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= TA プロジェクト = ~繊維商品サプライチェーンの最適化を目指して~ 生地の生産供給に関する ガイドライン第 平 成 16年 9月 13日 平成17年10月18日改訂 繊維産業流通構造改革推進協議会

= TAプロジェクトTAプロジェクト 取引ガイドラインについて 本書は、経営トップ合同会議の諮問委員会であるTAプロジェクト委員会 での検討成果をまとめたものである。

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= TA プロジェクト =

~繊維商品サプライチェーンの最適化を目指して~

生 地 の 生 産 供 給 に 関 す る

取 引 ガ イ ド ラ イ ン 第 一 版

平 成 1 6 年 9 月 1 3 日

平成17年10月18日改訂

繊 維 産 業 流 通 構 造 改 革 推 進 協 議 会

TAプロジェクト 取引ガイドラインについて 本書は、経営トップ合同会議の諮問委員会である TA プロジェクト委員会

での検討成果をまとめたものである。

1.「TA プロジェクト」とは

TA プロジェクトとは、繊維産業サプライチェーン全体の最適化を前提とし

た場合の「テキスタイル、染色加工業、生地卸商、ニットメーカー、副資材

卸商・副資材メーカー、商社、アパレル間における生地・ニット・副資材・

製品の取引に関するビジネスプロセスと取引形態」の策定を目指した取組で

ある。

TA プロジェクトでは、繊維産業全体の今後の成長に向けた、企業間の計画

情報を互いに共有し、サプライチェーン全体の最適化を実現しようとするコ

ラボレーションのあり方について定義している。さらに、リスクテイクに見

合うリターンを考慮した取引条件を明確化している。

2.「TA プロジェクト 取引ガイドライン」の位置づけ

「TA プロジェクト 取引ガイドライン」は、 TA プロジェクトにおいて検討

された生地・ニット・副資材・製品の生産供給の標準プロセス、取引形態の

考え方を説明したマニュアルである。

さらに、発注に至る標準プロセスだけではなく、最低限取り決めておくべ

き取引条件項目(業務条件確認項目)についても整理している。

但し、個々の取引条件内容については、各企業間で決定すべきものであり、

本ガイドラインにおいて、その内容を規定するものではない。

また、下請法の対象となる取引についてはこれを遵守するものである。

なお、本書では生地に関わる生産供給の標準プロセス、取引形態の考え方

を説明している。

3.「TA プロジェクト 取引ガイドライン」の維持管理(版数)について

本書に記載されている「TA プロジェクトの生地・ニット・副資材・製品の

生産供給の標準プロセス、取引形態の考え方」は、取引企業(テキスタイル、

染色加工業、生地卸商、ニットメーカー、副資材卸商・副資材メーカー、商

社、アパレル)各社のサプライチェーンマネジメント改革への取組が高度化

するにつれ、常に更新されていくことが必要である。

このため、本書は、繊維産業流通構造改革推進協議会において、その内容

を定期的に見直すものである。

平成 17 年 10 月 18 日

経営トップ合同会議参加企業一同

i

経営トップ合同会議委員名簿 (企業:業種別五十音順 氏名:敬称略)

委員氏名 企業・団体名 役    職

馬場 彰 繊維産業流通構造改革推進協議会 会長

座  長 大塚 隆平 住金物産 株式会社 取締役副社長 繊維カンパニー カンパニー長

委  員 辻村 章夫 イトキン株式会社 取締役社長

委  員 大野 雅丈 株式会社 オンワード樫山 取締役常務執行役員 生産担当 生産本部長

委  員 貝畑 雅二 カイタック株式会社 取締役社長

委  員 塚越 正敏  小杉産業株式会社 取締役副社長

委  員 三宅 正彦 株式会社 サンエー・インターナショナル 取締役社長

委  員 中瀬 雅通 株式会社 三陽商会 取締役会長

委  員 田中 秀幸 CHOYA株式会社 取締役社長

委  員 鈴木 亮 株式会社 東京スタイル 専務取締役

委  員 林 勇二 株式会社 ナイガイ 取締役社長

委  員 渡辺 省三 株式会社 レナウン 取締役社長

委  員 伊藤 勇三 株式会社 ワコール 取締役専務執行役員

委  員 嶌  一友 伊藤忠商事 株式会社執行役員繊維カンパニープレジデント補佐ファッションアパレル部門長

委  員 中島 健治郎 蝶理 株式会社 取締役執行役員 アパレル担当

委  員 江尻 博秋 丸紅 株式会社 繊維部門長代行

委  員 北村 透 三井物産株式会社 執行役員 ライフスタイル事業本部長

委  員 矢野 雅英 三菱商事株式会社 執行役員繊維本部長

委  員 黒沢 健一 京都吉忠 株式会社東京ロマン店 取締役店長

委  員 田中 格之助 瀧定大阪 株式会社 専務取締役

委  員 滝  一夫 タキヒヨー 株式会社 取締役 テキスタイル事業部長

委  員 森  克彦 モリリン株式会社 取締役社長

委  員 斧原 正明 清原株式会社 取締役常務執行役員

委  員 児島 康信 株式会社 三景 副社長 執行役員 営業本部長

委  員 島田 堯行 島田商事株式会社 取締役社長

委  員 橋本 侑司 テンタック株式会社 取締役社長

委  員 中村 恵行 ナクシス株式会社 取締役社長

委  員 奥村 嘉宏 一村産業 株式会社 取締役社長

委  員 岩田 仲雄 いわなか 株式会社 取締役会長

委  員 伊藤 規雄 倉敷紡績株式会社 取締役

委  員 野口 泰稔 帝人 株式会社帝人グループ常務執行役員衣料繊維事業グループ長兼帝人ファイバー㈱取締役社長

委  員 香川 裕行 東洋紡績株式会社 執行役員 衣料繊維事業総括部長

委  員 石井 銀二郎 東レ 株式会社 常務取締役 テキスタイル事業部門長

委  員 中島 学 中伝毛織 株式会社 取締役会長

委  員 品川 方司 日清紡績 株式会社 取締役 繊維事業本部 副本部長

委  員 山本 義行 日本毛織 株式会社 常務取締役

委  員 袋谷 勝義 三菱レイヨン 株式会社 上席執行役員 常務事務部門長

委  員 成田 紀幸 御幸毛織 株式会社 取締役社長

委  員 三田村 庄一 サカイオーベックス 株式会社 取締役社長

委  員 墨   明 艶金興業 株式会社 取締役会長

委  員 大島 鉦三 東海染工 株式会社 取締役関連事業部長

委  員 梅田 恒栄 株式会社ウメダニット 取締役社長

委  員 太田 守彦 オオタニット株式会社 取締役社長

委  員 深澤 眞 丸和繊維工業株式会社 取締役副会長

委  員 渡邊 隆 株式会社メリーウェブ 取締役社長

委  員 大江 富造 米富繊維株式会社 取締役社長

ii

第 2 次TAプロジェクト委員名簿 [企業::業種別五十音順・氏名:敬称略]

[( )は前委員・役職は当時の役職]

