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- 1 - この添付文書をよく読んでから使用してください。 体外診断用医薬品 ※2018 年 4 月改訂(第 2 版) 2017 年 10 月作成(第 1 版) 承認番号 22900EZX00052000 品番 RFIT-ASY-0126, RFIT-ASY-0127 FilmArray 血液培養パネル 【全般的な注意】 本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないで下さい。 本品のパウチの外側に液体が認められる場合は、速やかに液体及び本品をバイ オハザード容器に入れ、廃棄して下さい。専用の医療機器 FilmArray システム (届出番号: 13B3X00212000014 )及びFilmArray Torch システム(届出番号: 13B3X00212000016 )(以下「専用機器」という)及び作業場は専用機器の取扱 い説明書の記載に従って下さい。 血液培養培地は、本品により検出可能なレベルで、生育不能微生物または核酸 を含んでいることがあり、偽陽性の試験結果につながります。このような培地は、本 品に使用しないで下さい。 - チャコール含有血液培養ボトル( BacT/ALERT FA培養ボトル(好気性)など) は、偽陽性の試験結果を招くことがあるので、本品には使用しないでください。 本品におけるvanA/Bに関する薬剤耐性遺伝子の分析では、vanAvanBを別々 には判定しません。いずれかが検出された場合に、vanA/Bの検出( ”Detected” と判定します。 本品は専用機器で使用する同定パネルです。使用する専用機器の取扱い説明 書をよく読んでから使用して下さい。 本品は萊膜を持たないNeisseria meningitidis は検出しません。 診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断して下さ い。 本添付文書に記載された使用方法に従って使用して下さい。本添付文書に記載 された使用方法及び使用目的以外での使用について得られた測定結果の信頼 性は保証致しません。 本測定で使用する検体には、病原体が含まれている可能性が高いので、これらの 検体を取り扱う際には、感染の危険があるので感染性があるものとして処理して下 さい。詳細は【形状・構造等(キットの構成)】 または【用法・用量(操作方法)】 を参 照して下さい。 本品のラベルに表示してある有効期限を過ぎたものは、使用しないで下さい。 異なるロットの試薬は混合させないで下さい。 パウチは真空状態で包装されているため、使用する前に包装が未開封であること を確認して下さい。 全て単回使用です。 【形状・構造等(キットの構成)】 構成試薬 FilmArray血液培養パウチ(凍結乾燥物を含む) 水和溶液バイアル(青)(液体) サンプルバッファー(液体) 付属品 サンプルバッファーバイアル(赤) トランスファーピペット 核酸同定・一般細菌キット 86003000核酸同定・ブドウ球菌キット 30656013核酸同定・真菌キット 86009000バンコマイシン耐性遺伝子キット 86008000β-ラクタマーゼ遺伝子キット 86007000P807 取扱説明書を必ずご参照下さい。

FilmArray血液培養パネル variicola (またはKlebshiella pneumonia variant 342) Enterobacter aerogenes Raoultella ornithinolyticad Serratia marcescens /Enterobacteriaceae Serratia属:Serratia

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この添付文書をよく読んでから使用してください。

体外診断用医薬品

※2018 年 4 月改訂(第 2 版) 2017 年 10 月作成(第 1 版)

承認番号 22900EZX00052000 品番 RFIT-ASY-0126, RFIT-ASY-0127

FilmArray血液培養パネル

【全般的な注意】

本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないで下さい。 本品のパウチの外側に液体が認められる場合は、速やかに液体及び本品をバイ

オハザード容 器 に入 れ、廃 棄 して下 さい。専 用 の医 療 機 器 FilmArrayシステム(届出番号:13B3X00212000014)及びFilmArray Torchシステム(届出番号:13B3X00212000016)(以下「専用機器」という)及び作業場は専用機器の取扱い説明書の記載に従って下さい。

血液培養培地は、本品により検出可能なレベルで、生育不能微生物または核酸を含んでいることがあり、偽陽性の試験結果につながります。このような培地は、本品に使用しないで下さい。 - チャコール含有血液培養ボトル(BacT/ALERT FA培養ボトル(好気性)など)は、偽陽性の試験結果を招くことがあるので、本品には使用しないでください。

本品におけるvanA/Bに関する薬剤耐性遺伝子の分析では、vanAとvanBを別々には判定しません。いずれかが検出された場合に、vanA/Bの検出(”Detected”)と判定します。

本品は専用機器で使用する同定パネルです。使用する専用機器の取扱い説明書をよく読んでから使用して下さい。

本品は萊膜を持たないNeisseria meningitidisは検出しません。 診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断して下さ

い。 本添付文書に記載された使用方法に従って使用して下さい。本添付文書に記載

された使用方法及び使用目的以外での使用について得られた測定結果の信頼性は保証致しません。

本測定で使用する検体には、病原体が含まれている可能性が高いので、これらの検体を取り扱う際には、感染の危険があるので感染性があるものとして処理して下さい。詳細は【形状・構造等(キットの構成)】または【用法・用量(操作方法)】を参照して下さい。

本品のラベルに表示してある有効期限を過ぎたものは、使用しないで下さい。 異なるロットの試薬は混合させないで下さい。 パウチは真空状態で包装されているため、使用する前に包装が未開封であること

を確認して下さい。 全て単回使用です。

【形状・構造等(キットの構成)】

構成試薬 FilmArray血液培養パウチ(凍結乾燥物を含む) 水和溶液バイアル(青)(液体) サンプルバッファー(液体)

付属品 サンプルバッファーバイアル(赤) トランスファーピペット

核酸同定・一般細菌キット (86003000)

核酸同定・ブドウ球菌キット (30656013)

核酸同定・真菌キット (86009000)

バンコマイシン耐性遺伝子キット (86008000)

β-ラクタマーゼ遺伝子キット (86007000)

P80

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取扱説明書を必ずご参照下さい。

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【使用目的】

血 液 培 養 陽 性 と な っ た 培 養 液 中 の グ ラ ム 陽 性 菌 ( Enterococcus 属 、 Listeria monocytogenes 、 Staphylococcus 属 ( Staphylococcus aureus の 同 定 を 含 む ) 、Streptococcus 属 ( Streptococcus agalactiae 、 Streptococcus pneumoniae 及 びStreptococcus pyogenesの同定を含む))、グラム陰性菌(Acinetobacter baumannii、腸内細菌科(Enterobacter cloacae complex、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、Klebsiella pneumoniae 、 Proteus 属 及 び Serratia marcescens の 同 定 を 含 む )Haemophilus influenzae、Neisseria meningitidis、Pseudomonas aeruginosa)、酵 母 様 真 菌 (Candida albicans 、Candida glabrata 、Candida krusei、 Candida parapsilosis、Candida tropicalis)の核 酸及 び薬 剤 耐 性遺 伝 子 (mecA、vanA/B、KPC)の検出(病原性細菌及び薬剤耐性菌感染の診断補助)

【測定原理】

本品は、以下の主要な 4 つの工程よりなります: (1) 核酸の精製:3つのブリスターパウチ(図1のCに該当する部分)において核酸の精

製を行います。検体を破砕した後、磁気ビーズに吸着させ、精製し核酸抽出を行います。これらの一連の作業に要する時間は約10分です。

図1. 本品の外観(説明のために人工的に着色)

(2) 第1ステージ・マルチプレックスPCR:(1)の工程で精製された核酸をもとに、PCR法で核酸の増幅を開始します。第1ステージ・マルチプレックスPCRの目的は、検体に含まれている標的核酸をアウタープライマーによって増幅させることです。

