値、あるいは適正ターゲット水準

出所:FRB資料、Bloombergより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

(%)

今回、新たに公表されたドットプロット(図)では、会合参加者は20年の政策金利据え置きで

見解が概ね一致。21年、22年については、19年3回目の追加利下げ(@10月FOMC)を織り込

み、前回9月見通し対比で総じて1回分(▲25bp)の目線引き下げを実施した参加者が多数。

予想中央値でみると(表)、19年~22年にかけて▲25bpだけ下方修正が実施されており、現

状追認、予想据え置き、がFOMC参加者の見解だった。

12 月会合は政策金利据

え置きを決定:FOMC 先

行き見通しは「当面、利下

げ無し」へ収斂、インフレ

加速がない限り利上げ無

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- 6 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

表:FOMC経済見通し:中央値(中心レンジ) 上段:2019年12月時点 vs 下段:2019年9月時点

実質GDP(2.1 ~ 2.2) (2.0 ~ 2.2) (1.8 ~ 2.0) (1.8 ~ 2.0) (1.8 ~ 2.0)

<9月時点>(2.1 ~ 2.3) (1.8 ~ 2.1) (1.8 ~ 2.0) (1.7 ~ 2.0) (1.8 ~ 2.0)

失業率(3.5 ~ 3.6) (3.5 ~ 3.7) (3.5 ~ 3.9) (3.5 ~ 4.0) (3.9 ~ 4.3)

<9月時点>(3.6 ~ 3.7) (3.6 ~ 3.8) (3.6 ~ 3.9) (3.7 ~ 4.0) (4.0 ~ 4.3)

PCE(1.4 ~ 1.5) (1.8 ~ 1.9) (2.0 ~ 2.1) (2.0 ~ 2.2)

<9月時点>

(1.5 ~ 1.6) (1.8 ~ 2.0) (2.0 ~ 2.2)

PCEコア(1.6 ~ 1.7) (1.9 ~ 2.0) (2.0 ~ 2.1) (2.0 ~ 2.2)

<9月時点>

(1.7 ~ 1.8) (1.9 ~ 2.0) (2.0 ~ 2.2)

FF金利(1.6 ~ 1.9) (1.6 ~ 2.1) (1.9 ~ 2.6) (2.4 ~ 2.8)

<9月時点>

(1.6 ~ 2.1) (1.6 ~ 2.1) (1.6 ~ 2.4) (1.9 ~ 2.6) (2.5 ~ 2.8)

注:1.単位%、PCEは個人消費価格指数、PCEコアは食料・エネルギーを除く。

   2.実質GDP、PCE、PCEコアは当該年第4Qの前年同期比

   3.失業率は当該年第4Qの平均

   4.上段は予想・中央値、下段の括弧内・中心レンジは最も高い(低い)参加者の予想値を除いたレンジ

出所:FRB資料より三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

2.5

2.5(1.6)1.9 1.9 2.1 2.4

2.0

(2.0)

1.6 1.6 1.9 2.1

2.01.8 1.9

(2.0) (2.0)

1.6 1.9 2.0 2.0

2.0 2.0 2.0(2.0)

