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ファインセラミックス

ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

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Page 1: ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

ファインセラミックス

この印刷物に使用している紙の木材繊維は、適切に管理された森林から切り出されたものです。

Copyright 2016, TOSHIBA MATERIALS Co., LTD. All Rights Reserved Printed in Japan 28.05.2000 HD

Page 2: ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

2 3

豊かな未来の支えでありたい。

その小さな素材は、

大きな夢の実現に貢献しています。

パイオニアであり、リーダーである。“オンリーワン品質”で時代のニーズに120%お応えします。

私たちは、すでに1960年代より窒化ケイ素(Si3N4)、窒化アルミニウム(AℓN)の窒化物セラミックスの開発に着手。以来ベアリング・自動車・半導体産業界に数多くの製品を提供し、各種産業の基盤と最先端テクノロジーの進化を支えてきました。また、世界ではじめて希土類元素酸化物、特にイットリア(Y2O3)を窒化ケイ素(Si3N4)と窒化アルミニウム(AℓN)への焼結助剤として適用し、強靭なファインセラミックスを実現化することに成功。高信頼性、高品質を誇る数々の製品は、宇宙・航空機用エンジンのベアリングやIGBTをはじめとするパワーモジュール基板などの高品質用途に幅広く採用され、高い評価をいただいています。

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

電子用ファインセラミックス物性一覧̶̶̶4

プレーン基板(AℓN,Si3N4)̶ ̶̶5,6

活性金属銅回路(AMC)基板̶̶̶7

AℓNサブマウント基板̶̶̶8

構造用ファインセラミックス物性一覧̶̶̶9

ベアリングボール(Si3N4)̶ ̶̶10

自動車部品(Si3N4)̶ ̶̶11

産業用機械部品(Si3N4)̶ ̶̶11

《研究開発品》摩擦攪拌接合用セラミックスツール̶11

構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)]

IN

DE

X

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2 3

豊かな未来の支えでありたい。

その小さな素材は、

大きな夢の実現に貢献しています。

パイオニアであり、リーダーである。“オンリーワン品質”で時代のニーズに120%お応えします。

私たちは、すでに1960年代より窒化ケイ素(Si3N4)、窒化アルミニウム(AℓN)の窒化物セラミックスの開発に着手。以来ベアリング・自動車・半導体産業界に数多くの製品を提供し、各種産業の基盤と最先端テクノロジーの進化を支えてきました。また、世界ではじめて希土類元素酸化物、特にイットリア(Y2O3)を窒化ケイ素(Si3N4)と窒化アルミニウム(AℓN)への焼結助剤として適用し、強靭なファインセラミックスを実現化することに成功。高信頼性、高品質を誇る数々の製品は、宇宙・航空機用エンジンのベアリングやIGBTをはじめとするパワーモジュール基板などの高品質用途に幅広く採用され、高い評価をいただいています。

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

電子用ファインセラミックス物性一覧̶̶̶4

プレーン基板(AℓN,Si3N4)̶ ̶̶5,6

活性金属銅回路(AMC)基板̶̶̶7

AℓNサブマウント基板̶̶̶8

構造用ファインセラミックス物性一覧̶̶̶9

ベアリングボール(Si3N4)̶ ̶̶10

自動車部品(Si3N4)̶ ̶̶11

産業用機械部品(Si3N4)̶ ̶̶11

《研究開発品》摩擦攪拌接合用セラミックスツール̶11

構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)]

IN

DE

X

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3.30.00白色740

4.660015>10¹²8.85.01,000>3002.5~3.53300.24優良

高熱伝導高周波低損失

半導体実装用基板放熱板

ヒートシンク

TAN-230

220~235

TAN-250

240~255

TSN-903.20.00灰色68080~952.680015>10¹²8.13.01,500

600~7006~73170.27優優

高熱伝導高強度

半導体実装用基板(圧接用)放熱板ヒートシンク

TAN-200

190~210

TAN-170

160~180

TAN-170 TAN-200 TAN-230 TSN-90

密度吸水率色調

項目

項目

外形寸法

厚さ

反り

表面加工

単位

mm

公差

mm

公差

mm/mm

MAX 160X160 Φ210

0.4~2.5

MAX 160X160

標準 ±1% ±0.2mm(レーザーカット)

0.4~1.5

標準 ±10% ±0.02mm(研磨加工)

0.4%以下

標準 ブラスト加工、ラップ研磨、鏡面研磨、表面加工無し

MAX 100X100

0.635

MAX 170X130

±0.15mm (レーザーカット)

0.32、0.635

±0.05mm

0.4%以下(≦50mm)

ブラスト加工

単位

Mg/m³%

熱的特性

電気的特性

機械的特性

温度[℃]温度[℃]

熱伝導率[W/m・K]

熱膨張率[%]

比熱熱伝導率熱膨張係数熱衝撃温度差絶縁耐力

体積固有抵抗比誘電率誘電正接硬度

曲げ強度破壊靭性値ヤング率ポアソン比

RT-500℃(ΔTc)50Hz25℃1MHz1MHz

HV(0.5kgf)

