1
アーチファクトとピットフォール 心内異型構造物 血栓:肉柱等とはエコー輝度が異なり、密度が均一 1. 右心系 1. 分界稜(crista terminalis: 1. 右房と上大静脈の境界から始まる筋肉の隆起で、下大静脈まで縦に走る 2. 2. ユースタキ弁(eustachian valve)とキアリネットワーク(Chiari network2% 1. 下大静脈と右心房の境界から発する線維状、膜状の構造物 2. ユースタキ弁は先端がどこにも付着していない 3. キアリネットワークは先端が右心房や心房中隔に付着 4. 右肺静脈弁の遺残 5. 右心カテが捕捉された、血栓が形成したという報告はある。 6. 心房中隔瘤、卵円孔開存を合併。 3. テベシウス弁 1. 冠静脈洞出口の弁 4. Moderator band 1. 右室を二分するような筋性組織により、厚みのあるエコーとして認識される。 2. 右室心尖部 右室の過度の拡張を防ぐ。右脚の最終経路 5. pseudo mass:無冠尖に斜めにビームが入射したとき、無冠尖上にみえることがある。 6. 右室内の肉柱(特に中隔帯 moderator band) 1. 右室を二分するような筋性組織により、厚みのあるエコーとして認識される。 7. 仮性けんさく:本来の場所を走行していないけんさく。病的意義なし。 2. 左心系 1. 左心耳の状筋:正常左心耳には線状の状筋の隆起が並んでおり、左心耳を伸展させている 2. 左室内の仮性腱索 1. 僧帽弁と付属装置に関係しない、心室中隔と左室自由壁を繋ぐ線状エコー。 2. 臨床的意義は殆どない。 3. 心筋梗塞時に心尖部の血栓と鑑別を要することがある。または仮性腱索に血栓つくこともあり。 1. ⇒コントラストエコーによる左室腔造影が鑑別に有用である 3. 心膜洞(pericardial sinuses:心房と大血管の間にある心膜洞は、ほんの少しの心膜液しかない場合にもエコーフリースペースを形成することがある 1. 心膜横洞:左房と両大血管:心外膜の脂肪が血栓との鑑別に注意 1. 前方は大動脈と肺動脈幹、後方が左心房で隔てられた心外膜の皺壁。 2. ME AO LAX像で左心房と大動脈後壁の間に認める。 3. 心嚢液が貯留した際にフィブリン物質が沈着しやすく腫瘍と間違える。 4. ドップラーでカラーフローを認めないことで確認。 2. 心膜斜洞:肺静脈間 ー左房と食道の間に液体が溜まる 4. クマジン稜(coumadin ridge)=ワルファリン稜 :左心耳と左上肺静脈の心房への流入口の間に発生する著しい筋肉の隆起 1. 一般に近位が細く、遠位側が厚くなり球状の外見を示す 2. Qtips 3. 2:クマジン 4. 5. Lambl excrescence 1. 高齢者の大動脈弁から出ている細い線維状のひも 脳卒中との関連なし 2. 感染性心内膜炎の疣贅や腫瘍(乳頭弾性線維腫)との鑑別が問題となる 3. 乳頭弾性線維腫との鑑別:弁の上流に多い、複数あることもある 6. Nodule of arantius 1. 大動脈弁の中央部心室側にできる弾性組織 7. 心房中隔の脂肪性肥大(lipomatous hypertrophy:脂肪浸潤が心筋にのみ起こり卵円窩には起こらないため、薄い卵円孔を中心としたダンベル型の脂肪性肥大が認め られる 8. 心房中隔瘤 1. 卵円窩が振幅あるいは突出した距離が10mm以上の状態。 2. 主に右房側に突出。 3. 塞栓症、PFO(50%に合併)との関連あり 9. 左上大静脈医残PLSVC 1. 0.3-0.5% 2. ASD, coA, 大動脈弁二千弁、冠静脈洞開口部閉鎖症、三心房心などに合併 3. 人工心肺静脈カニュレーション、逆行性冠韓流に影響 4. 所見:CS拡大 10. 乳頭筋の石灰化 11. 三尖弁輪の脂肪腫様肥厚 12. 僧帽弁の石灰化 13. 三尖弁輪部の義腫瘍:脂肪 14. 無名静脈:大動脈解離のように見えることがある 15. 胸腺:子供で大動脈の前面に 16. 食道裂孔ヘルニア:左房よりprobe近位に胃が見えることがある 17. 脊髄:probeが背側を向いていると見える 1. 脊髄 1. エイリアシング(折り返し現象) 1. パルスドプラでは血流速度の最大値がパルス繰り返し周波数により限定されてしまい、パルス折り返し周波数の半分、すなわちナイキスト限界(Nyquist limit)を超える ドプラ周波数の変化により、スペクトル信号はゆがんだ形になる 2. 平行でないビーム角 1. 超音波ビームと血流の方向で作られる角度があると、ドプラ周波数変化が正確に測定できず血流速度を実際よりも低く見積もってしまうことがある 3. Mirroring(ミラー効果) 1. 実際の血流と全く同じ波形で方向が反対の表示が現れることをミラー効果という。強い正反射をおこす構造物(心膜、横隔膜) 2. 超音波装置でプローブに返ってくる信号からドプラ周波数変化だけを分ける復調のプロセスで、ゲインが強すぎると全体の信号とは異なる位相の弱い信号が消えずに実際 の血流信号の虚像として現れる。異なった断面で確認が必要。 4. ゴースティング :カラーフロー画像で、カラーが一瞬だけ点滅表示。高速で動く構造物が原因。 5. 