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EMC ® BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX ® PRIVATE CLOUDS バージョン 1.3 設計および実装ガイド H12387.3

EMC® BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR … EMC VSPEX Private Cloud - Microsoft Windows Server 2012 with Hyper-V for up to 125 Virtual Machines u EMC VSPEX Private Cloud Microsoft Windows

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EMC® BACKUP AND RECOVERYOPTIONS FOR VSPEX® PRIVATECLOUDSバージョン 1.3

設計および実装ガイドH12387.3

Copyright © 2013-2014 EMC Corporation. All rights reserved.(不許複製・禁無断転載)

5 月, 2014 発行

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EMC²、EMC、および EMC ロゴは、米国およびその他の国における EMC Corporation の登録商標または商標です。他のすべての名称ならびに製品についての商標は、それぞれの所有者の商標または登録商標です。

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2 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

はじめに 5

このガイドの目的.............................................................................................6ビジネス バリュー............................................................................................ 6対象範囲.........................................................................................................7必ず読んでおくべき資料..................................................................................7

ソリューション概要とサイズ設定 9

ソリューション コンポーネントおよび用語........................................................ 10ソリューションのアーキテクチャ...................................................................... 11プライベート クラウドの概要........................................................................... 12EMC バックアップ/リカバリ ソリューションの概要.............................................12

EMC Avamar 重複排除バックアップ ソフトウェアとシステム................ 13EMC Data Domain 重複排除ストレージ システム............................... 13vSphere Data Protection Advanced.................................................. 14EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションのサイズ設定....... 15

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事

項 17

Avamar バックアップ戦略の概要....................................................................18Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要.................................... 18VDP Advanced バックアップ戦略の概要......................................................... 18

VDP Advanced を使用した VMware バックアップの構成.................... 18

VMware vSphere のソリューション検証の方法論 21

バックアップ/リカバリ検証の方法論............................................................... 22Avamar のリカバリ手順..................................................................................22VDP Advanced のリカバリ手順.......................................................................23

Microsoft Hyper-V でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事

項 25

Avamar バックアップ戦略の概要....................................................................26Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要.................................... 26

Microsoft Hyper-V のソリューション検証の方法論 27

バックアップ/リカバリ検証の方法論............................................................... 28Avamar のリカバリ手順..................................................................................28

参照資料 29

ドキュメント.................................................................................................... 30

第 1 章

第 2 章

第 3 章

第 4 章

第 5 章

第 6 章

第 7 章

目次

EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド 3

目次

4 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 1 章

はじめに

u このガイドの目的.....................................................................................................6u ビジネス バリュー.................................................................................................... 6u 対象範囲.................................................................................................................7u 必ず読んでおくべき資料..........................................................................................7

はじめに 5

このガイドの目的このソリューション ガイドでは、VSPEX

®プライベート クラウド ソリューションのための

EMC®

Powered バックアップ/リカバリ ソリューションの設計、実装、サイズ設定の方法について説明します。

プライベート クラウド向け EMC VSPEX ソリューションには次の機能があります。

u 仮想化ソリューションを一貫したパフォーマンス レベルでホストできる検証済みのソリューションをお客様に提供します。

u お客様が VSPEX 実証済みインフラストラクチャでプライベート クラウドを迅速に一貫して導入および保護できるようにします。

u VMware vSphere または Microsoft Hyper-V 仮想化ソフトウェア上で稼働します。

u 高可用性 EMC VNX®ファミリーを活用して、ストレージ レイヤーにストレージを提供しま

す。

u EMC のバックアップ/リカバリ製品 (EMC Avamar®、EMC Data Domain

®、VMware VDP

(vSphere Data Protection)Advanced など)を活用します。

ビジネス バリュープライベート クラウドでは、10 年以上前から始まったサーバー仮想化統合の取り組みが続けられています。サーバー仮想化の取り組みをサポートする IT 管理者は、可能な最高レベルのパフォーマンスとアプリケーションの効率性を維持するという課題に直面しています。同時に、ほとんどの管理者は、削減される予算への対応に努めながら、絶え間なく増えるファイルおよびアプリケーション データへの対応に苦慮しています。 ほとんどの IT 部門では、現在の各地に分散した従業員が使用するプライベート クラウド環境の管理、監査、保護、マネジメントに大きな課題を抱えています。

多くの企業は、物理サーバーや効率の悪い直接接続ストレージを追加することでこのような課題に対処しようとしています。しかし、このような対処法がさらに問題を複雑化させています。 さらに、仮想環境が拡大すると、サーバーの統合によりバックアップ ウィンドウが重複し、ハードウェア リソースに大きな影響を与え、バックアップ処理が低速化する可能性があります。 データが適切にバックアップされないとリカバリも不確実になるため、このような事態は、仮想化プロジェクトを失速させたり、データを危険にさらしたりすることにつながります。

