17
面積速度~運動方程式 中心力が作用するモデルを考える となる。 方向の式に着目し、 () fr r () r ma fr =− 0 ma = 2 2 2 0 dr d d m r dt dt dt + = 2 1 0 d d m r r dt dt = 2 . d r const dt = o m 運動方程式は a を代入すると 一般的な極座標表示 (加速度) 2 2 2 r dr d a r dt dt = 2 2 2 dr d d a r dt dt dt = + 190704-01

中心力が作用するモデルを考える a m() T 0 T 運動方程式は mar r …phd-kawamura.jp/PDF/2019/2019_Lec_M_0704.pdf · 太陽のまわりを回る惑星のモデルを考える

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面積速度~運動方程式中心力が作用するモデルを考える

となる。

方向の式に着目し、

( )f r

r

( )rma f r= −

0ma =

2

22 0

dr d dm r

dt dt dt

+ =

210

d dm r

r dt dt

=

2 .d

r constdt

=

o

m運動方程式は

a を代入すると 一般的な極座標表示 (加速度)

22

2r

d r da r

dt dt

= −

2

22

dr d da r

dt dt dt

= +

190704-01

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面積速度~運動方程式面積速度:

よって、面積は

動径によって面積が描かれる速さは

S

t

動径ベクトルが単位時間に描く面積

r r+

Q

r

Po

Q

P

o

面積 oPQ に着目すると

( )1

sin2

S r r r = +

t

or

Q

P

とみなすことができる。

r r+

( )sinr r +

を無限小にした時の

の極限値で与えられる。

190704-02

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面積速度~運動方程式この極限を考えると この式と、

従って、

となる。

21.

2

dS dr const

dt dt

= =

どんな中心力であっても

面積速度が一定である。

ケプラーの第2法則

方向の運動方程式を

となる。

( )

0 0

1sin

2lim limt t

r r rS

t t

→ →

+

=

0

11 sin

2limt

rr r

r

t

+ =

2

0

1 sinlim 1

2t

rr

t r

= +

21

2

dS dr

dt dt

=

2 .d

r constdt

=

比較すると

21.

2

dS dr const

dt dt

= =

190704-03

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面積速度~万有引力太陽のまわりを回る惑星のモデルを考える

となる。

方向の式に着目し、

( )f r

r

2r

Mmma G

r= −

0ma =

2

22 0

dr d dm r

dt dt dt

+ =

210

d dmr

r dt dt

=

2 ( .)d

mr L constdt

=   

o

m

運動方程式は

a を代入すると一般的な極座標表示 (加速度)

