イギリス緩和ケア視察の旅よりhiroba.sogo-zaitaku.jp/file4data/12955880856784-1.pdf2011/01/20 総合在宅医療クリニック勉強会東海中央病院乳腺外科荻原菜緒

2011/01/20

総合在宅医療クリニック勉強会

東海中央病院乳腺外科荻原菜緒

イギリス緩和ケア視察の旅より～包括的緩和ケアシステムの現状～

今日お話しすること

• 緩和ケアってどんなこと？

• 緩和ケアの歴史

• イギリスにおける緩和ケアの現状

• 日本における緩和ケアの現状

• 包括的緩和ケアの概念

• 私たちにできる緩和ケアとは？

• Take home massage

• 東海中央病院の緩和ケアの様子

緩和ケアってどんなこと？

Ｑ．緩和ケアって・・・？

• 看取りの医療のこと？

• がんの患者さんに対するケアのこと？

• ホスピスや緩和ケア病棟で行われる、専門的なケアのこと？

• 専門的な知識や技術を習得した人たちによって提供されるケアのこと？

• 症状を“緩和する“意味でのケアのこと？

緩和ケアの定義（2002 WHO）

生命を脅かす疾患に伴う問題に直面する患者と家族に対し、疼痛や身体的、心理社会的、スピリチュアルな問題を早期から正確にアセスメントし解決することにより、苦痛の予防と軽減を図り、生活の質（QOL）を向上させるためのアプローチである。

難しそう…???

WHO緩和ケアの定義とは要するに・・・

•命にかかわる疾患（がんが多い）に直面した患者さんやご家族が感じる

•様々な“つらさ”に対して、痛みなどの身体のつらさ気持ちのつらさ生きている意味や価値についてのつらさ療養場所や医療費などのつらさ・・・・などなど、

•患者さんやご家族が日常をより良く生きるために、援助するアプローチである。

Ｑ．緩和ケアって・・・？

• がんに限らず、命にかかわる病の患者さんとそのご家族に対して

• 彼らが何らかの“つらさ”を感じた時から

• 彼らのおかれている環境の中で

• 彼らの“つらさ”に対して援助する立場にいる人たちにより提供される

• 生活の質（QOL）を向上させるためのアプローチである。

緩和ケアってどんなこと？

患者さんやご家族に対して、タイミングや場所に関らず、

誰にでもできる、より良く生きるための援助サポート！

日々、みなさんが当たり前に行っていることそのもの！

緩和ケアの歴史

近代ホスピス発展の歴史

• 1967 Dame Cicely Saunders (シシリー・ソンダース)

• 1968 St.Christopher’s Hospice開設• 1987 Palliative medicine

Specialist NHS team 1st established at St.Thomas’ Hospital• 1990s “Generic” palliative care (back to cancer from HIV)• 2000s NICE Guidelines(2004)

“End of Life Care”-tools (Liverpool Care Pathway)Multidisciplinary team(Specialist Generalist Community Acute)

*Specialist Palliative care*Generalist Palliative care*not-cancer disease?

•Dame Cicely Saunders (1918-2005)

シシリー・ソンダース

•1967 St.Christopher’s Hospice

Dame Cicely Saunders (1918-2005)

• 大学では哲学を専攻• 1944看護師へ• 1947 メディカルソーシャルワーカー(MSW)へ• 1948 David Tasmaとの出会い、そして別れ死にゆく人へのケアを進歩させ、そのケアを専門的に行うための場所（ホスピス）をつくることを決意する。David からたくされた500ポンド＝

“僕は君のつくる家の窓になりたい”• 1957 医師へ疼痛コントロールに関する研究をおこない、現在のモルヒネの使い方の基礎を築く。また、現在の緩和ケアの痛みの考え方への道筋をつくる。

• 1967 St.Christopher’s Hospice開設現在のホスピスケアの源流となる。

• 2005 St.Christopher’s Hospiceにて静かに生涯を閉じる。

近代ホスピス発展の歴史

• 1967 Dame Cicely Saunders (シシリー・ソンダース)

• 1968 St.Christopher’s Hospice開設• 1987 Palliative medicine

Specialist NHS team 1st established at St.Thomas’ Hospital• 1990s “Generic” palliative care (back to cancer from HIV)• 2000s NICE Guidelines(2004)

“End of Life Care”-tools (Liverpool Care Pathway)Multidisciplinary team(Specialist Generalist Community Acute)

*Specialist Palliative care*Generalist Palliative care*not-cancer disease?

