23
18 第 4 章 公共交通の現状に関する基礎整理 山都町の公共交通 山都町内外を結ぶ路線バス(熊本バス)、路線バスの補完として町内の生活交通を担う山都 町コミュニティバス(山都ふれあいバス)により交通ネットワークを形成しています。 タクシー営業所が矢部地区、清和地区、蘇陽地区の各々に点在しています。 路線バスと山都町コミュニティバス以外の交通モードとして、山都町内に停車する高速・特 急バス、山都町外出支援サービス事業、各医療機関による通院送迎があります。(後述記載) 出典:山都町保有データ等を元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景) ▲ 山都町の公共交通(路線バス・山都町コミュニティバス・タクシー) 矢部地区 清和地区 蘇陽地区

J ¹ ® ¨ ê y s ß v d .ÇV i - Yamato, Kumamoto...J ¹ ® ¨ ê y s ß v d . Ç V i P Ì y ® ¨ ê P Ì ¼ C Ñ ¤ Î · ¤ ÿ Î · ¥ | Ñ ¤ Î · y 6 î s b q Ì ¼ y ^ È

  • Upload
    others

  • View
    5

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

18

第 4 章 公共交通の現状に関する基礎整理

1 山都町の公共交通

山都町内外を結ぶ路線バス(熊本バス)、路線バスの補完として町内の生活交通を担う山都

町コミュニティバス(山都ふれあいバス)により交通ネットワークを形成しています。

タクシー営業所が矢部地区、清和地区、蘇陽地区の各々に点在しています。

路線バスと山都町コミュニティバス以外の交通モードとして、山都町内に停車する高速・特

急バス、山都町外出支援サービス事業、各医療機関による通院送迎があります。(後述記載)

出典:山都町保有データ等を元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 山都町の公共交通(路線バス・山都町コミュニティバス・タクシー)

矢部地区 清和地区 蘇陽地区

19

(1) 山都町の交通空白地と公共交通カバー率 路線バス(熊本バス)、山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)のバス停留所 300m

圏に交わらない地域を交通空白地と定義した場合、全 650 地域のうち 90 地域(14%)が交

通空白地となります。

山都町全域の人口・老年人口比での公共交通カバー率(交通空白地以外の地域の人口比率)

は 96%となっています。

出典:山都町保有データ等を元に作成、平成 27 年国勢調査、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 山都町の交通空白地(路線バス、山都町コミュニティバスが使えない地域)

地域数 人口総数 老年人口総数

山都町全域 650 15,514 人 6,926 人

交通空白地 90 697 人 246 人

公共交通カバー率 86% 96% 96%

20

(2) 山都町内に停車する高速・特急バス 山都町内に停車する高速・特急バスとして、高速「ごかせ号」と特急「たかちほ号」があり

ます。

「ごかせ号」は福岡市 - 美里町 - 山都町 - 高千穂町 - 延岡市 を通る路線であり、山都

町内は矢部地区の停留所「山都町」に停車しています。(平成 31 年 3 月現在)

※ 平成 31 年 4 月 1 日より経路を変更し、「美里町」への停車は無くなる予定

「たかちほ号」は熊本市 - 熊本空港 - 山都町 - 高千穂町 - 延岡市を通る路線であり、山

都町内は蘇陽地区の停留所「二瀬本入口」「蘇陽総合支所前」「馬見原中鶴」に停車していま

す。

出典:宮崎交通ホームページ

▲ ごかせ号(西鉄高速バス・宮崎交通)の路線図

出典:産交バス ポータルサイト

▲ たかちほ号(九州産交バス・宮崎交通)の路線図

山都町内

21

(3) 九州中央自動車道の計画 九州中央自動車道が、平成 30 年 12 月に小池高山 IC から山都中島西 IC まで開通し、山都

中島西 IC から北中島 IC・矢部 IC の間も整備が進められています。

九州中央自動車道の整備に伴い、今後、山都町内に停車する高速・特急バスの運行経路が見

直される可能性が考えられます。

※ 高速「ごかせ号」は平成 31 年 4 月 1 日から経路を変更予定

出典:国土交通省 熊本河川国道事務所プレスリリース(平成 30 年 11 月 7 日)

