インフラ維持管理・更新・マネジメント技術

平成31年1月24日

サブプログラムディレクター

岡田 有策

SIPインフラにおける地域実装チームへの期待の変遷

～出口戦略の進化～

SIPインフラ 最終報告会

出口戦略の概要

3

出口戦略の概要

点検モニタリング

構造材料 ロボット技術 情報技術アセットM余寿命予測

開発技術

技術認証（国交省）

指針作成（土木学会）

平成29、30年度 平成30年度

技術認証（国交省）

平成30年度

3DMPF-i（SIP連携）

平成29、30年度

技術普及（AI応用）

平成29、30年度

地域特性に応じたインフラ維持管理更新マネジメントに関する国内ネットワークの確立

－地域における社会資本価値の向上－

安全・安心な社会基盤の確立海外の社会インフラ管理への貢献（新たな海外ビジネス）

4

インフラ維持管理の基本型

パブリックセクター プライベートセクター

インフラビジネスの特殊性 B2P

インフラビジネスは公共発注が主体

インフラビジネスのビジネスモデル、Business to Government to Public= B2G2P ≠ B2B、B2C、B2B2C

技術開発成果は国土交通省、地方自治体の採用により決定され、維持管理業務の受注という形で市場展開され、納税者に還元される。

5

地域展開

企画時点（2016上期）

7

地域展開戦略の基本構想

（インフラ維持管理の成果によって得られたレピュテーションをトリガーにした地域活性化）

8

地域特性に応じたアセットマネジメントシステムの展開と実装。自治体との連携を軸にシステム化を加速化地域特性に応じたアセットマネジメントシステムの展開と実装。自治体との連携を軸にシステム化を加速化

予防保全とLCCの最小化を実現するアセットマネジメントシステムに基づく、地域が主役となる新たなインフラとの共存社会の提案

地域実装支援チーム・全国7～8ブロックより大学を選定・自治体との連携実績、地域での拠点化戦略・地域特性に応じた新技術の開発支援

ビジネス化支援チーム自治体との財務的連携支援SIPインフラにおいて開発された

技術の社会実装、商品化の支援

地域展開戦略

ビジネス化支援チーム

SIPインフラ維持管理新規チーム（2016年度公募）の連携体制の構想

地域実装支援チーム（大学グループ）

・地方自治体への実装によるイノベーションを飛躍的に推進する。

・地域の特性を踏まえ、産業を振興する形で自治体のインフラ維持管理業務への実装を行う。・採択にあたっては、多様性を確保する観点から、地域バランスを考慮する。

地域実装支援チーム（大学グループ）

・地方自治体への実装によるイノベーションを飛躍的に推進する。

・地域の特性を踏まえ、産業を振興する形で自治体のインフラ維持管理業務への実装を行う。・採択にあたっては、多様性を確保する観点から、地域バランスを考慮する。

b) 自治体におけるインフラ維持管理に関する事業展開支援

（財団・調査機関等）・SIPインフラで開発された技術を含め、インフラ維持管理業務全般に関する問題点の整理と問題解決策の提案

・自治体等のニーズを調査し、自治体等とSIPインフラの連携を促進

a) 開発技術のビジネス化支援（ビジネススクール等）

• SIPインフラで開発された技術の出口戦略の詳細設計支援

• インフラ維持管理に関する国内市場、国際市場の特性分析

• インフラ維持管理に関わる技術のマネジメントに関わる提案

地方自治体地方自治体

ＳＩＰインフラにおいて開発された技術ＳＩＰインフラにおいて開発された技術

連携

連携支援推進

サポート成果の提供

成果の提供

成果の共有

成果の共有

フィードバック

9

地域展開

孵化期（2016下期～2018上期）

11

地域における技術展開の推進

地域展開

成長期（2018下期）

地域実装支援の体制

地方自治体のインハウスエンジニア＝地域の大学の出身者地域の大学と地方自治体のインフラ行政の結びつきは強固

技術と人材育成のネットワーク中心は地域の大学

ビジネスの流れ地域特性に応じたアセットマネジメントシステムの展開と実装

自治体との連携を軸に要素技術の展開を加速

地域特性に応じたアセットマネジメントシステムの展開と実装

自治体との連携を軸に要素技術の展開を加速

13

SIPで開発された技術の実装を加速化

個人商店

フランチャイズ店舗

SIPインフラ

各大学が

有する技術

SIPインフラ

で開発された

技術

国交省

（NETISなど)

が紹介している

技術

顧客

自治体・事業者

転換

14

SIPで開発された技術の実装を加速

15

ＳＩＰで開発された新技術

SIPインフラ

転換支援・技術のカタログ作成（専門家でなくてもわかる導入メリットの紹介）・地域特性に応じた技術のアレンジメント支援

地域実装支援・地域のニーズの分析・地域ニーズに即した新技術紹介・ニーズ・シーズ

自治体・事業者

SIPインフラで

開発された技術

技術アドバイス・個別技術の出口戦略支援（ビジネスモデル提案）

自治体が実現可能な新技術導入モデルの提案・県建設技術センター主導型・産業振興型 など

AI（機械学習）に関する技術支援

DB運用一括発注技術認証

※青枠がSIP技術を実装する者

地方自治体が取り得る社会実装シナリオ

県技術センター主導型

16

技術センター

県

SIP開発技術者

•包括協定•共同研究•委託等

ライセンス共同研究委託

ライセンス委託等技術導入技術登録

市町村

DB利用料拠点大学

産業振興型

土木部門 企画部門産業振興部門

自治体（産業振興策）

地元企業

拠点大学

SIP開発者

ライセンス共同研究委託

設備投資補助トライアル発注特区制度

庁内検討・連携体制

地元管理型

ライセンス再委託

地域人材

SIP開発者

指定管理者

自治体

委託

拠点大学

人材育成

技術提供

NPO

連携

「近接目視」がきわめて難しい橋」

17

地域の大型橋梁へのロボット技術の試験運用

ラーメン橋 アーチ橋 高橋脚橋 斜張橋

項 目 PC橋梁数 備 考

PC橋梁（国内） 3300 カンチレバー工法による

大規模なPC橋梁 2506・最大支間50m以上・全幅7m以上・橋脚高15m以上

発 注

国交省 496 高速道路会社は除く

自治体 894

合計 1390

維持管理

自治体（推定）

968(約70%）

国の橋梁の内，15%が自治体へ管理移管

平均 約20

全国に1000橋程度(=自治体) はある！

ロボット技術を駆使した点検・スクリーニングへ

＝全国でどのくらいある？

18

地域におけるインフラデータベースの展開

山形県ＤＢＭＹ

宮城県建設センター

福井県ＤＢＭＦ

山形県道路橋梁メンテナンス統合データベースシステム

（DBMY）

出口戦略の好事例

・ 市場での価値が明確。コストではなくプライス。

・ 運用のイメージが明確。ニーズとの適合。

・ 市場調査が的確。現場の声の掘り起こし。

・ 人材育成、教育とのセット

・ 産官学連携の新たな枠組みへの転換

・ 研究コンソという分野横断型チームの特性を的確に反映

SIP終了後に向けて・・・

◆ 成長の持続性

◆ 全国展開の道筋

◆ 研究者のインセンティブ

◆ 産学官の新たな連携

◆ SIPインフラが生んだレガシーの継承