常温常温

J/kg・KW/m・K×10-⁶/K℃

kV/mmΩ・m

tanδ×10-⁴

MPaMPa・m1/2

GPa

耐薬品性

特 長

主な推奨用途

酸アルカリ

窒化ケイ素(Si3N4)

窒化ケイ素(Si3N4)

窒化アルミニウム(AℓN)

窒化アルミニウム(AℓN)

上表以外の製品形状、各種加工の対応可否についてはお問合せください。

粒界制御技術焼結助剤組成技術粒界結晶化技術結晶粒子制御技術

4 5

エレクトロニクス市場における「高出力化・高集積化・薄

型化・軽量化」「高周波対応」「環境調和」のニーズが高

まる中、放熱性に優れたファインセラミックスが必須部

材となってきています。 コア技術のセラミック粒界制御

技術を駆使して、世界最高レベルの高熱伝導度をもつ窒

化アルミニウム(AℓN)基板と窒化ケイ素(Si3N4)基板

を商品化しています。

永年培われた材料技術および焼結技術を駆使した緻密で微細な組織からなるプレーン基板をご提供しております。4種類の異なる熱伝導率の窒化アルミニウムと、優れた機械的特性をもつ高熱伝導窒化ケイ素のプレーン基板をラインアップし、お客様のさまざまなご要求にお応えします。熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板として最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波回路基板のベースとして広くご利用頂いております。

プレーン基板(AℓN、Si3N4)

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

■熱伝導率および熱膨張率の温度依存性

■標準デザイン

電子用ファインセラミックス代表値一覧

BeOTAN-250TAN-230TAN-200TAN-170

TSN-90

Aℓ2O3

250

200

100 100 200 300 400 500200 300 400 500

150

100

50

0

0.1

0.2

0.3

0

BeO

Aℓ2O3

AℓN

Si

Si3N4

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

AℓN、Si3N4の高熱伝導化

   250W/m・K TAN-250  230W/m・K TAN-230 200W/m・K TAN-200170W/m・K TAN-170

AℓN

   90W/m・K TSN-90  20W/m・K TSN-03 (構造用ファインセラミックス)

Si3N4

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3.30.00白色740

4.660015>10¹²8.85.01,000>3002.5~3.53300.24優良

高熱伝導高周波低損失

半導体実装用基板放熱板

ヒートシンク

TAN-230

220~235

TAN-250

240~255

TSN-903.20.00灰色68080~952.680015>10¹²8.13.01,500

600~7006~73170.27優優

高熱伝導高強度

半導体実装用基板(圧接用)放熱板ヒートシンク

TAN-200

190~210

TAN-170

160~180

TAN-170 TAN-200 TAN-230 TSN-90

密度吸水率色調

項目

項目

外形寸法

厚さ

反り

表面加工

単位

mm

公差

mm

公差

mm/mm

MAX 160X160 Φ210

0.4~2.5

MAX 160X160

標準 ±1% ±0.2mm(レーザーカット)

0.4~1.5

標準 ±10% ±0.02mm(研磨加工)

0.4%以下

標準 ブラスト加工、ラップ研磨、鏡面研磨、表面加工無し

MAX 100X100

0.635

MAX 170X130

±0.15mm (レーザーカット)

0.32、0.635

±0.05mm

0.4%以下(≦50mm)

ブラスト加工

単位

Mg/m³%

熱的特性

電気的特性

機械的特性

温度[℃]温度[℃]

熱伝導率[W/m・K]

熱膨張率[%]

比熱熱伝導率熱膨張係数熱衝撃温度差絶縁耐力

体積固有抵抗比誘電率誘電正接硬度

曲げ強度破壊靭性値ヤング率ポアソン比

RT-500℃(ΔTc)50Hz25℃1MHz1MHz

HV(0.5kgf)

常温常温

J/kg・KW/m・K×10-⁶/K℃

kV/mmΩ・m

tanδ×10-⁴

MPaMPa・m1/2

GPa

耐薬品性

特 長

主な推奨用途

酸アルカリ

窒化ケイ素(Si3N4)

窒化ケイ素(Si3N4)

窒化アルミニウム(AℓN)

窒化アルミニウム(AℓN)

上表以外の製品形状、各種加工の対応可否についてはお問合せください。

粒界制御技術焼結助剤組成技術粒界結晶化技術結晶粒子制御技術

4 5

エレクトロニクス市場における「高出力化・高集積化・薄

型化・軽量化」「高周波対応」「環境調和」のニーズが高

まる中、放熱性に優れたファインセラミックスが必須部

材となってきています。 コア技術のセラミック粒界制御

技術を駆使して、世界最高レベルの高熱伝導度をもつ窒

化アルミニウム(AℓN)基板と窒化ケイ素(Si3N4)基板

を商品化しています。

永年培われた材料技術および焼結技術を駆使した緻密で微細な組織からなるプレーン基板をご提供しております。4種類の異なる熱伝導率の窒化アルミニウムと、優れた機械的特性をもつ高熱伝導窒化ケイ素のプレーン基板をラインアップし、お客様のさまざまなご要求にお応えします。熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板として最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波回路基板のベースとして広くご利用頂いております。

プレーン基板(AℓN、Si3N4)