EMC は業界をリードする IT インフラストラクチャ プロバイダーと連携し、プライベート クラウドの導入を促進する包括的な仮想化ソリューションを作成しました。

VSPEX は、導入の迅速化、簡素化、選択肢の増加、効率性の向上、リスクの軽減によってIT の変革を加速できます。 EMC の妥当性検査によって、予測可能なパフォーマンスが保証されるだけでなく、お客様は既存の IT インフラストラクチャ ソリューションを活用するテクノロジーを選択し、プランニングと構成に伴う負荷も同時に解消できます。 VSPEX は、環境を簡易化すると同時にスタックの各レイヤーの柔軟性を求めているお客様にインフラストラクチャ ソリューションを提供します。

EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションである EMC Avamar、EMC DataDomain、VMware VDP Advanced(vSphere Data Protection Advanced)は、VSPEX を迅速に導入するために必要となる保護と信頼性を提供します。

VSPEX は、導入の迅速化、簡素化、選択肢の増加、効率性の向上、リスクの軽減によってIT の変革を加速できます。 EMC の妥当性検査によって、予測可能なパフォーマンスが保証されるだけでなく、お客様は既存の IT インフラストラクチャ ソリューションを活用するテクノロジーを選択し、プランニングと構成に伴う負荷も同時に解消できます。 VSPEX は、環境を簡易化すると同時にスタックの各レイヤーの柔軟性を求めているお客様にインフラストラクチャ ソリューションを提供します。

はじめに

6 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションである EMC Avamar、EMC DataDomain、VMware VDP Advanced(vSphere Data Protection Advanced)は、VSPEX を迅速に導入するために必要となる保護と信頼性を提供します。

VDP Advanced は、最大 125 台の仮想マシンの VMware ベース VSPEX の導入向けに推奨します。 Avamar テクノロジーを活用した VDP Advanced は、高速かつ効率的なイメージ レベルとファイル レベルのバックアップ、リカバリ、レプリケーションを提供します。 VDPAdvanced は、バックアップ データを EMC Data Domain システムに送信して、拡張性と信頼性の向上を実現しています。

図 1 EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューション

対象範囲このソリューション ガイドでは、次の構成を使用して、VSPEX プライベート クラウド環境のEMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションを設計、実装、サイズ設定する方法を説明しています。

u VDP Advanced および Data Domain DD2200 システム。VMware vSphere 上で稼働するプライベート クラウド(最大台の仮想マシン)を保護します。 仮想化 Microsoft アプリケーション向け VSPEX を使用して Microsoft アプリケーションを保護することもできます。

u EMC Avamar。VMware vSphere および Microsoft Hyper-V で稼働するプライベート クラウドを保護します。

u EMC Avamar および EMC Data Domain システム。125 台を超える VM がある VMwarevSphere 上で稼働するプライベート クラウドを保護します。

u EMC Avamar および EMC Data Domain。Microsoft Hyper-V で稼働するプライベート クラウドを保護します。

必ず読んでおくべき資料EMC.com および Powerlink Web サイトで入手できる次のドキュメントに目を通すことを推奨します。

ソリューションの概要

「ソリューション概要: EMC VSPEX Private Cloud」ドキュメントを参照してください。

VSPEX 実証済みインフラストラクチャ

次の VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ドキュメントを参考にしてください。

はじめに

対象範囲 7

u EMC VSPEX Private Cloud - Microsoft Windows Server 2012 with Hyper-V for up to 125Virtual Machines

u EMC VSPEX Private Cloud Microsoft Windows Server 2012 with Hyper-V for up to1,000 Virtual Machines

u EMC VSPEX Private Cloud VMware vSphere 5.5 for up to 125 Virtual Machines

u EMC VSPEX Private Cloud: VMware vSphere 5.5 for up to 1,000 Virtual Machines

はじめに

8 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 2 章

ソリューション概要とサイズ設定

この章では、仮想化プライベート クラウド向け VSPEX 実証済みインフラストラクチャ、このソリューションで使用されるバックアップ/リカバリ製品の概要を示します。また、バックアップ/リカバリ ソリューションのサイズ設定に関する重要なガイダンスも提供しています。

u ソリューション コンポーネントおよび用語................................................................ 10u ソリューションのアーキテクチャ.............................................................................. 11u プライベート クラウドの概要................................................................................... 12u EMC バックアップ/リカバリ ソリューションの概要.....................................................12

ソリューション概要とサイズ設定 9

ソリューション コンポーネントおよび用語このセクションでは、vSphere および Hyper-V 環境で使用されるコンポーネントと用語をまとめています。

VMware vSphere コンポーネントおよび用語

このセクションでは、VMware vSphere 環境で使用されるコンポーネントと用語をまとめています。

表 1 VMware vSphere 用語

コンポーネント 説明

ホスト OS VMware vSphere ソフトウェアをインストールする物理ホスト。 VMwarevSphere を使用することで、ホスト OS またはハイパーバイザはハードウェア

