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クラウドデータ ウェアハウスを活かす 6 つの着眼点 クラウドデータ管理ソリューションの選び方

クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

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クラウドデータ ウェアハウスを活かす6つの着眼点クラウドデータ管理ソリューションの選び方

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目次

はじめに:クラウドデータウェアハウスの インサイトの質は、基盤となるデータの 質によって決まる 03

セクション1:クラウドデータウェアハウスに おけるクラウドデータ管理の役割 05

– 「クラウドデータ管理ソリューション」とは 07 – データの課題を機会に変える 08 – 小規模に開始して各自のペースで拡張できる クラウドデータ管理ソリューションを見つける 08

– データディスカバリから開始する 09 – クラウドデータウェアハウスのデータ容量の 拡張を計画する 10

– あらゆるデータと統合可能なクラウドデータ ウェアハウスを構築する 11

– 関係者を支援する 12 – データの信頼性、品質、ガバナンスを サポートしてイノベーションを実現する 14

– 柔軟なクラウドデータ管理ソリューションに 求められる要件 15

セクション2:顧客事例 16

PostNL社がデータを活用して新サービスを提供 17 – JLL社が戦略的パートナーとしての立場を強化 18 – Life Time Fitness社がカスタマー エクスペリエンスをパーソナライズ 19

まとめ 20 – クラウドデータウェアハウスから価値を引き出す 21

参考文献 22

インフォマティカ®について 23

ヒント:各項目をクリックすると、そのセクションにジャンプできます。

02

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はじめに

クラウドデータウェアハウスの インサイトの質は、基盤となるデータの質によって決まる

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データ主導のデジタルトランスフォーメーションを

推進するには、信頼できるインサイトを競合他社

よりも迅速に得られなければなりません。クラウド

データウェアハウスを活用すると、俊敏性が高まる

反面、データ管理が複雑化します。

新製品や不正検出、最適な価格設定、顧客ロイヤ

リティの最大化などに関する的確なインサイトを、

組織全体から収集して業務部門に提供する必要が

あります。四半期レベルではなく数分レベルで導入

できるクラウドデータウェアハウスなら、俊敏性を

獲得し、必要に応じてスケールアップ/ダウンする

ことが可能です。

しかし、クラウドデータウェアハウスを活用して経

営陣が重要なやり取りや意思決定を行うには、タイ

ムリーで信頼できるデータが必要です。そこで求め

られるのが、データの量、複雑性、セキュリティ、信

頼性、速度などの課題に対応できるクラウドデータ

管理ソリューションです。このようなソリューション

により、業務アナリストはデータの準備作業から解

放され、画期的なインサイトを提供することに集中

できます。

それでは、実際にデータ管理ソリューションの主な

課題と機会について見ていきましょう。

クラウドデータウェアハウスのインサイトの 質は、基盤となるデータの質によって決まる

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/はじめに 04

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セクション1

クラウドデータウェアハウスにおけるクラウドデータ 管理の役割

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クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ

ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

ます。EMA社が実施した調査によると、企業の

92%は、アナリティクス戦略を推進する上でク

ラウドアナリティクスが不可欠な役割を果たす

と回答しています。1迅速にビジネス成果を挙げ

るには、関連性の高いデータを組織全体から収

集して新しいクラウドデータウェアハウスに移

行する必要があります。そして、信頼できる最

新のデータでクラウドデータウェアハウスを定

期的に更新しなければなりません。

業界アナリストによると、大企業ではデータの

50%以上が社外のソースに由来しています。

社外ソースのデータの場合、データの形式や品

質、ビジネスコンテキストのレベルを十分に管

理できません。

今日のデータウェアハウスには、以下に対応で

きるデータ管理ソリューションが必要です。

– あらゆるデータタイプ

– あらゆるユーザー

– あらゆるデータソース(オンプレミス、マル

チクラウド、ハイブリッド)

