38
1 本日の内容 ◇ ガイダンス 1.講義概要 2.授業と成績評価 3.その他 ◇ 講義 (第1回) はじめに 講義概要 様々なメディアに対する 信号処理基本理論を解説 信号処理技術とは ◇ 変形した、汚れた、信号をきれいにする ◇ 見えない信号を見えるようにする ◇ 信号の理解(意味情報抽出) ◇ 信号を作り出す(合成) メデイア信号処理 の例 ◇ 音や画像信号を聞き(見)やすく変える 雑音の除去、音質(画質)改善 ◇ 音や画像信号からの情報抽出 ◇ 音や画像の認識・理解 ◇ 音や画像の合成、生成 信号処理は、メディア分野だけではなく、 通信、情報、計測など、多数の分野における 重要な基本技術である。 信号処理の 基本理論 1.フーリエ変換 (周波数分析) 2.最小2乗法 3.相関関数 信号処理と数学の関連性 1.フーリエ変換 (周波数分析) 信号理論、微分・積分、線形代数 2.最小2乗法 微分、線形代数 3.相関関数 線形代数、確率・統計 これまで学んできた、数学を土台にして 信号処理を紹介する。 すべて 線形代数の 「内積」で 表せる

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1

本日の内容

◇ ガイダンス

1.講義概要

2.授業と成績評価

3.その他

◇ 講義

(第1回) はじめに

講義概要

様々なメディアに対する

信号処理の

基本理論を解説

信号処理技術とは

◇ 変形した、汚れた、信号をきれいにする

◇ 見えない信号を見えるようにする

◇ 信号の理解(意味情報抽出)

◇ 信号を作り出す(合成)

メデイア信号処理 の例

◇ 音や画像信号を聞き(見)やすく変える

雑音の除去、音質(画質)改善

◇ 音や画像信号からの情報抽出

◇ 音や画像の認識・理解

◇ 音や画像の合成、生成

信号処理は、メディア分野だけではなく、

通信、情報、計測など、多数の分野における

重要な基本技術である。

信号処理の 基本理論

1.フーリエ変換

(周波数分析)

2.最小2乗法

3.相関関数

信号処理と数学の関連性

1.フーリエ変換 (周波数分析)

信号理論、微分・積分、線形代数

2.最小2乗法

微分、線形代数

3.相関関数

線形代数、確率・統計

これまで学んできた、数学を土台にして

信号処理を紹介する。

すべて線形代数の「内積」で表せる

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2

ディジタル信号 (2進数表示)

272 800 1024 272 272 272 544 0 -272 -272 0 544 272 272 544 800 544 272 272 272 0 0 0 0 0 -272 -800 -272 0 -272

-272 -272 -272 0 272 0 0 0 0 272 272 0 0 -272 -272 0 0 -544 -272 -272 -272 0 -272 -544 -272 -544 -544 -544 -272 -544

-800 -800 -1024 -1344 -1344 -1344 -1344 -1344 -1344 -1024 -800 -544 -272 -272 -272 0 0 -272 -544 -544 -544 -544 -544 -800 -544 -544 -272 544 544 272 0 272 272 800 272 -544 -800 -800 -1024 -1024 -1024 -1344 -1344 -544 -272 0 272 272 544 1344 1344 1024 800 544 544 800 272 0 0 -544

-800 -272 -800 -800 -544 -800 -1600 -800 -544 -544 0 0 -272 -544 272 544 1024 1344 1344 1024 1024 1600 2048 1792 1344 1344 800 -272 -272 -544

-544 -800 -1024 -2048 -2688 -2688 -2432 -1344 -1344 -1600 -1344 -800 0 0 272 272 0 272 800 272 0 0 0 0 544 1024 0 0 0 0

0 -544 -1344 -1600 -1344 -800 -800 -1024 2432 -800 1600 -2432 -1344 -800 -2048 -2688 -1024 544 3200 1792 4736 800 544 -1600 -5760 -2944 -3200 0 -3584 800 -1024 272 2048 2688 1792 1792 0 1024 1344 1792 2944 2048 2432 1344 -1024 -3456 -2432 -3584 -3840 -3200 -3584 -3200 -3584 -2688 -1792 544 2688 3200 3456 2688 2432 2688 4480 5248 5760 6784 6272 7040 7296 7040 6016 4480 3200 1024 0

0 -272 -1024 -2688 -2944 -3584 -5248 -5760 -5248 -4992 -4736 -3840 -3584 -3584 -3456 -3200 -2432 -1792 -2432 -2944 -4480 -5248 -4992 -4736 -4736 -4736 -3584 -3584 -2688 -2432 -2432 -3200 -4992 -4992 -4992 -4736 -3968 -3584 -2688 -2048 -2048 -2432 -1600 544 1024 2432 3968 2944 1344 1344 1024 800 2048 2688 5504 4480 3200 3200 2048 2048 -1024 2688 4992 4992 3456 2688 2048 272 -4480 -3456 -1792 -2048 -2048 -1792 1024 -272 -2048 1024 544 3584 4480 5760 4480 3968 800 800 800 0 544 -1600 544 272 -1792 -544 -800 -1024 -1344 -1024 0 0 544 1792 2432 3584 5504

5760 6272 7296 9600 8576 9088 8064 8064 6528 5760 5504 5248 4736 3456 2688 3200 1024 -1024 -1600 -2944 -3968 -4480 -4992 -4480 -4480 -3456 -3584 -3456 -2944 -2048 -2048 -3456 -6528 -7296 -7040 -2944 0 -1792 -4736 -6272 -6784 -7296 -8064 -9088-12160

-12672-11648 -9600 -6784 -3200 544 3584 4992 3584 1344 -1344 -3584 -4480 -3840 -2688 -4736 -7296 -9088 -9600-10624-10112 -9600 -7296 -3584 1024 4480 5760 6784 5248 3968 4736 4480 2432 -1344 -4480 -4480 -1792 -544 -1344 -2688 -1600 -272 800 1344 1792

(272) (800)

0000000010001000 0000000110010000

ディジタル信号 (波形表示)

272 800 1024 272 272 272 544 0 -272 -272 0 544 272 272 544 800 544 272 272 272 0 0 0 0 0 -272 -800 -272 0 -272

-272 -272 -272 0 272 0 0 0 0 272 272 0 0 -272 -272 0 0 -544 -272 -272 -272 0 -272 -544 -272 -544 -544 -544 -272 -544

-800 -800 -1024 -1344 -1344 -1344 -1344 -1344 -1344 -1024 -800 -544 -272 -272 -272 0 0 -272 -544 -544 -544 -544 -544 -800 -544 -544 -272 544 544 272 0 272 272 800 272 -544 -800 -800 -1024 -1024 -1024 -1344 -1344 -544 -272 0 272 272 544 1344 1344 1024 800 544 544 800 272 0 0 -544

-800 -272 -800 -800 -544 -800 -1600 -800 -544 -544 0 0 -272 -544 272 544 1024 1344 1344 1024 1024 1600 2048 1792 1344 1344 800 -272 -272 -544

-544 -800 -1024 -2048 -2688 -2688 -2432 -1344 -1344 -1600 -1344 -800 0 0 272 272 0 272 800 272 0 0 0 0 544 1024 0 0 0 0

0 -544 -1344 -1600 -1344 -800 -800 -1024 2432 -800 1600 -2432 -1344 -800 -2048 -2688 -1024 544 3200 1792 4736 800 544 -1600 -5760 -2944 -3200 0 -3584 800 -1024 272 2048 2688 1792 1792 0 1024 1344 1792 2944 2048 2432 1344 -1024 -3456 -2432 -3584 -3840 -3200 -3584 -3200 -3584 -2688 -1792 544 2688 3200 3456 2688 2432 2688 4480 5248 5760 6784 6272 7040 7296 7040 6016 4480 3200 1024 0