(3) 第2ステージPCR:(2)で増幅された核酸は、希釈後、本品に含まれているDNA結合 色 素 を含 むPCR試 薬 により混 和 されます。本 混 和 溶 液 を用 いて第 2ステージPCRを行います。各ウェルには微生物を検出するためにプライマーとコントロール溶液を含みます(各菌種の設計プライマーに関して3ウェル)。検出の感度と特異度を高めるために第1ステージのPCRで増幅された各微生物の核酸をインナープライマーにより再 び増 幅 させ、nested PCRを完 結 させます。本 増 幅 工 程 においては、DNA結合色素である蛍光色素を二本鎖DNAに取込ませます。

(4) DNA融解曲線解析:(3)の第2ステージPCR( 終 run)のあと、パウチ部分の温度が徐々に上昇し、各ウェルのDNAに取込まれた蛍光色素による蛍光強度がモニターされることで融解曲線として分析されます。それぞれの核酸の融解温度は、特徴的に異なり、さらにその温度は一貫性があり予測可能です。本解析に用いる専用機器で自動的に各アッセイにおけるウェルの評価を行い、結果を報告します。これらの報告までに要する時間が約1時間です。

PCR反応によって新たに合成された各微生物に特有の相補的DNA鎖に、蛍光色素が結合します。微生物特有のDNA鎖における融解温度は固有であり、融解プロファイルにおいてPCR増幅産物の存在を示している場合には曲線の融解温度(Tm)が計算されます。計算結果に基づき、各々の菌種に該当する融解温度(Tm)の範囲内にあるか判定し、当該アッセイの範囲内の温度に融解温度(Tm)が属する場合には、微生物の同定検出と判定し、また融解温度(Tm)の範囲外の場合には、微生物の非検出と判定します。

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【操作上の注意】

(1) コンタミネーションの防止 本品は、特定の微生物に対して感度良く反応する製品であるため、以下の注意をすることが重要です。 血液培養陽性サンプルは高濃度の微生物を含むため、本添付文書に記載された

検体処理ステップを慎重に遵守することが必要とされます。起こりうる汚染を回避するために、検体はバイオセーフティ・キャビネットで処理して下さい。バイオセーフテ ィ ・ キ ャ ビ ネ ッ ト を 使 用 し な い で 検 体 を 調 製 す る 際 は 、 無 風 エ ア ー ボ ッ ク ス( AirClean PCR ワ ー ク ス テ ー シ ョ ン な ど ) 、 ス プ ラ ッ シ ュ シ ー ル ド ( Bel-Art Scienceware スプラッシュシールドなど)、またはフェイスシールドを用いて下さい。

汚染を回避する為に細菌培養に用いられるバイオセーフティ・キャビネットは、検体調製またはパネルのローディングに使用しないで下さい。

検体を処理する前に、新たに調製した 10%漂白剤または同様の消毒薬などの適切な洗浄剤を用いて、作業場及びパウチローディングステーションの両方を徹底的に清掃してください。清掃面に残留物蓄積及び潜在的な PCR 妨害を避けるために、消毒された表面を水で拭いて下さい。

1 検体につき本品 1 パウチを使用してください。 検体が替わる度に、パウダーフリーの使い捨て手袋を交換して作業場を掃除して

下さい。 (2) 増幅産物による汚染の防止 PCR反応に関しての懸念点は、PCRによる増幅産物を扱う作業場の汚染により引き起こされる偽陽性結果があります。本品は閉鎖系であるため、試験完了後に本品が無処置のままであれば、増幅産物汚染のリスクは低いと考えられます。増幅産物汚染を防ぐために、以下を厳守して下さい。 試験完了直後に、使用済みパウチを適切なバイオハザード容器に入れて速やか

に廃棄して下さい。 測定開始後、必要以上に本品にさわらないで下さい。 突き刺す可能性のあるあらゆる鋭利な物にパウチを当てないようにして下さい。

(3) 血液培養サンプルから樹脂ビーズの除去 血液培養ボトルには樹脂ビーズを含むものもあります。本品を使用するときに樹脂ビーズが存在すると、パウチのプロセスコントロールの失敗の原因となり、試験の結果に影響を及ぼすことが明らかです。本品に用いる血液培養検体は、樹脂ビーズがサンプル及びパウチに混入しない方法で採取しなければなりません。28ゲージ針を用いると、血液培養ボトル由来の樹脂ビーズが検体となる培養液に混入するのを防止します。針口径がより大きな(ゲージがより小さい)シリンジは使用しないで下さい。

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<交差反応性> 本交差反応性の試験に用いた微生物は、本品の検出対象微生物と本品で検出しない非対象微生物の大きく2種類に分類されます。これらの微生物を血液検体に接種をして陽性が確認された後、及び8時間後の微生物の高濃度の状況において交差反応性を評価しました。交差反応性を示す微生物を表1に示します。

表1. 本品と検出対象/検出非対象微生物との間で交差反応性を示す微生物

本品の同定結果 交差反応性を示す微生物 /遺伝子

グラム陽性菌

Enterococcus 数種のコアグラーゼ陰性 Staphylococcia

グラム陰性菌

Acinetobacter baumannii Acinetobacter calcoaceticus-baumannii (ACB)複合体属: Acinetobacter calcoaceticus (ssp.anitratus)b Acinetobacter pittii (旧 genomospecies 3)b

Escherichia coli/ Enterobacteriaceae

Shigella 属 c:Shigella boydii、Shigella dysenteriae、Shigella flexneri、Shigella sonnei, Escherichia fergusonnii

Klebsiella pneumoniae /Enterobacteriaceae

Klebshiella variicola (または Klebshiella pneumonia variant 342) Enterobacter aerogenes Raoultella ornithinolyticad

Serratia marcescens /Enterobacteriaceae

Serratia 属:Serratia entomophilae, Serratia ficaria, Serratia odoriferad, Serratia rubidaead Raoultella ornithinolyticad Pseudomonas aeruginosa (ATCC® 25619TM)f Pseudomonas putidae

Haemophilus influenzae Haemophilus haemolyticusg

酵母様真菌

Candida parapsilosis Candida orthopsilosis (Group III Candida parapsilosis)h

薬剤耐性菌遺伝子マーカー

vanA/B vanM (2011 年にアジアで分離されたバンコマイシン耐性

Enterococcus faecium; vanB 耐性表現型 )

a: 交差反応性は確認されなかったが、高濃度で存在する場合には、3 菌種(S. epidermis, S. capitis及び S. haemolyticus)で交差反応性が in silico で確認される可能性があります。本交差反応性は、解析反応性試験(Inclusivity test)と臨床性能試験(予定される全患者数の~0.2%の発生率と推察)において確認されました。

b: Acinetobacter calcoaceticus-baumannii (ACB)は複雑な菌種で、時々本品を含む自動及び従前法である手動分析において A. baumannii に認識されます。

c: 血液培養検体に Shigella spp.が含まれることは非常にまれですが、Escherichia coli と Shigella spp.の交差反応性については、培養法による確認試験が必要となります。 本品で E. coli もしくは Shigella spp.が陽性となった場合、臨床状況をよく把握し、真の陽性かどうか、血液培養の同定検査結果をよく確認してください。

d: 交差反応性は、高濃度(≧109 CFU/mL)においてのみ観察されるが、ヒト病原菌ではごくまれな存在です。

e: ヒト病原菌では観察されない為、血液培養においては観察されません。 f : ≧108 CFU/mL の濃度で試験された他の 5 つの Pseudomonas aeruginosa では交差反応性は確

認されませんでした。 g: Haemophilus haemolyticus は、通常呼吸器に存在する共生的な微生物で血液培養からはほとんど

分離されません。 h: Candida rothopsilosis は、本品を含む自動及び従前法である手動分析法において C. parapsilosis に

認識されます。 表1に示した微生物以外で、血液培養により検出される可能性のある微生物、検査室で混入のおそれのある微生物に関しては交差反応性を示さないことを確認しています。