リソースの作成、管理、仮想マシンへの割り当てを行うことができます。

VM(仮想マシン) ホスト OS 上のオペレーティング システム(ゲスト OS)とアプリケーション ソフ

トウェアの自己完結型の実装をサポートする仮想ハードウェア。 1 つのホスト

OS 上に複数の VM が独立して存在できます。

vApp(virtualApplication、仮想ア

プリケーション)

構成済みの VM の集合で、アプリケーションとオペレーティング システムを組

み合わせて 1 つの VLAN(仮想 LAN)とすることができます。 たとえば、vAppには Active Directory ホスト、SharePoint ファーム、SQL Server ホスト、適切

なサイズの仮想 EMC バックアップ/リカバリ アプライアンスを含めることがで

きます。 VMware vSphere により vApp のそれぞれの VM の開始順序を構成

できます。 vApp のバックアップでは、バックアップ アプリケーションにより

vApp のすべての VM がバックアップされます。

vCenter 複数の vSphere サーバー、仮想マシン、基盤となる仮想化テクノロジー(CBT(変更ブロック トラッキング)やプロキシ ホストなど)を一元管理するサーバ

ー。 vCenter サーバーは物理マシンまたは仮想マシン上に作成できます。

データストア 論理コンテナーで、vSphere が管理するファイル システムと類似しています。

データストアには、それぞれの VM を構成するファイルが格納されます。

プロキシ ホスト バックアップ操作でバックアップ プロセスのオーバーヘッド処理と VM ターゲ

ットからの使用リソースのオフロードに使用される Avamar VM。

イメージ ベースのバ

ックアップ

スナップショット テクノロジーを使用してバックアップのポイント イン タイム コピーを作成するバックアップ操作。これには、VM のゲスト OS、アプリケーショ

ン、データ ファイルの全コピーが含まれます。 イメージ ベースのバックアップ

を使用することで、VM の災害復旧が行えます。

FLR(ファイル レベル

のリカバリ)

イメージ ベースのバックアップから特定のファイルとフォルダーをリカバリする

機能。

ゲスト ベースのバッ

クアップ

バックアップ アプリケーションを使用する従来の VM のバックアップ。このアプ

リケーションを VM にインストールして、ゲスト OS、アプリケーション、データ

ファイルをバックアップします。

CBT(更新ブロック追

跡)

2 つの時点の間で変更されたディスク セクターを特定する方式。 CBT では、

新しいデータ ブロックのみを Avamar/VDP に知らせることでバックアップ ウィ

ンドウを短縮します。 Avamar と VDP は、新しいブロック内で変更されたセグ

メントを特定して、そのセグメントだけをバックアップします。

ソリューション概要とサイズ設定

10 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

Microsoft Hyper-V コンポーネントおよび用語

このセクションでは、Microsoft Hyper-V 環境で使用されるコンポーネントと用語をまとめています。

表 2 Hyper-V の用語

コンポーネント 説明

VHD 仮想ハード ディスクまたは仮想マシン。

CSV(クラスターの共有

ボリューム)

クラスター内の各ノードによる読み取りおよび書き込み処理のためにアク

セス可能な共有ディスク。

親パーティション ハイパーバイザー レイヤーを実行します。 子パーティションを作成して管

理する役割を持ちます。

子パーティション 割り当てられた CPU およびメモリ リソースで分離された OS を実行します。

プロキシ アーキテクチ

Hyper-V では、明示的に作成された VHD プロキシを使用しません。 各VHD は、リソースをプロキシ専用に使用します。

ソリューションのアーキテクチャ次の図は、VSPEX プライベート クラウドを特徴づけるアーキテクチャを示しています。

図 2 VSPEX プライベート クラウドを含むソリューション アーキテクチャ

この例には次のコンポーネントが含まれます。

u VMware vSphere または Microsoft Hyper-V クラスター上に存在する複数の VM。

l VMware vSphere の場合、(複数の VM を含む)複数の vApp とフォルダーをクラスター上に置くこともできます。

ソリューション概要とサイズ設定

ソリューションのアーキテクチャ 11

l Microsoft Hyper-V ハイパーバイザーの場合は、クラスター上に 1 つの親パーティションと複数の子パーティションが存在します。

u VSPEX 実証済みインフラストラクチャ ソリューションの一部として検証された EMC VNXシリーズ。バックエンド ストレージ機能を提供します。

u イメージのブート コード データを含むデータストア:

l VMware vSphere では、データが VMDK(仮想マシン データ ファイル)形式で格納される。 Avamar は VM 全体のリカバリまたは FLR を実行できます。

l Microsoft Hyper-V では、データが VHD 形式で格納される。 Avamar は VHD 全体のリカバリまたは FLR を実行できます。

u VMDK および VHD ファイルを RDM 形式で格納する iSCSI ネイティブ ディスク。

u VSPEX 実証済みインフラストラクチャの一部として検証された EMC バックアップ/リカバリ システム。バックアップ/リカバリ機能を提供します。

詳細については、「「必ず読んでおくべき資料」」を参照してください。

プライベート クラウドの概要プライベート クラウドは、個々の VM または vApp 内の VM を使用する仮想化環境でのコンピューティングとコラボレーションをエンド ユーザーに対して可能にする、新しい統合アプローチです。 標準的な vApp には、Active Directory VM、Microsoft/Oracle アプリケーションを含む VM、仮想化 EMC バックアップ/リカバリ グリッドまたはアプライアンスが含まれます。VM を vApp に追加することで、vApp 内の VM を単一のエンティティとしてバックアップするよう Avamar を構成できます。