▲ 九州中央自動車道の計画

22

(4) 山都町の財政支出(補助金・委託料)の推移 山都町内を運行する公共交通をまとめると、①民営路線バス、②民営高速バス、③市町村運

営有償運送、④一般タクシーに大別されます。

その中で、山都町から財政支出している交通は、①民営路線バス(熊本バス)と③市町村運

営有償運送(山都町コミュニティバス)になります。

山都町コミュニティバス運行開始後、補助金・委託料の合計は減少しましたが、最近は増加

傾向にあり、平成 29 年度の補助金・委託料の合計は約 1.6 億円の状況です。

▼ 山都町内を運行する公共交通一覧

種別 細別 運営主体 山都町から

の財政支出

①民営路線バス 熊本バス 熊本バス(株) 有り

②民営高速バス ごかせ号 西鉄高速バス(株)・宮崎交通(株) 無し

たかちほ号 九州産交バス(株)・宮崎交通(株) 無し

③市町村運営有償運送 山都町コミュニティバス 山都町(運行委託先:有限責任事業組合 山都交通) 有り

④一般タクシー 第一タクシー(株) 無し

(有)まるはタクシー 無し

(有)清和タクシー 無し

(有)蘇陽観光タクシー 無し

熊本バスタクシー(株) 無し

出典:山都町資料

出典:山都町資料

▲ 補助金・委託料の推移

(千円)

約 1.6 億円 山都町コミュニティバス

委託料

路線バス

補助金

23

2 路線バスの現状

幹線道路の国道 218 号、国道 445 号について、県立高校生との通学手段として、また熊本

市等の都市圏と接続する唯一の地域間幹線系等として路線バス(熊本バス)が運行されてい

ます。

山都町外西側と中心部(浜町周辺)を繋ぐ通潤山荘線と辺場線、及び蘇陽地区から清和地区

を抜け中心部(浜町周辺)を繋ぐ馬見原線の 3 路線が町内を運行しています。

出典:熊本バス(株)ホームページ・国土数値情報を元に作成、地理院地図(背景)

▲ 路線バス(熊本バス)の町内運行ルート

浜町周辺拡大図

24

(1) 路線バス(熊本バス)全体の輸送人員推移 熊本バス全体(山都町外を運行する区間、路線を含む)として、輸送人員は平成 29 年に若

干の回復が見られますが、平成 27 年より低い水準です。

輸送人員のうち、定期利用者に増加傾向が見られます。 平成 25 年 平成 26 年 平成 27 年 平成 28 年 平成 29 年

車両数 92 台 96 台 91 台 95 台 94 台

実車走行キロ 380 万 381 万 369 万 354 万 345 万

輸送人員 3,244 千 3,106 千 2,898 千 2,632 千 2,848 千

(うち定期人員) 440 千 518 千 545 千 544 千 610 千

熊本バス(株)提供資料

▲ 熊本バス全体の輸送人員推移

(2) 路線バス事業者への補助金額 山都町から路線バス事業者への平成 29 年度の補助金額は、路線では馬見原線が最も多く、

全体の 52%(1,386 万円)を占めています。

次いで多いのが通潤山荘線の 29%(758 万円)、最も少ないのが辺場線の 19%(514 万円)

の状況です。

出典:山都町資料を元に作成

▲ バス路線毎の補助金額(平成 29 年度)

輸送人員(千人) 定期人員(千人)

馬見原線

52% 1,386 万円

通潤山荘線

29% 758 万円

辺場線

19% 514 万円

補助額計:2,658 万円

0% 20% 40% 60% 80% 100%

馬見原線 通潤山荘線 辺場線

25

(3) 路線バス(熊本バス)の利用状況(IC カード利用実績) 路線バス(熊本バス)の IC カードの実績データ(平成 30 年 6 月と平成 30 年 8 月)を基

