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Wonderware
InTouch Edge HMI
クイック スタート ガイド
2019 年 8 月版
本書は、AVEVA が提供する InTouch Edge HMI v8.1 付属の Quick Start Guide をベース
として、キヤノン IT ソリューションズ株式会社が再編集したものです。
目次
1
目次 1. はじめに ................................................................................................. 2
1.1. このソフトウェアについて ........................................................................... 2
製品の機能 ............................................................................................ 2
1.2. InTouch Edge HMI ソフトウェア コンポーネントの比較 ...................................... 8
ランタイム版ごとの違い ............................................................................... 10
1.3. InTouch Edge HMI 開発環境ソフトウェアのインストール .................................. 15
1.4. ターゲット デバイスへのITEH Embedded Standard またはITEH Embedded Compact
のインストール ............................................................................................ 22
2. ITEHチュートリアル：簡単なプロジェクトの構築 ................................................... 28
2.1. 新しいプロジェクトの作成 ....................................................................... 30
2.2. 初期起動画面の指定 ......................................................................... 32
2.3. タグの作成 ...................................................................................... 33
2.4. トップ画面の作成 ............................................................................... 35
トップ 画面のタイトルの記述 ......................................................................... 37
別の画面を開くためのボタンの描画 .................................................................. 39
トップ 画面の保存とクローズ ......................................................................... 41
2.5. 監視画面の作成 ............................................................................... 42
監視画面のタイトルの設定 .......................................................................... 44
日付と時間表示の作成 ............................................................................. 45
「終了」アイコンの配置 ............................................................................... 48
プロジェクトのテスト ................................................................................... 51
アニメーション付きタンクの配置 ....................................................................... 52
レベル表示スライダーの配置 ......................................................................... 57
コマンド ボタンの描画 ................................................................................. 60
タンク セレクターの描画 .............................................................................. 61
プロジェクトのテスト ................................................................................... 63
通信ドライバーの設定 ................................................................................ 64
アラームの表示 ....................................................................................... 68
トレンドの表示 ........................................................................................ 70
Web アプリケーションとしてのプロジェクトの展開 ..................................................... 72
付録：IIS の設定手順 ................................................................................... 75
１．はじめに
2
1. はじめに
InTouch Edge HMI（略称：ITEH。旧製品名：InTouch Machine Edition）は、Microsoft
Windows オペレーティング システムの主要な機能を活用する強力な統合ツールで、産業オートメーショ
ン システム向けのフル機能の SCADA（Supervisory Control and Data Acquisition：監視制
御およびデータ収集）プログラム、 HMI（ヒューマン マシン インターフェース）プログラムの構築を可能に
します。
この InTouch Edge HMI クイック スタート ガイドは、初めて ITEH を使用する方々を対象としてい
ます。このドキュメントは、読者が ITEH の基本的な機能にすばやく慣れる手助けをします。
1.1. このソフトウェアについて
InTouch Edge HMI (ITEH) はどこにでも展開可能な HMI や SCADA、OEE／ダッシュボードを開
発するための強力なソフトウェアです。
それぞれの ITEH プロジェクトは以下で構成されています。
内部変数と I/O データの両方を含む、すべての実行時データを管理するプロジェクト タグ データベー
ス
プログラマブル ロジック コントローラ（PLC）やリモート I/O デバイス、および他のデータ収集装置とリ
アルタイムで通信する設定可能なドライバー
アニメーション付きの HMI 画面と OEE のダッシュボード
アラーム、イベント、トレンド、レシピ、レポート、スクリプト可能なロジック、スケジューラー、プロジェクト
のセキュリティ システム、および完全なデータベース インターフェースなどのオプション モジュール
ユーザーがプロジェクトを開発したら、開発ワークステーション上でローカルにそれを実行するか、またはそれ
をリモート コンピューターへダウンロードして実行することができます。プロジェクトのランタイム サーバーは、プ
ロジェクトのパラメーターに従って接続先のデバイスから受け取った I/O データを処理して、そのデータに対し
て応答したり、表示を行ったり、保存したりします。
製品の機能
ActiveX
プロジェクトを強化するために、サード パーティー製のコントロールを使用できます。ITEH は ActiveX
１．はじめに
3
コントロールのコンテナです。 Web ブラウザーやメディア プレーヤー、チャート、および ActiveX インター
フェース規格をサポートする他のツールなどの機能を追加することができます。
アラーム
ユーザーが期待するすべてのアラーム機能に加えて、ITEH v8.0 はまた、PDF などのマルチメディア フ
ォーマットを使用してアラームを送ります。リモート通知機能を使用すると、メールやプリンタ、またはスマ
ートフォンへ通知を送ることができます。
アラームはバイナリ形式の、または任意のデータベースに保存可能なリアルタイムおよび履歴のログデー
タです。
アニメーション
ITEH はグラフィック関連の素晴らしいコマンドを提供しています。 画像を貼り付けたり、さらにはそれら
を動的に回転させたりすることができます。棒グラフに色を付けたり、オブジェクトのスケールを調整したり
することも簡単な設定で可能です。他のアニメーションとしては、「コマンド（タッチパネルやキーボード、
マウスによる操作で実行される）」やハイパーリンク、テキスト データ リンク、色、サイズ変更（高さや幅
それぞれ）、位置変更、回転（中心を指定可能）などがあります。
データベース
Microsoft SQL Server や MySQL、Sybase、オラクルなどの任意の SQL データベース、MS
Access または Excel、さらに ERP / MES システム（SAP 含む）に対して、Windows
Embedded からでも接続することができます。トレンドやアラーム/イベント、グリッドおよびその他オブジ
ェクトには、SQL の知識が不要な柔軟なインターフェースが備えられています。または SQL 文を必要な
時にどこからでも使用することもできます。
ドライバー
ITEH には、非常に多くの PLC や温度コントローラ、モーション コントローラ、およびバーコード/ 2 次元
/ RFID リーダーと接続可能な 240 以上の組み込みのドライバーが含まれています。 Wonderware
のドライバー ツールキットを使用すれば、独自のドライバーを開発できるという柔軟性を手に入れること
もできます。これらのドライバーを利用すれば OPC サーバーは不要ですが、オプションの接続方法として
OPC サーバーを利用することもできます。
電子メール
SMTP経由で、デスクトップPCや携帯電話、またはその他のデバイスへの電子メールを送信できます。
これによりアラームやプロセス値、およびその他のイベントに関するリアルタイム情報を取得することができ
１．はじめに
4
ます。InTouch Edge HMI は SSL 暗号化をサポートしており、Gmail などのサードパーティー プロバ
イダーを使用することもできます。
イベント
ITEH には、オペレーター主導のアクションやシステムの内部動作をたどるためのトレーサビリティ機能が
あります。この機能では セキュリティ システムの変更（ユーザーのログオンまたはログオフ）や、スクリー
ンのオープン/クローズ、レシピやレポートの操作、カスタムのメッセージ、システム警告、任意のタグ値の
変化といったイベントをログに記録します。
FDA のトレーサビリティ
組み込み機能を活用して、トレーサビリティおよび電子署名を伴った 21 CFR Part 11 に準拠したプ
ロジェクトを作成することができます。これらの機能は、医薬品や食品業界向けのアプリケーションだけ
でなく、トレーサビリティが必要なあらゆるアプリケーションの実現に利用できます。
FTP
FTP プロトコルと柔軟なスクリプト機能を利用して、ファイルをランタイム中に自動的に遠隔ストレージへ
アップロードしたり、そこからダウンロードしたりすることができます。FTP はスクリプトや付属の構成インタ
ーフェースを介して設定します。
グラフィックとデザイン ツール
グラフィック インターフェースの改良されたツールを使用して、任意のアプリケーションのニーズを満たす強
力なスクリーンを作成できます。組み込みのオブジェクトを組み合わせて、必要なあらゆる機能性を作
成することができます。将来の使用のためにライブラリ内にグラフィックを保存したり、生産ラインをまたが
