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1 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第152号 西 西 西 西 沿 使 使 姿 使 (年4回発行) 31 15 10 15 壇上で謝辞を述べられる西川先生 西川学長の叙勲を お祝いする会 開く 9面 楽しく、実り豊かに 楽しく、実り豊かに 新入生の皆さんに望む 長 岡村 弘之 16

gakuhou no 152 - tus.ac.jp

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( 1 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第 1 5 2号

本学は昨年十二月十九日

付で、米国の格付け機関

S&P(スタンダード・アン

新入生の皆さん、入学お

めでとうございます。今日

から始まる皆さんの学園生

活が、実り豊かであれと心

から祈ります。

東京理科大学は、一八八

一年(明治十四年)に二十

代の青年理学士達二十一人

によって創設された東京物

理学講習所にその端を発

し、東京物理学校と改称さ

れ、さらに戦後の学制改革

により東京理科大学となっ

て今日に至っております。

政治や経済が優先された創

設当時にあって、創設者達

の掲げた「理学の普及を以

って国運発展の基礎とな

す」との建学の精神と理科

系人材の育成に注いだ情熱

は、「実力主義」の教育方

針とともに本学百二十三年

の歴史をとおして脈々と受

け継がれ、教育界、産業界

をはじめとする諸分野にお

ける指導的人材を多数輩出

してきました。現在わが国

は「科学技術創造立国」を

国家

目標としており、理

科系の人材養成を目指した

本学の建学の精神は、百年

を越えてなお意義を持ち続

けているのです。

今日、本学は薬学部、経

営学部を含む八学部、八大

学院研究科と一専攻科を擁

するわが国屈指の私立理工

系総合大学として高い社会

的評価をえております。ま

た創設以来の伝統である夜

間学部を保持しているほ

か、現職教員の再学習や社

会人の生涯学習などへの門

戸を開いています。本年度

から高度な技術経営の実務

学習のための専門職大学院

「総合科学技術経営研究科」

を開設し、本日初の入学生

を迎えました。

大学在学期間は、生きが

いある人生の設計をし、自

ら主体的、積極的に準備を

する期間です。感受性と柔

軟性に富む年齢であり、師

前東京理科大学長の西川

哲治先生が、平成十五年秋

の叙勲において瑞宝重光章

を受章された(「本学報」

前号既報)ことをお祝いす

る会が二月一日(日)、ホテ

ルメトロポリタンエドモン

トで開催された。祝賀会に

は塚本理事長、岡村学長を

はじめ理事会役員、西川先

生在職中の学長補佐、学部

長の先生方など約七十人が

出席し、西川先生の叙勲を

称えた。

今年七十八歳を迎えられ

る西川先生は大変お元気な

ご様子で、にこやかに謝辞

を述べられた。

二月にイン

ドに出張し

た。行った先

は、ベンガル

湾沿いにある

古い都街、プ

リーおよびイ

ンド最大の都市、コルカタ

である。プリーで行われた

国際会議に出席して招待講

演を行った後に、コルカタ

にある研究機関に滞在し、

研究打ち合わせを行ってき

た。▼コルカタは、従来は

カルカッタとして知られて

いた都市だが「カルカッタ」

という名称は植民地時代に

英国によってつけられたも

のであるため、最近になっ

て植民地以前に使われてい

た「コルカタ」という名称

で呼ばれるようになってき

ている。▼インドは、植民

地支配や宗教上の紛争、難

民の流入など、過去の数多

くの不幸な歴史を背負いな

がらも、少しでも先進諸国

に追いつき追い越そうとし

ているように見えた。たと

えば、コルカタで立ち寄っ

たカルカッタ大学(大学名

称には、未だ「カルカッタ」

が使われている)では、老

朽化した建物の中で、多く

の学生が必死に勉学に取り

組む姿が見られた。また、

私と同じ分野の研究を行っ

ている研究室では、大学院

生たちが限られた研究費の

中で必死に研究を行い、す

ばらしい成果を挙げている

様子に感銘を受けた。▼イ

ンドの貨幣価値は欧米や日

本などと比べて低いため、

実験装置を購入することが

難しい。大学院生たちは、

自分たちのわずかな装置を

熟知し完全に使いこなすこ

とによって、最先端の研究

を行っていた。学ぶべきこ

との多い出張だった。

(N・Y)

(年4回発行)

2面

高い格付け、世界の理大へ/新年度の予算

3面

新任教員31氏紹介/3先生に名誉教授称号

4・5面

入学式グラフ/研究員内定/卒業式

6面

創立百二十五周年記念事業について

7面

山口・諏訪東京理科大学ニュース

8面

平成15年度の就職概況/お薦め!この本

9面

学生ベンチャー/父母懇談会/今年度入試

10面「理大・人」/平成15年度学長表彰 ほか

平成十六年度東京理科大学入学式が、四月九日

午前十時二十分から、東京千代田区の日本武道館

で行われた。五千四百六十人の新入生を迎えた会

場は、晴れやかな笑顔で満たされた。本学管弦楽

団の記念演奏で開式。新入生も参列したご父母も

やや緊張した面持ちだったが、期待に胸膨らむ様

子がうかがえた。岡村学長の式辞の後、本学合唱

団に合わせて校歌を斉唱し、式が終了した。

壇上で謝辞を述べられる西川先生

西川前学長の叙勲をお祝いする会 開く

や友との交わりや、素養を

深め自立したたくましい生

命力を養うべきかけがえの

ない期間なのです。皆さん

に求められているのは、正

解が必ずある問題を早く解

くという入学試験的能力で

はなく、混沌とした諸課題

の絡まりの中から、創意を

こらして深く考察し、未知

の真理あるいは課題の対処

法を見つけ出す力を身につ

けた人材であることです。

したがって大学における勉

学は、単にその分野の知識

や技能を修得することでは

なく、このような知的活動

についての普遍性の高い科

学的手法を学ぶことなので

す。み

ずから情熱を持って学

び、積極的に挑戦すれば、

結果を得たときの感動を経

験することができます。知

的好奇心から発した活動が

もたらす知的興奮の喜びこ

そ、文明・文化の発展に貢

献した人々の生き甲斐の源

泉であったと私には思える

のです。

二十一世紀に入って人類

社会は、地球環境、資源・

エネルギー、食糧、医療な

ど多くの課題に直面してお

り、それだけに今世紀の地

平を拓く皆さんの活躍が強

く期待されています。私達

教職員は、人類社会の未来

に貢献できるよう、共に歩

んで行きたいと願っていま

す。こ

れからの学園生活で

は、特に心身の健康に留意

し、楽しく実り多い生活を

送ることを希望します。

ド・プアーズ)より「AA-

ダブルAマイナス」

で「アウトルック(=長期

的な見通し)安定的」とい

う評価を取得した。この評

価は、国内の企業では東京

電力、JR東日本、NTT

ドコモ、味の素と同等であ

る。な

お、本学は学校法人と

して日本で初めて、海外の

格付け機関から格付け評価

を取得した。その主な目的

は、本学が「世界を先導す

る科学技術拠点」を目指し

ていること、世界基準での

客観的評価を情報開示する

ためである。

本学は今回の結果を真摯

に受け止め、今後の更なる

大学改革に邁進していく所

存である。(

2面に関連記事)

一人の天才によってではな

く、独創的な企画、信念ま

たは現状に柔軟に対応する

感性を有する人々によって

前進するものである。ま

た、学問分野、産業分野、

社会分野における人的交流

と融合、ウィービング(織

り成すこと)によってもた

らされるものである。

本研究科は産官学こぞっ

て総力を挙げての協力を得

て、新事業創出の人材を育

てるための教授陣を揃え

た。その目標は企業の大小

三月二十七日に専門職大

学院(総合科学技術経営研

究科)で、現在、経済産業

省や産業界の第一線で活躍

されているMIT(マサチ

ューセッツ工科大学)のM

OTスクールの修了者四人

を問わず、営利・非営利を

問わず、課題発見・解決能

力を有する人材の育成にあ

る。ユ

ビキタスと環境の世紀

と言われる現代、当研究科

は入学生に対してはナノ・

バイオ、情報、医薬学の先

端技術を修得させるととも

に、経営論を体系的に教え、

これらの二つのツールに基

づくイノベーション力を身

に付けさせ、付加価値を一

段と高めて世に送り出すこ

とをマニフェストとしたい。

を講演者として招き、本大

学院のファカルティ・ディ

ベロップメント(FD:教

員が授業内容・方法を改善

し、向上させるための組織

的な取り組み)の研修会が

開催された。

研修会には、本大学院の

専任教員と、前花王会長の

常盤文克氏(現東京理科大

学特別顧問)をはじめ客員

教授及び非常勤講師が参加

し、MITの授業概要や課

題等、広い範囲での活発な

議論が行われた。

また、マスコミ各社も取

材に訪れ、本学専門職大学院

のFD活動に対する社会的

な関心の高さがうかがえた。

研修会の後に開催された

懇親会には、塚本桓世理事

長も出席し意見交換が行わ

れるなど、成功裡に終了し

た。

学生ベンチャー活躍中

9面

総合科学技術経営研究科 

スタート

総合科学技術経営研究科 

スタート

新事業創出の人材を育てる

総合科学技術経営研究科長 

板生  清

二十一世紀は知の世紀と

言われる。これは必ずしも

専門職大学院でFD研修会開く

本学、高い格付け取得

米S&Pによる

世界基準の評価

ダブルAマイナス・安定的

楽しく、実り豊かに 楽しく、実り豊かに 新入生の皆さんに望む 学 長 岡村 弘之

日本武道館を埋めた平成16年度新入生と父母たち

Page 2: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

東 京 理 科 大 学 報第 1 5 2号

本学は、一面記載の通り

S&Pによる「ダブルAマ

イナス」の格付けを取得し

たが、従来、日本の大学に

対する国際的な評価は必ず

しも高いとは言えなかっ

た。そこで本学は、

・世界的に見た本学の競争

力を認識するため

・大学教育と研究の両面を

信用力のある第三者から

客観的評価を受け、公に

する社会的義務

の二つの目的から、S&P

による格付けを依頼、高い

評価を取得したものであ

る。S

&Pは、ムーディーズ

と並ぶ世界二大格付け機関

の一つである。また、世界

の六百以上の大学に格付け

を付与した実績があり、そ

の評価はグローバル・スタ

ンダード(国際標準)とい

える。本学の取得した格付

け評価(AA-

ダブルAマイナス、安定的)の

根拠は、主に以下の三点に

よる。

・徹底した実力主義による

高い教育と研究能力に支

えられ、質の高い学生を

安定的に確保しているこ

と・キャンパスの再構築によ

る研究・教育環境の更な

る充実が進んでいること

・非常に健全な財務体質を

維持していること

本来、格付けとは債券の

信用度(元本の安全性)を

表す指標であるため、本学

の健全な財務体質に焦点が

当たりがちである。しかし、

今回の格付け評価には、本

学の高い研究・教育内容や

学生諸君の高い実力も充分

に加味されている。よって、

学生諸君は国際的に認めら

れた高い実力に自信を持っ

平成十六年度予算は、平

成十八年に迎える創立百二

十五周年の記念事業の一環

である、神楽坂・野田地区

再構築計画を一層推進する

ことにより、教育・研究の

質的向上と施設・設備の拡

充を図り、新世紀に相応し

い大学づくりを目的に編成

を行った。

また、次のことを重点項

目として盛込むこととし

た。①

神楽坂地区再構築計画

の一部として、新二号館建

築費の一部を第二号基本金

て今後も学業に取り組んで

ほしい。

いずれにしても、今回の

④創立百二十五周年記念

事業に充当するための寄付

金のうち、平成十六年度目

標額を予算措置すること。

⑤文部科学省の二十一世

紀COEプログラム(二〇

〇三年)に採択された「先

導的建築火災安全工学研究

の推進拠点」の形成推進の

ため、二十一世紀COE火

災科学研究センターを設置

することとし、実験棟建築

費を予算措置すること。

⑥総合創薬情報科学の教

育研究を推進する中核拠点

として東京理科大学薬学部

内に設置された創薬情報科

学センターに導入するハー

ドウェア等購入経費を予算

措置すること。

⑦東京理科大学のポスト

ドクトラル研究員経費を予

算措置すること。

なお、資金収支予算書に

おける前年度繰越支払資金

および消費収支予算書にお

ける前年度繰越消費支出超

過額は、平成十五年度決算

確定前の予算額に基づいて

いる。

*詳細は、七月頃ホームペ

ージへ掲載予定。

2004年(平成16年) 4月23日(金)( 2 )