0 -272 -1024 -2688 -2944 -3584 -5248 -5760 -5248 -4992 -4736 -3840 -3584 -3584 -3456 -3200 -2432 -1792 -2432 -2944 -4480 -5248 -4992 -4736 -4736 -4736 -3584 -3584 -2688 -2432 -2432 -3200 -4992 -4992 -4992 -4736 -3968 -3584 -2688 -2048 -2048 -2432 -1600 544 1024 2432 3968 2944 1344 1344 1024 800 2048 2688 5504 4480 3200 3200 2048 2048 -1024 2688 4992 4992 3456 2688 2048 272 -4480 -3456 -1792 -2048 -2048 -1792 1024 -272 -2048 1024 544 3584 4480 5760 4480 3968 800 800 800 0 544 -1600 544 272 -1792 -544 -800 -1024 -1344 -1024 0 0 544 1792 2432 3584 5504

5760 6272 7296 9600 8576 9088 8064 8064 6528 5760 5504 5248 4736 3456 2688 3200 1024 -1024 -1600 -2944 -3968 -4480 -4992 -4480 -4480 -3456 -3584 -3456 -2944 -2048 -2048 -3456 -6528 -7296 -7040 -2944 0 -1792 -4736 -6272 -6784 -7296 -8064 -9088-12160

-12672-11648 -9600 -6784 -3200 544 3584 4992 3584 1344 -1344 -3584 -4480 -3840 -2688 -4736 -7296 -9088 -9600-10624-10112 -9600 -7296 -3584 1024 4480 5760 6784 5248 3968 4736 4480 2432 -1344 -4480 -4480 -1792 -544 -1344 -2688 -1600 -272 800 1344 1792

0 5 10 15-1500

-1000

-500

0

500

1000

1500

本日の内容

2.フーリエ級数とフーリエ変換

2.1 正弦波とその表現

2.2 フーリエ級数

2.3 複素正弦波を用いたフーリエ級数

2.4 パワースペクトル

ejωt (複素平面)

-1 -0.5 0 0.5 1

-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

実数軸

虚数軸

ωt

0

sinωt

cosωt

ejωt

ejωt (複素平面+時間軸)

実数軸

虚数軸

時間軸

ばね

円運動と正弦波

-1 -0.5 0 0.5 1

-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

実数軸

虚数軸

ejωt

実数軸

虚数軸

時間軸

虚数軸

時間軸

円運動 (複素正弦波)を横から見ると 正弦波

視点を変えると違ったものが見える

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3

cos・sin は 複素正弦波で表される

tjtj eet 2

1)cos(

tjtj eej

t 2

1)sin(

)sin()cos(

)sin()cos(

tjte

tjtetj

tj

複素正弦波を用いたフーリエ級数

n

tjnn

tjtjtj

tjtjtj

eF

eFeFeF

eFeFeFF

tbtbtb

tatataatf

0

000

000

33

221

33

2210

030201

0302010

)3sin2sinsin(

)3cos2coscos()(

nF : 係数(複素数)

表現がシンプル

tjtj eet 2

1)cos( tjtj ee

jt

2

1)sin(

周波数(パワー)スペクトル

ω

周波数

大きさ

a02

ω0 2ω0 3ω0

(a12+b1

2)/2

(a22+b2

2 )/2

音の場合、その周波数成分の音の大きさ

周波数 ω の正弦波が、どのくらいの量含まれている

か、を表すのが、 周波数(パワー)スペクトル2

12F

2

22F

本日の内容

◇ 先週の復習

◇ 講義

・ 微分と積分

2.5 フーリエ変換と

2.6 DFT (離散フーリエ変換)

3 周波数分析と合成

3.1 周波数分析

3.2 長時間分析

◇ デモ

◇ 簡単な問題

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10-3

-2

-1

0

1

2

3

時間 [秒]

相対

振幅

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10-3

-2

-1

0

1

2

3

時間 [秒]

相対

振幅

長時間分析の利点①- 高い周波数分解能-

y=(500Hz正弦波)+(505Hz正弦波)

分析時間 10秒: 長時間分析

分析時間 0.3秒: 短時間分析300 350 400 450 500 550 600

20

40

60

80

100

周波数 [Hz]

成分

の大

きさ

[dB

]

300 350 400 450 500 550 60020

40

60

80

100

周波数 [Hz]

成分

の大

きさ

[dB

]

2つの正弦波が分離して見える

融合

分解能は積分時間に比例する

時間→ 周波数→

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4

長時間分析の利点②

微小な周期信号の検出

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

波形(時間領域)で見た信号

正弦波750Hz

雑音

正弦波+ 雑音

正弦波が含まれていることがわかりづらい

時間→

波形(時間領域)で見た信号

正弦波750Hz

雑音

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

0 1 2 3 4 5 6 7 8

x 10-3

-4

-2

0

2

4

正弦波+ 雑音

時間→

周波数スペクトルで見てみると

0 1000 2000 3000 400020

30

40

50

60

70

80

90

100

周波数 [Hz]

成分

の大

きさ

[dB

]

正弦波

雑音

正弦波が、はっきり見える

周波数 [Hz]

パルス信号(小レベル)の場合

パルス信号500Hz

雑音

パルス+ 雑音

時間

0 0.002 0.004 0.006 0.008 0.01 0.012-4

-2

0

2

4

0 0.002 0.004 0.006 0.008 0.01 0.012-4

-2

0

2

4

0 0.002 0.004 0.006 0.008 0.01 0.012-4

-2

0

2

4

時間→

0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 400020

30

40

50

60

70

80

90

100

周波数 [Hz]

成分

の大

きさ

[dB

]

周波数スペクトルで見ると

周期信号の倍周波数構造が見える

周波数 [Hz]500

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5

まとめ

信号を、

周波数領域で表して見ると、

時間領域では見えなかった

◇ 微小な信号も検出することができる

応用:車の回転音故障診断

心電図、脳波などの解析

電波望遠鏡、他

◇ 信号の性質を把握することができる

フーリエ変換 (アナログ)

deXtx

dtetxX

tj

tj

)(2

1)(

)()(

合成)フーリエ逆変換(信号

分析)フーリエ変換(周波数

(2.5.2)

(2.5.1)

離散フーリエ変換 (DFT)

dtetxX tj )()(

分析)フーリエ変換(周波数

信号の離散化(ディジタル化)

積分の離散化(ディジタル化)

ディジタル信号

時間 n1 2 3 4

●●

x(0)

x(1)

x(3)

0

x(t): アナログ信号x(n) (n=0,1,2,3 ・・・)

:それを標本化したディジタル信号

x(t)●

x(2)

T

ディジタルでは、信号は数ベクトル

)3()2(

)1(

)0(

xx

x

x

注)厳密には量子化が必要

積分のディジタル化

)3()2()1()0(

)(/

0

xxxx

nxtT

n

tT

nt

T

ttnx

tdtx

/

00

0

)(lim

)(

無限個の和となるのでパソコンではできない

Δt=1 を考える

積分の定義

t0

Δt

x(t)

Δt

2Δt

3Δt

4Δt

5Δt 7Δt

6ΔtT

x(0)x(1)

x(2)

x(3)

実際の信号の積分は、手計算ではできない。

ディジタル化して、パソコンで足し算

積分の近似は足し算

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6

DFT (離散フーリエ変換)

npNjN

n

enxpX )/2(1

0

)()(

宿題: ディジタル信号 x(0),x(1),x(2),x(3) に対する N=4 の場合のDFT、周波数スペクトル は X(0),X(1),X(2),X(3)