プライベート クラウド構成では、次のことが可能です。

u 企業の要件に合わせてカスタマイズした VMware VM、vApp、Microsoft VHD を実装し、仮想化を利用して環境を統合、高速化する。

u IT スタッフおよび企業がエンド ユーザーの必要とするアプリケーションとサービスの全カタログを提供できるようにする。

u 環境に割り当てられたバックアップ/リカバリ リソースを利用してプライベート クラウド環境を保護する。

プライベート クラウド構成には、いくつかの重要なコンポーネントと概念が含まれます。

u 仮想マシン/仮想ハード ディスク。

u 仮想マシンのプロキシ ホスト。 プライベート クラウドは、プロキシ ホストを使用して、VM/VHD ホストからバックアップ リソースの負荷をオフロードします。 プライベート クラウドでは、プロキシ ホスト プールからプロキシ ホストが選択されます。

u 所定の VM で変更されたデータ ブロックのみをバックアップする手段を提供する CBT(変更ブロック追跡)。 Microsoft VSS API も同様のメカニズムを使用しています。 CBT はバックアップ ウィンドウを大幅に短縮します。

これらのコンポーネントは、VMware vSphere または Microsoft Hyper-V 仮想環境でのバックアップ/リカバリ機能と拡張性の基礎となります。

EMC バックアップ/リカバリ ソリューションの概要このセクションでは、VSPEX プライベート クラウド ソリューションのバックアップ/リカバリ オプション、推奨される EMC Powered バックアップ/リカバリ構成、ガイダンスを示します。

仮想化アプリケーション環境に合わせて最適化された EMC バックアップ/リカバリ ソリューションには、次のような特長があります。

ソリューション概要とサイズ設定

12 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

u VSPEX プライベート クラウド環境の導入を迅速に行うための信頼性と効率性を提供する。

u バックアップ時間の 90%短縮とリカバリ時間の 30 倍高速化の実績を持つソフトウェアを使用して、信頼できる保護を実現する。

u EMC 保護ストレージを使用し、エンド ツー エンドの検証と自動修復を提供してリカバリを確実に成功させ、信頼性を高める。

u 大幅な削減を実現する。 業界をリードする重複排除で次の削減が可能になります。

l バックアップ ストレージ:10~30 分の 1。

l バックアップ管理時間:81%。

l WAN 帯域幅:99%(効率的な DR)。

u 7 か月という短い回収期間。 EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションでは、環境の拡大に応じて、バックアップ/リカバリ構成を単純かつ効率的に拡張できる。

EMC Avamar 重複排除バックアップ ソフトウェアとシステム

EMC Avamar は、包括的なソフトウェア/ハードウェア ソリューションにより高速で効率的なバックアップ/リカバリを可能にします。 可変長の統合型重複排除テクノロジーを搭載したAvamar は、物理環境、リモート オフィス、エンタープライズ アプリケーション、NAS(ネットワーク接続型ストレージ)サーバー、デスクトップ/ラップトップ、仮想化環境の毎日の高速フルバックアップを容易に実行できます。

EMC AVE(Avamar Virtual Edition)は、VMware ESX/ESXi 4.1 または VMware ESXi5.0/5.1/5.5 環境で VM として実行されるシングル ノード サーバーです。

VMware ESX/ESXi 5.5 には AVE 7.0 SP1 以上が必要です。

AVE には次のような機能があります。

u Avamar ソフトウェア最新バージョンを SUSE Linux と統合する。

u すべての Avamar クライアント バックアップのターゲットとして自律的に稼働し、物理Avamar システムまたは別の AVE へのレプリケーションを実行する。

Avamar プラグ インは単一の VM、vApp、VHD のバックアップ/リカバリ操作をサポートします。 単一の VM または仮想アプリケーション ホスト インスタンスを構成する複数 VM のバックアップとリカバリが可能です。

最もよく使用され最も細分性の高いリカバリ形式として FLR がありますが、VM 全体をリカバリすることで、レジストリの破損やアクセス不能の VM のリカバリに対処できます。 バックアップ/VMware 管理者は、いずれかまたは両方のリカバリ タイプをデータ保護戦略に含めることができます。

EMC Data Domain 重複排除ストレージ システム

バックアップとアーカイブ ワークロードの高速のインライン重複排除が可能な EMC DataDomain 重複排除ストレージ システムは、ディスクのバックアップ、アーカイブ、災害復旧を変革し続けています。

