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ビール酵⺟細胞壁を活⽤した持続可能な社会への貢献 アサヒバイオサイクル株式会社 Copyright 2018 ASAHI BIOCYCLE CO., LTD. All rights reserved アサヒグループホールディングス株式会社(本社 東京、社⻑ ⼩路 明善)は、ビール醸造の副産物である酵⺟細胞壁を 有効活⽤し、環境保全型農業の構築、温室効果ガス排出削減などの環境・社会的課題の解決を通じ、持 続可能な社会の実現に貢献することを⽬指し、新規事業会社「アサヒバイオサイクル株式会社」を設⽴します。 アサヒグループは「中期経営⽅針」で掲げる3つの重点課題の⼀つとして、「サステナビリティの向上を⽬指したESGへの取り組み 強化」を掲げています。ESGへの取り組みに関しては「アサヒグループCSR基本⽅針」に基づき、テーマを「社会的価値の創造」、 「社会からの期待への対応」、「企業としての⼟台」の3つの要素に分類して整理しています。具体的には、本事業のほかに、健康 価値を提供する商品の開発、新規技術の導⼊によるCO2排出量削減などに取り組んでまいります。 ビール醸造副産物「ビール酵⺟細胞壁」の有効活⽤による 新規事業会社を設⽴し、持続可能な社会への貢献を⽬指す! 〜アサヒグループ中期経営⽅針〜 「サステナビリティの向上を⽬指したESGへの取り組み強化」に向けて 社名 アサヒバイオサイクル株式会社 事業内容 1.肥料の製造・販売 2.微⽣物利⽤製品、⽣物化学利⽤製品の製造販売 設⽴ 2017年3⽉1⽇ 事業開始 2017年4⽉1⽇ 会社概要 ニュースリリースより(2017年2⽉27⽇) 1 Copyright 2018 ASAHI BIOCYCLE CO., LTD. All rights reserved

アサヒバイオサイクル株式会社...【Eh】 (【酸化還元電位】) 壌の酸化還元の強さを表す単位で、酸化還元電位とも呼ばれている。

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Page 1: アサヒバイオサイクル株式会社...【Eh】 (【酸化還元電位】) 壌の酸化還元の強さを表す単位で、酸化還元電位とも呼ばれている。

ビール酵⺟細胞壁を活⽤した持続可能な社会への貢献

アサヒバイオサイクル株式会社

Copyright 2018 ASAHI BIOCYCLE CO., LTD. All rights reserved

アサヒグループホールディングス株式会社(本社 東京、社⻑ ⼩路 明善)は、ビール醸造の副産物である酵⺟細胞壁を有効活⽤し、環境保全型農業の構築、温室効果ガス排出削減などの環境・社会的課題の解決を通じ、持続可能な社会の実現に貢献することを⽬指し、新規事業会社「アサヒバイオサイクル株式会社」を設⽴します。

アサヒグループは「中期経営⽅針」で掲げる3つの重点課題の⼀つとして、「サステナビリティの向上を⽬指したESGへの取り組み強化」を掲げています。ESGへの取り組みに関しては「アサヒグループCSR基本⽅針」に基づき、テーマを「社会的価値の創造」、「社会からの期待への対応」、「企業としての⼟台」の3つの要素に分類して整理しています。具体的には、本事業のほかに、健康価値を提供する商品の開発、新規技術の導⼊によるCO2排出量削減などに取り組んでまいります。

ビール醸造副産物「ビール酵⺟細胞壁」の有効活⽤による新規事業会社を設⽴し、持続可能な社会への貢献を⽬指す!