へ先行組入をすること。ま

た、新五号館建築費、一〇

号館改修費、一〇号館別館

建築費、再構築設計料を予

算措置すること。

②野田地区再構築計画の

一部として、カナル会館(仮

称)建築費、研究室改修費、

耐震改修費、コミュニケー

ション棟(仮称)建築費等

を予算措置すること。

③総合研究所DDS研究

部門における研究開発プロ

ジェクト実施に要する施設

整備費等を予算措置するこ

と。

格付け評価は「日本の理科

大」ではなく「世界の理科

大」として飛躍する第一段

階として真摯に受け止め、

今後の本学発展の一助とす

べきであろう。

学校法人会計の計算体系は、

「学校法人会計基準」に基づき、

「資金収支計算書」、「消費収支

計算書」および「貸借対照表」

から成り立っている。

学校法人における教育研究

等の諸活動について、具体的

に計画策定を行ない編成され

た予算は、資金収支計算書お

よび消費収支計算書に計上さ

れ、その実績は決算額として

両計算書および貸借対照表に

表示される。

〇資金収支計算書

資金収支計算書は、教育研

究等の諸活動に要する一年間

の資金の収入、支出をみるも

ので、支出に対応する収入が

どのような源泉から調達され

ているかをみることができる。

また、借入金などの負債性

のある収入や、固定資産取得

に必要な支出、借入金返済な

どが全体の収支にどのような

役割を果たしているかなども

みることができる。

〇消費収支計算書

消費収支計算書は、毎年度

の経営状況を示すものであ

る。「消費支出」とは、学校

法人が教育研究等の諸活動に

消費する資産の取得価額また

は用役の対価のことであり、

「消費収入」とは、「消費支出」

に充当し得る収入のことであ

り、負債性のない収入(帰属

収入)から資本的支出(基本

金組入額※)を控除したもの

をいう。「消費収入」と「消費

支出」を対比することにより、

収入超過か支出超過かがわか

る。

※基本金

「基本金」とは学校法人会

計独特のものであり、学校法

人が、教育研究活動等の諸活

動の計画に基づき必要な資産

を継続的に保持するために維

持すべきものとして、帰属収

入の中から組み入れた金額の

ことをいい、組み入れ対象資

産の性質により次の第一号か

ら第四号に区分される。

▽第一号基本金 設立当初

に取得した固定資産と設立後

新たな学校の設置、既設の学

校の施設設備充実向上のため

に取得した固定資産の価額で

ある。ただし、借入金で取得

した資産の組み入れは、返済

した時点で行われる。

▽第二号基本金 将来取得

する固定資産のために事前に

計画的、段階的に組み入れる

金銭その他の資産の額である。

▽第三号基本金 奨学事業

などのための基金設定を目的

とした資産の額である。

▽第四号基本金 学校法人

会計基準等で定められた方式

に基づいて算出した恒常的に

保持すべき資金の額である。

収支計算書の見方

平 成 16 年 度  資 金 収 支 予 算 [平成16年4月1日から平成17年3月31日まで] (単位:千円)

平 成 16 年 度  消 費 収 支 予 算 [平成16年4月1日から平成17年3月31日まで] (単位:千円)

収     入     の     部

支     出     の     部

消   費   収   入   の   部

消   費   支   出   の   部

科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額

科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額

科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額

科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額 科    目 16年度予算額

25,012,123 16,352,800 2,561,450 1,599,128 4,498,745 1,613,278 1,564,278 9,000 16,000 24,000

1,788,000 1,500,000 288,000 4,202,168 4,182,340 14,828 5,000

127,716

学生生徒等納付金収入 授業料収入 入学金収入 実験実習料収入 施設設備資金収入 手数料収入 入学検定料収入 試験料収入 証明手数料収入 大学入試センター試験実施手数料収入 寄付金収入 特別寄付金収入 一般寄付金収入 補助金収入 国庫補助金収入 地方公共団体補助金収入 学術研究振興資金収入 資産運用収入

5,000 25,910 96,806 543,598 543,598 942,303 20,000 559,820 362,483

15,897,741 8,660,511 2,551,493 454,191 4,197,382 34,164

3,845,663 2,000,000 725,574

第3号基本金運用収入 受取利息・配当金収入 施設設備利用料収入 事 業 収 入 受託事業収入 雑 収 入 入学要項売上収入 私立大学退職金財団交付金収入 その他の雑収入 前受金収入 授業料前受金収入 入学金前受金収入 実験実習料前受金収入 施設設備資金前受金収入 その他の前受金収入 その他の収入 神楽坂地区新5号館建築及び10号館 改修資金引当特定預金からの繰入収入

退職給与引当特定預金からの繰入収入

744,329 146,957 214,133 14,670

△16,916,280 △ 1,248,976 △15,667,304 43,105,890

80,162,200

前期末未収入金収入 貸付金回収収入  預り金受入収入 保証金回収収入 資金収入調整勘定 期末未収入金 前期末前受金 前年度繰越支払資金

収 入 の 部 合 計

学生生徒等納付金 授業料 入学金 実験実習料 施設設備資金 手 数 料 入学検定料 試験料 証明手数料 大学入試センター試験実施手数料 寄 付 金 特別寄付金

一般寄付金 現物寄付金 補 助 金 国庫補助金 地方公共団体補助金 学術研究振興資金 資産運用収入 第3号基本金運用収入 受取利息・配当金 施設設備利用料 事業収入 受託事業収入

雑 収 入 入学要項売上収入 私立大学退職金財団交付金 その他の雑収入

帰 属 収 入 合 計 基 本 金 組 入 額 合 計 消 費 収 入 の 部 合 計

15,227,611 9,882,524 4,511,197 107,991 725,899 8,399,728 1,939,977 1,155,888 400,562 169,046 81,522 218,211 337,783 13,432 11,630 940,505 360,911 80,972 593

1,294,544 513,560 727,684 152,908 1,743,395

人件費支出 教員人件費支出 職員人件費支出 役員報酬支出 退職金支出 教育研究経費支出 消耗品費支出 光熱水費支出 旅費交通費支出 奨学費支出 福利厚生費支出 通信運搬費支出 印刷費支出 広告費支出 会議費支出 賃借料支出 修繕費支出 諸会費支出 公租公課支出 報酬・委託・手数料支出 保守料支出 資料費支出 雑費支出 管理経費支出

44,837 105,492 65,292 38,713 40,785 183,188 17,954 128,455 36,850 251,347 67,903 12,876 53,000 529,551 85,413 49,473 32,266 51,442 51,442 287,930 287,930 6,417,700 280,000 3,241,715

消耗品費支出 光熱水費支出 旅費交通費支出 福利厚生費支出 通信運搬費支出 印刷費支出 保険料支出 広告費支出 渉外・会議費支出 賃借料支出 修繕費支出 諸会費支出 公租公課支出 報酬・委託・手数料支出 保守料支出 資料費支出 雑費支出 借入金等利息支出 借入金利息支出 借入金等返済支出 借入金返済支出 施設関係支出 土地支出 建物支出

114,985 2,781,000 2,010,378 1,812,542 80,521 117,315 1,725,574 725,574 1,000,000 1,281,554 472,360 809,194 300,000

△ 781,145 △ 781,145 43,498,033

80,162,200

構築物支出 建設仮勘定支出 設備関係支出 教育研究用機器備品支出 その他の機器備品支出 図書支出 資産運用支出 退職給与引当特定預金への繰入支出 神楽坂新2号館建築引当特定預金への繰入支出 その他の支出 貸付金支払支出 前期末未払金支払支出 予備費 資金支出調整勘定 期末未払金 次年度繰越支払資金

支 出 の 部 合 計

15,227,611 9,882,524 4,511,197 107,991 533,225 192,674

12,891,752 1,939,977 1,155,888 400,562 169,046 81,522 218,211 337,783 13,432 11,630 940,505 360,911

人 件 費 教員人件費 職員人件費 役員報酬 退職金 退職給与引当金繰入額 教育研究経費 消耗品費 光熱水費 旅費交通費 奨学費 福利厚生費 通信運搬費 印刷費 広告費 会議費 賃借料 修繕費

80,972 593

1,294,544 513,560 727,684 152,908 4,492,024 1,829,997 44,837 105,492 65,292 38,713 40,785 183,188 17,954 128,455 36,850 251,347

諸会費 公租公課 報酬・委託・手数料 保守料 資料費 雑 費 減価償却額 管 理 経 費 消耗品費 光熱水費 旅費交通費 福利厚生費 通信運搬費 印刷費 保険料 広告費 渉外・会議費 賃借料

67,903 12,876 53,000 529,551 85,413 49,473 32,266 86,602 51,442 51,442 300,000

30,300,802 799,691 4,136,947 4,936,638

修繕費 諸会費 公租公課 報酬・委託・手数料 保守料 資料費 雑 費 減価償却額 借入金等利息 借入金利息 予 備 費 消 費 支 出 の 部 合 計

当 年 度 消 費 支 出 超 過 額 前年度繰越消費支出超過額 翌年度繰越消費支出超過額

25,012,123 16,352,800 2,561,450 1,599,128 4,498,745 1,613,278 1,564,278 9,000 16,000 24,000

2,113,316 1,500,000

288,000 325,316 4,202,168 4,182,340 14,828 5,000

127,716 5,000 25,910 96,806 543,598 543,598

942,303 20,000 559,820 362,483

34,554,502 △ 5,053,391 29,501,111

格付け取得までの流れ図

S&P 大 学

分 析

公 表

格付け決定・通知 格付け結果承認

資料作成・提出

・事前提出資料の分析結果 ・マネージメント・ミー  ティングの分析結果

S&P格付け 委員会で検討

・大学案内、自己点検・評  価報告書、財務諸表など

マネージメント・ミーティング 神楽坂・野田校舎視察

格付けの依頼

S&PとR&Iの格付け比較(抜粋) (2004.3.17現在)

*S&P=スタンダード・アンド・プアーズ(米)、R&I=格付投資情報センター(日本)/米国と日本の機関による格付け格差は平均して2~3程度格差がある

S & P R & I格付け 会 社 名 会 社 名 大 学 名 大 学 名

ハ ー バ ー ド 大 学 スタンフォード大学 マサチューセッツ 工 科 大 学

コ ー ネ ル 大 学 ウェルズリー大学 ク ィ ー ン ズ 大 学

慶 應 義 塾 大 学 シ カ ゴ 大 学 ジョンズ・ホプキンズ大 学

ジョージタウン大学 ランカスター大学 ニューイングランド 法 科 大 学

ロチェスター大学 ウースター工科大学 バークリー音楽大学

ク ラ ー ク 大 学 ウィスコンシン医科大学 ア メ リ カ ン 大 学

トヨタ自動車

デ ン ソ ー

武田薬品工業 花 王 イトーヨーカ堂 キ ヤ ノ ン

旭 化 成

日本証券金融

日立製作所

JR東日本 東 京 電 力 NTTドコモ 味 の 素 ホ ン ダ ソ ニ ー 松下電器産業 日本生命保険

リ コ ー シ ャ ー プ 富士ゼロックス

トヨタ自動車

デ ン ソ ー

武田薬品工業

花 王イトーヨーカ堂 キ ヤ ノ ン JR東日本 東 京 電 力 NTTドコモ 松下電器産業

味 の 素 ホ ン ダ ソ ニ ー 日本生命保険 リ コ ー シ ャ ー プ 富士ゼロックス

( 略 )

旭 化 成 日本証券金融 日立製作所

( 略 )

早稲田大学 慶應義塾大学

日 本 大 学

法 政 大 学 成 蹊 大 学 千葉工業大学

大阪経済大学 広島修道大学

( 略 )

東 京 理 科 大 学 カーネギーメロン大学 カリフォルニア大学

AAA

AA+

AA

AA-

A-

A+

A

「世界の理大」へ一歩 「世界の理大」へ一歩 米社による 高い格付け 教育・研究の実績も評価

記者会見で本学の獲得した高い格付け結果を

発表する塚本理事長=日本プレスセンター

平成16年度予算 

編成

学校法人東京理科大学理事会

Page 3: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

( 3 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第 1 5 2号

東京理科大学は、永年に

わたり本学の教育・研究の

発展に尽力され、多くの功

績を挙げられた三先生に名

誉教授の称号を授与した。

◇平成15年12月11日付

加藤 俊平 68歳

元工学部第一部教授

東京大学大学院法学

研究科(民事法)博士

課程満期退学

昭和四十九年に着任以

来、二十六年間にわたり在

【理学部第一部】

◆物理学科教

授 本間 芳和

(ほんま・よしかず)

①東北大学大学院理学研究

科博士課程前期課程物理学

専攻修了②NTT物性科学

基礎研究所表面構造制御研

究グループリーダー③物理

学実験(2)、物理学演習、

電磁気学演習④工学博士

◆応用物理学科

教授 服部 武志

(はっとり・たけし)