次の構成で Data Domain システムを Avamar のバックアップ ターゲットとして使用することを推奨します。

u VSPEX プライベート クラウド ソリューションと VMware vSphere。

u Microsoft Hyper-V 向け VSPEX プライベート クラウド ソリューション(VM 300 台以上)。

Data Domain デバイスを Avamar のバックアップ ターゲットとして使用することができます。Avamar クライアントおよびプラグ インのインストールは、Avamar デバイスをバックアップ ターゲットとして使用する場合と同じ方法で行います。 Data Domain システムを Avamar のバ

ソリューション概要とサイズ設定

EMC Avamar 重複排除バックアップ ソフトウェアとシステム 13

ックアップ ターゲットとして使用する場合は、Avamar Manager ソフトウェア アプリケーションで Data Domain システムが検出された後に、Avamar データセット定義のインターフェイスで対応するボックスを選択してバックアップ ターゲットを指定します。

vSphere Data Protection Advanced実行している VM が 125 台以下の VMware ベース VSPEX では、お客様は VDP Advancedを選択できます。

VDP Advanced では、vCenter インスタンスごとに最大 10 個の VDP Advanced システムを使用できます。 VDP Advanced 仮想アプライアンスには次の特長があります。

u 最大 8 TB の容量を提供する。

u 最大 400 のコンカレント VM バックアップをサポートする。

u vCenter サーバー インスタンス内で他の VDP Advanced 仮想アプライアンスから独立して稼働する。 VDP Advanced 仮想アプライアンス内で各 VM の重複排除が個別に実行されます。 グローバル重複排除を利用する場合は、Data Domain 保護ストレージ アーキテクチャを実装します。

u 高い効率性を提供する。 VDP Advanced は、業界をリードする特許取得済みの可変長重複排除アルゴリズムを使用して、ストレージと帯域幅の消費を最小限に抑えます。CBT を使用してバックアップ/リカバリ時間を短縮し、アプリケーション ダウンタイムのコストを最小限に抑えます。

u 復元力を提供する。 VDP Advanced はディスクをエージェントレスのイメージ レベルでバックアップし、Microsoft Exchange(細分性の高い Exchange メールボックス リカバリを含む)、SQL Server、SharePoint に対してゲスト レベルでアプリケーションの整合性を保つ保護を提供します。 暗号化されネットワーク効率の高いバックアップ データ レプリケーションが、オフサイトでのデータ バックアップを可能にして、ビジネス継続性とコンプライアンスを確実にします。

u 簡素化する。 VDP Advanced は、vCenter Server と完全に統合され、エンド ツー エンドの管理を提供します。次のような特長のある vSphere Web クライアントを使用します。

l 使い慣れたユーザー インターフェイス。製品の使用と管理が簡単になります。

l 柔軟性が高くて簡素化されたスケジュール。vSphere 管理者の運用オーバーヘッドを削減します。

VDP Advanced を使用すると、イメージ レベルおよびファイル レベルの高速で効率的なバックアップ、リカバリ、レプリケーションと、信頼性、拡張性、効率性に優れたストレージ保護の利点が得られます。

組み込み型データ レプリケーション

vSphere レプリケーション機能は、稼働している VM の VMDK の変更をセカンダリ ロケーションの VMDK ファイルにコピーすることで、VM のオフライン コピーを提供します。 コピー操作のたびにセカンダリ ロケーションの VM のレプリカが作成されます。vSphere レプリケーションは最大 24 のコンカレント ポイント イン タイム レプリカをサポートします。 ユーザー定義の RPO(目標復旧時点)が、レプリケーション操作の頻度を決定します。 RPO の間隔は、15分から 24 時間まで設定できます。

VDP Advanced が提供する組み込み型レプリケーション ソリューションでは、重複排除および暗号化されたバックアップ データをセカンダリ ロケーションにレプリケーションできます。VDP Advanced のレプリケーション ソリューションは、vSphere レプリケーションよりも長期間の保持を同等以下の RPO で提供します。 VDP Advanced レプリケーションを使用すると、レプリカをセカンダリ ロケーションに 30~60 日間保存し、RPO のインターバルを 24 時間以上にすることができます。

VDP Advanced レプリケーションは、次のタイプのデスティネーションをサポートします。

ソリューション概要とサイズ設定

14 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

u VDP Advanced

u EMC Avamar

u EMC Avamar と Data Domain

EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションのサイズ設定

次の表は、「「Proven Infrastructure Guides for VSPEX Private Clouds」」での前提をもとに可能なバックアップ/リカバリ オプションを示しています。

表 3 EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションの推奨構成

最大

125 台の VM 200 台のVM

300 台のVM

600 台のVM

1000 台の VM

VSPEX プライベート クラウドと VMware

vSphere

VDP Advanced Avamar 7

Data DomainDD2200

Data Domain DD2500 Data Domain DD4200

VSPEX プライベート クラウドと Microsoft

Hyper-V

Avamar BusinessEdition(M1200)

