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Enterococcusfaecalisの 血 清 型 別 病 原 性 の 検 討

1)札幌医科大学医学部泌尿器科学教室,2)札 幌医科大学医学部微生物学教室

吉 岡 琢1)熊 本 悦 明1)廣 瀬 崇 興1)前 川 静 枝2)

(平成6年11月7日 受付)

(平成6年12月7日 受理)

Key words: Enterococcus faecalis, serovar,experimental pyelonephritis

要 旨

実験 的 マ ウス尿路 感染 症 モ デル を用 い て,Enterococcus faecalisの 血清 型別 病原性 の検 討 を行 った.型

別 因子 血 清 の作 製 の もとにな った標準 株 で は,腎 孟 腎炎 の発症 率 は2型,3型,4型,10型 株 で,そ れ

ぞれ90.3%,85.7%,85%,73.3%で あ り,病 原 性が 高か った.ま た,1型,6型,7型 株 で は共 に63.6%

と中等度 の病 原性 を示 し,そ の他 の血 清型 株 で は40～59.1%と 病 原性 は強 くなか った.こ の成績 は臨床

分 離株 に よる実験結 果 と もほ ぼ一 致 した.さ らに臨 床症状 の強 い腎孟 腎炎 や尿路性 敗 血症 の起炎 菌 とし

て分 離 され たE.faecalisの 血 清型 別 を行 う と,2型 また は4型 の占 め る頻度 が75.1%と 高 か った.

以 上 よ りE.faecalisの 中で も特 に血 清型2型 と4型 の病 原 性が 高 く,血 清型別 によ る病 原性 に違 いが

ある こ とが考 え られ た.

序 文

1970年 代の問題 となる主要な感染症の起炎菌が

弱毒性 グラム陰性桿菌であったことから,1980年

代にはそれ らに対 して抗菌力の強い第2お よび第

3世 代のセフェム系抗菌薬が開発され,汎 用され

た.し か し,そ れ らはグラム陽性球菌 に対 して抗

菌力が弱いため,近 年では菌交代現象の結果増加

してきたグラム陽性球菌 による感染症 が注 目さ

れ,問 題になっている1)2).中でもMRSA(メ チシ

リン耐性黄色 ブドウ球菌)感 染症 は最 も注目され

ているが,比 較的弱毒菌 とされているEnterococ-

cus属 による感染症の増加 も問題 となっている.

当科における尿路感染症や尿路性敗血症分離菌 に

おいて もEnterococcus属,こ とにEnterococcus

faecalisの 分離頻度が増加 してお り,よ り詳細 な

細菌学的な研究が必要であると感 じていた.す で

に我々は疫学的調査 に必須なマーカーの一つであ

るE.faecalisの 血清型別分類 を新 しく確立 し3),

その血清型の分布は地域や臨床材料により偏 りが

あることを証明している4).

そこで今回は,血 清型別が異なる菌株の病原性

に差があるや否やを検討するために,実 験的マウ

ス尿路感染症 を発症 させ,さ らに臨床的に症状の

強い腎孟腎炎や尿路性敗血症の起炎菌 となった

E.faecalisの 血清型別 を行うことにより,そ れら

の病原性 を比較 した.

材料 と方法

1.血 清型別法

血清型別は我々の作製した21種 類の血清型別因

子血清 を用いて分類 したが,既 に報告 したスラ

イ ド凝集反応法 により実施 した3).ま た,2種 類

以上の型別因子血清 と凝集反応 を有 した菌株 は

混合型,1型 ～21型 までのいずれの型別因子血清

とも凝集反応を有 しなかった菌株 を型別不能 とし

た.

2.病 原性の実験に使用した菌株

E.flecalis標 準株21株 と当科入院の尿路感染症

症例か らの分離 された16株 を用いて,尿 路感染症別刷請求先:(〒070)旭 川市末広1条4丁 目

旭川泌尿器科 クリニ ック 吉 岡 琢

平成7年2月20日

182 吉岡 琢 他

発症実験 を行 った.な お,臨 床分離株の内訳は臨

床上分離頻度の高い1型,2型,4型,7型 株各々

4株 であり,全 てAPI-20STREP(R) (BIO MER-

IEUX S.A.社 製)5)を用いて,E.faecalisの 同定 を

行 った.

3.実 験的マウス腎孟腎炎発症法

既に我々が報告 した方法 により6),そ れぞれの

血清型菌株 によ り10～17匹 のddY系6週 齢雌マ

ウスに対 して感染実験 を行った.す なわち,1×105

cfu/mlに 調整 したそれぞれの菌液 を経尿道的 に

膀胱内に注入後2時 間尿道をクランプすることに

より,上 行性に腎孟腎炎を発症 させた.

病原性 は腎の組織炎症性変化から判定 した.す

なわち,組 織標本で腎表面まで白血球浸潤を認 め

膿瘍形成するもの,ま たは感染死 を(+++)と した.

