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Hitotsubashi University Repository
Title スラッファ体系の解明
Author(s) 信田, 強
Citation 一橋論叢, 72(3): 312-328
Issue Date 1974-09-01
Type Departmental Bulletin Paper
Text Version publisher
URL http://doi.org/10.15057/1874
Right
一 橋静養 第七 十 二 巷 第三 号 ( 3 4 )
ス
ラッ
フ
ァ
体系の
解明
(
1)
l
ス
ラ
ブ
フ
ァ
体
系の
前捷
∽
比
較静
学と
規模に
関する
収
穫法
則
わ
れ
わ
れ
は、
んを
第・
J
産業の
商-
申J
の
物的
産出高と
定
義する
。
ま
た、
こ
の
んを
単位期間中に
第.
∫
産業に
お
い
て
産出せ
し
め
る
の
に
必
要な
労働量と
琴各
産業の
商一
中名
の
物
量をそ
れ
ぞ
れ
勺
軸と
する
。
また
、
産出物
は
単一
で
結合
生
産の
ケ
ー
ス
は
ない
こ
とに
し、
投入
軸ほ
そ
の
単位期間中
に
費消さ
れ
る
流動
資本で
あ
る
と
する
。
す
る
と
以
上の
関
係
ほ
産業の
数が
二コ
で
あ
れ
ば、
次の
よ
うに
表
わ
せ
る。
(
以
下、
本論文に
お
い
て
は、
二
財で
も.
論理の
一
般性を
失
うこ
と
が
な
く、
か
え
っ
て
そ
れ
に
ょっ
て、
本
質が
見や
す
くな
る
と
こ
ろが
多い
。
し
た
がっ
て、
原則と
して
二
財モ
デル
を
扱
う。
)
ゝ-
ご
ゝ
ざ
ゝ-
柑、
ゝ
ざ
‖…
}
信
強
…
……
…
…
…
…
…
…
……
…‥
ニニ
こ
の
と
き、
ス
ラ
ブ
フ
ァ
は
体
系が
素材的に
自己
補
填的状
(
2)
態に
あ
る
と
仮定
して
い
る。
ゝこ
+ゝ
-
N
肌ゝ-
ゝN
-
+ゝN
柑
肌ゝ凹
と
こ
ろで
仙
式よ
り
次
式が
成
立
する
。
虹
壮
恰什
廿↓-
ゝ-
、
き、
き
松脂
性l ㍑
甘↓-
ゝN
、
ゝ
㌔
ゝ凹
…
…
…
…
……
…
…
…
…
…
…
…
垂
例
示に
ょっ
て
こ
の
式
を
説
明
す
れ
ば、
血
石は
商品1
を
肘
-甘
.巾
1
.叫
帆
一
向「
】
T
ノF-
一
7
一 l
■、
鹿
㌍J
3 J β
れ
▲
ト
( 3 5 ) ス ラ γ フ ァ 体系 の 解明
竹
槍
叫
一
戸
-
触感
lT
ノ
一
単位生
産する
の
に
必
要な
商品2
の
投入
量を
示
す。■
他
も
同
様に
解
釈
さ
れ
る。
つ
ま
り、
こ
れ
らの
比
率は
、
投入
と
産
出の
比
率、
す
なわ
ち、
投入
物の
生
産性の
逆数を
示
す。
例
え
ば、
ムームは
労働生
産性の
逆数で
あ
る。
さ
て、
d l
の
産出量が
増加
した
とし
よ
う。
こ
の
と
き
生
産
性に
変化が
生
じ、
A l l
一A l
、
垂A l
、
ム
元の
値が
一
様な
比
率
で
(
必
ずし
も一
様で
な
くて
も
よ
い
が)
減少
(
増加)
し
た
と
す
る。
こ
れ
は
規模に
関す
る
収
穫逓増(
逓減)
の
効
果が
あっ
たこ
と
を
示し
て
い
る。
他
方、
規模に
関す
る
収
穫不
変
で
あ
れ
ば、
体
系の
産出量が
増減して
もこ
れ
らの
比
率は
不
変で
ある
。
こ
こ
で、
仮に
投入
量が
2
倍に
なれ
ば
産出量
も
2
倍に
な
る。
こ
れ
は
投入
量と
産出量の
関
係を
示
す生
産関
数が+
次
同
次で
あ
る
とい
うこ
とで
ある
。
わ
れ
わ
れ
は
㈲
式
に
対応する
比
率を
次の
よ
うに
表わ
そ
う。
ぎご
君ご
㌻
l-
ぎ和
、
倉ご
㌻
l-
こ
れ
が
い
わ
ゆる
投入
係数で
あ
り、
上
記の
理
由に
よ.り
、
規模に
関する
収
穫不
変の
場合以
外で
は
固定
的
投入
係
数と
は
な
ら
ない
。
とこ
ろ
で、
ス
ラ
ァ
フ
ァ
の
体
系に
お
い
て
は
比
較静学の
方
法が
貫か
れ、
変化
は
考
え
られ
て
い
ない
ひ
した
が
っ
て
産
出
量の
変化
も
考え
られ
ない
。
こ
の
時、
規
模に
関する
収
穫法
則は
作用
し
ない
。
つ
ま
り、
ス
ラ
ソ
フ
ァ
体
系は
規模に
関
す
る
収
穫法
則に
依存し
ない
。
さ
らに
い
え
ば、
い
か
なる
収
穫
法
則が
体
系に
あ
ろ
うと
、
ス
ラ
ッ
フ
ァ
の
議論は
婁当
性を
持
(
3)
つ。
産出量に
変化が
な
けれ
ば、
規模に
関する
収
穫法
則が
どの
よ
うな
もの
で
あ
れ、
投入
係数に
変化が
ない
こ
と
は
明
か
で
あ
る。
勿論
、
規
模に
関する
収
穫不
変以
外の
場合に
は、
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
投入
係
数は
潜
在
的に
変化の
可
能性が
ある
も
の
と
み
な
さ
れ
ね
ば
な
ら
ない
。
し
か
し、
ス
ラ
ブ
フ
ァ
体
系で
は
投入
係数は
と
に
か
く
不
変で
あ
る。
とこ
ろ
が、
ス
ラ
ブ
フ
ァ
は
投入
係数を
用い
ない
で、
本
論
文の
川
式の
軸
勺A J
の
タ
ー
ム
に
対
応する
もの
で
議論を
展開して
い
る。
なぜ
な
ら、
投入
係
数を
用い
る
と、
読者は
必
ずや
こ
れ
を、
実
際に
は
固定的
と
は
限
ら
ない
の
に、
慣習
ヽ
ヽ
ヽ
的に
固
定
的投入
係数と
誤解
し、
体
系の
前揚が
規模に
関
す
る
収
穫不
変で
あ
る
と
勘違い
する
で
あ
ろ
うか
ら、
彼は
用心
深く
も
投入
係
数を
用い
なか
っ
た
わ
けで
あ
る。
し
か
し、
不
変的
投入
係数は
数学
的に
は
固定
的
投入
係数
り
∂
と
同
じ
ょ
うに
扱え
て
便利で
あ
る。
(
勿論
、
不
変
的
な
ス
ラ
朗
一 橋論叢 第七 十 二 巻 第三 号 ( 3 6 )
ッ
フ
ァ
体
系の
投入
係数は
、
規模に
関する
収穫不
変の
場合
に
は、
固
定
的投入
係数
を
さ
して
い
る。
)
そ
こ
で、
わ
れ
わ
れ
は、
上
記の
投入
係数に
まつ
わ
る
こ
と
を
充分に
念頭に
お
い
た
うえ
で、
投入
係数
を
都合の
良い
とこ
ろで
は
用い
て、
議論を
進める
こ
と
に
する
。
最後に
注意て
しお