〜アサヒグループ中期経営⽅針〜「サステナビリティの向上を⽬指したESGへの取り組み強化」に向けて

社名 アサヒバイオサイクル株式会社

事業内容 1.肥料の製造・販売2.微⽣物利⽤製品、⽣物化学利⽤製品の製造販売

設⽴ 2017年3⽉1⽇

事業開始 2017年4⽉1⽇

会社概要

ニュースリリースより(2017年2⽉27⽇)

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発酵 貯酒 ろ過・容器詰め仕込み糖化 ろ過 煮沸

⻨芽

(出典:ビール醸造組合)

分解酵⺟エキス酵⺟細胞壁

分解反応

ビール酵⺟を活⽤したアサヒグループの商品

ラーメン、レトルト⾷品などの調味料

CW1肥料原料原体

液状肥料

AG⾷品

アサヒバイオサイクル

独⾃技術

販売

2

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ヒトへの免疫賦活作⽤あり

多糖類

細胞膜

マンナン(15〜30%)

β-1,3-1,6-グルカン(45〜65%)蛋⽩質(30〜40%)

ビール酵⺟細胞壁について

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m

β-1,3

β-1,6

n

O

OH

CH2

OH

O

O

OH

CH2

OH

OHO

GG

GG

GG

GGG

G

(G:グルコース)

3

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ビール酵⺟の成分(多糖類)が植物病原菌の成分と似ている

植物病原菌

ビール酵⺟による植物活性化作⽤

多糖類◆ビール酵⺟を植物にかけると・・・

CW1

①植物に刺激が与えられる病気に感染したと勘違いする!!

植物の⽣理を活性化させる

⽣育促進分げつ促進可⾷部肥⼤

(収量増加)

②植物ホルモン内⽣

③発根を促し、根の活性を⾼める

⑤光合成促進

④吸肥⼒向上

⽔ CW1

<傷害応答反応を活性化>SAR(サリチル酸を介する経路)ISR(エチレン・ジャスモン酸を介する経路)

クロロフィル含量(μg/g)

P,K CW1(Ave.±s.d.、*;p<0.05)

;クロロフィルb;クロロフィルa

<クロロフィル含量増加>⽔稲“⽇本晴れ”の8葉期に処理して1週間後に測定

無処理 CW1処理P,K処理

<根量(側根量)増加>⽔稲“⽇本晴れ”の4葉期に処理して1週間後に観察

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4

ビール酵⺟を活かしきる、独⾃の技術 5

「ビール酵⺟細胞壁」で⽥畑のコストダウンに貢献します!!

⼈⽣100年時代、⼈々の健康にお役⽴ちします!!

農作物増産

環境変化に強い 温室効果ガス排出量削減

化学農薬削減

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「第25回地球環境⼤賞 農林⽔産⼤⾂賞」受賞

※地球環境⼤賞とは「産業の発展と地球環境との共⽣」をめざした顕彰制度として世界⾃然保護基⾦(WWF)ジャパン(名誉総裁・秋篠

宮殿下)の特別協⼒を得て創設。持続可能な社会の実現に寄与する技術・製品開発、環境保全活動・事業の促進、地球環境保全に対する意識の⼀段の向上を⽬的としている。主催:フジサンケイグループ後援:経済産業省、環境省、⽂部科学省、国⼟交通省、農林⽔産省、⼀般社団法⼈⽇本経済団体連合会

<受賞内容>ビール酵⺟細胞壁を活⽤した農業資材を植物に施⽤すると、

①農作物の増産に⼤きく寄与する②化学農薬の使⽤回数を削減することが可能となる③⽇照不⾜などの悪環境下でも安定した農作物⽣産ができる④収穫量あたりの温室効果ガス排出量を削減する

ことが明らかとなり、地球温暖化防⽌や持続可能な循環型社会の実現に貢献することが期待できる。

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慣⾏区処理区

品種;ʻあきたこまちʼ移植;5⽉末処理;6⽉9⽇

流し込み処理(200mL/10a)撮影;8⽉24⽇

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7⽔稲 評価試験 (東北;2016年)<出穂後>

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SEM観察

ビール酵⺟による発根促進効果(作⽤機さ)