腎皮質 までの白血球浸潤を認めるものを(++),腎

髄質 までの白血球浸潤 を認めるものを(+),腎 実

質内に白血球浸潤を認めず発症 していないものを

(-)と した.発 症率は(発 症腎数/検 討腎数)で

表 した.

4.起 炎菌の血清型別を行 った感染症

E.faecalis単 独感染により,強 い臨床症状 を呈

した腎孟腎炎9例,尿 路性敗血症7例 から分離さ

れた株 について血清型別を行 った.

5.溶 血性の検討

腎孟腎炎や尿路性敗血症の起炎菌については病

原性 に関係があるとされる溶血性について も検討

した.

溶血性は5%馬 脱繊維血液加寒天培地 に各菌株

を接種 し判定 した.接 種 した集落周囲が全 く変化

しない ものを γ溶血(非 溶血),接 種 した集落周囲

に透明帯がで き完全溶血するものをβ溶血 とし

た.

成 績

1.血 清型別の相違 による実験的マウス尿路感

染症の発症

1)標 準株による成績

標準株21型 株の血清型別 によるマウス尿路感染

症の起炎菌について検討 した.

Fig.1-1に 示すように,2型,3型,4型,10

型株の腎孟腎炎発症率はそれぞれ90.3%,85.7%,

85%,73.3%と 他の血清型の菌株による発症率 よ

Fig. 1-1 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected withEnterococcus faecalis type strains from serovar 1 to 10.

感染症学雑誌 第69巻 第2号

E.faecalisの 血 清型 別 病 原性 183

Fig. 1-2 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected with

Enterococcus faecalis type strains from serovar 11 to 21.

り高 い傾 向 が み られ た.特 に 臨 床 的 に分 離 頻 度 の

高 い2型,3型,4型 株 は 腎 皮 質 膿 瘍 を形 成 す る

(+++)の頻 度 もそ れ ぞれ22.6%,35.7%,15%と 高

く,病 原 性 が 強 い と考 え られ た.9型 株 の 腎 孟 腎

炎 発 症 率 は66.7%,1型,6型,7型 株 は63.6%

で あ り,こ の4つ の血 清 型 株 は病 原 性 が 中等 度 と

い え る.Fig.1-1お よ びFig.1-2に 示 す よ う に,

残 りの血 清 型 株 の 腎 孟 腎 炎 発 症 率 は高 くは な く,

12型 株 は59.1%,11型,13型,15型 株 は55%,14

型,16型,19型,20型 株 は 54.5%, 5型 株 は 52.9%,

17型,21型 株 は50%,18型 株 は45%,8型 株 は40%

で あ った.こ れ ら の血 清 型 の 菌 株 で は,(升)ま で

の 炎 症 に留 ま り,(+)の 炎 症 が ほ とん どで あ った 。

この よ うに血 清 型 の違 い で マ ウ ス に対 す る起 炎 性

に差 が 見 ら れ,40～90.3%の 腎 孟 腎 炎 発 症 率 で

あ っ た.

2)臨 床 分 離 株 に よ る実験 成 績

次 に 臨 床 に お い て 分 離 頻 度 の 高 い4)1型,2型,

4型,7型 の 臨 床 分 離 株 を そ れ ぞ れ4株 ず つ 用 い,

同 じ血 清 型 別 間 で の病 原 性 に差 異 が な い か ど うか

を検討 した.

1型 株での検討ではFig.2に 示す ように腎孟

腎炎発症率は40～60%ま で幅があり,特に62066株

では(+)が40%と 低 く,全 体では1型 標準株の

63.6%よ り若干低い起炎菌が認められた.

2型 株での検討で はFig.3に 示すように腎孟

腎炎発症率が70～80%と 標準株の90.3%よ りも若

干低かったが,い ずれにしても起炎性は比較的高

かった.ま た,(柵)の 炎症を4株 中2株 に認めた.

4型 株での検討ではFig.4に 示す ように腎孟

腎炎発症率が60～90%と 高 く,標 準株の85%と 同

程度であった.ま た,(帯)の 炎症 を示した頻度 も

4株 中3株 にも認めた.

7型 株での検討で はFig.5に 示 すように腎孟

腎炎発症率 は高 くはな く16.7～60%と 標準株の

63.6%よ りも低値であったが,ほ とんど(+)の

炎症であり,中 等度の病原性 といえる.

このように同じ血清型の菌株間ではその病原性

に,あ る程度の幅は認められるものの,や はり2

型,4型 株の病原性が高い傾向が認められた.

平成7年2月20日

184 吉岡 琢 他

Fig. 2 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected with serovar1 Enterococcus faecalis isolated from urine.

Fig. 3 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected with serovar2 Enterococcus faecalis isolated from urine.