イギリスにおける緩和ケアの現状

訪問した緩和ケア施設

Hospice• Dorothy House Hospice Care

(ドロシーハウスホスピスケア)

• St.Christopher’s Hospice(セントクリストファーホスピス)

Hospital• Lewisham University Hospital

(ルーウィシャム大学病院)

• Guy’s and St. Thomas Hospital(ガイズアンドセントトーマス病院)

Holistic care center• Penny Brohn Cancer Care

(ペニーブローンキャンサーケア)

•実際のケア内容

General practitioner:GP、District nurse:DNからのコンサルト

＊Home nursing serviceCommunity team =

Community nurse specialist (CNS) +PT OT ST etc…⇔ GP,DN,General Hospital,Care home,Social Services ⇔ Specialist team at Hospice/Hospital

＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )＊Inpatients care＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service＊Specialist team in the Hospital



＊Home nursing service:在宅サービスCommunity team =

Community nurse specialist(CNS) +PT OT ST etc…⇔ GP,DN,General Hospital,Care home,Social Services ⇔ Specialist team at Hospice/Hospital

＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )＊In patients units＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service＊Specialist team in the Hospital

Community team :地域の緩和ケアチームCommunity nurse specialist (CNS):地域専門看護師PT OT ST etc…

Specialist team at Hospice/Hospital

GPかかりつけ医

DN地域ナース

Care homeケアホーム

Social services社会サービス

General hospital一般病院

患者・家族



＊Home nursing serviceCommunity team = Community nurse specialist (CNS) +PT OT ST etc…

⇔ GP,DN,General Hospital,Care home,Social Services ⇔ Specialist team at Hospice/Hospital

＊Out patients units:外来 ( リンパ浮腫外来も併設 )

＊In patients units＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service＊Specialist team in the Hospital



＊Home nursing serviceCommunity team = Community nurse specialist(CNS) +PT OT ST etc…


＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )＊In patients units

＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service＊Specialist team in the Hospital



＊Home nursing serviceCommunity team =

Community nurse specialist (CNS)+PT OT ST etc…⇔ GP,DN,General Hospital,Care home,Social Services ⇔ Specialist team at Hospice/Hospital

＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )

＊In patients units:入院＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service＊Specialist team in the Hospital





＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )＊In patients units＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists

＊Family bereavement service:遺族ケア＊Specialist team in the Hospital

大切な人をなくした、子供たちや青尐年のケア





＊Out patients units ( リンパ浮腫外来も併設 )＊In patients units＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service

＊Specialist team in the Hospital:

病院内の専門チーム

Community team :地域の緩和ケアチームCommunity nurse specialist (CNS):地域専門看護師PT OT ST etc…

Specialist team at Hospice/Hospital:病院やホスピス内の専門チーム

GPかかりつけ医

DN地域ナース

Care homeケアホーム

Social services社会サービス

General hospital一般病院

患者・家族

Community teamCommunity nurse specialist (CNS)+PT OT ST etc…

Specialist team at Hospice

Specialist team at Hospital

＊Home nursing service

＊Out patients units

(リンパ浮腫外来も併設)＊Day care center＊Short term inpatients facilities＊Education activities for specialists＊Family bereavement service

(Children breavement)

＊Out patients units

(リンパ浮腫外来も併設)＊Education activities for specialists＊Specialist team in the Hospital

•緩和ケアチーム

Nurses Social WorkerChaplainCreative TherapistsPhysiotherapistsCounsellorsSpeech & Language TherapistsDoctorsComplementary TherapistsPhamacisDieticianOccupational Therapists

PTSpecialist専門家

Community地域

Acute急性

Generalist一般総合家

Multidisciplinary team:他職種総合的チーム

ST

SW

医師

補完療法士

薬剤師

栄養士OT

看護師

チャプレン

カウンセラー

アートセラピスト

患者さんご家族

ポジティブ感

サポーター

ネガティブ感

Keys to Success…

・常に患者さんを物事の中心に考えること・コーディネーターやキーケアラーに同意すること・チームで決めたケアプランに従うこと・全員がしっかりとカルテ記載すること・患者さんとコンタクトした情報を共有すること・最新の情報を常に把握する・チーム内のサポートや一体感を常に大切にする

Liverpool Care Pathway

（LCP）

Dr. Jhon Ellershaw（Marie

Curie Center Liverpool)により2003年に提唱された看取りのクリティカル・パスである

LCPを導入することによっ

て看取りのケアの標準化が図られ、専門病床でなくても必要なケアがもれなく行われることができるようになる

日本における緩和ケアの現状

緩和ケア機関の状況

• イギリス：70%以上が緩和ケアチームを利用

• アメリカ：多くが在宅ホスピスケア・プログラムを利用

• 日本：10%以下しか緩和ケア専門機関を利用していない

緩和ケアを行っている専門機関が尐ない

緩和ケアに関する教育

• 2008医師に対する全国調査

• “緩和ケアに関して十分な教育を受けてきた”