ったプロジェクト間で簡単に一貫した「ルック アンド フィール」を共有させたりすることができます。
高パフォーマンスの履歴データ処理
トレンド履歴モジュールは、SQL リレーショナルデータベースにある数百万におよぶ値を、組み込みのデ
ータ調整機能を利用しながら高パフォーマンスでロードできるように設計・最適化されています。使いや
すいツールを使って、プログラミングなしでも統計的工程管理（SPC）のデータへ素早くアクセスするこ
ともできます。
知的財産の保護
スクリーンやドキュメント、スクリプト、さらには計算用のワークシートは、個別にパスワードで保護すること
ができます。これによりユーザー企業のカスタム機能が不正に表示されたり、編集されたりすることを防
１．はじめに
5
ぎます。 マウスを数回クリックする だけでプロジェクト全体を保護したりすることができます。
多言語対応
日本語や英語、ドイツ語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語など、多くの言語環境でプロジェクトを開
発することができます。
OPC
ITEH は主要なすべてのブランドの PLC に対応したドライバーを内蔵していますが、オプションとして任
意の OPC サーバーを使用することもできます。
PDF エクスポート
付属の PDF ライターを使用して、製造の監督者や品質管理者、または保守要員にアラームやレポー
ト、または任意のファイル（.doc や.txt を含む）を送ることができます。
レシピ
あらゆるイベントをトリガーとして自動的に部品パラメーターまたは生産量を設定することで、時間の節
約や一貫性の保持を実現することができます。
冗長性
データの重要性の高いクリティカルなアプリケーションに対して、ITEH は Web サーバーおよびデータベー
ス、包括的なシステムの冗長化をサポートしています。
レポート
明確で簡潔なレポートを、テキスト形式やグラフィック付き RTF、XML、PDF、HTML、および CSV で
作成したり、Microsoft Office と統合させたりすることができます。必要なデータを必要な形式で取
得して、情報に基づいた意思決定をすばやく行うことができます。
拡張性
いったん開発すれば、それをあらゆる場所にある Microsoft Windows の環境へ配置することができ
ます。
スクリプトの記述
二つの強力なスクリプト言語がサポートされています。組み込み関数を使用するか、または標準的な
１．はじめに
6
VBScript を使用して広範囲で利用可能なリソースを最大限各用することができます。
どちらも、必要な機能性を提供するために同時に使用することが可能です。
セキュリティ
ITEH には、ADAM サーバーや標準の LDAP サーバーのサポートに加えて、グループとユーザー アカウ
ント、電子署名、およびトレーサビリティのためのサポートが含まれています。自身のプロジェクトを
Active Directory（ユーザーとグループ）へ統合することもできます。
電子メール用の SSL サポート
セキュア ソケット レイヤー（SSL）をネイティブにサポートしており、Gmail などのサードパーティー製の
ツールを使って InTouch Edge HMI から電子メールを簡単かつセキュアに送信することができます。
業界標準のサポート
一般的な業界標準を活用して、任意のフォーマットと互換性のあるプロジェクトを開発することができま
す。以下がサポートされた標準の例です。
TCP/IP、ActiveX、OPC （クライアント、サーバー両方）、ADO、COM/DCOM、OLE、 DDE、
XML、SOAP、HTML
SNMP
組み込みの SNMP 設定コマンドと使いやすい設定インターフェースを使用して、IP ネットワーク上のデ
バイス（スイッチやルータなど）の管理を簡単に設定できます。
シンボル
付属ライブラリの機能は、ボタン、パイロット ランプ、タンク、スライダー、メーター、モーター、パイプ、バル
ブおよびその他の共通オブジェクトです。これらシンボルをプロジェクトで使用したり、要件に合わせて既
存のシンボルを変更したり、 ゼロから独自に作成したりすることもできます。また、サードパーティー製の
シンボル ライブラリとグラフィック ツールに対するサポートも含まれています。
タグ データベース
ITEH は、ブーリアン（論理）、整数、実数、文字列、配列、クラス（構造）、間接タグ、組み込み
のシステムタグ を持つオブジェクト指向データベースを提供しています。
１．はじめに
7
シン クライアント
リモートで Internet Explorer ブラウザーまたは Wonderware のセキュア ビューアーを使用して、ス
クリーンを Web ページとして遠隔表示します。またはモバイル アクセスを使用して、 スマートフォンやタ
ブレットなどのモバイル デバイス経由でプロジェクトにアクセスすることもできます。
トレンド
リアルタイムと履歴トレンドがサポートされています。バイナリ形式で、または任意のデータベースに対して
データをローカルまたはリモートでログすることができます。トレンドに色を付けたり、グラフィック要素を付
加して、データの明瞭度を高めることができます。日付/時刻ベースまたは数値（XY プロット）トレンド
により、ご利用のプロジェクトに最も合致した情報を表示するための柔軟性を手に入れることができます。
トラブル シューティング
ステータス フィールドや DatabaseSpy、LogWin などのローカルまたはリモートのトラブル シューティン
グ ツールを利用して、プロジェクトをすばやくデバッグしたり、検証したりすることができます。これらにより
スクリーン開閉時間をキャプチャーしたり、リアルタイムの通信状況、OPC やレシピ/レポート、セキュリテ
ィ、データベースエラー、さらにはカスタム メッセージに関連するメッセージを参照したりすることができます。
これらの強力なツールを使用して、プロジェクトを完成に導くことができます。
１．はじめに
8
1.2. InTouch Edge HMI ソフトウェア コンポーネントの比較
InTouch Edge HMI ソフトウェア スイートは、別々のコンピューター上にインストールして別々の機能を
実行することができる、いくつかの独立したコンポーネントで構成されています。
表１.1. InTouch Edge HMI ソフトウェア コンポーネントの比較
コンポーネント 機能 プラットフォーム
InTouch Edge HMI プロジェクト開発
タグ統合
プロジェクト ランタイムのリモート管理
プロジェクト ランタイム
リモート管理を可能にするエージェント
プロジェクトのシン クライアント
Windows
Windows Server
Windows Embedded
Standard
ITEH Embedded
Standard（リモート エー
ジェントを含む）
プロジェクトのランタイム（制限付きのタグとドライバー）
リモート管理を可能にするエージェント
プロジェクトのシン クライアント
Windows Embedded
Standard
ITEH Embedded
Compact（リモート エー
ジェントを含む）
プロジェクトのランタイム（制限付きのタグとドライバー）
リモート管理を可能にするエージェント
プロジェクトのシン クライアント
Windows Embedded
Compact
IoTView（リモート エージ
ェントを含む）
プロジェクトのランタイム（制限付きのタグとドライバー）
リモート管理を可能にするエージェント
Linux (Debian)
VxWorks
Studio Database
Gateway
（StADOSvr）
プロジェクトのランタイムと外部データベース（WW
Historian や多くの ADO.NET 互換のデータベース）
間の通信を可能にする。
ITEH Embedded Standard/Compact を利用す
る時は別々にインストールした方が良い（ほとんどの
ADO.NET デ ー タ プ ロ バ イ ダ ー は Windows
Embedded 上では利用できないため）
IoTViewを利用する時は別々にインストールしなければ
な ら な い （Studio Database Gateway は
Windows 上でのみ動作するため）。
Windows
Windows Server
Web Tunneling
Gateway (WTG)
プロジェクトのランタイムがセキュアなプライベート ネットワ
ークにある場合に、外部と接する Web サーバーがプロジ
ェクトのランタイムとシン クライアントとの間でデータのやり
取りをできるようにする。
Windows 用 IIS
(Internet Information
Services）
１．はじめに
9
Mobile Access
Runtime
プロジェクトのランタイムが、タブレットやスマートフォンに対
して HTML5 互換のプロジェクトの画面を配信できるよう
にする。
Windows 用 IIS
(Internet Information
Services）
すべての CGI 対応の Web
サ ー バ ー （ 例 ：
Apache）
セキュア ビューアー プロジェクトのシン クライアント（スタンドアローン アプリケ
ーションとして）
Windows
Windows Server
Windows Embedded
Standard
Windows Embedded
Compact
Web シン クライアント
（別名 ISSymbol）
プロジェクトのシン クライアント（ブラウザーのアドオンとし
て）
Windows 用 Internet
Explorer
プロジェクトの開発環境とランタイムとは、区別することが重要です。プロジェクトの開発環境は、ITEH プロ
ジェクトの設計や開発、トラブルシューティング、デプロイ、保守のためのものです。プロジェクトのランタイムは、
実際のプロジェクトの実行や外部データベースおよびデバイスとの通信、シン クライアントへのプロジェクト画
面の提供を行うものです。
フル版の InTouch Edge HMI ソフトウェアには、プロジェクトの開発環境とランタイムの両方が含まれてい
ます。お使いのソフトウェア ライセンスによって、ソフトウェアのどの部分が利用できるかが決定されます。詳
細については、「実行モードについて」を参照してください。
一方、ITEH Embedded Standard と ITEH Embedded Compact はそれぞれ Windows
Embedded Standard と Windows Embedded Compact 用のランタイムのみのコンポーネントで
す。また、IoTView は、その他オペレーティング システム用のプラットフォーム非依存の新たなランタイム コ
ンポーネントです。これらはプロジェクトの開発用には利用できませんので、フル版の InTouch Edge HMI
ソフトウェアよりはシステム要件が低くなっています。
たいていの場合、まずプライマリーのワークステーション上にフル版の InTouch Edge HMI ソフトウェアをイ
ンストールする必要があります。それによりお使いのコンピューターにプロジェクト開発環境が設定されるだけ
でなく、他のコンピューターやデバイスへのインストールのために残りのコンポーネントを展開するからです。
１．はじめに
10
ランタイム版ごとの違い
InTouch Edge HMI の開発環境でいったん開発されたプロジェクトは、どのランタイム版でも実行可能で
す。この節では、ユーザーがどれを使うべきか決められるように、異なるランタイム版ごとの違いを説明します。
以下の表では、ランタイム版ごとの基本的なシステム要件を挙げています。
OS 環境 InTouch Edge
HMI
ITEH Embedded
Standard
ITEH Embedded
Compact
IoTView
Windows 10/Windows
Server 2016 ○ × × 要確認 3
Windows 8/Windows
Server 2012 ○ × × 要確認 3
Windows 7/Windows
Server 2008 ○ × × 要確認 3
Windows 10 IoT
Enterprise ○ ○ × 要確認 3
Windows Embedded
Standard 8 ○ ○ × 要確認 3
Windows Embedded
Standard 7 ○ ○ × 要確認 3
Windows Embedded
Compact 2013 × × ○ 要確認 3
Windows Embedded
Compact 7 × × ○ 要確認 3
Windows Embedded
Compact 61 × × ○ 要確認 3
Windows Embedded
Compact 52 × × ○ 要確認 3
Linux (Debian ベースのデ
ィストリビューション) × × × ○ (v8.0～)
WindRiver VxWorks × × × ○ (v8.0～)
利用可能ストレージ（ハー
ド デ ィ ス ク ま た は 非 揮 発
性）
2GB 128MB 64MB 64MB
利 用 可 能 メ モ リ ー
（RAM）
1GB 64MB 32MB 32MB
1 Windows Embedded Compact 6 は以前 Windows CE 6 と呼ばれていたもの
2 Windows Embedded Compact 5 は以前 Windows CE 5 と呼ばれていたもの
