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Resiliency Planning Office Ltd. 2020 新型コロナウィルス感染症への対応(V14) ~事業者が取り組むべきこと~ 2020年 5月26日 株式会社 レジリエンシープランニングオフィス 代表取締役 伊藤

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

新型コロナウィルス感染症への対応(V14)~事業者が取り組むべきこと~

2020年 5月26日

株式会社 レジリエンシープランニングオフィス 代表取締役

伊藤 毅

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

本資料について

本資料は資料作成元である株式会社レジリエンシープランニングオフィスの見解として掲載するものであり、特定非営利活動法人事業継続推進機構の公式見解ではありません。

本資料の利用範囲は制限をいたしません。ただし、外部サイトからの情報等の引用元を明示している情報については、活用時にも同様に引用元を明示ください。

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前回(V13)からの変更点

1.感染者データの最新化

2.5月26日緊急事態宣言解除内容の追記(P28~32)

3.業種別ガイドラインについて(P39)

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Resiliency Planning Office Ltd. 20203

1.新型コロナウィルス感染症の状況

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

新型コロナウイルス感染症とは

新型コロナウイルス感染症とは

過去ヒトで感染が確認されていなかった新種のコロナウイルス(SARS-CoV2)が原因と考えられる感染症である。

新型コロナウイルス(SARS-CoV2)とは?

人に感染する「コロナウイルス」は7種類見つかっており、その中の一つが「新型コロナウイルス(SARS-CoV2)」。 このうち、4種類のウイルスは一般の風邪の原因の10~15%(流行期は35%)を占め、多くは軽症だが、「重症急性呼吸器症候群(SARS)」(2002年)、2012年以降発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」は重症化しやすい事で知られている。 アルコール消毒(70%)などで感染力を失うことも確認されている。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

どの様にして感染するのか

感染経路

現時点では、飛沫感染と接触感染の2つが考えられる。

(1)飛沫感染

感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出し、別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染

※主な感染場所:職場や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所

(2)接触感染

感染者がくしゃみや咳を手で押さえる→その手で周りの物に触れてウイルスが付着→別の人がその物に触ってウイルスが手に付着→その手で口や鼻を触り粘膜から感染

※主な感染場所:電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなど

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

正しく恐れるためのポイント

新型コロナウィルスは感染速度が早く、拡大の範囲は世界規模のためすでにパンデミック(世界的大流行)となっている。

既存のワクチン等の有効性は期待できず、感染し発症後の補液、解熱剤の使用などによる対症療法が中心となる。▽抗ウイルス薬レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)▽抗インフルエンザウイルス薬ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)▽喘息治療薬シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)▽などの治験(一部終了)が進められている。

罹患しても軽症であったり、無症状のまま治癒する例も多い。ただし、感染拡大による医療体制の混乱もふまえ高いリスクがある。特に、高齢者や基礎疾患を持つ患者は重症化するリスクが高い。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

正しく恐れるためのポイント

PCR検査の精度は100%で無く、偽陽性・偽陰性の診断が出されるケースも低くはない。偽陽性判定による医療機関の混乱、偽陰性判定による感染拡大のリスクはいずれもある。同時に、陽性から治療後に陰性判定となったにも関わらず、再発(再燃)し再び陽性となったケースも確認されている。

感染拡大の終息は一定数(少なくとも半数以上)が免疫を獲得した状態となる。これは、ワクチンが開発投与されるか、多くが感染し免疫を獲得した状態(集団免疫)である。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

世界的な流行の状況(5月25日)

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ジョンズ・ホプキンズ大学( Johns Hopkins University)の研究チームによる情報発信サイトより(https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6)

*統計データは、世界保健機関(WHO)、アメリカ疾病管理予防センター(CDC)、中華人民共和国国家衛生健康委員会、および医療専門家向けのソーシャルネットワーキングサイトDingxiangyuanから収集されている。

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Resiliency Planning Office Ltd. 20209

日本国内での状況(5月26日)

JX通信社新型コロナウィルス感染状況マップより https://newsdigest.jp/pages/coronavirus/

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Resiliency Planning Office Ltd. 202010

日本国内での状況(5月16日)

JX通信社新型コロナウィルス感染状況マップより https://newsdigest.jp/pages/coronavirus/

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Resiliency Planning Office Ltd. 202011

日本国内での状況(5月26日)

JX通信社新型コロナウィルス感染状況マップより https://newsdigest.jp/pages/coronavirus/

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Resiliency Planning Office Ltd. 202012

医療資源の枯渇が招く事態

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Resiliency Planning Office Ltd. 202013新型コロナウイルス対策ダッシュボード(https://www.stopcovid19.jp/)より

各地域における感染者数と医療資源の現状設備及び医薬品 ICUベッド数・人工呼吸器・ECMO、防護服、医療用マスク、検査キット、治療薬等

人員 呼吸器や感染症の専門医(機器取り扱い教育や引退者の復帰等)や看護師、臨床工学技師等

上記資源が枯渇することにより医療崩壊(救える命が救えない)が起きる。

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Resiliency Planning Office Ltd. 202014※日本集中治療医学会の日本COVID-19対策ECMOnetより

https://covid19.jsicm.org/

各地域における感染者数と医療資源の現状

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Resiliency Planning Office Ltd. 202015

2.政府・自治体の対応方針

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Resiliency Planning Office Ltd. 202016

■封じ込め戦略有症者あるいは疑い者を徹底的に検査し、確定した患者は隔離する。患者の行動を追跡し濃厚接触者を洗い出して厳しい行動制限をかける。感染経路が不明の場合には、その地域全体に対する行動制限(ロックダウン)をかける。新たな感染者が認められなくなるまで、こうした厳しい社会的介入を継続する。封じ込め達成後は、国内施策は緩和できるが、持ち込まれないようにする必要があるため、入国者に対して14日間の行動制限をかける。

広範な検査能力と隔離施設、人権を制限する法的強制力が必要。検査体制さえ確立できれば、豊富な医療提供体制は求められず、開発国向けとも言える。(中国、韓国、台湾、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポール、オーストラリア他)

■ コントロール戦略(Hammer&Dance)地域単位で流行規模を見計らないながら、社会的介入の強度を変更する。ある程度の流行は許容しており、死亡者を減らすことを主たる目標としている。患者数が増加したら医療崩壊しないように社会的制限をかけ、患者数が減少したら制限を緩めることを繰り返す。制御不能なほど感染拡大したときは、ロックダウン(社会的封鎖)を実施せざるをえなくなる。施策を頻繁に切り替える必要があり明確な基準による国民への説明が求められる。

ある程度の医療提供体制を有する先進国において選択できる戦略。豊富な病床だけでなく、人工呼吸器、医療従事者、そして感染防護具が潤沢に必要となる。いずれか、ひとつでも欠ければ医療崩壊する。長期戦となることは避けられず、事実上、ワクチンもしくは特効薬の開発がゴールとなる。(イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、日本、アメリカの一部の州など)

■拡大許容戦略個人の自由を重んじ、政府による介入は最小限とする。原則として経済活動も制限しないが、休校などは実施することがある。感染対策については推奨に留め、国民の自主性に任せている。積極的な検査や隔離についても行わない。