– あらゆるデータ統合パターン

– データガバナンス、法規制へのコンプライア

ンス、データプライバシーのニーズ

信頼できるデータがあれば、データウェアハウ

スソリューションを通じて、信頼できるデータ

に基づくアナリティクスインサイトを迅速に提

供し、組織のアナリティクスニーズをサポート

できます。

次の数ページで、クラウドデータ管理ソリュー

ションの具体的なメリットと、新しいクラウド

データウェアハウスイニシアチブから価値を最

大限に引き出す方法を紹介します。

クラウドデータウェアハウスにおける クラウドデータ管理の役割

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 06

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この電子ブックは、クラウドデータウェアハウス向

けのクラウドデータ管理ソリューションについて

説明しています。クラウドデータ管理には、現在

のデータ統合に対応するためのETL以外にも、さ

まざまな側面があります。真に有益なデータ管理

ソリューションは、ETL、API統合、B2B統合、スト

リーミングデータ、パブリッシュ/サブスクライブ

型データ統合ハブなどさまざまなデータ統合パター

ンをサポートできなければなりません。

またデータ品質、マスターデータ管理、データガバ

ナンス、データプライバシーなど、重要なデータ管

理機能を備えていることも必要です。さらに、オン

プレミス、マルチクラウド、ハイブリッド、ビッグデー

タなどあらゆる場所にあるデータを統合および管

理できなければなりません。

クラウドの分野では、数年前から「iPaaS」という言

葉が標準化したコンセプトになっています。iPaaSは単なるデータ統合を超えて進化しており、前述の

あらゆるデータ管理機能を提供することが期待さ

れています。データの品質、ガバナンス、プライバ

シーを確保せずにデータを移行しても、業務部門

のアナリティクス要件を満たすことはできません。

今日のアナリストは、経営陣がデータを信頼してい

ないために、データの正当性を訴えることに多大

な時間を費やしています。そこで必要となるのが、

信頼できるデータをタイムリーに提供するクラウド

データ管理ソリューションです。

包括的なクラウド管理ソリューションの構成要素

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1

次世代iPaaS

新しい固有のパターン基本的なパターン

人工知能と機械学習主導の自動化

07

クラウドデータ統合

クラウド アプリケーション

統合

クラウドB2B クラウドデータ品質

クラウド 統合ハブ

クラウドデータ準備

クラウドデータ カタログ

クラウドAPI管理 接続性 クラウドMDM データ取り込み/データレイク

クラウドデータ セキュリティ

クラウドデータ ストリーミング/

IoTクラウドデータガ

バナンス

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多くの企業にとって、増え続ける大量のデータは課

題であると同時に機会でもあります。データが多け

れば、その分だけ貴重なインサイトを獲得できる可

能性が高まります。しかし、それにはインサイトを

迅速かつ簡単に引き出せる環境が必要です。

幸いなことに、大量のデータを管理しやすい量に

緩和する簡単な方法があります。クラウドデータウ

ェアハウジングとクラウドデータ管理を組み合わせ

ることで、いくつかの一般的な課題を解決できるだ

けでなく、それらを貴重な機会へと変えることがで

きます。このセクションでは、課題を機会に変える6つの方法を紹介します。

1)小規模に開始して各自のペースで拡張できるク

ラウドデータ管理ソリューションを見つける

課題:IT部門は新しいクラウドデータウェアハウス

の導入を求められています。業務部門には今すぐこ

れが必要です。しかし、データ管理アーキテクチャ

は決まっているものの、イニシアチブの第1段階で

すべてを導入するだけの時間はありません。

機会:必要なのは、小規模に開始して、すぐに結果

を出し、ニーズに応じて拡張できるクラウドデータ

管理ソリューションです。多くの場合、最初に目を向

けるのはデータ統合です。現在の環境を中断する

ことなく新しいデータ管理機能を追加できるクラ

ウドデータ管理ソリューションを選ぶ必要がありま

す。希望するクラウドデータ管理環境を段階的に構

築できるように計画します。

データの課題を機会に変える

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 08

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2)データディスカバリから開始する

課題:最初のステップでは、すべての関連データを

見つけて新しいクラウドデータウェアハウスに移行

します。これにより、必要なレポートとインサイトの

生成が可能になります。この作業の大半を占めるの

が、組織内にあるデータのうち関連性や有益性の

あるデータを特定することです。他のクラウドアプ

リケーション(Salesforceなど)内に有益なデータ

があるか、OneDriveのスプレッドシート上にだけ存

在する関連データがあるかといったことを確認する

必要があります。

機会:このプロセスを短時間で簡単に完了できるよ

うに、いくつかの新しいエンタープライズデータカ

タログテクノロジーが登場しています。このテクノロ

ジーにより、非技術系の業務担当者とITプロフェッ

ショナルが協力してデータを探索し、データのビジ

ネスコンテキストや意味に対する理解を統一でき