3 IoTView はプラットフォーム非依存のランタイム版で、多くのさまざまなデバイスやオペレーティング システ
１．はじめに
11
ムで動作可能です。ここでは Linux と VxWorks のみを○（サポート済み）としていますが、これは
IoTView がそれらでのみ検証済みのためです。もし IoTView を別のデバイスやオペレーティング システム
で実行したい場合は、InTouch Edge HMI ソフトウェアの販売代理店へお問い合わせください。
各ランタイム版の詳細なシステム要件については、それぞれのインストール手順書をご参照ください。
以下の表は、ランタイム版ごとのプロジェクト機能に対するサポート内容の主な違いを示したものです（多
くの機能はすべての版でサポートされているのでリストしていません）。選択したランタイム版でサポートされ
ていない機能を含むプロジェクトを開発して実行した場合、ランタイム中に意図しない動作をしたり、あるい
は深刻なエラーを引き起こしたりする可能性があります。プロジェクトのターゲット プラットフォームを選んだ時
にプロジェクトの開発環境で自動的にブロックされる機能もいくつかありますが、それでもこうした機能の違い
については留意してください。詳細については、「ターゲット プラットフォーム、プロダクトの種類、ターゲット シ
ステムについて」をご参照ください。
機能 InTouch Edge
HMI
ITEH Embedded
Standard
ITEH
Embedded
Compact
IoTView
InTouch Edge HMI で開発
したプロジェクトの実行 ○ ○ ○ ○
Windows サービスとして実行 ○ × × ×
ローカルのプロジェクトのビューア
ー ○ ○ ○ ×
セキュア ビューアー用サーバー ○ ○ ○ ×
Web シンクライアント用サーバ
ー ○ ○ ○ ×
Mobile Access のサポート ○ ○ × ○
Mobile Access Tabular の
サポート ○ ○ ○ ×
電子メール (SMTP クライアン
ト） ○ ○ ○：制限付き 1 ×
プログラムによるランタイム中の
タグ作成 ○ × × ×
プログラムによるランタイム中の
画面作成 ○ × × ×
PDF フォーマットでのレポートの
保存 ○ × × ×
組込み関数 ○ ○：制限付き 2 ○：制限付き 2 ○：制限付き 2
タグ統合（＝共有タグ） ○ ○ ○ ×
セキュリティ ○ ○ ○ ○：制限付き 3
翻訳 ○ ○ ○ モバイル アクセスを参照
プロシージャ ○ ○ ○ ×4
アラーム ○ ○ ○ ○：制限付き 5
１．はじめに
12
イベント ○ ○ ○ ○：制限付き 5
トレンド ○ ○ ○ ○：制限付き 5
レシピ ○ ○ ○ ×
レポート ○ ○ ○ ×
数学シート ○ ○ ○ ○
スクリプト シート ○ ○ ○ ×4
スケジューラー ○ ○ ○ ×
データベース／ERP ○ ○ ○ ○：制限付き 6
ドライバー ○ ○：制限付き 7 ○：制限付き 7 ○：制限付き 7
OPC UA クライアント ○ ○ ○：制限付き 1 ○：制限付き
OPC XML/DA クライアント ○ × × ×
OPC DA 2.05 クライアント ○ ○：制限付き 8 ○：制限付き 8 ×
OPC UA サーバー ○ ○ × ○
OPC DA 2.05 サーバー ○ ○：制限付き 8 ○：制限付き 8 ×
OPC HDA サーバー ○ × × ×
TCP/IP クライアント／サーバー ○ ○ ○ ×
画面 ○ ○ ○ ○
画面グループ ○ ○ ○ ○
グラフィック スクリプト ○ ○ ○ ×4
画面スクリプト ○ ○ ○ ×4
シェイプ ○ ○ ○ ○
アクティブ オブジェクト ○ ○ ○ ○：制限付き 9
データ オブジェクト ○ ○ ○ モバイルアクセスを参照
ライブラリ > シンボル ○ ○：制限付き 10 ○：制限付き 10 ○：制限付き 10
ライブラリ > ActiveX コントロ
ール ○ ○：制限付き 11 ○：制限付き 11 ×
ライブラリ > .NET コントロール ○ × × ×
ライブラリ > リンク ピクチャー ○ ○：制限付き 12 ○：制限付き 12 モバイルアクセス参照
スクリーンの自動スケーリング ○ ×13 ×13 モバイルアクセス参照
シェイプの塗りつぶし効果 ○ ○：制限付き 14 ○：制限付き 14 モバイルアクセス参照
楕円オブジェクトのスタイル ○ ×15 ×15 モバイルアクセス参照
ヒント（ツールチップ） ○ ○ ○：制限付き 16 モバイルアクセス参照
コマンド イベント ○ ○：制限付き 17 ○：制限付き 17 モバイルアクセス参照
回転アニメーション ○ ○：制限付き 18 ○：制限付き 18 モバイルアクセス参照
トレンド コントロール > 塗りつ
ぶし効果 ○ × × モバイルアクセス参照
トレンド コントロール > ファイル
へのエクスポート ○ × × モバイルアクセス参照
グラフィック効果（アンチ エイリ
アスなど） ○ × × モバイルアクセス参照
マルチ タッチ ジェスチャー ○ ○ ○：制限付き 19 モバイルアクセス参照
プロジェクトのタグ数 N/A 100, 500, 1000, 100, 500, 100, 500, 1000,
１．はじめに
13
2000, 3000 1000, 2000,
3000
2000, 3000
同時接続シン クライアント数 ○：無制限 20 ○：無制限 20 ○：無制限 20 ○：無制限 20
ライセンス サーバー ○ × × ×
ハードキー ライセンス (USB) ○ ○：制限付き 21 ○：制限付き 21 ×
1 ITEH Embedded Compact では暗号化（TLS/SSL）は非サポート。
2 すべてのエディションで大抵の機能はサポートされているが、ITEH Embedded Standard / ITEH
Embedded Compact / IoTView でサポートされていない特定の機能もある。詳細については「利
用可能な機能リスト」を参照のこと。
3 ローカル モードのみ。分散モード、ドメイン モードは IoTView では非サポート。
4 VBScript は IoTView では非サポート。
5 独自フォーマットは非サポート。アラーム履歴、イベント履歴、トレンド履歴はデータベース形式でのみ保
存可能。
6 いくつかのデータベース/ERP 関数をサポート。データベース/ERP ワークシートは非サポート。
7 すべてのエディションで大抵のドライバーはサポートされているが、いくつかは非サポート。詳細は各ドライバ
ーのドキュメントを参照のこと。
8 シングル スレッドのみ。マルチ スレッドは非サポート。
9 プッシュボタンとリストボックス、スマート メッセージ オブジェクトは非サポート。他のオブジェクトでも小さな
制限あり。
10 特定のリンク シンボルについては、そのコンポーネント オブジェクトとアニメーションのすべてもサポートされ
ていればサポートされる。
11 特定の ActiveX オブジェクトについては、それがターゲットのプラットフォームに対してコンパイルされてい
ればサポートされる。
12 BMP/JPG/PNG 形式の画像ファイルについて、Windows Embedded デバイス上のオペレーティン
グ システム イメージがそれらをサポートしていればサポートされる。詳細については、FAQ の「なぜ
Windows Embedded デバイス上でリンク ピクチャーが表示されなくなったのか」を参照のこと。
13 「解像度の変換」コマンドを使用して、プロジェクトの画面を他の表示サイズ向けに変換してください。詳
細については、「プロジェクトの表示解像度を変換する」を参照のこと。
１．はじめに
14
14 長方形オブジェクトのみ。
15 デフォルトのスタイルのみ。他のスタイル（弧、弦、輪など）は非サポート。詳細については「楕円形オブ
ジェクト」を参照のこと。
16 Hint システム タグは更新されますが、ITEH Embedded Compact 上の画面では実際のツールチ
ップは表示されません。詳細については、「オブジェクト プロパティ ダイアログボックス」を参照のこと。
17 押した時、押している間、離した時の各イベントのみ。詳細については、「コマンド アニメーション」を参照
のこと。
18 多角形（ポリゴン）オブジェクトのみ。
19 画面のズーム／パン、オブジェクトの回転は非サポート。詳細については、「マルチ タッチ ジェスチャーの
さまざまな種類について」を参照のこと。
20 ランタイム ラインセンスと外部的・物理的制約（例：ハードウェアやオペレーティング システム）により制
限される。
21 Wibu-System 製のハードキーをサポート。Sentinel (SafeNet) 製のハードキーは非サポート。詳
細については、「ハードキー ライセンスについて」を参照のこと。
補足：IoTView のサポート機能と制限の詳細リストについては、製品付属ヘルプの「IoTView で実行さ
れるプロジェクトでサポートされた機能の一覧」を参照してください。
１．はじめに
15
1.3. InTouch Edge HMI 開発環境ソフトウェアのインストール
ITEH プロジェクトを開発するには、Windows コンピューター上に InTouch Edge HMI の開発ソフトウ
ェアをインストールする必要があります。
InTouch Edge HMI の開発ソフトウェアをインストールして実行するには、次のものが必要です。
Windows 互換の標準キーボードを備えたコンピューター、ポインター入力デバイス（例：マウス、ト
ラックパッド、またはタッチ スクリーン）、最小で SVGA の画面
次の Windows オペレーティング システムのいずれか（ITEH v8.1 の場合）：
○ Windows 7 Service Pack 1
○ Windows 8（Windows の RT を除く）および 8.1
○ Windows 10
○ Windows Server 2008 R2 Service Pack 1
○ Windows Server 2012 および 2012 R2
○ Windows Server 2016
○ Windows Embedded 7 Standard
○ Windows Embedded 8 Standard
○ Windows 10 IoT Enterprise
Microsoft .NET Framework 3.5 （下記の注を参照のこと）
Microsoft Internet Explorer 6.0 以降。
2GB 以上のハードディスク空き容量または不揮発性メモリー
1GB 以上の空きメモリー（RAM）
TCP / IP ネットワーク用の Ethernet または Wi-Fi ネットワーク アダプタ
Windows オ ペ レ ー テ ィ ン グ シ ス テ ム で は 、Home Premium、Professional、Enterprise、
Ultimate の各エディションを推奨します。これは、これらには有効化可能な IIS（Internet
Information Services）がプリインストール済み機能として含まれているからです。IIS を使用すれば、
お使いのプロジェクトがシン クライアントやモバイル端末からアクセスできるようになります。Winodws の
Starter と Home Basic は IIS を含まないため推奨はしませんが、Web ベースの機能を使用する計画
がない場合はこれらも利用可能です。
InTouch Edge HMI ソフトウェアのフル機能を Windows Embedded Standard コンピューターへイ
ンストールすることはできますが、プロジェクトの開発をそのコンピューターで行わず、それをランタイム用のサ
ーバーやクライアントとしてのみ使用するつもりならば、そこには代わりに ITEH Embedded Standard を
インストールすることを検討してください。ITEH Embedded Standard はフル版ほどのプロジェクトタグ数
１．はじめに
16
はサポートしませんが、システムリソースは少なくて済み、遠隔でのインストールや管理が可能です。
2018 年 12 月時点では、Windows 10、Windows Server 2016 が Microsoft が呼ぶところの
「メインストリーム サポート」の対象で、積極的にメンテナンスされ、追加のサービスパックが将来的にリリー
スされるかも知れないことを意味します。Windows 7 SP1と8/8.1、Windows Server 2012/2012
R2 は、Microsoft が呼ぶところの「延長サポート」の対象で、積極的にはメンテナンスされないことを意味
します。詳細については、以下の Microsoft のサイトを参照してください。
http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows/lifecycle
以下のアイテムはオプションですが、推奨です。
ディスクからソフトウェアをインストールするための DVD-ROM ドライブ。
※コンピューターにインストーラをダウンロードすることができますので、これはオプションです。
USB またはパラレル ポート（ソフトウェアをハードキーのライセンスで使用する場合）
※ソフトキーのライセンスも利用可能であるため、これはオプションです。
IIS のインストールと有効化（モバイル デバイスからのアクセスを可能にするため）