く。
体
系に
は、
一
つ
の
商
品
を
作る
の
に、
さ
し
あ
た
り一
つ
の
生
産方
法
以
外
に
ほ
な
い
も
の
と
仮定
する
。
例え
ば、
商品1
に
つ
い
て
仙、
叱、
わ以
外の
生
産方
法が
ない
と
み
る
の
で
あ
る。
も
し
競合し
うる
技術
仙、
触、
打が
存在す
る
場合に
は、
分
配関係の
変化に
応じて
選
択さ
れ
る
生
産方
法
(
技術)
の
切
換え
(
s
w-
訂
Eロ粥)
の
生
ず
る
場合が
で
き
る。
わ
れ
わ
れ
は
仮定に
よ
っ
て
こ
の
可能性を
ヽ
ヽ
排除する
の
だ。
上
記の
分
配関係の
変化
とい
う表現は
、
正
確に
比
較静
学的に
い
え
ば、
利潤率と
賃金
率の
組合わ
せ
の
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
水準の
相
違とい
う表現に
なる
。
以下
で
変化
とい
うこ
とば
をし
ばし
ば
用い
る。
こ
の
時に
は、
変化とい
うこ
と
ばは
上
記の
よ
うに
比
較静
学的に
用い
られ
て
い
る
もの
と
み
な
す。
㈹
基
礎的生
産物と
非基
礎的生
産物
(
分
解不
能行
列と
分
解可
餞行列)
お
よ
び
均等な
利潤率と
賃金
率
ス
ラ
ブ
フ
ァ
は
次の
よ
うに
定
義し
て
い
る。
「
あ
る
商
品が
泊
(
直接的で
あ
る
か
間接的で
ある
か
を
問わ
ず)
すべ
て
の
商
品の
生
産に
は
い
る
か
ど
うか
、
こ
れ
が
そ
の
判定
規準で
あ
る。
ヽ
ヽ
ヽ
そ
の
よ
うな
商品
を
基
礎的生
産物と
よ
び
そ
うで
ない
商品を
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
(
4)
非基礎的生
産物と
呼ぼ
う。
+
ス
テ
ア
フ
ァ
ほ
体
系に
少
くと
も
一
つ
の
基
礎的生
産物が
ある
と
仮定して
い■る
が、
わ
れ
わ
れ
もこ
れ
に
な
ら
う。
こ
の
定
義が
分
解
不
能行
列と
可能行
列に
対
応して
い
る
こ
とを
説明
して
お
こ
う。
分
解
可
能行列と
は、
経済学的な
タ
(
5)
-
ム
で
説明す
れ
ば
次の
よ
うに
な
る。
れ
個の
産業(
商品)
が
存
在し
、
ゝ
=
を
そ
の
(
物
的)
資本
投入
係
数
行列(
以
下、
投入
係
数行列と
略称)
と
し
よ
う。
こ
の
時、
産業を∫
とJ
の
二
つ
の
グ
ル
ー
プ
(
ヽ
ヽ\
て
-
\
市
>か
敵湘
8
浮+
㍉
ヽ\
て
ー
\巾
〓
>か
恥湘8
浮=
デ
ー
ヽ\
て
-
\
不
>
か
徹湘3
渾廿○
-
㍉
ヽ\
て
ー・
3〓
>か
馳淋8
弊廿○)
に
分
け、
・
各
を
∫
に
属する
産業
、
・
J
を
J
に
属する
産業と
し
た
と
きに
、
へ
言=○
が
上に
定
義さ
れ
た・
㌔.
Jに
つ
い
て
成立
する
と
し
よ
う。
も
し
ある
A
に
つ
い
て
こ
の
よ
うなJ
とJ
の
産業の
分
割
が
あ
れ
ば、
こ
の
A
ほ
分
解可
儲で
あ
る。
も
し
な
けれ
ば
分
解
.
・仲
山
サ
ー
、
叫
叫
′
柑「
ヤ
ノ
r一
一-
や曲
_}
L 、
( 37 ) ス ラ ブ フ ァ 体 系 の 解明
噛
山
-
タ
″
恥、
仏
-
t
Jr
不
能とい
う。
へ
ぎ=.〇
の
意味する
七こ
ろは
、
√
グ
ル
「
ブ
町
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
産業は
∫
グ
ル
ー
プ
の
商品を
買わ
ない
とい
うこ
とで
あ
る。
こ
の
定義と上
記の
ス
ラ
ッ
フ
ァ
の
定
義とを
よ
く
対
照
して
み
れ
ば、
非基礎的生
産物
は
J
グ
ル
ー
プ
に、
基
礎
的
生
産
物
(
一
つ
は
あ
る)
は
J
グ
ル
ー
プ
に
属する
こ
とが
分る
。
し
た
が
っ
て、
非基礎的
生
産物を
含む
投入
係数行
列は
分
解
可
能
で
あ
り、
ま
た
分
解可
能な
投入
係数行
列は
非基
礎的生
産物
を
含む
と
解釈で
きる
。
次に
、
基礎的生
産物の
み
を
含む
投
入
係数行
列が
分
解
不
能で
あ
る
こ
と
を
証
明
しょ
う。
背理
法
に
ょ
る
と
簡単で
ある
。
も
しこ
の
行
列が
分
解可
能で
あ
る
な
らば
、
上
記の
∫
グ
ル
ー
プ
に
属す
る
商品が
存在し
な
けれ
ば
なら
ない
。
と
こ
ろが
∫
グ
ル
ー
プ
の
商品は
非基礎的生
産物
で
あ
る
か
ら、
前捷と
矛
盾す
る。
よ
っ
て、
基礎的生
産物の
み
を
含む
投入
係数行列ほ
分
解
不
能で
あ
る。
逆に
投入
係数
行列が
分
解不
能で
あ
れ
ば、
非基礎的生
産物は
含み
え
ない
の
で、
存在する
の
ほ
基
礎的生
産物の
み
と
なる
。
さ
て、
ス
ラ
ッ
フ
ァ
が
商品
をこ
の
よ
うに
二
分
し
た
の
は、
どの
よ
う
な
経済学
的な
理
由か
らで
あ
ろ
う
か。
簡単化の
た
め
に、
三
財モ
デル
で
こ
の
こ
とを
考え
よ
う。
雷-
.=○
-
£N
-1
。
で
あ
との
観り
は
雲あ
る
投入
係
数行
列[
郎
朝
野を
考え
る。
こ
れ
は
上
記の
定義に
照せ
ば
分
解可能行列に
なる
。
非基礎的生
産物ほ
商品
3
で
あ
り、
基礎的なそ
れ
は
商品1
、
2
と
なる
。
こ
の
とき
労働投入
係数gl
、
ち、
砧
は
すぺ
て
正
で
あ
る
と
する
。
ま
た、
商
品1
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
(
価
値
尺
度財と
訳
さ
れ
る
が、
以
下で
は
価値尺
度と
略称
す
る)
に
と
告こ
の
時の
実
質賃金
率、
商品2
、
3
の
価格をそ
れ
ぞ
れ、
ぴ
、
哉、
哉と
する
。
こ
こ
で
われ
わ
れ
は
全
産業で
均等な
利
潤率と
賃金
率が
支
配して
い
る
体
系を
仮定
する
。
こ
こ
で
の
利潤率を
γ
と
する
。
貸金は
単位
期間
末に
後払い
さ
れ
る。
さ
らに
、
賃金
率は
物的構成ま
で
固
定
さ
れ
て
い
る
生
存賃金
水
準で
ほ
な
く、
そ
れ
以上
の
水
準で
あ
り、
変化の
可
能性の
ある
もの
と
考え
る。
こ
こ
に
分
配の
問題が
生
ずる
。
こ
の
時、
均衡に
お
い
て、
次の
関係が
成
立
し
て
い
る。