作物種;⽔稲(品種;⽇本晴)栽 培;希釈した試料溶液(500倍希釈液)100mLが⼊ったプラスチックコップにて1週間、

インキュベータ内で栽培(16L/8D,30℃)

試験概要

⽔ P,K

(n = 4, mean SE, Welchʼs t-test, *P < 0.05, **P < 0.01)

500μm

酵⺟+P,K;⽔、 ;酵⺟

*根に含まれる植物ホルモン含量を測定

サイトカイニン細胞分裂促進、側芽の⽣⻑

(根で合成)

オーキシン発根、根の伸⻑⽣⻑(茎先端部で合成)

×10-3

area

/are

ai.s

./m

g

Amou

nts

[pm

ol/m

g]

×10-3

8

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増収(⽔稲)

育苗期(3葉期) 6葉期

葉⾯散布/頭上潅⽔/どぶ漬け 葉⾯散布/流し込み

※⽥植え後10⽇〜14⽇

育苗トレー

流し込み施肥法(例)

⽔⽥灌漑⽔

10-20L容器に⽔と原液 200mlを⼊れる

慣⾏区処理区品種;ʻきぬむすめʼ (島根)移植;5⽉28⽇処理;6⽉3⽇流し込み処理(200mL/10a)

撮影;7⽉8⽇<処理後1か⽉>Copyright 2018 ASAHI BIOCYCLE CO., LTD. All rights reserved

※⽥植え前⽇~当⽇

●推奨使⽤⽅法と処理後の根の様⼦

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概要試験地 効果(結果)

品種;ʻおぼろづきʼ処理;200mL/10a1回、分げつ開始期(6葉期)

北海道(2015) 慣⾏区;500㎏/10a、試験区;545㎏/10a 110%

品種;ʻあきたこまちʼ処理;1000倍希釈 200L/10a2回、⽥植え前(3葉期)、⽥植え後10-14⽇(6葉期)

東北(2015)

慣⾏区;540㎏/10a、試験区;700㎏/10a 130%東北平均;579㎏/10a 120%

品種;ʻはえぬきʼ処理;1000倍希釈 200L/10a1回、分げつ開始期(6葉期)

東北(2014)

慣⾏区;480㎏/10a、試験区;750㎏/10a 156%東北平均;585㎏/10a 126%

品種;ʻコシヒカリʼ処理;1000倍希釈 200L/10a2回、⽥植え前(3葉期)、⽥植え後10-14⽇(6葉期)

関東(2015)

慣⾏区;450㎏/10a、試験区;630㎏/10a 140%関東平均;526㎏/10a 120%

●従来の栽培⽅法と⽐べて収穫量が⼤幅に増加●収穫量あたりの温室効果ガス排出量を減少(国際LCA学会にて発表;農研機構農業環境変動研究センターとの共同研究)

※ライフサイクルアセスメント(LCA)とはある製品・サービスのライフサイクル全体(資源採取―原料⽣産―製品⽣産―流通・消費―

廃棄・リサイクル)⼜はその特定段階における環境影響を評価する⼿法

増収&温室効果ガス排出量削減(⽔稲) 10

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収穫株数(株/200株定植)慣⾏区 散布区

12/18撮影

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●低温期の栽培においても収穫開始が早まる(⽣育促進)●収穫量増加・・・ 増収:120% 慣⾏区;143株 処理区;178株※播種8/2、定植9/15(200株)、収穫11/26〜12/22

安定⽣産&増収(ブロッコリー) 11

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作物種;枝⾖(品種;湯あがり娘)処 理;1000倍希釈

3回 (第3〜4本葉展開期、第5〜6本葉展開期、草勢維持)千葉

枝⾖ 増収効果(千葉、広島;2015年)

慣⾏区;454.7kg/10a、試験区;532.2㎏/10a z増収:117%

概要試験地 効果(結果)

広島作物種;枝⾖(品種;湯あがり娘)処 理;1000倍希釈

2回 (第3〜4本葉展開期、第5〜6本葉展開期)

