23
2.6.1 緒言 1 タプコム配合点眼液 2 部(モジュール 2):CTD の概要(サマリー) 2.6.1 緒言 参天製薬株式会社

タプコム配合点眼液 第2 部(モジュール 2):CTD …...2.6.1 緒言 1 タプコム配合点眼液 第2 部(モジュール2):CTD の概要(サマリー)

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2.6.1 緒言

1

タプコム配合点眼液

第 2 部(モジュール 2):CTD の概要(サマリー)

2.6.1 緒言

参天製薬株式会社

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2.6.1 緒言

2

表 2.6.1-1. 緒言で用いた略語一覧

略語 略さない表現

DE-111 点眼液 有効成分としてタフルプロストを 0.0015%、チモロール 0.5%相当量のチモ

ロールマレイン酸塩を含有する点眼液

PG Prostaglandin(プロスタグランジン)

QOL Quality of life(生活の質)

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2.6.1 緒言

3

2.6.1 緒言

DE-111 点眼液は、緑内障・高眼圧症治療剤として使用されているタフルプロスト(図 2.6.1-1)

とチモロールマレイン酸塩(図 2.6.1-2)を有効成分とする配合点眼液(0.0015%タフルプロス

ト及び 0.5%チモロール含有)であり、併用治療が必要な患者さんにとって利便性を高め、治療

のアドヒアランス及び QOL を改善することで、緑内障及び高眼圧に対する治療効果を向上さ

せることが期待される。

タフルプロストとチモロールマレイン酸塩はともに眼圧下降作用を示すが、その作用機序は

異なる。すなわち、タフルプロストは PGF2α誘導体でぶどう膜強膜流出路から房水流出を促進

させることにより眼圧を下降させるのに対し、チモロールマレイン酸塩は β 遮断薬で房水産生

を阻害することにより眼圧を下降させると考えられている。

O

O

O

OH

OH F F

図 2.6.1-1. タフルプロストの構造式

N

S

N N

O

O NH

OHH

CH3

CH3

CH3

COOH

COOH

図 2.6.1-2. チモロールマレイン酸塩の構造式

申請する効能・効果及び用法・用量を以下に示す。

効能・効果 緑内障、高眼圧症

用法・用量 DE-111 点眼液を 1 回 1 滴、1 日 1 回点眼する

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2.6.2 薬理概要文

1

タプコム配合点眼液

第 2 部(モジュール 2):CTD の概要(サマリー)

2.6.2 非臨床試験 薬理試験の概要文

参天製薬株式会社

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2.6.2 薬理概要文

2

目次

2.6.2 薬理試験の概要文 .............................................................................................................. 4

2.6.2.1 まとめ........................................................................................................................... 4

2.6.2.2 効力を裏付ける試験................................................................................................... 6

2.6.2.3 副次的薬理試験......................................................................................................... 13

2.6.2.4 安全性薬理試験......................................................................................................... 13

2.6.2.5 薬力学的薬物相互作用試験..................................................................................... 14

2.6.2.6 考察及び結論............................................................................................................. 14

2.6.2.7 図表............................................................................................................................. 14

2.6.2.8 参考文献一覧............................................................................................................. 15

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2.6.2 薬理概要文

3

表 2.6.2-1. 非臨床概要薬理試験で用いた略語一覧

略語 略さない表現

DE-111 点眼液 有効成分としてタフルプロストを 0.0015%、チモロール 0.5%相当量のチモ

ロールマレイン酸塩を含有する点眼液

X%/Y%DE-111

点眼液

有効成分としてタフルプロストを X%、チモロール Y%相当量のチモロー

ルマレイン酸塩を含有する点眼液。ただし、有効成分としてタフルプロス

トを 0.0015%、チモロール 0.5%相当量のチモロールマレイン酸塩を含有す

る点眼液は、「DE-111 点眼液」と表記

PG Prostaglandin(プロスタグランジン)