に、以下に利用状況を示します。尚、馬見原線は IC カードの実績がないため除外します。

① 路線毎利用人数 通潤山荘線、辺場線ともに町外区間の利用者が最も多い状況です。

通潤山荘線(平成 30 年 6 月)は町内の停留所を利用する移動が全体の約 18 %(1,102 人)、

辺場線(平成 30 年 6 月)は町内の停留所を利用する移動が全体の約 6 %(231 人)の状況

です。

※ 「馬見原線」は IC カードデータの実績なし

出典:熊本バス(株)提供の IC カードデータを元に作成

▲ 路線バス(熊本バス)の利用人数(平成 30 年 6 月 と 8 月の IC カード利用実績)

5,194

3,443

488

121

552

110

62

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

通潤山荘線 辺場線

利用

人数

(人

乗車停留所(町内) - 降車停留所(町内)

乗車停留所(町内) - 降車停留所(町外)

乗車停留所(町外) - 降車停留所(町内)

乗車停留所(町外) - 降車停留所(町外)

4,628

3,067

396

67

477

65

73

1

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

通潤山荘線 辺場線

利用

人数

(人

乗車停留所(町内) - 降車停留所(町内)

乗車停留所(町内) - 降車停留所(町外)

乗車停留所(町外) - 降車停留所(町内)

乗車停留所(町外) - 降車停留所(町外)

平成 30 年 6 月

平成 30 年 8 月

約 18%

1,102 人

約 6%

231 人

6,234

3,674

5,574

3,200

町外区間の

利用が多い

26

② 停留所毎乗降数 IC カード利用実績(平成 30 年 6 月)から、山都町内の停留所のうち、浜町周辺の停留所乗

降が最も多く、次いで水田尾病院・福祉村周辺での乗降が見られます。

停留所

(乗降数の多い順)

乗降数

(乗車+降車)

浜町 574

中央公民館前 179

下馬尾 125

矢部高校前 94

水田尾病院前 92

福祉村入口 71

※ 「馬見原線」は IC カードデータの実績なし

出典:熊本バス(株)提供の IC カードデータを元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 路線バス(熊本バス)の停留所毎乗降数(平成 30 年 6 月 IC カード利用実績)

浜町周辺拡大図

水田尾病院・福祉村 付近

浜町周辺

27

③ 路線別利用者推移

1) 通潤山荘線 通潤山荘線の乗降数を通過停留所順に確認すると、浜町周辺と山都町外間の移動で多く利

用され、また、北中島・金内地区と山都町外間の移動も見られます。

出典:熊本バス(株)提供の IC カードデータを元に作成

▲ 通潤山荘線(上り・下り)の利用者推移(平成 30 年 6 月 IC カード利用実績)

この区間を移動 浜町周辺 山都町外

北中島・金内地区

この区間を移動

この区間を移動

浜町周辺 山都町外

北中島・金内地区

この区間を移動

28

2) 辺場線 辺場線の乗降数を通過停留所順に確認すると、上りでは浜町と山都町外、下りでは山都町外

と浜町・矢部高校前への移動が大半を占め、途中停留所の利用がほとんどないことがわかり

ます。

出典:熊本バス(株)提供の IC カードデータを元に作成

▲ 辺場線(上り・下り)の利用者推移(平成 30 年 6 月 IC カード利用実績)

この区間を移動

(途中停留所の利用がほとんどない)

浜町周辺 山都町外

この区間を移動

(途中停留所の利用がほとんどない)

浜町、矢部高校前 山都町外

29

④ 区間利用者数 IC カードデータを区間利用者数で確認すると、山都町外との主要な移動先は交通センター

付近、イオンモール熊本付近、御船町中心部の 3 箇所となっています。

※ 「馬見原線」は IC カードデータの実績なし

出典:熊本バス提供の IC カードデータを元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 路線バス(熊本バス)の区間利用者数(平成 30 年 6 月 IC カード利用実績)