20%

• “症状緩和に対する知識・技術が十分だ”

30%

緩和ケアに関する十分な教育が

行われていない

緩和ケアの供給と需要

• 日本は“尐産多死社会”

死亡者数 ≫ 出生数

• 2-3人に1人はがんで亡くなる

• 各務原市でも・・・

がんによる死亡数 350人/年

緩和ケア病棟 0

緩和ケア専門機関だけではまかなえない

2007がん対策基本法（がん医療の均てん化）

• 緩和ケアの重要性

国民がいつでもどこでも質の高い

緩和医療を受けられるために

• 早期からの適切な提供

• 地域との連携協力体制

• 医療者に対する教育

すべてのがん診療に携わる医師に緩和ケアの基本的な知識を提供する

PEACE: Palliative care Emphasis program

on symtom management and

Assesment for Continuous medical Education

症状の評価とマネージメントを中心とした緩和ケアのための継続的教育プログラム

今後の課題

• 病院の枠を超えた地域一体型の緩和ケアチームの確立？

• 在宅ホスピスケア・プログラムなど？

• 医師のみならず、幅広い職種の人たちの教育

• 身体的症状緩和に対してのみならず、全人的アプローチに対する知識・技術習得の教育プログラム

• あらゆる意味でより包括的な緩和ケアを目指す

包括的緩和ケアの概念

“包括”とは？

•ひとつにまとめる

“包括”的緩和ケアとは？

• 患者のみならず、直面した全ての人に対して

• 最期の瞬間のみならず、全てのタイミングで

• 身体的症状のみならず、全ての“つらさ”に対し

• 専門家のみならず、一般医療人によって

• 医療人のみならず、あらゆる人々によって

• ホスピスのみならず、どの場所においても

• 医療的ケアのみならず、全人的ケアを念頭においた

・・・・アプローチ

Active cureTerminalsupport

Palliativecare

積極的治療と緩和ケアの関係従来のかたち

診断

Palliativecare

Active cure

Terminalsupport

より早い段階から継ぎ目ない緩和ケア診断

積極的治療と緩和ケアの関係現在のかたち

Active cureAppropriate treatment

Palliativecare

Active cure

Palliative care

Terminalsupport

積極的治療と緩和ケアがいつでも並列して

ある包括的ケア。

診断

積極的治療と緩和ケアの関係新しいかたち

Penny Brohn Cancer Careペニー・ブローン・キャンサーケア

• 1980 Penny Brohn(ペニー・ブローン)

• こころ(mind)や精神や魂(spirit)のケア

• Bristol aproach（自助的アプローチ）を身につける

• “がんと出会った人生をも、

自らコントロールして選択してゆける！”

という感覚を養う

Penny Brohn (ペニー・ブローン) 1943-1999

Penny Brohn (ペニー・ブローン) 1943-1999

•1979乳癌と診断される。疾患の治療だけでなく、経験しなければ分からない孤独感や恐れ、不安といった様々なストレスに対して

も統合的にサポートできる場所を、全てのがん患者が必要としていると感じる。•1980ブリストル・キャンサー・ヘルプ・センター開設（後にペニー・ブローン・キャンサーケア）

•そこでの取り組みの結果、ブリストルアプローチが編み出され、今や世界的に多くの方々に知られ取り入れられている。

Bristol aproach (ブリストルアプローチ)

• “がんと出会った人生をも、

自らコントロールして選択してゆける！”

という感覚を養うアプローチ。

• 病院での主治療やケアと並行して行う。

• がんと診断された時から統合的にサポートする。

統合的（Holisitic) = 心・感情・身体・魂の全て

• 自分に合ったセラピーを自分で選び受ける。

• Self-help aproach :自助的アプローチである。

（自助的 = 自分自身で自分をケアする）

Mind Body Spirit

SPIRIT魂

EMOTION感情

MIND心

BODY体

Complementary therapies

補完療法

Lifestyle and self-help

生活スタイルと自助的ケア

Psychological support

心理的サポート

Doctor’s sessions

医師カウンセリング


サービスの全体

Complementary therapies

（補完療法）

ヒーリング、アロマセラピー、マッサージ、鍼灸、指圧、リフレクソロジー、ホメオパシー etc.