タフルプロスト

点眼液 0.0015%

有効成分としてタフルプロストを 0.0015%含有する点眼液。「タプロス®

点眼液 0.0015%」等として販売されている

チモロール点眼

液 0.25%

有効成分としてチモロール 0.25%相当量のチモロールマレイン酸塩を含

有する点眼液。「チモプトール®点眼液 0.25%」等として販売されている

チモロール点眼

液 0.5%

有効成分としてチモロール 0.5%相当量のチモロールマレイン酸塩を含有

する点眼液。「チモプトール®点眼液 0.5%」等として販売されている

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2.6.2 薬理概要文

4

2.6.2 薬理試験の概要文

2.6.2.1 まとめ

DE-111 点眼液は、PGF2α誘導体であるタフルプロストと β 遮断薬であるチモロールを有効

成分とする配合点眼液で、両有効成分とも既に「タプロス点眼液0.0015%」及び「チモプト

ール点眼液0.25%、0.5%」として承認され、ともに緑内障、高眼圧症の治療に広く用いられ

ている。これら点眼液は単剤で目標とする眼圧に至らない場合は 2 剤、3 剤と複数の点眼液

を併用されており、同時間に併用する場合は少なくとも 5 分間以上の間隔をあけて各々点眼

するよう指導されている。

このような背景から、DE-111 点眼液は複数薬剤の併用が必要とされる緑内障患者に対し、

両薬剤の配合による相加的な効果が得られるとともに、1 日の点眼回数の減少及び併用時に

点眼間隔をあける煩雑さを解消することにより、患者の利便性及びアドヒアランスの向上が

期待される。

効力を裏付ける試験として、タフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%を

通常の点眼剤併用の通りに 5 分間以上の間隔をあけて併用した場合の眼圧下降の併用効

果の検討、DE-111 点眼液の眼圧下降効果及びタフルプロストとチモロールの至適配合比の

検討、DE-111 点眼液並びにタフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%を十

分な間隔をあけずに点眼(連続点眼)した場合の眼圧下降効果比較に関する検討を正常

眼圧サルで行った。なお、安全性薬理試験コアバッテリー(中枢神経系、心血管系及び呼吸

器系)は、以下の理由から実施しなかった。すなわち、タフルプロスト及びチモロールの配

合点眼液をサルに投与した試験において、配合点眼液投与時のタフルプロスト及びチモロー

ルの血漿中曝露は、各単剤投与時の血漿中曝露と大きく異なってはいなかったこと(2.4.3.2

及び 2.6.4.3 参照)、及びタフルプロストの安全性薬理試験及びチモロールの一般薬理試験成

績を考察した結果、配合点眼液とした場合にも、特に安全性上の懸念となる作用が生じる可

能性は低いと考えられた。

2.6.2.1.1 効力を裏付ける試験

(1) タフルプロスト点眼液とチモロール点眼液の併用による眼圧下降効果

DE-111 点眼液の有効成分であるタフルプロスト及びチモロールマレイン酸塩の併用効果

を確認するため、正常眼圧サルに対するタフルプロスト点眼液 0.0015%及びチモロール点眼

液 0.5%の併用点眼による眼圧下降効果を検討した。併用時の最大眼圧下降幅(点眼前後の眼

圧差の最大値)は、タフルプロスト点眼液 0.0015%あるいはチモロール点眼液 0.5%の単独点

眼時の下降幅よりも有意に大きく、両薬剤の併用による相加効果が確認された。

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2.6.2 薬理概要文

5

(2) DE-111 点眼液の眼圧下降効果及びタフルプロストとチモロールの配合比

臨床で使用されているチモロール点眼液には 0.5%製剤の他に 0.25%製剤もあることから、

タフルプロストに配合するチモロールの至適濃度を確認する目的で、DE-111 点眼液基剤、タ

フルプロスト点眼液 0.0015%、チモロール点眼液 0.25%、チモロール点眼液 0.5%、DE-111

点眼液、及び 0.25%チモロールを含有する配合点眼液である 0.0015%/0.25%DE-111 点眼液の

眼圧下降効果を正常眼圧サルで検討した。

正常眼圧サルにおける DE-111 点眼液及び 0.0015%/0.25%DE-111 点眼液による最大眼圧下

降幅は対応する各単剤より有意に大きく、さらに、DE-111 点眼液の眼圧下降効果は

0.0015%/0.25%DE-111 点眼液の眼圧下降効果に比べて有意に強力であった。

以上の結果から、DE-111 点眼液は配合された各単剤の薬効の相加効果が期待できるだけで

なく、薬効の点からタフルプロスト(0.0015%)に配合するチモロール濃度(0.5%)も至適

であることが明らかとなった。

(3) DE-111点眼液並びにタフルプロスト点眼液とチモロール点眼液連続点眼の眼圧下降

効果比較

配合点眼液の臨床的メリットを予測する目的で、有効成分の各単剤を十分な間隔をあけず