慣⾏区;432kg/10a、試験区;492㎏/10a 増収:114%

0.0

20.0

40.0

60.0

80.0

100.0

慣行区 試験区

4粒

3粒

2粒

1粒

454.7

532.2

0.0

100.0

200.0

300.0

400.0

500.0

600.0

慣行区 試験区

432.0

492.0

0.0

100.0

200.0

300.0

400.0

500.0

600.0

慣行区 試験区

収穫量(kg/10a) 莢数(個/株) 収穫量(kg/10a)ʻ湯あがり娘ʼ(千葉) ʻ湯あがり娘ʼ(広島)

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処理区 慣⾏区 処理区 慣⾏区

増収(⽔耕栽培・こまつな)

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●収穫量増加… 増収:146% 慣⾏区;4.72㎏/ベッド 処理区;6.88㎏/ベッド

●早期収穫・・・収穫⽇数を6⽇短縮 慣⾏区;播種9/17、定植9/27、収穫10/27(40⽇) 処理区;播種9/17、定植9/27、収穫10/21(34⽇)

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果梗部側の様⼦

0

1

2

3

4

慣行 ネオS ビビッドレッド ポリリン酸カリ

着⾊度合い

着⾊度合い0;半分以上⻘み、1;半分ほど⻘み、2;少し⻘み、3;完着*;慣⾏に対して p<0.05 (steel法)

CW1 資材A 資材B 慣⾏

園芸学会(2014)

慣⾏ CW1 資材A 資材B

●着⾊促進(ミカン早⽣品種)浮⽪の様⼦

なし 軽度 中度 重度 甚大

0

20

40

60

80

100

慣行 肥料A ネオS

0

20

40

60

80

100

慣行 肥料A 肥料B ネオS

浮⽪度割合(左;2012年、右;2013年)

●浮⽪軽減(ミカン中晩柑品種)

慣⾏ 肥料A CW1 慣⾏ 肥料A 肥料B CW1

慣⾏

CW1

安定⽣産&品質向上(ミカン) 14

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・CW1葉⾯散布処理により、着⾊促進を⽬的とする資材と⽐較して、明らかに着⾊が促進した(4段階評価でCW1区では有意に着⾊度が⾼い)

作物種;ミカン(品種;宮川早⽣)試験地;愛媛県処理;CW1 1,000倍希釈(400L/10a)、8⽉上旬〜10⽉中旬、3回葉⾯散布処理

効果

試験概要

果梗部側の様⼦

ミカン 着⾊促進効果(愛媛;2013年)

0

1

2

3

4

慣行 ネオS ビビッドレッド ポリリン酸カリ

着⾊度合い

着⾊度合い0;半分以上⻘み、1;半分ほど⻘み、2;少し⻘み、3;完着より算出

*;慣⾏に対して p<0.05 (steel法)

CW1 資材A 資材B 慣⾏

園芸学会(2014)

慣⾏ CW1 資材A 資材B

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栄養⽣⻑体の茎葉を伸⻑させながら、⽣殖⽣⻑体の果実の肥⼤・充実をして連続的に収穫

連続

育苗期(定植前)移植活着後 【初期⽣育促進】 <散布>

⽣⻑特性養分吸収パターン 処理ポイント

栄養⽣⻑体の葉部を⽣育最盛期に収穫

育苗期(定植前)第1果房着果後から2〜4週間に1回 <散布or灌⽔>なり疲れ時期(追肥時期、イチゴは収穫直後)<灌⽔>

⼭型

球葉が形成されて⽣育相転換(茎葉部の養分がなくなるまで肥⼤)