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

■熱伝導率および熱膨張率の温度依存性

■標準デザイン

電子用ファインセラミックス代表値一覧

BeOTAN-250TAN-230TAN-200TAN-170

TSN-90

Aℓ2O3

250

200

100 100 200 300 400 500200 300 400 500

150

100

50

0

0.1

0.2

0.3

0

BeO

Aℓ2O3

AℓN

Si

Si3N4

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

AℓN、Si3N4の高熱伝導化

   250W/m・K TAN-250  230W/m・K TAN-230 200W/m・K TAN-200170W/m・K TAN-170

AℓN

   90W/m・K TSN-90  20W/m・K TSN-03 (構造用ファインセラミックス)

Si3N4

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窒化ケイ素(Si3N4)

最大有効範囲 90x110±0.15

0.25/0.32/0.635±0.05Cu

0.5--0.6≧0.7≧0.7≧1.0

≧0.5D(Cu厚さの1/2以下)

セラミック外形公差

セラミック厚さ公差

Cu厚さ沿面距離パターン寸法パターン間寸法テーパ寸法

A、B

C

DEFGH

0.1--0.4≧0.5≧0.5≧0.4

0.7--0.8≧1.0≧1.0≧1.2

セラミック材質

電極材

上表の値は標準デザインルールであり保証値ではありません。また、上表以外のデザインに関する対応可否についてはお問合せください。

(単位:mm)

6 7

半導体実装用基板の一層の高信頼性化のご要望にお応えするために、窒化ケイ素の優れた機械的特性にいち早く着目し、高強度を維持しながら、従来アルミナ並みだった熱伝導率を4倍以上に向上させたパワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素絶縁基板の量産化に世界に先駆けて成功しました。現在では、EV(Electric Vehicle)/HEV(Hybrid Electric Vehicle)用PCU(Power Control Unit)向けを中心に、高熱伝導窒化ケイ素基板の採用が拡大しています。

厚さ0.32mmの窒化ケイ素基板の熱抵抗は、厚さ0.635mmで熱伝導率が大きい窒化アルミニウム基板の熱抵抗とほぼ同等となります。

窒化ケイ素(Si3N4)プレーン基板

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

■熱抵抗の比較例

パワーモジュールモデル

■プレーン基板たわみ特性の比較例

パワーモジュール基板をご要求のお客様に対して、さまざまなご使用環境にお応えするため、活性金属接合法による銅回路基板を取り揃えております。活性金属銅回路(Active Metal brazed Copper:AMC)基板は、ろう材を介してセラミックスと銅回路板を貼り合わせた、ファインパターン形成が容易な耐熱サイクル性に優れるパワーモジュール基板です。セラミックス基板には、窒化ケイ素製AMC基板(SIN-AMC基板)と窒化アルミニウム製AMC基板(ALN-AMC基板)をご用意しております。AMC基板は、IGBTをはじめとするパワートランジスタなど大電力半導体モジュール基板として最適であり、半導体モジュールにおける絶縁機能に加えて放熱機能も発揮します。

[SIN-AMC基板の特長]◎単純な構造で熱抵抗が小さい。特に、厚さ0.32mmの窒化ケイ素製AMC基板では、0.635mm厚さの窒化アルミニウム製AMC基板と熱抵抗がほぼ同等となる。 ◎機械的強度が高く、低熱抵抗化や高出力化に対応するために銅回路を厚化(~0.8mm)しても耐熱サイクル性に優れる。◎破壊靭性が高いことから、銅回路板上へ電極端子を直接超音波接合したり、ヒートシンク上へ基板をリベット止めすることが可能である。 ◎熱膨張係数がセラミックス基板と同等で、Siチップを直接銅回路板にマウントできる。◎銅回路板の接合強度が高い◎耐電圧が高い

[用途例]◎パワートランジスタモジュール(IGBT、MOSFETなど)◎ペルチェ・熱電モジュール

活性金属銅回路(AMC)基板

120

110

100

90

80

70

60

50

40

1.4

1.2

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

0 0.2

0.10 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

0.4 0.6 0.8 1.0

アルミナ(21W/m・K材)

アルミナ

窒化ケイ素

窒化ケイ素(90W/m・K材)

窒化アルミニウム(170W/m・K材)

窒化アルミニウム

基板厚さ(mm)

(mm)

最大たわみ量

基板厚さ(mm)

(単位:mm)

熱抵抗(アルミナ(0.8㎜厚)の

熱抵抗を100とした場合)

はんだ(0.05厚)

たわみ量

荷重

A

H G F E

B

C

D

セラミックス基板

ヒートシンク

半導体パッケージ

3点曲げ試験

Si3N4で絶縁

Cuフレーム半導体チップ

はんだ(0.1厚)

Cu(銅)(3.0厚)

Cu(銅)(0.25厚)

Siチップ(発熱)

EV/HEV用PCUへの採用

圧接

圧接

基板サイズ:40×33mmスパン30mmの3点曲げ試験(基板の40mm方向を2点支持)

基板の最大たわみ量比較-高熱伝導窒化ケイ素基板では、厚さに関わらずたわみ量が他材料の1.5倍以上となり、厚さを薄くしても割れずに大きくたわむことができます。

30mm

プレーン基板

■標準デザイン

Si3N4

Cu

Cu

活性金属ろう材

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窒化ケイ素(Si3N4)