に連続点眼した場合の眼圧下降効果について検討した。すなわち、DE-111点眼液基剤、DE-111

点眼液及びタフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の連続点眼の眼圧下降効

果を正常眼圧サルで検討した。正常眼圧サルにおけるタフルプロスト点眼液 0.0015%とチモ

ロール点眼液 0.5%の連続点眼の最大眼圧下降幅は DE-111 点眼液の最大眼圧下降幅に比べて

有意に小さかった。

この結果より、配合点眼液である DE-111 点眼液は有効成分の単剤であるタフルプロスト

点眼液 0.0015%及びチモロール点眼液 0.5%を連続点眼した場合に比べてより強力な眼圧下降

効果を示し、臨床的にも併用点眼の洗い流し効果による効果減弱回避に寄与できる可能性が

示唆された。

2.6.2.1.2 副次的薬理試験

該当する試験はない。

2.6.2.1.3 安全性薬理試験

安全性薬理試験コアバッテリー(中枢神経系、心血管系及び呼吸器系)は、以下の理由か

ら実施しなかった。すなわち、タフルプロスト及びチモロールマレイン酸塩の配合点眼液を

サルに投与した試験において、配合点眼液投与時のタフルプロスト及びチモロールの全身曝

露は、各単剤投与時の全身曝露と大きく異なってはいなかったこと(2.4.3.2及び 2.6.4.3参照)、

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2.6.2 薬理概要文

6

及びタフルプロストの安全性薬理試験及びチモロールの一般薬理試験成績を考察した結果、

配合点眼液とした場合にも、特に安全性上の懸念となる作用が生じる可能性は低いと考えら

れた。

2.6.2.1.4 薬力学的薬物相互作用試験

該当する試験はない。

2.6.2.2 効力を裏付ける試験

2.6.2.2.1 眼圧下降に関する薬効薬理試験

眼圧下降に関する薬効薬理試験は、全て雄カニクイザルを用い、モンキーチェアへの保定

及び無麻酔下(眼圧に影響を与える全身麻酔は行わない)での眼圧測定に対し十分馴化され

たことを確認した個体を使用した。なお、眼圧は、測定毎に 0.4%オキシブプロカイン点眼液

を 1 滴点眼することで眼表面を麻酔し、圧平式眼圧計を使用して盲検下で測定した。

(1) タフルプロスト点眼液とチモロール点眼液の併用による眼圧下降効果

添付資料 4.2.1.1-001

DE-111 点眼液の有効成分であるタフルプロスト及びチモロールマレイン酸塩の併用効果

を確認するために、タフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の 2 剤併用によ

る眼圧下降効果を検討した。試験には、1 群 16 例の雄正常眼圧カニクイザルを使用した。サ

ルの片眼に、1 剤目(タフルプロスト点眼液 0.0015%あるいは生理食塩液)を 20 μL 点眼し、

5 分以上の間隔をあけたのち、2 剤目(チモロール点眼液 0.5%あるいは生理食塩液)を 20 μL

点眼した。眼圧は、点眼前並びに点眼後 2、4、6 及び 8 時間に盲検下で測定し、各個体の最

大眼圧下降幅(点眼前後の眼圧差の最大値)を算出し評価した。

各単剤及び両薬剤併用時の最大眼圧下降幅を図 2.6.2.2-1 に示す。チモロール点眼液 0.5%

及びタフルプロスト点眼液0.0015%各単剤は、それぞれ2.4 ± 0.3 mmHg(平均値 ± 標準誤差、

以下同じ)及び 3.5 ± 0.3 mmHg の最大眼圧下降幅を示し、生理食塩液点眼群の最大眼圧下降

幅 0.8 ± 0.2 mmHg に比し有意な眼圧下降効果が確認された。一方、タフルプロスト点眼液

0.0015%とチモロール点眼液 0.5%併用群は、5.1 ± 0.5 mmHg の最大眼圧下降幅を示し、各薬

剤の単独の下降幅より有意に大きかった。なお、参考データとして眼圧実測値の経時変化を

図 2.6.2.2-2 及び表 2.6.2.2-1 に示す。

以上の結果から、タフルプロスト点眼液 0.0015%及びチモロール点眼液 0.5%は併用により

相加的な眼圧下降効果を示すことが明らかとなった。

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2.6.2 薬理概要文

7

各値は 16 例の平均値 + 標準誤差を示す。**:p < 0.01 vs 生理食塩液+生理食塩液 Dunnett の検定††:p < 0.01 vs タフルプロスト+チモロール Dunnett の検定チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-1. 正常眼圧サルにおけるタフルプロスト点眼液、チモロール点眼液の各単剤

点眼時及び両薬剤併用点眼時の最大眼圧下降幅

各値は 16 例の平均値 ± 標準誤差を示す。チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-2. 正常眼圧サルにおけるタフルプロスト点眼液、チモロール点眼液の各単剤