9)4/2(6)4/2(3)4/2(

6)4/2(4)4/2(2)4/2(

3)4/2(2)4/2()4/2(

)3()2()1(1)0()3(3

)3()2()1(1)0()2(2

)3()2()1(1)0()1(1

1)3(1)2(1)1(1)0()0(0

3210

jjj

jjj

jjj

exexexxXp

exexexxXp

exexexxXp

xxxxXp

nnnn

                   

dtetxX tj )()(

2つの信号の積和2つの信号の積の積分

e jθ

1-1

-j

実θ

e jθ

je

e

je

e

j

j

j

j

23

2

0

1

1

DFT (離散フーリエ変換)

npNjN

n

enxpX )/2(1

0

)()(

ディジタル信号 x(0),x(1),x(2),x(3) に対する N=4 の場合のDFT、周波数スペクトル は X(0),X(1),X(2),X(3)

9)4/2(6)4/2(3)4/2(

6)4/2(4)4/2(2)4/2(

3)4/2(2)4/2()4/2(

)3()2()1(1)0()3(3

)3()2()1(1)0()2(2

)3()2()1(1)0()1(1

1)3(1)2(1)1(1)0()0(0

3210

jjj

jjj

jjj

exexexxXp

exexexxXp

exexexxXp

xxxxXp

nnnn

                   

-j j-1

-1 -11-jj -1

DFT の行列表現

)3(

)2(

)1(

)0(

11

1111

11

1111

)3(

)2(

)1(

)0(

x

x

x

x

jj

jj

X

X

X

X

npNjN

n

enxpX )/2(1

0

)()(

DFT の行列表現

)3(

)2(

)1(

)0(

11

1111

11

1111

)3(

)2(

)1(

)0(

x

x

x

x

jj

jj

X

X

X

X

npNjN

n

enxpX )/2(1

0

)()(

アナログでは積の積分

dtetxX tj )()(

フーリエ変換は、ディジタルでは行列演算

ディジタルでは、積和

= 線形代数的には、内積

N=4

DFT の行列表現

)3(

)2(

)1(

)0(

11

1111

11

1111

)3(

)2(

)1(

)0(

x

x

x

x

jj

jj

X

X

X

X

npNjN

n

enxpX )/2(1

0

)()(

dtetxX tj )()(

ユニタリ行列(直交行列)

座標軸の変換

時間軸と周波数軸の変換

アナログでは積分

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7

本日の内容

3.3 短時間分析

3.4 フーリエ変換に基づいた信号の合成

3.5 スペクトルの振幅と位相

長時間:耳を澄ます

母音の短時間スペクトル

「あ」 「う」「い」

GoldWave

短時間分析の例(音声)

GoldWave aiueok_fem1_stereo.wav

スペクトログラムの例

ba kuon ga g i nse kaino ko gen ni hiro garu

bakuon0.wav時間

周波数

周波数分析の応用例

車掌さんの声はなぜ聞こえやすいのか?

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8

方形波は正弦波の和として合成できる

x(t) = sin(ωt) +1/3・sin(3ωt)

+1/5・sin(5ωt) +1/7・sin(7ωt)+ ・・・・・ 0 20 40 60 80

-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

sin t

t3sin3

1

tt 3sin3

1sin

t5sin5

1

tt 3sin3

1sin

ttt 5sin5

13sin

3

1sin

tsin

t7sin7

1

ttt 5sin5

13sin

3

1sin

tttt 7sin7

15sin

5

13sin

3

1sin

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

0 20 40 60 80-2

-1

0

1

2

sin t

t3sin3

1

tt 3sin3

1sin

t5sin5

1

tt 3sin3

1sin

ttt 5sin5

13sin

3

1sin

tsin

t7sin7

1

ttt 5sin5

13sin

3

1sin

tttt 7sin7

15sin

5

13sin

3

1sin 1

2ω0

周波数スペクトル

成分の大きさ

周波数ω

ω0 3ω0 4ω0 5ω0 6ω0 7ω0

1

1/3

1/5 1/7

tttt 7sin7

15sin

5

13sin

3

1sin 1

含まれている正弦波の大きさを表すグラフ

注)これは振幅スペクトル ⇔ パワースペクトルは2乗

方形波 の合成

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

基本波 + 3倍波 + 5倍波

+ 7倍波 + 9倍波 + 11倍波

+ 13倍波 + 15倍波 + 17倍波

0 50 100 150-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

0 50 100 150-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

0 50 100 150-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

0 50 100 150-2

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

1

1.5

2

tsin tsin

tt 2sin2

1sin

t2sin2

1

t3sin3

1tt 2sin

2

1sin

ttt 3sin3

12sin

2

1sin

t4sin4

1ttt 3sin

3

12sin

2

1sin

tttt 4sin4

13sin

3

12sin

2

1sin 1

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9

2ω0

周波数スペクトル

成分の大きさ

周波数ω

ω0 3ω0 4ω0 5ω0 6ω0 7ω0

1

1/3

含まれている正弦波の大きさを表すグラフ

注)これは振幅スペクトル ⇔ パワースペクトルは2乗

tttt 4sin4

13sin

3

12sin

2

1sin 1

1/2

1/4

のこぎり波 の合成

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

基本波 + 2倍波 + 3倍波

+ 4倍波 + 5倍波 + 6倍波

+ 7倍波 + 8倍波 + 9倍波

さまざまな信号 の合成

方形波やのこぎり波以外にも

正弦波を適当な比率で加え合わせることで、

さまざまな信号を合成することができる

・ フルート風

・ オーボエ風

・ 音声信号

・ パルス信号0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

信号の合成 (フルート風)

500Hz

1000Hz

1500Hz

2000Hz

∑0.03

0.1

0.3

1.00

0 0.05 0.1 0.15

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

200Hz

600Hz

1000Hz

1400Hz

信号の合成 (オーボエ風)

0.25

0.35

0.5

1.00

0 0.05 0.1 0.15

-1.5

-1

-0.5

0

0.5

200Hz

600Hz

1000Hz

1400Hz

信号の合成 (オーボエ風)

0.25

0.35

0.5

1.00

情報圧縮の可能性!

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10

5020 5040 5060 5080 5100 5120 5140 5160 5180 5200-0.4-0.2

00.2

5020 5040 5060 5080 5100 5120 5140 5160 5180 5200-0.4-0.2

00.2

5020 5040 5060 5080 5100 5120 5140 5160 5180 5200-0.4-0.2

00.2

5020 5040 5060 5080 5100 5120 5140 5160 5180 5200-0.4-0.2

00.2

5020 5040 5060 5080 5100 5120 5140 5160 5180 5200

-0.5

0

0.5

250Hz (1)

500Hz (0.6)

750Hz (0.25)

1000Hz (0.6)

Σ

信号の合成 (音声:母音)

情報圧縮

-0.025 -0.02 -0.015 -0.01 -0.005 0 0.005 0.01 0.015 0.02 0.025

f02f03f04f05f06f07f08f09f010f0

全ての周波数成分を等振幅で足すと、パルス信号になる。

0

信号の合成 (パルス信号)

信号 の合成 (まとめ)

パルス信号のような孤立信号でも

正弦波を使って合成できた

いろいろな周波数の正弦波を

適当な比率で加え合わせることで、

あらゆる信号を合成できることができる

というフーリエ変換の意味が理解できる 0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06-1.5

-1

-0.5

0

0.5

0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06-1.5

-1

-0.5

0

0.5

位相の違いによる信号の違い

両者とも、振幅スペクトルは等しい

0.03

0.1

0.3

1.00

合成された波形が違う

位相の働き

含まれている周波数成分の大きさは

等しい、 が、 波形が異なる。

音はどのように違って聞こえるだろうか?