Avamar 7

Data Domain DD2500 Data Domain DD4200

サイズ設定は、開始時と日常の共通性、アプリケーションの変更率、ビジネスに要求される

保持期間によって大きく変わる場合があります。

たとえば、「「Proven Infrastructure Guides for VSPEX」「 Private Clouds」」の前提をもとに、保持期間を大きく変更しただけでも、Data Domain アプライアンスに必要な容量が増加する可能性があります。

u 100 台の VM に対して 30 日間の保持期間を使用する構成では、Data DomainDD2200 を使用する。

u 1000 台の VM に対して 3 年間の保持期間を使用する構成では、Data DomainDD4200 を使用する。

VDP 仮想アプライアンスはアップグレードできません。 このソリューションのサイズ設定

要件を慎重に検討してください。

本ガイドでは以降、各種バックアップ/リカバリ オプションの設計と実装を中心に説明します。

常に VSPEX サイジング ツールを使用して、環境の正式なサイズ設定メトリックを用意するよ

うにしてください。

ソリューション概要とサイズ設定

EMC Powered バックアップ/リカバリ ソリューションのサイズ設定 15

ソリューション概要とサイズ設定

16 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 3 章

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

この章では、Avamar、Data Domain と連携した Avamar、Data Domain と連携した VDPAdvanced のいずれかを使用して VMware vSphere による VSPEX プライベート クラウド環境をバックアップする場合のバックアップ戦略の概要を説明します。

u Avamar バックアップ戦略の概要............................................................................ 18u Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要............................................ 18u VDP Advanced バックアップ戦略の概要................................................................. 18

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項 17

Avamar バックアップ戦略の概要Avamar 7.0 は、バックアップ/リカバリを可能にする vSphere Web プラグ インを VMware 管理者向けに提供します。

VMware vSphere 環境のバックアップ戦略には、次の Avamar の特徴を利用します。

u 使用可能なプロキシ ホストのプールから構成済みのプロキシ ホストを選択できる。

u VM、vApp、フォルダー レベル(フォルダー内の複数の VM)でデータをバックアップできる。

u データ セットを含めたポリシーを使用できる。

u 変更ブロック追跡 API の呼び出しにより、イメージ ベースのリカバリおよび FLR のための VMware 対応認定機能を使用できる。 VMware 対応機能は、認定にあたり厳しいテストを通過しています。

複数 vCenter 環境

標準的なエンタープライズ環境のお客様は、複数の vCenter サーバーを導入している場合があります。 Avamar はこのトポロジーで最大 5 台の vCenter サーバーをサポートします。

Avamar はマルチ vCenter 環境の vSphere Web クライアントをサポートしません。

Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要Avamar 6.0 以上のバージョンは、Data Domain システムへの VM のバックアップをサポートします。

Avamar と Data Domain を使用することで、次のメリットがあります。

u より多くの比較的小サイズの Avamar グリッドを展開できます。これらのグリッドは、ほとんどまたはすべての VM を保持する大規模な Data Domain システムに統合できます。

u Avamar/Data Domain ソリューションのサイズ設定をすることで、Data Domain の高パフォーマンスとスケールを活用できます。

VDP Advanced バックアップ戦略の概要VMware vSphere Web クライアント インターフェイスは、FLR などの VM バックアップ/リカバリの選択、スケジュール、構成、管理に使用します。 FLR では、ローカル管理者は、ローカルマシンのバックアップを参照してマウントし、個々のファイルをリストアすることができます。

バックアップの際、VDP Advanced により VM の静止スナップショットが作成され、バックアップ データの重複排除が自動的に実行されます。

VDP Advanced を使用する前に、VDP アプライアンスをインストールして構成する必要があります。 「vSphere Data Protection 管理ガイド」の「vSphere「 」Data Protection のインストールと構成」の章に詳細が記載されています。

VDP Advanced を使用した VMware バックアップの構成

vSphere Web クライアントを使用して、VMware バックアップを構成します。vSphere クライアント アプリケーションは VDP をサポートしません。

手順

1. Web ブラウザーを使用して VDP vSphere Web クライアントに接続します。

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

18 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

https://[IP_address_vCenter_Server]:9443/vsphere-client/

2. [[認証情報]]ウィンドウで VDP アプライアンスにアクセスする vCenter ユーザー名とパスワードを指定します。

3. [Welcome to vSphere Data Protection]ウィンドウで[VDP]を選択し、[Connect]をクリックします。

次の図に示すような VDP ウィンドウが表示されます。

図 3 VDP vSphere Web クライアント

4. [[バックアップ]]タブで[[バックアップ ジョブのアクション]]を選択し、[新規]をクリックして、[バックアップ ジョブ]ウィザードを起動します。

[仮想マシン]ページには、vCenter Server が管理するすべてのオブジェクトと VM を含むインベントリ ツリーが表示されます。 回転する三角形をそれぞれクリックして、ツリーのオブジェクトのコンテンツを表示します。