点眼時及び両薬剤併用点眼時の眼圧の経時変化(参考データ)

-1

0

1

2

3

4

5

6

最大

眼圧

下降

幅(m

mH

g)

生理食塩液

生理食塩液生理食塩液

チモロール

タフルプロスト

生理食塩液

タフルプロスト

チモロール

投与

1剤目

2剤目

**

生理食塩液

生理食塩液生理食塩液

チモロール

タフルプロスト

生理食塩液

タフルプロスト

チモロール

投与

1剤目

2剤目

††

††

**

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

0 2 4 6 8

眼圧

(mm

Hg)

点眼からの時間 (hr)

生理食塩液 + 生理食塩液

生理食塩液 + チモロール

タフルプロスト + 生理食塩液

タフルプロスト + チモロール

0

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2.6.2 薬理概要文

8

表 2.6.2.2-1. 正常眼圧サルにおけるタフルプロスト点眼液、チモロール点眼液の各単剤

点眼時及び両薬剤併用点眼時の眼圧の経時変化 (参考データ)

点眼からの時間(hr) 0 2 4 6 8

薬剤 眼圧、mmHg(平均値 ± 標準誤差、各群 16 例)

生理食塩液 + 生理食塩液 21.1 ± 0.6 20.9 ± 0.6 20.7 ± 0.5 21.2 ± 0.5 20.8 ± 0.5

生理食塩液 + チモロール 20.6 ± 0.8 18.9 ± 0.8 18.9 ± 0.8 19.3 ± 0.7 19.3 ± 0.7

タフルプロスト + 生理食塩液 21.3 ± 0.6 21.0 ± 0.7 18.8 ± 0.6 18.4 ± 0.6 18.2 ± 0.6

タフルプロスト + チモロール 21.4 ± 0.7 19.2 ± 0.8 17.8 ± 0.6 17.1 ± 0.7 16.6 ± 0.6

チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

(2) DE-111 点眼液の眼圧下降効果及びタフルプロストとチモロールの配合比

添付資料 4.2.1.1-002

臨床で使用されているチモロール点眼液には 0.25%と 0.5%の製剤が存在することから、

0.0015%タフルプロストと 0.25%チモロールの配合点眼液(0.0015%/0.25% DE-111 点眼液)

及び 0.0015%タフルプロストと 0.5%チモロールの配合点眼液(DE-111 点眼液)の 2 種類の

候補製剤が考えられた。これら候補製剤のうち、眼圧下降強度の点で至適な配合比を有する

配合点眼液を選択する目的で、DE-111 点眼液基剤、タフルプロスト点眼液 0.0015%、チモロ

ール点眼液 0.25%、チモロール点眼液 0.5%、DE-111 点眼液、及び 0.0015%/0.25%DE-111 点

眼液の眼圧下降効果を 1 群 12 例の雄正常眼圧カニクイザルを使用して検討した。なお、各点

眼液の眼圧下降効果は、サルの片眼に 20 μL 単回点眼することにより検討した。眼圧は、点

眼前並びに点眼後 2、4、6 及び 8 時間に盲検下で測定し、各個体の最大眼圧下降幅を算出し

評価した。

各薬剤点眼群の最大眼圧下降幅を図 2.6.2.2-3 に示す。タフルプロスト点眼液 0.0015%、チ

モロール点眼液 0.25%及びチモロール点眼液 0.5%の各単剤は、それぞれ 3.2 ± 0.2 mmHg、1.9

± 0.1 mmHg 及び 2.9 ± 0.2 mmHg の最大眼圧下降幅を示し、DE-111 点眼液基剤の最大眼圧下

降幅 0.7 ± 0.1 mmHg と比較して有意に眼圧を下降させた。また、DE-111 点眼液(最大眼圧下

降幅:5.1 ± 0.3 mmHg)及び 0.0015%/0.25%DE-111 点眼液(最大眼圧下降幅:4.0 ± 0.2 mmHg)