①東京大学大学院理学系研

究科物理学専門課程博士課

程修了②東北大学評議員、

多元物質科学研究所副所長

③固体物理学(2)、物理学

実験、物理数学(1)及び演

習④理学博士

【工学部第一部】

職された。学生部長や保健

体育科学センター長などの

要職を歴任。専門は労働関

連法の分野で、「船員制度」

の研究をまとめられた。そ

の功績により運輸大臣表彰

のほか、藍綬褒章、交通文

化章を受章された。

入江 泰三 77歳

元工学部第一部教授

大阪大学理学部物理

学科卒業

昭和四十年に着任以来、

二十六年間にわたり在職さ

れた。学生部長や電気工学

科主任などの要職を歴任。

専門は電気物性工学で、三

元ならびに多元化合物半導

体の結晶成長と物性に関す

る研究を行った。

酒井 俊道 67歳

元工学部第一部教授

慶應義塾大学大学院

工学研究科博士課程

単位取得退学

昭和四十五年に着任以

来、三十二年間にわたり在

職された。本学評議員のほ

か機械工学科主任などを歴

任。専門は流体工学、特に

流体機械で遠心および斜流

機械における流れ場の解明

と性能向上を目的として実

験的・数値的に研究を行った。

長年にわたり本学の教

育・研究、事務に尽力され

た三十氏が三月三十一日付

で定年を迎えられた。

(敬称略)

【理学部第一部】小出直之

▽長谷川佑子▽塚越幹郎▽

中村淑子▽植村諒子(選択

定年)

【理学部第二部】小池茂年

【工学部第一部】佐藤一省

▽武田兼一良

【理工学部】青木基次▽沼

隆三▽大森英樹▽小林嶺道

▽二見靖彦▽大塚仁也▽渡

俊一▽熊谷輝雄▽服部直

三▽加川穂積▽梅澤喜久夫

【経営学部】片岡洋一

【総合研究所】生田安喜良

【山口理大】戸嶋直樹▽中

山登史男

【諏訪理大】津久井

稲坂勤▽川上洋一▽三井田

陸郎

【事務総局】栗原良平(事

務総局)▽岡田治代(庶務

課(野田)メールセンター)▽

松尾禺宏(山口理大事務部)

科精密機械工学専攻修士課

程修了②㈱ニコン顧問③技

術開発マネジメント等④工

学修士

教授 宮永 博史

(みやなが・ひろし)

①MIT大学院修士課程修

了②アビームコンサルティ

ング㈱取締役③B

toB

マー

ケティング等④M

asterof

Science

inElectrical

Engineering

&Com

puterScience

教授 宮原 諄二

(みやはら・じゅんじ)

①名古屋大学大学院工学研

究科金属学専攻修士課程修

了②一橋大学イノベーショ

ン研究センター長③技術評

価論等④工学修士

教授 幸  富成

(みゆき・とみなり)

①上智大学大学院法学研究

科法律学専攻修士課程修了

②野村證券㈱アセット・フ

ァイナンス部部長③コーポ

レート・ファイナンス、プ

ロジェクト・ファイナンス

等④法学修士

教授 森  健一

(7月就任)

(もり・けんいち)

①東京大学工学部応用物理

学科卒業②東芝テック㈱相

談役③新産業創出論等④工

学博士

助教授 徳重 桃子

(とくしげ・ももこ)

①上智大学文学部哲学科卒

業②SRIコンサルティン

グ・ビジネス・インテリジ

ェンス・ディレクター③マ

ーケティング等④文学士

(BA)

【総合科学研究所】

◆先端材料研究部門

教授 松田 彰久

(まつだ・あきひさ)

①早稲田大学大学院理工学

研究科無機化学専攻修士課

程修了②独立行政法人産業

技術総合研究所薄膜シリコ

ン系太陽電池開発研究ラボ

ラボ長④工学博士

*山口東京理科大学

【基礎工学部】

◆物質・環境工学科

助教授 木練  透

(きねり・とおる)

①東京理科大学大学院基礎

工学研究科材料工学専攻博

士後期課程修了②TDK㈱

プロセス技術開発センター

主任研究員③無機化学1、

無機合成化学、無機有機化

学演習等④工学博士

◆物質・環境工学科

助教授 星   肇

(ほし・はじめ)

①東京工業大学大学院理工

学研究科高分子工学専攻修

士課程修了②東京工業大学

大学院理工学研究科有機・

高分子物質専攻助手③材料

力学④博士(工学)

*諏訪東京理科大学

【システム工学部】

◆電子システム工学科

助教授 松江 英明

(まつえ・ひであき)

①電気通信大学電気通信学

部電子工学科卒業②NTT

アクセスサービスシステム

研究所、プロジェクトマネ

ージャ担当部長③移動体通

信システム、通信工学1・

2、コンピュータネットワ

ーク概論④工学博士

◆電子システム工学科

講師 清水 俊治

(しみず・しゅんじ)

①北海道大学大学院工学研

究科生体工学専攻博士後期

課程修了②理化学研究所脳

科学総合研究センター研究

員③センサと応用技術、制

御理論、ディジタルシステ

ム制御、プログラミング2

及び演習④工学博士

【経営情報学部】

◆経営情報学科

教授 七松  敏

(ななまつ・さとし)

①早稲田大学大学院理工学

研究科応用物理学専攻修士

課程修了②日本電気株式会

社③マルチメディア機器

論、ネットワーク論、情報

管理論等④理学博士

◆経営情報学科

助教授 伊藤 忠治

(いとう・ただはる)

①明治大学大学院経営学研

究科経営学専攻博士前期課

程修了②創価女子短期大学

経営科教授③財務管理論、

中小企業論、経営分析、金

融論④経営学修士

3先生に名誉教授称号 30氏が定年をお迎え

所生命情報研究センター助

教授③創薬情報科学④博士

(理学)

◆製薬学科教

授 早川 洋一

(はやかわ・よういち)

①東京大学大学院農学系研

究科農芸化学専攻博士課程

修了②東京大学分子細胞生

物学研究所助教授③微生物

薬品化学④農学博士

【理工学部】

◆教養

助教授 今村  武

(いまむら・たけし)

①レーゲンスブルク大学哲

学学部近代ドイツ文学専攻

博士課程修了②非常勤講師

(明治大学、立正大学、国立

音楽大学、武蔵野音楽大学)

③ドイツ語1④D

oktor

derPhilosophie

◆教養

講師 宗内 綾子

(むねうち・あやこ)

①東京大学大学院人文社会

系研究科英語英米文学専門

分野博士課程満期退学②非

常勤講師(武蔵大学、東京

工科大学)③英語表現1、英

語講読1・2・3④文学修士

◆数学科

教授 芥川 一雄

(あくたがわ・かずお)

①九州大学大学院理学研究

科博士課程数学専攻(幾何

学)単位取得退学②静岡大

学理学部助教授③幾何学特

論1、線形代数学1④博士

(理学)

◆物理学科教

授 齋藤 晃一

(さいとう・こういち)

①東北大学大学院理学研究

科原子核理学専攻博士後期

課程修了②東北薬科大学薬

学部製薬学科薬品物理化学

教室助教授③物理学1④理

学博士

◆土木工学科

教授 龍岡 文夫

(たつおか・ふみお)

①東京大学大学院工学系研

究科土木工学専攻博士課程

修了②東京大学工学系研究

科社会基盤工学科教授③土

質力学1④工学博士

【基礎工学部】

◆教養

講師 村上  学

(むらかみ・まなぶ)

①九州大学大学院文学研究

科博士後期課程修了②非常

勤講師(九州産業大学、高

尾看護専門学校、中村学園

大学等)③哲学・倫理学④

博士(文学)

◆材料工学科

講師 曽我 公平

(そが・こうへい)

①東京大学大学院工学系研

究科材料学専攻博士課程修

了②東京大学大学院新領域

創成科学研究科物質系専攻

助手③金属材料学2、材料

物理学演習1等④博士(工

学)総

合科学技術

【経営研究科(MOT)】

教授 板生  清

(いたお・きよし)

①東京大学大学院工学系研

究科精密機械工学専攻修士

課程修了②東京大学大学院

新領域創成科学研究科教授

③環境技術、情報技術、技

術経営特論1・2等④工学

博士

教授 石原  直

(いしはら・すなお)

①東京大学大学院工学系研

究科精密機械工学専攻修士

課程修了②NTTアドバン

ステクノロジ㈱ナノエレク

トロニクス事業部長③ナノ

テクノロジー等④博士(工

学)

教授 大隅 規由

(おおすみ・のりよし)

①東京工業大学大学院総合

理工学研究科物理情報工学

専攻博士課程修了②B

ridgena,Inc..

代表取締役社長

③サプライチェーン・マネ

ジメント等④工学博士

教授 神谷 隆史

(かみや・たかし)

①神戸大学経済学部卒業②

戦略人材開発研究所代表取

締役所長③リーダーシップ

論等④経済学士

教授 坂本 正典

(さかもと・まさのり)

①東京大学大学院工学系研

究科物理工学専攻博士課程

修了②アビシア㈱C

ovionBussiness

Manager

プロジェクト評価、プロジ

ェクト組織等④工学博士

教授 篠山 伸彌

(ささやま・しんや)

①東京大学大学院工学研究

加藤俊平先生

入江泰三先生

酒井俊道先生

新任職員10氏

大学局長に中村好一氏前列右から竹内、田中、尾崎、小倉、佐貫、後

列同種村、藤代、山口、荻原の新職員の皆さん

四月一日付で新採用の職

員十人は次のとおり。

◇神楽坂校舎

▼大学局

長・中村好一=写真右▼総

務課・田中佳子▼生涯学習

課・竹内裕一▼工学事務

課・尾崎ルツ▼第二部事務

課専門職大学院事務室・小

暮克哉▼学生課・佐貫真弓

▼事務システム課・種村和子

◇野田校舎

▼管財課・

藤代友紀▼理工学事務課・

山口貴近

◇諏訪校舎

▼学務課・

荻原由昌

新任教員 

31氏紹介 新任教員 

31氏紹介

◆建築学科

教授 佐々木 文夫

(ささき・ふみお)

①東京大学大学院数理科学

研究科数理科学専攻第1種

博士課程修了③鹿島建設株

式会社ITソリューション

部次長③微分積分1・2④

博士(数理科学)

◆工業化学科

教授 荒川 裕則

(あらかわ・ひろのり)

①東京工業大学大学院理工

学研究科化学工学専攻博士

課程修了②独立行政法人産

業技術総合研究所光反応制

御研究センター長③化学平

衡論、反応速度論④工学博

士【薬学部】

◆薬学科助

教授 宮崎  智

(みやざき・さとる)

①東京理科大学大学院理工

学研究科情報科学専攻修士

課程修了②国立遺伝学研究

①最終学歴 ②前 歴

③担当科目 ④学 位

Page 4: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

空澄み渡り前途祝福 平成16年度 入学式

東 京 理 科 大 学 報第 1 5 2号 2004年(平成16年) 4月23日(金)( 4 )

入学式場の日本武道館正面

情熱をもって学び積極的に挑戦を…と岡村学長の式辞

▲ 21世紀を担う女性パワーも次々 ▼

いざ長万部へ!空港へ向かうバスを見送る父母たち

よき友、よきライバルであれ…記念の一歩

なんといっても、今日はやっぱりVサイン!

孫の晴れ姿をひと目…と銀髪ご婦人も

今日のよき日の思い出に…記念品売場

会場を埋めた新入生と父母たちを前に本学管弦楽団による演奏で校歌斉唱

「わかったわね、忘れちゃいけませんよ」「もうガキじゃないよ、母さん」と聞こえてきそうなワンショット

Page 5: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

( 5 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第 1 5 2号

平成十五年度から本学が

配分する予算(学長扱重点

共通経費予算等)により雇

用できる本学独自のポスト

ドクトラル研究員(PD)