ます。ビッグデータやクラウドデータだけでなく、場

所や種類を問わず、あらゆるデータのディスカバリ

が可能なエンタープライズデータカタログを導入し

ましょう。

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 09

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3)クラウドデータウェアハウスの拡張を計画する

課題:一般的に、ほとんどの企業が管理するデータ

量は2年ごとに倍増しています。IDC社は、このデー

タ量は2025年までに現在の100倍の1.4ZB(ゼタバ

イト)にまで増えると予測しています。2 新しいクラ

ウドデータウェアハウステクノロジーを活用すること

で、限られたコストで極めて大規模なクラウドデー

タウェアハウスを構築して、大容量の新しいデータ

タイプを保存できるようになります。

第1の課題は、すべてのデータを規定の時間内で取

り込めるクラウドデータ管理ソリューションを見つ

けることです。社内外のデータソースの数が増えれ

ば増えるほど、データ管理は複雑化します。業務部

門に必要な新しいデータをクラウドデータウェアハ

ウスに追加する機能が必要です。さらに、そのデー

タの信頼性を確保し、業務部門の求める時間内

(一晩またはリアルタイムなど、クラウドデータウェ

アハウスのビジネスニーズに応じて)で更新しなけ

ればなりません。

機会:クラウドデータウェアハウスなら、必要に応じ

て素早く簡単に拡張してデータ量の増加に対応で

きます。非常に多くの組織がクラウドデータウェア

ハウスに移行しているのは、この拡張性が理由で

す。以下の状況に対応可能なクラウドデータ管理ソ

リューションを見つけましょう。

– データ量

– データの複雑性

– さまざまなデータ統合パターン:ETL、API、B2B、データハブ

– さまざまなデータソース:社内外

– データ更新に関するサービスレベル契約:定期

的またはリアルタイム

– 新しいデータソースを容易に追加

– データソースを定期バッチからリアルタイム更新

に容易にアップグレード

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 10

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4)クラウドデータウェアハウスの拡張を計画する

課題:クラウドデータウェアハウスには、データモデ

ルやデータ形式が異なるさまざまなソースのデー

タが保存されます。社内のデータソースとしては、

パブリッククラウドでホスティングしているアプリ

ケーション(SaaSアプリケーションなど)、プライ

ベートクラウド、ハイブリッドクラウド、オンプレミ

スサーバー、ローカルファイル、IoT(モノのインター

ネット)、マシンデータなどがあります。社外のデー

タソースとしては、パートナーのシステムやサービ

ス、B2Bインタラクションなどがあります。断片化し

た多様なソースから有意義なインサイトを引き出す

には、包括的な接続機能が必要です。アナリティク

スプロジェクトを効率的に進めるには、さまざまな

ソースから取得したデータを接続して統合すること

が重要です。

機会:あらゆるデータソース(オンプレミス、マルチ

クラウド、ハイブリッド、ビッグデータ、ストリーミン

グデータなど)に対応可能なクラウドデータ管理

ソリューションを選択します。まったく新しいデー

タ統合パターンにも対応し、中断なく簡単に新しい

データソースを追加できる機能が必要です。

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 11

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5)関係者を支援する

開発者の生産性を最大化

課題:開発者は常に「より少ないリソースでより多

くを実現する」こと、そしてデータ課題をより迅速

に解決することを求められています。しかし、手作

業でコーディングした「ポイントツーポイント」ソ

リューションやオンプレミスのリレーショナルデー

タベース向けの従来型データ統合戦略では、クラウ

ドに対応しながらソースやタイプの異なるデータを

収集、保存、同期、統合することができません。

機会:開発者の生産性を考慮した設計のクラウド

データ管理ソリューションを選択します。データ品

質、データガバナンス、マスターデータ管理、デー

タプライバシーなど、すべての機能で一貫したユー

ザーインターフェイスを備えている必要がありま

す。短期間で習得でき、データ管理ロジックと資産

の再利用が可能で、コーディング不要の直感的か

つ視覚的な開発環境を備えたものを選択します。

開発者の生産性をさらに高めるため、次のような機

能を備えた、モジュール式の人工知能/機械学習

搭載プラットフォームを導入します。

– ユーザーの現在のアクティビティに基づいて適

切なデータセットを提案する機能

– データ準備のステップをインテリジェントに提

案および実行する機能

– ユーザーの過去の行動に基づいて、自動的に

データにタグ付けを行う機能

– データの構造を自動的に検出しながら、非構造

化データのオンボーディングを実行する機能

– 機密データや個人情報をインテリジェントに特

定する機能

– 新しいデータタイプの統合方法を自動的に特定

して提案する機能

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 12

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5)関係者を支援する(続き)

一般の統合担当者を支援する:

課題:これまで、データの提供と統合はITのスペ

シャリストが一身に担ってきました。しかし、競争の

激しい現在の市場では、統合プロジェクトを実行

するためのデータを取得するのに、数日、数週間、

数か月も待っているわけにはいきません。クラウド

サービスを導入する企業では、限られた予算とリ

ソースで、増え続ける統合プロジェクトに対応する

ことが困難になっています。

機会:現在はデータの民主化とセルフサービスツー

ルの時代です。非技術系の業務担当者(業務アナ

リストなど)がIT部門のサポートに頼ることなく、自

らデータ統合を実行できるクラウドデータ管理ソ

リューションが必要です。これにより、データのコン

テキストを最もよく理解している業務担当者自身が

アドホックでデータ統合を実行し、IT部門の負担を

軽減できます。

次の機能を備えたクラウドデータ管理ソリューショ

ンを選択します。

– 役割に応じたユーザーインターフェイス

– コーディング不要の視覚的な環境

– 業務担当者や一般の統合担当者がデータ統合

をセルフサービスで簡単に実行するための定義

済みの統合テンプレート、マッピング、視覚的な

デザイナー、ウィザード、ガイド付きのツール

– 業務担当者とIT担当者の両方が使用できる、

データ管理機能と統合機能の包括的なツール

ボックス

– すべてのユーザーの生産性を向上させる、モ

ジュール式の人工知能/機械学習搭載プラット

フォーム

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 13

Page 14: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

6)データの信頼性、品質、ガバナンスをサポートし

てイノベーションを実現する

課題:データガバナンス標準の導入、変革プログ

ラムの促進、コンプライアンスの監視を実現し、信

頼性と関連性に優れたデータを提供することで、す

べてのプロジェクトとイニシアチブでビジネス目標

を達成する必要があります。ビジネスイニシアチブ

が成功するか失敗に終わるかは、データ品質の問

題を特定して修正できるかどうかによって変わり ます。

機会:企業データは、イノベーションに欠かせない

戦略的資産です。これらのデータから実行可能な

インサイトを引き出すためには、基盤となるデータ

が厳格な品質要件を満たしている必要があります。

また、さまざまな規制要件、法律、ベストプラクティ

スに対応するには、堅牢なツールとプロセスを通じ

て、保存/分析対象のデータを管理しなければなり

ません。

データ品質に関わる問題を自動的に特定して優

先順位を付けることができるクラウドデータ管理

ソリューションを選択します。各部門とアプリケー

ションにわたって、セルフサービス機能を備えた単

一のポイントソリューションを導入し、データの信

頼性と品質の確保を簡素化することが重要です。ま

た、法規制へのコンプライアンスに対応し、データ

スチュワード(データ管理/案内人)のガバナンス

作業を支援するクラウドデータ管理ソリューション

が必要です。

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1 14

Page 15: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

課題と機会

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション1

柔軟なクラウドデータ管理ソリューションに求めら

れる要件

データウェアハウスを開始する準備が整ったら、基

盤となるクラウドデータ管理ソリューションを選び

ます。ここでは、信頼できるデータとインサイトを業

務部門にタイムリーに提供するための重要な条件

について説明します。以下を実現するクラウドデー

タ管理ソリューションを選びます。

成長。小規模に開始して、機能、データ量、データ

ソースを各自のペースで中断なく拡張できる。

俊敏性。既存のオンプレミスシステム、マルチクラ

ウド、ビッグデータ、ストリーミングデータ、パート

ナーのデータソースに対応できる。

柔軟性。複数の統合パターンをサポートして、サー

ビスレベル契約要件の異なる多数のデータタイプ

を統合できる。

生産性。コーディング不要の環境と人工知能/機