は DE-111 点眼液基剤と比較して有意に強い眼圧下降効果を示すだけでなく、対応する各単

剤に比べても有意に強い眼圧下降効果であった。

また、チモロール点眼液 0.25%及びチモロール点眼液 0.5%の眼圧下降効果にも用量依存性

が認められ、配合点眼液においてもこれと同様に、DE-111 点眼液の眼圧下降効果は

0.0015%/0.25%DE-111 点眼液に比べて有意に強力であった。なお、参考データとして眼圧実

測値の経時変化を図 2.6.2.2-4 及び表 2.6.2.2-2 に示す。

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2.6.2 薬理概要文

9

以上の結果から、0.0015%タフルプロスト及び 0.5%チモロールの組合せの配合点眼液

(DE-111 点眼液)が眼圧下降強度の点から至適な配合比であることが明らかとなった。また、

DE-111 点眼液はタフルプロスト点眼液及びチモロールマレイン酸塩点眼液の眼圧下降効果

の相加効果により強力な眼圧下降効果が期待できることが明らかとなった。

各値は 12 例の平均値 + 標準誤差を示す。**:p < 0.01 vs 基剤 Student の t-検定††:p < 0.01 vs 基剤 Dunnett の検定‡:p < 0.05, ‡‡ p < 0.01 vs タフルプロスト Dunnett の検定§§:p < 0.01 vs チモロール 0.25% Aspin-Welch の t-検定|| ||:p < 0.01 vs チモロール Student の t-検定¶¶:p < 0.01 vs 0.0015%/0.25%DE-111 Student の t-検定基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール 0.25%:チモロール点眼液 0.25%、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-3. 正常眼圧サルにおける DE-111 関連各点眼液単回点眼時の最大眼圧下降幅

0

1

2

3

4

5

6

最大

眼圧下

降幅

(mm

Hg)

**

††

††

††

††

‡‡

त

|| ||

¶¶

基剤 チモロール0.25%

チモロール タフルプロスト 0.0015%/0.25%DE-111

DE-111

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2.6.2 薬理概要文

10

各値は 12 例の平均値 ± 標準誤差を示す。基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール 0.25%:チモロール点眼液 0.25%、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-4. 正常眼圧サルにおける DE-111 関連各点眼液の単回点眼時の眼圧の経時変

化(参考データ)

表 2.6.2.2-2. 正常眼圧サルにおける DE-111 関連各点眼液の単回点眼時の眼圧の経時変

化(参考データ)

点眼からの時間(hr) 0 2 4 6 8

薬剤 眼圧、mmHg(平均値 ± 標準誤差、各群 12 例)

基剤 18.4 ± 0.6 18.2 ± 0.6 18.2 ± 0.6 18.3 ± 0.7 18.3 ± 0.6

チモロール 0.25% 18.4 ± 0.6 16.6 ± 0.6 16.8 ± 0.6 17.0 ± 0.6 17.4 ± 0.6

チモロール 18.3 ± 0.6 15.7 ± 0.6 15.8 ± 0.6 16.1 ± 0.6 16.2 ± 0.6

タフルプロスト 18.4 ± 0.6 18.4 ± 0.7 16.5 ± 0.7 15.5 ± 0.7 15.3 ± 0.7

0.0015%/0.25%DE-111 18.3 ± 0.6 16.5 ± 0.7 15.4 ± 0.7 14.7 ± 0.7 14.5 ± 0.6

DE-111 18.5 ± 0.6 16.0 ± 0.6 14.7 ± 0.6 13.9 ± 0.7 13.5 ± 0.7

基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール 0.25%:チモロール点眼液 0.25%、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

(3) DE-111点眼液並びにタフルプロスト点眼液とチモロール点眼液連続点眼の眼圧下降

効果比較 添付資料 4.2.1.1-003

複数の点眼液を併用する場合、最初に点眼された点眼液が眼表面から吸収あるいは消失す

る前に次の点眼を行うと、前の点眼液の主成分が希釈されたり洗い流されたりすること(洗

い流し効果)から(1)、点眼液を併用する場合には、少なくとも 5 分間以上の間隔をあけて点

眼することと指示されている。しかしながら、患者にとって毎回十分な点眼間隔をあけて点

12

13

14

15

16

17

18

19

20

0 2 4 6 8

眼圧

(mm

Hg)

点眼からの時間 (hr)