採用制度を新設した。

PD制度とは、本学が行

う研究プロジェクトを遂行

するために必要な、豊かな

研究経験を有する国内外に

おける多様な人材を受け入

れることを目的としている。

平成十六年度のPDは、別

表の通り十二人が内定。任

期は原則として一年以内で

ある。

また、平成十六年度の日

本学術振興会特別研究員が

発表され、本学は別表の通

り十三人の内定者を受け入

れる。採用期間は二年ある

いは三年間。「特別研究員」

制度は、日本学術振興会が、

優れた研究者に奨励金を支

給する制度である。四月の

採用後、国公私立大学や大

学共同利用機関、国公立試

験研究機関などで研究に従

事する。

右二つの研究員に内定し

た三人に、研究内容と今後

の抱負を述べてもらった。

現在の日本のポスドク制

度は、アメリカなどにくら

べると決して充実している

とはいえず、一部の大型予

算でない限りポスドクとい

う形の研究者に対して人件

費が分配されることが難し

いのが現状だと思います。

その中でいち早く大学指定

のポスドク制度が実施され

ることは、日本における研

究者の層をよりいっそう分

厚いものにすることへの大

きな貢献であり、第一歩で

あると思います。こうした

機会が与えられたことを非

常にうれしく思っていま

す。このような制度の中で

研究を続けられるというこ

とは、日本の次世代を担う

若きサイエンティストを育

成する上でも非常に重要で

あり、日本のサイエンスを

世界に発信できることにつ

ながるのではないでしょう

か。

私は、テロメアに関する

研究を行っています。テロ

メアは、真核生物の染色体

末端に存在し、体細胞では

細胞分裂ごとにテロメアの

長さが短縮し、一定の長さ

まで短縮すると細胞は増殖

を停止します。このことか

ら、テロメアは細胞の老化

や癌化と密接な関係がある

のではないかと

考えられていま

す。そこで、私

は、このテロメ

アの長さを調節

すると言われて

いるテロメア一

本鎖DNA領域

に結合する蛋白

質Poll

の機能解

析について研究

を行っています。

修士二年の時

に、特別研究員

へのチャンスが

あることを知

り、応募しまし

た。内定の通知

をいただいたと

きは、本当に嬉しかったで

す。これも先生をはじめと

する研究室の仲間のおかけ

だと思っています。特別研

究員という立場になった以

上、研究者として今後も続

けていけるように、博士課

程では広い視野を持って学

んでいこうと考えています。

最後に、学部生のみなさ

んも、興味を持ったことや

やってみたいことに、どん

どん挑戦して欲しいと思い

ます。

平成十五年度の学位記・

修了証書授与式が、卒業生

の新しい門出を祝うかのよ

うな素晴らしい晴天となっ

た三月十九日、東京・九段

の日本武道館で挙行され、

五千二百七十二名の卒業生

は大いなる希望と夢を抱い

て、それぞれの進路に羽ば

たいていった。

岡村学長からは「広い視

野からの柔軟な発想に努め

よ」「職業倫理を自覚して

高い志を掲げよう」という

期待と希望が述べられ、さ

らに「本学創設者の高貴な

志が果たした意義に想いを

いたし、皆さん自身の志を

高く掲げるとともに、職業

倫理を自覚した良心ある科

学者・技術者・職業人とし

て活躍し、人類が直面する

困難な諸課題に果敢に挑戦

することを期待します」と

いう式辞があった。

新たな進路に旅立つ最後

の一日、卒業生はそれぞれ

証書を授与された後、恩師

や級友あるいはゼミやクラ

ブの仲間との別れを惜しん

だ。社会は変革の時代で卒

業生の行く手にもさまざま

な試練も予想されるが、

「実力主義」の教育を受継

いだ理大出身者として、前

途を切り拓いていってほし

いと願う一日であった。

内 

ポストドクトラル

平成16年度日本学術振興会

PD研究員に12人 特別研究員に13人

● 平成16年度本学予算によるポスト ● ドクトラル研究員採用内定者 申 請 者 PD氏名

工藤 昭彦

矢島 博文

河合 武司

小島 周二

古谷 賢朗

尾立 晋祥

朽津 和幸

菊池 正紀

中井 浩二

後飯塚 僚

若松 孝旺

若松 孝旺

Jianqiang Yu Catalin Romeo LUCULESCU

Shufeng Pang

Suping Fang

丹羽美由紀

椎木 紀子

大野 良子

Fei Xu

今井 貴之

水野 拓也

田中  太

出口 嘉一

理一・応化・

理一・応化・

工学・工化・

薬学・薬学・

理工・数学・

理工・物理・

理工・応生・

理工・機械・

総 合 研・

生 命 研・

総 合 研・

総 合 研・

PD

DC2

DC1

● 平成16年度日本学術振興会 ● 特別研究員採用内定者 氏 名 研究指導教員

関  陽一 吉田 幸彦 福田 勝利 長谷川大樹 川上 隆茂 草野 博彰 堀  一也 中村 征史 洗平 昌晃 中澤 幸仁 山口潤一郎 古川亜矢子 鈴木 淳一

生 命 研・後飯塚 僚 理  研・池畑誠一郎 理  研・中井  泉 薬  研・内呂 拓実 薬  研・武田  健 基礎工研・島田 浩章 基礎工研・松野 健治 基礎工研・松野 健治 理  研・渡辺 一之 理  研・佐々木健夫 工  研・林 雄二郎 理  研・鳥越 秀峰 総 合 研・若松 孝旺

※PD:博士後期課程修了(予定)者/DC1:博士後期  課程第1年次/DC2:博士後期課程第2・3年次

このたび「大学が配分す

る予算によるポスドク研究

PD研究員に内定して

リンパ球中の抗腫瘍分子解明

生命科学研究所

分子生物学研究部門

水野 拓也

員」として採用され、生命

科学研究所分子生物学研究

部門後飯塚研究室に配属さ

れました。アメリカでのポ

スドク生活も二年を過ぎた

頃、日本においてもう少し

ポスドクを続けたいと思っ

ていたところ、後飯塚先生

からお話があり、機会を与

えていただけることに至り

ました。

我々の研究室では、免疫

学に関する研究を血液中の

白血球細胞の一つであるリ

ンパ球を用いて行っていま

す。このリンパ球の中で

も、腫瘍に対して活躍する

のがナチュラルキラー(N

K)

細胞であり、このNK

細胞がもつMISTとよば

れる分子を持っていないマ

ウスを人工的に作ると、そ

のマウスにおいては正常な

マウスに比べて腫瘍の転移

がおこりにくいということ

がわかっています。この分

子のもつ腫瘍に対する抑制

作用の機序を解明すること

により、抗腫瘍効果を期待

した臨床応用へ結びつける

ことが研究テーマです。

特別研究員に内定して

植物の師部組織の生理の解析

基礎工研生物工学

専攻博士課程3年

草野 博彰

私は、植物の葉脈中の師

部という物質輸送に関わる

組織の生理機能を、遺伝子

レベルで研究しています。

師部でどのような遺伝子が

発現しているかを明らかに

するためには、純粋な師部

細胞を研究材料とすること

が効果的です。これまでに

当研究室では、師部細胞の

純粋な採取に世界で初めて

成功しています。私は、こ

の師部細胞から未知の転写

因子を発見しました。この

転写因子を研究すること

で、植物の師部における遺

伝子発現や機能制御のメカ

ニズムが明らかになると考

えています。

特別研究員制度は研究者

を目指す者の経済的・精神

的な自立を支援する制度だ

と思って応募しましたが、

採用に至ったのは、研究室

におけるこれまでの先端的

研究成果の蓄積と先生方の

適切な指導のたまものであ

ると感謝しています。

特別研究員に採用された

ことで、独立した研究者に

なるための経験を積む貴重

なチャンスが与えられたと

考えています。このような

幸運に出会うためにも、後

輩のみなさんにどんどん挑

戦してもらいたいと思いま

す。

特別研究員に内定して

染色体末端のテロメアの究明

理研化学専攻

博士課程1年

古川 亜矢子

平成15年度卒業・修了生数一覧 平成16年 3月20日 ( )

学部 学  科

学 部 合 計

卒業 生数

研究科 専  攻

研 究 科 合 計

博士 修士

課程

専  攻

専 攻 科 合 計

修了生数

数 学 科 物 理 学 科 化 学 科 応 用 数 学 科 応用物理学科 応 用 化 学 科

計 数 学 科 物 理 学 科 化 学 科

計 建 築 学 科 工 業 化 学 科 電 気 工 学 科 経 営 工 学 科 機 械 工 学 科

計 建 築 学 科 電 気 工 学 科 経 営 工 学 科

計 薬 学 科 製 薬 学 科

計 数 学 科 物 理 学 科 情 報 科 学 科 応用生物科学科 建 築 学 科 工 業 化 学 科 電 気 工 学 科 経 営 工 学 科 機 械 工 学 科 土 木 工 学 科

計 電子応用工学科 材 料 工 学 科 生 物 工 学 科

計 経 営 学 科

117 120 106 117 142 125 727 164 134 166 464 116 104 106 131 103 560 93 85 81 259 97 87 184 147 168 112 92 196 120 178 187 141 103 1,444 93 109 80 282 238 238 4,158

理  一

理 

薬学

工 

経営

基礎工

理    工

工 一

数 学 専 攻 物 理 学 専 攻 化 学 専 攻 理 数 教 育 専 攻

計 建 築 学 専 攻 工 業 化 学 専 攻 電 気 工 学 専 攻 経 営 工 学 専 攻 機 械 工 学 専 攻

計 薬 学 専 攻

計 数 学 専 攻 物 理 学 専 攻 情 報 科 学 専 攻 応用生物科学専攻 建 築 学 専 攻 工 業 化 学 専 攻 電 気 工 学 専 攻 経 営 工 学 専 攻 機 械 工 学 専 攻 土 木 工 学 専 攻

計 電子応用工学専攻 材 料 工 学 専 攻 生 物 工 学 専 攻

計 経 営 学 専 攻

計 生 命 科 学 専 攻

4 5 3 - 12 1 0 1 2 0 4 1 1 2 2 1 6 1

※ 4 2 2 1 1

※ 22 1 1 5 7 - -

※ 4 ※ 4 ※ 50

26 54 94 16 190 38 60 52 33 41 224 53 53 12 24 29 60 52 68 81 23 41 17 407 44 41 38 123 11 11 16 16

1,024

理 研

薬研

生命研

経営研

工  研

理  工  研

基礎工研

数 学 専 攻 物 理 学 専 攻 化 学 専 攻

26 4 10 40

理学専攻科

学 部 修 士 博士(課程) 専 攻 科 大 学 合 計

4,158 1,024  50 40

5,272※平成15年9月30日付修了生含む。

志を高く掲げて活躍を

平成15年度学位記・修了証書授与式

写し写され…晴れやか卒業生たち

青空に映えるサクラの沿道を式場へ向かう新入生と父母たち

Page 6: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

東 京 理 科 大 学 報第 1 5 2号

陽春のうららかな風と共

に本学の門をくぐられた学

部学生・大学院学生の皆

様、そしてご父母ならびに

関係者の皆様、ご入学おめ

でとうございます。新しい

門出をお祝い申しあげると

共に、皆様をお迎えするこ

とができましたことを心よ

りお慶び申しあげます。

本学は、一八八一年(明

治十四年)、理学に対する

熱い思いと、建学理念であ

る「理学の普及をもって国

運発展の基礎となす」とい

う日本の将来を見据えた鋭

い洞察力を備えた若き理学

士らにより設立されまし

た。そして、来る二〇〇六

年六月、創立百二十五周年

を迎えます。

これに先立ち「二十一世

紀の科学は良心へ向かう―

Conscience

」をコンセプ

トに掲げ「創立百二十五周

年記念事業」を実施してお

ります。創立以来百二十年

余り培ってきた建学理念

「理学の普及」を礎に、未

踏分野に挑む「科学技術の

創成」へと向かう、あふれ

んばかりの「情熱」と「良

心」で満たされるフロンテ

ィアでありたいと考えてい

ます。

我が国では日本再生の旗

印のもと、平成七年十一月

に「科学技術基本法」が施

行され、これに基づき「科

学技術創造立国」の目標を

【同 窓】

◇金四百五拾万円

森野 義男様

◇金壱百万円

天野  久様

◇金五拾万円

阿部 克衛様

岡田 健三様

加藤 和詳様

亀田 光昭様

小西 敏治様

菅原 俊一様

宮川 公治様

◇金参拾万円

倉橋 義雄様

黒崎 弘康様

酒井 陽太様

◇金弐拾五万円

菅野 隆三様

◇金弐拾万円

池田佐喜男様

平本 秀俊様

山田 義幸様

匿名  一名

◇金拾万円

穴吹 英隆様

石黒 洽一様

宇佐見育三様

神谷  電様

川崎  靖様

倉又 正雄様

清水  毅様

b瀬  東様

田代  寛様

筒口 正子様

中島 正一様

長野  明様

山田 建己様

匿名  一名

◇金六万円

石川 伸明様

◇金五万円

秋山 忠司様

天野太一郎様

有沢  信様

石井 清一様

稲野邉由子様

奥田 孝子様

加藤 素男様

亀澤 祐浩様

酒井 泰治様

島村 秀男様

鳥海 辰雄様

南  一史様

宮本  惇様

望月 秀雄様

森下 誠次様

山田 和明様

匿名  三名

◇金弐万円

坂田 信一様

林田  實様

福山 辰夫様

◇金壱万五千円

鈴木智恵子様

◇金壱万円

淺田 重雄様

植村 将人様

遠藤  忠様

岡村 秀時様

小島 正人様

高宮 英夫様

平林 良一様

宮c

知明様

守屋  茂様

吉田 光孝様

匿名  一名

【父母・保証人】

◇金拾万円

入山  充様

渡邉 隆起様

◇金五万円

山田 勝廣様

【一  般】

に努めて行くことが使命で

あると考えております。

次代の「科学技術の創成」

を担う若者を育てていくと

いう重要な役割を果たすた

め、本学では「創立百二十

◇金壱百五拾万円

森野  茂様

【教職員】

◇金弐百万円

岡村 弘之様

◇金壱百万円

澤  芳昭様

塚本 桓世様

原  文雄様

◇金五拾万円

伊藤  稔様

狩野 紀昭様

工藤 善之様

幡野  純様

匿名  一名

◇金四拾万円

森  俊介様

◇金参拾万円

村井 良吉様

◇金弐拾万円

柏谷  衛様

匿名  一名

◇金拾五万円

西村 彰一様

分島 郁子様

匿名  一名

◇金拾万円

青木 基次様

安藤 静敏様

飯田 洋市様

井上 祥平様

臼木 恒雄様

熊谷 輝雄様

栗原 良平様

鈴木 増雄様

田中 佑子様

千葉  丈様

築山 光一様

辻  正哲様

寺崎 康博様

中田  忠様

浜田 修一様

半谷精一郎様

藤井 洋二様

元木 信一様

匿名  二名

◇金五万円

青木 宏樹様

伊藤 裕久様

伊藤 順康様

井上 謙藏様

岡 淳一郎様

織田 哲司様

恩田 邦藏様

加藤 正義様

清岡  智様

斉藤 泰和様

庄司  満様

鈴木 智順様

竹内  謙様

竹内 早苗様

田中  治様

津田 惟雄様

奈良 松範様

沼  隆三様

牧  高司様

増保 安彦様

安岡 正人様

吉田 宏二様

吉村  功様

渡邉 昭二様

渡辺 幸人様

匿名  一名

◇金弐万円

小山  望様

岸野 信治様

◇金壱万五千円

井口  眞様

◇金壱万円

青木  伸様

長嶋 泰之様

【元教職員】

◇金五拾万円

井上 勝弘様

大山 恵子様

◇金拾万円

巻田 泰治様

◇金五万円

大木 正路様

匿名  一名

◇金壱万円

尾形  猛様

福岡 正巳様

○入金総額二

千八百九十四万円

(百四十四名)