近距離クラッタ:振動子に近い位置での音響ノイズが原因 高振幅の振動による 6. リングダウンアーチファクト とは1. 超音波の共鳴によって起こる 2. 心腔内空気に伴うアーチファクトはこれである 7. コメットテイルアーチファクト 1. 「強い反射体の前後の表面、あるいは近接した二つの反射体の間で超音波が繰り返し反射する」ことでできる多重反射のうち、その間隔が短いものをいう。 8. range ambiguity 1. パルスドプラで探触子の2倍、3倍の深度の速さが混ざる 2. 特にHPRF法で問題 ダイナミックレンジを広げると、反射信号の飽和は減り、対ノイズ特性も改善されるが、空間的な分解能は改善されない Bモード画像の輪郭部のみを強調する機能は「エコーエンハンス」「FTC」などと呼ばれる ・「ゲイン」「STC(TGC)」は、受信されたエコー信号を電圧に変換し、 その振幅を変化させてモニタに表示される画像の明るさを変化させている。 断層法のアーチファクト 1. 超音波画像の前提:これを満たさないときにアーチファクトが出る 1. 超音波は、直進する 2. ビームの直線ん上にある構造物からのみ信号が帰ってくる 3. 受信した信号は全て、最後に発信んしたパルスが戻ってきたもの 4. 戻ってくる信号の強さは対象物表面の散乱の程度によって決まる 5. 生体内では音波は一定の速度で進む 6. 超音波ビームの幅は縦横両方向に十分に小さい 7. 不十分な画像な質 超音波設定、患者の解剖、消化管内の空気、検査者の技術により画像の質が変化する 2. アーチファクトの種類 1. 音響陰影(acoustic shadowing1. 石灰化した大動脈弁、僧帽弁、人工弁など、高い音響インピーダンスをもつ構造物に超音波が当たると、音響陰影が発生する 2. 音響陰影の結果、強いエコー輝度をもつ構造物より先にはエコーが届かなくなる 3. 背景に使用されているのと同じグレースケール階調で表示される 3. 方位分解能(lateral resolution)が低いことによるゆがみ 1. 断層像は個別のビームを集めることにより形成しており、2本のビームの間にある構造物は両隣のビームから得た情報を平均して画像に映し出す 2. 2本以上のビームにまたがる構造物の大きさの測定の正確さ(方位分解能)は、1本のビームの中での測定(距離分解能)と比べて劣っており、 3. また超音波ビームは遠方部で個々のビーム間の距離が大きくなるため、分解能の違いによって形態のゆがみが生じる 4. サイドローブ(side lobe)とビーム幅(beam width1. メインの超音波ビームの道筋外への弱いビームの漏れが、石灰化した動脈、僧帽弁リング、人工物、カテーテルなどの高い音響インピーダンスをもつ構造物に当たると、 そのもれた超音波の反射が検出される 2. 本来の反射体と同じ深さに曲線として表示 3. 対策:ゲインを高くしすぎない、別方向から。 4. サイドローブアーチファクト:表示される距離=探触子と反射体の距離 1. リニア操作    下向きの円弧状、 2. セクタ操作    上向きの円弧状 3. コンベックス操作ほぼ直線状 5. グレーティングローブ: 1. セクタ電子スキャンによって斜め方向の直線のメインローブをつくったとき、反対方向の斜め方向にグレーティングローブができる 2. 高周波数ほど 振動子の間隔が大きいほど 発生しやすい 3. 振動子ピッチd(振動子同士の間隔=エレメントピッチ)が一定のとき、周波数が上がるほど出現しやすい 4. 発生させないためには振動子の間隔を小さくする必要がある 5. グレーティングローブを発生させないための条件式: d < λ / (1+sinθ) 6. 多重反射(reverberation): 1. 二つの強い反射物によって超音波が何度もはね返されることにより、2種類のアーチファクトが生じる。一つ目は反射体から遠いところにできる多数の線状影であり、二 つ目は反射体からの強いエコーがプローブに再度反射して構造物に戻ることで、本来の場所の像とプローブから2倍の距離のところに像ができる。probeの角度を再調整す る必要がある 2. 上行大動脈遠位、中部下行大動脈で後方に肺があるために出やすい。解離病変との鑑別。 3. 多重反射と周波数は直接関係ない 4. 強反射体内での多重反射:comet tail 多重反射のうち間隔が短いもの 5. 心腔内空気の遠方:ring down artifact 6. 多重反射+aliasing(残留多重反射) : 虚像の生じる深度がPRFによって決定される測定限界を超えているとき、虚像が実像より近位に表示されることがあるPRFをかえ ると虚像の位置が変化 7. ミラーイメージ:強い反射体の存在で、その反射体の対象な位置に虚像 1. *ミラー現象 1. 反射するぶん少し時間がかかる少し深い場所に 8. Edge eect refractive shadoweing 9. Increased through transmission 10. Slice thickness artifact 11. 音速の違いによる画像の歪み:音速が遅い物体はのびて見える 早い物体は縮んで見える 12. 屈折:位置がずれて虚像が見える スペクトルドプラ法とカラードプラ法のアーチファクト