集団免疫の達成をゴールとしているため、国民が感染することを容認している。多くの死亡者が出ることも避けられず、それが貧困層に集中する可能性も指摘されている。また、高齢者や基礎疾患を有する者に重症者が多発するが、医療提供体制を超過させないためにも、延命しない、もしくは自己責任という社会的なコンセンサスが前提となる。高度な自由主義国家、もしくは途上国が選択せざるをえない。(スウェーデン、ブラジル、アメリカの一部の州など)

感染症対策の3つの戦略

沖縄県立中央病院 高山義浩医師 facebookより

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Resiliency Planning Office Ltd. 202017京都大学)山中伸弥教授サイトより一部引用

制限なし

外出自粛

テレワーク推奨

イベント自粛

学校一部休校

イベント禁止

学校完全休校

外出禁止

都市封鎖

実施する対策のレベル強 弱

社会経済崩壊医療崩壊二次的社会崩壊

感染者重症者増大社会経済活動制限

バランスに配慮した制限実施

日本政府の基本的な考え方

大規模景気対策各種助成措置

医療体制の増強ワクチン開発

右側へ!

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

2月末 4月7日緊急事態宣言

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政府の対応方針(フェーズ毎の戦略)

重症化を防ぎつつ社会・経済を迅速に回復させる。

抗体検査実施ワクチン開発集団免疫の獲得

5月4日宣言延長

5月14日緊急事態宣言一部解除

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Resiliency Planning Office Ltd. 202019

クラスター感染が発生する状況の分析

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

感染拡大を防ぐための行動とは(究極の心構え)

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密閉空間であり換気が悪い

手の届く距離に多くの人がいる

近距離での会話や発声

がある

3つの条件が揃う場所が集団感染発生のリスクが高いex.カラオケボックス、居酒屋、クラブ、ライブハウス、喫煙所、食堂など

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Resiliency Planning Office Ltd. 202021

社会的接触を80%減にすれば感染拡大は収束に向かう

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

都道府県知事への権限付与

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緊急事態宣言とは新型インフルエンザ等対策特別措置法の改正施行(3月14日)

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

社会的接触の80%削減とは厚生労働省のクイラスター対策班の西浦教授会見より。

社会的接触を80%削減すれば1ヶ月で感染を収束に向かわせることが出来る。

社会的接触の「目安」は2メートル以内の距離で30分以上会話をしたときに「接触」と定義される。そのために必要な行動のポイントは以下のとおり。

(1)感染リスクが高い場所を避ける

スポーツジム、ライブハウス、夜の歓楽街や密閉空間は避ける。

(2)向かい合って食事をしない

飛まつが食事に落ちることにより感染が発生。特に会話を伴う場合はよりリスクが高くなる。向かい合って食事をすることはリスクが高いので、工場などでも狭い場所で集まって食べない、食堂の席を向かい合わせにせず空けるなどの措置が必要。

(3)リモートワーク・時差出勤

週5日が勤務だったら1日出社にする。やり方としては部署ごとに曜日を分けて出勤するなど。電車が感染リスクが低い理由は無い。どうしても出勤せざるをえない状況が続くときは時差出。

(4)公園で会話をしない

子どもを公園で遊ばせることは構わない。ただし、傍らで親が井戸端会議をしたり、食事をしない。

(5)ジョギングは距離をあけて

外でのジョギングは構わないが、数人で行く場合には距離をあけて走る。その後で一緒にビールを飲みに行ったり、着替えをする休憩所で長時間会話するのはダメ。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

緊急事態宣言発令(4月7日) 4月6日安倍首相記者会見

感染につながる「人と人との接触」を極力減らすため、国民の皆様にはこれまで以上のご協力をいただくこと、そして医療提供体制をしっかりと整えていくこと、そのための緊急事態宣言であります。

2020年4月7日から約1ヶ月間(5月6日)東京都など7都道府県を対象に緊急事態措置を取る。

対象都道府県東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・兵庫・福岡

過去にない大規模な経済対策の実施GDPの2割にあたる108兆円の経済対策を実施家庭・中小規模事業者へ6兆円の現金給付無利子融資を民間金融機関へ拡大し、26兆円規模で納税や社会保険料の支払い猶予を実施する。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

緊急事態宣言の全都道府県への拡大(4月16日)

西村康稔経済再生担当相は16日、新型コロナウイルス特措法に基づく緊急事態宣言について、5月6日まで全都道府県に拡大すると表明した。

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緊急事態措置の延長と一部緩和(5月4日)

東京や大阪など13の「特定警戒都道府県」では、これまでと同様の行動制限を求めてる一方で、それ以外の県では、「3つの密」を避け、手洗いや人と人の距離の確保といった基本的な対策の継続など「新しい生活様式」を徹底することを前提に、制限の一部を緩和する方針を発表。

特定都道府県東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県・大阪府・兵庫県・福岡県・北海道・茨城県・石川県・岐阜県・愛知県・京都府

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Resiliency Planning Office Ltd. 202026

安部総理記者会見(5月14日)関東の1都3県、関西の2府1県、そして北海道を除く39県について、緊急事態宣言を解除。残りの8都道府県についても、1週間後の21日をめどに、再度専門家の意見をふまえ可能であれば、31日を待つことなく、解除する。

緊急事態宣言一部解除(5月14日)

専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月14日)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202027

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020年5月14日)

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

緊急事態宣言解除(5月25日)

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新型コロナウイルス感染症緊急事態解除宣言

令 和 2 年 5 月25日 新型コロナウイルス感染症対策本部長

新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)

第32条第1項の規定に基づき、令和2年4月7日、新型コロナウイ

ルス感染症緊急 事態宣言をしたところであるが、緊急事態措置を

実施する必要がなくなった と認めるため、同条第5項の規定に基づき

、5月25日、緊急事態が終了した旨を宣言する。

令和2年5月25日新型コロナウイルス感染症緊急事態解除宣言(令和2年5月25日発出)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202029令和2年5月25日新型コロナウイルス感染症対策本部会議資料

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Resiliency Planning Office Ltd. 202030令和2年5月25日新型コロナウイルス感染症対策本部会議資料

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Resiliency Planning Office Ltd. 202031令和2年5月25日新型コロナウイルス感染症対策本部会議資料

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Resiliency Planning Office Ltd. 202032

令和2年5月25日新型コロナウイルス感染症対策本部会議資料

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

今後の戦略の方向性

基本的対処方針に沿って各自治体において自粛要請及び解除の基準を定め、目標達成可否の検証を繰り返しながら、達成のために必要な対策の強弱を繰り返す。(緊急事態宣言→緊急事態措置は今後も各地域において繰り返し発せられることは前提として考えるべき)

新型コロナウィルスとの戦いは長期戦を覚悟せざるを得ず、完全撲滅(1年半程度?)までは共存しつつ社会経済に壊滅的な被害を出さない対応のルーチン(新たな生活様式)を確立することが必要

感染しないさせない(特に高齢者等のハイリスク者が中心)の徹底と共に、抗体保有者は経済活動維持に従事することもこれからは重要(抗体検査の早期導入など)。

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Resiliency Planning Office Ltd. 202034