育苗期(定植前)リン茎肥⼤開始期、リン⽚分化開始期 <散布>

外葉成⻑後、球葉形成(結球形成)により⽣育相転換

連続・⼭型

育苗期(定植前)結球開始期(追肥時期、⼟寄せ期)までに2〜3回<散布>

栄養⽣⻑・⽣殖⽣⻑同時進⾏で、開花後から⽣育相転換

育苗期(定植前)ソフトボール⼤(追肥時期)【肥⼤促進】 <灌⽔>

塊茎形成期、開花期、収穫前30⽇<散布>

栄養⽣⻑は⽌葉の出現により⽣殖⽣⻑へ転換

地上部は中期ピーク、地下部は⽣育量並⾏で地上部からの養分移⾏により根部肥⼤

追肥時期、収穫前20-30⽇【初期⽣育調整】<散布>

コマツナ、ホウレンソウ

野菜の種類

トマト、ナス、キュウリ、ピーマン、イチゴ

キャベツ、ハクサイ、レタス

スイカ、メロン、カボチャ

ダイコン、ニンジンバレイショカンショサトイモ

梅⾬明け時期、秋⾬前線時期、収穫前30⽇<散布>⽣育相転換期、根部肥⼤期<散布>

タマネギ、ラッキョウ、ニンニク

ブロッコリー、カリフラワー 花蕾形成期(出蕾期)、花蕾肥⼤期 <散布>【寒冷地域(夏秋)では根部・地上部の養分不⾜を軽減】

⽔稲⻨スイートコーン

3葉期(⽥植え前⽇〜当⽇)、6葉期(分げつ開始期)3葉期、6葉期(⻨踏時期)<散布>3葉期、雄穂期、雌穂期(追肥時期)<散布>

ダイズエダマメ

エダマメ処理に開花期処理を追加⼦葉・初⽣葉期、本葉3葉展開期(⼟寄せ時期)<散布>

花器形成までは樹体と根部養分に依存、開花後は本葉の養分に依存

⽣理落果後から4週間に1回(降⾬利⽤)<散布or灌⽔>【落果防⽌、肥⼤促進、熟化、早期落葉防⽌】果樹(常緑・落葉)

春芽萌芽までは根部養分に依存、秋芽萌芽までは地上部養分に依存

秋芽収穫後 【根部シンク能を⾼める】春芽収穫後 【本葉シンク能を⾼める】 <散布or灌⽔>アスパラガス

連続に近い⼭型

注意事項 ⼲ばつ状態のときは処理をしない(葉⽔、降⾬の活⽤) 草勢が弱い場合は⼟壌潅⽔後に根部散布する

施⽤量の⽬安 葉⾯散布;1000倍希釈 灌⽔処理(流し込み);原液200mL/10a

(ご参考)作物別 処理ポイント 16

緑化管理への適⽤(ゴルフ場以外)

(写真 イメージ)

●競⾺場、スポーツ施設 東京競⾺場、中⼭競⾺場 ⼤阪ガス野球場(管理は阪神園芸) ⻑野ちくま川リバーフロントスポーツガーデン(Jリーグ AC⻑野パルセイロ) ⼩浜市総合運動場(2018年国体開催)

●校庭緑化 「うまいを明⽇へ」プロジェクトで園庭緑化に寄付をした保育施設にて使⽤ 農薬を使⽤しない管理ができて、児童が安全に裸⾜で遊ぶことができると好評

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◆発根促進、⽣育促進、植物を強くする

◆⼟壌環境を良好に整える

⽶卸ルート、⻘果市場ルートの開拓と拡販(⽣産者にとってメリットのある流通) ⼲ばつや多⾬に対応できる栽培技術(濃度障害に対応する技術) 休耕⽥の有効活⽤(多湿条件でも植物が育つ技術) 森林の再⽣(強い苗⽊を作る、⽣育を早くする技術)

新たな挑戦! 18

イチゴ炭疽病(栽培中に発⽣)

化学農薬に頼らない⼟壌改良、⼟壌殺菌(クロピク代替技術) センチュウ害(作物全般)、⻘枯れ病などの⼟壌病害(果菜類)

化学農薬が使えない、効かない(治療薬がない)病気への対応 栽培中に病気が発⽣して農薬が使えないときの対処 新パナマ病(バナナ)、カンキツグリーニング病(柑橘類)など

温室効果ガス排出削減などの環境・社会的課題の解決を通じ境持続可能な社会の実現に

貢献していく

環境保全型農業の構築、

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新たな挑戦!