ー
=宅㌣
+(
-
+
ユ(
ぎ十勺N
倉-
)
勺N
=蛋㌻
+(
-
+
ユ(
P-
N
+勺陀
倉柑
)
七か
=∈㌻
+(
-
+
ユ(
吾00
+七N
君か
+
竹富冨)
}
…
…:
⊥望
こ
の
㈲
式の
体
系に
お
い
て、
今、
ぴ
が
与
え
られ
た
と
する
と、
注
意して
み
る
と
分
る
こ
とで
あ
る
が、
基
礎的生
産物の
淵
一 橋論叢 第七 十 二 巷 第 三 号 ( 3 8 )
産業1
、
2
だ
けで
γ
と
残は
決定
さ
れ
て
し
まっ
て
い
る。
そ
し
て、
非基
礎的生
産物の
価格哉
は
上で
決っ
た
び、
γ、
哉
幣表示
(
例え
ば
円)
の
価格と
賃金
率を
凡、
哉、
『
と
す
る
ぴ
を
与
え
られ
る
こ
とに
ょ
っ
て
従
属的に
決
定さ
れ
て
い
る。
し
た
が
っ
て
分
配関係(
→、
も
と
相
対
価格の
本質は
基
礎
的
生
産物の
諸
産業の
内部で
決定
さ
れ
て
い
る
とい
っ
て
よ
い。
相
対
価樽と
分
配の
問題は
基礎的生
産物の
み
か
らな
る
体
系に
集約さ
れ
て
い
る
わ
けで
あ
る。
ス
ラ
ッ
フ
ァ
は
か
よ
うな
意味
か
ら、
本
質的で
あ
る
基礎的生
産物と
非
本
質的で
ある
非基
礎的生
産物
と
を
分
けた
の
で
あ
る。
基礎的生
産物の
み
を
含
む
体
系は
分
解不
能投入
係数行列で
表現
さ
れ
る。
した
が
っ
て、
わ
れ
わ
れ
は、
以
下、
分解不
能行列で
議
論を
進め
る。
Ⅱ
問題の
所在(
分
配論と
価値
論)
わ
れ
わ
れ
は
以
下、
二
財モ
デル
で
議論を
進める
。
さ
き
の
定義に
ょ
り
[
㌍且
(
ぎ>。
‥ぎ>。)
の
よ
う
な
投入
係数
行列も
分解
不
能で
ある
が、
わ
れ
わ
れ
は
単純化の
た
め
に、
と、
均
衡で
は
次の
関係が
成立
し
て
い
る。
♪ゝ-
恥
司トー
+(
-
+
ユ(
♪ゝ〓
+勺
N
ゝ柑
-
)
勺N
ゝ阿
=寸
『ト帖
+(
-
+
ユ(
♪ゝ-
帖
+勺N
ゝ琵)
…
て皇
すべ
て
の
元
が
正で
ある
投入
係数行列[
㌍
旺を
分
解不
能行
列の
代
表と
して
扱うこ
と
に
す
る。
次に
こ
れ
に
対
応す
る
投入
絶対
量を
[
払
誌…
]
とし
、
別に
労働投入
量を
ム、
ん
(
トー
>○
-
ト心
>○)
と
する
。
こ
の
故循
約
条件の
下で
、
貸
こ
れ
が、
わ
れ
わ
れ
の
直面する
現
実の
価
樽体
系で
あ
る
と
考えて
よ
い。
分
配を
問題に
する
と
き
賃金
率が
実
質的
意味
を
持た
な
くて
は
意味が
ない
の
で、
何ら
か
の
商品
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
とり
貨幣賃金
率『
を
実質賃金
率び
に
なお
す。
さ
て、
商品1
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
する
とい
うこ
と
は、
商
品1
の
物的
一
単位の
貨幣表
示の
価値額すな
わ
ち
凡を
1
と
み
な
すこ
と
で
あ
る
か
ら、
こ
の
ア1
で
㈲
式の
両
辺を
割っ
て
や
る
こ
と
を
意味し
て
い
る。
そ
の
時、
両
辺
を
同じ
数で
割る
の
で
等号
関係は
保持さ
れ、
賃金
率と
価衛が
実質表示
に
な
る
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
だ
けで
あ
る。
利潤率γ
だ
け
は
不
変に
と
どま
る。
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
は
単一
の
商品で
な
く、
合成
商品で
あっ
て
も
か
ま
わ
な
い。
例え
ば、
商品1
、
2
の
バ
ス
ケ
ッ
ト
(
ゝご
ゝ柑
)
を
物
的一ヽ
単位と
し、
こ
れ
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
と
す
る。
こ
の一
単位の
貨
ヽ
ヽ
ヽ
幣表示の
価値額は
♪ゝ-
+
勺N
ゝけ
と
なる
。
こ
の
価
値額を
々
と
お
く。
こ
の
合成
商品をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
する
こ
とは
¢を
1
とみ
な
すこ
とで
ある
か
ら、
こ
の
¢で
㈲
式の
両
辺を
割る
貯
・
甘
巾
.
h「
山
山
■
せー
バH
ト
ノ
Y-
甘か
】
■′
.
ト
( 3 9 ) ス ラ ブ フ ァ 体 系 の 解 明
囲A
¶
材
小
一
一
ふ
ヽl
\
_
l
収+
-1
囁丁
一
メ
紺
0
こ
とを
意味する
。
以
上を
念頭に
お
い
て
話を
進め
る。
さ
て、
問題の
核
心
に
は
い
る。
問題
は
分
配関係(
分
配
論)
と
相
対
価
希
(
価値論)
と
の
関
係に
あ
る
こ
とが
明
らか
に
さ
れ
る。
ま
ず、
単一
の
商品
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
とる
こ
と
か
ら
は
じ
めよ
う。
問題はニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
媒介に
し
て
い
る
の
だ。
わ
れ
わ
れ
は
㈲
式に
お
い.て
商
品1
を
…メ
レ
ー
ル
に
とり
、
げ♪
湘‖
呈する
。
さ
勺-
らに
㈲
式の
㊥をA
l
で
割り
、
⑥を
ムで
割る
。
する
と、
次
式
が
得られ
る。
ー
=-
ミー
+(
-
+
ユ(
吾-
+
勺忍-
)
勺=
∈㌻
+(
-
+
ユ(
ぎN
+b好
む}
……
…
…
…
…
…
⊥望
こ
の
時、
実質賃金
率び
(
γ
で
も
か
ま
わ
な
い。
)
の
侶を
変化
さ
せ
て
み
る。
する
と、
こ
の
変化
し
た
ぴ
の
水
準で
均
衡
が
成立
す
る
た
めに
は、
㈲
式で
等号が
成
立
する
よ
うに
γ
と
恭一凸で
あ
る
相対
価蒋P
が
変化せ
ね
ば
な
ら
な
い。
表
現
を
変え
れ
ば、
㈲
式で
任
意の
W
を
与
え
る
と、
そ
れ
に
対
応
す
る
ヽ
ヽ
ヽ
γ
と
P
の
水
準が
同
時に
決ま
る。
こ
の
時、
生
産臭
素の
価棉
(
→.
弓)
の
軌跡を
平
面上に
記
すこ
とが
で
きる
。
こ
の
軌
跡
(
6)
を
句pc
t
Or・
pr
訂e
句
岩nt
岩.