0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06-1.5

-1

-0.5

0

0.5

0 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06-1.5

-1

-0.5

0

0.5

位相の違いによる信号の違い

両者とも、振幅スペクトルは等しい

0.03

0.1

0.3

1.00

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11

聴覚と位相

位相が違い、波形が異なっていても、

音は同じに聞こえた。

人間の耳は、位相の違いを感じない。

聴覚を対象としたメディア (音声や音楽)

では、位相はあまり重要ではない。

→ 振幅スペクトルを重視

例外)過渡信号

位相が重要な場合

しかし、信号波形が重要な応用では、

位相成分も重要

例)

・ 能動騒音制御 (正負が逆の音で騒音を消す)

・ 視覚情報(画像)

このように、周波数成分が含まれている比率

(振幅スペクトル) のみが重要な応用は、

聴覚対象以外にも多数存在

本日の内容

4.フィルタ

4.1 フィルタとは?

4.2 周波数特性

4.3 周波数選択フィルタ

4.3.1 低域通過フィルタ

4.3.2 周波数選択フィルタのいろいろ

4.3.3 適用例

低域フィルタによる音楽・音声の周波数帯域制限

周波数[Hz]

20k16k8k4k2k1k

CDFMAM電話

利得

低域通過フィルタの特性

帯域制限 → 情報量が低減する→ 1本の電話線(電波)にたくさんの通話

低域フィルタによる周波数帯域制限と情報圧縮(情報量削減)のデモ

CD FM AM 電話

上限周波数概数(Hz)

20k 16k 8k 4k 2k 1k

情報量 1 4/5 2/5 1/5 1/10 1/20

音楽 ◎ ◎ ○ △ × ×

音声 ◎ ◎ ◎ ○ ? ?

・ 帯域制限は情報圧縮の基本・ アナログでは唯一の手段

実際の音声情報圧縮

携帯電話などでは約 3.4 kHz 帯域の音声をディジタル信号処理によりさらに約 1/10 に圧縮

聴覚特性を考慮したビット削減などの処理を利用

→ 詳細は別の機会に説明

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12

低域(通過)フィルタ(高域遮断)による雑音低減

sp_wn_01_02.wav

sp_wn_01_02_05kbnd.wav

音声区間検出 明瞭性とは別

「距離測定」の原理

測定信号発射

反射信号受信

時間

距離 =

電波が往復した時間

波の速度 ×波が往復した時間

現実の測定環境

測定電波

遠方になると反射波は小さくなる 妨害電波

「信号検出」の必要性

測定信号発射

反射信号受信

時間

音が往復した時間

雑音に埋もれた反射音を検出する必要がある

フィルタによる「信号検出」

測定信号発射

反射信号受信

時間

音が往復した時間

信号とは異なる周波数成分を、フィルタで除去

「距離測定」 が 使われる例

電波・ レーダー (気象・軍事)

水中音波:

・ 潜水艦のソナー・ 魚群探知機

空中超音波:

・ 自動車の障害物との距離(ソナー)・ カメラの被写体との距離

生体

・ 超音波診断装置

などなど

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13

複素数の復習

◇ 複素数 出力スペクトル Y(ω) の「絶対値」 |Y(ω)|

◇ |e - jωτ| = √ {cos(ωτ)}2 + {sin(ωτ)}2

=1

◇ 複素数 a + jb の 「絶対値」は、√(a2+b2) ← √{(実数部)2+(虚数部)2}

◇ オイラーの定理

e - jωτ = cos(ωτ) + j sin(ωτ)

Y(ω)= r・ejθ の時、 |Y(ω)|= r

先週の問題の解説

(多かった誤解答 その2)

Y(ω) = H(ω) X(ω) = e - jωτ X(ω)

なので、

| Y(ω)| = | e - jωτ・ X(ω) | ← 不十分

= | e - jωτ | ・|X(ω) | ← 不十分

= |X(ω) | cos(ωτ) ← 誤り

絶対値は、「実数部」ではない

先週の問題の解説

( 正解 )

Y(ω) = H(ω) X(ω)

H(ω) = e - jωτ なので、代入して、

Y(ω) = e - jωτ X(ω)

よって、

| Y(ω)| = | e - jωτ X(ω) |

= | e - jωτ | ・|X(ω) | = |X(ω) |

本日の予定

◇ 先週の問題解説

◇ 先週の宿題解説

◇ 先週の内容

◇ 本日の内容

宿題の解答 (1)

時間

周期 T

0

時間

t0

時間

t0

)(tf

)(tfdt

d

)(2

2

tfdt

d

1

-1

-∞

宿題の解答 (2)

時間

周期 T

0

時間

t0

時間

t0

)(tf

)(tfdt

d

)(2

2

tfdt

d

)sin(1

01

tnnn

微分 積分1

-1

n:奇数∞

-∞

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14

宿題の解答 (2)

時間

周期 T

0

時間

t0

時間

t0

)(tf

)(tfdt

d

)(2

2

tfdt

d

)sin(1

01

tnnn

微分 積分

)cos(1

01

20

tnnn

1

-1

n:奇数

宿題の解答 (3)

時間

周期 T

0

時間

t0

時間

t0

)(tf

)(tfdt

d

)(2

2

tfdt

d

)sin(1

01

tnnn

微分 積分

)cos(1

01

20

tnnn

n:奇数

1

-1

微分 積分

)cos( 01

0 tnn

宿題の解答(5):帯域通過フィルタを作るブロック図

LPF

周波数

周波数

周波数fc2fc1

帯域通過

fc2 以上をカット

HPF

fc1

fc2

低域通過フィルタ = 高域カット

高域通過フィルタ = 低域カットfc1 以下をカット

0

0

0

宿題の解答(5):帯域通過フィルタを作るブロック図

LPF

周波数

周波数

周波数fc2fc1

帯域通過LPF HPF

fc2 以上をカット

HPF

fc1

fc2

低域通過フィルタ = 高域カット

高域通過フィルタ = 低域カットfc1 以下をカット

直列に接続 (周波数特性の掛け算)

fc2fc1

0

0

0

LPF

周波数fc1

周波数fc2

周波数fc2fc1

帯域除去

HPF

低域通過フィルタ

高域通過フィルタ

fc1 以下を通過

fc2 以上を通過

宿題の解答(5):帯域除去フィルタを作るブロック図

0

0

0

LPF

周波数fc1

周波数fc2

周波数fc2fc1

帯域除去

HPF

LPF

HPF

低域通過フィルタ

高域通過フィルタ

並列に接続 (周波数特性の足し算)

fc1 以下を通過

fc2 以上を通過

宿題の解答(5):帯域除去フィルタを作るブロック図

0

0

0

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15

本日の予定

◇ 先週の問題解説

◇ 先週の宿題解説

◇ 先週の内容

◇ 本日の内容

前回の内容

4.フィルタ

4.1 フィルタとは?

4.2 周波数特性

4.3 周波数選択フィルタ

4.3.1 低域通過フィルタ LPF

4.3.2 周波数選択フィルタのいろいろ

HPF,BPF,BEF

4.3.3 適用例 (低域フィルタ)

低域通過フィルタによる雑音低減

sp_wn_01_02.wav

sp_wn_01_02_05kbnd.wav

本日の内容

4.3 周波数選択フィルタ

4.3.3 適用例

(高域フィルタ、帯域フィルタ)

4.4 画像と周波数

高域通過フィルタによる雑音低減

s_n_500lpf_01_hpf.wav

s_n_500lpf_01.wav

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16

画像と周波数、およびフィルタ

工学的には、画像は点や線(信号)

これを縮小すると

点で作られた画像の例

・ 規則的に並んだ細かな点の大小 (印刷写真:この場合)

・ 規則的に並んだ細かな点の濃淡 (ディスプレイ、TV)

点の大小(濃淡)をグラフ化すると信号になる

直線(赤線)上の点の大小(濃淡)の変化をグラフ化

→ 赤線は信号(垂直方向に大きさ(緑線)を持つ)である。

画像全体は、複数の信号

濃淡情報を含んだ複数の信号(直線)の集まりで画像を描くことができる

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17

例えば、こういう信号(方形信号)の集まり。

信号の値は、各横線上の濃淡を表す( 1:白、 0:黒 )

1

1

1

1

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

0

各横線を信号として表示

信号と画像 の 例 (白黒図形)

信号の値は1と0。1は白、0は黒。この信号から四角が描ける。

クイズ 第1問

右の図形は、どのような信号の集まりで描けるか?