委員氏名 企業・団体名 役職・所属

山田 昌平 イトキン 株式会社 IPカンパニー第1本部 部長

石井 洋典 株式会社 オンワード樫山 生産本部 調達部原価管理課 課長兼SCM推進部 生産物流課 課長

加茂 直紀 株式会社 オンワード樫山 情報システム部 SCM推進部 部長

野瀬 伸一 株式会社 カイタックファミリー 東京支店 支店長

深田 嗣 小杉産業 株式会社 生産管理部 部長

広瀬 丈史 小杉産業 株式会社 第一販売部部長

木村 展 株式会社 サンエー・インターナショナル 生産本部業務課長

鈴木 玲子 株式会社 サンエー・インターナショナル 生産本部ニット課長

松本 章 株式会社 サンエー・インターナショナル 執行役員生産本部長 

山本 和人 株式会社 サンエー・インターナショナル 生産本部グループ生産部 部長

市川 正人 株式会社 三陽商会 事業本部 業務統括室 室長

有ヶ谷 将人 株式会社 三陽商会 事業本部業務統括室 業務担当 課長

岩田 功 株式会社 三陽商会 事業本部 業務統括室 室長

(新名 宏行) 株式会社 三陽商会執行役員 事業本部生産戦略事業部 事業部長

森川 夫二男 株式会社 三陽商会 事業本部 婦人服第一事業部 事業部長補佐

西野 弘史郎 株式会社 三陽商会 事業本部 生産戦略事業部 業務室室長兼生産戦略室 生産政策担当

川上 秀人 CHOYA 株式会社 経営企画室情報システムグループ 部長

岩佐 明人 株式会社 東京スタイル スタイルミー事業部次長 マーチャンダイザー

西川 雄司 株式会社 東京スタイル 第二事業部企画室  マーチャンダイザー

八重沢 隆 株式会社 東京スタイル 第一事業部 課長

磯田 裕 株式会社 ナイガイ ポロ・ラルフローレン事業部 商品部長

市原 聡 ナイガイアパレル 株式会社 執行役員

赤穂谷 憲一 株式会社 レナウン 調達部部長

太田 明寛 株式会社 レナウン 事業本部 事業計画室 部長

(松本 邦彦) 株式会社 レナウン 事業本部 商品・技術開発部 部長

(本所 寛) 株式会社 レナウンネクステージ 商品企画担当部長

奥井 忠之 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル第一部メンズ課 課長

中村 茂 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル第二部リーテイル課 課長

西川 弘也 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル第二部 部長

林  裕二 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル第二部レディースアパレル第二課 課長

渡邉 健 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル第二部レディースアパレル第一課 課長

宍戸 典之 住金物産 株式会社 繊維カンパニー 執行役員 レディス衣料部長

都甲 修 住金物産 株式会社 繊維カンパニー ニット第3部長

中村 英一 住金物産 株式会社 繊維カンパニー執行役員メンズ衣料第2部長

藤田 透 住金物産 株式会社 繊維カンパニー繊維企画部長

iii

委員氏名 企業・団体名 役職・所属

家永 豊 丸紅 株式会社 アパレル部 部長 アパレルユニットディレクター

芝田 吉孝 丸紅 株式会社 テキスタイル部 副部長

鈴木 純一 丸紅 株式会社 アパレルリテール部 部長付

吉岡 幹宏 丸紅 株式会社 アパレル部 アパレル課 担当課長

渡邊 淳 丸紅 株式会社 アパレル部 副部長

神谷 憲一 三井物産 株式会社 ライフスタイル事業本部 営業統括室マネージャー

五十川 和人 三菱商事 株式会社 戦略企画室 戦略企画・事業投資 担当マネジャー

富田 知 三菱商事 株式会社 百貨店、SPA、ユニット 第一担当 統括マネジャー

高橋 和久 瀧定大阪 株式会社 プリント服地第1部兼第2部部長

北村 義純 瀧定大阪 株式会社 取締役 紳士服地部長

小嶋 和義 タキヒヨー 株式会社 アパレル事業部婦人Ⅴ部長

藤田 泰生 タキヒヨー 株式会社 百貨店事業部アンクライン課長

伊東 昭則 モリリン 株式会社 テキスタイルグループ 統括部長

梶川 益巳 モリリン 株式会社 テキスタイルグループ1部 部長

石田 茂 清原 株式会社 執行役員 営業本部 アパレル資材部門担当

児島 康信 株式会社 三景 副社長 執行役員 営業本部長

和田 弘 株式会社 三景 営業第1本部 東京営業3部 第3グループ グループマネージャー

島田 晋宏 島田商事 株式会社 取締役 営業統括本部 副本部長

瀬川 哲哉 テンタック 株式会社 情報システム事業部次長

岡本 昇士 ナクシス 株式会社 情報システム本部 販売推進部 部長

岩田 哲治 いわなか 株式会社 テキスタイル事業部 取締役開発室長兼工場長

江副 勇次 帝人ファイバー 株式会社 テキスタイル事業部 事業部長

阿部 武史 東洋紡績 株式会社 衣料繊維事業統括部アパレル事業部マネージャー

中島 康行 東洋紡績 株式会社 衣料繊維事業統括部アパレル事業部 参与・アパレル事業部長

田中 和宏 東レ 株式会社 新流通開拓室室長

中島 君浩 中伝毛織 株式会社 取締役副社長

町田 孝二 中伝毛織 株式会社 第一営業部 統括課長

柳田 容昭 三菱レイヨン 株式会社 繊維企画部マーケティンググループ担当部長

梅田 恒栄 株式会社 ウメダニット 取締役社長

近藤 庸一 エム・シー・ニット 株式会社 取締役副社長 営業総括担当

太田 守彦 オオタニット 株式会社 取締役社長

深澤 眞 丸和繊維工業 株式会社 取締役副会長

渡邉 伸 株式会社 メリーウェブ 専務取締役

渡邉 隆 株式会社 メリーウェブ 取締役社長

大江 富造 米富繊維 株式会社 取締役社長

iv

<目 次>

TAプロジェクト取引ガイドラインについて····································································· ⅰ

経営トップ合同会議委員名簿 ························································································· ⅱ

第2次TAプロジェクト委員名簿 ···················································································· ⅲ

第 1 章 TA プロジェクトにおける契約形態の基本的な考え方について·················· 1

1.現在の取引形態の課題···························································································· 1

2.新しいビジネスモデルの基本的な考え方 ························································ 1

3.生地の提案特性に対応した発注プロセスの受発注者の整理

······································· 2

第 2 章 TA プロジェクト取引モデルにおける取引形態について ······················ 3

1.生地取引における取引形態のステップ ································································ 3

2.経営トップ間における契約プロセス········································································ 5

3.実務担当者間における発注(数量確定)までのプロセス·································· 6

第 3 章 取り決めるべき契約の合意事項······································································ 11

1.基本契約書について································································································· 11

2.計画情報共有項目について··················································································· 13

3.業務条件確認項目について··················································································· 15

4.発注書について ········································································································· 17

第 4 章 TA プロジェクトにおいて使用される用語の定義 ········································· 19

参考資料 ····························································································································· 20

1.基本契約書サンプル···································································································· 21

2.計画情報共有シート サンプル·················································································· 28

3.業務条件確認シート サンプル·················································································· 32

4.繊維ファッション産業機能別サプライチェーン関連図··········································· 35

5.業務フロー図(生機・生地編)····················································································· 37

v

第 1 章 TA プロジェクトにおける契約形態の基本的な考え方について

1.現在の取引形態の課題

既存の取引慣行下においては、発注数量と引取数量の不一致(発注取り消し・

数量変更による)、不明確な引取期限や支払期限、支払方法、サンプル反や配送

における費用負担、品質クレームなどが頻繁に発生しており、川上企業の業務

環境の圧迫を招いているといわれている。

このような状況は、以下のような曖昧な取引環境によって引き起こされてい

ると考えられる。

(1)責任の主体および責任内容が不明確

取引条件、確定数量などを明文化した根拠資料がなく、担当者間の口

約束や思惑だけで各企業が活動を行っている。

(2)契約内容に関する認識の差異

確約する(した)数量、納品条件(品質、納期など)に対する当事者

間の認識が異なるため、一方は『契約内容は、完全に履行している』と

考えているが、一方から見ると『契約履行がなされていない』と考えら

れている。

このような取引内容の不明確さ、契約の不履行といった課題については、取

引内容を明文化することにより、改善が大いに期待される。

このため、取引当事者同士が合意した一つの取引ルールに則った取引内容の

明文化と、それに基づいた確実な履行を実現する環境づくりが必須である。

2.新しいビジネスモデルの基本的な考え方

TA プロジェクトは、生地供給における業務改善の第一段階として、下記の項

目を実施し、繊維業界全体における新しいビジネスモデルの構築と、その導入

推進を目指すものである。

(1)取引内容の明文化

(2)リスクテイクに見合うリターンを考慮した取引内容の設定

具体的には

①契約内容の遵守

②積極的なリスクテイクが利益に繋がるという概念を加味した取引条件

③業務条件の設定(発注ロット、納期、納品条件、品質条件 等)

④本来業務と付加業務の区切りの明確化

⑤発注は個別契約とする

- 1 -

3.生地の提案特性に対応した発注プロセスの受発注者の整理

TA プロジェクトでは、各段階における生地の提案特性に対応し、下表のように

生機発注・生地発注・色加工指図書発行の各受発注者の整理を行った。

生地提案特性に対応した生地モデル分類1

発注者 受注者 発注者 受注者 発注者 受注者

生機発注 アパレル テキスタイル 生地卸商 テキスタイル テキスタイル テキスタイル

生地発注 アパレル テキスタイル 生地卸商 テキスタイル テキスタイル テキスタイル

色加工指図書発行 テキスタイル 染色加工業 テキスタイル 染色加工業 テキスタイル 染色加工業

納品依頼書発行 アパレル テキスタイル アパレル 生地卸商 アパレル テキスタイル

生機在庫リスク

  色加工後  生地在庫リスク

生機品質保証

  色加工後  生地品質保証

テキスタイル

テキスタイル染色加工業

アパレル

アパレル

テキスタイル

テキスタイル生地卸商

(Ⅰ)アパレルリスクモデル(アパレルオリジナル)

(Ⅲ)テキスタイルリスクモデル(テキスタイルオリジナル)発注プロセス

(Ⅱ)生地卸商リスクモデル(生地卸商オリジナル)

生地卸商

テキスタイル

テキスタイル染色加工業

テキスタイル

生地卸商テキスタイル染色加工業

発注者 受注者 発注者 受注者 発注者 受注者

生機発注 テキスタイル テキスタイル 生地卸商 テキスタイル テキスタイル テキスタイル

生地発注 アパレル 生地卸商→テキスタイル

アパレル 生地卸商 アパレル テキスタイル

色加工指図書発行 テキスタイル 染色加工業 テキスタイル 染色加工業 テキスタイル 染色加工業

納品依頼書発行 アパレル 生地卸商 アパレル 生地卸商 アパレル テキスタイル

生機在庫リスク

  色加工後  生地在庫リスク

生機品質保証

  色加工後  生地品質保証

生地卸商テキスタイル

生地卸商テキスタイル染色加工業

(Ⅴ)テキスタイル生機提案型(テキスタイル生機確保タイプ)

テキスタイル

アパレル

(Ⅳ-2)生地卸商生機提案型(生地卸商生機確保タイプ)

生地卸商

アパレル

発注プロセス

(Ⅳ-1)生地卸商生機提案型(テキスタイル生機確保タイプ)

テキスタイル

アパレル

テキスタイル染色加工業

生地卸商テキスタイル染色加工業

テキスタイル生地卸商

テキスタイル

注:(生機在庫リスク)=(生機発注数量)-(色加工作業・実数量)

(色加工後生地在庫リスク)=(色加工指図書数量)-(実納品数量)

1(Ⅳ-1)(Ⅳ-2)(Ⅴ)は、「生機背景を誰が持ち、生機提案を誰が行うか?」という視点で整理

を行った。具体的には、(Ⅳ-1)は、生機背景をテキスタイルが持ち、生地卸商が生機提案を行

うケース、(Ⅳ-2)は、生機背景を生地卸商が持ち、生機提案も生地卸商が行うケース、(Ⅴ)は、

生機背景をテキスタイルが持ち、生地提案もテキスタイルが行うケースである。

- 2 -

第 2 章 TA プロジェクト取引モデルにおける取引形態について

1.生地取引における取引形態のステップについて

TA プロジェクトでは取引モデルのプロセスについて、下記の 2 つのプロセス

および各ステップから構成される。

(1)経営トップ間における契約プロセス

◆基本契約書の締結

①TA プロジェクト取引モデルの導入の合意

②計画情報共有項目および業務条件確認項目の合意

(2)実務担当者間における業務・発注プロセス

a.商品企画情報共有(情報交換)

b.計画情報の共有

c.業務条件確認項目の内容確定

(経営トップ、現場トップが関与する場合も想定される)

d.発注書発行(数量、納期、単価の確定)

【TA プロジェクト取引モデルにおける取引形態のステップ図】

この章で表示されている記号(数字・ローマ字)は、「TAプロジェクト取引モデルにおける

b.計画情報の共有

①生機発注

d.発注書発行

③色加工指図

a.商品企画情報共有(情報交換)

【実業務担当者間における業務・発注プロセス】

②生地発注

c.業務条件確認項目の内容確定

業務プロセス全体の規定

業務条件確認項目の規定

【経営トップ間における契約プロセス】

◆基本契約書の締結• TAプロジェクト取引モデルの

導入の合意• 計画情報共有項目及び業務

条件確認項目の合意 【現場トップにおける業務】

発注における業務条件の規定

b.計画情報の共有

①生機発注

d.発注書発行

③色加工指図

a.商品企画情報共有(情報交換)

