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G5-03 中学校理科 理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法の工夫 井原市立井原中学校 教諭 研究の概要 本研究では,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法を探った。その結果, 実験の結果がどの既習内容と関係があるのか,日常生活や社会でどのように活用されているのかと いうことを考えたり話し合ったりすることが,科学的な知識・概念と日常生活や社会との関係性に ついての科学的認識を深めるための手だてとして有効であることが確かめられた。 キーワード 中学校理科,実社会・実生活,科学技術と人間,探究的な学習活動 主題設定の理由 本研究の実践に先立ち,本校第3学年の生徒164名を対象に「学習」「学校外での生活」「理 科」に関する意識調査を行った結果,日常生活や社会における科学の有用性をほとんど感じていな いことが分かった。また,本校の生徒は意欲的に観察,実験に取り組むが,明確な目的意識をもつ ことができておらず,主体的な課題解決を行うまでには至っていないという現状がある。 平成20年告示の中学校学習指導要領(以下「新学習指導要領」という。)解説理科編には,中央 教育審議会の答申を踏まえ,「中学校理科における改善の具体的事項として,『生徒が自ら問題を 見いだし解決する観察・実験などを一層重視し,自然を探究する能力や態度』を育成すること, 『科学的な知識や概念を活用したり実社会や実生活と関連付けたりしながら定着を図り,科学的な 見方や考え方』を育成すること,『自然に対する総合的なものの見方』を育てることの重要性が述 べられている。この冒頭の文には,『科学的な知識や概念を活用』,『実社会や実生活と関連付 け』という表現が加わり,活用という視点及び社会との関連付けがより明確に示されている。」 1) と記述されている。 そこで,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法を工夫すれば,理科を学ぶ ことの意義や有用性を実感できるのではないかと考えた。さらに,明確な目的意識をもたせて主体 的に課題解決に取り組ませることで,生徒自らの力で既習内容を整理し,科学的な知識・概念と日 常生活や社会との関係性についての科学的な認識を深めることができるのではないかと考え,本主 題を設定した。 研究の目的 本研究では,中学校第3学年理科において,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視し た指導法を工夫し,ワークシート(以下「WS」という。)等を分析することからその有効性を探 る。 研究の内容 理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導の現状 日常生活教材作成研究会(国立教育政策研究所内)(2005)は,「わが国の児童生徒は学ぶ意 欲が十分ではないことが各種調査の結果からも明らかになっている。その理由はさまざまあるが, 『学校で学んでいる内容が日常生活でどのように活用されているのか(中略)』といったことが 具体的にイメージすることができないため,学ぶ意義が見い出せないこともその要因の一つと考

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G5-03 中学校理科

理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法の工夫

井原市立井原中学校 教諭

片 山 健 治

研究の概要

本研究では,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法を探った。その結果,

実験の結果がどの既習内容と関係があるのか,日常生活や社会でどのように活用されているのかと

いうことを考えたり話し合ったりすることが,科学的な知識・概念と日常生活や社会との関係性に

ついての科学的認識を深めるための手だてとして有効であることが確かめられた。

キーワード 中学校理科,実社会・実生活,科学技術と人間,探究的な学習活動

Ⅰ 主題設定の理由

本研究の実践に先立ち,本校第3学年の生徒164名を対象に「学習」「学校外での生活」「理

科」に関する意識調査を行った結果,日常生活や社会における科学の有用性をほとんど感じていな

いことが分かった。また,本校の生徒は意欲的に観察,実験に取り組むが,明確な目的意識をもつ

ことができておらず,主体的な課題解決を行うまでには至っていないという現状がある。

平成20年告示の中学校学習指導要領(以下「新学習指導要領」という。)解説理科編には,中央

教育審議会の答申を踏まえ,「中学校理科における改善の具体的事項として,『生徒が自ら問題を

見いだし解決する観察・実験などを一層重視し,自然を探究する能力や態度』を育成すること,

『科学的な知識や概念を活用したり実社会や実生活と関連付けたりしながら定着を図り,科学的な

見方や考え方』を育成すること,『自然に対する総合的なものの見方』を育てることの重要性が述

べられている。この冒頭の文には,『科学的な知識や概念を活用』,『実社会や実生活と関連付

け』という表現が加わり,活用という視点及び社会との関連付けがより明確に示されている。」1)