Lifestyle and self-help

（生活スタイルと自助的ケア）

リラクゼーション、瞑想、イメージ療法、呼吸法、栄養、運動 etc.

Psychological support

（心理的サポート）心理療法、グループワーク etc.

Doctor’s sessions（医師カウンセリング）


サービスの全体

• Complementary therapies：補完療法

ヒーリング、アロマセラピー、マッサージ、鍼灸、

指圧、リフレクソロジー、ホメオパシーetc.

• Lifestyle and self-help：生活スタイルと自助的ケア

リラクゼーション、瞑想、イメージ療法、呼吸法、

栄養、運動etc.

• Psychological support：心理的サポート

心理療法、グループワークetc.

• Doctor’s sessions：医師カウンセリング


• 入所型コース(3days,5days)

• 通所型コース(cancer point)

• ランチだけ楽しみに・・・

• コーヒーだけ飲みに・・・

• おしゃべりを楽しみに・・・

• いつなんどきも、オープンである！


Bristol aproachの根拠となっているもの…

• Psycho-NeuroImmunology(/endcrinology):PNI

こころの状態は神経系を通じて、免疫システムや

ホルモンシステムと密接に影響し合っている。

• Integrative medicine:統合医療

Balance is the Key to Life.

= バランスが人生（命）の鍵である。

PNI:psychoneuroimmunology精神神経免疫学

• Psycho mind

• Neuro brain

• Immunology immune system


• Psycho mind

• Neuro brain


憂鬱

Down ↓

Down ↓


• Psycho mind

• Neuro brain


自分らしい・幸せ

Up↑

Up↑

Mind Body Spirit

SPIRIT魂

EMOTION感情

MIND心

BODY体

ストレス

リラックスステロイド減尐免疫力増強

緊張ステロイド増加免疫力低下

中枢神経系

体性神経自分でコントロールできる

自律神経自分でコントロールできない

急性ストレス反応



急性ストレス反応

中枢神経系

体性神経自律神経

アクセルブレーキ

バランス

感情や直感、ホメオスタシス維持(体内バランス維持）

免疫力睡眠食欲

ホルモンバランス心肺機能

言語や知識、論理的考察など

こころ脳免疫機能

脳

大脳辺縁系大脳皮質系






脳


Down↓

Unhappy







脳



Up↑

Happy!!

Bristol aproachの根拠となっているもの…

• Psycho-NeuroImmunology(/endcrinology):PNIArthentic:自分の気持ちに素直になり、受け入れる。無理に闘わない。Mind Body Aproaches ⇒ Self-help aproach

• Integrative medicine:統合医療全人的(こころ身体魂環境)あらゆるタイプの治療やケア手段を用いるBalance is the Key to Life.人生においてバランスが大切な鍵！

呼吸



ストレス対策

中枢神経系

自分でケアできること

体性神経自分でコントロールできる

自律神経自分でコントロールできない

Mind body approaches

• リラクゼーション

・・・リラックス、心地よさを感じる

• 瞑想

・・・空っぽになってみる

• イメージ療法、ヒーリング

・・・良いイメージ、エネルギーを満たすイメージ

• 呼吸法

・・・ゆっくり深く、副交感神経を刺激

人生の毎日、ストレスばかり・・・どう対処していったらよいの？

外の天気は変えることはできない。だったら、自分で変えることのできる内なる部分の環境を整えよう。

人生とコントロール

自分のコントロール誰のコントロールでもない

自分以外の誰かのコントロール

The Serenity Prayer (平穏の祈り)

• God grant me the serenity to accept the things I cannot change; courage to change the things I can; and wisdom to know the difference

Reinhold Niebuhr,1937• 神さまは、私が変えることのできないことを受け入れるための平穏を与えてくださった。そして同時に、私が変えることができることを変えるための勇気を与えてくださった。そして何より、その両者の違いを見極める叡智を与えてくださった。

私たちにできる緩和ケアとは？

•Dame Cicely Saunders (1918-2005)

•1967 St.Christopher’s Hospice

“You matter because you are you.You matter to the very last moment of your life.We will do all we can not only to help you diepeacefully, but to live until you die”

“あなたは、あなたであるからこそ重要なのです。

あなたの人生の最後の瞬間まで、重要なのです。私たちは、あなたが安らかに旅立つためだけにここに在るのではなく、あなたが最期の瞬間までよりよく生きるために最善を尽くすのです。”