5. バックアップ ジョブに追加する項目の隣にあるチェック ボックスを選択して、[[次へ]]クリックします。

6. [[スケジュール]]、[[保存ポリシー]]、[[名前]]ウィンドウでバックアップに必要なパラメーターを選択します。

7. [[Ready to Complete]]ウィンドウで、バックアップ ジョブに関するサマリー情報を確認し、[[Finish]]をクリックします。

情報ダイアログ ボックスで、バックアップ ジョブが正常に作成されたことを確認します。

8. [[OK]]をクリックします。

新たに作成されたバックアップ ジョブが[[バックアップ]]タブに表示されます。 

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

VDP Advanced を使用した VMware バックアップの構成 19

VMware vSphere でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

20 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 4 章

VMware vSphere のソリューション検証の方法論

この章では、VMware vSphere 環境で EMC Avamar、Data Domain と連携した Avamar、VDPAdvanced を使用したリカバリ操作を実行することでバックアップ構成を検証するための手引きと手順を説明します。

u バックアップ/リカバリ検証の方法論....................................................................... 22u Avamar のリカバリ手順..........................................................................................22u VDP Advanced のリカバリ手順...............................................................................23

VMware vSphere のソリューション検証の方法論 21

バックアップ/リカバリ検証の方法論VMware vSphere におけるプライベート クラウドのバックアップ構成の検証とデータのリストア機能は非常に明快です。 最高レベルのリカバリにより、VM または vApp 全体をリカバリできます。

バックアップ時のデータの場所か(インプレース)、またはユーザーに必要な役割ベースのアクセス権がある場合は、別の場所にデータをリカバリできます(リダイレクト リストア)。 イメージに対する災害の重大度に応じて、使用するリカバリのタイプが決まります。

イメージ レベルのリカバリを使用する場合:

u イメージのレジストリが破損し、修復できない。

u イメージがウイルスで攻撃され、イメージにアクセスできない。

ただし、バックアップとリカバリの戦略によっては、次の目的でゲスト ベースのリカバリを使用できます。

u データ ファイル、データベース ファイル、トランザクション ログをリカバリする。 これには、Exchange、SQL Server、SharePoint のアプリケーション整合性のあるイメージが含まれます。

u イメージからファイル レベルのリカバリを実行する。

u インプレースまたはリダイレクト リストアを実行する。

Avamar のリカバリ手順EMC オンライン サポート用 Web サイトにある Avamar VMware vSphere の次の主なドキュメントに、さまざまなリカバリのステップの概略が記載されています。

u VMware 用 Avamar 7.0 ユーザー ガイド

u EMC Avamar 7.0 操作のベスト プラクティス

u EMC Avamar 7.0 管理ガイド

次の図は、Avamar クライアントでのインプレース リカバリに使用できるリカバリ オプションの例です。

VMware vSphere のソリューション検証の方法論

22 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

図 4 Avamar クライアントで[Restore everything to its original location]を選択したときに使用できる

リストア オプション

VDP Advanced のリカバリ手順VDP Advanced では、実際のリストアを実行してバックアップ データの整合性を検証するABV(自動バックアップ検証)ジョブを管理者が作成できます。 管理者は ABV を使用することで、VDP Advanced で保護された VM とアプリケーションのリカバリをより確実に実行できます。

ABV には次の特性があります。

VMware vSphere のソリューション検証の方法論

VDP Advanced のリカバリ手順 23

u 次の命名規則を使用してバックアップ データを一時 VM(検証 VM)にリカバリする。[VDP_VALIDATING_vm-name -一意の番号]。

u ネットワークの競合を発生させずにバックアップをリカバリする。 ABV は検証中に NIC を無効化するため、競合が発生しません。

一時 VM に対しては ping テストを実行できません。

u バックアップ ABV ジョブが完了すると検証 VM を削除する。

u すべての VM に対して最後に成功したフル イメージ バックアップのみを検証する。 検証したバックアップのレポートを[Recent Task]ペインとイベント ログで提供する。

「vSphereHTTP://PUBS.VMWARE.COM/VSPHERE-55/TOPIC/COM.VMWARE.ICBASE/PDF/VMWARE-DATA-PROTECTION-ADMINISTRATION-GUIDE-551.PDFData Protection 管理ガイド」に詳細な ABV のステップと前提条件が記載されています。

VMware vSphere のソリューション検証の方法論

24 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 5 章

Microsoft Hyper-V でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

この章では、Avamar または Data Domain と連携した Avamar を使用して Microsoft Hyper-V による VSPEX プライベート クラウド環境をバックアップするときのバックアップ戦略の概要を説明します。

u Avamar バックアップ戦略の概要............................................................................ 26u Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要............................................ 26