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<妨害物質> 血液培養陽性ボトル液に表2に示す血液培養中に存在する可能性のある物質または検体 を取扱う間に混入する可能性のある物質について、本品の性能を評価しました。 表2. 本品の分析性能を妨害する可能性がある物質(微生物を含む)との間における妨害反応性

本品の妨害反応性

内因性物質 外因性物質

ヘモグロビン 脂質 ビリルビン γ-グロブリン ヒト由来 DNA

フルコナゾールバンコマイシン シプロフロキサシン ゲンタマイシン硫酸塩 イミペネム セフトリアキソン テトラサイクリン アモキシシリン/カルボラン酸 ヘパリン ポリアネトールスルホン酸ナトリウム(SPS)

取扱い関連物質

ブリーチ エタノール

検出対象微生物 検出非対象微生物

Staphylococcus epidermidis Escherichia coli Streptococcus mitis

Corynebacterium jeikeiumBacillus cereus Micrococcus luteus Clostridium perfringens Propionibacterium acnes

血液培養ボトルタイプ 好気性 BACTEC Plus F好気性 BACTEC Standard 嫌気性 BACTEC Standard 嫌気性 BACTEC Plus F 小児用 BACTEC Plus 嫌気性 BACTEC Lytic/10 F

好気性 BacT/ ALERT SA 嫌気性 BacT/ ALERT SN 好気性 BacT/ ALERT FA 嫌気性 BacT/ ALERT FN 小児用 BacT/ ALERT PF 好気性 BacT/ ALERT FA Plus

VersaTREK REDOX 1 VersaTREK REDOX 2

ヘモグロビン(2mg/mL)、脂質(10mg/mL)、ビリルビン(0.2mg/mL)、γ-グロブリン(60mg/mL)、ヒト由来DNA(0.2~20 ng/μL)、微生物(~1 x 1010 CFU/mL)、外因物質(抗菌薬、抗凝固剤、ヘパリン等)、血液培養ボトルの存在下において、陽性 /陰性が的確に確認され本品の正確性にも影響を及ぼさないことが確認されました。

【用法・用量(操作方法)】

<試薬の調製方法と準備> 検体を取扱う前に、【使用上又は取扱い上の注意】を参照して下さい。 1. 試薬の調製

構成試薬である水和溶液バイアル(青)、サンプルバッファー及びFilmArray血液培養パウチは、すでに調製されており、そのまま用いる。

2. 検体の採取 本品に用いる検体は、グラム染色で確認済みの血液培養陽性検体から直接

採取します。

検体は、0.2 mL を計量することができる 28 ゲージ針の付いたシリンジを用いて血液培養ボトルから採取します。樹脂ビーズが血液培養液から検体に混入しないように、これより大きな口径(18 ゲージなど)の針を用いないで下さい。樹脂ビーズが検体中に混入すると、試験結果に影響が及ぼされます。

血液培養検体は、培養装置で陽性と判定されたらできるだけ早く処理し試験して下さい。検体は室温、または自動培養装置中で試験開始まで 長 8 時間まで保存できます。

<測定(操作)法> ① 真空状態のパッケージから本品を取り出します。陰圧状態を利用して溶液がパウチ

内に流れる設計であるため、使用直前に本品を真空パッケージから取り出すことが重要です。

② 真空パッケージから取り出した本品を FilmArray パウチローディングステーションに矢印で示された方法でセットします(図 2 参照)。

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図 2. パウチローディングステーションと本品

③ すでに調製されている水和溶液バイアル(1.5mL の水和溶液)を図 2 の青色に識別さ

れた部分に導入します。パウチに含まれている凍結乾燥した試薬を水和溶液で再水和します。

④ サンプルバッファーをサンプルバッファーバイアル(赤)に注入します。 ⑤ 血液培養陽性判定ボトルから培養液を取出し(樹脂ビーズによる目詰まりを防ぐため

に 28 ゲージのシリンジを用 います)、空 チューブに移 しその検 体 をトランスファーピペットで 2 番目の線(0.2mL)まで血液培養検体を採取して、サンプルバッファーバイアル(赤)に加えます。

⑥ 検体の混合物がパウチ内に導入されたら、パウチに含まれているプロセスコントロールがロードされます。パウチの中で起きる全ての重要なプロセスは、プロセスコントロールによりモニターされます。

⑦ 検体等が充填されたパウチを専用機器に挿入します。専用機器のコントロールアプリケーションのスクリーンにおいて、試験を行うために必要なステップがアニメーションで示されます。これに従って操作します。

⑧ 専用機器により自動的に PCR が行われ、試験が終わると結果の報告書を見ることができます。これらの一連の分析に要する時間は約 1 時間です。

【測定結果の判定法】

測定値と判定結果を表 3 に示します。 表3. 判定方法*

測定値(Tm) 判定

アッセイの融解温度範囲内 同定検出

(Detected)

アッセイの融解温度範囲外 非検出

(Not Detected) *: 薬剤耐性遺伝子の分析結果に関係なく、耐性獲得に該当する微生物が検出さ

れない場合には、非該当(N/A)として表示される。 融解曲線が認識されると、各アッセイの結果において各々3 つのウェルで増幅した増幅産物が評価されます。同定検出結果に関しては、少なくとも 3 つのうち 2 つの結果が陽性で、かつ陽性と判定された全てのウェル(3 ウェル陽性となった場合は 3 つの融解曲線、2 ウェルが陽性となった場合は 2 つの融解曲線)の Tm 値が 1℃以内に収束している場合を「同定検出」と判定します。これらの基準を満たさない場合は、非検出と判定されます。

判定上の注意 血液培養において3種以上の異なる微生物による多菌性の培養は可能ですが、

このような状態は臨床上まれです。1つの検体から3種以上の微生物をDetected(検出)とする結果が報告された場合、多菌性の結果を確認するために検体の再試験を推奨します。同時に培養法での確認も行って下さい。

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共培養において、本品は存在する微生物の濃度により検体中の全ての微生物を同定するとは限りません。

本品の性能は、本添付文書に記載されている手順に従った場合のみ確立されています。本手順を変更しますと、本品の性能に影響を与える可能性があります。

患者の医学的な履歴及び他の検査結果を考慮して、測定結果の臨床的な解釈を行って下さい。

検体の品質や試料の調製が不十分な場合は、測定結果は無効として下さい。

【臨床的意義】

本品はマルチプレックス PCR 法と nested PCR 法を用いて、グラム陽性菌、グラム陰性菌、酵母様真菌、及び薬剤耐性遺伝子の核酸同定を同時にかつ迅速に行う体外診断用医薬品です。本品は、主に病原性細菌感染の診断補助等に使用されます。 本品 1 パネルで 24 菌種と薬剤耐性遺伝子 3 種の同時検出を行い、原因不明の敗血症等の病原微生物と薬剤耐性遺伝子の核酸同定を高解像度の解析により約 1 時間で検出及び同定することが可能となり、迅速な治療方針の決定、適切な抗菌薬の決定、また入院期間の短縮等に貢献いたします。 なお、臨床性能試験の試験成績は、表 4~表 8 に示しています(11~15 ページ参照)。 本邦で既承認の微生物分類同定装置の試薬または用手法を用い、海外 8 施設において合計 2,207 の血液培養検体(プロスペクティブ群は 1,568 検体、播種群(「注 1」参照)は 639 検体)を用いて実施しました。陽性血液培養液(プロスペクティブ群及び播種群)を本品を用いて試験し、各菌種における相関性を示します。 臨床上の感度または陽性一致率(PPA)は、100% × (TP/TP + FN)の式で算出しました。真の陽性(TP)は、本品及び他法のいずれにおいても、検体の結果が陽性であることを示しています。偽陰性(FN)は、他法では陽性判定である一方で、本品の結果は陰性であることを示しています。臨床上の特異度または陰性一致率(NPA)は、100% ×(TN/TN + FP)の式で算出しました。真の陰性(TN)は、本品及び他法のいずれでも、検体の結果が陰性であることを示しています。偽陽性(FP)は、他法では陰性である一方で、本品の結果は陽性であることを示します。95%信頼区間の両側検定で算出されました。

