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症例検討　2 解説

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画像所見のまとめ

頸椎 C2-6 レベルに脊髄空洞症 C2-3 レベル背側～左側に硬膜嚢に沿って嚢胞性病変あり

頭部両側脳室～第3脳室～第4脳室の拡大（水頭症）大槽の拡大脳室内や拡大した大槽内に膜様構造多数中脳水道やMagendie孔に jet 様の flow void

造影後VIBEで血管の偏位なし（腫瘤性病変は否定的）頭蓋内に明らかな異常信号なし後頭蓋窩の低形成・形成異常なし

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手術所見；両側後頭下開頭にてアプローチ

非常に肥厚したクモ膜

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手術所見

Magendie孔は膜様構造で閉塞

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手術所見

その他にも膜様構造が多数見られる

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最終診断

癒着性くも膜炎（髄膜炎後遺症）chronic adhesive arachnoiditis

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今回の画像所見のポイント

後頭蓋窩の拡大と散見される膜様構造

脊髄空洞症偏在する硬膜内の嚢胞性病変

閉塞機転がはっきりとしない水頭症Jet 様のflow void

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経過；T2WI（3D-SPACE）術前 術後8日

Magendie 孔の flow void は消失

中脳水道の flow void は残存

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癒着性くも膜炎

概説 二次性（脊髄・脊椎の手術後，髄膜炎などの感染後，外傷後，出血後，ミエログラフィー後，腰椎麻酔後など）が多く，特発性のものは少ない．

腰髄領域に多く，いわゆる failed back surgery syndrome の原因の一つ 脊髄空洞症や 二次性のくも膜嚢胞が形成されることもある

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癒着性くも膜炎

• 画像所見–腰椎領域

• 馬尾が不規則にゆがんだ構造を呈し，水平断で不自然な分布を示す

• 増強効果はあっても，それほど強くない

–水頭症を合併した癒着性くも膜炎は検索し得た限りまとまった画像報告はなく，Koerts.G ら*が2008年に1例を報告をしたのみ

*Clinical Neurology and Neurosurgery (2008) 110：171–175

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鑑別診断

後頭蓋窩嚢胞性奇形* Dandy-Walker cyst Dandy-Walker variant（Blake’s pouch cyst）

Arachnoid cyst/pouch

mega cisterna magna

normal pressure hydrocephalus

* H.Utsunomiya et.al. Radiation Medicine (2006) 24:471–481