最大有効範囲 90x110±0.15

0.25/0.32/0.635±0.05Cu

0.5--0.6≧0.7≧0.7≧1.0

≧0.5D(Cu厚さの1/2以下)

セラミック外形公差

セラミック厚さ公差

Cu厚さ沿面距離パターン寸法パターン間寸法テーパ寸法

A、B

C

DEFGH

0.1--0.4≧0.5≧0.5≧0.4

0.7--0.8≧1.0≧1.0≧1.2

セラミック材質

電極材

上表の値は標準デザインルールであり保証値ではありません。また、上表以外のデザインに関する対応可否についてはお問合せください。

(単位:mm)

6 7

半導体実装用基板の一層の高信頼性化のご要望にお応えするために、窒化ケイ素の優れた機械的特性にいち早く着目し、高強度を維持しながら、従来アルミナ並みだった熱伝導率を4倍以上に向上させたパワー半導体用高熱伝導窒化ケイ素絶縁基板の量産化に世界に先駆けて成功しました。現在では、EV(Electric Vehicle)/HEV(Hybrid Electric Vehicle)用PCU(Power Control Unit)向けを中心に、高熱伝導窒化ケイ素基板の採用が拡大しています。

厚さ0.32mmの窒化ケイ素基板の熱抵抗は、厚さ0.635mmで熱伝導率が大きい窒化アルミニウム基板の熱抵抗とほぼ同等となります。

窒化ケイ素(Si3N4)プレーン基板

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)]

■熱抵抗の比較例

パワーモジュールモデル

■プレーン基板たわみ特性の比較例

パワーモジュール基板をご要求のお客様に対して、さまざまなご使用環境にお応えするため、活性金属接合法による銅回路基板を取り揃えております。活性金属銅回路(Active Metal brazed Copper:AMC)基板は、ろう材を介してセラミックスと銅回路板を貼り合わせた、ファインパターン形成が容易な耐熱サイクル性に優れるパワーモジュール基板です。セラミックス基板には、窒化ケイ素製AMC基板(SIN-AMC基板)と窒化アルミニウム製AMC基板(ALN-AMC基板)をご用意しております。AMC基板は、IGBTをはじめとするパワートランジスタなど大電力半導体モジュール基板として最適であり、半導体モジュールにおける絶縁機能に加えて放熱機能も発揮します。

[SIN-AMC基板の特長]◎単純な構造で熱抵抗が小さい。特に、厚さ0.32mmの窒化ケイ素製AMC基板では、0.635mm厚さの窒化アルミニウム製AMC基板と熱抵抗がほぼ同等となる。 ◎機械的強度が高く、低熱抵抗化や高出力化に対応するために銅回路を厚化(~0.8mm)しても耐熱サイクル性に優れる。◎破壊靭性が高いことから、銅回路板上へ電極端子を直接超音波接合したり、ヒートシンク上へ基板をリベット止めすることが可能である。 ◎熱膨張係数がセラミックス基板と同等で、Siチップを直接銅回路板にマウントできる。◎銅回路板の接合強度が高い◎耐電圧が高い

[用途例]◎パワートランジスタモジュール(IGBT、MOSFETなど)◎ペルチェ・熱電モジュール

活性金属銅回路(AMC)基板

120

110

100

90

80

70

60

50

40

1.4

1.2

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

0 0.2

0.10 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

0.4 0.6 0.8 1.0

アルミナ(21W/m・K材)

アルミナ

窒化ケイ素

窒化ケイ素(90W/m・K材)

窒化アルミニウム(170W/m・K材)

窒化アルミニウム

基板厚さ(mm)

(mm)

最大たわみ量

基板厚さ(mm)

(単位:mm)

熱抵抗(アルミナ(0.8㎜厚)の

熱抵抗を100とした場合)

はんだ(0.05厚)

たわみ量

荷重

A

H G F E

B

C

D

セラミックス基板

ヒートシンク

半導体パッケージ

3点曲げ試験

Si3N4で絶縁

Cuフレーム半導体チップ

はんだ(0.1厚)

Cu(銅)(3.0厚)

Cu(銅)(0.25厚)

Siチップ(発熱)

EV/HEV用PCUへの採用

圧接

圧接

基板サイズ:40×33mmスパン30mmの3点曲げ試験(基板の40mm方向を2点支持)

基板の最大たわみ量比較-高熱伝導窒化ケイ素基板では、厚さに関わらずたわみ量が他材料の1.5倍以上となり、厚さを薄くしても割れずに大きくたわむことができます。

30mm

プレーン基板

■標準デザイン

Si3N4

Cu

Cu

活性金属ろう材

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窒化ケイ素(Si3N4)