1.5 1.9 2.0 2.0

1.9

2.0

1.5

4.1

3.7 3.7 3.8 3.9 4.2

3.6 3.5 3.6 3.7

1.9

2.2 2.0 1.9 1.8 1.9

2.2 2.0 1.9 1.82019年 2020年 2021年 2022年 長期

▲80bp

▲50bp

+0bp

+0bp

+30bp

+20bp

+20bp

+30bp

米中基本合意・第1弾の結果が見えない現時点で、FOMCとして踏み込んだ判断など、出

来るはずがない。足元、経済指標も総じて堅調故、経済・物価見通し(+声明文での現状認

識)を変更すべき理由が見当たらず、12月FOMCはサプライズなしの無難な会合だった。会合

後の記者会見では(9月に急騰した)短期金利(レポ金利)についての質問が目立ったものの、

10月にスタートしたT-Bill購入(600億ドル/月を20年4-6月期まで)と20年1月まで継続する翌日

物・ターム物レポによる資金供給が有効に機能しているとパウエル議長は評価。FRBが年末

越えの資金需要を満たせると自信を深めている様子が伺い知れた。四半期毎の新発債の受

け渡し、法人税納付に伴い市中銀行の準備預金が減少する12月16日が迫り、9月同様、レポ

金利急騰を懸念する声が市場では聞かれるものの、FRBの金利上昇抑止の決意は固い。常

設レポの設置を12月会合では見送ったものの、必要とあらば、いつでも発動の準備はできて

いるのだろう。T-Billに加え、(現時点で必要とは考えていないものの)利付債購入も検討・実

施する用意がある、と議長が発言。市場もFRBの強い意思を評価しているようにみえる。今年

の年末年始のドル資金調達は問題なく乗り越えることができそうだ。

市場参加者にとっては想定通りの結果ゆえ、材料出尽くし、あるいは「利上げ実施にはイン

フレ加速が必要」と語ったパウエル議長発言、利上げの意図を汲み取れなかったドットプロット

を好感してか、金利低下で反応した。ここ数日の金利上昇を多少、取り戻した格好であり、違

和感はない。しかし、意外なことが1つ。会合直後、(本稿執筆時点で)トランプ大統領からの

関連ツイートが聞かれないことだ。自身の弾劾裁判問題に気を取られているのか、あるいは、

米中貿易協議に集中しているのか、理由は定かに非ず。ただ、もしかすると、11月18日の「トラ

ンプ大統領 vs パウエル会談」が功を奏しているのかもしれない1。パウエル議長が、当面、利

1 19 年 11 月 22 日発行・米国債投資の視点(No.455)「2 度目のトランフ゜vs パウエル会談:柔軟に利下げ再開の用意あり?」をご参照ください。

FRB は年末のレポ金利上

昇抑止に自信あり。必要

なら温存した常設レポ、利

付債購入も辞さぬ決意を

表明

トランプ大統領の沈黙が

破られるときは遠くない。

米中合意後の株価、選挙

を控えた 20 年の雇用・市

場動向を受け利下げ圧力

再開、20 年後半利下げ再

開見通しは揺らがず

Page 7: 外債投資ウィークリー · 債券・⾦利・外国為替 外債投資ウィークリー No.483 インベストメントリサーチ部 ≪外債市場分析≫ 井上 健太

- 7 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

下げの休止は適切とみる理由を丁寧に説明したかもしれないが、大統領の理解を得られたと

は考えにくい。トランプ大統領にとって、20年の選挙を控え、利下げは勝利実現に欠かせぬ

政策手段である。そこで、パウエル議長が大統領に、一旦、利下げ休止した後、関税問題の

進展等を鑑み、状況に応じて、柔軟に利下げ再開の用意あり、と伝えておいたからこそ、

(FOMC会合後の株価が落ち着いていたこともあり)トランプ大統領の方が様子見、という推論

は、あながち間違っているとは言い難いように思う。選挙を控えて金融政策への政治介入を躊

躇うような大統領ではないはずだ。今は嵐の前の静けさに過ぎず。今週末に控える対中関税・

第4弾発動回避に向けた米中協議の結果を受けた米株価の反応、(一旦、休戦で合意できた

としても)20年入り後の株価・雇用情勢次第で、早々にFRB批判再開が依然、危惧される。目

下、FRBの政策反応関数には、インフレ、雇用に加えて「政治的配慮」が含まれており、重要

度が高まっている。

12月FOMC会合は利下げ見送りを決断できたものの、やはり、19年3回の利下げで打ち止

めとは言い難い。逆方向、利上げ実施のハードルが極めて高いことも、今回のFOMCで再確

認できた。20年には遅かれ早かれ、FRBの予防的・追加利下げ再開は不可避、とみる当方シ

ナリオは不変。(タイミングは米中協議次第であるものの)遅かれ早かれ再開する20年・追加利

下げ(@20年9月 or 12月がメインシナリオ)を見据え、米債は再度、ロングポジション構築の機

会を探り、出来れば為替リスクをとってクーポン収入を享受しながら、金利低下余地を収益化

する戦略で臨みたい。

(12月12日 8:50)

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- 8 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

トピックス

ECB 理事会(19 年 12 月):新総裁デビュー戦は慎重かつ無難な門出

マーケットエコノミスト 大塚 崇広

ポイント

新総裁のデビュー戦は政策変更なし。前総裁の基本路線を踏襲、「戦略的見直し」はしばらく新情報なしか 景気の現状認識とリスクの悲観がやや後退。しばらくは様子見継続の公算。ただし、動くとしたら緩和方向に

新総裁は自身を(タカでもハトでもなく)「フクロウ」と表現。コンセンサス形成を重要視も、動くときは大胆に?

12月12日(木)のECB理事会(スタッフ予想の改訂あり)は、金融政策の現状維持を決定。

記者会見冒頭文のスタイルも含めて、基本的にドラギ前総裁の路線を踏襲した形。注目され

ていた「戦略的見直し」(strategic review)については、目立った新情報はなく、ラガルド新総

裁の話ぶりからすると、今後もしばらくは新たな情報は出てこないかもしれない。成長見通しは

2020年が下方修正されたが(表1)、景気の現状認識とリスクに関する表現は悲観度合いがや

や後退。ECBはしばらくの間は様子見(現状維持)を続ける公算が大きいが、後述の通り、動く

としたら緩和方向とも当方は考えている。

ラガルド新総裁は、自身をタカ派でもハト派でもなく、知恵(wisdom)の象徴である「フクロ

ウ」(を目指す)と表現。様々な意見を聞きながら知恵を絞っていく、コンセンサスの形成を重

要視する姿勢を明確にしたように受け取れる。悪く言えば、(フクロウは首がよく回るだけに)日

和見になるのかもしれないが、IMF専務理事時代のリーダーシップを踏まえると、(緩和方向

であれ、正常化方向であれ)動くときは大胆に動くようにも思える。

表1:ECBスタッフ見通し

出所:ECBより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

ラガルド新総裁を含め、このところ理事会メンバーらが相次いで言及していた「戦略的見直

し」の内容に関する目立った新たな情報はなかった。ラガルド総裁は「戦略的見直し」は「包括

的」で、ECB内だけでなく、各国や欧州議会、学会、市民社会の代表の意見も聞く必要がある

とした。また、「あらかじめ想定されている落としどころ」はないとも指摘し、内容にはテクノロジ

ーの変化や気候変動、格差拡大への対応も含むという。

こうした内容に関する情報は目新しいものではないが、新総裁は「戦略的見直し」が完了す

る時期について初めて言及。曰く「2020年末までに完了」とのこと。ホルツマン・オーストリア中

銀が示唆していた完了時期に比べて後ろ倒しになった印象1。ラガルド新総裁は、枠組み等

に関してはまだ理事会メンバーらで話し合われておらず、詳細は発表できないと指摘。決定

1 ホルツマン・オーストリア中銀総裁(タカ派)「(「戦略的見直し」について)政策目標の修正や見直し、どういう金融政策を追求すべきかなど、議論内

容に関する話し合いはなおオープンで数ヵ月続くだろう」「1 月初めから見直しに入ることになる」(11/25)

12 月 ECB 理事会:ラガル

ド新総裁デビュー戦は現

状維持。前総裁の基本路

線を踏襲、「戦略的見直

し」に関する新情報はなし

「戦略的見直し」は 20 年

末までに完了予定。それ

までは新情報はなしか

2019年 2020年 2021年 2022年 2019年 2020年 2021年

実質GDP 1.2% 1 .1% 1 .4% 1 .4% 1.1% 1.2% 1.4%

インフレ率 1.2% 1 .1% 1 .4% 1 .6% 1.2% 1.0% 1.5%

インフレ率(除くエネ・食品)

スタッフ見通し2019年12月見通し 2019年9月見通し

1.1% 1.2% 1.5%1 .4%1 .0% 1 .3% 1 .6%

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- 9 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