【実業務担当者間における業務・発注プロセス】

②生地発注

c.業務条件確認項目の内容確定

業務プロセス全体の規定

業務条件確認項目の規定

【経営トップ間における契約プロセス】

◆基本契約書の締結• TAプロジェクト取引モデルの

導入の合意• 計画情報共有項目及び業務

条件確認項目の合意 【現場トップにおける業務】

発注における業務条件の規定

b.計画情報の共有

①生機発注

d.発注書発行

③色加工指図

a.商品企画情報共有(情報交換)

【実業務担当者間における業務・発注プロセス】

②生地発注

c.業務条件確認項目の内容確定

業務プロセス全体の規定

業務条件確認項目の規定

【経営トップ間における契約プロセス】

◆基本契約書の締結• TAプロジェクト取引モデルの

導入の合意• 計画情報共有項目及び業務

条件確認項目の合意 【現場トップにおける業務】

発注における業務条件の規定

b.計画情報の共有

①生機発注

d.発注書発行

③色加工指図

a.商品企画情報共有(情報交換)

【実業務担当者間における業務・発注プロセス】

②生地発注

c.業務条件確認項目の内容確定

業務プロセス全体の規定

業務条件確認項目の規定

【経営トップ間における契約プロセス】

◆基本契約書の締結• TAプロジェクト取引モデルの

導入の合意• 計画情報共有項目及び業務

条件確認項目の合意 【現場トップにおける業務】

発注における業務条件の規定

取引形態のステップ図」との関連を分かりやすくするために表している。

- 3 -

また、発注に関する契約行為は、

①基 本 契 約 書:経営トップレベルにおけるTAプロジェクト取引ガイド

②計画情報共有項目:

した数量、納期、単価からなる

の 合わ で履

ラインに則った取引を行うことの合意 2

計画に関する共有情報項目からなる

③業務条件確認項目:業務要件からなる

④発 注 書:発注プロセスで確定

組み せ 行される。

2 「基本契約書」に記載すべき項目・内容については「第 3 章 取り決めるべき契約内容 1. 基本契約書における事前合意事項」で整理する。「基本契約書」(例)は参考資料に提示。

- 4 -

2.経営トップ間における契約プロセス ◆基本契約書の締結

これまでの曖昧な取引慣行を改善し、計画情報の共有を前提とした生地供給

を実現するためには、生地の生産供給・販売に至る全ての工程に係る企業間の

信頼関係が前提となる。しかし、過去の経緯や現状の業務を踏まえると、TA プ

ロジェクト取引モデルを導入するにあたり、繊維商品の資材供給・生産・販売

に至る企業間の信頼関係を構築することは容易ではないと予想される。

このため、生地のサプライチェーンに係る企業間においては、

『日々の業務を実行するための確約した“数字”を明確にする』プロセスを

定義し、取引内容の明示とリスクテイクに見合うリターンを考慮した取引条

件の設定を行うこと

について、企業としての意志を経営トップレベル間の“契約書”形態の文章(基

本契約書)として交わしておくことが効果的であると考えられる。

この基本契約書では、

(1)経営トップレベルにおけるTAプロジェクト取引ガイドラインに則っ

た取引を行うことの合意

①TAプロジェクト取引ガイドラインにおいて規定された取引モデル

の導入

②必要となる人材投入や情報システムの導入等

③発注は個別契約とする

(2)事前の計画情報の共有とその項目

(3)業務条件確認項目(事前に取り交わしておく取引条件等)

について合意する。

基本契約書によって、「実務担当者間における業務プロセス」が規定され、基

本契約書で定められた業務条件確認項目によって、「各発注行為の裏付けとなる

業務条件内容」が規定される。

何らかの障害や問題等が発生した場合には、この基本契約書に立ち戻り、相

互に対応を検討する。

- 5 -

3.実務担当者間における発注(数量確定)までのプロセス

(1)数量の確定までのプロセスの基本的な考え方

発注は、生機生産、染色加工、出荷等の作業を行うための“1 つ”の数字を確定

することを示す。発注数として取引先に提供する数量は、“100 反~200 反”とい

う幅を持った数量ではなく、“100 反”というように“1 つの確定した数量”である。

しかしながら、この“1 つの確定した数量”は、発注書を発行する段階にお

いて初めて提示されるものではない。事前の計画情報共有の段階から、“市場の

不確実性に対応するための幅を持った計画数量”を提示し、発注段階までにそ

の計画数量をお互いに精査していくことで、最終的に “1 つの確定した数量”

が提示される。

取引関係にある各企業は、“1 つの確定した数量”即ち発注数が、業務プロセ

スにおいて共有した計画情報に即した数量となるように、お互いに努力しなけ

ればならない。また、期日、単価についても同様である。

ただし、事前に共有した計画情報を基に「1つの確定した数量」のインセンティブが

生かせるように、基本契約書および発注行為の裏付けとなる業務条件確認項目の内容に

ついて、発注者・受注者双方が予め合意をしておくことが必須となる。 なお、計画情報と業務条件については、曖昧な取り決めを許容しないために、

計画情報と業務条件の決定内容の履歴と、発注に至るまでの過程について、発

注者・受注者が共有しておくことが必要となる。

商品企画情報の共有

(情報交換)

発注(個別契約)

計画情報の共有販売・仕入計画

縫製・生地調達計画生地生産計画

業務条件確認項目の内容確認

数量・納期・単価 取引条件

- 6 -

(2)「生機発注」の数量確定までのプロセスの考え方 3

a.商品企画情報共有:「つぶやき」「ささやき」による情報交換

(例:生機発注 8~4 ヶ月前 4)

テキスタイルメーカー・生地卸商の内見会や展示会は、販売先(アパレル・

商社)との情報交換、意見交換、当該シーズンの見通しを推し量る位置づけに

ある。ここで得たアパレルからの「意向」や 「感触」は、

・糸手配や糸の絞込み、先行生産の指標となる

・新しく開発した素材についての反応を探る

といった取引先企業双方にとって重要な情報交換の要素が強い。ただし、これ

らの情報をもとに生産数量が確定されることはない。つぶやき・ささやきによ

る情報交換は、次シーズンにおけるトレンド確認、アパレル各社の意向確認等

として大いに活用すべき情報内容の交換に相当する。

b.計画情報の共有:より実発注に近い 「情報」の共有 5

(例:生機発注 3 ヶ月~1 ヶ月前4)

この段階は、生機発注の数量確定に至るプロセスと考えられ、情報共有が最

も重要な要素である。そこで、変動可能性を盛り込んだ生機発注量と納期、色

加工指図書を発行できるタイミング等について、“具体的な数字”として情報を

共有し、「計画情報共有シート」に記入し合意をしておく。(計画情報共有項目

は基本契約書において規定される)この“具体的な数字”が、生機発注におけ

る数量確定のベースとなる。

これらの情報は確定発注にいたるまでの事前調達計画数量であり、履行責任

のない数量ではあるが、これらの情報を共有することにより、受注者・発注者

双方にとって、自社業務の効率化を促すものである。6

3 生機発注における発注者・受注者については、「第 1 章 TAプロジェクトにおける取引形態の

基本的な考え方について 3.生地の提案特性に対応した発注プロセスの受発注者の整理」(2 ペ

ージ)を参照のこと。 4 時間軸に沿った生地取引に関する業務フローについては、「参考資料 5.全体フロー図」にお

いて整理をしている。 5 「計画情報共有項目」の具体的な項目・内容については「第 3 章 取り決めるべき契約の合意

事項 2.計画情報共有項目」で整理する。「計画情報共有シート」(例)は参考資料中に提示。 6 幅を持った計画情報の提供による先進的な企業間の取組:

アパレルでは、内見会・展示会終了後、情報交換で得た内容を分析し、生産すべき数量は徐々

に絞り込まれていく。しかし、ファッション性の高い商品であればあるほど、需要の不確実

性は高く、当該商品の店頭投入前の数ヶ月に 1 つの数量を確定するということは、不可能に

近い。しかしながら、店頭投入数ヶ月前においても、ある不確実性の下での“幅を持った数

- 7 -

*受注者(テキスタイル)から見れば、この事前調達計画数量は、仕入計画もしくは

生産計画立案時に、自社製品の展開戦略や、他の生地との間における計画の幅を比

較検討することで、生産資源の効率的稼動確保、生産への投入順序の指標や糸手配

等へと活用することが可能となるため、事前段取り段階において有意義な情報とな

る。

*発注者(生地卸商、アパレル)にとっては、この“幅を持った数量”を提供するこ

とで、変更余地のない数量のみを確約するというリスクを回避することができると

ともに、生地確保、納期や品質確保においてメリットが生じる。

また、受注者(テキスタイル)からは、最終的な生機発注時期、色加工指図書発行

時期を提示することが必要である。

c.業務条件確認項目の内容確定 生機発注として数量、納期、単価を確定し、それを遵守するだけで、実際の

業務環境に即した対応ができるわけではない。このため、取引を行う企業およ

び担当者間では、基本契約書で規定された業務条件確認項目と各項目に関する

具体的な条件等について、発注書を発行する前に確認を行い、「業務条件確認シ

ート」に記入した上で合意をしておく。

d.発注書の発行:生機発注(確定した数量を発注) 生機の発注書発行の期日において、「予定納期と変動可能性を盛り込んだ生機

予定数量(事前情報)」から「生機発注」へと移行する。 *発注者(生地卸商・アパレル)は、確定した数量を提示する。発注者は、発注数量

に対して、取引条件内で購買責任が発生する。

*受注者(テキスタイル)は、発注された数量に対して、取引条件内で納品数量、納

期、設定された品質条件を満たした納品義務が発生する。 7

量(例:100 反±20%)”であれば、情報提供することは可能であると考えられる。 この段階で、発注者より、販売計画、生産(縫製計画)、生地調達計画を受注者に事前情報と