※詳細はモバイル アクセス ランタイムの機能説明を参照してください。 ただし、この機能をインスト
ールしないようにできるため、これはオプションです。モバイル アクセス ランタイムは IIS や CGI での
利用のために、後でインストールすることもできます。
Microsoft Visual Studio チーム エクスプローラー2010 のインストール（ワークグループ コラボレ
ーションとソース コントロールを有効にする場合。詳細については、以下のコラボレーションの説明を
参照のこと）
※コラボレーション機能をインストールしない場合があるので、これはオプションです。
補足：
ソフトウェアをインストールするには、コンピューターの管理者権限を持っている必要があります。
Microsoft .NET Framework 3.5 は、最近のバージョンの Windows にはプリインストールされて
いますが、有効にはなっていないかもしれません。これを有効にするには、コントロールパネルの「プログ
ラムと機能」（[スタート]> [コントロール パネル]> [プログラム]> [プログラムと機能]）>
[ Windows 機能のオンとオフ]）を使用してください。
１．はじめに
17
古いバージョンの Windows には、Microsoft .NET Framework の 3.5 を別途インストールする
必要があります。InTouch Edge HMI のインストーラはこれを試みますが（以下のステップ２を参
照）、使用するコンピューターのセキュリティ設定によっては予告なしにインストールが失敗するかもし
れません。もし後で InTouch Edge HMI を実行しようとして何らかの問題が発生した場合は、少な
くとも Microsoft .NET Framework 3.5 が正常にインストールされているかを確認する必要があり
ます。
Windows Server 2012 R2 では、.NET Framework 3.5 はプリインストールされておらず、
InTouch Edge HMI のインストーラでインストールすることもできません。これを行うには、Server
Manager ユーティリティを使用しなければなりません。詳細については、後述の Windows
Server 2012 R2 への.NET Framework 3.5 のインストールの説明を参照してください。
Microsoft .NET Framework の新しいバージョン（4.5 など）には、.NET Framework 3.5 は
含まれていませんのでご注意ください。
InTouch Edge HMI のフル版をインストールする手順は以下の通りです。
1. 次のいずれかを実行します。
○ Wonderware のウェブサイト（www.wonderware.com）から、またはファイルを保存済
みのネットワーク上の別の場所からお使いのコンピューターに zip 形式のインストーラをダウンロー
ドしてください。その zip アーカイブを解凍して setup.exe をダブルクリックしてください。
○ お使いの DVD-ROM ドライブにインストール ディスクを挿入します。自動実行が起動しない場
合は、手動で D:\wonderware.htm を実行してください。Web ブラウザー上でそのページが開
いたら、[製品のインストール] をクリックして、その後の手順に従ってください。
インストール ウィザードが実行され、インストールの言語を選択するように求められます。
2. リストから言語を選択し、[OK] をクリックしてください。これにより、インストール手順でどの言語を使用
するか、プロジェクトの開発アプリケーションのユーザーインターフェースがどの言語を使用するかが決定さ
れます。ソフトウェアをインストールした後で、ユーザーインターフェースの言語を変更することもできます。
ウィザードがインストールの準備を行います。このステップの間、自動的に SafeNet のセンチネル ドライ
バー（ソフトウェア ライセンス メカニズム 部分）と Microsoft .NET Framework 3.5 がインストー
ルされます。
3. ウィザードの [ようこそ] ページでは [次へ] をクリックしてインストールを続行してください。
4. [ライセンス使用許諾契約書] ページでは Yes をクリックして契約内容に同意して続行するか、No を
クリックして契約内容を拒否するとともにウィザードを終了してください。
5. [ユーザー情報] ページではユーザー名と会社名を入力して、[次へ] をクリックしてください。
１．はじめに
18
6. [インストール先の選択] ページではソフトウェアをインストールするフォルダーを選択して、[次へ] をクリ
ックしてください。デフォルトでは、ソフトウェアは以下にインストールされます。
C:\Program Files\Wonderware\InTouch Edge HMI v8.1\
7. [機能の選択] ページでは、コンピューターにインストールしたいソフトウェア機能およびコンポーネントを
選択して、[次へ] をクリックしてください。次の機能が利用可能です。
プログラム ファイル
プロジェクト開発アプリケーション用のメインのプログラム ファイル。この機能は解除することはできませ
ん。
デモ
InTouch Edge HMI ソフトウェアの機能を示す、作成済みのプロジェクト
ハードキーのサポート
ハードキーのライセンスの使用をサポートするための追加のドライバー
OPC コンポーネント
他の OPC 互換デバイスと通信するための追加コンポーネント
PDF 印刷
実行中のレポートを PDF ファイルとして保存するための追加コンポーネント
セキュリティ システムのデバイス ドライバー
プロジェクトのセキュリティを確保するユーザー入力を制御するための付加的なキーボード ドライバー
シンボル ライブラリ
プッシュ ボタンやトグル スイッチ、ゲージ、ダイヤル、インジケーターなどの作成済みだが設定変更が可
能なスクリーン用オブジェクトのライブラリ
Windows CE Runtime
ITEH Embedded Compact とも呼ばれる。さまざまなプロセッサーで動作する Windows
１．はじめに
19
Embedded Compact 用のプロジェクトのランタイム ソフトウェア（サーバー/クライアント両方。開
発ではない）。ご利用のデバイスのマニュアルを参照して、それがどんなプロセッサーを使用しているか
を確認してください。
補足：この機能を選択しても、実際にはお使いのコンピューターに ITEH Embedded Compact を
インストールする訳ではありません。Windows Embedded Compact のデバイスに ITEH
Embedded Compact を後でインストールできるように、単純にインストールファイルを展開してプログ
ラム フォルダーにコピーするだけです。
Windows Embedded Runtime
ITEH Embedded Standard とも呼ばれる。Windows Embedded Standard コンピュータ
ー用のプロジェクトのランタイム ソフトウェア（サーバー/クライアント両方。開発ではない）。
補足：この機能を選択しても、実際にはお使いのコンピューターに ITEH Embedded Standard を
インストールする訳ではありません。Windows Embedded Standard のデバイスに ITEH
Embedded Standard を後でインストールできるように、単純にインストールファイルを展開してプロ
グラム フォルダーにコピーするだけです。
Windows Mobile
古い Windows モバイル デバイスのための追加ランタイム ソフトウェア。
モバイル アクセス ランタイム
IIS（Internet Information Services）用の追加ソフトウェアで、タブレットやスマートフォンな
どのモバイル デバイスから対象プロジェクトへのアクセスを可能にします。この機能を使用するには、
IIS が実行されていて、かつ ASP、ASP.NET、ISAPI 拡張機能が有効化されている必要がありま
す。InTouch Edge HMI のインストーラはそうなっていることを確認し、もしそうなっていなければ、こ
の機能のインストールは行いません。
詳細については、後述の「シンクライアント アクセスのための IIS の実行」を参照してください。
最初のインストール時にこの機能をインストールする必要はありません。IIS を有効にしてから後でイ
ンストールしたり、あるいはプロジェクトのランタイム用サーバーとして動作する他のコンピューターへそ
れをインストールしたりすることもできます。他の InTouch Edge HMI ソフトウェアと一緒に展開さ
れる、Mobile Access Runtime ソフトウェア インストーラ（MobileAccessSetup.exe）が別で
提供されています。
この機能を使用するには、お使いのソフトウェア ライセンスがモバイル アクセス ランタイムのオプション
を含んでいなければなりません。詳細については、「ライセンス設定について」を参照してください。こ
１．はじめに
20
のオプションのライセンスの購入については、お近くの代理店へお問い合わせください。ライセンスがなく
ともモバイル アクセス機能を含むプロジェクトを開発することはできます（ランタイム中にクライアントか
らアクセスできないだけです）。
コラボレーション
ワークグループ コラボレーションと開発環境内でのソース管理のための追加のツール。
この機能を使用するには、Microsoft Visual Studio チーム エクスプローラー2010 が同じコンピ
ューターにインストールされている必要があります。InTouch Edge HMI のインストール ウィザードは
それがインストールされているかを確認しますが、インストールされていなければこの機能のインストー
ルは行いません。
チーム エクスプローラーのモジュールは、Microsoft Visual Studio 2010 の一部のバージョンに含
まれているので、もしすでにお使いのコンピューターに Visual Studio がインストールされていれば、コ
ラボレーション機能を選択してインストールすることができるかもしれません。ただし、Visual Studio
がインストールされていない場合、またはお使いの Visual Studio のバージョンにチーム エクスプロー
ラーのモジュールが含まれていない場合は、チーム エクスプローラー2010 を個別にダウンロードして
無料でインストールすることができます。
チーム エクスプローラー2010 をダウンロードするには、以下を参照してください。
www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=329
補足：チーム エクスプローラー2012 とチーム エクスプローラー2013 は、コラボレーション クライアント
としては現時点ではサポートされていません。
コラボレーション機能を使用するには、Microsoft Visual Studio Team Foundation Server
2010 または 2012 をネットワーク上のどこかで実行させておく必要があります。そうなっていなくとも、
コラボレーション機能のインストールは今の時点では行われます。
補足：Team Foundation Server の 2013 はコラボレーションサーバー用のこの時点ではサポー
トされていません。
コラボレーション機能を使用するには、お使いの InTouch Edge HMI ソフトウェアのライセンスがコ
ラボレーションのアドオンを有している必要があります。詳細は「ライセンス設定について」を参照して
ください。このアドオンを購入するには、ソフトウェアベンダーに連絡してください。
Wonderware Historian
Wonderware Historian および Wonderware Online 上の Historian へ、履歴データ
１．はじめに
21
（例：トレンド ワークシートからのデータ）を保存するために必要なファイルをインストールします。
8. [インストールの準備完了] ページで [インストール] をクリックしてください。インストールが進みます。
補足：インストール中に以下のようなエラーメッセージが出てしまうかもしれません。
“Error 1628: Failed to complete script based install”
このエラーについての詳細と解決方法については以下を参照してください。
https://flexeracommunity.force.com/customer/articles/en_US/ERRDOC/Error-
1628-Failed-To-Complete-Script-Based-Install
補足：すでに InTouch Edge HMI の新しいバージョン（例：v8.1）がインストールされたコンピ
ューターに古いバージョン（例：v7.1+SP3）をインストールしようとすると、インストール中に以下の
ようなエラーメッセージが出てしまうかもしれません。
“Version x.x.x.x of CodeMeter Development Kit is already installed.
Downgrading to Version x.x.x.x is not possible, installation will be aborted."