1
(
要素価
格
辺
境
線)
と
い
う。
以
下に
お
い
て
は
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
と
略称する
。
こ
の
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
例え
ば
A
図の
よ
うに
なる
か
も
知れ
ない
。
さ
で、
ぴ
の
変化に
つ
れ
て
ア
も
変化
する
と
す
れ
ば、
γ
は
P
の
変化の
影響を
受け
、
P
が
分
らない
限
り、
γ
も
分
ら
な
い。
こ
れ
が
リ
カ
ー
ド
ウ
の
頭を
一
生
悩し
た
問題で
あっ
た。
なぜ
なら
、
彼の
主
要な
関心
ほ
分
配
論(
分
配関係)
で
あり
、
主
要な
分
配論が
価値(
相対
価蒋)
の
変化の
影響を
受けて
は
困る
の
で
あ
る。
こ
の
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
単一
商品に
とっ
た
易合に
お
ける
困
難の
解
決は
相対
価格P
が
実
質賃金
率び
の
変化に
対
して
不
変に
とど
ま
る
(
独
立で
あ
る)
こ
との
内に
発見さ
れ
る。
われ
わ
れ
は
本
論文の
Ⅲで
相対
価格が
分
配関
係の
変化に
対
して
不
変に
と
ど
まる
条件を
検
討
す
る川
(
わ
れ
わ
れ
は
分
配関係と
い
うこ
と
ばで
、
利潤率と
実
質賃金
率
の
関係
(
→〉
も
を
意味し
て
い
る。
)
こ
の
条件ほ
分
配関係が
相対
価格の
変化の
影
響を
蒙ら
ない
非
常に
特殊な
場合とし
て
の
意味を
持つ
。
分
配関係の
変化に
対
して
相
対
価蒋が
不
甜
一 橋論叢 第七 十 二 巻 第 三 号 ( 4 0 )
ヽ
ヽ
ヽ
変で
あ
れ
ば、
ま
さ
に
そ
の
ゆ
えに
、
相対
価格の
変化に
よっ
て
分
配関係が
影響さ
れ
ない
こ
とは
自明で
あ
る。
こ
の
とき
、
上
記の
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
直線に
なる
。
リ
カ
ー
ド
ウ
ほ
相対
価格の
変化の
影響を
蒙ら
ない
分
配論
(
分
配関係)
を
作る
た
めに
苦労した
。
つ
ま
り
価値論か
ら
独
立
な
分
配論を
作ろ
うと
し
た。
特殊な
上
記の
場
合の
よ
う
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
に
相対
価椅が
変化し
な
け
れ
ば
都合が
良い
が、
た
と
え、
分
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
配関係の
変化に
よ
っ
て
相対
価格が
変化し
た
と
して
も、
そ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
の
変化に
左
右さ
れ
ない
分
配関
係を
保障するニ
ュ
メ
レ
ー
ル
(
価
値尺
度)
を
み
つ
けれ
ば
リ
カ
ー
ド
ウ
の
所期の
目的
は
達
成さ
れ
る
わ
けで
あ
る。
こ
の
価値尺
度が
有名
な不
変の
価値
尺
度で
あ
る。
リ
カ
ー
ド
ウ
に
とっ
て、
価値論は
分
配論を
価
値論か
ら
切
離し
、
自立
さ
せ
る
とい
う意味で
、
分
配論を
補
足する
附随的
な
もの
で
あっ
た
の
で
ある
。
リ
カ
ー
ド
ウ
は
こ
の
不
変の
価値尺
度を
つ
い
に
発見で
き
なか
っ
たが
、
ス
ラ
ブ
フ
ァ
は
簡
殊な
合成
商品の
内に
こ
れ
を
見い
出すこ
とが
で
き
た。
勿論
、
体
系に
基
礎的生
産物が
一
つ
し
か
ない
場合に
は、
厄介な
相対
価祐の
問題は
ない
。
こ
の一
財モ
デル
の
資本投
入
係数を
α、
労働投入
係数を~
とし
、
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
そ
れ
白身と
す
る
と
均
衡に
お
い
て
次の
関係が
成
立す
る。
-
=宅
~
+(
-
+
ユP
他の
基礎的生
産物の
価椿が
ほ
い
り
込
ま
ない
し、
ヱ、
α
は
不
変なの
で、
こ
の
式だ
けで
分配
関係は
定
まる
。
ぴ
か
γ
の一
方
を
与
え
れ
ば
他
方が
決ま
る。
非
基礎的生
産物が
無数
に
あ
る
として
も、
そ
れ
等の
価格は
こ
こ
で
決まっ
た
γ
と
ぴ
を
基
礎に
して
決定さ
れ
る
が、
こ
の
決定さ
れ
た
無数の
価希
は
非基礎的生
産物の
価椅で
あ
る
た
めに
上
記の
基礎的生
産
物の
方
超式
に
は
い
り
込
ま
ない
。
し
た
が
っ
て、
上
式で
分
配
関係(
ヾ-
∈)
は
こ
の
意味で
も
相対
価椅の
変化か
ら
独
立
で
あ
る。
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
ほ
直線と
なる
。
リ
カ
ー
ド
ウ
の
分
配論
の
基本構想ほ
最も
単純なこ
の
モ
デル
に
あ
っ
た。
リ
カ
ー
ド
ウ
は
こ
の
唯一
の
基礎的
生
産物を小
麦と
考え
て
い
た。
こ
れ
が
有名
な
c
O
昌r
賢-
O
t
Fe
O【
y
で
あ
る。
こ
の
場合
、
小
麦ほ
相対
価椅の
変化
に
左
右さ
れ
ない
分
配関係を
保障する
ニ
ュ
(
7)
メ
レ
ー
ル
と
なり
、
不
変の
価値尺
度と
考え
ら
れ
る。
ス
ラ
ッ
フ
ァ
は一
財モ
デル
の
小
麦に
あ
た
る
商品を
多
財モ
デル
の
中
で
合
成
商品
(
勿論
、
基礎的生
産物の
で
あ
る。
)
と
し
て
見
い
出し
、
分
配関係の
変化に
起因する
相対
価稗の
変化に
左
右さ
れ
ない
分
配関係を
え
ぐ
り
出し
た。
3 j 8
・甘
巾.
.
-
蛙
山、
}T
バ阿
ゼl
や由
l・
.▲
■、
( 4 1 ) ス ラ ッ フ ァ 体 系 の 解 明
瑚
砂
川
.
声
"
J
▼
.`■
司
1◆
中
山「
さ
て、
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
単一
の
商品で
な
く、
複数の
商品
が一
単位で
あ
る
合成
商品に
する
場合を
考え
る。
見
透し
を
良く
する
た
め
に
次の
振作を
行う
。
㈱
式に
お
い
て
㊥×
曽
+
㊥×
曽
を
作り
、
整理
する■と次
式が
得ら
れ
る。
♪(
空ゝ-
-
曽ゝこ
1
曽ゝ-
N
)
+勺
N
(
曽ゝN
-
空ゝ巳
-
欝ゝ琵)
=
司(
曽トー
+
曽トN
)
+
ユ
♪(
曽ゝ〓
+
曽ゝ-
N
)
+
勺N
(
空ゝ巳
+
曽ゝN
N
)
一
…・
…
…
…・
…
轟
こ
れ
は
産業ュ
、
2
が
そ
れ
ぞ
れ、
酌、
如
の
比
率で
構成
さ
れ
て
い
る
体系の
国民
所得を
示
して
い
る。
左
辺が
生
産国民
所
得で
あ
り、
右辺は
分
配国民
所得で
あ
る。
こ
れ
は
両
者の
均
等を
表
わ
す。
特に
、
左
辺を
次の
よ
うに
お
い
て
お
く。
♪(
曽ゝ-
-
空ゝ-
ト
ー
曽ゝ-
帖
)
+
勺N
(
慧ゝN
-
空ゝ巳
-
思ゝ
悼
む
=の
…
…
…
……
…
……
…
…
…
…
…
…‥
∋
貨幣価値額¢は
飢、
如が
与え
られ
て
い
れ
ば、
現
実の
価祐
を
基礎に
し
て、
例え
ば10
兆
円
とい
うふ
うに
ほ
じ
き
出さ
れ
る。
さ
て、
㈲
式を
変形する
と
次
式が
得ら
れ
る。
ヾ.
‖
♪(
曽ゝ〓
+
曽ゝ-
N
)
+勺陀
(
曽ゝN
-
+
曽ゝ帖
N
)
…
…
…
…
…
…
…
…
……
…・
…
…
…
…
…
…
……
…
⊥00
}
こ
の
時は
じ
めて
、
わ
れ
わ
れ
は
商
品1
と2
の
バ
ス
ケ
ッ
ト
(
曾ゝ
「曽ゝ-
1曽ゝ-
N.