信号と画像 の 例 : 白黒図形(2)

幅の異なった方形信号の集まりで円が描ける。

白黒図形(2) 拡大図 クイズ 第2問

方形波ではなく、半円の信号の集まりだとどのような図になるか?

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18

信号と画像 の 例 : 濃淡図形

1と0以外の値をとることで、濃淡画像が描ける

AZ:1, El:-86

一般の画像も信号の集まり

AZ:1, El:-86

一本の横信号

0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 4 0 0 4 5 00

5 0

1 0 0

1 5 0

2 0 0

2 5 0明

AZ:1, El:-86

一本の横信号

0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 4 0 0 4 5 00

5 0

1 0 0

1 5 0

2 0 0

2 5 0

個々の横信号は、・ 正弦波に分解できる

画像は周波数成分を持つ

(参考) 送信・記録は1次元信号として

線を連続的につなげば、画像は1本の線 (1次元信号)になる

→ テレビや画像通信は、1次元信号として送信・記録

(参考) 1次元画像信号の例

例えば、こういう信号が入力されると、

画像幅に合わせて切りだされて、上から下へ並べて、

信号の大小に応じて濃淡をつける。

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19

縦方向の信号

画像は、縦方向の信号の集まりとも考えられる。

画像は、縦方向と横方向に周波数成分を

持っている。(2次元情報:空間周波数)

周波数成分を得るには、2次元フーリエ変換

により求める。

2121212211),(),( dtdteettxX tjtj

画像の周波数成分

横方向の正弦波 縦方向の正弦波

縦横方向の正弦波 低い周波数(基本波)

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20

3倍周波数 10倍周波数

このように、画像は、縦方向と横方向に

周波数成分を持っている。

したがって、

特定の周波数成分を除去したり、取り出したり、

などのフィルタ操作が実行できる。

画像とフィルタ 周波数と波形

・ 波形の角ばった部分、急激な変化部には、

高い周波数が含まれる。

→ 角や急激な変化を表すためには、

高い周波数が必要

→ 高い周波数が含まれないと、

角や急激な変化がなまってしまう。

方形波 の合成

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

基本波 + 3倍波 + 5倍波

+ 7倍波 + 9倍波 + 11倍波

+ 13倍波 + 15倍波 + 17倍波

角を表現するには、高い周波数が必要

700 800 900 1000 1100 1200 1300-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

方形波の高周波成分をカット

方形波(199 倍波まで)

16倍以上をカット

8倍以上をカット

4倍以上をカット

高周波成分をカットすると、

波形の角がとれ、丸くなる。

0.08

0.04

0.02

1

情報の量

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21

先週の宿題の解答2) 方形波形を低域通過フィルタに通すと

どのように波形が変化するか? (想像で良い)

低域フィルタ ?時間

別の答 (これも正解)

低域フィルタ ?時間

時間

→ 理論値、ディジタル・ローパスフィルタ との違いは?

C と R による、アナログ・ローパスフィルタ

700 800 900 1000 1100 1200 1300-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

方形波の高周波成分をカット

方形波(199 倍波まで)

16倍以上をカット

8倍以上をカット

4倍以上をカット

高周波成分をカットすると、

波形の角がとれ、丸くなる。

0.08

0.04

0.02

1

情報の量

画像と低域フィルタ の 例

4倍周波以上の周波数を低域フィルタでカット

200倍周波まで含む

画像と低域フィルタ の 例

高周波成分をカットすると、

情報量は削減できるが、

画像のふちがぼける

画像には位相が重要 の 例

周波数成分が同じで

位相の異なる

2つの波形

600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400-1

-0.5

0

0.5

1

600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400-4

-3

-2

-1

0

1

2

3

4

画像は大きく異なる

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22

画像に対する低域通過フィルタと情報圧縮

0 225

180

f1

f2180×225 = 40k

100×100 = 10k

50×50 = 2.5k

25×25 = 0.6k

周波数成分の数

100%

25%

6%

1.5%

MAT Demo: imag_lpf_demo00(画素数と周波数)、 imag_lpf_demo01

jpg による圧縮の基礎

700 800 900 1000 1100 1200 1300-1

-0.8

-0.6

-0.4

-0.2

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

方形波の高周波成分をカット

方形波(199 倍波まで)

16倍以上をカット

8倍以上をカット

4倍以上をカット

高周波成分をカットすると、

波形の角がとれ、丸くなる。

0.08

0.04

0.02

1

情報の量

方形波 の合成

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

0 50 100 150-2

-1

0

1

2

基本波 + 3倍波 + 5倍波

+ 7倍波 + 9倍波 + 11倍波

+ 13倍波 + 15倍波 + 17倍波

角を表現するには、高い周波数が必要

2次元フーリエ変換

f1

f2

低周波数成分を逆変換 (1)

f1

f2 25×25 : 1.5% 1.5 %

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350225

180

低周波数成分を逆変換 (2)

f1

f2 50×50 : 6% 6 %

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350225

180

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23

低周波数成分を逆変換 (3)

f1

f2100×100 : 25%

25 %

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350225

180

原画像 (450×360 ドット)

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350

低周波数成分を逆変換 (3)

f1

f2100×100 : 25%

25 %

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350

原画像

1/4 圧縮でも原画像と遜色なし

フーリエ変換の効果

225

180

画像のプログレッシブ伝送・表示

0 225

180180×225 = 40k

100×100 = 10k

50×50 = 2.5k

25×25 = 0.6k

周波数成分の数

100%

25%

6%

1.5%

MAT Demo: imag_lpf_demo03MAT Demo: imag_lpf_demo02

f1

f2

ドットではなく周波数成分を伝送

問題 と 宿 題

◇ 問題 (先週の宿題の裏面に記入して提出)1) ラジオやテレビのチャンネルなどには帯域通過フィルタ

が使われているが、通過帯域の幅は色々である。以下の3つの応用において、帯域の幅の広いほうから順に並べよ。

AM放送、 FM放送、 テレビ2) 質問や、意見・要望などあれば、 記入ください。

先週の問題の解答

◇ 問題ラジオやテレビのチャンネルなどには帯域通過フィルタが使われているが、通過帯域の幅は色々である。以下の3つの応用において、帯域の幅の広いほうから順に並べよ。

AM放送、 FM放送、 テレビ

◇ 解答 情報量が多い = 広い帯域幅を必要とする① テレビ: 画像信号も含まれているから② FM: 音の帯域が広い(高音質)し、ステレオ③ AM: モノラル

本日の内容

4.5 微分・積分のフィルタ効果

4.6 いろいろなフィルタ

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24

微分(差分)の効果: 音

◇ 原音

◇ 1回差分

◇ 2回差分

◇ 3回差分

AZ:1, El:-86

微分(差分)の効果: 画像

0 5 0 1 0 0 1 5 0 2 0 0 2 5 0 3 0 0 3 5 0 4 0 0 4 5 00

5 0

1 0 0

1 5 0

2 0 0

2 5 0明

微分(差分)の効果: 画像

エッジの強調効果

微分(差分)の効果: 画像

エッジの強調効果

50 100 150 200 250 300 350 400

50

100

150

200

250

300

350

微分(差分)の効果: 聴覚

定常騒音(パワーの変化が小さい)

非定常騒音(パワーの変化がある)

聴覚も微分効果を持つ

変化が耳に付く

異常の検出 (虫が鳴きやんだ)