が下される前に理事会メンバーらの意見や考察を求めるとも語っており、「戦略的見直し」に

関する新情報は今後もしばらくは出てこないのかもしれない。

成長見通しは2020年が小幅ながら下方修正となったが、記者会見の冒頭文には「成長減

速に歯止めがかかり、基調的なインフレがこれまでの(ECBの)予想に沿う形で緩やかに高ま

っていく初期の兆候がいくつかある」との文言が加わり、景気の現状認識に関する表現がやや

前向き(悲観度合いが後退)に変化した。また、成長見通しに関するリスクも、引き続き下振れ

方向(tilted to the downside)だが、「やや顕著でなくなった」(somewhat less pronounced)との

文言が加わり、悲観的なトーンはやや後退。以上を踏まえると、(FRBと同様)ECBもしばらくの

間は様子見(現状維持)を続ける可能性が高そうだ。

もっとも、動くとしたら緩和方向とも当方は考えている。ラガルド新総裁は、「2022年にインフ

レ率が1.6%という予想は“2%弱(close to, but below 2%)”(という物価目標)に適合していると

考えているか?」との記者からの質問に対し、「(方向感としては適切だが)No, indeed」と回答。

少なくとも、新総裁としては現状の物価見通しに満足していない考えを表明した。したがって、

成長・物価見通しが大幅な上方修正とならない限り、正常化は困難。(緩和余地が少ないとい

った問題はあるが)次のアクションがあるとすれば、正常化よりも緩和方向の可能性の方が高

いであろう(当方のECB金融政策見通しは表2)。

表2:当方のECB金融政策見通し

決定事項等

2020年 1月~ ・据え置き

2021年 1Q ・QE(純資産購入)のうちPSPP(国債等購入)を終了

・預金ファシリティー金利を10bp引下げ

・TLTROの期間延長

その後 ・据え置き

時期

注 :詳細については、欧州債投資の視点(No.472)『ユーロ圏金融政策・金利見通し:テーマはキャリー向上(≠評価益獲

得)』(2019年11月29日)をご参照ください。

出所:三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

記者会見全体としては「慎重かつ無難」といった印象。中央銀行での経験がなく、エコノミス

トでもないラガルド新総裁の手腕を疑問視する声もあったが、記者の質問を上手くいなしたり

(時には牽制したり)して、やや緊張した表情を見せつつも、言葉を慎重に選びながら無難に

こなしていた印象だ。記者会見の中で、ラガルド新総裁は、自身をタカ派でもハト派でもなく、

知恵(wisdom)の象徴である「フクロウ」(を目指す)と表現。理事会メンバーに限らず、様々な

意見を聞きながら知恵を絞っていく、コンセンサスの形成を重要視する姿勢を明確にしたよう

に受け取れる。ドラギ前総裁時代の反省からか、先述の通り、理事会で結論が出る前に自信

の意見を公にすることを控えることも示唆している。様々な意見を聞くということは、悪く言えば、

(フクロウは首がよく回るだけに)日和見になるのかもしれないが、IMF専務理事時代のリーダ

ーシップを踏まえると、(緩和方向であれ、正常化方向であれ)動くときは大胆に動くようにも思

える。

2020 年の成長見通しは

下方修正も、悲観度合い

はやや後退。ECB はしば

らく現状維持の公算

ただし、動くとしたら緩和

方向。新総裁は現状の物

価見通しに満足せず

新総裁のスタイルは?:コ

ンセンサス形成を重要視

も、動くときは大胆に?

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- 10 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

表3:ECBのフォワード・ガイダンス

①政策金利に関するガイダンス ②QEに関するガイダンス ③再投資に関するガイダンス

「我々(理事会)は、インフレ見通しが予測期間内に2%に十分に近いが、2%未満のレベルに確実に収斂するまで、またそのような収斂が基調的なインフレ動向に継続的に反映されるまで、政策金利(thekey ECB interest rates)が現状の水準かそれよりも低い水準にとどまると予想する。」

「我々(理事会)は、QE(純資産購入)は政策金利の緩和的な影響を強化するために必要な限り続き、政策金利が引き上げられる少し前(short ly be fore)に終了すると予想する。」

「理事会は、政策金利の引き上げ開始後も長期間(for an extendedper iod of t ime)、いずれにせよ、金融緩和の十分な程度と良好な流動性の状況を維持するために必要な限り、(再投資を)継続するつもりである」

出所:ECBより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

(12月13日 11:00)

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- 11 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

トピックス

英国総選挙:保守党勝利も、“勝ち過ぎ”のリスクに要注意

マーケットエコノミスト 大塚 崇広

ポイント

英総選挙は保守党が過半獲得の公算。離脱協定の批准、来年1月末の“合意あり”離脱はほぼ確実な状況 ただし、保守党は“勝ち過ぎ”てしまった印象。来年末に“合意なき”離脱と似た状況に陥るリスクを意識 “合意あり”離脱の確認後は、7月1日までに移行期間(~来年末)の延長を決断できるか否かが焦点に

12月12日(木)実施の英国総選挙は、保守党が議席数を大幅に伸ばした上で過半の議席

を獲得した模様(表1)。出口調査段階の予想であり、正確な議席数については最終的な結果

を待つ必要があるが、保守党による過半の議席獲得、そして来年1月“合意あり”離脱はほぼ

確実な状況。もっとも、ブレグジット協議はそこで終わりではない。後述の通り、やや長い目で

見ると、今回の保守党勝利は必ずしもポジティブな結果とは言えず。当面はリスクオンの地合

いが続きそうだが、“合意あり”離脱が確定した後は「移行期間」を延長できるか否かを巡って

再び不透明感が浮上してくることになろう。

表1:英国総選挙(12/12)の結果(出口調査における予想獲得議席数)

獲得議席数(予想)

選挙前比(増減)

前回選挙比(増減)

備考

保守党 365 +67 +47 ・中道右派。現行の離脱協定で20年1月末にEU離脱を目指す

労働党 196 ▲48 ▲66・現党首下で左傾化。関税同盟残留の方針でEUと再交渉、その内容で離脱かEU残留かを問う国民投票実施を目指す

スコットランド国民党 52 +17 +17 ・スコットランドの地域政党。EU残留派、2度目の独立住民投票も

自由民主党 13 ▲8 +1・リベラル。EU残留派で離脱阻止が公約(政権を取れなければ2度目の国民投票を要求)

プライド・カムリ 4 0 0 ・ウェールズの地域政党。EU残留派、2度目の国民投票実施へ

緑の党 1 0 0 ・環境政党。EU残留派、2度目の国民投票実施を主張

ブレグジット党 0 0 0 ・強硬なEU離脱派。選挙では保守党に一部協力

その他 19 ▲30 ▲3 ―

合計 650 - -

注 :現地時間12月13日午前3時54分時点。議長、副議長を含む。選挙前には2名の欠員があったため、選挙前比(増減)の合計は+2となる

出所:BBCより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

保守党が過半数の議席を獲得すれば、離脱協定の批准はほぼ確実。保守党の立候補者

らは選挙に際して、離脱協定法案(WAB:Withdrawal Agreement Bill)に賛成することを誓約

しているからだ。保守党の公約によると、クリスマス前には法案の審議が始まる予定だ。すでに

マーケットはリスクオン(ポンド高)で反応しているが、“合意あり”離脱が確定する1月末頃まで

は、リスクオンの地合いが続くことになりそうだ。

英選挙(12/12):保守党勝

利で“合意あり”離脱の公

算大も、そこで終わりでは

ないブレグジット協議

保守党が過半の議席獲得

でブレグジットは“合意あ

り”離脱へ。当面はリスク

オンの地合いに

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- 12 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