CodeMeter はハードキーのライセンスを管理するための InTouch Edge HMI の追加ソフトウェア
です。この問題を解決するには、古いバージョンの InTouch Edge HMI をインストールする前に、
Windows のタスク マネージャーで CodeMeter Runtime Server（CodeMeter.exe）を停
止しなければなりません。
ソフトウェアがインストールされ、インストールが終わるとウィザードの最終ページが表示されます。
9. 最後のページで、[完了] をクリックしてください。ウィザードが閉じます。
１．はじめに
22
1.4. ターゲット デバイスへの ITEH Embedded Standard または ITEH
Embedded Compact のインストール
ITEH をプロジェクトのランタイム サーバーやシン クライアントとして使用するために、ITEH Embedded
Standard を Windows Embedded Standard のコンピューターへ、または ITEH Embedded
Compact を Windows Embedded Compact のデバイスへインストールします。
補足：ターゲットのデバイスにすでに ITEH Embedded Standard または ITEH Embedded
Compact がプリインストールされている場合は、この作業全体をスキップしても構いません。多くのハー
ドウェアベンダーが、InTouch Edge HMI パッケージの一部として、ターゲットのデバイスにランタイム ソ
フトウェアをプリインストールしています。
この作業を始める前に、お使いのコンピューター上に InTouch Edge HMI の開発ソフトウェアが、インスト
ール ディスクまたはダウンロード可能なインストーラから既にインストールされている必要があります。なぜな
ら、再配布可能な ITEH Embedded Standard と同 Compact のソフトウェアは、InTouch Edge
HMI のプログラム フォルダーに含まれているからです。詳細は、「InTouch Edge HMI 開発ソフトウェア
のインストール」を参照してください。
ITEH Embedded Standard と同 Compact のインストールと実行を行うには、次のものが必要です。
Windows Embedded 互換のコンピューターまたはデバイス（以降「ターゲット デバイス」）
現在、マイクロソフトでサポートされている Windows Embedded Standard または Windows
Embedded Compact オペレーティングシステム。現時点では以下が該当します。
○ Windows Embedded 7 Standard
○ Windows Embedded 8 Standard
○ Windows 10 IoT Enterprise
○ Windows Embedded Compact 5 (以前の Windows CE 5)
○ Windows Embedded Compact 6 (以前の Windows CE 6)
○ Windows Embedded Compact 7
○ Windows Embedded Compact 2013
ランタイム用の 128MB のハードドライブ空き容量または不揮発性メモリー（フラッシュカードやハード
ディスク）。使用対象のプロジェクトのサイズに応じてより多くのスペースが必要な場合があります。
64MB の空きメモリー。使用対象のプロジェクトのサイズに応じて使用対象のメモリーが必要な場合
があります。
TCP / IP ネットワーク用の Ethernet または Wi-Fi ネットワークアダプタ
１．はじめに
23
以下の項目はオプションですが、推奨です。
USB ポート
PLC や他のデバイスと直接通信するために使用するシリアル COM ポートおよびアダプタ
多くの新しいデバイス プロトコルはシリアル通信ではなく、TCP / IP 通信を使用しているため、これはオ
プションです
ターゲット デバイスへの ITEH Embedded Standard や ITEH Embedded Compact のインストー
ルは、実際には２段階の手順から成ります。最初に、ターゲット デバイスにリモート エージェント
（Remote Agent）ユーティリティをコピーして、それを実行します。リモート エージェントによって、プロジェ
クトの開発アプリケーションからターゲット デバイスへの接続が可能になります。次に、この接続を介して、
ITEH Embedded Standard や ITEH Embedded Compact ソフトウェアの残りの部分をインスト
ールします。
補足：ターゲット デバイスに ITEH Embedded Standard や ITEH Embedded Compact がプ
リインストールされている場合は、この全体のタスクをスキップすることができます。
多くのハードウェア メーカーが、より大きな ITEH パッケージの一部として、自分のデバイスにリモート エー
ジェントをプリインストールしています。
ITEH Embedded Standard や ITEH Embedded Compact をインストールする手順は以下の通
りです。
1. ターゲット デバイスの電源を入れて、それがご利用の TCP/IP ネットワークに接続されていることを確認
してください。もしリモート エージェントがターゲット デバイスにプリインストールされている場合は、スタート
アップ時にそれが自動的に起動するので、次のステップをスキップすることができます。多くのハードウェア
メーカーが、ITEH パッケージ全体の一部として、自分のデバイスにリモート エージェントをプリインストー
ルしています。
2. ターゲット デバイスにリモート エージェント ユーティリティをコピーして、それを実行します。
a) 使用するターゲット デバイス用の正しいバージョンのリモート エージェント ユーティリティ
（CEServer.exe）のを見つけてください。すべてのバージョンは、InTouch Edge HMI のプログラ
ム フォルダーに格納されています。
Windows Embedded Standard 用のリモートエージェントは次の場所にあります。
１．はじめに
24
C:\Program Files\Wonderware\InTouch Edge HMI
v8.0\Redist\WinEmbedded\Bin\CEServer.exe
Windows Embedded Compact 用のリモート エージェントは次の場所にあります。
C:\Program F\iles\Wonderware\InTouch Edge HMI v8.0\Redist\WinCE
5.0\processor\Bin\CEServer.exe
ここで processor は、ターゲット デバイスで使用される特定のプロセッサー名です。詳細については、
製造元のマニュアルを参照してください。
b) CEServer.exe をネットワーク経由でダウンロードして USB フラッシュ ドライブに保存するか、
Microsoft ActiveSync にそれを同期することで、ターゲット デバイスにコピーしてください
（ActiveSync は Windows Vista では Windows Mobile Device Center、Windows 7
では Zune Software という名称で知られています）。このファイルは、永久的な（すなわち不揮
発性の）メモリー上の、ルートフォルダー（例：C:\または\）でない場所であれば、どこに保存し
ても良いです。
c) 起動時に自動的にリモートエージェントが実行されるように設定してください。これは、たいていの
Windows Embedded Compact デバイスでは、\Windows\Startup にそのリンクを作成する
ことで行えます。これがご利用のデバイスでうまく動作しない場合は、製造元のマニュアルを参照してく
ださい。
d) リモート エージェントを実行してください。 リモート エージェントのウィンドウが表示されます。
3. リモート エージェント内の通信設定を行ってください。
１．はじめに
25
a) [設定] をクリックしてください。設定用のダイアログ ボックスが表示されます。
b) 適切な接続タイプ（シリアル ポートまたは TCP/IP）を選択してください。シリアル ポートを選択
した場合は、同時に COMポートを選択して高度な設定を確認してください。すでに ActiveSync を
介してターゲット デバイスに接続されている場合は、この時点で別の接続を選択する必要はありませ
ん。ただし、ターゲット デバイスがプロジェクトのランタイム時に実際にどのように使用されるかについては
留意しておいてください。
c) [OK] をクリックしてください。
d) デバイスの接続方法として TCP/IP を選択した場合は、IP アドレスをメモしておいてください。
e) ターゲット デバイス上で、リモート エージェントが実行されたままであることを確認してください。
4. リモート管理ツールを使用してターゲット デバイスに接続してください。
a) お使いのコンピューターでプロジェクトの開発アプリケーションを実行してください。
b) リボン メニューの [ホーム] タブにある [リモート管理] グループの、[接続]をクリックしてください。 [リ
モート管理]ダイアログボックスが表示されます。
１．はじめに
26
c) ホスト、シリアル ポート、または Microsoft ActiveSync から、ターゲット デバイスに適した接続
タイプを選択してください。ホストを選択した場合は、ターゲット デバイスのホスト名または IP アドレス
を入力してください。シリアル ポートを選択した場合は、COM ポートを選択して、高度なシリアル通
信設定を確認してください。
d. [接続] をクリックしてください。正常に接続されると、接続状態が [ステータス] ボックスに示されて、
ターゲット デバイスの仕様が [プラットフォーム] ボックスに表示されます。
接続されていない場合は、接続設定と物理的な接続の両方をチェックしてください。特に、接続タイプと
してホストを選択している場合は、ターゲット ステーション自身を含むお使いのコンピューターとターゲット
ステーション間のすべてのファイアウォールで ポート 4322 が開いていることを確認してください。
補足：いくつかのケースでは、リモート管理ツールが Microsoft ActiveSync を経由して
Windows CE 6.0 以降を実行しているデバイスへ接続できない場合があります。これは、
Windows CE 6.0 のデフォルトの設定に問題があるためです。この問題は、InTouch Edge HMI
に含まれているユーティリティを使うことで解決することができます。このユーティリティは以下にありま
す。
C:\Program Files\Wonderware\InTouch Edge HMI
v8.1\Redist\ActiveSyncUnlock.exe
このファイルを、マイクロソフト ActiveSync のスタンドアローン バージョンを使用して対象のデバイスに
コピーして、そこでそれを実行してください。ファイルがそのデバイス内のどこにあるかは関係ありません。
完了したら、リモート管理ツールを使用してデバイスへの接続を試みてください。もしまだ Microsoft
ActiveSync で接続できない場合は、デバイスの \Temp ディレクトリを空にしてから再度試行してく
ださい。
１．はじめに
27
5. ターゲット デバイスで、ITEH Embedded Standard または ITEH Embedded Compact ソフト
ウェアの残りの部分をインストールしてください。
a) リモート管理で、[システム ファイルのインストール] をクリックしてください。
インストールが完了すると、ターゲット デバイスの更新ステータスが [ステータス] ボックスに表示されます。
ターゲット デバイスに ITEH Embedded Standard または ITEH Embedded Compact をインス
トールできたら、この時点でそれをプロジェクト ランタイムのサーバーやクライアントとして使用することができ
ます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
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2. ITEHチュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
このセクションでは、ステップ バイ ステップのチュートリアルによって、簡単なプロジェクトを構築して I/O ドライ
バーを設定する手順を説明します。
新しいプロジェクトの作成
チュートリアルのこの部分は、プロジェクトに名前を付けてターゲットのプラットフォームを選択するなど、新
規のプロジェクトを作成する手順を説明します。
初期起動画面の指定
チュートリアルのこの部分は、プロジェクト設定を開いて、どの画面を起動時に表示するかを指定する手
順を説明します。
タグの作成
チュートリアルのこの部分は、新規のタグをプロジェクト タグのデータシートに追加することによって作成す
る手順を説明します。
メイン 画面の作成
チュートリアルのこの部分は、別の画面を開く単一のボタンを含む初めての画面を作成する手順を説明
します。
全体表示画面の作成
チュートリアルのこの部分は、アニメーション付きの液体タンクとそのタンクに対する基本的な制御を含む
第二の画面を作成する手順を説明します。
通信ドライバーの設定
チュートリアルのこの部分は、外部の I/O デバイスと通信するためのドライバーを選択して設定する手順
を説明します。
アラームとトレンドの表示
チュートリアルのこの部分は、外部の I/O デバイスと通信するためのドライバーを選択して設定する手順
を説明します。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
29
Web アプリケーションとしてのプロジェクトの展開
チュートリアルのこの部分は、リモート ユーザーが Web ブラウザーで接続可能な Web アプリケーションと
してプロジェクトを展開する手順を説明します。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
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2.1. 新しいプロジェクトの作成
チュートリアルのこの部分は、プロジェクトに名前を付けてターゲットのプラットフォームを選択するなど、新規
のプロジェクトを作成する手順を説明します。
1. Windows のスタートメニューから、InTouch Edge HMI 開発環境を起動してください。
2. 開発環境の左上隅にある [アプリケーション] ボタンをクリックし、次にアプリケーション メニューの [新
規] をクリックしてください。[新規] ダイアログが表示されます。
3. [プロジェクト] タブをクリックして、[プロジェクト名] ボックスに任意のプロジェクト名を入力してください。