0 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20-0.04

-0.02

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

積分(平均化)の効果: 音声

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25

積分(平均化)の効果: 音声

0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50-0.06

-0.04

-0.02

0

0.02

0.04

0.06

0.08

0.1

0.12

積分(平均化)の効果: 音声

0 50 100 150 200 250 300 350 400-0.2

-0.1

0

0.1

0.2

0 50 100 150 200 250 300 350 400-0.2

-0.1

0

0.1

0.2

積分(平均化)の効果: 画像 いろいろなフィルタ

◇ グラフィックイコライザ

逆フィルタの例 (1)

逆フィルタ1 / H(f)

伝送系H(f)

0 1 0 1 0

◇ ディジタル信号の伝送系(アナログ)

変形

逆フィルタの例 (2)

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

-60

-50

-40

-30

-20

-10

0

10スピーカの周波数特性

周波数[Hz]

相対

パワ

ー[d

B]

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000

-60

-50

-40

-30

-20

-10

0

10逆フィルタの周波数特性

周波数[Hz]

相対

パワ

ー[d

B]

◇ スピーカの特性の補正

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26

逆フィルタ(スピーカの特性をキャンセル)

0 1000 2000 3000 4000 5000 6000-60

-50

-40

-30

-20

-10

0

10 総合の周波数特性

周波数[Hz]

相対

パワ

ー[d

B]

逆フィルタの例 (2)

153

聞きづらい車内放送

人身事故のため、

JR・・・・線は、運行をを・・・

ガタンゴトーン

エッ、エッ ?!!

地下・トンネル走行などの

騒音下

154

ガタンゴトーン

明瞭性向上のための従来技術と問題点

再生音量アップ

聞こえるけど耳ざわり

155

耳障りな音韻の特徴

-40

-30

-20

-10

0

10

20

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.80

2000

4000

6000

8000

10000

12000

-40

-30

-20

-10

0

10

20

周波

数 [

Hz]

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.80

2000

4000

6000

8000

10000

12000

ゆう せん せ き ふき んでは

時間

周波数

短時間ごとの周波数分析を行い、耳障りな音韻の特徴を調べる

2000~4000Hzの大きなピークが耳障り

音声生成の数学モデル

音源信号 声道フィルタ

1A(z)

Y(z)E(z)

(微細構造) (スペクトル包絡)

声の大きさ高さ

音色

声帯 声道(全極モデル)

157

フィルタによるピークの抑圧

周波数

耳障り

周波数

極抑圧範囲

単位円付近( 以上)で

Z平面

中域:0.6倍 高域:0.8倍

フィルタ

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27

158

フィルタによる耳障り改善処理

-40

-30

-20

-10

0

10

20

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.80

2000

4000

6000

8000

10000

12000

-40

-30

-20

-10

0

10

20

周波

数 [

Hz]

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.80

2000

4000

6000

8000

10000

12000

ゆう せん せ き ふき んでは

時間

周波数

フィルタによる2~4000Hz成分の抑圧

周波数分析(フーリエ変換)により原因を分析し、フィルタによって改善する

エコーマシン

×c

入力 出力

出力を遅らせて荷重和

遅延

I I Rフィルタ

エコー

0.85 50ms

今日の問題

① アナログでは、x(t) を積分した信号 y(t) を微分した信号 z(t)は、

z(t)=x(t) となる。ディジタルではどうなるか?

式(4) の y に、式(2) の関係を代入して、z を x で表せ。

② 意見・質問・感想などあれば記入してください。

アナログ ディジタル(近似)

積分

微分

t

dxty0

)()(

k

n

nxky0

)()(

)()( tydt

dtz

(1) (2)

(3) (4))1()()( kykykz

微分・積分の定義

t0

Δy

Δt

y(t +Δt)y(t)

t

tytty

t

y

td

tydtt

)()(limlim

)(00

t0

Δt

y(t)

Δt2Δt

3Δt4Δt

5Δt 7Δt6Δt

tT

nt

Tttnytdty

/

000

)(lim)(

微分は、信号の傾き差の極限

積分は、信号の面積和の極限

先週の問題

式(4) の y に、式(2) の関係を代入

k

n

nxky0

)()( )1()()( kykykz(2) (4)

1

00

)()()(k

n

k

n

nxnxkz

)()1()2()1()0( kxkxxxx

)1()2()1()0( kxxxx -)

)(kx

先週の宿題 ①

t1 t 2

y1

y2

直線

y = at + b

時間

btay

btay

22

11  

◇ 平面上の2点を通る直線2点( t1, y1), ( t2, y2)を通る直線

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28

先週の宿題 1) (2点を通る直線)

btay

btay

22

11  

◇ 平面上の2点( 2, 2),( 4, 3)を通る直線

2 = 2a+b

3 = 4a+b

を満たす。この連立方程式を解いて、a=0.5、b=1

を得る。 このa,bを代入して、直線は、 y=0.5t+1

y = at + b

先週の宿題 2) (3点を通る直線)

◇ 平面上の3点( 2, 2),( 4, 3), ( 6, 5)を通る直線

t1 2 3 4 5

2

34

5

0 6 7

6

7

y=0.5t+1

先週の宿題 2)

t1 t 2

y1

y2

直線

y = at + b

時間

btay

btay

btay

33

22

11

  

t 3

y3

(一般に) 3点を通る直線は無い

方程式の数> 未知数の数

解は無い

先週の宿題 3)

t1 t 2

y1

y2

直線

y = at + b

時間t 3

y3

3点を通る直線は無い

・ 高校数学

「解は無い」 が答

・ 工学では、

・ 社会では、

ぴったりの答がなければ、「より近い」答を求める

それでは許されない

「より近い」もので満足してもらう

どの直線が「より近い」のか?

最も良く近似する直線を求める

t1 t 2

y1

y2

近似直線

時間t 3

y3

「良さ(悪さ)」を数値化して最大(最小)な直線を求める

5.1 信号処理の一般的方針

① 信号処理の目標を数値化

評価量 J を定める

(誤差、時間、エネルギ)

② 評価量 J を最小にするように

処理パラメータを最適化する

代表的最適化法 ⇒ 最小2乗法

(平均2乗誤差の最小化)

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29

t1 t 2 t 3 t 4 t 5

y1

y2

e1

e2 e3

e4

e5

① は、与えられたデータ点(t1,y1)、(t2,y2)、・・・ を表す

直線近似 ⇒

btay

tyye

ii

iii

)(~

btaty )(~

② パラメータを含んだ 実現式を考える

)(~ ty

a と b が直線のパラメータ

③ 誤差 e とは、時刻 t1,t2,・・・ における、データ点 y1,y2, ・・・と関数値 y~(ti) との差

誤差とは (直線近似の例)

5.2 平均2乗誤差 (Mean Square Error) J

近似直線

)(1 22

221 Neee

NJ  

誤差の大きさを表す評価量

誤差の2乗の平均

t1 t 2 t 3 t 4 t 5

y1

y2

e1

e2 e3

e4

e5

平均2乗誤差 J を最小にするパラメータ

を求める方法

例) 直線近似の場合、

N

iii

N

ii

btayN

eN

J

1

2

1

2

)(1

1 

最小にすべき評価量 J は

パラメータ a、b の2次関数

5.3 最小2乗法の原理 平均2乗誤差 J を最小にするパラメータ

J は、パラメータ a,bの2次関数なので、

J を パラメータで偏微分して、0と置いた

連立方程式を解けばよい

0)(21

0)(21

1

1

N

iii

N

iiii

btayNb

J

btaytNa

J

最小2乗法

(目標値) - (実現値) = 誤差 として、

誤差の2乗和(平均) J を最小にする

パラメータを見つける方法。

J がパラメータの2次関数であるとき、

J をパラメータで偏微分して 0 とおいた

連立方程式を解く

問題

(3) 質問、意見、要望などがあれば、記入ください。

btay

btay

22

11  

を行列を使って表せ。

(1) 未知数が a、b である次の連立1次方程式

(2) 行列を使って、上記の方程式を解け。→ 未知数a,b を t1,t2,y1,y2 を使った逆行列で表す。

逆行列の要素を計算する必要は無い。

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30

先週の問題について

btay

btay

22

11  

を行列を使って表せ。 a,b を求めよ。

aTy

   