械学習ベースのインテリジェンスにより、IT担当者

と業務担当者の生産性を向上できる。

接続性。あらゆるデータを管理し、あらゆる統合パ

ターンをサポートして、業務上の相手先の要件に対

応できる。

信頼性。すべてのデータの品質、信頼性、管理、ガ

バナンス、保護を確保できる。

15

Page 16: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

セクション2

顧客事例

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PostNL社がデータを活用して新サービスを提供

オランダの郵政事業企業であるPostNL社は、顧客

に新しい価値を提供するために、データに基づく

アナリティクスを促進して業務上の意思決定をより

スマートに行いたいと考えていました。また、リアル

タイムのデータサービスを提供することも希望して

いました。

同時に、自社のシステムをクラウド(Microsof t Azure、Amazon Web Services、プライベートクラ

ウドなど)に移行することを望んでいました。つま

り、サービスを改善しながら、複雑な移行とハイブ

リッドなシステム環境に対処する必要があったの です。

そこで、同社はクラウドデータ管理プラットフォーム

を使用して、自社システムの進化に応じて統合を進

めながら、クラウドに移行しました。その結果、オラ

ンダの従来型の郵便配達サービス企業から、世界

展開する大規模流通企業へと変革することに成功

しました。さらに、自社データの価値の収益化、サ

プライチェーンの短縮、購入オプションや購入場

所の柔軟なパーソナライズによるカスタマーエクス

ペリエンスの改善も実現しました。

将来も安心なデータ管理フレームワークで 顧客満足を向上

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション2 17

Page 18: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

JLL社が戦略的パートナーとしての立場を強化

商業不動産事業における世界的なリーダー企業

のJLL社(旧Jones Lang LaSalle社)は、顧客の

戦略的パートナーになることを望んでいまし

た。そこで、同社は社内外の各種ソースから収

集したデータを活用して、立地選定、電力およ

び冷暖房空調設備管理、セキュリティ管理、会

議室の設計、物件のポートフォリオ管理など、

さまざまな新サービスを顧客に提供しました。

このデータの活用によって貴重なサービスを顧

客に提供するようになったことで、現在は顧客

にとって信頼できる戦略的パートナーとしての

立場を確立しています。この新しいアナリティ

クス基盤を通じて、同社は競争の激しい商業不

動産市場において差別化を図っています。

データを活用して顧客のために 新しいサービスを開発

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション2 18

Page 19: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

Life Time Fitness社がカスタマーエクスペリエンス

をパーソナライズ

Life Time Fitness社は、顧客個人やその目標につい

て理解を深めて顧客のフィットネスや健康上の目標

達成を効果的に支援できるように、データの活用を

開始しました。これにより、顧客との関係が強化さ

れ、顧客離れを抑えることにも成功しました。

課題はデータの分散でした。各店舗にあるオンプ

レミス機器、ミネアポリスの本社にあるオンプレ

ミス機器、Microsoft Azure SQL Data Warehouseといった場所にデータが分散していました。同社

のマーケティングや営業のアナリストは常に自由に

アクセスでき、信頼性が高く、状況把握に役立ち、

相互参照が可能なデータを求めていましたが、こ

れらはさまざまな関連ソース(Microsoft Azure、Workday、P O Sシステムなど)に分散していま した。

そこで同社は、クラウドとオンプレミスのさまざま

なアプリケーション、データウェアハウス、データ

マートに分散する業務データと顧客データを統合