曽ゝ柑
-
曽ゝ巴
-
曽ゝN
N
)
を
合成商品の
物的
一
単位と
して
、
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
と
考
え
る。
こ
の
合成
商
品一
単位の
貨幣表示の
価値
額(
例式)
で
貨幣賃金
率『
を
割っ
た
も
の
が
合成
商品
表
示の
実質賃金
率と
なる
。
こ
れ
を
W
とお
く
と
㈲式
ほ
次の
よ
うに
なる
。
う
={
-
1∈(
曽トー
+
曽トN
)
一
十
「
♪(
℡ゝ〓
+
曽』-
N
)
+
竹村
(
曽ゝ巴
+
雷ゝN
柑
)
一
†
『(
空トー
+
思トN
)
…・
…
…
…
……‥
‥
‥
…
…
…
…
…
……
……
…
…
…‥
室
注意すべ
きこ
と
は
ぴ
がニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
ょ
っ
て
実
質賃金率
に
さ
れ
て
い
る
の
に、
分
母の
中の
ぞl、
哉ほ
依然と
して
貨幣
表示で
あ
る
点で
ある
。
不
自然で
あ
る
が、
か
えっ
て
こ
の
方
が
問題の
本質が
分る
。
た
だ
し
分
母
を
全
体
とし
て
み
れ
ば
合
成
商品
表示の
体
系全
体の
実質資本
価値と
なっ
て
い
る。
も
し
くは
、
こ
れ
を
国民
所得に
対
する
(
流動)
資本の
比
率す
∂
なわ
ち
資本
-産出高比
率を
表わ
して
い
る
とみ
る
こ
と
もで
朗
一 橋論叢 第七 十 二 巻 第 三 号 ( 4 2 )
きる
。
分
子の
第一
項の
1
は、
実質国
民
所得の
合成商品
を
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
とっ
て
い
る
こ
と
を
示
す。
さ
て、
物価を
示
す
凸、
哉
が
貨幣賃金
率『
(
固定し
て
い
る
と
考え
る
と
便利なの
で
そ
う考え
る)
に
対
し
て、
㈱
式の
実質賃金
率び
が
変化す
る
よ
うに
変化し
た
とし
よ
う。
こ
の
時、
㈲式に
お
い
て、
こ
の
仰
が
計算さ
れ
て
与
え
ら
れ
る
と
し
て
γ
を
導出しょ
うと
試み
る。
も
し
凡、
哉が
変化
し
た
に
も
か
か
わ
ら
ず、
凸、
哉
間の
比
率が
一
定に
とど
ま
る
な
ら
ば、
分母の
値は
一
定と
な
る。
つ
ま
り、
実質資本価値は
分
配
関
係の
変化に
も
か
か
わ
ら
ず一
定で
あ
る。
そ
して
、
γ
は
ぴ
が
与
え
られ
れ
ば
絶対
価格
、
凸、
哉の
変化の
影響を
蒙ら
ずに
決定
さ
れ
る。
勿論
、
相
対
価格は
一
定な
の
で
ある
が、
実質
賃金
率仰
が
変化し
て
い
る
の
で、
一
定と
仮定して
い
る
貨幣
賃金
率『
に
対
し
て、
A、
哉の
絶対
水
準ほ
一
様な
比
率で
変
化して
い
る。
以
上
を
示そ
う。
勺Ⅳ
=
ヨ
♪
とお
き
㈱
式へ
こ
れ
を
代入
す
る
と
次の
よ
うに
な
る。
う
=一
-
-弓(
空トー
+
曽トN
)一
小
「
(
曽ゝこ
+
曽ゝ【
帖
)
+
∋(
空ゝN
-
+
曾ゝN
阿
)
一
…
…
……
…
…
…
…
…
…
…
……
…
…
…‥
…=
‥
‥
‥
‥(
呈
こ
の
場合
、
m
を一
定
(
相対
価希不
変)
と
すれ
ば、
右辺で
仙
以
外ほ
すべ
て
定
数に
なる
か
ら、
W
が
与
え
られ
れ
ば一
次
関数として
、
す
ぐに
γ
が
決定さ
れ
る。
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
が
単
一
商品の
場合も
同
じ
命題が
成
立
し
た。
よ
っ
て、
相対
価蒋
3 β0
ヽ
が
分
配関係の
変化に
対し
て
不
変で
あ
れ
ば、
ニ
ユ
メ
レ
ー
ル
が
何で
あ
れ
分
配関係は
相対
価棉の
変化の
影響を
蒙ら
ずに
決定
さ
れ、
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
直線に
なる
。
逆に
、
あ
ら
ゆる
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
下で
、
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
が
直線な
ら
ば、
相
対
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
価棉は
不
変で
あ
る。
な
ぜ
な
ら、
㈹
式に
お
い
て、
適当
な
飢、
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
酌
を
え
ら
ん
で
m
を
消去(
後述
。
こ
れ
は
特殊なニ
ュ
メ
レ
ー
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ル
を
と
る
こ
とで
あ
る)
せ
ずに
、
任意の
9 1、
酌
(
任意の
ニ
ユ
メ
レ
ー
ル)
の
下で
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
が
直線で
あ
る
こ
とは
m
が一
定で
あ
る
こ
とに
他な
ら
ない
か
らで
あ
る。
最
後に
、
た
とえ
相対
価椿の
変化
(
㈱
式の
ぞ.
て
哉が
此
例
的に
変化
し
ない
場合)
が
あ
っ
た
と
して
も、
分
配
関係の
決
定方
式に
そ
の
変化が
影響し
ない
よ
うに
するニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
求
め
よ
う。
こ
れ
は
㈹式の
m
が
変化
する
場合と
考えて
よ
い。
す
な
わ
ちぴ
が
変化す
る
とm
が
変化
する
。
こ
の
時γ
の
決定
が
m
の
変化の
影響を
受け
ない
よ
うに
す
る
に
ほ、
㈹
式
心肝
山
.
叫
い
・.
ハ
ザ
幹
( 4 3 ) ス ラ ブ フ ァ 体 系 の 解 明
.
、
カ
埼
.
申
、
.
.
ザ
。
.
、
一
一
、
.
収一
ゝ
ir、.ナ
.十
j
J
の
分
母
(
こ
れ
は
㈱式の
分
母で
あ
る
実
質
資
本
価
値に
等
し
い)
をm
の
変化に
対
して
一
定に
保つ
よ
うに
すれ
ばよ
い。
こ
の
分
母の
値を
不
変に
保つ
(
m
を
消去す
る)
必
要十
分
条
件は
次
式で
あ
る。
が
導出さ
れ
る。
㈱
式と
例
式
の
両
辺
を
例
式の
¢で
割
り、
げ㌔棚‖
勺、
N-
鵬=
…し
ょ
う。
する
と、
次
の
体
系
のが
成
立
する
。
曽ゝ〓
+
曽
-ゝ
阿
曽ゝN
-
+
曽ゝ諾
ゝ
空ゝ-
曽ゝ柑
ー・
1
…
…
…=・
…
…
……
言
つ
ま
り、
叫
式を
満す
酌、
恥
を
か
けた
商品
1
と
商品2
の
合
成ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