3.事業者としての備え

感染しないさせないは個人リスククラスター発生環境を作らないは事業者リスク

クラスター発生のリスクが無くなった訳では無い。業種別ガイドラインに沿った対応を当面は継続

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Resiliency Planning Office Ltd. 202035京都大学)山中伸弥教授サイトより一部引用

状況(外部要因)により柔軟に対応する

制限なし

外出自粛

在宅勤務推奨

イベント自粛

学校一部休校

イベント禁止

学校完全休校

外出禁止

都市封鎖

実施する対策のレベル強 弱

社会機能維持業務(医療・物流・食料品販売等)

重要業務(経済活動への深刻な影響を与える業務)

通常業務(テレワーク等の業務活動の変容前提)休止

現時点(5月26日)

状況変化に合わせた戦略の変更 重要業務の絞り込みとフェーズ毎の判断

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

必要な取組の全体像

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全員の行動の変容

各人が危機意識を持ち行動を変える(感染しないさせない)

3密を徹底的に避ける

行動を支える環境整備

手洗い環境・マスク準備・シフト制・在宅勤務環境

密集・密閉・近距離会話を避ける環境

戦略とルール

情報収集と対応方針

重要業務の絞り込み

行動フローとチェックリスト

就業規則整備

事実の記録と見直し

正しい知識の取得

ウィルスの性質を知る

政府や自治体のメッセージ

フェイクニュースを拡げない

事業者において必要な取組

従業員各人で必要な取組

政府自治体に指示要請に従い、公衆衛生への協力を最優先とする。 水際対策と社内感染防止対策を徹底し内部要因による事業停止を招かない。

感染しないさせないは個人リスク事業所内での感染爆発は事業者リスク

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Resiliency Planning Office Ltd. 202037

4月1日3月31日、当社グループ会社であるK社 に勤務する従業員1名が新型コロナウイルス感染症検査の結果、陽性であることが判明いたしまし た。3月27日に発熱し医療機関に受診後、入院して治療を行っておりましたが、3月31日に新型コロナウイルス陽性と判明いたしました。

【N社プレスリリースより】

社内(内部要因)をクラスター源としない

4月2日4月2日、当社グループ会社であるK社に勤務する従業員2名(従業員B、C)が新型コロナウイルスに感染していることが新たに判明いたしました。両名は3月31日に陽性が判明した同社従業員(従業員A)の濃厚接触者のうちの2名です。今回の新たな感染者の発生を受け、本日から4月16日まで当該事業所の操業を停止いたします。

4月5日当社グループ会社であるK社に勤務する従業員8名が新型コロナウイルスに感染していることが新たに判明いたしました。

4月7日すでに自宅待機している従業員のうち、保健所の指導にしたがい、ウイルス検査を行った結果、4月6日に1名、4月7日に1名、合計2名について陽性の結果が新たに判明しました。

4月7日当社グループ会社であるK社において新型コロナウイルス感染者が発生したことにともない、社内外への感染拡大防止のため、当該事業所を4月3日から4月16日まで操業停止としておりましたが、保健

所との協議の結果地域住民の皆様および従業員の安全確保をより確実なものとする為、操業開始を4月19日とすることといたしました。

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Resiliency Planning Office Ltd. 202038

クラスター発生件数は医療施設と並んで事業所がトップ

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

業種別ガイドライン

業種別ガイドライン一覧(5月23日)https://corona.go.jp/prevention/pdf/guideline_20200523.pdf

経団連ガイドライン-オフィス編-(5月14日)経団連ガイドライン-製造事業場編-(5月14日)https://www.keidanren.or.jp/policy/2020/040.html

職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド(5月11日)https://www.sanei.or.jp/images/contents/416/COVID-19guide0511koukai.pdf

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(1/7)

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必要な取組項目 取組事例Ⅰ 【正しい知識】

① 事業者は国や地方自治体から発信される新型コロナウィルス感染症に対する信頼性の高い正しい知識と最新情報を常に入手し、現在の状況と国及び地域での感染対策の方針を踏まえた対応を実施していますか?

国及び地方自治体、新聞社などの信頼性の高い情報を毎日チェックし、方針や指示内容の変更有無を確認する。情報整理のフォーマットを作り常に最新情報をまとめておく方が良い。

② 事業者は入手した国や地方自治体から発信される新型コロナウィルス感染症に対する信頼性の高い正しい知識と最新情報を従業員に必要に応じて適宜提供していますか?

社内掲示板などに情報として共有が必要と判断される内容について情報提供を行う。また、朝礼などにより上席者が説明する。

③ 感染拡大を防ぎ人命安全確保を最優先としつつ、長期の事業活動の停止による社会機能の停止や雇用継続が不可能となるリスクの低減も併せて重要である認識を事業責任者は持っていますか?

3つの条件(換気の悪い密閉空間,人の密集,近距離での会話や発声)を重ねないことにより、濃厚接触者の発生と感染リスクを大きく下げる事ができる認識のもとで、事業を続ける姿勢を事業責任者が持ち方針として発信している。

Ⅱ 【行動の変容】

① 手洗いや咳エチケットの指導が徹底され、従業員の行動に確実に落とし込まれているかを確認していますか?

手洗い方法や咳エチケットに関する掲示が社内の目立つ場所に張り出されており、従業員のこまめな手洗いやマスク着用による咳エチケットを遵守する行動が確認されている。

② 爆発的な集団感染を防ぐための基本行動(不要不急の外出や行動の自粛、家庭内や職場内での感染発生を防ぐ各自の意識)は徹底されていますか?

事業所内における明確な指示をふまえ、各自の行動が実際に変化しているかを確認している。飲み会の自粛などが実際に行われている。

③ 外国人労働者、感染者や濃厚接触者を差別したり敵対視する風潮は職場内において根絶されていますか?

誰でも感染源になりうることを認識し、共に助け合い克服していく意識を全員が持っている。また、経営層からも明確なメッセージが出されている。

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Resiliency Planning Office Ltd. 202041

新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(2/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅲ 【環境整備】

① 人事総務部門と職場責任者が連携した消毒や清掃などにより環境衛生を良好に保っていますか?

事業者管理部門により衛生状態の定期的な確認と清掃(手すり、ドアブ、会議室のテーブル等人が触れやすい場所)の実施を行っているか。特に3つの条件(換気の悪い密閉空間,人の密集,近距離での会話や発声)が同時に重なる場所での徹底が必要。

② 必要な消毒液及びマスクは十分な数量を確保していますか?

手洗い液や消毒液は従業員の人数をふまえ、数カ月分の在庫を持っている、あるいは確保の見通しが付いている。マスクについては、個人でのマスク確保を前提に、出勤時にマスクをしていない従業員向けや、外来者向けなど急遽必要となった場合を前提とした数量確保がのぞましい。(平常時からマスク装着前提での仕事の場合には会社手配)

③ 3つの条件(換気の悪い密閉空間,人の密集,近距離での会話や発声)が同時に重なる場所及び時間を確認し特定していますか?