して提供し、受注者は生地生産計画を提供し、発注者・受注者間での計画情報の共有および

同期化を図ることとなる。 7 生機発注に関しては、発注数量の変更に関して、その余地を考慮することが、実業務上望ま

しい場合がある。 確定した数量を発注する生機発注でも、受注者(テキスタイル)は、その数量を一気に生産

をするわけではない。従って、受注者は発注者に対し、修正期間と数量の幅(いつまでなら

修正が可能か、またそのときの修正可能な数値の幅)を提示するオプションを付加すること

も可能であると考えられる。この対応をすることで、必要な生機の生産追加、無駄な生機の

生産削減が期待できる。修正できる数量幅は、受注者・発注者の双方の話し合いで変更でき

るものとする。また、修正期間を過ぎてからの修正はペナルティの対象となり、事前にその

ときの対応を取り交わしておくことで後々のトラブルを防止することができる。

- 8 -

(3)「生地発注」の数量確定までのプロセスの考え方 8

a.商品企画情報の共有:「つぶやき」「ささやき」による情報交換

(「生機発注」の数量確定までのプロセスの考え方と同様)

b.計画情報の共有:より実発注に近い 「情報」の共有 9

(「生機発注」の数量確定までのプロセスの考え方と同様)

c.業務条件確認項目の内容確定 生地発注として数量、納期、単価を確定し、それを遵守するだけで、実際の

業務環境に即した対応ができるわけではない。このため、取引を行う企業およ

び担当者間では、基本契約書で規定された業務条件確認項目と各項目に関する

具体的な条件等について発注書を発行する前に確認を行い、「業務条件確認シー

ト」に記入した上で合意をしておく。

d.発注書の発行:生地発注(確定した数量を発注) 生地の発注書発行の期日において、「予定納期と変動可能性を盛り込んだ生地

予定数量(事前情報)」から「生地発注」へと移行する。

*発注者(生地卸商・アパレル)は、生地発注を行うことで、確定した数量を提示す

る。発注者は発注数量に対して、取引条件内で購買責任が発生する。

*一方、受注者(生地卸商・テキスタイル)は、発注された数量に対して、取引条件

内で納品数量、納期、設定された品質条件を満たした納品義務が発生する。

8 生地発注における発注者・受注者については、「第 1 章 TAプロジェクトにおける取引形態

の基本的な考え方について 3.生地の提案特性に対応した発注プロセスの受発注者の整理」(2ページ)を参照のこと。 9 「計画情報共有項目」の具体的な項目・内容については「第 3 章 取り決めるべき契約の合意

事項 2.計画情報共有項目」で整理する。「計画情報共有シート」(例)は参考資料中に提示。

- 9 -

(4)「色加工指図」の数量確定までのプロセスの考え方 10

a.商品企画情報の共有:「つぶやき」「ささやき」による情報交換

(「生機発注」の数量確定までのプロセスの考え方と同様)

b.計画情報の共有:より実発注に近い 「情報」の共有 11

発注者(テキスタイル)が、生地卸商もしくはアパレルからの生地発注に関

する計画情報および当該生地の生機納品計画を、「予定納期と幅を盛り込んだ生

地加工予定情報(事前情報)」として染色加工業に提供する。

一方、染色加工業は生地加工予定情報を受け、染色加工工程の計画立案を行

い、その計画情報をテキスタイルと共有する。

c.業務条件確認項目の内容確定 色加工指図として数量、納期、単価を確定し、それを遵守するだけで、実際

の業務環境に即した対応ができるわけではない。このため、取引を行う企業お

よび担当者間では、基本契約書で規定された業務条件確認項目と各項目に関す

る具体的な条件等について発注書を発行する前に確認を行い、「業務条件確認シ

ート」に記入した上で合意をしておく。

d.色加工指図書の発行:色加工指図(確定した数量を発注) テキスタイルは、生地発注書の発行を受けて、色加工を指示する。また、染

色加工は委託加工であり、発注者は発注数量に対して、全量を引き取るものと

する。

*発注者(テキスタイル)は、この色加工指図書を発行することで、確定した数量を

提示し、この数量に対して、取引条件内で購買責任が発生する。

*受注者(染色加工業)は、発注された数量に対して、取引条件内で納品数量、納期、

設定された品質条件を満たした納品義務が発生する。

*発注者は色加工指図を発行する際、発注者の先の依頼者を明記することが望ましい。

10 色加工指図における発注者・受注者については、「第 1 章 TAプロジェクトにおける取引形

態の基本的な考え方について 11 「計画情報共有項目」の具体的な項目・内容については「第 3 章 取り決めるべき契約の合

意事項 2.計画情報共有項目」で整理する。「計画情報共有シート」(例)は参考資料中に提示。

- 10 -

第 3 章 取り決めるべき契約の合意事項

TA プロジェクトでは、「基本契約書(含む「計画情報共有項目」「業務

条件確認項目」)」と「発注書」の 2 つの契約書によって、取引内容を規定

する。

1.基本契約書について

(1)基本契約の目的

基本契約書 12では、「情報共有を通じた協働活動により、サプライチェーンマネジ

メント全体の利益の拡大を目標とし、双方ともに、相互の経済効率を高め、最終消費者

を満足させるよう最大限努力する」ことを確認し合意する。

(2)基本合意内容

TA プロジェクトにより提案された「TA プロジェクト取引ガイドライン」にもとづく

各種サプライチェーン業務活動を行うことに合意する。

「TA プロジェクト取引ガイドライン」は、基本契約、個別契約の中で用いられてい

る用語の定義や考え方、TA プロジェクト取引モデルの考え方について、規定するもの

である。

また、TAプロジェクト取引ガイドラインにおいて規定される取引モデルの

実現にあたって、人材や情報システムといった企業資源についても、必要と判

断された場合には協議の上、投入することを合意する。

(3)基本契約と発注

基本契約書では、“発注”について以下の内容について合意を行う。

①TA プロジェクト取引モデルを規定している TA プロジェクト取引ガイドラ

イン(本書)に遵守する。

②発注は基本契約に基づいて取り交わされる個別契約とする。

③発注に関する契約行為は、

a.基本契約書

b.計画情報共有項目:計画に関する共有情報項目からなる

c.業務条件確認項目:業務要件からなる

d.発注書:発注プロセスで確定した数量、納期、単価からなる

12 「基本契約書」(例)は参考資料中に提示。

- 11 -

の組み合わせで履行される。

④取引関係にある各企業は、“一つの確定した数量”が、業務プロセスにおい

て共有した計画情報に即した数量となるように、お互いに努力しなければ

ならない。また、期日、単価についても同様である。

(4)計画情報共有項目・業務条件確認項目

生機発注、生地発注、色加工指図、における個別取引の前提となる、①企業

の役割 ②事前に共有する計画情報項目 ③目標設定および成果の評価基準の

設定 ④必要となる業務条件の構成要素と、それぞれについて具体的な数値等

の設定 等の 4 つの条件項目を事前に確認し、「計画情報共有項目」・「業務条件

確認項目」として、お互いに合意しておくことが必要である。

各個別取引においては、合意された「計画情報共有項目」・「業務条件確認項

目」に従って、これまでの取引では曖昧なままで進められてきた事前計画情報

における数量・期日提示、各種前提条件設定を定義していく。

「計画情報共有項目」、「業務条件確認項目」および発注時に記載される項目

について、各項目とその内容を次節以降に整理する。

- 12 -

2.計画情報共有項目について

サプライチェーン上におけるTA間に関わる発注プロセスは、生機発注、生地

発注、色加工指図の 3 つに分類され、13発注者、受注者及び共有情報は下表のよ

うに整理される。

情報共有を実施する際の計画情報の交換時期は、発注の数ヶ月~数週間前と

する。具体的な計画情報の交換時期に関しては、情報共有を実施する企業間で

事前に取り決めを行うこととする。

なお、TA プロジェクトにおいては、発注プロセスごとの発注者/受注者間の情報共

有項目を以下のように整理する。以下の計画情報共有項目は、「計画情報共有シート」

の形式で管理される。

発注プロセスごとの発注者/受注者、共有情報の整理

発注プロセス 発注者 受注者 共有情報

アパレル テキスタイル

生地卸商 テキスタイル

アパレル・製品商社 テキスタイル

アパレル・製品商社 生地卸商

アパレル・製品商社 生地卸商→テキスタイル

生地卸商 テキスタイル

色加工指図 テキスタイル 染色加工業色加工指図計画

色加工計画

生機発注生機調達・色加工指図計画

生機供給・色加工計画

生地発注生地調達計画生地供給計画

13 TAプロジェクトでは、OEM発注についても、アパレル-製品商社間において検討を進めてき

ている。しかしながら、OEM発注は、基本的に製品に関する発注行為であり、「生地取引に関す

るビジネスプロセスと取引形態」を規定する本ガイドラインの対象には該当しない。このため、

本ガイドラインでは、OEM発注に関する記載は掲載していない。

- 13 -

(1)生機発注 ① 生機調達・色加工指図計画: ②生機供給・色加工計画: アパレル→テキスタイル、 テキスタイル→アパレル

生地卸商→テキスタイル テキスタイル→生地卸商

計画情報共有項目

 生地情報  生地品番

 予定数量(反orM)

 納期予定日

 色加工計画  納品予定日

 品質回答

 予定単価 その他情報

 生機供給計画

 生地情報  生地品番 予定数量(反orM)

 生機調達計画  納期予定日 発注予定日 納期予定日 発注予定日 品質

 その他情報  分割・一括 予定単価

計画情報共有項目

 色加工指図計画

(2)生地発注 ①生地調達計画: ②生地供給計画:

アパレル・製品商社→テキスタイル、 テキスタイル→アパレル・製品商社、

アパレル・製品商社→生地卸商 生地卸商→アパレル・製品商社 生地卸商→テキスタイル テキスタイル→生地卸商

計画情報共有項目

 生地情報  生地品番

 予定数量(反orM)

 納期予定日

 品質回答

 予定単価

 生地供給計画

 その他情報

 生地情報  生地品番 予定数量(反orM)

 生地調達計画  納期予定日 発注予定日 品質

 その他情報  分割・一括 予定単価

計画情報共有項目

(3)色加工指図 ①色加工指図計画: ②色加工計画: テキスタイル→染色加工 染色加工→テキスタイル

計画情報共有項目

 生地情報  生地品番

 生機調達計画  入庫予定日

 予定数量

 納期予定日

 品質

 加工単価 その他情報

 色加工指図計画

計画情報共有項目

 生地情報  生地品番

 予定数量

 納期予定日

 品質回答

 加工単価

 色加工計画

 その他情報

- 14 -

3.業務条件確認項目について 個々の取引(生機発注、生地発注、色加工指図

整理する。なお、生機発注と生地発注については、

一まとめにして管理することを想定する。 (1) 生機発注/生地発注における業務条件確認項目

)における業務条件確認項目を以下に

業務条件確認項目が等しいことから、

項   目 業務条件項目

発注単位(反・m)