(
曽ゝ
「曽ゝこ
-
曽ゝ-
柑
-
昏ゝ
「・
空
合
1昏
柑ゝ
柑
)
が
リ
カ
ー
ド
ウ
の
求めて
い
た
不
変の
価値尺
度と
なる
。
こ
れ
をス
ラ
グ
フ
ァ
は
標準商品
と
呼ん
で
い
る。
如、
如
(
の
比
率)
と
ス
の
値が
一
意的に
決定さ
れ
る
こ
と
は
本
論文の■
Ⅳで
示
さ
れ
る。
仙
式を
仮定
し、
さ
らに
曽トー
+
曽トN
=-
と
お
く
と
㈱も
し
くは
脚
式は
次の
よ
うに
なる
。
セー
ゝ-
=
蛋トー
+(
-
+
ユ(
セー
ゝ〓
+勺
、
旭
ゝN
-
)
…
…
㊥
勺、
N
ゝ柑
=∈ト柑
+(
-
+
ユ(
セー
ゝ-
N
+
セN
ゝNN
)
…
…
㊥
セー
(
空ゝ
「曽ゝ-
1曽ゝ-柑
)
+
セN
(
曽ゝN
-空ゝ阿
1慧ゝ針)
=
T…
・
㊥
一一
…
冨一
姻
式に
お
い
て、
㊥×
曽
+
㊧×
曽
を
求め
、
◎を
考慮して
整
理
する
と
次
式が
で
て
く
る。
-
1∈(
空トー
+
昏卜吋
)
づ
‖
=
勺、
-
(
曽ゝ〓
+
思ゝ-
N
)
+
セN
(
曽ゝ巴
+
曽ゝN
N
)
(+
T)
(
-
-
毒)
=→
…
……
…
…
…
…
…
…
…
…
……
冨
こ
の
と
き、
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
直線に
なる。
ス
ラ
ッ
フ
ァ
はニ
ュ
メ
レ
ー
ル
を
標準商届に
とっ
た
体
系を
標準体
系と
い
っ
て
い
る。
すで
に
標準体
系を
扱っ
た
の
で
あ
る
が、
確認し
ょ
う。
酌、
酌が
仙
式
を
満
す
も
の
と
す
る。
こ
の
時、
貨幣表示の
現
実の
体
系か
ら、
簡
単に
標
準
体
系
こ
れ
は
例
式と
斗
汽の
定
義を
考え
れ
ば、
全
く
㈱
式と
同じ
で
あ
る。
仙
式が
前提だ
か
ら、
曽トー
+
曽卜柑
=-
と
す
れ
ば
㈹
式が
導れ
る。
㊥は
榛準国民
所得と
呼ば
れ
る。
上
記の
議論
か
ら
明
らか
なよ
うに
、
標準
体
系に
お
い
て
は、
標
準商品で
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
測っ
た
実質賃金
率が
変化し
た
と
きに
、
相対
価格が
変化
し
ヽ
ヽ
て
も
利潤率は
相対
価格の
変化の
影
響を
受け
ずに
決定さ
れ
る
の
で
あ
る。
(
逆の
決定
関係の
解釈も
可能で
ある
。
)
注意の
た
めに
㈲
式の
すぐ
後で
述べ
たこ
とを
補足する
。
一-
-
現実の
価格体
系が
共
通に
なっ
て
い
れ
ば、
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
が
ぶ
一 橋静養 第七 十 二 巻 第三 号 ( 4 4 )
何で
あ
ろ
うと
相
対
価格は
同
寸
棚‖
州さ
ら
に
望を
考え
㍑
誠
湖如…
棚
し
た
がっ
て、
あ
る
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
下で
、
分
配関係の
変化
に
ょ
っ
て
相
対
価蒋が
変化し
た
と
す
れ
ば、
別の
適当なニ
ュ
メ
レ
ー
ル
(
例えば
標準
商品)
の
下で
相対
価格が
不
変に
と
ど
ま
る
とい
うこ
とは
あ
り
え
ない
。
同
じだ
け
変化す
る。
こ
の
本
質は
㈲
式の
両
辺を
ゼ
ロ
以
外の
数で
割っ
て
も、
そ
の
体
系の
価椿の
比
率は
不
変で
ある
とい
う
点に
あ
る。
Ⅲ
相対
価格が
分配関係の
変化に
対
して
不
変に
と
ど
まる
条件
そ
こ
で、
商品1
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
とっ
て、
相
対
価希が
分
減
配
関係の
変化の
影響を
受け
ない
と
い
う
命題の
必
要条件か
ら
求める
こ
とに
し
ょ
う。
㈲
式で
(
-
+づ
)
=勺
と
す
る
と
㈲
式は
、
次の
よ
うに
なる
。
ー
=
邑-
+
セハ
ぎー
+hU
g-
)
勺=弓㌻
+
叉吾N
+h
ざN
拇
)
}
…
…
…
…
…
…
…
…
…古色
こ
の
式を
P
で
微分
(
W
で
も
同じ
結
果が
出る)
す
る
と、
乱しじ利
口
妄念頭に
お
く
と、
必
要条件と
して
次
式が
得ら
れ
る。
札
弓
戸-
+h
ざ2
こ
の
命題の
意義は
、
あ
ら
ゆるニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
下で
分
配
■
甘
㌻
乱
∈
ぎN
+h
ざN
阿
関係が
相対
伸祐の
変化の
影響を
受け
ない
とい
うこ
と
で
あ
っ
た。
な
ぜ
な
ら、
相対
価頼に
ほ
じ
め
か
ら
変化が
なか
っ
た
か
らだ
。
■昔
㌻
ぎ+b打N
-
■
ぎN
+h
ざ旨
㌻
㌻
…
…
…
…
…
…
……
主岳
さ
て、
分
配関係
(
→-
も
を
あつ
か
っ
た
と
き
に
はニ
ュ
メ
レ
ー
ル
は
重
要な
意味を
持っ
て
い
た。
つ
ま
り、
実質賃金
率
び
が
何で
測
定
さ
れ
る
か
が
利潤率γ
の
決定に
ひ
び
い
て
い
た
か
ら
で
あ
る。
しか
し、
相対
価椅
自体
を
扱うとき
に
ほ、
さ
きに
述べ
た
よ
うに
、
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
が
何で
も
同じ
に
な
る。
こ
れ
は、
各産業の
資本
集約度(
有機的構成)
が
均等で
あ
る
こ
と
を
示
す。
産業1
、
2
の
資本
集
約
度
を
そ
れ
ぞ
れ
如
(
姻
式の
左
辺)
、
払
(
右
辺)
と
す
る
と、
以
上
の
関
係は
悶‖
喜‖
雷要約で
きる
。
さ
らに
ざ
=
訂
で
ある
た
めの
必
要条件を
求
め
よ
う。
他
を
変形する
と
次の
よ
うに
なる
。
坤
七
■γ
一
‥
甘
_
、
や
{
-
一
・
r
l・
ー・
′
†
やj
で
ヰ
れ〟
L
( 4 5 ) ス ラ ブ フ ァ 体 系の 解 明
申
、〝
。
書
中
-
.
†
′
J
.-
、
一
★
、
L
-
恥。
、.
†
書
。
…
……
…
…古包
こ
こ
で、
ぎ
=
ざ
を
考え
て、
両
方
潅式の
差を
作る
と次の
よ
うに
なる
。ほ什
‖○
㌣㌻
h
-
廿○
-
㌻
廿○
で
あ
る
か
ら、
甘沖
す
な
わ
ち、
五和
1
甘巾で
あ
る。
こ
の
意味す
る
とこ
ろ
は、
各産業の
資本集約度が
均
等な
ら
ば、
相対
価椅は
、
各
産業の
現
在の
投下
労働に
比
例し
、
投下
労働価値説が
妥
当
する
とい
うこ
とで
あ
る。
とこ
ろで
、
Z l、
ちは
不
変なの
で
甘叫
で
あ
る
こ
と
は
鵬‖。
で
あ
る
こ
とで
あ
る。
よっ
て
次の
関係が
成
立
する
。
剖‖
喜豊1
ち‖
巾↓
叩?