3.0

>14 >10¹²

TSN-033.231,5001,0007504505,000

6~868020

800

良良

項目 単位TSN-083.271,6001,0009008504,5003080.296~868020

900

良良

TSN-153.171,5009007504503,500

6~767028

600

優良

TSN-233.271,5009007004004,0003130.285~768025

700

優良

硬度曲げ強度JIS16013点曲げ圧縮強度ヤング率ポアソン比破壊靭性値比熱

熱伝導率熱膨張係数熱衝撃温度差絶縁耐力

体積固有抵抗酸

アルカリ

密度HV(20kgf)常温1000℃1200℃常温常温

KⅠc

RT-800℃(△Tc)50Hz25℃

特 長

主な推奨用途

Mg/m³

MPaMPaMPaMPaGPa

MPa・m J/kg ・ KW/m・K×10-⁶/K℃

kV/mmΩ・m

1/2

機械的強度

 熱的特性

電気的特性

※耐食性

AℓN素材

導体薄膜

はんだ膜

パターン形成

切断

熱伝導率厚さ

厚さ公差膜構成膜厚

膜厚精度膜構成膜厚

膜厚精度パターニング精度切断精度納入形態

W/m・Kmmmm-μm%-μm%μmμm

0.20~0.35±0.02Ti/Pt/Au

0.5~3.5(パターンあり)±20

Au-Sn (Au:64~78wt%)1.5~3.5(パターンあり)、 1.5~5.0(パターンなし)

±20±20±30

シート貼り

セラミックス素材単位項目

TAN-170160

TAN-200190

TAN-230220

TAN-250240

高強度耐摩耗性

ベアリンクエンジン部品機械部品

耐熱性耐摩耗性

機械部品熱治工具

高温耐摩耗部品

耐食性高強度耐摩耗性

ベアリング化学機器耐摩耗部品

耐摩耗性 耐食性(電食)

ベアリングエンジン部品レーザーダイオードチップ

サブマウント ヒートシンク

AℓN薄膜メタライズ基板(サブマウント)

8 9

窒化アルミニウム(AℓN)などが持つ高い熱伝導率や強度といった優れた特性を持つ基板を用いることにより、安定した高性能・高機能材料部品に発展させました。このAℓN基板にリフト・オフ・プロセスにてTi/Pt/Au薄膜や更にAuSnはんだをパターン形成した「サブマウント」をご提供しております。また各素子の高出力化や高放熱性のご要望に応じ、厚Cuめっき(数十μm)によるパターン形成品もラインナップ。DVD、CDの光ピックアップ用、光通信用、また加工機やシネマ用など低出力から高出力のレーザーダイオードをはじめ、高放熱性要求の高い深紫外や高出力LED用放熱基板など、様々な用途に応用されています。

AℓNサブマウント基板

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)] 構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)]

ジルコニア、炭化ケイ素、アルミナなど様々な構造用ファ

インセラミックス材料がありますが、東芝マテリアルはこ

だわりを持って窒化ケイ素を作り続けております。窒化物

系ファインセラミックスが持つ高い熱伝導率や強度とい

った優れた特性にいち早く着目し、「結晶粒界の制御技

術」を極めることにより、安定した高性能・高機能材料、

部品に発展させました。

耐摩耗性、耐食性、絶縁性、耐熱性などに優れ、高速回転

や高速摺動、高真空等の環境でその特性を発揮するバラ

ンスに優れた新素材として、多様化する皆様方のご要求

に広くお応えできるものと考えております。

構造用ファインセラミックス代表値一覧

粒界制御技術焼結助剤組成技術粒界結晶化技術結晶粒子制御技術

窒化ケイ素の高性能化の一例

耐摩耗・高強度TSN-03

耐磨耗・電食TSN-23

耐熱性TSN-08

耐食性TSN-15

■標準デザイン

※耐食性は下記の条件で評価 《酸》36%HCℓ、95%H2SO4、60%HNO3、常温、96Hr浸漬 《アルカリ》5%NaOH、40%NaOH浸漬 

Page 9: ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

窒化ケイ素(Si3N4)

3.0

>14 >10¹²

TSN-033.231,5001,0007504505,000

6~868020

800

良良

項目 単位TSN-083.271,6001,0009008504,5003080.296~868020

900

良良

TSN-153.171,5009007504503,500

6~767028

600

優良

TSN-233.271,5009007004004,0003130.285~768025

700

優良

硬度曲げ強度JIS16013点曲げ圧縮強度ヤング率ポアソン比破壊靭性値比熱

熱伝導率熱膨張係数熱衝撃温度差絶縁耐力

体積固有抵抗酸

アルカリ

密度HV(20kgf)常温1000℃1200℃常温常温

KⅠc

RT-800℃(△Tc)50Hz25℃

特 長

主な推奨用途

Mg/m³

MPaMPaMPaMPaGPa

MPa・m J/kg ・ KW/m・K×10-⁶/K℃

kV/mmΩ・m

1/2

機械的強度

 熱的特性

電気的特性

※耐食性

AℓN素材

導体薄膜

はんだ膜

パターン形成

切断

熱伝導率厚さ

厚さ公差膜構成膜厚

膜厚精度膜構成膜厚

膜厚精度パターニング精度切断精度納入形態

W/m・Kmmmm-μm%-μm%μmμm

0.20~0.35±0.02Ti/Pt/Au

0.5~3.5(パターンあり)±20

Au-Sn (Au:64~78wt%)1.5~3.5(パターンあり)、 1.5~5.0(パターンなし)