  

b

a

t

t

y

y

bt

ta

y

y

1

1

2

1

2

1

2

1

2

1

yTa 1

2

1

1

2

1

1

1

  

y

y

t

t

b

a

×

これでは a,b が解けない。

前回の話

要求条件に対して、

ぴったりの答がない場合

高校数学では

「解なし」が答

工学では

要求条件に

「できるだけ近い答」

が求められる。

先々週の宿題

3個の点を通る直線

→ ぴったりの答はない

「できるだけ近い線」を描け

t1 t 2

y1

y2

時間t 3

y3

評価量

① 「近さ・遠さ(誤差の大きさ)」 を数式化

= 評価量 J を定める

② 評価量 J を最小にするように

処理パラメータを最適化する

代表的評価量 ⇒ 平均2乗誤差

「できるだけ近い」 答の求め方

代表的最適化法 ⇒ 最小2乗法

最小2乗法の例( ディジタルデータの直線近似 )

「要求条件」3個の点を通る直線

→ ぴったりの答はない

t1 t 2

y1

y2

時間t 3

y3

最小2乗法の例( ディジタルデータの直線近似 )

「要求条件」3個の点を通る直線

→ ぴったりの答はない

最も良く近似する直線を求める

「良さ」 を数量で表す評価量の導入⇒ 平均2乗誤差と 最小2乗法

近似直線y = at + b

t1 t 2

y1

y2

時間t 3

y3

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31

t1 t 2 t 3 t 4 t 5

y1

y2

e1

e2 e3

e4

e5

① は、データ点(t1,y1)、(t2,y2)、・・・ を表す

直線近似 ⇒

btay

tyye

ii

iii

)(~

btaty )(~

② パラメータを含んだ 近似関数を考える

)(~ ty

a と b が直線のパラメータ

③ 誤差 e とは、時刻 t1,t2,・・・ における、データ点 y1,y2, ・・・と関数値 y~(ti) との差

誤差 (直線近似の例)

重要:誤差 e は、パラメータ a と b の一次関数

平均2乗誤差 J

近似直線

)(1 22

221 Neee

NJ  

誤差の大きさを表す評価量

誤差の2乗の平均

t1 t 2 t 3 t 4 t 5

y1

y2

e1

e2 e3

e4

e5

最小2乗法とは、

平均2乗誤差 J を最小にするパラメータ

を求める方法

例) 直線近似の場合、

N

iii

N

ii

btayN

eN

J

1

2

1

2

)(1

1 

【 ステップ1 】 Jをパラメータを含んだ式で表す

最小にすべき評価量 J は

パラメータ a、b の2次関数

平均2乗誤差 J を最小にするパラメータ

J は、パラメータ a,bの2次関数なので、

J を パラメータで偏微分して、0と置いた

連立方程式を解けばよい

0)(21

0)(21

1

1

N

iii

N

iiii

btayNb

J

btaytNa

J

☆: 1/N は無くても同じ

【 ステップ2 】

最小2乗法 (まとめ)

(目標値) - (実現値) = 誤差 として、

誤差の2乗和(平均) J を最小にする

パラメータを見つける方法。

J がパラメータの2次関数であるとき、

J をパラメータで偏微分して 0 とおいた

連立方程式を解く

問題

(3) 質問、意見、要望などがあれば、記入ください。

(1) 平均2乗誤差 J が、パラメータ a の2次関数として表されるとき、Jを最小とするパラメータ a を求める方法を言葉で説明せよ。(30文字程度)

(2) 平均2乗誤差 J が a の2次関数として表されるためには、誤差と a の関係はどうであればよいか?

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32

関数近似

𝑥 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 ⋯

ある関数 x(t) を近似する関数 x~(t) を考える。

最も良く近似するためのパラメータc0, c1, c2 ・・・ を求める。

例) 正弦波による近似

J = { y(t)-a・sin(ωt) }2

録音信号 y(t)

0a

J

を最小にする a を求める

を解けばよい

平均2乗誤差を最小にする正弦波(周波数ω)の振幅

例)雑音の加わった正弦波から元の正弦波を復元

:平均

J = { y(t)-a・sin(ωt) }2

= y2(t)-2a・y (t)・sin(ωt) + a2・sin2(ωt)

例) 正弦波による近似

a

J

周波数ωで平均2乗誤差を最小にする正弦波の振幅

= -2・y (t)・sin(ωt) + 2a・sin2(ωt) = 0

a =y (t)・sin(ωt)

sin2(ωt) 1/2= 2・y (t)・sin(ωt)

平均2乗誤差最小の正弦波

T

dtttyT

a0

)sin()(2

平均2乗誤差最小の最適なパラメータの求め方

= フーリエ係数の求め方

フィルタの特性は、係数(hi)で決定

差分フィルタ{ h0=1, h1=-1 }

x y

平均フィルタ{ h0=1, h1=1 }

x y

[ 1,1,1,1,1][ 1,-1,1,-1,1,-1]

[ 1,1,1,1,1][ 1,-1,1,-1,1,-1]

入力

入力

出力

出力

宿題解説

FIR フィルタ

h0

遅延器z-1

x(1) x(0)

h1

y(1)= h0・x(1)+h1・x(0)

k=1

x(2)x(3) x(-1)

1 1 1 1

[2, 2, 2, 2 ]

11

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33

FIR フィルタ

h0

遅延器z-1

x(1) x(0)

h1

y(1)= h0・x(1)+h1・x(0)

k=1

x(2)x(3) x(-1)

-1

1

1 -1 1

1

[0, 0, 0, 0 ]

FIR フィルタ

h0

遅延器z-1

x(1) x(0)

h1

y(1)= h0・x(1)+h1・x(0)

k=1

x(2)x(3) x(-1)

1 1 1 1

[0, 0, 0, 0 ]

-11

フィルタの特性は、係数(hi)で決定

差分フィルタ{ h0=1, h1=-1 }

x y

平均フィルタ{ h0=1, h1=1 }

x y

[ 1,1,1,1,1][ 1,-1,1,-1,1,-1]

[ 2,2,2,2,2][ 0,0,0,0,0 ]

[ 1,1,1,1,1][ 1,-1,1,-1,1,-1]

[ 0,0,0,0,0 ][ 2,-2,2,-2 ]

高域カット

低域カット

0 50 100 150 200 250 300 350 400-0.2

-0.1

0

0.1

0.2

0 50 100 150 200 250 300 350 400-0.2

-0.1

0

0.1

0.2

伝送によるパルス波形の変形

1と0の区別がつかなくなる

1 1

00 0

逆フィルタの働き

整形パルスに復元して情報を回復=逆フィルタ

1 1

00 0

家庭 ⇔ 電話局とのメタルネットワーク長距離回線 で広く利用

逆フィルタの求め方

+-

d(k)

y(k)x(k)逆フィルタ

誤差 e(k)伝達系

2乗誤差最小で復元する最適フィルタを求める。

d(k)

学習信号

変形 復元

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34

FIR フィルタ

x~(k) =Σci x(k-i)i = 0

L

FIR フィルタ{ c0, c1, c2,・・・ cL }

ディジタル入力信号

x(k)ディジタル出力信号

x~(k)

c0

遅延器z-1

x(k) x(k-1)

c1 x~(k)

=c0・x(k)+c1・x(k-1)