基剤 0.0015%/0.25%DE-111DE-111 チモロール0.25%チモロール タフルプロスト

0

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2.6.2 薬理概要文

11

眼することは煩雑であり、実際には点眼間隔が短くなり、各薬剤の効果が充分発揮されない

可能性が懸念される。

このようなことから、点眼間隔が短くなった際の 2 剤併用点眼時の眼圧下降効果及び配合

点眼液の眼圧下降効果を比較するため、DE-111 点眼液基剤、DE-111 点眼液及びタフルプロ

スト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の連続点眼の眼圧下降効果を 1 群 12 例の雄正

常眼圧カニクイザルを使用して検討した。DE-111 点眼液基剤、DE-111 点眼液の眼圧下降効

果については、サルの片眼に 20 μL 単回点眼することにより検討した。タフルプロスト点眼

液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の連続点眼の眼圧下降効果については、サルの片眼にチ

モロール点眼液 0.5%を 20 μL 単回点眼直後にタフルプロスト点眼液 0.0015%を 20 μL 単回点

眼することにより検討した。眼圧は、点眼前並びに点眼後 2、4、6 及び 8 時間に盲検下で測

定し、各個体の最大眼圧下降幅を算出し評価した。

各薬剤点眼群の最大眼圧下降幅を図 2.6.2.2-5 に示す。DE-111 点眼液の点眼及びタフルプ

ロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の連続点眼は、それぞれ 4.6 ± 0.4 mmHg 及び

2.9 ± 0.2 mmHg の最大眼圧下降幅を示し、DE-111 点眼液基剤の点眼の最大眼圧下降幅 0.7 ±

0.2 mmHg と比較して有意に眼圧を下降させた。

また、タフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の連続点眼の眼圧下降効果

は、DE-111 点眼液に比べて有意に弱い眼圧下降効果であった。なお、参考データとして眼圧

実測値の経時変化を図 2.6.2.2-6 及び表 2.6.2.2-3 に示す。

以上の結果から、DE-111 点眼液はタフルプロスト点眼液 0.0015%とチモロール点眼液 0.5%

の連続点眼時に比べてより強力な眼圧下降効果を有することが明らかとなり、DE-111 点眼液

は併用点眼の洗い流し効果による効果減弱回避に寄与できる可能性が示唆された

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2.6.2 薬理概要文

12

各値は 12 例の平均値 + 標準誤差を示す。**:p < 0.01 vs 基剤 Student の t-検定††:p < 0.01 vs 基剤 Aspin-welch の t-検定‡‡: p < 0.01 vs タフルプロスト+チモロール Student の t-検定基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-5. 正常眼圧サルにおける DE-111 点眼液点眼時及びタフルプロスト点眼液、

チモロール点眼液連続点眼時の最大眼圧下降幅

各値は 12 例の平均値 ± 標準誤差を示す。基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

図 2.6.2.2-6. 正常眼圧サルにおける DE-111 点眼液点眼時及びタフルプロスト点眼液、

チモロール点眼液連続点眼時の眼圧の経時変化(参考データ)

0

1

2

3

4

5

6

7

基剤 タフルプロスト+チモロール DE-111

最大

眼圧

下降

幅(m

mH

g)

**

†† ‡‡

11

12

13

14

15

16

17

18

19

0 2 4 6 8

眼圧

(mm

Hg

)

点眼からの時間 (hr)

基剤 DE-111 タフルプロスト+チモロール

0

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2.6.2 薬理概要文

13

表 2.6.2.2-3. 正常眼圧サルにおける DE-111 点眼液点眼時及びタフルプロスト点眼液、

チモロール点眼液連続点眼時の眼圧の経時変化(参考データ)

点眼からの時間(hr) 0 2 4 6 8

薬剤 眼圧、mmHg(平均値 ± 標準誤差、各群 12 例)