もっとも、ブレグジットはそこで終わりではない。英国が来年1月末に晴れて合意ある形でEU

からの離脱を果たすと、そこから約1年弱(~2020年末)まで英国とEUの関係は「移行期間」に

入る。移行期間中、英国とEUとの経済的な関係は何も変わらず、この間に移行期間終了後の

通商関係、すなわち将来協定を話し合う。英国とEUが先月に新たな離脱協定とともに合意し

た「将来関係に関する政治宣言」(≠条約)では、将来協定はFTA(自由貿易協定)を目指す

方針が明確化されている。ただ、僅か1年弱という短期間でのFTA締結は過去に例がない。仮

に移行期間中にFTAが締結できなければ、来年末をもって“合意なき”離脱と同じような状況

に陥ることになる1。

移行期間は、1回に限り、1年か2年延長できる(2020年7月1日までに判断)2。“合意なき”離

脱と似た状況に陥ることを避けるために、移行期間は延長されるとみるのが自然だ。保守党の

中でも強硬な離脱派は多数派ではないため、いざとなれば離脱期日の延期と同じように議会

が政府に移行期間の延長を強制(する法案を可決)することになろう。保守党の公約では移行

期間の延長はしない方針だが、離脱協定の協議において土壇場で合意に動いた経緯を踏ま

えると、ジョンソン英首相はFTAの協議においても本音では決裂(“合意なき”離脱(と同じよう

な状況)に陥ること)を望んでいないとも考えられる。

もっとも、議会による政府への「抑止力」は、今回の選挙をもって低下してしまった印象は否

めない。移行期間が延長されない可能性も、念頭に置いておくべきであろう。また、たとえ最

終的に延長されたとしても、それまでに市場で“不確実性”が再び意識される可能性は高い。

以上、纏めると、今回の選挙結果は短期的にはポジティブも、将来的なリスクオフの火種と

なろう。来年1月末の“合意あり”離脱はほぼ確実な状況も、その後は7月1日までに移行期間

(~来年末)の延長を決断できるか否かを巡って不確実性が再浮上してくることになりそうだ。

(12月13日 13:30)

1 離脱協定におけるバックストップ策の修正により、北アイルランドの国境におけるハードボーダーは回避されるが、その他の国境では国境管理が復

活し、関税・非関税障壁が生じることになる(北アイルランドと英国本土との間でも税関や規制上のチェックが発生する)。 2 現行の離脱協定では、延長の有無と期間は 2020 年の 7 月 1 日(水)までに英国と EU の共同委員会(Joint Committee)で決定されることになってい

る。離脱協定を国内法に置き換えた離脱協定法案では、英政府は英議会の同意がなければ EU との共同委員会で移行期間の延長を要請できな

いが、英議会が延期を要請しても、必ずしもそれに従わなくてもよい、との規定になっている。もっとも、9 月 9 日(月)に成立した離脱延期法案のよう

に、修正法案を議会の賛成多数で可決することでこの規定を修正することは可能。

離脱確定後は、「移行期

間」の延長が焦点に。今

回の選挙は「延長なし」に

よるリスクを高めることに

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- 13 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

1.41.51.61.71.81.92.02.12.22.32.42.52.62.72.82.93.03.13.23.3

12月 2月 4月 6月 8月 10月 12月

(%)

米国金融市場動向

米中基本合意成立で米債金利はしばし下がりにくい展開に

シニア・マーケットエコノミスト 井上 健太

今週の米国債市場は12月FOMC利下げ見送りを無難に消化。近い将来の利上げ無しへの

安心感からか、(強い11月・雇用統計を受けて売られた)債券が若干、買い戻される展開。そ

の後、米中貿易協議で基本合意成立・対中関税引き下げ期待から利回り上昇。12月12日の

終値は10年債が1.89%、2年債は1.66%。

図: 米国10年国債利回り(日次)

出所:Bloombergから三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

12月6日:良好な経済指標を受けて利回り上昇、主要株価指数も上昇。11月の雇用統計で、

(事業所調査の)非農業部門雇用者数が前月から +26.6 万人の大幅増。市場予 想

(Bloombergによる。以下同じ)は+18万人。自動車大手でのスト解消、職場復帰の影響(自動

車部門の雇用の伸びは+4.13万人)が出た。一方、家計調査を見ると、11月の就業者数の伸

びは前月から+8.3万人にとどまり、10月の+24.1万人から鈍化していた。11月の雇用統計は予

想外に良好、との判断で良いと見るが、少し出来すぎ感が否めず。来月分と合わせて均して

考えたい。また、12月のミシガン大学消費者マインド指数(速報値)は99.2となり、市場予想

(97)、前月の96.8を上回った。

9日:利回り小幅低下。FOMC会合、大詰めを迎える米中協議を控え、前日の金利上昇の

一部を失った格好。トランプ政権と下院民主党が、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)を巡

る非公式合意を目前にしている、との報道あり。

10日:米中協議に関する情報が錯綜するなら、利回りが若干上昇。米国とメキシコ、カナダ

の代表らが「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の修正合意に署名。発効には議会の批

准が必要。また、米民主党はトランプ大統領の弾劾条項として権力乱用と議会妨害の2項を発

表。来週にも下院本会議で採決される見通し。

11 月・雇用統計は出来す

ぎも、堅調な雇用が消費

を下支え

利上げ無しの安心感から

債券買戻しが一転、米中

合意で利回り上昇

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- 14 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

11日:利回り低下。12月FOMC会合は利下げ見送り。当面、利上げ実施もない、との安心感

が広がった。経済指標では、11月の消費者物価は前月比+0.3%となり、市場予想の+0.2%を

上回った。前年同月比では+2.1%。市場予想は+2.0%。食品とエネルギーを除くコア指数は

前月比+0.2%となり、10月と同率。市場予想とも一致。前年同月比では+2.3%、こちらも市場

予想に一致した。

12日:利回り大幅上昇。10年債は一時、1.9%台。米中協議で合意間近でトランプ大統領の

承認待ち、米国が既存関税率の一部引き下げスケジュールを提案、との報道を受けて主要株

価指数も上昇。経済指標では、11月の生産者物価指数は前月比横ばい。市場予想は+0.2%。

前月の+0.4%から伸び鈍化。食品とエネルギーを除くコア指数は前月比▲0.2%。市場予想

の+0.2%に反して下落。また、先週の新規失業保険申請件数は前週から+4.9万件の25.2万

件となり、市場予想の21.4万件を上回った。ただし、例年よりも後ずれした感謝祭休暇が影響

した可能性が濃厚。また、この日、ECBは理事会を開き、政策金利を据え置いた。

(12月13日 10:00)