±20±20±30

シート貼り

セラミックス素材単位項目

TAN-170160

TAN-200190

TAN-230220

TAN-250240

高強度耐摩耗性

ベアリンクエンジン部品機械部品

耐熱性耐摩耗性

機械部品熱治工具

高温耐摩耗部品

耐食性高強度耐摩耗性

ベアリング化学機器耐摩耗部品

耐摩耗性 耐食性(電食)

ベアリングエンジン部品レーザーダイオードチップ

サブマウント ヒートシンク

AℓN薄膜メタライズ基板(サブマウント)

8 9

窒化アルミニウム(AℓN)などが持つ高い熱伝導率や強度といった優れた特性を持つ基板を用いることにより、安定した高性能・高機能材料部品に発展させました。このAℓN基板にリフト・オフ・プロセスにてTi/Pt/Au薄膜や更にAuSnはんだをパターン形成した「サブマウント」をご提供しております。また各素子の高出力化や高放熱性のご要望に応じ、厚Cuめっき(数十μm)によるパターン形成品もラインナップ。DVD、CDの光ピックアップ用、光通信用、また加工機やシネマ用など低出力から高出力のレーザーダイオードをはじめ、高放熱性要求の高い深紫外や高出力LED用放熱基板など、様々な用途に応用されています。

AℓNサブマウント基板

電子用ファインセラミックス[窒化アルミニウム(AℓN)、窒化ケイ素(Si3N4)] 構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)]

ジルコニア、炭化ケイ素、アルミナなど様々な構造用ファ

インセラミックス材料がありますが、東芝マテリアルはこ

だわりを持って窒化ケイ素を作り続けております。窒化物

系ファインセラミックスが持つ高い熱伝導率や強度とい

った優れた特性にいち早く着目し、「結晶粒界の制御技

術」を極めることにより、安定した高性能・高機能材料、

部品に発展させました。

耐摩耗性、耐食性、絶縁性、耐熱性などに優れ、高速回転

や高速摺動、高真空等の環境でその特性を発揮するバラ

ンスに優れた新素材として、多様化する皆様方のご要求

に広くお応えできるものと考えております。

構造用ファインセラミックス代表値一覧

粒界制御技術焼結助剤組成技術粒界結晶化技術結晶粒子制御技術

窒化ケイ素の高性能化の一例

耐摩耗・高強度TSN-03

耐磨耗・電食TSN-23

耐熱性TSN-08

耐食性TSN-15

■標準デザイン

※耐食性は下記の条件で評価 《酸》36%HCℓ、95%H2SO4、60%HNO3、常温、96Hr浸漬 《アルカリ》5%NaOH、40%NaOH浸漬 

Page 10: ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

項目耐熱性密度

熱膨張係数硬度ヤング率ポアソン比耐食性磁性導電性

素材の結合状態

単位 窒化ケイ素 高炭素クロム軸受鋼℃

Mg/m³×10-⁶/KHVGPa

8003.243.01,5003080.29良

非磁性体絶縁体共有結合

1807.812.57502080.3不良

強磁性体導電体金属結合

セラミックベアリングの特長高温下で高負荷能力を維持

転動体(玉または「ころ」)の遠心力を低減→寿命向上、昇温防止昇温による内部すきまの変化が小→振動防止、予圧量の変化が小

転がり接触部の変形が小→高剛性

酸・アルカリ溶液中など特殊環境下での使用が可能強磁場内での磁化により生じる回転変動が小

電食を防止(発電機、モータ用など)油膜切れによる接触部の凝着が小

応力繰り返し数 ×10⁷

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

油潤滑

浸漬後の重量減少率

浸漬後の曲げ強度減少率

水潤滑

炭化ケイ素(SiC)

炭化ケイ素(SiC)

窒化ケイ素(Si3N4)

標準窒化ケイ素

開発材

水潤滑水道水3/8インチ

窒化ケイ素(Si3N4)玉

油潤滑スピンドル油

3/8インチ高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)玉

潤滑

相手材

荷重回転数

応力繰り返し数1.08×10⁷回毎にステップアップ1,200rpm

窒化ケイ素(Si3N4)

アルミナ(Aℓ2O3)

80℃, 35%HCℓ×100h 80℃, 35%KOH×100h

80℃, 35%HCℓ×100h 80℃, 35%KOH×100h

アルミナ(Aℓ2O3)

ジルコニア(ZrO2)

ジルコニア(ZrO2)

■各種セラミックス材料の耐荷重試験結果

試験条件 酸およびアルカリ溶液に一定時間浸漬後の重量減少率と曲げ強度減少率

■窒化ケイ素(TSN-15)の耐食性試験結果

(株)ジェイテクト殿ご提供広島県立総合技術研究所との共同研究成果

荷重(玉一個当たり)N

重量減少率(%)

引張せん断強度

曲げ強度減少率(%)

荷重(玉一個当たり)N

0

0

0.1

0

10

20

30

40

0.2

0

XXX1.08 2.16 3.24 4.32 5.4 6.48 7.56 8.64

応力繰り返し数 ×10⁷

試験回数 (回)

(kN)

1.08 2.16 3.24 4.32 5.4 6.48 7.56 8.64

250

500

750

1,000

1,250

XXX

250

500

750

1,000

1,250

■窒化ケイ素セラミックベアリングの特長

7

6

5

4

3

2

1

00 500 1000

10 11

軽量で、かつ高強度、高剛性、耐摩耗性など優れた機械的特性をもつ窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスを各種構造部品として販売しております。特に、高性能ベアリングの実現に欠かせない部材であり、多方面の軸受に適用されております。