2.強 い臨床症状 を呈 したE.faecalisの 血清型

別の検討

マウス実験感染症の検討から,血 清型 により病

原性 に差があることが示唆 され,2型,4型 株に

病原性が強い傾向があった.そ こで臨床上問題 と

なる発熱を起 こすような重篤な感染症,特 に腎孟

腎炎や尿路性敗血症 を発症 した症例から単独で分

離 されたE.faecallisの 血清型別 を検討 した.Fig.

6に 示す ように実験感染 による結果 と良 く一致

し,起 炎菌の血清型別分布は腎孟腎炎症例では病

原性が強い4型 株が33.3%,2型 株が22.2%,4

型 と8型 の混合型株が11.1%,ま た病原性が中等

度であった1型 株が22.2%で あった.す なわち,

混合型 も含めると2型 と4型 だけで66.6%を 占め

た.ま た尿路性敗血症症例で も同様 に病原性が強

い4型 株が57.1%,2型 株が28 .6%と,こ の2種

感染症学雑誌 第69巻 第2号

E.faecalis の血 清型 別 病 原性 185

Fig. 4 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected with serovar

4 Enterococcus faecalis isolated from urine.

(): No. of kidneys

Fig. 5 Incidence of experimental pyelonephritis in mice transurethrally infected with serovar

7 Enterococcus faecalis isolated from urine.

()=No. of kidneys

類の血清型だけで85.7%を 占めていた.両 者を合

わせた合計では混合型 も含めると2型 と4型 株だ

けで全体の75%を 占めていた.し たがって,臨 床

的にもこれらの血清型の菌株が強い臨床症状 を呈

していた.

また溶血性の検討では,Fig.6に 示すように腎

孟腎炎症例9株 のうち3株 が β溶血を示 し,残 り

の6株 が γ溶血を示 した.同 様に尿路性敗血症症

例7株 のうち4株 が β溶血 を示 し,残 りの3株 が

γ溶血を示 した.

考 察

E.faecalisの 血清型別分類 に関 しての報告 は

Sharpeら の報告7)以後 ほとんど無 く,し かもそれ

は臨床分離株のみを標準株 として用いていない こ

平成7年2月20日

186 吉岡 琢 他

Fig. 6 Distribution of serovars of Enterococcus faecalis strains caused which pyelonephritis or

urosepsis in the Department of Urology, Sapporo Medical University.

とや,今 日の核酸分析 などの新 しい細菌同定法8)

か らみる とEfaecalisで ない株 も標準株 にして

いることもあ り,不 完全なものであった.し かし,

我々は既に本菌の実用的な血清型別法 を新 しく確

立 し報告3)しているが,こ の血清型別分類 はスラ

イ ド凝集反応 を用いた簡便な方法である.こ の分

類法 により,Efaecalisを さらに血清型別分類 を

して,種 々の疫学的な検討が可能 となっている.

他菌種の血清型別 による疫学的研究の実例 とし

て は, Pseudomonas aeruginosa や Escherichia

coliな どで の 検 討 が 良 く知 られ て い る.Paer

uginosaの 型 別 は,宿 主 側 の 様 々 な 易 感 染 性 状 態

に乗 じて 患 者 か ら患 者 へ と伝 播 して ゆ く日和 見 感

染 菌 の 院 内 感 染 モ ニ ター リ ン グ と して 重 要 で あ

り,そ の疫 学 調 査,感 染 源 お よび 感 染 経 路 の 遮 断,

感 染 予 防 と治 療 に貢 献 して い る9)10).また ヒ トに下

痢 症 や 胃腸 炎,尿 路 感 染 症 を惹 起 させ るEcoli

は,あ る特 定 の血 清 型 に属 す る と報 告 され て い る.

特 に尿 路 感 染 症 を惹 起 しや す いEcoliの 血 清 型

と してO-1, O-2, O-4, O-6, O-75 な ど11)～13)が知 ら

れ て い る.ま た 腎 孟 腎 炎 の症 例 で は極 め て 高 頻 度

にO-4, O-6のEccliが 分 離 され た との 報 告12)14)

もあ る.し た が っ て,健 康 人 の腸 内 の常 在 細 菌 叢

の一 つ で あ る非 病 原 性 のEcoliと,病 原 性 を有 す

るEcoliを 鑑別するためには,菌の血清型 を調べ

ることが最 も有用な手段15)であるとされている.

今回のマウス実験感染症の検討からEfaecalお

では2型,3型,4型 株の病原性が強 く,1型,

6型,7型,10型 株は中等度の病原性を示すこと

がわかった.ま た標準株 を含め臨床分離株におい

ても,血 清型別間で病原性が異なることが考 えら

れた.