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- 15 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

経済指標

予想値と実績値 市場予想 コメント

12/16 8:50

(月) 13:30 第3次産業活動指数 10月est. 前月比 ▲3.6% ▲3.6%

9月 同 +1.8%

8月 同 +0.3%

17:00

11:00

17:00 ユーロ圏製造業PMI 12月est. 47.5 47.1

(速報) 11月 46.9

10月 45.9

ユーロ圏サービス業PMI 12月est. 52.3 52.0

(速報) 11月 51.9

10月 52.2

ユーロ圏CompositePMI 12月est. 50.8 50.6

(速報) 11月 50.6

10月 50.6

22:30

00:00

12/17 日本 10:30

(火) 22:15

22:30

12/18 8:50 貿易統計 11月est. 収支額 ▲3,500億円 ▲3,500億円

(水) 10月 同 157億円

18年11月 同 ▲7,391億円

10:10

10:20

14:00

16:00

18:30 ドイツIFO景況感指数 12月est. 95.5 95.4

11月 95.0

10月 94.7

19:00 ユーロ圏HICP(確報値) 11月est. 前年比 +1.0% +1.0%

(EU統一基準CPI) 10月 同 +0.7%

9月 同 +0.8%

12/19 9:00

(木) 15:30

22:30

22:30

0:00

0:00

3:00 米5年TIPS国債入札(発行予定額150億ドル)

速報値からの変更なしを予想

海外

日銀金融政策決定会合

黒田日銀総裁記者会見

日本

日本銀行・企業短期経済観測調査(12月調査分「企業の物価見通し」等)

駆け込みの反動がはっきり現れ大幅低下。前回増税後(2014年4月)は前月比▲

4.5%だった

業態別の日銀当座預金残高(11月)

日本

20年利付国債入札(発行予定額 9,000億円程度) <12:35 結果発表>

米鉱工業生産 (11月分 市場予想 前月比 +0.8%、10月分 同 ▲0.8%)

発表日・時刻 経済指標等

中国鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資(11月分)

全指数の改善を予想、製造業を取り巻く環境は依然不透明感が漂っており、景況感の回復も鈍いが、底は既に打った形。

米NY連銀製造業景気指数(12月分 市場予想 5.0、11月分 2.9)

米NAHB住宅市場指数(12月分 市場予想 71、11月分 70)

海外

海外

駆け込みの反動で輸入は前年比2ケタ減が継続、貿易赤字は昨年比小幅と予想。輸出は回復とは言い難い状況

日銀国債買入 1-3年 ( 3,000億~5,500億円程度)、3-5年 ( 2,000億~4,500億円程度)、 5-10年 ( 2,000億~5,000億円程度)

1年国庫短期証券入札(発行予定額 1兆9,000億円程度) <12:30 結果発表>

米住宅着工件数(11月分 市場予想 年率 134.0万戸、10月分 同 131.4万戸)

海外

日銀金融政策決定会合

訪日外客数(11月分)

日本

現況指数は横ばい推移も、先行きが回復し全体では改善されるとみる

米フィラデルフィア連銀製造業景況指数(12月分 市場予想 +9.0、11月分 +10.4)

米経常収支(7-9月期分 市場予想 赤字額 ▲1,210億ドル、1-3月期分 同 ▲1,282億ドル)

米中古住宅販売(11月分 市場予想 年率545万戸、10月分 同546万戸)

米景気先行指数(11月分 市場予想 前月比 +0.1%、10月分 同 ▲0.1%)

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- 16 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

注: 1.*は未定。est.は予想値。市場予想(中央値)は各種サーベイより集計

2.発表時刻は日本時間

出所:各種報道より三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

予想値と実績値 市場予想 コメント

12/20 8:30 消費者物価指数 11月est. 前年比 +0.5% +0.5%

(金) <全国・除く生鮮食品 10月 同 +0.4%

(コアCPI)> 9月 同 +0.3%

11月est. 前年比 +0.7% +0.7%

<全国・除く生鮮食品・エネ 10月 同 +0.7%

ルギー(新コアコアCPI)> 9月 同 +0.5%

8:50

10:20

10:30

22:30

0:00

0:00

流動性供給入札(5-15.5年)(発行予定額 6,000億円程度) <12:35 結果発表>

日本

米実質GDP(7-9月期改定値 市場予想 前期比年率 +2.1%、速報値 同 +2.1%)

米個人所得(11月分 市場予想 前月比 +0.3%、10月分 同 0.0%)

米個人消費(11月分 市場予想 前月比 +0.4%、10月分 同 +0.3%)

海外

消費増税(11月に追加押し上げあり)を除くとコアは前年比+0.1%と10月(同+0.2%)から鈍化が見込まれる

資金循環統計(19年7-9月期分速報、19年4-6月期分確報)

3ヵ月国庫短期証券入札(発行予定額 4兆3,200億円程度) <12:30 結果発表>

発表日・時刻 経済指標等

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- 17 - 外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

(1) 米国金利

(2) ユーロ圏金利

(3) 英国金利

(4) 為替相場

見通しマトリックス

[単位:%]

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 (予想) (予想) (予想) (予想)

1.75-2.00 1.50-1.75 1.50-1.75 1.50-1.75 1.50-1.75 1.25-1.50 1.00-1.25 0.75-1.00 0.75-1.00 0.75-1.00 2.25-2.50 1.50-1.75 1.25-1.50 0.75-1.00 0.75-1.00

1.62 1.50 1.40 1.40 1.40 1.50 1.40 1.40 1.40 1.30 2.49 1.50 1.50 1.30 1.30

1.54 1.70 1.60 1.50 1.50 1.60 1.60 1.50 1.50 1.40 2.51 1.70 1.60 1.40 1.40

1.66 1.80 1.70 1.60 1.60 1.70 1.70 1.60 1.60 1.50 2.68 1.80 1.70 1.50 1.40

2.11 2.40 2.30 2.20 2.10 2.20 2.10 2.00 2.00 1.90 3.01 2.40 2.20 1.90 1.70

注:金利は期末値、成長率は年間値(前年比) 2.9 2.3 1.9 1.5 1.9出所:ブルームバーグ、BEAより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成(予想は弊社: 終変更日は11月29日)