1984年、東芝は光洋精工(株)殿との共同開発によって世界で始めてファインセラミックス(窒化ケイ素セラミックス〈トスナイト〉)によるベアリング(転がり軸受)の実用化に成功しました。セラミックベアリングは従来の軸受鋼製ベアリングに比べて軽量化が可能となり、高剛性で、耐焼付き性に優れ耐熱性も向上するなどの特長を有し、高機能、高信頼性ベアリングとして用途拡大が進んでいます。1995年には、その優れた特性と高い信頼性が認められ、NASAスペースシャトルのターボ分子ポンプのベアリングに世界で始めて採用されました。また、ハードディスクドライブのスピンドルモータ用ベアリングに採用され、ほかにもディーゼルエンジンの燃料噴射を制御するチェックボール、風力発電機のベアリングなどに利用されています。環境負荷を軽減する用途で強くて軽い新しい材料として、窒化ケイ素ファインセラミックスは注目されています。

ベアリングボール(Si3N4)

構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)セラミックス] 構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)セラミックス]

1987年、米国ディーゼルエンジンメーカー最大手のカミンズエンジン社と共同開発を開始し、ディーゼル車の燃料システム系耐摩耗部品への窒化ケイ素セラミックスの適用を進め、これまでに数多くの製品実用化に成功しております。従来の金属部品に比べ軽量で、耐摩耗性が高く、耐食性に優れる窒化ケイ素セラミックスは、世界的な排気ガス規制が進む中で、不完全燃焼を低減する機能部品として、自動車の環境問題に貢献できる材料といえます。20年以上にわたり培われた商品技術と材料技術の融合により、コストパフォーマンスに優れた製品をご提供できると考えております。

摩擦攪拌接合とは、回転するツールを被接合体材に押し当てることで摩擦熱を発生させ、母材を攪拌(塑性流動)させることにより接合する技術です。東芝マテリアルでは窒化ケイ素ツールを開発し、アルミニウム、銅、などの低融点金属だけではなく、高融点の鉄鋼材料でも接合を実現しました。

摩擦攪拌接合ツールは、高温下での耐摩耗性が 要求されます。窒化ケイ素は他素材に比べ、耐摩耗性に優れています。

自動車部品(Si3N4)

《研究開発品》 摩擦攪拌接合用セラミックスツール

窒化ケイ素セラミックスが持つ優れた耐摩耗性・耐熱性と、ヒートショックに強く溶融金属と濡れにくい特性を生かしたさまざまな産業機械製品を開発し、お客様に提供しております。特に半導体製造装置には、低発塵で長寿命の材料部品の要求が強く、センターバルブ、コンタクトコレット、マスクを始めとする各種治具に東芝マテリアルの窒化ケイ素セラミックスをご使用頂いております。

[用途例]◎半導体製造装置用治具

東芝マテリアルで新開発した窒化ケイ素ツールは、重ね合わせ(冷間圧延鋼板1mm厚の2枚重ね)接合体の強度を高レベルで維持することが可能となりました。

産業用機械部品(Si3N4)

点接合用ツール

例: 元の状態

窒素ケイ素(1000打点)

アルミナ(17打数)

欠損↓

摩耗↓

欠損↓

摩耗↓

炭素珪素(42打点)

ジルコニア(2打数) 超硬合金(12打点)

長寿命の窒化ケイ素ツール

※この製品は研究開発品です。お問合せは別途対応させていただきます。

Page 11: ファインセラミックス熱膨張率がSiチップに近似しており、半導体実装用基板とし て最適です。サブマウント基板をはじめ厚膜・薄膜マイクロ波

項目耐熱性密度

熱膨張係数硬度ヤング率ポアソン比耐食性磁性導電性

素材の結合状態

単位 窒化ケイ素 高炭素クロム軸受鋼℃

Mg/m³×10-⁶/KHVGPa

8003.243.01,5003080.29良

非磁性体絶縁体共有結合

1807.812.57502080.3不良

強磁性体導電体金属結合

セラミックベアリングの特長高温下で高負荷能力を維持

転動体(玉または「ころ」)の遠心力を低減→寿命向上、昇温防止昇温による内部すきまの変化が小→振動防止、予圧量の変化が小

転がり接触部の変形が小→高剛性

酸・アルカリ溶液中など特殊環境下での使用が可能強磁場内での磁化により生じる回転変動が小

電食を防止(発電機、モータ用など)油膜切れによる接触部の凝着が小

応力繰り返し数 ×10⁷

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

標準材 TSN-15

油潤滑

浸漬後の重量減少率

浸漬後の曲げ強度減少率

水潤滑

炭化ケイ素(SiC)

炭化ケイ素(SiC)

窒化ケイ素(Si3N4)

標準窒化ケイ素

開発材

水潤滑水道水3/8インチ

窒化ケイ素(Si3N4)玉

油潤滑スピンドル油

3/8インチ高炭素クロム軸受鋼(SUJ2)玉

潤滑

相手材

荷重回転数

応力繰り返し数1.08×10⁷回毎にステップアップ1,200rpm

窒化ケイ素(Si3N4)