薬剤耐性遺伝子の相関性試験は、血液培養サンプル及び培養分離株を検体として用いて実施しました。結果を表7及び表8に示します。培養分離株からのPCR/シーケンスによるmecA及びvanA/Bの陰性一致率(NPA)は、血液培養から直接PCR/シーケンスするよりも低い値となります。培養分離株を用いた比較試験法では該当微生物の耐性クローンが単 離 されないことがこの主 な原 因 です。これは、培 養 された微 生 物 集 団 における不 均 一 な薬 剤 耐 性 、または様 々な薬 剤 耐 性 プロファイルを有 する区 別 のつ か な い 多 様 な 該 当 微 生 物 の 共 培 養 ( 例 : 感 受 性 Staphylococcus と と も に 耐 性Staphylococcusを培養)に起因している可能性があります。

注 1:「播種群」とは、播種検体のみを用いて臨床性能試験を実施したグループである。本試験の播種検体となる陽性判定される血液培養液は、8 実施施設のうち 5 施設で準備された。HIV 等の疾患をスクリーニングしたドナー血液 10mL/ヒトを血液培養ボトルに 50-300μL接種し、McFarland 濁度 0.5(凡そ 1.5 x 108CFU/ mL の微生物または 1.5 x 106CFU/mLの酵母様真菌)の 100 倍希釈で 150 CFU/mL の微生物懸濁液を作製する。1 検体につき0.5~4.5 CFU/mL の濃度の懸濁液となる。 陽性の血液培養は次の実施基準を満たす:

グラム染 色で存 在を示 した微 生 物を純 培養 で増殖 させ血液 培養ボトルに接 種された検体(全ての検体はベクトン・ディッキンソン社製BACTEC Plus Aerobic/F Mediaを用いて培養)。

自動血液培養装置(CMBCS)により陽性と検出された検体で、本品で試験を実施する前に 大8時間まで培養装置中に留置された検体。

接種された微生物と同様にグラム染色で可視微生物を示した検体。

【性能】

(1) 品質管理の方法 【用法・用量(操作方法)】の項に従って操作し、下記の各試験を行うとき、次の規格に適合します。

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1) 感度試験 品質管理用コントロールテンプレートミックス試料を用いて、<測定(操作)法>欄に記載の方法に従って同一ロットにつき試験するとき、結果として打ち出される同定菌名が用いた品質管理用コントロールテンプレートミックスの該当する微生物名と一致します。

2) 特異性試験 水和溶液とサンプルバッファーを用いて、<測定(操作)法>欄に記載の方法に従って同一ロットにつき試験するとき、95%の信頼区間で90%以上の非検出率であることにより適否の判断を行っています。

3) 較正用基準物質 較正用基準物質は用いておりません。

4) 小検出感度 表9に 小検出感度を示します。

表9. 微生物の最小検出感度

微生物 本品により同定される微生物 小検出感度 (CFU/mL)

グラム陽性菌

Enterococcus faecalis[vanB] JMI 368 Enterococcus vanA/B 3.0E + 06

Enterococcus faecium[vanA] JMI 475 Enterococcus vanA/B 1.5E + 06

Listeria monocytogenes CDC F2380 (ATCC ® 43256TM) Lmonocytogenes 9.5E + 05

Staphylococcus aureus [MRSA/mecA]ATCC ® BAA-1747TM

SaureusmecA 8.6E + 04

Staphylococcus epidermidis ATCC ® 12228TM

Staphylococcus1Staphylococcus2 1.2E + 06

Streptococcus agalactiae ATCC ® 13813TM

Staphylococcus Sagalactiae 5.0E + 05

Streptococcus mitis ATCC ® 15914TM Streptococcus 7.9E + 08Streptococcus pneumoniae ATCC ® BAA-255TM

Streptococcus Spneumoniae 3.2E + 05

Streptococcus pyogenesATCC ® 19615TM

Streptococcus Spyogenes 2.9E + 05

グラム陰性菌 Acinetobacter baumannii ATCC ® 9955TM Abaumannii 2.0E + 05

Enterobacter cloacae ATCC ® 13047TM

EntericEcloacae 3.2E + 06

Eschericia coli ATCC ® 43888TM EntericEcoli 1.2E + 06

Klebsiella oxytoca ATCC ® 13182TM EntericKoxytoca 6.0E + 05

Klebsiella pneumoniae [KPC] JMI 766

EntericKpneumoniae KPC

1.9E + 05

Proteus mirabilis ATCC ® 29906TM Proteus 7.6E + 05Serratia marcescens ATCC ®

27137TM Smarcescens 4.6E + 05

Haemophilus influenzae (type b)ATCC ® 10211TM

Hinfluenzae1 Hinfluenzae2 1.4E + 05

Neisseria meningitidisATCC ® 43744TM Nmeningitidis 2.5E + 04

Pseudomonas aeruginosaATCC ® 27853TM Paeruginosa 1.4E + 05

酵母様真菌 Candida albicans ATCC ® 10231TM Calbicans 3.1E + 03Candida glabrata ATCC ® 15545TM Cglabrata 1.5E + 04Candida krusei ATCC ® 90878TM Ckrusei 4.8E + 03Candida parapsilosis ATCC ® 90875TM Cparapsilosis 3.1E + 04

Candida tropicalis ATCC ® 66029TM Ctropicalis 9.7E + 02

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【使用上又は取扱い上の注意】

(1) 取扱い上(危険防止)の注意 1) 本品はヒト由来成分を含んでいませんが、試料としてヒト検体を取扱います。試料

は、HIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものとして取扱ってください1, 2。検査として操作するにあたり感染の危険を避けるため、専用の着衣、眼鏡、マスク及びパウダーフリーの使い捨て手袋を着用して下さい。

2) 試薬や試料等を取扱う場所では、飲食、喫煙、化粧、コンタクトレンズの装着等をしないで下さい。

3) 試薬が誤って目や口に入った場合、水で十分に洗い流す等の応急処置を行い、必要に応じて医師の手当てを受けて下さい。

4) 本品のサンプルバッファーには、有害物質(塩酸グアニジン)が含まれます。危険性に該当する危険有害性情報(H)及び安全性に該当する注意書き(P)を次に示します。 H302:飲み込むと有害 H318:重篤な眼の損傷 H315:皮膚刺激 P280:保護手袋 /保護眼鏡 /保護面を着用して下さい。 P305+P351+P338:眼に入った場合:水で数分間注意深く洗って下さい。次にコ

ンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外して下さい。その後も洗浄を続けて下さい。

P301+312:飲み込んだ場合:気分が悪い時は、医師に連絡して下さい。 (2) 使用上の注意

1) 使用期限を過ぎた製品は使用しないで下さい。 2) キット内または異なるロットの試薬を混ぜて使用しないで下さい。 3) キットに表示された使用期限まで使用する為、15~25℃で正しく保存して下さい。