あらかじめ感染が発生しやすい場所やタイミングを特定し、高リスクエリアとして管理(利用制限や消毒徹底など)している。

④ 3つの条件(換気の悪い密閉空間,人の密集,近距離での会話や発声)が同時に重なることの無い様に、職場内・食堂・会議室・喫煙場所での対策(①換気の徹底②近距離での会話や発声等の際のマスクの着用等)を徹底していますか?

3つの条件を極力回避するための具体的な対策(密閉空間の定期的な換気、喫煙所の利用停止や屋外利用、密閉空間でのマスク着用厳守、会議時間の30分以内の制限や換気の実施、手の届かない対人距離、食堂の対面利用停止など)を実施しているか。

⑤ 在宅勤務が可能な業務範囲及び従業員を特定し在宅勤務を推奨していますか?

在宅での勤務可能な仕事を洗い出し、担当者を明確にして在宅勤務とした場合の実施方法(承認方法など)を整理したうえで、在宅勤務を推奨(感染拡大の状況によっては在宅勤務指示)をしているか。在宅は最初から難しいでは無く、在宅前提で仕事のやり方を変える発想で検討しているか。

⑥ 従業員が在宅勤務に必要な環境(アクセス権限、VPNへの同時アクセス数、リモートアクセス方法、テレビ会議設備)は整っていますか?

在宅対象人数に対して在宅勤務実施のための環境(パソコン及びネットワーク環境、テレビ会議用のソフト及びハード、必要なセキュリティレベル等)を明らかにして、従業員への通知と環境整備のための支援を実施している。さらに、多くの従業員が同時接続した場合でもアクセス可能な環境になっている(あるいは制限を明確にして、同時アクセスの制限や使用時間で分けている)

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新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(3/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅳ 【戦略と行動ルール】

① 最新の情報(外部及び内部)を集約し、明確な戦略と対応方針を定め事業所内で実施する体制と役割(対策本部)を定めて運営していますか?

経営層も含めた新型コロナウィルス感染症対策本部が設置され、社内からの報告や相談窓口を対策本部事務局に一本化し、情報の集約と発信が管理できている。

② 従業員に対して不要不急の外出及び原則として国内外の出張の禁止を指示していますか?

感染防止のための行動変容を促す会社としてのメッセージを明確に発信している。

③ 海外の感染拡大状況及び各国の対応状況に関する情報を毎日確認し、必要に応じて帰国指示を出していますか?

外務省発信情報を定期的(毎日)確認するとともに、駐在員からの情報収集(毎日)を実施し、感染拡大→封鎖前のタイミングを見て帰国指示を出している。

④ 従業員の出勤前の毎朝の検温,風邪症状の有無の確認を指導徹底していますか?

出勤前の検温と体調確認を義務付け、発熱か風邪症状がある場合には出社禁止としている(翌日に体調回復した場合には、上司へ連絡のうえ出勤可とする)。医療機関への受診は本人に任せるが、翌日以降も体調回復しない場合、あるいは強いだるさや息苦しさ、味覚障害等を感じる場合には、感染を疑い必ず自治体窓口(帰国者・接触者相談センター等)に連絡のうえ、その指示に従う旨の通達を出している。

⑤ 従業員の検温,風邪症状の有無等の確認を出勤後にも実施する準備は出来ていますか?

感染予防を特に強く求められる業務を行っている事業所や区画において、入館・入室時の検温や体調確認及び解熱剤の服用の有無の確認を行っている。

⑥ 従業員が自宅で発熱やつよいだるさなどある場合の毎朝の定期連絡先や手段は明確になっていますか?

毎朝の体調管理報告の方法及びルート(SNSや社内グループウェアの活用により上司や対策本部事務局への報告)を定めている。

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新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(4/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅳ 【戦略と行動ルール】

⑦ 従業員が事業者内で体調不良(高熱やせきなど感染が疑われる状態)となった時の対応方法は明確化されていますか?

出勤後に体調不良となった場合の対応方法(一旦会議室等への隔離のうえ、検温などの体調確認を行い帰宅指示)を明確にしている。

⑧ 自宅待機中の従業員の発熱やだるさが続き、行政から感染が疑われるとして検査受診を要請された場合の事業所の対応手順(疑似濃厚接触者の特定や従業員への注意喚起等)は定めていますか?

検査受診が必要との指示を受けた従業員からの報告にもとづき、対策本部事務局は当該従業員と2週間以内の濃厚接触のあった従業員を擬似濃厚接触者として特定し、帰宅させ出社禁止とする。感染疑い者が検査結果陰性の場合には出社可とする。(陽性の場合には濃厚接触者としての扱い)

⑨ 従業員の感染が確定した場合の対応手順(休業判断や濃厚接触者の帰宅指示)は明確化されていますか?

【以下例】感染が確定した従業員は出社禁止とし、出社可否については医師の判断によるものとする。病状や医師からの指示内容については定期的(毎日)上司への報告を実施させる。感染が確定した従業員と2週間以内に濃厚接触があった従業員を濃厚接触者として特定し、対象者を帰宅させ出社禁止とする。そのうえで感染者及び濃厚接触者の活動範囲の消毒作業を実施する。消毒作業実施のために業務停止が必要であれば、一旦業務を停止後に消毒作業完了をもって業務を再開する。濃厚接触者は検査の結果陰性となり、医師の許可が出るまでは出社禁止とする。ただし、上記の対応の流れは、各自治体や保健所の了解をふまえて実施し、別途特段の指示(クラスター疑いがある場合の一時休業など)がある場合には従うこととする。

⑩ 従業員が事業所外において濃厚接触者として特定された場合の対応手順は明確化されていますか?

濃厚接触が確定した従業員は出社禁止とし、検査の結果陰性となり、医師の許可が出るまでは出社禁止は継続することを決めている。

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新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(5/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅳ 【戦略と行動ルール】

⑪ 従業員に感染者が発生した場合の、濃厚接触者の特定方法及び範囲は明確化されていますか?

密着・密接・近距離会話を30分以上実施している範囲(近接して仕事をしている同一部署や同一ラインのメンバー、閉鎖空間でマスクを装着せずの会議や懇親会に参加したメンバーなど)とし、過剰に範囲を拡げることをしていない。

⑫ 従業員が感染者あるいは濃厚接触者と特定された場合の職場の消毒対応についての方法が明確化されていますか?

感染確定(PCR検査結果判明)前に3日以上の出勤停止がある場合には、感染確定者の机や立ち寄り環境は必ずしも消毒対象とはならない(ウィルスが死滅しているため)。それよりも確定した濃厚接触者が出勤している場合の、デスク周辺及び触れた範囲(ドアノブや会議室テーブルなど)の消毒(基本はアルコール消毒液による拭き取り)が必要。消毒対応時には一時休業となるが、完了後には業務再開(濃厚接触者は帰宅し自宅待機)としている。

⑬ 事業所が一時休業になる場合の、顧客や取引先の連絡先や連絡手段は明確になっていますか?

連絡すべき顧客や取引先の連絡先及び顧客や取引先が連絡を取りたい場合の連絡手段及び連絡先が整理されている。

⑭ 事業所が一時休業後に再開する基準(消毒の完了をふまえた濃厚接触者以外の従業員の出社)は明確化されていますか?

