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スーパーカミオカンデ (太陽ニュートリノ、超新星ニュートリノ等)
池田一得
東大宇宙線研神岡施設
20131220
ICRR共同利用研究発表会
1
もくじ
• 太陽ニュートリノ観測 – SK4事象数がSK1を超え、より高精度の測定へ
– 昼夜のフラックスの差
• 超新星爆発ニュートリノ観測 – リアルタイム観測
– 超新星背景ニュートリノ探索 ガドリニウム導入テスト実験EGADSの状況:
去年からの進展 • ガドリニウム導入(PMT取り付け前)
• 透過率測定
• PMT取り付け
• データ取得、キャリブレーション
2
太陽ニュートリノ@SK
ne
n + e- n + e-
SK
ニュートリノで見た太陽
長年の宿題: ・太陽内物質効果による8Bスペクトルの歪みの観測 ・地球内物質効果による昼夜フラックス差の観測 3
太陽ニュートリノ観測の進展
• SK4のデータ:
• 2008年9月から2013年5月まで 1306日
太陽ν事象数がSK1を超え、より高精度の測定へ
– スペクトルの歪みは?
– 昼夜のフラックスの差はみえるか?
• 水システムの安定化により高品質のデータ取得が可能
• 解析の改良
– 新しい事象選択のためのパラメータ
– 検出器較正
– 系統誤差の見積もり方
4
0
5000
10000
15000
20000
-1 -0.5 0 0.5 1cosq
sun
Even
ts/b
in SK-I,II,III,IV 3904 days
SIGNAL = 57721.3 events
SK I-IVの結果
: Data : Background : Best Fit
Statistical average: 0.451+/-0.007
8B Flux @SKI,II,III,IV
SK-IV
stat. err. stat.2 + syst.2
2.37+/-0.02(stat.)+/-0.04(syst.) [x106/cm2/s]
8B 太陽ニュートリノフラックス
More than 60,000 extracted solar neutrinos since SK1!
◦ Better water quality control
◦ New electronics
◦ New multiple scattering parameter(MSG)
◦ Reduced systematic error
1.7% for flux cf. SK-I: 3.2% SK-III: 2.1%
SK-IV での改良点
Dat
a/M
C (
Un
osc
illat
ed)
3.5 MeV ≤ E≤ 19.5 MeV
*Assuming a pure νe flavor content*
5
太陽νスペクトル測定
SK-I SK-II
SK-III SK-IV
6
Pee
day
0.0
0.1
0.2
0.3
0.4
0.5
0.6
En in MeV3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
SNO only
SK only
SK+SNO
Solar globalexp
Solar+KamLANDexp
Pee
d (En) = c +c
1(E
n-10)+c
2(E
n-10)2
SK-I,II,III,とSK-IV1306日
zqCos-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Os
cil
late
d M
C/M
C
0.4
0.405
0.41
0.415
0.42
0.425
0.434.5-5 MeV
6-5.5 MeV5.5-6 MeV
6-6.5 MeV6.5-7 MeV
7-7.5 MeV
7.5-8 MeV8-8.5 MeV
8.5-9 MeV9-9.5 MeV
昼夜フラックスの違い
zqCos-1 -0.8 -0.6 -0.4 -0.2 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1
Os
cil
late
d M
C/M
C
0.4
0.405
0.41
0.415
0.42
0.425
0.43
0.435
0.44
0.445
0.45
9.5-10 MeV
10-10.5 MeV
10.5-11 MeV
11-11.5 MeV
11.5-12 MeV
12-12.5 MeV
12.5-13 MeV
13-13.5 MeV
13.5-14.5 MeV
14.5-15.5 MeV
15.5-19.5 MeV
Δm212=4.9 x10-5 eV2
sin2θ12=0.314
Earth Sun
z-axis θz
rν
夜間は、地球の物質効果により、
太陽ニュートリノフラックスが増加する。
増加率は、振動パラメータ、
地球の何処を横切るか、
ニュートリノエネルギーに依存する。
それらを考慮して非対称性を求める
4.0-5.5MeV
9-9.5MeV
昼間 夜間 昼間 夜間
15.5-19.5MeV
9.5-10MeV
8
昼夜フラックス差の結果 SK-I~IV
2.7σの昼夜フラックスの差がある=
物質効果の直接観測の初めての示唆 (PRLに投稿) http://arxiv.org/abs/1312.5176 9
)2eV-5
(10221mD
2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22
Da
y/N
ight
Asy
mm
etr
y (%
)
-5
-4
-3
-2
-1
0
1
昼夜差からΔmへの制限
Expected 1σ Kamland 1σ Solar
SK-I,II,III,IV Best Fit 1σ Stat. 1σ Stat. + Sys.
