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-小国 1-
事例2 主体的に学習に取り組むために,課題設定を工夫した事例
題材名 かんさつ名人に なろう
~丁寧に観察し分かったことや気付いたことを書く~
第2学年 B 領域「書くこと」(ア・オ)
1 単元の目標
(1) 身近なものに関心をもち,観察したことがよく伝わるように書こうとしている。
【関・意・態】
(2)丁寧に観察し,気付いたことや分かったことを集めることができる。【B―ア】
(3)書いたものを読み合い,アドバイスを伝え合ったりよいところを見つけて感想を伝え合ったり
することができる。【B―オ】
(4)言葉には,観察したことを表現したり伝えたりする働きがあることに気付いて文章を書くこと
ができる。【伝国(1)イ(ア)】
2 教材名
ていねいにかんさつして,きろくしよう
「かんさつ名人に なろう」 (光村図書出版2年上)
3 指導の内容と言語活動,教材の関わり(主体的に学習に取り組むための課題設定の工夫)
生活科の学習などで自分たちが育てた植物を観察したことを振り返り,1年生の時に学習した
「見せたいな しらせたいな」の学習を関連付け,自分たちが一生懸命育てたミニトマトやなす
のことを家族や3年生に伝えたいという気持ちを,教師との対話を通して膨らませた。また,1
年生で学習した「見せたいな しらせたいな」においても家族や上級生(現3年生)に作品を読
んでもらっており,今回もう一度家族や3年生に読んでもらうことで,国語の書く力がレベルア
ップしたことを知ってほしいという気持ちも持たせた。このように,教師と児童が対話すること
を通して,単元のゴール(何ができるようになればよいか)を明確にし,「かんさつ名人をめざ
して,去年よりもっと詳しく観察して,レベルアップした文を書いて,家族と3年生に伝えよう。」
という言語活動(学習課題)を設定した。学習のめあてを児童と共に設定することで,主体的な
学びにつなげようと考えた。
また,タブレット端末や電子黒板などを効果的に活用し,主体的,対話的な学びの実現を図る
ことで,書く力を身に付けようと試みた。
4 指導計画と評価計画
(1)評価規準
国語への 関心・意欲・態度
書く能力 言語についての
知識・理解・技能 ①自分が育てた植物のこと
を知らせたいという思い
を膨らませて,観察したこ
とを伝える文章を書こう
としている。
①自分が育てた植物のことを家族や上
級生に伝えるために必要なことを丁
寧に観察し,気付いたことや分かっ
たことを集めている。(B-ア) ②書いたものを読み合い,アドバイス
を伝え合ったり,知らせたいことがよ
く伝わってくる文を見つけて感想を
伝え合ったりしている。(B-オ)
①言葉には,観察したこ
とを表現したり伝え
たりする働きがある
ことに気付いて文章
を書いている。(イ
(ア))
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5 学習指導の様子
時 学習活動 使用教材等 1
1年で学習した「見せたいな しらせたいな」の学習や生活科
などで植物を観察したことを振り返り,家族や3年生に伝えたい
という気持ちを膨らませることで,「かんさつ名人になろう」と
いう学習課題を児童と共に設定し,学習の見通しを持つ。
1年生の時の紹介文・
書込写真 学習計画表
「かんさつ」「名人」についてのイメージを書く。 1年の学習を振り返り,既習の観察キーワードを確認する。
単元の学習計画表
「見通し」「振り返り」で主体的な学びへ
◎単元のめあて
「かんさつ名人をめざして,去年よりもっと詳しく観察して,レベルアップ
した文を書いて,家族と3年生に伝えよう。」
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2
作例を比べ,詳しく書かれた観察文がどちらか読み比べ,意見
交換をする。
作例2点 ワークシート1 (理由・観察記録文に
ついて)
二つの作例を比べ,どちらが,名人が書いたものか考える。
○「二つの観察文を読んで,どちらが観察名人の書いた文か
あてよう。」
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3
観察文を書くときに大切なことを整理する。
ワークシート2 ワークシート2(拡大) (視点ごと色分け)
詳しく書かれた観察文より観察キーワードを洗い出す。 色分けして抜き出し,観察カードにした。
○「かんさつ名人になるための,くわしいかんさつのキーワー
ドをさぐろう。」
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4 5
観察するものを決め,観察したい部分をタブレットで写真に撮
り,観察したことや気付いたことを画像に書き込む。
(観察キーワードを活用する。)
・視点ごと色を変える。
色…赤 形…青 におい…ピンク 大きさ・数・長さ…黄色
触った感じ…オレンジ その他…黒 など
タブレット,ペン,電
子黒板,観察カード (拡大) (表キーワード・裏書
込写真) 竹尺・虫眼鏡
6 7
いちばん伝えたいことに合わせたメモの使い方を考える。
ワークシート3
(短冊カード)
ペアになり観察カードをもとに書き込みについて話し合う。 共に観察をし,足りない部分など書き足した方がことなどについて話し合う。 数日後,観察して書き込んだた写真。 → 文を比較したことが楽しかったようで,成長の様子を比較したいと言っていたので,再
度観察した。
○「かんさつ名人になるために,観察キーワードを使って,
一番伝えたい部分をタブレットに書き込もう。」
○「タブレットに書き込んだキーワードをもとにして,短冊
カードに文を書こう。」
知らせたい題材を選び,関連あるものを短冊メモに写し取る。 書く順序を考え,短冊メモを並び替える。
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8 9
作例の文から観察文を詳しく書くキーワードを見付ける。 ワークシートを基に順序や書き方のポイントに気を付けて,観
察文を書く。
ワークシート⑤ 作例:観察文全体(拡
大) 作例:観察文一文 ワークシート④
○「観察文を書くためのキーワードを探って,詳しい観察文
を書こう。」
友達の作品もレベルアップさせるというめあてにしたことで,しっかり読み込んでい
た。
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10
観察記録文を読み合い,よく観察できているところや,上手に
表現できているところを付箋に書いて交流する。
電子黒板 (読点・句読点なども
指導) ワークシート⑥ 付箋 色鉛筆
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読み合った記録文の感想などをもとに,もう一度読み直し,推
敲し,清書する。 ワークシート④ 清書用紙 観察した写真
電子黒板で推敲の手順などを確認し,児童は自分の作品に書き込んだ。 ペアでも実施した。赤線はよい所,青はアドバ イスなどで色分けして交流した。その後,自分 でもう一度読み直し,清書に入った。
○「友だちの観察文を読んで,もっとレベルアップした
文にするために,たくさんアドバイスしてあげよう。」
○「友だちのアドバイスをもとに,さらにレベルアップし
た文にするために,読み直して,文を書き直そう。」
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3年生を招き,発表会を行う。 (書いた観察文は家庭に持ち帰り,家庭で感想を記入。お便りで
依頼。)
電子黒板 感想用紙
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交流した内容をもとに,学習の振り返り行う。 (学年の中でも交流会を実施)
感想用紙
○「去年よりレベルアップした文を,3年生にしっかり伝
えよう。(しっかりした態度で)」
○「友だちと文を読み合って,よいところをたくさん伝え
て,かんさつ名人全体のまとめをしよう。」
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