2020年 2021年2019年

米国GDP成長率

FFレート(誘導目標)

2年国債利回り

5年国債利回り

10年国債利回り

30年国債利回り

予想 予想

[単位:%]

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 (予想) (予想) (予想) (予想)

0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00

-0.50 -0.50 -0.50 -0.50 -0.50 -0.50 -0.60 -0.60 -0.60 -0.60 -0.40 -0.50 -0.50 -0.60 -0.60

-0.77 -0.70 -0.65 -0.70 -0.75 -0.80 -0.80 -0.85 -0.85 -0.85 -0.61 -0.70 -0.80 -0.85 -0.75

-0.77 -0.65 -0.50 -0.45 -0.55 -0.60 -0.65 -0.75 -0.75 -0.75 -0.31 -0.65 -0.60 -0.75 -0.65

-0.57 -0.45 -0.30 -0.20 -0.30 -0.35 -0.45 -0.50 -0.55 -0.50 0.24 -0.45 -0.35 -0.50 -0.40

-0.07 0.10 0.30 0.45 0.35 0.20 0.10 0.00 -0.05 0.00 0.88 0.10 0.20 0.00 0.10

注:金利は期末値、成長率は年間値(前年比) 1.9 1.2 1.1 1.3 1.1

出所:ブルームバーグ、ユーロスタットより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成(予想は弊社: 終変更日は11月29日)

2020年 2021年2019年

ユーロ圏GDP成長率

30年ドイツ国債利回り

リファイナンス金利

預金ファシリティ金利

2年ドイツ国債利回り

5年ドイツ国債利回り

10年ドイツ国債利回り

予想 予想

[単位:%]

2018年 2019年 2020年 2021年 2022年

7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 1-3 4-6 7-9 10-12 (予想) (予想) (予想) (予想)

0.75 0.75 0.75 0.75 0.75 0.75 0.75 0.50 0.50 0.50 0.75 0.75 0.75 0.50 0.50

0.37 0.60 0.70 0.65 0.60 0.55 0.50 0.40 0.35 0.30 0.75 0.60 0.55 0.30 0.35

0.36 0.60 0.85 0.80 0.75 0.70 0.60 0.50 0.40 0.40 0.90 0.60 0.70 0.40 0.50

0.52 0.90 1.10 1.00 0.95 0.85 0.70 0.60 0.50 0.50 1.28 0.90 0.85 0.50 0.70

0.95 1.40 1.50 1.45 1.40 1.30 1.20 1.10 1.05 1.05 1.82 1.40 1.30 1.05 1.25

注:金利は期末値、成長率は年間値(前年比) 1.4 1.3 1.4 1.4 1.0出所:ブルームバーグ、ONSより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成(予想は弊社: 終変更日は11月29日)

政策金利

 2年国債利回り

5年国債利回り

10年国債利回り

2020年 2021年

英国GDP成長率

30年国債利回り

2019年

予想 予想

予想 予想

2019年 2020年 2021年 2022年

7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 7-9月期 10-12月期 1-3月期 4-6月期 (実績/予想) (予想) (暫定) (想定)

レンジ 104.46-109.32 105.0-112.5 104.0-114.0 104.0-115.0 104.0-115.0 104.0-115.0 103.5-115.5 102.5-115.5 104.46-112.5 104.0-115.0 103.5-115.5 103.0-116.0

期末値 108.08 109.5 109.5 110.0 110.0 110.0 110.0 110.0 109.5 110.0 110.0 110.0

レンジ 115.87-123.36 116.1-125.2 116.0-128.1 118.2-131.4 120.4-133.6 121.5-134.7 122.0-136.4 123.1-137.5 115.87-127.50 116.0-134.7 122.0-139.7 124.7-140.3

期末値 117.80 121.6 122.6 125.4 127.6 128.7 129.8 130.9 121.6 128.7 133.1 133.1

レンジ 1.0885-1.1376 1.060-1.160 1.055-1.185 1.075-1.205 1.095-1.225 1.105-1.235 1.110-1.250 1.120-1.260 1.060-1.160 1.055-1.235 1.110-1.280 1.135-1.285

期末値 1.0899 1.110 1.120 1.140 1.160 1.170 1.180 1.190 1.110 1.170 1.210 1.210

注:ドル円、ユーロ円の予測は小数点以下2桁、ユーロドルの予測値は小数点以下4桁を四捨五入。弊社予想の 終変更日時は19年12月6日9時00分

出所:ブルームバーグより三菱UFJモルガン・スタンレー証券作成

ユーロドル[ドル/ユーロ]

2019年 2020年 2021年

ドル円[円/ドル]

ユーロ円[円/ユーロ]

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外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

Appendix A

アナリストによる証明

本レポート表紙に記載されたアナリストは、本レポートで述べられている内容(複数のアナリストが関与している場合は、それぞれの

アナリストが本レポートにおいて分析している銘柄にかかる内容)が、分析対象銘柄の発行企業及びその証券に関するアナリスト個人

の見解を正確に反映したものであることをここに証明いたします。また、当該アナリストは、過去・現在・将来にわたり、本レポート

内で特定の判断もしくは見解を表明する見返りとして、直接又は間接的に報酬を一切受領しておらず、受領する予定もないことをここ

に証明いたします。

開示事項

三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社(以下「MUMSS」)は、MUMSS のリサーチ部門・他部門間の活動及び/又は情報の伝

達、並びにリサーチレポート作成に関与する社員の通信・個人証券口座を監視するための適切な基本方針と手順等、組織上・管理上の

制度を整備しています。

MUMSS の方針では、アナリスト、アナリスト監督下の社員、及びそれらの家族は、当該アナリストの担当カバレッジに属するいずれ

の企業の証券を保有することも、当該企業の、取締役、執行役又は顧問等の任務を担うことも禁じられています。また、リサーチレポ

ート作成に関与し未公表レポートの公表日時・内容を知っている者は、当該リサーチレポートの受領対象者が当該リサーチレポートの

内容に基づいて行動を起こす合理的な機会を得るまで、当該リサーチに関連する金融商品(又は全金融商品)を個人的に取引すること

を禁じられています。

アナリストの報酬の一部は、投資銀行業務収入を含む MUMSS の収益に基づき支払われます。

免責事項

本レポートは、MUMSS が、本レポートを受領される MUMSS 及びその関連会社等のお客様への情報提供のみを目的としたものであり、

特定の有価証券の売買の推奨あるいは特定の証券取引の勧誘、申込みを目的としたものではありません。

本レポート内で MUMSS に言及した全ての記述は、公的に入手可能な情報のみに基づいたものです。

本レポートの作成者は、インサイダー情報を使用することはもとより、当該情報を入手することも禁じられています。MUMSS は株式

会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(以下「MUFG」)の子会社等であり、MUMSS の方針に基づき、MUFG については投資判断の