sin2θ12=0.314 sin2θ13=0.025
10
超新星爆発ニュートリノ
• 超新星爆発バーストのリアルタイム観測
– SNモニターの改良
• 超新星背景ニュートリノ探索
–ガドリニウム導入試験
11
SNアラームの流れ • アラームメールがエキスパートに送られる
• シフトはDAQや作業の現状を確認
• シフトは確認事項をエキスパートに連絡
• アラームから15分以内にエキスパート会議
– SNであることを確認
• コラボレータに報告
• 世界に情報を発信
12
情報を世界に発信し、
光学観測につなげるには、1分、1秒の短縮でも重要
シフトへのアラーム画面
リアルタイムモニター
13
Event Builder
リフォーマット
解析用データ作成
SN解析プログラム
SNアラーム
Event Builder
SN用リフォーマット
SN解析プログラム
SNアラーム
• オフラインモニター オンラインモニター
2~3分の短縮
オフラインシステムでは、他のユーザーによる計算機の負荷で プロセスが遅れる心配もあった。
ガドリニウム導入試験実験EGADS GADZOOKS!計画
SKにガドリニウムを導入。主に、超新星背景ニュートリノのνを̄遅延同時計測により観測
そのテスト実験がEGADS
• PMT取り付け前のガドリニウム導入試験
2012冬~2013春
• PMT取り付け
2013夏
• 較正作業
2013秋~冬
200 t タンク
15 t タンク 14
SK-III and SK-IV Ultrapure Water = 74.7% - 82.1% @ 15 m
30
kg
of
Gd
2(S
O4) 3
*8H
2O
3
5%
n c
ap
ture
on
Gd
60
kg
of
Gd
2(S
O4) 3
*8H
2O
5
2%
n c
ap
ture
on
Gd
89
.4 k
g o
f G
d2(S
O4) 3
*8H
2O
6
2%
on
Gd
14
9.4
kg
of
Gd
2(S
O4) 3
*8H
2O
7
3%
on
Gd
27
4 k
g o
f G
d2(S
O4) 3
*8H
2O
8
3%
on
Gd
40
0 k
g o
f G
d2(S
O4) 3
*8H
2O
8
8%
on
Gd
透過率(15mでのチェレンコフ光の残る割合)の変化
時間 2013 1月
2013 2月
2013 3月
2013 4月
15
16
0
20
40
60
80
100
120
140
300 350 400 450 500 550 600
Att
en
uat
ion
Le
ngt
h (
m)
Wavelength (nm)
200t 2/06 Pure02/13 (0.02%)3/06 (0.03%)3/20 (0.05%)4/01 (0.08%)4/16 (0.14%)May (0.20%)SK3 BestSK3 Worst
200t Tank Center
Gd2(SO4)3 の濃度と減衰長 in EGADS vs. 光の波長
測定結果をSKのMCに入れて、影響(他の物理に対しても)を見積もり中
PMT取り付け作業 • ケーブリング:7月1~12日
• PMT取り付け:7月16日~8月13日
– 取り付け前のシグナルチェック
– アセンブリ
– PMT取り付け
• 取り付け後、全シグナルチェック完了:8月19日
17
現状と予定
• 現在は、純水
– 透過率測定
– 検出器キャリブレーション
• 1月中旬から2月にかけてガドリニウム導入。
– 透過率変化
– 中性子捕獲率
– などなど
• 5月には結果をまとめる。
18
まとめ
• SKにおける低エネルギー事象観測 –太陽ν観測:SK-IV1306日(+I~III)の結果
•スペクトル:まだ有意な歪みはなし
•昼夜差:2.7σで差があることを示唆!
–超新星爆発ν • リアルタイムモニターの改良
• GADZOOKS!に向けた準備:EGADS実験 –PMT導入前にガドリニウム導入し透過率を測定。
–全PMTを無事取り付け完了。
19