冷蔵はしないで下さい。 4) パウチは、真空状態で個包装されています。そのため、試験を開始するまでパッケ

ージから取り出さないで下さい。開封後は30分以内にFilmArrayパウチローディングステーションに設置し、検体等を注入して下さい。

5) パウチに検体等を注入後は、60分以内に試験を開始して下さい。 6) 本品に関してすべての操作方法に従わなかった場合、正しい測定結果が得られ

ないことがあります。 7) PCR反応を妨害し無効な結果の要因となる恐れがありますので、パウダーフリーの

使い捨て手袋を使用して下さい。 8) パウチは、真空状態で個包装されており、包装に損傷があると真空状態は保てま

せん。必要以上に真空状態のパウチに触れないで下さい。 9) 使用済みの使い捨て器具等は、密閉可能な容器内に回収して下さい。容器は試

験ごとに密封して廃棄して下さい。 10) 新 たに調 製 した10%漂 白 剤 で作 業 場 及 びFilmArrayパウチローディングステー

ションを徹底的に清掃し、その後水で洗浄して下さい。 (3) 廃棄上の注意

1) 未使用のサンプルバッファーは、有害廃棄物の処理法に従って廃棄して下さい。 2) 使用済み本品、及びその他すべての汚染された使い捨て器具等は、他の汚染し

た廃棄材料と同様、感染性もしくは感染の可能性のある製品の取扱方法に従って廃棄処分して下さい。

3) 水和溶液と未使用の使い捨て器具は、無害廃棄物とみなし、無害廃棄物の処理法に従って廃棄して下さい。

4) 検体等が飛散した場合には、新たに調製した10%漂白剤をスプレーし、 低3分間放置して、表面の汚染物質と漂白剤を反応させます。清潔なペーパータオルで飛散場所等を拭き取ります。計3回繰り返し実施します。パウダーフリーの使い捨て手袋を交換し、 後に蒸留水をスプレーし、新しいペーパータオルで拭き取ります。本工程で使用した物品のいずれも、感染性もしくは感染の可能性がある製品の取扱方法に従って廃棄処分してください。廃棄物及び工程で生じた廃液は、各検査室の責任の元、それらの性状及び有害性の度合いを考慮した上で取扱ってください。また、地域の規制に従って処理及び廃棄して下さい。

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【保管方法・有効期間】 15~25℃で保存して下さい。 本品は、パッケージに記載の保管条件で、使用期限まで使用できます。保管に際し、水分、熱及び直射日光を避けて保管して下さい。 有効期間は 17 ヵ月です。 使用期限は、パッケージの マークを参照して下さい。 【包装単位】

RFIT-ASY-0127: 6テスト用(6パウチ) RFIT-ASY-0126: 30テスト用(30パウチ)

【主要文献】

1. Biosafety in Microbiological and Biomedical Laboratories (BMBL) 2009. 2. Institute, C.L.S., Protection of Laboratgory Workers From Occupationally

Acquired Infections; Approved Guideline - Third Edition M29-A3. 2005. 3. CLSI, Performance Standards for Antimicrobial Susceptibility Testing;

23rd information Supplement. CLSI Document M10-S23. 2013: Clinical Laboratory Standards Institute: Wayne Pennsylvania.

【問い合わせ先】

ビオメリュー・ジャパン株式会社 〒107-0052 東京都港区赤坂二丁目 17 番 7 号赤坂溜池タワー2 階 TEL 03(6834)2666(代表) 【製造販売業者の氏名または名称及び住所】

ビオメリュー・ジャパン株式会社 〒107-0052 東京都港区赤坂二丁目 17 番 7 号赤坂溜池タワー2 階 * 本添付文書は、下記 web サイトからダウンロードできます。 http://www. biomerieux-jp.net/

表 10. 本品との比較試験法の詳細

対象微生物 /薬剤耐性遺伝子 比較試験法

A: Acinetobacter baumanniiを除く全ての微生物の同定 標準的な手動及び自動微生物学的 /生化学的同定法

B: Acinetobacter baumanniiの同定

標準的な手動及び自動微生物学的 /生化学的同定法及び 16S PCR/ A. baumannii または non-A. baumannii として分離された全てのA.calcoaceticus-baumannii complexのシークエンス

C: 薬剤耐性遺伝子の同定 (mecA, vanA/B, KPC)

Method 1: 血液培養液から直接薬剤耐性遺伝子の PCR/シークエンス

Method 2: 適切な方法の培養により分離された菌における薬剤耐性遺伝子(全ての Staphylococcus における mecA 、全ての Enterococcus,における vanA/B、全ての Enterobacteriaceae、Acinetobacter baumannii、及び Pseudomonas aeruginosa における KPC)のPCR/シークエンス

注 2:本品の性能を評価する方法は、表 10 で示すように標準的な用手法と自動微生物同定装置(シーメンス社製 Microscan、bioMérieux 社製 Vitek、及びベクトン・ディッキンソン社製 Phoenix)を用いる方法で実施しました。

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表 4. 本品の臨床性能概要-グラム陽性菌の結果

(比較試験法:表 10 における A:標準的な手動及び自動の微生物学的/生化学的同定)

グラム陽性菌 感度/PPAa  特異度/NPAa

TP / TP + FN % 95% CI TN / TN + FP % 95% CI 

Enterococcus 

プロスペクティブ新鮮検体 55 / 55  100  93.5‐100  762 / 766  99.5 98.7‐99.9 

プロスペクティブ凍結検体 43 / 46  93.5 82.1‐98.6  701 / 701  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 12 / 12  100  73.5‐100  407 / 407  100  99.1‐100 

播種凍結検体 17 / 17  100  80.5‐100  203 / 203  100  98.2‐100 

合計 127 / 130  97.7 93.4‐99.5  2073 / 2077 b 99.8 99.5‐99.9 

Listeria 

monocytogenes 

プロスペクティブ新鮮検体 0 / 0  ‐  ‐  821 / 821  100  99.6‐100 

プロスペクティブ凍結検体 0 / 0  ‐  ‐  747 / 747  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 23 / 23  100  85.2‐100  396 / 396  98.8 99.1‐100 

播種凍結検体 13 / 13  100  75.3‐100  207 / 207  100  98.2‐100 

合計 36 / 36  100  90.3‐100  2171 / 2171  100  99.8‐100 

Staphylococcus 

プロスペクティブ新鮮検体 405 / 418  96.9 94.7‐98.3  401 / 403  99.5 98.2‐99.9 

プロスペクティブ凍結検体 364 / 379  96.0 93.6‐97.8  359 / 368  97.6 95.4‐98.9 

播種新鮮検体 0 / 0  ‐  ‐  418 / 419  99.8 98.7‐100 

播種凍結検体 1 / 1  100  2.5‐100  219 / 219  100  98.3‐100 

合計 770 / 798 c  96.5 95.0‐97.7  1397 / 1409 c 99.1 98.5‐99.6 

Staphylococcus 

aureus 

プロスペクティブ新鮮検体 133 / 136  97.8 93.7‐99.5  685 / 685  100  99.5‐100 

プロスペクティブ凍結検体 120 / 121  99.2 95.5‐100  622 / 626  99.4 98.4‐99.8 

播種新鮮検体 0 / 0  ‐  ‐  419 / 419  100  99.1‐100 

播種凍結検体 0 / 0  ‐  ‐  220 / 220  100  98.3‐100 

合計 253 / 257 d  98.4 96.1‐99.6  1946 / 1950 d 99.8 99.5‐99.9 

Streptococcus 

プロスペクティブ新鮮検体 73 / 77  94.8 87.2‐98.6  740 / 744  99.5 98.6‐99.9 

プロスペクティブ凍結検体 63 / 64  98.4 91.6‐100  683 / 683  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 18 / 18  100  81.5‐100  401 / 401  100  99.1‐100 

播種凍結検体 44 / 44  100  92.0‐100  175 / 176  99.4 96.9‐100 

合計 198 / 203  97.5 94.3‐99.2  1999 / 2004 e 99.8 99.4‐99.9 

Streptococcus 

agalactiae   

(Group B) 

プロスペクティブ新鮮検体 8 / 8 100 63.1‐100 813 / 813 100 99.5‐100 

プロスペクティブ凍結検体 10 / 10  100  69.2‐100  737 / 737  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 3 / 3  100  29.2‐100  416 / 416  100  99.1‐100 