また,単 独で腎孟腎炎 と尿路性敗血症が発症 し

た症例か ら分離されたE, faecalisの 血清型別分

布を見て も2型 と4型 株で75%を 占めてお り,や

は りEfaecalisの 中で も強 い病原性 を有す る血

清型株が強い臨床症状 を有する起炎菌になってい

ることが示唆された.

しかし,必 ず しも強い臨床症状 を有さなかった

症例の尿,膿,喀 疾,血 液,膣 分泌物から分離さ

れ るE. faecalis全 体 の血 清型別 分布 は2型 が

30.6%で あ り,4型 は6.9%4)と,強 い症状を有し

た感染症分離株分布 よりも少ない.こ の ことから

今回検討 した,症 状の強い感染症症例か ら分離さ

れたE. faecalisの 血清型別分布 と他の尿路分離

株の血清型別分布 とは異な り,2型,4型 株の病

原性が強 く,重 篤な感染症 を発症させ易いと考 え

られた.

感染症学雑誌 第69巻 第2号

E. faecalお の血 清 型 別 病原 性 187

したがって,実 際の臨床の現在での血清型別 は

これ らの1型,2型,3型,4型,6型,7型,

10型 の7種 類の血清型を検討するだけで充分かも

知れない.

ところでE.faecalisの 病原性 については他の

要因 も関係すると言われている.す なわち,マ ウ

スに対 して はβ-ヘモ リジ ン16),バ ク テ リオ シ

ン17)18)とプロテアーゼ活性19)が実験感染症の検討

か ら病原性に関係するとの報告 もあるが,ヒ トに

対 しては明 らかにされている病原性因子の報告は

ない.

今回は血清型別のほかに溶血性について検討 し

た.溶 血性を有するE.faecalisは 好中球による貧

食殺菌作用を阻害す る物質を産生 し,感 染症 を増

強するという報告20)21)から,マ ウス敗血症モデル

では溶血株(β 溶血)が 非溶血株(γ 溶血)よ り病

原性が高い と言 う報告22)がある.

そこで今回のE. faecalis感 染症 か らの臨床分

離株での検討から,腎 孟腎炎症例,尿 路性敗血症

症例 から分離 された菌株 の溶血性 をみる とβ溶

血 を示した ものが43.8%(7/16)で あった.こ れ

はヒ ト健常者の便 由来 のE.faecalisの 溶血性が

わずか14～17%程 度20)23)であることを考 えると非

常に高率であ り,血 清型別 と溶血性の関連性が存

在するかもしれない.

ところが,E.faecalisの 病原性 は弱 く,臨 床的

にはあま り問題 になっていない との報告24)もあ

る.し かし,我 々の実験では同じ感染菌量の比較

ではE.coliよ りも病原性 は弱い ものの菌数が多

い場合 には充分 に病原性 を発揮することを明 らか

にしている6).また,複 数菌感染ではE. faecalisの

相手菌の病原性 を高め るということも考 えられ

る6).

今回の腎孟腎炎や尿路性敗血症の検討で も,明

らかに単独感染により,重 篤な感染症を発症 して

いる症例 を経験 してお り,特 に今回証明 した2型

と4型 のE.faecalisで は充分な病原性 を有 して

いると考えられた.

以上 より,E. faecalisは 血清型別間で病原性の

差があることが考えられ,中 で も2型 と4型 の菌

株 の病原性が強いことが今回の検討で示唆 され

た.

文 献

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188 吉岡 琢 他

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Study of Pathogenicity of Various Serovars of Enterococcus faecalis

Migaku YOSHIOKA1) Yoshiaki KUMAMOTO1) ,Takaoki HIROSE1) & Shizue MAEKAWA2)

1) Department of Urology, School of Medicine, Sapporo Medical University

2) Department of Microbiology, School of Medicine, Sapporo Medical University

Using a mouse experimental UTI (urinary tract infection) model , a study was conducted tofind the pathogenicity of various serovars of E. faecalis . On the basis of studies employingserovar-specific factor sera prepared with E . faecalis type strains, serovar 2, 3, 4 and 10 strainsshowed a high incidence of involvement in pyelonephritis: 90 .3%, 85.7%, 85% and 73.3%.Serovar 1, 6 and 7 strains each showed a 63.6% incidence of involvement in pyelonephritis ,indicating that they have a moderate pathogenicity . The pathogenicity of the other serovarstrains was not very strong, with a low incidence of 40-59 .1%.

These results were thus in good agreement with the findings of the study using the mouse

experimental UTI model infected with clinical isolates.

Serotyping was performed of E. faecalis clinical isolates obtained from patients with

pyelonephritis or urosepsis. Serovars 2 and 4 comprised 75.1% of those isolates.It was surmised that E. faecalis serovars 2 and 4 tend to have strong pathogenicity . Thus,

there were quite a few differences in pathogenicity of E . faecalis according to each kind ofserovar.

感染症学雑誌 第69巻 第2号