基剤 17.0 ± 0.9 16.9 ± 0.9 17.1 ± 1.0 16.9 ± 0.8 16.9 ± 1.0

チモロール + タフルプロスト 17.0 ± 0.8 16.2 ± 0.8 15.4 ± 0.7 15.0 ± 0.8 14.3 ± 0.7

DE-111 点眼液 17.0 ± 0.7 15.4 ± 0.8 14.5 ± 0.7 13.6 ± 0.6 12.6 ± 0.7

基剤:DE-111 点眼液基剤、チモロール:チモロール点眼液 0.5%、タフルプロスト:タフルプロスト点眼液 0.0015%

2.6.2.3 副次的薬理試験

該当する試験はない。

2.6.2.4 安全性薬理試験

安全性薬理試験コアバッテリー(中枢神経系、心血管系及び呼吸器系)は、以下の理由か

ら実施しなかった。すなわち、タフルプロスト及びチモロールマレイン酸塩の配合点眼液を

サルに投与した試験において、配合点眼液投与時のタフルプロスト及びチモロールの全身曝

露は、各単剤投与時の全身曝露と大きく異なってはいなかったこと(2.4.3.2及び 2.6.4.3参照)、

及びタフルプロストの安全性薬理試験及びチモロールの一般薬理試験成績を考察した結果、

配合点眼液とした場合にも、特に安全性上の懸念となる作用が生じる可能性は低いと考えら

れた。

タフルプロスト及びチモロールの両剤において報告されている安全性薬理学的な影響とし

ては、心血管系への影響があげられる。心血管系におけるタフルプロスト及びチモロールの

薬物相互作用の可能性に関して、以下のように考察した。

タフルプロストの活性代謝物であるタフルプロストカルボン酸体は、選択的な FP 受容体

アゴニストである(2)。タフルプロストカルボン酸体の受容体選択性を確認した結果、FP 受容

体に対する Ki 値が 0.4 nM であるのに対し、β1 アドレナリン受容体に対する IC50 値は 1 μM

以上で、ほとんど交差反応性がないことがわかっている(2)。他の受容体に対してはわずかに

EP3 受容体に対して交差反応性を示すが、その他の受容体にはほとんど交差反応性がないこ

とから、β2アドレナリン受容体に対する反応性もほとんどないと想定された。チモロールに

関しては、β1、β2アドレナリン受容体の非選択的な遮断薬であることは報告されているもの

の(3)、FP 受容体に対する作用は報告されていない。以上のように、タフルプロストとチモロ

ールは、それぞれ別の受容体を介して、個々の薬理作用機序にて作用を発現しており、その

交差反応性もないと考えられた。また、タフルプロストの心血管系に対する作用は主に心拍

数の増加及び血圧の上昇であるのに対し(2)、チモロールの一般薬理試験(4)(5)では、チモロール

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2.6.2 薬理概要文

14

が心拍数ならびに血圧を減少させることが報告されている。以上のように、タフルプロスト

及びチモロールは、薬理学的なメカニズム及び実際に報告されている作用の面から薬理学的

な相互作用を示す可能性は非常に低いと考えられた。実際に、DE-111 点眼液の点眼に起因す

る心血管系の副作用は臨床試験では認められていない。したがって、タフルプロストとチモ

ロールを配合した場合に、一方の薬物で認められた心血管系に対する作用が増強される可能

性は低いと考えられた。

2.6.2.5 薬力学的薬物相互作用試験

該当する試験はない。

2.6.2.6 考察及び結論

DE-111 点眼液は、PGF2α誘導体であるタフルプロストと β 遮断薬であるチモロールの配合

点眼液であり、ともに強力な眼圧下降効果を示す薬剤の配合による相加的な眼圧下降効果が

期待されるだけでなく、点眼回数の減少による患者の利便性及びアドヒアランスの向上も期

待されている。

効力を裏付ける試験として、DE-111 点眼液の有効成分の単剤であるタフルプロスト点眼液

0.0015%とチモロール点眼液 0.5%の併用による眼圧下降効果を検討した結果、併用時の眼圧

下降効果は、各薬剤単独点眼時の眼圧下降効果よりも強く、両薬剤の相加効果が期待できる

ことを確認した。また、DE-111 点眼液の眼圧下降効果はタフルプロスト点眼液 0.0015%及び

チモロール点眼液 0.5%の各単剤よりも有意に強いだけでなく、0.0015%/0.25%DE-111 点眼液

の眼圧下降効果よりも強力であることも確認され、タフルプロスト点眼液 0.0015%と組み合

わせるチモロール点眼液の濃度は 0.25%より 0.5%が至適であると考えられた。さらに、タフ

ルプロスト点眼液 0.0015%及びチモロール点眼液 0.5%を連続点眼した場合の眼圧下降効果は

DE-111 点眼液の眼圧下降効果に比べて弱く、DE-111 点眼液は併用点眼の洗い流し効果によ

る効果減弱の懸念のない点眼液と考えられた。

以上、DE-111 点眼液は、有効成分であるタフルプロスト及びチモロールマレイン酸塩の配

合による相加効果で、より強力な眼圧下降効果を示すとともに、その作用は各単剤を連続点

眼した場合よりも強力であり、患者の利便性及びアドヒアランスの向上に貢献できる抗緑内

障薬と考えられる。

2.6.2.7 図表

本文中に記載。

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2.6.2 薬理概要文

15

2.6.2.8 参考文献一覧

(1) Sieg JW, Robinson JR. Mechanistic studies on transcorneal permeation of pilocarpine. J

Pharm Sci. 1976;65(12):1816-22.

(2) 参天製薬株式会社. 2.6.2 非臨床概要. タフルプロスト点眼液 0.0015%申請資料概要.

(3) Sharif NA, Xu SX, Crider JY, McLaughlin M, Davis TL. Levobetaxolol (BetaxonTM) and

other β-adrenergic antagonists: Preclinical pharmacology, IOP-lowering activity and sites of

action in human eyes. J Ocul Pharmacol Ther. 2001;17(4):305-17.