Cecely Saunders, 1976

“僕は君のつくる家の窓になりたい”David Tasma

人間は両親から“身体良い心魂”を頂いて

生まれてくる。そして、この世を旅立つ時、身体は

朽ち、良い心と魂は、縁ある人に“生きる力”として

渡されてゆく。この“命のバトン”の受け渡しこそが、

人としての最大の使命であるのだということを、

その存在をもって教えてくださる。

（柴田久美子看取りの家“なごみの里”より）

大切な命の秘密

ある方が、この世を旅立つ過程で、

私達がその傍らに共に存在するということは、

そのこと自体が、とても深い・・・

意味深い“縁”である。

緩和ケアとは、

この“縁”を心から大切に感じる人と人の

“命のバトン”の受け渡しである。

緩和ケアとは・・・私が感じること

道石垣りん

私の目の前で

だんだん育ってくるのをながめていると

同じ道を木は向こうの方から

私はこちらの方から

あゆみよっているようである。

この調子でいくとどこかで私は木とすれ違う。

そういえば私たちはすべてのものと

ついにはすれ違うことしか出来ない。

ＢｅＴｈｅｒｅ

過去は歴史

未来は謎

現在は贈り物

だからプレゼント（現在）とよばれる

真実の瞬間

がんと出会った人生をよりよく生きるためのメッセージ

私私たち

• Illness = wellness 病気 = 心身の快適状態

• Chance to change 変わる、変われるチャンス

ある患者さんからのバトン

人は人によって癒される。

Take home message

東海中央病院の緩和ケアの様子

緩和ケアチーム

緩和ケア医師診療や薬剤の調節

ソーシャルワーカー療養場所や生活を支援する

サービスの相談心理療法士カウンセリングリラクセーション

緩和ケア認定看護師

症状に応じたケアや生活面の支援

薬剤師薬の使い方や副作用に

関する説明

患者さん

ご家族

食事や栄養に関する支援

栄養士

・日々のラウンドと直接的ケア

・週に1回チームミーティング

・月に1回の院内学習会の企画・運営

第1回平成19年9月5日緩和ケアチーム発足会

第2回平成19年10月3日患者と家族へのケア心理療法士山口典子

第3回平成19年11月7日痛みのコントロール医師大本孝一

第4回平成19年12月12日痛みのコントロールー薬物療法の基礎知識ー薬剤師佐藤嘉孝

第5回平成20年1月9日せん妄について医師大川議徳

第6回平成20年2月6日緩和ケアと医療ソーシャルワーカー MSW 須川友弘

第7回平成20年3月5日セデーション（鎮静）

－生命倫理の観点からー

医師渡邊正

第8回平成20年4月16日緩和ケア病棟における実際岐阜中央病院西村幸祐

第9回平成20年5月28日疼痛コントロールにおける看護師の役割愛知県がんセンター看護師

新田郁子

第10回平成20年6月25日呼吸困難について医師小島克之

第11回平成20年７月３０日緩和ケアにおける在宅ケアの実際すぎもと在宅医療

クリニック医師

杉本由佳

第12回平成20年9月24日当院におけるがん性疼痛マニュアルについて薬剤師佐藤嘉孝

東海中央病院緩和ケア勉強会

緩和ケアチーム介入患者数

3

2218

65

0

10

20

30

40

50

60

70

2007 2008 2009 2010

男性；55名、女性；53

名

平均年歳；69.4±13.1

18 8 10

0

6 5 3

1

3 33

1

40

49

0

10

20

30

40

50

60

70

2007 2008 2009 2010

Ｂ2

Ｂ1

Ａ5

病棟別緩和ケアチーム介入患者数

（外科・内科）

（外科・脳外科・婦人科）

（循環器・呼吸器）

（消化器・神経内科）

（整形外科）

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

患者者数

Ｂ病棟2階患者概要

男性；26名女性；23

名

ケアする人から始まる

• ケアリングは“ケアする人から始まる”

• ケアする人のうちに生ずる“感情”が重要

• 最初の感情は「わたしはしなければならい」である。

それが、「わたしはしたい」から区別されずに生ずる

とき、わたしはたやすくケアする人として進む。

Ｎ．ノディングス

ＢｅＴｈｅｒｅ

過去は歴史

未来は謎

現在は贈り物

だからプレゼント（現在）とよばれる

真実の瞬間

ご清聴ありがとうございました。

Documents

イギリス緩和ケア視察の旅よりhiroba.sogo-zaitaku.jp/file4data/12955880856784-1.pdf2011/01/20 総合在宅医療クリニック勉強会 東海中央病院乳腺外科荻原菜緒

イギリス緩和ケア視察の旅よりhiroba.sogo-zaitaku.jp/file4data/12955880856784-1.pdf2011/01/20 総合在宅医療クリニック勉強会東海中央病院乳腺外科荻原菜緒