山都町

交通センター付近

イオンモール熊本付近

御船町中心部

北中島・金内地区

浜町周辺

30

3 山都町コミュニティバスの現状

山都町民の日常生活のための交通手段を確保するため、スクールバスを活用し、平成 20 年

4 月から山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)を運行しています。

町内を主として、スクールバス専用路線を含む 33 路線(うち 4 路線がスクール専用)を町

が所有する自家用自動車を用いて運行しています。(自家用有償旅客運送)

主に町内の小中学生の通学に利用されるスクール便、及び高齢者等の交通弱者の生活交通

を担うコミュニティ便があり、定時定路線型の運行を行っています。スクール便は、路線や

時間帯によっては、小中学生と一般の方が利用可能な「混乗便」と小中学生のみが利用可能

な「専用便」の 2 種類を運行しています。

「スクール混乗便」 ・・・ 小中学生の通学のため、平日朝夕、土曜日に運行される便であ

り、一般の方も利用できる混乗便

「スクール専用便」 ・・・ 小中学生の通学のための専用便であり、一般利用はできない便

「コミュニティ便」 ・・・ スクール便の空き時間を活用して運行する一般の方が利用で

きる便

出典:山都町資料

▲ 山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)の運行イメージ

<平日の運行パターン>

<土曜日の運行パターン>

スクール混乗便

スクール専用便

コミュニティ便下り

部活

対応

上り

下り

7 8 9 10 11 12 13 14

18 19 20

低学年

上り 上り 下り 上り 下校

12 13 14 15 16 177 8 9 10 11

スクール便

31

(1) 山都町コミュニティバスの運行路線 山都町コミュニティバスの一部路線(大川浜町線・大川馬見原線)は、路線バス(馬見原線)

の一部と同じ経路を運行しています。

山都町内を 18 の区域(ゾーン)に分け、運賃が設定されています。

運賃(高校生以上)については、乗車区域と降車区域が同じ場合は 200 円となり、区域を越

える毎に 100 円加算され、高森区域と馬見原区域間の 500 円が最大運賃として設定されて

います。

路線によっては、スクール便とコミュニティ便、運行時間帯で経路が異なる運行を行ってい

ます。

出典:山都町保有データ等を元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)の運行路線

32

(2) 山都町コミュニティバスの使用車両 山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)の使用車両は定員 10 人以下の小型車両から