行政や保健所からの指示による休業の場合には、再開の許可を待って再開する。自主的な休業の場合には、消毒作業の完了をもって感染者及び濃厚接触者以外の従業員は出社のうえ業務再開する。

⑮ 外部からの訪問者に対して発熱や体調不要の有無、従業員の毎朝の検温,風邪症状の有無等の確認をしていますか?

外部からの訪問者に対して、入館時に発熱や体調不良の有無及び解熱剤の服用の有無を確認(口頭や案内提示等)している。不安がある訪問者に対しては備え付けの検温器にて検温を実施している。

⑯ 外部からの訪問者に対して事業所内での感染症対策を説明し、遵守させていますか?

外部からの訪問者に対して、入館時に事業所での行動ルールに対する案内を行動ルールを説明した文書を配布し実施している。さらに、館内での行動(誰がいつどこで誰とどの程度過ごしたか)を把握している。

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新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(6/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅳ 【戦略と行動ルール】

⑰ 緊急事態宣言にもとづく自治体首長からのロックダウン指示が出されたときの対応方針を明確にしていますか?

総理大臣の緊急事態宣言をふまえ、自治体首長より特定地域封鎖(ロックダウン)が宣言されたときに、業務停止あるいは在宅勤務する業務内容と、継続する業務(社会機能維持と関わりのある業務)を明確にしている。自治体首長からの指示内容に応じて柔軟に対応する前提となっている。(ロックダウン=必ず休業とは限らない)

⑱ 事業所が一時休業となった場合や会社指示による出社禁止の場合の、従業員が在宅勤務時の人事管理方法は明確化されていますか?

【例】発熱等の風邪症状および罹患の疑いによって出勤しない場合には、.年次有給休暇あるいは病気欠勤(私傷病扱い)とする。社員本人の感染が確認されて就業禁止となる場合は特別休暇扱いとする。事業者が休業もしくは、従業員への一定機関の出社禁止(濃厚接触者等)の指示がされた場合には、在宅勤務実施の場合には所定時間勤務したものとする。.在宅勤務不可の職種や環境の場合には特別休暇扱いとする。

⑲ 当面の間(6月末まで)に定期的に実施される大規模な会議が式典等(入社式・株主総会等)の実施方針を決めていますか?

予定されているイベントを洗い出しており、原則として不要不急のものは延期かネットによる開催、どうしても実施が必要と判断されるものについては、3つの条件(換気の悪い密閉空間,人の密集,近距離での会話や発声)が同時に重なることの無い様に実施することを決めている。

⑳ 在宅勤務や特殊な環境下での作業による従業員のストレスの有無や程度を定期的に確認していますか?

従業員への週1回のアンケートや上司からの定期的なヒアリングを実施し、従業員のストレス度のチェックを行っている。

㉑ 顧客からの新型コロナウィルスへの対応に関する問い合わせ内容を情報として共有し、回答方針を明確化していますか?

問い合わせ内容を一元的に管理したうえで、回答方針を共通化している。回答内容の文例を作成し、問い合わせが多い場合には自社HPに現在の対応状況と共に掲載している。

㉒ 取引先への新型コロナウィルスへの対応に関する対応状況の確認を実施していますか?

重要なサプライヤーを明確にしたうえで、社内での感染者や濃厚接触者発生及び地域封鎖(ロックダウン)時の対応方針を事前に確認し、必要に応じて自社の行動方針との摺合せを実施している。

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新型コロナウイルス感染症に対応した事業所運営チェックリスト(7/7)

必要な取組項目 取組事例Ⅳ 【戦略と行動ルール】

㉓ 休業や売上低下などが数ヶ月続くことを前提として事業への影響を評価していますか?

以降3ヶ月、6ヶ月、1年の各期間毎に現在の状況が続いた場合の事業への影響シナリオと、さらに環境悪化(全面休止)の場合の影響シナリオを評価している。

㉔ 休業が長期に渡る可能性が高い場合の事業継続戦略(代替・リモート環境による提供・事業転換等)を検討していますか?

同時に影響を受けにくい他事業所や同業者による代替生産や、完全リモート環境によるサービス提供(非製造業)、停止が長期に渡る場合の事業転換の可能性や方法を検討している。

㉕ 休業や売上低下などによる経営環境悪化の各種支援策(国や自治体等)を確認していますか?

厚生労働省(人事労務関連)及び経済産業省(事業支援)、自治体及び商工団体からの情報をこまめに確認し、事業者の対応をサポートする制度内容を確認し、有効なものは積極的に活用している。

㉖ 休業や売上低下などによる経営環境悪化をふまえた財務戦略を検討していますか?

休業が長期に渡る場合の、キャッシュフローから見た影響を予測し必要な資金調達(銀行や行政からの支援制度)を開始している。

Ⅴ 【事実の記録】

① 感染症の発生危険情報の段階から、現時点にいたるまでの時系列での対応行動を記録していますか?

感染の拡大、行政の対応、自社の対応と結果を時系列で並べて整理し、今後の感染症対策を検討するための材料として整理している。

② 対応記録を見直して今後の対応に必要な要素と課題を明らかにしていますか?

対応記録より、今後普遍的に活用できる部分と、今回の新型コロナウィルス対応のみに有効であったものを整理し、課題と有効な対策を抽出したうえで自社のBCPの有効性を高めている。

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従業員の疑陽性・陽性確定時の対応フロー例

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(*1)強いだるさ・息苦しさがある場合や高齢者や基礎疾患、がある方、妊婦はすぐに受診または連絡

体調不良発熱風邪症状等

自宅待機開始最終出社日(T)

体調不良の継続(*1)

検査受診指示

出社停止 連絡・相談

行政窓口

帰国者・接触者相談センター

要検査

検査実施 陽性確定

結果通知

隔離・入院加療

職場復帰保健所検査機関

回復

1~2日程度(5月中時点)

体調不良者が急激に増加した場合など、クラスター感染が疑われる場合は、至急行政窓口へ連絡し、必要に応じ一時操業を停止。

社内感染の可能性がある期間(T-1週間目安)

疑陽性者の最終出社日(T)から1週間以内に濃厚接触のあった従業員(疑似濃厚接触者)の特定

検査結果判明までの疑似濃厚接触者の出社停止及び自宅待機指示【陰性の場合出社可】

疑似濃厚接触者の濃厚接触者確定及び保健所指示にもとづく検査受診(ただし濃厚接触者範囲は保健所指示で変更もあり)受診結果判明まで自宅待機

陰性時は体調回復後出社可

保健所指示に従い職場内消毒

感染者デスク周囲や手すり、ドアノブ、会議室テーブル等人が触れやすい場所を対象(*2)