引取単位(反・m)

発注書発行について現状では、発注書が発行 ないまま口約束のみで取引が実施されたり、発注書が発行される場合であっても発注時期の締切が定まっていなかったり、あいまいなルールの下で発注が実施されている。そのため、全ての売買について発注書発行の義務付けと発行時期の取決めを行う。

生機確定後(発注時期を過ぎた後)の受注受付について

基本的には、発注時期を過ぎた後の発注は認められるべきではない。ただし、場合によっては、発注時期を過ぎた後の発注を認めることにより、在庫及び販売機会損失の削減に繋がるケースも想定される。そのため、発注時期を過ぎた場合であっても、受注を受け付ける条件について、事前に取り決めを行なう。

発注後の数量・色変更について

発注を行った後は、理由を問わず、受注者側の納品、発注者側の引取を100%遵守することが前提となる。無駄な在庫を削減することや販売機会損失の削減の目的に立った場合、生産計画の変更が可能な生地に関しては数量変更を行う方が効果的である。そのため、発注後の数量・色変更に関しては、変更を認める場合の条件を明確にした上で、可/不可の取り決めを行なう。

及び大ロットでの発注、工場の閑散期の発注等は、受注者の生産計画立案の効率化を促進する。そこの様な場合には、発注者に割引価格等のインセンティブを明確にした上で、取決めを行なう。

更行

その他のサンプルの費用負担について

原産国の記載に関する取決めについて 原材料及び製品に関する原産国表示についての記載内容等について取決めを行う。

組成表示について これらの表示については、記載内容の確認について予め取決める。

品質・商品検査について受注者は製造者としての責任があり、編地及び製品に関する検査結果について発注者に提出する義務がある。また、検査項目、検査基準及び費用負担等については予め該当者間で取決めを行なう。

品質保証に関する取決めについて

提示した品質条件が満たされないことによる損害が発生した場合の補償について

原材料の品質不良及び手配遅延、織編設計変更等による納期設定変更の取決めについて

事前確認後及び発注書発行後の原材料の品質不良及び手配の遅延、仕様変更等による納期の変更については、改めて納期の設定についての取決めを行なう。また、それに伴う欠品についても取決めを行なう。

納期遅れ欠品の場合の対応の取決めについて

納期遅れ欠品による損害が発生した場合の補償について

最終引取期日について発注者は発注書に記載された原料、製品については、受注者の瑕疵による事由以外は、全量引取りの義務を遵守しなければならない。また、発注書発行の際には、該当原料、製品の最終引取期日を明記し、最終引取期日については、該当者間で予め取決めを行なう。

引取期日を遅延した場合の対応等の取り決めについて

発注書に記載された最終引取期日を遅延した場合には、その対応(保管費用等)について予め取決めを行なう。

シーズン及びブランド展開終了後の残在庫処理の取決めについて

発注書に記載された原料、製品は該当シーズン内に引取ることが原則であるが、様々な事由により残在庫として残った場合には、その対応(保管費用等)について予め取決めを行なう。

運賃負担条件の取決めについて

分納の対応の取決めについて

知的所有権(商標権等)の取得状況等の確認について

知的所有権(商標権等)に関わるトラブルによる損害が発生した場合の補償の取決めについて

そ の 他   上記業務条件項目以外の条件が考えられる場合、必要に応じて業務条件項目を追加する。

品質関連

在庫関連

配送関連

一般的に配送時における運賃は、生地価格に含められている場合が多い。しかしながら、少量配送時や、遠隔地への配送、チャーター便を利用した配送等の料金の負担については曖昧となっている。また、一括及び分納による運賃が異なる場合も想定されるため、運賃負担条件や、分納の可・不可及び分納を認める場合の条件についても事前に取決めを行なう。

知的所有権関連(商標権等)

知的所有権(商標権等)を取得していなかったために、海外で生産・縫製した商品などを国内に持込めない等の問題が発生している。商標権について国内及び海外(生産・販売)で取得できているかの確認を事前に行う。また商標権に関する問題が発生した場合に生じる損害の補償に関しても、事前に取決めを行う。

発注書発行後の製品の品質(素材・縫製加工等)については、様々な事由による保証を求められるケースもあり、品質保証に関する取り決めルールが明確になっていない。そのため、発注書発行後の製品についての品質保証に関する取り決めと、品質が満たされていないことによる損害が発生した場合の補償等について、予め該当者間で取決めを行う。

納期関連 納期の設定は行われているが、納期遅延に関する対応や、納期遅延により損害が発生した場合及び原材料の品質不良等による欠品の補償に関する取り決めは行われていない。そのため、納期を明確にした上で、納期遅延及び欠品をした場合の対応に関する取決め、並びに納期遅延及び欠品による損害が発生した場合の補償に関する取り決めを行う。

された商品及び開発に関わる特注品を含むサンプルの費用について、多くは受注カー、枡見本等)に掛かる費用を明確にした上で、況に応じて、分担を行うこと等の取決めを行う。

最小ロットサイズ条件について

一般に1反=50mと認知されているが、実際の生産は1反当たり50m以上で作られるケースが多く、請求は実m数で行われる。一方で、発注は反数で実施される場合があり、発注単位/引取単位の取り決めルールが明確になっていない。そのため、当該取引における発注単位/引取単位(反orM)の取決めを行う。

ロットサイズの如何に関わ 一定であるため、小ロット生産を受ければ受けるほど、受注者側のコスト負担が大きくなる状況に 注者側が発注を受け付ける最小ロットサイズを明確にする必要がある。また、最小ロットサイズを下 発注に関しても、条件次第で受ける場合には事前に取り決めを行なう。

条件項目の説明

され

回る

発注関

割引価格の条件について早期発注のため、

価格関連

割増価格の条件について受注確定後の発注や最小ロット未満の発注、特急仕上げ指示等は、受注者に対して、無理な生産計画の変や、コスト負担を強いることがある。このような場合には、受注者が発生するコストを明確にした上で、取決めをなう。

ファーストサンプルの費用負担について現状では、発注者から依頼

展示会サンプルの費用負担についてサンプル関連 者が負担している状況にある。そのため、サンプル(ビーファーストサンプル・展示会サンプル等の使用目的や状

らず、単価があるため、受

- 15 -

(2)色加工指図における業務条件確認項目 項   目 業務条件項目 条件項目の説明

発注単位(反・m)

引取単位(反・m)

色加工指図書発行について現状では、色加工指図書が発行されないまま口約束のみで取引が実施されたり、色加工指図書が発行される場合であっても発注時期の締切が定まっていなかったりしており、あいまいなルールの下で発注が実施されている。そのため、全ての売買について色加工指図書発行の義務付けと発行時期の取決めを行う。

発行時期を過ぎた受注受付について

基本的には、色加工指図書の発行時期を過ぎた後の色加工指図は認められるべきではない。ただし、色加工指図書の発行時期を過ぎた色加工指図を認めることにより、在庫及び販売機会損失の削減に繋がるケースも想定される。そのため、発注時期を過ぎた場合であっても、受注を受け付ける条件について、事前に取決めを行なう。

色加工指図書発行後の数量・色変更について

色加工指図を行った後は、理由を問わず、受注者側の納品、発注者側の引取を100%遵守することが前提となる。ただし、無駄な在庫及び販売機会損失の削減を目的に立つ場合、色加工計画の変更が可能な場合に関しては、数量変更を行う方が効果的である。そのため、発注後の数量変更に関しては、変更を認める場合の条件を明確にした上で、数量変更の可/不可の取決めを行なう。

割引価格の条件について早期発注及び大ロットでの色加工指図、染色工場の閑散期の色加工指図等は、受注者の生産計画立案の効率化を促進する。そのため、この様な場合には、発注者に割引価格等のインセンティブを明確にした上で、取決めを行う。

割増価格の条件について

色加工指図確定後の数量変更、最小ロット未満、特急仕上げ指示等の色加工指図は、受注者に無理なライン計画の変更や、コスト負担を要求することに繋がる。また、色加工指図を行う際は、加工時の色バランスにより、発生するコストが異なる場合がある。そのため、このような場合には、受注者が発生するコストを明確にした上で、取決めを行う。

サンプル関連サンプル、ビーカー、桝見本等の費用分担について

発注者から特注で依頼された商品に関わるサンプル(展示会サンプル、その他のサンプル)、ビーカー、桝見本等の費用についても、染色加工業者が負担している状況にある。そのため、サンプル、ビーカー、桝見本等については、状況に応じて費用分担を行う等の取決めを行う。

染色加工後の生地についての品質保証の取り決め

要求する品質を満たしていないことにより損害が発生した場合の補償に関する取り決め

原材料の品質不良及び手配遅延、織編設計変更等による納期設定変更の取決めについて

事前確認後及び発注書発行後の原材料の品質不良及び手配の遅延、仕様変更等による納期の変更については、改めて納期の設定についての取決めを行なう。また、それに伴う欠品についても取決めを行なう。

納期遅れ欠品の場合の対応の取決めについて

納期遅れ欠品による損害が発生した場合の補償について

最終引取期日について

引取遅延時の対応について

生機の在庫保管に関する取り決めについて

色加工を行うことが決定した生機は、一旦、染色加工業者に移送され、発注者から具体的な色、m数等が指示されるまでの間、染色加工業者で保管される。この場合、生機の在庫保管に関する取り決めは一切行われておらず、シーズン終了後において色加工指図の無かった生機についても、染色加工業者が保管等の対応を余儀なくされている。そのため、生機の在庫保管に関しても、事前に取り決めを行う。

運賃負担条件について

分納について

そ の 他 そ の 他 上記業務条件項目以外に条件項目を設定する場合、必要に応じて「その他」の項目として、シートに追加する。

納期関連納期の設定は行われているが、納期遅延に関する対応や、納期遅延により損害が発生した場合及び原材料の品質不良等による欠品の補償に関する取り決めは行われていない。そのため、納期を明確にした上で、納期遅延及び欠品をした場合の対応に関する取決め、並びに納期遅延及び欠品による損害が発生した場合の補償に関する取り決めを行う。