と記述されている。

そこで,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法を工夫すれば,理科を学ぶ

ことの意義や有用性を実感できるのではないかと考えた。さらに,明確な目的意識をもたせて主体

的に課題解決に取り組ませることで,生徒自らの力で既習内容を整理し,科学的な知識・概念と日

常生活や社会との関係性についての科学的な認識を深めることができるのではないかと考え,本主

題を設定した。

Ⅱ 研究の目的

本研究では,中学校第3学年理科において,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視し

た指導法を工夫し,ワークシート(以下「WS」という。)等を分析することからその有効性を探

る。

Ⅲ 研究の内容

1 理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導の現状

日常生活教材作成研究会(国立教育政策研究所内)(2005)は,「わが国の児童生徒は学ぶ意

欲が十分ではないことが各種調査の結果からも明らかになっている。その理由はさまざまあるが,

『学校で学んでいる内容が日常生活でどのように活用されているのか(中略)』といったことが

具体的にイメージすることができないため,学ぶ意義が見い出せないこともその要因の一つと考

Page 2: G5-03 中学校理科 理科で学ぶことと実社会・実生活 …G5-03 中学校理科 理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視した指導法の工夫

えられる。」2)と指摘している。

本校の生徒は,日常生活や社会における科学の有用性を感じておらず,観察,実験においても

主体的な課題解決に取り組むまでには至っていない。加えて,科学は自分にとって身近なもので

あると実感している生徒も少なかった。これらは,PISA(2006)・TIMSS(2007)調査

で明らかになっているように,日本の生徒全体の課題でもある。

また,教師においても,生徒に「科学の身近さ・有用さ(全般的価値)」や「対話を重視した

理科授業を受けている意識」を実感させることができていないという報告がある。

これらの現状から,課題としては「生徒が主体的に取り組んでいる観察,実験の実施が少な

い」「探究的な学習活動が十分に行われていない」「学んだことを日常生活に活用させることが

十分でない」というものがあると考えられる。

2 プレ実践(対象:本校第3学年生徒164名対象,実施時期:平成23年6月)

「仕事」という科学的な概念を基に,実社会・実生

活との関連を認識させることをねらいとしたプレ実践

を行った(表1)。本実践の学習内容は,新学習指導

要領で改善が図られた「仕事とエネルギー」において

新たに扱う法則である仕事の原理に基づいており,生

徒にとって初めて学習する事象である。

前述の課題を踏まえて,学習内容との関連に着目さ

せるために,身の回りでの滑車の活用例や「仕事」に

関わる仕事の原理が日常生活で活用されている例を生

徒に数多く提示した。

そして,生徒は,事例を基に仮説を立て,それを検

証するために,単滑車や複滑車を用いて,力と距離と

の関係を調べる課題解決学習に取り組んだ(図1)。

この課題解決に向けた学習活動の中で,「予想より

も小さな力で持ち上がった」「こんなに長く引っぱら

ないと持ち上がらないんだ」と発言した生徒の姿が随

所に見られた。また,授業の感想として「内容を理解

できた」「(仕事の原理が)分かった」と書いた生徒も多く見られた。これらのことから,プレ

実践の指導法は,生徒の学習意欲を向上させ,実感を伴った理解を促すことに一定の効果がある

と考えられる。しかし,事後のアンケート調査によると「日常生活との関連に着目できた」と実

感できた生徒は増えたが,全体としては少なかった。この原因は滑車という道具を通して,「仕

事」という科学的な概念と日常生活や社会との接点を探らせたのだが,その結び付きを教師が強

調することにとどまってしまい,生徒が科学的な認識を深められなかったことに原因があると思

われる。

そこで,プレ実践におけるこれらの課題を解決するために,以下の実践に取り組んだ。

Ⅳ 実践の内容(対象:本校第3学年生徒164名,実施時期:平成23年11月)

1 本単元のねらい及び指導の重点

本実践は,単元「科学技術と人間」の導入において,

全4時間の構成で授業を行った(表2)。

この単元は,科学技術の発展の過程や科学技術が人

間生活に貢献してきたことについての認識を深め,自

然環境の保全と科学技術の利用の在り方について多面

表2 授業実践の指導計画

表1 プレ実践の指導計画

図1 プレ実践における実験の様子

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的,総合的に捉え,科学的に考察し,適切に判断する態度を養うことを主なねらいとしている。