2004年(平成16年) 4月23日(金)( 6 )

-21世紀の科学は良心へ向かう- 創立125周年記念事業について 理事長 塚本 桓世

都心型大学の理想を目指す      神楽坂地区再構築事業

 本学は2006年に創立125周年を迎えます。この年は神楽坂キャンパスに神田から校舎を移して、ちょうど100年になります。再構築計画では、このゆかりの地に教育研究施設としての高層棟を核に、遊歩道など憩いの空間も配した都心型大学を構築します。さらに、体育授業やクラブ活動など、学生の健康増進の機会を提供する「神楽坂体育館」をつくります。

<神楽坂地区再構築計画>

緑 枠:第1次事業計画 赤 枠:第2次事業計画 紫 枠:第3次事業計画

世界の研究拠点として成長する       野田地区再構築事業

<野田地区再構築計画>  広大な敷地を有する野田地区のキャンパス再構築計画は2001年から始まりました。創立125周年記念募金対象事業の施設は第3次事業計画として位置づけられます。野田キャンパスには2003年に薬学部が移転。薬学部・理工学部・基礎工学部の3学部と生命科学研究所が有機的に連携し、生命科学・医療科学を通して、テーラーメイド医療や再生医療などを含む最先端の研究に取り組んでいます。さらに、野田地区再構築構想は、大学内の連携にとどまらず、つくば研究学園都市を中心とする研究機関や企業および他の大学との密接な連携を目指しています。

水色枠:第1次事業計画 緑 枠:第2次事業計画 赤 枠:第3次事業計画

創立百二十五周年記念事業 

寄付者芳名

創立百二十五周年記念事業 

寄付者芳名

掲げております。本学もこ

の方針に従い社会の発展に

寄与するため「教育」「研

究」「貢献」の三位一体の

「科学技術の情熱拠点」を

形成し、有為な人材の育成

まいる所存です。

昨年末より学内関係者等

を中心にお願いいたしまし

た「創立百二十五周年記念

事業募金」に対し、すでに

ご芳志を賜りました方々を

五周年記念事業」として神

楽坂・野田地区それぞれの

キャンパスの特徴を生かし

た再構築を実施し、理想の

教育・研究活動を行うこと

が可能な環境設備を進めて

す。経済情勢厳しい折では

ございますが、本学の今後

の発展の礎を築くために

も、是非ともこの「創立百

二十五周年記念事業募金」

にご支援ご協力頂きますよ

ここにご報告させていただ

きますと共に、厚く御礼申

しあげます。

なお、同窓生の皆様には

順次趣意書等を送付させて

いただく予定でございま

うよろしくお願い申しあげ

ます。

末尾になりましたが、「創

立百二十五周年記念事業」

の一部をご紹介させていた

だきます。

「創立百二十五周年記念事業募金」にご賛同いた

だき、ご寄付をたまわった方々のご芳名を掲載しま

す。今回は、二〇〇三年十一月一日から二〇〇四年

一月三十一日までにお振込み頂いた分です。なお、

二〇〇三年十一月〜二〇〇四年十二月までに給与等

控除による寄付を頂いた教職員の方々は、二〇〇五

年「学報」一月号に一括掲載いたします。二〇〇五

年以降については、年に一回一年分(一月〜十二月)

の寄付合計額を毎翌年「学報」一月号に一括掲載い

たします。ご芳名は区分別・金額別・五十音順です

が、区分で重複する方はいずれか一つに掲載させて

いただきました。

創立百二十五周年記念事業及び

同募金についての問い合わせ先

東京理科大学周年記念事業事務室 ℡〇三・五二

二八・八七二三/FAX〇三・三二六〇・四三六三

*e-mail:125shunen@

admin.tus.ac.jp

*URL:wttp://w

ww.tus.ac.jp/125/

塚本 理事長

Page 7: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

( 7 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第 1 5 2号

新入学生諸君、入学おめ

でとう。諸君はめでたく本

学の第三回生として入学さ

れました。心からお祝いを

申し上げると共に、これか

らの実り豊かな学生生活を

期待してやみません。

諸君は第三回生ですから、

まだ全学年生が在学してい

ないという、大学の歴史か

ら見れば、まさに神代に当

たる時代の入学生です。本

学の歴史は、この新しい校

舎と同様に未だ純白であ

り、諸君と共に築き上げて

いかなければなりません。

諸君は我々の大きな期待を

担っているのであります。

本学は、システム工学部

と経営情報学部の二学部で

構成されていますので、互

いの学部教育を補完する事

によって、社会に貢献でき

る人材を育て上げるという

従来には見られない教育プ

ログラムを準備しています。

この教育の目的は、工学

と経営に関連して、相互に

広い目を育てる事によっ

て、システム工学部におい

ては、高い技術力を有しな

がらマネージメントについ

ても理解力を持ち、開発に

対する社会のニーズやコス

トを積極的に配慮できると

いう今までにない幅広い技

術者の養成、経営情報学部

においては、経営関連にの

み止まらず、技術上の事象

にも積極的に目を向ける事

のできるマネージメントの

エキスパートを育てること

にあります。

更に、広い目を持った文

化人として成長するために

は、数多くの文学書や哲学

書を読む事をお勧めしま

す。本学の学生には、深い

専門のほかに豊かな教養を

持って、堂々と世界を指導

するように育ってほしいの

であります。

四年間という時間は人生

にとってまさに貴重な、し

かも短い時間であります。

悔いのない充実した学生生

活を送られるよう、心から

望んでやみません。

二月八日(日)から四日間、

長野県岡谷市内にあるテク

ノプラザおかや等で、同市

内のものづくりの状況など

を紹介する「ものづくりフ

ェア2004」が開催され、

本学学生もセ

ミナーに参加

し、研究発表

を行った。

フェアは「が

んばる岡谷〜ものづくりの

復権を目指して」をテーマ

に、精密微細加工などに取

り組む企業が新技術や新製

品の紹介、県精密工業試験

場などが研究実績などを発

表した。

セミナーでは「がんばる

元気学生の事例発表」と題

して、県内の大学生・高校

生がそれぞれの研究成果を

発表。本学からは、システ

ム工学部機械システムデザ

イン工学科三年の志賀章博

君、杉本雄紀君、小井田祥

起君、木下俊一君の四人が

「小型人間ロボットの設計

と製作」をテーマに、彼ら

が在籍するロボット研究部

の二年間の研究成果を発表

した。

彼らは、本学の第一期生

として入学し、ロボット研

究部を設立、同学科市川講

師が主宰するゼミで学びな

がら、小型人間ロボットの

製作に取り組んでいる。二

足歩行型ロボットによる競

技大会「ROBO―ONE」

での入賞を目指し製作し

た、二代目の自作ロボット

を実際に動かしながら、関

節の可動範囲を広げたり、

軽量化に取り組んだ苦労、

工夫を発表した。

後日、二月二十九日、日

本工学院専門学校(東京都)

で開催された「第一回スー

パーロボット決定戦ROB

O―ONE SPECIA

L」に出場し、階段を上っ

て下りる「ROBO―ON

E Stairs」部門で

二位、総合でも七位に入賞

を果たした。

山口東京理科大学 山口東京理科大学

NewsNews〒756-0884

山口県小野田市大学通一ー一ー一

�0836・88・3500(代表)

http://www.yam

a.tus.ac.jp/

諏訪東京理科大学

諏訪東京理科大学

NewsNews〒391-0292

長野県茅野市豊平五〇〇〇ー一

�0266・73・1201(代表)

http://www.suw

a.tus.ac.jp/

貴重な時を悔いなく 貴重な時を悔いなく 新入生諸君へ 学長 重倉 祐光

岡谷ものづくりフェアなどで披露

4月6日(火)に諏訪東京理科大学第3回目の入学式が挙行された=写真。本年度入学生は、システム工学部電子システム工学科120人(うち2年生への編入1人)、機械システムデザイン工学科111人、経営情報学部経営情報学科122人の計353人だった。

平成16年度 第3回入学式 平成16年度 入学式

「フェア」で説明するロボ研メンバー

「ロボ・ワン」参加のロボット勢ぞろい

知的リーダーシップを 目指そう

新入生の皆さんへ 学長 土谷 敏雄

難関を突破して自分の希

望を達成された皆さん、お

めでとう。皆さんに求めら

れる将来像は、日本のみな

らず世界を舞台に活躍し、

社会で指導的な役割を果た

すとともに、さらに、大学

における知識に加え、深い

教養と高度の専門性に裏づ

けられた知的リーダーシッ

プを有する人材であるとの

厳しい要求がなされている

ことです。そのためには、

自分自身の才能や生まれ持

っている賜物が何であるか

を自覚し、磨くことが大切

でしょう。

先ず地に足をつけて勉学

に「励む」とともに、多く

の友達を持つように心が

け、生涯にわたって学習が

必要であることを認識し、

あらゆる機会に、日本の歴

史、文化、美術などを学ぶ

ことが重要と思います。常

に高い目標を掲げ、その目

標達成のため努力し、達成

が近づいたらさらに高い目

標を掲げることが、自分に

とってもクリアする喜びが

倍増してゆくものと考えら

れます。

これからますます増大す

る世界中において解決しな

ければならない環境や公害

等の困難な問題を解決して

いくのは、若い皆さんなの

です。日本だけでなく世界

を舞台に問題解決のために

惜しみなく汗を流す貴重な

人材として、国際的視野で

活躍する場面が多くなるで

しょう。企業等社会が求め

る人材像は、第一に自立型

人材であり、環境変化に即

応し、自らがより変革し続

けられる人材、自己実現に

向けてチャレンジする行動

力のある人材、企業家精神

に富んだクリエーティブな

人材であり、第二にグロー

バリゼーションと言われま

す。大学や大学院に入学し

た初年度は、人生における

大変に重要な年なのです。

大学における「キャリア

支援プログラム」を受講し、

常に目標を設定し、あるい

は修正しながら、社会が求

める人物像に近づける努力

をして欲しいと願っていま

す。初年度のこの感激を忘

れずに、健康で充実した学

生生活を送られることを願

っています。

115人、力強く旅立ち

平成15年度 

学位記授与式

平成十五年度の学位記授

与式が三月十八日(木)、本

学5201教室で開催され、

基礎工学部電子基礎工学科

七十二人、素材基礎工学科

三十四人の百六人、大学院

基礎工学研究科九人が学位

記を授与された。土谷敏雄

学長は、式辞で「常に高い

目標を掲げ、日本だけでな

く世界を舞台に問題解決の

ために惜しみなく汗を流す

ことが出来る貴重な人材と

して活躍してほしい」と述

べ、祝福の言葉を贈った。

また、卒業生を代表し、

素材基礎工学科の永岡敦さ

んは「充実した四年間であ

った。新しい世界でもこれ

まで大学で学んだことを糧

に一歩一歩前進していきた

い」と謝辞を述べた。

最後に、出席者全員が校

歌を斉唱し、新たな門出を

祝福。卒業生たちは力強く

旅立っていった。

97・2%、最高の内定率

平成15年度の就職状況

雇用なき景気回復と形容

された平成十五年度の経済

状況の中、本学に寄せられ

た求人企業数は千二百六十

二社で、前年より四十七社

減ったが大学が管理する企

業情報は累計で四千五百社

を超えた。求人の多かった

業種は情報産業三百四十八

社(二八%)、卸・小売業

百二十四社(一〇%)、電

気機械器具百十九社(九%)

などである。

都道府県別では、東京都

五百四十三社(四三%)、

大阪府百十三社(九%)、

広島県六十四社(五%)、

福岡県五十七社(五%)と

なったが、山口県は三十社

(二%)となり前年より十

六社(一%)減った。

この苦境にもかかわら

ず、電子基礎工学科が百%

を達成し、素材基礎工学科

と合わせた内定率は、九

七・二%と過去最高となっ

た。これは、本学が低学年

時から取り組んでいるイン

ターンシップや教職員が一

丸となった徹底した個別相

談や指導、また学生自身が

職業教育(三年生選択科目)