播種凍結検体 15 / 15  100  78.2‐100  205 / 205  100  98.2‐100 

合計 36 / 36  100  90.3‐100  2171 / 2171  100  99.8‐100 

Streptococcus 

pneumoniae 

プロスペクティブ新鮮検体 15 / 15  100  78.2‐100  805 / 806  99.9 99.3‐100 

プロスペクティブ凍結検体 10 / 10  100  69.2‐100  737 / 737  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 4 / 5  80.0 28.4‐99.5  413 / 414  99.8 98.7‐100 

播種凍結検体 7 / 7  100  59.0‐100  213 / 213  100  98.3‐100 

合計 36 / 37  97.3 85.8‐99.9  2168 / 2170  99.9 99.7‐100 

Streptococcus 

pyogenes   

(Group A) 

プロスペクティブ新鮮検体 5 / 5  100  47.8‐100  815 / 816  99.9 99.3‐100 

プロスペクティブ凍結検体 2 / 2  100  15.8‐100  745 / 745  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 9 / 9  100  66.4‐100  410 / 410  100  99.1‐100 

播種凍結検体 22 / 22  100  84.6‐100  198 / 198  100  98.2‐100 

合計 38 / 38  100  90.7‐100  2168 / 2169  99.9 99.7‐100 

a 感度及び特異度(陽性一致率(PPA)及び陰性一致率(NPA))は、プロスペクティブ検体及び播種検体の性能を示しています。 b 偽陽性 4 検体のうち 3Enterococcus 検体は、Staphylococcus を含んでいました。偽陽性の結果は、交差反応性に起因する可能性

があります。 c 偽陰性 28 検体のうち Staphylococcus 検体に由来する 16 分離株は、双方向シーケンスにより新たに報告された菌種

S. pettenkoferi として同定されました。双方向シーケンスにより、残り 12 検体のうち 10 偽陽性検体中に Staphylococcus の存在が確認されました。2 菌株は S. aureus、6 菌株は S. epidermidis、及び 1 菌株は S. haemolyticus でした。

d 双方向シーケンスにより、S. aureus 偽陰性検体に由来する 2 分離株が、S. hominis 及び S. epidermidis として同定されました。これらは、S. aureus ではありませんでした。 双方向シーケンスにより、4 検体のうち 1 偽陽性検体中に S. aureus の存在が確認されました。偽陽性 1 菌株及び偽陰性 1 菌株のS. aureus は、連続的に試験された検体であり、検体の取り違えに起因した可能性があります。

e 双方向シーケンスにより、5 検体のうち 1 偽陽性 Streptococcus 検体中に S. mitis の存在が確認されました。

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表 5. 本品の臨床性能概要-グラム陰性菌の結果 (比較試験法:表 10 における A:標準的な手動及び自動の微生物学的/生化学的同定に、表 10 における B:A. baumannii の種分類のための 16S シーケンスを追加)

グラム陰性菌 感度/PPAa 特異度/NPAa 

TP / TP + FN % 95% CI TN / TN + FP % 95% CI 

Acinetobacter baumannii 

プロスペクティブ新鮮検体 7 / 7 100 59.0‐100 813 / 814 99.9 99.3‐100 プロスペクティブ凍結検体 7 / 7 100 59.0‐100 739 / 740 99.9 99.2‐100 播種新鮮検体 20 / 20 100 83.2‐100 397 / 399 99.5 98.2‐99.9 播種凍結検体 17 / 17 100 80.5‐100 202 / 203 99.5 97.3‐100 

合計 51 / 51 100 93.0‐100 2151 / 2156 b 99.8 99.5‐99.9 

Enterobacteriaceae 

プロスペクティブ新鮮検体 153 / 156 98.1 94.5‐99.6 665 / 665 100 99.4‐100 プロスペクティブ凍結検体 150 / 154 97.4 93.5‐99.3 589 / 593 99.3 98.3‐99.8 播種新鮮検体 93 / 93 100 96.1‐100 326 / 326 100 98.9‐100 播種凍結検体 94 / 95 98.9 94.3‐100 125 / 125 100 97.1‐100 

合計 490 / 498 c 98.4 96.9‐99.3 1705 / 1709 c 99.8 99.4‐99.9 

Enterobacter cloacae 

complex 

プロスペクティブ新鮮検体 10 / 11 90.9 58.7‐99.8 809 / 810 99.9 99.3‐100 プロスペクティブ凍結検体 11 / 11 100 71.5‐100 734 / 736 99.7 99.0‐100 播種新鮮検体 8 / 8 100 63.1‐100 411 / 411 100 99.1‐100 播種凍結検体 9 / 9 100 66.4‐100 211 / 211 100 98.3‐100 

合計 38 / 39 97.4 86.5‐99.9 2165 / 2168 99.9 99.6‐100 

Escherichia coli 

プロスペクティブ新鮮検体 77 / 79 97.5 91.2‐99.7 742 / 742 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 68 / 69 98.6 92.2‐100 674 / 678 99.4 98.5‐99.8 播種新鮮検体 4 / 4 100 39.8‐100 414 / 415 99.8 98.7‐100 播種凍結検体 1 / 1 100 2.5‐100 219 / 219 100 98.3‐100 

合計 150 / 153 d 98 94.4‐99.6 2049 / 2054 d 99.8 99.4‐99.9 

Klebsiella oxytoca 

プロスペクティブ新鮮検体 4 / 4 100 39.8‐100 817 / 817 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 1 / 2 50 1.3‐98.7 744 / 745 99.9 99.3‐100 播種新鮮検体 32 / 36 88.9 73.9‐96.9 383 / 383 100 99.0‐100 播種凍結検体 22 / 22 100 84.6‐100 198 / 198 100 98.2‐100 

合計 59 / 64 e 92.2 82.7‐97.4 2142 / 2143 99.9 99.7‐100 

Klebsiella pneumoniae 

プロスペクティブ新鮮検体 33 / 34 97.1 84.7‐99.9 786 / 787 99.9 99.3‐100 プロスペクティブ凍結検体 35 / 37 94.6 81.8‐99.3 705 / 710 99.3 98.4‐99.8 播種新鮮検体 13 / 13 100 75.3‐100 403 / 406 99.3 97.9‐99.8 播種凍結検体 21 / 21 100 83.9‐100 199 / 199 100 98.2‐100 

合計 102 / 105 f 97.1 91.9‐99.4 2093 / 2102 f 99.6 99.2‐99.8 

Proteus 

プロスペクティブ新鮮検体 11 / 11 100 71.5‐100 810 / 810 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 11 / 11 100 71.5‐100 736 / 736 100 99.5‐100 播種新鮮検体 2 / 2 100 15.8‐100 417 / 417 100 99.1‐100 播種凍結検体 15 / 15 100 78.2‐100 205 / 205 100 98.2‐100 

合計 39 / 39 100 91.0‐100 2168 / 2168 100 99.8‐100 

Serratia marcescens 

プロスペクティブ新鮮検体 14 / 14 100 76.8‐100 807 / 807 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 8 / 8 100 63.1‐100 739 / 739 100 99.5‐100 播種新鮮検体 28 / 28 100 87.7‐100 390 / 391 99.7 98.6‐100 播種凍結検体 26 / 27 96.3 81.0‐99.9 193 / 193 100 98.1‐100 

合計 76 / 77 g 98.7 93.0‐100 2129 / 2130 g 99.9 99.7‐100 

Haemophilus influenzae 

プロスペクティブ新鮮検体 5 / 5 100 47.8‐100 816 / 816 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 3 / 3 100 29.2‐100 744 / 744 100 99.5‐100 播種新鮮検体 29 / 29 100 88.1‐100 390 / 390 100 99.1‐100 播種凍結検体 6 / 6 100 54.1‐100 214 / 214 100 98.3‐100 