22

2r

d r da r

dt dt

= −

2

22

dr d da r

dt dt dt

= +

M

太陽の質量を 、惑星の質量を とする。mM

190704-04

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面積速度~万有引力面積速度を考えると r一方、

示していて、ケプラーの第2法則に

と表される。sin

dv dmv mgl

dt dt

= −

が得られる。これは面積速度が一定であることを

方向の運動方程式は

相当する。の円であると近似する。

21

2

dS dr

dt dt

=

2 dmr L

dt

=

212 2

2

dS dm m r

dt dt

=

2

dS L

dt m=

22

2 2

d r d Mmm r G

dt dt r

− = −

22

2 2 2

d r L Mmm r G

dt mr r

− = −

2

2 3 2

d r L Mmm G

dt mr r− = −

実際の惑星の軌道は楕円であるが、

円からのずれが小さいことを考慮し、

軌道を半径 a

190704-05

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面積速度~万有引力よって、 従って、

となり

が得られる。

公転周期

と表される。

となる。この式は

と変形でき、これは

に相当することを意味している。

0dr

dt=

2

3 2

L MmG

ma a=

2 2L GMm a=

T

2 2 22

2

a a m aT

dS L L

dt m

= = =

2

2

2m aT

GMm a

=

3

22

aGM

=

ケプラーの第3法則

「惑星の周期の二乗は長半径の三乗に比例する」

22 34

T aGM

=

190704-06

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万有引力~エネルギー質量 両辺に

r

vr

m

運動方程式は

と表される。

とする。

2

dv Mm rm G

dt r r= −

となる。

天体と人工衛星の距離を

drv

dt=

でまわっている。

の天体のまわりを質量M m人工衛星が速度 v

r

( )f rM

( )dv r

m f rdt r

= −

の内積を取ると

2

dv Mm rm G

dt r

drv

dt r = −

2 2

3

1 1

2 2

d Mm dm v G r

dt r dt

= −

2

3

1 12

2 2

d Mm drmv G r

dt r dt

= −

21

2

d d Mmmv G

dt dt r

=

210

2

d Mmmv G

dt r

− =

190704-07

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万有引力~エネルギー途中計算について

と表される。

ここで と書き変えると

と表される。

( )d dv dv

v v v vdt dt dt

= +

( )cos0 2d dv

v v vdt dt

=

( )22

d dvv v

dt dt=

2 2v v=

21

2

dv dv v

dt dt

=

( )d dr dr

r r r rdt dt dt

= +

( )cos0 2d dr

r r rdt dt

=

( )22

d drr r

dt dt=

ここで と書き変えると2 2r r=

21

2

dr dr r

dt dt

=

190704-08

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万有引力による位置エネルギー

万有引力~エネルギー従って、

となり、エネルギー保存則が成立する。

210

2

d Mmmv G

dt r

− =

21.

2

Mmmv G const

r− =

21.

2

Mmmv G const

r

+ − =

運動エネルギー

となる

エネルギーの式について、

基準点について

210

2

Mmmv G

r

+ − =

の点を基準として扱う。r = 無限遠

r

r

MmG

r−

r2

MmG

r

( )f r

( )U r

o

o

190704-09

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力学基礎演習

4.7.5 ポテンシャルエネルギー問題34 48ページ

190704-10

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万有引力〜例題

地球の表面上で物体に水平方向に初速度

例題

すると物体は地表すれすれに円運動した。

但し、エネルギー保存則が成立するモデルとする。

を求めよ。

M

地球の表面上で物体に上空方向に初速度

G

r

o

1v

R

を与えた。

すると物体は無限遠方に飛び去った。

として、万有引力定数を地球の半径を 、地球の質量

1v

このような運動をする為の2v の条件を求めよ。

1v

を与えた。2v

以下の問いに答えよ。

r

o

2v

190704-11

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万有引力〜例題

極座標における運動方程式

例題

より、力学的エネルギー保存則を導け。

22

2 2

d r d Mmm r G

dt dt r

− = −

( )f r

r

o

mM

190704-12

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惑星のモデル〜例題

質量

例題

近日点 遠日点1v

万有引力定数を

1r

2r での速さを

2. 面積速度を求め、

1 2 1 2, , ,v v r r1. 角運動量から の関係式を求めよ。

とする。

の関係式を求めよ。

2vG として以下の問いに答えよ。

の太陽のまわりを楕円軌道上で運動している。の惑星が質量m Mでの速さを

1r 2v

1 2 1 2, , ,v v r r

3. 近日点と遠日点でのエネルギーの関係を記述せよ。

2r

1v

190704-13

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運動方程式から導かれる関係

仕事とエネルギーの関係

力積と運動量の関係モーメントと角運動量の関係

運動方程式 ma = F2

1

2 2

2 1

1 1

2 2

x

x

mv mv Fdx− =

B Ap p Fdt− = ( )d

r p r Fdt

=

dLN

dt=

角運動量 モーメント

で積分t

で積分x

で外積r左側から

190704-14

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設定した軸の向きに注意しながらの の部分を書き込む

・問題文で指定されている場合はそれを利用する・指定が無い場合は自分で都合の良い方向を正とする・一般的には運動の進行方向を正に取ると良いことが多い・直線的な運動は1つ、平面的は2つ、立体的は3つの軸を設定する

まず、モデルの設定の図を書く①作図をする

②軸を設定する

③物体に作用する力の矢印を書き込む

④運動方程式を軸ごとに立てる

力の見つけ方の手順は1. 場の力 (主に重力)2. 接触力3. 慣性力の順で探し出す

ma F= F

力学の問題を考える手順190704-15

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で積分dv F

dt m=

v =

t

積分定数は初期条件が決める

で積分t

x =

力学の問題を考える手順

速度、変位を求めるどの物理量の関係が必要か検討する

運動方程式を立てるdv

m Fdt

=

解ける

解くことが困難

仕事とエネルギーの関係

力積と運動量の関係

モーメントと角運動量の関係

2

1

2 2

2 1

1 1

2 2

x

x

mv mv Fdx− =

B Ap p Fdt− =

( )d

r p r Fdt

=

dLN

dt=

で積分tで積分x

で外積r左側から

回転の運動方程式

190704-16

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力学の講義を終えて

・剛体の運動・慣性モーメント

・加速度 / 速度 / 変位・ニュートンの運動の法則・仕事とエネルギー・エネルギー保存則・運動量と力積・運動量保存則・力のモーメント・角運動量・角運動量保存則・円運動・単振動 / 単振り子・万有引力の法則・ケプラーの法則

取り扱った内容 取り扱っていない内容

190704-17