を通じて身に付けた就業意

識の成果と言える。

山口県パワーリフティング大会上位入賞2人(56kg級1位、67.5kg級1位)/関西学生秋季パワーリフティング選手権大会上位入賞2人(52kg級2位、67.5kg級5位) 第57回中国四国学生陸上競技対校選手権大会成年女子5000m競歩の部3位/第58回福岡県国民体育大会選考会成年女子5000m競歩の部1位/日本陸上競技選手権大会女子20km競歩の部16位 山口県春季アマチュアボクシング大会一般の部ライトミドル級2位/中国大学ボクシング新人選手権大会ライトミドル級3位

学生部長賞に1団体と2人 平成15年度学生表彰

平成15年度学生表彰式が4月12日(月)本学体育館で新入生オリエンテーションの課外活動紹介に先立ち行われた。式には、新入生、教職員、大学院生、受賞学生が参加し、目覚しい活躍をした1団体と個人2人が学生部長賞として表彰された=下表。

パワーリフティング部 江口  香織 (陸上競技部1年)

武村  明寛 (ボクシング部1年)

受賞団体・個人 主な成績・記録

平成16年度入学式が、平成16年4月10日(土)10時30分から小野田市民

館文化ホールで行われた=写真。当日は好天に恵まれ、基礎工学部電

子・情報工学科129人(うち3年次編入1人)、物質・環境工学科82人、大

学院修士課程8人、大学院博士後期課程2人、計221人の新入生を迎えた。

Page 8: gakuhou no 152 - tus.ac.jp

東 京 理 科 大 学 報第 1 5 2号

虫たちは何を目的として

生きているのか。生きる目

的を考えること自体が人間

の勝手な営みであり、虫た

ちにとっては余計なお世話

であるが、おそらく彼らは、

自らの種の保存だけを目的

として本能のままに行動し

ているのだろう。ただし、

自分たちだけが生き残って

も仕方がなく、生態系全体

が保存されて初めて自分た

ちの生存も保証されるの

だ。この目的で、虫たちは

様々な化学物質を生産し、

攻撃と

”騙し

“のために、

あるいは友好や相互便益の

ために利用してきた。とも

すれば自分たちの利益だけ

を考えがちな我々人類は、

本書の平易な物語を感嘆と

敬意をもって読み進める中

で、自らの行動を省みるべ

きであろう。

ンド・チャンドラーの代表

作。一九五五年のMWA最

優秀長篇賞を受賞してい

る。大学にさえ入れたら、

フィリップ・マーロウ(主

人公・私立探偵)のように

孤高に生きるのだ……と思

っていたが、大学に入った

とたん、サブカルチャーの

カタログ文化に大きく方向

を転換した。勉強や研究が

実はかなりハードボイルド

な世界だと思い至ったのは、

それからかなり経ってから

(こじつけか)。結局、群れ

ていては何も得られない。

2004年(平成16年) 4月23日(金)( 8 )

明るい兆し 内定率92%明るい兆し 内定率92%大学院へ 進学45% 平成15年度 就職概況

東京理科大学キャリア支援プログラム 東京理科大学キャリア支援プログラム

全学生対象

企業を 希望する人

公務員を 希望する人

教員を 希望する人

平成15年度主な就職内定先 ( )内は学部生の 内数/(株)は省略

学部・学科 研究科・専攻 会 社 名 内定

者数

数 学

理・数学

理工・数学

理研・理数教育

物理学

理・物理

理・応用物理

理工・物理

薬 学

薬・薬学

薬・製薬

生 物

理工・応用生物科学

基礎工・生物工学

生命研・生命科学

化 学

理・化学

理・応用化学

工・工業化学

理工・工業化学

数理情報

理・数理情報科学

アルファシステムズ 日立製作所 日本電子計算 富士通システムソリューションズ 埼玉県公立中学校 NECソフト 日立情報システムズ DTS 光通信 ソフトウエア興業 日立システムディベロップメント 神奈川県公立中学校 日立ソフトウェアエンジニアリング TIS 日本ユニシス NTTデータ NTTコミュニケーションズ 東京三菱銀行 ソフトバンクBB 横浜市公立中学校 京セラ 電通 日本銀行 東日本電信電話(NTT東日本) NECソフト NTTデータ ローム 半導体エネルギー研究所 日立製作所 キヤノン 日立情報システムズ 富士ゼロックス 村田製作所 NEC情報システムズ 文部科学省 タムロン 凸版印刷 大日本印刷 日立化成工業 トステム 万有製薬 日本ゼオン 大正製薬 興和 富士写真フイルム 積水化学工業 麒麟麦酒(キリンビール) 旭化成 コーセー 三菱ウェルファーマ 三菱化学 花王 横浜ゴム 山之内製薬 エスアールディ 総合メディカル 薬樹 日本メディカルシステム 万有製薬 大正製薬 持田製薬 武田薬品工業 エーザイ 藤沢薬品工業 中外製薬 興和 ニチレイ NECソフト エスアールディ 持田製薬 P&G グラクソ・スミスクライン 東京CRO ヤンセンファーマ 理化学研究所 国立がんセンター研究所 日清フーズ

5(4) 3(1) 3(3) 3(3) 3(3) 2(2) 2(1) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 3(3) 3(3) 2(2) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 5(3) 4(3) 4(2) 4(0) 3(1) 2(0) 2(0) 2(1) 2(1) 2(1) 2(2) 2(1) 2(0) 7(1) 4(1) 4(0) 3(0) 3(2) 3(0) 2(0) 2(0) 2(0) 2(0) 2(1) 2(1) 2(1) 2(1) 2(0) 2(0) 2(0) 6(1) 3(2) 3(2) 3(3) 3(3) 2(1) 2(0) 2(0) 2(2) 2(2) 2(0) 3(0) 3(0) 3(0) 2(0) 2(0) 2(0) 2(1) 2(1) 2(0) 2(1) 2(0) 2(1) 2(1)

建築・土木

工・建築

理工・建築

理工・土木

電気・電子

工・電気

理工・電気電子情報

基礎工・電子応用

経営工学

工・経営工学

理工・経営工学

機 械

工・機械

理工・機械

情報科学

理工・

情報科学

材 料

基礎工・材料

経 営

経営・経営

積水ハウス 大和ハウス工業 東日本旅客鉄道(JR東日本) 創建ホームズ 旭化成ホームズ スターツ YKK AP 竹中工務店 大林組 戸田建設 トステム 鹿島建設 大東建託 大成建設 国土交通省 千葉県 千葉市職員 キヤノン ソニー アルファシステムズ 三菱重工業 日本電気(NEC) 富士通 日立製作所 トヨタ自動車 日産自動車 NTTコムウェア 東芝 三菱電機 シャープ NECソフト 東日本旅客鉄道(JR東日本) 日立情報システムズ 日立ソフトウェアエンジニアリング 富士ゼロックス 東京電力 パイオニア デンソー 日本ユニシス 日立製作所 住商情報システム NTTコムウェア キヤノン NECソフト NTTデータ 日産自動車 リコー 日立情報システムズ 富士ゼロックス 大和総研 アビーム コンサルティング 大日本印刷 野村総合研究所 東京三菱銀行 富士総合研究所 KDDI トヨタ自動車 本田技研工業 三菱重工業 日立製作所 ヤマハ発動機 キヤノン 東芝 NECソフト 日産自動車 東日本旅客鉄道(JR東日本) 富士通 リコー 東京電力 パイオニア ブリヂストン オリンパス光学工業 三洋電機 アイシン・エィ・ダブリュ 三菱自動車工業 富士重工業 セガ NECソフト 日立ソフトウェアエンジニアリング アルファシステムズ 日立情報システムズ コーエー テクモ 日本ヒューレット・パッカード アルプス電気 トヨタ自動車 トステム アイシン精機 アイシン・エィ・ダブリュ NOK 松下電器産業 東陶機器(TOTO) YKK 東芝セラミックス 北海道旅客鉄道 三井金属鉱業 日本軽金属 アイ・ティ・フロンティア NTTデータ 日本電気(NEC) CSK 横浜銀行 UFJ銀行 国税庁 関東信越国税局 日立製作所 トヨタ自動車 NECソフト 凸版印刷 富士ゼロックス 東京電力 NTTドコモ 東京三菱銀行 富士総合研究所 警視庁 JCB 新東京国際空港公団 ナムコ 東京都 豊島区職員

5(5) 5(5) 4(1) 4(4) 4(4) 4(2) 3(1) 3(2) 3(1) 3(1) 2(2) 2(0) 2(2) 2(0) 2(0) 2(2) 10(1) 8(0) 7(4) 7(2) 7(1) 7(3) 6(2) 6(3) 6(2) 6(4) 6(0) 6(0) 6(3) 5(2) 4(0) 4(2) 4(1) 4(1) 4(2) 4(2) 4(1) 8(8) 6(2) 6(5) 5(5) 4(2) 4(4) 4(1) 4(2) 4(3) 3(3) 3(0) 3(3) 3(1) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 2(1) 13(5) 8(5) 7(1) 6(2) 6(4) 4(1) 3(0) 2(2) 2(0) 2(1) 2(0) 2(0) 2(1) 2(1) 2(2) 2(1) 2(0) 2(2) 2(1) 2(0) 2(0) 3(1) 3(1) 2(2) 2(2) 2(2) 2(1) 2(0) 3(1) 2(0) 2(0) 2(0) 2(0) 2(1) 1(1) 1(0) 1(0) 1(0) 1(1) 1(0) 1(0) 3(3) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 2(2) 1(0) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(1) 1(0) 1(1)

平成十五年度の就職状況

は、景気回復の傾向を見せ

つつも雇用情勢の長期停滞

を脱するに至らず、依然と

して厳しい就職環境が継続

している。また、企業の採

用活動は、将来を担う優秀

な人材をターゲットに厳選

した採用姿勢であった。

こうした状況下、就職内

定率は九二%(三月十九日

現在)で全国平均を上回っ

ており、これは「基礎学力

を重視し、高度な専門教育

を受け、堅実な実力を備え

ている」と社会に高く評価

されていることの現れであ

る。教員採用状況は、少人

数学級制や団塊世代の退職

などにより需要が増加し、

公立・私立学校教員採用試

験に八十五人(昨年度六十

二人)が合格した。国家・

地方公務員試験は、百五十

二人(昨年度百七十一人)

が合格した。また、大学院

修士課程に千六百三十八人

(昼間学部進学率四五・

三%)が進学している。

就職課では、進路選択能

力を醸成しスキルアップを

図るために、キャリア支援

セミナー、公務員・教員ガ

イダンス、企業研究セミナ

ー、各種試験対策模試・講

座、就職マナー・面接講習

会等、様々なキャリア支援

プログラムを実施してい

る=下図参照。学生の皆さ

んは、積極的に参加願いた

い。また、就職活動におけ

る悩み事の相談やエントリ

ーシートの添削なども受け

付けているので、気楽に立

ち寄ってもらいたい。

お薦め!この

お薦め!この 本 本 広報委員 

転ばぬ先の杖 理一・教養

三土 修平

『カルトか宗教か』竹下 節子

文春新書(一九九九)

研究者の目で 理二・物理

長嶋 泰之

『マリー・キュリー』桜井 邦朋

地人書館(一九九五)

明治維新時の廃仏毀釈

と、国家による神道の強制

を経て、第二次大戦後は「あ

つものに懲りてなますを吹

く」状態になってしまった

日本人は、宗教というとた

だ敬遠するだけで、それに

ついての大局的な教養が欠

けている。そのくせ、神秘

的なものへの漠然とした関

小学生時代あるいは中学

生時代に「キュリー夫人伝」

を読んだ人は多いと思う。

本書は、科学についてもっ

と多くの知識を持つ大人を

対象にした、キュリー夫人

伝である。二十世紀初頭に

おける物理学の発展につい

ても詳しく書かれている。

今日、原子力とか放射線と

心だけはあるという人が多

いため、神秘性を悪用した

人権侵害的な組織に、時と

して簡単にハマってしまう。

本書は、宗教と、それを悪用

した詐欺的事業とをどう弁

別するかを、フランスの例

を紹介しながら、考えさせ

てくれる本。大学生にとっ

ては、転ばぬ先の杖である。

いうと何かと白い目で見ら

れがちな分野だが、この分

野が物理学の発展において

いかに重要な役割を果たし

たか、また、実社会にとっ

てどのような価値があるの

かといった記述もなされて

いる。物理学の研究者を目

指す人には、ぜひ読んでい

ただきたい本である。

虫たちに学ぶ 薬学・製薬

袴塚 高志

『虫たちの化学戦略』 ウィリアム・

アゴスタ

長野敬・赤松眞紀訳 

青土社(二〇〇二)