合計 43 / 43 100 91.8‐100 2164 / 2164 100 99.8‐100 

Neisseria meningitidis 

プロスペクティブ新鮮検体 1 / 1 100 2.5‐100 820 / 820 100 99.6‐100 プロスペクティブ凍結検体 0 / 0 ‐ ‐ 747 / 747 100 99.5‐100 播種新鮮検体 30 / 30 100 88.4‐100 389 / 389 100 99.1‐100 播種凍結検体 5 / 5 100 47.8‐100 215 / 215 100 98.3‐100 

合計 36 / 36 100 90.3‐100 2171 / 2171 100 99.8‐100 

Pseudomonas aeruginosa 

プロスペクティブ新鮮検体 19 / 19 100 82.4‐100 802 / 802 100 99.5‐100 プロスペクティブ凍結検体 32 / 33 97 84.2‐99.9 713 / 714 99.9 99.2‐100 播種新鮮検体 0 / 0 ‐ ‐ 419 / 419 100 99.1‐100 播種凍結検体 0 / 0 ‐ ‐ 220 / 220 100 98.3‐100 

合計 51 / 52 h 98.1 89.7‐100 2154 / 2155 99.9 99.7‐100 a 感度及び特異度(陽性一致率(PPA)及び陰性一致率(NPA))は、プロスペクティブ検体及び播種検体の性能を示しています。 b 双方向シーケンスは、4 つの偽陽性検体に由来する分離株を A. pittii(genomospecies 3)として同定しました。この菌種は、A. baumannii

アッセイと交差反応します。これら 4 分離株は、表現型の手法により A. baumannii として同定されました。表現型の方法により A. baumanniiと 初に同定された他の 6 分離株は、双方向のシーケンスにより A. nosocomialis(genomospecies 13、4 分離株)、A. bereziniae 及びA. radioresistens として同定されました。これらの 6 分離株は、A. baumannii アッセイと交差反応はありませんでした。

c 偽陽性 1 菌株及び偽陰性 1 菌株の Enterobacteriaceae は、連続的に試験された検体であり、検体の取り違えに起因した可能性があります。もう一つの偽陰性検体に由来する分離株は、表現型の手法により E. coli として同定されましたが、双方向シーケンスにより、E. coli ではなくPasteurella として同定されました。

d 偽陽性の 1 株及び偽陰性 E. coli は、連続的に試験された検体であり、検体の取り違えに起因した可能性があります。 e 双方向シーケンスにより、K. oxytoca 偽陰性検体に由来する分離株の 5 検体のうち 4 検体は K. oxytoca ではなく、類縁菌である Raoultella

ornithinolytica として同定されました。この菌種での誤同定は、生化学的手段を用いる表現型試験手法の限界として知られています。 f 1 つの K. pneumoniae 偽陰性検体に由来する分離株が、K. pneumoniae ではなく、類縁菌である Raoultella planticola として同定されまし

た。K. pneumoniae の 9 検体のうち 6 検体の偽陽性の結果は、Enterobacter aerogenes 及び Raoultella ornithinolytica との交差反応性に起因すると考えられます(表現型手法により K. oxytoca と誤同定されました)。

g 双方向シーケンスにより、1 つの S. marcescens 偽陰性検体に由来する分離株が、S. marcescens ではなく、S. proteomaculans/grimesii 群に属する菌種として同定されました。S. marcescens 1 株の偽陽性の結果は、Raoultella ornithinolytica との交差反応性に起因すると考えられます(表現型手法により K. oxytoca と誤同定されました)。

h 双方向シーケンスにより、1 つの P. aeruginosa 偽陰性検体に由来する分離株は、P. aeruginosa ではなく、類縁菌である Pseudomonas stutzeri として同定されました。

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表 6. 本品の臨床性能概要–酵母様真菌の結果

(比較試験法:表 10 における A:標準的な手動及び自動の微生物学的/生化学的同定)

酵母様真菌 感度/PPA a 特異度/NPA a 

TP / TP + FN %  95% CI TN / TN + FP % 95% CI 

Candida albicans 

プロスペクティブ新鮮検体 12 / 12  100  73.5‐100  808 / 809  99.9 99.3‐100 

プロスペクティブ凍結検体 4 / 4  100  39.8‐100  740 / 743  99.6 98.8‐99.9 

播種新鮮検体 47 / 47  100  92.5‐100  372 / 372  100  99.0‐100 

播種凍結検体 1 / 1  100  2.5‐100  219 / 219  100  98.3‐100 

合計 64 / 64  100  94.4‐100  2139 / 2143  99.8 99.5‐99.9 

Candida glabrata 

プロスペクティブ新鮮検体 6 / 6  100  54.1‐100  813 / 815  99.8 99.1‐100 

プロスペクティブ凍結検体 6 / 6  100  54.1‐100  741 / 741  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 32 / 32  100  89.1‐100  387 / 387  100  99.1‐100 

播種凍結検体 5 / 5  100  47.8‐100  215 / 215  100  98.3‐100 

合計 49 / 49  100  92.7‐100  2156 / 2158  99.9 99.7‐100 

Candida krusei 

プロスペクティブ新鮮検体 2 / 2  100  15.8‐100  819 / 819  100  99.6‐100 

プロスペクティブ凍結検体 2 / 2  100  15.8‐100  745 / 745  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 28 / 28  100  87.7‐100  391 / 391  100  99.1‐100 

播種凍結検体 5 / 5  100  47.8‐100  215 / 215  100  98.3‐100 

合計 37 / 37  100  90.5‐100  2170 / 2170  100  99.8‐100 

Candida parapsilosis 

プロスペクティブ新鮮検体 3 / 3  100  29.2‐100  818 / 818  100  99.6‐100 

プロスペクティブ凍結検体 4 / 4  100  39.8‐100  742 / 743  99.9 99.3‐100 

播種新鮮検体 47 / 49  95.9  86.0‐99.5  370 / 370  100  99.0‐100 

播種凍結検体 5 / 5  100  47.8‐100  214 / 215  99.5 97.4‐100 

合計 59 / 61 b  96.7  88.7‐99.6  2144 / 2146  99.9 99.7‐100 

Candida tropicalis 

プロスペクティブ新鮮検体 0 / 0  ‐  ‐  821 / 821  100  99.6‐100 

プロスペクティブ凍結検体 3 / 3  100  29.2‐100  744 / 744  100  99.5‐100 

播種新鮮検体 31 / 31  100  88.8‐100  388 / 388  100  99.1‐100 

播種凍結検体 5 / 5  100  47.8‐100  215 / 215  100  98.3‐100 

合計 39 / 39  100  91.0‐100  2168 / 2168  100  99.8‐100 

a 感度及び特異度(陽性一致率(PPA)及び陰性一致率(NPA))は、プロスペクティブ検体及び播種検体の性能を示しています。 b 双方向シーケンスにより、2 つの偽陰性 C. parapsilosis 検体に由来する分離株は、類縁菌である C. metapsilosis として同定されました。

この菌種での誤同定は、生化学的手段を用いる表現型試験手法の限界として知られています。

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表 7. 本品の臨床性能概要-薬剤耐性遺伝子 (比較試験法:表 10 における C Method 1:血液培養から直接 PCR/シーケンス法)

薬剤耐性菌遺伝子マーカー 陽性一致率 a  陰性一致率 a 

TP / TP + FN  %  95% CI  TN / TN + FP %  95% CI 

mecA ‐ Methicillin Resistance Gene

mecA 

All Staphylococcus   

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  253 / 257  98.4%  96.1‐99.6%  147 / 150  98.0%  94.3‐99.6% 