アーチファクトとピットフォール‚¢ーチ...1. メインの超音波ビームの道筋外への弱いビームの漏れが、石灰化した動脈、僧帽弁リング、人工物、カテーテルなどの高い音響インピーダンスをもつ構造物に当たると、

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: アーチファクトとピットフォール‚¢ーチ...1. メインの超音波ビームの道筋外への弱いビームの漏れが、石灰化した動脈、僧帽弁リング、人工物、カテーテルなどの高い音響インピーダンスをもつ構造物に当たると、

アーチファクトとピットフォール

心内異型構造物

血栓肉柱等とはエコー輝度が異なり密度が均一

1 右心系1 分界稜(crista terminalis)

1 右房と上大静脈の境界から始まる筋肉の隆起で下大静脈まで縦に走る

2 2 ユースタキ弁(eustachian valve)とキアリネットワーク(Chiari network)2

1 下大静脈と右心房の境界から発する線維状膜状の構造物2 ユースタキ弁は先端がどこにも付着していない3 キアリネットワークは先端が右心房や心房中隔に付着4 右肺静脈弁の遺残5 右心カテが捕捉された血栓が形成したという報告はある6 心房中隔瘤卵円孔開存を合併

3 テベシウス弁1 冠静脈洞出口の弁

4 Moderator band1 右室を二分するような筋性組織により厚みのあるエコーとして認識される2 右室心尖部 右室の過度の拡張を防ぐ右脚の最終経路

5 pseudo mass無冠尖に斜めにビームが入射したとき無冠尖上にみえることがある6 右室内の肉柱(特に中隔帯 moderator band)

1 右室を二分するような筋性組織により厚みのあるエコーとして認識される7 仮性けんさく本来の場所を走行していないけんさく病的意義なし

2 左心系1 左心耳の194797状筋正常左心耳には線状の194797状筋の隆起が並んでおり左心耳を伸展させている2 左室内の仮性腱索

1 僧帽弁と付属装置に関係しない心室中隔と左室自由壁を繋ぐ線状エコー2 臨床的意義は殆どない3 心筋梗塞時に心尖部の血栓と鑑別を要することがあるまたは仮性腱索に血栓つくこともあり