また,この単元において,これまで選択履修の内容であった「科学技術の発展」が新学習指導要

領では必履修となった。加えて,第1分野と第2分野に共通の最終項目「自然環境の保全と科学

技術の利用」が新設され,科学的な根拠に基づいて意思決

定をさせるような場面を設けることの重要性が示されてい

るため,本実践の単元として設定した。

なお,本実践においては,観察,実験の結果を既習事項

と結び付けることで,科学的な知識・概念の整理を行い,

日常生活や社会での活用例へと具体化するといった探究的

な学習活動に重点を置いた(図2)。

2 授業展開

第1時では,既習内容である化学電池に関する実験Ⅰに取り組ませた。これは,次時からの学

習活動の流れを把握させるとともに,課題解決の手法を確認させることで,学習に明確な目的意

識をもたせるためである。本時のポイントは,実験の結果を基に,科学的な知識・概念に整理し

てキーワードで表し,さらに日常生活や社会での活用例を想起するために,それらの関係を図で

表す方法を確認することである(図3)。

第2時では,始めに実験Ⅱに

取り組ませ,その後は第1時で

確認した手順で行わせた。

なお,本実践中に行う個別学

習,グループ学習,説明活動と

いう一連の学習活動の具体的な

手順については,図4に示す。

実験Ⅱは,図5に示すように,

横に穴を開けた

空き缶にエタノ

ールを2,3滴

入れ,紙コップ

をかぶせて穴に

マッチの火を近

付けるというも

図2 本実践における指導の重点

図3 次時からの学習活動の流れ(A→B→Cの順)

図5 実験Ⅱ 図4 個別学習,グループ学習,説明活動の手順

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のであるため,操作が簡易であり,短時間で行うことができる。また,この実験で起こる現象か

ら多様な科学的な知識・概念を想起させることができると考えたため,本実践で取り組む実験と

して設定した。このとき,実験から観察できる事象の着眼点を示すことで,課題解決に対する明

確な目的意識をもたせる支援を行った。これにより,WSⅠに気付いたこと・分かったことをま

とめやすくさせることができた。

3 結果と考察

(1) 指導法の工夫による効果

指導法の工夫として,WSⅠにはカード式発想法を用い,WSⅡには個人でのウェビングの手

法を,WSⅢにはグループでのウェビングの手法を取り入れた。また,生徒には既習の重要語句

を抜粋した「キーワード一覧表」を配付することで,科学的な知識・概念を想起しやすくした。

図6に,生徒のWSⅡ・Ⅲの記述例を示す。

個別学習の段階で,生徒がWSⅡに記入した科学的な知識・概念の数は平均4.4個であった。

次に,個人のWSⅡを基にグループでWSⅢにまとめさせた。話し合いを進める中で,同じ概念

を関係付けていても,その着眼点の違いや発想の広がり

の差に驚いている生徒たちの様子がうかがえた。その結

果,WSⅢにおける科学的な知識・概念の数は平均4.9

個となった。さらに,それぞれの科学的な知識・概念が

日常生活や社会でどのように活用されているか生徒に発

問し,話し合わせながらWSⅢに記入させたところ,日

常生活や社会での活用例は,個別学習の段階で平均10.3

個であったのに対し,グループ学習の段階では平均18.4

個となった(図7)。これにより,グループでの話し合

い活動が知識・概念から活用例へと広げることに効果的

であることが分かった。その際,戸惑いが見られたり,

活動が停滞していたりするグループに対して助言するこ

とで,生徒の発想を促す支援を行うこともできた。例え

ば,表3のように,生徒が発している気付きに対して,

教師が質問をすることで,キーワードと日常生活や社会

図6 個別学習からグループ学習における生徒の意識の変容(WSⅡ及びWSⅢの記述例)