Microsoft Hyper-V でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項 25

Avamar バックアップ戦略の概要Hyper-V 環境のバックアップ戦略では、次の Avamar 機能を活用します。

u VHD または CSV(イメージ)レベルでバックアップできる。

u プロキシを使用して本番環境 VM からバックアップ オーバーヘッドをオフロードできる。

u Avamar データ セットを含めたポリシーを使用できる。

u Hyper-V VSS API を使用してディスク書き込みを停止し、アプリケーション整合性を確保できる。

次の図は、Microsoft Hyper-V ゲストのバックアップ環境における Avamar バックアップ/リカバリ コンポーネントの例です。

図 5 Hyper-V ゲストのバックアップでの Avamar バックアップ/リカバリ コンポーネント

Avamar および Data Domain バックアップ戦略の概要Avamar 6.0 以上のバージョンは、Data Domain デバイスへの VM のバックアップをサポートします。

Avamar と Data Domain を使用することで、次のメリットがあります。

u より多くの比較的小サイズの Avamar グリッドを展開できます。これらのグリッドは、ほとんどまたはすべての VM を保持する大規模な Data Domain システムに統合できます。

u Avamar/Data Domain ソリューションのサイズ設定をすることで、Data Domain の高パフォーマンスとスケールを活用できます。

Microsoft Hyper-V でのプライベート クラウド バックアップに関する考慮事項

26 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 6 章

Microsoft Hyper-V のソリューション検証の方法論

この章では、Microsoft Hyper-V 環境で EMC Avamar および Data Domain と連携したAvamar を使用したリカバリ操作を実行することでバックアップ構成を検証するための手引きと手順を説明します。

u バックアップ/リカバリ検証の方法論....................................................................... 28u Avamar のリカバリ手順..........................................................................................28

Microsoft Hyper-V のソリューション検証の方法論 27

バックアップ/リカバリ検証の方法論ゲスト ベースのバックアップにおけるプライベート クラウド バックアップ構成の検証とデータのリストア機能は非常に明快です。 ただし、クラスター共有ボリューム(CSV)からの Hyper-V イメージ レベルのリカバリには追加の手順が必要です。

Hyper-V では、最高レベルのリカバリにより、VHD 全体をリカバリできます。 VHD のリカバリは、次の 2 つのどちらかのモードで行えます。

u アプリケーション コンシステント モード。 VHD がオンラインで VSS が実行中の場合に、このモードが使用されます。

u クラッシュ コンシステント モード。 VHD が次の状態の場合は、このモードが使用されます。

l オフライン。

l ゲスト OS としてインストールされていないか、ゲスト OS が Windows でない。

l VSS をサポートしていない。

バックアップ時のデータの場所か(インプレース)、またはユーザーに必要な役割ベースのアクセス権がある場合は、別の場所にデータをリカバリできます(リダイレクト リストア)。 イメージに対する災害の重大度に応じて、使用するリカバリのタイプが決まります。

イメージ レベルのリカバリを使用する場合:

u イメージのレジストリが破損し、修復できない。

u イメージがウイルスで攻撃され、イメージにアクセスできない。

ただし、バックアップとリカバリの戦略によっては、次の目的でゲスト ベースのリカバリを使用できます。

u データ ファイル、データベース ファイル、トランザクション ログをリカバリする。 これには、Exchange、SQL Server、SharePoint のアプリケーション整合性のあるイメージが含まれます。

u イメージからファイル レベルのリカバリを実行する。

u インプレースまたはリダイレクト リストアを実行する。

Microsoft Hyper-V は、ゲストまたは CSV(イメージ)のいずれでも、アプリケーション コンシステント リカバリをサポートします。

Avamar のリカバリ手順次の EMC オンライン サポート用 Web サイトにある Avamar VMware vSphere の主なドキュメントに、さまざまなリカバリの手順の概略が記載されています。

u VMware 用 Avamar 7.0 ユーザー ガイド

u EMC Avamar 7.0 操作のベスト プラクティス

u EMC Avamar 7.0 管理ガイド

Microsoft Hyper-V のソリューション検証の方法論

28 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド

第 7 章

参照資料

この章では、EMC Avamar、VMware vSphere、Microsoft Hyper-V を詳細に説明したドキュメントをまとめています。

u ドキュメント............................................................................................................ 30

参照資料 29

ドキュメント次のドキュメントには、追加情報と関連情報が記載されています。 アクセスできないドキュメントがある場合は、EMC 担当者までお問い合わせください。

製品ドキュメント

次のドキュメントには、追加情報と関連情報が記載されています。

u Hyper-V VSS 用 Avamar 7.0 ユーザー ガイド

u EMC Avamar 7.0 管理ガイド

u VMware 用 EMC Avamar 7.0 ユーザー ガイド

u EMC Avamar 7.0 操作のベスト プラクティス

Other documentationMicrosoft Web サイトで Microsoft Hyper-V のドキュメントを参照できます。 http://www.microsoft.com

VMware Web サイトで VMware vSphere および vCenter のドキュメントを参照できます。 http://www.vmware.com/jp

参照資料

30 EMC BACKUP AND RECOVERY OPTIONS FOR VSPEX PRIVATE CLOUDS 1.3 設計および実装ガイド