◆発根促進、⽣育促進、植物を強くする

◆⼟壌環境を良好に整える

発根促進

初期⽣育促進

樹体養分蓄積

少ない病気が蔓延する

多い健全に⽣育できる

⼟壌微⽣物の多様性

悪⽟菌(病気の原因となるカビなど)

善⽟菌(酵⺟、納⾖菌、乳酸菌など)

フェントン反応による⼆価鉄の殺菌<フェントン反応>

Fe +H2O2(細胞内)⇒ Fe +OH+OH・

⼟壌微⽣物の多様性を⾼める

⼆価鉄の効果を⾼める

強酸化物質

2+ 3+

Fe ⇒ Fe3+ 2+還元

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⼆価鉄の病原菌への作⽤

Fe ⇒ Fe3+ 2+

Fe + H2O2(細胞内)2+

フェントン反応Fe + H2O2(細胞内)→ Fe + OH + OH・2+ 3+ -

+400mV

+200mV

0mV

-200mV

⽣育可能微⽣物

カビ

腸内細菌群⼤腸菌納⾖菌酵⺟

乳酸菌

酸化還元電位

悪⽟菌

善⽟菌

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Fe2+

Fe3+

還元化

<特許 WO2012/081420>【発明の名称】カンキツグリーニング病の治療液及びこれを⽤いた治療⽅法

【出願⼈】広島⼤学、愛知製鋼(株)

【要約】カンキツグリーニング病に罹った柑橘類の樹⽊を治療できるカンキツグリーニング病の治療液及びこれを⽤いた治療⽅法を提供する。カンキツグリーニング病の治療液は、Feイオンを含有し、少なくともその⼀部がFe2+イオンとして存在する。この治療液は、所定量のFeイオンと酸とを含有する。この治療液をカンキツグリーニング病に感染した柑橘類の樹⽊の葉⾯に散布することや、根本に灌⽔することにより、カンキツグリーニング病を治療することができる。

2020

酸化還元電位と微⽣物の⽣育

(⽂部科学省HPカビ対策マニュアル基礎編より)

畑作⼟壌:+600〜700mV

湛⽔下の⽔⽥⼟壌:-200-300mV

⽔道⽔:+600〜800mV

河川⽔:+200mV

酵⺟資材:-200mV(湛⽔下で⼟壌と反応し電位を下げる)

微⽣物の多様性

少ない

多い

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Fe2+

Fe3+

還元化

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【Eh】 (【酸化還元電位】)⼟壌の酸化還元の強さを表す単位で、酸化還元電位とも呼ばれている。

⼟壌はEhの値が⼤きいほど酸化状態、⼩さいほど還元状態にある。通常、畑地のEhは+0.6〜+0.7V(+600〜+700mV)であるが、湛⽔下の⽔⽥⼟壌では有機

物により酸素が消費されるため還元が進み、-0.2〜-0.3V(-200〜-300mV)くらいまで低下することがある。⼟壌中の物質は、酸化および還元によってその型を変える。その結果、⼟壌の肥沃性や有害物質の

量などが影響を受ける。

【EC】電気伝導度ともいい、⼟壌中の⽔溶性塩類の総量を表す。ECは通常、硝酸態窒素含量との間に正の相関関係がみられ、⼟壌中の硝酸態窒素含量の推定に

有効である。

項⽬ 酸化 還元

Eh ⾼ 低

窒素の有効化 少 ⼤

リン酸の有効化 少 ⼤

マンガンの有効化 少 ⼤

⽤語説明 「⼟壌肥料⽤語事典」(藤原俊六郎ら 編集・農⽂協)より抜粋

⼟壌の酸化還元の状態と化学性

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