在庫関連

配送関連

最小ロットサイズ条件について

発注関連

価格関連

品質関連

一般的に配送時における運賃は、生地価格に含められている場合が多い。しかしながら、少量配送時や、遠隔地への配送、チャーター便を利用した配送等の料金の負担については曖昧となっている。また、一括及び分納による運賃が異なる場合も想定されるため、運賃負担条件や、分納の可/不可と、分納を認める場合の条件についても事前に取決めを行なう。

これまでの取引では、納期(最初の生地ロットの納品日)の設定は行われているが、色加工後の生地の最終引取期日の設定は行われていない。また、引取されない場合の対応に関する取り決めは一切無く、未引取の在庫については、染色加工業者が保管等の対応を余儀なくされている。そのため、発注者側の生地の最終引取期日を明確にすると共に、最終引取期日を遅延した場合の対応に関する取り決めを行う。

一般に1反=50mと認知されているが、実際の生産は1反当たり50m以上で作られるケースが多く、請求は実m数で行われる。一方で、発注は反数で実施される場合があり、発注単位/引取単位の取り決めルールが明確になっていない。そのため、当該取引における発注単位/引取単位(反orM)の取決めを行なう。

染色加工後の生地の品質については、染色加工後の生地そのものだけでなく、場合によっては、受注者側が裁断後の生地の品質まで含めた保証を求められるケースもあり、品質保証に関する取り決めルールが明確になっていない。そのため、染色加工後の生地についての品質保証に関する取り決めと、染色加工後の生地の品質が満たされていないことによる損害が発生した場合の補償に関すること等について、事前に取り決めを行う。

ロットサイズの如何に関わらず、加工単価が一定であるため、小ロット生産を受ければ受けるほど、受注者側のコスト負担が大きくなる状況にある。そのため、受注者側が発注を受付ける最小ロットサイズや最小ロットサイズを下回る発注についての受付け条件等について事前に取決めを行なう。

- 16 -

4.発注書について 全ての売買並びに委託加工について発注書発行の義務付けと発行時期を明

確にし、個々の発注書(生機発注書、生地発注書、色加工指図書)について

具体的な数量、納期、単価等を記載する。 (1)生機発注書

記載項目 記載内容

契約当事者 発注者(担当者)

受注者(担当者)

関連シート番号 計画情報共有シート番号/業務条件確認シート番号

生機品番 生機品番

生機発注数量

反数またはM数

生機段階の数量か染色加工後の生地の数量かの

条件を明記

納期

日 付

納期とは発注者の指定場所到着日とする。

分納の場合はそれぞれロットごとの納期を設定。

単価 生機単価

最終引取期日 日 付

必須項目

品質 試験結果の添付の有無

品質に関して特筆すべき条件の記載

付帯項目 その他の期日 出荷可能日

(2)生地発注書

記載項目 記載内容

契約当事者 発注者(担当者)

受注者(担当者)

関連シート番号 計画情報共有シート番号/業務条件確認シート番号

生地品番 生地品番

生地発注数量 反数またはM数

納期

日付

納期とは発注者の指定場所到着日とする。

分納の場合はそれぞれロットごとの納期を設定。

単価 生地単価

最終引取期日 日付

生地発注した数量の最終出荷予定日

必須項目

品質 試験結果の添付の有無

品質に関して特筆すべき条件(指定色等級等)の記載

付帯項目 その他の期日 出荷可能日

- 17 -

(3)色加工指図書

記載項目 記載内容

契約当事者 発注者(担当者)

受注者(担当者)

関連シ 計画情報共有シート番号 確認シート番号 ート番号 /業務条件

加工対象生機品番 生機品番

仕上がり生地品番 生地品番

色別発注数量 数 反数またはM

納期

注者の指定場所到着日とする。

の場合はそれぞれロットごとの納期を設定。

納期とは発

分納

単価 加工単価

最終引取期日 日付

必須項目

品質 の添付の有無

条件(指定色等級等)の記載

試験結果

品質に関して特筆すべき

委託サービス契約書(倉庫保管・配送サービス等)

記載項目 記載内容

一括/分納 デリバリー条件

担内容等含む) 出荷先(遠隔地運賃負

必須項目

価(1反・1日あたりの保管費用)

引取期日以降の保管

費用 保管費用単

- 18 -

第 4 章 TA プロジェクトにおいて使用される用語の定義

語 定

生  機 工前の素

生  地 の素 する)。

ニット製品 )、 含めた総称として示している。

副資材 び 含めた総称として示している。

つぶやき・ さや展示 4ヶ月)での当該シーズンの見通しの数量。履

行責任は発生しない。

事前調達計画数量発注の3~1ヶ月 の商談等において取り交わされる、発注前段階の目安の数量。履行責任

納   指定場所に製品が到着する期日。

出荷可能日工場における生 梱包等が全て完了し、工場から指定場所への出荷が可能となった期日。

出荷日 実際に工場から指定場所への出荷を実施する期日。

経営トップレベ うことを合意した契約書を示す。契約内容としては、目的、基本合意内容、基本契約及び発注に関する3つの内容を含んでいることが必須である。

画情報共有項目発注者・受注者間で共有する計画情報の項目。発注者・受注者双方の経営トップ間で、基本契約書において事前に取り交わされる。

計画情報共有シートいて、発注者・受注者間 た計画情報項目からな

るシート。各項 数値は、実際の商談の中で、双方の現場担当者間

業務条件確認間で共有する業務条件の項目。発注者・受注者双方の経営トッ

プ間で、基本契

認シート基本契約書において、発注者・受注者間で事前に合意した業務条件確認項目からなるシート。各項目の具体的な条件、数値等は、実際の商談の中で、現場担当者間で決定される。

発  注 基本契約に基づいて取り交わされる個別契約とする。

用 義

色加 材

色加工後 材(原反、反物、染め上がり生地等と表現されるものを包括

横(セーター カットソーを

服飾資材及 印字資材を

さ やき内見会 会時点(発注の8~

前時点は発生しない。

産、および

ルにおけるTAプロジェクト取引ガイドラインに即した取引を行基本契約書

基本契約書にお で事前に合意し目の具体的な

で決定される。

項目発注者・受注者

約書において事前に取り交わされる。

業務条件確

- 19 -

= TA プロジェクト =

~繊維商品サプライチェーンの最適化を目指して~

生 地 の生 産 供 給 に関 する

取 引 ガ イ ド ラ イ ン 第 一 版

参 考 資 料

- 20 -

1.基本契約書(例)

例 1:これまで取引に関連した契約書を締結したことのない企業間において利用す

る場合の

例 2:既に企業間において、支払い条件や守秘義務等の内容について売買契約書

等の契約書を締結している企業間において利用する場合の基本契約書(例)

基本契約書(例)

- 21 -

TA プロジェクト 基本契約書(例 1)

注者発 (以下甲という)と受注者(以下乙という)とは、甲乙間の商品の取引に関し、その基本的な事項

ついて、次のとおり合意する。

第 1 条 (本契約の目的)

1. 本契約の目的は、甲と乙が共通の目的や尺 に基づき、合意したTAプロジェクト取引ガイドライ

ンに従い、情報共有を通じた協働活動により、相互の経済効率を高め、最終消費者を満足させ

るよう最大限努力する

2. 甲と乙は、サプライチ 目標達成に向けて、双方

ともに、誠意を持って最大限努力する。

1. 甲 進協議会が主催する TA プロジェクトにより提案された「TA

プロジェクト取引ガイドライン」にもとづく各種サプライチェーン業務活動を行うことに合意する。

目指

の内容等及び基本契約、個別契約の中で用いられている用語の定義について、規定するもので

ある。

3. TAプロジェクト取引モデルの実現に向けた協働活動のために必要な技術的・組織的変化が生じ

た場合、甲乙協議の上、協働活動をより効果的に運営するために必要な資源(人材、情報システ

ム等)を投入することを合意する。

第 3 条 (基本契約および発注)

1. 本取引については、「TA プロジェクト取引ガイドライン」にもとづき、本基本契約(計画情報共有

項目、業務条件確認項目含む)、発注から構成されるものである。

また、計画情報共有項目、業務条件確認項目は、それぞれ計画情報共有シート、業務条件確

認シートを用いて明確にする。

2. 発注は、基本契約に基づいて取り交わされる個別契約とする。

3. 発注は、対象ブランド・商材、展開期間等個別の取引に関する必要な数量、期日、価格等の条

件について、本契約に定めるものを除き、発注が行われる都度、甲乙間において締結される。

4. 発注の前提となる業務条件については、本基本契約書で規定した「業務条件確認項目」に基づ

いて、発注行為に至る前までにその内容を甲乙の間において合意をしておく。

5. 個別発注における数量、期日については、業務プロセスにおいて共有した計画情報に即した数

量、期日となるよう、甲および乙は、各自、努力しなければならない。

第 4 条 (支払)

1. 甲は乙に対し、代金を支払うものとする。なお、代金は発注書にて定めるものとする。

ことにある。

ェーンマネジメント全体の利益の拡大を目標とし、

2 条 (基本合意)

と乙は、繊維産業流通構造改革推

2. 「TA プロジェクト取引ガイドライン」は、企業間の情報共有を前提とした効率的な業務プロセスを

す TA プロジェクト取引モデルの基本的考え方、業務フローの具体的内容、共有する情報

- 22 -

2. (支払方法に関する記述

間で定めるものとする)

社ならびに関係会社の役員・従業員、ならびに甲または

乙が指定し相手方が同意した者(以下「従業員等」という)以外の者をいう。

相手方から開示された秘密情報を本件事業の目的にのみ使用するものとし、事

4.

5.