1~2日程度

(*2)感染者はすでに3~4日以上前から出社していない

ため、感染者周囲に限定するのでは無く、他に感染者がいる可能性も考えて事業所内で人が触れやすい場所が対象となる。

*発症2日前より感染可能期間

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チェックリストによる自社の緊急点検

チェックリストにもとづき自社において必要な取組の全体像を把握する。

チェックリストにもとづき実施していること、今後実施が必要なことを明らかにし、今後の対応方針を明確化する。

常に最新情報にもとづき取組内容を見直す。

感染拡大の緊急性をふまえ、点検は早急に実施すべき。

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今後の事業継続戦略について①3つのシナリオ毎(例)に事業継続戦略を考える。

a. 楽観的シナリオ5月以降新規感染者が減少し、第2波・第3派は来るものの、段階的に穏やかとなり9月末までに通常営業・操業に復帰。中国・アメリカ・ヨーロッパを中心として市場は7月より急速に立ち上がり急激な需要の回復が発生する。

b. 現実的シナリオ当面の間新規感染者の減少が見られるが、年内は減少・増大が地域差をもって繰り返し、その度毎に縮退・自粛が繰り替えされる。年明けには通常営業・操業の復帰が出来るが、中国・アメリカ・ヨーロッパを中心とした市場の立ち上がりに対応出来ず、市場機会を喪失する。

c. 悲観的シナリオ5月末まで新規感染者の減少は見られたが、その後再度増大局面に入り爆発的な感染者増大による医療崩壊が発生し、大都市圏でロックダウンが行われる。最低限の社会インフラ事業以外の産業にも休業要請が出され、地域間での移動は原則禁止となる。一方で中国・アメリカ・ヨーロッパを中心とした市場は相対的に早く立ち上がり、日本国内企業が海外市場の要請に全く対応出来ない状況が発生する。この状況がおよそ1年半続く。49

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今後の事業継続戦略について② 前述の3つのシナリオそれぞれに対して以下の視点で評価を行う。

a. 財務の視点連休業や需要減少が続いた場合、どこまで自社のキャッシュが持つのか。現時点で必要な財務強化の対策は何があるか。

b. 従業員の視点どこまで雇用が継続できるか(公的支援がどの様に活用出来るか)。在宅勤務での効率維持及び向上にはどのような方法があるか。重要な戦力である従業員の転職を防ぐことはできるか。長期に渡る自粛及特殊な就業形態でのモチベーションをどう上げるか。操業再開時のクラスター感染発生の防御対策は実施されている。

c. 市場機会の視点顧客はどの様な方針で今の状況に臨もうとしているのか。急激な需要復旧に柔軟に追いつくことが出来るのか。競合他社はどの様な状況にあるのか。現在の状況下で社会的に必要とされる自社製品及びサービスは何か。感染拡大終息後に市場に必要とされる商品やサービスは何か。

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Resiliency Planning Office Ltd. 202051

4. 今後を見据えて今取り組むべきこと~Before CoronaからBeyond Coronaへ~

It isn't the strongest of the species that survive, nor the most intelligent but the ones most responsive to change.

最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びる訳でもない。唯一生き残るのは、変化できる者である。

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重要な視点=ピボット力の獲得

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Beyond

Before UnderAfter従来の市場環境に最適化

したビジネス形態(集合型/接触型)

物理的な制約条件の下でのビジネス形態

(リモート/非接触)

制約条件化でのビジネス形態を取り込んだ従来ビジネスへの復帰

継続的な危機意識の持続と提供価値を軸足とした環境変化へ柔軟に適合できる組織能力の獲得

軸足(存在意義)

PIVOT

VUCAの時代Volatility(変動性)、 Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

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事業継続力強化に必要な取り組み

全脅威共通の取り組み各脅威固有の取り組み

大規模地震 大規模水害 感染症

リスク認識 常在戦場の意識醸成停止時の影響把握(市場価値/社会価値の再認識)

自社の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で様々な脅威が発生した時に復旧を妨げる共通的な原因→硬直的

な経営資源の持ち方、変化の激しい市場環境など)

地震発生確率と影響範囲の確認(ハザードマップ)

地震発生時の被害想定(ヒト・モノ・金・情報)

発生時の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で地震が発生した時に復旧を妨げる原因→地震災害はほとんどの資源に影響を与えるため他の脅威との共通化しやすい)

水害発生確率と影響範囲の確認(ハザードマップ)

水害発生時の被害想定(ヒト・モノ・金・情報)

発生時の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で水害が発生した時に復旧を妨げる原因→地震災害と共通点が多い)

感染症発生時の段階(海外発生期・国内初期・国内蔓延期・収束期ごとの自社への影響の評価

発生時の脆弱性認識(主にヒト・サプライチェーン・依存度の大きい市場環境などが被害を受けた時に影響を拡大する要因)

事前対策 非常時対応体制と役割分担迅速な状況把握と判断の仕組み重要業務の明確化停止時の代替手段の検討

変化に柔軟に対応できる経営資源の持ち方(標準化・外部化の推進、フラットな組織など)

財務的な安定性(CF健全化、クレジットライン設定など)

避難誘導及び応急救護方法の明確化安否確認の仕組み導入非常時連絡手段の整備重要データバックアップ代替手段の整備(代替拠点・他社代替)

発生フェーズ毎の対応体制と対応手順の明確化

感染防止対策の徹底感染者発生時の対応明確化感染防護具や消毒液など準備

テレワーク準備(業務フロー見直しとシステム対応)建物耐震・免震対策実施

設備揺れ・移動防止地震発生訓練の実施地震保険

止水板導入重要設備資源の高所設置水害発生時訓練の実施水災保険(特約)

事後対応 対応体制(対策本部設置)情報収集分析と方針決定指示関係者への広報実施重要業務の絞り込み迅速な復旧再開

対策本部設置(地震は発生直後、水害の場合は直前も含む、感染症では自社への影響発生が確実となった場合など)情報収集分析と方針決定指示危機広報代替手段による業務再開早期復旧再開

避難誘導及び人命安全確保安否確認帰宅困難者対応

政府行政指示の遵守

感染しないさせない行動の徹底(3密回避など)

リモートワーク実施業務形態の変更(非接触)業務縮退(重要業務へ)

資金繰り(契約見直し、補助金・特別貸付活用など)

継続的改善 訓練による計画の見直し被災経験を踏まえた計画の見直し経営環境変化(災害事象含む)に強いビジネスモデルの構築(物理的・時間的な制約を受けにくいビジネスモデルへの転換)変化に柔軟に対応できる資源とプロセスの見直し(設備の標準化、業務の外部化、リモートワークの積極的な導入、IT化の推進、業務プロセスの無駄取りなど)

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

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新型コロナウィルス感染症対応の考え方

Before Corona(備える)

Under Corona(生き残る)

After Corona(回復する)

Beyond Corona(強靭になる)

公衆衛生への協力 対応体制設置と状況判断 業務形態変更(テレワーク/業務縮退) 財務手当(止血)・行政支援活用

事業継続戦略の決定 CF確保ための重要業務早期再開 復旧再開ロードマップの情報発信

発生動向の注視(発生拡大フェーズ) 対応体制・手順の整備 事前対策と訓練実施

組織のデジタル化進展 働き方改革(場所・時間制約フリー) 変化に柔軟に対応できる経営資源

Know the Risk(構える)

常在戦場のリスク認識 経営環境と市場価値の再認識 影響の想定と備えの必要性認識

リスク認識

事前対策

事後対応

継続的改善

PDCAループ(平時)

OODAループ(有事)

OODA:観察(Observe)、状況判断(Orient)、意思決定(Decide)、行動(Action)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202055

4.参考資料

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Resiliency Planning Office Ltd. 202056