してレポートの生成を高速化するクラウドデータ管

理ソリューションを探しました。業務の需要に対応

する拡張性と、進化し続ける業務要件に対応する

柔軟性を備えたデータ管理アーキテクチャを導入

することが極めて重要でした。

インフォマティカのソリューションにより、同社は

顧客の目標達成に役立つフィットネスプログラムや

サービスを提案および提供できるようになりまし

た。さらに、顧客との関係が強化され、顧客離れを

抑えることにも成功しました。

会員一人ひとりをより深く理解する

ことで、より優れたサービスを提供

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/セクション2 19

Page 20: クラウドデータ ウェアハウスを活かす · 2020. 8. 24. · クラウドデータウェアハウスは、新しいアナリ ティクスイニシアチブに極めて俊敏に対応でき

まとめ

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優れた俊敏性と柔軟性を備えているクラウドデー

タウェアハウスには、短時間で価値あるインサイ

トを提供する力があります。重要なのは、クラウド

データウェアハウス、すべてのデータソース、成長の

見通しを織り込んだデータ管理計画を策定するこ

とです。

データを最大限に活用してクラウドデータウェアハ

ウスから業務上の価値を迅速に引き出すための

鍵、それは適切なクラウドデータ管理ソリューショ

ンを選択することです。このソリューションは、あら

ゆるデータと統合パターンに対応し、包括的なデー

タ管理機能を備え、小規模に開始しながらビジネ

スニーズに合わせて拡張していくことが可能なもの

でなければなりません。

クラウドデータウェアハウスにより価値を提供する

クラウドデータウェアハウスを活かす6つの着眼点/まとめ 21

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iPaaSを活用したクラウドデータウェアハウスプロ

ジェクトによってビジネスを成功に導く方法をご

確認ください。

インフォマティカのソリューションを導入して、ス

ピード、品質、安全性に優れたデータであらゆる

クラウドデータ統合を実行する方法の詳細は、

クラウドデータ統合のデータシートをご覧くだ さい。

参考文献

22

データシートをダウンロード

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IN19-0319-3460

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デジタルトランスフォーメーションによって我々の期待値が変化しています。よ

り良いサービスを、素早く、便利に、低コストで利用したいという期待が高まっ

ているのです。企業も状況に応じて変化する必要があります。そしてそのヒント

は「データ」にあります。

エンタープライズ向けクラウドデータ管理で世界をリードするインフォマティ

カは、俊敏性を高め、新たな成長機会を実現するだけでなく、新たなイノベー

ションを生み出すことさえ可能にする将来への洞察力を提供します。インフォ

マティカは、あらゆるデータを徹底的に重視し、企業の成功に必要とされる汎

用性を提供します。

インフォマティカは、企業がこれからのインテリジェントな破壊的イノベーショ

ンを推進できるよう、当社が提供するあらゆるサービスを通じてデータの力を

継続的に引き出すことを支援します。

詳細情報:

〒105-6226 東京都港区愛宕2-5-1 愛宕グリーンヒルズMORIタワー26階 電話:03-6403-7600(代表) FAX:03-3433-1021

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インフォマティカについて

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1. 『2016年クラウドアナリティクス導入の現状』、 Enterprise Management Associates(EMA)、2016年

2. IDCホワイトペーパー:『Data Age 2025: The Evolution of Data to Life-Critical』、2017年3月

出典

24