表3 生徒と教師の会話例

図7 個別学習とグループ学習の比較

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での活用例との関連付けを図った。

また,第3時の最初に演示実験で実験

Ⅱを示し,課題を再確認させた。その後,

自分たちのグループでまとめたWSⅢを

他のグループへ説明する活動を設定した。

このことにより,まず自分たちのグルー

プにおける科学的な知識・概念と日常生

活での活用例との結び付きを整理するこ

とができた(図8:左)。

さらに,他のグループへ説明した後,

意見を交流させることにより新たな視点

を得て,自分たちのグループで作成した

WSⅢを改善し,発展させようとする姿

が見られた(図8:右)。

具体的には,グループ学習を経てグル

ープ相互による説明活動を行う中で,活

用例から他の科学的な知識・概念へと結

び付けることを自発的に行う姿が見られ

出したということである。生徒は,他の

グループへ説明を始めるまでは,日常生

活や社会での活用例への広がりばかりを

意識していたが,他のグループの発表を

聞き,互いに意見を交流する中で,同じ

活用例が異なる知識・概念と結ばれてい

ることに気付いた。新たな気付きを得た

生徒が,再びグループ内で話し合いを行

い,相関関係をキーワード一覧表等を用

いながら確認し,WSⅡ・WSⅢに知識

・概念と活用例との新たな関係性を図9

の太線のように結ぶ姿が随所に見られた。

そこで,生徒が新たに結び付けた線の

数を確認したところ,個別学習後は平均

1.2本であったが,グルーブ学習後には

平均1.9本に増加していた。

さらに,WSの考察や実践後の感想で

も,理科で学んだことと日常生活や社会

との関連に着目できたことが読み取れる

記述が数多くあった。これらは,説明活

動における,グループ学習での話し合い

の場面やグループ同士で互いに説明する

場面で,交流による共通理解が図られた

効果が現れたものであると考えられる

(図10)。

以上のことから,生徒が科学的な知識・概念と日常生活や社会との関係性についての科学的な

認識を深めることができたということが確かめられた。

図8 授業実践におけるグループ学習及び説明活動の様子

図9 WSⅢの記述例

図10 生徒の考察及び感想の記述例

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(2) アンケートによる調査結果の分析

授業実践及びその分析から,今回新たに工夫した指導法に

は一定の有効性があることが明らかになった。それは,授業

実践の前後における生徒の意識の変容に現れている。実践の

事前アンケートでは「科学は,社会にとって有用である」と

肯定的に回答した生徒は69%であったが,事後アンケートで

は78%と増加した(図11)。また,実践前に「科学は,私に

とって身近なものである」と肯定的に回答した生徒は63%で

あったが,実践後に79%と高まっており(図12),OECD

の平均(57%)や日本全体の平均(68%)と比較しても高い

割合となった。

さらに,WSの考察や実践後の感想の中にも「理科をなぜ

勉強するのかが少し分かった気がする」「理科は意外と自分

に身近なところで関わっていると思った」等,「理科を学ぶ

ことの意義や有用性」及び「理科で学んだことが身近に感じ

られたこと」が読み取れる記述が多く見られた。

これらのことは,実験の結果から得られた科学的な知識・概念を整理し,日常生活や社会との

関連付けを図るといった,探究的な学習活動を行いやすくするための手法を指導法に取り入れた

ことによる効果であるといえる。このことにより,科学的な知識・概念と日常生活や社会との関

係性についての科学的な認識を深めることにつながったと考える。

Ⅴ 成果と課題

本研究では,中学校第3学年理科において,理科で学ぶことと実社会・実生活との関連を重視し

た指導法を工夫し,授業実践を通してその有効性を探った。その結果,第1分野の単元「科学技術

と人間」において,実験の結果が理科で学んだどの内容と関係があるのか,日常生活や社会でどの

ように活用されているのかということを考えたり話し合ったりすることが,生徒自らの力で科学的

な知識・概念と日常生活や社会との関係性についての科学的な認識を深めるための手だてとして有

効であることが分かった。特に,本研究で用いた指導法は,今回の実践で取り組んだ第1分野の単

元「科学技術と人間」や第2分野の単元「自然と人間」といった,内容の系統性に配慮した指導を

行うことが重要である単元の導入において有効であるといえる。そして,本実践における指導の重

点である,観察,実験の結果を既習事項と結び付けることで,科学的な知識・概念の整理を行い,

日常生活や社会との関連付けを図るといった探究的な学習活動が,理科を学ぶことの意義や有用性

を更に実感することになると確信する。

今後の課題としては,理科の学習全体において,常に実社会・実生活との関連をより強く意識さ

せる指導を行う必要がある。また,本実践では科学的な知識・概念と日常生活や社会での活用例を

線で結ぶことで科学的な認識を深めさせたのだが,その関係性を論理的に説明できる力を養ってい

かなければならない。そのためにも,既に学習した内容の日常生活や社会での活用例が示せるよう

な掲示物等を生徒自らが作成するような活動を取り入れていきたい。そして,関連のある学習をし

ている際にはいつでも振り返らせることができるように指導法を工夫し,生徒に理科を学ぶことの

意義や有用性をこれまで以上に実感させたい。

○引用・参考文献

1) 文部科学省(2008) 『中学校学習指導要領解説理科編』大日本図書,p.5

2) 日常生活教材作成研究会(国立教育政策研究所内)(2005)『学習内容と日常生活との関連性の研究-学習内容と日常生活,産業・社会・人間とに関連した題材の開発-』p.5

・ 国立教育政策研究所(2008) 『PISA調査のアンケート項目による中3調査集計結果(速報)』

・ 国立教育政策研究所(2008) 『IEA国際数学・理科教育動向調査の2007年調査(TIMSS2007)国際調査結果報告(概要)』

・ 下髙呂元成ほか(2010) 『実社会・実生活との関連を図った高等学校化学教材の開発』 広島県立教育センター研究紀要第37号

図11 生徒の意識の変容①

図12 生徒の意識の変容②