感染症に対する基本方針例

1 感染症に対する基本行動原則

公衆衛生の維持を第一に、社会的責任を果たすために事業継続活動を行う。

上記原則のもと、正しく恐れ、過剰に反応せず、状況に合わせて果断に判断し迅速に対応する。

2 全員に求められる行動 感染しない感染させない→社会人として責任ある行動を心がける。

3 会社として実施する行動 感染症に対する正しい知識伝達

政府及び各省庁、自治体広報情報にもとづく情報の伝達→情報を社内web等で日時更新する。

4 会社として実施する行動 行動基本ルール策定

① マスク装着・手洗いの実施・不要不急の外出の制限

② 出社前の検温実施と発熱(目安37.5℃以上及び体調不良時の出社停止

③ セミナーやイベント、社内会議の中止(あるいは30分以内の制限→濃厚接触者の最小化)やWeb実施

④ 在宅勤務の推奨及び環境整備(VPN能力強化及びセキュリティ対策)

⑤ 海外出張の原則中止と駐在員の帰国(状況に応じて)

⑥ 上記ルールに合わせた勤怠ルールの見直し

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Resiliency Planning Office Ltd. 202057

1.対応の基本方針

当社における新型感染症への対応基本方針を以下のとおり定める。

①社会的責任としての公衆衛生維持を最優先とし、感染軽減策、発症者対策等の施策を講じ、従業員及び社会安全確保に努める。

②公衆衛生維持を最優先に、ステークホルダーに対する責任遂行のため感染状況等の社会情勢を踏まえたうえで、社会・経済機能維持及び社会・経済機能の早期正常復旧のための事業継続活動に取り組む。

2. 感染拡大防止に向けた対策

(1)求められる心構え

①社員は社会の構成員としての自己責任として、正しい危機感のもと、体調管理(十分な睡眠と栄養に配慮した食事)と予防行動(人混みを避ける、マスク着用、咳・くしゃみエチケットの遵守、不用意に不特定多数が触るものに触れないなど)につとめる。

②常に新型感染症に対する政府・自治体の最新情報の入手につとめ、社内状況の変化に合わせた適切な予防対応行動を取るとともに、不用意に確認されていない風評情報の拡散を行わない。

社内通達(例)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202058

(2)発熱等の風邪症状がみられる場合の対応

発熱等の風邪症状がみられる場合は、出社せずに早急に上司に報告するとともに、

必要に応じて医療機関を受診しその指示・指導に従うこと。

(3)罹患が疑われる場合の対応

①下記の症状(※)が4日以上継続または発熱に対して解熱剤を4日以上服用した場合は、上司に報告のうえ、出社せず各都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」に相談し、その指示・指導に従うこと。そのうえで、医療機関または相談センターより「帰国者・接触者外来」への受診指示・指導が出た場合は必ず受診のこと。なお、当該機関からの指導内容等について早急に上司に報告すること。

②当該上司は、本人からの報告内容(主治医、相談センター等の指示・指導、診断結果等)について人事総務部に報告すること。

③検査受診の指示が出た場合には、当該上司は罹患が疑われる社員と2週間以内に濃厚接触した社員(疑似濃厚接触者)を特定し、帰宅のうえ感染疑い者の検査結果が確定するまで出社禁止とする。(感染疑い者の検査結果が陰性の場合は出社可とし、陽性の場合は濃厚接触者としての扱い)

(※)風邪の症状や発熱、強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある。

(注)糖尿病、心不全、呼吸器疾患などの基礎疾患のある方、透析者、免疫抑制剤や疫がん剤を用いている方、高齢者及び妊婦の方はすぐに帰国者・接触者相談センター」に相談すること。

社内通達(例)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202059

(4)罹患した場合の対応

①医療機関等による検査の結果、罹患が判明した社員は速やかにその旨上司に報告のうえ、就業禁止とする。

②当該社員は医療機関および保健所の指示に従うこと。

③報告を受けた当該上司は、本人からの報告内容を速やかに人事総務部に報告すること。また、上司は併行して感染拡大防止のため、罹患社員との濃厚接触者(※)一の次特定 を行うとともに、人事総務部、業務部(保健所)に報告すること。

(※)濃厚接触者とは、必要な感染予防なしで手で触れること、または対面で会話することが可能な距離(目安として2メートル)で接触した者(厚労省定義)。

④主治医の判断にて出社可と判断された場合、その旨上司に報告すると共に診断書等を提出のこと。

⑤上司は復帰可の報告を受けた後、速やかに人事総務部、業務部にその旨連絡のこと。

⑥上記の対応をもって当該社員は就業可とする。

社内通達(例)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202060

(5)罹患した社員と濃厚接触していた場合(濃厚接触者)への対応

①濃厚接触者は、出社せず罹患者との最終接触を起点に原則14日間の体調管理記録を取る。

②14日間の経過観察期間中は、原則自宅待機し、家族や同居人も含む他社との接触を可能な限り避け、マスク着用、頻繁な手洗い・うがい実施を遵守し感染拡大防止を図る。

③疑いのある症状が発現、あるい罹患した場合は、上記「(3) 罹患が疑われる社員への対応 、「(4) 罹患した社員への対応」に準ずる。

④疑いのある症状の発現、あるい罹患が無い場合には、原則14日間の経過後、体調管理記録を上司へ提出報告のうえ、上司の許可のもと出社可能とする。

⑤当該社員は、自宅待機期間中にテレワーク等による在宅勤務が可能な場合は在宅にて業務を行う。

(6)同居家族または同居人に罹患者が発生した場合(濃厚接触者)への対応

上記(5)に準ずる。

社内通達(例)

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Resiliency Planning Office Ltd. 202061

2. 勤怠上の取り扱いについて

①発熱等の風邪症状および罹患の疑いによって出勤しない場合【(2)(3)】

勤務の取り扱いは、以下の順の扱いとする。

a.年次有給休暇

b.病気欠勤(私傷病扱い)

②社員本人の感染が確認されて就業禁止となる場合【(4)】

勤務の取り扱いは、特別休暇扱いとする。

③濃厚接触者として出社できない場合【(5)(6)】

a.在宅勤務の場合には所定時間勤務したものとする。

b.在宅勤務不可の場合には特別休暇扱いとする。

社内通達(例)

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

PCR検査受診の相談・受診目安変更(5月8日)

従来は原則、37.5度以上の発熱が4日以上続いた場合に相談するとしていたが、37.5度という具体的な基準は削除し、息苦しさや強いだるさがあればすぐに相談するように明記する。

新たな目安では体温の数値基準をなくすほか、息苦しさや強いだるさ、高熱などの「強い症状がある」場合は「すぐに相談」と明記する。また、高齢者のほか、糖尿病や心不全などの持病がある人、妊婦は発熱やせきなどの「比較的軽い風邪の症状」でもすぐに相談するとした。

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

濃厚接触者の定義変更(4月20日改訂)新型コロナウイルス感染症患者に対する積極的疫学調査実施要領

国立感染症研究所 感染症疫学センター令和 2 年 4 月 20 日版より

「患者(確定例)の感染可能期間」とは、発熱及び咳・呼吸困難などの急性の呼吸器症状を含めた新型コロナウイルス感染症を疑う症状(以下参照)を呈した2日前から隔離開始までの間とする。