アルミナ(Aℓ2O3)

80℃, 35%HCℓ×100h 80℃, 35%KOH×100h

80℃, 35%HCℓ×100h 80℃, 35%KOH×100h

アルミナ(Aℓ2O3)

ジルコニア(ZrO2)

ジルコニア(ZrO2)

■各種セラミックス材料の耐荷重試験結果

試験条件 酸およびアルカリ溶液に一定時間浸漬後の重量減少率と曲げ強度減少率

■窒化ケイ素(TSN-15)の耐食性試験結果

(株)ジェイテクト殿ご提供広島県立総合技術研究所との共同研究成果

荷重(玉一個当たり)N

重量減少率(%)

引張せん断強度

曲げ強度減少率(%)

荷重(玉一個当たり)N

0

0

0.1

0

10

20

30

40

0.2

0

XXX1.08 2.16 3.24 4.32 5.4 6.48 7.56 8.64

応力繰り返し数 ×10⁷

試験回数 (回)

(kN)

1.08 2.16 3.24 4.32 5.4 6.48 7.56 8.64

250

500

750

1,000

1,250

XXX

250

500

750

1,000

1,250

■窒化ケイ素セラミックベアリングの特長

7

6

5

4

3

2

1

00 500 1000

10 11

軽量で、かつ高強度、高剛性、耐摩耗性など優れた機械的特性をもつ窒化ケイ素(Si3N4)セラミックスを各種構造部品として販売しております。特に、高性能ベアリングの実現に欠かせない部材であり、多方面の軸受に適用されております。

1984年、東芝は光洋精工(株)殿との共同開発によって世界で始めてファインセラミックス(窒化ケイ素セラミックス〈トスナイト〉)によるベアリング(転がり軸受)の実用化に成功しました。セラミックベアリングは従来の軸受鋼製ベアリングに比べて軽量化が可能となり、高剛性で、耐焼付き性に優れ耐熱性も向上するなどの特長を有し、高機能、高信頼性ベアリングとして用途拡大が進んでいます。1995年には、その優れた特性と高い信頼性が認められ、NASAスペースシャトルのターボ分子ポンプのベアリングに世界で始めて採用されました。また、ハードディスクドライブのスピンドルモータ用ベアリングに採用され、ほかにもディーゼルエンジンの燃料噴射を制御するチェックボール、風力発電機のベアリングなどに利用されています。環境負荷を軽減する用途で強くて軽い新しい材料として、窒化ケイ素ファインセラミックスは注目されています。

ベアリングボール(Si3N4)

構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)セラミックス] 構造用ファインセラミックス[窒化ケイ素(Si3N4)セラミックス]

1987年、米国ディーゼルエンジンメーカー最大手のカミンズエンジン社と共同開発を開始し、ディーゼル車の燃料システム系耐摩耗部品への窒化ケイ素セラミックスの適用を進め、これまでに数多くの製品実用化に成功しております。従来の金属部品に比べ軽量で、耐摩耗性が高く、耐食性に優れる窒化ケイ素セラミックスは、世界的な排気ガス規制が進む中で、不完全燃焼を低減する機能部品として、自動車の環境問題に貢献できる材料といえます。20年以上にわたり培われた商品技術と材料技術の融合により、コストパフォーマンスに優れた製品をご提供できると考えております。

摩擦攪拌接合とは、回転するツールを被接合体材に押し当てることで摩擦熱を発生させ、母材を攪拌(塑性流動)させることにより接合する技術です。東芝マテリアルでは窒化ケイ素ツールを開発し、アルミニウム、銅、などの低融点金属だけではなく、高融点の鉄鋼材料でも接合を実現しました。

摩擦攪拌接合ツールは、高温下での耐摩耗性が 要求されます。窒化ケイ素は他素材に比べ、耐摩耗性に優れています。

自動車部品(Si3N4)

《研究開発品》 摩擦攪拌接合用セラミックスツール

窒化ケイ素セラミックスが持つ優れた耐摩耗性・耐熱性と、ヒートショックに強く溶融金属と濡れにくい特性を生かしたさまざまな産業機械製品を開発し、お客様に提供しております。特に半導体製造装置には、低発塵で長寿命の材料部品の要求が強く、センターバルブ、コンタクトコレット、マスクを始めとする各種治具に東芝マテリアルの窒化ケイ素セラミックスをご使用頂いております。

[用途例]◎半導体製造装置用治具

東芝マテリアルで新開発した窒化ケイ素ツールは、重ね合わせ(冷間圧延鋼板1mm厚の2枚重ね)接合体の強度を高レベルで維持することが可能となりました。

産業用機械部品(Si3N4)

点接合用ツール

例: 元の状態

窒素ケイ素(1000打点)

アルミナ(17打数)

欠損↓

摩耗↓

欠損↓

摩耗↓

炭素珪素(42打点)

ジルコニア(2打数) 超硬合金(12打点)

長寿命の窒化ケイ素ツール

※この製品は研究開発品です。お問合せは別途対応させていただきます。

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ファインセラミックス

この印刷物に使用している紙の木材繊維は、適切に管理された森林から切り出されたものです。

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