中型バスまで、計 36 台あります。

車両の老朽化が進んでおり、経過年数 15 年を超える車両が 10 台(うち 4 台は 20 年超で更

新が必要)となっています。

▼ 山都町コミュニティバス(山都ふれあいバス)の使用車両

出典:山都町資料

車両番号

車両区分 メーカー 車名 定員初年度登録年月

経過年数 配属先 主な使用路線年式の古い順位

総走行距離

(H30.3)備考

1 日産 セレナ 8 H25.3.22 5年 蘇陽 土戸・滝下線 34 98,7172 トヨタ ハイエース 10 H29.2.24 2年 矢部 布田線 36 15,7653 トヨタ ハイエース 15 H20.3.24 10年 矢部 田所線 20 260,2744 トヨタ ハイエース 15 H20.3.24 10年 蘇陽 花上線 20 200,7155 トヨタ ハイエース 15 H21.1.30 10年 矢部 目丸線 22 257,9236 トヨタ ハイエース 15 H21.1.30 10年 矢部 白木谷線 22 242,1777 トヨタ ハイエース 15 H24.3.29 6年 清和 神の前線 30 162,6518 トヨタ ハイエース 14 H25.2.14 6年 矢部 白木谷線 32 117,2159 トヨタ ハイエース 14 H25.2.14 6年 清和 緑川線・大川馬見原線 32 133,26510 三菱 ローザ 29 H9.1.1 22年 矢部 葛原線 2 448,512 要更新11 日産 シビリアン 29 H9.4.10 21年 清和 予備 3 445,006 要更新12 日野 リエッセ 29 H15.1.16 16年 蘇陽 大見口線 7 431,07013 日野 リエッセ 29 H15.1.16 16年 蘇陽 野原線 7 422,76214 日野 リエッセ 29 H17.3.23 13年 清和 川口線 12 93,31815 日野 リエッセ 29 H17.3.23 13年 蘇陽 予備 12 212,36516 三菱 ローザ 29 H18.1.23 13年 矢部 小柏原線 17 350,05417 三菱 ローザ 29 H18.1.23 13年 矢部 福良線 17 336,43318 三菱 ローザ 29 H18.1.23 13年 蘇陽 大野線 17 299,88619 トヨタ リエッセⅡ 26 H17.3.15 13年 清和 木原谷線 11 258,92620 三菱 ローザ 29 H23.2.8 8年 蘇陽 下山線 27 177,81321 トヨタ コースター 29 H24.2.8 7年 矢部 瀬峰線 28 190,33722 日野 リエッセⅡ 29 H24.2.8 7年 蘇陽 柳線(一般)・野原線 28 208,04423 日野 リエッセⅡ 29 H25.1.25 6年 矢部 上菅線 31 159,36424 日野 リエッセⅡ 29 H26.2.6 5年 清和 鶴底線 35 116,17525 日野 レインボー 53 H6.12.1 24年 矢部 予備 1 312,100 要更新26 日野 レインボー 53 H10.3.1 21年 蘇陽 予備 4 353,271 要更新27 日野 メルファ 50 H14.4.10 16年 矢部 原線 5 387,31228 日野 メルファ 50 H14.4.10 16年 蘇陽 予備 5 594,75129 日野 メルファ 50 H15.1.16 16年 清和 予備 7 505,11230 日野 メルファ 50 H15.1.16 16年 蘇陽 上差尾線 7 465,76531 いすゞ ガーラミオ 47 H17.3.28 13年 矢部 下名連石線 14 280,26432 いすゞ ガーラミオ 47 H17.3.28 13年 蘇陽 馬見原・高森線 14 275,11433 いすゞ ガーラミオ 47 H17.3.28 13年 蘇陽 菅尾線 14 327,24134 いすゞ ガーラミオ 46 H21.11.25 9年 矢部 御所線 24 160,08535 いすゞ ガーラミオ 46 H23.1.25 8年 矢部 葛原線 26 121,65736 日野 メルファ 46 H23.1.17 8年 清和 郷野原線・大川浜町線 25 168,080

定員10人以下

定員11人以上

マイクロバス(定員29人以下)

中型バス(定員46人以上)

33

(3) 山都町コミュニティバスの利用者数・運行経費の推移 山都町コミュニティバスの利用者数減少に伴い、一人当たりの運行経費が増大しています。

運賃収入・利用者数は、馬見原高森線、大川浜町線、上菅線、御所線が比較的多く、利用が

少ない路線もあり、路線により利用状況が異なっています。

出典:山都町資料

▲ 山都町コミュニティバスの利用者数・運行経費の推移

出典:山都町資料

▲ 山都町コミュニティバスの路線毎の運賃収入・利用者数(平成 29 年度)

運行経費(千円) 一人当たり運行経費(円)

運賃収入(円) 利用者数(人)

34

(4) 山都町コミュニティバスの小中学生の利用予定者数 山都町コミュニティバスの小中学生の利用予定者は、今後、減少すると見込まれています。

出典:山都町資料

▲ 山都町コミュニティバスの小中学生の利用予定者数

01 葛原線 9 10 11 12 13 14 1802 瀬峰線 34 35 38 37 39 39 3803 目丸線 11 9 10 7 10 8 9

04 上菅線 22 18 15 12 11 12 1205 田所線 10 19 18 15 16 12 12

麻山線(新設予定) 〇 - 15 10 10 13 11 1307 布田線 〇 7 7 8 5 5 3 208 御所線 25 18 19 20 21 23 1909 下名連石線 32 30 26 25 21 20 1710 原線 〇 18 17 16 14 11 10 1111 白木谷線 4 4 4 4 4 4 312 小柏原線 19 15 8 7 5 5 613 福良線 17 18 22 26 26 20 17