ハードボイルド 基工・電子

藤代 博記

『長いお別れ』 レイモンド・

チャンドラー

清水俊二訳 

ハヤカワ・ミステリ文庫(一九七六)

高校時代に予備校をさぼ

って、御茶ノ水の喫茶店で

読んだ本である。ハードボ

イルドの名作にしてレイモ

ゲノムの彼方 経営・経営

榎本 

のぞみ

『「生きもの」感覚で生きる』中村 佳子

講談社(二〇〇二)

科学技術はどこまで発展

していくのであろうか。ま

たその行方はどうなるの

か。そろそろ私たちは、生

きものとしての人間をもっ

と理解し、サイエンスの向

こう側に何があるかまで考

えなければならない時期が

きているのではないだろう

か。ゲノムの分野での第一

人者である著者が、科学技

術が生んだ人工物に囲まれ

て暮らすわれわれに、今後

求められる生き方とその根

拠を、優しく解りやすく語

りかける。生きものとして

の人間を、内側と外側の両

側から考えさせられる一冊

である。

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( 9 ) 2004年(平成16年) 4月23日(金) 東 京 理 科 大 学 報 第 1 5 2号

東京駅前の丸ビル。早春

のある日、七階の東京21

cクラブに、理工・経営工

学科二年の濱田優貴君、工

二・電気工学科一年の小杉

幸弘君らを訪ねた。

丸ビルにあるこの会員制

フロアは、東京21cクラ

ブが主催した「丸の内学生

チャレンジコンペ」の最優

秀賞チームに贈られた優勝

賞品(六ヵ月使用権)。こ

この一角が彼らの「㈲キャ

ンパスシティ」のオフィス

だ。経営するのは四人。代

表取締役の濱田君、そして

小杉君、寺町健君(慶応大

二年)、風間大輔君(東工

大二年)が昨年八月に資本

金十万円で立ち上げた。

「㈲キャンパスシティ」

は、家庭教師・塾講師希望

の学生を募り、提携する全

ての会社に一括登録する

「CampusWork

」を運

営している。希望者はイン

ターネットで希望の時給や

地域を記入し、無料で登録

する。数日でアルバイト情

報が送られてくる仕組み。

HPにある広告掲載料など

で、月に約五十万円の売上

げがある。一回登録するだ

けで仕事の依頼がいくつも

舞い込んでくるのだから、

ありがたいサービスだろう。

発案者は社長の濱田君。

「家庭教師アルバイトの登

録をした時に、友達を紹介

すれば三百円の報酬をもら

えるって聞いて、これはイ

ケるかも」と思いついた。

中学時代の同級生の小杉

君と風間君、友人の寺町君

に声をかけ四人で会社を設

立。口コミで徐々に他大学

の学生にも広まった。今で

は一日平均二十人の登録が

あり、千人以上もの登録者

を抱えている。

(財)学生サポートセンター

の「平成十五年度学生ベン

チャー助成金」審査では、

ビジネス性と学生らしさが

評価され、五十万円の助成

金が交付された。使い道を

尋ねると「オフィス移転の

資金にします。小遣い程度

には儲かるけど、普通にバ

イトしたほうが稼げます

よ」と笑いながら濱田君。

「でも、何よりもいろん

な業種の人と出会えること

が楽しい」

会社も大学も両立させて

いる。大学で学んだ”SQ

Lプログラミング

“がデー

タ管理に役立った。春休み

は初の決算報告で忙しそう。

仕事道具はノート型PCだ

け。夢は「三十五歳で引退

して海外と日本を行き来す

るような生活」と社長。め

ざすは、一部上場だ!

*「㈲キャンパスシティ」

は三月にオフィス移転。問

い合わせはC

ampusW

ork

ホームページhttp://w

ww.

campusw

ork.jp/

携帯電

話対応  (取材・広報課)

三月九日、東京理科大学

二十一世紀COEプログラ

ム「先導的建築火災安全工

学研究の推進拠点」による

第一回シンポジウムが、総

合研究所火災科学研究部門

の若松孝旺教授(拠点リー

ダー)=写真=を中心に、

千代田区赤坂プリンスホテ

ルで開催された。

本プログラムのキックオ

フを兼ねたこのシンポジウ

ムでは「21世紀の火災科学

は何を目指すか」をテーマ

に、東京消防庁をはじめ、

本学と連携大学院を提携す

る独立行政法人建築研究

所、損害保険会社、大手建

設会社、ハウスメーカーな

ど各界から、総勢二百七十

五人が参加した。

第一部では理事長、学長

の挨拶、当部門長、森田昌

宏教授(拠点サブリーダー)

による本プログラム概要、

理工・大宮喜文講師(事業

推進担当)に

よる本学の火

災研究の沿

革・将来構想

の説明等が行

われ、第二部

では同サブリ

ーダー須川修

身教授(諏訪理大)の司会

進行により、本学COE客

員教員七人による最先端の

火災研究、火災事例を通し

た火災安全技術・設計、確率

論的に見た火災現象と評価

手法、火災安全対策におけ

るヒューマンファクターな

どをテーマに講演があった。

第三部のパネルディスカ

ッションでは、同研究所の

菅原進一教授を司会進行

に、建築火災安全に係わる

建築・消防の性能設計を推

進するためのアプローチや

技術の開発、火災安全に対

する教育、火災リスク研究

と損害保険への火災科学の

導入などについて討論がな

され、フロアーからも活発

な意見があった。

シンポジウム終了後、懇

親会が開かれた。来年度は

一層充実したシンポジウム

の開催が期待される。

四人チーム()敢闘賞

経営

日経STO

CKリーグ

日本経済新聞社が主催す

る中・高・大学生のための

株式学習コンテスト「第四

回日経STOCKリーグ」

で、経営学部・下川講師ゼ

ミの渡邊恭子さん(三年)、

吉川芙佐子さん(三年)、

吉久貴士さん(三年)、安

永和史君(二年)のチーム

が敢闘賞を受賞。三月十三

日に日経ホールで表彰式が

行われた。

「日経STOCKリーグ」

とは株式の分散投資に関す

るコンテストで、単に投資

収益を競うのではなく「長

期投資」「分散投資」「オリ

ジナル基準」の三つの観点

から株式を選択し、その思

考過程をレポートにする。

入賞した四人は、株式選択

の基準に「ダイバーシティ」

という組織戦略に着目。企

業へのアンケート結果から

この概念がまだ企業に浸透

していないことを知り、こ

の定量的な基準作りをレポ

ートの目標にし、その独自

性が評価された。

四君は寝る暇も惜しんで

ストックリーグに取り組ん

だ。「理系的な要素を持ちつ

つ、経営学的視点から経済

を見つめるという理科大経

営学部の私達らしいレポー

トを作り上げることができ

たと思っている」と受賞の

喜びを語った。

今大会は全国二百五十六

校、千三百五十四チーム、

五千三百九十三人が参加し、

十一チームが受賞した。

*STOCKリーグHP

http://manabow

.com/s

l/index.html

「先導的建築火災安全工学研究の推進拠点」

「先導的建築火災安全工学研究の推進拠点」

COE 

シンポジウム開く

プ ロ

グラム

「特色ある大学教育支援プログラム」

80大学が集いフォーラム

平成十五年度「特色ある

大学教育支援プログラム」フォーラム(文部科学省主

催)が一月二十二日、東京

国際交流館で開催された。

本学をはじめ採択された約

八十大学が集い、採択プロ

グラムを紹介するポスター

セッションとパネルディス

カッションが行われた。

本学の採択プログラムは

「全寮制に基づく全人的教

養教育」で、フォーラムに

は同プログラム代表の渡辺

恒夫基礎工学部長はじめ、

恩田教授、本田及び野沢助

教授(長万部教養)、新井

庶務課長、永井基礎工学事

務課長が参加して説明した

が、本学のプログラムに多

くの大学関係者が高い関心

を示した。

渡辺基礎工学部長は「パ

ネルディスカッションでは、

当大学の取り組みが大きく

取り上げられて議論され

た。大変多くの大学関係者

が参加し、このプログラム

に対する関心の高さがうか

がえた」と語った。

平成16年度東京理科 <大学学部別志願者数> 学 部 A方式(人) B方式(人) 合計(人)

3,217

2,365

1,651

4,691

846

1,208

13,978

545

243

788

14,766

理学部第一部

薬 学 部

工学部第一部

理 工 学 部

基 礎 工 学 部

経 営 学 部

昼 間 学 部 計

理学部第二部

工学部第二部

夜 間 学 部 計

大 学 計

7,048

6,782

2,480

12,266

1,863

1,443

31,882

861

497

1,358

33,240

10,265

9,147

4,131

16,957

2,709

2,651

45,860

1,406

740

2,146

48,006

表2.

志願者5万人切る

二月三日から十二日間に

わたり、平成十六年度の入

学試験が行われた。本学志

願者は、A方式(センター

試験利用)では前年比一千

五百九十一人(九・七%)

減の一万四千七百六十六

人、B方式(本学独自の試

験)では前年比二千二百八

十人(六・四%)減の三万

三千二百四十人、全体では

三千八百七十一人減の四万

八千六人となり、残念なが

ら五年連続の五万人突破と

ならずに終わった。学部別

で見ると、A・B方式通じ

て全学部減少という結果と

なったが、学科で見ると理

工学部の工学系の学科の健

闘が見られた。

少子化が進むとともに理

工系人気に陰りが見え出

し、大学を取り巻く環境が

より一層厳しさを増すなか

で、本学も多くの大学同様

志願者の減少となった。し

かし、他大学の理工系学部

では軒並み一〇%以上の志

願者数減という状況下にお

いて本学は健闘したと言え

よう。

今後は実力主義の学風、

不況下での就職の強さなど

に加えて、受験生に支持さ

れる項目をさらに多く持ち

合わせるよう、入試制度を

はじめあらゆる角度からの

分析検討が必要だろう。

平成16年度 父母懇談会 日程

※岩手、山口は会場選択 / (注)静岡県コンベンションアーツセンター グランシップ

鹿児島

福 岡

徳 島

松 山

岡 山

大 阪

宇都宮

高 崎

水 戸

静 岡

名古屋

青 森

福 島

新 潟

富 山

札 幌

16都市

九 州 ・ 沖 縄

四 国

中 国

近 畿

関 東

東 海

東 北

甲信越

北 陸

北海道

計 10

6/12(土)

6/13(日)

6/19(土)

6/20(日)

6/26(土)

6/27(日)

7 / 3(土)

7/18(日)

7/19(月)

7 / 4(日)

7/17(土)

7/10(土)

7/11(日)

7/24(土)

7/31(土)

8 / 1(日)

16日間

ステーションホテルニューカゴシマ

福岡ガーデンパレス

徳島プリンスホテル

シャトーテル松山

岡山ロイヤルホテル

新大阪ワシントンホテルプラザ

ホテルニューイタヤ

高崎ビューホテル

水戸京成ホテル

グランシップ(注)

名鉄ニューグランドホテル

青森県教育会館

ホテル辰巳屋

万代シルバーホテル

富士全日空ホテル

ホテルニューオータニ札幌

16会場

鹿児島、熊本、宮崎、沖縄

福岡、佐賀、長崎、大分、※山口

徳島、高知

香川、愛媛

岡山、広島、鳥取、島根、※山口

大阪、滋賀、奈良、京都、和歌山、兵庫

栃木

群馬

茨城

静岡、山梨

愛知、岐阜、三重

青森、秋田、※岩手

福島、宮城、山形、※岩手

新潟

富山、石川、福井

道内全域

1道2府38県

地区 開催期日 開催地 開 催 場 所 対象都道府県

丸ビルにオフィスを開いた! 丸ビルにオフィスを開いた!