対象としておりません。

本レポートは、MUMSS が公的に入手可能な情報のみに基づき作成されたものです。本レポートに含まれる情報は、正確かつ信頼でき

ると考えられていますが、その正確性、信頼性が客観的に検証されているものではありません。本レポートはお客様が必要とする全て

の情報を含むことを意図したものではありません。また、MUMSS 及びその関連会社等は本レポートに掲載された情報の正確性・信頼

性・完全性・妥当性・適合性について、いかなる表明・保証をするものではなく、一切の責任又は義務を負わないものとします。

本レポート内で示す見解は予告なしに変更されることがあり、また、MUMSS は本レポート内に含まれる情報及び見解を更新する義務

を負うものではありません。ここに示したすべての内容は、当社の現時点での判断を示しているに過ぎません。

本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、当社自身のアドレスが記載されている場合を除き、ウェ

ッブサイト等の内容について当社は一切責任を負いません。

当社は、本レポートの論旨と一致しない他のレポートを発行している、或いは今後発行する場合があります。また、MUMSS は関連会

社等と完全に独立してレポートを作成しています。そのため、本レポート中の意見、見解、見通し、評価及び目標株価は、異なる情報

源及び方法に基づき関連会社等が別途作成するレポートに示されるものと乖離する場合があります。

本レポートで直接あるいは間接に採り上げられている有価証券は、価格の変動や、発行者の経営・財務状況の変化およびそれらに関す

る外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがあります。また、投資等に関するアドバイスを含んでお

りません。本レポートにて言及されている投資やサービスはお客様に適切なものであるとは限りません。お客様は、独自に特定の投資

MUMSS 及びその関連会社等は、本レポートに記載された会社が発行したその他の経済的持分又はその他の商品を保有することがあり

ます。MUMSS 及びその関連会社等は、それらの経済的持分又は商品についての売り又は買いのポジションを有することがあります。

MUMSS・その他 MUFG 関連会社、又はこれらの役員、提携者、関係者及び社員は、本レポートに言及された証券、同証券の派生商品

及び本レポートに記載された企業によって発行されたその他証券を、自己の勘定もしくは他人の勘定で取引もしくは保有したり、本レ

ポートで示された投資判断に反する取引を行ったり、マーケットメーカーとなったり、又は当該証券の発行体やその関連会社に幅広い

金融サービスを提供しもしくは同サービスの提供を図ることがあります。

MUMSS の役員(以下、会社法(平成 17 年法律第 86 号)に規定する取締役、執行役、又は監査役又はこれらに準ずる者をいう)は、

次の会社の役員を兼任しています:三菱UFJフィナンシャル・グループ、三菱倉庫。

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外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

及び戦略を評価し、本レポートに記載されている証券に関して投資・取引を行う際には、専門家及びファイナンシャル・アドバイザー

に法律・ビジネス・金融・税金その他についてご相談ください。

MUMSS 及びその関連会社等は、お客様が本レポートを利用したこと又は本レポートに依拠したことによる結果のいかなるもの(直接・

間接の損失、逸失利益及び損害を含むがこれらに限られない)についても一切責任を負わないと共に、本レポートを直接・間接的に受

領するいかなる投資家に対しても法的責任を負うものではありません。

本レポートの利用に際してはお客様ご自身でご判断くださいますようお願い申し上げます。

過去のパフォーマンスは将来のパフォーマンスを示唆し、又は保証するものではありません。特に記載のない限り、将来のパフォーマ

ンスの予想はアナリストが適切と判断した材料に基づくアナリストの予想であり、実際のパフォーマンスとは異なることがあります。

従って、将来のパフォーマンスについては明示又は黙示を問わずこれを保証するものではありません。

本レポートの利用に際しては、上記の一つ又は全ての要因あるいはその他の要因により現実的もしくは潜在的な利益相反が起こりうる

ことをご認識ください。なお、MUMSS は、会社法第 135 条の規定により自己の勘定で MUFG 株式の売買を行うことを禁止されてい

ます。

本レポートで言及されている証券等は、いかなる地域においても、またいかなる投資家層に対しても販売可能とは限りません。本レポ

ートの配布及び使用は、レポートの配布・発行・入手可能性・使用が法令又は規則に反する、地方・州・国やその他地域の市民・国民、

居住者又はこれらの地域に所在する者もしくは法人を、対象とするものではありません。

英国及び欧州経済地域: 本レポートが英国において配布される場合、本レポートはMUFGのグループ会社であるMUFG Securities EMEA plc (以下「MUS(EMEA)」。電話番号:+44-207-628-5555)により配布されます。MUS(EMEA)は、英国で登録されており、Prudential Regulation Authority(プルーデンス規制機構、「PRA」)の認可及び Financial Conduct Authority(金融行動監視機構、以下「FCA」)と

PRA の規制を受けています(FS Registration Number 124512)。本レポートは、professional client(プロ投資家)又は eligible counterparty(適格カウンターパーティー)向けに作成されたものであり、FCA 規則に定義された retail clients(リテール投資家)を対象としたも

のではありませんので、誤解を回避するため、同定義に該当する顧客に交付されてはならないものです。MUS(EMEA)は、本レポート

を英国以外の欧州連合加盟国においても professional investors(若しくはこれと同等の投資家)に配布する場合があります。本レポー

トは、MUS(EMEA)の組織上・管理上の利益相反管理制度に基づいて作成されています。同制度には投資リサーチに関わる利益相反を

回避する目的で、情報の遮断や個人的な取引・勧誘の制限等のガイドラインが含まれています。本レポートはルクセンブルク向けに配

布することを意図したものではありません。

米国: 本レポートは Mitsubishi UFJ Morgan Stanley Securities Co., Ltd. (以下「MUMSS」)によって作成されたものです。MUMSS は日