第 6 条 期間)

:契約者間で定めるものとする)

3. (支払期日に関する記述:契約者間で定めるものとする)

4. (その他支払条件:契約者

第 5 条 (守秘義務)

1. 甲、乙、ならびに双方の関係会社は、相手方から開示された情報を将来にわたって、秘密として

保持し、事前に相手方の書面による承諾を得ることなく、第三者に開示しまたは漏洩しないもの

とする。

2. 前項の第三者とは、甲および乙の役員・従業員、甲乙それぞれが守秘義務の責を負っている

(秘密保持契約を締結している)協力会

3. 甲および乙は、

前に相手方の書面による承諾を得ることなく他のいかなる目的にも使用しないものとする。

甲および乙は、本契約に規定されている秘密保持義務について、本件事業に関与する自己の

従業員等に遵守させるものとする。

前項の規定は、本契約終了後も有効に存続するものとする。

(契約

本契約の期間は、平成 年 月 日から平成 年 月 日までの

年間 とする。ただし、期間満了 6 ヶ月前までに甲乙いずれからも何ら意思表示のないときは、こ

契約は自動的に 1 年間更新されるの ものとし、以下同様とする。

第 8 条

1. に帰すべき事由により本契約の条項のいずれかを履行しない場

お履行がないときは、書面による

2. く

理に着手したとき

第 7 条 (期間内解約)

本契約期間内にあっても、甲または乙は、6 ヶ月前に文書をもって相手方に予告して、本契約を解

することができる。

(契約の解除)

甲または乙は、相手方がその責

合は、相手方に相当の期間を定めて書面による催告を行い、な

通告をもって本契約および個別契約の全部または一部を解除することができるものとする。

甲または乙は、相手方に下記の各号に掲げる事由の一が生じたときには、何ら催告することな

相手方に対する一方的な通告をもって直ちに本契約および個別契約の全部または一部を解除

あるいは解約することができるものとする。

(1)支払の停止または差押、競売、破産、民事再生手続開始、会社更生手続開始、会社整理開

始、特別清算開始の申立があったとき

(2)任意整

(3)手形交換所の取引停止処分を受けたとき

- 23 -

(4)公租公課の滞納処分を受けたとき

(5)廃業、転業あるいは重要な営業権もしくは営業資産の譲渡等の処分の決議を行なったとき

あるいは発生するおそれがあるとき

(7)資産、信用または事業に重大な変化が生じ本契約に基づく債務の履行が困難になるおそれ

られる相当の理由があるとき

解除権を放棄しない限り解除権は消滅しないものとする。

本 限り、

第 条

天災地変その他やむをえない事由により本契約及び個別契約への取組が不能となったときは、甲

措置を決定するものとする。

第 1

書二通を作成し、記名捺印のうえ甲乙各一通を保有するものとする。

(6)株主構成または支配関係に重大な変更が発生し

があると認め

3. 前項各号の事由の一が生じた場合、その事由が生じた当事者は期限の利益を喪失し、その時

点における全債務を弁済するものとする。また、相手方が直ちに本契約を解除しないとしても、書

面によって

4. 本条第 1 項および第 2 項により本契約が終了した場合、甲または乙は相手方に対する損害賠償

の請求を妨げない。ただし、本契約に別段の定めがある場合はこの限りではない。

9 条 (全合意)

契約は、両当事者間の全合意を定めたものであり、相手方の書面による明示の承諾がない

本契約の変更または修正は効力を有しないものとする。

10 (不可抗力)

乙協議のうえその

1 条 (協議)

本契約に定めのない事項または変更を必要とする事項については、甲乙協議のうえこれを決定す

るものとする。

本契約締結の証として本

- 24 -

平成

(氏名)

年 月 日

: (住所)

(会社名)

(所属部署;役職)

(氏名)

: (住所)

(会社名)

(所属部署;役職)

- 25 -

TA プロジェクト 基本契約書(例 2)

注者発 (以下甲という)と受注者(以下乙という)とは、甲乙間の商品の取引に関し、その基本的な事項

につ り合意する。

第 1 (

1. 、甲と乙が共通の目的や尺度に基づき、合意したTAプロジェクト取引ガイドライ

ンに従い、情報共有を通じた協働活動により、相互の経済効率を高め、最終消費者を満足させ

努力することにある。

2. 甲と乙は、サプライチェーンマネジメント全体の利益の拡大を目標とし、目標達成に向けて、双方

とも 大限努力する。

第 2 条 (基本合意)

1. 甲と乙は、繊維産業流通構造改革推進協議会が主催する TA プロジェクトにより提案された「TA

プロジェクト取引ガイドライン」にもとづく各種サプライチェーン業務活動を行うことに合意する。

2. 「TA プロジェクト取引ガイドライン」は、企業間の情報共有を前提とした効率的な業務プロセスを

目指す TA プロジェクト取引モデルの基本的考え方、業務フローの具体的内容、共有する情報

の内容等及び基本契約、個別契約の中で用いられている用語の定義について、規定するもので

ある。

3. TAプロジェクト取引モデルの実現に向けた協働活動のために必要な技術的・組織的変化が生じ

た場合、甲乙協議の上、協働活動をより効果的に運営するために必要な資源(人材、情報システ

ム等)を投入することを合意する。

第 3 条 (基本契約および発注)

1. 本取引については、「TA プロジェクト取引ガイドライン」にもとづき、本基本契約(計画情報共有

項目、業務条件確認項目含む)、発注から構成されるものである。

また、計画情報共有項目、業務条件確認項目は、それぞれ計画情報共有シート、業務条件確

認シートを用いて明確にする。

2. 発注は、基本契約に基づいて取り交わされる個別契約とする。

3. 発注は、対象ブランド・商材、展開期間等個別の取引に関する必要な数量、期日、価格等の条

件について、本契約に定めるものを除き、発注が行われる都度、甲乙間において締結される。

4. 発注の前提となる業務条件については、本基本契約書で規定した「業務条件確認項目」に基づ

いて、発注行為に至る前までにその内容を甲乙の間において合意をしておく。

5. 個別発注における数量、期日については、業務プロセスにおいて共有した計画情報に即した数

量、期日となるよう、甲および乙は、各自、努力しなければならない。

本契約締結の証として本書二通を作成し、記名捺印のうえ甲乙各一通を保有するものとする。

いて、次のとお

条 本契約の目的)

本契約の目的は

るよう最大限

に、誠意を持って最

- 26 -

平成 年 月 日

(会社名)

(氏名)

甲: (住所)

(所属部署;役職

(氏名)

: (住所)

(会社名)

(所属部署;役職)

- 27 -

2.計画情報共有シート(例)

- 28 -

・生機発注における計画情報共有シート(例)

【発注者→受

 /  /  /  /  /  /  /  / 予定数量(反orM)

 生機調達計画  納期予定日 発注予定日 納期予定日 発注予定日 品質

 その他情報  分割・一括 予定単価

【受注者→発注者】 テキスタイル→アパレル、テキスタイル→生地卸商

 /  /  /  /  /  /  /  / 予定数量(反orM) 納期予定日

 色加工計画  納品予定日 品質回答 予定単価

計画情報共有シート=生機発注=

 色加工指図計画

 その他情報

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

注者】 アパレル→テキスタイル、生地卸商→テキスタイル

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

 生機供給計画

情報共有項目

情報共有項目

計画情報共有シート No.

生機品番

記入開始年月日        年   月   日 企業名                    

発注者

 企業名

名                    受注者名印 印

- 29 -

・生地発注における計画情報共有シート(例)

【発注者→受注者】 アパレル・製品商社→テキスタイル、アパレル・製品商社→生地卸商、生地卸商→テキスタイル

 /  /  /  /  /  /  /  / 予定数量(反orM)

 生地調達計画  納期予定日 発注予定日 品質

 その他情報  分割・一括 予定単価

【受注者→発注者】 テキスタイル→アパレル・製品商社、生地商社→アパレル・製品商社、テキスタイル→生地商社

 /  /  /  /  /  /  /  / 予定数量(反orM) 納期予定日 品質回答 予定単価

計画情報共有シート=生地発注=

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

 その他情報

 生地供給計画

情報共有項目

情報共有項目

計画情報共有シート No.

生地品番

記入開始年月日        年   月   日 企業名                     企業名

発注者名                    受注者名印 印

- 30 -

・色加工指図における計画情報共有シート(例)

【発注者→受注者】 テキスタイル→染色加工

 /  /  /  /  /  /  /  / 生機調達計画  入庫予定日

 発注予定数量 納期予定日 品質 加工単価

【受注者→発注者】 染色加工→テキスタイル

 /  /  /  /  /  /  /  / 納期予定数量 納期予定日 品質回答 加工単価

 その他情報

 その他情報

計画情報共有シート=色加工指図=

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

共有情報記入欄(情報共有日の日付を記載)

 色加工計画

情報共有項目

 色加工指図計画

情報共有項目

計画情報共有シート No.

生地品番

記入開始年月日        年   月   日 企業名                     企業名

発注者名                    受注者名印 印

- 31 -

3.業務条件確認シート(例)

- 32 -

・生機/生地における業務条件確認シート(例)

項     目

日付  日付

 発注関連  発注

 引取単位(反・M) □対象 □非対象

 最小ロットサイズ条件について □対象 □非対象

 発注書発行について □対象 □非対象

 生機確定後(発注時期を過ぎた後)の受注受付について □対象 □非対象

 発注後の数量・色変更について □対象 □非対象

 割引価格の条件について □対象 □非対象

 割増価格の条件について □対象 □非対象

 ファーストサンプルの費用分担について □対象 □非対象

 展示会サンプルの費用分担について □対象 □非対象

 その他のサンプルの費用分担について □対象 □非対象

 原産国の記載に関する取り決めについて □対象 □非対象

 組成表示について □対象 □非対象

 品質・商品検査について □対象 □非対象

 提示した品質条件が満たされないことによる 損害が発生した場合の補償について

□対象 □非対象

 原材料の品質不良及び手配遅延、織編設計 変更による納期設定変更の取り決めについて

□対象 □非対象

 納期遅れ及び欠品の場合の対応の取決めについて □対象 □非対象

 納期遅れ及び欠品による損害が発生した場 合の補償に関する取決めについて

□対象 □非対象

 最終引取期日について □対象 □非対象

 在庫関連 引取期日を遅延した場合の対応 について

□対象 □非対象

 シーズン及びブランド展開終了後の残在庫処理 条件について

□対象 □非対象

 運賃負担条件について □対象 □非対象

 分納の対応の取決めについて □対象 □非対象

 知的所有権(商標権等)の取得状況等の 確認について

□対象 □非対象

 知的所有権(商標権等)に関わるトラブルによる損害 が発生した場合の補償の取決めについて

□対象 □非対象

□対象 □非対象

□対象 □非対象

□対象 □非対象

 価格関連

業務条件確認シート=生機・生地発注=

 配送関連

品質関連

 その他

 納期関連

 サンプル関連

知的所有権関連(商標権等)

業務条件確認項目 条件設定対象 条件記入欄

/

単位(反・M) □対象 □非対象

業務条件確認シート No.