1 rArrコントラストエコーによる左室腔造影が鑑別に有用である3 心膜洞(pericardial sinuses)心房と大血管の間にある心膜洞はほんの少しの心膜液しかない場合にもエコーフリースペースを形成することがある

1 心膜横洞左房と両大血管心外膜の脂肪が血栓との鑑別に注意1 前方は大動脈と肺動脈幹後方が左心房で隔てられた心外膜の皺壁2 ME AO LAX像で左心房と大動脈後壁の間に認める3 心嚢液が貯留した際にフィブリン物質が沈着しやすく腫瘍と間違える4 ドップラーでカラーフローを認めないことで確認

2 心膜斜洞肺静脈間 ー左房と食道の間に液体が溜まる4 クマジン稜(coumadin ridge)=ワルファリン稜左心耳と左上肺静脈の心房への流入口の間に発生する著しい筋肉の隆起

1 一般に近位が細く遠位側が厚くなり球状の外見を示す2 Qtips3 2クマジン

4 5 Lambl excrescence

1 高齢者の大動脈弁から出ている細い線維状のひも 脳卒中との関連なし2 感染性心内膜炎の疣贅や腫瘍(乳頭弾性線維腫)との鑑別が問題となる3 乳頭弾性線維腫との鑑別弁の上流に多い複数あることもある

6 Nodule of arantius1 大動脈弁の中央部心室側にできる弾性組織

7 心房中隔の脂肪性肥大(lipomatous hypertrophy)脂肪浸潤が心筋にのみ起こり卵円窩には起こらないため薄い卵円孔を中心としたダンベル型の脂肪性肥大が認められる

8 心房中隔瘤1 卵円窩が振幅あるいは突出した距離が10mm以上の状態2 主に右房側に突出3 塞栓症PFO(50に合併)との関連あり

9 左上大静脈医残PLSVC1 03-052 ASD coA 大動脈弁二千弁冠静脈洞開口部閉鎖症三心房心などに合併3 人工心肺静脈カニュレーション逆行性冠韓流に影響4 所見CS拡大

10 乳頭筋の石灰化11 三尖弁輪の脂肪腫様肥厚12 僧帽弁の石灰化13 三尖弁輪部の義腫瘍脂肪14 無名静脈大動脈解離のように見えることがある15 胸腺子供で大動脈の前面に16 食道裂孔ヘルニア左房よりprobe近位に胃が見えることがある17 脊髄probeが背側を向いていると見える

1 脊髄

1 エイリアシング(折り返し現象)1 パルスドプラでは血流速度の最大値がパルス繰り返し周波数により限定されてしまいパルス折り返し周波数の半分すなわちナイキスト限界(Nyquist limit)を超えるドプラ周波数の変化によりスペクトル信号はゆがんだ形になる

2 平行でないビーム角1 超音波ビームと血流の方向で作られる角度があるとドプラ周波数変化が正確に測定できず血流速度を実際よりも低く見積もってしまうことがある

3 Mirroring(ミラー効果)1 実際の血流と全く同じ波形で方向が反対の表示が現れることをミラー効果という強い正反射をおこす構造物(心膜横隔膜)2 超音波装置でプローブに返ってくる信号からドプラ周波数変化だけを分ける復調のプロセスでゲインが強すぎると全体の信号とは異なる位相の弱い信号が消えずに実際の血流信号の虚像として現れる異なった断面で確認が必要

4 ゴースティングカラーフロー画像でカラーが一瞬だけ点滅表示高速で動く構造物が原因5 近距離クラッタ振動子に近い位置での音響ノイズが原因 高振幅の振動による6 リングダウンアーチファクトとはhellip

1 超音波の共鳴によって起こる2 心腔内空気に伴うアーチファクトはこれである

7 コメットテイルアーチファクト1 「強い反射体の前後の表面あるいは近接した二つの反射体の間で超音波が繰り返し反射する」ことでできる多重反射のうちその間隔が短いものをいう