本で証券業務の認可を取得しております。本レポートが米国において配布される場合、本レポートはMUFGのグループ会社であるMUFG Securities Americas Inc. (以下「MUSA」。電話番号:+1-212-405-7000) により配布されます。MUSA は、United States Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に登録されたbroker-dealer(ブローカー・ディーラー)であり、Financial Industry Regulatory Authority(金融取引業規制機構、「FINRA」)による規制を受けています(SEC# 8-43026; CRD# 19685)。本レポートが MUSA の米国

外の関連会社等により米国内へ配布される場合、本レポートの配布対象者は、1934 年米国証券取引所法の規則 15a-6 に基づく major U.S. institutional investors(主要米国機関投資家)に限定されております。本レポートは証券の売買及びその他金融商品への投資等の

勧誘を目的としたものではありません。また、いかなる投資・取引についてもいかなる約束をもするものでもありません。本レポート

が米国で大手機関投資家以外の個人に配布される限りにおいて、MUSA は以下の条件のもとでその内容について責任を負っています。

本レポートの執筆者であるアナリストは、リサーチアナリストとして FINRA への登録ないし FINRA の資格取得を行っておらず、MUSAの関係者ではない場合があります。したがって、調査対象企業とのコミュニケーション、パブリックアピアランス、アナリスト本人の

売買口座に関する FINRA の規制に該当しない場合があります。FLOES は MUSA の登録商標です。

IRS Circular 230 Disclosure(米国内国歳入庁 回示 230 に基づく開示):MUSA は税金に関するアドバイスの提供は行っておりません。

本レポート内(添付文書を含む)の税金に関する記述は MUSA 及び関連会社以外の個人・法人が本レポートにおいて研究する事項に

関する勧誘・推奨を行う目的、又は米国納税義務違反による処罰を回避する目的で使用することを意図したものではなく、これらを目

的とした使用を認めておりません。

日本: 本レポートが日本において配布される場合、その配布は MUFG のグループ会社であり、金融庁に登録された金融商品取引業者

である MUMSS(電話番号:03-6742-4550)が行います。

シンガポール: 本レポートがシンガポールにおいて配布される場合、本レポートは MUFG のグループ会社である MUFG Securities Asia (Singapore) Limited (以下「MUS(SPR)」。電話番号:+65-6232-7784)とのアレンジに基づき配布されます。MUS(SPR)はシンガポール

政府の承認を受けた merchant bank であり、Monetary Authority of Singapore(シンガポール金融管理局)の規制を受けています。本

レポートの配布対象者は、Financial Advisers Regulation の Regulation 2 に規定される institutional investors、 accredited investors、 expert investors に限定されます。本レポートは、これらの投資家のみによる使用を目的としており、それ以外の者に対して配布、転

送、交付、頒布されてはなりません。本レポートが accredited investors 及び expert investors に配布される場合、MUS(SPR)はFinancial Advisers Act の次の事項を含む一定の事項の遵守義務を免除されます。第 25 条:一定の投資商品に関してファイナンシャル・アドバ

イザーが全ての重要情報を開示する義務、第 27 条:ファイナンシャル・アドバイザーが合理的な根拠に基づいて投資の推奨を行う義

務、第 36 条:ファイナンシャル・アドバイザーが投資の推奨を行う証券に対して保有する権利等について開示する義務。本レポート

を受領されたお客様で、本レポートから又は本レポートに関連して生じた問題にお気づきの方は、MUS(SPR)にご連絡ください。

香港: 本レポートが香港において配布される場合、本レポートは MUFG のグループ会社である MUFG Securities Asia Limited(以下

「MUS(ASIA)」。電話番号:+852-2860-1500)とのアレンジに基づき配布されます。MUS(ASIA)は Hong Kong Securities and Futures

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外債投資ウィークリー 2019 年 12 月 13 日

Ordinance に基づいた認可、及び Securities and Futures Commission(香港証券先物取引委員会;Central Entity Number AAA889)の

規制を受けています。本レポートは Securities and Futures Ordinance により定義される professional investor を配布対象として作成さ

れたものであり、この定義に該当しない顧客に配布されてはならないものです。

その他の地域: 本レポートがオーストラリアにおいて配布される場合、MUS(ASIA)又はMUS(SPR)により配布されています。MUS(ASIA)は Australian Securities and Investment Commission (ASIC) Class Order Exemption CO 03/1103 に基づき、Corporations Act 2001 が定

める金融サービスの提供者によるオーストラリア金融業免許の保有義務を免除されています。MUS(SPR)はASIC Class Order Exemption CO 03/1102により同様に義務を免除されています。本レポートはオーストラリアのCorporations Act 2001に定義されるwholesale clientのみを配布対象としております。本レポートがカナダにおいて配布される場合、本レポートは MUS(EMEA)又は MUSA により配布さ

れます。MUSA は international dealer exemption の措置により次の各州、準州において金融取引業者としての登録を免除されています:

アルバータ州、ケベック州、オンタリオ州、ブリティッシュ・コロンビア州、マニトバ州、ニュー・ブランズウィック州、ニューファ

ンドランド・ラブラドール州、ノースウエスト準州、ノバ・スコシア州、ヌナブト準州、プリンス・エドワード・アイランド州、サス

カチュワン州、ユーコン準州。 MUS(EMEA) は international dealer exemption の措置により次の各州において金融取引業者としての

登録を免除されています:アルバータ州、ケベック州、オンタリオ州、ブリティッシュ・コロンビア州、マニトバ州。本レポートはカ

ナダにおける National Instrument 31-103 によって定義された permitted client のみを配布対象としております。本レポートに含まれる

情報は、いかなる場合においても、カナダの州、準州において、目論見書、広告、公募又は特定の証券の売買の勧誘若しくは申込みを

目的としたものではありません。また、いかなる場合においても、本レポートに含まれる情報は、カナダの州、準州において投資上の

アドバイスとして解釈されるものではなく、また顧客のニーズを考慮して作成されているものではありません。

又は本レポートは、インドネシアにおいて複製・発行・配布されてはなりません。また中国(中華人民共和国「PRC」を意味し、PRCの香港特別行政区・マカオ特別行政区、及び台湾を除く)において、複製・発行・配布されてはなりません(ただし、PRC の適用法

令に準拠する場合を除きます)。

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ません。

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部もしくは一部を変更、複製・再配布し、もしくは直接的又は間接的に第三者に交付することはできません。〒100-8127 東京都千代

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(商号) 三菱 UFJ モルガン・スタンレー証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第 2336 号

(加入協会)日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、一般社団法人第二種金融商品取

引業協会

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