記入開始年月日        年   月   日 企業名                             企業名

発注者名                             者名 印 印

受注

- 33 -

・色加工指図における業務条件確認シート(例)

○染色加工

項    目 業務条件確認項目 条件設定対象

日付  日付 / /

 発注単位(反・M) □対象 □非対象

 引取単位(反・M) □対象 □非対象

 最小ロットサイズ条件について □対象 □非対象

 色加工指図書発行について □対象 □非対象

 発行時期を過ぎた受注受付の可能性 □対象 □非対象

 色加工指図書発行後の数量・色 変更について

□対象 □非対象

 割引価格の条件について □対象 □非対象

 割増価格の条件について □対象 □非対象

 サンプル関連 サンプル(展示会サンプル・その他のサンプル)、ビーカー、 桝見本等の費用分担について

□対象 □非対象

 染色・加工後の生地についての品質保証の取り決めについて □対象 □非対象

 要求する品質を満たしていないことにより損害が発生した場合の 補償に関する取決めについて

□対象 □非対象

 原材料の品質不良及び手配遅延、織編設計変更等による 納期設定変更の取決めについて

□対象 □非対象

 納期遅れ及び欠品の場合の対応の取決めについて □対象 □非対象

 納期遅れ及び欠品による損害が発生した場 合の補償に関する取り決め

□対象 □非対象

○委託サービス項    目 業務条件確認項目 条件設定対象

日付  日付 / /

 最終引取期日 □対象 □非対象

 引取遅延時の対応について □対象 □非対象

 生機の在庫保管に関する取決めについて □対象 □非対象

 運賃負担条件について □対象 □非対象

 分納について □対象 □非対象

□対象 □非対象

□対象 □非対象

□対象 □非対象

条件記入欄

=色加工指図=業務条件確認シート

 配送関連

条件記入欄

 その他

 価格関連

 品質関連

 発注関連

 在庫関連

 納期関連

記入開始年月日        年   月   日 企業名                           企業名

発注者名                          受注者名 印印

業務条件確認シート No.

- 34 -

4 . 繊 維 フ ァ ッ シ ョ ン 産 業

機能別サプライチェーン関連図

- 35 -

【繊維ファッション産業機能別サプライチェーン関連図】

生地商社生地卸商

染色・加工業

テキスタイル

生地仕入 糸売買

(直取引)生地仕入

委託加工

委託加工

③①

製品仕入

製品商社

百貨店

量販店

副資材

海外生産

糸売買

ニット

横編み製品仕入

丸編み

縫製加工

④⑤

①製品売買分科会(アパレル-製品商社)

②副資材分科会(副資材-アパレル・製品商社)

③ニット分科会(ニット-アパレル・製品商社)

④TA-量販店取引分科会

⑤TA-百貨店取引分科会

アパレル

糸供給メーカー

- 36 -

- 37 -

5.業務フロー図(生機・生地編)

【生地卸商リスクテイクモデル】 <7月末、初秋物店頭展開の例>

8月

8月

7月

6月

5月

4月

3月

2月

1月

12月

11月

10月

9月

月アパレル製品商社生地商社・生地卸商テキスタイル染色加工

8月

8月

7月

6月

5月

4月

3月

2月

1月

12月

11月

10月

9月

月アパレル製品商社生地商社・生地卸商テキスタイル染色加工

製品商社がデザイン提案、工場手配   

生地企画策定 生地企画策定

生地サンプル手配生地サンプル加工作業 生地サンプル作成

サンプル出荷内見会

(対コンバータ)内見会

(対製品商社、アパレル)

展示会(対コンバータ確認、

アパレル)

展示会生地゙サンプル作成

展示会<対製品商社、アパレル

(小売)>

展示会用サンプル依頼展示会生加工作業

地゙サンプル

商品仕入数量確定(SKU別数量)

店頭展開開始

商品計画見直し色最終確定

商品検査、出荷

縫製、仕上げ(1ヶ月)

色加工指図

生地受入

染色加工

(1ヶ月)

出荷準備

出荷指図

生産体制確定

(工場手配・生地手配等)

生地引取指図

素材の企画検討コラボレーション範囲

情報共有による短縮可能範囲

サンプル出荷

<コラボレーション>

<コラボレーション>

<コラボレーション>

             素材の企画検討コラボレーション         ・風合い確認         ・色打合せ(色ビーカー)など

 反省会 次シーズン数量 計画 プランニングマップ

色最終発注

出荷 出荷

出荷指図

出荷

生機生産

(2ヶ月)展示会

(確認会)

生地加工手配と

出荷

商品企画策定

  商品企画打合せ素材決定・色打合せ展示会各色サンプル依頼

展開商品の仮確定生機発注

アパレル展示会用サンプル反加工作業

と出荷

着分生地依頼生地手配と出荷

製品提案

色受注展示会サンプル依頼

展示会サンプル作成

生地手配 と出荷

サンプル生地加工作業と出荷

1点サンプル依頼

1点サンプル作成

生機使用予定

生地加工手配と出荷 

糸手配

先行の生機生産

糸の絞込み

製品提案

色加工指図(染色加工)

・・・網掛けは、リスクテイクの検討箇所

- 38 -

【アパレルリスクテイクモデル】 <7月末、初秋物店頭展開の例>

8月

8月

7月

6月

5月

4月

3月

2月

1月

12月

11月

10月

9月

月       アパレル(縫製工場)

生地商社・生地卸商テキスタイル染色加工

8月

8月

7月

6月

5月

4月

3月

2月

1月

12月

11月

10月

9月

月       アパレル(縫製工場)

生地商社・生地卸商テキスタイル染色加工

生地企画策定

生地サンプル作成

内見会(対コンバータ)

展示会(対コンバータ確認、

アパレル)

展示会生地゙サンプル作成

生地企画策定

生地サンプル手配

内見会(対製品商社、

アパレル)

展示会<対製品商社、アパレル

(小売)>

展示会用サンプル依頼

生地サンプル加工作業

サンプル出荷

展示会生地゙サンプル加工作業

店頭展開開始

サンプル出荷

<コラボレーション>

<コラボレーション>

<コラボレーション>

             素材の企画検討コラボレーション         ・風合い確認         ・色打合せ(色ビーカー)など

生機生産

(2ヶ月)

展示会(確認会)

生産依頼(SKU別数量)

商品計画見直し

商品検査、出荷

縫製、仕上げ(1ヶ月)

色加工指図

生地受入

生地加工手配

商品企画策定

着分生地依頼

展開商品の確定

生機発注

染色加工

(1ヶ月)

出荷準備

アパレル展示会用サンプル反加工作業

出荷指図

1点製品サンプル作成

生地引取指図

 反省会 次シーズン数量 計画 プランニングマップ

生地手配 と出荷

展示会サンプル作成出荷

出荷 出荷

出荷指図

出荷

生地手配 と出荷

サンプル生地加工作業と出荷

糸手配

先行の生機生産

生機発注

色加工指図

生地加工手配

出荷 出荷

  商品企画打合せ素材決定・色打合せ展示会各色サンプル依頼

製品出荷

糸の絞込み

素材の企画検討コラボレーション範囲

情報共有による短縮可能範囲

・・・網掛けは、リスクテイクの検討箇所

色加工指図(染色加工)

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TAプロ

*この名簿は、生地取引に関する取引ガイドラインをまとめた第一次TAプロジェクト委員名簿である。

*企業:グループ毎五十音順、 氏名:敬称略

( ) は前委員で、当時の役職

氏名 企業・団体名 役職

佐竹 孝 株式会社 オンワード樫山 SCM推進部部長

市川 正人 株式会社 三陽商会 事業本部業務統括室業務担当部長

太田 三郎 株式会社 東京スタイル 執行役員 第二事業部長

市原 聡 ナイガイアパレル株式会社 第二事業部商品部長

(内田 知道) 株式会社 ナイガイ (婦人外衣商品部 商品第三部長)

松本 邦彦 株式会社 レナウン 企画開発本部 商品開発部 部長

(若宮 英司) 株式会社 レナウン (経営統括本部業務改革推進部 部長)

松本 章 株式会社 サンエー・インターナショナル 執行役員 プロダクションネットワーク本部長

福井 勉 株式会社 ワコール 執行役員生産革新本部長

長田 伸一 伊藤忠商事 株式会社 ファッションアパレル事業部 事業部長代行

(須田 博文) 伊藤忠商事 株式会社 (ファッションアパレル事業部 事業部長代行)

黒沢 健一 京都吉忠株式会社東京ロマン店 部長

児島 康信 株式会社 三景 取締役副社長

宍戸 典之 住金物産 株式会社 繊維カンパニー 繊維企画部長

深見 康弘 瀧定大阪 株式会社 企画部販売企画課次長

(今津 治) 瀧定大阪 株式会社 (企画部販売企画課次長)

柴田 道夫 タキヒヨー 株式会社 テキスタイル事業部 5部 部長

(岩本 晶) タキヒヨー 株式会社 (テキスタイルⅠ部 部長)

坂元 昭彦 蝶理 株式会社 テキスタイル第2部第2課課長

(初谷 雅行) 蝶理 株式会社 (アパレル業務企画部 部長)

木村 知子 丸紅 株式会社 機能アパレル部部長補佐(兼)繊維部門IT推進チーム長

(太知 夏彦) 丸紅 株式会社 (繊維部門IT推進チーム長)

伊藤 哲朗 モリリン 株式会社 テキスタイルグループ2部

江尻 英郎 一村産業 株式会社 常務取締役繊維事業部門長

岩田 哲治 いわなか 株式会社 取締役事業部長 兼工場長

水谷 健一 艶金興業 株式会社 顧問

田中 康博 帝人ファイバー 株式会社 管理グループ

小島 良一 東海染工 株式会社 東京営業所 所長

小林 賢二 サカイオーベックス株式会社 専務取締役

志賀 泰介 東洋紡績 株式会社 ユニフォーム 部長

(下道 節男) 東洋紡績 株式会社 (ユニフォーム 部長)

田中 和宏 東レ 株式会社 新流通開拓室長

中島 君浩 中伝毛織 株式会社 取締役副社長

坂東 幸作 日清紡績 株式会社 東京繊維部カジュアル課 課長

岩浜 順二 日本毛織 株式会社 テキスタイル事業本部 販売第2部 部長

柳田 容昭 三菱レイヨン 株式会社 繊維企画管理部マーケティンググループ 担当部長

宇田川 誠市 御幸毛織 株式会社 取締役営業本部長

(成田 紀幸) 御幸毛織 株式会社 (常務取締役)

ジェクト委員 一覧

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