プロスペクティブ凍結検体  233 / 237  98.3%  95.7‐99.5%  134 / 136  98.5%  94.8‐99.8% 

播種新鮮検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

総合計 488 / 496  98.4%  96.8‐99.3%  281 / 286  98.3%  96.0‐99.4% 

mecA 

Staphylococcus  検出;   

S. aureus  検出 

プロスペクティブ新鮮検体  67 / 69  97.1%  89.9‐99.6%  64 / 64  100%  94.4‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  70 / 70  100%  94.9‐100%  54 / 54  100%  93.4‐100% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

合計 137 / 139  98.6%  94.9‐99.8%  118 / 118  100%  96.9‐100% 

mecA 

Staphylococcus  検出;   

S. aureus 非検出 

プロスペクティブ新鮮検体  186 / 188  98.9%  96.2‐99.9%  83 / 86  96.5%  90.1‐99.3% 

プロスペクティブ凍結検体  163 / 167  97.6%  94.0‐99.3%  80 / 82  97.6%  91.5‐99.7% 

播種新鮮検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

合計 351 / 357  98.3%  96.4‐99.4%  163 / 168  97.0%  93.2‐99.0% 

vanA/B ‐ Vancomycin Resistance Genes

vanA/B   

Enterococcus 

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  23 / 23  100%  85.2‐100%  36 / 36  100%  90.3‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  13 / 13  100%  75.3‐100%  30 / 30  100%  88.4‐100% 

播種新鮮検体  12 / 12  100%  73.5‐100%  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  16 / 16  100%  79.4‐100%  1 / 1  100%  n/a 

総合計 64 / 64  100%  94.4‐100%  67 / 67  100%  94.6‐100% 

KPC ‐ Carbapenem Resistance Gene (Carbapenemase)

KPC   

Enterobacteriaceae   

A. baumannii   

P. aeruginosa 

いずれかを検出 

プロスペクティブ新鮮検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  177 / 177  100%  97.9‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  187 / 187  100%  98.0‐100% 

播種新鮮検体  10 / 10  100%  69.2‐100%  105 / 105  100%  96.5‐100% 

播種凍結検体  23 / 23  100%  85.2‐100%  89 / 89  100%  95.9‐100% 

総合計 39 / 39  100%  91.0‐100%  558 / 558  100%  99.3‐100% 

KPC   

Enterobacteriaceae   

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  150 / 150  100%  97.6‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  151 / 151  100%  97.6‐100% 

播種新鮮検体  10 / 10  100%  69.2‐100%  83 / 83  100%  95.7‐100% 

播種凍結検体  23 / 23  100%  85.2‐100%  71 / 71  100%  94.9‐100% 

合計 39 / 39  100%  91.0‐100%  455 / 455  100%  99.2‐100% 

KPC   

Enterobacteriaceae   

非検出; 

A. baumannii   

または   

P. aeruginosa 

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  27 / 27  100%  87.4‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  36 / 36  100%  90.3‐100% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  22 / 22  100%  84.6‐100% 

播種凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  18 / 18  100%  81.5‐100% 

合計 0 / 0  ‐  ‐  103 / 103  100%  96.5‐100% 

a 感度及び特異度(陽性一致率(PPA)及び陰性一致率(NPA))は、プロスペクティブ検体及び播種検体の性能を示しています。 注:太枠で囲んだ値は、各mecA、vanA/B、及びKPCの同定微生物全体の一致率を示しています。各同定微生物の値は、太枠の下に

各々示しています。

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表 8. 本品の臨床性能概要-薬剤耐性遺伝子 (比較試験法:表 10 における C Method 2:培養分離株の PCR/シーケンス法)

薬剤耐性菌遺伝子マーカー 陽性一致率 a  陰性一致率 a 

TP / TP + FN  %  95% CI TP / TP + FN  %  95% CI mecA ‐ Methicillin Resistance Gene

mecA 

All Staphylococcus   

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  234 / 236  99.2%  97.0‐99.9%  148 / 169  87.6%  81.6‐92.1% 

プロスペクティブ凍結検体  219 / 222  98.6%  96.1‐99.7%  133 / 142  93.7%  88.3‐97.1% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

総合計 454 / 459  98.9%  97.5‐99.6%  281 / 311  90.4%  86.5‐93.4% 

mecA 

Staphylococcus  検出;   

S. aureus  検出 

プロスペクティブ新鮮検体  64 / 65  98.5%  91.7‐100%  65 / 68  95.6%  87.6‐99.1% 

プロスペクティブ凍結検体  66 / 66  100%  94.6‐100%  54 / 55  98.2%  90.3‐98.2% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

合計 130 / 131  99.2%  95.8‐100%  119 / 123  96.7%  91.9‐99.1% 

mecA 

Staphylococcus  検出;   

S. aureus 非検出 

プロスペクティブ新鮮検体  170 / 171  99.4%  96.8‐100%  83 / 101  82.2%  73.3‐89.1% 

プロスペクティブ凍結検体  153 / 156  98.1%  94.5‐99.6%  79 / 87  90.8%  82.7‐95.5% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  1 / 1  100%  n/a  0 / 0  ‐  ‐ 

合計 324 / 328  98.8%  96.9‐99.7%  162 / 188  86.2%  80.4‐90.8% 

vanA/B ‐ Vancomycin Resistance Genes

vanA/B   

Enterococcus 

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  20 / 20  100%  83.2‐100%  33 / 35  94.3%  80.8‐99.3% 

プロスペクティブ凍結検体  12 / 12  100%  73.5‐100%  30 / 31  96.8%  83.3‐99.9% 

播種新鮮検体  12 / 12  100%  73.5‐100%  0 / 0  ‐  ‐ 

播種凍結検体  16 / 16  100%  79.4‐100%  1 / 1  100%  n/a 

総合 60 / 60  100%  94.0‐100%  64 / 67  95.5%  87.5‐99.1% 

KPC ‐ Carbapenem Resistance Gene (Carbapenemase)

KPC   

Enterobacteriaceae   

A. baumannii   

P. aeruginosa 

いずれかを検出 

プロスペクティブ新鮮検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  176 / 176  100%  97.9‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  182 / 182  100%  98.0‐100% 

播種新鮮検体  10 / 10  100%  69.2‐100%  105 / 105  100%  96.5‐100% 

播種凍結検体  23 / 23  100%  85.2‐100%  88 / 88  100%  95.9‐100% 

総合 39 / 39  100%  91.0‐100%  551 / 551  100%  99.3‐100% 

KPC   

Enterobacteriaceae   

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  150 / 150  100%  97.6‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  3 / 3  100%  29.2‐100%  147 / 147  100%  97.5‐100% 

播種新鮮検体  10 / 10  100%  69.2‐100%  83 / 83  100%  95.7‐100% 

播種凍結検体  23 / 23  100%  85.2‐100%  71 / 71  100%  94.9‐100% 

合計 39 / 39  100%  91.0‐100%  451 / 451  100%  99.2‐100% 

KPC   

Enterobacteriaceae   

非検出; 

A. baumannii   

または   

P. aeruginosa 

検出 

プロスペクティブ新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  26 / 26  100%  86.8‐100% 

プロスペクティブ凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  35 / 35  100%  90.0‐100% 

播種新鮮検体  0 / 0  ‐  ‐  22 / 22  100%  84.6‐100% 

播種凍結検体  0 / 0  ‐  ‐  17 / 17  100%  80.5‐100% 

合計 0 / 0  ‐  ‐  100 / 100  100%  96.4‐100% 

a 感度及び特異度(陽性一致率(PPA)及び陰性一致率(NPA))は、プロスペクティブ検体及び播種検体の性能を示しています。 注:太枠で囲んだ値は、各mecA、vanA/B、及びKPCの同定微生物全体の一致率を示しています。各同定微生物の値は、太枠の下に

各々示しています。

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