めざすは�一部上場�だ

丸の内学生

コンペ優勝

学生ベンチャー四君

夢はデッカク!〝学生ベンチャー〟の右から小杉君、濱田君、寺町君、風間君

STOCKコンテスト敢闘賞の前列左から渡邊さん、吉川さん、後列同吉久君、安永君

父母懇談会を開催します 父母懇談会を開催します ―来月29日に父母会設立総会―

少子化の影響じわり 平成16年度 入試のまとめ

平成十六年度父母懇談会が別表のと

おり開催されます。今年度は昨年度よ

り会場数を増やし、より充実した懇談

会となるよう準備を進めております。

父母懇談会では理事会、学部長、学

生部長等から本学を取り巻く現状や学

生の修学状況、卒業後の就職・進路状

況について説明があり、希望者には各

学部教員による個別面談が行われま

す。懇談会終了後には、本学からの出

席者との懇親会も予定しておりますの

で奮ってご参加ください。ご父母には

五月上旬から順次ご案内を送付します。

また、五月二十九日(土)には父母

会設立総会が開催され東京理科大学に

父母会が設立される予定です。今年度

の父母懇談会は大学主催で開催されま

すが、今後、父母会が中心となりご父

母の要望にそった形での父母懇談会が

開催できるものと期待されます。

表1.<平成16年度私大入試志願者数>

※単位:人/一般入試+センター入試の合計/Ⅱ期入試=3月入試は除く/かっこ内は前年度順位

113,527 96,483 86,198 82,518 75,775 67,643 62,484 48,404 48,006 46,524 43,996 43,277 40,355 37,991 37,165

早 稲 田 大学 立 命 館大学 法 政 大 学 日 本 大 学 明 治 大 学 中 央 大 学 関 西 大 学 東 洋 大 学 東京理科大学 近 畿 大 学 立 教 大 学 慶應義塾大学 龍 谷 大 学 青山学院大学 福 岡 大 学

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東 京 理 科 大 学 報第 1 5 2号

恩田長万部教養部長は「次

代を担う科学者を育てると

いう信念のもとに、皆さん

に接して来ました。今この

会場を見渡し、一段と成長

した顔を見るにつけ、皆さ

んにお任せしたいと強く感

じます」と続けた。

これに対して学生代表は

「入寮当初のよそよそしい

雰囲気が忘れられません。

しかし、次第に仲良くなる

につれ、家族のような存在

となり、今では喧嘩も仲直

りも素直に出来るような関

係を築くことができまし

た。得がたい経験でした」

と謝辞を述べた。時折り言

葉につまる場面もあり、言

葉では言い尽くせない、濃

密な一年であったことをう

かがわせた。また、他の学

生も、それまで緊張した面

平成十五年度小玉記念科学

賞授与式が、三月十九日、学

位記・修了証書授与式終了後

に行われ、受賞者にはそれぞ

れ名前が彫りこまれたクリス

タルガラスのトロフィーが贈

呈された。

小玉記念科学賞は、

(財)科学

技術振興会(小玉財団)が学

業研究に極めて優秀な成績を

修めた者に贈る賞で、学部と

大学院の卒業生・修了生のう

ち各学科・専攻から推薦され

た者に授与される。本年度の

受賞者は計六十二人で、次の

とおり。

◆学部【理一】数学・菅嶋

良/物理・下山田篤史/化

学・野元邦治/応数・島田直

樹/応物・村田佳史/応化・

岩瀬顕秀【理二】数学・小塚

常記/物理・大槻美里/化

学・唐澤智子【工一】建築・

清田直子/工化・竹部亨/電

気・石井健太郎/経営・宮下

昌子/機械・柄澤雅浩【工二】

建築・高橋康代/電気・関昌

也/経営・野村紀匡【薬学】

薬学・砂倉恵果/製薬・坂倉

亜依【理工】数学・山本一

善/物理・川島宏幸/情報・

本間義之/応生・桧垣匠/建

築・北堀純/工化・石藤美

紀/電気・佐々木毅/経営・

清一人/機械・熊谷友貴/土

木・榎本忠夫【基工】電子・

松原靖/材料・中村幸/生

物・堀牧恵【経営】五十嵐理

恵【山口】電子・橘川朋成/

素材・丸谷洋正

◆大学院修士課程【理】数

学・進藤久和/物理・一色智

裕/化学・今田涼子/理数・

竹村和晃【工】建築・石飛直

樹/工化・山口潤一郎/電

気・高山直樹/経営・萩野篤

司/機械・加藤陽介【薬】岡

部淑子【理工】数学・吉田哲

哉/物理・河上真一/情報・

小瀬木浩昭/応生・石川玄/

建築・千葉陽一/工化・後藤

俊弘/電気・秦野康生/経

営・有川慶子/機械・多ヶ谷

恵美/土木・富野雄一朗【基

工】電子・増田雅史/材料・

長谷川淳/生物・外崎円【経

営】栗田繁【生命】田中伸弥

【山口】高松秀明

◆留学生【基工】M

OHD

AMBRIBINMOHAMED

2004年(平成16年) 4月23日(金)(10 )

持ちであったのが、それぞ

れの一年間を思い出して

か、夢見がちな表情を浮か

べたり、学生代表に同意を

示すようにうなづいたりし

ていた。

式典後は、学生自主制作

のスライドが上映された。

広く募集して選びぬかれた

写万岳山頂での記念撮影

や、鮭を釣り上げた瞬間、

集団でのテスト勉強、雪合

戦に興じる様子等が音楽に

合わせて次々と映し出され

ると、会場には歓声やどよ

めきが起こった。ある学生

は「短いようで、振り返る

と色々ありました。懐かし

いですね」と語った。

夕方には学生主催の退寮

パーティー、夜は学生バン

ドによるライブがあり、全

員で最後の日を楽しんだ。

第十七回長万部学寮退寮

式が、二月二十日(金)午前

九時より地元名士、学部長

出席のもと執り行われた。

退寮学生数は二百九十一人

で、一人の退学者も無かっ

た。渡

辺恒夫基礎工学部長は

式辞で「現在の危機的世界

情勢を鑑みるに、これから

の人間に必要なのは、知識

よりも心です。みなさん

は、この一年間北海道の雄

大な自然の中で学び、多く

の友と生活を共にしたこと

で、そのための重要なベー

スをつかんだものと確信し

ています」と述べた。また、

平成十五年度の学長表彰式が三月十七日、1号館17階の記念講堂で行われた。

式には、学長、各学部長をはじめ教職員四十三人、受賞者を含む学生百二十七人

が参加し、学長賞に一団体と個人二人、学生部長賞に三団体と個人四人が表彰さ

れた。式終了後の懇親会では、受賞した学生たちが各競技のデモンストレーショ

ンや大会成績等について報告を行うなど、学長を交えて和やかに懇談した。

指揮をする米崎さん

やさしさと心にユーモアを持っ

た人である。「まわりの人を幸せ

にするのが指揮者だ」との恩師の

言葉を座右の銘にする。朴訥な笑

顔がおのずと人柄を物語る。

フランスのブザンソン国際指揮

者コンクールの決勝で、演奏して

くれたリヨン国立管弦楽団の楽団

員たちが握手をしてくれた。この

大会で、日本人三十人を含む応募

者二百人を勝ち抜き、最後に日・

加・露の三人が残った。グランプ

リはなく、三人がともに最高位を

得た。「正直いって優勝したかっ

た」と、悔しい気持ちは今も残る。

だが国内外を通じて一切のコンク

ール出場経験がなく、国際コンク

ールには三十五歳という年齢制限

ぎりぎりで、己を試すために挑ん

だ末の快挙だった。

米崎さんは、中三まで野球部に

属した野球少年だった。ピアノは

小一の時、少し習ったが、すぐや

めた。当時ピンク・レディーが好

きになり、音がよく響く牛乳ビン

をマイク代わりに、友達とコンビ

で夢中になって歌った。小

五の夏休み、家にあったケ

ンプが弾くモーツァルトの

ピアノソナタに感動して、

再びピアノを習い始めた。

そして中二の時、テレビ

画面の指揮者カラヤンの格

好良さに魅せられた。髪形

をまね、黒い丸首セーター

をカラヤン・セーターと名

付けて着た。台所にあった菜箸を

削り、ワインのコルクを握り部分

に使って指揮棒を作った。掃除の

時間に校内放送で流れるベートー

ヴェンの「田園」に合わせて、思

わず椅子に上がって指揮をした

り、また翌年のクラス対抗の合唱

コンクールでは、指揮者に志願

し、なんと優勝。

川越高校では吹奏楽部でフルー

トを担当。音大に行きたかったが

両親に猛反対され東京理科大に進

学。理科大オケではフルートなら

びに学生指揮者としても活躍。在

学中、指揮法のレッスンに通った。

大学院に進んで高温超伝導材料

の研究をし、貴金属メーカーの研

究開発部門に就職する。仕事も楽

しく、いい会社だったが、三十歳

を区切りに退職し、東京音大に三

年間学んだ。

「音楽力をさらに養う地道な勉

強は、むしろこれから」と米崎さ

ん。この二月、東京フィルハーモ

ニー交響楽団に客演。プロへの米

崎さんの挑戦は、いま始まったば

かりだ。         (K)

ブザンソン国際指揮者コン クールで最高位を獲得した 米崎 栄和さん

★略歴(よねざき・しげかず)1968年10月生まれ。93年3月理学部応用物理学科卒、95年3月大学院理学研究科修士課程物理学専攻修了。2003年3月東京音楽大学指揮科研究生修了。同年9月ブザンソン国際指揮者コンクールで最高位。

受賞団体・個人 主な成績・記録

Ⅰ部体育局水泳部

第47回東日本理工科系大学選手権水泳競技大会 優勝 第76回関東学生選手権水泳競技大会(4部) 男子団体優勝

(3部昇格) 泳光戦(11大学対抗戦) 男子優勝・女子準優勝 関東学生陸上競技対校選手権大会(2部)200m 優勝 第12回日本学生陸上競技種目別選手権大会 200m 出場 日本学生陸上競技対校選手権大会 200m 準決勝進出 関東理工科大学硬式庭球連盟 第26回新人トーナメント大会(男子シングルス) 優勝 関東理工科大学個人トーナメント大会(男子シングルス) 優勝 (2年連続)

関東大学アイスホッケーリーグ戦(5部) 2位(4部昇格) 全日本大学空手道選手権大会 出場 関東学生ヨット選手権大会(春季) 470級11位 スナイプ級11位 関東学生ヨット選手権大会(秋季) 470級11位 スナイプ級13位

第45回全関東大学空手道選手権大会(2部) 優秀選手 第48回全日本学生競技ダンス選手権大会 スローフォックストロットの部 10位 第13回東京都杖道大会(初段の部) 優勝 第14回東京都杖道大会(二段の部) 優勝 第21回東京都中央地区居合道大会(初段の部) 準優勝

Ⅰ部体育局アイスホッケー部

Ⅰ部体育局空手道部

Ⅰ部体育局ヨット部

玉田 真規 (Ⅰ部体育局舞踏研究部4年) 壷阪 尚子 (Ⅱ部体育会舞踏研究部4年)

菊池 孝明 (Ⅱ部体育会合気道部4年)

大室 俊之 (Ⅰ部体育局柔道部2年)

藤村  真(Ⅱ部体育会合気道部3年) 川澄  誠(Ⅱ部体育会合気道部1年) 伊藤 圭世(Ⅱ部体育会ソフトテニス部3年) 水田 和志(Ⅱ部体育会ソフトテニス部2年)

日比野 裕輔 (Ⅰ部体育局水泳部1年)

経営学部のISO認証取得に際し、学生環境管理委員会として環境マネジメントシステムの組織に加わり、学生に関するアンケート、データ取り、学生に対する呼びかけ、内部監査員の講習を受け内部監査員となる等貢献をした。とりわけ第1次、第2次審査に際し、審査員から学生環境委員会としての審査を受け評価を受けた。また地域の環境団体との交流も行い、対外的にも貢献した。

学生環境管理委員会 (エコ・クローバー)

神楽坂地区再構築の影響で体育館の使用ができないなか、11号館視聴覚教室での蓮池透氏の講演や、学内ウォークラリーなどの多彩な企画を立て、理大祭を盛り上げた。

理大祭実行委員会(神楽坂)

薬学部移転による薬学部校舎前広場におけるイベント企画及び新講義棟での企画団体の取りまとめ等、学生、教職員、地域住民を含めた交流の場を作り上げ催しを成功させた。

理大祭実行委員会(野 田)

花火打ち上げ、講演会などを恒例企画とするとともに、地域密着型の学園祭として市民との交流をはかる多彩な企画を行い、無事故で開催することに成功した。

理大祭実行委員会(久 喜)

体育祭当日は明け方まで降り続いた雨の影響で体育館での開催となったが、例年にない安全を考慮した企画を立て、約1,000人の参加者を集め、体育祭を成功に導いた。

体育祭実行委員会

西崎 昭吾(Ⅰ部体育局 局長)他本部役員16名 佐藤 峻一(Ⅱ部体育会 会長)他本部役員9名

● 学長賞 ●

● 学生部長賞 ●

● 功労賞 ●

第30回全日本2部学生柔道大会(軽量級の部) 優勝 第31回全日本2部学生柔道大会(軽量級の部) 準優勝 日本学生選手権水泳競技大会 200m自由形 57位/関東学生選手権水泳競技大会(4部)200m自由形 1位・400m自由形 1位/東日本理工科系大学選手権水泳競技大会 200m自由形 1位(大会新)・400m自由形 1位

第15回東京都杖道大会(初段の部)優勝 第30回全日本杖道大会(初段の部) ベスト8 平成15年度関東大学二部ソフトテニス 連盟秋季大会(個人戦男子の部)優勝

● 特別奨励賞 ●

● 奨励賞 ●

川尻  陽平 (Ⅰ部体育局陸上競技部4年)

菱沼  雅憲 (Ⅰ部体育局硬式庭球部4年)

早川  佑介 (Ⅰ部体育局空手道部4年)

平成15年度 

学長表彰

岡村学長とともに晴れの受賞者たち

学長賞・学生部長賞

4団体と6人に

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竹内二郎教授(手前右)とともに喜びの17期生

哀歓の1年…第17期生退寮式

小玉記念科学賞

平成15年度 

62人が受賞