14・15 郷野原線・大川浜町線 17 16 17 17 17 21 2116 鶴底線 12 11 12 11 10 8 617 川口線 18 20 22 20 18 19 1819 木原谷線 13 12 13 13 12 11 1120 緑川線 9 9 8 6 7 8 921 馬見原・高森線 30 27 25 24 26 28 2223 野原線 22 26 21 20 19 16 1924 大見口線 16 19 18 19 20 20 1925 上差尾線 16 13 16 15 12 11 827 土戸線 1 0 0 1 1 1 0

28 下山線 19 17 15 16 12 14 1029 花上線 7 7 4 4 4 2 230 大野線 8 10 5 8 5 7 932 菅尾線 〇 21 18 22 30 35 40 3733 神ノ前線 〇 8 8 8 7 9 8 9

合計 5 425 428 411 405 402 395 377

路線番号

路線名スクール専用

H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36

35

(5) 山都町コミュニティバスの停留所毎乗降数 停留所別乗降調査の結果(平成 30 年 5 月~9 月実施、小中学生の利用を除く)から、浜町

周辺、A コープ清和、そよう病院、蘇陽支所、高森中央での乗降数が多いことがわかります。

郊外では乗車の割合が多いことから、帰り(下り)に利用されていないことがわかります。

また、利用がほとんどないエリアも見られます。

停留所

(乗降数の多い順)

平成 30 年 5 月~9 月の月間平均

乗車人数 降車人数 乗降数(乗車+降車)

浜町 354 288 642

矢部高グラウンド 136 443 579

A コープ清和 286 196 482

そよう病院 106 17 223

蘇陽支所 114 96 210

高森中央 41 122 163

出典:山都町保有データ等を元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 山都町コミュニティバスの停留所毎乗降数(平成 30 年 5 月~9 月の月間平均)

浜町周辺

A コープ清和 そよう病院

蘇陽支所

高森中央

(浜町、矢部高グラウンド)

利用がほとんどないエリア

郊外は乗車の割合が多い

郊外は乗車の割合が多い

36

(6) 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)の路線毎 1 便当たり利用者数 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)について、路線 1 便当たりの利用者数を見る

と、1 便当たり 1 人の利用に満たない路線が多く見られます。

※平成 30 年 5 月~9 月の平均値

出典:山都町保有データ等を元に作成、国土数値情報、地理院地図(背景)

▲ 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)の路線毎 1 便当たり利用者数

(平成 30 年 5 月~9 月の平均値)

路線 1 便当り

利用者数 路線

1 便当り

利用者数 路線

1 便当り

利用者数

1 葛原線 2.89 12 小柏原線 0.54 22 柳線 4.27

2 瀬峰線 0.80 13 福良線 0.56 23 野原線 4.07

3 目丸線 2.74 14 郷野原線 1.24 24 大見口線 1.44

4 上菅線 4.74 15 大川浜町線 9.69 26 滝下線 0.96

5 田所線 2.76 17 川口線 1.45 27 土戸線 0.38

6 日名田線 1.27 18 大川馬見原線 2.57 28 下山線 1.67

8 御所線 2.30 19 木原谷線 4.42 29 花上線 1.29

9 下名連石線 1.10 20 緑川線 3.84 30 大野線 0.38

11 白木谷線 3.54 21 馬見原高森線 0.86 31 ⾧崎線 1.01

37

(7) 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)の便毎 1 便当たり利用者数 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)について、便毎 1 便当たりの利用者数を見る