開発アプリケーションが自動的に同じ名前の新規ディレクトリを作成して、そこへプロジェクト ファイルを
割り当てます。デフォルトのプロジェクト フォルダーとは別の場所にプロジェクト ファイルを置く場合は、
[参照] をクリックしてお好きな場所を選んでください。
4. [製品タイプ] 一覧で、構築するプロジェクトの種類を選択してください。 この例では、「Windows
InTouch Edge HMI *tags」を選んでください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
31
5. [OK] をクリックしてください。[新規] ダイアログが閉じられて、[プロジェクト ウィザード] ダイアログ ボ
ックスが表示されます。
6. [解像度] 一覧では 1024 x 768 を選んで [OK] をクリックしてください。
7. [セキュリティ システム設定ウィザード] ダイアログ ボックスが表示されます。すべてデフォルトのままウ
ィザードのステップを進めてください。最後に [終了] を押すと、新しいプロジェクトが開発環境に作成さ
れます
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
32
2.2. 初期起動画面の指定
チュートリアルのこの部分は、プロジェクト設定を開いて、どの画面を起動時に表示するかを指定する手順
を説明します。
[情報] タブを使用して、プロジェクトの識別情報（プロジェクトの説明や改訂番号、会社名、作成
者名、フィールド設備、一般的な注意事項など）を与えることができます。
[オプション] タブを使用して、ターゲット システムや自動翻訳、アラーム履歴とイベント、デフォルトの
データベース、共有タグなどプロジェクトの一般的な設定を指定することができます。
[通信]タブを使用して、プロジェクト全般に関する通信パラメーターを指定することができます。
[ビューアー] タブを使用して、ランタイム中のデスクトップ パラメーターの有効化／無効化を行うこと
ができます。
[設定] タブを使用して、開発アプリケーションを使用している間の警告メッセージの有効化／無効
化を切り替えることができます。
初期起動画面を指定する手順は以下の通りです。
1. リボンの [プロジェクト] タブの [設定]グループで、[ビューアー] をクリックしてください。 [プロジェクト
設定] ダイアログが表示されて、[ビューアー] タブが選択されています。
2. [開始画面] ボックスで top.scc と入力して、［最大化して開始］は無効にしてください。プロジェクト
を実行すると、自動的にここで指定した画面が表示されます。画面を作成する前に初期起動画面を
指定することもできますが、画面が作成済みであれば、それを一覧から選ぶことができます。
3. [OK] をクリックしてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
33
2.3. タグの作成
チュートリアルのこの部分は、新規のタグをアプリケーション タグのデータシートに追加することによって作成す
る手順を説明します。
タグは値を保持する任意の変数です。プロジェクト内で作成されたすべてのタグは、プロジェクト エクスプロ
ーラーの [データベース] タブ内の [アプリケーション タグ] フォルダーに保存されます。
1. プロジェクト エクスプローラーで、[データベース] タブをクリックしてください。
2. [アプリケーション タグ] をダブルクリックして、フォルダーを展開してください。
3. [データシート ビュー] をダブルクリックして、[プロジェクト タグ] データシートを開いてください。
4. 以下のパラメーターを使用して、同じプロジェクトに対してタグを作成してください。
a. [名前] ：一意のタグ名を指定してください。このチュートリアルでは、Level と入力してください。
b. [配列] ：配列タグの最初のインデックスを指定してください（単純なタグでは配列要素数は 0 で
す）。このチュートリアルでは、3 と入力してください。各配列インデックスは 3 つのタンクのうちの 1 つ
と関連付けられます。
Level[1] ：タンク１のレベル Level[2] ：タンク２のレベル Level[3] ：タンク３のレベル
このチュートリアルでは、有効なタグではありますが Level[0] は使用しません。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
34
c. [型] ：タグのデータ型を指定してください（Boolean（ブーリアン）、Integer（整数）、Real
（実数）、String（文字列）、または Class（クラス）。このチュートリアルでは、Integer（整
数）を選んでください。
d. [説明]（オプション）：文書化のためのみですが、そのタグの説明を入力できます。
e. [スコープ] ：サーバーとシンクライアント ステーション間でタグがどのように管理されるかを指定します。
そのタグが、サーバーとクライアント ステーションとでそれぞれ独立した値を持つようにしたい場合は、[ロ
ーカル] を選択してください。
タグがサーバーとクライアント ステーションとで同じ値を共有したい場合は、[サーバー] を選択してくだ
さい。
このチュートリアルでは、[サーバー] を選択します。
4. 4 と同様の操作で、以下のタグ変数を追加定義してください。
タグ変数名 配列 型 説明（任意）
Start 3 Boolean 起動停止
ChocoValve 3 Boolean チョコ バルブ
MilkValve 3 Boolean ミルク バルブ
OutValve 3 Boolean 出力バルブ
Agitator 3 Boolean 攪拌機
※合計 20 個のタグ変数が作られることになります（配列の要素数 4 × タグ変数 5 個）。
5. プロジェクト タグのデータシートを保存して閉じてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
35
2.4. トップ画面の作成
チュートリアルのこの部分は、別の画面を開く単一のボタンを含む初めての画面を作成する手順を説明し
ます。
1. プロジェクト エクスプローラーで、[グラフィック] タブをクリックしてください。
2. [画面] を右クリックして、ショートカット メニューの [挿入] をクリックしてください。開発アプリケーション
は、この [画面] フォルダーにプロジェクトで作成されたすべての画面を保持しています。[画面属性]
のダイアログが表示されます。
3. サイズやタイプなど、画面のプロパティを設定するには、このダイアログを使用して、大きさやタイプなどの
画面のプロパティを設定することができます。このチュートリアルでは、[OK] をクリックしてデフォルト設定
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
36
を受け入れます。[画面属性] ダイアログが閉じられて、新しい画面が編集のためにワークスペースに開
かれます。
4. リボンの [グラフィック] タブの [画面] グループ上で [背景色] をクリックしてください。 標準のカラー ピ
ッカーが表示されます。
5. 色ピッカーでライトグレー色を選択してください。 ここで選んだ色が画面へ適用されます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
37
トップ画面のタイトルの記述
チュートリアルのこの部分は、テキスト オブジェクトを使用して、メイン 画面のタイトルを指定する手順を
説明しています。
別の画面を開くためのボタンの描画
チュートリアルのこの部分は、別の画面を開くボタンの描画と設定手順を説明しています。
トップ 画面の保存と閉じる
チュートリアルのこの部分は、画面を適切に保存して、画面を閉じる手順を説明しています。
トップ 画面のタイトルの記述
チュートリアルのこの部分は、テキスト オブジェクトを使用して、メイン 画面のタイトルを記述する手順を説
明しています。
1. リボンの [グラフィック] タブの [アクティブなオブジェクト] グループで、[テキスト] をクリックしてくださ
い。マウス カーソルが矢印から十字線に変わります。
2. 画面をクリックして任意のタイトル文字列を入力し（例：チュートリアル アプリケーションへようこそ）、
Enter キーを押してください。これにより、 指定されたテキスト文字列を持つ新しいテキスト オブジェク
トが作成されます。
3. そのテキスト オブジェクトをダブルクリックすると、[オブジェクト プロパティ] ダイアログ ボックスが開かれ
ます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
38
任意の画面オブジェクトをダブルクリックすると、そのオブジェクトのプロパティを含む [オブジェクト プロパ
ティ] ダイアログが表示されます。ダイアログに表示されるプロパティは、オブジェクトのタイプにより異なりま
す。
[オブジェクト プロパティ] ダイアログには、このダイアログを開いたままにするかどうかを制御するピン ボタ
ンが含まれています。
ボタンをクリックするたびに、その状態（および機能）が以下のように変わります。
ピン ボタンが解放されている時は、画面上のオブジェクトが選択されるとすぐにフォーカスがそこへ渡
されます。オブジェクトの操作（コピーや貼り付け、切り取り、削除）を行いたい時は、このボタンを
放したままにすることをお勧めします [オブジェクト プロパティ] ダイアログは一番上にありますが、
キーボードからのコマンド（Ctrl + c または Ctrl + v、Ctrl + x、Delete）はオブジェクトへ直接
送られます。
ピン ボタンが押されている時は、画面上のオブジェクトをクリックしてもフォーカスは [オブジェクト プ
ロパティ] ダイアログに残ったままになります。オブジェクト設定を変更したい場合は、このボタンを押
された状態にしておくことをお勧めします。オブジェクトをクリックして、[オブジェクト プロパティ] ダイ
アログで新規のプロパティ値を直接入力することができます（フォーカスを得るためにウィンドウ上をク
リックする必要はありません）。また、ピン ボタンが押されていると、画面上をクリックしても [オブジェ
クト プロパティ] ダイアログは自動的には閉じられません。
4. [フォント] をクリックして [フォント] ダイアログを開き、フォント設定を指定してください。このチュートリア
ルでは、フォントは MS P ゴシック、スタイルは標準、サイズは 20、色は青とします。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
39
3. [OK] をクリックして [フォント] ダイアログを閉じてください。そのテキスト オブジェクトに指定したフォン
ト設定が適用されます。
6. ダイアログの右上にある [閉じる] ボタンをクリックするなどで、[オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉
じてください。
別の画面を開くためのボタンの描画
チュートリアルのこの部分では、別の画面を開くボタンを描画し、設定する方法を説明しています。
1. リボンの [グラフィック] タブの [アクティブなオブジェクト] グループで、[ボタン] をクリックしてください。
マウス カーソルが矢印から十字カーソルへ変わります。
2. 画面上でマウス ボタンを押したままドラッグすることで、ボタン オブジェクトを描画してください。
3. ボタン オブジェクトをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] のダイアログを開いてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
40
4. [テキスト] ボックスで任意の文字列を入力してください（例：監視画面を開くにはここをクリックしてく
ださい）。
5. [コマンド] をクリックしてください。[オブジェクト プロパティ] ダイアログがコマンドのアニメーションのプロ
パティを表示するように変わります。
6. [型] の一覧で [画面を開く] を選択してください。
7. [画面を開く] ボックスで、monitor.scc と入力してください。
※ monitor.scc はまだ作成していません。この後で作成します。
8. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
41
トップ 画面の保存とクローズ
チュートリアルのこの部分では、画面を適切に保存して閉じる手順を説明しています。
1. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックして、[アプリケーション] メニューの [名前
を付けて保存]をクリックしてください。Windows の標準的な保存ダイアログが表示されます。
2. [ファイル名] ボックスで、top と入力してください。
3. [保存] をクリックしてください。ファイルがプロジェクトのフォルダー（[…]\Documents\InTouch
Edge HMI v8.1 Projects\projectname\Screen\）に保存されて、[保存] ダイアログが閉じ
ます。
4. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックして、[アプリケーション] メニューの [閉じ
る]をクリックしてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
42
2.5. 監視画面の作成
チュートリアルのこの部分は、アニメーション付きの液体タンクとそのタンクに対する基本的な制御を含む第
二の画面を作成する手順を説明します。
1. 画面を追加作成します。プロジェクト エクスプローラーの [グラフィック] タブで [画面] フォルダーを右ク
リックし、ショートカット メニュー上の [挿入] をクリックしてください。[画面属性] ダイアログが表示されま
す。
2. このダイアログを使用して、サイズや種類などの属性を設定することができます。このチュートリアルでは、
[OK] をクリックしてデフォルト設定を受け入れてください。
3. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックし、[アプリケーション] メニューの [名前を
付けて保存] をクリックしてください。Windows の標準的な [名前を付けて保存]ダイアログが表示さ
れます。
4. [ファイル名] ボックスに、Monitor と入力してください。ファイルがプロジェクト フォルダー
（[…]\Documents\InTouch Edge HMI v8.1
Projects\project_name\Screen\monitor.scc）に保存されて、[保存] ダイアログが閉じられ
ます。
保存しても、メイン画面に対して行ったようには画面を閉じないでください。これから監視画面の作成を行