(4) Tanabe K, Maki E, Naruse T. Studies on cardiovascular effects of timolol maleate. 応用薬理

1979;17(3):455-67.

(5) Hall RA, Robson RD, Share NN. Timolol maleate, a new β-adrenergic receptor blocking

agent. Arch Int Pharmacodyn. 1975;213:251-63.

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2.6.3 薬理概要表

1

タプコム配合点眼液

第 2 部(モジュール 2):CTD の概要(サマリー)

2.6.3 非臨床試験 薬理試験の概要表

参天製薬株式会社

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2.6.3 薬理概要表

2

目次

2.6.3 薬理試験 .............................................................................................................................. 3

2.6.3.1 薬理試験:一覧表....................................................................................................... 3

2.6.3.2 効力を裏付ける試験................................................................................................... 4

2.6.3.3 副次的薬理試験........................................................................................................... 5

2.6.3.4 安全性薬理試験........................................................................................................... 5

2.6.3.5 薬力学的薬物相互作用試験....................................................................................... 5

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2.6.3 薬理概要表

3

2.6.3 薬理試験

2.6.3.1 薬理試験:一覧表

試験の種類 試験系 投与方法 実施施設 試験番号 記載箇所

(1)効力を裏付ける試験

タフルプロスト点眼液とチモロール

点眼液の併用による眼圧下降効果

カニクイザル、雄(無麻酔) 点眼 日本

参天製薬株式会社

299GZ020 4.2.1.1-001

DE-111点眼液の眼圧下降効果及びタ

フルプロストとチモロールの配合比

カニクイザル、雄(無麻酔) 点眼 日本

参天製薬株式会社

299Qf080 4.2.1.1-002

DE-111点眼液並びにタフルプロスト

点眼液とチモロール点眼液連続点眼

の眼圧下降効果比較

カニクイザル、雄(無麻酔) 点眼 日本

参天製薬株式会社

299Qh040 4.2.1.1-003

(2)副次的薬理試験

該当する試験はない。

(3)安全性薬理試験

該当する試験はない。

(4)薬力学的薬物相互作用試験

該当する試験はない。

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2.6.3 薬理概要表

4

2.6.3.2 効力を裏付ける試験

(1) In vivo 試験一覧

試験項目 動物 投与経路 投与量 試験結果 試験番号 資料番号

タフルプロスト点眼液と

チモロール点眼液の併用

による眼圧下降効果

カニクイ

ザル、雄

(無麻酔)

点眼 チモロール点眼液 0.5%

タフルプロスト点眼液 0.0015%

及びその併用

20 μL、単回

チモロール点眼液 0.5%とタフ

ルプロスト点眼液 0.0015%の

併用による眼圧下降効果は各

単剤よりも有意に強力であっ

た。

299GZ020 4.2.1.1-001

DE-111 点眼液の眼圧下

降効果及びタフルプロス

トとチモロールの配合比

カニクイ

ザル、雄

(無麻酔)

点眼 DE-111 点眼液

0.0015%/0.25%DE-111 点眼液

チモロール点眼液 0.25%

チモロール点眼液 0.5%

タフルプロスト点眼液 0.0015%

20 μL、単回

DE-111 点眼液及び

0.0015%/0.25% DE-111 点眼液

は各単剤に比べ有意に眼圧を

下降させ、DE-111 点眼液の眼

圧下降効果は

0.0015%/0.25%DE-111 点眼液

よりも有意に強力であった。

299Qf080 4.2.1.1-002

DE-111 点眼液並びにタ

フルプロスト点眼液とチ

モロール点眼液連続点眼

の眼圧下降効果比較

カニクイ

ザル、雄

(無麻酔)

点眼 DE-111 点眼液

チモロール点眼液 0.5%とタフ

ルプロスト点眼液 0.0015%の連

続点眼

20 μL、単回

タフルプロスト点眼液

0.0015%とチモロール点眼液

0.5%の連続点眼の眼圧下降効

果は DE-111 点眼液点眼よりも

有意に弱かった。

299Qh040 4.2.1.1-003

X%/Y%DE-111 点眼液:DE-111 の基剤に X%のタフルプロスト及び Y%のチモロールに相当するチモロールマレイン酸塩を含有する点眼液

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2.6.3 薬理概要表

5

2.6.3.3 副次的薬理試験

2.6.3.4 安全性薬理試験

2.6.3.5 薬力学的薬物相互作用試験

以上、該当する試験はない。