と、運行便(曜日・時間)により利用状況が異なることがわかります。

特定の路線では、1 便当たりの利用者数が 1 人に満たない便が多いことも分かります。

▼ 山都町コミュニティバス(コミュニティ便)の便毎 1 便当たり利用者数

日中下り 2.86 日中下り 0.74 日中下り(火) 3.55

日中上り① 5.07 日中上り① 0.74 日中下り(金) 4.95

日中上り② 0.75 日中上り② 0.13 日中上り(火) 3.64

日中上り(金) 5.00

日中下り 0.57 日中下り 0.98

日中上り① 1.25 日中上り 0.14 日中下り 4.18

日中上り② 0.57 日中上り 3.95

日中下り 1.23

日中下り 3.73 日中上り 1.24 日中下り 1.09

日中上り 4.15 日中上り 1.79

日中下り 11.33

日中下り 6.05 日中上り 8.03 日中下り 0.87

日中上り① 8.00 日中上り 1.05

日中上り② 0.19 日中下り 1.26

日中上り 1.65 日中下り 0.35

日中下り 2.02 日中上り 0.42

日中上り 3.51 日中下り 2.77

日中上り 2.37 日中下り 1.82

日中下り 1.00 日中上り 1.53

日中上り① 1.54 日中下り 4.33

日中上り 4.51 日中下り 1.34

日中下り 2.27 日中上り 1.24

日中上り① 3.23 日中下り 3.81

日中上り② 1.41 日中上り 3.85 日中下り 0.31

日中上り 0.46

日中下り 1.17 日中下り① 0.72

日中上り① 1.84 日中下り② 1.07 日中下り 0.92

日中上り② 0.27 日中上り① 0.33 日中上り 1.10

日中上り② 1.30

日中下り 4.10

日中上り 2.97

21_馬見原・高森線

11_白木谷線

31_⾧崎線

19_木原谷線

20_緑川線

22_柳線

24_大見口線

23_野原線

26_滝下線

27_土戸線

28_下山線

29_花上線

30_大野線

13_福良線

14_郷野原線

15_大川浜町線

17_川口線

18_大川馬見原線

04_上菅線

05_田所線

06_日名田線

08_御所線

09_下名連石線

03_目丸線

01_葛原線 12_小柏原線

02_瀬峰線

※平成 30 年 5 月~9 月の平均値

※赤字は 1 便あたりの利用者数が 1 人未満の便

38

4 タクシーの現状

山都町内には、5 つのタクシー事業者が営業しています。

矢部を主な営業地区としている事業者(第一タクシー、まるはタクシー)の規模(保有車両

数及び乗務員数)が比較的大きい状況です。

山都町外に営業拠点を持つ事業者、乗務員が運転代行を兼務している事業者があります。

▼ 山都町内のタクシー事業者

事業者 主な

営業地区 営業所数 保有車両 乗務員数

第一タクシー(株) 矢部 1 拠点

(全社 3 拠点)

8 台

(全社 18 台)

7 名

(有)まるはタクシー 矢部 2 拠点 6 台

(うちジャンボ 1 台)

6 名

(有)清和タクシー 清和 1 拠点 2 台 3 名

(運転代行を兼務)

(有)南阿蘇観光タクシー 蘇陽 1 拠点 4 台

(うちジャンボ 2 台)

6 名

(グループ社員含む)

熊本バスタクシー(株) 蘇陽 1 拠点

(全社 2 拠点)

1 台

(全社 38 台)

1 名

出典:山都町資料、各社へのヒアリング結果、各社ホームページ

39

5 その他交通手段の現状

(1) 山都町外出支援サービス事業 山都町には、公共交通利用が困難な高齢者及び障害高齢者を対象とした、山都町外出支援サ

ービス事業があります。

平成 29 年度は 2 名に利用されています。

▼ 山都町外出支援サービス事業の概要

運行主体 運行概要

山都町

(委託事業者)

上益城農業協同組合

山都町社会福祉協議会

• 利用対象者

① 概ね 65 歳以上の高齢者で一般の公共交通利用が困難な方

② 障害高齢者の日常生活自立度 B2 以上

(介護保険要介護認定者 4、5 の方)

• 利用料:30km 未満片道 500 円、30km 以上片道 1000 円

• 運行内容:ドア・ツー・ドアによる別送 出典:山都町資料

▼ 平成 29 年度山都町外出支援サービス事業実績

出典:山都町資料

40

(2) 医療機関による病院送迎 山都町内の医療機関による患者の送迎が行われています。

利用料は無料で、運行経費は医療機関が負担しています。

▼ 医療機関による病院送迎

出典:山都町資料(平成 30 年 2 月 26 日~3 月 14 日に各主体へヒアリング調査)