8 range ambiguity1 パルスドプラで探触子の2倍3倍の深度の速さが混ざる2 特にHPRF法で問題

ダイナミックレンジを広げると反射信号の飽和は減り対ノイズ特性も改善されるが空間的な分解能は改善されないBモード画像の輪郭部のみを強調する機能は「エコーエンハンス」「FTC」などと呼ばれる「ゲイン」「STC(=TGC)」は受信されたエコー信号を電圧に変換し その振幅を変化させてモニタに表示される画像の明るさを変化させている

断層法のアーチファクト1 超音波画像の前提これを満たさないときにアーチファクトが出る

1 超音波は直進する2 ビームの直線ん上にある構造物からのみ信号が帰ってくる3 受信した信号は全て最後に発信んしたパルスが戻ってきたもの4 戻ってくる信号の強さは対象物表面の散乱の程度によって決まる5 生体内では音波は一定の速度で進む6 超音波ビームの幅は縦横両方向に十分に小さい7 不十分な画像な質  超音波設定患者の解剖消化管内の空気検査者の技術により画像の質が変化する

2 アーチファクトの種類1 音響陰影(acoustic shadowing)

1 石灰化した大動脈弁僧帽弁人工弁など高い音響インピーダンスをもつ構造物に超音波が当たると音響陰影が発生する2 音響陰影の結果強いエコー輝度をもつ構造物より先にはエコーが届かなくなる3 背景に使用されているのと同じグレースケール階調で表示される

3 方位分解能(lateral resolution)が低いことによるゆがみ1 断層像は個別のビームを集めることにより形成しており2本のビームの間にある構造物は両隣のビームから得た情報を平均して画像に映し出す2 2本以上のビームにまたがる構造物の大きさの測定の正確さ(方位分解能)は1本のビームの中での測定(距離分解能)と比べて劣っており3 また超音波ビームは遠方部で個々のビーム間の距離が大きくなるため分解能の違いによって形態のゆがみが生じる

4 サイドローブ(side lobe)とビーム幅(beam width)1 メインの超音波ビームの道筋外への弱いビームの漏れが石灰化した動脈僧帽弁リング人工物カテーテルなどの高い音響インピーダンスをもつ構造物に当たるとそのもれた超音波の反射が検出される

2 本来の反射体と同じ深さに曲線として表示 3 対策ゲインを高くしすぎない別方向から4 サイドローブアーチファクト表示される距離=探触子と反射体の距離

1 リニア操作    rarr下向きの円弧状2 セクタ操作    rarr上向きの円弧状3 コンベックス操作rarrほぼ直線状

5 グレーティングローブ1 セクタ電子スキャンによって斜め方向の直線のメインローブをつくったとき反対方向の斜め方向にグレーティングローブができる2 高周波数ほど 振動子の間隔が大きいほど 発生しやすい3 振動子ピッチd(振動子同士の間隔=エレメントピッチ)が一定のとき周波数が上がるほど出現しやすい4 発生させないためには振動子の間隔を小さくする必要がある5 グレーティングローブを発生させないための条件式 d < λ (1+sinθ)

6 多重反射(reverberation)1 二つの強い反射物によって超音波が何度もはね返されることにより2種類のアーチファクトが生じる一つ目は反射体から遠いところにできる多数の線状影であり二つ目は反射体からの強いエコーがプローブに再度反射して構造物に戻ることで本来の場所の像とプローブから2倍の距離のところに像ができるprobeの角度を再調整する必要がある

2 上行大動脈遠位中部下行大動脈で後方に肺があるために出やすい解離病変との鑑別3 多重反射と周波数は直接関係ない4 強反射体内での多重反射comet tail 多重反射のうち間隔が短いもの5 心腔内空気の遠方ring down artifact6 多重反射+aliasing(残留多重反射) 虚像の生じる深度がPRFによって決定される測定限界を超えているとき虚像が実像より近位に表示されることがあるrarrPRFをかえると虚像の位置が変化

7 ミラーイメージ強い反射体の存在でその反射体の対象な位置に虚像1 ミラー現象

1 反射するぶん少し時間がかかるrarr少し深い場所に8 Edge effect refractive shadoweing9 Increased through transmission

10 Slice thickness artifact11 音速の違いによる画像の歪み音速が遅い物体はのびて見える 早い物体は縮んで見える12 屈折位置がずれて虚像が見える

スペクトルドプラ法とカラードプラ法のアーチファクト