◇ L=1 の場合のブロック図

フィルタ係数

FIRフィルタによる近似

(例4) 𝑓 𝑘 𝑥 𝑘 , 𝑓 𝑘 𝑥 𝑘 1 ,𝑓 𝑘 𝑥 𝑘 2 , 𝑓 𝑘 𝑥 𝑘 3 …

𝑥 𝑘𝑐 · 𝑥 𝑘 𝑐 ·𝑥 𝑘 1 𝑐 · 𝑥 𝑘 2𝑐 · 𝑥 𝑘 3 ⋯

のときは、FIR フィルタとなる。 ci がフィルタパラメータ

最小二乗法の枠組み

c+

目標信号

誤差x~(k)

d(k)

e(k)

関数f0(t)、f1(t)、f2(t)、・・・

係数 (パラメータ)c0、c1、c2、・・・

𝑥 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑐 · 𝑓 𝑡 ⋯

平均二乗誤差を最小とする係数を求める

最適な係数(パラメータ)の求め方

◇ どの場合であっても、最適に近似をするための

パラメータ c1、c2、c3、・・・ の値は、平均2乗誤差 J

J = 𝑑 𝑡 𝑥 𝑡 𝑑𝑡 𝑑 𝑡 ∑ 𝑐 · 𝑓 𝑡 𝑑𝑡

= 0 𝑓𝑜𝑟 𝑖 0,1,2,3, ⋯

この J を最小化するパラメータ値として、次の連立方程式を解くことで求められる

ただし、ディジタル信号の場合は、時間 t が離散値なので、

積分がΣになる

J = ∑ 𝑑 𝑡 𝑥 𝑡 ∑ 𝑑 𝑡 ∑ 𝑐 · 𝑓 𝑡

応用例1) 雑音(不要音)の除去

スピーカと部屋の特性

が付加→ 波形変形

s+d

応用例1) 雑音(不要音)の除去

スピーカと部屋の特性を持つ

FIRフィルタ

+-

スピーカと部屋の特性

が付加→ 波形変形

y e

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応用例1) 雑音(不要音)の除去

スピーカと部屋の特性を持つ

FIRフィルタ

+-

スピーカと部屋の特性

が付加→ 波形変形

y e

音声が無い時に、

を最小にするFIRフィルタを求める

e2(t)

応用例1) 雑音(不要音)の除去

スピーカと部屋の特性を持つ

FIRフィルタ

+-

スピーカと部屋の特性

が付加→ 波形変形

y≒d s

ds

s+d

信号の相関

T

Txy

xy

dttytxT

tytx

)()(2

1

)( )(

はの相関信号と信号

相関は、2つの信号の積の積分

信号の類似性 と 信号の積

10 20 30 40 50-3

-2

-1

0

1

2

3

10 20 30 40 50-5

0

5

10 20 30 40 50-3

-2

-1

0

1

2

3

10 20 30 40 50-5

0

5

)()( tytx

)(tx

)(ty

積はすべて正 → 相関大 正負が混じる → 相関小

信号の積

似ている 似ていない

相関の意味

相関の大小は、

2つの信号波形の類似性を

反映している

T

Txy dttytxT

)()(2

1

相関関数

T

Txy

xy

dttytxT

tytx

)()(2

1

)( )(

はの相関信号と信号

一方の信号をτずらした時の相関

τは変数

T

Txy

xy

dttytxT

)()(2

1)(

)( )(

は相関関数相互

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36

相関関数のイメージ

x(t)

y(t)

ty(t +τ)

ττずらす

τずらした波形とどのくらい似ているか

応用例

x(t)

y(t)

y(t) は、x(t) が T 遅れた信号

この遅れ時間(波形のズレ)を

求めるには、x(t) と y(t) の

相互相関関数

φxy(τ)

を計算し、それが最大値を与

えるτの値を求めればよい

相互相関

x(t)

y(t)

y(t) をずらしながら相関を計算。y(t) のズレ(=τ)が、T と成ったとき、2つの波形は重なって相関は最大となる。

T

y(t+τ)

y(t+T)

相互相関関数

φxy(τ)

が最大となるτの値が

ズレ T を表す。

ディジタル信号の相関

ディジタル信号の場合は、

積分を総和(∑)に置き換えて、

NyxyxyxyxN

N

kkkxy /

1332211

1

3

2

1

3

2

1

,y

y

y

x

x

x

yx  

T

Txy

xy

dttytxT

tytx

)()(2

1

)( )(

はの相関信号と信号

問題(1):ディジタル信号 x,y,z の相関 φxy φxz を計算せよ

時間

1

0

1

0

1

0

1

0

x

5.0

0

5.0

0

5.0

0

5.0

0

y

5.0

5.0

5.0

5.0

5.0

5.0

5.0

5.0

z

08/5.005.005.005.00),(

25.08/5.005.005.005.00),(

zx

yx

xz

xy

定義より

信号のずれ(どちらがどの位ずれているか?)

x(t)

y(t)

0 200 400 600 800 1000-4

-2

0

2

4

0 200 400 600 800 1000-4

-2

0

2

4

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37

相関関数を用いれば、一目瞭然

φxy(τ)

τy(k) が 100 遅れている

-200 -150 -100 -50 0 50 100 150 200-100

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

雑音に埋もれた信号検出の例

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

この信号がどこかに埋もれている

s(t)

n(t)

x(t)= n(t) + s(t -τ)

検出結果

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000

-20

-10

0

10

20

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000-4

-2

0

2

4

0 100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000

-20

-10

0

10

20

s(t)

n(t)

x(t)

φsx(τ)

最大

雑音が重畳した信号の周期

信号

雑音

信号+雑音周期はわかりづらい

周期

0 50 100 150-0.5

0

0.5

0 50 100 150-0.5

0

0.5

0 50 100 150-0.5

0

0.5

0 50 100 150-50

0

50

100

自己相関を計算すると周期がわかる

)(xx

0

自己相関関数

◇ 信号の周期性が検出できる。

◇ 応用は、

・ 音声の周期検出、(=声の高さ検出)

・ 周期性に基づいた情報圧縮

・ 雑音に埋もれた周期性の検出

(生体信号、 現象の予測、など)

幾何ベクトルの内積

ab

cos||||),( baba

内積を表す

のなす角度ベクトル

の長さベクトル

,:

,:||,||

ba

baba

◇ 内積の性質:θが小さいほど(= 2つのベクトルの

方向が類似するほど)内積は大きくなるθ

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数ベクトルの内積

  

N

2

1

N

2

1

b

b

b

a

a

a

ba

 

N

iiibabababa

1NN2211),( ba

数ベクトル a、b の内積は、 「要素同士の積の総和」

相関と内積

◇ ディジタル信号は、数ベクトルとみなせる

)3(

)2(

)1(

,)3(

)2(

)1(

y

y

y

x

x

x

yx  

xy

N

n

NnynxN

NyxyxyxN

/)()(1

/)3()3()2()2()1()1(/),(

1

yx

◇ 信号ベクトル x と y の内積

⇒ 相関は線形代数におけるベクトルの内積と等価

(ともに信号やベクトルの類似性を表す量)

T

n dttntxT

a0 0 )cos()(

2

フーリエ変換(級数)と相関

例) フーリエ係数(スペクトル)を求める式

信号 と 正弦波 の 積 の 積分

信号 と 正弦波 の 相関

フーリエ変換とは、

信号と正弦波の相関(類似度)の計算

内積

講義のまとめ

□ 周波数分析: フーリエ変換( 全ての信号は正弦波に分解できる )

□ フィルタ: 周波数選択、微分・積分

( 音質改善や雑音除去 )( 画像も周波数成分を含み、フィルタが適用できる)

□ 最小2乗法: 評価関数(2次関数)、偏微分

( 平均2乗誤差を最小にする最適フィルタの設計 )( 系の同定、逆フィルタ)

□ 相関関数: ディジタル信号ではベクトルの内積

(類似性、時間差、周期性などの検出 )