っていきます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
43
監視画面のタイトルの設定
前述の部分と同様、チュートリアルのこの部分ではテキスト オブジェクトを使用して監視画面のタイトル
を設定する手順を説明しています。
日付と時間表示の作成
チュートリアルのこの部分では、テキスト オブジェクトをシステム タグへリンクすることで「日付」と「時間」の
表示を作成する手順を説明しています。
「終了」アイコンの配置
チュートリアルのこの部分では、リンク付きシンボルを選択して設定することによって、ユーザーがプロジェク
トを終了できるアイコンを配置する手順を説明しています。
プロジェクトのテスト
チュートリアルのこの部分では、これまでのプロジェクトをテストする手順を説明しています。
アニメーション付きタンクの配置
チュートリアルのこの部分では、シンボル ライブラリからアニメーション付きタンクやバルブを選択して画面
上に配置し（「終了」ボタンを配置したやり方と同様）、プロジェクト タグのいくつかをタンクおよびバルブ
のプロパティへ関連付ける手順を説明しています。
レベル表示スライダーの配置
チュートリアルのこの部分では、シンボル ライブラリからスライダー コントロールを選択して、それをアニメー
ション付きタンクへ接続する方法を示します。
タンク セレクターの描画
チュートリアルのこの部分は、画面上のアニメーション付きタンクが、実際にどのタンクを表すかを切り替え
るのに使用することができるテキスト入力ボックスを作成する手順を説明しています。
プロジェクトのテスト
チュートリアルのこの部分では、アニメーション付きタンクとレベル表示スライダー、タンク セレクターを付け
た後のプロジェクトを再度テストする手順を説明しています。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
44
監視画面のタイトルの設定
前述の部分と同様、チュートリアルのこの部分ではテキスト オブジェクトを使用して監視画面のタイトルを
設定する手順を説明しています。
1. リボンの [グラフィック] タブの [アクティブ オブジェクト] のグループで [テキスト] をクリックしてください。
2. 画面をクリックしてから「タンク システム監視画面」と入力して、Enter キーを押してください。
3. そのオブジェクトのプロパティ ダイアログボックスを開くには、そのテキスト オブジェクトをダブルクリックして、
[オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
4. [フォント] をクリックして フォント ダイアログを開き、フォント設定を指定してください。このチュートリアルで
は、フォントは MS P ゴシック、スタイルは太字、サイズは 20、色は青とします。
5. [OK] をクリックして [フォント] ダイアログを閉じてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
45
6. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
7. 画面の左上隅にテキスト オブジェクトを移動してください。
8. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックし、[アプリケーション] メニューの [保存]を
クリックしてください。
この図は、画面のタイトルを描画した後で画面がどのように見えるかを示しています。
日付と時間表示の作成
チュートリアルのこの部分では、テキスト オブジェクトをシステム タグへリンクすることで「日付」と「時間」の表
示を作成する手順を説明しています。
Date と Time は、自局の現在の日付と時刻を保持するシステムタグです。これらのタグは、すべてのプロジ
ェクトで使用できます。
1. リボンの [グラフィック] タブの [アクティブ オブジェクト] グループで、[テキスト] をクリックしてください。
2. 画面をクリックして、「日付：##########」 と入力して Enter キーを押してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
46
3. そのテキスト オブジェクトをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
4. [テキスト データ リンク] をクリックしてください。[オブジェクト プロパティ] ダイアログがテキスト データ
リンクのアニメーションのプロパティを表示するように変わります。
5. [タグ/式] ボックスで、Date と入力してください。またそのボックスをダブルクリックすると [オブジェクト フ
ァインダ] からタグ変数 Date を選択することができます。
ランタイム時には、プロジェクトがテキスト オブジェクトの##########文字列を Date システム タ
グの値に置き換えます。
6. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
7. 再度、リボンの [グラフィック] タブの [アクティブ オブジェクト] グループで、テキストをクリックしてくださ
い。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
47
8. 画面をクリックして、「時刻：##########」と入力して Enter キーを押してください。
9. そのオブジェクトのプロパティ ダイアログボックスを開くには、オブジェクトダブルクリックします。
10. [テキスト データ リンク] をクリックしてください。[オブジェクト プロパティ] ダイアログがテキスト デー
タ リンクのアニメーションのプロパティを表示するように変わります。
11. [タグ/式] ボックスで、Time と入力してください。またはダブルクリックして [オブジェクト ファインダ] か
らタグ変数 Time を選択してください。
ランタイム時には、プロジェクトがテキスト オブジェクトの##########文字列を Time システム タ
グの値に置き換えます。
12. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
48
13. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックし、[アプリケーション] メニューで [保存]
をクリックしてください。
この図は、日付と時刻オブジェクトを作成した後で、画面がどのように見えるかを示しています。
「終了」アイコンの配置
チュートリアルのこの部分では、リンク付きシンボルを選択して設定することによって、ユーザーがプロジェクト
を終了できるアイコンを配置する手順を説明しています。
1. リボンの [グラフィック] タブの [ライブラリ] グループで、[シンボル] をクリックしてください。シンボル ライ
ブラリが表示されます。
2. シンボルのメニュー ツリーで [システム シンボル] フォルダーを開いて、それから [Icons] サブ フォルダ
ーを開いてください。
3. [Icons] サブ フォルダーで exit01 を選択してください。メニュー ツリーの右側のシンボル ビューアーに
そのシンボルが表示されます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
49
4. そのシンボルをクリックしてください。マウスカーソルが、シンボルが画面に配置する準備ができていることを
示すように変化します。
5. シンボルを配置したい画面に切り替えて、その中でクリックしてください。シンボルがリンク付きのシンボル
オブジェクトとして配置されます。
3. 貼り付けたオブジェクトを選択したまま、リボンの [グラフィック] タブの [アニメーション] グループにあ
る [コマンド] をクリックして、このアニメーションをオブジェクトへ適用してください。
7. そのオブジェクトをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
8. [タイプ] 一覧で [ビルトイン言語] を選択してください。
9. [押下時] タブの 1 行目の [式] ボックスの上でダブルクリックしてください。[オブジェクト ファインダ] ウ
ィンドウが表示されます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
50
10. [関数] （または [関数] – [モジュール有効化]）をクリックして、リストから Shutdown() を選び、
[OK] をクリックしてください。Shutdown() は ITEH のプロジェクトを終了するための組込みスクリプト
関数です。
11. [オブジェクト プロパティ] ダイアログに戻ったら、それを閉じてください。
12. 開発環境の左上の [アプリケーション] ボタンをクリックし、[アプリケーション] メニュー上で [上書き
保存] をクリックしてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
51
ここまでの手順により、ユーザーが実行時にこのアイコンをクリックすると、プロジェクトが停止して、ステーショ
ンのデスクトップに戻ります。
プロジェクトのテスト
チュートリアルのこの部分では、これまでのプロジェクトをテストする手順を説明しています。
1. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックして、[アプリケーション] メニューの [閉じ
る] – [すべて閉じる] をクリックしてください。開いているすべてのワークシートが閉じられます。
2. リボンの [ホーム] タブの [ローカル管理] グループで、[実行] をクリックしてください。プロジェクトが実
行されて、初期画面が表示されます。
3. 監視画面を開くためのボタンをクリックしてください。タンクシステム監視画面が表示されます。画面上
に設定した日付と時刻の値が表示されていることを確認してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
52
4. 終了アイコンをクリックして、プロジェクトをシャットダウンされることを確認してください。
プロジェクトのいずれかの部分が期待通りに動作しない場合は、開発アプリケーションに切り替えて（ALT
+ TAB）、リボンの [ホーム] タブの [停止] をクリックしてください。
アニメーション付きタンクの配置
チュートリアルのこの部分では、シンボル ライブラリからアニメーション付きタンクを選択して、画面上に配置
し（「終了」ボタンを配置したやり方と同様）、アプリケーション タグのいくつかをタンクのプロパティへ関連付
ける手順を説明しています。
1. プロジェクト エクスプローラーの [グラフィック] タブで、[画面] フォルダーを展開してください。
2. Monitor をダブルクリックしてください。全体表示画面のワークシートが編集用に再度開かれます。
3. リボンの [グラフィック] タブの [ライブラリ] グループで、[シンボル] をクリックしてください。
4. [シンボル] メニューのツリーで [システム シンボル] フォルダーを開いて、さらに [Tanks] サブ フォルダ
ーを開いてください。
5. タンク シンボルを参照して好きなものを選択してください。どれも基本的には同じように動作します。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
53
6. いずれかのタンク シンボルをクリックしてください。マウス カーソルが、シンボルが画面に配置する準備が
できていることを示すように変化します。
7. シンボルを配置したい対象の画面へ切り替えて、その画面上でクリックしてください。シンボルが、リンク
付きのシンボル オブジェクトとして配置されます。
8. オブジェクトをダブルクリックして、その [オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
ひとつのタンクは、例えば長方形や棒グラフなどの異なるオブジェクトとアニメーションを配置して、リンク付
きのシンボルとしてひとつに結合させたものです。そのプロパティ リストを編集することで、このシンボルのプ
ロパティを変更することができます。 このチュートリアルでは、タンク レベルに関連付けられたタグを変更し
ます。
9. [Max] の値を 1000 としてください。
10. [TagLevel] プロパティに対して、既存の値を削除して、Level[Index] と入力してください。プロジ
ェクトの開発を進める時に、タグを作成するために [プロジェクト タグ] データシートを再度開く必要は
ないことに留意してください。プロジェクト タグ データベースに事前に Index というタグを作成していな
いため、作成するかどうかを尋ねるメッセージが表示されます。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
54
11. [はい] をクリックしてください。[新規タグ] ダイアログが表示されます。
12. 配列を 0 、型を整数（Integer）、スコープをローカルとして新規のタグを設定してください。
13. [OK] をクリックして、[新規タグ] ダイアログを閉じてください。
タグ Index を使用して、タグ Level の配列の要素数を設定したり、同じオブジェクトで 3 つのタンクの
どれでも、そのレベルを表示することができます。
Index が 1 の時、タンク オブジェクトはタンク 1 のレベルを表示します（例：Level[1]）。
Index が 2 の時、タンク オブジェクトはタンク 2 のレベルを表示します（例：Level[2]）。
Index が 3 の時、タンク オブジェクトはタンク 3 のレベルを表示します（例：Level[3]）。
また、タグのスコープがローカルであるため、このタグはサーバーとクライアントの各ステーションに対して、同
時に異なる値を持つことができます。その結果、リモートのユーザー（例：クライアント ステーション）が
タンク 2 のレベルを監視している一方で、ローカルのユーザー（例：サーバー ステーション）はタンク 1
のレベルを監視するということが可能です。
14. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
55
15. シンボル一覧で [Valves] を選んで、いずれかのバルブを選んでください。
16. 監視画面に以下のようにバルブを３つ配置してください。
17. リボン メニューの [グラフィック] – [形状] で [長方形] の描画ボタンを押して、バルブとタンクをつな
ぐパイプのように描画してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
56
18. シンボル一覧で mixer01 を選んで、以下のように配置してください。
19. バルブ オブジェクトをダブルクリックして、以下のようにタグ変数を割り当ててください。