………
(
-
出
札hU
っ
ま
り
鵬=
…‖
ミ‖
叶
ほ
お
互
に
芸十
分
条
件
(
同
値)
に
なっ
て
い
て、
あ
る一
つ
の
もの
は
他の
も
の
と
論
理
的に
同じ
内
容を
表現
して
い
る。
こ
の
こ
と
を
考え
る
と
㈹
式の
不
変の
m
は、
実は
、
Z。
ヱ
hだ
っ
た
の
で
あ
る。
とこ
ろで
、
こ
の
㈹
式の
関係を
成立
せ
し
め
る
必
要条件は
甘叶
を
実に
代入
す
る
こ
とに
ょっ
て
得られ
る。
ぎ・
叶
ざ
ミ叶
ざ
㌣
叫
N
=q
…
……
…古里
さ
らに
、
こ
の
姻
式が
抑
式の
関係の
同
時成
立の
十
分
条件で
も
あ
る
こ
と
は
次の
よ
うに
示さ
れ
る。
脚
式よ
り
次
式が
成
立
する
。
叶‖
弓言ぼ
絹
hY叫
‖
苧言ぼ
捕ぽ
こ
こ
で
仮に
勺‖
叶
とお
く
と
3 まヲ
一 橋論叢 第七 十 二 巷 第三 号 (■4 6 )
叶‖
苧言
叶‖
苧言
ぎ+
ず㌻ミ
甘㌻
…古里
こ
の
とき
姻
式を
考え
れ
ば
脚
式の
両
式は
同
じ
もの
で
あ
る
こ
とが
分る
。
こ
れ
は
次の
よ
うに
なる
。
覇叶・q勺
こ
れ
か
ら分
る
こ
と
は、
姻
式が
成立
す
れ
ば、
任
意に
β
が
与
ぇ
られ
た
時に
、
原式で
あ
る
慧ほ
甘叶
ミ‖
叶
去言
解を
持ち
、
資本集約度は
㈹
式の
C
の
値
と
なっ
て
各産
業で
均
等に
な
る
こ
とで
あ
る。
よ
っ
て、
㈹式が
抑
式の
関係を
成
立せ
し
め
る
必
要十
分
条件で
あ
る
こ
とが
分っ
た。
つ
ま
り、
抑
式が
成立
して
い
る
こ
とは
、
姻式
とい
う
非常に
特
殊な
関
係を
投入
係
数が
満して
い
る
こ
とと
同
値な
の
だ。
(
こ
の
現
実的な
プロ
バ
ビ
リ
テ
ィ
は
非常に
小
さ
い
は
ずで
あ
る。
)
Ⅳ
相
対
価棉の
変化に
左
右さ
れ
ない
分配関係を
保障する
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
(
不
変の
価値尺度)
投入
係数が
㈹
式を
満さ
ない
限り
、
相対
価格は
分
配関係
淵
の
変化に
対
して
不
変に
と
ど
まる
こ
とほ
な
い
か
ら、
一
般的
に
は
分
配関係が
変化
すれ
ば
相
対
価椿も
変化す
る。
こ
の一
般的
な
易合に
、
相対
価希の
変化に
依存し
ない
分
配
関
係を
論ずる
こ
とが
可
能な
の
は、
不
変の
価値尺度だ
け
で
あ
る。
さ
て、
仙
式の
す
ぐ
彼の
議論を
そ
の
ま
ま
引きつ
ご
う。
す
る
と、
われ
わ
れ
に
残さ
れ
た
問題は
仙
式を
満す
、
飢、
9 2、
ス
を
実
際に
求める
こ
と
だ
けに
なる
。
ま
ず、
仙式の
経済学
的
意味を
考える
と、
叫式
は、
商品1
を
生
産す
る
産業と
商
品2
を
生
産する
産業が
そ
れ
ぞ
れ
甘1、
酌
の
比
率で
構成
さ
れ
て
い
る
と
き
に、
各
商品の
投入
量と
産出量の
比
率が
均等で
あ
り、
そ
の
比
率が
ス
で
あ
る
こ
と
を
示し
て
い
る。
か
よ
うに
、
飢、
酌、
ス
を
考え
て
お
く。
こ
こ
で
仙
式を
行列表示に
して
み
る。
[
㌍
当㌍巧
崇]
…
…
…窒
花
財モ
デル
の
場合も
、
本
質的に
こ
れ
と
同じ
表現
を
と
る
か
ら、
わ
れ
わ
れ
は
こ
の
二
財モ
デル
で一
般的な
場合
を
代
表し
て
い
る
と
考える
こ
と
が
で
きる
。
榊
式は
左
辺と
右
辺の
行
列
の
同
じ
行を
同じ
数で
割っ
て
も
等号は
成立
する
か
ら、
第一
叩
k
★
ヰ
血町
.
.
サ
ネ
.
七
戸
書
・
ぜ.
ノF
一F
や廿
で
ヤ
考
L
( 4 7 ) ス ラ ブ フ ァ 体系の 解 明
申
、〝
、
≠
や
、
。
中
一
メ
十
む
、
∵叫
恥.
。
‖。.
す
書
。
行と
第二
行を
そ
れ
ぞ
れ
A l、
ムで
割る
。
する
と
左
辺の
行
列
ほ
投入
係数行
列に
、
右
辺の
行列は
単位行
列に
な
る。
こ
れ
を
示
す
と
次の
よ
うに
な
る。
[
=
…
講]
‖
宍]
[
㌍白…
…壷
と
こ
ろ
で、
A
を几
次の
分
解不
能の
非
負行列と
する
。
こ
の
と
き、
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
の
定理に
し
た
が
え
ば、
倉=
倉
な
ら
し
める
ス
(
ス
カ
ラ
ー)
の
内の
最大の
もの
は
正
で
あ
り、
(
こ
れ
が
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根)
そ
れ
に
対
応す
る
ヴ
(
列ベ
ク
タ
ー)
も
正で
あ
る。
そ
し
て、
定
数倍を
無視すれ
ば、
こ
の
甘
(
8)
は一
意的で
あ
る。
凶式の
投入
係数行
列は
2
次
とい
う
最も
単純な
場合で
あ
る
が、
あ
く
まで
も
分
解不
能の
非負行
列で
ある
か
ら、
一
意的な
正の
ス
と、
定
数倍を
無視
す
れ
ば一
意
的な正の
酌、
酌
を
持つ
。
す
なわ
ち不
変の
価値
尺度が
存在
する
。
こ
の
こ
と
を
た
しか
めよ
う。
糾
式を
変形する
。
ー
ー
ぎ
-P-
柑
-
雷】
-
-
雷N
=○
‥
…
雷
こ
れ
よ
り
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根(
㍍
と
する)
は
次の
よ
うに
なる
。
謀小
{
(
ぎ十
邑+
く(
ぎー
ー
ぎN
)旭
f
ぎー
N
ぎー
……
富
こ
れ
は
明
らか
に
正で
あ
っ
て、
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
の
定理
の
示
す
とお
りで
あ
る。
次に
鮒
式に
お
い
て、
曽
=
富N
と
お
き
整理
する
と
次
の
よ
うに
なる
。
[
〓-
■串-
陀
-
-
倉持
]
[
]=○
…
……
…
…
…
…
…
…
…
雷
ゐ
を
求め
る
こ
とが
、
飢、
酌
を
求
める
こ
とに
なる
。
脚
式の
列ベ
ク
タ
ー
を
定
数倍すれ
ば、
無数の
甘1、
甘2
が
得られ
る。
脚
式に
お
い
て
ー
=-
廿
と
し
富式を
代
入
す
る
とゐ
は一
意
的
に
定
ま
る。
こ
れ
を㍍
と
する。
[
〓-
㌣ l
…
講]
1-○
…
…
…
…
…
…
…
…‥
…・
雷
曽
=
昏
=○
以外の
解が
あ
る
た
めの
必
要十
分条件は
次
の
よ
うに
なる
。
計廿
=(
ぎー
倉N
)
+
く(
き
1ぎ
N
)
は
+
ぎー
N
君-
N
やN
-
こ
れ
も
正で
ある
。
なぜ
なら
根号の
中が
(
ぎ-
ぎN
)凹
よ
り
も
大きい
か
ら
で
あ
る。
フ
ロ
ペ
ニ
ク
ス
の
定理の
と
お
りで
あ
■
∂
る。
以
上で
不
変の
価値尺
度が
存在する
こ
と
が
た
しか
め
ら
㍊
一 橋論叢 第七 十 二 巻 第 三 号 ( 4 8 )
れ
た。
次に
、
糾
式の
投入
係数行列の
転置行
列を
考える
。
そ
し
て、
軌
式と
同様な
関係を生
ぜ
し
める
値を
、
P l、
哉、
〃
と
する
と次
の
よ
うに
なる
。
[
=
当㌍白
…
…
…‥
…
…
…
霊
こ
れ
も、
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
の
定
理が
あて
は
ま
る
か
た
ち
を
して
い
る。
こ
の
転
置行列も
非負の
分解不
能行列で
あ
る
か
ら、
餉
式を
成
立せ
し
め
る
最大の
正の
〃
(
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根)
と
そ
れ
に
対
応す
る
正の
a、
哉が
存在する
。
さ
らに
、
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
の
定
理
に
ょ
れ
ば、
転置行列の
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根ほ
も
(
9)
との
行列の
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根に
等しい
。
よ
っ
て、
鮒
式の
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根ほ
糾式の
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
根㍍
に
等しい
。
餉
式
▲
T
に
こ
れ
を
代入
し、
こ
れ
に
対
応する
P l、
哉を
そ
れ
ぞ
れ
P l、
▲T
哉
と
する
。
そ
して
行列表示か
ら
普通の
方
程式の
表示に
な
お
して
整理
する
。
♪
√叫(
き・
-
+
望N
-
)
母‖
甘-
ぎユ
も㌔
邑}
‥
雪
こ
れ
を
良
く
み
れ
ば
分る
が、
1一㍍
は
実は
賃金率が
ゼ
ロ
の
甜3
場合の
極大
利潤率(
月
と
し
よ
う)
に
1
を
加え
た
も
の
で
あ
る
こ
と
が
分
る。
R
が一
意的で
あ
る
こ
と
は
㍍
の一
意性に
ょ
っ
て
保
証さ
れ
て
い
る。
こ
れ
よ
り
次の
よ
うに
なる
。
-刊
⊥=
知
…
…
…
…
…
…
…
……
…
…
…
…
…
…
…
富
㈹
式の
ス
を㍍
と
考える
こ
とが
で
き
る
か
ら、
㈱
式を
代入
す
る
と次の
よ
うに
なる
。
→
=
知(
-
-蛋)
…・
…・
…
…
…・
…
…
…
…
…
…
……
…
雷
分配
関係が
変化
すれ
ば一
般的に
は
相対
価格も
変化す
る
が、
そ
の
相
対
価番の
変化の
影響を
蒙ら
ない
よ
うに
せ
し
め
る
不
変の
価値尺度を
採用すれ
ば、
そ
の
分
配関係ほ
拗
式で
表現さ
れ
る。
なお
、
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
放
と
Hp
w打
5.