*発熱、咳、呼吸困難、全身倦怠感、咽頭痛、鼻汁・鼻閉、頭痛、関節・筋肉痛、下痢、嘔気・嘔吐等

「濃厚接触者」とは「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者のうち、次の範囲に該当する者である。

①患者(確定例)と同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があった者

② 適切な感染防護無しに患者(確定例)を診察、看護若しくは介護していた者

③ 患者(確定例)の気道分泌液もしくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高い者

④ その他: 手で触れることの出来る距離(目安として 1 メートル)で、必要な感染予防策なしで、「患者(確定例)」と 15 分以上の接触があった者(周辺の環境や接触の状況等個々の状況から患者の感染性を総合的に判断する)。

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従来の定義 改訂後(4月20日)

感染可能期間 発症日 発症の2日前

濃厚接触者 手で触れること又は対面で会話することが可能な距離(目安として 2 メートル)で、必要な感染予防策なし(マスク無し等)で、「患者(確定例)」と接触があった者

手で触れることの出来る距離(目安として1 メートル)で、必要な感染予防策なし(マスク無し等)で、「患者(確定例)」と 15 分以上の接触があった者

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Resiliency Planning Office Ltd. 202064

組織として必要な有事への取組の全体像

固有対策 共通対策 対応体制設置 直前対応 初動対応 現状把握と戦略決定 戦略発動

地震

耐震・設備固定・救出救護用品・備蓄品準備・在庫確保等

事前避難・被害最小化対策・代替切り替え等(事前アラームのある半割れケース等)

風水害

防潮板・土嚢準備・清掃用品準備・在庫確保等

従業員出社・帰宅判断防潮板設置・冠水の危険の無い場所への重要設備や資材移動など

感染症

事前教育・衛生用品の準備・感染予防行動の徹底・就業ルール見直し・在庫確保等

シフト勤務・在宅勤務の開始、積極的な休業や操業停止会議や出張の禁止感染者や濃厚接触者の行動規定の確認等

行政(保健所や相談窓口)への連絡濃厚接触者の特定と自宅待機指示一時操業停止(必要に応じて)等

サイバー攻撃

セキュリティルール整備・セキュリティソフト導入・CSIRT設置等

不審メールへの注意喚起ソフトバージョンアップリモートアクセス禁止関係機関からの情報入手重要データのバックアップ等

感染端末の切り離しベンダー連絡と除染システム影響評価関係機関への報告

経営環境変化

プロジェクトチーム設置今後の影響評価ステークホルダへの報告財務安定のための資金調達等

プロジェクトチーム設置今後の影響評価ステークホルダへの報告財務安定のための資金調達等

脅威種別脅威事前対策 発生後対応

代替準備設備・プロセス標準化フラットな階層システムクラウド化リモートワーク導入災害対応補助金/助成金/特例措置の確認損害保険付保

人命安全確保(人事総務中心)に事業継続(経営者+事業部門)の双方の責任者及び実務者により構成され、情報収集及び共有と重要な意思決定ができる対応体制の設置(全社対策本部等)

避難誘導・救出救護二次災害防止措置安否確認帰宅困難者対応

組織の提供価値・社会的な位置付け・重要事業/業務の明確化・キャッシュの回る事業ポートフォリオ構築・M&A/積極的事業承継・経営強化各種補助金/助成金/特例措置の確認等

脅威対策と平時

の競争力強化の

双方に有効とな

る対策

資源

対策

経営

改革

被害状況確認と復旧見込み策定・ビジネスや業務への影響評価

現状復旧

自社代替

他社代替

転業・第二操業

廃業・解散

対応方針((戦略)の決定とステークホルダーへの報告

課題管理表 行動フロー

チェックリスト

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

全脅威共通の取り組み各脅威固有の取り組み

大規模地震 大規模水害 感染症

リスク想定 常在戦場の意識醸成停止時の影響把握(市場価値/社会価値の再認識)

自社の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で様々な脅威が発生した時に復旧を妨げる共通的な原因→硬直的

な経営資源の持ち方、変化の激しい市場環境など)

地震発生確率と影響範囲の確認(ハザードマップ)

地震発生時の被害想定(ヒト・モノ・金・情報)

発生時の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で地震が発生した時に復旧を妨げる原因→地震災害はほとんどの資源に影響を与えるため他の脅威との共通化しやすい)

水害発生確率と影響範囲の確認(ハザードマップ)

水害発生時の被害想定(ヒト・モノ・金・情報)

発生時の脆弱性認識(ヒト・モノ・金・情報の視点で水害が発生した時に復旧を妨げる原因→地震災害と共通点が多い)

感染症発生時の段階(海外発生期・国内初期・国内蔓延期・収束期ごとの自社への影響の評価

発生時の脆弱性認識(主にヒト・サプライチェーン・依存度の大きい市場環境などが被害を受けた時に影響を拡大する要因)

事前対策 非常時対応体制と役割分担迅速な状況把握と判断の仕組み重要業務の明確化停止時の代替手段の検討

変化に柔軟に対応できる経営資源の持ち方(標準化・外部化の推進、フラットな組織など)

財務的な安定性(CF健全化、クレジットライン設定など)

避難誘導及び応急救護方法の明確化安否確認の仕組み導入非常時連絡手段の整備重要データバックアップ代替手段の整備(代替拠点・他社代替)

発生フェーズ毎の対応体制と対応手順の明確化

感染防止対策の徹底感染者発生時の対応明確化感染防護具や消毒液など準備

テレワーク準備(業務フロー見直しとシステム対応)建物耐震・免震対策実施

設備揺れ・移動防止地震発生訓練の実施地震保険

止水板導入重要設備資源の高所設置水害発生時訓練の実施水災保険(特約)

事後対応 対応体制(対策本部設置)情報収集分析と方針決定指示関係者への広報実施重要業務の絞り込み迅速な復旧再開

対策本部設置(地震は発生直後、水害の場合は直前も含む、感染症では自社への影響発生が確実となった場合など)情報収集分析と方針決定指示危機広報代替手段による業務再開早期復旧再開

避難誘導及び人命安全確保安否確認帰宅困難者対応

政府行政指示の遵守

感染しないさせない行動の徹底(3密回避など)

リモートワーク実施業務形態の変更(非接触)業務縮退(重要業務へ)

資金繰り(契約見直し、補助金・特別貸付活用など)

継続的改善 訓練による計画の見直し被災経験を踏まえた計画の見直し経営環境変化(災害事象含む)に強いビジネスモデルの構築変化に柔軟に対応できる資源とプロセスの見直し(設備の標準化、業務の外部化、リモートワークの積極的な導入、IT化の推進、業務プロセスの無駄取りなど)

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現在の事業継続力強化計画の位置付け

現在の事業継続力強化計画で(本来)カバーしている範囲

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Resiliency Planning Office Ltd. 2020

株式会社 レジリエンシープランニングオフイス 代表取締役

伊藤 毅〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目13番6号 サガミビル2階e-mail : [email protected] Tel : 03-6869-0739 Mobile:080-5522-3275

Resilient Society~しなやかな社会の実現に向けて~

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