20. ミキサー オブジェクトをダブルクリックして、以下のようにタグ変数を割り当ててください。
３ つ の バ ル ブ に そ れ ぞ れ
ChocoValve、MilkValve、
OutValve を割り当ててください。配
列のインデックスにはタグ変数 Index
を指定してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
57
21. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックしてから、[アプリケーション] メニュー上の
[保存]をクリックしてください。
レベル表示スライダーの配置
チュートリアルのこの部分では、シンボル ライブラリからスライダー コントロールを選択して、それをアニメーショ
ン付きタンクへ接続する方法を示します。
1. リボンの [グラフィック] タブの中の [ライブラリ] グループで、[シンボル] をクリックしてください。
2. [シンボル] メニューのツリーで、[システム シンボル] フォルダーを開いて、次に [Sliders] サブ フォルダ
ーを開いてください。
3. 一覧からスライダー コントロールをひとつ選択してください。 どれも基本的には同じように動作しますので、
どれでも好きなものを選んでください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
58
4. そのスライダー シンボルをクリックしてください。マウス カーソルが、シンボルが画面に配置する準備ができ
ていることを示すように変わります。
5. シンボルを配置したい画面に切り替えて、その上でクリックしてください。選択したスライダー シンボルがリ
ンク付きのシンボルとして配置されます。
6. オブジェクトをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
7. [Max] プロパティを 1000 としてください。[TagName] プロパティに対しては、既存の値を削除し
て、Level[Index] と入力してください。タンクと同様に、スライダー レベルに関連付けられたシンボルの
プロパティを変更する必要があります。またはダブルクリックして [オブジェクト ファインダ] を開き、タグ
変数 Level とインデックス用変数として作成した Index を選択してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
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8. [オブジェクト プロパティ] ダイアログを閉じてください。
9. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックして、次に [アプリケーション] メニュー上で
[保存]をクリックしてください。
この図は、レベル スライダー オブジェクトを作成した後に画面がどのように見えるかを示しています。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
60
コマンド ボタンの描画
ここではボタンを配置して、このタンクシステムの開始／停止を制御できるようにします。
1. リボン メニューの [グラフィック] – [アクティブ オブジェクト] にある [ボタン] をクリックして、画面上
に美配置してください。
2. ダブルクリックして、[テキスト] にキャプション文字列を記述してください。
3. [コマンド] ボタンをクリックして [オブジェクト プロパティ] ダイアログへ遷移してください。
4. [型] で「トグル（タグ）」を選んで、以下のようにタグ変数（Start[Index]）を指定してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
61
5. ダイアログを閉じてください。
タンク セレクターの描画
チュートリアルのこの部分では、画面上のアニメーション付きタンクが、実際にどのタンクを表すかを切り替え
るためのコンボボックスを作成する手順を説明しています。
1. リボンの [グラフィック] タブにある [アクティブ オブジェクト] グループで [コンボボックス] をクリックし
て、画面上に描画してください。
2. コンボボックスをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] ダイアログを開いてください。
4. [位置] にタグ変数 Index を指定してください。[データソース] ボタンをクリックしてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
62
5. [型] で「静的ラベル」を選んだ状態で、[設定] をクリックしてください。
6. 以下のように入力して [OK] をクリックしてください。
7. すべてのダイアログを閉じて、プロジェクトを保存してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
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プロジェクトのテスト
チュートリアルのこの部分は、アニメーション付きのタンクやレベル表示スライダー、タンク セレクターで、プロジ
ェクトを改めてテストする手順を説明しています。
1. 開発環境の左上にある [アプリケーション] ボタンをクリックして、次に [アプリケーション] メニューにあ
る [閉じる] – [すべてを閉じる] をクリックしてください。開いたすべてのワークシートが閉じられます。
2. リボンの [ホーム] タブにある [ローカル管理] グループで、[実行] をクリックしてください。プロジェクトが
実行されて、初期画面が表示されます。
3. トップ画面のボタンをクリックしてください。タンク システムの監視画面が表示されます。
4. 以下の動作を確認してください。
(1) コンボボックスでタンクを切り替えられること
(2) スライダーを上下させることができ、それによってタンクのレベル塗りつぶしアニメーションが動作す
ること
(3) バルブをクリックすると色が変わること
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
64
通信ドライバーの設定
チュートリアルのこの部分では、外部の I/O デバイスと通信するためのドライバーを選択して設定する手順
を説明しています。
（準備）
ここでは、疑似データを発生させるシミュレーション用通信サーバーをサンプルとして用い、OPC DA でアク
セスします。
1. プロジェクト エクスプローラーで、[通信] タブをクリックしてください。このメニューでは、ITEH 組込みの
PLC 通信用ドライバーや、OPC サーバーなどへの通信設定を行うことができます。
2. [OPC DA 2.05] フォルダーを右クリックして、ショートカット メニューの [挿入] をクリックしてください。
OPC 接続設定用のワークシートが表示されます。
3. [サーバー識別子] で OI.GATEWAY を選んでください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
65
4. [タグ名] の空白カラムをダブルクリックしてください。[オブジェクト ファインダ] が表示されます。
5. 先ほど作成したタグ変数を選択します。
a. 左側ツリーで [タグ] – [プロジェクト] – [Integer] を選び、右側のリストで Level をクリッ
クしてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
66
b. [インデックス] ボタンをクリックすると、配列のインデックスが表示されます。[番号] の 1 を選択
して、[OK] をクリックしてください。
c. オブジェクト ファインダで [OK] を押すと、以下のように設定されます。Level[2]と Level[3]も
同様に設定してください（直接入力しても構いません）。
6. 次に、[項目] 列で参照先のアイテム（OPC サーバーが管理するデータ アイテム）を各タグ変数に
対応付けます。
a. [タグ名] の空白カラムをダブルクリックしてください。[OPC ブラウザー] が表示されます。
b. OPC アイテムのツリーを展開して、登録済みの OPC データアイテム（下図の Level）を選択
して [OK] をクリックしてください。
※ OPC サーバーに登録されたアイテム構造／名称によって異なります。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
67
c. [項目] に選択したアイテム文字列が設定されます。
d. その他のアイテムに対しても同様に設定してください（直接入力しても構いません）。
7. 作業対象の OPC ワークシートの X（閉じる）ボタンをクリックしてください。保存を促されたら [はい]
をクリックしてください。
8. [名前を付けて保存] ボックスが表示されます。[シート番号] に自動的に番号が振られるので、その
まま [OK] をクリックしてください。
9. プロジェクトを実行して、タンク１へ切り替えてください。「開始／停止」ボタンをクリックすると、自動的
に値が更新されてアニメーションが動作することを確認してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
68
アラームの表示
アラーム条件を設定して、アラーム状態を表示してみます。
1. プロジェクト エクスプローラーの [タスク] で [アラーム] を右クリックして [挿入] をクリックしてください。
2. [タグ名] を選び、それに対するアラームの [型] や [限界値] を指定して、アラーム条件を作成してく
ださい。
3. 作成したアラーム タスクを保存してください（番号が自動的に割り振られます）。
4. 「全体表示画面」を開いてください。
5. リボンの [グラフィック] タブの [データ オブジェクト] グループで [アラーム／イベント] をクリックして、
画面上にオブジェクトを描画してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
69
6. プロジェクトを実行して、アラーム情報が表示されることを確認ください。
※ 今回の設定で表示されるのは、メモリー上の最新アラームのみです。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
70
トレンドの表示
履歴データの保存設定を行って、トレンドグラフに表示してみます。
1. 全体画面にトレンド グラフを貼り付けます。リボンの [グラフィック] の [データ オブジェクト] で [トレ
ンド] をクリックして、画面上に描画してください。
2. トレンド オブジェクトをダブルクリックして、[オブジェクト プロパティ] を開きます。[ポイント] をクリック
してください。
3. [タグ/フィールド] 列に表示対象のタグ変数を指定してください。その他に [ラベル] や [色] なども
入力してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
71
4. ツールバーや凡例を非表示にすることもできます（[オブジェクト プロパティ] の [ツールバー] および
[凡例] ボタンにて）。
5. [軸] 設定の [目盛り] で共通の描画範囲（最小および最大）を指定することもできます。
6. プロジェクトを実行して、トレンドグラフが表示されることを確認してください。
※ 今回の設定で表示されるのは、メモリー上の直近のデータのみです。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
72
Web アプリケーションとしてのプロジェクトの展開
チュートリアルのこの部分では、遠隔ユーザーが Web ブラウザーで接続・表示可能な Web アプリケーショ
ンとしてプロジェクトを展開する手順を説明しています。
Windows 環境で Web サーバーとして IIS（Internet Informtion Seriveces）を使う場合は IIS
の事前設定が必要です。巻末の「付録」を参照して設定を行ってください。その後、以下の手順を行いま
す。
1. ITEH 開発環境のホームボタンから [発行] – [HTML 形式で全て保存] を選んで、HTML 形式
でウィンドウを保存してください。画面グループの場合は [HTML 形式で画面グループを保存] を選
んでください。
2. Web ページ用の組込みメニュー機能を利用してみます。プロジェクト エクスプローラーで [モバイル ア
クセス] をクリックして、Mobile Access Configuration を開いてください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
73
3. Screen で、HTML 形式で保存した画面を選んでください。
4. Mobile Access Configuration を保存して閉じてください。
5. プロジェクトを実行状態にしてください。
6. 表示デバイス（ローカル or リモート）で HTML5 互換の Web ブラウザー（IE や Google
Chrome、 Safari、Firefox など）を起動して、以下の URL で ITEH のページへアクセスしてくだ
さい。
http://[サーバー名 or IP アドレス]/ITEH81/
7. ログオンページが表示されたら、ユーザー名：guest（パスワードなし）でログオンしてください。
8. 認証に成功すると、タイル形式のメニューが表示されます。グラフィックなどを選んで、作成したウィンド
ウが表示されることを確認してください。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
74
9. URL にパラメーターを指定することで、特定ページを直接表示することもできます。
http://[サーバー名 or IP アドレス]/ITEH81/index.html?screen=[画面名]
※画面グループの場合は拡張子.sg も含めて指定する。
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
75
付録：IIS の設定手順
1. Windows のコントロールパネルの [プログラムと機能] にある [Windows の機能の
有効化または無効化] を開いてください。
2. [インターネット インフォメーション サービス] を以下の通りに設定してください。
以上
２. チュートリアル：簡単なプロジェクトの構築
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変更履歴
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2019 年 8 月版 機能比較表 11-14
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