S・
S-
mO
n
(
∽)
の
条
件
と
の
関
係か
ら、
現
実の
利
潤
率を
γ
と
す
る
と、
汁>
計u
㌔
な
らば
与
え
られ
た正
の
賃金率に
対
し
て
(
労働投入
係数は
正
と
仮定
する)
非
負の
価
格ベ
ク
タ
ー
(
すべ
て
の
元が
ゼ
ロ
で
ほ
ない)
が
存在する
。
例え
ば、
仙
式に
お
い
て、
○
<う
<知
で、
『
が
正の
場合に
ほ、
♪>○
-
勺N
>○
な
る
P l、
残
が
存在する。
凡、
哉の
片方が
ゼ
ロ
と
な
ら
ない
の
ほ、
基礎的生
産物の
モ
デル
だ
か
ら、
一
つ
は
ある
と
・
叫
も
r
叫
血
甲
-
ん
伸
也
. 収
小
r
ヤ
せ
/
ザ
やンぎ
山r
一
ヤ
_
L
( 4 9 ) ス ラ ジ フ ァ 体 系 の 解明
図B
対
ー
籾
.
。
叶
′
?
ふ
、
L
。
峨
ノ
.
ご
紺
r
考え
られ
る
正の
価
ヽ
ヽ
椅の
投入
物が
直接
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
的も
し
く
は
間接的
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
に、
すべ
て
の
生
産
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
物に
入
る
た
め
に、
どの
生
産物の
価頼
もゼ
ロ
に
な
り
え
な
0
い
か
らで
あ
る。
(
1 1)
以上
の
議
論は
一
般の
多財モ
デル
に
も
婁
当
す右。
Ⅴ
論じ
残さ
れ
て
い
る
論点
以
上が
本質的な点
で
あ
る
が、
他に
残さ
れ
た
二
つ
の
論点
が
あ
る。
軽くふ
れ
て
お
く。
詳細は
註で
あ
げて
あ
る
文
献を
参照さ
れ
たい
。
一
つ
は
結合生
産に
つ
い
て
で
あ
る。
結合生
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
産の
概念は
、
耐久
期間の
あ
る
固定
資本を
流動
資本
と
し
て
ヽ
ヽ
取扱うこ
と
を
可
能に
し、
固
定
資本を
本
論文の
よ
う
な
単位
ヽ
ヽ
(
12)
期間の
連立
方
程式の
内に
組込
む。
も
う一
つ
は
生
産方
法
(
1 3)
(
技術)
の
切
換え
(s
wi
t
c
En
巴
で
あ
る。
二
つ
の
生
産方
法
が
㈹
式に
対
応す
る
条件をそ
れ
ぞ
れ
満tて
い
る
な
らば
、
そ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
ヽ
れ
ぞ
れ
の
相
対
価准は
共
通の
ど
ん
なニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
下
で
も
不
変と
なり
、
㈱も
し
く
は
㈹
式の
分
母の
実
質資本
価値は
実
質賃金
率仰
の
変化に
もか
か
わ
ら
ず、
そ
れ
ぞ
れ
不
変に
と
ど
ま
り、
そ
れ
ぞ
れ
の
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
直線に
な
る。
こ
の
と
き
生
産方
法の
切
換えは
一
回
しか
生
じ
な
い。
(
B
図
参照)
㈹
式を
満さ
ない
場合は
dO
亡
b-
e
s
wi
t
c
F
ぎ粥
の
生
ず
る
可
能
性
が
あ
る。
異っ
た二
つ
の
生
産方
法(
投入
係数)
が
ど
ちら
も
ヽ
ヽ
ヽ
㈹
式に
あ
たる
もの
を
満さ
ない
場合に
は、
共
通の
任意の
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
下で
は
ど
ち
らの
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
も
直線に
な
ら
ない
。
そ
こ
で、
一
方の
生
産方
法の
棟準商品を
共通の
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
と
する
と、
そ
の
一
方の
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
た
しか
に
直線と
なる
が、
他
方の
フ
ロ
ン
テ
ィ
ア
は
直線に
な
り
え
ない
。
した
が
っ
て、
標準商品
をニ
ュ
メ
レ
ー
ル
に
と
る
こ
とに
ょ
っ
て
は
d
O
亡
b-
e
s
まt
臣i
ng
の
ケ
ー
ス
の
生
ずる
可
能
性
を
排除
で
き
ない
。
し
た
が
っ
て、
買-
t
c
Fi
口内
の
問
題は
ニ
ュ
メ
レ
ー
ル
の
問題で
は
な
く、
㈹
式の
示す
よ
う
な
技術
的・
エ
学的な
条件の
問題に
なる
。
最後に
姻
式を
良
くみ
る
と
ら、
らの
列
ベ
ク
タ
ー
ほ[
…‥
醒
ヽ
.
、
ノ
0
「
ノ
の
転置
行
列の
フ
ロ
ペ
ニ
ウ
ス
・
ベ
ク
タ
一
に
なっ
て
い
る。
つ
ま
り、
こ
の
れ、
ちは
帥
式の
即、
打
と
な
る。
多財モ
デル
で
も
同様の
こ
とぶ
い
え
る。
こ
れ
ほ
荒教
授が
最近
証
明
して
い
る。
(
彼の
謄
写
版刷の
ペ
ー
パ
ー
が
あ
ガ
一 橋論叢 第 七 十 二 巻 第三 号 ( 5 0 )
る。
)
(
1)
勺.
Sr
p什
F-
勺
岩n
F(
辻○
ロ
Oh
CO
ヨヨO
di
t
訂の
首
呂e山
5切
○≠
CO
mヨO
d
Ees
.
Cp
mbri
倉①
pt
t
Fe
亡
2.くe
邑t
叫
Pr
¢S
グ
ー
冨○
-
菱山
泉・
山
下
博訳
『
商品に
ょ
る
商
品の
生
産』
有
斐閣
、
一
九
六二
年に
依
拠する
。
(
2)
H
b
己.
p
一ご
菱山
・
山
下
訳、
一
七
頁
(
3)
l
b
声勺re
訂n
e、
菱山・
山
下
訳、
序文
(
4)
H
b
芦p
.
加
菱山・
山下
訳、
一
二
頁
(
5)
二
階堂
副
包
『
現代
経済学の
数
学
的
方
法』
岩波書
店、
一
九
六
〇
年、
一
三
三
頁
(
6)
勺.
A.
∽p
m
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方か
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